JP2014052471A - 液晶装置、投射型表示装置及び電子機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】電圧印加時のディスクリネーションによる低透過率領域での光損失を抑えつつ、高輝度且つ高コントラストの表示が得られる液晶装置を提供する。
【解決手段】基板10と、基板に対向配置された基体25と、基板10と基体25との間に挟持された液晶層50と、基板上に設けられた画素電極9と、基体25上に設けられた共通電極16と、基板10又は基体25上に設けられ、液晶層50の少なくとも一部を放射状に傾斜配向させる配向規制部16cと、照明光Lが入射する側の基体25に設けられ、液晶層50に入射する照明光Lを集光する集光素子21と、を有し、集光素子21は、照明光Lが入射する方向から見て配向規制部16cの周囲を囲むように、配向規制部16cが設けられていない部分に相当する液晶層50に向かって照明光Lを集光している。
【選択図】図3
【解決手段】基板10と、基板に対向配置された基体25と、基板10と基体25との間に挟持された液晶層50と、基板上に設けられた画素電極9と、基体25上に設けられた共通電極16と、基板10又は基体25上に設けられ、液晶層50の少なくとも一部を放射状に傾斜配向させる配向規制部16cと、照明光Lが入射する側の基体25に設けられ、液晶層50に入射する照明光Lを集光する集光素子21と、を有し、集光素子21は、照明光Lが入射する方向から見て配向規制部16cの周囲を囲むように、配向規制部16cが設けられていない部分に相当する液晶層50に向かって照明光Lを集光している。
【選択図】図3
Description
本発明は、液晶装置、投射型表示装置及び電子機器に関し、特に、垂直配向モードの液晶装置において、高輝度及び高コントラストの表示が得られる技術に関する。
液晶装置は、例えば直視型のディスプレイや投射型表示装置における光変調手段(ライトバルブ)として広く用いられている。液晶の配向モードには、例えば、電圧無印加状態で液晶分子が基板面に略平行で基板に垂直な方向にねじれた配向を持つツイステッド・ネマティック(Twisted Nematic:以下、TNと略記する。)モードや、電圧無印加時に液晶分子が垂直に配向した垂直配向モードなどがある。信頼性等の面から従来はTNモードが主流であったが、垂直配向モードがいくつかの優れた特性を持っていることから、垂直配向モードの液晶装置が注目されてきた。
例えば、垂直配向モードでは、液晶分子が基板面に対して垂直に配列された状態(法線方向から見た光学的リタデーションが無い)を黒表示として用いるため、黒表示の質が良く、高いコントラストが得られる。また、正面コントラストに優れる垂直配向型液晶装置では、一定のコントラストが得られる視角範囲は水平配向モードのTN液晶に比較して広くなる。さらに、画素内の液晶の配向方向を分割する配向分割(マルチドメイン)の技術を採用すれば、極めて広い視野角を得ることができる。
垂直配向モードにおける液晶分子は、電圧印加時の配向ベクトルが電界方向に対する角度のみで束縛され、電界方向を軸とした方位角は開放されている。したがって、液晶セルを構成する基板上の凹凸や隣接画素間に生じる横電界などの状況によって、電圧印加時に画素領域内の全領域で液晶分子が何れかの方位角方向に倒れればよいが、例えば周囲の液晶分子が異なる方向に倒れた結果、その境界に存在する液晶分子は何れかの方向にも倒れないという状況が生じる場合がある。この境界部分では液晶の透過率が他と比べて低下するため、本来は白表示であってもその部分が黒く見える不良となる。
このような現象は、ディスクリネーションと呼ばれている。ディスクリネーションの発生部分は照明光の透過率が他と比べて低下してしまうため、明るさを損なう原因となる。
一方、垂直配向モードでは、電圧無印加時に液晶分子が倒れる方向を規定するため、液晶分子を予め所定の方向に傾けておく(プレチルトという。)必要がある。しかしながら、液晶分子を僅かに傾けることにより電圧無印加時においても若干のリタデーションが発生し、光漏れを生じてしまうことから、垂直配向モードの利点である高品位な黒表示を十分得ることができない課題がある。
このような課題に対して、電圧無印加時に液晶分子を完全に垂直配向させておき、電圧印加時に発生する電気力線の歪みにより液晶分子の配向を制御する技術が開発されている(例えば、特許文献1,2を参照。)。具体的に、特許文献1,2には、電圧印加時に発生した電界により液晶分子を画素内で放射状に傾斜配向させる技術が開示されている。
しかしながら、電圧印加時に液晶分子を画素内で放射状に傾斜配向させた場合には、必ず1つの放射状配向の中央部に液晶分子が垂直配向状態のまま維持されるディスクリネーションが発生し、照明光の透過率が他と比べて低下してしまう。
その他にも、電界配向方式では、液晶の配向方位と偏光板の吸収軸とが平行であるための低透過領域が存在する。この対策として、偏光板を通過した直線偏光の光を1/4波長板で円偏光の光に変換すると共に、吸収軸に平行な方位に配向している液晶分子に複屈折を生じさせることによって、透過率の低下を抑える技術が開示されている(特許文献3を参照。)。しかしながら、電圧印加時に生じるディスクリネーションへの対策は未だなされていない。
なお、本発明に関連する先行技術文献としては、下記特許文献4を挙げることができる。この特許文献4には、電圧印加時に画素領域内の液晶層にあえてディスクリネーションを発生させる部分を設け、基板の状況やその他の各画素の電圧印加状況によって発生箇所がまちまちであったディスクリネーションの発生箇所を固定し、このディスクリネーション固定手段によるディスクリネーションの発生個所以外の個所に入射光を集光させる集光手段が設けられた構成が開示されている。
また、この特許文献4に記載の発明では、ディスクリネーション固定手段(例えば電極に形成された開口部)が画素領域の中央から外れた位置に設けられており、このディスクリネーション固定手段によるディスクリネーションの発生個所を避けた位置に1つのマイクロレンズ(集光手段)が設けられている。
しかしながら、ディスクリネーション固定手段(例えば電極に形成された開口部)を画素領域の中央から外れた位置に設けた場合には、この画素領域の中央から外れた位置に1つのマイクロレンズにより入射光を集光させることになる。この場合、ディスクリネーション固定手段を画素領域の中央に設ける場合よりも、上述した配向分割(マルチドメイン)による視野角の拡大を図る上で不利となる。
一方、ディスクリネーション固定手段を画素領域の中央に設けた場合、画素領域内のディスクリネーションの発生個所(中央)を避けた位置に1つのマイクロレンズで入射光を効率良く集光させることは困難である。
本発明のいくつかの態様の目的の1つは、電圧印加時のディスクリネーションによる低透過率領域での光損失を抑えつつ、高輝度且つ高コントラストの表示が得られる液晶装置、並びに、このような液晶装置を用いた投射型表示装置及び電子機器を提供することにある。
本発明の一態様である液晶装置は、基板と、基板に対向配置された基体と、基板と基体との間に挟持された液晶層と、基板又は基体上に画素毎に設けられ、液晶層の少なくとも一部を放射状に傾斜配向させる配向規制部と、光入射側の基板又は基体に設けられた集光素子と、を有し、集光素子は、光入射側から見て、入射光が液晶層の配向規制部に対応する部分を避けるように、画素の複数の領域に集光していることを特徴とする。
この態様による液晶装置では、電圧印加時に液晶層の少なくとも一部を配向規制部により放射状に傾斜配向させた場合でも、光入射側から見て、入射光が液晶層の配向規制部に対応する部分を避けるように、画素の複数の領域に集光している集光素子を用いることで、電圧印加時のディスクリネーションによる低透過率領域を避けながら、配向規制部が設けられていない部分に相当する液晶層(液晶層の傾斜配向している領域)に向かって、この集光素子により集光された光を効率良く照射することができる。
したがって、本発明の一態様によれば、電圧印加時のディスクリネーションによる低透過率領域での光損失を抑えることが可能であり、その結果、高輝度且つ高コントラストの表示が得られる液晶装置を提供することが可能となる。
したがって、本発明の一態様によれば、電圧印加時のディスクリネーションによる低透過率領域での光損失を抑えることが可能であり、その結果、高輝度且つ高コントラストの表示が得られる液晶装置を提供することが可能となる。
本発明の一態様である液晶装置は、基板と、基板に対向配置された基体と、基板と基体との間に挟持された液晶層と、基板又は基体上に画素毎に設けられ、液晶層の少なくとも一部を放射状に傾斜配向させる配向規制部と、光入射側の基板又は基体に設けられた集光素子と、を有し、集光素子は、光入射側から見て、入射光が液晶層の配向規制部によって影響を受けた部分を避けるように、画素の複数の領域に集光していることを特徴とする。
この態様による液晶装置では、電圧印加時に液晶層の少なくとも一部を配向規制部により放射状に傾斜配向させた場合でも、光入射側から見て、入射光が液晶層の配向規制部によって影響を受けた部分を避けるように、画素の複数の領域に集光している集光素子を用いることで、電圧印加時のディスクリネーションによる低透過率領域を避けながら、配向規制部が設けられていない部分に相当する液晶層(液晶層の傾斜配向している領域)に向かって、この集光素子により集光された光を効率良く照射することができる。
したがって、本発明の一態様によれば、電圧印加時のディスクリネーションによる低透過率領域での光損失を抑えることが可能であり、その結果、高輝度且つ高コントラストの表示が得られる液晶装置を提供することが可能となる。
したがって、本発明の一態様によれば、電圧印加時のディスクリネーションによる低透過率領域での光損失を抑えることが可能であり、その結果、高輝度且つ高コントラストの表示が得られる液晶装置を提供することが可能となる。
また、本発明の他の態様では、上記集光素子が、複数のレンズ体である構成であってもよい。
この構成によれば、入射光が液晶層の配向規制部に対応する部分又は入射光が液晶層の配向規制部によって影響を受けた部分を避けるように、画素の複数の領域に集光させることができる。
この構成によれば、入射光が液晶層の配向規制部に対応する部分又は入射光が液晶層の配向規制部によって影響を受けた部分を避けるように、画素の複数の領域に集光させることができる。
また、本発明の他の態様では、複数のレンズ体を一体化したレンズ集合体である構成であってもよい。
この構成によれば、入射光が液晶層の配向規制部に対応する部分又は入射光が液晶層の配向規制部によって影響を受けた部分を避けるように、画素の複数の領域に集光させることができる。
この構成によれば、入射光が液晶層の配向規制部に対応する部分又は入射光が液晶層の配向規制部によって影響を受けた部分を避けるように、画素の複数の領域に集光させることができる。
本発明の一態様である液晶装置は、基板と、基板に対向配置された基体と、基板と基体との間に挟持された液晶層と、基板又は基体上に画素毎に設けられ、液晶層の少なくとも一部を放射状に傾斜配向させる配向規制部と、光入射側の基板又は基体に設けられた集光素子と、を有し、集光素子は、光入射側から見て、入射光が液晶層の配向規制部に対応する部分を囲むように集光していることを特徴とする。
この態様による液晶装置では、電圧印加時に液晶層の少なくとも一部を配向規制部により放射状に傾斜配向させた場合でも、光入射側から見て、入射光が液晶層の配向規制部に対応する部分を囲むように集光している集光素子を用いることで、電圧印加時のディスクリネーションによる低透過率領域を避けながら、配向規制部が設けられていない部分に相当する液晶層(液晶層の傾斜配向している領域)に向かって、この集光素子により集光された光を効率良く照射することができる。
したがって、本発明の一態様によれば、電圧印加時のディスクリネーションによる低透過率領域での光損失を抑えることが可能であり、その結果、高輝度且つ高コントラストの表示が得られる液晶装置を提供することが可能となる。
したがって、本発明の一態様によれば、電圧印加時のディスクリネーションによる低透過率領域での光損失を抑えることが可能であり、その結果、高輝度且つ高コントラストの表示が得られる液晶装置を提供することが可能となる。
本発明の一態様である液晶装置は、基板と、基板に対向配置された基体と、基板と基体との間に挟持された液晶層と、基板又は基体上に画素毎に設けられ、液晶層の少なくとも一部を放射状に傾斜配向させる配向規制部と、光入射側の基板又は基体に設けられた集光素子と、を有し、集光素子は、光入射側から見て、入射光が液晶層の配向規制部によって影響を受けた部分を囲むように集光していることを特徴とする。
この態様による液晶装置では、電圧印加時に液晶層の少なくとも一部を配向規制部により放射状に傾斜配向させた場合でも、光入射側から見て、入射光が液晶層の配向規制部によって影響を受けた部分を囲むように集光している集光素子を用いることで、電圧印加時のディスクリネーションによる低透過率領域を避けながら、配向規制部が設けられていない部分に相当する液晶層(液晶層の傾斜配向している領域)に向かって、この集光素子により集光された光を効率良く照射することができる。
したがって、本発明の一態様によれば、電圧印加時のディスクリネーションによる低透過率領域での光損失を抑えることが可能であり、その結果、高輝度且つ高コントラストの表示が得られる液晶装置を提供することが可能となる。
したがって、本発明の一態様によれば、電圧印加時のディスクリネーションによる低透過率領域での光損失を抑えることが可能であり、その結果、高輝度且つ高コントラストの表示が得られる液晶装置を提供することが可能となる。
また、本発明の他の態様では、上記集光素子が、連続した領域に渡って集光する輪体状のレンズ体である構成であってもよい。
この構成によれば、入射光が液晶層の配向規制部に対応する部分又は入射光が液晶層の配向規制部によって影響を受けた部分の周囲を囲むように集光することができる。
この構成によれば、入射光が液晶層の配向規制部に対応する部分又は入射光が液晶層の配向規制部によって影響を受けた部分の周囲を囲むように集光することができる。
また、本発明の他の態様では、上記液晶層が、電圧印加時の回転軸が基板面と平行である液晶を含む構成であってもよい。
この構成によれば、液晶分子が基板面に対して垂直に配列された状態(法線方向から見た光学的リタデーションが無い)を黒表示として用いるため、黒表示の質が良く、高いコントラストが得られる。
この構成によれば、液晶分子が基板面に対して垂直に配列された状態(法線方向から見た光学的リタデーションが無い)を黒表示として用いるため、黒表示の質が良く、高いコントラストが得られる。
また、本発明の他の態様では、上記液晶層が、初期配向状態が垂直配向となる誘電異方性が負の液晶である構成であってもよい。
この構成によれば、液晶分子が基板面に対して垂直に配列された状態(法線方向から見た光学的リタデーションが無い)を黒表示として用いるため、黒表示の質が良く、高いコントラストが得られる。
この構成によれば、液晶分子が基板面に対して垂直に配列された状態(法線方向から見た光学的リタデーションが無い)を黒表示として用いるため、黒表示の質が良く、高いコントラストが得られる。
また、本発明の他の態様では、上記配向規制部が、光入射側から見て、画素の中央に相当する位置に設けられている構成であってもよい。
この構成によれば、上記配向規制部により画素の中央に相当する位置から放射状に液晶を傾斜配向させることができる。
この構成によれば、上記配向規制部により画素の中央に相当する位置から放射状に液晶を傾斜配向させることができる。
また、本発明の他の態様では、上記配向規制部が、液晶層と接する面側に設けられた凹部又は凸部である構成であってもよい。
この構成によれば、凹部又は凸部の周囲で液晶を放射状に傾斜配向させることができる。
この構成によれば、凹部又は凸部の周囲で液晶を放射状に傾斜配向させることができる。
また、本発明の他の態様では、更に基板と液晶層又は基体と液晶層との間に画素電極を有し、凹部又は凸部が、画素電極によってつくられている構成であってもよい。
この構成によれば、画素電極に凹部又は凸部からなる配向規制部を設けることができる。
この構成によれば、画素電極に凹部又は凸部からなる配向規制部を設けることができる。
また、本発明の一態様である投射型表示装置は、上記何れかの液晶装置を備えたことを特徴とする。
本発明の一態様によれば、上記何れかの液晶装置を備えたことにより高輝度且つ高コントラストの表示が可能な投射型表示装置を提供することができる。
本発明の一態様によれば、上記何れかの液晶装置を備えたことにより高輝度且つ高コントラストの表示が可能な投射型表示装置を提供することができる。
また、本発明の一態様である電子機器は、上記何れかの液晶装置を備えたことを特徴とする。
本発明の一態様によれば、上記何れかの液晶装置を備えたことにより高輝度且つ高コントラストの液晶表示部を有する電子機器を提供することができる。
本発明の一態様によれば、上記何れかの液晶装置を備えたことにより高輝度且つ高コントラストの液晶表示部を有する電子機器を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
なお、以下の実施の形態は、本発明の一態様を示すものであり、本発明の技術的思想の範囲内で任意に変更が可能である。また、以下の図面においては、各構成をわかりやすくするために、実際の構造と各構造における縮尺や数等を異ならせている場合がある。
なお、以下の実施の形態は、本発明の一態様を示すものであり、本発明の技術的思想の範囲内で任意に変更が可能である。また、以下の図面においては、各構成をわかりやすくするために、実際の構造と各構造における縮尺や数等を異ならせている場合がある。
[液晶装置]
先ず、本実施の形態の液晶装置について図1〜図3を参照して説明する。
なお、図1は、液晶装置の画像表示領域を構成するマトリクス状に配置された複数のドットの等価回路図であり、図2は、TFTアレイ基板の相隣接する複数のドットの構造を示す平面図であり、図3は、同、液晶装置の構造を示す断面図である。
先ず、本実施の形態の液晶装置について図1〜図3を参照して説明する。
なお、図1は、液晶装置の画像表示領域を構成するマトリクス状に配置された複数のドットの等価回路図であり、図2は、TFTアレイ基板の相隣接する複数のドットの構造を示す平面図であり、図3は、同、液晶装置の構造を示す断面図である。
本実施の形態の液晶装置は、スイッチング素子として薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor:以下、TFTと略記する。)を用いたアクティブマトリクス型の液晶装置の例である。
この液晶装置において、図1に示すように、画像表示領域を構成するマトリクス状に配置された複数の画素には、画素電極9と当該画素電極9を制御するためのスイッチング素子であるTFT30がそれぞれ形成されており、画像信号が供給されるデータ線6aが当該TFT30のソースに電気的に接続されている。データ線6aに書き込む画像信号S1、S2、…、Snは、この順に線順次に供給されるか、あるいは相隣接する複数のデータ線6aに対してグループ毎に供給される。また、走査線3aがTFT30のゲートに電気的に接続されており、複数の走査線3aに対して走査信号G1、G2、…、Gmが所定のタイミングでパルス的に線順次で印加される。また、画素電極9はTFT30のドレインに電気的に接続されており、スイッチング素子であるTFT30を一定期間だけオンすることにより、データ線6aから供給される画像信号S1、S2、…、Snを所定のタイミングで書き込む。
画素電極9を介して液晶に書き込まれた所定レベルの画像信号S1、S2、…、Snは、後述する共通電極との間で一定期間保持される。液晶は、印加される電圧レベルにより分子集合の配向や秩序が変化することにより、光を変調し、階調表示を可能にする。ここで、保持された画像信号がリークすることを防止するために、画素電極9と共通電極との間に形成される液晶容量と並列に蓄積容量70が付加されている。なお、符号3bは容量線である。
次に、図2に基づいて、本実施の形態の液晶装置を構成するTFTアレイ基板の平面構造について説明する。
図2に示すように、TFTアレイ基板上に、複数の矩形状の画素電極9(点線部9Aにより輪郭を示す)がマトリクス状に設けられており、画素電極9の縦横の境界に各々沿ってデータ線6a、走査線3aおよび容量線3bが設けられている。本実施の形態において、各画素電極9および各画素電極9を囲むように配設されたデータ線6a、走査線3a、容量線3b等が形成された領域の内側が一つの画素領域であり、マトリクス状に配置された各画素領域毎に表示が可能な構造になっている。
図2に示すように、TFTアレイ基板上に、複数の矩形状の画素電極9(点線部9Aにより輪郭を示す)がマトリクス状に設けられており、画素電極9の縦横の境界に各々沿ってデータ線6a、走査線3aおよび容量線3bが設けられている。本実施の形態において、各画素電極9および各画素電極9を囲むように配設されたデータ線6a、走査線3a、容量線3b等が形成された領域の内側が一つの画素領域であり、マトリクス状に配置された各画素領域毎に表示が可能な構造になっている。
データ線6aは、TFT30を構成する、例えばポリシリコン膜からなる半導体層1aのうち、後述のソース領域にコンタクトホール5を介して電気的に接続されており、画素電極9は、半導体層1aのうち、後述のドレイン領域にコンタクトホール8を介して電気的に接続されている。また、半導体層1aのうち、チャネル領域(図中左上がりの斜線の領域)に対向するように走査線3aが配置されており、走査線3aはチャネル領域に対向する部分でゲート電極として機能する。
容量線3bは、走査線3aに沿って略直線状に延びる本線部(すなわち、平面的に見て、走査線3aに沿って形成された第1領域)と、データ線6aと交差する箇所からデータ線6aに沿って前段側(図中上向き)に突出した突出部(すなわち、平面的に見て、データ線6aに沿って延設された第2領域)とを有する。そして、図2中、右上がりの斜線で示した領域には、複数の遮光膜11aが設けられている。
より具体的には、遮光膜11aは、各々、半導体層1aのチャネル領域を含むTFT30をTFTアレイ基板側から見て覆う位置に設けられており、さらに、容量線3bの本線部に対向して走査線3aに沿って直線状に延びる本線部と、データ線6aと交差する箇所からデータ線6aに沿って隣接する後段側(すなわち、図中下向き)に突出した突出部とを有する。遮光膜11aの各段(画素行)における下向きの突出部の先端は、データ線6a下において次段における容量線3bの上向きの突出部の先端と重なっている。この重なった箇所には、遮光膜11aと容量線3bとを相互に電気的に接続するコンタクトホール13が設けられている。すなわち、本実施の形態では、遮光膜11aは、コンタクトホール13によって前段あるいは後段の容量線3bに電気的に接続されている。
次に、図3に基づいて本実施の形態の液晶装置の断面構造について説明する。
本実施の形態の液晶装置は、電極やマイクロレンズアレイ等の構成に特徴があり、TFT、蓄積容量やその他の配線、遮光膜等の断面構造は従来のものと変わらないため、これらの図示および説明は省略する。
本実施の形態の液晶装置は、電極やマイクロレンズアレイ等の構成に特徴があり、TFT、蓄積容量やその他の配線、遮光膜等の断面構造は従来のものと変わらないため、これらの図示および説明は省略する。
図3に示すように、TFTアレイ基板10と対向基板25とが対向配置されており、これら基板10,25間に初期配向状態が垂直配向を呈する誘電異方性が負の液晶からなる液晶層50が挟持されている。TFTアレイ基板10は、石英、ガラス等の透光性材料からなる基板であって、その内面(液晶層と接する面)上にTFT30が形成されている。TFT30は、走査線3aに接続されたゲート電極12、ソース領域1s、ドレイン領域1dを有する半導体層1a等を有しており、ドレイン領域1dにはインジウム錫酸化物(Indium Tin Oxide,以下、ITOと略記する)等の透明導電膜からなる画素電極9が接続されている。TFTアレイ基板10の最表面には、垂直配向処理が施された配向膜14が形成されている。一方、対向基板25は、石英、ガラス等の透光性材料からなる基体であって、その内面(液晶層50と接する面)上にITO等の透明導電膜からなる共通電極16が形成されている。対向基板25の最表面には、TFTアレイ基板10と同様、垂直配向処理が施された配向膜18が形成されている。
アクティブマトリクス型の液晶装置の場合、通常は対向基板側の全面にベタ状の共通電極が形成されるが、本実施の形態の場合、共通電極16には、配向規制部として、各画素領域毎に1つの開口部16c(ITO膜が存在しない部分、凹部)が設けられている。ここで、画素電極9の存在する領域を画素領域Gと定義すると、開口部16cは照明光Lが入射する方向から見て画素領域Gの中央部Gcに相当する位置に設けられている。また、開口部16cの平面形状は特に限定されないが、例えば図2に示すように、矩形状に形成することができる。
この液晶装置では、電圧印加時に開口部16cの近傍で電界が歪み、この開口部16cの周囲の液晶分子50aを異なる方向に配向させる規制力が働く結果、画素領域G毎に開口部16cの周囲で液晶分子50aを放射状に傾斜配向させることができる。
一方、画素領域G内の開口部16cに相当する領域には電界がかからないため、その近傍の液晶分子50aは電圧印加時でも倒れることがなく、ディスクリネーション(図3において符号Dで示す。)が発生することになる。そして、この領域では照明光Lの透過率が低下することになる。
なお、上記実施の形態では、配向規制部として共通電極16に開口部16c(凹部)を設ける例を挙げたが、その他、基板自体やその上に積層する任意の膜に凹部を形成し、その形状を反映させることによって電極に凹部を形成する構成としてもよい。電極に凹部を設けた場合、凹部の近傍で電界が歪み、凹部周囲の液晶分子を異なる方向に配向させる規制力が働く結果、この凹部の周囲で液晶分子50aを放射状に傾斜配向させることができる。一方、凹部に相当する領域では、電圧印加時に液晶分子50aが倒れず、ディスクリネーションDが発生することによって、照明光Lの透過率が低下することになる。
また、配向規制部としては、上述した凹部を設ける構成に限らず、例えば樹脂材料等からなる凸部を設ける構成としてもよい。凸部を設けた場合、この凸部の周囲の液晶分子50aを異なる方向に配向させる規制力が働く結果、この凸部の周囲で液晶分子50aを放射状に傾斜配向させることができる。一方、凸部に相当する領域では、電圧印加時に液晶分子50aが倒れず、ディスクリネーションDが発生することによって、照明光Lの透過率が低下することになる。
さらに、これら凹部又は凸部を設ける位置は、対向基板25側のみならず、TFTアレイ基板10側でもよく、さらに双方の基板10,25に設けてもよい。また、開口部、凹部、凸部を適宜組み合わせて用いてもよい。
対向基板25の内側(液晶層50と接する面)側には、画素領域G毎に照明光Lを集光させるマイクロレンズアレイ21(集光素子)が設けられている。このマイクロレンズアレイ21は、複数の凸レンズ(レンズ体)22を画素領域G毎にアレイ状に一括して配置したものである。なお、上記共通電極16及び配向膜18は、このマイクロレンズアレイ21が配置された対向基板25の面上を平坦化した上に順次積層して形成されている。
本実施の形態では、図2、図3及び図4に示すように、各画素領域G内において、その中央部Gcに設けられた開口部16c(配向規制部)の周囲を囲むように4つの凸レンズ22が四方に並んで配置されている。また、4つの凸レンズ22の中心は、画素領域Gの中心部Gcに一致している。
この液晶装置では、対向基板25側から照明光Lが入射し、マイクロレンズアレイ21、液晶層50、TFTアレイ基板10という順で透過する構成となっている。そして、マイクロレンズアレイ21に入射した照明光Lは、画素領域G毎に配置された4つの凸レンズ22によって、画素領域G内の開口部16c(画素領域Gの中央部Gc)の周囲に4つのスポットを形成しながら集光される。
すなわち、このマイクロレンズアレイ21は、照明光Lが入射する方向から見て開口部16c(画素領域Gの中央部Gc)の周囲を囲むように、開口部16cが設けられていない部分に相当する液晶層50(液晶層50の傾斜配向している領域)の複数の点に向かって照明光Lを集光している。
上述したように、画素領域G内の中央部Gcには、電圧印加時に液晶分子50aが倒れず、ディスクリネーションDが発生することによって、照明光Lの透過率が低下する領域(低透過率領域という。)が形成される。すなわち、この低透過率領域は、配向規制部である開口部16cに対応する部分であって、この開口部16cによって液晶層50が影響を受けた部分である。
一方、画素領域G内における照明光Lの光強度分布は、上記4つの凸レンズ22により集光された照明光Lによって、開口部16c(画素領域Gの中央部Gc)の周囲で相対的に高く(明るく)なっている。
これにより、本実施の形態の液晶装置では、電圧印加時のディスクリネーションDによる低透過率領域を避けながら、マイクロレンズアレイ21により集光された照明光Lを効率良く画素領域Gに照射することが可能となっている。
以上のようにして、本実施の形態の液晶装置では、電圧印加時に画素領域G内における液晶分子50aを開口部(配向規制部)16cにより放射状に傾斜配向させた場合でも、画素領域G内における照明光Lの光強度分布が開口部16cの周囲で相対的に高くなる(明るくなる)集光特性を有するマイクロレンズアレイ(集光素子)21を用いることで、電圧印加時のディスクリネーションDによる低透過率領域を避けながら、このマイクロレンズアレイ21により集光された照明光Lを効率良く画素領域Gに照射することができる。
したがって、本実施の形態によれば、電圧印加時のディスクリネーションDによる低透過率領域での光損失を抑えることが可能であり、その結果、高輝度且つ高コントラストの表示が得られる液晶装置を提供することが可能となっている。
なお、本発明は、上記実施の形態のものに必ずしも限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記実施の形態では、対向基板25側から照明光Lが入射する場合の例を挙げたが、図5に示すように、TFTアレイ基板10側から照明光Lが入射する場合には、このTFTアレイ基板10の内側(液晶層50と接する面)側に、上記マイクロレンズアレイ21(集光素子)が設けた構成とすることが可能である。
また、上記実施の形態では、複数の凸レンズ22により構成されたマイクロレンズアレイ21を挙げたが、本発明の他の実施態様としては、例えば図6に示すように、これら複数の凸レンズ22が一体化されたレンズ集合体22Aにより構成されたマイクロレンズアレイ21Aを用いることも可能である。
上記図4及び図6に示すマイクロレンズアレイ21,21Aは、開口部16c(画素領域Gの中央部Gc)の周囲で複数の点に集光される集光特性を有している。したがって、画素領域G内における照明光Lの光強度分布は、上記4つの凸レンズ22により集光された照明光Lによって、開口部16c(画素領域Gの中央部Gc)の周囲で相対的に高く(明るく)なっている。これにより、電圧印加時のディスクリネーションDによる低透過率領域を避けながら、これらマイクロレンズアレイ21,21Aにより集光された照明光を効率良く画素領域に照射することができる。
さらに、本発明の他の実施態様としては、例えば図7に示すマイクロレンズアレイ21Bのように、照明光Lが入射する方向から見て開口部16c(画素領域Gの中央部Gc)の周囲を囲むように、開口部16cが設けられていない部分に相当する液晶層50(液晶層50の傾斜配向している領域)の連続した領域に向かって照明光Lを集光する輪体状のシリンドリカルレンズ(レンズ体)23からなるものを用いることも可能である。
上記図7に示すマイクロレンズアレイ21Bは、開口部16c(画素領域Gの中央部Gc)の周囲で線状(リング状)に集光される集光特性を有している。したがって、画素領域G内における照明光Lの光強度分布は、輪体状のシリンドリカルレンズ(レンズ体)23により集光された照明光Lによって、開口部16c(画素領域Gの中央部Gc)の周囲で相対的に高く(明るく)なっている。これにより、電圧印加時のディスクリネーションDによる低透過率領域を避けながら、これらマイクロレンズアレイ21,21Aにより集光された照明光を効率良く画素領域に照射することができる。
また、上記実施の形態では、配向規制部となる開口部16cが画素領域Gの中央部Gcに配置された場合の例を挙げたが、この配向制御部の配置についても、画素領域Gの中央部Gcに配置する場合に必ずしも限定されるものではない。例えば、図8に示すように、配向規制部Hが画素領域Gの角部に配置された場合には、この画素領域Gの周囲を囲むように湾曲した形状のシリンドリカルレンズ(レンズ体)23Aからなるマイクロレンズアレイ21Cを配置することも可能である。
この場合も、電圧印加時のディスクリネーションDによる低透過率領域を避けながら、このマイクロレンズアレイ21Cにより集光された照明光Lを効率良く画素領域Gに照射することができる。
このように、上記液晶装置が備える集光素子としては、画素領域G内における照明光Lの光強度分布が配向規制部の周囲で相対的に高くなる(明るくなる)集光特性を有するものであれば、上述した凸レンズやシリンドリカルレンズなどのレンズ体に限らず、様々な形状のレンズ体(マイクロレンズアレイ)を用いることが可能である。
さらに、上記マイクロレンズアレイ21,21A,21B,21C(集光素子)を設ける位置は、対向基板25やTFTアレイ基板10の内側のみならず、外側(液晶層50と接する面とは反対の面側)に設けることも可能である。
なお、上記実施の形態では、TFTをスイッチング素子としたアクティブマトリクス型液晶装置を例示したが、それ以外にも、例えば薄膜ダイオード(Thin Film_Diode:TFD)スイッチング素子としたアクティブマトリクス型液晶装置、パッシブマトリクス型液晶表示装置などに本発明を適用することも可能である。その他、各種構成要素の材料、形状等に関する具体的な記載は、適宜変更が可能である。
[投射型表示装置]
次に、上記液晶装置を備えた投射型表示装置の具体例について図9を参照して説明する。
なお、図9は、投射型表示装置の具体例の1つである液晶プロジェクタを示す概略構成図である。
次に、上記液晶装置を備えた投射型表示装置の具体例について図9を参照して説明する。
なお、図9は、投射型表示装置の具体例の1つである液晶プロジェクタを示す概略構成図である。
図9に示す投射型表示装置は、光変調手段(ライトバルブ)として上記実施の形態の液晶装置を3個用いた、いわゆる3板式の液晶プロジェクタである。
具体的に、この投射型表示装置は、光源1100と、ダイクロイックミラー1108と、反射ミラー1106と、リレーレンズ1122,1123,1124と、上記液晶装置を用いた液晶ライトバルブ100R,100G,100Bと、クロスダイクロイックプリズム1112と、投射レンズ系1114とを概略備えている。
具体的に、この投射型表示装置は、光源1100と、ダイクロイックミラー1108と、反射ミラー1106と、リレーレンズ1122,1123,1124と、上記液晶装置を用いた液晶ライトバルブ100R,100G,100Bと、クロスダイクロイックプリズム1112と、投射レンズ系1114とを概略備えている。
光源1100は、メタルハライド等のランプ1102とランプ1102の光を反射するリフレクタ1101とから構成されている。青色光・緑色光反射のダイクロイックミラー1108は、光源1100からの白色光のうちの赤色光を透過させるとともに、青色光と緑色光とを反射する。透過した赤色光は反射ミラー1106で反射され、赤色光用液晶ライトバルブ100Rに入射される。
一方、ダイクロイックミラー1108で反射された色光のうち、緑色光は、緑色光反射のダイクロイックミラー1108によって反射され、緑色用液晶ライトバルブ100Gに入射される。一方、青色光は、第2のダイクロイックミラー1108も透過する。青色光に対しては、光路長が緑色光、赤色光と異なるのを補償するために、入射レンズ1122、リレーレンズ1123、出射レンズ1124を含むリレーレンズ系からなる導光手段1121が設けられ、これを介して青色光が青色光用液晶ライトバルブ100Bに入射される。なお、図示は省略するが、各色光用液晶ライトバルブ100R,100G,100Bの入射側には、上記液晶装置におけるマイクロレンズアレイが設けられている。
各ライトバルブ100R,100G,100Bにより変調された3つの色光はクロスダイクロイックプリズム1112に入射する。このプリズムは、4つの直角プリズムが貼り合わされ、その内面に赤色光を反射する誘電体多層膜と青色光を反射する誘電体多層膜とが十字状に形成されたものである。これらの誘電体多層膜によって3つの色光が合成されて、カラー画像を表す光が形成される。合成された光は、投射光学系である投射レンズ系1114によってスクリーン1120上に投射され、画像が拡大されて表示される。
上記構成の投射型表示装置においては、上記液晶装置を用いた液晶ライトバルブ100R,100G,100Bを備えているので、高輝度、高コントラスト、高精細の表示品位に優れた投射型液晶表示装置を実現することができる。
[電子機器]
次に、上記液晶装置を備えた電子機器の具体例について図10を参照して説明する。
なお、図10は、電子機器の具体例の1つである携帯電話を示す斜視図である。
次に、上記液晶装置を備えた電子機器の具体例について図10を参照して説明する。
なお、図10は、電子機器の具体例の1つである携帯電話を示す斜視図である。
図10に示す電子機器は、携帯電話本体500の液晶表示部501に上記液晶装置を用いている。なお、この種の電子機器に上記液晶装置を搭載する際には、液晶装置の光源となるバックライトと液晶セルとの間にマイクロレンズアレイが位置する構成とすればよい。
この電子機器は、上記液晶装置を用いた液晶表示部501を備えているので、高輝度且つ高コントラストの液晶装置を備えた電子機器を実現することができる。
以下、実施例により本発明の効果をより明らかなものとする。なお、本発明は、以下の実施例に限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲で適宜変更して実施することができる。
本実施例では、実際に上記実施の形態に示す液晶装置と同様の液晶装置(実施例1)を作製した。また、比較のため、上記マイクロレンズアレイ21の代わりに、1つの画素領域Gに1つの凸レンズが配置されたマイクロレンズアレイを備える液晶装置(比較例1)と、上記実施の形態に示す液晶装置からマイクロレンズアレイ21を除いた液晶装置(比較例2)とを作製した。
そして、これら実施例1及び比較例1,2の液晶装置について、電圧印加時の照明光Lの透過率について測定を行った。なお、本測定における透過率は、通常の垂直配向モード(電圧印加時の液晶分子の対立に起因した低透過率領域が存在しない。)による白表示を行った場合の透過率を「1」とし、これとの相対値として表される値である。
表1に示すように、実施例1では、電圧印加時のディスクリネーションによる低透過率領域を避けながら、上記マイクロレンズアレイ21により集光された照明光を効率良く画素領域Gに照射することによって、比較例1,2よりも高い透過率を示した。
一方、比較例1では、1つの画素領域Gに1つの凸レンズが配置されたマイクロレンズアレイを用いたことで、この凸レンズにより集光された照明光が低透過率領域に照射されるため、比較例2のマイクロレンズアレイ21を除いた場合よりも低い透過率を示した。
以上のように、本発明の実施例によれば、電圧印加時のディスクリネーションによる低透過率領域での光損失を抑えつつ、高輝度且つ高コントラストの表示が得られることが明らかとなった。
9…画素電極、10…TFTアレイ基板、16…共通電極、16c…開口部(配向規制部)、21,21A,21B,21C…マイクロレンズアレイ(集光素子)、 22…凸レンズ(レンズ体)、22A…レンズ集合体、23…輪体状のシリンドリカルレンズ(レンズ体)、25…対向基板、50…液晶層、D…ディスクリネーション発生個所、G…画素領域、L…照明光
Claims (15)
- 基板と、
前記基板に対向配置された基体と、
前記基板と前記基体との間に挟持された液晶層と、
前記基板又は前記基体上に画素毎に設けられ、前記液晶層の少なくとも一部を放射状に傾斜配向させる配向規制部と、
光入射側の前記基板又は前記基体に設けられた集光素子と、を有し、
前記集光素子は、前記光入射側から見て、入射光が前記液晶層の前記配向規制部に対応する部分を避けるように、前記画素の複数の領域に集光していることを特徴とする液晶装置。 - 基板と、
前記基板に対向配置された基体と、
前記基板と前記基体との間に挟持された液晶層と、
前記基板又は前記基体上に画素毎に設けられ、前記液晶層の少なくとも一部を放射状に傾斜配向させる配向規制部と、
光入射側の前記基板又は前記基体に設けられた集光素子と、を有し、
前記集光素子は、前記光入射側から見て、入射光が前記液晶層の前記配向規制部によって影響を受けた部分を避けるように、前記画素の複数の領域に集光していることを特徴とする液晶装置。 - 請求項1又は2に記載の液晶装置において、
前記集光素子は、複数のレンズ体であることを特徴とする液晶装置。 - 請求項1又は2に記載の液晶装置において、
前記集光素子は、複数のレンズ体が一体化されたレンズ集合体であることを特徴とする液晶装置。 - 基板と、
前記基板に対向配置された基体と、
前記基板と前記基体との間に挟持された液晶層と、
前記基板又は前記基体上に画素毎に設けられ、前記液晶層の少なくとも一部を放射状に傾斜配向させる配向規制部と、
光入射側の前記基板又は前記基体に設けられた集光素子と、を有し、
前記集光素子は、前記光入射側から見て、入射光が前記液晶層の前記配向規制部に対応する部分を囲むように集光していることを特徴とする液晶装置。 - 基板と、
前記基板に対向配置された基体と、
前記基板と前記基体との間に挟持された液晶層と、
前記基板又は前記基体上に画素毎に設けられ、前記液晶層の少なくとも一部を放射状に傾斜配向させる配向規制部と、
光入射側の前記基板又は前記基体に設けられた集光素子と、を有し、
前記集光素子は、前記光入射側から見て、入射光が前記液晶層の前記配向規制部によって影響を受けた部分を囲むように集光していることを特徴とする液晶装置。 - 請求項5又は6に記載の液晶装置において、
前記集光素子は、連続した領域に渡って集光する輪体状のレンズ体であることを特徴とする液晶装置。 - 請求項1乃至7の何れか一項に記載の液晶装置において、
前記液晶層は、電圧印加時の回転軸が前記基板面と平行である液晶を含むことを特徴とする液晶装置。 - 請求項8に記載の液晶装置において、
前記液晶は、初期配向状態が垂直配向となる誘電異方性が負の液晶であることを特徴とする液晶装置。 - 請求項1乃至9の何れか一項に記載の液晶装置において、
前記配向規制部は、前記光入射側から見て、前記画素の中央に相当する位置に設けられていることを特徴とする液晶装置。 - 請求項1乃至10の何れか一項に記載の液晶装置において、
前記配向規制部は、前記液晶層と接する面側に設けられた凹部又は凸部であることを特徴とする液晶装置。 - 請求項11に記載の液晶装置において、
更に前記基板と前記液晶層又は前記基体と前記液晶層との間に画素電極を有し、
前記凹部又は凸部は、前記画素電極によってつくられていることを特徴とする液晶装置。 - 請求項1乃至12の何れか一項に記載の液晶装置において、
前記集光素子は、複数のレンズ体又はレンズ集合体、若しくは輪体状のレンズ体がアレイ状に並ぶマイクロレンズアレイからなることを特徴とする液晶装置。 - 請求項1乃至13の何れか一項に記載の液晶装置を備えたことを特徴とする投射型表示装置。
- 請求項1乃至13の何れか一項に記載の液晶装置を備えたことを特徴とする電子機器。
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JP2012195806A JP2014052471A (ja) | 2012-09-06 | 2012-09-06 | 液晶装置、投射型表示装置及び電子機器 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2021051171A (ja) * | 2019-09-24 | 2021-04-01 | セイコーエプソン株式会社 | プロジェクター |
-
2012
- 2012-09-06 JP JP2012195806A patent/JP2014052471A/ja active Pending
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