JP2014122099A - 線材連続供給装置及び線材連続供給方法 - Google Patents

線材連続供給装置及び線材連続供給方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2014122099A
JP2014122099A JP2012278941A JP2012278941A JP2014122099A JP 2014122099 A JP2014122099 A JP 2014122099A JP 2012278941 A JP2012278941 A JP 2012278941A JP 2012278941 A JP2012278941 A JP 2012278941A JP 2014122099 A JP2014122099 A JP 2014122099A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wire
speed
feeding
accumulator
wire rod
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2012278941A
Other languages
English (en)
Inventor
Akihito Sasaki
暁人 佐々木
Shinichi Matsumoto
慎一 松本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Wiring Systems Ltd
Original Assignee
Sumitomo Wiring Systems Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Wiring Systems Ltd filed Critical Sumitomo Wiring Systems Ltd
Priority to JP2012278941A priority Critical patent/JP2014122099A/ja
Priority to PCT/JP2013/071493 priority patent/WO2014097675A1/ja
Priority to CN201380066036.3A priority patent/CN104870350B/zh
Publication of JP2014122099A publication Critical patent/JP2014122099A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
    • B65HHANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL, e.g. SHEETS, WEBS, CABLES
    • B65H51/00Forwarding filamentary material
    • B65H51/20Devices for temporarily storing filamentary material during forwarding, e.g. for buffer storage
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
    • B65HHANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL, e.g. SHEETS, WEBS, CABLES
    • B65H51/00Forwarding filamentary material
    • B65H51/30Devices controlling the forwarding speed to synchronise with supply, treatment, or take-up apparatus
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
    • B65HHANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL, e.g. SHEETS, WEBS, CABLES
    • B65H59/00Adjusting or controlling tension in filamentary material, e.g. for preventing snarling; Applications of tension indicators
    • B65H59/38Adjusting or controlling tension in filamentary material, e.g. for preventing snarling; Applications of tension indicators by regulating speed of driving mechanism of unwinding, paying-out, forwarding, winding, or depositing devices, e.g. automatically in response to variations in tension
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
    • B65HHANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL, e.g. SHEETS, WEBS, CABLES
    • B65H63/00Warning or safety devices, e.g. automatic fault detectors, stop-motions ; Quality control of the package
    • B65H63/08Warning or safety devices, e.g. automatic fault detectors, stop-motions ; Quality control of the package responsive to delivery of a measured length of material, completion of winding of a package, or filling of a receptacle
    • B65H63/086Warning or safety devices, e.g. automatic fault detectors, stop-motions ; Quality control of the package responsive to delivery of a measured length of material, completion of winding of a package, or filling of a receptacle responsive to completion of unwinding of a package
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
    • B65HHANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL, e.g. SHEETS, WEBS, CABLES
    • B65H2701/00Handled material; Storage means
    • B65H2701/30Handled filamentary material
    • B65H2701/34Handled filamentary material electric cords or electric power cables
    • B65H2701/341Handled filamentary material electric cords or electric power cables in a manufacturing process

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Quality & Reliability (AREA)
  • Metal Extraction Processes (AREA)
  • Wire Processing (AREA)
  • Guides For Winding Or Rewinding, Or Guides For Filamentary Materials (AREA)

Abstract

【課題】装置自体の体格の拡大を抑制して、線材送給部における線材の供給停止時間を確保すること。
【解決手段】線材連続供給装置10は、線材12を蓄線可能な線材用アキュームレータ30と、収容された線材12を線材用アキュームレータ30に送給可能な線材送給部20と、線材用アキュームレータ30から線材12を引き出す線材引出部40と、制御ユニット50とを備える。制御ユニット50は、通常供給期間に、線材送給部20に線材12を通常送給速度で送給させると共に線材引出部40に線材12を通常引出速度で引き出させ、蓄線期間に、線材送給部20による線材12の送給速度より遅い速度で線材引出部40に線材12を引き出させた後、停止期間に、線材送給部20による線材12の通常送給速度より遅い低供給速度で線材引出部40に線材12を引き出させたまま線材送給部20に線材12の送給を停止させる。
【選択図】図1

Description

この発明は、電線又は電線の芯線等の線材を連続供給する技術に関する。
電線の製造工程、加工工程等において、電線又は電線の芯線等の線材を線材の延在方向に途絶えることなく連続的に供給するための装置として線材用アキュームレータが用いられる。線材用アキュームレータは、ボビン等に巻回された線材を供給する線材送給部と、電線の被覆工程等を行う製造加工部又はその下流で線材をボビン等に巻き取る巻取部等との間に配設される。そして、線材用アキュームレータは、線材送給部と製造加工部又は巻取部等との間で線材を蓄線し、線材送給部のボビン交換に伴う線材の接続時等に蓄積された線材を供給することにより、線材を途絶えることなく連続的に供給する。
このような線材用アキュームレータとして、特許文献1に開示ものもがある。特許文献1に開示の線材用アキュームレータは、固定軸部に回転可能に支持された複数の固定側プーリーと、固定軸部に対して遠近移動可能に指示された可動軸部に回転可能に支持された複数の可動側プーリーとを備えている。そして、この線材用アキュームレータは、固定軸部と可動軸部との軸間距離を大きくすることにより線材を蓄線し、固定軸部と可動軸部との軸間距離を小さくすることにより蓄積された線材を供給することができる。これにより、蓄積された線材を供給する間に、線材送給部からの線材供給を停止して線材送給部のボビン交換に伴う線材の接続等の作業を行うことができる。
特開2012−82028号公報
しかしながら、特許文献1に開示の線材用アキュームレータでは、線材がより高速に供給される場合、線材の供給速度が遅い場合と比べて蓄積分の線材が短時間でなくなってしまい、線材送給部のボビン交換に伴う線材の接続等に要する線材の供給停止時間を十分に確保することができなくなる恐れがある。一方、線材送給部からの線材の供給停止時間を長くするために1回の蓄線量を多くしようとすると、装置自体の体格が大きくなってしまう。
そこで、本発明は、装置自体の体格の拡大を抑制して、線材送給部における線材の供給停止時間を確保することを目的とする。
第1の態様は、線材を連続的に供給する線材連続供給装置であって、固定軸部に回転可能に支持された複数の固定側プーリーと、前記固定軸部に対して接離可能に支持された可動軸部に回転可能に支持された複数の可動側プーリーとを含み、前記線材を蓄線可能な線材用アキュームレータと、前記線材が収容され、前記線材を前記線材用アキュームレータに送給可能な線材送給部と、前記線材用アキュームレータから前記線材を引き出す線材引出部と、通常供給期間に、前記線材送給部に前記線材を通常送給速度で送給させると共に前記線材引出部に前記線材を通常引出速度で引き出させ、蓄線期間に、前記線材送給部による前記線材の送給速度より遅い速度で前記線材引出部に前記線材を引き出させた後、停止期間に、前記線材送給部による前記線材の前記通常送給速度より遅い低供給速度で前記線材引出部に前記線材を引き出させたまま前記線材送給部に前記線材の送給を停止させる制御ユニットとを備える。
第2の態様は、第1の態様に係る線材連続供給装置であって、前記線材引出部の下流側に配設され、一の前記線材送給部に収容される線材の終端部と他の前記線材送給部に収容される線材の始端部とを接続した接続部の通過を検知可能な接続部検知部をさらに備え、前記制御ユニットは、前記停止期間の後、前記接続部検知部によって前記接続部を検知してから前記通常供給期間に復帰させる。
第3の態様は、第1又は第2の態様に係る線材連続供給装置であって、前記制御ユニットは、前記停止期間の後、前記線材用アキュームレータによって蓄線された前記線材の蓄線量がゼロになってから、前記通常供給期間に復帰させる。
第4の態様は、第1から第3のいずれか一態様に係る線材連続供給装置であって、前記制御ユニットは、前記蓄線期間において、前記通常送給速度より遅く前記低供給速度より速い中間供給速度で前記線材送給部に前記線材を送給させる。
第5の態様は、線材を連続的に供給する線材連続供給方法であって、固定軸部に回転可能に支持された複数の固定側プーリーと、前記固定軸部に対して接離可能に指示された可動軸部に回転可能に支持された複数の可動側プーリーとを含み、前記線材を蓄線可能な線材用アキュームレータを用いて、(a)前記線材用アキュームレータに対して前記線材を通常供給速度で送給すると共に前記線材用アキュームレータから前記線材を前記通常供給速度で引き出す工程と、(b)前記線材用アキュームレータに対して前記線材を送給する送給速度より遅い低供給速度で前記線材用アキュームレータから前記線材を引き出して、前記線材用アキュームレータに前記線材を蓄線させる工程と、(c)前記線材用アキュームレータから前記線材を前記低供給速度で引き出したまま、前記線材用アキュームレータに対する前記線材の送給を停止する工程とを備え、前記工程(c)の後、再び前記工程(a)が行われる。
第1の態様に係る線材連続供給装置によると、蓄線期間に、線材引出部によって線材が線材送給部による線材の送給速度より遅い速度で引き出されることにより、線材用アキュームレータに線材が蓄線される。これにより、停止期間に、線材送給部によって線材の送給が停止されても、線材用アキュームレータに蓄線された分の線材を引き出して、線材を途絶えずに供給することができる。また、停止期間に、線材引出部によって線材が線材送給部による線材の通常送給速度より遅い低供給速度で引き出される。このため、線材用アキュームレータにおいて可動軸部の可動範囲を大きくするような装置自体の体格の拡大を抑制して、線材送給部からの線材の供給停止時間を確保することができる。
第2の態様に係る線材連続供給装置によると、停止期間の後、接続部検知部によって接続部が検知されてから通常供給期間に復帰するため、線材引出部による引出力によって接続部にかかる負荷をなるべく小さくすることができる。
第3の態様に係る線材連続供給装置によると、停止期間の後、線材用アキュームレータによって蓄線された線材の蓄線量がゼロになってから、通常供給期間に復帰するため、線材が線材用アキュームレータを通る距離を短くして線材にかかる負荷をなるべく小さくすることができる。
第4の態様に係る線材連続供給装置によると、蓄線期間において、線材送給部によって通常送給速度より遅い中間供給速度で線材を供給しているため、送給速度と引出速度との速度差が大きいことによる線材用アキュームレータ内における線材の撓みを抑制することができる。
第5の態様に係る線材連続供給方法によると、線材用アキュームレータに対する線材の送給速度より遅い低供給速度で線材用アキュームレータから線材を引き出すことによって、線材用アキュームレータに線材を蓄線させる。これにより、線材用アキュームレータに対する線材の送給を停止しても線材用アキュームレータに蓄線された分の線材を引き出して、線材を途絶えずに連続的に送給することができる。また、線材用アキュームレータに対する線材の送給を停止する際に線材用アキュームレータから線材を低供給速度で引き出している。このため、線材用アキュームレータにおいて可動軸部の可動範囲を大きくするような装置自体の体格の拡大を抑制して、線材送給部における線材の供給停止時間を確保することができる。
線材連続供給装置の概略全体図である。 線材連続供給装置の動作を示す図である。 線材連続供給装置の動作を示す図である。 線材連続供給装置の動作を示す図である。 線材連続供給装置の動作を示す図である。 線材連続供給装置の動作を示す図である。 送給速度と引出速度と蓄線量の相互関係を示すグラフである。 制御部の処理を示すフローチャートである。
以下、実施形態に係る線材連続供給装置10と線材連続供給方法について説明する(図1参照)。
<線材連続供給装置>
まず、線材連続供給装置10について説明する。線材連続供給装置10は、電線、電線の芯線等の線材12を途切れることなく連続して供給するための装置である。
ここでは、線材連続供給装置10が線材12として電線の芯線を供給する例で説明する。より具体的には、線材連続供給装置10は、芯線に対して樹脂を押出被覆する押出被覆装置80に対して線材12としての芯線を連続的に供給する。もっとも、線材連続供給装置10は、線材12として電線の芯線のほか、電線等各種線材を供給する装置としても用いることが可能である。また、線材連続供給装置10は、線材12を押出被覆装置80に供給するために用いるほか、芯線の伸線処理等の電線又は芯線の各種製造、加工工程に供給するために用いることが可能である。
線材連続供給装置10は、線材送給部20と、線材用アキュームレータ30と、線材引出部40と、接続部検知部45と、制御ユニット50とを備えている。概略的には、線材連続供給装置10は、線材送給部20から供給される線材12は、線材用アキュームレータ30を通じて押出被覆装置80に供給されると共に押出被覆装置80の下流側に設けられた線材引出部40により引き出され、さらに接続部検知部45を通じて巻取部90により巻取収容される。そして、線材送給部20による線材12の供給速度、線材引出部40による線材12の引出速度及び線材用アキュームレータ30による蓄線動作が制御ユニット50により制御される。
線材送給部20は、線材12が収容され、線材12を線材用アキュームレータ30に送給可能に形成されている。この線材送給部20は、リール22と、駆動部24とを有している。リール22は、線材12を巻回収容可能に形成されている。たとえば、リール22は、筒状体の中心軸方向両端部における外周部から円形の鍔が外周側に張り出す形状に形成され、一対の鍔の間で筒状体の外周面状に線材12が巻回されるとよい。駆動部24は、リール22を中心軸周りに回転駆動可能に構成されている。この駆動部24は、モータ等を採用することができる。また、リール22は、駆動部24に対して着脱可能に設けられている。すなわち、線材12が全量送給しきったリール22を、線材12が巻回収容されたリール22に交換可能になっている(図5参照)。リール22の交換作業は、作業者によって行われてもよいし、機械によって自動的に行われてもよい。
また、線材送給部20は、複数(ここでは2つ)設けられている。すなわち、線材12を途絶えることなく連続的に供給するために、一の線材送給部20から線材12が全量送給されると、線材12が巻回収容されている他の線材送給部20に切り替えて、他の線材送給部20から線材12を送給可能である。そして、一方の線材送給部20の線材12の終端部と他方の線材送給部20の線材12の始端部とが接続されることにより、線材12を連続して送給する。ここで、線材12における端部同士が接続された部分を接続部13という(図5参照)。なお、ここでは、線材12における端部同士の接続作業は、作業者によって行われるものとする。もっとも、線材12の端部同士の接続作業は、作業者によって行われてもよいし、電気溶接等を行う溶接装置等の線材接続装置によって自動的に行われてもよい。
線材用アキュームレータ30は、線材12を蓄線可能に構成されている。この線材用アキュームレータ30は、固定軸部32に回転可能に支持された複数の固定側プーリー33と、固定軸部32に対して接離可能に支持された可動軸部34に回転可能に支持された複数の可動側プーリー35とを有している。
固定軸部32は、一定位置に支持された断面視円形の棒状部材である。この固定軸部32は、両端部が一対の軸受に支持され、その支持態様は、回転可能に支持されていても、回転不能に支持されていてもよい。また、固定軸部32は、モータ等によって固定側プーリー33の回転方向(線材12送り時の回転方向)に回転駆動されてもよい。
固定側プーリー33は、円板状に形成されると共にその外周部に周方向に沿った環状溝が形成されている。そして、環状溝は、線材12を巻き掛け可能な形状に形成されている。また、複数の固定側プーリー33は、固定軸部32に対して中心軸を一致させる姿勢で軸支されている。また、複数の固定側プーリー33は、相互に干渉しないように中心軸方向に隙間をあけて支持されている。より具体的には、複数の固定側プーリー33は、それぞれ、転がり軸受、流体軸受等の軸受を介して固定軸部32に対して回転可能に支持されている。これにより、複数の固定側プーリー33は、互いに独立して相対回転可能となっている。
可動軸部34は、断面視円形の棒状部材であり、固定軸部32に対して接離可能に支持されている。可動軸部34を移動可能に支持する構成としては、可動軸部34の両端部を一対の軸受によって支持すると共に、固定軸部32に対して直交する方向に沿って設けた一対のレールによって一対の軸受を移動可能に支持する構成等、各種直線ガイド機構を採用することができる。
可動軸部34は、回転可能に指示されていてもよいし、回転不能に支持されていてもよい。また、可動軸部34は、モータ等によって可動側プーリー35の回転方向(線材12送り時の回転方向)に回転駆動されてもよい(図示省略)。
可動側プーリー35は、円板状に形成されると共にその外周部に周方向に沿った環状溝が形成されている。そして、環状溝は、線材12を巻き掛け可能な形状に形成されている。ここでは、可動側プーリー35は、固定側プーリー33と同径、同形状に形成されているが、必ずしもその必要はない、また、複数の可動側プーリー35は、固定軸部32に対して中心軸を一致させる姿勢で軸支されている。また、複数の可動側プーリー35は、相互に干渉しないように中心軸方向に隙間をあけて支持されている。より具体的には、複数の可動側プーリー35は、それぞれ、転がり軸受、流体軸受等の軸受を介して可動軸部34に対して回転可能に支持されている。これにより、複数の可動側プーリー35は、互いに独立して相対回転可能となっている。
また、可動軸部34は、蓄線力付与部38によって、固定軸部32から離間する向きに力を加えられている。蓄線力付与部38は、可動軸部34又は可動軸部34と一体となって移動する軸受等に対して、固定軸部32から離間する向きの力を作用させるように構成されている。蓄線力付与部38としては、たとえば、一端部が可動軸部34の端部に連結されると共に他端部が可動軸部34の移動方向における固定軸部32から離れた外方の固定箇所に連結されたコイルバネを採用することができる。ほかにも、蓄線力付与部38として、適宜プーリー等を介して取り回されたワイヤーによって錘と可動軸部34とを連結して、錘の重力や、モータ及びパウダーラッチ等によって可動軸部34を引っ張る構成等を採用することができる。
そして、線材12が複数の固定側プーリー33と複数の可動側プーリー35とに交互に巻き掛けられた状態で、固定軸部32と可動軸部34との軸間距離が変化することにより、線材用アキュームレータ30による蓄線量が変化する。すなわち、線材用アキュームレータ30に対する線材12の線材12の送給速度が線材用アキュームレータ30からの線材12の引出速度より速くなると、蓄線力付与部38の力によって固定軸部32と可動軸部34との軸間距離が大きくなる。すると、複数の固定側プーリー33と複数の可動側プーリー35とに巻き掛けられる線材12の延在寸法が長くなり、線材用アキュームレータ30による線材12の蓄線量が増加する。一方、線材用アキュームレータ30に対する線材12の送給速度より線材用アキュームレータ30からの線材12の引出速度が速くなると、固定軸部32と可動軸部34との軸間距離が小さくなる。すると、複数の固定側プーリー33と複数の可動側プーリー35とに巻き掛けられる線材12の延在寸法が短くなり、線材用アキュームレータ30による線材12の蓄線量が減少する。
なお、固定側プーリー33、可動側プーリー35の軸受にパウダークラッチ等を適用して、固定側プーリー33と可動側プーリー35とに巻き掛けられる線材12に対する張力を調節可能に構成されていてもよい。
また、線材連続供給装置10は、蓄線量を検出可能に構成されている。ここでは、線材用アキュームレータ30には、可動軸部34の位置を検知する蓄線検知部39が設けられている。そして、蓄線検知部39により検知した可動軸部34の位置情報から、後述する制御ユニット50により固定側プーリー33と可動側プーリー35とに巻き掛けられる線材12の蓄線量を検出することができる。
線材引出部40は、線材用アキュームレータ30から線材12を引き出す部分である。ここでは、線材引出部40は、線材用アキュームレータ30の下流側に配設される押出被覆装置80の下流側に配設される冷却装置85の下流側の位置に配設されている。ここで、冷却装置85は、押出被覆装置80により芯線に対して被覆された樹脂を冷却するための装置である。すなわち、冷却装置85は、押出被覆装置80から押し出されたまだ軟らかい(固まりきっていない変形可能な)状態の樹脂被覆を冷却する。この冷却装置85としては、例えば、樹脂被覆を水に浸して冷却する構成を採用することができる。すなわち、線材引出部40は、線材12のうち、押出被覆装置80によって樹脂が被覆され、冷却装置85によって被覆が冷却されて固まった部分に対して引出力を作用させている。
線材引出部40は、例えば、一対のローラー42により線材12を挟んだ状態で、一対のローラー42を回転駆動させることにより線材12を引き出すように構成されているとよい。この一対のローラー42は、図示省略のモータ等の駆動部により回転駆動されるとよい。もっとも、線材引出部40は、一対のベルトにより線材12を挟んで送る機構等、各種送り機構を採用することができる。
また、接続部検知部45は、線材12の接続部13の通過を検知する部分である。この接続部検知部45は、線材引出部40の下流側の位置に配設されている。すなわち、接続部検知部45により、接続部13が線材引出部40を通過したことを検出することができる(図6参照)。接続部検知部45としては、例えば、渦電流センサ等のセンサを採用するとよい。そして、接続部検知部45による接続部13の検知情報は、後述する制御ユニット50に送られ、制御ユニット50により接続部13が巻取部90に巻取収容されたタイミングを検出する。
ここで、巻取部90は、樹脂被覆された線材12を巻取収容する部分である。この巻取部90は、線材12を巻取収容可能なリールを有している。たとえば、リールは、筒状体の中心軸方向両端部における外周部から円形の鍔が外周側に張り出す形状に形成される。また、リールは、モータ等の駆動部により、線材12を巻き取る向きに中心軸周りに回転駆動可能に構成されているとよい。また、リールは、駆動部に対して着脱可能に設けられているとよい。すなわち、線材12を所定量巻取収容したリールを、線材12が巻取収容されたリールに交換可能になっている。
制御ユニット50は、マイクロプロセッサと、マイクロプロセッサと結合された主記憶部と、補助記憶部とを有している。主記憶部は、RAM(Random Access Memory)等によって構成され、補助記憶部は、フラッシュメモリ、EPROM(Erasable Programmable ROM)、ハードディスク装置等の非一時的な記憶装置によって構成されている。補助記憶部には、マイクロプロセッサに対する指示を記述したプログラムが格納されており、マイクロプロセッサは、当該プログラムを読込んで後述する各処理ステップを実行する。なお、制御ユニット50が実行する各種処理の一部又は全部がハードウェアによって実現されてもよい。
この制御ユニット50には、線材送給部20、線材引出部40、蓄線検知部39及び接続部検知部45が接続されている(図1参照)。また、制御ユニット50には、接続完了スイッチ70が接続されている。接続完了スイッチ70は、2つの線材送給部20に収容された線材12における端部同士の接続作業の完了指令を出力する部分である。そして、制御ユニット50は、蓄線検知部39、接続部検知部45及び接続完了スイッチ70からの出力に基づいて、線材送給部20及び線材引出部40に対して動作指令を与える。
制御ユニット50は、一の線材送給部20に収容された線材12が全て供給されてしまった場合等に、線材12を送給する線材送給部20を切替える際の線材送給部20及び線材引出部40の速度制御を以下のように行う。これにより、本線材連続供給装置10は、線材送給部20における線材12の供給停止時間を確保する。
特に、線材12がアルミニウム線、極細の銅線等の場合、一般的な銅線と比較して高速で供給されることがある。このように線材12が高速で供給される場合、線材用アキュームレータ30によって蓄線しても線速が速いために短時間で蓄積分の線材12が引き出されてしまう。このような線材12に対して、本線材連続供給装置10はより有効である。もっとも、本線材連続供給装置10の適用用途は、アルミニウム線、極細の銅線等のように高速で供給される線材12に限られず、一般的な銅線等でもよい。
概略的には、制御ユニット50は、通常供給期間T1に、線材送給部20に線材12を通常送給速度で送給させると共に線材引出部40に線材12を通常引出速度で引き出させる(図7参照)。ここでは、線材送給部20の通常送給速度及び線材引出速度40の通常引出速度は、同じ通常供給速度V1に設定されている。また、制御ユニット50は、蓄線期間T2に、線材送給部20による線材12の送給速度より遅い速度で線材引出部40に引き出させる。ここでは、蓄線期間T2における線材引出部40の線材12の引出速度は、低供給速度V2に設定されている。より具体的には、制御ユニット50は、蓄線期間T2において、通常送給速度(ここでは通常供給速度V1)より遅く低供給速度V2より速い速度で線材送給部20に線材12を送給させる。その後、制御ユニット50は、停止期間T3に、線材送給部20による線材12の通常送給速度(ここでは通常供給速度V1)より遅い低供給速度V2で線材引出部40に線材12を引き出させたまま線材送給部20に線材12の送給を停止させる。そして、制御ユニット50は、停止期間T3の後、通常供給期間T1に復帰させる。ここでは、制御ユニット50は、接続部検知部45によって接続部13を検知してから通常供給期間T1に復帰させる。さらには、制御ユニット50は、停止期間T3の後、線材用アキュームレータ30によって蓄線された線材12の蓄線量がゼロになってから、通常供給期間T1に復帰させる。
ここで、通常供給速度V1とは、押出被覆装置80が芯線である線材12に対して押出被覆処理を施せる最も速い速度に設定される。また、低供給速度V2とは、押出被覆装置80が芯線である線材12に対して押出被覆処理を施せる最も遅い速度に設定される。もっとも、通常供給速度V1及び低供給速度V2は、この速度に限定されるものではない。また、中間供給速度V3とは、通常供給速度V1と低供給速度V2とのちょうど中間の速度である。もっとも、中間供給速度V3は、前術の速度に限定されるものではなく、線材用アキュームレータ30における線材12の撓み発生と蓄線スピード等を考慮して、通常供給速度V1より遅く且つ低供給速度V2より速い速度に設定されればよい。
さらに、制御ユニット50には、線材連続供給装置10による線材12の供給動作を開始する開始スイッチ及び線材12の供給動作を終了する終了スイッチが接続されているとよい(図示省略)。そして、制御ユニット50は、開始スイッチが押されて開始指令が与えられると線材12の供給動作を開始し、終了スイッチが押されて終了指令が与えられると線材12の供給動作を終了する。
以下、図8に示すフローチャートに沿って制御ユニット50の処理について説明する。初期状態として、一方の線材送給部20に収容された線材12が引き出されて処理径路に通線されているものとする。そして、作業者は、開始スイッチを押して供給動作の開始指令を与える。
ステップS1では、制御ユニット50は、一方の線材送給部20に対して、線材12を通常供給速度V1で送給するように駆動部24を動作させる指令を与える。これにより、線材12が一方の線材送給部20から通常供給速度V1で送給される(図2、図7参照)。
ステップS2では、制御ユニット50は、線材引出部40に対して、線材12を通常供給速度V1で引き出すように動作させる指令を与える。これにより、線材12が線材引出部40により線材送給部20による送給速度と同じ通常供給速度V1で引き出される(図2、図7参照)。
ステップS3では、制御ユニット50は、線材12を送給する線材送給部20の切替タイミングか否かを判定する。ここで、切替タイミングか否かは、例えば、線材送給部20の通常供給速度V1での送給開始或いは線材引出部40の通常供給速度V1での引き出し開始から、所定時間経過したか否か、駆動部24によるリール22の回転回数が所定回数に達したか否か又は線材12が所定長さ送給されたか否か等によって判定するとよい。この判定のために、駆動部24或いはリール22の回転回数を検知するセンサ又は送給される線材12にプーリー等を当てて直接線材12の送給長さを検知するセンサ等を設けてもよい。そして、切替タイミングである場合にはステップS4へ進み、切替タイミングでない場合にはステップS3を繰り返す。なお、ステップS1からステップS3までの期間を通常供給期間T1という。
ステップS4では、制御ユニット50は、線材引出部40に対して、線材12を通常供給速度V1より遅い低供給速度V2で引き出すように動作させる指令を与える。これにより、線材引出部40による線材12の引出速度が低供給速度V2に減速される(図3、図7参照)。ここでは、線材12の引出速度は、一定加速度で減速される。
ステップS5では、制御ユニット50は、線材送給部20に対して、線材12を通常供給速度V1より遅く且つ低供給速度V2より速い中間供給速度V3で送給させるように指令を与える。これにより、線材送給部20による線材12の送給速度が中間供給速度V3に減速される(図3、図7参照)。ここでは、線材12の送給速度は、ステップS4における引出速度の減速における加速度より緩やかな一定加速度で減速される。
ステップS4及びステップS5では、線材送給部20による線材12の送給速度(低供給速度V2)と線材引出部40による線材12の引出速度(中間供給速度V3)との速度差により、線材12が線材用アキュームレータ30に蓄線されていく。
ステップS6では、制御ユニット50は、蓄線が完了したか否かを判定する。蓄線完了は、蓄線量が所定の蓄線量に達しているか否かによって判定する。より具体的には、蓄線量が所定の蓄線量に達しているか否かは、蓄線検知部39の出力から得られる可動軸部34の位置が所定の位置に達しているか否かに基づいて判定する。そして、蓄線完了している場合にはステップS7に進み、蓄線完了していない場合にはステップS6を繰り返す。なお、ステップS4からステップS6を含む期間を蓄線期間T2という。
ここで、線材用アキュームレータ30の所定の蓄線量と線材引出部40の低供給速度V2との関係は、作業者が線材送給部20を切り替えるためにかかる時間を確保できるように設定されている。より具体的には、所定の蓄線量と線材引出部40の低供給速度V2とは、線材用アキュームレータ30に蓄線された線材12を、少なくとも切替時間において途絶えないように連続的に供給できるように設定される。すなわち、線材送給部20の切替作業中は、線材送給部20からの線材12の送給が停止されるため、線材用アキュームレータ30に蓄線された分の線材12しか供給することができない。なお、切替時間とは、線材送給部20の切替に要する最低限の時間であり、所定の蓄線量と線材引出部40の低供給速度V2とを設定する目安の時間である。
ステップS7では、制御ユニット50は、線材送給部20に対して、線材12の送給を停止する指令を与える。これにより、線材送給部20による線材12の送給は停止される(図4、図7参照)。より具体的には、線材送給部20による線材12の送給速度がゼロとなるまで一定加速度で減速される。
ここで、線材送給部20における線材12の送給速度を中間供給速度V3から停止するまでには、所定の減速時間がかかる。そして、線材12の送給速度が中間供給速度V3から低供給速度V2に減速されるまでの間は、送給速度が線材引出部40における線材12の引出速度より速いため、線材用アキュームレータ30によって線材12が蓄線される(図7参照)。また、線材12の送給速度が低供給速度V2から停止されるまでの間は、送給速度が引出速度より遅いため、線材用アキュームレータ30に蓄線された線材12が引き出される。そこで、ステップS6の蓄線完了における所定の蓄線量は、線材12の送給速度が低供給速度V2に減速された時に蓄線量が線材用アキュームレータ30の最大蓄線許容量Lmを超えないように(ここでは最大蓄線許容量Lmになるように)設定されている。
線材送給部20による線材12の送給が停止されると、作業者は、線材12を送給する線材送給部20を他方の線材送給部20に切り替える(図4、図5参照)。
ステップS8では、制御ユニット50は、線材12を送給する線材送給部20の切替が完了したか否かを判定する。より具体的には、作業者が一方の線材送給部20の線材の終端部と他方の線材送給部20の始端部の接続作業を完了して接続完了スイッチ70を押すと、制御ユニット50に接続完了指令が与えられる。すなわち、制御ユニット50は、接続完了指令を受け取ることにより、線材送給部20の切替が完了したと判定する。そして、接続完了している場合にはステップS9に進み、接続完了していない場合にはステップS8を繰り返す。なお、ステップS8の期間を蓄線期間T2という。
ステップS9では、制御ユニット50は、線材送給部20に対して、線材12を低供給速度V2で送給するように動作させる指令を与える。これにより、線材送給部20による線材12の送給速度が低供給速度V2に加速される(図5、図7参照)。ここでは、制御ユニット50は、送給速度が低供給速度V2になるまでに線材用アキュームレータ30における線材12の蓄線量がゼロになるように、加速度を調節して又は段階的に送給速度を低供給速度V2まで加速する。より具体的には、制御ユニット50は、蓄線検知部39の出力から検出される蓄線量をもとに、送給速度の加速度又は段階的な加速態様を設定する。
ステップS10では、制御ユニット50は、線材12の接続部13が線材引出部40より下流側に通過したか否かを判定する。より具体的には、接続部13が接続部検知部45を通過すると、接続部検知部45から制御ユニット50に検知信号が出力される(図6参照)。ここでは、制御ユニット50は、接続部13が接続部検知部45を通過してから巻取部90に巻き取られるまでの設定時間の経過により、接続部13の線材引出部40の下流側への通過を判定する。すなわち、接続部13が巻取部90に巻取収容されるタイミングを、接続部13が線材引出部40より下流側に通過したことの判定基準としている。そして、接続部13が線材引出部40より下流側に通過していない場合にはステップS10を繰り返す。また、接続部13が線材引出部40より下流側に通過している場合にはステップS1に戻る。これにより、ステップS1で線材12が他方の線材送給部20から通常供給速度V1で送給され、ステップS2で線材12が線材引出部40により線材送給部20による送給速度と同じ通常供給速度V1で引き出される(図2、図7参照)。
また、線材連続供給装置10による線材12の供給を終了する場合又は緊急停止する場合等には、作業者は終了スイッチを押す。終了スイッチを押すことにより制御ユニット50に停止指令が与えられ、制御ユニット50は処理を終了する。なお、図8に示すフローチャートでは、この終了処理については省略している。
<線材連続供給方法>
上述したように、線材連続供給装置10によって線材12を途絶えさせずに連続的に供給することを説明してきたが、線材12の連続供給は、以下の方法で行われれば線材連続供給装置10を用いる場合に限られない。以下、線材連続供給方法について説明する。
まず、線材用アキュームレータ30に対して線材12を通常送給速度(ここでは通常供給速度V1)で送給すると共に線材用アキュームレータ30から線材12を通常引出速度(ここでは通常供給速度V1)で送給する送給速度と同じ速度で引き出す(工程(a))。この動作の期間を通常供給期間T1という。そして、この動作中には、線材用アキュームレータ30では、線材12の蓄線及び蓄線された分の線材12の引き出しは行われない。
次に、線材用アキュームレータ30に対して線材12を送給する送給速度(ここでは通常供給速度V1)より遅い速度(ここでは低供給速度V2)で線材用アキュームレータ30から前記線材12を引き出して、線材用アキュームレータ30に蓄線させる(工程(b))。ここでは、工程(b)では、通常供給速度V1より遅く低供給速度V2より速い中間供給速度V3で、線材用アキュームレータ30に対して線材12を送給する。すなわち、線材用アキュームレータ30に対して線材12を送給する送給速度と線材12を引き出す引出速度との間に速度差を設定し、送給される線材12のうち、引出量より多い分の線材12が徐々に蓄線される。この動作の期間を蓄線期間T2という。
さらに、線材用アキュームレータ30から線材12を通常引出速度より遅い低供給速度V2で引き出したまま、線材用アキュームレータ30に対する線材12の送給を停止する(工程(c))。そして、線材12の送給停止中には、線材12の供給源を切り替えることができる。すなわち、上述した線材連続供給装置10では、一方の線材送給部20の線材12の終端部と他方の線材送給部20の始端部とを接続して、線材12を供給する線材送給部20を切り替える。この動作中には、線材用アキュームレータ30に蓄線された線材12のみが引き出される。この動作の期間を停止期間T3という。
その後、再び工程(a)が行われて、線材12を通常送給速度で送給すると共に通常引出速度で引き出す通常供給期間T1に復帰する。ここで、線材12のうち一の線材送給部20の線材12の終端部と他の線材送給部20の始端部とを接続した接続部13が、線材12の引出位置より下流側に通過してから工程(a)が行われるとよい。すなわち、接続部13は線材12の他の部位と比較して引張強度が弱い可能性があるため、引出力を受ける区間に接続部13が存在する間は引出速度を低いままに保つとよい。そして、接続部13が線材12の引出位置を過ぎてから引出速度を上げる。また、工程(b)で線材用アキュームレータ30により蓄積された線材12の蓄線量がゼロになってから工程(a)が行われるとよい。すなわち、線材用アキュームレータ30を通過する区間では、蓄線力付与部38によって、供給経路における他の区間より線材12に対して大きい負荷がかかる。よって、通常供給期間においては、蓄線量をゼロにした状態で線材12を供給するようにしている。ここで、蓄線分の線材12がなくなるとは、可動軸部34が、固定軸部32に対して可動範囲においてもっとも近接した位置に移動した状態を言う。
<効果>
上記実施形態に係る線材連続供給装置10及び線材連続供給方法によると、蓄線期間T2に、線材送給部20による線材用アキュームレータに対する線材12の送給速度(通常供給速度V1)より遅い低供給速度V2で、線材引出部40によって線材用アキュームレータから線材12が引き出されることにより、線材用アキュームレータ30に線材12が蓄線される。これにより、停止期間T3に、線材送給部20による線材用アキュームレータに対する線材12の送給が停止されても、線材用アキュームレータ30に蓄線された分の線材12を引き出して、線材12を途絶えずに供給することができる。また、停止期間T3に線材用アキュームレータ30に対する線材12の送給を停止する際に、線材引出部40によって線材12が低供給速度V2で送給される。このため、線材用アキュームレータ30において可動軸部34の可動範囲を大きくするような装置自体の体格の拡大を抑制して、線材送給部20における線材12の供給停止時間を確保することができる。これにより、線材送給部20からの線材12の送給を停止した状態で、線材12を供給する線材送給部20の切り替えをより確実に行うことができる。
また、停止期間T3の後、接続部検知部45によって接続部13が検知されてから通常供給期間T1に復帰するため、線材引出部40による引出力によって接続部13にかかる負荷をなるべく小さくすることができる。
また、停止期間T3の後、線材用アキュームレータ20によって蓄線された線材12の蓄線量がゼロになってから、通常供給期間T1に復帰するため、線材12が線材用アキュームレータ30を通る距離を短くして線材12にかかる負荷をなるべく小さくすることができる。
また、蓄線期間T2において、線材送給部20によって通常送給速度V1より遅い中間供給速度V3で線材12を供給しているため、送給速度と引出速度との速度差が大きいことによる線材用アキュームレータ30内における線材12の撓みを抑制することができる。
<変形例>
これまで、線材送給部20による線材12の送給速度を、通常供給速度V1から中間供給速度V3に減速してから停止する例で説明してきたが、これに限られるものではない。すなわち、蓄線期間T2において、線材用アキュームレータ30に線材12が蓄線されるように、線材送給部20の送給速度より線材引出部40の引出速度が遅く設定されればよい。この条件を満たしていれば、例えば、線材送給部20の送給速度が通常供給速度V1から直接停止されてもよいし、線材引出部40の引出速度が段階的に減速されてもよい。もっとも、送給速度と引出速度との速度差が大き過ぎると線材用アキュームレータ30内において線材12に撓みが生じる恐れがあるため、引出速度を低供給速度V2に減速するタイミングで、送給速度を中間供給速度V3に減速することが好ましい。
また、停止期間T3の終了後に、線材送給部20により蓄線量がゼロとなるように送給速度を低供給速度V2まで加速するように設定されているが、これに限られるものではない。すなわち、線材用アキュームレータ30に線材12が蓄線されたまま送給速度が低供給速度V2に加速されてもよい。もっとも、線材用アキュームレータ30内における線材12に対する負荷を軽減する観点から言うと、停止期間T3の後、蓄線量がゼロとなるように送給速度を調節するとよい。
また、接続部検知部45で接続部13を検知してから線材送給部20による送給速度を通常供給速度V1に加速する例で説明してきたが、必ずしもこの場合に限られるものではない。すなわち、停止期間T3の後、接続部13の検知前に引出速度を通常供給速度V1に加速してもよい。もっとも、接続部13にかかる負荷を軽減するためには、接続部13が線材引出部40より下流側の位置に通過したことを検出してから、引出速度を通常供給速度V1に加速することが好ましい。
また、加減速時の加速度が一定である例で説明してきたが、加減速中に加速度が変化するように制御ユニット50によって制御されてもよい。また、通常供給期間T1における線材送給部20の通常送給速度と線材引出部40の通常引出速度とが同じ通常供給速度V1である例で説明してきたが、厳密な同一を問うものではない。すなわち、線材用アキュームレータ30の蓄線量の範囲内で線材12が蓄線又は引き出される程度の速度差が生じていても構わない。
また、蓄線期間T2及び停止期間T3における線材引出部40の引出速度が同じ低供給速度V2に設定されている例で説明してきたが、これに限られるものではない。すなわち、線材引出部40の引出速度は、蓄線期間T2では線材送給部20の送給速度より遅く、停止期間T3では通常引出速度より遅く設定されていれば、蓄線期間T2と停止期間T3とで異なる速度に設定されていてもよい。
以上のように、線材連続供給装置10及び線材連続供給方法は詳細に説明されたが、上記した説明は、全ての局面において例示であって、この発明がそれに限定されるものではない。また、上述した各種変形例は、相互に矛盾しない限り組み合わせて適用可能である。そして、例示されていない無数の変形例が、この発明の範囲から外れることなく想定され得るものと解される。
10 線材連続供給装置
12 線材
13 接続部
20 線材送給部
30 線材用アキュームレータ
32 固定軸部
33 固定側プーリー
34 可動軸部
35 可動側プーリー
40 線材引出部
45 接続部検知部
50 制御ユニット
T1 通常供給期間
T2 蓄線期間
T3 停止期間
V1 通常供給速度
V2 低供給速度
V3 中間供給速度

Claims (5)

  1. 線材を連続的に供給する線材連続供給装置であって、
    固定軸部に回転可能に支持された複数の固定側プーリーと、前記固定軸部に対して接離可能に支持された可動軸部に回転可能に支持された複数の可動側プーリーとを含み、前記線材を蓄線可能な線材用アキュームレータと、
    前記線材が収容され、前記線材を前記線材用アキュームレータに送給可能な線材送給部と、
    前記線材用アキュームレータから前記線材を引き出す線材引出部と、
    通常供給期間に、前記線材送給部に前記線材を通常送給速度で送給させると共に前記線材引出部に前記線材を通常引出速度で引き出させ、蓄線期間に、前記線材送給部による前記線材の送給速度より遅い速度で前記線材引出部に前記線材を引き出させた後、停止期間に、前記線材送給部による前記線材の前記通常送給速度より遅い低供給速度で前記線材引出部に前記線材を引き出させたまま前記線材送給部に前記線材の送給を停止させる制御ユニットと、
    を備える、線材連続供給装置。
  2. 請求項1に記載の線材連続供給装置であって、
    前記線材引出部の下流側に配設され、一の前記線材送給部に収容される線材の終端部と他の前記線材送給部に収容される線材の始端部とを接続した接続部の通過を検知可能な接続部検知部をさらに備え、
    前記制御ユニットは、前記停止期間の後、前記接続部検知部によって前記接続部を検知してから前記通常供給期間に復帰させる、線材連続供給装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の線材連続供給装置であって、
    前記制御ユニットは、前記停止期間の後、前記線材用アキュームレータによって蓄線された前記線材の蓄線量がゼロになってから、前記通常供給期間に復帰させる、線材連続供給装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の線材連続供給装置であって、
    前記制御ユニットは、前記蓄線期間において、前記通常送給速度より遅く前記低供給速度より速い中間供給速度で前記線材送給部に前記線材を送給させる、線材連続供給装置。
  5. 線材を連続的に供給する線材連続供給方法であって、
    固定軸部に回転可能に支持された複数の固定側プーリーと、前記固定軸部に対して接離可能に指示された可動軸部に回転可能に支持された複数の可動側プーリーとを含み、前記線材を蓄線可能な線材用アキュームレータを用いて、
    (a)前記線材用アキュームレータに対して前記線材を通常供給速度で送給すると共に前記線材用アキュームレータから前記線材を前記通常供給速度で引き出す工程と、
    (b)前記線材用アキュームレータに対して前記線材を送給する送給速度より遅い低供給速度で前記線材用アキュームレータから前記線材を引き出して、前記線材用アキュームレータに前記線材を蓄線させる工程と、
    (c)前記線材用アキュームレータから前記線材を前記低供給速度で引き出したまま、前記線材用アキュームレータに対する前記線材の送給を停止する工程と、
    を備え、
    前記工程(c)の後、再び前記工程(a)が行われる、線材連続供給方法。
JP2012278941A 2012-12-21 2012-12-21 線材連続供給装置及び線材連続供給方法 Pending JP2014122099A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012278941A JP2014122099A (ja) 2012-12-21 2012-12-21 線材連続供給装置及び線材連続供給方法
PCT/JP2013/071493 WO2014097675A1 (ja) 2012-12-21 2013-08-08 線材連続供給装置及び線材連続供給方法
CN201380066036.3A CN104870350B (zh) 2012-12-21 2013-08-08 线材连续供给装置和线材连续供给方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012278941A JP2014122099A (ja) 2012-12-21 2012-12-21 線材連続供給装置及び線材連続供給方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2014122099A true JP2014122099A (ja) 2014-07-03

Family

ID=50978028

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012278941A Pending JP2014122099A (ja) 2012-12-21 2012-12-21 線材連続供給装置及び線材連続供給方法

Country Status (3)

Country Link
JP (1) JP2014122099A (ja)
CN (1) CN104870350B (ja)
WO (1) WO2014097675A1 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
PT3461772T (pt) * 2017-09-29 2022-05-04 Partzsch Spezialdraehte E K Procedimento e dispositivo para utilização optimizada do material de bobinagem, aquando do enrolamento e desenrolamento
DE102017009156B4 (de) * 2017-09-29 2019-07-11 PARTZSCH Spezialdrähte e.K. Verfahren zur optimalen Nutzung von auf Vorratstrommeln aufgebrachten Wicklungsgütern
WO2021087622A1 (en) * 2019-11-08 2021-05-14 Innovative Automation Inc. Method and system for a robotic tape applicator

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5889546A (ja) * 1981-11-18 1983-05-27 Hitachi Seiko Ltd 輪転印刷機の給紙機
US4368854A (en) * 1982-01-29 1983-01-18 Leesona Corporation Yarn feeder motor control
EP0542419A1 (en) * 1991-11-15 1993-05-19 Eubanks Engineering Company Cable and wire prefeed apparatus
DE19942121A1 (de) * 1999-09-03 2001-03-08 Iro Patent Ag Baar Verfahren zum Steuern eines Fadenverarbeitungssystems und Fadenverarbeitungssystem
JP2012082023A (ja) * 2010-10-06 2012-04-26 Kobe Steel Ltd 溶接ワイヤ巻替装置及び溶接ワイヤ巻替方法
JP5408098B2 (ja) * 2010-10-07 2014-02-05 住友電装株式会社 線材用アキュームレータ
JP2013071798A (ja) * 2011-09-27 2013-04-22 Fujifilm Corp ウェブ自動接合システム、及びウェブ自動接合方法

Also Published As

Publication number Publication date
CN104870350A (zh) 2015-08-26
CN104870350B (zh) 2017-03-08
WO2014097675A1 (ja) 2014-06-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2612834B1 (en) Slack preventing device for wire rod wound around spool, and slack preventing method therefore
US8267343B2 (en) Winding machine and method for controlling a winding machine
KR101116537B1 (ko) 용접 와이어 권취기 및 조출기
JP6143054B2 (ja) 巻き直し機及び巻取り方法
KR101574009B1 (ko) 와이어 인출장치
JP2013520379A5 (ja)
JP6448642B2 (ja) マイクロダクトチューブ巻取り機、ダブルステーション巻取り機、空のマイクロダクトプラスチックチューブ用の処理システム、並びにこのようなチューブを巻き取る方法
KR20120140661A (ko) 웹 재료의 릴을 권취시키기 위한 기계 및 방법
JP2012082023A (ja) 溶接ワイヤ巻替装置及び溶接ワイヤ巻替方法
WO2014097675A1 (ja) 線材連続供給装置及び線材連続供給方法
JP4996949B2 (ja) 光ファイバ担持用スロット貯線装置および光ファイバ担持用スロット貯線方法
KR102135724B1 (ko) 권취장치
JP4706974B2 (ja) フィラメントワインディング装置
JP2009149404A (ja) 解舒補助装置及びそれを備える自動ワインダ
WO1996010470A1 (fr) Fil de decoupe
JP6691269B2 (ja) 反転ワインダ用の支持装置とコイラ
KR101242800B1 (ko) 코일형 스크랩 인출장치
JP5408098B2 (ja) 線材用アキュームレータ
JP5374487B2 (ja) 線状体貯線装置
EP3835244B1 (en) Yarn winder
WO2014181298A1 (en) Machine for winding of pre-stretched film reels
CN113896029A (zh) 一种螺旋线绕线机
JP3641812B2 (ja) テープ巻き付け巻き取り装置
JPH06277756A (ja) 線材の貯線装置
JP2019217559A (ja) ワイヤ放電加工機および加工条件調整方法