JP2014091431A - ドアホールシール構造 - Google Patents

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一浩 清水
Takayuki Inose
貴之 猪瀬
Yosuke Azuma
洋祐 東
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Abstract

【課題】車両用ドアのインナパネルに開口するサービスホールを簡単な構造で単純な作業工程によりシールでき、また、ドアガラスの昇降案内枠を伝って浸入した雨水などが車室内に浸透するのを抑制できるドアホールシール構造を提供する。
【解決手段】インナパネル20とドアライニング30との間にクッション部材40を挟み込んで挟持する単純な作業工程により、クッション部材40の前部シール部41がインナパネル20の前部サービスホール21の周縁部に圧接してこれをシールする。この状態で、クッション部材40は、凹部からなる逃げ部46Aがフロントサッシュ部61に対向して離間しているため、フロントサッシュ部61を伝ってインナパネル20とアウタパネル10との間に浸入した雨水などの浸入水がクッション部材40を伝ってインナパネルの内側に入るのが抑制される。
【選択図】図3

Description

本発明は、車両用ドアのインナパネルに開口するサービスホールをシールするドアホールシール構造に関する。
従来一般に知られている車両用ドアは、プレス加工されて相互に接合された鋼板製のアウタパネルおよびインナパネルと、車室内側のインナパネルを覆う合成樹脂製のドアライニングなどを備えている。
このような車両用ドアのアウタパネルには電動式のドアミラー装置やドアハンドルが付設されている。また、アウタパネルとインナパネルとの間の空間には、ドアガラスを昇降案内枠に沿って昇降させる電動式のウインドウレギュレータ装置、ドアロック装置、スピーカユニットなどが配設されており、これらの装置への電気配線としてのハーネスが引き回されている。
その関係で、インナパネルには、ウインドウレギュレータ装置やドアロック装置などのメンテナンス作業を行うためのサービスホールが開口されている。このサービスホールは、アウタパネルとインナパネルとの間に浸入した雨水や塵埃などが車室内に入るのを防止するため、通常、ポリエチレンなどからなる防水フィルムでシールされている。この場合、防水フィルムは、メンテナンス作業の際に容易に剥がせるように、不乾生シーラによってインナパネルに貼着されている。
ここで、車両用ドアのインナパネルに開口するサービスホールのシール構造として、例えば特許文献1に記載のドアホールシール構造が知られている。このドアホールシール構造は、ドアライニング(内装材)に積層したクッション部材(緩衝材)をインナパネル(車体)に押し付けることにより、クッション部材側のシーリング材を介してインナパネルのサービスホールをシールするものである。
特開2003−2130号公報
ところで、ドアガラスに付着した雨水や洗車水などは、その多くが昇降案内枠を伝ってインナパネルとアウタパネルとの間に浸入する。そのため、この昇降案内枠を伝った浸入水がクッション部材に多く伝わると、インナパネルの内側に水が入り込み、車室側のドアライングを湿らせるおそれがある。
特に、クッション部材が連続気泡構造を有する発泡樹脂で構成される場合、昇降案内枠を伝ってインナパネルとアウタパネルとの間に浸入した雨水や洗車水などの浸入水がクッション部材に滴下すると、その浸入水がクッション部材に浸み込み、毛細管現象により車室側に浸透する虞がある。
本発明は、以上のような技術的背景に鑑みてなされたものであり、車両用ドアのインナパネルに開口するサービスホールを簡単な構造で単純な作業工程によりシールでき、しかも、ドアガラスの昇降案内枠を伝ってインナパネルとアウタパネルとの間に浸入した雨水や洗車水などの浸入水が車室側に入るのを抑制できるドアホールシール構造を提供することを課題とする。また、車室外の騒音が車室内に侵入するのを抑制できるドアホールシール構造を提供することを課題とする。
前述した課題を解決する本発明のドアホールシール構造は、ドアガラスの昇降案内枠を有する車両用ドアのインナパネルに開口するサービスホールのシール構造であって、インナパネルの内側に配置されたドアライニングとインナパネルとの間に挟持されるクッション部材を備え、クッション部材は、インナパネルのサービスホールの周縁部に圧接するシール部を有し、昇降案内枠から離間していることを特徴とする。
本発明に係るドアホールシール構造では、車両用ドアのインナパネルにドアライニングを装着する際、ドアライニングとインナパネルとの間にクッション部材を挟み込んで挟持するという単純な作業工程により、クッション部材のシール部がインナパネルのサービスホールの周縁部に圧接し、こうしてインナパネルのサービスホールがシールされる。加えて、クッション部材がドアガラスの昇降案内枠から離間しているため、昇降案内枠を伝ってインナパネルとアウタパネルとの間に浸入した雨水や洗車水などの浸入水がクッション部材を伝ってインナパネルの内側に入るのが抑制される。
本発明において、クッション部材は、ドアガラスの昇降案内枠に対向する部分に、凹部または孔からなる逃げ部が形成されているのが好ましい。この場合、昇降案内枠を伝って流れる雨水や洗車水などの浸入水は、クッション部材の逃げ部を通過してクッション部材に接触しないため、雨水や洗車水などの浸入水がクッション部材を伝ってインナパネルの内側に入るのが一層抑制される。
また、クッション部材は、サービスホールを塞ぐ遮音部を有し、この遮音部に逃げ部としての凹部が形成されているのが好ましい。この場合、昇降案内枠を伝って落ちていく雨水や洗車水などの浸入水がクッション部材の内側に入るのが一層抑制されると共に、クッション部材の遮音部がサービスホールを塞ぐため、車室外の騒音がサービスホールを通して車室内に侵入するのが抑制される。
ここで、クッション部材の遮音部は、サービスホールからインナパネルの外側に突出しているのが好ましい。この場合、車室外の騒音がサービスホールを通して車室内に侵入するのが一層抑制される。
また、クッション部材の遮音部におけるサービスホールからインナパネルの外側に突出する部分は、上面がインナパネルの外側に向かって下降傾斜しているのが好ましい。この場合、クッション部材の遮音部におけるサービスホールからインナパネルの外側に突出する部分に滴下した雨水などの浸入水は、その突出する部分の下降傾斜する上面に沿って速やかに外側に流れるため、雨水などの浸入水がサービスホールの周囲のシール部からクッション部材を伝ってインナパネルの内側に入るのがより抑制される。
ここで、クッション部材の遮音部の下降傾斜した上面の途中には、段差部が設けられているのが好ましい。この場合、クッション部材の遮音部の下降傾斜した上面を流れる雨水や洗車水などの浸入水は、車室側(上方)への逆流が段差部により抑制される。このため、雨水や洗車水などの浸入水がサービスホールの周囲のシール部からクッション部材を伝ってインナパネルの内側に入るのがより一層抑制される。
一方、クッション部材は、シール部の内周側に凹部が形成され、この凹部により、インナパネルに開口するサービスホールの周縁部とクッション部材との間に隙間が設けられているのが好ましい。この場合、インナパネルのサービスホールの周縁部に伝った雨水や洗車水などの浸入水は、クッション部材側へ流れるのが凹部の隙間により抑制される。このため、雨水や洗車水などの浸入水がサービスホールの周縁部からクッション部材を伝ってインナパネルの内側に入るのがより一層抑制される。
ここで、クッション部材の凹部は、インナパネルのサービスホールの全周囲に対応して設けられているのが好ましい。この場合、インナパネルのサービスホールの周縁部に伝った雨水などの浸入水は、サービスホールの全周囲において、クッション部材側へ流れるのが凹部の隙間により抑制される。このため、雨水や洗車水などの浸入水がサービスホールの周縁部からクッション部材を伝ってインナパネルの内側に入るのがさらに一層抑制される。
請求項1に記載の発明によれば、ドアライニングとインナパネルとの間にクッション部材を挟み込んで挟持するという単純な作業工程により、クッション部材のシール部をインナパネルのサービスホールの周縁部に圧接させてインナパネルのサービスホールをシールすることができる。加えて、クッション部材がドアガラスの昇降案内枠から離間しているため、昇降案内枠を伝ってインナパネルとアウタパネルとの間に浸入した雨水や洗車水などの浸入水がクッション部材を伝ってインナパネルの内側に入るのを抑制することができる。
請求項2に記載の発明によれば、ドアガラスの昇降案内枠を伝って流れ落ちる雨水などの浸入水は、クッション部材の昇降案内枠に対向する部分に形成された凹部または孔からなる逃げ部を通過してクッション部材に接触しないため、雨水や洗車水などの浸入水がクッション部材を伝ってインナパネルの内側に入るのを一層抑制することができる。
請求項3に記載の発明によれば、ドアガラスの昇降案内枠を伝って流れ落ちる雨水などの浸入水は、クッション部材の遮音部に形成された凹部からなる逃げ部を通過してクッション部材に接触しないため、雨水や洗車水などの浸入水がクッション部材の内側に入るのを一層抑制することができる。加えて、クッション部材の遮音部がサービスホールを塞ぐため、車室外の騒音がサービスホールを通して車室内に侵入するのを抑制することができる。
請求項4に記載の発明によれば、クッション部材の遮音部がサービスホールからインナパネルの外側に突出した状態でサービスホールを塞ぐため、車室外の騒音がサービスホールを通して車室内に侵入するのを一層抑制することができる。
請求項5に記載の発明によれば、クッション部材の遮音部におけるサービスホールからインナパネルの外側に突出する部分に滴下した雨水などの浸入水は、その突出する部分の下降傾斜する上面に沿って速やかに外側に流れるため、雨水や洗車水などの浸入水がサービスホールの周囲のシール部からクッション部材を伝ってインナパネルの内側に入るのを一層抑制することができる。
請求項6に記載の発明によれば、クッション部材の遮音部の下降傾斜した上面を流れる雨水などの浸入水は、上方への逆流が段差部により抑制されるため、雨水や洗車水などの浸入水がサービスホールの周囲のシール部からクッション部材を伝ってインナパネルの内側に入るのをより一層抑制することができる。
請求項7に記載の発明によれば、インナパネルのサービスホールの周縁部に伝った雨水や洗車水などの浸入水は、クッション部材側へ流れるのが隙間により抑制されるため、雨水や洗車水などの浸入水がサービスホールの周縁部からクッション部材を伝ってインナパネルの内側に入るのをより一層抑制することができる。
請求項8に記載の発明によれば、インナパネルのサービスホールの周縁部に伝った雨水などの浸入水は、サービスホールの全周囲において、クッション部材側へ流れるのが隙間により抑制されるため、雨水などの浸入水がサービスホールの周縁部からクッション部材を伝ってインナパネルの内側に入るのをさらに一層抑制することができる。
本発明に係るドアホールシール構造の一実施形態を示す車両用ドアの分解斜視図である。 一実施形態のドアホールシール構造を示す車両用ドアの分解断面図である。 一実施形態のドアホールシール構造を示す車両用ドアの断面図である。 図1に示したクッション部材の外側面の斜視図である。 図4に示した枠状の突出部の一部を拡大して示す部分斜視図である。 一実施形態のドアホールシール構造の作用を説明する図3に対応した断面図である。
以下、添付の図面を参照しながら本発明に係るドアホールシール構造の一実施形態について説明する。一実施形態のドアホールシール構造は、ドアガラスの昇降案内枠を有する車両用ドアのインナパネルに開口するサービスホールをシールする構造である。
図1および図2に示すように、車両用ドアは、プレス加工されて相互に接合された鋼板製のアウタパネル10およびインナパネル20と、インナパネル20の内側(車室内側)に配置されてインナパネル20を覆う合成樹脂製のドアライニング30と、インナパネル20とドアライニング30との間に挟持されるクッション部材40とを備えている。
このような車両用ドアは、ドアガラス50の昇降案内枠としてのドアサッシュ60を備えている。このドアサッシュ60は、ドアガラス50の周縁部に水密状態で接触する合成ゴムなどの弾性材からなるガラスランチャンネル(図示省略)を内装している。そして、このドアサッシュ60の前側のフロントサッシュ部61および後側のリヤサッシュ部62は、アウタパネル10とインナパネル20との間に延在している。
ここで、図示は省略するが、アウタパネル10には、電動式のドアミラー装置やドアアウターハンドルが付設されている。また、アウタパネル10とインナパネル20との間の空間には、ドアガラス50を昇降させる電動式のウインドウレギュレータ装置、ドアロック装置、スピーカユニットなどが配設されると共に、これらの装置への電気配線としてのハーネスが引き回されている。
その関係で、インナパネル20には、ウインドウレギュレータ装置、ドアロック装置、スピーカユニットなどのメンテナンス作業を行うためのサービスホールとして、前部サービスホール21および後部サービスホール22が開口されている。また、インナパネル20には、ドアライニング30をクリップにより着脱自在に装着するための複数のクリップ孔23が形成されている。
ドアライニング30は、例えば図2に示すような縦断面形状に射出成形されたABS樹脂やポリプロピレン樹脂からなる基材を備えている。このドアライニング30の内側面の上下方向中間部には、図1に示すように、スイッチボックス装着部31を有するドアアームレスト32が配置され、その下方にはドアポケット33が開口している。また、ドアライニング30の前側の下部にはドアスピーカーグリル34が配置され、前側の上部にはドアインナーハンドル装着部35が配置されている。
また、図2に示すように、ドアライニング30のインナパネル20に対面する外側面において、その上部には上部リブ36が突出して成形され、下部には下部リブ37が突出して成形されている。
クッション部材40は、例えば図2に示すような厚みのある縦断面形状に発泡成形された軟質発泡ウレタンからなる。このクッション部材40は、騒音の吸音効果を得るため、例えば、連続気泡構造とされている。
このようなクッション部材40は、ドアライニング30に対面する内側面がドアライニング30の外側面に沿う断面形状とされ、インナパネル20に対面する外側面がインナパネル20の内側面に沿う断面形状とされている。そして、このクッション部材40は、インナパネル20に開口された前部サービスホール21および後部サービスホール22をシールする部材として、図1に示したドアライニング30とインナパネル20との間に所定の圧縮代をもった押圧状態で挟持されている。
ここで、クッション部材40は、インナパネル20の前部サービスホール21をシールする構造として、図2および図3に示すように、インナパネル20の内側面の前部サービスホール21の周縁部に圧接する前部シール部41と、前部サービスホール21を塞ぐ前部遮音部42とを有する。このクッション部材40には、インナパネル20の上縁部とドアライニング30の上縁部との間に挟持されることで防振機能を発揮する上部防振部43と、インナパネル20の下縁部とドアライニング30の下縁部との間に挟持されることで防振機能を発揮する下部防振部44とが一体に成形されている。
前部シール部41の内周側には、前部サービスホール21の全周囲に沿って延びる環状の凹部45が形成されており、この環状の凹部45により、前部サービスホール21の全周縁部とクッション部材40との間に隙間が設けられている(図3参照)。
前部遮音部42は、環状の凹部45の内周側から前部サービスホール21を通してインナパネル20の外側に突出する枠状の突出部46を有する(図4参照)。この枠状の突出部46は、図1に示したドアガラス50の前縁部を昇降方向に案内するフロントサッシュ部61に離間した状態で対面している。そして、この枠状の突出部46は、図4および図5に示すように、フロントサッシュ部61に対面する部分に、凹溝からなる逃げ部46Aが形成されている。
ここで、図2に示すように、前部遮音部42の枠状の突出部46の上面、すなわち、枠状の突出部46の上側の枠の外面となる上面と、枠状の突出部46の下側の枠の内面となる上面は、インナパネル20の外側に向かって下降傾斜している。そして、この上側下降傾斜面47の途中には段差部47Aが形成され、下側下降傾斜面48の途中には段差部48Aが形成されている。
上部防振部43は、ドアライニング30の上縁部の外側面に突設された上部リブ36によりインナパネル20の上縁部の内側面に押し付けられている。同様に、下部防振部44は、ドアライニング30の下縁部の外側面に突設された下部リブ37によりインナパネル20の下縁部の内側面に押し付けられている。
このような構造を有する車両用ドアは、閉じた位置において、図3に示すように、インナパネル20の下縁部の内側面がドアサイドシル70の外側シール部材71に密接し、ドアライニング30の下縁部の内側面がドアサイドシル70の内側シール部材72に密接する。
なお、詳細な説明は省略するが、図4に示すように、クッション部材40の外側面には、インナパネル20の後部サービスホール22をシールする構造として、前部シール部41に対応した後部シール部41’、前部遮音部42に対応した後部遮音部42’、環状の凹部45に対応した環状の凹部45’、枠状の突出部46に対応した枠状の突出部46’などが設けられている。
続いて、本発明の一実施形態として構成されたドアホールシール構造につき、その作用効果を説明する。一実施形態のドアホールシール構造では、車両用ドアのインナパネル20にドアライニング30を装着する際、インナパネル20の内側面とドアライニング30の外側面との間にクッション部材40を挟み込み、この状態でドアライニング30をインナパネル20の内側面に押し付け、インナパネル20の複数のクリップ孔23にクリップを挿入してドアライニング30をインナパネル20に装着する。
このような単純な作業工程により、ドアライニング30がインナパネル20に装着され、同時に、クッション部材40が所定の圧縮代をもった押圧状態でインナパネル20の内側面とドアライニング30の外側面との間に挟持される。そして、この状態において、図6に示すように、クッション部材40の前部シール部41がインナパネル20の前部サービスホール21の周縁部に圧接し、こうしてインナパネル20の前部サービスホール21が水密状態にシールされる。
加えて、吸音効果の高い連続気泡構造の軟質発泡ウレタンからなるクッション部材40の前部遮音部42がインナパネル20の前部サービスホール21を塞ぐため、車外の騒音が車両用ドアを通して車室内に侵入するのが抑制される。
ここで、一般に車両用ドアにおいては、降雨時や洗車時に雨水や洗車水がドアガラス50の昇降案内枠であるドアサッシュ60のフロントサッシュ部61およびリヤサッシュ部62を伝ってアウタパネル10とインナパネル20との間の空間に浸入し、この浸入水がフロントサッシュ部61およびリヤサッシュ部62から溢れてアウタパネル10とインナパネル20との間の空間に滴下することがある。
この場合、フロントサッシュ部61から溢れてアウタパネル10とインナパネル20との間の空間に滴下した雨水や洗車水などの浸入水は、クッション部材40の逃げ部46Aを通過してクッション部材40に接触することなく流れ落ちる。従って、雨水や洗車水などの浸入水がクッション部材40の枠状の突出部46に滴下する虞は少なく、浸入水がクッション部材40を伝ってインナパネルの内側に入るのが抑制される。
ここで、雨水や洗車水などの浸入水がクッション部材40の枠状の突出部46における上側下降傾斜面47に滴下した場合、その浸入水は、図6の矢印に示すように、段差部47Aにより逆流が防止された状態で上側下降傾斜面47に沿って速やかに外側に流れる。同様に、浸入水がクッション部材40の下側下降傾斜面48に滴下した場合、その浸入水は、図6の矢印に示すように、段差部48Aにより逆流が防止された状態で下側下降傾斜面48に沿って速やかに外側に流れる。従って、雨水や洗車水などの浸入水がクッション部材40の枠状の突出部46を伝ってインナパネルの内側に入るのが抑制される。
一方、アウタパネル10とインナパネル20との間の空間に浸入した雨水や洗車水などの浸入水がインナパネル20の外側面に沿って前部サービスホール21の周縁部に伝った場合、その浸入水は、前部サービスホール21の周縁部とクッション部材40との間に隙間を形成する環状の凹部45により、車室側へ流れるのが抑制される。このため、雨水や洗車水などの浸入水が前部サービスホール21の周縁部からクッション部材40を伝ってインナパネルの内側に入るのがより一層抑制される。
なお、アウタパネル10とインナパネル20との間の空間に侵入した雨水や洗車水などの浸入水がインナパネル20とクッション部材40の下部との間に浸入したとしても、その浸入水は、インナパネル20の下部とドアライニング30の下部との隙間からドアサイドシル70上の内側シール部材72よりも外側の部位に排出されるため、浸入水が車室内に浸入する虞はない。
以上説明したように、一実施形態のドアホールシール構造によれば、ドアライニング30とインナパネル20との間にクッション部材40を挟み込んで挟持するという単純な作業工程により、クッション部材40の前部シール部41をインナパネル20の前部サービスホール21の周縁部に圧接させてインナパネル20の前部サービスホール21を水密状態にシールすることができる。
加えて、吸音効果の高い連続気泡構造の軟質発泡ウレタンからなるクッション部材40の前部遮音部42がインナパネル20の前部サービスホール21を塞ぐため、車外の騒音が車両用ドアを通して車室内に侵入するのを抑制することができる。
ここで、例えばフロントサッシュ部61を伝ってアウタパネル10とインナパネル20との間の空間に浸入した雨水や洗車水などの浸入水がフロントサッシュ部61から溢れて滴下した場合、その浸入水をクッション部材40の逃げ部46Aを通過させて下方に流すことができるため、浸入水がクッション部材40を伝ってインナパネルの内側に入るのを抑制することができる。
また、アウタパネル10とインナパネル20との間の空間に浸入した浸入水がクッション部材40の枠状の突出部46における上側下降傾斜面47に滴下した場合には、段差部47Aにより逆流を防止した状態でその浸入水を上側下降傾斜面47に沿って速やかに外側に流すことができるため、浸入水がクッション部材40の枠状の突出部46を伝ってインナパネルの内側に入るのを抑制することができる。
さらに、アウタパネル10とインナパネル20との間の空間に浸入した浸入水がインナパネル20の外側面に沿って前部サービスホール21の周縁部に伝った場合、前部サービスホール21の周縁部とクッション部材40との間に隙間を形成する環状の凹部45により、その浸入水がクッション部材40側へ流れるのを抑制できるため、浸入水がクッション部材40を伝ってインナパネルの内側に入るのを抑制することができる。
以上、本発明に係るドアホールシール構造の一実施形態について説明したが、本発明のドアホールシール構造は、一実施形態に限定されるものではない。例えば、凹部からなる逃げ部46Aは無くてもよいし、凹部ではなく、貫通孔であってもよい。
前記実施形態において、クッション部材40は、連続気泡構造としていたが、独立気泡構造としてもよい。
また、クッション部材40の枠状の突出部46における上側下降傾斜面47の段差部47Aは省略することができる。同様に、下側下降傾斜面48の段差部48Aも省略することができる。
また、クッション部材40の前部遮音部42は、枠状の突出部46のうち、上側の突出部46を有しない形態としてもよい。そして、前部遮音部42や突出部46の外側面は、インナパネル20の前部サービスホール21より内側に位置していてもよいし、前部サービスホール21と同位置としてもよい。また、前部遮音部42の外側面は、前部サービスホール21を通してインナパネル20の外側に突出していてもよい。クッション部材40の後部遮音部42’についても同様である。
本発明のドアホールシール構造は、乗用車に限らずバスやトラック、あるいは各種の特殊車両のドアに適用することができる。
10 アウタパネル
20 インナパネル
21 前部サービスホール
22 後部サービスホール
30 ドアライニング
40 クッション部材
41 前部シール部
42 前部遮音部
43 上部防振部
44 下部防振部
45 環状の凹部
46 枠状の突出部
46A 凹状の逃げ部
47 上側下降傾斜面
47A 段差部
48 下側下降傾斜面
48A 段差部
50 ドアガラス
60 ドアサッシュ
61 フロントサッシュ部
62 リヤサッシュ部
70 サイドシル

Claims (8)

  1. ドアガラスの昇降案内枠を有する車両用ドアのインナパネルに開口するサービスホールのシール構造であって、 前記インナパネルの内側に配置されたドアライニングとインナパネルとの間に挟持されるクッション部材を備え、
    前記クッション部材は、前記インナパネルのサービスホールの周縁部に圧接するシール部を有し、前記昇降案内枠から離間していることを特徴とするドアホールシール構造。
  2. 前記クッション部材は、前記昇降案内枠に対向する部分に、凹部または孔からなる逃げ部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のドアホールシール構造。
  3. 前記クッション部材は、前記サービスホールを塞ぐ遮音部を有し、この遮音部に前記逃げ部としての凹部が形成されていることを特徴とする請求項2に記載のドアホールシール構造。
  4. 前記遮音部は、前記サービスホールから前記インナパネルの外側に突出していることを特徴とする請求項3に記載のドアホールシール構造。
  5. 前記遮音部における前記サービスホールから前記インナパネルの外側に突出する部分は、上面がインナパネルの外側に向かって下降傾斜していることを特徴とする請求項4に記載のドアホールシール構造。
  6. 前記遮音部の前記下降傾斜した上面の途中には、段差部が設けられていることを特徴とする請求項5に記載のドアホールシール構造。
  7. 前記クッション部材は、前記シール部の内周側に凹部が形成され、この凹部により、前記サービスホールの周縁部と前記クッション部材との間に隙間が設けられていることを特徴とする請求項1〜6の何れか1の請求項に記載のドアホールシール構造。
  8. 前記凹部が前記サービスホールの全周囲に対応して設けられていることを特徴とする請求項7に記載のドアホールシール構造。
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