JP2013540504A - カテーテル - Google Patents

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Abstract

患者の身体の治療部位領域から又は治療部位領域に液体を送出する器具及び方法を開示する。一例では、治療部位領域に液体を送出するように、又は治療部位領域から液体を排出するように、非線形形状の末端部を有するカテーテルを提供する。別の例では、カテーテルは液体交換部とこれに取り付けた部材とを含み、治療部位において液体の流れを付勢する。また別の例では、カテーテルは液体交換部を有する末端部を含む。末端部はディフューザをさらに含んでもよい。末端部は障壁をさらに含んでもよい。

Description

本発明は患者の身体の治療部位に又は治療部位から液体を輸送するための器具及び方法に関する。
患者の身体の治療部位に又は治療部位から液体を輸送することは、多くの医療処置にとって有効なものである。医療処置で液体を輸送する器具を一般にはカテーテルと称する。カテーテルを使用して、排出を提供したり、治療液を投与したりすることが可能である。例えばカテーテルを使用すれば、外科手術に伴う手術創傷等において異常に液体が滞留した器官又は領域から液体を排出することが可能である。また、カテーテルを使用して治療部位に液体を送出し、がん治療から栄養補給まで幅広い範囲の治療を行うことが可能である。治療の例をいくつか挙げると、組織成長の促進、抗生物質の投与、不純物の排出、再生がん細胞の破壊又はがん細胞再生の阻止、痛みの緩和等がある。
カテーテルは、例えば治療部位の下に収集容器を置いた状態や治療部位の上に薬剤用容器を置いた状態で、重力を用いた構成で使用することが可能である。同様に、カテーテルは圧力を用いる構成で使用してもよい。例えば、ドレナージカテーテルで吸引を行えば、治療部位から液体を抜くことができる。吸引器にはエラストマバルブ、バネベローズ、電気機械式真空ポンプ、及び他の周知の医療用吸引器等がある。加圧した液体を、カテーテルを通して治療部位に送出することができる。例えば液体注入器には、マニュアルシリンジ、弾性注入器、ばね式注入器、電気機械式注入器、及び他の周知の注入器がある。
典型的な従来のカテーテルは、液体が通過する長さの一部に沿って1つ以上の開口を形成した線形の器具である。それらは大抵、治療部位を全て包括する程の広い領域から液体を排出したり広い領域に液体を送出したりすることができないため、性能が不十分である。さらに、組織にはひだや接合部が存在するため、液体の移動や収集にさらなる悪影響が及び、従来のカテーテルでは治療部位に十分に対処することが困難である。
例えば、治療部位が2次元又は3次元の治療範囲にわたる場合、従来のドレナージカテーテルで液体を排出することができるのは治療領域の比較的小さい線形部分に限られるため、一部の液体が残ることがしばしば発生する。
同様に、従来の注入カテーテルで治療液を供給できるのは、比較的小さい線形の治療部位に限られるため、治療部位の多くに治療が及ばないことにもなる。従来の注入カテーテルは、比較的狭い領域に治療液を過剰に送出することもあり、治療液の滞留や、対象としない組織が治療液に触れることも起こり得る。例えば、外科処置に起因した術後の痛みを軽減するために、注入カテーテルを用いて手術部位に直接鎮痛剤を送出する場合もある。外科処置中に破壊された組織に薬剤が届かなければ、痛みが緩和されないことにもなりかねない。代替的に、薬剤が無差別に供給されると、脊髄神経又は重要な臓器等の局所的な構造に、好ましくない作用が生じる可能性もある。
本発明の各態様は、患者の身体の治療部位の領域から液体を排出する又は治療部位の領域に液体を送出する器具及び方法を提供する。治療部位に送出する液体を治療液と称するが、これは所望の効果を得るために治療部位に送出される任意の材料であってよい。例えば、治療液は水、生理食塩水、抗生物質、抗ウイルス薬、ホルモン、成長因子、抗炎症薬、鎮痛剤、麻酔薬、及び/又は患者の治療に有用な他の任意の物質であり得る。例えば、麻酔薬はマーカイン、ロピバカイン、ブピバカイン、及び/又はその他任意の麻酔薬又はそれらの組み合わせを含み得る。
本発明の実施形態は、治療部位に液体を送出すること、又は治療部位から液体を排出することが望ましい任意の処置で使用することができる。術後の痛みを治療するための手術部位への麻酔薬の送出及び/又は手術部位からの液体の排出を示す幾つかの具体的な例を用いて、かかる器具及び方法の使用について説明する。かかる手術の例には、頭部、首部、胸部、背中、腹部、及び四肢の手術等がある。これらの例には、一般的な手術、美容整形、関節手術、及び脊椎手術等がある。しかし、本明細書で開示する器具及び方法を使用して、治療部位から液体を排出する、そして治療部位に液体を送出することによって、他の多様な状態の治療を行えることが、当業者には明らかであろう。
本発明の一態様では、カテーテルは第1端又は接続端とその逆側の第2端又は末端部を含む。前記接続端と前記末端部との間には、液体が通過する液体導管が延在する。前記末端部は長尺状の中空本体を含み、該中空本体は、前記液体導管の末端部を画定する壁を有すると共に、前記壁には、前記液体導管とその外部との間で液体の通過する開口が1つ以上形成されている。非線形の経路を描く前記末端部で、略平面内の一領域に液体を送出する又は一領域から液体を排出することが可能である。非線形の経路を描く前記末端部で、液体を3次元の一領域に送出する又は3次元の一領域から液体を排出することが可能である。前記末端部は前記カテーテルの被覆領域を調整できるよう柔軟であり得る。かかる調整は、被覆する領域を変えるように、前記末端部の各部分を相互に移動させることによって、平面内で行うことができる。かかる調整は、被覆する非平面領域を変えるように、前記末端部の各部分を相互に移動させることによって、3次元的に行うことができる。前記末端部を非線形的に構成することで、前記末端部の各部分が前記治療部位における組織層同士を分離し、2次元若しくは3次元の治療部位において前記組織層同士の間の液体の流通が維持され、有効な治療領域が拡張されることになる。さらに、前記末端部を非線形的に構成したものを、組織のひだ及び凹凸内に延出させることで、組織層同士が分離され、前記組織層同士の間、そして前記末端部に隣接した部分への液体輸送が向上する。液体輸送が向上すれば、前記治療部位への及び/又は前記治療部位からの液体輸送に必要なカテーテルの数が減少する。前記導管の壁における1つ以上の前記開口は前記壁周りの任意の位置に配置してよい。前記開口が組織の上に重なって閉塞するのを回避するべく、組織層同士の間の空間内に前記開口が開くよう、前記末端部の非線形経路の面に平行に前記開口を配置するようにすることが可能である。前記末端部の前記非線形経路を、特定の手術部位の縁部に合うよう予め形成してもよい。形状は多角形、卵型、らせん形等、任意の形状であってよい。
前記末端部は2つ以上の導管を含み得る。複数の導管同士を2次元的及び/又は3次元的に相互に調整して、前記末端部の液体分散パターンを変えることが可能である。様々な機能のために複数の導管を提供することが可能である。例えば、1つ以上の導管を用いて前記治療部位に液体を注入しながら、1つ以上の他の導管を用いて前記治療部位から液体を排出することが可能である。
前記カテーテルの前記末端部は、第1の非線形的構成とそれを変形した第2の構成とを有し得る。例えば、前記末端部は2次元又は3次元の領域に又は2次元又は3次元の領域から液体を輸送する非線形的に展開した構成と、送出又は抜去を行うための構成とを有し得る。前記送出又は抜去を行うための構成は、患者の解剖学的な所望の位置において前記末端部の配置又は抜去を容易に行えるよう、前記展開した構成より小さくすることができる。例えば、前記送出又は抜去のための構成は、折畳み、ロール状、直線化、伸長、圧縮、ねじり、収縮、及び/又は前記展開した構成に操作可能なその他の構成であってよい。
本発明の別の態様では、カテーテルは第1端又は接続端と、その逆側の第2端又は末端部とを含む。前記接続端と前記末端部との間には、液体が通過する液体導管が延在する。前記末端部は液体交換部を含む。前記液体交換部は長尺状の中空本体を含み、前記中空本体は前記液体導管の前記末端部を画定する壁を有し得ると共に、前記壁には前記液体導管とその外部との間で液体が通過する開口を1つ以上形成してよい。前記末端部は2つ以上の導管を含むことが可能である。複数の導管を相互に2次元的及び/又は3次元的に調整して、前記末端部の液体分散パターンを変えることが可能である。複数の導管は、相互に所定の間隔で離間させた状態で取り付けることが可能である。
前記末端部は前記1つ以上の導管に取り付けた部材を含み得る。前記部材は、前記1つ以上の導管の各部分同士を相互に接続して、前記各部分を所望の構成に配置することができる。前記部材は、元の位置から別の位置へと前記各部分の配置換えを行えるよう柔軟なものであってよい。
前記部材は特定の予め決定した方向への液体の流れを妨げるよう、液体の流れに対する障壁を含み得る。前記障壁を前記1つ以上の導管に接続して優先方向への液体の流れを付勢し、非優先方向への液体の流れを妨げることができる。前記障壁は、前記1つ以上の導管の部分同士を離間させる接続部材として機能し得る。前記障壁は、前記末端部に永久に固定しても、前記末端部に取外し可能に固定してもよい。前記障壁は、患者の解剖学的な選択部分を、送出された液体から遮蔽するように、前記末端部から離間させて配置してもよい。例えば前記障壁は、液体不浸透性構造を並置することによって、及び/又は液体を吸収することによって、液体の流れを妨げることができる。前記障壁は再吸収性のものであっても、耐久性のあるものであってもよい。前記障壁はポリマー、セラミクス、金属、植物組織、動物組織、及び/又は他の適切な材料で作成することが可能である。前記障壁はブロック状、シート状、薄膜状、層状、海綿状、及び/又は前記障壁機能を必要とする解剖学的部位に適応させた又は適応可能なその他の適切な形態であってよい。特定の用途に合うように形状と大きさを予め決めた前記障壁を使用してもよく、及び/又は使用者が術中に成形及びサイズ決定を行えるようにしてもよい。例えば、前記障壁は薄い高分子膜で製造し得る。別の例では、前記障壁は比較的液体不浸透性の薄膜を形成するコラーゲンで作成してよい。
前記障壁で治療部位の組織層を分離し、2次元又は3次元の治療部位にわたって前記組織層同士の間の液体の流通を維持することで、有効な治療領域を拡張することができる。さらに、前記障壁の末梢部を組織のひだ及び凹凸内へと延出させて組織層を分離し、組織層同士の間、そして前記障壁に隣接した部分への液体輸送を向上させることができる。液体輸送が向上することで、前記治療部位への及び/又は前記治療部位からの液体の輸送に必要なカテーテルの数が減少する。
前記導管の壁の前記1つ以上の開口は、前記壁周りの任意の位置に配置してよい。前記開口が組織の上に重なって閉塞するのを回避するべく、組織層同士の間の空間内に前記開口が開くよう、前記末端部の非線形経路の面に平行に前記開口を配置するようにすることが可能である。
特定の手術部位の縁部に合うよう前記障壁を予め形成してもよい。形状は多角形、卵型、らせん形等、任意の形状であってよい。
前記カテーテルの前記末端部は第1の構成と、それを変形した第2の構成とを有し得る。例えば、前記末端部は治療部位に又は治療部位から液体を輸送するよう展開した構成と、送出又は抜去のための構成とを有し得る。前記送出又は抜去を行うための構成は、患者の解剖学的所望の位置における前記カテーテルの配置又は抜去を容易に行えるよう、前記展開した構成より小さくすることができる。例えば、前記送出又は抜去のための構成は、折畳み、ロール状、伸長、圧縮、ねじり、収縮、直線化、及び/又は前記展開した構成に操作できるその他の可能な構成であってよい。
本発明の別の態様では、カテーテルは第1端又は接続端と、その逆側の第2端又は末端部を含む。前記接続端と前記末端部との間には、液体が通過する液体導管が延在する。前記末端部は液体交換部を含む。前記液体交換部は中空本体を含み、前記中空本体は前記液体導管の前記末端部を画定する壁を有し、前記壁には前記液体導管とその外部との間で液体が通過する開口を1つ以上形成することが可能である。前記カテーテルは2つ以上の液体導管を含み得る。複数の液体導管は、同一の機能又は異なる機能を提供し得る。例えば、前記カテーテルは、治療部位に治療液を送る1つ以上の注入導管と、治療部位から液体を排出する1つ以上の吸引導管とを備えてもよい。注入導管と吸引導管は同一のカテーテルに備えても、治療部位に独立的に配置する別個のカテーテルに備えてもよい。
前記末端部は外面を有するディフューザを含み得る。前記ディフューザは、前記導管と前記外面の不連続部分の間で液体を輸送できる、独立した複数のチャネルを含み得る。前記ディフューザは、前記ディフューザと前記外面の全体にわたって液体を分散させることのできる、相互に接続した穴の組織を含み得る。前記ディフューザは前記末端部に永久に固定しても、前記末端部に取外し可能に固定してもよい。前記ディフューザを、前記末端部から独立させて前記治療部位に別個に配置してもよい。別個に配置したディフューザは、前記ディフューザの外部面の画定する領域に液体を滲ませる又は該領域から液体を吸い上げることが可能である。前記ディフューザは再吸収性のものでも耐久性のあるものでもよい。前記ディフューザはポリマー、セラミックス、金属、植物組織、動物組織、及び/又は他の適切な材料から作成してよい。前記ディフューザは繊維、編地、スポンジ、織地、及び/又は他の適切な拡散構造を含み得る。例えば、前記ディフューザはテクスチャのある表面を含み得る。型打ち、きざみ付け、粗面処理、及び/又は他の適切な手段によって前記表面にテクスチャをつけることが可能である。線の隆起、凹み、うねり、及び/又は他の適切な特徴を形成することによって、前記表面にテクスチャをつけることが可能である。織地は繊維を含み得る。前記ディフューザは繊維内、繊維沿い、又は繊維間に液体を導くことのできる繊維組織を含み得る。前記繊維は表面に付着させる又は支えなしで立たせてもよい。例えば、織る、編む、組む、フェルト化する、接着する、及び/又は他の適切な繊維加工によって繊維組織を作成し得る。例えば、前記ディフューザが略平面的な構成の合成繊維からなる布を含み、これを対向する組織同士の間に配置することで、毛管現象により前記繊維に沿って、そして前記繊維同士の間に液体が滲むことにより、広い領域に液体を輸送することができる。前記ディフューザは作成され得る。
前記末端部は特定の予め決定した方向への液体の流れを妨げる、液体の流れに対する障壁を含み得る。前記障壁を1つ以上の導管に接続して、優先方向への液体の流れを付勢し、非優先方向への液体の流れを妨げるようにしてもよい。前記障壁は前記末端部に永久に固定しても、前記末端に取外し可能に固定してもよい。前記障壁は、患者の解剖学的選択部分を液体の流れから隔離するように、前記末端部から離間させて配置してもよい。前記障壁は、例えば、液体不浸透性の構造並置することによって、及び/又は液体を吸収することによって、液体の流れを妨げることができる。前記障壁は再吸収性のものにしても、耐久性のあるものにしてもよい。前記障壁はポリマー、セラミクス、金属、植物組織、動物組織、及び/又は他の適切な材料から作成することが可能である。前記障壁は、ブロック状、シート状、薄膜状、層状、及び/又は前記障壁機能を必要とする解剖学的な部位に適応させた若しくは適応可能なその他の適切な形態としてよい。特定の用途に合うように予め形状と大きさを定めた前記障壁を使用してもよく、及び/又は使用者が術中に成形及びサイズ決定を行えるようにしてもよい。例えば、前記障壁は薄い高分子膜で作成し得る。別の例では、前記障壁は比較的液体不浸透性の薄膜を形成するコラーゲンで作成してよい。前記ディフューザの一部分を通して液体の流れを供給し、前記ディフューザの他の部分では液体の流れを阻止するように、前記障壁を前記ディフューザに連結してもよい。
前記障壁及び/又は前記ディフューザで前記治療部位の組織層を分離し、2次元又は3次元の前記治療部位にわたって前記組織層同士の間の液体の流通を維持することで、有効治療領域を拡張することができる。さらに、前記障壁及び/又は前記ディフューザの末梢部を組織のひだ及びテクスチャ内へと延出させて、組織層同士を分離し、組織層同士の間、そして前記障壁及び/又は前記ディフューザに隣接した部分への液体輸送を向上させることができる。液体輸送が向上することで、前記治療部位への及び/又は前記治療部位からの液体輸送に必要なカテーテルの数が減少する。
前記導管の壁の前記1つ以上の開口は、前記壁周りの任意の位置に配置してよい。記開口が組織の上に重なって閉塞するのを回避するべく、組織層同士の間の空間内に前記開口が開くよう、前記末端部の非線形経路の面に平行に前記開口を配置するようにすることが可能である。
特定の手術部位の縁部に合う前記障壁及び/又はディフューザの形状を予め決定してもよい。形状は多角形、卵型、らせん形等、任意の形状であってよい。
前記カテーテルの前記末端部は第1の構成とそれを変形した第2の構成とを有し得る。例えば、前記末端部は治療部位に又は治療部位から液体を輸送する展開した構成と、送出又は抜去のための構成とを有し得る。前記送出又は抜去のための構成は、患者の解剖学的な所望の位置において前記末端部の配置又は抜去を容易に行えるよう、前記展開した構成より小さくすることができる。例えば、前記送出又は抜去のための構成は、折り畳む、ロール状にする、しぼませる、伸長する、圧縮する、ねじる、収縮させる、直線的にする、及び/又は前記展開した構成に操作可能なその他の構成であってよい。
前記カテーテルは、開放創に置いて前記接続端を患者の身体の外へと渡し、前記末端部を前記治療部位に残しておくという、体内から体外へと配置する方法で、前記治療部位に配置することができる。代替的に、前記カテーテルは、前記末端部を患者の体外から前記治療部位へと導入する、体外から体内へと配置する方法で、前記治療部位に配置することができる。手術の切開部位が前記治療部位近くに存在する場合には、この切開部位を通して前記カテーテルを延出させることができる。代替的に、前記カテーテルはその一部を通過させるように形成した、例えば穿刺による切開部等の別の開口を通して、前記治療部位に延出させてもよい。
前記カテーテルは、開放創に置いて、前記接続端を患者の身体の外へと渡し、前記末端部を前記治療部位に残しておく、体内から体外へと配置する方法で、前記治療部位に配置することができる。代替的に、前記カテーテルは、前記末端部を患者の体外から前記治療部位へと導入する、体外から体内へと配置する方法で、前記治療部位に配置することができる。手術の切開場所が治療部位の近くに存在する場合には、この切開部を通して前記カテーテルを延出させることができる。代替的に、前記カテーテルはその一部を通過させるように形成した、例えば穿刺による切開部等の別の開口を通して、前記治療部位に延出させてもよい。
導管は任意の適切な生体適合材料で作成してよい。例えば、導管は生体適応性重合体で作成してよい。例えば、導管は熱設定可能な弾性重合体で作成してよい。例えば、前記導管はスチレンブロック共重合体、ポリオレフィン、熱可塑性ポリウレタン、熱可塑性コポリエステル、熱可塑性ポリアミド樹脂、及び/又はそれらの多様な混合体等の熱可塑性エラストマで作成するか、又はそれらを含むものであってよい。例えば、前記導管はポリエーテルブロックアミド即ちPEBAを含むもの又はこれで製造したものであってよい。PEBAはPEBAX(ペバックス)(登録商標)の商品名でアルケマ社(Arkema)から入手可能である。
添付の図面を参照し、本発明の様々な例を挙げて説明する。これらの図面は本発明を例示したものにすぎず、本発明の範囲を限定することを意図したものではない。
本発明の一実施形態の斜視図である。 図1Aの実施形態の上面図である。 図1BのC−C線に沿った図1Aの実施形態の断面図である。 設置の一方法を示した図1Aの実施形態の斜視図である。 設置の一方法を示した図1Aの実施形態の斜視図である。 設置の一方法を示した図1Aの実施形態の斜視図である。 設置の一方法を示した図1Aの実施形態の斜視図である。 設置の一方法を示した図1Aの実施形態の斜視図である。 一形状例を示す図1Aに類似した本発明の一実施形態の斜視図である。 一形状例を示す図1Aに類似した本発明の一実施形態の上面図である。 第2の液体導管を含む、図1Aに類似した本発明の一実施形態の上面図である。 第2の液体導管を包む、図1Aに類似した本発明の一実施形態の上面図である。 第2の液体導管を包む、図1Aに類似した本発明の一実施形態の部分斜視図である。 一形状例を示す図1Aに類似した本発明の一実施形態の斜視図である。 図5Aの実施形態の展開状態を示す、図5Aの実施形態の斜視図である。 一形状例を示す図1Aに類似した本発明の一実施形態の斜視図である。 一形状例を示す図1Aに類似した本発明の一実施形態の斜視図である。 本発明の一実施形態の底面斜視図である。 図7Aの実施形態の上面斜視図である。 図7BのC−C線に沿った断面図である。 図7BのC−C線に沿った断面図であり、図7Aの実施形態を治療部位に配置した状態をさらに示す図である。 別の表面組織を示す図7Aに類似した本発明の一実施形態の斜視図である。 本発明の一実施形態の上面斜視図である。 図8Aの実施形態の底面斜視図である。 本発明の一実施形態の斜視図である。 図9Aの実施形態とは大きさが異なる一実施形態の斜視図である。 治療部位に配置した図9Aの実施形態の斜視図である。 本発明の一実施形態の斜視図である。 図10Aの一実施形態の部分断面図である。 図10Aの実施形態の一変形例の断面図である。 本発明の一実施形態の底面斜視図である。 図11Aの実施形態の上面斜視図である。 図11BのC−C線に沿った断面図である。 治療部位に配置した図11Aの実施形態の断面図である。 本発明の一実施形態の分解斜視図である。 図12Aの実施形態の上面斜視図である。 図12Aの実施形態の底面斜視図である。 本発明の一実施形態の側面図である。 図13AのB−B線に沿った断面図である。 本発明の一実施形態の斜視図である。 本発明の一実施形態の斜視図である。 図6Aの実施形態の一部の詳細図である。 本発明の一実施形態の斜視図である。
図1Aから図1Cは、接続端101と末端部102を有するカテーテル100を示す。末端部102は、側壁106と、内部から外部へとつながる開口108とを有する長尺状の液体導管104の形態である。液体導管104は、非線形の元の形状又は自由状態形状であり、治療部位に液体を注入する又は治療部位から液体を吸引するものである。液体導管104を弾性の形状記憶材料を含むものにする、又は導管104を弾性の形状記憶材料で作成することにより、導管104は元の自由状態の非線形形状に戻る傾向を有するものの、挿入したり引き抜いたりするために直線的な形状又は圧縮した形状にすることが可能である。例えば、液体導管104を熱設定可能な弾性重合体で作成すれば、元の非線形の自由状態の形状に形成した後で、加熱及び冷却することで、熱設定した形状に戻る傾向を持たせることができる。例えば、液体導管はスチレンブロック共重合体、ポリオレフィン、熱可塑性ポリウレタン、熱可塑性コポリエステル、熱可塑性ポリアミド、及び/又はそれらの様々な混合体等の熱可塑性エラストマで製造してよく、又はそれらを含んだものとしてよい。例えば、液体導管はポリエーテルブロックアミド即ちPEBAを含むもの、又はPEBAで製造したものであってよい。PEBAはPEBAX(ペバックス)(登録商標)の商品名でアルケマ社(Arkema)から入手可能である。図1に示す例では、液体導管104をPEBAで製造し、パターン長111に対応した第1方向軸110とパターン幅113に対応した第2方向軸112を有する、前後に反復する2次元パターンを有する非線形の元形状に形成している。図1に示す例では、液体導管の略直線状の第1部分114は、長手軸110と略垂直に交差する。第1屈曲部116は、第1部分114を、これに略平行な略直線状の第2部分118に連結し、この第2部分118も長手軸110と略垂直に交差する。第2屈曲部120は、第2部分118を、これに略平行な略直線状の第3部分122に連結し、この第3部分122も長手軸110と略垂直に交差する。任意の数の各部分をこのように連結して、所望の大きさの末端部102を作成することが可能である。図1に示すパターンは、曲線セグメントの通常の反復パターンを2つ以上含む蛇行形状又はジグザグ形状として描くことができる。具体的には、図1に示すパターンは、異なる曲線セグメントを含む連続した経路を形成し、これら曲線セグメントは、長さ111と幅113によって画定される周囲を境界とし、これらセグメント同士は略等しい距離で離間されている。
図1に示す例では、側壁106は長さ次元に略平行な第1寸法124を有する。液体導管104は管状であるため、第1寸法は液体管の直径に対応する。非線形の元形状の隣接した部分同士の間の間隔126は、第1側壁寸法の1から100倍の間で変動し得る。より特定的には、この間隔は第1側壁寸法の1から20倍の間で変動し得る。さらに特定的には、この間隔は第1側壁寸法の2から5倍の間で変動し得る。
開口108は、略直線状の部分に配置して屈曲部には配置しないようにすることで、開口108を屈曲部に配置した場合に生じる可能性のある導管104のねじれを防止する。
図1Bから図1Cに示すように、例示する末端部102を治療部位に配置し得る。手術による切開部130は、上に重なる組織層142と144の間の治療部位140へのアクセスを提供する。末端部102を組織層142と144の間に配置して、治療部位からの液体の排出や治療部位への液体注入を行う。液体導管104は、組織層142と144の間にひだ又は割れ目146を作成及び/又は維持して、開口108を通って治療部位の長さ132及び幅134に沿って液体を流しやすくする。セグメント同士の間隔126、液体導管104の直径、そして末端部の長さ111及び幅113全てが、末端部102の被覆領域に関与する。開口108は、液体導管104の周囲の任意の位置に配置することが可能である。図1に示す例では、2次元パターンの面に平行に開口を配置することで、開口が組織層同士の間の空間に開くこととなり、上にくる組織による開口の閉塞が回避される。この開口108の方向性は図1Cに最も分かりやすく示してある。
切開部分130を一時的に又は永久に閉鎖手段136で閉じることが可能である。閉鎖手段はステープル、縫合、外科用接着剤、蝶型絆創膏等の適切な閉鎖手段であってよい。1つ以上の閉鎖手段を皮膚表面に、皮下に、界面に、筋肉内等に配置してよい。
図2は、治療部位に図1のカテーテル100を導入するための器具及び方法を示す。図2Aは、体内から体外へと配置する方法で患者の体外へと接続端101を通過させるために、カテーテル100の接続端101に接続できるトロカール200の形態のイントロデューサを示す。例えば、手術の際には切開部202により手術部位にアクセスすることができ、この切開部を閉じる前にカテーテル100を配置することができる。例えば、接続端101をトロカール200の穴内に挿入すること、或いはトロカールから延出するバーブを接続端101の導管内へと挿入することによって、接続端101にトロカールを接続する。トロカール200は、手術部位から隣接組織を通り皮下から穿刺部206を通り抜ける鋭利な穿刺端204を含む。穿刺部206を通してカテーテル100の接続端101を引き出し、カテーテル100を手術創内の所望の治療部位に配置する。切開部202を含めて1つ以上の組織層を閉鎖する。例えば液体吸入具や液体送出具に接続端101を接続し、治療を開始する。
図2Bから図2Cは、体外から体内に配置する方法で、カテーテル100の末端部102を患者の体内へと通して、末端部102を治療部位222へと送出するイントロデューサ210を示す。図2Bから図2Cに示す例のイントロデューサ210は、近位端216から遠位端218までの内腔214を画定する側壁212を有する中空のチューブ又は針の形態である。使用の際には、患者の体外から患者の組織を通って治療部位222へと通じる穿刺部220を生成する。必要に応じて、治療部位へとプローブを挿入及び吸引することによって、治療部位の組織層同士を分離させることにより、空間を作り出すことも可能である。穿刺部220を通して治療部位222へとイントロデューサ210の遠位端218を挿入する。図2Bに示す例では、治療部位222の遠位部分224へとイントロデューサ210の遠位端218を挿入する。イントロデューサ210をカテーテル100の末端部102を通して入れ、必要に応じて屈曲部116、120を直線状にして内腔214を通過させる。末端部102を治療部位222に送出すると、イントロデューサを引き上げることで、末端部102が治療部位222全体に行き渡り、末端部は元の自由状態に戻る。図2Bは、治療部位の遠位部分224の途中から治療部位222の近位部分226までイントロデューサを引き上げた、カテーテル100を部分的に治療部位に挿入した状態を示している。
図2Dから図2Eは、体外から体内に配置する方法で、カテーテル100の末端部102を患者の体内へと通して末端部102を治療部位へと送出する、別のイントロデューサ250を示している。図2Bから図2Cのイントロデューサ同様に、図2Bから図2Cに示す例におけるイントロデューサ250は、近位端256から遠位端258までの内腔254を画定する側壁252を有する中空のチューブ又は針の形態である。内腔254は、末端部102のセグメント同士が共に密接するよう圧縮した状態を示す図2Dに示すように、カテーテル100の末端部102を折り畳んだ又はつぶした状態で受け入れる大きさである。イントロデューサの遠位端258を治療部位へと挿入する前に、圧縮した末端部102をイントロデューサ250内に予め挿入しておいても、あるいはイントロデューサ250をまず挿入してからカテーテルの末端部102をイントロデューサ250内へと挿入してもよい。イントロデューサ250を治療部位に挿入した状態で、カテーテル100の末端部102をイントロデューサ250の遠位端258から出すと、末端部102が元の自由状態に戻ることができる。
末端部102の図1に示すパターンは、略矩形の境界を有し、その元の状態若しくは自由状態では、矩形の治療部位内に適合する。末端部102の形状は、導管104を圧縮、拡張、屈曲、伸長、及び/又はその他の方法で操作することにより、術中に所望の治療部位内に合わせることができ、治療部位では導管104は周りの組織に拘束されて元の自由状態には戻らない。例えば、より長い又はより短い治療部位に合わせるには、その略蛇行する又はジグザクの形状を維持しながら、末端部102を長手軸に沿って伸長又は圧縮させることができる。末端部102の形状は、第1方向軸110及び第2方向軸112に垂直な方向にセグメント同士を離れるように移動させることによって、3次元的に変形することが可能である。
例えば接続屈曲部分をより小さく若しくはより大きくすること、被接続部分をより長く若しくはより短くすること、通常では長手軸に垂直とならないように被接続部分を角度づけすること、及び/又は被接続部分の形状を直線状でない形状にすること等によって、元の非線形の形状を変えることが可能である。このようにして、特定の創傷部の形状に元の自由状態のサイズ及び形状が合うようにした末端部102を形成することが可能である。末端部102の長さ及び幅を多様に構成して、これらの中から特定の治療部位に合った定説なサイズを選択するようにすることが可能である。
図3Aは、屈曲部306によって相互に接続したパターンの略直線状の部分304の長さを変えて生成した別の形状を有する末端部302を備えるカテーテル300を示している。パターンの第1部分305では、接続端308に近い方からパターンの中心310に向かうにつれて、略直線状の部分304の各々の長さを長くしていき、パターンの第2部分311では、パターンの中心310に近い方から末端部301の先端312に向かうにつれて、部分304各々の長さを短くしていくことによって、略楕円形の境界を有する末端部パターンを作り出している。図3Bは、略直線状の部分を全体的に湾曲した部分324で置き換えることによって、長尺状の湾曲セグメント324同士を屈曲部326で連結したパターンが2次元的に前後に反復する非線形の形状を生成した、代替的な形状の末端部322を備えるカテーテル320を示す。このパターンは長さ330と幅332を有する。屈曲部はセグメント324より通常短い円弧326を有し、ここに示す実施形態では、セグメント324が繰り返し長手方向軸328を横切るように、90度以上の円弧を描く。末端部302を形成するセグメントのサイズ、形状、及び離間距離を変えることによって、任意の所望の形状を輪郭とする末端部パターンを生成することができる。
図4Aから図4Cは、図1の末端部の変形を示す。図4Aは、第1注入導管402と第2吸引導管404とを含む二重導管401を備えるカテーテル末端部400を示している。図4に示す例では、注入導管402と吸引導管404は、吸引導管が注入導管の内側にある状態で同軸上に配置されている。代替的に、例えば導管402と404は横並びにしてもよい。二重導管は図1と同様に直線状の部分406と屈曲部408を含み、直線状の部分は長手軸410に対して略垂直である。注入導管402の外壁における開口414を介して、治療液412が治療部位に供給される。吸引導管404は注入導管の端416を超えて延出し、液体受入れ部418を形成する。液体受入れ部418は、直線状の部分406に略垂直な方向に折れ曲がり、末端部400の注入部の下に横たわる状態となる。液体受入れ部418は、吸引導管404によって除去される治療液を受け入れるための開口420を含む。使用の際には、治療液が滞留しがちな治療部位に、及び/又は治療部位の液体を排出すべき部分に隣接させて、液体受入れ部418を配置する。例えば、乳房再生手術や膝関節再生手術のような再生手術による手術創にカテーテルの末端部を配置して、長さと幅を有する分断組織の広範な領域にわたって麻酔薬等の治療液を投与することができ、また創傷から治療部位の下方部分に排出しやすいという利点を有する。別の例では、液体受入れ部418を神経根に隣接させて配置し、神経根を遮蔽するように麻酔薬を回収して輸送する。
図4Bは、直線部分432が長手軸434に略平行であること以外、図4Aと同様の末端部430を示す。治療液436は、注入導管440の外壁における開口438を介して治療部位に供給される。吸引導管442は吸引導管の端444を越えて延出し、液体受入れ部446を形成する。液体受入れ部446は屈曲部と直線部からなるパターンから延びて直線部432に略平行に延在し、末端部400の注入部の下に横たわる。
図4Cは、吸引導管452と注入導管454を示し、注入導管の長さの一部は吸引導管452の内腔456内に位置している。吸引導管452は治療部位から液体を吸引するための開口458を含む。注入導管454は吸引導管の内腔456から開口458のうちの1つを通って外に出て、治療部位に液体を注入するための開口462を備えるセグメントの反復パターンを有する図4A及び図4Bのものに類似した末端部460を形成する。
図5Aから図5Bは、カテーテルの末端部500の形態の液体送出器具を示す。末端部500は、例えばカール若しくは「ピッグ・テール(pig tail)」のような非線形の元の又は自由状態で展開する構成を有する1つ以上の導管502、504、506、508を含む。導管502から508を形状記憶型のチューブで形成することで、配備した際にそれらはカールして広範な領域をカバーし、配備及び/又は抜去の際にはチューブを直線状にすることもできる。液体開口510は、導管の内部と治療部位との間で液体をやり取りする。接続端512において分岐管若しくは連結管によって複数の導管を共通の供給線(図示せず)に連結することができる。ここで示すのは予めカールした形状であるが、導管502から508は、治療領域内外へと液体を輸送するのに適した任意の形状に形成してよい。例えば導管502から508は、弧状、渦巻き状、蛇行パターン、任意の数の辺を有する多角形、及び/又は他の任意の2次元又は3次元の規則的、不規則、又はランダムな形状に形成してよい。所望の被覆パターンを形成するために任意の数の導管を使用することが可能である。
イントロデューサ514を使用して、治療部位への導管502から508の配置を補助することができる。イントロデューサ514は、導管502から508をコンパクトな搬送形状に拘束する、壁518によって画定される比較的狭い中空の内部516を有する。イントロデューサ514から導管502から508を出すと、それらは元の自由形状である広がった展開形状に戻る。図5に示す例では、管状のイントロデューサは導管502から508の周りをスライドするように配置されている。固定具520は、導管502から508の末端部をひとまとめにし、軸方向と半径方向の両方向にそれらを相対的に離間させた状態で固定するよう、これら導管に連結し得る。代替的に、固定具520は、導管502から508を固定具520に対してスライドさせるようにし、これら導管の相対的な位置を調整できるようにしてもよい。イントロデューサ514はコネクタ522を含み、固定具520はイントロデューサのコネクタと協働的に係合するコネクタ524を含む。
使用の際には、イントロデューサ514は図5Aに示すように、導管502から508の形状化部分をイントロデューサ内でコンパクトに搬送する形状に拘束した、第1の又は送出位置に配置される。本例では、導管502から508はイントロデューサ514内部では直線的な状態である。イントロデューサ514の送出端526を、治療部位に対する所望の位置に配置し、例えばイントロデューサ514の方へと固定具520をスライドさせることによって、導管502から508がイントロデューサ514から出て、図5Bに示す第2の又は展開された位置に配置され、導管は広がって展開した元の自由状態の構成となる。導管502から508は、一定の展開した構成を提供するよう固定具に対して固定してもよく、あるいは展開前若しくは展開後のいずれかに固定具に対する調節を行って、展開した構成を調整できるようにしてもよい。代替的に、固定具を省略して、導管502から508をイントロデューサ内と治療部位内で個々に操作するようにしてもよい。コネクタ522と524をクランプ等で係合し、イントロデューサ514と固定具520の相対位置を固定するようにしてもよい。イントロデューサ514及び/又は固定具520は患者の身体に残したままとしてもよく、又は導管502から508のみを残して取り出してもよい。イントロデューサは、導管502から508を取り出す際にそれらを直線状にするためのガイドとしても使用できる。
図5に例示する末端部500は、広い領域にわたって液体を吸引若しくは注入するよう広がる一方、治療部位からの抜去時には導管502から508が直線的な形状になるため、抜去時の形状とそれに要する力が比較的小さくてすむという利点を有する。さらに、別の導管と関連させて1つの導管の相対的な位置を固定できることにより、被覆領域を選択することが可能となる。
図6Aから図6Bは、末端部の形状の変形を示す。図6Aは、カテーテル602の末端部600の形態の液体供給器具を示している。末端部600は、導管604の中から外へと液体を流通させる開口610を有するコイル状に形成した長尺状液体導管604を含み、このコイルで組織ひだを分離させ、組織内に液体供給領域を作り出す。導管604を形状記憶材料で形成することによって、送出及び/又は抜去の際には直線状な形状であるが、配備時にはコイル状の形態を維持することができる。図6Bは、図6Aの器具に類似した液体供給器具を示しているが、図6Bの器具は、導管604の第1の側に溝606が形成され、第1の側の逆側にはこれと対応する突部608が形成されている。導管604は、突部608が溝606と係合することでコイル状となるよう形成されている。突部と溝からなる構成は、配備した状態では液体に対する障壁を形成し、液体を抽出する際には導管604を非コイル状として容易に抽出を行えるようにするものである。
図7Aから図1Dは、正面若しくは「湿潤」側704と裏面若しくは障壁側706を有するカテーテル702の末端部700を示す。末端部700は外面718と1つ以上の長尺状内腔を画定する壁716を有する長尺状本体714を含む。図7に示す例では、壁716はカテーテル702の対応する導管722と液体連通構成となる、単一の中央に配置された内腔720を画定する。内腔720から壁716を通って外面718へとつながる複数の壁開口724を、長尺状本体714の長さに沿って離間配置する。壁716は幅717を有する。
開口724に隣接する長尺状本体714の外面に障壁726を取り付ける。図7に示す例では、長尺状本体714は一辺が平面的な「D」形状であり、長尺状本体714の長さに沿ってこの平面的な辺に障壁726が取り付けられ、障壁726が長尺状本体714と同じ面において外側に突出するよう構成されている。障壁726は長さ708、幅710、及び深さ712を有する。障壁726は壁開口724と整合して液体連通状態にある障壁穴728を有し、障壁面周辺から内腔720内へと液体が流れることができる。障壁726は流体抵抗性であり、末端部700の前方側704を後方側706と分離する。図7に示す例では、障壁は液体不浸透性のポリウレタン薄膜である。
図7の末端部700は治療液を治療部位に選択的に送るよう使用することができる。例えば、前方側704を治療部位に隣接配置し、治療液を内腔720から壁開口724を通して治療部位に接触させる。障壁726は末端部700の後方側706に流れる治療液を遮断し、後方側706に隣接する組織を治療液から遮蔽する。
別の例では、治療部位から液体を選択的に吸引するために図7の末端部700を使用してもよい。例えば、前方側704を治療部位に隣接させて配置し、壁開口724を通して吸引した液体を内腔720内に流入させて導管722を介して外に排出することができる。障壁726は末端部700の後方側706を液体の流れから遮断して、後方側706に隣接する組織を吸引に関連する低圧力から遮蔽する。
図7Dに示す例では、別の治療液源と組み合わせた吸引カテーテルとして、図7の末端部700を使用し得る。例えば、末端部700は神経根742に前方側704を隣接させ、裏面側706を麻酔薬源の方に向けて治療部位に配置する。麻酔薬が治療部位に注入されると、神経根に向かう麻酔薬の流れを障壁726が妨げ、任意の体液と過剰な麻酔薬は、神経根742周辺から開口724を通して内腔720内に運ばれ、導管722を通して外へと排出される。
図7Eに示す例では、前方側704は、開口724を通る液体の流れを向上させるよう、凹凸のある面を作り出す突起750をさらに含む。突起は、隣接する組織が圧迫されたり引き込まれたりすることを防止すると共に、開口724が閉塞するのを防止する。ここに示す例では、突起は開口724と交互に並ぶ複数の突出部である。しかし、末端部700の前方側の面又は他の場所に突起750を分布させて、液体の流れを向上させるようにしてもよい。突起は、前方側704と一体成形しても、前方側704に付着させてもよく、前面側704を変形させる、堆積させる、鋳造する、及び/又はその他の方法で成型してもよい。例えば突起750は、液体成分を堆積させて、例えばUV硬化性接着剤のような固体ポリマーとなるまで硬化させることにより、形成してもよい。
図7に示す例では、カテーテル702の直径を長尺状本体714の直径より大きくし、カテーテル702と長尺状本体714との間に段差734を画定する。このように直径を変え、患者の身体における開口のサイズをカテーテル702に合ったサイズとすれば、末端部700もこの開口を通して引き抜くため、抜去をより楽に行える。治療部位から末端部700を抜去するためにカテーテル702を引き寄せると、段差734の後方で末端部700がしぼんで組織開口をより楽に通過し易くなる。
図7に示す例では、障壁幅710は壁の幅717の1から100倍であり得る。より特定的には、障壁幅710は壁幅717の2から20倍であり得る。より特定的には、障壁幅は壁幅の2から5倍であり得る。
図8Aから図8Bは、図7Aから図7Cのものに類似したカテーテル801の末端部800を示す。末端部800は、導管804、806、808、810、812、814、816が掌状に広がる導管網802を含み、これら導管804から816は、その内部と外部との間で液体を通過させる開口812を含む。本例では、末梢導管804から814は葉の静脈パターンと略同様に、中央導管816から徐々に分岐するパターンで広がっている。例えば、第1の面である前面822と反対の第2の面である裏面824を有する部材820を導管網802の一方の側に、導管網の下に置いた状態で取り付ける。導管804から816は開いてすぐに展開した構成となり易く、部材820を導管804から816と相互に接続させることにより、所望の空間構成が維持される。部材820はまた、図7の例のように障壁を形成し得る。注入の構成では、導管804から816を出た液体が第1の面822に供給され、第1の面から治療部位の領域に分配される。吸引の際には、液体を表面822上に集めて、開口812と導管804から816を通して排出される。本例での導管804から816は比較的厚い多角形構造であり、治療部位において隣接した組織のひだ同士を分離することで、治療部位内の一領域において液体を流通し易くする。導管804から816を半剛体にして、組織分離を行い易くするようにしてもよい。また、導管を半剛体とすることで、例えば患者が動くことで押しつぶされたり捻れたりすることに耐えることによって、液体の流れを維持することが促進される。部材820はシート状の膜であり得る。図8に示す例では、部材は液体不浸透性のポリウレタン薄膜である。
本明細書で説明する末端部の様々な例はそれぞれ、長さ、幅、及び深さを有する。末端部の長さは、多様な治療部位に適合するよう、広い範囲にわたって変化し得る。例えば、長さは数mmから数十cmの範囲であってよい。特定的には、長さは1から30cmの範囲であり得る。より特定的には、長さは5から20cmの範囲であり得る。末端部の幅は多様な治療部位に適合するよう、広い範囲にわたって変化し得る。例えば、幅は数mmから数十cmの範囲であってよい。特定的には、幅は0.5から30cmの範囲であり得る。より特定的には、幅は1から15cmの範囲であり得る。末端部の深さは多様な治療部位に適合するよう、広い範囲にわたって変化し得る。例えば、深さは数mmから数十mmの範囲であってよい。特定的には、深さは0.05から20mmの範囲であり得る。より特定的には、深さは0.5から10mmの範囲であり得る。
図9は、患者の治療部位に配置するカテーテルの末端部900の形態の液体供給器具の一例を示す。末端部900は深さ904、幅906、長さ908を有するディフューザ本体902を含む。ディフューザ本体902内の第1部分912付近に第1導管910を配置する。使用の際には、第1導管910とディフューザ本体902の間に液体を輸送する。例えば、創傷による滲出液をディフューザによって吸収し、導管壁を貫通する小さい開口913を介して第1導管910に送り、治療部位から除去する。代替的に、第1導管910によって治療液をディフューザ本体902へと供給し、ディフューザ本体902を通過させてディフューザ本体902の表面918を均一に湿らせ、治療部位の表面918に隣接する組織に移行させる。任意に、ディフューザ本体902の第2部分916付近に第2導管914を配置する。導管910、914を取外し可能に配置することによって、治療が終わった後、ディフューザは残したまま導管をディフューザから取り出すことができる。図9Aに示す例では、第1導管910は注入導管であり、第2導管は吸引導管914である。第1導管又は注入導管910は、治療液をディフューザ本体に供給する。吸引導管914は体液を収集し、体液と過剰な治療液を治療部位から排出する。
液体不浸透性の障壁920をディフューザ本体902の1つ以上の面に任意に配置して、障壁で覆ったディフューザ本体902の部分を通した液体の輸送を防止するようにしてもよい。ディフューザの形状、注入導管の位置と流量、吸引導管の位置と流量、及び/又は液体障壁の位置を選択して、末端部900の治療液供給特性を調整することができる。図9に示す例では、注入導管910と吸引導管914の延在する範囲は、ディフューザ本体902の導管のないトリミング可能な部分922を除いた長さに沿う部分のみである。トリミング可能な部分922の大きさは、この部分への液体の供給がディフューザ本体902の残りの部分への液体供給を大幅に下回らない程度に短いものとする。液体導管を切断することなく、また末端部900の液体供給特性を大幅に変更することなく、末端部900の長さを治療部位に適合させるよう、トリミング可能な部分922をトリミングすることが可能である。
図9Bは、図9Aの第1末端部900とは異なる長さ932を有する第2末端部930を設ける方法を示す。第1末端部900の長さ908は、第2末端部930を完全にトリミングした長さ934に略等しい長さである。このように長さを決めることによって、第1末端部900を完全にトリミングした長さ936から第2末端部930の長さ932までの長さ範囲内で、長さを無限に調整することが可能となる。任意の数の末端部を備えて、所望の長さの範囲を覆うようにすることが可能である。同様に、ディフューザ本体902の深さと幅を調整できるよう、トリミング部分を設けてもよい。
図9Cは、患者の脊椎を手術する際に分断される組織に麻酔薬を供給するべく、手術痕の深さに配置した末端部900を示す。注入導管910とディフューザ本体902により、隣接した組織を治療するためにディフューザ本体の表面に麻酔薬を分散させる。ディフューザ本体902の神経根942近くの部分に障壁920を配置し、神経根942を麻酔薬から遮蔽する。吸引導管914を障壁920の下に置いて、体液と過剰な麻酔薬を吸引する。
図10は、長さ1001及び幅1003と、これらに垂直な方向の深さを有するカテーテル1002の末端部1000を示す。末端部1000はカテーテル1002と一体形成しても、或いはカテーテル1002と別個に形成して図示するように連結してもよい。末端部1000は、複数の液体導管1004、1006、1008、1010を含む。導管1004から1010を離間させて所望の相対的位置に置くことを補助する中間部分1012、1014、1016によって、隣接する導管同士を接続する。中間部分1012から1016を可撓性シートの形態として、導管1004から1010を第1形状又は静止形状を有する形状記憶チューブで形成すれば、別の形状に拘束してその後解放した後に、チューブが第1形状に戻るようにすることができる。図10Aに示す例では、導管1004から1010は接合部1018で共通のライン1020に連結する。導管1004から1010を形成する際には、それらが接合部1018から離れるにつれて相互に離れるように形成する。中間部分1012から1016は導管1004から1010を略平行な掌状構成に拘束する。導管1004から1010は、その内部と外部との間で液体を流通させる、導管壁を通して形成した開口1022を含む。注入構成では、中間部1012から1016は開口1022から出る液体を受け取り、末端部1000の表面に液体を分散させる。吸引構成では、中間部1012から1016は開口1022を介して治療部位から液体を収集し、排出する。中間部1012から1016と開口1022を配置する際に、開口1022が中間部1012から1016の一方の側のみと通じるようにすることで、末端部1000を使用して、治療部位の一部に又は一部から液体を優先的に輸送するようにすることができる。代替的に、中間部1012から1016と開口1022を配置する際に、中間部材1012から1016の一方の側と通じる開口1022と、中間部材1012から1016の他方の側と通じる開口1022を連通させるようにして、末端部1000の両方の側に又は両方の側から液体を輸送するようにすることも可能である。代替的に、図10Bに示すように、中間部分1012から1016の両方の側とつながるように開口1022を配置すること等によって、開口1022が中間部分1012から1016の両方の側と同時に繋がるようにすることも可能である。中間部分1012から1016が液体不浸透性の面を有するようにすれば、液体をその面上で薄板状に分散させることができる。中間部分1012から1016が浸透性の面を有するようにすれば、領域にわたって液体を滲ませることができる。中間部分1012から1016を浸透性且つ透過性とすることで、中間部分1012から1016の対抗する側同士の間で液体が流れるようにすることができる。図10Cに示すように、中間部分1012から1016は、液体を滲ませる浸透性層1024を一方の側に備え、他方の側には液体不浸透性の層1026を備える積層構造を含むようにしてもよい。
4つの液体導管1004から1010を示したが、任意の数の導管を使用してよいことを理解されたい。さらに、管状の導管を示したが、例えば多角形、湾曲、環状等の断面形状を有する導管を使用してもよい。
送出の際には、末端部1000を畳んで及び/又はロール状にして小さい送出形状(図示せず)とし、治療部位に配置することができる。その後末端部を解放すると、送出された導管は、周りの組織が許容するままに図10Aに示す形状を復元することになる。図10に示す例では、共通のライン1020はカテーテル1002より小さい外径を有するため、それらの間には段差部1030が形成される。このように直径を変えることで、患者の身体におけるカテーテル1002にサイズを合わせた開口を通して抜去することにより、末端部1000の取り出しが容易になる。治療部位から末端部1000を抜去するためにカテーテル1002又は共通のライン1020を引き寄せると、周囲の患者組織からの圧力により、導管1014から1010が相互に寄る方向に移動する。末端部1000は、段差部1021の後ろで折り畳まれ、カテーテル1002の直径と略同じ大きさに拘束された形状となる。
図11は、液体注入側1104と液体吸引側1106を有すると共に、長さ1101、幅1103、及び深さ1105を含むカテーテル1102の末端部1100を示す。末端部1100は外面1112と1つ以上の長尺状の吸引内腔を画定する壁1110(図11C)を有する長尺状の本体1108を含む。図11に示す例では、壁1110は単一の中央に配置された吸引内腔1114を画定し、該内腔はカテーテル1002の対応する吸引導管1116(図11A)と液体連通状態にある。長尺状本体1108の長さに沿って離間配置した複数の吸引開口1118は、吸引内腔1114から外面1112へと壁1110を通って通じている。壁1110は1つ以上の長尺状の注入内腔をさらに画定する。図11に示す例では、壁はカテーテル1102の対応する注入導管1112(図11Aで1つを示している)と液体連通状態にある吸引内腔1114に平行に延在する2つの注入内腔1120を画定する。注入内腔1120から壁1110を通って外面1112へとつながる複数の注入開口1124を、長尺状本体1108の長さに沿って離間配置する。図11に示す例では、注入開口1124は吸引開口1118に対して約90度の方向性を有する。
吸引開口1118に隣接した長尺状本体1108の外面1112に障壁1126を取り付ける。図11に示す例では、長尺状本体1108は一辺が平らな「D形状」である。長尺状本体1108の長さに沿って平らな辺に障壁1126を取り付け、障壁1126が長尺状本体1108と同じ面において外側に突出するよう構成する。障壁1126は、吸引開口1118と整合して液体連通状態にある開口1128を有し、障壁面周辺から吸引内腔内へと液体が流れることができる。障壁1126は流体抵抗性であり、末端部1100の液体注入側1104から液体吸引側1106を分離する。図11に示す例では、障壁は液体不浸透性のポリウレタン薄膜である。
長尺状本体1108の障壁1126とは逆側の外面1112に、ディフューザ1130を取り付ける。図11に示す例では、ディフューザ1130は長尺状本体1108の曲面に適合しており、障壁1126に取り付けられている。注入開口1124はディフューザ1130に通じている。図11に示す例では、ディフューザは毛細現象によってディフューザ全体に治療液を滲ませるポリエステル布である。
末端部1100の注入側1104は治療部位に治療液を注入し、一方吸引側1106は治療部位から液体を吸引する。障壁1126は注入開口1124から吸引開口1118へと直接液体が流れるのを防ぐ。また障壁1126は、吸引側1106における患者の組織を、注入側1104によって供給される治療液から隔離する。
図11に示す例では、カテーテル1102は長尺状本体1108より大きい直径を有し、それらの間に段差部1134を画定する。このように直径を変えることで、カテーテル1102にサイズを合わせた、患者の身体における開口を通して末端部1100を抜去することにより、末端部1100の取り出しが容易に行える。治療部位から末端部1100を抜去するためにカテーテル1102を引くと、段差部1134の背後で末端部がしぼみ、組織開口をより容易に通過できるようになる。
図11Dは、手術中に分断した組織1140に配置した末端部1100を示す。注入側1104を治療液で治療する組織に向けて配置し、吸引側1106は、排出を行う領域及び/又は神経根1142等を治療液から隔離する領域に向けて配置する。使用の際には、例えばカテーテルの注入導管1122を治療液源に取り付け、吸引導管1116を真空源に取り付ける。治療液は注入内腔1120に沿って流れて注入開口1124を通ってディフューザに入り、ディフューザ中全体に滲んでカテーテルの末端部の注入側1104に隣接した組織と接触する。体液と過剰の治療液は、吸引開口1118を通って吸引内腔1114内に入り、吸引導管1116を通って外に出される。神経1142を治療液から遮蔽し、手術創より排出を行いながら、組織1140を治療する。
図12Aから図12Cは、図11に類似しているがディフューザ1130をカバーする部材1204を追加したカテーテル1202の末端部1200を示す。図12Aから図12Cに示す実施形態では、部材1204をディフューザ1130に密接させて、周りの組織からディフューザを隔離してディフューザに組織が接するのを防止する。部材1204は組織増殖抑制膜の形態であり得る。例えば、部材1204は液体不浸透性のポリウレタン薄膜であってよい。ディフューザを通して分散される液体が末端部1200から外へと出られるように、部材1204には複数の穴1206が開けられている。
図12Aから図12Cの実施形態は突起1208をさらに含み、凹凸のある面を作り出すことによって隣接する開口を通る液体の流れを向上させる。突起は隣接する組織に押されて開口が閉塞するのを防止する。ここに示す例では、突起は手術部位からの排出を向上させるよう吸引開口1128と交互に存在する複数の隆起である。ただし、突起1208を表面にわたって2次元パターンで、又は末端部1200の他の部分に分布させて、液体の流れを向上させるようにしてもよい。突起の成型にあたっては、表面と一体成形する、表面に付着させる、表面を変形させる、沈着させる、及び/又はその他の方法で形成することが可能である。例えば、突起1208は、液体成分を沈着させて、これをUV硬化性接着剤等の固体高分子に硬化させることにより、形成することが可能である。
図13は、体内から体外に向けて配置する方法において、治療部位に隣接した組織を通して挿入する注入導管1122と吸引導管1116を構成する方法の一例を示す。トロカール1300は、組織を穿刺するための鋭利な先端部1302とカテーテル1102を受け入れる中空の後端部1304を含む。後端部1304は先端部1302の対向する端部に開口1308を画定する管状の外壁1306を含む。吸引導管1122と注入導管1116を、開口1306を通して後端部内に入れる。トロカール1300とカテーテル1102は、摩擦に勝る程度の大きな力をかけたり、カテーテル1102の端部を切断したりするまで、摩擦による接続状態を維持する。
図14は、カテーテル1102を通す別個の構成を示す。トロカール1400は、組織を穿刺する鋭利な先端部1402を有する先端部と、第1バーブ1406と第2バーブ1408を含む後端部1404を含む。第1バーブ1406は摩擦緊合関係で吸引導管1122に挿入されるサイズである。第2バーブ1408は注入導管1116を受け入れるサイズの内部穴1410を有する中空体である。
図15は、カテーテル1102と前の例に類似した通過形状を示す。ただし図15の例では、注入導管1116は液体連通関係にある注入共通ライン1520に挿入され、医療用液体チューブで一般に使用されるような例えばUV硬化性のポッティング接着剤を用いて、共通ライン1520に接着される。このように構成すると、接続することのできる単一の共通ライン1520を備えることにより、注入機構に接続する必要のある注入導管1116の数が減ると共に、別個のYコネクタを設ける必要がなくなる。トロカール1510は、組織を穿刺する鋭利な先端部1512と、吸引導管1122及び共通ライン1520を受け入れる中空の後端部1514を含む。
図16は、カテーテル1602の末端部1600を示す。末端部1600の含む液体導管1604及び1606は、カーブして楕円形の経路となっており、楕円形の経路の内部における開口1608に又は開口1608から液体を輸送する。障壁1610は液体を受け取って、凹凸のある面に沿って液体を分散させる。図16に示す例では、凹凸は障壁1610に形成した溝1612により形成される。溝1612があることで、液体不浸透性の障壁1610の表面にわたって液体を滲ませることにより、液体の流れを助長する。これがなければ、液体は患者の組織同士が当接することによって遮断される場合もある。刻印、刻み付け、粗面処理、及び/又は他の適切な手段によって、障壁1610の表面に凹凸をつけることができる。障壁の表面には、線の隆起、凹み、うねり、及び/又は他の適切な特性を形成することによって、凹凸をつけることが可能である。障壁表面に布を付着させることによって凹凸をつけるようにしてもよい。例えば繊維網を表面に付着させることで、液体は表面にわたって滲ませることができる。記載する末端部の様々な例の各々は、長さ、幅、及び深さを有する。末端部の長さは多様な治療部位に適するように広い範囲にわたって変化し得る。例えば、長さは数mmから数十cmの範囲であってよい。特定的には、長さは1cmから30cmの範囲であってよい。より特定的には、長さは5cmから20cmの範囲であってよい。末端部の幅は多様な治療部位に適合するよう、広い範囲にわたって変化し得る。例えば、幅は数mmから数十cmに及び得る。特定的には、幅は0.5cmから30cmの範囲であってよい。より特定的には、幅は1cmから15cmの範囲であってよい。末端部の深さは多様な治療部位に適するように広範囲にわたって変化し得る。例えば、深さは数mmから数十mmの範囲であり得る。特定的には、深さは0.5から20mmの範囲であり得る。より特定的には、深さは0.5から10mmの範囲であり得る。
本発明の多様な態様による1つ以上のカテーテルを含む治療キットを提供し得る。任意に治療キットはイントロデューサを含んでもよい。任意に治療キットは注入源を含んでもよい。任意に医療キットは排出用のコンテナを含んでもよい。
100 カテーテル
101 接続端
102 末端部
104 液体導管
106 側壁
108 開口
114 直線状の部分
116 屈曲部
140 治療部位
142、144 組織層
200 トロカール(イントロデューサ)

Claims (99)

  1. 患者の治療部位に治療液を送出する注入カテーテルであって、
    側壁を有する長尺状の第1液体導管であって、前記第1液体導管が患者の体外から前記治療部位への液体経路を画定し、前記第1液体導管が可撓性であると共に、その内部から外部へと前記側壁を通って通じる少なくとも1つの開口を有する注入部を画定し、前記注入部が自由状態で非線形の第1形状を画定し、前記第1形状が、変形させて第2形状とした後も前記第1形状に戻る傾向を有し、前記第1形状が、前後に反復する略平面的な2次元パターンを画定し、前記パターンが、その長さに対応する第1方向軸と、その幅に対応する第2方向軸とを有する、第1液体導管、を備える、注入カテーテル。
  2. 前記第1形状が、
    前記長手軸と略垂直に交差する略直線状の第1部分と、
    前記長手軸と略垂直に交差する、前記第1部分に略平行な略直線状の第2部分と、
    前記長手軸と略垂直に交差する、前記第2部分に略平行な略直線状の第3部分と、
    前記第1部分を前記第2部分と接続する第1屈曲部と、
    前記第2部分を前記第3部分と接続する第2屈曲部と、
    を含む、請求項1に記載のカテーテル。
  3. 前記少なくとも1つの開口を前記略直線状の部分にのみ配置し、前記屈曲部には配置しない、請求項2に記載のカテーテル。
  4. 前記少なくとも1つの開口が、各直線状の部分における複数の開口を含む、請求項3に記載のカテーテル。
  5. 前記少なくとも1つの開口が略平面的な2次元パターンに略平行である、請求項1に記載のカテーテル。
  6. 前記第1形状が略平面的な第1側部と、前記第1側部に対向する略平面的な第2側部を有し、前記少なくとも1つの開口が前記第1側部と前記第2側部との間の前記側壁を通って連通することで、前記第1側部と前記第2側部に略平行に液体が排出される、請求項1に記載のカテーテル。
  7. 前記導管がこれを垂直に横切る方向の導管寸法を有し、元の前記非線形形状における隣接する部分同士の間の間隔が、前記横切る方向の導管寸法の1から100倍である、請求項2に記載のカテーテル。
  8. 元の前記非線形形状における隣接した部分同士の間の間隔が、前記横切る方向の導管寸法の1から20倍である、請求項7に記載のカテーテル。
  9. 元の前記非線形形状における隣接した部分同士の間の間隔が、前記横切る方向の導管寸法の2から5倍である、請求項8に記載のカテーテル。
  10. 前記第1形状が2以上の曲線セグメントの規則的な反復パターンを含む蛇行形状を含む、請求項1に記載のカテーテル。
  11. 前記第1形状が、前記パターンの長さと幅によって画定される外周を境界とする、異なる形状の曲線セグメントの連続した経路を含む、請求項1に記載のカテーテル。
  12. 前記セグメント同士を相互に略等しい間隔で離間した、請求項11に記載のカテーテル。
  13. 前記外周が略矩形である、請求項11に記載のカテーテル。
  14. 前記外周が略楕円形である、請求項11に記載のカテーテル。
  15. 側壁を有すると共に、前記側壁を通って前記導管の外部から内部へと通じる少なくとも1つの開口を有する排出部分を画定する長尺状の第2液体排出導管をさらに含み、
    前記第2導管が、前記治療部位から患者の体外の位置までの液体経路を画定する、請求項1に記載のカテーテル。
  16. 第2カテーテルが第1カテーテルの末端部を越えて延出し、前記第1導管が近位の注入部を画定し、前記第2導管が遠位の排出部分を画定する、請求項15に記載のカテーテル。
  17. 前記近位の注入部において前記第1導管の内側に前記第2導管を置く形で、前記第1導管と前記第2導管を同軸上に配置し、前記カテーテルが、交互に略直線状の部分と屈曲部とを含み、前記略直線状の部分が前記長手軸に略垂直であり、前記直線状の部分に略垂直な方向に前記排出部分を折り返して前記注入部の下に横たわらせた、請求項16に記載のカテーテル。
  18. 前記近位の注入部において前記第1導管の内側に前記第2導管を置く形で、前記第1導管と前記第2導管を同軸上に配置し、前記カテーテルが、交互に略直線状の部分と屈曲部とを含み、前記略直線状の部分が前記長手軸に略垂直であり、前記直線状の部分に略平行な方向に前記排出部分を折り返して前記注入部の下に横たわらせた、請求項16に記載のカテーテル。
  19. 患者の治療部位に治療液を送出する注入カテーテルであって、
    各々が側壁を有する複数の液体注入導管であって、各導管が、患者の体外の位置から前記治療部位までの液体経路を画定し、各導管が可撓性であると共に、前記導管の内部から前記側壁を通って外部へと通じる少なくとも1つの開口を有する注入部を画定し、各注入部が自由状態で第1形状を画定することで、変形させて第2形状とした後も前記第1形状に戻る傾向を有し、前記複数の導管を第1端部において液体連通状態とすることで、前記第1端部に送出された液体が前記複数の注入部に分配される、導管、を備える、注入カテーテル。
  20. 弧状、渦巻き状、蛇行パターン、及び多角形を含む形状群から前記第1形状を選択する、請求項19に記載のカテーテル。
  21. 患者の治療部位に治療液を送出する注入カテーテルであって、
    側壁を有すると共に、患者の体外の位置から前記治療部位までの液体経路を画定する注入導管であって、前記導管が可撓性であると共に、前記導管の内部から前記側壁を通って外部へと通じる少なくとも1つの開口を有する注入部を画定し、前記注入部が、自由状態で非線形の第1形状を有することで、変形させて第2形状とした後も前記第1形状に戻る傾向を有し、前記第1形状が、大きさが徐々に小さくなる複数のループを有する略平面的な螺旋コイルを画定する、注入導管、を備える、注入カテーテル。
  22. 前記コイルが略平面的な第1コイル側と略平面的な第2コイル側を有し、前記導管が、その第1縁部に形成した溝と前記第1縁部に対向する縁部に形成した前記溝と対応する突部を画定することにより、前記導管がコイル状となった第1形状にある場合に、前記突部が前記溝と係合して前記ループ同士の間に障壁を画定し、前記第1コイル側から前記第2コイル側への液体の流れが妨げられる、請求項21に記載のカテーテル。
  23. 患者の治療部位に治療液を送出する治療キットであって、
    長尺状の第1液体注入導管が側壁を有するカテーテルであって、前記第1導管が患者の体外の位置から前記治療部位までの液体経路を画定し、前記第1導管が可撓性であると共に、その内部から前記側壁を通って外部へと通じる少なくとも1つの開口を有する注入部を画定し、前記注入部がその自由状態において非線形の第1形状を画定することで、変形されて第2形状になった後も前記第1形状に戻る傾向を有し、前記第1形状が前後に反復する略平面的な2次元パターンを画定し、前記パターンが、その長さに対応する第1方向軸とその幅に対応する第2方向軸とを有する、前記カテーテルと、
    前記導管を変形させて前記第2形状にした際に前記導管を通すことのできる内腔を画定するイントロデューサと、
    を含む、治療キット。
  24. 患者の治療部位に治療液を送出する方法であって、
    側壁を有する長尺状の第1液体注入導管を備えるカテーテルを提供することであって、前記第1導管が液体経路を画定し、前記第1導管が可撓性であると共に、その内部から前記側壁を通って前記導管の外部へと通じる少なくとも1つの開口を有する注入部を画定し、前記注入部が、その自由状態において非線形の第1形状を画定することで、変形されて第2形状になった後も前記第1形状に戻る傾向を有し、前記第1形状が前後に反復する略平面的な2次元パターンを画定し、前記パターンが、その長さに対応する第1方向軸と幅に対応する第2方向軸を有する、前記カテーテルを提供することと、
    前記注入部を患者の治療部位に配置することと、
    前記注入部を通して前記治療部位に治療液を送出することと、
    を含む、方法。
  25. 前記注入部を配置することが、
    組織層同士の間に空間を作るために前記治療部位において前記組織層を分離させることと、
    前記カテーテルの前記非線形部分を前記組織層同士の間の前記空間に配置することと、
    前記組織層同士の間の前記空間に液体を輸送することと、
    を含む、請求項24に記載の方法。
  26. 前記2次元パターンが前記治療部位の縁部に合うよう予め決定した形状を有する、請求項24に記載の方法。
  27. 前記注入部を配置することが、
    前記注入部を前記第2形状に変形することと、
    前記治療部位に前記注入部を配置することと、
    前記注入部が前記第1形状に戻ることを可能にすることと、
    を含む、請求項24に記載の方法。
  28. 前記注入部を配置することが、
    患者の体外から前記治療部位へと、内腔を画定するイントロデューサを挿入することと、
    前記注入部を前記内腔に通す際に前記注入部を直線状にすることによって、前記内腔を通して前記治療部位へと前記注入部を挿入することと、
    を含む、請求項24に記載の方法。
  29. 前記注入部を配置することが、
    患者の体外から前記治療部位へと、内腔を画定するイントロデューサを挿入することと、
    前記注入部を前記内腔に通す際に前記注入部を折り畳んで小型にすることによって、前記内腔を通して前記治療部位へと前記注入部を挿入することと、
    を含む、請求項24に記載の方法。
  30. 前記注入部を配置することが、
    非線形的な治療領域を覆うように、前記注入部を前記治療部位に配置することと、
    前記第1導管に取り付けたトロカールを、患者の皮膚を通過させることと、
    前記第1導管の端部を患者の皮膚を通過させることと、
    を含む、請求項24に記載の方法。
  31. 前記注入部を配置することが、非線形的な治療領域を覆うように、前記注入部を前記治療部位に配置することを含み、前記治療液を送出することが、鎮痛剤を送出することを含む、請求項24に記載の方法。
  32. 前記カテーテルが長尺状の第2液体排出導管をさらに含み、前記第2液体排出導管が側壁を有すると共に、前記導管の外部から前記側壁を通って前記導管の内部へと通じる少なくとも1つの開口を有する排出部を画定し、前記方法が、前記排出部を前記治療部位に配置することをさらに含む、請求項24に記載の方法。
  33. 患者の治療部位と患者の体外の位置との間で液体を輸送することのできるカテーテルであって、
    患者の体外に配置可能な接続端と、
    長尺状の液体導管と、
    前記治療部位に配置可能な末端部と、
    を含み、前記導管が前記接続端と前記末端部との間の液体経路を画定し、前記末端部が、
    外面と、前記導管と液体連通状態にある内腔とを画定する壁を有する第1液体交換部であって、前記壁の前記内腔と前記外面との間に通じる少なくとも1つの開口を有する、前記第1液体交換部と、
    前記第1液体交換部に接続すると共に、前記第1液体交換部から延出する、液体の流れに抵抗する障壁と、
    を含み、前記第1液体交換部と前記障壁が協働して、優先方向への液体の流れを付勢する、又は、非優先方向への液体の流れを妨げる、カテーテル。
  34. 第2液体交換部をさらに含み、前記障壁が前記第2液体交換部に接続され、前記障壁が、前記第1液体交換部と前記第2液体交換部との間の接続ブリッジを形成する、請求項33に記載のカテーテル。
  35. 前記障壁が、予め決定したパターンで前記第1液体交換部と前記第2液体交換部を離間させる、請求項34に記載のカテーテル。
  36. 前記障壁を前記末端部に取外し可能に固定した、請求項33に記載のカテーテル。
  37. 前記障壁が流体抵抗構造を含む、請求項33に記載のカテーテル。
  38. 前記障壁が液体吸収構造を含む、請求項33に記載のカテーテル。
  39. 前記障壁が吸収性材料を含む、請求項33に記載のカテーテル。
  40. 前記障壁が、流体抵抗性のシート状構造を含み、前記構造が前記第1液体交換部に接続されると共に、前記第1液体交換部から外方向に延出して、前記液体交換部に隣接する流体抵抗領域を画定する、請求項33に記載のカテーテル。
  41. 前記障壁が薄い高分子膜を含む、請求項40に記載のカテーテル。
  42. 前記液体交換部が、第1構成とこれを変形させることのできる第2構成とを有し、前記第1構成が前記第2構成より大きい平面領域を画定する、請求項33に記載のカテーテル。
  43. 前記壁が外側横断幅寸法を有し、前記障壁が前記壁の幅寸法に平行な幅寸法を有し、前記障壁の幅が前記壁の幅の1から100倍である、請求項33に記載のカテーテル。
  44. 前記障壁幅が前記壁幅の2から20倍である、請求項43に記載のカテーテル。
  45. 前記障壁幅が前記壁幅の2から5倍である、請求項43に記載のカテーテル。
  46. 患者の治療部位と患者の体外の位置との間で液体を輸送することのできるカテーテルであって、
    患者の体外に配置可能な接続端と、
    長尺状の液体導管と、
    前記治療部位に配置可能な末端部と、
    を含み、前記導管が前記接続端と前記末端部との間に液体経路を画定し、前記末端部が、
    外面と、前記導管と液体連通状態にある内腔とを画定する長尺状の管状壁を有する第1液体交換部であって、前記壁の前記内腔と前記外面との間に通じる少なくとも1つの開口を有する、前記第1液体交換部と、
    前記長尺状の壁に接続すると共に、第1障壁面と第2障壁面を有する略平面的なシート状の、前記長尺状の壁の反対側に延在する障壁であって、前記少なくとも1つの開口が前記第1障壁面及び前記第2障壁面のうちの一方と流体連通状態であり、前記障壁と前記少なくとも1つの開口が協働して、前記障壁面のうちの一方に隣接した領域では液体交換を付勢し、前記障壁面のうちの他方に隣接した領域では液体交換を妨げる、前記障壁と、
    を含む、カテーテル。
  47. 前記管状壁が平らな辺を有する「D」形状の断面を含み、前記長尺状本体が前記第1障壁面から外方向に突出する状態で、前記第1障壁面を前記平らな辺に取り付けた、請求項46に記載のカテーテル。
  48. 前記少なくとも1つの開口が前記平らな辺に複数の開口を含み、前記障壁が、前記複数の開口と並んで液体連通状態にある穴を含むことで、前記内腔を前記第2障壁面と液体連通状態とした、請求項14に記載のカテーテル。
  49. 前記障壁が液体不浸透性の高分子膜を含む、請求項48に記載のカテーテル。
  50. 前記末端部が、前記長尺状の管状壁と前記第1障壁面及び前記第2障壁面に略平行な長さと、前記長尺状の管状壁に略直角で前記第1障壁面及び前記第2障壁面に略平行な幅と、前記長尺状の管状壁と前記第1障壁面及び前記第2障壁面に略直角な深さと、をさらに含み、前記長さが1から30cmの範囲であり、前記幅が0.5から30cmの範囲であり、前記深さが0.05から20mmの範囲であり得る、請求項46に記載のカテーテル。
  51. 前記長尺状液体導管と前記末端部がそれらの間に接合部を画定し、前記接合部の長尺状液体導管部分が第1接合部外側横断寸法を有し、前記接合部の末端部部分が第2接合部外側横断寸法を有し、前記第1接合部外側横断寸法を前記第2接合部外側横断寸法より大きくした、請求項46に記載のカテーテル。
  52. 前記長尺状液体導管と前記末端部がそれらの間に段差部を形成する、請求項51に記載のカテーテル。
  53. 前記障壁を前記段差部の後方で折り畳み式とすることで、前記治療部位において前記障壁が患者の組織を通過することを容易にした、請求項52に記載のカテーテル。
  54. 各々が前記導管と液体連通状態にある複数の液体交換部をさらに含み、前記複数の液体交換部を、中心の液体交換部を有する掌状パターンで構成し、複数の液体交換部が前記中心の液体交換部から外方向に延出する、請求項46に記載のカテーテル。
  55. 患者の治療部位と患者の体外の位置との間で液体を輸送することのできるカテーテルであって、
    患者の体外に配置可能な接続端と、
    長尺状の液体導管と、
    前記治療部位に配置可能な末端部と、
    を含み、前記導管が前記接続端と前記末端部との間に液体経路を画定し、前記末端部が、
    外面と、前記導管と液体連通状態にある内腔とを画定する長尺状の管状壁を有する液体交換部であって、前記壁の前記内腔と前記外面との間に通じる少なくとも1つの開口を有する、前記液体交換部と、
    前記長尺状の壁に接続すると共に、前記長尺状の壁の対向する側において外方向に延出する略平面的な部材であって、前記部材が前記治療部位において組織層同士の間に配置可能であると共に、前記治療部位から液体を収集し、収集した液体を前記第1液体交換部に送るように作用する、前記略平面的な部材と、
    を含む、カテーテル。
  56. 患者の治療部位と患者の体外の位置との間で液体を輸送することのできるカテーテルであって、
    患者の体外に配置可能な接続端と、
    長尺状の液体導管と、
    前記治療部位に配置可能な末端部と、
    を含み、前記導管が前記接続端と前記末端部との間に液体経路を画定し、前記末端部が、
    外面と、前記導管と液体連通状態にある内腔とを画定する長尺状の管状壁を有する液体交換部であって、前記壁の前記内腔と前記外面との間に通じる少なくとも1つの開口を有する、前記液体交換部と、
    前記長尺状の壁に接続すると共に、前記長尺状の壁の対向する側において外方向に延出する略平面的な部材であって、前記部材が前記治療部位において組織層同士の間に配置可能であると共に、前記液体交換部から治療液を受け取り、前記治療液を前記治療部位に分散させるように作用する、前記略平面的な部材と、
    を含む、カテーテル。
  57. 患者の治療部位と患者の体外の位置との間で液体を輸送する方法であって、
    患者の体外に配置可能な接続端と、長尺状の液体導管と、前記治療部位に配置可能な末端部とを有するカテーテルを提供することであって、前記導管が前記接続端と前記末端部との間に液体経路を画定し、前記末端部が、外面と、前記導管と液体連通状態にある内腔とを画定する壁を有する第1液体交換部であって、前記壁の前記内腔と前記外面との間に通じる少なくとも1つの開口を有する、前記第1液体交換部と、前記第1液体交換部に接続して前記第1液体交換部から延在する障壁と、を含む、前記カテーテルを提供することと、
    前記末端部を前記治療部位に配置することと、
    優先方向への前記治療部位の液体の流れを付勢する、又は非優先方向への液体の流れを妨げるよう、前記障壁を配置することと、
    を含む、方法。
  58. 患者の治療部位に液体を送出する方法であって、
    患者の体外に配置可能な接続端と、長尺状の液体導管と、前記治療部位に配置可能な末端部とを有するカテーテルを提供することであって、前記導管が前記接続端と前記末端部との間に液体経路を画定し、前記末端部が、外面と、前記導管と液体連通状態にある内腔とを画定する壁を有する第1液体交換部であって、前記壁の前記内腔と前記外面との間に通じる少なくとも1つの開口を有する、前記第1液体交換部と、前記第1液体交換部に接続して前記第1液体交換部から延在する障壁と、を含む、前記カテーテルを提供することと、
    目標とする位置に液体を輸送するように前記少なくとも1つの開口を向けた状態で、前記末端部を前記治療部位に配置することと、
    目標としない位置を前記液体から遮蔽するよう前記障壁を配置することと、
    を含む、方法。
  59. 患者の治療部位から液体を除去する方法であって、
    患者の体外に配置可能な接続端と、長尺状の液体導管と、前記治療部位に配置可能な末端部とを有するカテーテルを提供することであって、前記導管が前記接続端と前記末端部との間に液体経路を画定し、前記末端部が、外面と、前記導管と液体連通状態にある内腔とを画定する壁を有する第1液体交換部であって、前記壁の前記内腔と前記外面との間に通じる少なくとも1つの開口を有する、前記第1液体交換部と、前記第1液体交換部に接続して前記第1液体交換部から延在する障壁と、を含む、前記カテーテルを提供することと、
    目標とする位置から液体を除去するように前記少なくとも1つの開口を向けた状態で、前記末端部を前記治療部位に配置することと、
    目標としない位置からは液体を除去しないように遮蔽して前記障壁を配置することと、
    を含む、方法。
  60. 神経に隣接した体内組織に麻酔薬を送出すると同時に、患者の治療部位において体液を排出する方法であって、
    液体送出端を有する、麻酔薬を注入する第1カテーテルを提供することと、
    外面と内腔を画定する壁を有する液体交換部であって、前記壁の前記内腔と前記外面との間に通じる少なくとも1つの開口を有する、前記液体交換部を含む末端部と、前記第1液体交換部に接続して前記第1液体交換部から延在する障壁と、を含む、前記第2ドレナージカテーテルを提供することと、
    前記第1カテーテルの前記送出端を前記体内組織に隣接した前記治療部位に配置することと、
    前記神経の方に向けて前記少なくとも1つの開口を置き、治療を受ける前記体内組織と前記神経との間に前記障壁を置いて、前記第2ドレナージカテーテルの前記末端部を前記治療部位に配置することと、
    前記第1カテーテルを介して前記体内組織に麻酔薬を送出することと、
    前記神経の方に向かう麻酔薬の流れを前記障壁で妨げることと、
    前記少なくとも1つの開口を通して前記治療部位から体液を排出することと、
    を含む、方法。
  61. 患者の治療部位から液体を除去する方法であって、
    外面と内腔を画定する長尺状の管状壁を有する液体交換部であって、前記壁の前記内腔と前記外面との間に通じる少なくとも1つの開口を有する、前記液体交換部を含む末端部と、前記長尺状の壁に接続して前記長尺状の壁の対向する側から延在する略平面的な部材と、を有するカテーテルを提供することと、
    前記治療部位の組織層同士の間に前記部材を配置することと、
    前記部材の表面に沿って前記治療部位から前記液体交換部に向けて液体を送ることと、
    前記液体交換部を通して前記治療部位から液体を除去することと、
    を含む、方法。
  62. 患者の治療部位に液体を送出する方法であって、
    外面と内腔を画定する長尺状の管状壁を有する液体交換部であって、前記壁の前記内腔と前記外面との間に通じる少なくとも1つの開口を有する、前記液体交換部を含む末端部と、前記長尺状の壁に接続して前記長尺状の壁の対向する側において外方向に延在する略平面的な部材と、を有するカテーテルを提供することと、
    前記治療部位の組織層同士の間に前記部材を配置することと、
    前記液体交換部を通して前記部材に向けて液体を送出することと、
    前記部材を用いて前記治療部位に前記液体を分散させることと、
    を含む、方法。
  63. 患者の治療部位と患者の体外の位置との間で液体を輸送することのできるカテーテルであって、
    患者の体外に配置可能な接続端と、
    長尺状の液体導管と、
    前記治療部位に配置可能な末端部と、
    を含み、前記導管が前記接続端と前記末端部との間の液体経路を画定し、前記末端部が、
    外面と、前記導管と液体連通状態にある内腔とを画定する壁を有する第1液体交換部であって、前記壁の前記内腔と前記外面との間に通じる少なくとも1つの開口を有する、前記第1液体交換部と、
    表面を有するディフューザであって、前記第1液体交換部及び前記表面と液体連通状態にあるチャネル網を有する、前記ディフューザと、
    前記ディフューザに隣接して液体の流れに抵抗する障壁であって、前記ディフューザと協働して、優先方向への液体の流れを付勢する、前記障壁と、
    を含む、カテーテル。
  64. 前記ディフューザを前記末端部に取り付けた、請求項63に記載のカテーテル。
  65. 前記障壁を前記ディフューザに取り付けた、請求項64に記載のカテーテル。
  66. 前記ディフューザが、前記第1液体交換部と前記ディフューザの表面との間に液体を滲ませるよう作用する、請求項63に記載のカテーテル。
  67. 前記ディフューザが前記チャネルを画定する繊維状の構造を含む、請求項63に記載のカテーテル。
  68. 前記ディフューザが布を含む、請求項67に記載のカテーテル。
  69. 前記布が織布である、請求項68に記載のカテーテル。
  70. 前記ディフューザが前記チャネルを画定するテクスチャのある面を含む、請求項63に記載のカテーテル。
  71. 前記ディフューザが前記チャネルを画定するスポンジを含む、請求項63に記載のカテーテル。
  72. 前記障壁が液体不浸透性の部材を含む、請求項63に記載のカテーテル。
  73. 前記障壁が高分子膜を含む、請求項63に記載のカテーテル。
  74. 患者の治療部位と患者の体外の位置との間で液体を輸送することのできるカテーテルであって、
    患者の体外に配置可能な接続端と、
    長尺状の第1液体導管と、
    前記治療部位に配置可能な末端部と、
    を含み、前記導管が前記接続端と前記末端部との間の液体経路を画定し、前記末端部が、
    前記第1液体導管と液体連通状態にある複数の第2液体導管と、
    前記複数の第2液体導管に接続された可撓性のシート状部材であって、第1の面と、これと反対側の第2の面とを有し、前記第1の面が前記第2液体導管と液体連通状態にある、前記可撓性のシート状部材と、
    を含む、カテーテル。
  75. 前記第2液体導管が前記第1の面に液体を送出するよう作用する、請求項74に記載のカテーテル。
  76. 前記第2液体導管が、前記第1の面から液体を除去するよう作用する、請求項74に記載のカテーテル。
  77. 前記第2液体導管が前記第1の面から外方向に突出する、請求項74に記載のカテーテル。
  78. 前記第2液体導管が、変形されて第2形状となった後も、予め設定された第1形状に戻る傾向を有する形状記憶材料を含み、前記可撓性のシート状部材が、所定の空間関係で前記第2液体導管と接続する、請求項74に記載のカテーテル。
  79. 前記可撓性のシート状部材が、掌状構成で前記第2液体導管と接続する、請求項20に記載のカテーテル。
  80. 前記第1の面を流体抵抗性とすることで、前記第1の面に送出された液体が前記面上を流れる、請求項74に記載のカテーテル。
  81. 前記第1の面が、送出された液体を前記面上にわたって滲ませるよう作用するウィッキング材料を含む、請求項74に記載のカテーテル。
  82. 前記可撓性のシート状部材が、前記第1の面と前記第2の面との間に少なくとも1つの開口を含み、前記可撓性のシート状部材が、前記第1の面と前記第2の面との間及びそれらにわたって液体を滲ませるよう作用する、請求項82に記載のカテーテル。
  83. 前記可撓性のシート状部材が、相互に隣接した多孔性層と非多孔性層を有するラミネート構造を含む、請求項74に記載のカテーテル。
  84. 患者の治療部位と患者の体外の所定の位置との間で液体を輸送することのできるカテーテルであって、
    長尺状の第1液体導管と、
    長尺状の第2液体導管と、
    前記治療部位に配置可能な末端部と、
    を含み、前記第1液体導管が前記末端部への液体経路を画定し、前記第2液体導管が前記末端部からの液体経路を画定し、前記末端部が、
    第1外面と、前記第1液体導管と液体連通状態にある第1内腔とを画定する第1液体交換部であって、前記第1内腔と前記第1外面との間に通じる少なくとも1つの開口を有する、前記第1液体交換部と、
    第2外面と、前記第2液体導管と液体連通状態にある第2内腔とを画定する第2液体交換部であって、前記第2内腔と前記第2外面との間に通じる少なくとも1つの開口を有する、前記第2液体交換部と、
    を含む、カテーテル。
  85. 前記末端部が障壁をさらに含み、前記障壁が、第1障壁面とその反対側の第2障壁面とを有し、前記第1内腔が、前記第1障壁面と液体連通状態にあり、前記第2内腔が前記第2障壁面と液体連通状態にあり、前記カテーテルが、前記第1障壁面への液体の送出と、前記第2障壁面からの液体の除去を同時に行うように作用する、請求項46に記載のカテーテル。
  86. 前記障壁と液体連通状態にあるディフューザをさらに含む、請求項85に記載のカテーテル。
  87. 前記第1障壁面に隣接させて前記ディフューザを前記障壁に取り付けた、請求項86に記載のカテーテル。
  88. 前記第1液体交換部と前記第2液体交換部が、前記第1内腔、前記第2内腔、前記第1外面、及び前記第2外面を画定する共通の筐体を共有する、請求項86に記載のカテーテル。
  89. 前記共通の筐体が、平らな辺と湾曲した辺を有するD形状の断面を含み、前記共通の筐体を前記第1障壁面から外方向に突出させた状態で前記第1障壁面を前記平らな辺に取り付け、前記第1障壁面と液体連通状態にある前記湾曲した辺に前記ディフューザを取り付けた、請求項88に記載のカテーテル。
  90. 前記第2内腔と通じる前記少なくとも1つの開口が、前記平らな辺に複数の開口を含み、前記障壁は、前記複数の開口と並んで液体連通状態となる穴を含むことで、前記内腔が前記第2障壁面と液体連通状態となる、請求項89に記載のカテーテル。
  91. 前記障壁が液体不浸透性の高分子膜を含む、請求項48に記載のカテーテル。
  92. 前記末端部が、前記共通の筐体と前記第1障壁面及び前記第2障壁面に略平行な長さと、前記共通の筐体に略直角で前記第1障壁面及び前記第2障壁面に略平行な幅と、前記共通の筐体と前記第1障壁面及び前記第2障壁面に略垂直な深さとを有し、前記長さが1から30cmの範囲であり、前記幅が0.5から30cmの範囲であり、前記深さが0.05から20mmの範囲であり得る、請求項91に記載のカテーテル。
  93. 複数内腔型の導管内に前記長尺状の液体導管を収容し、前記複数内腔型の導管と前記末端部がそれらの間に接合部を画定し、前記接合部の複数内腔型導管部分が第1接合部外側横断寸法を有し、前記接合部の末端部部分が第2接合部外側横断寸法を有し、前記第1接合部寸法を前記第2接合部寸法より大きくした、請求項91に記載のカテーテル。
  94. 前記複数内腔型の導管と前記末端部がそれらの間に段差部を形成する、請求項51に記載のカテーテル。
  95. 前記障壁と前記ディフューザが前記段差部の後方で折り畳み式となることにより、前記治療部位において前記末端部が患者の組織を通過することが容易になる、請求項52に記載のカテーテル。
  96. 患者の治療部位と患者の体外の位置との間で液体を輸送する方法であって、
    長尺状の第1液体導管と、長尺状の第2液体導管と、前記治療部位に配置可能な末端部とを有するカテーテルを提供することであって、前記第1液体導管が前記末端部への液体経路を画定し、前記第2液体導管が前記末端部からの液体経路を画定し、前記末端部が、第1外面と、前記第1液体導管と液体連通状態にある第1内腔とを画定する第1液体交換部であって、前記第1内腔と前記第1外面との間に通じる少なくとも1つの開口を有する、前記第1液体交換部と、第2外面と、前記第2液体導管と液体連通状態にある第2内腔とを画定する第2液体交換部であって、前記第2内腔と前記第2外面との間に通じる少なくとも1つの開口を有する、前記第2液体交換部と、第1障壁面とその反対側の第2障壁面とを有する障壁であって、前記第1内腔が前記第1障壁面と液体連通状態にあると共に、前記第2内腔が前記第2障壁面と液体連通状態にある、前記障壁と、を含む、前記カテーテルを提供することと、
    前記末端部を前記治療部位に配置することと、
    非優先方向への液体の流れを妨げるようにして、前記治療部位における液体の流れを付勢するように、前記障壁を配置することと、
    前記カテーテルを操作して、前記第1障壁面に液体を送出することと、
    を含む、方法。
  97. 前記カテーテルを操作して前記第2障壁面から液体を除去することをさらに含む、請求項96に記載の方法。
  98. 前記カテーテルが前記第1障壁面と液体連通状態にあるディフューザをさらに含み、前記ディフューザを介して液体を滲ませることにより、前記治療部位における組織の表面領域を処置することをさらに含む、請求項96に記載の方法。
  99. 複数内腔型の導管内に前記長尺状の液体導管を収容し、前記複数内腔型の導管と前記末端部がそれらの間に接合部を画定し、前記接合部の複数内腔型導管部分が第1接合部外側横断寸法を有し、前記接合部の末端部部分が第2接合部外側横断寸法を有し、前記第1接合部外側横断寸法を前記第2接合部外側横断寸法より大きくし、前記複数内腔型導管と前記末端部がそれらの間に段差部を形成し、前記治療部位において前記末端部が患者の組織を通過することを容易化するべく、前記段差部の後方で前記障壁及びディフューザを折り畳むことをさらに含む、請求項98に記載の方法。
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