JP2014002311A - 静電荷像現像用トナーおよび画像形成方法 - Google Patents

静電荷像現像用トナーおよび画像形成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】低い定着温度であっても十分な定着強度が得られ、これにより、高光沢による視認不良を抑制することができる静電荷像現像用トナーおよび画像形成方法を提供すること。
【解決手段】加熱定着処理による定着工程を有する画像形成方法において用いられる静電荷像現像用トナーであって、活性水素基を有する結着樹脂中に、前記活性水素基と反応可能な官能基を2個以上有する多官能化合物が熱可塑性の皮膜によって内包されてなるマイクロカプセルが、分散されてなるトナー粒子よりなることを特徴とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、電子写真方式による画像形成に用いられる静電荷像現像用トナーおよびこの静電荷像現像用トナーを用いた画像形成方法に関する。
近年、電子写真方式の画像形成装置としては、地球環境の温暖化防止対策の要請により、省エネルギー化が図られたものが求められており、特に、多量のエネルギーを使用する定着システムの省エネルギー化が求められている。
このような要求に対応するために、静電荷像現像用トナー(以下、単に「トナー」ともいう。)として、低温定着が可能な、いわゆる低温定着性を有するトナーを用いることによってトナーの画像定着に必要とされる熱量を低減させることが検討されている。そして、低温定着性を有するトナーを得るためには、トナーを構成する結着樹脂としてシャープメルト性を有するものを用いることが有効な手法として広く知られている。このような特性を有する結着樹脂としてはポリエステル樹脂が有用であることが知られている(例えば特許文献1参照)。
一方、紙などの画像支持体に定着されたトナーで構成された文字画像は、当該文字画像の光沢度が大きいと、天井の照明などからの反射を受けて視認しづらいという問題がある。定着強度を実用的な大きさにするためには、定着温度をある程度高くする必要があるが、定着温度を高くすると画像の光沢度も大きくなる。このように、定着画像の光沢度は、定着強度によって左右されるので、定着強度(定着温度)の影響を受けることなく光沢度を制御することは難しい。
特開平9−146300号公報
本発明の目的は、低い定着温度であっても十分な定着強度が得られ、これにより、高光沢による視認不良を抑制することができる静電荷像現像用トナーおよび画像形成方法を提供することにある。
本発明の静電荷像現像用トナーは、加熱定着処理による定着工程を有する画像形成方法において用いられる静電荷像現像用トナーであって、
活性水素基を有する結着樹脂中に、前記活性水素基と反応可能な官能基を2個以上有する多官能化合物が熱可塑性の皮膜によって内包されてなるマイクロカプセルが、分散されてなるトナー粒子よりなることを特徴とする。
本発明の静電荷像現像用トナーにおいては、前記多官能化合物が、結着樹脂に対して0.01〜6.0質量%の割合で含有されることが好ましい。
本発明の静電荷像現像用トナーにおいては、前記マイクロカプセルを構成する皮膜が、融点が80〜140℃のものであることが好ましい。
本発明の静電荷像現像用トナーにおいては、前記多官能化合物において、活性水素基と反応可能な官能基が、イソシアネート基、イソチオシアネート基またはエポキシ基であることが好ましい。
本発明の静電荷像現像用トナーにおいては、前記結着樹脂における活性水素基が、−OH基、−SH基、−NHR基(Rはアルキル基または置換アルキル基を示す。)または−COOH基であることが好ましい。
本発明の静電荷像現像用トナーにおいては、前記トナー粒子が、コア粒子上にシェル層が形成されてなるコアシェル構造を有し、
前記コア粒子を構成する樹脂が、スチレン−アクリル共重合体樹脂であり、
前記シェル層を構成する樹脂が、ポリエステル樹脂であることが好ましい。
本発明の静電荷像現像用トナーにおいては、前記シェル層を構成するポリエステル樹脂が、ポリエステルセグメントの末端にスチレン−アクリル共重合体セグメントが結合されたスチレン−アクリル変性ポリエステル樹脂であることが好ましい。
本発明の画像形成方法は、加熱定着処理による定着工程を有する画像形成方法において、
上記の静電荷像現像用トナーを用いることを特徴とする。
本発明の画像形成方法においては、前記加熱定着処理における定着温度が125〜140℃であることが好ましい。
本発明の静電荷像現像用トナーによれば、当該静電荷像現像用トナーが、活性水素基を有する結着樹脂中に、当該活性水素基と反応可能な官能基を2個以上有する多官能化合物(以下、「特定多官能化合物」ともいう。)が熱可塑性の皮膜によって内包されてなるマイクロカプセルが、分散されてなるトナー粒子よりなることにより、加熱定着処理において、マイクロカプセルにおける皮膜が軟化または溶融されることによって、当該皮膜内から特定多官能化合物が放出され、これにより、当該特定多官能化合物が結着樹脂と架橋反応をすることから、低い定着温度であっても、十分な定着強度が得られる。そして、低い定着温度によって得られる定着画像が高光沢のものではないことから、高光沢による視認不良を抑制することができる。
本発明の画像形成方法によれば、上記トナーを用いることにより、低い定着温度であっても、十分な定着強度が得られるので、定着強度の影響を受けることなく低光沢の画像を形成することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
〔静電荷像現像用トナー〕
本発明の静電荷像現像用トナーは、加熱定着処理による定着工程を有する画像形成方法において用いられるものであって、活性水素基を有する結着樹脂中に、特定多官能化合物が熱可塑性の皮膜によって内包されてなるマイクロカプセルが、分散されてなるトナー粒子よりなるものである。
このトナー粒子には、活性水素基を有する結着樹脂以外の他の樹脂が含有されていてもよく、また、必要に応じて、着色剤、離型剤、荷電制御剤などの内添剤が含有されていてもよい。また、本発明のトナーは、トナー粒子に対して、外添剤が添加されてなるものであってもよい。
〔マイクロカプセル〕
トナー粒子を構成する結着樹脂中に分散されるマイクロカプセルは、少なくとも特定多官能化合物を含有する内包物と、当該内包物を取り囲む皮膜とにより構成される。
内包物には、結着樹脂における活性水素基と反応可能な官能基を2個以上有する多官能化合物が少なくとも含有され、その他の成分が含有されていてもよい。
内包物としての特定多官能化合物は、加熱定着処理において、活性水素基を有する結着樹脂と架橋反応する架橋剤として作用する。
特定多官能化合物としては、結着樹脂における活性水素基と反応可能な官能基、例えば、イソシアネート基を有する化合物(以下、「イソシアネート化合物」ともいう。)、イソチオシアネート基を有する化合物、(以下、「イソチオシアネート化合物」ともいう。)、エポキシ基を有する化合物(以下、「エポキシ化合物」ともいう。)などが挙げられる。
イソシアネート化合物としては、一分子中に2個以上のイソシアネート基を有する化合物であれば用いることができ、例えば、m−フェニレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、ナフタレン−1,4−ジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、3,3’−ジメチルジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、キシリレン−1,3−ジイソシアネート、4,4’−ジフェニルプロパンジイソシアネート、トリメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、プロピレン−1,2−ジイソシアネート、ブチレン−1,2−ジイソシアネート、エチリジンジイソシアネート、シクロヘキシレン−1,2−ジイソシアネート、シクロヘキシレン−1,4−ジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネートなどのジイソシアネートが挙げられる。また、4,4’,4’’−トリフェニルメタントリイソシアネート、トルエン−2,4,6−トリイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネートの3量体などのトリイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルイソシアネート、4,4’−ジメチルジフェニルメタン−2,2’,5,5’−テトライソシアネートなどの多価イソシアネートや、これらの多価イソシアネートを多価アミン、多価カルボン酸、多価チオール、多価ヒドロキシ化合物、エポキシ化合物などの親水性基を有する化合物に付加させたものを用いることもできる。さらには、上記のイソシアネート化合物を複数混合して用いることもできる。マイクロカプセルの調製を水中で行う場合には、イソシアネート基と水との反応速度が遅いヘキサメチレンジイソシアネート、シクロヘキシレン−1,2−ジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネートなどの脂肪族イソシアネート化合物を用いることが好ましい。
イソチオシアネート化合物としては、一分子中に2個以上のイソチオシアネート基を有する化合物であれば用いることができ、例えば、p−フェニレンジイソチオシアネート、キシリレン−1,4−ジイソチオシアネート、エチリジンジイソチオシアネートなどのジイソチオイソシアネートが挙げられる。
エポキシ化合物としては、例えば、グリシジルエーテル系、グリシジルエステル系、グリシジルアミン系、線状脂肪族エポキシサイド類、脂環族エポキシド類、グリシジルエーテルエステル類などが挙げられる。具体的には、ビスフェノールジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、p−オキシ安息香酸グリシジルエーテルエステル、ヘキサハイドロフタル酸ジグリシジルエステル、ジグリシジルアニリン、エポキシ化大豆油、リモネンジオキサイド、ブタジエンオキサイド、ジビニルベンゼンオキサイドなどが挙げられる。
内包物としての特定多官能化合物の含有割合は、結着樹脂に対して0.01〜6.0質量%であることが好ましく、より好ましくは0.1〜4.0質量%である。
この様に、特定多官能化合物の含有割合を上記範囲とすることにより、最低定着温度低減の効果がより確実に発現され、しかも、転写不要のない良好な画像形成をより確実に行うことができる。
皮膜は、加熱定着処理によって軟化または溶融する、熱可塑性のものであれば特に限定されず、例えば、ポリウレタンウレア樹脂、アミノ樹脂、アクリル樹脂などが挙げられる。
皮膜の融点は、80〜140℃であることが好ましく、より好ましくは、90〜130℃である。
皮膜の融点が、上記範囲内であることにより、低温定着温度とされる120〜140℃程度の熱が加わると、皮膜が軟化または溶融し、内包物である特定多官能化合物が放出される。
本発明において、皮膜の融点は、示差熱分析測定装置(DSC測定装置)「DSC−7」(パーキンエルマー社製)を用いて「ASTM D3418−82」に準じて測定される。
具体的には、測定試料を2〜10mg(好ましくは5mg)精密に秤量する。これをアルミパン中に入れ、リファレンスとして空のアルミパンを用い、測定温度範囲40〜150℃の間で、昇温速度10℃/minで常温常湿下において測定を行う。この昇温過程でメインピークの吸熱ピークが得られる。この吸熱ピークの温度をもって融点とする。
マイクロカプセルの粒径は、0.05〜100μmであることが好ましく、より好ましくは0.2〜50μmである。
マイクロカプセルの粒径が0.05μm未満である場合においては、最低定着温度低減の効果が発現しにくい。一方、マイクロカプセルの粒径が100μmを超える場合においては、転写が不均一となり、画像ムラが発生するおそれがある。
本発明において、マイクロカプセルの粒径は、下記のようにして測定される。
マイクロカプセル分散液を、遠心分離機「himac CF−15R」(日立製作所社製)を用いて15000rpmにて5分間の遠心分離処理を3回行い、液面に浮上したマイクロカプセルを採取し、室温にて乾燥させる。このマイクロカプセルを、走査型電子顕微鏡を用いて5000倍にて撮影する。撮影した画像をスキャナーにて取り込み、これを画像解析装置「ルーゼックスAP」(ニレコ社製)によって解析し、マイクロカプセル100個についての平均粒径を算出する。
マイクロカプセルの含有割合は、結着樹脂に対して0.01〜6.0質量%であることが好ましく、より好ましくは0.1〜4.0質量%である。
この様に、特定多官能化合物の含有割合を上記範囲とすることにより、最低定着温度低減の効果がより確実に発現され、しかも、転写不要のない良好な画像形成をより確実に行うことができる。
マイクロカプセルの製造方法としては、特に限定されず、公知の種々の方法を採用することができる。
マイクロカプセルの製造方法として、例えば、内包物としてイソシアネート化合物を用いる場合においては、イソシアネート化合物と溶媒とを混合しイソシアネート化合物溶液を調製する溶液調製工程と、当該イソシアネート化合物溶液と水とを界面活性剤の存在下で混合してO/Wエマルションとするエマルション調製工程と、当該O/Wエマルションの状態下においてイソシアネート化合物を界面重合させて皮膜を形成する皮膜形成工程とを経る方法が挙げられる。
以上のような製造方法においては、エマルション調製工程において、イソシアネート化合物溶液と水とを界面活性剤の存在下で混合して、水中にイソシアネート化合物溶液の細かい液滴が分散したO/Wエマルションとする。さらに、皮膜形成工程として、O/Wエマルションの状態下においてイソシアネート含有液の細かい液滴の表面に存在するイソシアネート化合物を界面重合させて皮膜を形成させる。以上の工程によって、極めて小さい粒径のマイクロカプセルを簡単に調製することができる。こうして得られたマイクロカプセルは水に分散した状態で得られるが、遠心分離、噴霧乾燥などの方法によって、マイクロカプセルを分離することができる。
皮膜形成工程における温度としては30〜90℃が好ましく、より好ましくは40〜80℃である。
また、マイクロカプセルを構成する皮膜の融点は、イソシアネート化合物の種類によって制御することができる。また、マイクロカプセルの粒径は、皮膜形成工程において、分散時の回転数と時間によって制御することができる。
マイクロカプセルは、溶剤法などの他の製造方法によって作製することもできる。
本発明において、マイクロカプセルとしては、市販品「セロゾールMC O−442」(中京油脂社製)などを用いることもできる。
〔結着樹脂〕
トナー粒子を構成する結着樹脂は、活性水素基を有するものであれば、公知の種々のものを用いることができる。活性水素基としては、例えば、−OH基、SH基、−NHR基(Rはアルキル基または置換アルキル基を示す。)、−COOH基などが挙げられる。すなわち、本発明でいう活性水素基とは構造中に水素原子を含有し、当該水素原子を単原子の状態に遊離させることが可能な官能基のことである。このような活性水素基を有する結着樹脂としては、例えば、スチレン系樹脂、アルキルアクリレートおよびアルキルメタクリレートなどの重合体よりなるアクリル系樹脂、スチレン−アクリル系共重合体樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリスルホン、ポリアリレート、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、オレフィン系樹脂、アミド樹脂、エポキシ樹脂などが挙げられる。これらは1種単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、樹脂に活性水素基を導入することもでき、その導入方法としては、樹脂を形成するために用いられるモノマーの原材料に、活性水素基の有するアルキル基やベンゼン環のある市販の原料薬品を使い、常法に従いモノマーを合成し、重合する方法が挙げられる。
スチレン系樹脂を形成するために用いられる重合性単量体としては、例えば、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、p−フェニルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレンなどのスチレンおよびこれらの誘導体が挙げられる。また、アクリル系樹脂を形成するために用いられる重合性単量体としては、例えば、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル、メタクリル酸ジメチルアミノエチルなどのメタクリル酸エステルおよびこれらの誘導体;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸フェニルなどのアクリル酸エステルおよびこれらの誘導体などが挙げられる。また、スチレン−アクリル系共重合体樹脂を形成するための重合性単量体としては、上述のスチレンおよびその誘導体、メタクリル酸エステルおよびその誘導体、アクリル酸エステルおよびその誘導体などが挙げられる。これらは1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、ポリエステル樹脂は、公知の多価アルコール成分と、公知の多価カルボン酸成分とにより得られ、多価アルコール成分としては、例えば1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテンジオールなどの脂肪族ジオール;ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物などの芳香族ジオール;グリセリン、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン、ソルビトールなどの3価以上の多価アルコールなどが挙げられる。これらの多価アルコール成分は単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。また、不飽和アルコールとしては、アルケンジオール、具体的には、2−ブチン−1,4ジオールの他、3−ブチン−1,4ジオール、9−オクタデゼン−7,12ジオールなどが挙げられる。
多価カルボン酸成分としては、例えば、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、マレイン酸、フマル酸などの脂肪族カルボン酸;フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸などの芳香族カルボン酸などがあげられる。また、3価のカルボン酸としては、例えばトリメット酸などが挙げられる。
ポリエステル樹脂としては、ポリエステルセグメントの末端にスチレン−アクリル共重合体セグメントが結合されたスチレン−アクリル変性ポリエステル樹脂を用いることもできる。
本発明に係るトナー粒子においては、組成の異なる樹脂よりなる2層以上の構成とすることもできる。トナー粒子が多層構造である場合においては、マイクロカプセルは多層構造の少なくとも1層に存在していればよい。この場合、トナー粒子は、マイクロカプセルが存在する箇所に活性水素基が存在する構成であればよい。
また、本発明に係るトナー粒子においては、特に、コア粒子上にシェル層が形成されてなるコア−シェル構造を有することが好ましい。そして、このコア−シェル構造において、コア粒子を構成する樹脂(以下、「コア用樹脂」ともいう。)がスチレン−アクリル共重合体樹脂であり、シェル層を構成する樹脂(以下、「シェル用樹脂」ともいう。)がスチレン−アクリル変性ポリエステル樹脂であることが好ましい。このような構成であることにより、十分な低温定着性および耐熱保管性を得ることができる。トナー粒子がコアシェル構造である場合においては、マイクロカプセルはコア粒子およびシェル層の少なくとも一方に存在していればよい。この場合、トナー粒子は、マイクロカプセルが存在する箇所に活性水素基が存在する構成であればよい。
トナー粒子がコアシェル構造であって、シェル用樹脂がスチレン−アクリル変性ポリエステル樹脂である場合において、スチレン−アクリル共重合体セグメントの含有割合(以下、「スチレン−アクリル変性量」ともいう。)が5質量%以上30質量%以下であることが好ましく、より好ましくは5質量%以上25質量%以下である。
スチレン−アクリル変性ポリエステル樹脂におけるスチレン−アクリル変性量が上記の範囲にあることにより、コア用樹脂がスチレン−アクリル共重合体樹脂である場合において、スチレン−アクリル共重合体樹脂との親和性が適正に制御され、薄層でありながらより均一な膜厚でかつ平滑なシェル層を形成することができる。一方、スチレン−アクリル変性量が過小である場合は、均一な膜厚のシェル層を形成することができず、部分的にコア粒子が露出してしまう結果、十分な耐熱保管性が得られない。また、スチレン−アクリル変性量が過大である場合は、スチレン−アクリル変性ポリエステル樹脂が軟化点の高いものとなるため、トナー粒子全体として十分な低温定着性が得られない。
ここで、スチレン−アクリル変性ポリエステル樹脂におけるスチレン−アクリル変性量は、具体的には、スチレン−アクリル変性ポリエステル樹脂を合成するために用いられる材料の全質量、すなわち、ポリエステルセグメントとなる多価カルボン酸モノマーおよび/または多価アルコールモノマーと、スチレン−アクリル共重合体セグメントとなる芳香族系ビニル単量体および(メタ)アクリル酸エステル系単量体と、これらを結合させるための両反応性モノマーを合計した全質量に対する、芳香族系ビニル単量体および(メタ)アクリル酸エステル系単量体の質量の割合をいう。
スチレン−アクリル変性ポリエステル樹脂を製造する方法としては、既存の一般的なスキームを使用することができる。代表的な方法としては、次の3つが挙げられる。
(A−1)ポリエステルセグメントを予め重合しておき、当該ポリエステルセグメントに両反応性モノマーを反応させ、さらに、スチレン−アクリル共重合体セグメントを形成するための芳香族系ビニル単量体および(メタ)アクリル酸エステル系単量体を反応させる方法。
(A−2)スチレン−アクリル共重合体セグメントを予め重合しておき、当該スチレン−アクリル共重合体セグメントに両反応性モノマーを反応させ、さらに、ポリエステルセグメントを形成するための多価カルボン酸モノマーおよび多価アルコールモノマーを反応させる方法。
(B)ポリエステルセグメントおよびスチレン−アクリル共重合体セグメントをそれぞれ予め重合しておき、これらに両反応性モノマーを反応させることにより、両者を結合させる方法。
(A−1)の方法について具体的に説明すると、
(1)ポリエステルセグメントとなる、未変性のポリエステル樹脂と、芳香族系ビニル単量体および(メタ)アクリル酸エステル系単量体と、両反応性モノマーとを混合する混合工程、
(2)芳香族系ビニル単量体および(メタ)アクリル酸エステル系単量体を重合させる重合工程
を経ることにより、ポリエステルセグメントの末端にスチレン−アクリル共重合体セグメントを形成させることができる。
混合工程(1)においては、加熱することが好ましい。加熱温度としては、未変性のポリエステル樹脂、芳香族系ビニル単量体、(メタ)アクリル酸エステル系単量体および両反応性モノマーを混合させることができる範囲であればよく、良好な混合が得られると共に、重合制御が容易となることから、例えば80〜120℃とすることができ、より好ましくは85〜115℃、さらに好ましくは90〜110℃である。
未変性のポリエステル樹脂、芳香族系ビニル単量体、(メタ)アクリル酸エステル系単量体および両反応性モノマーのうち、芳香族系ビニル単量体および(メタ)アクリル酸エステル系単量体の使用割合は、用いられる樹脂材料の全質量、すなわち前記の4者の全質量を100質量%としたときの芳香族系ビニル単量体および(メタ)アクリル酸エステル系単量体の合計の割合が5質量%以上30質量%以下とされ、特に、5質量%以上20質量%以下とされることが好ましい。
用いられる樹脂材料の全質量に対する芳香族系ビニル単量体および(メタ)アクリル酸エステル系単量体の合計の割合が上記の範囲にあることにより、スチレン−アクリル変性ポリエステル樹脂とコア粒子を構成するスチレン−アクリル共重合体樹脂との親和性が適正に制御され、薄層でありながらより均一な膜厚でかつ平滑なシェル層を形成することができる。一方、当該割合が過小である場合は、得られるスチレン−アクリル変性ポリエステル樹脂が、均一な膜厚のシェル層を形成することができるものとならず、部分的にコア粒子が露出してしまう結果、得られるトナーに十分な耐熱保管性が得られない。また、当該割合が過大である場合は、得られるスチレン−アクリル変性ポリエステル樹脂が軟化点の高いものとなるため、得られるトナーが、全体として十分な低温定着性が得られないものとなる。
また、芳香族系ビニル単量体および(メタ)アクリル酸エステル系単量体の相対的な割合は、下記式(ア)で表されるFOX式で算出されるガラス転移点(Tg)が35〜80℃、好ましくは40〜60℃の範囲となるような割合とされることが好ましい。
式(ア):1/Tg=Σ(Wx/Tgx)
〔式(ア)において、Wxは単量体xの重量分率、Tgxは単量体xの単独重合体のガラス転移点である。〕
なお、本明細書においては、両反応性モノマーはガラス転移点の計算に用いないものとする。
未変性のポリエステル樹脂、芳香族系ビニル単量体、(メタ)アクリル酸エステル系単量体および両反応性モノマーのうち、両反応性モノマーの使用割合は、用いられる樹脂材料の全質量、すなわち前記の4者の全質量を100質量%としたときの両反応性モノマーの割合が0.1質量%以上5.0質量%以下とされ、特に、0.5質量%以上3.0質量%以下とされることが好ましい。
〔芳香族系ビニル単量体および(メタ)アクリル酸エステル系単量体〕
スチレン−アクリル共重合体セグメントを形成するための芳香族系ビニル単量体および(メタ)アクリル酸エステル系単量体は、ラジカル重合を行うことができるエチレン性不飽和結合を有するものである。
芳香族系ビニル単量体としては、例えば、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、p−フェニルスチレン、p−クロロスチレン、p−エチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、3,4−ジクロロスチレンなどおよびその誘導体が挙げられる。
これらの芳香族系ビニル単量体は1種単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
(メタ)アクリル酸エステル系単量体としては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル、β−ヒドロキシアクリル酸エチル、γ−アミノアクリル酸プロピル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチルなどが挙げられる。
これらの(メタ)アクリル酸エステル系単量体は1種単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
スチレン−アクリル共重合体セグメントを形成するための芳香族系ビニル単量体および(メタ)アクリル酸エステル系単量体としては、優れた帯電性、画質特性などを得る観点から、スチレンまたはその誘導体を多く用いることが好ましい。具体的には、スチレンまたはその誘導体の使用量が、スチレン−アクリル共重合体セグメントを形成するために用いられる全単量体(芳香族系ビニル単量体および(メタ)アクリル酸エステル系単量体)中の50質量%以上であることが好ましい。
〔両反応性モノマー〕
スチレン−アクリル共重合体セグメントを形成するための両反応性モノマーとしては、ポリエステルセグメントを形成するための多価カルボン酸モノマーおよび/または多価アルコールモノマーと反応し得る基と重合性不飽和基とを有するモノマーであればよく、具体的には、例えばアクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、マレイン酸および無水マレイン酸などを用いることができる。
〔未変性ポリエステル樹脂〕
スチレン−アクリル変性ポリエステル樹脂を作製するために用いる未変性のポリエステル樹脂は、上述した多価アルコール成分とおよび多価カルボン酸成分とを原料として適宜の触媒の存在下で重縮合反応によって製造することができる。
多価カルボン酸成分としては、フマル酸、マレイン酸、メサコン酸などの脂肪族不飽和ジカルボン酸を用いることが好ましく、特に、下記一般式(A)で表される脂肪族不飽和ジカルボン酸を用いることが好ましい。
一般式(A):HOOC−(CR1 =CR2 −COOH
〔式中、R1 、R2 は水素原子、メチル基またはエチル基であって、互いに同じであっても異なっていてもよい。nは1または2の整数である。〕
脂肪族不飽和ジカルボン酸を用いることにより、得られたスチレン−アクリル変性ポリエステル樹脂が、確実に、薄層でありながらより均一な膜厚でかつ平滑なシェル層を形成することができるものとなる。特に、上記一般式(A)で表される脂肪族不飽和ジカルボン酸を用いることにより、得られたスチレン−アクリル変性ポリエステル樹脂が、一層確実に、薄層でありながらより均一な膜厚でかつ平滑なシェル層を形成することができるものとなる。
用いる全多価カルボン酸成分における脂肪族不飽和ジカルボン酸の割合は、25モル%以上75モル%以下とされることが好ましく、特に30モル%以上60モル%以下であることがより好ましい。
用いる脂肪族不飽和ジカルボン酸の割合が上記の範囲にあることにより、得られたスチレン−アクリル変性ポリエステル樹脂が、より一層確実に、薄層でありながらより均一な膜厚でかつ平滑なシェル層を形成することができるものとなる。一方、用いる脂肪族不飽和ジカルボン酸の割合が過小である場合は、得られるトナーに十分な耐熱保管性および帯電性が得られないことがあり、また、用いる脂肪族不飽和ジカルボン酸の割合が過大である場合は、得られるトナーに十分な帯電性が得られないことがある。
多価カルボン酸成分と多価アルコール成分の比率は、多価アルコール成分の水酸基[OH]と多価カルボン酸成分のカルボキシル基[COOH]との当量比[OH]/[COOH]が、好ましくは1.5/1〜1/1.5、さらに好ましくは1.2/1〜1/1.2である。
未変性のポリエステル樹脂を合成するための触媒としては、従来公知の種々の触媒を使用することができる。
スチレン−アクリル変性ポリエステル樹脂を得るための未変性のポリエステル樹脂は、ガラス転移点が40℃以上70℃以下であることが好ましく、より好ましくは50℃以上65℃以下の範囲である。未変性のポリエステル樹脂のガラス転移点が40℃以上であることにより、当該ポリエステル樹脂について高温領域における凝集力が適切なものとなり、定着の際にホットオフセット現象を生じることが抑制される。また、未変性のポリエステル樹脂のガラス転移点が70℃以下であることにより、定着の際に十分な溶融を得ることができて十分な最低定着温度を確保することができる。
また、当該未変性のポリエステル樹脂の重量平均分子量(Mw)は、1,500以上60,000以下であることが好ましく、より好ましくは3,000以上40,000以下の範囲である。
重量平均分子量が1,500以上であることにより、樹脂全体として好適な凝集力が得られ、定着の際にホットオフセット現象を生じることが抑制される。また、重量平均分子量が60,000以下であることにより、十分な溶融を得ることができて十分な最低定着温度を確保することができながら、定着の際にホットオフセット現象を生じることが抑制される。
当該未変性のポリエステル樹脂は、用いる多価カルボン酸モノマーおよび/または多価アルコールモノマーとして、カルボン酸価数またはアルコール価数を選択することなどによって、一部枝分かれ構造や架橋構造などが形成されていてもよい。
〔重合開始剤〕
スチレン−アクリル共重合体セグメントの重合においては、ラジカル重合開始剤の存在下で重合を行うことが好ましく、ラジカル重合開始剤の添加の時期は特に制限されないが、ラジカル重合の制御が容易であるという点で、当該スチレン−アクリル共重合体セグメントの重合を形成するための芳香族系ビニル単量体および(メタ)アクリル酸エステル系単量体を混合した後で添加することが好ましい。
重合開始剤としては、公知の種々の重合開始剤が好適に用いられる。具体的には、例えば過酸化水素、過酸化アセチル、過酸化クミル、過酸化−tert−ブチル、過酸化プロピオニル、過酸化ベンゾイル、過酸化クロロベンゾイル、過酸化ジクロロベンゾイル、過酸化ブロモメチルベンゾイル、過酸化ラウロイル、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、ペルオキシ炭酸ジイソプロピル、テトラリンヒドロペルオキシド、1−フェニル−2−メチルプロピル−1−ヒドロペルオキシド、過トリフェニル酢酸−tert−ブチルヒドロペルオキシド、過ギ酸−tert−ブチル、過酢酸−tert−ブチル、過安息香酸−tert−ブチル、過フェニル酢酸−tert−ブチル、過メトキシ酢酸−tert−ブチル、過N−(3−トルイル)パルミチン酸−tert−ブチルなどの過酸化物類;2,2′−アゾビス(2−アミノジプロパン)塩酸塩、2,2′−アゾビス−(2−アミノジプロパン)硝酸塩、1,1′−アゾビス(1−メチルブチロニトリル−3−スルホン酸ナトリウム)、4,4′−アゾビス−4−シアノ吉草酸、ポリ(テトラエチレングリコール−2,2′−アゾビスイソブチレート)などのアゾ化合物などが挙げられる。
〔連鎖移動剤〕
また、スチレン−アクリル共重合体セグメントの重合においては、スチレン−アクリル共重合体セグメントの分子量を調整することを目的として、一般的に用いられる連鎖移動剤を用いることができる。連鎖移動剤としては特に限定されるものではなく、例えばアルキルメルカプタン、メルカプト脂肪酸エステルなどを挙げることができる。
連鎖移動剤は、当該スチレン−アクリル共重合体セグメントの重合を形成するための芳香族系ビニル単量体および(メタ)アクリル酸エステル系単量体の混合工程において樹脂材料と共に混合させておくことが好ましい。
連鎖移動剤の添加量は、所望するスチレン−アクリル共重合体セグメントの分子量や分子量分布によって異なるが、具体的には芳香族系ビニル単量体および(メタ)アクリル酸エステル系単量体、並びに両反応性モノマーの合計量に対して、0.1〜5質量%の範囲で添加することが好ましい。
当該スチレン−アクリル共重合体セグメントの重合における重合温度は、特に限定されず、芳香族系ビニル単量体および(メタ)アクリル酸エステル系単量体間の重合および未変性のポリエステル樹脂への結合が進行する範囲において適宜選択することができる。重合温度としては、例えば、85℃以上125℃以下であることが好ましく、90℃以上120℃以下であることがより好ましく、95℃以上115℃以下であることがさらに好ましい。
スチレン−アクリル変性ポリエステル樹脂の作製においては、重合後の残留モノマー量など乳化物からの揮発性有機物質が、1,000ppm以下に抑制されることが実用上好ましく、より好ましくは500ppm以下、さらに好ましくは200ppm以下である。
結着樹脂のガラス転移点は、20〜60℃であることが好ましく、より好ましくは30〜50℃である。
本発明において、結着樹脂のガラス転移点は、示差走査熱量計「Diamond DSC」(パーキンエルマー社製)を用いて測定されるものである。
具体的には、試料(結着樹脂)4.5mgを小数点以下2桁まで精秤し、アルミニウム製パンに封入して、DSC−7サンプルホルダーにセットする。リファレンスは、空のアルミニウム製パンを使用し、測定温度0〜200℃、昇温速度10℃/分、降温速度10℃/分にて、Heat−Cool−Heatの温度制御を行い、その2nd.Heatにおけるデータを基に解析を行う。ガラス転移点は、第1の吸熱ピークの立ち上がり前のベースラインの延長線と、第1の吸熱ピークの立ち上がり部分からピーク頂点までの間で最大傾斜を示す接線との交点の値とする。
結着樹脂の軟化点は、60〜140℃であることが好ましく、より好ましくは80〜120℃である。
本発明において、結着樹脂の軟化点は、以下のようにして測定されるものである。
まず、20℃±1℃、50%±5%RHの環境下において、試料(結着樹脂)1.1gをシャーレに入れ平らにならし、12時間以上放置した後、成型器「SSP−10A」(島津製作所製)によって3820kg/cm2 の力で30秒間加圧し、直径1cmの円柱型の成型サンプルを作成し、次いで、この成型サンプルを、24℃±5℃、50%±20%RHの環境下において、フローテスター「CFT−500D」(島津製作所製)により、荷重196N(20kgf)、開始温度60℃、予熱時間300秒間、昇温速度6℃/分の条件で、円柱型ダイの穴(1mm径×1mm)より、直径1cmのピストンを用いて予熱終了時から押し出し、昇温法の溶融温度測定方法でオフセット値5mmの設定で測定したオフセット法温度Toffsetが、結着樹脂の軟化点とされる。
結着樹脂の重量平均分子量は、5000〜100000であることが好ましく、より好ましくは10000〜50000である。
本発明において、結着樹脂の重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定されるものである。具体的には、装置「HLC−8220」(東ソー社製)およびカラム「TSKguardcolumn+TSKgelSuperHZM−M3連」(東ソー社製)を用い、カラム温度を40℃に保持しながら、キャリア溶媒としてテトラヒドロフラン(THF)を流速0.2mL/分で流し、試料(結着樹脂)を室温において超音波分散機を用いて5分間処理を行う溶解条件で濃度1mg/mLになるようにTHFに溶解させ、次いで、ポアサイズ0.2μmのメンブランフィルターで処理して試料溶液を得、この試料溶液10μLを上記のキャリア溶媒と共に装置内に注入し、屈折率検出器(RI検出器)を用いて検出し、試料の有する分子量分布を単分散のポリスチレン標準粒子を用いて測定した検量線を用いて算出されるものである。検量線測定用のポリスチレンとしては10点用いる。
〔着色剤〕
本発明に係るトナー粒子が着色剤を含有したものとして構成される場合の着色剤としては、カーボンブラック、磁性体、染料、他の顔料などを任意に使用することができる。
カーボンブラックとしてはチャンネルブラック、ファーネスブラック、アセチレンブラック、サーマルブラック、ランプブラックなどを用いることができる。
磁性体としては鉄、ニッケル、コバルトなどの強磁性金属、これらの金属を含む合金、フェライト、マグネタイトなどの強磁性金属の化合物などを用いることができる。
また、顔料としてはC.I.ピグメントレッド2、同3、同5、同7、同15、同16、同48:1、同48:3、同53:1、同57:1、同81:4、同122、同123、同139、同144、同149、同166、同177、同178、同208、同209、同222、C.I.ピグメントオレンジ31、同43、C.I.ピグメントイエロー3、同9、同14、同17、同35、同36、同65、同74、同83、同93、同94、同98、同110、同111、同138、同139、同153、同155、同180、同181、同185、C.I.ピグメントグリーン7、C.I.ピグメントブルー15:3、同15:4、同60、中心金属が亜鉛、チタン、マグネシウムなどであるフタロシアニン顔料などを用いることができ、これらの混合物も用いることができる。染料としてはC.I.ソルベントレッド1、同3、同14、同17、同18、同22、同23、同49、同51、同52、同58、同63、同87、同111、同122、同127、同128、同131、同145、同146、同149、同150、同151、同152、同153、同154、同155、同156、同157、同158、同176、同179、ピラゾロトリアゾールアゾ染料、ピラゾロトリアゾールアゾメチン染料、ピラゾロンアゾ染料、ピラゾロンアゾメチン染料、C.I.ソルベントイエロー19、同44、同77、同79、同81、同82、同93、同98、同103、同104、同112、同162、C.I.ソルベントブルー25、同36、同60、同70、同93、同95などを用いることができ、またこれらの混合物も用いることができる。
〔離型剤〕
本発明に係るトナー粒子が離型剤を含有したものとして構成される場合の離型剤としては、例えば、低分子量ポリエチレンワックス、低分子量ポリプロピレンワックス、フィッシャートロプシュワックス、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックスのような炭化水素系ワックス類、カルナウバワックス、ペンタエリスリトールベヘン酸エステル、ベヘン酸ベヘニル、クエン酸ベヘニルなどのエステルワックス類などが挙げられる。これらは1種単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
〔帯電制御剤〕
本発明に係るトナー粒子が荷電制御剤を含有したものとして構成される場合の荷電制御剤としては、公知の種々のものを使用することができる。
荷電制御剤としては、水系媒体中に分散することができる公知の種々の化合物を用いることができ、具体的には、ニグロシン系染料、ナフテン酸または高級脂肪酸の金属塩、アルコキシル化アミン、第4級アンモニウム塩化合物、アゾ系金属錯体、サリチル酸金属塩あるいはその金属錯体などが挙げられる。
〔外添剤〕
本発明に係るトナー粒子は、そのまま使用することが可能であるが、トナーとしての帯電性能や流動性、あるいはクリーニング性を向上させる観点から、その表面に公知の無機微粒子や有機微粒子などの粒子、滑材を外添剤として添加することが好ましい。
外添剤としては種々のものを組み合わせて使用してもよい。
無機微粒子としては、例えばシリカ微粒子、アルミナ微粒子、酸化チタン微粒子などの無機酸化物微粒子や、ステアリン酸アルミニウム微粒子、ステアリン酸亜鉛微粒子などの無機ステアリン酸化合物微粒子、あるいはチタン酸ストロンチウム、チタン酸亜鉛などの無機チタン酸化合物微粒子などが挙げられる。
これら無機微粒子は、耐熱保管性および環境安定性の観点から、シランカップリング剤やチタンカップリング剤、高級脂肪酸、シリコーンオイルなどによって表面処理が行われたものであることが好ましい。
〔トナーの平均粒径〕
本発明のトナーの平均粒径は、例えば体積基準のメジアン径(D50)で3〜10μmであることが好ましい。この粒径は、例えば乳化重合凝集法を採用して製造する場合には、使用する凝集剤の濃度や有機溶媒の添加量、融着時間、重合体の組成によって制御することができる。
体積基準のメジアン径が上記の範囲にあることにより、例えば1200dpi(dpi;1インチ(2.54cm)あたりのドット数)レベルの非常に微小なドット画像を忠実に再現することができる。
本発明において、トナーの体積基準のメジアン径は「マルチサイザー3」(ベックマン・コールター社製)に、データ処理用ソフト「Software V3.51」を搭載したコンピューターシステムを接続した測定装置を用いて測定・算出されるものである。
具体的には、試料(トナー)0.02gを、界面活性剤溶液20mL(トナー粒子の分散を目的として、例えば界面活性剤成分を含む中性洗剤を純水で10倍希釈した界面活性剤溶液)に添加して馴染ませた後、超音波分散を1分間行い、トナー粒子分散液を調製し、このトナー粒子分散液を、サンプルスタンド内の「ISOTONII」(ベックマン・コールター社製)の入ったビーカーに、測定装置の表示濃度が8%になるまでピペットにて注入する。ここで、この濃度範囲にすることにより、再現性のある測定値を得ることができる。そして、測定装置において、測定粒子カウント数を25000個、アパーチャ径を100μmにして頻度値を算出し、体積積算分率の大きい方から50%の粒子径が体積基準のメジアン径とされる。
〔トナー粒子の平均円形度〕
本発明のトナーは、このトナーを構成する個々のトナー粒子について、転写効率の向上の観点から、下記式(T)で示される円形度の算術平均値が0.850〜0.990であることが好ましい。
式(T):円形度=粒子投影像と同等の投影面積を有する真円の周囲長/粒子投影像の周囲長
本発明において、トナー粒子の平均円形度は「FPIA−2100」(Sysmex社製)を用いて測定される値である。
具体的には、試料(トナー)を界面活性剤水溶液に湿潤させ、超音波分散を1分間行い、分散した後、「FPIA−2100」を用い、測定条件HPF(高倍率撮像)モードにて、HPF検出数3000〜10000個の適正濃度で測定を行う。この範囲であれば、再現性のある測定値が得られる。
〔トナーの製造方法〕
本発明のトナーを製造する方法としては、公知の種々の方法を採用することができるが、トナー粒径の制御性の観点から、乳化重合凝集法を用いることが好ましい。
本発明のトナーの製造方法について、具体的な一例を下記に示す。
(1−1)水系媒体中において、結着樹脂による微粒子(以下、「樹脂微粒子」ともいう。)が分散されてなる分散液(以下、「樹脂微粒子分散液」ともいう。)を調製する樹脂微粒子分散液調製工程
(1−2)水系媒体中において、着色剤による微粒子(以下、「着色剤微粒子」ともいう。)が分散されてなる分散液(以下、「着色剤微粒子分散液」ともいう。)を調製する着色剤微粒子分散液調製工程
(2)樹脂微粒子分散液および着色剤微粒子分散液を混合し、樹脂微粒子および着色剤微粒子を会合することによって、トナー粒子を形成するトナー粒子形成工程
(3)熱エネルギーにより熟成させて、トナー粒子の形状を調整する熟成工程
(4)トナー粒子の分散系(水系媒体)からトナー粒子を濾別し、当該トナー粒子から界面活性剤などを除去する洗浄工程
(5)洗浄処理されたトナー粒子を乾燥する乾燥工程、から構成され必要に応じて、
(6)乾燥処理されたトナー粒子に外添剤を添加する外添剤添加工程
を加えることができる。
本発明において、「水系媒体」とは、水50〜100質量%と、水溶性の有機溶媒0〜50質量%とからなる媒体をいう。水溶性の有機溶媒としては、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、アセトン、メチルエチルケトン、テトラヒドロフランを例示することができ、樹脂を溶解しないアルコール系有機溶媒が好ましい。
(1−1)樹脂微粒子分散液調製工程
樹脂微粒子は、例えば乳化重合法により形成することができ、具体的には、臨界ミセル濃度(CMC)以下の界面活性剤を含有した水系媒体中に、樹脂を形成するための単量体に必要に応じて離型剤や荷電制御剤などのトナー粒子構成成分を溶解あるいは分散させた単量体溶液を添加し、機械的エネルギーを加えて液滴を形成させ、次いで、水溶性のラジカル重合開始剤を添加して、液滴中において重合反応を進行させることにより樹脂微粒子(A)を形成することができる。なお、前記液滴中に油溶性の重合開始剤が含有されていてもよい。この工程においては、機械的エネルギーを付与して強制的に乳化(液滴の形成)処理が必須となる。かかる機械的エネルギーの付与手段としては、ホモミキサー、超音波、マントンゴーリンなどの強い撹拌または超音波振動エネルギーの付与手段を挙げることができる。
この工程において得られる樹脂微粒子の粒径は、体積基準のメジアン径で50〜300nmであることが好ましい。
本発明において、樹脂微粒子の体積基準のメジアン径は、「UPA−150」(マイクロトラック社製)を用いて測定される。
〔界面活性剤〕
界面活性剤としては、公知の種々のカチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤などを使用することができる。
カチオン性界面活性剤の具体例としては、ドデシルアンモニウムブロマイド、ドデシルトリメチルアンモニウムブロマイド、ドデシルピリジニウムクロライド、ドデシルピリジニウムブロマイド、ヘキサデイシルトリメチルアンオニウムブロマイドなどが挙げられる。
ノニオン性界面活性剤の具体例としては、ドデシルポリオキシエチレンエーテル、ヘキサデシルポリオキシエチレンエーテル、ノリルフェニルポリキオシエチレンエーテル、ラウリルポリオキシエチレンエーテル、ソルビタンモノオレアートポリオキシエチレンエーテル、スチリルフェニルポリオキシエチレンエーテル、モノデカノイルショ糖などが挙げられる。
アニオン性界面活性剤の具体例としては、ステアリン酸ナトリウム、ラウリン酸ナトリウムなどの脂肪族石鹸や、ラウリル硫酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ポリオキシエチレン(2)ラウリルエーテル硫酸ナトリウムなどが挙げることができる。
以上の界面活性剤は、所望に応じて、1種単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
〔重合開始剤〕
重合開始剤としては、水溶性の重合開始剤であれば適宜のものを使用することができる。例えば、過硫酸塩(過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウムなど)、アゾ系化合物(4,4’−アゾビス4−シアノ吉草酸およびその塩、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)塩など)、パーオキシド化合物などが挙げられる。
〔連鎖移動剤〕
樹脂の分子量を調整することを目的として、一般的に用いられる連鎖移動剤を用いることができる。連鎖移動剤としては、例えば、2−クロロエタノール、オクチルメルカプタン、ドデシルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタンなどのメルカプタンおよびスチレンダイマーなどを挙げることができる。
(1−2)着色剤微粒子分散液調製工程
着色剤微粒子分散液は、着色剤を水系媒体中に分散することにより調製することができる。着色剤の分散処理は、着色剤が均一に分散されることから、水系媒体中において界面活性剤濃度を臨界ミセル濃度(CMC)以上にした状態で行われることが好ましい。着色剤の分散処理に使用する分散機としては、公知の種々の分散機を用いることができる。
使用される界面活性剤としては、例えば上述の界面活性剤と同様のものを挙げることができる。
この工程において得られる着色剤微粒子の粒径は、体積基準のメジアン径で20〜100nmであることが好ましい。
本発明において、着色剤微粒子の体積基準のメジアン径は、電気泳動光散乱光度計「ELS−800」(大塚電子社製)を用いて測定される。
(2)トナー粒子形成工程
トナー粒子は、例えば、水系媒体中に凝集剤を臨界凝集濃度以上となるよう添加し、次いで、樹脂微粒子のガラス転移点以上であって、かつ、これら混合物の融解ピーク温度(℃)以上の温度に加熱することによって、樹脂微粒子および着色剤微粒子を凝集、具体的には塩析を進行させると同時に融着を並行して進め、所望の粒径まで成長したところで、凝集停止剤を添加して粒子成長を停止させ、さらに、必要に応じて粒子形状を制御するために加熱を継続して行うことにより形成することができる。
〔凝集剤〕
凝集剤としては、特に限定されるものではないが、金属塩から選択されるものが好適に使用される。金属塩としては、例えばナトリウム、カリウム、リチウムなどのアルカリ金属の塩などの一価の金属塩;カルシウム、マグネシウム、マンガン、銅などの二価の金属塩;鉄、アルミニウムなどの三価の金属塩などが挙げられる。具体的な金属塩としては、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化リチウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化亜鉛、硫酸銅、硫酸マグネシウム、硫酸マンガンなどを挙げることができ、これらの中で、より少量で凝集を進めることができることから、二価の金属塩を用いることが特に好ましい。これらは1種単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
使用される界面活性剤としては、樹脂微粒子分散液調製工程で用いられる界面活性剤と同様のものを挙げることができる。
本発明のトナーにおいては、マイクロカプセルは、(2)トナー粒子形成工程において、樹脂微粒子および着色剤微粒子の凝集時にマイクロカプセルを添加することによりトナー粒子中に導入することができる。また、(1−1)樹脂粒子分散液調製工程において、樹脂微粒子を作製する際の重合時にマイクロカプセルを添加することによりトナー粒子中に導入することもできる。
(3)熟成工程
上記トナー粒子形成工程における加熱温度の制御によりある程度トナーにおけるトナー粒子の形状の均一化を図ることができるが、さらなる形状の均一化を図るために、熟成工程を経る。
(4)洗浄工程〜(5)乾燥工程
洗浄工程および乾燥工程は、公知の種々の方法を採用して行うことができる。
(6)外添剤添加工程
この工程は、乾燥処理したトナー粒子に必要に応じて外添剤を添加、混合する。
〔現像剤〕
本発明のトナーは、磁性または非磁性の一成分現像剤として使用することもできるが、キャリアと混合して二成分現像剤として使用してもよい。このトナーを二成分現像剤として使用する場合において、キャリアとしては、鉄、フェライト、マグネタイトなどの金属、それらの金属とアルミニウム、鉛などの金属との合金などの従来から公知の材料からなる磁性粒子を用いることができ、特にフェライト粒子を用いることが好ましい。また、キャリアとしては、磁性粒子の表面を樹脂などの被覆剤で被覆したコート型キャリアや、バインダー樹脂中に磁性体微粉末を分散してなるバインダー型キャリアなど用いてもよい。
コート型キャリアを構成する被覆樹脂としては、特に限定はないが、例えばオレフィン系樹脂、スチレン系樹脂、スチレン−アクリル系共重合体樹脂、アクリル系樹脂、シリコーン系樹脂、エステル樹脂、フッ素樹脂などが挙げられる。また、バインダー型キャリアを構成するバインダー樹脂としては、特に限定されず公知のものを使用することができ、例えばスチレン−アクリル系共重合体樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素樹脂、フェノール樹脂などを使用することができる。これらの中では、スチレン−アクリル系共重合体樹脂やアクリル系樹脂でコートしたコート型キャリアが帯電性、耐久性の観点から好ましい。
キャリアは、高画質の画像が得られること、およびキャリアかぶりが抑制される観点から、その体積平均粒径が20〜100μmであることが好ましく、さらに好ましくは25〜80μmである。
本発明において、キャリアの体積平均粒径は、代表的には湿式分散機を備えたレーザ回折式粒度分布測定装置「ヘロス(HELOS)」(シンパティック(SYMPATEC)社製)により測定される。
以上のようなトナーによれば、活性水素基を有する結着樹脂中に特定多官能化合物が熱可塑性の皮膜によって内包されてなるマイクロカプセルが、分散されてなることにより、加熱定着処理において、マイクロカプセルにおける皮膜が軟化または溶融されることによって、当該皮膜内から特定多官能化合物が放出され、これにより、当該特定多官能化合物が結着樹脂と架橋反応をすることから、低い定着温度であっても、十分な定着強度が得られる。そして、低い定着温度によって得られる定着画像が高光沢のものではないことから、高光沢による視認不良を抑制することができる。
〔画像形成方法〕
本発明の画像形成方法は、加熱定着処理による定着工程を有する画像形成方法であって、上記のトナーを用いるものである。具体的には、静電潜像担持体の表面を帯電する帯電工程と、露光することにより静電潜像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成工程と、静電潜像担持体上に形成された静電潜像を、上記トナーを含む現像剤により現像してトナー像を形成する現像工程と、静電潜像担持体上に形成されたトナー像を画像支持体に転写する転写工程と、画像支持体上に転写されたトナー像を加熱定着処理する定着工程とを有する。定着工程における加熱定着処理は、接触加熱方式の定着装置を用いて行うことができる。具体的には加熱ローラと加圧ローラとにより構成される定着装置によってトナー像を画像支持体に定着させることができる。加熱定着処理における定着温度は125〜140℃であることが好ましい。
以上の画像形成方法によれば、上記トナーを用いることにより、低い定着温度であっても、十分な定着強度が得られるので、定着強度の影響を受けることなく低光沢の画像を形成することができる。
以下、本発明の具体的な実施例について説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
〔トナーの製造例1〕
(1)マイクロカプセルの作製
多官能化合物としてイソシアネート化合物、具体的にはジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート(NCO含有量32.2%)100質量部、疎水性有機化合物としてイソパラフィン「アイソパーM」(エクソンモービル社製)100質量部および極性溶媒として酢酸エチル40質量部を混合し溶解させて多官能化合物溶液〔1〕を調製した。
次に、多官能化合物溶液〔1〕に対し、5%ポリビニルアルコール水溶液を600質量部およびドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム2.5質量部を加え、ホモミキサーで6000rpmの回転速度で10分間撹拌してO/Wエマルション〔1〕を調製した。
さらに、このO/Wエマルション〔1〕を室温で撹拌しながら、4%ジエチレントリアミン水溶液140質量部を加え、60℃に加温し、6時間撹拌を行う。このようにしてイソシアネート化合物とジエチレントリアミンとを界面重合させてイソシアネート重合皮膜を形成させることにより、内包物としてイソシアネート化合物が内包されてなるマイクロカプセル〔1〕が分散されたマイクロカプセル分散液〔1〕を調製した。マイクロカプセル〔1〕の粒径は0.1μmであり、容積比率は28%であり、融点は120℃であった。
(2)コア用樹脂微粒子分散液の調製
(2−1)第1段重合
撹拌装置、温度センサー、温度制御装置、冷却管および窒素導入装置を取り付けた反応容器に予めアニオン性界面活性剤としてラウリル硫酸ナトリウム2.0質量部をイオン交換水2900質量部に溶解させた界面活性剤溶液を仕込み、窒素気流下230rpmの撹拌速度で撹拌しながら、内温を80℃に昇温させた。このアニオン性界面活性剤溶液に重合開始剤として過硫酸カリウム(KPS)9.0質量部を添加し、内温を78℃とさせた後、スチレン540質量部、n−ブチルアクリレート154質量部、メタクリル酸77質量部およびn−オクチルメルカプタン17質量部からなる単量体溶液を3時間かけて滴下した。滴下終了後、78℃において1時間にわたって加熱・撹拌することによって重合(第1段重合)を行って、樹脂微粒子〔a1〕が分散された樹脂微粒子分散液〔a1〕を調製した。
(2−2)第2段重合
撹拌装置を取り付けたフラスコ内において、スチレン94質量部、n−ブチルアクリレート27質量部、メタクリル酸6質量部、n−オクチルメルカプタン1.7質量部およびマイクロカプセル分散液〔1〕15質量部(固形分換算)からなる溶液に、パラフィンワックス(融点73℃)51質量部を添加し、85℃に加温して溶解させて単量体溶液を調製した。
一方、アニオン性界面活性剤としてラウリル硫酸ナトリウム2質量部をイオン交換水1100質量部に溶解させた界面活性剤溶液を90℃に加温し、この界面活性剤溶液に樹脂微粒子分散液〔a1〕を固形分換算で28質量部添加した後、循環経路を有する機械式分散機「クレアミックス」(エム・テクニック社製)により上記単量体溶液を4時間混合・分散させ、分散径350nmの乳化粒子が分散された分散液を調製し、この分散液に重合開始剤としてKPS2.5質量部をイオン交換水110質量部に溶解させた重合開始剤溶液を添加し、この系を90℃において2時間にわたって加熱・撹拌することによって重合(第2段重合)を行って、樹脂微粒子〔a11〕が分散された樹脂微粒子分散液〔a11〕を調製した。
(2−3)第3段重合
樹脂微粒子分散液〔a11〕に重合開始剤としてKPS2.5質量部をイオン交換水110質量部に溶解させた重合開始剤溶液を添加し、80℃の温度条件下において、スチレン230質量部、n−ブチルアクリレート78質量部、メタクリル酸16質量部およびn−オクチルメルカプタン4.2質量部からなる単量体溶液を1時間かけて滴下した。滴下終了後、3時間にわたって加熱・撹拌することによって重合(第3段重合)を行った。その後、28℃まで冷却し、アニオン性界面活性剤溶液中にコア用樹脂微粒子〔A〕が分散されたコア用樹脂微粒子分散液〔A〕を調製した。コア用樹脂微粒子〔A〕のガラス転移点は45℃であり、軟化点は100℃であった。
(3)シェル用樹脂微粒子分散液の調製
(3−1)シェル用樹脂の合成
窒素導入管、脱水管、撹拌器および熱電対を装備した容量10リットルの四つ口フラスコに、ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物500質量部、テレフタル酸117質量部、フマル酸82質量部およびエステル化触媒(オクチル酸スズ)2質量部を添加し、230℃で8時間縮重合反応させ、さらに、8kPaで1時間反応させ、160℃まで冷却した後、アクリル酸10質量部、スチレン30質量部、ブチルアクリレート7質量部および重合開始剤(ジ−t−ブチルパーオキサイド)10質量部の混合物を滴下ロートにより1時間かけて滴下し、滴下後、160℃に保持したまま、1時間付加重合反応を継続させた後、200℃に昇温し、10kPaで1時間保持した後、アクリル酸、スチレンおよびブチルアクリレートを除去することにより、スチレン−アクリル変性ポリエステル樹脂〔1〕を合成した。このスチレン−アクリル変性ポリエステル樹脂〔1〕のガラス転移点は60℃であり、軟化点は105℃であった。
(3−2)シェル用樹脂微粒子分散液の調製
スチレン−アクリル変性ポリエステル樹脂〔1〕100質量部を、「ランデルミル(形式RM)」(徳寿工作社製)で粉砕し、予め作製した0.26質量%濃度のラウリル硫酸ナトリウム溶液638質量部と混合し、撹拌しながら超音波ホモジナイザー「US−150T」(日本精機製作所製)と用いてV−LEVEL:300μAで30分間超音波分散し、体積基準のメジアン径が250nmであるシェル用樹脂微粒子〔B〕が分散されたシェル用樹脂微粒子分散液〔B〕を調製した。
(4)着色剤微粒子分散液の調製
ドデシル硫酸ナトリウム90質量部をイオン交換水1600質量部に撹拌溶解し、この溶液を撹拌しながら、カーボンブラック「モーガルL」(キャボット社製)420質量部を徐々に添加し、次いで、撹拌装置「クレアミックス」(エム・テクニック社製)を用いて分散処理することにより、着色剤微粒子〔C〕が分散された着色剤微粒子分散液〔C〕を調製した。着色剤微粒子〔C〕の粒径を、マイクロトラック粒度分布測定装置「UPA−150」(日機装社製)を用いて測定したところ、117nmであった。
(5)トナー粒子の形成
撹拌装置、温度センサーおよび冷却管を取り付けた反応容器に、コア用樹脂微粒子分散液〔A〕を固形分換算で288質量部、イオン交換水2000質量部および5モル/リットルの水酸化ナトリウム水溶液を添加してpHを10に調整した。
その後、着色剤微粒子分散液〔C〕を固形分換算で40質量部投入し、次いで、塩化マグネシウム60質量部をイオン交換水60質量部に溶解した水溶液を、撹拌下、30℃において10分間かけて添加した。その後、3分間放置した後に昇温を開始し、この系を60分間かけて80℃まで昇温し、80℃に保持したまま粒子成長反応を継続した。この状態で「コールターマルチサイザー3」(コールター・ベックマン社製)にてコア粒子の粒径を測定し、体積基準のメジアン径が6.0μmになった時点で、シェル用樹脂微粒子分散液〔B〕を固形分換算で72質量部を30分間かけて投入し、反応液の上澄みが透明になった時点で、塩化ナトリウム190質量部をイオン交換水760質量部に溶解した水溶液を添加し粒子成長を停止させた。さらに、昇温を行い、90℃の状態で加熱撹拌することにより、粒子の融着を進行させ、トナーの平均円形度の測定装置「FPIA−2100」(Sysmex社製)を用いて、HPF検出数を4000個として平均円形度が0.945になった時点で30℃に冷却し、トナー粒子〔1〕が分散されたトナー粒子分散液〔1〕を得た。
このトナー粒子分散液〔1〕を遠心分離機で固液分離し、トナー粒子のウェットケーキを形成し、遠心分離機を用いて濾液の電気伝導度が5μS/cmになるまで35℃のイオン交換水で洗浄し、その後、「フラッシュジェットドライヤー」(セイシン企業社製)に移し、水分量が0.5質量%となるまで乾燥した。
(6)外添剤の添加
乾燥させたトナー粒子〔1〕に、疎水性シリカ(数平均一次粒径:12nm)1質量%および疎水性チタニア(数平均一次粒径:20nm)0.3質量%を添加し、ヘンシェルミキサーにより混合することにより、トナー〔1〕を作製した。
このトナー〔1〕のイソシアネート化合物の含有割合は結着樹脂(コア用樹脂およびシェル用樹脂の合計)に対して1.4質量%であった。
〔トナーの製造例2〜8〕
トナーの製造例1における(2)コア用樹脂微粒子分散液の調製の(2−2)第2段重合において、マイクロカプセル分散液〔1〕の添加量を表1に従って変更したことの他は同様にしてトナー〔2〕〜〔5〕を作製し、また、マイクロカプセル分散液〔1〕を添加しなかったことの他は同様にしてトナー〔6〕を作製した。
また、トナーの製造例1における(1)マイクロカプセルの作製において、イソシアネート化合物をイソチオシアネート化合物、具体的にはシクロヘキシレン−1,4ジイソシアネートに変更してマイクロカプセル分散液〔2〕を調製し、(2)コア用樹脂微粒子分散液の調製の(2−2)第2段重合において、マイクロカプセル分散液〔1〕の代わりにマイクロカプセル分散液〔2〕を用いたことの他は同様にしてトナー〔7〕を作製した。
さらに、トナーの製造例1における(1)マイクロカプセルの作製において、イソシアネート化合物をエポキシ化合物、具体的にはナフタレン型ジグリシジルエーテルに変更してマイクロカプセル分散液〔3〕を調製し、(2)コア用樹脂微粒子分散液の調製の(2−2)第2段重合において、マイクロカプセル分散液〔1〕の代わりにマイクロカプセル分散液〔3〕を用いたことの他は同様にしてトナー〔8〕を作製した。
トナー〔1〕〜〔8〕について、トナー粒子中のマイクロカプセルの存在有無を以下の方法により確認した。
トナーを常温硬化性のアクリル樹脂中に十分分散し、包埋し硬化させた後、ダイヤモンド歯を備えたミクロトームを用い、薄片状のサンプルを切り出した。トナー断面を透過型電子顕微鏡「JEM−2000FX」(日本電子社製)により、加速電圧80kVにて10000倍で撮影し観察した。
トナー〔1〕〜〔5〕、〔7〕、〔8〕につき、マイクロカプセル分散液〔1〕の添加量が増加することにより画像上の粒子が増加する対象をマイクロカプセルと認識した。なお、トナー〔6〕についてはマイクロカプセルと想定される対象は存在しなかった。
〔現像剤の作製例1〜8〕
トナー〔1〕〜〔8〕の各々に対し、シリコーン樹脂を被覆した体積基準のメジアン径が35μmのフェライトキャリアを、トナー濃度が7.5質量%となるよう混合することにより、現像剤〔1〕〜〔8〕を作製した。ここで、現像剤〔1〕〜〔5〕、〔7〕、〔8〕を用いた評価を実施例1〜7、現像剤〔6〕を用いた評価を比較例1とした。
〔評価1:低温定着性〕
市販の複写プリンタ「bizhub Pro C500」(コニカミノルタビジネステクノロジーズ社製)において、定着装置の加熱ローラの表面温度を120〜210℃の範囲で変更することができるように改造したものを用い、現像剤〔1〕〜〔8〕をそれぞれ搭載した。常温常湿(温度20℃、相対湿度55%)において、加熱ローラの軸方向に伸びる5mm幅のベタ帯画像を定着させる定着実験を、設定される定着温度(加熱ローラの表面温度)を120℃、125℃、・・・と5℃尾刻みで増加させるよう変更しながら繰り返し行った。
各定着実験において、得られた定着画像をさらし布で1Paの圧力で10回こすり、その前後の反射濃度を測定し、その差から下記式(1)に従って定着率を算出した。定着率が70%以上に達した定着実験のうち、最低の定着温度にかかる定着実験の当該定着温度を最低定着温度として測定した。最低定着温度が145℃以下であれば実用的な定着能力を有していると判断する。結果を表2に示す。
式(1):定着率(%)={(こすり後の反射濃度)/(こすり前の反射濃度)}×100
〔評価2:光沢性〕
評価1の定着実験での最低定着温度で定着した文字画像(マイクロソフト社のMSワードを用いてMS明朝10.5ポイントで平仮名を出力)を標準的な昼間のオフィスの作業環境下で、被験者5名に文字の見易さを1(高光沢で読みにくい)から5(低光沢で読みやすい)までの5段階評価を実施した。5名の主観評価のばらつきが少ないために、平均値であらわす。平均値が3以上であれば読みやすいと判断する。結果を表2に示す。
以上の結果より、実施例1〜7に係る本発明のトナーは、最低定着温度が低く、すなわち低い定着温度においても十分な定着強度が維持され、また、高光沢による視認不良も抑制されたことが確認された。一方、比較例1に係るトナーは、多官能化合物が含有されていないことから、最低定着温度が高く、すなわち低温定着性が得られず、また、高光沢により視認不良が発生することが確認された。

Claims (9)

  1. 加熱定着処理による定着工程を有する画像形成方法において用いられる静電荷像現像用トナーであって、
    活性水素基を有する結着樹脂中に、前記活性水素基と反応可能な官能基を2個以上有する多官能化合物が熱可塑性の皮膜によって内包されてなるマイクロカプセルが、分散されてなるトナー粒子よりなることを特徴とする静電荷像現像用トナー。
  2. 前記多官能化合物が、結着樹脂に対して0.01〜6.0質量%の割合で含有されることを特徴とする請求項1に記載の静電荷像現像用トナー。
  3. 前記マイクロカプセルを構成する皮膜が、融点が80〜140℃のものであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の静電荷像現像用トナー。
  4. 前記多官能化合物において、活性水素基と反応可能な官能基が、イソシアネート基、イソチオシアネート基またはエポキシ基であることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
  5. 前記結着樹脂における活性水素基が、−OH基、−SH基、−NHR基(Rはアルキル基または置換アルキル基を示す。)または−COOH基であることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
  6. 前記トナー粒子が、コア粒子上にシェル層が形成されてなるコアシェル構造を有し、
    前記コア粒子が、スチレン−アクリル共重合体樹脂よりなり、
    前記シェル層が、ポリエステル樹脂よりなることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
  7. 前記シェル層を構成するポリエステル樹脂が、ポリエステルセグメントの末端にスチレン−アクリル共重合体セグメントが結合されたスチレン−アクリル変性ポリエステル樹脂であることを特徴とする請求項6に記載の静電荷像現像用トナー。
  8. 加熱定着処理による定着工程を有する画像形成方法において、
    請求項1〜請求項7のいずれかに記載の静電荷像現像用トナーを用いることを特徴とする画像形成方法。
  9. 前記加熱定着処理における定着温度が125〜140℃であることを特徴とする請求項8に記載の画像形成方法。
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