JP2014064675A - 非拘束無呼吸検知システムとその方法とそのプログラム - Google Patents
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- Measurement Of The Respiration, Hearing Ability, Form, And Blood Characteristics Of Living Organisms (AREA)
Abstract
【解決手段】5kHz以上の高周波音を発生可能なサイレントホイッスルを備えて鼻及び/又は口に装着される呼気音発生器2と、この呼気音発生器2又は前記鼻又は口から発生する呼吸音を受信可能なセンサ3と、呼吸音をスペクトル解析する周波数解析部5と、このスペクトルをスペクトル包絡解析してスペクトル包絡線を求めるスペクトル包絡解析部6と、スペクトル包絡線において極大点が存在しない場合又は極大点のうち最大点を与える周波数における強度が所望の閾値を超えない場合に無呼吸状態として判断する呼吸状態解析部7を有する。
【選択図】図1
Description
睡眠時無呼吸症候群(SAS)は、閉塞性無呼吸(OSA)と中枢性無呼吸(CSA)に分けられ、生活習慣病などと関連が深いのは睡眠時に気道閉塞による呼吸障害が発生する閉塞性無呼吸の方である。最近の研究では、先天性でないII型の糖尿病で治療を受けている患者の36%が、閉塞性睡眠時無呼吸であることが、米国Whittier糖尿病研究所(カリフォルニア州ラホラ)から報告されている。
睡眠時無呼吸は慢性的な睡眠不足から、糖尿病だけでなく、心臓発作、高血圧、鬱病などの健康障害との強い関連が示されている。更に、運転事故などを誘発するとして、JRや日本トラック協会でも睡眠時無呼吸の予防に力を入れている。睡眠時無呼吸は、本人による早期の自覚が難しく、糖尿病や高血圧などの生活習慣病を罹患するか、極度の寝不足によって生活や業務に支障が出てから受診・治療を受けることが多い。睡眠時無呼吸症候群のスクリーニングは、まず病院から処方されたアプノモニター(簡易睡眠時無呼吸症候群検査機:アプノモニターはチエスト株式会社の登録商標)でスクリーニングし、その後、病院にてポリソムノグラフィ(睡眠ポリグラフ)で確定診断を受けることになる。アプノモニターとは、睡眠中における鼻での呼気、口の呼吸(吸気)の流れ、いびきや気道を通る空気の音、血中酸素量などを計測することで睡眠時無呼吸症候群のスクリーニング検査を行う小型のもので、ポリソムノグラフィとは、各種のセンサーを取り付けた状態で一晩眠り、心拍数、いびき音をはじめ脳波や心電図等を測定するものである。
睡眠時無呼吸症候群については、一旦罹患すると、痩せて気道が自然に広がるのを待つか、気道を外科的に広げない限り治療法はなく、対処療法として睡眠時に呼吸を強制的に改善する装置(シーパップ)が処方されている。シーパップとは、CPAP(Continuous Positive Airway
Pressure)の略で、持続的陽圧呼吸を意味する。気道の狭窄を防ぐために、持続的に加圧した空気(陽圧の空気)を気道に送る療法をCPAP療法と言う。
睡眠障害を早期に自覚し生活習慣を改めることによって、疾病に罹患することを効果的に予防できることは周知であり、早期に自覚するためには、家庭で手軽(簡便)に、しかも安価にスクリーニングできることが重要である。このようなことから、非拘束にしかも手軽に睡眠時無呼吸を検知する装置が幾つか提案されている。
このように構成される発明においては、鼻呼吸センサと口呼吸センサによって呼吸気による温度変化等を感知し、呼吸していることを認識することが可能である。また、パルスオキシメータは、動脈血の酸素飽和度を赤色光と近赤外光を用いて測定して、無呼吸状態又は低呼吸状態の回数を正確に測定することができる。
このように構成される発明においては、呼吸検出器を装着した際に、温度を検出するセンサが顔面より離れた位置にあり皮膚とは接触しないため、体温の影響を受けることなく呼吸による気流の温度変化を正確に計測可能である。
また、特許文献2に開示される技術についても、顔面に貼り付けた温度センサを用いて呼吸を計測するだけで、周囲の影響を受けやすいため、精度の高い呼吸計測は難しく、また、信号処理および呼吸を計測する部分は別装置となっていることから、携帯性やコスト面から課題があった。
また、高周波音を発生させることで、被検者はもちろんのことその周囲の人に対して耳障りになることもなく、高い低侵襲性をも備えた非拘束無呼吸検知システムとその方法とそのプログラムを提供することも目的とする。
このように構成される非拘束無呼吸検知システムにおいては、被検者の呼吸によって呼気音発生器に備えられたサイレントホイッスルが高周波音を発生し、センサが呼吸音として受信するように作用する。なお、本願においては、「呼気音」とは、呼気音発生器に備えられたサイレントホイッスルによって発生する高周波音を概念し、「呼吸音」とは、呼吸によって鼻又は口から直に発生する音に加えて、サイレントホイッスルが発生する高周波音(呼気音)を含めた概念である。また、もちろん呼吸によって鼻又は口から直に発生する音としては、いびきによる音も含まれる。
スペクトル包絡解析部は、周波数解析部で解析された呼吸音のスペクトルをスペクトル包絡解析してスペクトル包絡線を求めて、呼吸状態解析部7における呼吸状態の解析を容易にすべくスペクトルが滑らかな曲線を形成するように作用する。呼吸状態解析部は、横軸が周波数、縦軸が強度で表現されるスペクトル包絡線の極大点を演算し、さらに極大点のうち最大点を与える周波数における強度を解析することで、呼吸の有無を判断するように作用する。なお、最大点とは、極大点のうち強度が最大である点を意味するものである。また、極大点のみならず、最大点を求めたのは、無呼吸であることを判断するためには最も強度が高い極大点であっても所望に定めた閾値を下回る必要があるためである。
このように構成される非拘束無呼吸検知システムにおいては、請求項1に記載の発明の作用に加えて、呼吸状態解析部がいびき状態を判断するように作用する。この場合の周波数は呼吸によってサイレントホイッスルが発生する高周波ではなく、いびき自体の音の周波数であるため呼吸に伴う呼吸音とは識別が可能である。
このように構成される非拘束無呼吸検知システムにおいては、請求項1又は請求項2に記載の発明の作用に加えて、呼吸状態解析部が低呼吸状態を判断するように作用する。
このように構成される非拘束無呼吸検知システムにおいては、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の発明の作用に加えて、呼吸状態解析部がスペクトル又はスペクトル包絡線のパワーを積算して時間領域波形を求めることで、横軸を時間として呼吸周期を解析するように作用する。
このように構成される非拘束無呼吸検知システムにおいては、請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の発明の作用に加えて、フィルタで呼吸状態解析部での解析に必要な周波数の呼吸音のみを周波数解析部でスペクトル解析するように作用する。フィルタでろ過させる周波数領域としては、サイレントホイッスルで発生可能な5kH以上や、あるいはいびき状態における呼吸音の周波数を含む帯域や低呼吸状態における呼吸音の周波数を含む帯域などが考えられる。
このように構成される非拘束無呼吸検知システムにおいては、請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の発明の作用に加えて、呼気音発生器の吸入弁がサイレントホイッスルを吹くための空気を外部から吸い込むように作用し、排気弁は、サイレントホイッスルから放出される空気以外に、適度に圧力を保ちつつホイッスルに空気を送りながら、装着者を息苦しくさせないように一定圧力以上になったときに空気を逃がすように作用するものである。
このように構成される非拘束無呼吸検知方法においては、請求項1に記載される非拘束無呼吸検知システムを方法発明として捉えたものであり、その作用は請求項1記載の発明と同様である。
このように構成される非拘束無呼吸検知方法は、請求項2に記載の発明を方法発明として捉えたものであり、その作用は請求項2に記載の発明と同様である。
このように構成される非拘束無呼吸検知プログラムは、請求項2に記載の発明をプログラムとして捉えたものであり、その作用は請求項2に記載の発明と同様である。なお、本請求項における非拘束無呼吸検知プログラムは、例えばスマートフォンやタブレット等の小型のコンピュータに搭載されるものであり、呼気音発生器を被検者に装着しさえすれば、その後はスマートフォンやタブレットで呼吸音の収集から呼吸状態の解析まで実行可能となるものである。
このように構成される非拘束無呼吸検知プログラムにおいては、請求項2に記載の発明をプログラム発明として捉えたものであり、その作用は請求項2に記載の発明と同様である。
図1は、本発明の実施の形態に係る非拘束無呼吸検知システムのシステム構成図である。図1において、非拘束無呼吸検知システム1は、被検者の鼻及び/又は口を覆うようにして装着される呼気音発生器2と、この呼気音発生器2から発生する呼気音あるいは被験者の鼻及び/又は口から直接発生する呼吸音を解析する解析装置1aから構成される。なお、本願では前述のとおり「呼吸音」は、呼気音発生器2に備えられたサイレントホイッスル(図3(a)符号35a、図4符号35b参照)によって発生する高周波音を概念し、「呼吸音」は、呼吸によって鼻又は口から直に発生する音に「呼気音」を含めた概念であるので、単に「呼吸音」とした場合でも「呼気音」が含まれている場合がある。
解析装置1aは、呼気音発生器2から発生する呼気音の他、被検者の鼻及び/又は口から発生する呼吸音を収集する呼吸音収集部3、呼吸音収集部3で収集された呼吸音から解析に不要な雑音を排除するフィルタ4、フィルタ4で雑音が排除された呼吸音をスペクトル解析する周波数解析部5、周波数解析部5で解析されたスペクトルをスペクトル包絡解析するスペクトル包絡解析部6、スペクトル包絡解析部6でスペクトル包絡解析されたスペクトルを用いて無呼吸状態、いびき状態、低呼吸状態という呼吸状態を解析すると共に呼吸周期を解析する呼吸状態解析部7、呼吸状態解析部7で解析された結果を表示したり、印刷したり、外部装置10へ出力する出力部8、また、呼吸音収集部3で得られた呼吸音データをはじめ、解析途中で得られた呼吸音に関する解析処理データを読み出し可能に格納するためのデータメモリ9から構成されている。
図3(a)あるいは図4(a)、(b)に示されるような呼気音発生器2を被検者の鼻及び/又は口を覆うように装着して被検者は就寝する。図3の(a)に示す呼気音発生器2は、マスク38の中央に筒型サイレントホイッスル35aを送気孔40(図3(b)参照)が内側となるように配置し、呼吸と筒型サイレントホイッスル35aを鳴らすための空気を吸い込む吸入弁36を備えている。呼気の吐き出しは、筒型サイレントホイッスル35aを鳴らす以外に余分となるものについては排気弁37を用いることでマスク38内の圧力を調整し、被検者の呼吸を円滑にする。すなわち、排気弁37は筒型サイレントホイッスル35aから放出される空気以外に、被検者を息苦しくさせないように一定圧力以上になったときに空気を逃がすようにしている。
呼気音発生器2のマスク38は被検者の顔面にフィットするように形成されており、呼気が抜けて筒型サイレントホイッスル35aに供給される呼気が少なくなり過ぎないように対策されている。また、固定バンド39を備えることでより顔面にフィットさせるのと同時に就寝中の被検者に容易に装着可能にしている。
λ/4〜3λ/4=L+ΔL (1)
従って、高周波音とするためには、可能な限りLとΔLを短くする必要があることがわかる。図3(b)でいえば、抵抗体42を排気孔41に近づける必要があることになる。
なお、式(1)の右辺で幅があるのは、周波数の高低が呼気の流量にも依存するためである。筒型サイレントホイッスル35aについて、呼気の流量と発生する高周波音の周波数の関係について図5に示す。図5の横軸は呼気の流量であり、縦軸は発生する高周波音(呼気音)の周波数である。図5から、送気孔40から流入する呼気流量が多いほど(流入速度が高いほど)発生する高周波音の周波数が高いことが明らかにされている。
また、この呼気音発生器2の変形例として図4(a)、(b)に示すものがある。この変形例ではサイレントホイッスルに平型サイレントホイッスル35bを採用するものである。この変形例ではマスク38にメッシュ地のものを採用することで空気の吸入と排気を調整して吸入弁と排出弁を削除することに成功している。また、図4(c)には平型サイレントホイッスル35bが高周波音を発生させる原理が示されている。送気孔40から吸入された呼気は排気孔41から排出されるが、その際に平型サイレントホイッスル35bの内部で図に示すようなカルマン渦が発生し、これによって高周波音(呼気音)が発生している。
平型サイレントホイッスル35bも筒型サイレントホイッスル35aと同様に、内容積を小さく、また、流入孔に流入する呼気の流速が高いほど高周波音が発生することがわかっている。流入孔を小さくしすぎると音を出すための陽圧を高くしなければならないため息苦しくなってしまう。息苦しくない様に調整する必要がある。なお、実験において、流入孔は0.5mm〜1.0mmが比較的良好な結果を得ている。
筒型サイレントホイッスル35aの方が一般的であるが、この場合、マスク38に装着する場合に奥行きがあることで小型化に限界がある可能性があり、そのような場合には、平型サイレントホイッスル35bを採用することが望ましい。
就寝中の呼吸によって、呼気音発生器2に備えられている筒型サイレントホイッスル35aあるいは平型サイレントホイッスル35bが高周波音を発生する。高周波音は5kHzでピアノの高音キー程度であり、次第に人の耳に対して気に障らない音域になるが、とりわけ10kHzを超えると中高年には聞こえにくい音域とされているので、少なくとも5kHz以上であることが望ましく、更に、10kHz以上の高周波数を発生可能なサイレントホイッスルであれば、被検者はもとより周囲に就寝する家族や病院では患者に対する侵襲性が低く、使用に際して何らの不都合がなくなるので望ましい。
呼吸音収集部3によって収集されてA/D変換された呼吸音は、呼吸音収集部3によって呼吸音データ20として読み出し可能にデータメモリ9に格納される(ステップS1)。
フィルタ4からの出力はフィルタ処理後呼吸音データ21として、フィルタ4によって読み出し可能にデータメモリ9に格納される。
なお、本実施例では呼吸音収集部3が呼吸音データ20をデータメモリ9に読み出し可能に格納したが、フィルタ4を備えている場合には、呼吸音データ20を取得することなく、呼吸音収集部3からフィルタ4が呼吸音データ20を受信してフィルタ処理してフィルタ処理後呼吸音データ21を生成し、これをデータメモリ9に格納するようにしてもよいし、呼吸音収集部3がフィルタ4を介してフィルタ処理後呼吸音データ21を生成してデータメモリ9に格納するようにしてもよい。
なお、このステップS3における周波数解析部5による周波数解析は、分解能がサンプリング周波数とサンプル数に依存するFFTに代えて、自己回帰(AR)法や、最大エントロピー(MEM)法等の周波数解析手法を用いてもよい。
ここで、スペクトル包絡解析について説明する。そもそも音声の短時間スペクトルは、周波数と共にゆるやかに変化する成分(スペクトル包絡)と、細かく周期的(有声音の場合)または非周期的(無声音の場合)に変化する成分、すなわちスペクトル微細構造の積(対数尺度では和)に分解して考えることができる。スペクトル包絡は、声道の共振・反共振特性のほか、音源のスペクトル概形、口唇・鼻孔などからの放射特性などを含めたスペクトルの大局的特徴である。一方、スペクトル微細構造は、音源の周期性に関連している。(出典:「音響・音声工学」 近代科学社)高速フーリエ変換などの短時間周波数解析によって出力されたスペクトル解析の結果をみると、小さな周期的なスペクトルの他に、緩やかなスペクトル変化が確認できる。緩やかなスペクトルの山をスペクトル包絡と呼ぶ。スペクトル包絡解析は、音声解析などで、スペクトルの中に含まれる特徴的なピークを検出することに用いられる。例としては、線形予測解析(LPC解析)やケプストラム解析等の解析手法がある。スペクトル包絡解析の具体的な解析手法については、「MATLABマルチメディア信号処理(下)音声・画像・通信」(培風館 2004年12月発行 著者:池田雅章、島村徹也、真田幸俊)の第2章スペクトル分析等を参照するとよい。
本実施の形態においては、周波数分析した結果に対してスペクトル包絡解析手法のうち線形予測解析(LPC解析)を行うことで、スペクトルの外形を明瞭にして、後段の呼吸状態解析部7による解析に必要な特徴抽出を容易にしている。
具体的には、先の図6のスペクトル波形中に示される曲線(破線)がスペクトル包絡線43である。このようなスペクトル包絡線43でスペクトル波形を表現することで、被検者による正常時の呼吸から、高音域では呼気音発生器2に起因する特徴的な極大点44が現れ、その中心周波数(ピーク周波数)をfcとする。このようにして定められるfcは正常時の呼吸流量を示す指標となる。
なお、この図6におけるF1とF2はそれぞれサイレントホイッスルから発生する最低周波数(F1)と最高周波数(F2)の例である。本実施の形態では、それぞれ5kHz(F1)と15kHz(F2)である。
スペクトル包絡解析部6からの出力はスペクトル包絡解析データ24として、スペクトル包絡解析部6によって読み出し可能にデータメモリ9に格納される。スペクトル包絡解析データ24は、スペクトル包絡線43を構成するデータであり、さらに具体的にはスペクトル包絡線43で表現される周波数とパワー(実効値)の対のデータである。
呼吸状態解析部7による呼吸音周波数解析の具体的な説明を図8を参照しながら行う。図8は、本実施の形態に係る非拘束無呼吸検知システムのスペクトル包絡解析部によって得られたスペクトル包絡線に対して、呼吸状態解析部が複数の極大点から最大点を得ることを説明するための概念図である。
まず、呼吸状態解析部7は、スペクトル包絡線43において周波数軸方向にパワー(実効値)の強度の差分を取る演算を行い、正の差分から負の差分になる点を極大点として抽出して極大点データ25を取得する。この極大点44は図6にも示されるとおりである。この際に、周波数が増加するにつれて強度が次第に弱くなっているような場合には極大点44が存在しないが、一旦増加して減少に転ずるような場合には極大点44が存在する。この極大点44に関するデータは、周波数とパワー(実効値)強度の対のデータとして極大点データ25として読み出し可能にデータメモリ9に格納する。また、このようなパワー(実効値)の極大点44の有無及びこの極大点データ25を併せて呼吸音周波数データ26として取得する。さらに、呼吸状態解析部7は、この極大点データ25に含まれる極大点のうちパワーの強度が最も大きいもの最大点45として抽出し、その周波数とパワー(実効値)強度の対のデータとして最大点データ27を読み出し可能にデータメモリ9に格納する。なお、最大点データ27は極大点データ25に含まれるので、最大点データ27は呼吸音周波数データ26にも含まれることになる。
これらの解析がステップS5における呼吸音周波数解析である。
(1)無呼吸状態解析
無呼吸の状態では、周波数解析部5及びスペクトル包絡解析部6における解析より、図9のような波形を得ることができる。図9は本実施の形態に係る非拘束無呼吸検知システムの周波数解析部によって解析された無呼吸時のスペクトル(実線波形)とスペクトル包絡解析部によって解析されたスペクトル包絡線(破線)を併せて示すグラフである。図9に示されるとおり、無呼吸時にはスペクトル包絡線43において極大点44を観測することができない。
無呼吸状態の解析では、呼吸状態解析部7はステップS5の呼吸音周波数解析の出力である呼吸音周波数データ26から、あるいはデータメモリ9から呼吸音周波数データ26を読み出して、この呼吸音周波数データ26において極大点44が存在しない場合又は極大点44のうち最大点45を与える周波数におけるパワー(実効値)強度が、無呼吸条件データ28に含まれる所望の閾値を超えない場合に無呼吸状態として判断する。正常時における呼吸では図6に示されるようなfcが存在しており、極大点44(最大点45)が存在している。しかしながら、無呼吸であれば呼吸によって呼気音発生器2に備えられた筒型サイレントホイッスル35aあるいは平型サイレントホイッスル35bを鳴らすこともなく、極大点44が存在しないことになる。あるいは、ほぼ無呼吸の状態では極大点44が存在してもその強度が弱いことから、これを排除するために強度に対して所望に定められる適切な閾値を予め設けて無呼吸条件データ28としてデータメモリ9に格納させておき、呼吸状態解析部7が無呼吸状態解析の際に無呼吸条件データ28を読み出しつつ、呼吸音周波数データ26に含まれる最大点45を与える周波数における強度をデータメモリ9の最大点データ27から読み出して、その強度と比較することでパワー(実効値)強度の低い極大点44を排除することができる。
このようにして判断される無呼吸状態は、その回数を経時要素と共に計数して呼吸状態解析部7によって判断結果データ33としてデータメモリ9に格納される。
経時要素とは例えば時刻や特定の期間等である。呼吸状態解析部7には時計機能を内蔵させておくとよい。また、同時に経時要素として、測定する時刻の候補に関するデータ、測定する時間的なスパンに関するデータも呼吸状態解析部7に内蔵させて、それぞれの解析時に呼吸状態解析部7がその内部で読み出すか、あるいは、無呼吸条件データ28や後述するいびき条件データ29や低呼吸条件データ30に予め含めて格納し、それぞれの解析時に呼吸状態解析部7が読み出すようにしてもよい。
いびき状態は、周波数解析部5及びスペクトル包絡解析部6における解析より、図11のような波形を得ることができる。図11は本実施の形態に係る非拘束無呼吸検知システムの周波数解析部によって解析されたいびき時のスペクトルとスペクトル包絡解析部によって解析されたスペクトル包絡線を併せて示すグラフである。図11に示されるとおり、いびき時にはサイレントホイッスル(筒型サイレントホイッスル35a又は平型サイレントホイッスル35b)によって発生する最低周波数(F1)よりも低い周波数、すなわち可聴域で極大点46を観測することができる。この極大点46における周波数をいびき周波数fsとする。すなわち、いびき状態では、サイレントホイッスルを備えた呼気音発生器2ではなく、鼻及び/又は口から発生する呼吸音を呼吸音収集部3が受信することになる。
いびき状態の解析では、呼吸状態解析部7はステップS5の呼吸音周波数解析の出力である呼吸音周波数データ26から、あるいはデータメモリ9から呼吸音周波数データ26を読み出して、この呼吸音周波数データ26において可聴域における極大点46を与える周波数が所望に予め定められる周波数帯域に存在する場合をいびき状態と判断する。この所望に定められる周波数帯域をいびき条件データ29として予めデータメモリ9に格納しておき、呼吸状態解析部7がいびき状態解析の際にいびき条件データ29を読み出しつつ、呼吸音周波数データ26に含まれる可聴域における極大点46を与える周波数を読み出して、この周波数がいびき条件データ29の周波数帯域に含まれるか否かを判断して、いびき状態を判断することができる。
このようにして判断されるいびき状態は、無呼吸状態と同様にその回数を経時要素と共に計数して呼吸状態解析部7によって判断結果データ33としてデータメモリ9に格納される。
図5に示したように、サイレントホイッスルの発生周波数と呼吸流量には相関があることから、図6のスペクトル包絡43から抽出された呼吸に由来する最大点44のfcによって式(2)から呼吸流量を予測できる。G()は、fcを引数とする呼吸流量換算関数で、予め、サイレントホイッスル毎の特性として流量と発生周波数の関係を測定し、それを換算パラメータとして流量を予測するものである。
VV=G(fc) (2)
VV:換気量
fc:呼吸音中心周波数
G():呼吸流量換算関数
低呼吸状態とは、正常時の呼吸換気量が50%以上低下した状態を言う。そこで、予め入力された正常時のfc、又は、一定時間でのfcの平均値を正常時とすれば、得られたfcよりも換気量が50%以上低下した周波数が得られた際に、つまり、呼吸流量が低下したことから生じる極大点のうち最大点を与える周波数が、低周波数側にシフトする状態として表現できる。シフトした最大点周波数をfclとすると、fcl≦fcである。
前記呼吸音周波数データに含まれる極大点のうち最大点を与える周波数が所望に予め定められる低呼吸周波数帯域に含まれる場合を低呼吸状態として判断する。
低呼吸状態の解析では、呼吸状態解析部7はステップS5の呼吸音周波数解析の出力である呼吸音周波数データ26から、あるいはデータメモリ9から呼吸音周波数データ26を読み出して、この呼吸音周波数データ26に含まれる極大点のうち最大点を与える周波数が、低呼吸状態における周波数として所望に予め定められる周波数帯域に存在する場合を低呼吸状態と判断する。また、その際の呼吸流量は式(2)を用いてG(fcl)として表現でき、呼吸状態解析部7はこの低呼吸状態の呼吸流量も演算が可能である。
この所望に定められる周波数帯域と式(2)を低呼吸条件データ30として予めデータメモリ9に格納しておき、呼吸状態解析部7が低呼吸状態解析の際に低呼吸条件データ30を読み出しつつ、呼吸音周波数データ26に含まれる極大点44のうち最大点45を与える周波数を読み出して、この周波数が低呼吸条件データ30の周波数帯域に含まれるか否かを判断して、低呼吸状態を判断しつつ、その際の呼吸流量も演算することができる。
このようにして判断される低呼吸状態は、無呼吸状態やいびき状態と同様にその回数を経時要素と共に計数して呼吸状態解析部7によって判断結果データ33としてデータメモリ9に格納される。
なお、本実施例では式(2)を低呼吸条件データ30に含めたが、(1)無呼吸状態解析の場合では、呼吸音周波数データ26において極大点44が存在しない場合の他に、極大点44のうち最大点45を与える周波数におけるパワー強度が無呼吸条件データ28に含まれる閾値を超えない場合もあるが、その際の呼吸流量を式(2)を用いて測定できる可能性がある。従って、無呼吸条件データ28に式(2)を含めておいて、呼吸状態解析部7がその際の呼吸流量を演算するようにしてもよい。但し、少ない呼吸流量に対して式(2)がどこまで精度を担保できるかという点には留意する必要がある。同様に(2)いびき状態解析の場合もいびき条件データ29に式(2)を含めてその際の呼吸流量を呼吸状態解析部7が演算するようにしてもよい。
さらに、式(2)を別のデータ、例えば呼吸流量予測式データなどとしてデータメモリ9に格納しておき、呼吸状態解析部7がこの呼吸流量予測式データを読み出して、適宜呼吸流量を演算するように構成してもよいことは言うまでもない。fcの変化を読み取り、解析条件の更新を行う必要があるためと、本願発明は非拘束無呼吸検知システムなどであるものの、無呼吸などの症状が出ていないような健康時においてもどの程度の呼吸流量があるのかをfcを定めた後でも被験者が知ることは有意義であると考えられるためである。
このパワー積算解析とは、前述の最低周波数(F1)から最高周波数(F2)までのパワーをさらに積算して、その結果を時間領域でプロットすることで時間波形を得ることを言う。具体的には、例えば図6に示される周波数解析部5の出力としてのスペクトルの縦軸に示されるパワー(実効値)あるいは同じく図6に示されるスペクトル包絡解析部6の出力としてのスペクトル包絡線43の縦軸に示されるパワー(実効値)を積算する。このような積算によって、図7に示されるような横軸が時間となるような波形が得られる。図7は、(a)は本実施の形態に係る非拘束無呼吸検知システムの呼吸状態解析部によって解析された呼吸周期の特性を示すグラフであり、(b)はサーミスタ型呼吸センサによって検知された呼吸周期の特性を示すグラフであり、(c)はバンド型呼吸センサを用いて検知された呼吸周期の特性を示すグラフである。この図7に示される波形は、(a)〜(c)のいずれも正常時の被検者によるもので、横軸が時間軸で縦軸が呼吸音の強度が示されており、周期的な呼吸が被検者によってなされている様子が理解できる。
しかし、図10には、本実施の形態に係る非拘束無呼吸検知システムの呼吸状態解析部7によって解析された無呼吸時の呼吸周期が示されるが、26.6分から26.8分あるいは26.9分にかけて平坦な箇所(四角枠で囲んだ部分)が見られ、無呼吸の状態を伺わせる線図となっている。
さらに、図12には、本実施の形態に係る非拘束無呼吸検知システムの呼吸状態解析部7によって解析されたいびき時の呼吸周期が示されるが、これも同じく26分から27分の間にかけて3回程度ピークが存在する箇所(四角枠で囲んだ部分)が確認され、いびき状態の存在を裏付ける線図となっている。このようないびき状態についても解析する場合には、前述のパワー積算解析における対象の周波数を最低周波数(F1)に代えて0近傍から最高周波数(F2)までとして、パワー積算するとよい。
以上のように横軸が周波数、縦軸がパワー(実効値)のスペクトル線図やスペクトル包絡線43の線図について呼吸状態解析部7によってパワー積算を行うことで、時間波形を得ることができ、経時的にどのような呼吸状態であるかについて評価材料を得ることができる。
このように呼吸状態解析部7によるパワー積算を行って得られるデータは、時間波形を与える時刻と積算パワー強度の対のデータであるパワー積算データ31としてデータメモリ9に読み出し可能に格納される。
この呼吸周期解析は時間波形として得られた波形から呼吸周期を解析するものである。呼吸周期を解析することで周期的な呼吸を被検者が行っているか否かを検知する。解析された呼吸周期については、呼吸周期データ32として呼吸状態解析部7によって読み出し可能にデータメモリ9に格納される。呼吸周期の解析は、具体的には図10や図12に示されるような時間波形(パワー積算データ31)に対し、その時間軸に積算パワーの強度の差分を取る演算を行い、正の差分から負の差分になる点を極大点として抽出して、その極大点のうち、所望に予め定めた閾値を超えるものを実際の呼吸音のピークとして、そのピーク間の時間を呼吸周期データ32として得ることができる。
なお、本実施例では、ステップS5〜S8として呼吸状態解析部7による解析を説明したが、これら4つのステップはステップS6はステップS5の後段として実行されるべきであり、ステップS8もステップS7の後段として実行されるべきであるものの、それ以外の順序は特に限定するものではないので、非拘束無呼吸検知システム1の仕様に基づいて適宜順序を変更したり、ステップ自体を省いて呼吸状態解析部7の機能を減じてもよい。
出力としては解析装置1aに設けられた表示部(図示せず)に判断結果データ33を表示することが考えられる。図1に示される結果表示の部分である。
具体的には図13に示されるような表示画面である。
この表示画面では、計測日時に示される22時から翌朝6時の間に、無呼吸回数が52回、低呼吸回数が30回、いびき回数が325回計測されている。また、呼吸状態解析部7によって得られるパワー積算データ31も読み出して、時間波形として表示している。これは図10と図12に示した時間波形図と同一である。
図13では最上部に総合評価として「医療機関での詳細検査をお奨めします」という文言が含まれているが、これは判断結果データ33に呼応するように予め文言をデータメモリ9に格納しておき、判断結果データ33に従ってデータメモリ9から読み出すようにしておくとよい。表示のフォーマット等も同様である。
さらに、非拘束無呼吸検知プログラムの実施の形態についての説明は、図1に示すように解析装置1aをスマートフォン11やタブレット等の小型コンピュータとして、これに内蔵されるプログラムとして説明することができる。また、そのプログラムによって実行されるステップは、図2に示されるステップS1からステップS9であり、それぞれのステップを実行するハードウェアに係る構成要素も図1と併せて示している。すなわち、スマートフォン11やタブレット型のコンピュータに内蔵される機能を図1に示される呼吸音収集部3〜出力部8に相当させて、それぞれのステップを実行するプログラムというソフトウェアとスマートフォン11等のコンピュータ自身に内蔵される機能を発揮するハードウェアとが協働することで非拘束無呼吸検知を実行することが可能である。
従って、これまで説明した非拘束無呼吸検知システムに関する実施の形態の説明を行っていることから、既に非拘束無呼吸検知プログラムに関する説明も実施していると言える。よって、本願明細書では、非拘束無呼吸検知プログラムの実施の形態に関する説明を省略する。
なお、これらのステップを実行するプログラムは、いわゆるアプリケーションソフトとしてインターネット経由でスマートフォン11や小型のタブレットコンピュータに格納されるようにしておくと、より簡便にソフトウェアを活用して、非拘束無呼吸の検知が可能となる。
Claims (10)
- 5kHz以上の高周波音を発生可能なサイレントホイッスルを備えて鼻及び/又は口に装着される呼気音発生器と、この呼気音発生器又は前記鼻又は口から発生する呼吸音を受信可能なセンサと、このセンサで受信された呼吸音をスペクトル解析する周波数解析部と、この周波数解析部で解析された前記呼吸音のスペクトルをスペクトル包絡解析してスペクトル包絡線を求めるスペクトル包絡解析部と、このスペクトル包絡解析部で得られたスペクトル包絡線において周波数軸方向に強度の差分を取って極大点を演算し、この強度の極大点の有無及びこの極大点を与える周波数を呼吸音周波数データとして取得し、この呼吸音周波数データにおいて前記極大点が存在しない場合又は前記極大点のうち最大点を与える周波数における強度が所望の閾値を超えない場合に無呼吸状態として判断する呼吸状態解析部と、有することを特徴とする非拘束無呼吸検知システム。
- 前記呼吸状態解析部は、前記呼吸音周波数データの極大点を与える周波数が所望に予め定められるいびき周波数帯域に含まれる場合をいびき状態として判断することを特徴とする請求項1記載の非拘束無呼吸検知システム。
- 前記呼吸状態解析部は、前記呼吸音周波数データに含まれる極大点のうち最大点を与える周波数が所望に予め定められる低呼吸周波数帯域に含まれる場合を低呼吸状態として判断することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の非拘束無呼吸検知システム。
- 前記呼吸状態解析部は、前記周波数解析部で解析された前記高周波音のスペクトル又は前記スペクトル包絡解析部で解析された前記高周波音のスペクトルのスペクトル包絡線のパワーを積算し、これを時間領域波形として求めて呼吸周期を解析することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の非拘束無呼吸検知システム。
- フィルタを備え、前記センサで受信された呼吸音を前記フィルタに通した後に前記周波数解析部でスペクトル解析することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の非拘束無呼吸検知システム。
- 前記呼気音発生器は、鼻及び/又は口を覆うマスクと、このマスク内の呼気で鳴るように吸気側をマスク内に排気側をマスク外に固定されるサイレントホイッスルと、前記マスク内に給気するために前記マスクに設けられる吸入弁と、前記マスク内の呼気による圧力を調整するために前記マスクに設けられる排気弁と、を有することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載される非拘束無呼吸検知システム。
- 鼻及び/又は口からの呼気で5kHz以上の高周波音を発生可能なサイレントホイッスルを備えた呼気音発生器又は前記鼻又は口から発生する呼吸音を受信する呼吸音受信工程と、前記呼吸音受信工程で受信した前記呼吸音をスペクトル解析するスペクトル解析工程と、このスペクトル解析工程で解析された前記呼吸音のスペクトルをスペクトル包絡解析してスペクトル包絡線を求めるスペクトル包絡解析工程と、このスペクトル包絡解析工程で得られたスペクトル包絡線において周波数軸方向に強度の差分を取って極大点を演算し、この強度の極大点の有無及びこの極大点を与える周波数を呼吸音周波数データとして取得する呼吸音周波数解析工程と、この呼吸音周波数解析工程で取得された前記呼吸音周波数データにおいて、前記極大点が存在しない場合又は前記極大点のうち最大点を与える周波数における強度が所望の閾値を超えない場合に無呼吸状態として判断する呼吸状態解析工程と、を有することを特徴とする非拘束無呼吸検知方法。
- 前記呼吸状態解析工程は、前記呼吸音周波数解析工程で取得された前記呼吸音周波数データの極大点を与える周波数が所望に予め定められるいびき周波数帯域に含まれる場合をいびき状態として判断することを特徴とする請求項7記載の非拘束無呼吸検知方法。
- コンピュータによって実行される非拘束無呼吸検知プログラムであって、鼻及び/又は口からの呼気で5kHz以上の高周波音を発生可能なサイレントホイッスルを備えた呼気音発生器又は前記鼻又は口から発生する呼吸音を前記コンピュータに内蔵される又は前記コンピュータに接続されるセンサによって受信する呼吸音受信工程と、前記サイレントホイッスルで発生した前記呼吸音を周波数解析部において解析するスペクトル解析工程と、このスペクトル解析工程で解析された前記呼吸音のスペクトルを呼吸状態解析部でスペクトル包絡解析してスペクトル包絡線を求め、このスペクトル包絡線において周波数軸方向に強度の差分を取って極大点を演算し、この強度の極大点の有無及びこの極大点を与える周波数を呼吸周期データとして取得する呼吸音周波数解析工程と、この呼吸音周波数解析工程で取得された前記呼吸音周波数データに対して、呼吸状態解析部を用いて前記極大点が存在しない場合又は前記極大点のうち最大点を与える周波数における強度が所望の閾値を超えない場合に無呼吸状態として判断する呼吸状態解析工程と、を実行することを特徴とする非拘束無呼吸検知プログラム。
- 前記呼吸状態解析工程は、前記呼吸音周波数解析工程で取得された前記呼吸音周波数データの極大点を与える周波数が所望に予め定められるいびき周波数帯域に含まれる場合をいびき状態として判断することを特徴とする請求項9記載の非拘束無呼吸検知プログラム。
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