JP2014072101A - 端子および端子構造体 - Google Patents

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Abstract

【課題】導体表面の導体との間で適正な電気的接続状態を維持する導体表面取付型の端子を提供する。
【解決手段】端子10は、中央部21と中央部21の両側の側部23とを有し、導体表面200に取り付けられ、接着される基部22と、中央部21から離れて側部23から延在し、基部22の下方に配置された第一の電気接点26を有する第一接触子24と、中央部21と第一電気接点26との間の基部22に設けられ、基部22を導体表面200に接着する接着剤80を充填する開口28と、基部22の縁に対し略垂直に上方に延在する腕部42と、腕部42から基部22に対し略平行方向に延在する第二電気接点48を有する第二接触子44とを備える。
【選択図】図2A

Description

本発明は、導体の表面に直接に取り付けられる端子および端子構造体に関する。
導体を有する表面に取り付けられて同表面に形成した導体に電気接続される表面取付型の端子構造体において、端子を接着剤により対象物(例えば、プリント基板等)の表面に取り付けて、端子の電気接点と対象物表面の導体とを主として接着剤の接着作用の下で相互に接続する構成が知られている。
例えば特許文献1は、表面に導体が形成された基板に端子を取り付けるための端子取り付け構造を開示する。特許文献1には、「端子3は、2つの固定部31と、2つの固定部の一方から他方に向けて略平行に延在する複数の弾性部32と、基板1に対して凸となるように弾性部32に設けられ、導体2に電気的に接続された基板接触部33とを備える。固定部31は略平板形状に形成され、その基板側表面が両面接着テープ4等の接合手段によって基板1に固着される。また端子3の基板接触部33は、弾性部32の弾性変位による反発力で導電体2に接触している状態で、接着剤5によって基板1に接着されている。」、「端子303は、固定部331と、固定部331から異なる方向(図示例では互いに反対方向)に延びる複数の弾性部332と、基板301に対して凸となるように弾性部332に設けられ、導体302に電気的に接続された基板接触部333とを備える。固定部331は略平板形状に形成され、その基板側表面が両面接着テープ304等の接合手段によって基板301に固着される。また固定部331は、端子303の基板接触部333が弾性部332の弾性変位による反発力で導体302に接触している状態で、接着剤305によって基板301に接着されている。」と記載されている。
また特許文献2は、表面に銀プリントが施されたガラスに対して端子が接着されてなる端子付きガラスを開示する。特許文献2には、「端子14は、2枚の厚さの異なる板により構成され、下面が接着層16に接着される基部17(例えば厚さ0.4mm)と、この基部17から立上げられ雌型端子部18から車内のテレビ等に接続される端子部19(例えば厚さ0.8mm)とからなる。」、「基部17は、両端に銀プリント12に向かって曲げられる弧状の曲げ部21、21を有する。また、接着層16は、端子14の長手方向に沿って図面左から第1の両面テープ22、接着剤23、第2の両面テープ24が配置されることにより構成される。26、26は、端子14の曲げ部21、21が銀プリント12の上面に接触される接点である。即ち、端子14は複数の接点26、26で銀プリント12の上面に接触されている。」と記載されている。
特開2009−105036号公報 特開2010−211924号公報
導体表面取付型の端子の第一の電気接点と対象物表面の導体とを主として接着剤の接着作用の下で相互に接続する端子構造体では、端子が取付状態で外力を受けにくいこと、及び電線が接続される端子の第二接触子を介して一定の外力が導体表面垂直方向に加わることになっても第一電気接点と導体表面との間で適正な電気的接続状態が維持できることが望まれている。
本発明の一態様は、導体表面に搭載する端子であって、中央部と中央部の両側の側部とを有し、導体表面に取り付けられ、接着される基部と、中央部から離れて側部から延在し、基部の下方に配置された第一電気接点を有する第一接触子と、中央部と第一電気接点との間の基部に設けられ、基部を導体表面に接着する接着剤を充填する開口と、基部の縁に対し略垂直に上方に延在する腕部と、腕部から基部に対し略平行方向に延在する第二電気接点を有する第二接触子と、を備える端子である。
また、本発明の別の態様は、導体表面に搭載される上記の端子と、開口に充填され、基部を導体表面に接着する接着剤と、を備える端子構造体である。
本発明によれば、構造体の高さを低くできるので、外力を受けにくい。端子が第二接触子に取り付けられた電線を介して導体表面への搭載面に対して垂直方向に一定の外力を受けることになっても、導体表面の接着面で外力を受けることになるので、端子は一部箇所で極端な変形を起こすことがなく、導体表面から剥離を起こすこともない。その結果、端子の第一電気接点と導体表面の導体との間で適正な電気接続状態を維持することができる。
本発明の第一の実施形態に係る端子構造体の全体構成を示す外観斜視図であり、第一接触子が端子の両端で対象物の導体表面に電気接触している構造体を示す図である。 本発明の第一の実施形態に係る端子構造体の全体構成を示す外観斜視図であり、第一接触子が端子の片端で対象物の導体表面に電気接触している構造体を示す図である。 本発明の第一の実施形態に係る端子の全体構成を示す外観斜視図であり、端子を斜め前方から見た図である。 本発明の第一の実施形態に係る端子の全体構成を示す外観斜視図であり、端子を斜め後方から見た図である。 図1Aにおける本発明の第一の実施形態に係る端子構造体を、図1AのIII−III線に沿って切断した縦断面図である。 図1Aにおける本発明の第一の実施形態に係る端子構造体を、図3のIVA−IVA線に沿って切断した横断面図である。 図1Aにおける本発明の第一の実施形態に係る端子構造体を、図3のIVB−IVB線に沿って切断した横断面図である。 対象物の導体表面に取り付けられた端子の第二接触子を介して、導体表面に対して垂直方向に外力(引張り応力)を加える場合に、端子の底面に生じる引張り応力分布を構造体の断面内に生じる分布として示す模式図であり、図1に示すような本発明の実施形態に対する引張り応力分布を示す図である。 対象物の導体表面に取り付けられた端子の第二接触子を介して、導体表面に対して垂直方向に外力(引張り応力)を加える場合に、端子の底面に生じる引張り応力分布を構造体の断面内に生じる分布として示す模式図であり、図9に示すような従来例に対する引張り応力分布を示す図である。 本発明の第二の実施形態に係る端子構造体の構成を示す図であり、端子構造体の全体構成を示す外観斜視図である。 本発明の第二の実施形態に係る端子構造体の構成を示す図であり、端子構造体を、図6AのVI−VI線に沿って切断した横断面図である。 本発明の第三の実施形態に係る端子構造体の構成を示す図である。 本発明の実施形態に係る端子を対象物の導体表面に取り付ける手順を示す工程図である。 本発明の実施形態に係る端子を対象物の導体表面に取り付ける手順を示す工程図である。 本発明の実施形態に係る端子を対象物の導体表面に取り付ける手順を示す工程図である。 本発明の実施形態に係る端子を対象物の導体表面に取り付ける手順を示す工程図である。 従来例に係る端子構造体の全体構成を示す外観斜視図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。全図面に渡り、対応する構成要素には共通の参照符号を付す。
図1A、図1Bは、それぞれ本発明の第一の実施形態に係る端子構造体1を示す外観斜視図である。また、図3は、図1Aに示す端子構造体をIII−III線に沿って切断した縦断面図であり、図4A、図4Bは、それぞれ図3のIVA−IVA線、IVB-IVB線に沿って切断した横断面図である。なお、以下では、図示のように互いに直交する3方向をそれぞれ前後方向(長さ方向)、左右方向(幅方向)および上下方向(上下方向)と定義し、この定義に従い各部の構成を説明するが、これらの方向は、説明をわかりやすくするために便宜上定めたものにすぎない。図1A,図1Bおよび図3に示すように、本発明の一実施形態に係る端子構造体1は、端子10と、端子10を対象物の導体表面200に接着する接着剤80とを含み、さらに、導体表面200に端子10を仮止めする必要がある場合は両面テープ60を含んで構成される。
本発明の一態様である端子構造体1に用いて好適な端子10は、次の特徴を有する。図2A、図2Bは、本発明の第一の実施形態に係る端子10の全体構成を示す外観斜視図であり、それぞれ端子10を斜め上方および斜め下方から見た図である。図2A,図2Bに示すように、端子10は、中央部21と中央部21の左右両側の側部23とを有する基部22、および基部22の左右両端面からそれぞれ左右方向に延設され、基部22の下方に配置された第一電気接点26を有する第一接触子24から構成される第一の部分10Aと、基部22の後縁(図4Bの中央部21の後端部21a)から略垂直に上方に延設された腕部42、および腕部42から基部22に対し略平行に前方に延設された第二接触子44から構成される第二の部分10Bとからなる。端子10の形態としては、例えば、図1Aに示すように基部22の左右両端に第一接触子24を有するものだけでなく、図1Bに示すように基部22の左右片端のみに第一接触子24を有するものも含む。
第一の部分10Aには、基部22の中央部21と第一接触子24との間の基部22の側部23に、接着剤80を充填するための開口28が設けられている。基部22は、互いに反対側の第1面(下面)22aと第2面(上面)22bとを有する略矩形の平板状要素である。基部22は、接着剤80により導体表面200に固定されて、導体表面200に形成された導体100に対し、第一接触子24の第一電気接点26を適正位置に位置決め固定する基礎部分として機能する。基部22は、全体として、その素材、形状、寸法等に依存して決まる適度な弾性を有することができる。
第一接触子24は、基部22に連結されるとともに末端25が自由端となる片持ち梁状要素である。第一接触子24は、末端25の近傍で曲折して基部22の第1面22aから突出する方向(下方)へ延びるとともに中間で反転して反対方向(上方)へ延びる略U字形状を有し、この反転領域の外側膨出面が、第一電気接点26として機能する。したがって第一接触子24は、基部22の第1面22aから突出した位置、すなわち基部22の下方に配置される複数(図では3個)の第一電気接点26を有する。第一接触子24は、その素材、形状、寸法等に依存して決まる適度な弾性を有することができる。第一の部分10Aは、基部22の側部23から下方に向け、開口28に対応して側壁29を有することができる。側壁29は、流動性を有する接着剤80の流出防止機能を有する。
第一の部分10Aは、基部22と第一接触子24とが互いに同一の電気導伝性材料から一体に形成される。例えば、所定厚みの1枚の板金材料をプレス工程により所定形状に打ち抜きかつ折曲して、基部22と第一の接触子24とを一体に形成できる。
端子10の第二の部分10Bは、図2Aに示すように基部22の中央部の後端部から基部22に対し略垂直方向に上方に延設された腕部42と、腕部42の上端部からさらに基部22に対し略平行方向に前方に延設された第二接触子44とから構成されている。好ましくは、第二接触子44には、基部22の中央部21の略直上に貫通孔48aが設けられる。貫通孔48aには、外部の電線(図示せず)を取り外し自在に接続することができ、第二接触子44と外部の電線との接続部(例えば貫通孔48aの周縁部)が第二電気接点48を構成する。例えば、対象物の導体表面200に取り付けた端子10の第二電気接点48に外部の電線を接続することにより、端子10を介して、外部の電線から導体表面200の導体100に所望の電流を供給することができる。
第二部分10Bを構成する腕部42と第二接触子44とは、互いに同一の電気導伝性材料から一体に形成される。例えば、所定厚みの1枚の板金材料をプレス工程により所定形状に打ち抜きかつ折曲して、腕部42と第二接触子44とを一体に形成できる。
第一の部分10A及び第二の部分10Bからなる端子10を、一体に形成することもできる。また、第一の部分10Aを第一部品とし、第二の部分10Bを第二部品とし、両者の外周を重ね合わせて連結して形成することもできる。具体的には、所定厚みの1枚の板金材料をプレス工程により所定形状に打ち抜きかつ折曲して、第一の部分10A及び第二の部分10Bからなる端子10を一体に形成することができる。第一の部分10Aと第二の部分10Bとを別々の部品として、プレス工程により所定形状に加工し、その後これら部品を相互にかしめる等して合体して端子10を形成することもできる。図2A、図2Bに示す端子10は、所定厚みの1枚の板金材料をプレス工程により重なり部を作らず所定形状に打ち抜きかつ折曲加工を行い形成したものである。また、図6A、図6Bに示す端子10‘は、所定厚みの1枚の板金材料をプレス工程により一部に重なり部43(ここでは、第二接触子44に重なり部43を設けたものを示す)を形成するとともに、大きな曲率半径を有する角部45を形成して、所定形状に打ち抜きかつ折曲加工を行い形成したものである。図6A,図6Bに示す端子10’は、これら重なり部43と角部45とを有することでさらに構造的に補強されたものである。図7に示す端子10“は、第二接触子44に設けられた第二電気接点48を基部22の中央部21の略直上に配置しつつ、第二端子部44のなす平面を基部22に対し垂直になるように折曲げ加工を行い形成したものである。
図2A,図3,図4Aに示すように、端子構造体1の端子10には、接着剤80を支持するのに役立つフランジ部27を、第一の部分10Aの開口28の内周近傍の側部23上面に形成することができる。
図2Aに示す開口(貫通孔)28は、フランジ部27の内側に供給された固化前の液状の接着剤が粘度に応じて自由に端子底部に流通できるような形状及び寸法を有する。フランジ部27は、開口28を通って固化した接着剤80に少なくとも一部が係合して、接着剤80を所定位置に係留できるように機能する。
端子10の側壁29は、開口28から供給された接着剤の接着領域が余分に広がりすぎないようにするのに役立つ。すなわち、この側壁29を設けることで、開口28に流動性を有する接着剤を供給する際に、接着剤を端子10の底面と導体表面200との間に留め、端子10の底面より外側に過剰に流出することを防止できる。
次に、図8A〜図8Dを参照して、端子10を導体表面200に取り付け、端子構造体1を作製する手順の一例を説明する。なお、図8A〜図8Dは、図1のIII-III線断面に対応する。
(1)まず、導体表面200を有する対象物(例えば、プリント基板等)を準備する。
(2)次に、図8Aに示すように、端子10の基部22の中央部21に、リリース紙付き両面接着テープ60を貼付する。或いは、導体表面200における端子10の固定に適した位置に、リリース紙付き両面接着テープ60を貼付する。両面接着テープ60としては、例えば、住友スリーエム株式会社より入手可能なVHB(商標)アクリルフォーム構造用接合テープY4920のような、中間の柔軟な基材層とその両側の粘着剤層との3層構造を有するものを使用できる。この種の両面接着テープ60は、柔軟な基材層の応力分散作用により、両面接着テープ60の面方向に加わるせん断力に抗し、かつ環境温度の変動による端子10の寸法変化を吸収して、端子10の基部22を導体表面200に固定することができる。
(3)次に、図8Bに示すように、両面接着テープ60からリリース紙65を剥離する。
(4)次に、図8Cに示すように、第一接触子24の複数(例えば、3個)の第一電気接点26を導体表面200に形成した対応の導体100に対向する位置及び姿勢に配置して、端子10の基部22を両面接着テープ60により導体表面200に固定する。このとき、基部22に適当な押圧力Pを加えることにより、基部22及び第一接触子24の少なくとも一方を弾性的に撓ませて、個々の第一電気接点26を一様な接触圧力P′で導体100に接触させる。この押圧力Pは、両面接着テープ60の粘着剤層に所要の接着力を発揮させるに十分な大きさである。そして、接触圧力P′を確保できるように、基部22と第一接触子24の形状寸法、及び両面接着テープ60の厚み等が予め設定される。また、接着剤80の支持部となるフランジ部27の形状や寸法は、基部22及び第一接触子24の弾性変形を阻害しないように予め設定される。なお、両面接着テープ60は、端子10を導体表面200に恒久的に固定するためのものではなく、後述する接着剤80が固化するまでの間の仮止め機能を発揮できれば良い。
(5)次に、図8Dに示すように、導体表面200を端子10の重力方向下側に配置して、両面接着テープ60により導体表面200に仮止めされた端子10に対し、一対の開口28の各々に、液状の接着剤80を供給する。液状の接着剤80は、フランジ部27に一部が係留するとともに、その粘度や対象物の導体表面200に対する濡れ性等の特性に依存して、基部22の底面と導体表面200との間を流動する。したがって、フランジ部27及び基部22に設けた側壁29の形状等を適宜設定することにより、固化前の接着剤80の流動方向を制御して、接着剤80を所望の形状に固化させることができる。
特に、図2Aに示すように端子10が側壁29を有する場合には、側壁29はフランジ部27と協働して、基部22の裏面と導体表面200との間の空間における接着剤80の流動を制限する。これらの端子10の部位と接着剤80との相互作用により液状の接着剤80は、導体表面200に接した状態でフランジ部27、側壁29で実質的に保持され、摩擦力や表面張力の作用下で当該領域に留まる。なお、図示の構成では、基部22の裏面中央に貼り付けられた両面接着テープ60の側縁も、液状の接着剤80に対する流動制限機能を発揮している。
以上の結果、基部の開口28に所定量の接着剤80が供給されると、接着剤80は、摩擦力や表面張力によりフランジ部27に均一に接触しながら、最終的にフランジ部27の上面に乗り上げて、開口28を少なくとも部分的に埋めた形態となる(図8D)。
(6)開口28を少なくとも部分的に埋めた形態で接着剤80が固化すると、フランジ部27がその少なくとも一部で、固化後の接着剤80に係合する(図8D)。すなわち、フランジ部27は、固化後の接着剤80に埋め込まれて固定される。固化後の接着剤80は、フランジ部27に接触することで、端子10の外周に対し十分に大きな接触面積を確保して、フランジ部27により定位置に係留される。固化後の接着剤80がフランジ部27上で定位置に係留されることにより、接着剤80と導体表面200との接着力(及び両面接着テープ60による補助的な接着力)に依存して、端子10が導体表面200に取り付けられるとともに、端子10の基部22及び第一接触子24の少なくとも一方が弾性的に撓んだ状態が維持される。これにより個々の第一電気接点26とこれに対応する導体表面200の導体100との間の接触圧力P′が維持される。その結果、端子10の各第一電気接点26と対応する導体表面200の導体100との適正な接続状態が、環境温度の変動や導体表面200の振動等に影響されること無く、長時間に渡り安定して維持される。
(7)端子10の第二接触子44の第二電気接点48に電線を取り付ける。
ところで、上記の端子構造体1を作製するに用いるに好適な液状の接着剤80は、硬化又は固化することで対象物の導体表面200に端子10を強固に固定した状態に保持する接着力を発揮できるものであって、化学的に架橋反応が起こり、緻密な3次元網目を形成する樹脂とすることができる。このような樹脂としては、例えば、エポキシ系樹脂、光硬化型アクリル樹脂、熱硬化型アクリル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂、ビスマレイミド、シアノアクリレート、尿素樹脂等の、室温硬化型又は熱硬化型樹脂が挙げられる。接着剤80として、エポキシ系樹脂のような室温硬化型樹脂を使用した場合は、熱を加えずに常温で作業できるので、端子10や導体表面200が熱による影響を受けない利点が有る。また、紫外線硬化樹脂や熱可塑性樹脂等の、他の樹脂を接着剤80に用いることもできる。なお、本明細書では、狭義の硬化及び固化を「固化」と総称する。
また、上記の端子構造体1を作製する手順においては、両面接着テープ60を用いて基部22を導体表面200に固定することにより、端子10を導体表面200に仮止めしている。この構成によれば、両面接着テープ60により基部22を導体表面200に固定すると同時に、個々の第一電気接点26とこれに対応する導体100との間の接触圧力P′を確保でき、かつ接触圧力P′をある程度の時間に渡って維持できる。したがって、例えば、接着剤80として室温硬化型樹脂のような固化までに時間を要する樹脂を使用した場合にも、接着剤80が固化するまで待機することなく所要の次工程に移行できる。なお、両面接着テープ60の代わりに、適当な接着剤や治具を用いて端子10を導体表面200に仮止めすることもできる。
また、基部22の裏面と導体表面200との間に介在する両面接着テープ60等の仮止め部材として、電気絶縁性の部材を使用することができる。この構成によれば、導体表面200の導体100から電気的に独立した他の導体(図示せず)が存在する場合にも、当該他の導体の上に、電気絶縁性の仮止め部材を介して端子10の基部22を配置できるから、例えば、多数の導体100が高密度に配置された導体表面200に、端子10をその取付位置の選択に煩わされることなく容易に取り付けることができる。電気絶縁性の両面接着テープ60としては、汎用の安価なものを利用できる。端子10と導体100以外の導体との絶縁を考慮する必要がない場合には、導電性の仮止め部材を使用することができる。この構成によれば、例えば、導電性の仮止め部材を介して、端子10を導体100の他の部分に接続することができるから、端子10と導体100との間の導通経路を増加させて接続信頼性を向上させることができる。
上記の端子構造体1を作製する手順では、端子10の基部に導体表面200に向かう押圧力Pを加えることにより、第一接触子24の複数の第一電気接点26を一様な接触圧力P′で導体100に接触させている。この構成によれば、第一接触子24における外側膨出面からなる第一電気接点26の形状と相乗して、第一電気接点26と導体100との間に比較的高い接触圧力P′を生じさせることができる。したがって、導体100に対して第一電気接点26が接圧下で摺動することによるいわゆるワイピング作用を要すること無く、第一電気接点26や導体100の表面に形成される酸化膜を突き破って電気的接続を安定に確立することができる。
図8A〜図8Dに示した端子10は、基部22の左右方向両端に一対の第一接触子24を有するとともに、各第一接触子24に複数の第一電気接点26を備えている。この構成によれば、導体表面200が曲面を含む場合にも、第一電気接点26を有する個々の第一接触子24が互いに独立して弾性変形できるので、各第一電気接点26を所要の接触圧力P′の下で、対応する導体100に安定して接触させることができる。また、各第一接触子24が櫛刃状の複数(図では3個)の第一電気接点を含む図示の構成では、個々の第一電気接点26を流れる電流を削減して発熱を抑制できることになるので、第一電気接点26の放熱効果を向上させることができる。
図示の端子10は、基部22に設けた開口28に液状の接着剤80を供給して、固化した接着剤80により基部22を導体表面200に固定する構成を有している。この構成では、第一接触子24を導体表面200の導体100に直接に接合する必要が無いので、例えば、環境温度の変動により端子10の寸法が変化したときに、第一接触子24の第一電気接点26が導体100の表面に沿って適正な接触状態を維持しながら摺動できる。したがって、端子10にそのような寸法変化が生じたときにも、端子10や導体表面200に不都合な応力が加わることを防止でき、端子10と導体100との安定した導通接続を維持できる。
次に、本発明に係る端子構造体1(例えば、図1に示したもの)の導体表面200への固定状態を図9に示す従来例と比較して説明する。図5A,図5Bは、端子10の第二電気接点48に、導体表面200に対し垂直方向に引張り力Fを加えた場合における端子構造体1の底面と導体表面200との間に作用する引き剥がしに関する応力分布を模式的に示すものである。
図5A示すように、本発明の実施形態に係る端子構造体1では、端子10の各部分が、十分な強度を有する場合には、引き剥がしに係る引張り力は、応力集中を起こすことなく端子構造体1の底面全体にほぼ均一に生じる(f1=f2=f3)。このため、端子構造体1は、局所的な変形を起こすことなく、結果として、端子構造体1は、導体表面200から引き剥がし困難なものとなる。
一方、図5Bに示すように、従来の端子構造体(例えば、図9に示したもの)では、導体表面200に対し垂直方向に加える引張り力Fは、端子10の基部22の後端面に集中する(f1>f2>f3)。このため、端子構造体(特に端子10)は、局所的な変形を起こし、引張り力を加えた端子10の第二接触子の下方延長上の端子構造体の底面箇所近傍、すなわち端子構造体の底面の後部から前部にかけて底面全域にわたり導体表面200から引き剥がされやすい。
本実施形態によれば以下のような作用効果を奏することができる。
(1)導体表面200に搭載する端子10を、中央部21と中央部21の両側の側部23とを有し、導体表面200に取り付けられ、接着される基部22と、中央部21から離れて側部23から延在し、基部22の下方に配置された第一電気接点26を有する第一接触子24と、中央部21と第一電気接点26との間の基部22に設けられ、基部22を導体表面200に接着する接着剤80を充填する開口28と、基部22の左右方向の後縁に対し略垂直に上方に延在する腕部42と、腕部42から基部22に対し略平行方向に延在する第二電気接点48を有する第二接触子44とから構成されるものとした。これにより、端子構造体1の取付け高さを低背なものとすることができる。
(2)さらに端子10を、第二接触子44に設けられた第二電気接点48が、基部22の中央部21の略直上に設けられるものとした。これにより上記効果に加え、端子10の底面の引き剥がし応力分布を特に均一化し、端子構造体1を安定的に導体表面200上に固定することができる。
(3)さらに端子10において、接着剤80が、導体表面200の上面と側部23の上面である端子10の開口28の外周近傍(フランジ部27)に一体的に設けられるものとした。これにより、上記効果に加え、接着剤80により端子10が導体表面200に、より確実に固定される。
(4)さらに端子10において、端子10の第二接触子44が、端子10の他の構成部分より厚い金属板材により構成されるものとした。これにより、電線を第二電気接点48に接続することで、第二接触子44に直接、過剰な外力(引張り応力)が加わることになった場合にも、第二接触子44の変形を抑えることができる。これにより、上記効果に加え、端子10の一部箇所での変形を防止することができるので、引き剥がし応力分布は均一化し、端子構造体1を安定的に導体表面200上に固定することができる。
(5)端子構造体1を、上記端子10と、開口28に充填され、基部10を導体表面200に接着する接着剤80とを備えるものとした。これにより、端子10を用いた端子構造体1の端子底面の引き剥がし応力分布を特に均一化し、端子構造体1を安定的に導体表面200上に固定することができる。
(6)さらに端子構造体1において、端子1が、両面接着テープ60によって導体表面200に搭載されるものとした。これにより、端子10を導体表面200上に仮止めすることができ、端子10の第一電気接点26を一様な接触圧力P’で導体100に接触させた状態で、接着剤80を容易に固化させることができる。
上記の各種実施形態における端子10は、例えば、自動車のリアウインドウに曇り止め用に付設される電熱線の端子として使用できる。リアウインドウの電熱線は一般に、ガラス板に導電性ペーストを所定パターンで印刷することにより形成され、この電熱線の末端に、電源ケーブルを接続するための端子が設置される。端子10を使用することで、半田を用いることなく、接着剤によって端子10を電熱線に長時間にわたり安定して接続することができる。
上記の各種実施形態による端子10は、例えば、プリント配線板等の基板に表面実装して使用することもできる。また、アルミニウムや導電性セラミックスのような、半田による接合が困難な導体に対しても、端子10を容易かつ確実に接続することができる。なお、端子10の寸法の一例を挙げると、端子10の左右方向の全長は5〜60mm程度、前後方向の全長は3〜20mm程度、上下方向の全長は5〜30mm程度であり、開口28の大きさ(面積)は2〜50mm程度である。
1 端子構造体
10,10‘、10“ 端子
20 第一部分
21 中央部
22 基部
22a (基部)第1面
22b (基部)第2面
23 側部
24 第一接触子
25 端末
26 第一電気接点
27 フランジ部
28 開口
29 側壁
42 腕部
44 第二接触子
45 角部
48 第二電気接点
60 両面接着テープ
80 接着剤
100 導体
200 導体表面

Claims (6)

  1. 導体表面に搭載する端子であって、
    中央部と該中央部の両側の側部とを有し、前記導体表面に取り付けられ、接着される基部と、
    前記中央部から離れて前記側部から延在し、前記基部の下方に配置された第一電気接点を有する第一接触子と、
    前記中央部と前記第一電気接点との間の前記基部に設けられ、前記基部を前記導体表面に接着する接着剤を充填する開口と、
    前記基部の縁に対し略垂直に上方に延在する腕部と、
    前記腕部から前記基部に対し略平行方向に延在する第二電気接点を有する第二接触子と、を備える端子。
  2. 前記第二接触子に設けられた前記第二電気接点が、前記基部の前記中央部の略直上に設けられている請求項1に記載の端子。
  3. 前記接着剤は、前記導体表面の上面と前記側部の上面である前記端子の前記開口のフランジ部に一体的に設けられている請求項1または2に記載の端子。
  4. 前記第二接触子が、前記端子の他の構成部分より厚い金属板により構成されている請求項1〜3のいずれか1項に記載の端子。
  5. 導体表面に搭載される請求項1〜4のいずれか1項に記載の端子と、
    前記開口に充填され、前記基部を前記導体表面に接着する接着剤と、を備える端子構造体。
  6. 前記端子は、両面接着テープによって前記導体表面に搭載されている請求項5に記載の端子構造体。
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