JP2014086108A - 半導体集積回路装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】不揮発性メモリにおいて、書き換え異常や消去異常を検出するフラグ格納領域を設けた場合でも、書き換え異常や消去異常が適切に検出できない問題がある。
【解決手段】書き換え異常または消去異常を検出するためのチェックフラグを格納する不揮発性メモリを有する。チェックフラグ用の不揮発性トランジスタが不揮発性トランジスタの制御ゲートに対する印可電圧が書き換えベリファイ電圧にて0(または1)を出力せず消去ベリファイ電圧にて1(または0)を出力しない時は、書き換えまたは消去異常を示すエラー値が生成される。
【選択図】図8
【解決手段】書き換え異常または消去異常を検出するためのチェックフラグを格納する不揮発性メモリを有する。チェックフラグ用の不揮発性トランジスタが不揮発性トランジスタの制御ゲートに対する印可電圧が書き換えベリファイ電圧にて0(または1)を出力せず消去ベリファイ電圧にて1(または0)を出力しない時は、書き換えまたは消去異常を示すエラー値が生成される。
【選択図】図8
Description
本明細書は、半導体集積回路装置に関し、特に不揮発性メモリを持つ半導体集積回路装置に関する。
特許文献1には不揮発性メモリの書き換え中の電源遮断による書き換え異常を、フラグとして記憶するシステムが記載されている。このシステムは各セクタを順番に消去または書き込みを行う際に、消去または書き込みの処理結果をフラグとして次のセクタに書き込むことが開示されている。
不揮発性メモリの書き換え異常や消去異常を検出するためのフラグ格納領域を設けた場合、書き換え異常や消去異常が発生した際にこのフラグ格納領域内のフラグ自体が適切な閾値とならない場合がある。これは電源遮断や電源低下等の電源電圧が変動したときにこのフラグ格納領域内のフラグが書き換えや消去処理がなされていた場合に適切な閾値とならないからである。よってこのフラグを用いたとしても書き換え異常や消去異常が適切に検出できない問題がある。
その他の課題と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
その他の課題と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
一実施の形態による半導体集積回路装置は、書き換え異常または消去異常を検出するためのチェックフラグを格納する不揮発性メモリを有する。チェックフラグ用の不揮発性トランジスタが不揮発性トランジスタの制御ゲートに対する印可電圧が第一電圧で第一の値を出力せず第二電圧で第二の値を出力しない時は、書き換えまたは消去異常を示すエラー値が生成される。
上記一実施の形態によれば、チェックフラグ用の不揮発性トランジスタに基づいてエラー値が生成されるため、チェックフラグ自体の消去時や書き換え時に電源電圧の変動によりチェックフラグを格納した不揮発性トランジスタの閾値電圧が不適切な範囲となった時にエラー値が生成されることで、書き換え異常や消去異常を適切に検出できる。
以下、図面を参照しながら、実施の形態について詳細に説明する。
以下の実施の形態においては便宜上その必要があるときは、複数のセクションまたは実施の形態に分割して説明するが、特に明示した場合を除き、それらはお互いに無関係なものではなく、一方は他方の一部または全部の変形例、応用例、詳細説明、補足説明等の関係にある。また、以下の実施の形態において、要素の数等(個数、数値、量、範囲等を含む)に言及する場合、特に明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でもよい。
さらに、以下の実施の形態において、その構成要素(動作、タイミングチャート、要素ステップ、動作ステップ等も含む)は、特に明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではない。同様に、以下の実施の形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に明らかにそうでないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似または類似するもの等を含むものとする。このことは、上記数等(個数、数値、量、範囲等を含む)についても同様である。
なお、実施の形態を説明するための全図において、同一の機能を有する部位や部材には同一または関連する符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。また、以下の実施の形態では、特に必要なとき以外は同一または同様な部分の説明を原則として繰り返さない。
また、実施の形態で用いる図面においては、断面図であっても図面を見易くするためにハッチングを省略する場合もある。また、平面図であっても図面を見易くするためにハッチングを付す場合もある。
(実施の形態1.)
図1は実施の形態1の半導体集積回路装置の全体図である。
図1は実施の形態1の半導体集積回路装置の全体図である。
半導体集積回路装置ICは、中央演算装置CPUと、ランダムアクセスメモリRAMと不揮発性メモリFLASHと、AD変換回路ADCと、入出力回路I/Oと、発振回路OSCと、バスBUSと、テスト回路TESTとを有する。
中央演算装置CPUはプログラムに従って半導体集積回路装置IC全体を制御する。ランダムアクセスメモリRAMは中央演算装置CPUのワークエリアとして用いられ、各種データや命令等を記憶する記憶領域である。不揮発性メモリFLASHは格納されたデータが書き換え可能となっており、中央演算装置CPUにて用いられる各種プログラムが記憶されている。入出力回路I/Oは各種ポートの入出力制御を行う回路である。AD変換回路ADCはアナログ信号をデジタル信号に変換する回路である。テスト回路TESTはランダムアクセスメモリRAM等各種内部回路をテストするための回路である。バスBUSは中央演算装置CPU、ランダムアクセスメモリRAM、不揮発性メモリFLASH、入出力回路I/O、テスト回路TEST、及び発振回路OSCとの間にて各種データ、コマンド、及びアドレスを互いにやり取りするための複数の信号線である発振回路OSCは外部のクロック信号に基づいて、中央演算装置CPU、ランダムアクセスメモリRAM、不揮発性メモリFLASH、入出力回路I/O、テスト回路TEST、および発振回路OSCにて用いられる各種クロック信号を生成する。
図2は不揮発性メモリの構成図である。
不揮発性メモリFLASHは、フラッシュメモリアレイFlash−MAと、フラッシュコントローラFlash−Cと、消去書き込み判定レジスタEWD−REGとを有する。
フラッシュメモリアレイFlash−MAはデータ格納領域DATA−SRと、チェックフラグ格納領域CFlag−SRとを持つ。データ格納領域DATA−SRは不揮発性メモリFLASH外部から入力されたデータを記憶する格納領域であり、不揮発性メモリFLASH外部からの制御に従った記憶されたデータを外部に出力する。チェックフラグ格納領域CFlag−SRは前記データ格納領域DATA−SRに対するデータの書き込みや消去の状態がどのようになっているのかを表すフラグが格納されている。フラッシュコントローラFlash−Cは中央演算装置CPUや半導体集積回路装置IC外部からの指示に従ってフラッシュメモリアレイFlash−MAにデータを書き込んだり読み出したりする制御を実行する。消去書き込み判定レジスタEWD−REGは、チェックフラグ格納領域CFlag−SRに格納されているフラグをフラッシュコントローラFlash−Cが読み出して解析し、この解析結果が中央演算装置CPUや半導体集積回路装置IC外部から読み出し可能なデータとして格納される領域である。
図3は不揮発性メモリのチェックフラグ格納領域のフラグに関する情報の読み出しフローが記載されている。
ステップS101において、半導体集積回路装置IC外部からリセット信号が半導体集積回路装置ICに入力される。
ステップS101の後ステップS102において、フラッシュコントローラFlash−Cがチェックフラグ格納領域CFlag−SRのフラグを読み出す。
ステップS102の後ステップS103において、読み出されたフラグの値から、フラッシュコントローラFlash−Cが消去状態や書き込み状態の正常または異常を判別する。
ステップS103の後ステップS104において、中央演算装置CPUが読み出し可能な消去書き込み判定レジスタEWD−REGに、この判別結果をフラッシュコントローラFlash−Cが書き込む。
ステップS101〜ステップS104まではハードウエアにてその機能が実行される。
ステップS104の後ステップS105において、リセット信号によるリセットが解除されて、ユーザーのプログラムの動作が開始される。
ステップS105の後ステップS106において、ユーザーのブートプログラムにて、消去書き込み判定レジスタEWD−REGの値が読み出されたか否かを判定する。読み出された場合はステップS107に進み、読み出されなかった場合はステップS108に進む。
ステップS107において、ユーザーのブートプログラムにて消去書き込み判定レジスタEWD−REGの値が正常を表しているのか、異常を表しているのかを判定する。正常を表している場合はステップS108に進み、異常を表している場合はステップS111に進む。
ステップS108において、各種データ処理や制御処理を行う通常プログラムを実行する。
ステップS111において、異常対応のプログラムが実行される。
図4は不揮発性メモリのブロック構成を表す図である。
不揮発性メモリFLASHはデータの消去単位となっているブロックを複数持つ。このブロックとして、ブロックBLK−0〜BLK−8、ブロックBLK−A〜BLK−Dがある。これら各ブロックは書き込み単位となっている格納領域SRを複数持ち、これら格納領域SR1つにつきアドレスが1つ割り当てられている。
ブロックBLK−0には固定割り込みベクタテーブル領域が設けられており、アドレス0FFDC〜アドレス0FFFFの格納領域SRが対応している。ここにはリセット処理後に各種初期設定を半導体集積回路装置ICおよびこの半導体集積回路装置ICを含むシステムに対して初期設定を行うユーザーブートプログラムであるリセットベクタ(固定値割り込みベクタFIV)が配置されている。図3にて説明したステップS107の動作を行うフラッシュ判別プログラムはユーザーブートプログラムの一部とすればよい。このフラッシュ判別プログラムをユーザーブートプログラムの一部とすれば、このブロックBLK−0が通常書き換えられることのないブロックであるために、書き換え異常や消去異常をリセット解除後に確実に判定できる。
その他のブロックBLK−1〜BLK−8や、ブロックBLK−A〜BLK−Dには各種の通常プログラムや、各種データが格納されている。
図5は不揮発性メモリの格納領域の構造を表す図である。
ブロックBLK−Aを例にとると、ブロックBLK−Aは書き込み単位となっている複数の格納領域SRを持つ。この格納領域SRそれぞれにはアドレスが割り当てられており、アドレス03000〜アドレス034FFが各格納領域SRに割り当てられている。
各格納領域SRは、通常データが格納されて読み出される領域であるデータ格納領域DATA−SRと、書き込みまたは消去状態をチェックするためのフラグが格納されるチェックフラグ格納領域CFlag−REGとで構成される。
各ブロックにおいて、先頭の格納領域SRのデータ格納領域DATA−SRにはデータが格納されていない。先頭の格納領域SR(専用の制御信号でアクセス)のチェックフラグ格納領域CFlag−REGは消去状態の異常の有無を検出するための消去チェックフラグECFlagを格納する消去チェックフラグ格納領域ECFlag−SRとなっている。各ブロックにおいて、格納領域SRの格納領域SR(アドレス03000に対応)から最後の格納領域SR(アドレス034FFに対応)のデータ格納領域DATA−SRには各種データやプログラムが格納される。さらに格納領域SR(アドレス03000に対応)から最後の格納領域SR(アドレス034FFに対応)のチェックフラグ格納領域CFlag−REGは書き換え状態の異常の有無を検出するための書き換えチェックフラグWCFlagを格納する書き換えチェックフラグ格納領域WCFlag−SRとなっている。
ブロックBLK−A以外の各ブロックも同様の構成となっている。
図6は不揮発性メモリにおいて消去処理がなされる場合の処理フローが示されている。
まず初めに、消去対象のブロックの消去チェックフラグ格納領域ECFlag−SRは2ビットの格納領域があり、図面にて左側の格納領域が1であり、右側の格納領域が0である。よって2ビットの格納領域が「10」となっていた場合は消去が可能な状態(初期出荷状態、未消去状態)を示している。
ステップS201において、消去対象のブロックの消去チェックフラグ格納領域ECFlag−SRに0を1ビット書き込む。ここで、図面にて左側の格納領域に0を書き込む。よって2ビットの格納領域が「00」となっていた場合は消去処理が開始された状態を示している。
ステップS201の後ステップS202が実行され、通常の消去処理が行われる。よって対象のブロックの各格納領域SRに格納されたデータやフラグが全て1となる。
ステップS202の後ステップS203が実行され、消去対象のブロックの消去チェックフラグ格納領域ECFlag−SRに0を1ビット書き込む。ここで、図面にて右の格納領域に0を書き込む。よって2ビットの格納領域が「10」となっていた場合は消去処理が正常に終了された状態も示している。この状態は当然に消去が可能な状態となる。これは正常に消去処理がなされたブロックに再びデータが書き込まれた後、さらに消去がなされるからである。
図7は不揮発性メモリにおいて書き換え処理がなされる場合の処理フローが示されている。
まず初めに、書き換え対象の格納領域SRの書き換えチェックフラグ格納領域WCFlag−SRは2ビットの格納領域があり、図面にて左側の格納領域が1であり、右側の格納領域が1である。よって2ビットの格納領域が「11」となっていた場合は書き換えが可能な状態(初期出荷状態、未書き込み状態)を示している。さらに消去が問題なく処理された場合も「11」となるために消去完了状態でもある。
ステップS301において、書き換え対象の格納領域SRの書き換えチェックフラグ格納領域WCFlag−SRに0を1ビット書き込む。ここで、図面にて左側の格納領域に0を書き込む。よって2ビットの格納領域が「01」となっていた場合は書き換え処理が開始された状態を示している。
ステップS301の後ステップS302が実行され、通常の書き換え処理が行われる。書き換えチェックフラグ格納領域WCFlag−SRは変更されないので、「01」のままとなる。
ステップS302の後ステップS303が実行され、書き換え対象の格納領域SRの書き換えチェックフラグ格納領域WCFlag−SRに0を1ビット書き込む。ここで、図面にて右の格納領域に0を書き込む。よって2ビットの格納領域が「00」となっていた場合は書き換え処理が正常に終了された状態も示している。
図8は不揮発性メモリの読み出し判定電圧と書き込みベリファイ電圧、および消去ベリファイ電圧と値との関係を示した図である。
図8の(b)は不揮発性メモリのメモリセルの不揮発性トランジスタと読み出し判定電圧との関係を表すための図である。
不揮発性メモリFLASHのメモリセルの不揮発性トランジスタFTは、一方のソース・ドレイン端子Sと、他方のソース・ドレイン端子DとフローティングゲートFGと制御ゲートCGとを有する。
他方のソース・ドレイン端子Dの電源電圧VDDが供給され、制御ゲートCGに不揮発性メモリFLASHのワードラインWLが接続され、このワードラインWLに読み出し判定電圧が供給される。一方のソース・ドレイン端子SはセンスアンプSAと接続され、センスアンプは一方のソース・ドレイン端子Sからの信号を増幅してハイレベルHiまたはローレベルLoの信号を出力する。この信号がフラッシュメモリFLASHのメモリセルの出力信号となる。
図8の(a)は不揮発性メモリの読み出し判定電圧と書き込みベリファイ電圧、および消去ベリファイ電圧と値との関係を示した図である。
図において縦軸が電圧レベルを示している。一番高い電圧値となっているのが書き込みベリファイ電圧WVVであり、書き込みされるメモリセルの不揮発性トランジスタのフローティングゲートFGには、読み出し判定電圧がこの電圧となった時に値が0となるように、フローティングゲートFGに電荷が注入される。よって閾値電圧は書き込みベリファイ電圧WVVよりも高い電圧値となる。ワードラインWLに印可される読み出し判定電圧が閾値電圧よりも高い時ではメモリセルの出力信号はハイレベルとなり、低い時ではメモリセルの出力信号はローレベルとなる。メモリセルの構造によっては逆のケースもあり、ワードラインWLに印可される読み出し判定電圧が閾値電圧よりも高い時ではメモリセルの出力信号はローレベルとなり、低い時ではメモリセルの出力信号はハイレベルとなる。書き込み時においてはデータ格納領域DATA−SRおよびチェックフラグ格納領域CFlag−SRのメモリセル両方に、読み出し判定電圧が書き込みベリファイ電圧WVVとなった時に値が0となるように、フローティングゲートFGに電荷が注入される。チェックフラグ格納領域CFlag−SRのメモリセルには読み出し判定電圧としては、書き込みベリファイ電圧WVVが印可される。データ格納領域DATA−SRのメモリセルには読み出し判定電圧として書き込みベリファイ電圧WVVは印可されない。チェックフラグ格納領域CFlag−SRのメモリセルの閾値電圧が書き込みベリファイ電圧WVV以上であった場合は、読み出される値が0となる。
書き込みベリファイ電圧WVVよりも小さな電圧値となっているのがデータ読み出し判定電圧DRDである。読み出し時にデータ読み出し判定電圧DRDが読み出し判定電圧として印可されるメモリセルはデータ格納領域DATA−SRのメモリセルであり、チェックフラグ格納領域CFlag−SRのメモリセルには印可されない。データ格納領域DATA−SRのメモリセルの閾値電圧がデータ読み出し判定電圧DRD以上であった場合は、読み出される値が0となり、データ格納領域DATA−SRのメモリセルの閾値電圧がデータ読み出し判定電圧DRD未満であった場合は、読み出される値が1となる。
データ読み出し判定電圧DRDよりも小さな電圧値となっているのが消去ベリファイ電圧EVVである。消去されるメモリセルの不揮発性トランジスタのフローティングゲートFGには、読み出し判定電圧がこの電圧となった時に値が1となるように、フローティングゲートFGの電荷が引き抜かれる。よって閾値電圧は消去ベリファイ電圧EVVよりも低い電圧値となる。消去時においてはデータ格納領域DATA−SRおよびチェックフラグ格納領域CFlag−SRのメモリセル両方に、読み出し判定電圧が消去ベリファイ電圧EVVとなった時に値が0となるように、フローティングゲートFGの電荷が引き抜かれる。チェックフラグ格納領域CFlag−SRのメモリセルには読み出し判定電圧としては、消去ベリファイ電圧EVVが印可される。データ格納領域DATA−SRのメモリセルには読み出し判定電圧として消去ベリファイ電圧EVVは印可されない。チェックフラグ格納領域CFlag−SRのメモリセルの閾値電圧が消去ベリファイ電圧EVV以下であった場合は、読み出される値が1となる。
チェックフラグ格納領域CFlag−SRのメモリセルには読み出し判定電圧として、書き込みベリファイ電圧WVVと消去ベリファイ電圧EVVの2つが印可される。データ格納領域DATA−SRのメモリセルには読み出し判定電圧として、データ読み出し判定電圧DRDが印可される。チェックフラグ格納領域CFlag−SRのメモリセルが読み出し判定電圧として書き込みベリファイ電圧WVVが印可された結果0が出力されるような閾値電圧を持つ場合を持つ。この場合の閾値電圧は書き込みベリファイ電圧WVV以上となっている。さらにチェックフラグ格納領域CFlag−SRのメモリセルが読み出し判定電圧として消去ベリファイ電圧EVVが印可された結果1が出力されるような閾値電圧を持つ場合を持つ。この場合の閾値電圧は消去ベリファイ電圧EVV以下となっている。さらにチェックフラグ格納領域CFlag−SRのメモリセルが読み出し判定電圧として書き込みベリファイ電圧WVVが印可された結果0が出力しないような閾値電圧を持ち、チェックフラグ格納領域CFlag−SRのメモリセルが読み出し判定電圧として消去ベリファイ電圧EVVが印可された結果1が出力しないような閾値電圧を持つ場合を持つ。この場合の閾値電圧は書き込みベリファイ電圧WVVよりも小さく、消去ベリファイ電圧EVVよりも大きな電圧値となっている。このような閾値電圧の時はチェックフラグ格納領域CFlag−SRのメモリセルの読み出し結果としてはエラー値となる。このエラー値は図3のフローに従って、フラッシュコントローラFlash−Cによって生成され、このエラー値が消去書き込み判定レジスタEWD−REGに書き込まれることとなる。これは書き込みベリファイ電圧WVVと消去ベリファイ電圧EVVとの間には本来閾値電圧が存在してはいけないからである。このような間に閾値電圧が存在する場合は、半導体集積回路装置ICの電源電圧の供給が停止したり、大きく変動したりして適切な消去用の電圧や書き込み用の電圧が印可できない状況が考えられるために、消去や書き換え異常を示すエラー値が消去書き込み判定レジスタEWD−REGに書き込まれるようになっている。データ格納領域DATA−SRは書き換えや消去の状態をチェックするために用いられるわけではないので、書き換えおよび消去処理の累積に伴う閾値電圧の変動による読み出しエラー防いで書き換え回数を増やすためにデータ読み出し判定電圧DRDを、書き込みベリファイ電圧WVVと消去ベリファイ電圧EVVの間に設けるようにしている。
本実施の形態において、ワードライン印可電圧としての読み出し判定電圧が閾値電圧よりも高い場合は0が不揮発性トランジスタFTから出力され、読み出し判定電圧が閾値電圧よりも低い場合は1が不揮発性トランジスタFTから出力される形態となっているが、逆でもよい。ワードライン印可電圧としての読み出し判定電圧が閾値電圧よりも高い場合は1が不揮発性トランジスタFTから出力され、読み出し判定電圧が閾値電圧よりも低い場合は0が不揮発性トランジスタFTから出力される形態としてもよい。この場合、本実施の形態において説明した値において「0」としたものは「1」となり、「1」としたものは「0」となる。
本実施の形態において、チェックフラグCFlagを格納するチェックフラグ格納領域CFlag−SRを持つ不揮発性メモリFLASHを有する。チェックフラグCFlag用の不揮発性トランジスタFTが不揮発性トランジスタFTの制御ゲートCGに対する印可電圧が書き込みベリファイ電圧WVVで「0(または1)」を出力せず消去ベリファイ電圧EVVで「1(または0)」を出力しない時は、消去または書き換え異常を示すエラー値が生成される。
チェックフラグCFlag用の不揮発性トランジスタFTに基づいてエラー値が生成されるため、チェックフラグCFlag自体の消去時や書き換え時に電源電圧の変動によりチェックフラグCFlagを格納した不揮発性トランジスタFTの閾値電圧が不適切な範囲となった時にエラー値が生成されることで、書き換え異常や消去異常を適切に検出できる。
不揮発性メモリFLASHは、書き換え単位となり、データ格納領域DATA−SRと書き換えチェックフラグ格納領域WCFlag−SRをもつ格納領域SRを複数持っている。各格納領域SRには互いに異なるアドレスが割り当てられている。複数の書き換えチェックフラグWCFlagは2つ存在する。格納領域SRの通常データDATAを書き換えする際は、一方の書き換えチェックフラグWCFlagを書き換えてから、次に通常データDATAの書き換えを行い、その次に他方の書き換えチェックフラグWCFlagを書き換える。
このように書き換え開始時と書き換え完了時に書き換えチェックWCFlagの書き換え処理を行うことで、通常データDATA書き換え時近辺に電源電圧の変動があった場合、書き換えチェックフラグWCFlagが不適切な値となったり、不適切な閾値電圧となったりするために、書き換えエラーが高精度にて検出できる。
格納領域SRが書き換え可能な時は、2つの書き換えチェックフラグWCFlagは消去状態となっている。このことで、書き換え開始時と書き換え完了時に書き換えチェックWCFlagの書き換え処理を行うことが可能となる。
不揮発性メモリFLASHは消去単位であるブロックBLKを複数有する。ブロックBLKのそれぞれは格納領域SRを複数と不揮発性メモリFLASHの消去異常を検出する複数の消去チェックフラグECFlagを格納する消去チェックフラグ格納領域ECFlag−SRとを有する。複数の消去チェックフラグECFlagは2つの消去チェックフラグECFlagを有する。ブロック内のデータの消去処理をする際は、一方の消去チェックフラグECFlagを書き換えてから、次に前記ブロック内のデータの消去を行い、その次に他方の消去チェックフラグECFlagを書き換える。
このように消去開始時と消去完了時に書き換えチェックECFlagの書き換え処理を行うことで、通常データDATA書き換え時近辺に電源電圧の変動があった場合、消去チェックフラグECFlagが不適切な値となったり、不適切な閾値電圧となったりするために、消去エラーが高精度にて検出できる。
中央演算装置CPUを有し、外部からリセット信号が入力された際、チェックフラグCFlagに基づいて消去または書き換えエラーがあったか否かが判別されて、この判別結果が中央演算装置CPUが読み出し可能なEWD^REGレジスタに格納される。このことで、半導体集積回路装置ICの立ち上げ時のリセット後に中央演算装置CPUが読み出し可能な状態でエラー情報が格納されるので、不適切なデータが格納された状態の不揮発性メモリFLASHのプログラムやデータ等に基づいて半導体集積回路装置ICが動作することを防ぐことができる。
書き換え対象となるデータ格納領域SRを構成する書き換えチェックフラグ格納領域WCFlag−SRの不揮発性トランジスタFTおよびデータ格納領域DATA−SRの不揮発性トランジスタFTの閾値電圧は書き込みベリファイ電圧以上となるようにされる。このことで書き換えチェックフラグWCFlagの読み出し判定電圧を書き込みベリファイ電圧WVVとできる。さらに消去対象となるデータ格納領域SRを構成する消去チェックフラグ格納領域ECFlag−SRの不揮発性トランジスタFTおよびデータ格納領域DATA−SRの不揮発性トランジスタFTの閾値電圧は消去ベリファイ電圧EVV以下となるようにされる。このことで消去チェックフラグECFlagの読み出し判定電圧を消去ベリファイ電圧EVVとできる。なお、消去の際は消去対象となるデータ格納領域SRの書き換えチェックフラグ格納領域WCFlag−SRの不揮発性トランジスタFTの閾値電圧も消去ベリファイ電圧EVV以下となる。
データ格納領域DATA−SRを構成する不揮発性トランジスタFTの制御ゲートCGに対する印可電圧が、データ読み出し判定電圧DRDとなり、その読み出し結果が「0」である時と、「1」である時とがある。書き換えおよび消去処理の累積に伴う閾値電圧の変動による読み出しエラー防いで書き換え回数を増やすために、データ読み出し判定電圧DRDを書き込みベリファイ電圧WVVと消去ベリファイ電圧EVVの間に設けるようにしている。
(実施の形態2)
実施の形態1における不揮発性メモリのチェックフラグ格納領域のフラグに関する情報の読み出しフローの別の方式を示している。実施の形態1の図3に説明したフローに加えて以下に説明するようなフローを本実施の形態では有している。
実施の形態1における不揮発性メモリのチェックフラグ格納領域のフラグに関する情報の読み出しフローの別の方式を示している。実施の形態1の図3に説明したフローに加えて以下に説明するようなフローを本実施の形態では有している。
図9は不揮発性メモリのチェックフラグ格納領域のフラグに関する情報の読み出しフローを示した図である。
ステップS401において、中央演算装置CPUが不揮発性メモリFLASHの特定ブロックまたは全体を指定する指定コマンドを不揮発性メモリFLASHのフラッシュコントローラFlash−Cに出力する。
ステップS401の後ステップS402において、ステップS401にて指定したブロックに対するチェックフラグCFlagに基づいた書き換え異常および消去異常の有無を示すデータを、消去書き込み判別レジスタEWD−REGに書き込むように、フラッシュコントローラFlash−CにチェックフラグCFlagの確認コマンドを、中央演算装置CPUが出力する。
ステップS402の後ステップS403において、中央演算装置CPUは書き換え異常および消去異常の有無を示すデータが消去書き込み判別レジスタEWD−REGに書き込まれたか否かを定期的に判定する。書き込まれていない場合はステップS403を繰り返し、書き込まれた場合はステップS404に進む。
ステップS404において、中央演算装置CPUは書き換え異常および消去異常の有無を示すデータを消去書き込み判別レジスタEWD−REGから読み出して書き換え異常および消去異常の判定を行う。
本実施の形態において、ステップS401によって書き換え異常や消去異常の判定を行うブロックを限定することで、判定時間の短縮を図っている。全てのブロックが書き換えられていない場合等、特定ブロックのみをチェックしたい場合に有効である。
以上本発明者によってなされた発明を実施形態に基づいて具体的に説明したが、本発明はそれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは言うまでもない。
CPU 中央演算装置
FLASH 不揮発性メモリ
Flash−MA フラッシュメモリアレイ
Flash−C フラッシュコントローラ
EWD−REG 消去書き込み判定レジスタ
FIV 固定値割り込みベクタ
BLK−A〜BLK−D、BLK−0〜BLK−8 ブロック
SR 書き込み端子
DATA−SR データ格納領域
CFlag−SR チェックフラグ格納領域
ECFlag−SR 消去チェックフラグ格納領域
WCFlag−SR 書き換えチェックフラグ格納領域
DATA−SR データ格納領域
ECFlag 消去チェックフラグ
WCFlag 書き換えチェックフラグ
DATA データ
FT 不揮発性トランジスタ
CG 制御ゲート
FG フローティングゲート
WVV 書き込みベリファイ電圧
DRD データ読み出し判定電圧
EVV 消去ベリファイ電圧
FLASH 不揮発性メモリ
Flash−MA フラッシュメモリアレイ
Flash−C フラッシュコントローラ
EWD−REG 消去書き込み判定レジスタ
FIV 固定値割り込みベクタ
BLK−A〜BLK−D、BLK−0〜BLK−8 ブロック
SR 書き込み端子
DATA−SR データ格納領域
CFlag−SR チェックフラグ格納領域
ECFlag−SR 消去チェックフラグ格納領域
WCFlag−SR 書き換えチェックフラグ格納領域
DATA−SR データ格納領域
ECFlag 消去チェックフラグ
WCFlag 書き換えチェックフラグ
DATA データ
FT 不揮発性トランジスタ
CG 制御ゲート
FG フローティングゲート
WVV 書き込みベリファイ電圧
DRD データ読み出し判定電圧
EVV 消去ベリファイ電圧
Claims (9)
- 不揮発性メモリを有し、
前記不揮発性メモリは前記不揮発性メモリの書き換え異常を検出する複数の書き換えチェックフラグを格納する書き換えチェックフラグ格納領域と通常データを格納するデータ格納領域とを有し、
前記複数の書き換えチェックフラグのそれぞれを記憶する第一不揮発性トランジスタは、前記第一不揮発性トランジスタの制御ゲートに対する印可電圧が第一電圧で第一の値を出力する第一状態と、前記第一電圧よりも小さい第二電圧で第二の値を出力する第二状態とを持ち、
前記第一不揮発性トランジスタが前記第一不揮発性トランジスタの制御ゲートに対する印可電圧が前記第一電圧で前記第一の値を出力せず前記第二電圧で前記第二の値を出力しない時は、書き換え異常を示すエラー値が生成される半導体集積回路装置。 - 前記不揮発性メモリは、書き換え単位となり、前記データ格納領域と前記書き換えチェックフラグ格納領域をもつ格納領域を複数持ち、
各前記格納領域には互いに異なるアドレスが割り当てられており、
前記複数の書き換えチェックフラグは第一書き換えチェックフラグと第二書き換えチェックフラグとを有し、
前記格納領域の前記通常データを書き換えする際は、
前記第一書き換えチェックフラグを書き換えてから、次に前記通常データの書き換えを行い、その次に前記第二書き換えチェックフラグを書き換える請求項1に記載の半導体集積回路装置。 - 前記格納領域が書き換え可能な時は、前記第一および第二書き換えチェックフラグは消去状態となっている請求項2に記載の半導体集積回路装置。
- 前記不揮発性メモリは消去単位であるブロックを複数有し、
前記ブロックのそれぞれは前記格納領域を複数と前記不揮発性メモリの消去異常を検出する複数の消去チェックフラグを格納する消去チェックフラグ格納領域とを有し、
前記複数の消去チェックフラグは第一消去チェックフラグと第二消去チェックフラグとを有し、
前記ブロック内のデータの消去処理をする際は、
前記第一消去チェックフラグを書き換えてから、次に前記ブロック内のデータの消去を行い、その次に前記第二消去チェックフラグを書き換える請求項3に記載の半導体集積回路装置。 - 中央演算装置を有し、
外部からリセット信号が入力された際、前記書き換えチェックフラグに基づいて書き換えエラーがあったか否かが判別されて、この判別結果が前記中央演算装置が読み出し可能なレジスタに格納される請求項1に記載の半導体集積回路装置。 - 前記不揮発性メモリは、書き換え単位となり、前記データ格納領域と前記書き換えチェックフラグ格納領域をもつ格納領域を複数持ち、
各前記格納領域には互いに異なるアドレスが割り当てられており、
前記不揮発性メモリは消去単位であるブロックを複数有し、
前記ブロックのそれぞれは前記格納領域を複数と前記不揮発性メモリの消去異常を検出する複数の消去チェックフラグを格納する消去チェックフラグ格納領域とを有し、
前記中央演算装置は、前記複数のブロックのうちの特定ブロックまたは全てのブロックを指定する指定コマンドを発行し、次に前記指定コマンドに対応する前記ブロックの前記書き換えチェックフラグおよび前記消去チェックフラグを確認する確認コマンドを発行し、その次に前記指定コマンドに対応する前記ブロックの前記書き換えチェックフラグおよび前記消去チェックフラグに基づいて書き換えエラーまたは消去エラーがあるか否かを示す情報が格納された前記レジスタの値が前記中央演算装置によって読み出される請求項5に記載の半導体集積回路装置。 - 書き換え対象となる前記データ格納領域を構成する第二不揮発性トランジスタおよび前記第一不揮発性トランジスタの閾値電圧は前記第一電圧以上となるようにされ、
消去対象となる前記データ格納領域を構成する第二不揮発性トランジスタおよび前記第一不揮発性トランジスタの閾値電圧は前記第二電圧以下となるようにされる請求項2に記載の半導体集積回路装置。 - 前記データ格納領域を構成する前記第二不揮発性トランジスタの制御ゲートに対する印可電圧が、前記第一電圧と前記第二電圧との間の第三電圧となるとき、前記第一の値が読み出される第三状態と、前記第二の値が読み出される第四状態とがある請求項7に記載の半導体集積回路装置。
- 不揮発性メモリを有し、
前記不揮発性メモリは前記不揮発性メモリの消去異常を検出する複数の消去チェックフラグを格納する消去チェックフラグ格納領域と通常データを格納するデータ格納領域とを有し、
前記複数の消去チェックフラグのそれぞれを記憶する第一不揮発性トランジスタは、前記第一不揮発性トランジスタの制御ゲートに対する印可電圧が第一電圧で第一の値を出力する第一状態と、前記第一電圧よりも小さい第二電圧で第二の値を出力する第二状態とを持ち、
前記第一不揮発性トランジスタが前記第一不揮発性トランジスタの制御ゲートに対する印可電圧が第一電圧で第一の値を出力せず前記第二電圧で第二の値を出力しない時は、消去異常を示すエラー値が生成される半導体集積回路装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012233816A JP2014086108A (ja) | 2012-10-23 | 2012-10-23 | 半導体集積回路装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012233816A JP2014086108A (ja) | 2012-10-23 | 2012-10-23 | 半導体集積回路装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2014086108A true JP2014086108A (ja) | 2014-05-12 |
Family
ID=50789026
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012233816A Pending JP2014086108A (ja) | 2012-10-23 | 2012-10-23 | 半導体集積回路装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2014086108A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN108122585A (zh) * | 2016-11-30 | 2018-06-05 | 瑞萨电子株式会社 | 半导体器件 |
-
2012
- 2012-10-23 JP JP2012233816A patent/JP2014086108A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN108122585A (zh) * | 2016-11-30 | 2018-06-05 | 瑞萨电子株式会社 | 半导体器件 |
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