JP2014054459A - 便蓋およびトイレ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】断熱性と機械的強度とを両立させ、かつ制御部が発する熱を効率良く放熱できる便蓋およびこの便蓋を備えたトイレ装置を提供することを目的とする。
【解決手段】加熱手段で加熱される便座の着座面の上と、前記加熱手段を制御する制御部を有する本体部の上と、を開閉自在に覆う天面部を備えた便蓋であって、前記天面部は、発泡可能な樹脂により形成され、前記天面部の前記本体部を覆う以外の部分を第一天面部とし、前記本体部を覆う部分を第二天面部とすると、前記第一天面部の前記樹脂の密度は、前記第二天面部よりも低いことを特徴とする便蓋とする。
【選択図】図1
【解決手段】加熱手段で加熱される便座の着座面の上と、前記加熱手段を制御する制御部を有する本体部の上と、を開閉自在に覆う天面部を備えた便蓋であって、前記天面部は、発泡可能な樹脂により形成され、前記天面部の前記本体部を覆う以外の部分を第一天面部とし、前記本体部を覆う部分を第二天面部とすると、前記第一天面部の前記樹脂の密度は、前記第二天面部よりも低いことを特徴とする便蓋とする。
【選択図】図1
Description
本発明の態様は、一般的に、便蓋およびトイレ装置に関する。
便座内部にヒータを配置して便座を温める暖房便座がある。この暖房便座において、節電の観点から、便座の熱を逃がさないように、便座を覆う便蓋に断熱効果を持たせた構造がある。例えば、特許文献1には、便蓋の中空部分に断熱材を充填することで、断熱効果を付与する構造が開示されている。特許文献1に開示された技術では、断熱効果を得ることは可能であるが、中空部分に断熱材を充填するため、ブロー成形等で中空構造の便蓋を成形したあと、断熱材を中空部分に充填させなければならないため、製造工程が複雑になるという問題がある。
これに対して、上板と、下板と、断熱材と、の3つの部材を組み立てて便蓋を成形する方法も考えられる。しかし、この方法の場合、便蓋の上板と下板とを接合する必要があり、その接合部に汚れなどが溜まりやすく、清掃性や外観などの点で問題がある。
一方、特許文献2には、ブロー成形により金型内において中空の樹脂製便蓋が形成された後、樹脂の冷却前に中空部へ熱可塑性樹脂予備発泡粒子を充填して加熱発泡融着する方法が開示されている。この技術によれば、発泡粒子を用いて発泡させることで、便蓋の中空部を発泡体とし、断熱効果を得ることが可能である。
しかし、便蓋の全体を均一な発泡体で形成すると、特にフルカバー便蓋において、ヒータを制御する制御部を収納している本体部も発泡体で覆ってしまい、制御部が発する熱を効率よく放熱できないという問題がある。
しかし、便蓋の全体を均一な発泡体で形成すると、特にフルカバー便蓋において、ヒータを制御する制御部を収納している本体部も発泡体で覆ってしまい、制御部が発する熱を効率よく放熱できないという問題がある。
本発明は、かかる課題の認識に基づいてなされたものであり、断熱性と本体部の放熱性とを両立させた便蓋およびこの便蓋を備えたトイレ装置を提供することを目的とする。
第1の発明は、加熱手段で加熱される便座の着座面の上と、前記加熱手段を制御する制御部を有する本体部の上と、を開閉自在に覆う天面部を備えた便蓋であって前記天面部は、発泡可能な樹脂により形成され、前記天面部の前記本体部を覆う以外の第一天面部における前記樹脂の密度は、前記本体部を覆う部分を第二天面部における前記樹脂の密度よりも低いことを特徴とする便蓋とする。
この便蓋によれば、便蓋が本体を覆う箇所は、樹脂の密度が高く発泡率が低いので、本体内部の制御部によって発熱した熱を効率よく外部に放熱させることができる。よって制御部が高熱により故障するといった事が少ない。また、便蓋が便座の着座面を覆う箇所は、樹脂の密度が低く発泡率が高いので、着座面の断熱性は確保することができる。
第2の発明は、加熱手段で加熱される便座の着座面の上と、前記加熱手段を制御する制御部を有する本体部の上と、を開閉自在に覆う天面部を備えた便蓋であって前記便蓋が閉じた状態において前記天面部のうちの前記便座の着座面の上部の部分における前記樹脂の密度は、前記便蓋が閉じた状態において前記天面部のうちの前記便座の着座面の上部の部分以外の前記樹脂の密度よりも低いことを特徴とする便蓋。
着座面の上の部分においては断熱性を高くして、便座からの熱の逃げを抑制できる。それ以外は樹脂の密度が高いので、本体内部の制御部によって発熱した熱を効率よく外部に放熱させることができる。また、粘性や靱性の低下を防ぐことにより、機械的な強度も確保できる。従って便蓋の破損や破壊を防止できる。
第3の発明は、便座と、前記便座を加熱する加熱部と、上記いずれかの便蓋と、前記便座と前記便蓋とを軸支する本体部と、を備えたことを特徴とするトイレ装置である。
このトイレ装置によれば、発泡部は、樹脂の密度が低下し、気泡を含んでいるので、断熱性に優れる。従って、便座からの熱の逃げを抑制し、保温効果や節電効果が得られる。しかし、本体部には、発熱源となる制御部が配置されており、オーバーヒートしないようにその熱を外部に放出させたほうが良い。これに対して、天面部の本体部を覆う部分において発泡を抑制し、密度が高い状態とする。こうすることで、断熱性を低下させ本体部からの放熱を確保できる。
本発明の態様によれば、断熱性と機械的強度とを両立させ、かつ制御部が発する熱を効率良く放熱できる便蓋およびこの便蓋を備えたトイレ装置が提供される。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。なお、各図面中、同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
図1及び図2は、本発明の実施の形態にかかる暖房便座装置を備えたトイレ装置を例示する斜視模式図である。
図1に表したトイレ装置100は、洋式腰掛便器10の上に設けられている。トイレ装置100は、本体部400と、便座200と、便蓋300と、を有する。便座200と便蓋300は、本体部400に対して開閉自在にそれぞれ軸支されている。
図1は、便座200が閉じて、便蓋300が開いた状態を表す。図2は、便座200と便蓋300が、いずれも閉じた状態を表す。図2に表したように、便蓋300は、閉じた状態において便座200の上と本体部400の上を覆うことができる。
図1及び図2は、本発明の実施の形態にかかる暖房便座装置を備えたトイレ装置を例示する斜視模式図である。
図1に表したトイレ装置100は、洋式腰掛便器10の上に設けられている。トイレ装置100は、本体部400と、便座200と、便蓋300と、を有する。便座200と便蓋300は、本体部400に対して開閉自在にそれぞれ軸支されている。
図1は、便座200が閉じて、便蓋300が開いた状態を表す。図2は、便座200と便蓋300が、いずれも閉じた状態を表す。図2に表したように、便蓋300は、閉じた状態において便座200の上と本体部400の上を覆うことができる。
便座200は、ヒータ(加熱手段)210を内蔵する。このヒータ210は、通電されて発熱することにより、便座200を暖めることができる。つまり、ヒータ210は、便座200の表面(着座面)に伝えられる熱を発生する。ヒータ210の通電量(加熱量)の制御は、本体部400に内蔵された制御部410により実行される。制御部410は、例えば便座200に内蔵された図示しない温度検知手段などからの検知信号に基づいてヒータ210の通電量を制御することができる。
なお、図1および図2に表した便座200では、1本のヒータ210が往復するように設置されているが、ヒータ210の設置形態や設置数はこれだけに限定されず、例えば2本以上の複数のヒータ210が設置されていてもよい。
ヒータ210としては、いわゆる「チュービングヒータ」や、「シーズヒータ」、「ハロゲンヒータ」、「カーボンヒータ」などを用いることができる。また、ヒータ210の形状は、ワイヤ状やシート状やメッシュ状などのいずれであってもよい。
ヒータ210としては、いわゆる「チュービングヒータ」や、「シーズヒータ」、「ハロゲンヒータ」、「カーボンヒータ」などを用いることができる。また、ヒータ210の形状は、ワイヤ状やシート状やメッシュ状などのいずれであってもよい。
ただし、便座200を加熱する手段は、ヒータ210に限定されるわけではない。
便座200を加熱するその他の手段として、例えば、通電されて磁界を発生する加熱コイルと、加熱コイルから発生する磁界で誘起される渦電流により発熱する加熱板と、を有する誘導加熱手段を用いることができる。便座200を加熱する手段が誘導加熱手段である場合には、発熱部は加熱板である。このような加熱板(発熱部)としては、例えば鉄やステンレスなどの強磁性体、またはアルミニウムなどの常磁性体により形成された金属板が挙げられる。
あるいは、便座200を加熱する手段としては、ランプヒータによる加熱や、温風を利用した加熱、温水を利用した加熱など、各種の手段を用いることができる。
便座200を加熱するその他の手段として、例えば、通電されて磁界を発生する加熱コイルと、加熱コイルから発生する磁界で誘起される渦電流により発熱する加熱板と、を有する誘導加熱手段を用いることができる。便座200を加熱する手段が誘導加熱手段である場合には、発熱部は加熱板である。このような加熱板(発熱部)としては、例えば鉄やステンレスなどの強磁性体、またはアルミニウムなどの常磁性体により形成された金属板が挙げられる。
あるいは、便座200を加熱する手段としては、ランプヒータによる加熱や、温風を利用した加熱、温水を利用した加熱など、各種の手段を用いることができる。
便蓋300は、天面部310と、袴部320と、ヒンジ部370と、を有する。
天面部310は、加熱される便座200の着座面の上と本体部400の上を開閉自在に覆う。すなわち、天面部310は、便蓋300が閉じた状態(図2参照)において、便座200の上と本体部400の上を覆う部分である。また、天面部310において便座200の着座面を覆う部分を第一天面部312、本体部400を覆う部分を第二天面部314とする(図3、4参照)。便座袴部320は、天面部310の前方や左右側方において天面部310の周縁から便座の側に屈曲して延在し、便蓋300が閉じた状態(図2参照)において、便座200の側方を覆う部分である。ただし、本実施形態において、袴部320は、必須ではない。
ヒンジ部370は、本体部400に軸支され、便蓋300の開閉の動作の支点となる部分である。すなわち、ヒンジ部370は、必要に応じて何らかの部材を介して本体部400と結合あるいは嵌合あるいは接続される部分であり、便蓋300の開閉動作の支点となる部分である。
天面部310は、加熱される便座200の着座面の上と本体部400の上を開閉自在に覆う。すなわち、天面部310は、便蓋300が閉じた状態(図2参照)において、便座200の上と本体部400の上を覆う部分である。また、天面部310において便座200の着座面を覆う部分を第一天面部312、本体部400を覆う部分を第二天面部314とする(図3、4参照)。便座袴部320は、天面部310の前方や左右側方において天面部310の周縁から便座の側に屈曲して延在し、便蓋300が閉じた状態(図2参照)において、便座200の側方を覆う部分である。ただし、本実施形態において、袴部320は、必須ではない。
ヒンジ部370は、本体部400に軸支され、便蓋300の開閉の動作の支点となる部分である。すなわち、ヒンジ部370は、必要に応じて何らかの部材を介して本体部400と結合あるいは嵌合あるいは接続される部分であり、便蓋300の開閉動作の支点となる部分である。
便蓋300は、例えばPP(polypropylene:ポリプロピレン)やPE(polyethlene:ポリエチレン)などの発泡可能な樹脂により一体に形成されている。
そして、本実施形態においては、便蓋300が閉じた状態において、天面部310のうちの第一天面部312における樹脂の密度は、第二天面部314における樹脂の密度よりも低いものとされている。なお本発明の樹脂の密度は、平均密度である。
そして、本実施形態においては、便蓋300が閉じた状態において、天面部310のうちの第一天面部312における樹脂の密度は、第二天面部314における樹脂の密度よりも低いものとされている。なお本発明の樹脂の密度は、平均密度である。
このように部分毎に密度が異なる便蓋300は、例えば、発泡成形により製造できる。発泡成形の具体例としては、ガス注入・ガス溶解発泡成形、熱分解ガス発泡成形、超臨界流体溶解発泡成形、発泡射出プレス成形などの方法がある。ガス注入・ガス溶解発泡成形は、窒素ガスなどのガスを射出シリンダーで高圧注入して成型する方法である。熱分解ガス発泡成形は、樹脂と化学発泡剤とを射出シリンダー内で溶融混練し、発泡剤から分解発生したガスにより発泡させる方法である。超臨界流体溶解発泡成形は、二酸化炭素や窒素などのガスをシリンダー内で超臨界状態で溶解させて成型する方法である。発泡射出プレス成形は化学発泡剤を用いて賦型後、金型をコントロールして適切量だけキャビティを拡大させることにより発泡させる方法である。本実施形態においては、これらのいずれの方法を用いてもよい。
以下、一例として、発泡射出プレス成形のうちのコアバック射出成形について説明する。
図5は、コアバック射出成形を説明するための模式図である。
図5(a)に表したように、金型800と金型810とを準備する。金型810は、金型800の中に入り込み、金型800との間にキャビティ840を形成する。金型800には、キャビティ840に溶融した樹脂を注入するためのゲート(注入口)802が設けられている。金型800と金型810とを嵌合させた状態で、ゲート802にシリンダー830をセットする。なお、ゲート802は、金型810の側に設けてもよい。
図5は、コアバック射出成形を説明するための模式図である。
図5(a)に表したように、金型800と金型810とを準備する。金型810は、金型800の中に入り込み、金型800との間にキャビティ840を形成する。金型800には、キャビティ840に溶融した樹脂を注入するためのゲート(注入口)802が設けられている。金型800と金型810とを嵌合させた状態で、ゲート802にシリンダー830をセットする。なお、ゲート802は、金型810の側に設けてもよい。
そして、図5(b)に表したように、溶融した樹脂900をキャビティ840に注入する。このとき、金型800、810は、例えば、40℃程度に保持する。樹脂900としては、例えば、PPを用いることができる。また、樹脂900には、発泡剤と、必要に応じて発泡助剤と、を混ぜておく。発泡剤は、熱分解してガスを発生する材料である。発泡剤としては、有機系発泡剤や無機型発泡剤を用いることができる。有機系発泡剤としては、例えばアゾジカルボン酸アミドなどを挙げることができる。無機系発泡剤としては、例えば重炭酸塩などを挙げることができる。
発泡助剤は、発泡剤の熱分解温度を調整したり、溶融樹脂の流動性や固結防止性などを調整する役割を有する。
発泡助剤は、発泡剤の熱分解温度を調整したり、溶融樹脂の流動性や固結防止性などを調整する役割を有する。
発泡剤や発泡助剤が添加された樹脂900を、例えば200℃程度で溶融した状態で、シリンダー830からゲート802を介してキャビティ840の中に注入する。このときに、キャビティ840の内部を溶融した樹脂900で充填するフルショット法を用いることができる。
樹脂900を射出したら、図5(c)に表したように、金型810を矢印Aの方向に後退させ(コアバック)、キャビティ840を拡大させる。すると、溶融した樹脂900において発泡が促進され、気泡910が形成される。樹脂900が固まったら、金型810をさらに後退させて開き、成形された樹脂を取り出す(離型)。
このようにして、発泡した樹脂を形成できる。
このようにして、発泡した樹脂を形成できる。
なお、樹脂900を注入する前に、図5(a)に表した状態において、キャビティ840を窒素などのガスで予め加圧してもよい(カウンター・プレッシャー法)。こうすると、射出した樹脂900の表面の発泡を抑制できる。樹脂900を射出し、金型800、810に接触した樹脂900の表面部分が固化してスキン層が形成されたタイミングで加圧を解除すると、樹脂900は発泡する。その結果として、成形後の樹脂の表面における発泡が抑制され、スワールマークなどが抑制され、外観が良好で内部のみが発泡している成形樹脂が得られる。
図6は、このようにして形成される便蓋300における発泡部の形成を表す模式断面図である。
図6(a)は、図5(b)に表したように、金型810を後退させる前の溶融した樹脂900の断面を表す。この状態においては、樹脂900の中で発泡はあまり進んでいない。
図6(a)は、図5(b)に表したように、金型810を後退させる前の溶融した樹脂900の断面を表す。この状態においては、樹脂900の中で発泡はあまり進んでいない。
図6(b)は、図5(c)に表したように、金型810を後退させてキャビティ840を拡大させて成形した便蓋300の模式断面を表す。なお、図6(b)において、金型810の後退方向は、向かって下方である。
キャビティ840の拡大により、発泡が促進された天面部310と、その側方において発泡があまり進まなかった袴部320と、が形成される。袴部320において発泡があまり進まないのは、図5から分かるように、キャビティ840の拡大の効果が少ないからである。また、ゲート802から注入された樹脂900が袴部320に到達するまでに温度が低下し、固化する時間が短いこともある。
キャビティ840の拡大により、発泡が促進された天面部310と、その側方において発泡があまり進まなかった袴部320と、が形成される。袴部320において発泡があまり進まないのは、図5から分かるように、キャビティ840の拡大の効果が少ないからである。また、ゲート802から注入された樹脂900が袴部320に到達するまでに温度が低下し、固化する時間が短いこともある。
図7は、コアバック射出成形により成形された便蓋300の天面部310の断面写真である。
天面部310のうちの発泡部においては、表面に形成されたスキン層316と、これらスキン層316の間に設けられたコア層318と、が設けられている。スキン層316は、溶融した樹脂900が射出されて金型800、810に接触し、発泡が進まない状態で固化した部分である。コア層318は、キャビティ840の中で、スキン層316に挟まれて溶融した状態のままコアバックにより発泡が促進され、その後固化した部分である。コア層318の密度は、スキン層316の密度よりも低い。
天面部310のうちの発泡部においては、表面に形成されたスキン層316と、これらスキン層316の間に設けられたコア層318と、が設けられている。スキン層316は、溶融した樹脂900が射出されて金型800、810に接触し、発泡が進まない状態で固化した部分である。コア層318は、キャビティ840の中で、スキン層316に挟まれて溶融した状態のままコアバックにより発泡が促進され、その後固化した部分である。コア層318の密度は、スキン層316の密度よりも低い。
樹脂としてポリプロピレン(PP)を用いた場合、スキン層316の密度は、例えば、0.90〜1.00程度である。また、コア層318の密度は、例えば、0.20〜0.50程度である。
図8は、コアバック射出成形により成形した便蓋300の外観を例示する写真である。
コアバック射出成形における金型の温度や、コアバックの速度とタイミング、カウンタープレッシャーの圧力や減圧のタイミングを調節することにより、発泡させた天面部310においても、その表面は密度が高く緻密で光沢があり、表面は平滑であり、内部は発泡している便蓋を成形することが可能である。すなわち、外観は良好で、内部は発泡して高い断熱特性を有する便蓋を成形できる。
図9は、本実施形態の便蓋300を表す模式図である。
ここで、A−A線は、便座200の開口204の前端204Aと後端204Bとを結ぶ直線である。また、B−B線は、開口204の左端204Cと右端204Dとを結ぶ直線である。本願明細書においては、A−A線とB−B線との交点201を便座200の開口204の中心と定義する。
図10は、本実施形態の便蓋300のA―A方向における樹脂の密度の分布の具体例を表すグラフ図である。
本具体例においては、天面部310の樹脂の密度は、前方側よりも後方側において高い。より詳しくは、便蓋300が閉じた状態において天面部310のうちの便座の上を覆う第一天面部312は、本体部の上を覆う第二天面部314よりも樹脂の密度が低い。天面部310の樹脂の密度の分布のピークは、便座200の開口204の中心201後方側に位置する。
本具体例においては、天面部310の樹脂の密度は、前方側よりも後方側において高い。より詳しくは、便蓋300が閉じた状態において天面部310のうちの便座の上を覆う第一天面部312は、本体部の上を覆う第二天面部314よりも樹脂の密度が低い。天面部310の樹脂の密度の分布のピークは、便座200の開口204の中心201後方側に位置する。
図11は、金型810の模式平面図である。すなわち、図11は、金型810の天面部310に対応する部分を上方(図5における左側)からみた模式平面図である。図11においても、便蓋300の対応する部分の符号を付した。
本具体例においては、樹脂900を注入するゲート802は、便蓋300の後ろ側、すなわちヒンジ部形成部812のほうに設けられている。なお、ゲート802は、金型800に設けてもよく、金型810に設けてもよい。
本具体例においては、樹脂900を注入するゲート802は、便蓋300の後ろ側、すなわちヒンジ部形成部812のほうに設けられている。なお、ゲート802は、金型800に設けてもよく、金型810に設けてもよい。
つまり、天面部310の後方に向かって発泡率が低下し、密度が上昇する分布が便蓋300に形成される。樹脂としてポリプロピレン(PP)を用いた場合、ゲート802の近傍における密度は、例えば、0.30〜0.40程度とすることができ、天面部310の前方の先端付近における密度は、例えば、0.20〜0.35程度とすることができる。
このようにしても、便座200の上の部分においては断熱性を高くして、便座200からの熱の逃げを抑制できる。そして、ヒンジ部370の周囲のみならず、天面部310の後側の全体の部分の機械的な強度も確保できる。従って、機械的な信頼性をさらに高くすることができる。つまり、便蓋300の開閉動作をさらに安定させ、また便蓋300の破損や破損をさらに確実に防止できる。
また、本具体例においては、金型810を分割しないので、金型810の分割にともないつなぎ目が便蓋300に生じない。したがって、外観も良好であり、段差などがないため、清掃性の点でも有利となる。
なお、図11に表した方法において、金型800、810の温度に分布を設けると、密度の分布をさらに大きくすることも可能である。例えば、金型810の前方の温度を後方の温度よりも高めに保持すると、注入された樹脂900が固化するまでの時間が長くなる。その結果として、発泡が促進され、樹脂の密度をさらに低くできる。
図12(a)、(b)は本実施形態の便蓋300を製造する金型810の具体例を表す模式平面図である。すなわち図12(a)、(b)は図5に関して前述した金型810の模式平面図である。図12(a)に表したように、金型810を、後側の部分810Bと、それよりも前側の部分810Aと、に分割する。そして、前側の部分810Aのみをコアバックさせると、天面部310のうちで、前側の部分に発泡部を形成できる。この部分が便座200(図1参照)の上を覆うように設けると、便座200からの熱の逃げを抑制できる。
そして、天面部310の後側の全体の部分の機械的な強度も確保できる。従って、機械的な信頼性をさらに高くすることができる。つまり、便蓋300の開閉動作をさらに安定させ、また便蓋300の破損や破損をさらに確実に防止できる。
そして、天面部310の後側の全体の部分の機械的な強度も確保できる。従って、機械的な信頼性をさらに高くすることができる。つまり、便蓋300の開閉動作をさらに安定させ、また便蓋300の破損や破損をさらに確実に防止できる。
また、使用者が便座200に着座した時、着座面の後端側は使用者には接触しにくい。従って、便座200の後端側が多少冷めやすくなっても、使用者が感じる快適性が損なわれることはない。
さらに、便座200の後端側には、便座のヒータを制御する制御部などが格納されたトイレ装置の本体部400(図1参照)が配置されている。図1に関して前述したように、本体部400には、便座200の加熱の制御部410が設けられる場合がある。また、本体部400には、例えば、使用者のおしりなどを洗浄するノズルや洗浄水の加熱機構、おしりを乾燥させる温風発生装置、臭気を抑制する脱臭機構などの機構部などが設けられる場合もある。
さらに、便座200の後端側には、便座のヒータを制御する制御部などが格納されたトイレ装置の本体部400(図1参照)が配置されている。図1に関して前述したように、本体部400には、便座200の加熱の制御部410が設けられる場合がある。また、本体部400には、例えば、使用者のおしりなどを洗浄するノズルや洗浄水の加熱機構、おしりを乾燥させる温風発生装置、臭気を抑制する脱臭機構などの機構部などが設けられる場合もある。
このように、本体部400に設けられる制御部410や、その他の機構、装置などは放熱源となる場合も多い。このような本体部400からの放熱により、便座200の後端側は、便座200の前端側より、冷めにくくなることもあるので、天面部310の後ろ側の部分の発泡を抑制しても、使用者の快適性が損なわれることは少ない。
またさらに、本体部400に放熱源が設けられる場合、その熱を外部に放出させたほうがよい場合もある。これに対して、天面部310の後ろ側の部分の発泡を抑制して、断熱性を低下させることにより、本体部400からの放熱を確保できる。
また図12(b)表したように。天面部310の一部のみの樹脂の密度を下げるためには、金型810を分割して、そのうちの一部のみをコアバックさせればよい。
図12(b)に表したように、金型810を、便座200の着座面の上に対応する部分810Aと、その中央部810Bと、第二天面部314に対応する部分810Cに分割する。そして、部分810Aのみをコアバックさせると、天面部310のうちで、便座200の着座面の上の部分に発泡部を形成し樹脂の密度を下げることができる。
このように、本実施形態によれば、便蓋300の天面部310のうちで、便座200の着座面の上の部分810Aにおける樹脂の密度が、それ以外の天面部における樹脂の密度より低い。つまり、便蓋300の着座面の上の部分における樹脂の発泡率が高く、より高い断熱性を有する。従って、便座200からの熱の逃げを抑制し、保温効果や節電効果が得られる。さらに、本実施形態によれば、天面部310の着座面の上部分810A以外の密度は高いため、便蓋300の機械的な強度を確保できる。その結果として、使用時の破損や故障などを防ぐことができる。さらに本体部400を覆う第二天面部314の密度も高く断熱性が低いので、本体内部の制御部410によって発熱した熱を効率よく外部に放熱させることができる。また、袴部320の密度を高くすることにより、ある程度の重量を持たせると、便蓋300の慣性重量を増加させて、開閉動作をばたつかせることなく、安定して実行させることが可能となる。
以上、本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明はこれらの記述に限定されるものではない。前述の実施の形態に関して、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。
例えば、便蓋300や本体部400などが備える各要素の形状、寸法、材質、配置などなどは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また、前述した各実施の形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
例えば、便蓋300や本体部400などが備える各要素の形状、寸法、材質、配置などなどは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また、前述した各実施の形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
10 洋式腰掛便器、100 トイレ装置、200 便座、201 中心、210 ヒータ、300 便蓋、310 天面部、312第一天面部、314第二天面部、316 スキン層、318 コア層、320 袴部、370 ヒンジ部、400 本体部、410 制御部、800 金型、802 ゲート、810 金型、810A 部分、810B 部分、810C 部分、830 シリンダー、840 キャビティ、900 樹脂、910 気泡
Claims (3)
- 加熱手段で加熱される便座の着座面の上と、前記加熱手段を制御する制御部を有する本体部の上と、を開閉自在に覆う天面部を備えた便蓋であって
前記天面部は、発泡可能な樹脂により形成され、前記天面部の前記本体部を覆う以外の第一天面部における前記樹脂の密度は、前記本体部を覆う部分を第二天面部における前記樹脂の密度よりも低いことを特徴とする便蓋。 - 加熱手段で加熱される便座の着座面の上と、前記加熱手段を制御する制御部を有する本体部の上と、を開閉自在に覆う天面部を備えた便蓋であって
前記便蓋が閉じた状態において前記天面部のうちの前記便座の着座面の上部の部分における前記樹脂の密度は、前記便蓋が閉じた状態において前記天面部のうちの前記便座の着座面の上部の部分以外の前記樹脂の密度よりも低いことを特徴とする便蓋。 - 便座と、
前記便座を加熱する加熱部と、
請求項1、2のいずれか1つに記載の便蓋と、
前記便座と前記便蓋とを軸支する本体部と、
を備えたことを特徴とするトイレ装置。
Priority Applications (1)
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|---|---|---|---|
| JP2012202001A JP2014054459A (ja) | 2012-09-13 | 2012-09-13 | 便蓋およびトイレ装置 |
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| JP2014054459A true JP2014054459A (ja) | 2014-03-27 |
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Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN105231946A (zh) * | 2015-10-11 | 2016-01-13 | 常州澳德森江浪减速机有限公司 | 黏贴式马桶贴 |
| JP2021083664A (ja) * | 2019-11-27 | 2021-06-03 | 株式会社Lixil | 便蓋 |
| JP2021137567A (ja) * | 2020-02-28 | 2021-09-16 | Toto株式会社 | 水まわり部材、便座、及び便蓋 |
Citations (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2011161040A (ja) * | 2010-02-10 | 2011-08-25 | Panasonic Corp | 便蓋およびこれを備えた衛生洗浄装置 |
-
2012
- 2012-09-13 JP JP2012202001A patent/JP2014054459A/ja active Pending
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