JP2014117395A - 痒み抑制装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】副作用等が生じることがない物理的作用でありながら、肌に損傷を与えることがなく、効果的に肌の痒みを抑制するための痒み抑制装置を提供する。
【解決手段】痒みを感じる肌部分に、互いに温度差を有する接触面を各々接触させることにより、肌の痒みを抑制させることができるように、温度差を有する少なくとも2つの肌接触面2を備えた構成とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、痒みを感じる肌部分に相対的な温度差を有する肌接触面を接触させて肌の痒みを抑制することを特徴とする痒み抑制装置に関する。
アトピー性皮膚炎や老人性乾皮症など、多くの皮膚疾病は肌に痒みを伴う場合が多い。そして、肌の痒みは患者に著しい不快感を与えることから、患者は無意識あるいは意図的に強い力で肌を掻き、肌に刺激を与えることにより痒みを抑えることが多い。
しかしながら、肌を強い力で繰り返し掻き続けると、肌の表面に損傷を与えることとなり、皮膚疾患がさらに悪化したり、肌の損傷部分から二次的な皮膚疾患が生じるなど、さらに深刻な状態を招く可能性がある。
また、アトピー性皮膚炎の治療では痒みを抑制するために、ステロイド、抗ヒスタミン剤等の薬剤を投与する方法が一般的に採用されるが、このような薬剤による治療は副腎不全、糖尿病、ウイルス皮膚感染症等の副作用を伴う恐れがあり、患者によっては、必ずしも有効な方法といえない場合もある。
したがって、副作用等が生じることがない物理的作用でありながら、肌に損傷を与えることがなく、効果的に肌の痒みを抑制するための装置の開発が望まれる。
特開平8−283178号公報
本発明の目的は、副作用等が生じることがない物理的作用でありながら、肌に損傷を与えることがなく、効果的に肌の痒みを抑制するための痒み抑制装置を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するために検討を行った結果、相対的な温度差を有する少なくとも2つの肌接触面を痒みを感じる肌部分に接触させると、サーマルグリル錯覚により肌の痒みが効果的に抑制されることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、相対的な温度差を有する少なくとも2つの肌接触面を備え、痒みを感じる肌部分に相対的な温度差を有する肌接触面を接触させて肌の痒みを抑制することを特徴とする痒み抑制装置である。
さらに本発明は、相対的な温度差を有する少なくとも2つの肌接触面を肌上で転がし又は滑らせることにより、痒みを感じる肌部分に相対的な温度差を有する肌接触面を順次接触させて肌の痒みを抑制することを特徴とする痒み抑制装置である。
さらに本発明は、吸熱部および放熱部としてそれぞれ機能する一対の板面を有するペルチェ素子を備え、該ペルチェ素子の板面又は該板面に熱伝導可能に接続した板状部材の表面を肌接触面とすることを特徴とする痒み抑制装置である。
さらに本発明は、略円筒形状のローラー部と、該ローラー部をその軸回りに回動可能に支持する支持部と、該支持部に連結する把持部と、を備え、ローラー部の湾曲面に相対的な温度差を有する複数の肌接触面を配置することを特徴とする痒み抑制装置である。
さらに本発明は、ローラー部を回転させると、ローラー部の動きを感知して肌接触面を振動させる振動手段を備えることを特徴とする痒み抑制装置である。
さらに本発明は、ローラー部の回転速度の増加に応じて振幅が増大する振動手段を備えることを特徴とする痒み抑制装置である。
また本発明は、板状の基台部と、該基台部に連結する把持部と、を備え、基台部の表面に相対的な温度差を有する複数の肌接触面を並べて配置することを特徴とする痒み抑制装置である。
さらに本発明は、基台部に配置した肌接触面を肌上で滑らせると、肌接触面の動きを感知して肌接触面を振動させる振動手段を備えることを特徴とする痒み抑制装置である。
さらに本発明は、肌接触面の振動を増幅することにより振幅が変化する振動手段を備えることを特徴とする痒み抑制装置である。
また本発明は、前記の痒み抑制装置を使用して肌の痒みを抑制することを特徴とする痒みの抑制方法である。
さらに本発明は、肌上に皮膚外用剤を塗布したのち又は肌上で皮膚外用剤を塗り広げながら肌接触面を肌上で転がし又は滑らせて使用することを特徴とする痒みの抑制方法である。
本発明の痒み抑制装置又は当該装置を使用した痒みの抑制方法によれば、肌に損傷を与えることがない温感刺激から生じる知覚作用で肌の痒みを抑制することができるため、副作用等が生じることがなく、症状にかかわらず適用することができ、如何なる患者に対しても効果的に肌の痒みを抑制することができる。
痒み抑制装置(第1の実施形態)の外観図 痒み抑制装置(第1の実施形態)の分解図 痒み抑制装置(第1の実施形態)のローラー部のA−A断面図 痒み抑制装置(第1の実施形態)の制御回路の概念図 痒み抑制装置(第2の実施形態)の外観図 確認試験の概念図(乳酸を塗布した状態) 確認試験の概念図(痒み抑制装置を使用している状態((a)正面図、(b)側面図)) 肌接触面の温度変化を示すグラフ 痒みの変化を示すグラフ 痒みの抑制効果を示すグラフ アンケートによる痒み抑制装置の評価を示すグラフ
以下、本発明を実施するための形態を図面にしたがって説明する。
図1に示すように、本発明の痒み抑制装置(1)は、相対的な温度差を有する少なくとも2つの肌接触面(2,3)を備え、痒みを感じる肌部分に相対的な温度差を有する肌接触面を接触させて肌の痒みを抑制することを特徴とする。
ここで、相対的な温度差を利用した知覚現象として、サーマル・グリル・イリュージョン(thermal grill illusion)が知られている(参考文献;P.Bach et al:The thermal grill illusion and what is painful about it,Neuroscience Letters,505,PP31-35,2011)。この現象は、温刺激と冷刺激を皮膚上の近傍へ同時に提示した際に痛覚や灼熱間を生じるというものであり、皮膚に損傷を与えない刺激温度であっても痛覚の生起が可能である。例えば、加温された2枚の板の間に冷却した板を並べて置き、3枚の板の表面を掌で同時に触れると、中央の板の温度が非常に熱く感じられる現象が例示される。
本発明は、相対的な温度差を有する肌接触面を肌に接触させることにより生じる知覚現象が、痒みを抑制するための刺激として最適であることを見出し、さらに当該知覚現象を容易かつ効果的に引き起こし、痒みを抑制するための最適な構造を備えた装置として完成したものである。
すなわち本発明は、相対的な温度差を有する少なくとも2つの肌接触面(2,3)を備え、相対的な温度差を有する肌接触面を痒みを感じる肌部分に接触させることにより、サーマルグリル錯覚を引き起こし、かかる刺激感覚により肌の痒みを抑制することを可能とした痒み抑制装置である。特に、相対的な温度差を有する少なくとも2つの肌接触面(2,3)を、肌上で転がし、あるいは滑らせるなどして、相対的な温度差を有する肌接触面を順次、肌に接触させれば、より効果的にサーマルグリル錯覚を引き起こすことが可能となる。
また本発明は、振動手段(振動子(15))を備え、肌接触面の移動を感知して自動的に振動を発生し、振動刺激によりさらに効果的に痒みを抑制する痒み抑制装置である。
痒み抑制装置は、図2に示すように、略円筒形状のローラー部(4)と、当該ローラー部をその軸回りに回動可能に支持する支持部(8a,8b)と、当該支持部に連結する把持部(9)と、を備え、ローラー部(4)の湾曲面(4a)に相対的な温度差を有する2枚の肌接触面(2,3)を円周方向に配置した構造である。
ローラー部(4)は、回転の中心となる軸心上に配置された2本の支持棒(5,6)によって左右2本の支持部(8a,8b)と回動自在に連結している。図2に示すように、一方の支持棒(5)は支持部(8a)外側面から支持部(8a)に設けた支持孔(7a)に挿通され、ローラー部(4)の一方の平面部(4b)中心から軸心に沿ってローラー部内に嵌入される。また、他方の支持棒(6)は、ローラー部(4)の他方の平面部(4c)中心から軸心に沿って突設しており、かかる支持棒(6)はロータリーセンサ(10)の回転感知孔(10a)を通り、支持部(8b)の内側面から支持孔(7b)に挿入される。このようにして支持部(8a,8b)でローラー部(4)を回動可能に支持することにより、支持部に連結する把持部(9)を手に持って、肌上でローラー部(4)を円滑に転がすことができる。
ローラー部(4)と支持部(8a)を連結する支持棒(5)は、接続用端子(プラグ)としての機能を有しており、ローラー部(4)に内蔵される、肌接触面を加温あるいは冷却するペルチェ素子に接続することで、外部電源からペルチェ素子への電力の供給を可能としている。
図3は、ローラー部(4)断面の構造を示す。ローラー部(4)内部には、吸熱部および放熱部としてそれぞれ機能する一対の板面(11a,11b)を有するペルチェ素子(11)が備えられ、ペルチェ素子(11)の各々の板面(11a,11b)は各肌接触板(板状部材)(13,14)の内面に対向するように配置され固定されている。ペルチェ素子の板面(11a,11b)と各肌接触板(板状部材)(13,14)との空隙には、熱伝導性グリース(12)が充填されており、ペルチェ素子による吸熱および放熱の効果が肌接触面(2,3)に伝導し、2つの肌接触面(2,3)に相対的な温度差を生じさせることができる。またペルチェ素子(11)は、2枚あるいは3枚等、重ねて使用することもでき、ローラー部内に複数枚を重ねて配置することで肌接触面の相対的な温度差をより広げることが可能となる。
肌接触板(13,14)は、ペルチェ素子による吸熱および放熱の効果を効率的に伝搬する熱伝導性を備えるとともに、外表面は肌接触面(2,3)として肌に接触するため安定性にすぐれ、しかも、ある程度の力が加えられても容易に変形しない程度の強度を必要とすることから、金属素材であることが好ましく、中でも成型加工や入手が容易なアルミニウムが特に好ましい。
また図3では、ペルチェ素子の板面(11a,11b)と肌接触板(13,14)との空隙に、熱伝導性グリース(12)が充填した形態を示したが、ペルチェ素子の板面(11a,11b)を交互に肌に接触する装置構造であれば、必ずしも肌接触板(13,14)は必要ではなく、ペルチェ素子の板面(11a,11b)をそのまま肌へ接触するための肌接触面とすることができる。
肌接触面は、装置を繰り返し使用したとしても肌に火傷を負わないために45℃以下の温度に設定する必要があるが、一方、あまりに低温では使用者に苦痛を与えることとなるため15℃以上であることが好ましい。このためそれぞれの肌接触面は、高温側のものが約37〜45℃、低温側のものが約15〜25℃となるように温度設定することが好ましい。本発明の痒み抑制装置は、このような肌に損傷を与えることのない温度領域で、高温と低温の肌接触面を順次肌に接触させることにより、知覚を刺激し、痒みを効果的に抑えることを可能とする。
図4は、痒み抑制装置の制御回路の概念図を示すものであり、外部電源からペルチェ素子(11)への電力の供給は、ローラー部(4)の軸心を支える支持棒としての機能を併せ持つ接続用端子(プラグ)(5)を介して行われ、ローラー部(4)の回転中においてもペルチェ素子(11)への連続した給電を可能としている。また、ローラー部(4)の回転は、図2に示すように、ローラー部(4)の片端平面部(4c)の中心に突設した支持棒(6)に回転感知孔(10a)を挿通して取り付けたロータリーセンサ(10)により感知され、回転角信号としてコンピュータ(16)へ送られる。回転角信号はコンピュータ(16)により、ローラー部(4)の回転速度に比例して振幅が増大する正弦波信号(周波数は50ヘルツ(Hz))に変換出力され、さらにこの信号をアンプにより増幅して振動子(15)へ送られる。図1に示すように、振動子(15)は把持部(9)に取り付けられており、使用者が肌上でローラー部を転がすと、あたかも自らの爪で肌を掻いた際に知覚される振動を擬似的に再現することができ、かかる振動刺激で使用者により高い痒み抑制効果を与えることができる。振動数は、30〜200Hzが好ましい。
使用者は、把持部を手に持ち、ローラー部を肌上で一方向にくり返し回転させて使用することが好ましい。ローラー部を肌に接触させた状態のまま往復させて使用することも可能ではあるが、肌に接触した状態で往復すると、高温と低温の肌接触面が接触する肌部分は、常に同じ箇所となるため、与えられる温度刺激が慢性化し徐々に刺激感覚は得られなくなる可能性がある。一方、ローラー部を肌上で一方向にくり返し回転させれば、高温と低温の肌接触面が接触する肌部分はランダムに変化し、与えられる温度刺激が慢性化することなく、刺激感覚を継続して得ることができる。
図5は、痒み抑制装置の他の実施形態を示すものであり、板状の基台部(17)と、当該基台部(17)に連結する把持部(18)と、を備え、基台部の表面に相対的な温度差を有する複数の肌接触面(19,20,21,22)を並べて配置した構造である。図中の4枚の肌接触面(19,20,21,22)は、隣り合う2枚が異なる温度を呈するように配置したもので、図中、右上と左下の肌接触面(20,21)は高温とし、左上と右下の肌接触面(19,22)は低温となるように配列している。ただし、肌接触面の枚数や配列はこれに限定されるものではない。
肌接触面(19,20,21,22)の熱源としては、ペルチェ素子(11)を使用することができる。図5に示す実施形態では、ペルチェ素子の高温側の板面を右上と左下の肌接触面(20,21)として使用し、低温側の板面を左上と右下の肌接触面(19,22)として使用している。
図5の痒み抑制装置(1)では、使用者が把持部(18)を手に持ち、相対的な温度差を有する肌接触面(19,20,21,22)を肌上で滑らせることにより、相対的な温度差を有する肌接触面が肌に順次接触するため、痒みを抑制する効果を得ることができる。
把持部(18)の基台部(17)側には、振動センサ(23)が設置されており、基台部(肌接触面)を滑らせたときに生じる振動を検出する。振動センサから送られる振動信号は増幅回路により増幅され、把持部(18)の後端に設置した振動子(24)へ送信され、装置全体(1)を振動させる。
このようにして振動手段を設けることにより、使用者の手の動きに応じて振動を発生させることができ、かかる振動刺激で使用者により高い痒み抑制効果を与えることができる。
痒み抑制装置は、肌上に皮膚外用剤を塗布したのち又は肌上で皮膚外用剤を塗り広げながら肌接触面を肌上で回転又は滑らせて使用することができる。装置を皮膚外用剤とともに使用すれば、皮膚外用剤による肌への保湿効果等と相まって、痒みを抑制する効果をより長く持続することが可能となる。
本発明の痒み抑制装置について行った効果を確認するための試験結果を以下に詳細に説明する。
「試験方法」
試験は、図1に示すようなローラー部が回転する痒み抑制装置で、肌接触面に相対的な温度差を設け、振動数50Hzで振動するよう制御した振動子を取り付けた実施品(サンプル)と、肌接触面に温度差を設けず、単にローラー部が回転するだけで振動することもない比較品(コントロール)を用意し、それぞれ26名のパネラーにより使用テストを行った。
洗顔後の頬部に、2.5%乳酸溶液を含浸したコットン(約4×8cm)を8分間貼り付けて肌の痒みを誘発し、コットンを剥離した後、実施品(サンプル)と比較品(コントロール)による痒みの抑制効果を評価した(図6)。
実施品(サンプル)と比較品(コントロール)は、いずれもローラー部が肌上で一方向(下から上方向)に回転するようにくり返し肌に当てて使用し、高温と低温の肌接触面が接触する肌の位置をランダムに変化させることで、慢性化による温度感覚の鈍化を防止した(図7)。
実施品(サンプル)の肌接触面の温度変化を図8に示す。高温側の肌接触面は約37〜42℃、低温側の肌接触面は約20〜25℃の範囲で推移するものの、2つの肌接触面の温度差は、約17℃で一定を維持している。なお、測定室の室温は27℃とした。
「評価方法」
評価はパネラーに対しアンケートを実施して行った。アンケートは、評価尺度として汎用されているVAS(視覚的アナログ尺度(visual analogue scale)の略称)により評価した。パネラーに100mmの水平直線を記載した用紙を配布し、直線の左端を「痒み無し」、右端を「掻かずにいられない痒み」として、実感できる程度を直線上の位置として記入(パネラーが直線上の一箇所に印を付す)してもらい、試験開始の位置を基準として右側(又は左側)に移動した距離を尺度値として評価した。
収集したサンプルに基づいて群間に違いがあるか検証するために、統計処理を行った。検定結果で示された有意確率(p)が5%未満(p<0.05)であれば、検定に用いたデータ項目(変数という)間に有意差があるという。pが10%未満(p<0.1)であれば、検定に用いたデータ項目(変数という)間に有意な傾向差があるという。有意差および有意な傾向差が出たということは、何らかの原因で違いが生じたことを意味する。生物学試験を行うときは、最終的に有意差があったか否かが群間に変化があったかどうかを導き出す手法となる。群間差を検証するための統計解析は、Paird-T testで検定した。
図9は、経時による痒みの評価をグラフに示したものである。実施品(サンプル)は比較品(コントロール)に比べて痒みを抑制する効果にすぐれ、特に、実施品(サンプル)を使用した直後および使用後1分における効果は顕著であり、比較品(コントロール)に対して有意差があることが確認された(使用直後でp<0.01、使用後1分でp<0.05)。
図10は、コットンの剥離後1分の痒みの程度を基準とし、経時でどの程度痒みが抑えられているかをグラフに示したものである。実施品(サンプル)は比較品(コントロール)に比べて痒みを抑制する効果にすぐれ、実施品(サンプル)は比較品(コントロール)に対し、使用した直後および使用後1分において有意差(使用直後でp<0.01、使用後1分でp<0.05)が認められ、使用後2分において傾向差(p=0.07)があることが認められた。
図11は、パネラーが実感した痒み抑制効果について、アンケートの結果をグラフに示したものである。「とても効いた」あるいは「効いた」と回答したパネラーは、実施品(サンプル)では全体の62%であるのに対し(図11(a))、比較品(コントロール)では27%であった(同(b))。また、効果の比較において、比較品(コントロール)より実施品(サンプル)の方が効いた、と回答したパネラーは全体の73%であり(同(c))、さらに効果の持続時間の比較において、比較品(コントロール)より実施品(サンプル)の方が長く効いた、と回答したパネラーは全体の60%であることが確認できた(同(d))。このように、いずれの項目においても、実施品(サンプル)が比較品(コントロール)よりすぐれており、相対的温度差を有する肌接触面を順次くり返し接触させることによる痒みの抑制効果を確認することができた。
1 痒み抑制装置
2 肌接触面
3 肌接触面
4 ローラー部
4a 湾曲面部
4b 平面部
4c 平面部
5 支持棒(接続用端子(プラグ))
6 支持棒
7a 支持孔
7b 支持孔
8a 支持部
8b 支持部
9 把持部
10 ロータリーセンサ
10a 回転感知孔
11 ペルチェ素子
11a 板面
11b 板面
12 熱伝導性グリース
13 肌接触板(板状部材)
14 肌接触板(板状部材)
15 振動子
16 コンピュータ
17 基台部
18 把持部
19 肌接触面(低温)
20 肌接触面(高温)
21 肌接触面(高温)
22 肌接触面(低温)
23 振動センサ
24 振動子

Claims (11)

  1. 相対的な温度差を有する少なくとも2つの肌接触面を備え、痒みを感じる肌部分に相対的な温度差を有する肌接触面を接触させて肌の痒みを抑制することを特徴とする痒み抑制装置。
  2. 相対的な温度差を有する少なくとも2つの肌接触面を肌上で転がし又は滑らせることにより、痒みを感じる肌部分に相対的な温度差を有する肌接触面を順次接触させて肌の痒みを抑制することを特徴とする請求項1記載の痒み抑制装置。
  3. 吸熱部および放熱部としてそれぞれ機能する一対の板面を有するペルチェ素子を備え、該ペルチェ素子の板面又は該板面に熱伝導可能に接続した板状部材の表面を肌接触面とすることを特徴とする請求項1又は2記載の痒み抑制装置。
  4. 略円筒形状のローラー部と、該ローラー部をその軸回りに回動可能に支持する支持部と、該支持部に連結する把持部と、を備え、ローラー部の湾曲面に相対的な温度差を有する複数の肌接触面を配置することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の痒み抑制装置。
  5. ローラー部を回転させると、ローラー部の動きを感知して肌接触面を振動させる振動手段を備えることを特徴とする請求項4記載の痒み抑制装置。
  6. ローラー部の回転速度の増加に応じて振幅が増大する振動手段を備えることを特徴とする請求項5記載の痒み抑制装置。
  7. 板状の基台部と、該基台部に連結する把持部と、を備え、基台部の表面に相対的な温度差を有する複数の肌接触面を並べて配置することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の痒み抑制装置。
  8. 基台部に配置した肌接触面を肌上で滑らせると、肌接触面の動きを感知して肌接触面を振動させる振動手段を備えることを特徴とする請求項7記載の痒み抑制装置。
  9. 肌接触面の振動を増幅することにより振幅が変化する振動手段を備えることを特徴とする請求項8記載の痒み抑制装置。
  10. 請求項1乃至9のいずれかに記載の痒み抑制装置を使用して肌の痒みを抑制することを特徴とする痒みの抑制方法。
  11. 肌上に皮膚外用剤を塗布したのち又は肌上で皮膚外用剤を塗り広げながら肌接触面を肌上で転がし又は滑らせて使用することを特徴とする請求項10記載の痒みの抑制方法。
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Ulbrich-Zürni et al. The N-of-1 clinical trial: a timely research opportunity in homeopathy
Wang et al. Is commercially available point finder accurate and reliable in detecting active auricular acupuncture points?
Ghulam et al. Efficacy of cervical mobilization with post-isometric relaxation in managing mechanical neck pain, ROM, and functional limitations associated with myofascial trigger points