以下,適宜図面を参照し,本発明の様々な実施形態を説明する。なお,図面において共通する構成要素には同一の参照符号が付されている。
図1は,本発明の一実施形態におけるゲームシステムを概略的に示すブロック図である。図1に示すように,本発明の一実施形態に係るオンラインゲーム用サーバ装置10(以下,単に「サーバ装置10」ということがある。)は,インターネット等の通信網20を介して,通信機能を備える複数の端末装置30-1,30-2,・・・,30-N(以下,「端末装置30」と総称することがある。)と通信可能に接続されている。サーバ装置10は,本発明の一実施形態に係るゲームシステムの一部又は全部を実装する装置の一例である。
サーバ装置10は,図示のとおり,CPU11と,メインメモリ12と,ユーザI/F13と,通信I/F14と,外部メモリ15と,ディスクドライブ16とを含み,これらの各構成要素がバス17を介して互いに電気的に接続されている。CPU11は,外部メモリ15からオペレーティングシステムやオンラインゲームの進行を制御する様々なプログラムをメインメモリ12にロードし,ロードしたプログラムに含まれる命令を実行する。メインメモリ12は,CPU11が実行するプログラムを格納するために用いられ,例えば,DRAMによって構成される。
ユーザI/F13は,例えば,オペレータの入力を受け付けるキーボードやマウス等の情報入力装置と,CPU11の演算結果を出力する液晶ディスプレイ等の情報出力装置とを含む。通信I/F14は,ハードウェア,ファームウェア,又はTCP/IPドライバやPPPドライバ等の通信用ソフトウェア又はこれらの組み合わせとして実装され,通信網20を介して端末装置30と通信可能に構成される。
外部メモリ15は,例えば磁気ディスクドライブで構成され,オンラインゲームの進行を制御するための制御用プログラム等の様々なプログラムが記憶される。また,外部メモリ15には,ゲームにおいて用いられる各種データも記憶され得る。外部メモリ15には,例えば,後述するデッキ識別情報管理テーブル,保有ゲーム媒体管理テーブル,収容ゲーム媒体情報管理テーブルが設けられ,これらのテーブルに,ゲームの進行に応じて様々なデータが格納される。なお,これらのテーブルは,サーバ装置10と通信可能に接続され,サーバ装置10とは物理的に別体のデータベースサーバに格納されてもよい。
ディスクドライブ16は,CD-ROM,DVD-ROM,DVD-R等の各種の記憶メディアに格納されたデータを読み込み,又は,これらの記憶メディアにデータを書き込む。例えば,記憶メディアに格納されたゲームアプリケーションやゲームデータ等のデータは,ディスクドライブ16により読み込まれ,外部メモリ15にインストールされる。
一実施形態において,サーバ装置10は,階層構造を有する複数のウェブページから成るウェブサイトを管理するウェブサーバであり,端末装置30に対してゲームサービスを提供することができる。端末装置30に備えられたブラウザソフトウェアは,ウェブページを表示するためのHTMLデータをサーバ装置10から取得し,取得したHTMLデータを解析して,当該ウェブページを端末装置30のユーザ(ゲームのプレイヤ)に提示することができる。このようなブラウザソフトウェアによって表示されるウェブページを介して提供されるゲームは,ブラウザゲームと称されることがある。このウェブページを表示するためのHTMLデータも外部メモリ15に記憶され得る。HTMLデータは,HTML等のマークアップ言語で記述されたHTML文書から成り,このHTML文書には,タグを利用して様々な画像が関連付けることができる。また,HTML文書には,ActionScriptやJavaScript(登録商標)等のスクリプト言語等で記述されたプログラムを埋め込むことができる。
外部メモリ15には,端末装置30においてブラウザソフトウェア以外の実行環境上で実行されるゲームアプリケーションも格納され得る。このゲームアプリケーションには,ゲームを実行するためのゲームプログラムや当該ゲームプログラム実行時に参照される画像データ等の各種データを含めることができる。ゲームプログラムは,例えば,Objective-C,Java(登録商標)等のオブジェクト指向プログラミング言語で作成される。作成されたゲームプログラムは,各種データとともに,アプリケーションソフトウェアとして外部メモリ15に記憶される。外部メモリ15に記憶されたアプリケーションソフトウェアは,配信要求に応じて,端末装置30に配信される。サーバ装置10から配信されたアプリケーションソフトウェアは,端末装置30において,CPU31の制御に従って通信I/F34を介して受信され,受信されたゲームプログラムが外部メモリ35に送信され記憶される。このアプリケーションソフトウェアは,プレイヤによる端末装置30の操作に応じて起動され,端末装置30に実装されたNgCore(商標)やAndroid(商標)等のプラットフォーム上で実行される。サーバ装置10は,端末装置30で実行されているゲームアプリケーションに対してゲームの進行に必要な各種データを提供する。また,サーバ装置10は,端末装置30から送信される各種データをプレイヤごとに記憶することで,プレイヤごとにゲームの進行を管理することができる。
このように,サーバ装置10は,ゲームサービスを提供するウェブサイトを管理し,当該ウェブサイトを構成するウェブページを端末装置30からの要求に応じて配信することにより,ゲームを進行させることができる。また,サーバ装置10は,このようなブラウザゲームとは代替的に,又は,ブラウザゲームに加えて,端末装置30で実行されるゲームアプリケーションとゲームで用いられる各種データを通信することによりゲームを進行させることができる。サーバ装置10は,いずれの態様でゲームを提供するにしても,各プレイヤを識別する識別情報(後述する)ごとにゲームの進行に必要なデータを記憶することができる。サーバ装置10によって提供されるゲームには,アクションゲーム,ロールプレイングゲーム,野球対戦ゲーム,カードゲーム等の任意のゲームが含まれる。サーバ装置10のウェブサイト又はゲームアプリケーションによって実現されるゲームの種類は,本明細書において明示されたものに限られない。
端末装置30は,一実施形態において,サーバ装置10から取得したゲーム用ウェブサイトのウェブページをウェブブラウザ上で表示することができる任意の情報処理装置であり,例えば,携帯電話機,スマートフォン,ゲーム用コンソール,パーソナルコンピュータ,タッチパッド,及び電子書籍リーダーを含むがこれらには限られない。他の実施形態においては,端末装置30は,ゲームアプリケーションを実行するためのアプリケーション実行環境を実装した任意の情報処理装置である。
端末装置30のアーキテクチャについて図2を参照して説明する。図2は,端末装置30のアーキテクチャを概念的に示すブロック図である。端末装置30は,図示のとおり,CPU31と,メインメモリ32と,ユーザI/F33と,通信I/F34と,外部メモリ35と,を含み,これらの各構成要素がバス36を介して互いに電気的に接続されている。
CPU31は,外部メモリ35からオペレーティングシステム等の様々なプログラムをメインメモリ32にロードし,ロードしたプログラムに含まれる命令を実行する。メインメモリ32は,CPU31が実行するプログラムを格納するために用いられ,例えば,DRAMによって構成される。
ユーザI/F33は,例えば,プレイヤ(ユーザ)の入力を受け付けるタッチパネル,キーボード,ボタンやマウス等の情報入力装置と,CPU31の演算結果を出力する液晶ディスプレイ等の情報出力装置とを含む。通信I/F34は,ハードウェア,ファームウェア,又は,TCP/IPドライバやPPPドライバ等の通信用ソフトウェア又はこれらの組み合わせとして実装され,通信網20を介してサーバ装置10と通信可能に構成される。
外部メモリ35は,例えば磁気ディスクドライブやフラッシュメモリ等により構成され,オペレーティングシステム等の様々なプログラムを記憶する。また,外部メモリ35は,サーバ装置10から通信I/F34を介してゲームアプリケーションを受信した場合には,この受信したゲームアプリケーションを記憶する。
このようなアーキテクチャを有する端末装置30は,例えば,HTML形式のファイル(HTMLデータ)を解釈して画面表示するためのブラウザソフトウェアを備えており,このブラウザソフトウェアの機能によりサーバ装置10から取得したHTMLデータを解釈して,受信したHTMLデータに対応するウェブページを表示することができる。また,端末装置30は,ブラウザソフトウェアに組み込まれるプラグインソフト(例えば,アドビシステムズ社から提供されているFlash Player)(FLASHは商標)を備えており,HTMLデータに埋め込まれたSWF形式のファイルをサーバ装置10から取得し,当該SWF形式のファイルをブラウザソフトウェア及びプラグインソフトを用いて実行することができる。
端末装置30においてゲームが実行されると,例えば,プログラムにより指示されたアニメーションや操作用アイコンが端末装置30の画面に表示される。プレイヤは,端末装置30の入力インタフェース(例えば,タッチスクリーンやボタン)を用いてゲームを進行させるための指示を入力することができる。プレイヤから入力された指示は,端末装置30のブラウザやNgCore(商標)等のプラットフォームの機能を通じてサーバ装置10に伝達される。
次に,図1に示した各構成要素によって実現されるサーバ装置10の機能について,図3を参照して説明する。図3は,本発明の一実施形態に係るサーバ装置10の機能を示すブロック図である。図3に示すように,本実施形態に係るサーバ装置10は,ゲーム進行制御部51と,デッキ識別情報記憶部52と,収容ゲーム媒体情報記憶部53と,当選ゲーム媒体選択部54と,更新部55と,保有ゲーム媒体情報記憶部56と,初期化処理部57と,収容ゲーム媒体情報提供部58と,を備える。詳細な説明は省略するが,サーバ装置10は,ゲームの開始時のプレイヤの認証処理やゲームの進行に応じて発生する課金処理を行う課金処理部を備えてもよい。これらの機能は,CPU11の制御によりメインメモリ12に所定のプログラムをロードし,CPU11が当該プログラムの指令に基づく演算を実行することにより実現される。
ゲーム進行制御部51は,ゲームの進行に必要な様々な各種データを端末装置30との間で送受信し,かかるデータをプレイヤごとに管理することでプレイヤごとにゲームの進行を制御することができる。例えば,ゲーム進行制御部51は,ゲームサービスを提供するウェブサイトを構成するウェブページを,端末装置30からの要求に応じて,端末装置30に順次表示させる。表示されたウェブページ上のハイパーリンクがプレイヤによって選択されると,ゲーム進行制御部51は,当該ハイパーリンクに対応する新たなHTMLデータを端末装置30に送信する。端末装置30では,この新たなHTMLデータに基づいたウェブページが表示される。このように,ゲーム進行制御部51によって,サーバ装置10に記憶されているウェブページがプレイヤの操作に応じて端末装置30に順次提供されるので,プレイヤは,端末装置30の操作を通じてゲームを進行させることができる。
端末装置30でゲームアプリケーションが実行される場合には,ゲーム進行制御部51は,ゲームで用いられる各種データを当該ゲームアプリケーションに対して送信することができる。ゲーム進行制御部51は,例えば,端末装置30のゲームアプリケーションから所定のミッションをクリアしたことを示す制御信号を受け付けたときに,クリアされたミッションの次のミッションに関連する各種パラメータを当該ゲームアプリケーションに対して提供する。ゲームアプリケーションは,サーバ装置10から提供されたデータをロードしてゲームを進行させることができる。
端末装置30は,ゲームで用いられる各種のパラメータ値を示す情報(ゲームポイントの獲得数や獲得したアイテムに関する情報等)やステータスを示す情報(達成したミッションを特定する情報等)等のゲームの進行に関連する情報を,ブラウザソフトウェアやゲームアプリケーションの機能を利用して,適宜サーバ装置10に送信することができる。ゲーム進行制御部51は,複数の端末装置30から受信したゲームの進行に関連する情報をプレイヤごとに記憶することで,プレイヤごとにゲームの進行を制御することができる。これにより,プレイヤが自らのIDを用いてサーバ装置10にログインしたときに,サーバ装置10に保持されている当該プレイヤに対応付けられたゲームの進行に関する情報に基づいて,当該プレイヤの進行に応じた場面(例えば,中断直前の場面)からゲームが再開される。後述するように,ゲームの進行に必要な情報は,ゲーム進行制御部51以外にも,サーバ装置10の様々な機能によって管理され得る。
端末装置30においては,様々なゲームが実行される。端末装置30において実行されるゲームにおいては,電子的なカード,アイテム,ゲーム内で利用可能な仮想通貨等の様々なゲーム媒体が用いられる。ゲーム媒体は,ゲームの進行のためにプレイヤによって用いられる電子データの総称であり,例えば,カード,アイテム,キャラクタ,及びアバタを含む。本発明の一態様において,ゲーム媒体は,ゲームの進行に応じ,プレイヤによって,ゲーム内で,取得,保有,使用,管理,交換,合成,強化,売却,廃棄,及び/又は贈与等され得るが,ゲーム媒体の利用態様は本明細書で明示されるものには限られない。ゲーム内でカードを売却する場合には,現実の通貨ではなく,ゲーム内で使用される仮想通貨がカードを売却する対価としてプレイヤに支払われてもよい。ゲーム媒体には,例えば,ゲームの進行において適宜参照される属性情報(例えば,「レアリティ(rarity)」「レベル」,「攻撃力」,「防御力」,「ゲーム媒体の名称」等)が設定される。これらの属性情報の少なくとも一部はゲームの進行に伴って更新され得る。プレイヤは,更新された属性情報を有するゲーム媒体を用いてゲームを進行させることができる。例えば,カードゲームにおいては,プレイヤは,ゲーム内で一又は複数のカードを保有し,その保有するカードを用いてミッションを攻略したり,当該カードを用いて他のプレイヤやノンプレイヤキャラクタと対戦することによりゲームを進行させることができる。本出願人は,Mobage(登録商標)プラットフォーム上において,様々な種類のカードゲームを提供している。
本発明の実施形態におけるゲームで用いられるゲーム媒体は,ゲーム媒体収容デッキ(本明細書において,単に「デッキ」と呼ぶこともある。)と呼ばれる単位でサーバ装置10において管理されており,各プレイヤは,自らに割り当てられたデッキに収容されているゲーム媒体を端末装置30を介して取得し,取得したゲーム媒体を用いてゲームを進行させることができる。デッキには有限個のゲーム媒体が収容される。ゲームの各プレイヤに対して個別にデッキが割り当てられる。デッキに収容されるゲーム媒体は,プレイヤごとに異なっていてもよく,同じゲーム媒体を収容するデッキを各プレイヤに割り当ててもよい。
デッキ識別情報記憶部52は,各プレイヤを識別するプレイヤ識別情報と対応付けて,当該プレイヤに割り当てられたデッキを識別するデッキ識別情報を記憶する。デッキ識別情報記憶部52は,例えば,外部メモリ15や外部のデータベースサーバ等に設けられるデッキ識別情報管理テーブルにより実現される。図4は,デッキ識別情報管理テーブルの一例を示す。図示のとおり,デッキ識別情報管理テーブルにおいては,各プレイヤを識別するプレイヤ識別情報と対応付けて,当該プレイヤに割り当てられたデッキを識別するデッキ識別情報が記憶される。図4に示した例では,プレイヤ識別情報「000001」と対応付けて,デッキ識別情報「D000001」が記憶されている。
「プレイヤ識別情報」は,ゲームのプレイヤを識別する識別コードであり,例えば,10進数6桁の数字で構成される。プレイヤ識別情報のコード体系は,本明細書で明示されるものに限られず,任意のコード体系をプレイヤ識別情報として用いることができる。例えば,プレイヤ識別情報は,アルファベットを含むこともできる。プレイヤ識別情報は,例えば,プレイヤがゲームに初めてログイン又は利用登録する際にそのプレイヤに割り当てられ,当該プレイヤは,再ログイン時にも同じプレイヤ識別情報を使い続けることが通常である。このように,プレイヤ識別情報は,ゲームにおいて各プレイヤを識別するための,各プレイヤに固有の識別情報である。「デッキ識別情報」は,ゲームにおいて用いられるデッキを識別する識別コードであり,例えば,アルファベットと10進数6桁の数字で構成される。デッキ識別情報のコード体系は,本明細書で明示されるものに限られず,任意のコード体系をデッキ識別情報として用いることができる。
各デッキに収容されているゲーム媒体に関する情報(以下,「収容ゲーム媒体情報」と呼ぶことがある。)は,収容ゲーム媒体情報記憶部53によって記憶される。収容ゲーム媒体情報記憶部53は,例えば,外部メモリ15や外部のデータベースサーバ等に設けられる収容ゲーム媒体情報管理テーブルにより実現される。図5は,収容ゲーム媒体情報管理テーブルの一例を示す。図示のとおり,収容ゲーム媒体情報管理テーブルには,デッキ識別情報に対応付けて,当該デッキ識別情報で識別されるデッキに収容される一又は複数のゲーム媒体に関する収容ゲーム媒体情報が記憶されている。収容ゲーム媒体情報には,当該デッキに収容されているゲーム媒体(又はその種別)を識別するゲーム媒体識別情報と,当該ゲーム媒体の「レアリティ値」,「総収容個数」,及び「収容個数」が含まれ得る。
「ゲーム媒体識別情報」は,プレイヤが保有するゲーム媒体(又はその種別)を識別する識別コードであり,例えば,アルファベットと10進数6桁の数字との組み合わせで構成される。ゲーム媒体識別情報のコード体系は,本明細書で明示されるものに限られず,任意のコード体系をゲーム媒体識別情報として用いることができる。
ゲーム媒体の「レアリティ値」は,当該ゲーム媒体の入手しにくさを示す指標であり,図5の実施例では,「1」から「4」のいずれかの値を取る。図示した実施例では,ゲーム媒体のレアリティ値が小さいほど当該ゲーム媒体を入手しやすく,レアリティ値が大きいほど入手しにくいと仮定している。これとは逆に,ゲーム媒体のレアリティ値が大きいほど当該ゲーム媒体が入手しやすくなるようにレアリティ値の値を設定してもよい。
ゲーム媒体のレアリティ値が大きいほど当該ゲーム媒体を入手しにくくするために,様々な手法を用いることができる。例えば,図5の実施例では,ゲーム媒体のレアリティ値が大きいほど,デッキに収容されている当該ゲーム媒体の収容個数が少なくなるように設定されている。これにより,プレイヤに提供するゲーム媒体をデッキに収容されているゲーム媒体の中からランダムに選択することにより,レアリティ値が大きいゲーム媒体ほど選択されにくくなる。また,プレイヤに提供するゲーム媒体をデッキに収容されているゲーム媒体の中から選択する際に,レアリティ値が大きいほど選択される確率が低くなるようにゲーム媒体ごとに当選確率の重み付けをすることで,レアリティ値が大きいゲーム媒体ほど選択されにくくすることができる。なお,ゲーム媒体のレアリティ値が設定されていなくても,ゲーム内で特殊な効果を有するゲーム媒体や,同種または他種のゲーム媒体が付加されたゲーム媒体(実際のゲームにおいては,「オマケ付」のゲーム媒体などと呼ばれる。)などの当選確率を低くし,これらのゲーム媒体が選択されにくいようにしても良い。
ゲーム媒体の「総収容個数」は,デッキの初期状態において,各デッキに収容されている当該ゲーム媒体の個数を示す。上述したように,ゲーム媒体のレアリティ値が高いほど,デッキに収容されている当該ゲーム媒体の個数が少なくなるように各ゲーム媒体の「総収容個数」を決定することができる。図5の例においては,レアリティ値がいずれも最も低い「1」に設定されているゲーム媒体識別情報「M000001」で識別されるゲーム媒体(以下,「ゲーム媒体1」などと呼ぶことがある。)及びゲーム媒体識別情報「M000005」で識別されるゲーム媒体(ゲーム媒体5)の総収容個数がいずれも「50」に設定されている。一方,レアリティ値が最も高い「4」に設定されているゲーム媒体識別情報「M000004」で識別されるゲーム媒体(ゲーム媒体4)の総収容個数は「1」に設定されている。したがって,このデッキに収容されているゲーム媒体の中からランダムにゲーム媒体を選択すると,ゲーム媒体4が選択される確率は,ゲーム媒体1が選択される確率の50分の1となる(ゲーム媒体5との比較も同様)。
ゲーム媒体の「収容個数」は,後述する当選ゲーム媒体がプレイヤに提供された後にデッキに残存しているゲーム媒体の個数を示す。後述するように,デッキ識別情報「D000001」で識別されるデッキ(以下,「デッキ1」と呼ぶことがある。)に収容されているゲーム媒体のうち当選ゲーム媒体として選択されたゲーム媒体は,プレイヤ識別情報「000001」で識別されるプレイヤ(以下,「プレイヤ1」と呼ぶことがある。)に対して提供される。ゲーム媒体の「収容個数」は,当該ゲーム媒体の「総収容個数」から,プレイヤに提供された当該ゲーム媒体の個数を減じることにより算出される。このようにして算出されたゲーム媒体のデッキ内における残存数が,収容ゲーム媒体情報管理テーブルの「収容個数」の領域に記憶される。
ゲーム媒体の「名称」は,当該ゲーム媒体に設定された名称を表す。「名称」は,ゲーム媒体の属性を示すゲーム媒体属性情報の例である。図5では図示を省略したが,「名称」以外にも様々なゲーム媒体属性情報が,収容ゲーム媒体情報管理テーブルに記憶され得る。ゲーム媒体属性情報には,例えば,ゲーム媒体の画像,ゲーム媒体に設定された攻撃力,防御力等の属性値,ゲーム媒体をゲームにおいて使用することで獲得される経験値などの様々な情報が含まれ,これらの情報も収容ゲーム媒体情報管理テーブルに記憶され得る。
図5には,デッキ識別情報「D000001」に対応付けて記憶されている収容ゲーム媒体情報が示されているが,これと同様に,他のデッキ識別情報についても,各デッキ識別情報と対応付けて収容ゲーム媒体情報が記憶される。他のデッキに記憶される収容ゲーム媒体情報は,デッキ1の収容ゲーム媒体情報と同じであっても良いし異なっていても良い。
当選ゲーム媒体選択部54は,プレイヤからのゲーム媒体取得要求に応じて,当該プレイヤに割り当てられているデッキに収容されているゲーム媒体の中から,所定の抽選アルゴリズムに従って,一又は複数の当選ゲーム媒体を選択する。例えば,プレイヤ1が端末装置30に操作入力を行うことにより,サーバ装置10においてプレイヤ1の端末装置30からのゲーム媒体取得要求が取得された場合には,図4のデッキ識別情報管理テーブルにおいてプレイヤ1のプレイヤ識別番号「000001」と対応付けられているデッキ識別番号「D000001」を特定し,このデッキ識別番号「D000001」で識別されるデッキ1に収容されているゲーム媒体の中から当選ゲーム媒体が選択される。図4の例のように,デッキ1がプレイヤ1にのみ割り当てられている場合には,プレイヤ1以外からゲーム媒体取得要求を受信しても,デッキ1に収容されているゲーム媒体の中から当選ゲーム媒体が選択されることはない。
一実施形態において,当選ゲーム媒体は,デッキに収容されているゲーム媒体の中から,例えば疑似乱数を用いてランダムに選択される。図5に例示した態様においては,収容されているゲーム媒体の合計数は100個であるから(ゲーム媒体1が32個,ゲーム媒体2が21個,ゲーム媒体3が9個,ゲーム媒体4が1個,ゲーム媒体5が29個,ゲーム媒体6が8個であり,これらの合計が100個となる。),各ゲーム媒体の当選確率はそれぞれ100分の1となる。この場合,収容個数の多いゲーム媒体が,当選ゲーム媒体として選択されやすくなる。例えば,レアリティ値が小さいゲーム媒体1やゲーム媒体5は収容個数が多いため選択されやすく,逆に,レアリティ値が大きいゲーム媒体4は収容個数が少ないため選択されにくい。このように,図5に示した例では,レアリティ値が大きいゲーム媒体ほど収容個数が少ないため,レアリティ値が大きいほど当選ゲーム媒体として選択されにくい。ゲーム媒体4のような,大きなレアリティ値が設定されたゲーム媒体の一例が「レアカード」である。
他の実施形態においては,レアリティ値が大きいほど選択される確率が低くなるようにゲーム媒体のレアリティ値に応じて当選確率を設定することができる。当選ゲーム媒体選択部54は,設定された当選確率に基づいて当選ゲーム媒体を選択する。これにより,レアリティ値が大きいゲーム媒体ほど選択される確率が小さいため,レアリティ値が大きいほど当選ゲーム媒体として選択されにくい。
当選ゲーム媒体選択部54は,プレイヤからの1個のゲーム媒体取得要求に応じて,1個の当選ゲーム媒体を選択してもよく,2個以上の任意の個数の当選ゲーム媒体を同時に又は順次選択してもよい。かかる機能を実現するために,本発明の一態様においては,ゲーム媒体取得要求には,プレイヤが取得を希望するゲーム媒体の個数を含めることができる。このとき,取得を希望するゲーム媒体の個数には,デッキに収容されている全ゲーム媒体の収容個数の総計以下の任意の自然数を設定し得る。一態様においては,ゲーム媒体取得要求の生成用のウェブページ(図8参照)に,取得を希望するゲーム媒体の個数を入力する入力欄を設けることができる。プレイヤは,端末装置30を操作することにより当該入力欄に所望の個数を入力することができる。ゲーム媒体取得要求には,当該入力欄に入力された個数が,取得を希望するゲーム媒体の個数として設定される。また,他の態様においては,プレイヤの選択により,デッキに収容されているゲーム媒体全ての取得を要求することもできる。この場合,デッキに収容されているゲーム媒体全てを取得するための全ゲーム媒体取得要求を生成及び送信するためのウェブページをサーバ装置10から端末装置30に対して送信することができる。当該ウェブページには,全ゲーム媒体取得要求を生成するための操作ボタンが設けられ,プレイヤが端末装置30への操作により当該操作ボタンを選択すると,全ゲーム媒体取得要求を含むゲーム媒体取得要求が生成される。
更新部55は,当選ゲーム媒体選択部54によって,デッキ中のゲーム媒体から選択された当選ゲーム媒体を当該デッキから削除する。例えば,図5に示した例において1個のゲーム媒体1が当選ゲーム媒体選択部54によって選択された場合には,「M000001」に対応付けて記憶されている「収容個数」を「32」から「31」へ減少させる。これにより,ゲーム媒体1が,1個,デッキ1から削除される。このように,本明細書において,当選ゲーム媒体をデッキから削除するというときには,当該当選ゲーム媒体の収容個数を減少させることが含まれる。当選ゲーム媒体が複数個選択される場合には,その選択された個数だけデッキにおいて当該当選ゲーム媒体に対応付けられている収容個数を減少させる。例えば,当選ゲーム媒体選択部54によって3個のゲーム媒体1が当選ゲーム媒体として選択された場合には,「M000001」に対応付けて記憶されている「収容個数」を「32」から「29」へ減少させる。このように,更新部55は,当選ゲーム媒体選択部54によって選択された当選ゲーム媒体をデッキから削除することにより,当該デッキに対応付けら得ている収容ゲーム媒体情報の少なくとも一部を更新することができる。
保有ゲーム媒体情報記憶部56は,各プレイヤを識別するプレイヤ識別情報と対応付けて,当該プレイヤがゲーム内で保有する一又は複数のゲーム媒体を記憶することができる。保有ゲーム媒体情報記憶部56は,例えば,外部メモリ15や外部のデータベースサーバ等に設けられる保有ゲーム媒体管理テーブルにより実現される。図6は,保有ゲーム媒体管理テーブルの一例を示す。図示のとおり,保有ゲーム媒体管理テーブルには,各プレイヤを識別するプレイヤ識別情報に対応付けて,当該プレイヤが保有する5つのゲーム媒体を識別するゲーム媒体識別情報及び各ゲーム媒体の保有個数が記憶されている。図6において,保有するゲーム媒体が存在しない場合には,「N/A」と表記されている。
保有ゲーム媒体情報記憶部56は,当選ゲーム媒体選択部54によって,プレイヤからのゲーム媒体取得要求に応じて当選ゲーム媒体が選択された場合に,当該当選ゲーム媒体を当該プレイヤが保有するゲーム媒体として記憶する。例えば,図6に示した例において,プレイヤ1からのゲーム媒体取得要求に応じてゲーム媒体1が当選ゲーム媒体として選択された場合には,保有ゲーム媒体管理テーブルのプレイヤ識別情報「000001」に対応付けられたゲーム媒体1の個数が「8」から「9」に更新される。このように,当選ゲーム媒体として,既に1個以上保有しているゲーム媒体が選択された場合には,当該ゲーム媒体の保有個数を,当選ゲーム媒体として選択されたゲーム媒体の個数だけ増加させる。例えば,当選ゲーム媒体として,ゲーム媒体1が1個選択された場合には,保有ゲーム媒体管理テーブルにおけるゲーム媒体1の保有個数を「1」だけ増加させる。また,当選ゲーム媒体として,ゲーム媒体1が3個選択された場合には,保有ゲーム媒体管理テーブルにおけるゲーム媒体1の保有個数を「3」だけ増加させる。プレイヤ1が保有していないゲーム媒体が当選ゲーム媒体として選択された場合には,当該当選ゲーム媒体を識別するゲーム媒体識別情報を,プレイヤ1のプレイヤ識別情報「000001」と対応付けて記憶する。例えば,図6の例において,プレイヤ1のゲーム媒体取得要求に応じて,当選ゲーム媒体としてゲーム媒体4が選択された場合には,プレイヤ識別情報「000001」と対応付けられた「保有アイテム5」の領域に,ゲーム媒体4を識別するゲーム媒体識別情報「M000004」と,その保有個数である「1」を登録する。
保有ゲーム媒体管理テーブルは,当選ゲーム媒体選択部54によって当選ゲーム媒体が選択された場合以外にも,ゲームの進行に応じて随時更新され得る。例えば,プレイヤがゲームをプレイして武器アイテム等のゲーム媒体を取得したときに,当該ゲーム媒体を取得したプレイヤのプレイヤ識別情報と対応づけて,保有ゲーム媒体管理テーブルに記憶される。保有ゲーム媒体情報記憶部56は,プレイヤが武器アイテム等のゲーム媒体を新たに取得したときに,その新たに取得したゲーム媒体を識別するゲーム媒体識別情報を,当該ゲーム媒体を取得したプレイヤのプレイヤ識別情報と対応づけて保有ゲーム媒体管理テーブルに記憶させる。また,プレイヤが,他のプレイヤとゲーム媒体を交換した場合には,その交換を反映させるように,保有ゲーム媒体管理テーブルが更新される。
初期化処理部57は,所定の初期化条件が満たされたことに応じて,デッキを初期化する初期化処理を行うことができる。初期化条件には,例えば,(a)デッキ内で最もレアリティの高いゲーム媒体が当選ゲーム媒体として選択されたこと(初期化条件(a)),(b)デッキに収容されている全ゲーム媒体の収容個数の合計が一定の数よりも少なくなったこと(初期化条件(b)),(c)デッキの利用開始時,ゲームへの利用登録時,定刻(例えば,0時)等の所定の時点から所定時間経過したこと(初期化条件(c)),(d)サーバ装置10が当該デッキが割り当てられているプレイヤから所定回数のゲーム媒体取得要求を取得したこと(初期化条件(d)),及び(e)所定数の当選ゲーム媒体が選択されたこと(初期化条件(e)),が含まれるが,本発明に適用可能な初期化条件はこれらに限られるものではない。
これらの初期化条件のいずれかが満たされると,初期化処理部57によってデッキが初期化される。デッキの初期化とは,デッキに収容されているゲーム媒体の収容個数がその総収容個数と等しくなるように,デッキを設定又は更新することをいう。上述したように,本発明の実施形態におけるデッキは,プレイヤからのゲーム媒体取得要求に応じて当選ゲーム媒体が決定されると,当該当選ゲーム媒体が当該デッキから削除されるように構成されており,このとき,ゲーム媒体の収容個数が当選ゲーム媒体の数に相当する数だけ減少する。したがって,当選ゲーム媒体が削除されたデッキに,当該削除された当選ゲーム媒体を補充することにより,当該デッキは初期化される。デッキを初期化する手法として,様々な手法を用いることができる。特に,本発明におけるデッキの初期化は,削除された当選ゲーム媒体をデッキ内に補充することには限定されない。例えば,初期化処理部57は,レアリティ値が最も大きなゲーム媒体(例えば,ゲーム媒体4)を補充せず,代わりにレアリティ値が低いゲーム媒体を補充することができる。これにより,レアリティ値が最も大きいゲーム媒体の流通枚数を制限することができる。本発明の一態様においては,初期化条件(a)乃至初期化条件(e)のいずれかが満たされたときに,端末装置30に対して初期化要求を生成及び送信するためのウェブページを送信し,プレイヤによる当該ウェブページの操作に基づいて生成された初期化要求を取得したときに,デッキを初期化することができる。
初期化条件(a)に規定されているようにデッキ内で最もレアリティ値が大きいゲーム媒体が当選ゲーム媒体として選択された場合には,当該デッキを使用し続けても,さらにレアリティが高いカードを取得する可能性は極めて小さくなる(図5の例では,ゲーム媒体4が選択されると,そのデッキにはゲーム媒体4が存在しなくなり,ゲーム媒体4を追加取得する見込みは全く無くなる)ので,かかる場合にデッキを初期化する。初期化されたデッキには,レアリティ値が大きいゲーム媒体がその収容可能な最大数まで収容されているので,初期化処理により,大きなレアリティ値を有するゲーム媒体の選択確率を初期化前よりも向上させることができる。これにより,大きなレアリティ値を有するゲーム媒体が選択された後にも,プレイヤの関心を継続して惹きつけることができる。
また,初期化条件(b)乃至初期化条件(e)のいずれかが満たされた場合には,当該デッキから既に多くのゲーム媒体が削除されており,デッキに残存しているゲーム媒体に偏りが生じている可能性がある。そこで,初期化処理部57は,所定のデッキについて初期化条件(b)乃至初期化条件(e)のいずれかの条件が満たされた場合に,当該デッキを初期化する。これにより,デッキに収容されているゲーム媒体の偏りを是正することができる。
初期化処理部57は,プレイヤが初めてゲームをプレイする際に,当該プレイヤに対して初期化されたデッキを割り当てることもできる。デッキの初期化とは,デッキに収容されているゲーム媒体の収容個数がその総収容個数と等しくすることと上述したが,例えば,サーバ装置10は,収容されているゲーム媒体が互いに異なる複数種類のデッキを記憶することができ,初期化処理部57は,プレイヤに対して,当該複数種類のデッキを例えばランダムに割り当てることもできる。また初期化処理部57は,使用中のデッキに加えて,当該使用中のデッキと同一の又は異なるデッキを使用状態にすることができる。追加のデッキが所定のプレイヤについて使用状態にされると,当選ゲーム媒体選択部54は,元々使用されていたデッキに収容されているゲーム媒体及び追加されたデッキに収容されているゲーム媒体の中から,当選ゲーム媒体を選択する。このように,使用中のデッキに他のデッキを補充することにより,当選ゲーム媒体選択部54が選択可能なゲーム媒体の総数を増加させることができる。また,追加するデッキに収容されるゲーム媒体の総数を調整することにより,レアリティ値の大きいゲーム媒体が選択される確率を一定に保たせることもできる。
収容ゲーム媒体情報提供部58は,デッキ識別情報記憶部52が記憶する収容ゲーム媒体情報の少なくとも一部をプレイヤの端末装置30に提供することができる。例えば,収容ゲーム媒体情報提供部58は,収容ゲーム媒体情報管理テーブルに記憶されている各ゲーム媒体の「レアリティ値」,「名称」,「総収容個数」,「収容個数」の一部又は全部を含むウェブページを生成し,生成したウェブページを端末装置30に提供して,端末装置30に表示させることができる。この表示例が図10に示されている。図10の表示例については後述する。
次に,図7を参照して,本発明の一実施形態における当選ゲーム媒体を選択する処理の一例を説明する。図7は,サーバ装置10により提供されるゲームの開始から,当選ゲーム媒体の選択に応じてデッキを更新する処理が完了し,必要に応じてデッキが初期化されるまでの処理の概要を示すフロー図である。ここでは,プレイヤ1からのゲーム媒体取得要求に基づいてデッキ1に収容されたゲーム媒体から当選ゲーム媒体を選択する場合を例に説明を行う。
まず,工程702においてゲームが開始されると,プレイヤは,端末装置30を操作してサーバ装置10にアクセスし,ゲームサイトを構成する複数のウェブページの中から所望のウェブページを取得する。プレイヤが,ゲーム媒体を取得するために,ゲーム媒体取得要求を行うためのウェブページへのリンクを選択すると,例えば,図8に示すような表示画面が端末装置30に表示される。図8は,ゲームのプレイヤに対してゲーム媒体取得要求の生成及びサーバ装置10への送信を促すための表示画面の一例である。端末装置30は,サーバ装置10からゲームサイトを構成するウェブページのうち,ゲーム媒体取得要求を行うためのウェブページに対応するHTMLデータを取得し,当該HTMLデータを解析することにより,図8に例示したゲーム媒体取得要求画面を表示することができる。
プレイヤが端末装置30を操作して,ゲーム媒体取得要求画面内の「取得要求する」と表示されている操作ボタンを選択すると,端末装置30は,ゲーム媒体取得要求を生成し,生成したゲーム媒体取得要求をサーバ装置10に対して送信する。ゲーム媒体取得要求には,例えば,プレイヤ1のプレイヤ識別情報が含まれる。続いて,サーバ装置10は,工程704において,プレイヤ1の端末装置30から送信されたゲーム媒体取得要求を取得する。次に,工程706に進んで,取得されたゲーム媒体取得要求に応じて,当選ゲーム媒体選択部54によって,デッキ識別情報管理テーブルが参照されてプレイヤ1に割り当てられているデッキ1が特定され,このデッキ1に収容されているゲーム媒体の中から,上述した所定の抽選アルゴリズムに従って当選ゲーム媒体が選択される。例えば,1個のゲーム媒体1が当選ゲーム媒体として選択された場合には,プレイヤ1の端末装置30に対して,図9に示す当選ゲーム媒体の表示画面に対応するウェブページが生成され,生成されたウェブページがプレイヤ1の端末装置30に送信される。プレイヤ1の端末装置30は,受信したウェブページを解析して,図9に例示したような当選ゲーム媒体を含む表示画面を表示する。ユーザは,図9の表示画面を見ることにより,抽選によりいずれのゲーム媒体が当選ゲーム媒体として選択されたか確認できる。
なお,サーバ装置10は,各プレイヤがゲーム内で獲得したゲームポイントや,ゲームの提供者から購入した複数のゲームで使用可能なポイントを,当該プレイヤのプレイヤ識別情報と対応付けて記憶することができる。サーバ装置10は,プレイヤ1から取得したゲーム媒体取得要求に基づいて,プレイヤ1のプレイヤ識別情報と対応付けて記憶されているゲームポイント等のポイントを更新することができる。例えば,図8に示した例では,1回のゲーム媒体取得要求によって100ポイントのゲームポイントを消費することが示されている。図8に示すウェブページから生成されたゲーム媒体取得要求を取得した場合には,プレイヤ1が保有するゲームポイントから100ポイントを減算することができる。
次に,工程708に進んで,当選ゲーム媒体として選択されたゲーム媒体1は,プレイヤ1の保有ゲーム媒体に追加される。具体的には,保有ゲーム媒体情報記憶部56によって,図6の保有ゲーム媒体管理テーブルに記憶されているプレイヤ1の保有個数が「1」だけ増加するように更新される。図6に示すように,プレイヤ1がゲーム媒体取得要求の送信前に8個のゲーム媒体1を保有していた場合には,このゲーム媒体1の保有数が9個となるように,保有ゲーム媒体管理テーブルが更新される。
次に,工程710に進んで,当選ゲーム媒体選択部54によって選択されたゲーム媒体1が,更新部55によってデッキ1から削除される。1個のゲーム媒体1が当選ゲーム媒体選択部54によって選択された場合には,更新部55は,デッキ1の収容ゲーム媒体情報管理テーブルにおいて,ゲーム媒体1のゲーム媒体識別情報「M000001」に対応付けて記憶されている「収容個数」を「32」から「31」へ減少させる。
収容ゲーム媒体情報提供部58は,更新後の収容ゲーム媒体情報管理テーブルに記憶されている収容ゲーム媒体情報を含むウェブページを生成し,生成したウェブページをプレイヤ1の端末装置30に送信することができる。図10は,更新後の収容ゲーム媒体情報を含むウェブページに対応する表示画面の端末装置30における表示例である。図示のとおり,図10の表示画面においては,更新後の各ゲーム媒体の収容ゲーム媒体情報のうち,ゲーム媒体の名称と当該ゲーム媒体の収容個数とが関連付けて表示される。このうち,ゲーム媒体1については,「カードA」という名称とともに,その更新前の収容個数である「32個」という表記,及び,その更新後の収容個数である「31個」という表記が,それぞれ関連付けて表示されている。ゲーム媒体1以外のゲーム媒体については,「カードB」等の名称と,その収容個数とが関連付けて表示されている。このウェブページには,収容個数に加えて総収容個数を含め,図10の表示画面において,収容個数及び総収容個数を並記してもよい。このように,収容個数を総収容個数と関連付けて表示することにより,デッキに含まれる全ゲーム媒体のうちどの程度のゲーム媒体が既に当選ゲーム媒体として選択されたか(又はデッキから削除されたか)を理解しやすくプレイヤに提示することができる。
次に,工程712に進んで,サーバ装置10が記憶する初期化条件のいずれかが満たされたか否かが判断される。初期化条件の具体例については上述した。初期化条件がいずれも満たされていない場合には,工程716に進む。一方,初期化条件のいずれか一つが満たされると,工程714に進んで,初期化処理部57により,デッキ1が初期化される。例えば,ゲーム媒体1乃至ゲーム媒体6のそれぞれの収容個数が総収容個数と等しくなるように収容ゲーム媒体情報を更新することで,デッキ1が初期化される。なお,工程714においては,上述した初期化条件のいずれかが満たされたときに,端末装置30に対して初期化要求を生成及び送信するためのウェブページを送信し,プレイヤによる当該ウェブページの操作に基づいて生成された初期化要求を端末装置30から取得したときに,デッキ1を初期化してもよい。
次に,工程716において,プレイヤ1によってゲームの終了操作がなされなければ,工程704に戻って,別のゲーム媒体取得要求がプレイヤ1の端末装置30から取得されるまで待機する。別のゲーム媒体取得要求を取得した場合には,上述した工程706〜工程716の処理が再度実行される。プレイヤ1がゲームの終了操作を行った場合には,プレイヤ1についてゲームを終了させる。
以上説明したように,本発明の一実施形態によれば,各プレイヤに対して,有限個のゲーム媒体を収容するデッキを個別に割り当てている。そして,各プレイヤからのゲーム媒体取得要求に基づいて,当該プレイヤに割り当てられているデッキに収容されているゲーム媒体の中から当選ゲーム媒体が選択され,選択された当選ゲーム媒体が当該プレイヤに提供されるとともに,当該プレイヤに割り当てられたデッキからは削除される。したがって,各プレイヤは,予め定められた有限個のゲーム媒体の中から当選ゲーム媒体を順次取得するので,それまでに取得した当選ゲーム媒体の履歴を参照するなどすれば,自らのデッキ内に残っているゲーム媒体の種類や数を把握することができる。例えば,過去にレアリティ値が小さいゲーム媒体を多く取得していれば,デッキ内においてはレアリティ値が大きいゲーム媒体の比率が高まっていると理解することができる。また,図10に示したように,ゲーム媒体の収容個数をプレイヤの端末装置に表示させることで,デッキ内に残っているゲーム媒体の種類及び個数をプレイヤにより直接的に知らせることができる。
このように,各プレイヤに対して有限個のゲーム媒体を収容するデッキを個別に割り当てて,プレイヤに提供されたゲーム媒体を当該デッキから削除することにより,プレイヤは,デッキ内に残存しているゲーム媒体の種類や個数を把握することができる。したがって,プレイヤは,デッキ内に収容されているレアリティ値が高いゲーム媒体等の所望のゲーム媒体を取得するまでに必要なゲーム媒体取得要求の回数をより正確に予測することができる。そして,ゲーム媒体取得要求の回数の予測値に基づいて,消費ポイント数等のゲーム媒体取得要求の回数に応じて増加するコストを正確に予測することができる。例えば,図5の収容ゲーム媒体情報管理テーブルに示されているように,デッキ内に合計で100個のゲーム媒体が収容されており,最もレアリティ値が大きいゲーム媒体4が1個のみ含まれている場合には,最大であと100回ゲーム媒体取得要求を行うことにより,最もレアリティ値が高いゲーム媒体を入手できることが理解される。
次に,図11から図13を参照して,本発明の他の実施形態に係るサーバ装置について説明する。本実施形態においては,各プレイヤに対して,互いに異なる複数のデッキが割り当てられ得る。本実施形態においては,図4に示すデッキ識別情報管理テーブルに代えて図11に示すデッキ識別情報管理テーブルが用いられ,図5に示す収容ゲーム媒体情報管理テーブルに代えて図12に示す収容ゲーム媒体情報管理テーブルが用いられる。本実施形態に係るサーバ装置は,デッキ識別情報管理テーブル及び収容ゲーム媒体情報管理テーブルの構成以外は,図1から図10に示された実施形態と実質的に同じ構成を有し,これらのテーブルを利用する処理以外は,図1から図10に示された実施形態と実質的に同じ処理を行うので,図1から図10に示された実施形態と共通する部分については詳細な説明を省略する。
図11は,本実施形態に係るサーバ装置10又は当該サーバ装置10と通信可能に接続されたデータベースに備えられるデッキ識別情報管理テーブルの一例を示し,図12は,本実施形態に係るサーバ装置10又は当該サーバ装置10と通信可能に接続されたデータベースに備えられる収容ゲーム媒体情報管理テーブルの一例を示す。図13は,本実施形態に係るサーバ装置により提供される処理の概要を示すフロー図である。
図11に示すように,本実施形態に係るデッキ識別情報管理テーブルは,各プレイヤを識別するプレイヤ識別情報と対応付けて,当該プレイヤに割り当てられた一又は複数のデッキを識別するデッキ識別情報を記憶する。例えば,図11のデッキ識別情報管理テーブルには,プレイヤ識別情報「000001」と対応付けて,デッキ識別情報「D000001-1」及び「D000001-2」で識別される2種類のデッキが対応付けられている。例えば,デッキ識別情報「D000001-2」で識別されるデッキ(デッキ1-2)は,デッキ識別情報「D000001-1」で識別されるデッキ(デッキ1-1)よりも,大きなレアリティ値を有するゲーム媒体の総収容個数が多くなるように構成されている。例えば,図12(b)に示すデッキ1-2においては,最も大きなレアリティ値を有するゲーム媒体4の総収容個数が10個となっている。したがって,デッキ1-2を用いて当選ゲーム媒体の選択を行うことにより,ゲーム媒体4の総収容個数が1個であるデッキ1-1(図12(a)参照)を用いる場合よりも,ゲーム媒体4は約10倍選択されやすくなる。デッキ1-2に収容されるゲーム媒体のレアリティ値の期待値は,デッキ1-1に収容されるゲーム媒体のレアリティ値の期待値と同じであっても異なっていてもよい。上述したように,図12に示したデッキ1-1とデッキ1-2とを比較すると,デッキ1-2を使用した場合の方がレアリティ値の期待値が大きい(デッキ1-2の方がレアリティ値の大きいゲーム媒体の比率が高い)が,両者の期待値が同じ値となるようにデッキ1-2に収容するゲーム媒体を決定することもできる。
図13に示すフロー図に従って,工程702においてプレイヤ1によりゲームが開始されると,サーバ装置10は,例えば,図14に示すようなゲーム媒体取得要求生成用のウェブページを端末装置30に表示させる。図14は,ゲームのプレイヤに対してゲーム媒体取得要求の生成及びサーバ装置10への送信を促すためのウェブページの表示画面の一例であり,図8の図と異なり,「ノーマル抽選」と「プレミアム抽選」の2種類の抽選に関する表示がなされている。例えば,プレイヤ1が端末装置30を操作して,「ノーマル抽選」の表示と関連付けて表示されている「取得要求する」と表された操作ボタン1402を選択すると,端末装置30は,デッキ1-1を用いることを示すデッキ選択情報を含むゲーム媒体取得要求を生成し,生成したゲーム媒体取得要求をサーバ装置10に対して送信する。一方,プレイヤ1が端末装置30を操作して,「プレミアム抽選」の表示と関連付けて表示されている「取得要求する」と表された操作ボタン1404を選択すると,端末装置30は,デッキ1-2を用いることを示すデッキ選択情報を含むゲーム媒体取得要求を生成し,生成したゲーム媒体取得要求をサーバ装置10に対して送信する。このように,本実施形態においては,プレイヤ1の端末装置30から送信されるゲーム媒体取得要求に,デッキ1-1とデッキ1-2のいずれを用いるかを示すデッキ選択情報を含めることができる。
また,ゲーム媒体取得要求には,当該ゲーム媒体取得要求に基づいてゲーム媒体を取得する際に消費されるゲームポイント等のポイント数を含めることもできる。例えば,操作ボタン1402が選択された場合には,100ポイントの使用ポイント数を含むゲーム媒体取得要求が生成され,操作ボタン1404が選択された場合には,300ポイントの使用ポイント数を含むゲーム媒体取得要求が生成される。なお,例えば,「ノーマル抽選」は,ゲーム進行に応じて付与されるゲーム内ポイントで取得要求可能とし,「プレミアム抽選」は,仮想通貨で取得要求可能としても良い。
サーバ装置10において,プレイヤ1の端末装置30からデッキ選択情報を含むゲーム媒体取得要求が取得されると,処理は工程1302に進む。工程1302においては,当選ゲーム媒体選択部54によって,取得されたゲーム媒体取得要求に含まれているデッキ選択情報に基づいて,当選ゲーム媒体の選択処理のために用いるデッキが特定される。例えば,デッキ選択情報に,デッキ1-1を識別するデッキ識別情報が含まれている場合には,デッキ1-1を使用するデッキとして特定する。続いて,工程706に進んで,工程1302において特定されたデッキに収容されているゲーム媒体の中から,所定の抽選アルゴリズムに従って,当選ゲーム媒体が選択される。当選ゲーム媒体が選択された後は,図7のフローと同様の処理が行われる。
このように,本実施形態においては,収容されているゲーム媒体の種類や収容個数が互いに異なる複数のデッキを個々のプレイヤに対して割り当てることができる。これにより,各プレイヤは,収容されているゲーム媒体の種類や収容個数などに基づいて所望のデッキを選択することができる。
次に,図15を参照して,本発明の他の実施形態に係るサーバ装置について説明する。本実施形態においては,単一のデッキが複数のプレイヤによって共有され得る。二以上のプレイヤからそれぞれ受信したゲーム媒体取得要求に基づいて,それらのプレイヤが共有しているデッキに収容されているゲーム媒体から当選ゲーム媒体が選択される。本実施形態においては,図4に示すデッキ識別情報管理テーブルに代えて図15に示すデッキ識別情報管理テーブルが用いられる。本実施形態に係るサーバ装置は,デッキ識別情報管理テーブルの構成以外は,図1から図10に示された実施形態と実質的に同じ構成を有し,デッキ識別情報管理テーブルを参照する処理以外は,図1から図10に示された実施形態と実質的に同じ処理を行うので,図1から図10に示された実施形態と共通する部分については詳細な説明を省略する。
図15に示されているように,本実施形態におけるデッキ識別情報管理テーブルは,複数のプレイヤ識別情報とそれぞれ対応付けて,当該プレイヤに割り当て有られたデッキを識別するデッキ識別情報を記憶することができる。例えば,図15においては,プレイヤ識別情報「000001」,「000021」,及び「000022」とそれぞれ対応付けて,デッキ識別情報「D000001」が記憶されている。したがって,当選ゲーム媒体選択部54は,プレイヤ1,プレイヤ21,又はプレイヤ22のいずれかからゲーム媒体取得要求を取得したときに,デッキ識別情報「D000001」で識別されるデッキ1に収容されているゲーム媒体の中から当選ゲーム媒体を選択することができる。
このように,本実施形態においては,一つのデッキを複数のプレイヤで共有するので,複数のプレイヤで協力して,レアリティ値が大きいゲーム媒体の取得を目指すことができる。
次に,図16を参照して,本発明の他の実施形態に係るサーバ装置について説明する。本実施形態においては,デッキごとに設定され得る所定の条件を満たした場合に,今まで使用していたデッキよりも多くの種類のゲーム媒体を含む新しいデッキを用いて,以後の当選ゲーム媒体の選択処理を行う。古いデッキよりも多くの種類のゲーム媒体を含む新しいデッキを,本明細書において,「拡大デッキ」と呼ぶことがある。また,拡大デッキを用いるか否かを決定するために設定される上記の「所定の条件」のことを「拡大条件」と呼ぶことがある。
本実施形態においては,図5の収容ゲーム媒体情報管理テーブルに代えて図16の収容ゲーム媒体情報管理テーブルが用いられる。本実施形態に係るサーバ装置は,収容ゲーム媒体情報管理テーブルの構成以外は,図1から図10に示された実施形態と実質的に同じ構成を有し,収容ゲーム媒体情報管理テーブルを参照する処理以外は,図1から図10に示された実施形態と実質的に同じ処理を行うので,図1から図10に示された実施形態と共通する部分については詳細な説明を省略する。
図16は,図5に示すデッキ1について拡大条件が満たされたときに,当該デッキ1の代わりに用いられる拡大デッキ(拡大デッキ1)に収容されるゲーム媒体に関する収容ゲーム媒体情報を記憶する収容ゲーム媒体情報管理テーブルの一例を示す。拡大条件として,様々な条件を設定することができるが,例えば,上述した初期化条件と同じ条件を拡大条件として用いることもできる。例えば,初期化条件(a)と同じ条件を拡大条件として用いる場合には,デッキ1内で最もレアリティ値が大きいゲーム媒体が当選ゲーム媒体として選択されたことに応答して,デッキ1の代わりに拡大デッキ1が使用デッキとして設定される。図16は,初期化条件(a)が満たされたときに使用デッキとして設定される拡大デッキ1の例を示している。デッキ1に含まれていたゲーム媒体4の収容個数が0となっているので,デッキ1で最もレアリティ値が大きいゲーム媒体4が当選ゲーム媒体として選択され,初期化条件(a)が満たされたことが図16から確認できる。拡大デッキ1が使用デッキとして設定された後は,当選ゲーム媒体選択部54は,拡大デッキ1に収容されているゲーム媒体の中から当選ゲーム媒体を選択する。
図16に示されているように,拡大デッキ1には,デッキ1に含まれていない2種類のゲーム媒体(ゲーム媒体識別情報「M000007」で識別されるゲーム媒体7とゲーム識別情報「M000008」で識別されるゲーム媒体8)が収容されている。拡大デッキ1において追加されるゲーム媒体のレアリティ値や総収容個数は,図16に示したものに限定されない。また,追加されるゲーム媒体の種類数は図16に示した2種類に限られず,1種類や3種類以上であってもよい。本実施形態の一態様においては,拡大条件が満たされたときに,拡大デッキを使用デッキとして設定する設定要求を生成及び送信するためのウェブページを,サーバ装置10から端末装置30に対して送信してもよい。そして,当該端末装置30から当該ウェブページの操作に基づいて生成された設定要求を取得した場合に,拡大デッキを使用デッキとして設定することができる。
このように,拡大条件が満たされた場合に拡大デッキを使用デッキとして選定し,拡大デッキ1が使用デッキとして設定された後は,拡大デッキ1に収容されているゲーム媒体の中から当選ゲーム媒体を選択することで,大きなレアリティ値を有するゲーム媒体(例えばレアカード)が選択された後や,ゲーム媒体の収容個数が少なくなった場合であっても,プレイヤの関心を継続して惹きつけることができる。
以上,現時点で最も実用的で望ましいと考えられる態様に基づいて本発明を説明したが,これらの説明は,本発明の説明のみを目的としたものであり,本発明を開示された実施形態に限定することを意図したものではない。むしろ,本明細書における説明は,上述した各実施形態の任意の特徴に対して,請求項の趣旨及び範囲に含まれる変更及び均等物を含むことを意図するものである。例えば,上述した任意の実施形態の特徴を他の実施形態の一又は複数の特徴と組み合わせたものも,可能な限り本発明の範囲に含まれる。
上述した実施形態への変更の一例を説明する。本発明の一態様においては,図4に示すように,各プレイヤに一つのデッキが割り当てられている場合に,当該プレイヤの端末装置30に対して図14に示す2種類のゲーム媒体取得要求を生成可能なゲーム媒体取得要求生成用ウェブページを送信してもよい。このウェブページから生成されるゲーム媒体取得要求には,抽選の種類(つまり,当選ゲーム媒体選択部54によって用いられる抽選アルゴリズムの種類)を示す抽選種別情報が含まれる。例えば,プレイヤによって操作ボタン1402が操作されたときに生成されるゲーム媒体取得要求には「ノーマル抽選」であることを示す抽選識別情報が含まれ,プレイヤによって操作ボタン1404が操作されたときに生成されるゲーム媒体取得要求には「プレミアム抽選」であることを示す抽選識別情報が含まれる。サーバ装置10において,端末装置30からのゲーム媒体取得要求が取得されると,当選ゲーム媒体選択部54によって,取得されたゲーム媒体取得要求に含まれている抽選種別情報を参照して,いずれの種類の抽選が要求されているかが特定される。ゲーム媒体取得要求に「ノーマル抽選」であることを示す抽選種別情報が含まれている場合には,図1〜図10に示した実施形態と同様の処理が行われる。すなわち,当該プレイヤに割り当てられたデッキから,当選ゲーム媒体が選択される。一方,ゲーム媒体取得要求に「プレミアム抽選」であることを示す抽選種別情報が含まれている場合には,レアリティ値が大きいゲーム媒体がより選択されやすい手法で当選ゲーム媒体が選択される。例えば,当該プレイヤに割り当てられたデッキのうち,レアリティ値が2以上のものの中からランダムに当選ゲーム媒体を選択することができる。
このように,単一のデッキを用いる場合でも,プレイヤの端末装置30から取得するゲーム媒体取得要求に異なる抽選方法を指定する抽選種別情報を含めることにより,2種類以上の異なるアルゴリズムを選択的に用いて当選ゲーム媒体を選択することができる。上述の例では,「ノーマル抽選」に相当する抽選アルゴリズムを用いる場合と「プレミアム抽選」に相当する抽選アルゴリズムを用いる場合とにおいて,選択される当選ゲーム媒体のレアリティ値の期待値が異なるが,このことは,各抽選方法においてプレイヤによって消費されるゲームポイント等のコストの相違(図14における消費ポイントに関する表示参照)に対応したものである。
本明細書で説明された処理及び手順は,実施形態中で明示的に説明されたもの以外にも,ソフトウェア,ハードウェアまたはこれらの任意の組み合わせによって実現される。より具体的には,本明細書で説明される処理及び手順は,集積回路,揮発性メモリ,不揮発性メモリ,磁気ディスク,光ストレージ等の媒体に,当該処理に相当するロジックを実装することによって実現される。また,本明細書で説明される処理及び手順は,それらの処理・手順をコンピュータプログラムとして実装し,各種のコンピュータに実行させることが可能である。
本明細書中で説明される処理及び手順が単一の装置,ソフトウェア,コンポーネント,モジュールによって実行される旨が説明されたとしても,そのような処理または手順は複数の装置,複数のソフトウェア,複数のコンポーネント,及び/又は複数のモジュールによって実行され得る。また,本明細書中で説明されるデータ,テーブル,又はデータベースが単一のメモリに格納される旨説明されたとしても,そのようなデータ,テーブル,又はデータベースは,単一の装置に備えられた複数のメモリまたは複数の装置に分散して配置された複数のメモリに分散して格納され得る。さらに,本明細書において説明されるソフトウェアおよびハードウェアの要素は,それらをより少ない構成要素に統合して,またはより多い構成要素に分解することによって実現することも可能である。
本明細書において,発明の構成要素が単数もしくは複数のいずれか一方として説明された場合,又は,単数もしくは複数のいずれとも限定せずに説明された場合であっても,文脈上別に解すべき場合を除き,当該構成要素は単数又は複数のいずれであってもよい。