JP2014038834A - 二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】活物質である黒鉛に効率よくリチウムを吸蔵又は放出させることのできる二次電池を提供する。また、活物質である黒鉛に対し、リチウムの挿入脱離の量のムラを抑制し、信頼性の高い二次電池を提供する。
【解決手段】集電体及び前記集電体上に設けられた黒鉛を含む負極と、正極と、を有し、黒鉛は、複数のグラフェン層を有し、複数のグラフェン層の面は、正極及び負極の間に形成される電界の方向に概略沿って配列している二次電池。
【選択図】図1

Description

本発明は、二次電池に関する。
近年、携帯電話、スマートフォン、電子書籍(電子ブック)、携帯型ゲーム機等の携帯型電子機器が広く普及している。このため、これらの駆動電源であるリチウム二次電池に代表される非水系二次電池が盛んに研究開発されている。また、地球環境の問題や石油資源の問題への関心の高まりからハイブリッド自動車や電気自動車が注目されるなど、様々な用途において二次電池の重要性が増している。
二次電池として代表的なリチウム二次電池の負極には、理論容量が372mAh/gと高容量であり、高効率でサイクル特性に優れるという点から、結晶質炭素である黒鉛が広く用いられている。
黒鉛とは複数のグラフェン層が、ファンデルワールス力によって互いに平行に積層した層状化合物である。負極の活物質にこのような黒鉛材料を用いた場合、二次電池の充電時には、複数のグラフェン層の層間にリチウムが挿入されることでリチウム−黒鉛層間化合物が形成され、リチウムは層間に吸蔵(インターカレート)される。これにより、活物質に金属リチウムを用いた際に問題となるデンドライトの生成が抑制される。一方、放電時にはリチウムが放出(デインターカレート)される。このようにして、二次電池の充放電反応が進行する。
黒鉛材料の表面は、グラフェン層に平行な面(ベーサル面、基底面ともいう。)と、複数のグラフェン層の端部が配列して形成される面(エッジ面、端面ともいう。)とを含んでいる。ベーサル面では黒鉛を構成するグラフェン層のうち最外層に位置するグラフェン層の一方の面が露出しており、エッジ面では複数のグラフェン層の端部が露出している。二次電池の充放電に際しては、リチウムの挿入脱離は黒鉛材料のエッジ面が黒鉛材料への出入り口となり、ベーサル面からの挿入脱離は起こらない。
現在市販されている黒鉛負極を用いた二次電池では、例えば特許文献1に記載のように黒鉛材料として粉末状の黒鉛を用いている。
特開2007−103382号公報
しかしながら、粉末状の黒鉛は、結着剤(バインダ)や導電助剤と混合し負極活物質層として用いられており、それぞれの粉末状の黒鉛のエッジ面は様々な方向を向いている。このため、正極負極間の電界の方向に沿って移動するリチウムを、効率よく黒鉛のグラフェン層間にインターカレートさせることができず、二次電池の出力特性は抑制されていた。
また、上記のように粉末状の黒鉛はエッジ面が種々の方向に位置するため、リチウムの挿入脱離の量にムラが生じ、ひいては負極の劣化を促進させるという、二次電池の信頼性上の課題を有していた。
また、上記のように、粉末状の黒鉛は結着剤や導電助剤等と混合して用いるため、負極活物質層中の黒鉛の体積比又は重量比が低下し、活物質の密度の低い活物質層となってしまっていた。また、電解液が負極活物質層中のそれぞれの粉末状の黒鉛にまで染み込む必要があった。
さらに、複数のグラフェン層の端部からなるエッジ面においては、初回充電時においてSolid Electrolyte Interphaseとよばれる被膜が形成されるが、該被膜の形成によりリチウムが消費されるため、不可逆容量が形成されてしまう。特に、黒鉛を粉砕して微粒子化した粉末状の黒鉛を活物質として用いた場合、比表面積が大きいために被膜生成に消費される電気量が増大して不可逆容量が増加する。また、グラフェン層の端部に複数の未結合手(ダングリングボンド)が形成されている場合には、不可逆容量がより大きくなる。
また、この被膜はリチウムイオンを通過させるイオン伝導性を有するが、電子伝導性があると電解液との分解反応によりさらに被膜が形成され、放電容量の減少とともに負極の劣化が進行する。
そこで、上記課題に鑑み本発明の一態様では、活物質である黒鉛に効率よくリチウムを挿入又は放出させることのできる二次電池を提供することを課題の一とする。
また、活物質である黒鉛に対し、リチウムの挿入脱離の量のムラを抑制し、信頼性の高い二次電池を提供することを課題の一とする。
また、活物質の密度の高い活物質層を有することで、高出力かつ高容量の二次電池を提供することを課題の一とする。
また、電解液が活物質層中に染み込む必要のない、活物質層表面で効率的にリチウムの挿入又は放出を行うことが可能な二次電池を提供することを課題の一とする。
また、エッジ面を形成する複数のグラフェン層の端部の欠陥を低減し、信頼性の高い負極を有する二次電池を提供することを課題の一とする。
本発明の一態様は、集電体及び集電体上に設けられた黒鉛を含む負極と、正極と、を有し、黒鉛は、複数のグラフェン層を有し、複数のグラフェン層の面は、正極及び負極の間に形成される電界の方向に概略沿って配列している二次電池である。
また、本発明の一態様は、集電体及び集電体上に設けられた黒鉛を含む負極と、正極と、を有し、黒鉛は、複数のグラフェン層を有し、複数のグラフェン層の面は、正極及び負極の間に形成される電界の方向に概略平行に配列している二次電池である。
また、本発明の一態様は、集電体及び集電体上に設けられた複数の黒鉛を含む負極と、正極と、を有し、複数の黒鉛のそれぞれは、複数のグラフェン層を有し、複数のグラフェン層の面は、正極及び負極の間に形成される電界の方向に概略沿って配列している二次電池である。
また、本発明の一態様は、集電体及び集電体上に設けられた複数の黒鉛を含む負極と、正極と、を有し、複数の黒鉛のそれぞれは、複数のグラフェン層を有し、複数のグラフェン層の面は、正極及び負極の間に形成される電界の方向に概略平行に配列している二次電池である。
ここで、黒鉛とは複数のグラフェン層が、ファンデルワールス力によって互いに平行に積層した層状化合物である。またグラフェン層とは、炭素原子が互いに共有結合してsp混成軌道を形成し、面内に互いに120°に3配位して形成された炭素1原子層の六角網面からなるシートである。ただし、グラフェン層は、その一部に欠陥や官能基を有していてもよい。
黒鉛は天然に産出され、(これを天然黒鉛とよぶ)、その形状に応じて、塊状黒鉛、鱗片状黒鉛、土状黒鉛等と分類される。一方、一般に結晶性は劣るものの、人工的に製造することもでき、例えば、熱分解炭素を3000℃付近の高温で熱処理することで黒鉛を得ることができる。これを人造黒鉛とよぶ。人造黒鉛としては、メソフェーズ小球体、ピッチ系炭素繊維、ピッチコークス等が挙げられる。
本発明の一態様において、このような黒鉛が有する複数のグラフェン層は、そのグラフェン層の面が、正極及び負極の間に形成される電界の方向に概略沿って、又は概略平行に配列している。複数のグラフェン層はその面が互いに平行に積層しているから、それぞれのグラフェン層が該電界の方向に概略沿って配列することにより、リチウムがインターカレートするためのグラフェン層間がリチウムの侵入方向と一致するため、効率よくリチウムをグラフェン層間に吸蔵することができる。
また、本発明の一態様は、上記グラフェン層の端部が、−O−Si、−O−P、−O−M(Mは金属)、−Si、−P、又は−M(Mは金属)のうちの1種又は2種以上により終端されている二次電池である。
また、本発明の一態様は、上記グラフェン層の端部が、C−O−Si、C−O−P、C−O−M(Mは金属)、C−Si、C−P、又はC−M(Mは金属)のうちの1種又は2種以上の構造を有する二次電池である。
また、複数のグラフェン層の端部に形成された未結合手(ダングリングボンド)を−O−Si、−O−P、−O−M(Mは金属)、−Si、−P、又は−M(Mは金属)のうちの1種又は2種以上により終端させることで、グラフェン層の端部を化学的に安定化させることができる。
本発明の一態様により、活物質である黒鉛に効率よくリチウムを挿入又は放出させることのできる二次電池を提供することができる。
また、本発明の一態様により、活物質である黒鉛に対し、リチウムの挿入脱離の量のムラを抑制し、信頼性の高い二次電池を提供することができる。
また、本発明の一態様により、活物質の密度の高い活物質層を有することで、高出力かつ高容量の二次電池を提供することができる。
また、本発明の一態様により、エッジ面を形成する複数のグラフェン層の端部の欠陥を低減し、信頼性の高い負極を有する二次電池を提供することができる。
また、本発明の一態様により、電解液が活物質層中に染み込む必要のない、活物質層表面で効率的にリチウムの挿入又は放出を行うことが可能な二次電池を提供することができる。
負極を説明する図。 負極へのリチウムの挿入を示す図。 負極を説明する図。 負極を説明する図。 負極を説明する図。 負極を説明する図。 負極を説明する図。 グラフェン層の端部の終端を説明する図。 コイン型及びラミネート型の二次電池を説明する図。 円筒型の二次電池を説明する図。 電子機器を説明する図。 電子機器を説明する図。 電子機器を説明する図。 CV測定を説明する図。 CV測定の結果を示す図。
以下、実施の形態について図面を参照しながら説明する。ただし、実施の形態は多くの異なる態様で実施することが可能であり、趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。従って、本発明は、以下の実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。
(実施の形態1)
本実施の形態では、図1及び図2を用いて、本発明の一態様に係る二次電池について説明する。
図1(A)は負極を俯瞰した図である。負極100は、集電体101上に活物質層102が設けられた構造である。なお、図では集電体101の片面にのみ活物質層102が設けられているが、集電体101の両面に活物質層102が設けられていてもよい。
集電体101には、ステンレス、金、白金、亜鉛、鉄、銅、アルミニウム、チタン、タンタル等の金属、及びこれらの合金など、導電性の高く、リチウムイオン等のキャリアイオンと合金化しない材料を用いることができる。また、シリコン、チタン、ネオジム、スカンジウム、モリブデンなどの耐熱性を向上させる元素が添加されたアルミニウム合金を用いることができる。また、シリコンと反応してシリサイドを形成する金属元素で形成してもよい。シリコンと反応してシリサイドを形成する金属元素としては、ジルコニウム、チタン、ハフニウム、バナジウム、ニオブ、タンタル、クロム、モリブデン、タングステン、コバルト、ニッケル等がある。集電体101は、箔状、板状(シート状)、網状、円柱状、コイル状、パンチングメタル状、エキスパンドメタル状等の形状を適宜用いることができる。集電体101は、厚みが10μm以上30μm以下のものを用いるとよい。
図1(A)に示すように、集電体101上には活物質層102が設けられている。本発明の一態様においては、活物質層102として結晶質炭素材料である黒鉛を用いる。黒鉛としては、塊状黒鉛、鱗片状黒鉛、土状黒鉛等の天然黒鉛や、メソフェーズ小球体、ピッチ系炭素繊維、ピッチコークス、キッシュ黒鉛、HOPG(高配向性熱分解黒鉛)等の人造黒鉛等を用いることができる。
図1(B)は図1(A)の一部を拡大した負極100を示す図である。また、図1(C)は、負極100の厚み方向の断面を示す図である。活物質層102として設けられた黒鉛は、複数のグラフェン層103で構成される。黒鉛は、複数のグラフェン層103がファンデルワールス力により互いに平行に積層した層状化合物である。本発明の一態様においては、複数のグラフェン層103の有する面が、後述するようにそれぞれ正極と負極との間に形成される電界の方向と概略沿って又は概略平行に配置されている。この電界の方向は、正極と負極とを結ぶ直線のうち最短の直線と概略平行な方向と換言することもできる。なお、概略沿って又は概略平行とは、例えば電界の方向とグラフェン層の面とのなす角が±20°程度の範囲である。
なお、本発明の一態様を模式的に示す図1(C)においては、活物質層102の表面として複数のグラフェン層103の端部からなる面(エッジの集合面)は、集電体101の上面と平行であり、また電界の方向と垂直である。しかし、集電体101の表面は必ずしも平坦でなくてもよく、凹凸形状を有する場合もある。集電体101の表面に凹凸形状がある場合であっても、複数のグラフェン層の面は、電界の方向に対して概略平行であればよい。また、エッジ面において、グラフェン層103の端部の位置は必ずしも揃っている必要はなく、エッジ面がステップ状の構造を有していてもよく、複数のグラフェン層の面が、電界の方向に対して概略平行であればよい。
このように、黒鉛が有するグラフェン層103のそれぞれが電界の方向に概略沿って又は概略平行に配列することにより、リチウムを活物質層102に効率よく挿入させることができる。また、活物質層102の表面はどの場所でもグラフェン層103の端部により形成されているため、層間に均一にリチウムが挿入され、活物質層全域においてリチウムの濃度にムラがなくなる。このため、負極の信頼性を向上させることできる。さらに、図1に示す活物質層102は、複数のグラフェン層103が同一の方向に配列した単結晶膜である。従って、活物質層102は黒鉛のみから構成されるため、高密度な負極として二次電池に用いることができる。
図2(A)は、図1(C)に記載の負極100を含めた、本発明の一態様に係る二次電池の概念図である。負極100に対向して正極150が設けられている。正極150は、集電体151と集電体151の上(図2(A))においては集電体151の下。)に設けられた活物質層152とからなる。正極150と負極100との間には図において点線で示す多孔性のセパレータ153が設けられ、電解液(図示せず)は、セパレータ153の空隙に含浸される。二次電池の充電時には、正極150から負極100に電圧が印加され、電界154が形成される。これに応じてLiPF等の電解液に含有される電解質中のリチウムが移動する。負極100に到達したリチウムは、負極100の表面として露出している複数のグラフェン層103の端部からなるエッジ面から層間内部へ挿入する。リチウムは、複数のグラフェン層103の層間において、リチウム−黒鉛層間化合物を形成することで活物質層102内部に吸蔵される。
図2(B)は、正極−負極間の電位分布を模式的に示した図である。正極160から負極164にかけて電位の勾配が形成される。正極160と負極164との電位差がセル電圧である。正極160と負極164との間の電解液162が充填される領域においてはあまり電位の変化はないが、電解液162と正極160、及び電解液162と負極164との界面では、それぞれ電気二重層161、電気二重層163が形成され、電位差が生じる。従って、特に電極−電解液界面で強い電界が発生する。
このような電界に概略沿って又は概略平行に複数のグラフェン層103を配列させることで、リチウムの挿入脱離を効率的に行うことが可能となる。
また、図2(B)に示すように、正極160、負極164の内部においても電位分布を示す場合がある。電極内部で生じる電位差はオーム損などによる。この場合、活物質層102に挿入したリチウムは、さらに電極内の電界に従って移動し、拡散に加えて電界の影響によりグラフェン層間の深部に移動する。このとき、複数のグラフェン層の面が電界の方向と概略沿って又は概略平行に配列しているため、リチウムのインターカレーションが助長される。
以上のような負極100の構造は、例えば集電体101上にHOPG(Highly Oriented Pyrolytic Graphiteの略。高配向性熱分解黒鉛)やキッシュ黒鉛を用い、エッジ面の方向を適宜調整して形成することで作製することができる。
次に、上述した電界に概略沿って又は概略平行に複数のグラフェン層を配列させた黒鉛を有する負極の構成について、図3乃至図6を用いて説明する。
図1では集電体101上で、グラフェン層の配向の揃った膜状の黒鉛が示されている。例えば、単結晶の黒鉛がこれにあたる。これに対して図3は、集電体101上に、活物質層102として複数の活物質が設けられた負極100を示す図である。図3(A)においては、例えば活物質層102として、集電体101上に二つの活物質102a、102bが設けられている。活物質の数は二つより多くてもよい。図3(A)の例においては、二つの活物質102a、102b中のグラフェン層103の面は、正極負極間を結ぶ方向をZ軸としたときZ軸方向に対して概略平行であり、また、異なる活物質間で同一の方向(すなわち、互いに平行)に配列している。
一方、図3(B)では、活物質層102は複数の活物質102c、102d、102eを有する。それぞれの活物質が有するグラフェン層103の面は、活物質間において、同一の方向を向いていない。すなわち、正極負極間を結ぶ方向をZ軸としたとき、グラフェン層103の面はZ軸方向に対して概略平行であるが、それに直交するX軸及びY軸方向に対しては、任意の方向を向いている。
以上のように、集電体101上に複数の活物質を配置してもよい。これにより、サイズの大きい単結晶の黒鉛の形成や配置が困難な場合であっても、同作用の負極を作製することができる。複数の活物質を集電体101上に配置する場合には、図3(B)に示すようにランダムに複数の活物質を点在して配置してもよいし、集電体101上に活物質の方向を制御して敷き詰めてもよい。いずれの場合であっても、各活物質が有するグラフェン層の面が、電界の方向に概略沿って又は概略平行に配列させることが重要である。
なお、図示しないが、集電体101上に複数の活物質を配置する場合、複数の活物質間を埋めるように導電助剤や結着剤(バインダ)を設けてもよい。導電助剤を設けた場合には、活物質どうしに電子伝導経路が形成されるため、負極100の電位が均一化され、負極の劣化のムラを低減することができる。また、結着剤を設けた場合、二次電池の充放電に伴う活物質の膨張収縮による活物質の剥離を抑制することができ、ひいては負極の信頼性の向上に寄与する。
導電助剤には、アセチレンブラック粒子、ケッチェンブラック粒子、カーボンナノファイバー等のカーボン粒子などを用いることができる。また、Hummers法等の合成法を用いてグラファイトから剥離した酸化グラフェンを、熱処理、電気化学的処理、化学的処理等により還元したグラフェンを導電助剤として用いることもできる。
また、結着剤には、代表的なポリフッ化ビニリデン(PVDF)の他、ポリイミド、ポリテトラフルオロエチレン、ポリビニルクロライド、エチレンプロピレンジエンポリマー、ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ブチルゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、フッ素ゴム、ポリ酢酸ビニル、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ニトロセルロース等を用いることができる。
次に、図4乃至図6を用いて、図1(B)に示す活物質を積層した構成でなる負極について説明する。
図4(A)、(B)に示す負極200では、集電体201上に設けられた活物質層202が活物質202aと活物質202bとの積層により構成される。活物質202a及び活物質202bは、いずれも複数のグラフェン層203a又はグラフェン層203bからなる黒鉛である。活物質202aに含まれる複数のグラフェン層203aの面と、活物質202bに含まれる複数のグラフェン層203bの面とは、電界の方向に対して概略沿って又は概略平行となるように配列している。また、負極200では、活物質202aに含まれる複数のグラフェン層203aの面と、活物質202bに含まれる複数のグラフェン層203bの面とがともに同一の方向(図4(A)におけるX軸方向)に向いている。従って複数のグラフェン層によって形成されるグラフェンの層間の向きが揃っている。このようにグラフェン層203a、203bが配列することにより、リチウムは効率的にグラフェン層間に挿入することができ、さらに層間の深部へ挿入することができる。
図4においては、活物質を二層の積層としているが、積層数は二層に限られず、三層以上の多層としてもよい。また、各活物質の膜厚はリチウムの挿入可能な深度に応じて決定すればよい。例えば、活物質の積層の合計膜厚(すなわち、活物質層の膜厚)を5μm以上1mm以下とするとよい。このように活物質を積層することにより、活物質層を厚膜化することができる。リチウムは黒鉛において拡散速度が他の活物質材料に比べて速いため、負極として動作させることが可能である。
一方、図5(A)、(B)に示す負極300は図4で示した負極200と同様に活物質を積層した構成であるが、活物質が有するグラフェン層の配列が活物質間で異なる。すなわち、負極300の活物質層302は、集電体301上に設けられた活物質302aとその上に積層した活物質302bとにより構成されるが、活物質302aが含む複数のグラフェン層303aの面と、活物質302bが含む複数のグラフェン層303bの面とは、Z軸方向(電界の方向)に対しては共通して概略平行であるが、X軸及びY軸方向に対しては互いに直交する方向に配列している。
このような積層構造においても、各活物質が含むグラフェン層の面が電界の方向と概略平行であるため、効率よくリチウムを活物質の内部へ挿入させることができる。なお、図5では異なる活物質間でそれぞれが有するグラフェン層の面を直交させて配列させているが、グラフェン層の面の配列は直交する場合に限らず任意の角度で積層してもよい。
図6は、図5で示した負極300における活物質の積層数をさらに増加させた負極350を示す図である。すなわち、負極350は、集電体351上に活物質352a、352b、352c、352dを積層した活物質層352を有する。活物質352a、352cがそれぞれ含む複数のグラフェン層353a、353cの面と、活物質352b、352dがそれぞれ含む複数のグラフェン層353b、353dの面とは、Z軸方向(電界の方向)に対しては共通して概略平行であるが、X軸及びY軸方向に対しては互いに直交する方向に配列している。
このような積層構造においても、各活物質が含むグラフェン層の面が電界の方向と概略平行であるため、効率よくリチウムを活物質の内部へ挿入させることができる。なお、図6では上下方向で接する活物質間でそれぞれが有するグラフェン層の面を直交させて配列させているが、グラフェン層の面の配列は直交する場合に限らず任意の角度で積層してもよい。
図7は、活物質に円柱状の黒鉛を用いた場合の負極を説明する図である。図7(A)は、集電体371上にグラフェン層の端部が円柱の中心軸の周囲に同心円状に配向したオニオン構造の炭素繊維を活物質372として用いた負極370を示す。複数のグラフェン層の端部が円柱の上面に位置し、円柱状の活物質372は、その中心軸が集電体371の表面と直交するように配置する。また、図7(B)は集電体381上にカーボンナノチューブを活物質382として設けた負極380を示している。カーボンナノチューブは、グラフェン層が単層あるいは多層の同軸管状になった炭素材料である。従ってカーボンナノチューブの中心軸を集電体381の表面と直交するように配置することで、同軸管状となったグラフェン層の面を電界の方向と概略沿って又は概略平行に配置することができる。なお、活物質372、382の配置密度は、作製する二次電池の仕様に応じて適宜調整することができる。
以上のように、活物質を構成する複数のグラフェン層の面を電界の方向に概略沿って又は概略平行に配列することで、活物質である黒鉛に効率よくリチウムを吸蔵又は放出させることができる。また、活物質である黒鉛に対し、リチウムの挿入脱離の量のムラを抑制することができる。さらに、活物質の密度の高い活物質層を有することで、高出力かつ高容量の二次電池を製造することができる。
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせて実施することが可能である。
(実施の形態2)
本実施の形態においては、結晶性炭素である黒鉛を構成する複数のグラフェン層の端部の終端について、図8を用いて説明する。
図8(A)は、実施の形態1における図1(B)に対応する負極100を示す図である。便宜上、集電体101を紙面奥側に示し、手前に活物質層102を示している。活物質層102は、複数のグラフェン層103からなり、複数のグラフェン層の面は互いに平行となるように積層している。
電解液に対し露出する複数のグラフェン層103の端部には、単数又は複数の未結合手(ダングリングボンド)を有する炭素原子が存在する。この未結合手は、グラフェン層の端部において欠陥とみなすことができる。このような未結合手を有するグラフェン層を不活性化又は安定化させるために、未結合手を終端することで、欠陥を修復する。具体的には、−O−Si、−O−P、−O−M(Mは金属)、−Si、−P、又は−M(Mは金属)のうちの1種又は2種以上の基を結合させることにより終端を行う。
終端する基に金属を含有する場合には、金属(M)として、例えばアルミニウム(Al)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)、銀(Ag)、カドミウム(Cd)インジウム(In)、錫(Sn)、バリウム(Ba)、ハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)、タングステン(W)、イリジウム(Ir)、白金(Pt)、金(Au)、鉛(Pb)、ランタン(La)、セレン(Ce)、パラジウム(Pr)、又はこれらの合金等を用いることができる。
グラフェン層の端部を終端することによって、グラフェン層の端部にはC−O−Si、C−O−P、C−O−M(Mは金属)、C−Si、C−P、又はC−M(Mは金属)のうちの1種又は2種以上の構造が形成される。
図8(B)及び(C)に、グラフェン層103の端部を終端した例を示す。図8(B)は、一層分のグラフェン層103の端部が−O−Siによって終端されている状態を示した図である。このように、上記した−O−Si、−O−P、−O−M(Mは金属)、−Si、−P、又は−M(Mは金属)のうちの1種又は2種以上の基により、グラフェン層の端部を終端することができる。図8(B)のように、一つのグラフェン層の端部において、隣り合う炭素原子間又は近接する炭素原子間にわたるように終端することで、グラフェン層の端部を安定化することができる。
図8(C)は、積層する複数のグラフェン層103の端部どうしが、−O−Si−O−によって終端されている状態を示した図である。このように、上記した−O−Si、−O−P、−O−M(Mは金属)、−Si、−P、又は−M(Mは金属)のうちの1種又は2種以上の基により、グラフェン層103の端部を終端することができる。図8(C)のように、隣り合うグラフェン層又は近接するグラフェン層にわたるように終端することで、グラフェン層103の端部を安定化することができる。
このようなグラフェン層の端部における未結合手の終端によりグラフェン層の端部に形成されるC−O−Si、C−O−P、C−O−M(Mは金属)、C−Si、C−P、又はC−M(Mは金属)のうちの1種又は2種以上の構造は、少なくとも原子1層又は数層程度の厚さとなるように形成されればよいが、これを超える厚さで形成されてもよい。
複数のグラフェン層のそれぞれの層の端部及び複数のグラフェン層の端部にわたって平面的に未結合手を終端することで、エッジ面を化学的に安定化することができる。−O−Si等の修飾により形成されたC−O−Si等の構造は保護膜として機能するため、充放電サイクルの繰り返しによる黒鉛の劣化を防ぐことができる。
また、−O−Si等の基は電気伝導性が低いため、電極界面における電解液の分解反応を抑制することができる。従って、被膜の過剰な形成が抑制されるため、不可逆容量を低減することができる。
さらに、図8(C)のように積層する複数のグラフェン層103の端部どうしを例えば−O−Si−O−等で終端すると、−O−Si−O−と結合したグラフェン層103どうしの層間間隔は拡張がしにくくなる。このため、溶媒和されたリチウムイオンはグラフェン層間への挿入が困難になると考えられる。従って、溶媒和されたリチウムイオンは、終端により形成されたC−O−Si等の構造からなる層の外部に形成される被膜において脱溶媒和し、リチウムイオンだけが層間に挿入されると考えられる。このため、黒鉛の劣化を防ぐことができる。
このような、グラフェン層の端部の終端は、例えばゾルゲル法や無電解めっき等のめっき法、スパッタリング法、CVD法等を用いて行うことができる。
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせて実施することが可能である。
(実施の形態3)
本実施の形態では、実施の形態1及び2で示した二次電池の種々の構造について、図9及び図10を参照して説明する。
(コイン型二次電池)
図9(A)は、コイン型(単層偏平型)の二次電池の外観図であり、部分的にその断面構造を併せて示した図である。
コイン型の二次電池450は、正極端子を兼ねた正極缶451と負極端子を兼ねた負極缶452とが、ポリプロピレン等で形成されたガスケット453で絶縁シールされている。正極454は、正極集電体455と、これと接するように設けられた正極活物質層456により形成される。また、負極457は、負極集電体458と、これに接するように設けられた負極活物質層459により形成される。正極活物質層456と負極活物質層459との間には、セパレータ460と、電解液(図示せず)とを有する。
負極457には、先の実施の形態で示した負極100、200、300、350を用いる。
一方、正極454には、公知の種々の正極を用いることができる。例えば、正極454は、正極集電体455とその上に設けられた正極活物質層456とで構成することができる。
正極集電体455には、ステンレス、金、白金、亜鉛、鉄、銅、アルミニウム、チタン等の金属、及びこれらの合金など、導電性の高い材料を用いることができる。また、シリコン、チタン、ネオジム、スカンジウム、モリブデンなどの耐熱性を向上させる元素が添加されたアルミニウム合金を用いることができる。また、シリコンと反応してシリサイドを形成する金属元素で形成してもよい。シリコンと反応してシリサイドを形成する金属元素としては、ジルコニウム、チタン、ハフニウム、バナジウム、ニオブ、タンタル、クロム、モリブデン、タングステン、コバルト、ニッケル等がある。正極集電体455は、箔状、板状(シート状)、網状、パンチングメタル状、エキスパンドメタル状等の形状を適宜用いることができる。
正極活物質層に用いる正極活物質としては、リチウムイオンの挿入及び脱離が可能な材料を用いることができ、例えば、オリビン型の結晶構造、層状岩塩型の結晶構造、又はスピネル型の結晶構造を有するリチウム含有複合酸化物等が挙げられる。
オリビン型構造のリチウム含有材料としては、例えば、一般式LiMPO(Mは、Fe(II)、Mn(II)、Co(II)、Ni(II)の一以上)で表される材料が挙げられる。一般式LiMPOの代表例としては、LiFePO、LiNiPO、LiCoPO、LiMnPO、LiFeNiPO、LiFeCoPO、LiFeMnPO、LiNiCoPO、LiNiMnPO(a+bは1以下、0<a<1、0<b<1)、LiFeNiCoPO、LiFeNiMnPO、LiNiCoMnPO(c+d+eは1以下、0<c<1、0<d<1、0<e<1)、LiFeNiCoMnPO(f+g+h+iは1以下、0<f<1、0<g<1、0<h<1、0<i<1)等が挙げられる。
特にLiFePOは、安全性、安定性、高容量密度、高電位、初期酸化(充電)時に引き抜けるリチウムイオンの存在等、正極活物質に求められる事項をバランスよく満たしているため、好ましい。
層状岩塩型の結晶構造を有するリチウム含有材料としては、例えば、コバルト酸リチウム(LiCoO)、LiNiO、LiMnO、LiMnO、LiNi0.8Co0.2等のNiCo系(一般式は、LiNiCo1−x(0<x<1))、LiNi0.5Mn0.5等のNiMn系(一般式は、LiNiMn1−x(0<x<1))、LiNi1/3Mn1/3Co1/3等のNiMnCo系(NMCともいう。一般式は、LiNiMnCo1−x−y(x>0、y>0、x+y<1))が挙げられる。さらに、Li(Ni0.8Co0.15Al0.05)O、LiMnO−LiMO(M=Co、Ni、Mn)等も挙げられる。
特に、LiCoOは、容量が大きい、LiNiOに比べて大気中で安定である、LiNiOに比べて熱的に安定である等の利点があるため、好ましい。
スピネル型の結晶構造を有するリチウム含有複合酸化物としては、例えば、LiMn、Li1+xMn2−x、Li(MnAl)、LiMn1.5Ni0.5等が挙げられる。
LiMn等のマンガンを含むスピネル型の結晶構造を有するリチウム含有材料に、少量のニッケル酸リチウム(LiNiOやLiNi1−xMO(M=Co、Al等))を混合すると、マンガンの溶出を抑制する等の利点があり好ましい。
また、正極活物質として、一般式Li(2−j)MSiO(Mは、Fe(II)、Mn(II)、Co(II)、Ni(II)の一以上、0≦j≦2)で表される複合酸化物を用いることができる。一般式Li(2−j)MSiOの代表例としては、Li(2−j)FeSiO、Li(2−j)NiSiO、Li(2−j)CoSiO、Li(2−j)MnSiO、Li(2−j)FeNiSiO、Li(2−j)FeCoSiO、Li(2−j)FeMnSiO、Li(2−j)NiCoSiO、Li(2−j)NiMnSiO(k+lは1以下、0<k<1、0<l<1)、Li(2−j)FeNiCoSiO、Li(2−j)FeNiMnSiO、Li(2−j)NiCoMnSiO(m+n+qは1以下、0<m<1、0<n<1、0<q<1)、Li(2−j)FeNiCoMnSiO(r+s+t+uは1以下、0<r<1、0<s<1、0<t<1、0<u<1)等が挙げられる。
また、正極活物質として、A(XO(A=Li、Na、Mg、M=Fe、Mn、Ti、V、Nb、Al、X=S、P、Mo、W、As、Si)の一般式で表されるナシコン型化合物を用いることができる。ナシコン型化合物としては、Fe(MnO、Fe(SO、LiFe(PO等が挙げられる。また、正極活物質として、LiMPOF、LiMP、LiMO(M=Fe、Mn)の一般式で表される化合物、NaF、FeF等のペロブスカイト型フッ化物、TiS、MoS等の金属カルコゲナイド(硫化物、セレン化物、テルル化物)、LiMVO等の逆スピネル型の結晶構造を有するリチウム含有複合酸化物、バナジウム酸化物系(V、V13、LiV等)、マンガン酸化物系、有機硫黄系等の材料を用いることができる。
なお、キャリアイオンが、リチウムイオン以外のアルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、ベリリウムイオン、またはマグネシウムイオンの場合、正極活物質層456として、上記リチウム化合物及びリチウム含有複合酸化物において、リチウムの代わりに、アルカリ金属(例えば、ナトリウムやカリウム等)、アルカリ土類金属(例えば、カルシウム、ストロンチウム、バリウム等)、ベリリウム、またはマグネシウムを用いてもよい。
また、正極454は、正極集電体455上に正極活物質層456を塗布法又は物理気相成長法(例えばスパッタリング法)により形成することで作製できる。塗布法を用いる場合は、上記列挙した正極活物質層456の材料に導電助剤(例えばアセチレンブラック(AB))やバインダ(例えばポリフッ化ビニリデン(PVDF))などを混合させてペースト化し、正極集電体455上に塗布して乾燥させて形成する。このとき必要に応じて加圧成形するとよい。
なお、導電助剤としては、二次電池中で化学変化を起こさない電子伝導性材料であればよい。例えば、黒鉛、炭素繊維などの炭素系材料、銅、ニッケル、アルミニウム若しくは銀などの金属材料又はこれらの混合物の粉末や繊維などを用いることができる。また、これらの導電助剤の代わりに、グラフェンを用いてもよい。例えば、正極活物質と結着剤と酸化グラフェンを極性溶媒に添加して混練し、これに熱処理等を加えて酸化グラフェンを還元することで、グラフェンを含有する正極活物質層を得ることができる。このような方法でグラフェンを含有させることにより、本発明の一態様に係る負極と同様に、正極活物質層内で正極活物質どうしをつなぐ電子伝導経路が形成され、高い電子伝導性を有する正極活物質層を形成することができる。
また、結着剤(バインダ)には、代表的なポリフッ化ビニリデン(PVDF)の他、ポリイミド、ポリテトラフルオロエチレン、ポリビニルクロライド、エチレンプロピレンジエンポリマー、ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ブチルゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、フッ素ゴム、ポリ酢酸ビニル、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ニトロセルロース等を用いることができる。
また正極活物質層456は、正極集電体455上に直接接して形成する場合に限らない。正極集電体455と正極活物質層456との間に、正極集電体455と正極活物質層456との密着性の向上を目的とした密着層や、正極集電体455の表面の凹凸形状を緩和するための平坦化層、放熱のための放熱層、正極集電体455又は正極活物質層456の応力を緩和するための応力緩和層等の機能層を、金属等の導電性材料を用いて形成してもよい。また、これらの機能を実現するために、正極集電体455の表面に表面状態を改質するための処理を施してもよい。
次に、セパレータ460には、セルロース(紙)や、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリブテン、ナイロン、ポリエステル、ポリスルホン、ポリアクリロニトリル、ポリフッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレン等の多孔性絶縁体を用いることができる。また、ガラス繊維等の不織布や、ガラス繊維と高分子繊維を複合した隔膜を用いてもよい。
電解液の溶媒としては、非プロトン性有機溶媒が好ましく、例えば、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ブチレンカーボネート、クロロエチレンカーボネート、ビニレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、ギ酸メチル、酢酸メチル、酪酸メチル、1,3−ジオキサン、1,4−ジオキサン、ジメトキシエタン(DME)、ジメチルスルホキシド、ジエチルエーテル、メチルジグライム、アセトニトリル、ベンゾニトリル、テトラヒドロフラン、スルホラン、スルトン等の1種、又はこれらのうちの2種以上を任意の組み合わせ及び比率で用いることができる。
また、上記の溶媒に溶解させる電解質としては、例えば、LiPF、LiClO、LiAsF、LiBF、LiAlCl、LiSCN、LiBr、LiI、LiSO、Li10Cl10、Li12Cl12、LiCFSO、LiCSO、LiC(CFSO、LiC(CSO、LiN(CFSO、LiN(CSO)(CFSO)、LiN(CSO等のリチウム塩を一種、又はこれらのうちの二種以上を任意の組み合わせ及び比率で用いることができる。
正極缶451、負極缶452には、二次電池の充放電時において電解液などの液体に対して耐腐食性を有するニッケル、アルミニウム、チタン等の金属、当該金属の合金、当該金属と他の金属との合金(例えば、ステンレスなど)、当該金属の積層、当該金属と前掲した合金との積層(例えば、ステンレス\アルミニウムなど)、当該金属と他の金属との積層(例えば、ニッケル\鉄\ニッケルなど)を用いることができる。正極缶451は正極454と、負極缶452は負極457とそれぞれ電気的に接続する。
これら負極457、正極454及びセパレータ460を電解液に含浸させ、図9(A)に示すように、正極缶451を下にして正極454、セパレータ460、負極457、負極缶452をこの順で積層し、正極缶451と負極缶452とをガスケット453を介して圧着してコイン型の二次電池450を製造する。
(ラミネート型二次電池)
次に、ラミネート型の二次電池の一例について、図9(B)を参照して説明する。図9(B)では、説明の便宜上、部分的にその内部構造を露出して記載している。
図9(B)に示すラミネート型の二次電池470は、正極集電体471および正極活物質層472を有する正極473と、負極集電体474および負極活物質層475を有する負極476と、セパレータ477と、電解液(図示せず)と、外装体478と、を有する。外装体478内に設けられた正極473と負極476との間にセパレータ477が設置されている。また、外装体478内は、電解液で満たされている。なお、図9(B)においては、正極473、負極476、セパレータ477をそれぞれ一枚ずつ用いているが、これらを交互に積層した積層型の二次電池としてもよい。
負極476には、先の実施の形態で示した負極100、200、300、350を用いる。
また、電解液には、上述したコイン型の二次電池と同様の電解質及び溶媒を用いることができる。
図9(B)に示すラミネート型の二次電池470において、正極集電体471および負極集電体474は、外部との電気的接触を得る端子(タブ)の役割も兼ねている。そのため、正極集電体471および負極集電体474の一部は、外装体478から外側に露出するように配置される。
ラミネート型の二次電池470において、外装体478には、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、アイオノマー、ポリアミド等の材料からなる膜上に、アルミニウム、ステンレス、銅、ニッケル等の可撓性に優れた金属薄膜を設け、さらに該金属薄膜上に外装体の外面としてポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂等の絶縁性合成樹脂膜を設けた三層構造のラミネートフィルムを用いることができる。このような三層構造とすることで、電解液や気体の透過を遮断するとともに、絶縁性を確保し、併せて耐電解液性を有する。
(円筒型二次電池)
次に、円筒型の二次電池の一例について、図10を参照して説明する。円筒型の二次電池480は図10(A)に示すように、上面に正極キャップ(電池蓋)481を有し、側面及び底面に電池缶(外装缶)482を有している。これら正極キャップ481と電池缶(外装缶)482とは、ガスケット(絶縁パッキン)490によって絶縁されている。
図10(B)は、円筒型の二次電池の断面を模式的に示した図である。中空円柱状の電池缶482の内側には、帯状の正極484と負極486とがセパレータ485を間に挟んで捲回された電池素子が設けられている。図示しないが、電池素子はセンターピンを中心に捲回されている。電池缶482は、一端が閉じられ、他端が開いている。
負極486には、先の実施の形態で示した負極100、200、300、350を用いる。
電池缶482には、二次電池の充放電時において電解液などの液体に対して耐腐食性を有するニッケル、アルミニウム、チタン等の金属、当該金属の合金、当該金属と他の金属との合金(例えば、ステンレスなど)、当該金属の積層、当該金属と前掲した合金との積層(例えば、ステンレス\アルミニウムなど)、当該金属と他の金属との積層(例えば、ニッケル\鉄\ニッケルなど)を用いることができる。電池缶482の内側において、正極、負極及びセパレータが捲回された電池素子は、対向する一対の絶縁板488、489により挟まれている。
また、電池素子が設けられた電池缶482の内部は、電解液(図示せず)が注入されている。電解液には、上述したコイン型やラミネート型の二次電池と同様の電解質及び電解液を用いることができる。
円筒型の二次電池に用いる正極484及び負極486は捲回するため、集電体の両面に活物質を形成する。正極484には正極端子(正極集電リード)483が接続され、負極486には負極端子(負極集電リード)487が接続される。正極端子483及び負極端子487は、ともにアルミニウムなどの金属材料を用いることができる。正極端子483は安全弁機構492に、負極端子487は電池缶482の底にそれぞれ抵抗溶接される。安全弁機構492は、PTC素子(Positive Temperature Coefficient)491を介して正極キャップ481と電気的に接続されている。安全弁機構492は電池の内圧の上昇が所定の閾値を超えた場合に、正極キャップ481と正極484との電気的な接続を切断するものである。また、PTC素子491は温度が上昇した場合に抵抗が増大する熱感抵抗素子であり、抵抗の増大により電流量を制限して異常発熱を防止するものである。PTC素子には、チタン酸バリウム(BaTiO)系半導体セラミックス等を用いることができる。
なお、本実施の形態では、二次電池として、コイン型、ラミネート型及び円筒型の二次電池を示したが、その他の封止型二次電池、角型二次電池等様々な形状の二次電池を用いることができる。また、正極、負極、及びセパレータが複数積層された構造、正極、負極、及びセパレータが捲回された構造であってもよい。
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせて実施することが可能である。
(実施の形態4)
本発明の一態様に係る二次電池は、電力により駆動する様々な電子機器の電源として用いることができる。
本発明の一態様に係る二次電池を用いた電子機器の具体例として、テレビやモニタ等の表示装置、照明装置、デスクトップ型やノート型等のパーソナルコンピュータ、ワードプロセッサ、DVD(Digital Versatile Disc)などの記録媒体に記憶された静止画又は動画を再生する画像再生装置、ポータブルCDプレーヤ、ラジオ、テープレコーダ、ヘッドホンステレオ、ステレオ、リモートコントローラ、置き時計、壁掛け時計、コードレス電話子機、トランシーバ、携帯電話、自動車電話、携帯型ゲーム機、歩数計、電卓、携帯情報端末、電子手帳、電子書籍、電子翻訳機、音声入力機器、ビデオカメラやデジタルスチルカメラ等のカメラ、玩具、電気シェーバ、電動歯ブラシ、電子レンジ等の高周波加熱装置、電気炊飯器、電気洗濯機、電気掃除機、温水器、扇風機、毛髪乾燥機、加湿器や除湿器やエアコンディショナ等の空気調和設備、食器洗い器、食器乾燥器、衣類乾燥器、布団乾燥器、電気冷蔵庫、電気冷凍庫、電気冷凍冷蔵庫、DNA保存用冷凍庫、懐中電灯、電動工具、煙感知器、補聴器、心臓ペースメーカ、透析装置等の医療機器などが挙げられる。さらに、誘導灯、信号機、ガスメータや水道メータ等の計量器、ベルトコンベア、エレベータ、エスカレータ、産業用ロボット、無線用中継局、携帯電話の基地局、電力貯蔵システム、電力の平準化やスマートグリッドのための蓄電装置等の産業機器が挙げられる。また、二次電池からの電力を用いて電動機により推進する移動体なども、電子機器の範疇に含まれるものとする。上記移動体として、例えば、電気自動車(EV)、内燃機関と電動機を併せ持ったハイブリッド車(HEV)、プラグインハイブリッド車(PHEV)、これらのタイヤ車輪を無限軌道に変えた装軌車両、電動アシスト自転車を含む原動機付自転車、自動二輪車、電動車椅子、ゴルフ用カート、小型又は大型船舶、潜水艦、固定翼機や回転翼機等の航空機、ロケット、人工衛星、宇宙探査機や惑星探査機、宇宙船などが挙げられる。
なお、上記電子機器は、消費電力のほとんど全てを賄うための主電源として、本発明の一態様に係る二次電池を用いることができる。あるいは、上記電子機器は、主電源や商用電源からの電力の供給が停止した場合に、電子機器への電力の供給を行うことができる無停電電源として、本発明の一態様に係る二次電池を用いることができる。あるいは、上記電子機器は、主電源や商用電源からの電子機器への電力の供給と並行して、電子機器への電力の供給を行うための補助電源として、本発明の一態様に係る二次電池を用いることができる。
図11に、上記電子機器の具体的な構成を示す。図11において、表示装置500は、本発明の一態様に係る二次電池504を用いた電子機器の一例である。具体的に、表示装置500は、TV放送受信用の表示装置に相当し、筐体501、表示部502、スピーカ部503、二次電池504等を有する。本発明の一態様に係る二次電池504は、筐体501の内部に設けられている。表示装置500は、商用電源から電力の供給を受けることもできるし、二次電池504に蓄積された電力を用いることもできる。よって、停電などにより商用電源から電力の供給が受けられない時でも、本発明の一態様に係る二次電池504を無停電電源として用いることで、表示装置500の利用が可能となる。
表示部502には、液晶表示装置、有機EL素子などの発光素子を各画素に備えた発光装置、電気泳動表示装置、DMD(Digital Micromirror Device)、PDP(Plasma Display Panel)、FED(Field Emission Display)などの、半導体表示装置を用いることができる。
なお、表示装置には、TV放送受信用の他、パーソナルコンピュータ用、広告表示用など、全ての情報表示用表示装置が含まれる。
図11において、据え付け型の照明装置510は、本発明の一態様に係る二次電池513を用いた電子機器の一例である。具体的に、照明装置510は、筐体511、光源512、二次電池513等を有する。図11では、二次電池513が、筐体511及び光源512が据え付けられた天井514の内部に設けられている場合を例示しているが、二次電池513は、筐体511の内部に設けられていても良い。照明装置510は、商用電源から電力の供給を受けることもできるし、二次電池513に蓄積された電力を用いることもできる。よって、停電などにより商用電源から電力の供給が受けられない時でも、本発明の一態様に係る二次電池513を無停電電源として用いることで、照明装置510の利用が可能となる。
なお、図11では天井514に設けられた据え付け型の照明装置510を例示しているが、本発明の一態様に係る二次電池は、天井514以外、例えば側壁515、床516、窓517等に設けられた据え付け型の照明装置に用いることもできるし、卓上型の照明装置などに用いることもできる。
また、光源512には、電力を利用して人工的に光を得る人工光源を用いることができる。具体的には、白熱電球、蛍光灯などの放電ランプ、LEDや有機EL素子などの発光素子が、上記人工光源の一例として挙げられる。
図11において、室内機520及び室外機524を有するエアコンディショナは、本発明の一態様に係る二次電池523を用いた電子機器の一例である。具体的に、室内機520は、筐体521、送風口522、二次電池523等を有する。図11では、二次電池523が、室内機520に設けられている場合を例示しているが、二次電池523は室外機524に設けられていても良い。あるいは、室内機520と室外機524の両方に、二次電池523が設けられていても良い。エアコンディショナは、商用電源から電力の供給を受けることもできるし、二次電池523に蓄積された電力を用いることもできる。特に、室内機520と室外機524の両方に二次電池523が設けられている場合、停電などにより商用電源から電力の供給が受けられない時でも、本発明の一態様に係る二次電池523を無停電電源として用いることで、エアコンディショナの利用が可能となる。
なお、図11では、室内機と室外機で構成されるセパレート型のエアコンディショナを例示しているが、室内機の機能と室外機の機能とを1つの筐体に有する一体型のエアコンディショナに、本発明の一態様に係る二次電池を用いることもできる。
図11において、電気冷凍冷蔵庫530は、本発明の一態様に係る二次電池534を用いた電子機器の一例である。具体的に、電気冷凍冷蔵庫530は、筐体531、冷蔵室用扉532、冷凍室用扉533、二次電池534等を有する。図11では、二次電池534が、筐体531の内部に設けられている。電気冷凍冷蔵庫530は、商用電源から電力の供給を受けることもできるし、二次電池534に蓄積された電力を用いることもできる。よって、停電などにより商用電源から電力の供給が受けられない時でも、本発明の一態様に係る二次電池534を無停電電源として用いることで、電気冷凍冷蔵庫530の利用が可能となる。
なお、上述した電子機器のうち、電子レンジ等の高周波加熱装置、電気炊飯器などの電子機器は、短時間で高い電力を必要とする。よって、商用電源では賄いきれない電力を補助するための補助電源として、本発明の一態様に係る二次電池を用いることで、電子機器の使用時に商用電源のブレーカーが落ちるのを防ぐことができる。
また、電子機器が使用されない時間帯、特に、商用電源の供給元が供給可能な総電力量のうち、実際に使用される電力量の割合(電力使用率と呼ぶ)が低い時間帯において、二次電池に電力を蓄えておくことで、上記時間帯以外において電力使用率が高まるのを抑えることができる。例えば、電気冷凍冷蔵庫530の場合、気温が低く、冷蔵室用扉532、冷凍室用扉533の開閉が行われない夜間において、二次電池534に電力を蓄える。そして、気温が高くなり、冷蔵室用扉532、冷凍室用扉533の開閉が行われる昼間において、二次電池534を補助電源として用いることで、昼間の電力使用率を低く抑えることができる。
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせて実施することが可能である。
(実施の形態5)
次に、携帯型電子機器の一例として携帯情報端末について、図12を用いて説明する。
図12(A)及び図12(B)に2つ折り可能なタブレット型端末600を示す。図12(A)は、開いた状態であり、タブレット型端末600は、筐体601、表示部602a、表示部602b、表示モード切り替えスイッチ603、電源スイッチ604、省電力モード切り替えスイッチ605、操作スイッチ607、を有する。
表示部602aは、一部をタッチパネルの領域608aとすることができ、表示された操作キー609にふれることでデータ入力をすることができる。なお、表示部602aにおいては、一例として半分の領域が表示のみの機能を有する構成、もう半分の領域がタッチパネルの機能を有する構成を示しているが該構成に限定されない。表示部602aの全ての領域がタッチパネルの機能を有する構成としても良い。例えば、表示部602aの全面をキーボードボタン表示させてタッチパネルとし、表示部602bを表示画面として用いることができる。
また、表示部602bにおいても表示部602aと同様に、表示部602bの一部をタッチパネルの領域608bとすることができる。また、タッチパネルのキーボード表示切り替えボタン610が表示されている位置に指やスタイラスなどでふれることで表示部602bにキーボードボタン表示することができる。
また、タッチパネルの領域608aとタッチパネルの領域608bに対して同時にタッチ入力することもできる。
また、表示モード切り替えスイッチ603は、縦表示または横表示などの表示の向きを切り替え、白黒表示やカラー表示の切り替えなどを選択できる。省電力モード切り替えスイッチ605は、タブレット型端末に内蔵している光センサで検出される使用時の外光の光量に応じて表示の輝度を最適なものとすることができる。タブレット型端末は光センサだけでなく、ジャイロ、加速度センサ等の傾きを検出するセンサなどの他の検出装置を内蔵させてもよい。
また、図12(A)では表示部602bと表示部602aの表示面積が同じ例を示しているが特に限定されず、一方のサイズともう一方のサイズが異なっていてもよく、表示の品質も異なっていてもよい。例えば一方が他方よりも高精細な表示を行える表示パネルとしてもよい。
図12(B)は、閉じた状態であり、タブレット型端末600は、筐体601、太陽電池611、充放電制御回路650、バッテリー651、DCDCコンバータ652を有する。なお、図12(B)では充放電制御回路650の一例としてバッテリー651、DCDCコンバータ652を有する構成について示しており、バッテリー651は、上記実施の形態で説明した本発明の一態様に係る二次電池を有している。
なお、タブレット型端末600は2つ折り可能なため、未使用時に筐体601を閉じた状態にすることができる。従って、表示部602a、表示部602bを保護できるため、耐久性に優れ、長期使用の観点からも信頼性の優れたタブレット型端末600を提供することができる。
また、この他にも図12(A)及び図12(B)に示したタブレット型端末は、様々な情報(静止画、動画、テキスト画像等)を表示する機能、カレンダー、日付又は時刻などを表示部に表示する機能、表示部に表示した情報をタッチ入力操作又は編集するタッチ入力機能、様々なソフトウェア(プログラム)によって処理を制御する機能、等を有することができる。
タブレット型端末の表面に装着された太陽電池611によって、電力をタッチパネル、表示部、または映像信号処理部等に供給することができる。なお、太陽電池611は、筐体601の片面又は両面に設けることができ、バッテリー651の充電を効率的に行う構成とすることができる。
また、図12(B)に示す充放電制御回路650の構成、及び動作について図12(C)にブロック図を示し説明する。図12(C)には、太陽電池611、バッテリー651、DCDCコンバータ652、コンバータ653、スイッチSW1乃至SW3、表示部602について示しており、バッテリー651、DCDCコンバータ652、コンバータ653、スイッチSW1乃至SW3が、図12(B)に示す充放電制御回路650に対応する箇所となる。
まず、外光により太陽電池611により発電がされる場合の動作の例について説明する。太陽電池で発電した電力は、バッテリー651を充電するための電圧となるようDCDCコンバータ652で昇圧または降圧がなされる。そして、表示部602の動作に太陽電池611からの電力が用いられる際にはスイッチSW1をオンにし、コンバータ653で表示部602に必要な電圧に昇圧または降圧をすることとなる。また、表示部602での表示を行わない際には、SW1をオフにし、SW2をオンにしてバッテリー651の充電を行う構成とすればよい。
なお、太陽電池611については、発電手段の一例として示したが、特に限定されず、圧電素子(ピエゾ素子)や熱電変換素子(ペルティエ素子)などの他の発電手段によるバッテリー651の充電を行う構成であってもよい。例えば、無線(非接触)で電力を送受信して充電する無接点電力伝送モジュールや、また他の充電手段を組み合わせて行う構成としてもよい。
また、上記実施の形態で説明した本発明の一態様に係る二次電池を具備していれば、図12に示した電子機器に特に限定されないことは言うまでもない。
(実施の形態6)
さらに、電子機器の一例である移動体の例について、図13を用いて説明する。
先の実施の形態で説明した二次電池を制御用のバッテリーに用いることができる。制御用のバッテリーは、プラグイン技術や非接触給電による外部からの電力供給により充電をすることができる。なお、移動体が鉄道用電気車両の場合、架線や導電軌条からの電力供給により充電をすることができる。
図13(A)及び(B)は、電気自動車の一例を示している。電気自動車660には、バッテリー661が搭載されている。バッテリー661の電力は、制御回路662により出力が調整されて、駆動装置663に供給される。制御回路662は、図示しないROM、RAM、CPU等を有する処理装置664によって制御される。
駆動装置663は、直流電動機若しくは交流電動機単体、又は電動機と内燃機関と、を組み合わせて構成される。処理装置664は、電気自動車660の運転者の操作情報(加速、減速、停止など)や走行時の情報(上り坂や下り坂等の情報、駆動輪にかかる負荷情報など)の入力情報に基づき、制御回路662に制御信号を出力する。制御回路662は、処理装置664の制御信号により、バッテリー661から供給される電気エネルギーを調整して駆動装置663の出力を制御する。交流電動機を搭載している場合は、図示していないが、直流を交流に変換するインバータも内蔵される。
バッテリー661は、プラグイン技術による外部からの電力供給により充電することができる。例えば、商用電源から電源プラグを通じてバッテリー661に充電する。充電は、AC/DCコンバータ等の変換装置を介して、一定の電圧値を有する直流定電圧に変換して行うことができる。バッテリー661として、本発明の一態様に係る二次電池を搭載することで、電池の高容量化などに寄与することができ、利便性を向上させることができる。また、バッテリー661の特性の向上により、バッテリー661自体を小型軽量化できれば、車両の軽量化に寄与するため、燃費を向上させることができる。
なお、本発明の一態様の二次電池を具備していれば、上記で示した電子機器に特に限定されないことは言うまでもない。
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせて実施することが可能である。
本実施例において、電界の方向と、黒鉛が有するグラフェン層の面が向く方向との相関についての実験結果を示す。
具体的には、負極の活物質として用いる黒鉛が有する複数のグラフェン層の面が電界の方向に概略沿って又は概略平行に配列している場合(すなわちエッジ面が負極の最上面に露出している場合)と、グラフェン層の面が電界の方向に概略垂直に配列している場合(すなわちベーサル面が負極の最上面に露出している場合)とにおいて、それぞれのリチウムの挿入脱離反応の程度をサイクリックボルタンメトリ(Cyclic Voltammetry。以下、CV測定という。)により確認した。
CV測定にはコインセルを使用し、作用極に評価対象となる黒鉛片を、対極には金属リチウムを、電解液には1Mの過塩素酸リチウム(LiClO)をエチレンカーボネート(EC)溶液とジエチルカーボネート(DEC)の混合液(体積比1:1)に溶かしたものを用いた。セパレータには、ポリプロピレン(PP)を用いた。また、測定は、走査速度1.0mV/秒、走査範囲0.01V〜2.5V(vs.Li/Li+)で3サイクル行った。
ここで、上記の評価対象となる黒鉛片として、ダイサーで切断した約0.05gの直方体の形状(1.7mm×1.7mm×10mm)のHOPG(高配向性熱分解黒鉛)701、706を用いた。同等のものを二つ用意し、図14に示すように一方はベーサル面が上面に露出するように(図14(A)参照)、他方はエッジ面が上面に露出するように(図14(B)参照)コインセル700、705内に設置した。それぞれのHOPG701、706の上にセパレータ及び金属リチウムを配置した。前者をセルAとよび、後者をセルBとよぶことにする。
CV測定の結果を、図15に示す。図15(A)は、セルAのCV測定結果を示すものである。横軸は電位(V vs.Li/Li+)を示し、縦軸は電流密度(mA/g)を示す。図中の点線は第1サイクル、実線は第2サイクル、太線は第3サイクルを示すが、いずれのサイクルにおいても、走査範囲内において電流密度は−2〜2V(vs.Li/Li+)の範囲で変動し、貴な電位への走査時の電位1.1V近傍のピーク電流密度も高くない。また、測定結果はサイクルの回数によらない。
これに対し、図15(B)に示すセルBのCV測定においては、セルAで測定された電流密度よりも大きい結果となった。特に、貴な電位への走査時の電位0.7V(vs.Li/Li+)近傍のピークが顕著であり、第1サイクル(点線)、第2サイクル(実線)、第3サイクル(太線)とサイクル回数が増すごとにピーク値が増大した。
図14(A)に示すように、セルAは活物質である直方体のHOPG701のベーサル面702を上面に向けて(対極に向けて)設置している。従って、エッジ面703は側面の2面に位置するため、電解液に露出する面積はエッジ面の方がベーサル面よりも広い。しかし、HOPG701が有する複数のグラフェン層の面は、電界の方向と平行に配列していない。このようなセルAにおいて、CV測定は、電流密度の低い結果、すなわち電極の反応性が低い結果となった。
一方、図14(B)に示すように、セルBは活物質である直方体のHOPG706のエッジ面708を上面に向けて(対極に向けて)設置している。従って、側面の2面がベーサル面707となるため、HOPG706の電解液に露出する面積はエッジ面の方がベーサル面よりも狭い。このとき、HOPG706が有する複数のグラフェン層の面は、電界の方向に概略沿って又は概略平行に配列している。このようなセルBにおいて、CV測定は、電流密度の高い結果、すなわち電極の反応性が高い結果となった。
以上の結果から、複数のグラフェン層の面を電界の方向に概略沿って又は概略平行に配列することで、電極の反応性が高まることが分かった。すなわち、リチウムの挿入脱離を効率的に行うことが明らかとなった。
100 負極
101 集電体
102 活物質層
102a 活物質
102b 活物質
102c 活物質
102d 活物質
102e 活物質
103 グラフェン層
150 正極
151 集電体
152 活物質層
153 セパレータ
154 電界
160 正極
161 電気二重層
162 電解液
163 電気二重層
164 負極
200 負極
201 集電体
202 活物質層
202a 活物質
202b 活物質
203a グラフェン層
203b グラフェン層
300 負極
301 集電体
302 活物質層
302a 活物質
302b 活物質
303a グラフェン層
303b グラフェン層
350 負極
351 集電体
352 活物質層
352a 活物質
352b 活物質
352c 活物質
352d 活物質
353a グラフェン層
353b グラフェン層
353c グラフェン層
353d グラフェン層
370 負極
371 集電体
372 活物質
380 負極
381 集電体
382 活物質
450 二次電池
451 正極缶
452 負極缶
453 ガスケット
454 正極
455 正極集電体
456 正極活物質層
457 負極
458 負極集電体
459 負極活物質層
460 セパレータ
470 二次電池
471 正極集電体
472 正極活物質層
473 正極
474 負極集電体
475 負極活物質層
476 負極
477 セパレータ
478 外装体
480 二次電池
481 正極キャップ
482 電池缶
483 正極端子
484 正極
485 セパレータ
486 負極
487 負極端子
488 絶縁板
489 絶縁板
490 ガスケット(絶縁パッキン)
491 PTC素子
492 安全弁機構
500 表示装置
501 筐体
502 表示部
503 スピーカ部
504 二次電池
510 照明装置
511 筐体
512 光源
513 二次電池
514 天井
515 側壁
516 床
517 窓
520 室内機
521 筐体
522 送風口
523 二次電池
524 室外機
530 電気冷凍冷蔵庫
531 筐体
532 冷蔵室用扉
533 冷凍室用扉
534 二次電池
600 タブレット型端末
601 筐体
602 表示部
602a 表示部
602b 表示部
603 表示モード切り替えスイッチ
604 電源スイッチ
605 省電力モード切り替えスイッチ
607 操作スイッチ
608a 領域
608b 領域
609 操作キー
610 キーボード表示切り替えボタン
611 太陽電池
650 充放電制御回路
651 バッテリー
652 DCDCコンバータ
653 コンバータ
660 電気自動車
661 バッテリー
662 制御回路
663 駆動装置
664 処理装置
700 コインセル
701 HOPG
702 ベーサル面
703 エッジ面
705 コインセル
706 HOPG
707 ベーサル面
708 エッジ面

Claims (9)

  1. 集電体及び前記集電体上に設けられた黒鉛を含む負極と、正極と、を有し、
    前記黒鉛は、複数のグラフェン層を有し、
    前記複数のグラフェン層の面は、前記正極及び前記負極の間に形成される電界の方向に概略沿って配列していることを特徴とする二次電池。
  2. 集電体及び前記集電体上に設けられた黒鉛を含む負極と、正極と、を有し、
    前記黒鉛は、複数のグラフェン層を有し、
    前記複数のグラフェン層の面は、前記正極及び前記負極の間に形成される電界の方向に概略平行に配列していることを特徴とする二次電池。
  3. 集電体及び前記集電体上に設けられた複数の黒鉛を含む負極と、正極と、を有し、
    前記複数の黒鉛のそれぞれは、複数のグラフェン層を有し、
    前記複数のグラフェン層の面は、前記正極及び前記負極の間に形成される電界の方向に概略沿って配列していることを特徴とする二次電池。
  4. 集電体及び前記集電体上に設けられた複数の黒鉛を含む負極と、正極と、を有し、
    前記複数の黒鉛のそれぞれは、複数のグラフェン層を有し、
    前記複数のグラフェン層の面は、前記正極及び前記負極の間に形成される電界の方向に概略平行に配列していることを特徴とする二次電池。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一項において、前記グラフェン層の端部は、−O−Si、−O−P、−O−M(Mは金属)、−Si、−P、又は−M(Mは金属)のうちの1種又は2種以上により終端されていることを特徴とする二次電池。
  6. 請求項1乃至4のいずれか一項において、前記グラフェン層の端部は、C−O−Si、C−O−P、C−O−M(Mは金属)、C−Si、C−P、又はC−M(Mは金属)のうちの1種又は2種以上の構造を有することを特徴とする二次電池。
  7. 集電体及び前記集電体上に設けられた黒鉛を含む負極と、正極と、を有し、
    前記黒鉛は、複数のグラフェン層を有し、
    前記グラフェン層の端部は、−O−Si、−O−P、−O−M(Mは金属)、−Si、−P、又は−M(Mは金属)のうちの1種又は2種以上により終端されていることを特徴とする二次電池。
  8. 集電体及び前記集電体上に設けられた黒鉛を含む負極と、正極と、を有し、
    前記黒鉛は、複数のグラフェン層を有し、
    前記グラフェン層の端部は、C−O−Si、C−O−P、C−O−M(Mは金属)、C−Si、C−P、又はC−M(Mは金属)のうちの1種又は2種以上の構造を有することを特徴とする二次電池。
  9. 請求項1乃至8のいずれか一項に記載の二次電池を搭載した電子機器。
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