JP2014094241A - 神経切断用カテーテルデバイス - Google Patents

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Wataru Kano
渉 狩野
Junichi Kobayashi
淳一 小林
Ichiro Hirahara
一郎 平原
Risato Kobayashi
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Abstract

【課題】腎動脈外膜を取り囲む腎交感神経に対する除神経を、腎動脈への損傷なしに、また確実に行うことのできるカテーテルデバイスを提供する。
【解決手段】この発明の神経切断用カテーテルデバイス1は、生体内の管腔臓器に挿入されて、外部からの操作に基き、少なくとも一部が屈曲変形可能なカテーテルチューブ2を有し、該カテーテルチューブ2の先端部2aに、神経の切断に供される刃部10dを具えた神経切断ツール3を設けてなる。
【選択図】図1

Description

この発明は、生体内の、消化管、尿路、血管その他の、管状もしくは袋状の形態を有する管腔臓器に挿入されて、外部からの操作に基き、少なくとも一部が屈曲変形可能なカテーテルチューブを有するカテーテルデバイスに関するものであり、とくには、腎動脈外膜を取り囲む腎交感神経に対する除神経を、腎動脈への損傷なしに、また確実に行うことのできる技術を提案するものである。
近年、たとえば、大腿動脈から挿入して腎動脈内まで誘導したアブレーション用カテーテルにより、腎動脈の内部から、その周囲に存在する腎交感神経に対して高周波エネルギーを照射することで除神経を行う、いわゆる腎交感神経アブレーション治療法が、複数の降圧薬の使用によっても十分な降圧効果が得られない薬剤治療抵抗性高血圧患者の、持続的な降圧をもたらすとして注目されるに到っている。
この種の治療法の一例としては特許文献1に記載されたものがある。
米国特許出願公開第2012/0123303号明細書
しかるに、上述した従来の治療法にあっては、アブレーション用カテーテルを、腎動脈の内部に挿入することとし、しかも、除神経の実行に際し、腎動脈の内部から、腎交感神経を高周波エネルギーの照射により焼灼することとしていることから、腎動脈の、とくに内皮細胞その他の血管組織への損傷のおそれがあり、また、高周波エネルギーの照射によっては、腎動脈の周囲に存在する腎交感神経の遮断を確実に行い得ることの保証がないという問題があった。
加えてこの治療法は、腎動脈狭窄症の患者や、ステントを留置している患者に対しては、いわゆる禁忌として適用することができない。
その上、とくに、腎動脈の内部でカテーテル先端を誘導することから、多くの造影剤を使用することが必要となり、それにより、過度の造影剤の使用が、造影剤腎症、甚だしくは急性腎不全等の発症を招く懸念もある。
この発明は、従来技術が抱えるこのような問題を解決することを課題とするものであり、それの目的とするところは、腎動脈外膜を取り囲む腎交感神経に対する除神経を、腎動脈への損傷なしに、また確実に行うことのできるカテーテルデバイスを提供することにある。
この発明のカテーテルデバイスは、たとえば、先述した腎交感神経等を直接的に切断するための神経切断用カテーテルデバイスであって、生体内の管腔臓器に挿入されて、外部からの操作に基き、少なくとも一部が屈曲変形可能なカテーテルチューブを有し、該カテーテルチューブの先端部に、神経の切断に供される刃部を具えた神経切断ツールを設けてなるものである。
この発明の神経切断用カテーテルデバイスでは、前記神経切断ツールを、一本の、刃部を具えた板状部材で構成することも可能であるが、好ましくは、前記神経切断ツールは、前記カテーテルチューブの先端部から突出して延びる一対の板状部材を、該板状部材のそれぞれの中間部分で相互に重ね合わせるとともにヒンジ連結して構成する。
ここで好ましくは、前記神経切断ツールを構成する前記一対の板状部材のうちの一方の板状部材を、他方の板状部材に比して、前記カテーテルチューブの先端部から突出させて配置し、前記カテーテルチューブの先端部からの突出長さが相対的に短い前記他方の板状部材だけが、ヒンジ連結した前記中間部分より突出端側で、前記一方の板状部材に対向する縁部分に、前記刃部を有するものとする。
また好ましくは、前記神経切断ツールを構成する前記一対の板状部材のうちの一方の板状部材を、他方の板状部材に比して、前記カテーテルチューブの先端部から突出させて配置し、前記カテーテルチューブの先端部からの突出長さが相対的に長い前記一方の板状部材の突出端部分に、引掛け部、より好ましくは、前記他方の板状部材に対向する縁部分から突き出る引掛け凸部を形成する。
ここにおいて、前記一方の板状部材の突出端部分に設けた前記引掛け凸部の、前記他方の板状部材への対向縁部分からの突出高さは、0.3mm未満とすることが好ましい。
またこの場合においては、前記一方の板状部材を、リンク部材を介して、前記カテーテルチューブの基端部まで延びる切断操作用ワイヤに連結するとともに、前記他方の板状部材を、前記切断操作用ワイヤに連結して構成されるリンク機構により、一対の板状部材による切断動作を可能とし、前記切断操作用ワイヤに、前記リンク部材の、該切断操作用ワイヤへの連結箇所が摺動変位する長穴を設けるとともに、前記一方の板状部材に、前記他方の板状部材の前記中間部分が摺動変位する長穴を設けることが好ましい。
なお、この発明の神経切断用カテーテルデバイスでは、前記カテーテルチューブが、基端部から先端部に連通するガス通過用ルーメンを有するものとすること、前記カテーテルチューブが、先端部に撮像素子を有するものとすること、および、前記カテーテルチューブが、先端部にライトガイドを有するものとすることがそれぞれ好ましい。
この発明の神経切断用カテーテルデバイスによれば、カテーテルチューブを、腎動脈近傍に存在する管腔臓器の内部、たとえば、尿道から膀胱を経て尿管の内部に挿入した後、尿管等を穿孔して、カテーテルチューブの先端部を、腎動脈の周囲に到達させ、そして、その周囲の腎交感神経を、刃部を具えた神経切断ツールを用いて直接的に切断することにより、腎動脈の内部へのカテーテルチューブの挿入が不要となるので、腎動脈の内皮細胞等への損傷のおそれを取り除くことができ、また、腎交感神経に対する除神経を確実に行うことができる。
しかもこの発明は、腎動脈狭窄症の患者や、ステントを留置している患者に対しても使用可能であり、一回の施術に要する造影剤の使用量を減らす、もしくは使用を回避することもできる。
この発明の神経切断用カテーテルデバイスを示す部分斜視図である。 図1のカテーテルデバイスが有するカテーテルチューブの屈曲箇所を示す、先端部の軸線方向に沿う拡大断面図である。 図1のカテーテルチューブの先端部に設けた神経切断ツールを、カテーテルチューブから取り出して、一対の板状部材が開いた状態および閉じた状態のそれぞれで示す側面図および、そのb−b線に沿う断面図である。 図3の神経切断ツールの、一方の板状部材の突出端部分を拡大して示す斜視図である。 神経切除ツールを構成する一対の板状部材の変形例を示す側面図である。 神経切除ツールの変形例を示す側面図である。 図1のカテーテルチューブの先端部を拡大して示す斜視図である。 図1のカテーテルデバイスを用いて、腎交感神経の切断を行う方法を示す図である。
以下に図面を参照しつつ、この発明の実施の形態について説明する。
図1に例示する神経切断用カテーテルデバイス1は、生体内の、消化管、血管または、尿道、膀胱もしくは尿管その他の泌尿器などの、管状もしくは袋状をなす管腔臓器に挿入される、少なくとも一部が屈曲変形可能なカテーテルチューブ2と、そのカテーテルチューブ2の先端部2aに設けられて、神経の切断に供される刃部を有する神経切断ツール3とを具えてなる。
ここで、図示のカテーテルチューブ2の屈曲箇所は、たとえば、図2に、その軸線方向に沿う拡大断面図で示すように、ステンレス鋼、チタンなどの金属材料もしくは、ポリエチレンなどのオレフィン系樹脂、塩化ビニル、ナイロン、PEEK、ポリアセタール、PTFEなどのフッ素系樹脂などをはじめとしたプラスチック材料その他の剛性材料からなる複数の円筒状セグメント4を、図2に一点鎖線で示す軸線方向に沿って配置するとともに、それぞれの円筒状セグメント4の軸線方向の一方側で、その周方向の対向する位置に一対設けた突出部4aのそれぞれを、隣接する円筒状セグメント4の軸線方向の他方側の対応位置に設けた一対の切欠き部4bのそれぞれに嵌め合わせ、そして、それらの円筒状セグメント4の内側に、二本の屈曲操作用ワイヤ5を延在させるとともに、各屈曲操作用ワイヤ5の先端を、図2では最も右側に位置する最先端側セグメント6に固定することで構成することができる。
このような構成により、カテーテルチューブ2の屈曲箇所は、カテーテルチューブ2の、生体外に位置する基端部での、二本の屈曲操作用ワイヤ5のそれぞれの引張り操作に基き、それぞれの円筒状セグメント4の切欠き部4bが、隣接する円筒状セグメント4の、丸みを帯びた突出部4aの周りで摺動変位することにより、先端部2aが、図2の上下方向のそれぞれの方向に向けて屈曲変形することになる。なお、図示のこのカテーテルチューブ2では、並べて配置した円筒状セグメント4の周囲に、たとえば、オレフィン系樹脂やPET、ポリエステルエラストマーなどの熱可塑性エラストマー等の材料で形成されて熱収縮性を有する可撓性チューブ部材7を、それらの円筒状セグメント4を取り囲む姿勢で、その全長にわたって配置している。但し、カテーテルチューブ2の屈曲箇所は、上述した構造の他、公知の様々な構造により屈曲変形可能とすることができる。
なお、カテーテルチューブ2の、上述した屈曲箇所以外の箇所は、図示は省略するが、たとえば、一本もしくは複数本のワイヤ部材を、軸線方向に向けて螺旋状に、略隙間なく巻回することで形成することができる。
またここで、カテーテルチューブ2の内部には、図1に示すように、該カテーテルチューブ2の、図示しない基端部から先端部2aまで延在する一もしくは複数のルーメン8a〜8dを設けることができる。
そしてここでは、上記の神経切断ツール3が、カテーテルチューブ2の先端部2aから突出して延びる一対の板状部材9,10を、該板状部材9,10のそれぞれの中間部分で相互に重ね合わせるとともにヒンジ連結して構成されるものとし、かかる神経切断ツール3の切断動作を、上述したルーメン8a〜8dの一つを用いて基端部側から操作可能とする。
より詳細には、この実施形態では、図3(a)に拡大側面図で示すように、一対の板状部材9,10のそれぞれを、相互にヒンジ連結した各中間部分9a,10aで、該板状部材9,10を両側から取り囲む支持部材11に回動可能に支持させ、また、一方の板状部材9の基端部分9bを、リンク部材12を介して、カテーテルチューブ2の基端部まで延びる一本の切断操作用ワイヤ13の、先端から若干基端側の位置にヒンジ連結するとともに、他方の板状部材10の基端部分10bを、切断操作用ワイヤ13の先端にヒンジ連結する。それにより、切断操作用ワイヤ13を基端側から引っ張った場合は、平行四節リンクを構成するこのリンク機構の動作に基き、図3(b)に示すように、他方の板状部材10が、ヒンジ連結した中間部分10a周りに回動変位して、その中間部分10aよりも突出端10c側の部分で、図3(b)に矢印で示す如く、一方の板状部材9に向けて接近することになるので、それらの間に挟み込んだ神経を切断することができる。
このように、神経切断ツール3を、金属材料もしくはプラスチック材料等の剛性材料で形成することのできる一対の板状部材9,10で構成したときは、図3(b)に示す、それらの板状部材9,10が閉じた状態で、一方の板状部材9を、他方の板状部材10に比して、カテーテルチューブ2の先端部2aから突出させて配置することが好ましい。これは、他方の板状部材10よりも、カテーテルチューブ先端部2aからの、軸線方向に沿う突出長さの長い一方の板状部材9により、切断しようとする神経の周辺の組織を掻き分けることができるからである。
またこの場合、先端部2aからの突出長さの短い他方の板状部材10は、ヒンジ連結した中間部分10aよりも突出端10c側で、一方の板状部材9に対向する縁部分に、図3(c)に、図3(a)のb−b線に沿う断面図で示すように、該一方の板状部材9側に向けて厚みを漸減させてなる刃部10dを有するものとし、この一方で、突出長さの長い一方の板状部材9は、たとえば、厚みを全幅にわたって一定として、そのような刃部を有しないものとすることが好ましい。
このことによれば、たとえば、腎動脈と、その周囲を取り囲む腎交感神経との間に、突出長さが長く、かつ刃部を有しない一方の板状部材9を刺し入れただけでは、その神経が切断されず、その後に、切断操作用ワイヤ13を引っ張ることによって、一対の板状部材9,10を閉じた状態とすることで、神経の切断を行うことができるので、過誤による神経の切断を防止することができる。いいかえれば、突出長さの長い一方の板状部材9に刃部を設けた場合は、一対の板状部材9,10が開いた状態で、一方の板状部材10を、腎動脈と腎交感神経との間に刺し入れただけで、切断操作用ワイヤ13の操作なしに、その神経を切断してしまうおそれがある。
そしてまた、突出長さの長い一方の板状部材9による組織の掻き分けに際して、その一方の板状部材9で、切断対象の神経を引っ掛けるため、一方の板状部材9の突出端部分には、他方の板状部材10に対向する縁部分から突き出る引掛け凸部9dを、該一方の板状部材9と一体に、または別体として形成することが好ましい。
かかる引掛け凸部9dは、一方の板状部材9での組織の掻き分けに際する、腎動脈等の血管壁の外面への損傷の発生を防止するとの観点からは、その外輪郭形状を湾曲面として、たとえば、図4に拡大斜視図で示すような、半球形のドーム形状とすることが好ましく、また、神経を確実に引っ掛けるため、引掛け凸部9dを、それの周囲の縁部分9eから、たとえば90°以下の角度をなして突出させることが好ましい。
なお、腎動脈の周囲の腎交感神経は、腎動脈の内壁面からその厚み方向に0.4mm〜5.00mmの範囲内に主に存在するところ、引掛け凸部9dが誤って腎動脈に刺さった場合であっても、その貫通リスクを低減するとの観点から、引掛け凸部9dの、縁部分からの突出高さHは、一方の板状部材9の延在方向に直交する向きに測って、0.3mm未満とすることが好ましい。
なお、一対の板状部材9,10のうち、とくに、組織の掻き分けに供する一方の板状部材9の突出端部分は、周辺組織への損傷の発生を防止するため、図3に示す実施形態のように、角張らせることなく、丸みを帯びた形状とすることが好ましい。
ところで、このような神経切断ツール3は、極めて細い神経の切断に用いることから、一方の板状部材9の、中間部分9aから突出端9cまでの延在方向に沿う長さは、5mm〜15mmとし、また、他方の板状部材10の、中間部分10aから突出端10cまでの延在方向に沿う長さは、3mm〜13mmとすることが好ましい。
なお、神経切除ツールの一方の板状部材には、上述したような、他方の板状部材10に対向する縁部分から突き出る引掛け凸部9dに代えて、図5に例示するような引掛け部19dもしくは29fを形成することができる。
具体的には、図5(a)に示すところでは、突出長さの長い板状部材19の突出端部分を、図示のように、基端側に向けて略「L」字状に折り返して若干延在させることで、そこに、先細りとなる引掛け部19dを形成している。この板状部材19では、略「L」字状の引掛け部19dにより、神経を確実に引っ掛けることができる。
また、図5(b)に示すところでは、突出長さの長い板状部材29の突出端側で、他方の板状部材30に対向する縁部分の一部を切り欠いて、その突出端部分に、前記縁部分から窪ませた凹部としての引掛け部29fを形成することとし、この場合も、その引掛け部29fによって、神経を確実に引っ掛けることができる。
なおここで、図5(a)および(b)に示すいずれの神経切除ツール23および33においても、他方の板状部材20および30は、直線状に延びる刃部20d,30dを設けた縁部分とは逆側の縁部分を曲線状に湾曲させて、その突出端側に向けて幅が漸減する形状としている。
突出長さの長い一方の板状部材に、上述したような引掛け部を設けた場合は、図6に例示するように、先に述べたリンク機構の一部を構成する切断操作用ワイヤ13に、該ワイヤ13の延在方向に沿って延びて、リンク部材12の、そのワイヤ13への連結箇所12aが摺動変位する長穴13aを設けるとともに、一方の板状部材9に、その板状部材9の延在方向に沿って、他方の板状部材10のヒンジ連結した中間部分10aが摺動変位する長穴9fを設けることが好ましい。このことによれば、切断操作用ワイヤ13の操作により、リンク部材12の前記連結箇所12aが、切断操作用ワイヤ13の長穴13a内を摺動変位するとともに、他方の板状部材10の中間部分10aが、一方の板状部材9の長穴9f内を摺動変位することで、一方の板状部材9を基端側に引くことができるので、その引掛け凸部9cに、切断しようとする神経を引っ掛けた状態で、そこに留置した神経を、他方の板状部材10の回動変位による、それらの板状部材9,10での挟み込み動作の下で切断することができる。この場合は、リンク部材12の、前記連結箇所12aないしは、一方の板状部材9への連結箇所9bを基端側から引っ張るための、図示しないワイヤもしくは紐その他の引張り部材を、切断操作用ワイヤ13とは別個の部材として設けることができる。
なお、ここでいうリンク部材12は、図示は省略するが、切断操作用ワイヤ13に回転可能に配設されて、一方の板状部材9の基端部分9bに円弧状に並べて設けた複数個の歯部に噛合するギアに代えることが可能である。
一方、図示は省略するが、神経切断ツールを、一本だけの、刃部を有する板状部材で構成することも可能であり、この場合は、カテーテルチューブ2の先端部2aから突出するその一本の板状部材を、突出端側の部分で、カテーテルチューブ2の先端部2aに向けて折り返して、略「U」字状に湾曲させた形状とすることが、血管周辺の組織への、意図しない損傷の発生を防止するとともに、その「U」字状の突出端側の部分で神経の引掛けを行うことができる点で好ましい。
以上に述べた神経切断ツール3は、カテーテルチューブ2の先端部2aに対して、進退変位可能とすることもできる。
ところで、図7に拡大斜視図で示すような、カテーテルチューブ2の内部に設けることのできる先述の複数のルーメン8a〜8dのうちの一つは、たとえば、尿管内に挿入したカテーテルチューブ2の先端部2aを、尿管壁等を穿孔してそこに形成した貫通孔を介して、腎動脈の近傍まで誘導する際に、尿管の外部に存在する組織を退かして、そこにカテーテルチューブ2の通路を形成する目的等で、医療用空気、炭酸ガス(二酸化炭素)、窒素、その他の気体を流動させるガス通過用ルーメン8bとすることが好ましい。このようなガス通過用ルーメン8bは、カテーテルチューブ2の基端部から先端部2aへの気体の送給および、先端部2aから基端部への気体の吸引に用いることができる。
また好ましくは、カテーテルチューブ2の先端部2aに、生体内に挿入した際の内部映像を外部から観察するための撮像素子14を設け、上述した一のルーメン8cを、先端部2aのこの撮像素子14の、基端部側に設置する撮像機器本体との連結に用いる。
この場合は、撮像素子14のレンズ表面に付着することのある組織その他の細胞等による汚れを拭き取るためのワイパー15を設けることが、とくに好適である。
そしてまた、カテーテルチューブ2の先端部2aには、生体内への挿入時に、そこでの照明を行うためのライトガイド16を設けることが好ましく、この場合もまた、一のルーメン8dを、カテーテルチューブ2の基端部側の光源機器へのライトガイド16の接続に用いることができる。
以上に述べたような神経切断用カテーテルデバイス1を用いて、腎交感神経の遮断を行うに当っては、はじめに、カテーテルチューブ2を、基端部側からの屈曲箇所の操作の下で、図8に示すように、尿道100から膀胱101を経て尿管102の内部に挿入する。
次いで、カテーテルチューブ2の先端部2aが、腎臓103に到る手前の、腎動脈104に近接する位置で、たとえば、ガス通過用ルーメン8bから突出させた針または、同ルーメン8bからのレーザーの照射等により、尿管102を穿孔し、それにより形成された貫通孔から、先端部2aを尿管102の外部へ導く。
そしてその後、先端部2aに設けたライトガイド16で周囲を照らしながら、撮像素子14からの映像を観察しつつ、カテーテル2を操作して、その先端部2aを腎動脈104に接近させる。このとき、尿管102の外部に存在する組織が、カテーテル先端部2aの進行を妨げるおそれがあるが、この場合は、神経切断ツール3を操作することにより組織を退かすか、もしくは、ガス通過用ルーメン8bを用いて先端部2aから気体を放出させることにより、それらの組織を退かして、先端部2aを所期した位置へ進行させることができる。
このようにして、カテーテル先端部2aを、腎動脈外膜を取り囲む腎交感神経の近傍に到達させた後は、その先端部2aに設けた神経切断ツール3の、突出長さの長い一方の板状部材9により、腎交感神経の近傍に存在する組織を掻き分けつつ、その一方の板状部材9を、切断対象の腎交感神経と腎動脈104との間に刺し込む。
ここにおいて、この実施形態では、一方の板状部材9が刃部を有しないことにより、一方の板状部材9のそのような刺し込みによっては、神経が切断されないので、切断対象ではない神経の、意図しない切断を防止することができる。
また、一方の板状部材9の突出端部分を、丸みを帯びた形状としたときは、一方の板状部材9による組織の掻き分けの際の、それらの組織ないし腎動脈104の外壁面への損傷の発生を防止することができる。
しかもここでは、一方の板状部材9の突出端部分に設けた引掛け凸部9d等の引掛け部で、神経を引っ掛けることができ、また、この引掛け凸部9dの突出高さHを0.3mm未満とした場合は、引掛け凸部9dが腎動脈104に誤って刺さった場合であっても、引掛け凸部9dが腎動脈を貫通するリスクを低減することができる。
しかる後は、腎交感神経と腎動脈104との間に刺し込んだ一方の板状部材9および、他方の板状部材10の相互間に、腎交感神経を位置させた状態で、切断操作用ワイヤ13を引っ張ることにより、他方の板状部材10を一方の板状部材9に接近変位させて、それらの板状部材9,10による神経の切断を行う。
上述したようにして腎交感神経を切断した後は、カテーテルチューブ2をプルバックして体内から取り出すが、この際に、先述したように尿管102に形成した貫通孔に、X線等による観察下で、ガス通過用ルーメン8bから塞栓剤を吹き付けながらプルバックを行って尿管壁を通過させることで、尿管貫通孔を塞ぐことができる。
かかる塞栓剤としては、たとえば、コラーゲンスポンジ、コラーゲンゲル、シアノアクリレート、光硬化ゲル、または、フィブリノーゲンおよびトロンビンの混合物等を挙げることができる。
このような、腎交感神経を切断する方法によれば、腎動脈104の内部へのカテーテルの挿入が不要となるので、腎動脈104の内皮細胞への損傷の発生を防止することができる他、造影剤の使用量を減らすことができ、または、造影剤の使用を必要としない。
また、高周波エネルギーの照射によらず、神経切断ツール3を用いて腎交感神経を直接切断することにより、腎交感神経の遮断を確実に行うことができる。
加えてこの方法は、腎動脈狭窄症の患者や、ステントを留置している患者に対しても使用可能である。
1 神経切断用カテーテルデバイス
2 カテーテルチューブ
2a 先端部
3,23,33 神経切断ツール
4 円筒状セグメント
4a 突出部
4b 切欠き部
5 屈曲操作用ワイヤ
6 最先端側セグメント
7 可撓性チューブ部材
8a〜8d ルーメン
9,19,29 一方の板状部材
9a 中間部分
9b 基端部分
9c 突出端
9d 引掛け凸部
9f 長穴
19d,29f 引掛け部
9e 縁部分
10,20,30 他方の板状部材
10a 中間部分
10b 基端部分
10c 突出端
10d,20d,30d 刃部
11 支持部材
12 リンク部材
13 切断操作用ワイヤ
13a 長穴
14 撮像素子
15 ワイパー
16 ライトガイド
100 尿道
101 膀胱
102 尿管
103 腎臓
104 腎動脈
H 引掛け凸部の突出高さ

Claims (10)

  1. 生体内の管腔臓器に挿入されて、外部からの操作に基き、少なくとも一部が屈曲変形可能なカテーテルチューブを有し、該カテーテルチューブの先端部に、神経の切断に供される刃部を具えた神経切断ツールを設けてなる神経切断用カテーテルデバイス。
  2. 前記神経切断ツールが、前記カテーテルチューブの先端部から突出して延びる一対の板状部材を、該板状部材のそれぞれの中間部分で相互に重ね合わせるとともにヒンジ連結して構成されてなる、請求項1に記載の神経切断用カテーテルデバイス。
  3. 前記神経切断ツールを構成する前記一対の板状部材のうちの一方の板状部材を、他方の板状部材に比して、前記カテーテルチューブの先端部から突出させて配置し、
    前記カテーテルチューブの先端部からの突出長さが相対的に短い前記他方の板状部材だけが、ヒンジ連結した前記中間部分より突出端側で、前記一方の板状部材に対向する縁部分に、前記刃部を有するものとしてなる、請求項2に記載の神経切断用カテーテルデバイス。
  4. 前記神経切断ツールを構成する前記一対の板状部材のうちの一方の板状部材を、他方の板状部材に比して、前記カテーテルチューブの先端部から突出させて配置し、
    前記カテーテルチューブの先端部からの突出長さが相対的に長い前記一方の板状部材の突出端部分に、引掛け部を形成してなる、請求項2に記載の神経切断用カテーテルデバイス。
  5. 前記引掛け部を、前記カテーテルチューブの先端部からの突出長さが相対的に長い前記一方の板状部材の突出端部分に形成されて、前記他方の板状部材に対向する縁部分から突き出る引掛け凸部としてなる、請求項4に記載の神経切断用カテーテルデバイス。
  6. 前記一方の板状部材の突出端部分に設けた前記引掛け凸部の、前記他方の板状部材への対向縁部分からの突出高さを、0.3mm未満としてなる、請求項5に記載の神経切断用カテーテルデバイス。
  7. 前記一方の板状部材を、リンク部材を介して、前記カテーテルチューブの基端部まで延びる切断操作用ワイヤに連結するとともに、前記他方の板状部材を、前記切断操作用ワイヤに連結して構成されるリンク機構により、一対の板状部材による切断動作を可能とし、
    前記切断操作用ワイヤに、前記リンク部材の、該切断操作用ワイヤへの連結箇所が摺動変位する長穴を設けるとともに、前記一方の板状部材に、前記他方の板状部材の前記中間部分が摺動変位する長穴を設けてなる、請求項4〜6のいずれかに記載の神経切断用カテーテルデバイス。
  8. 前記カテーテルチューブが、基端部から先端部に連通するガス通過用ルーメンを有するものとしてなる、請求項1〜7のいずれかに記載の神経切断用カテーテルデバイス。
  9. 前記カテーテルチューブが、先端部に撮像素子を有するものとしてなる、請求項1〜8に記載の神経切断用カテーテルデバイス。
  10. 前記カテーテルチューブが、先端部にライトガイドを有するものとしてなる、請求項9に記載の神経切断用カテーテルデバイス。
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