JP2013243015A - 樹脂付きタブリード及びその連続体、並びにそれらの製造方法 - Google Patents

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Yasuyuki Shiozawa
康之 塩澤
Teruyuki Odagi
輝幸 小田木
Koji Sato
浩二 佐藤
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Abstract

【課題】熱シール時に、軟化した樹脂による金属条片の側面への円滑な流れを促進し、良好な気密性を得る。
【解決手段】金属条片と、金属条片をその幅方向に所定幅で覆う熱可塑性を有する帯状の樹脂部材と、を備える樹脂付きタブリード40であって、樹脂部材に覆われた金属条片の側面の少なくとも1つの端部10cが面取りされた面となっている。
【選択図】図9

Description

本発明は、リチウムイオン二次電池及び電気二重層キャパシタなどに使用される樹脂付きタブリード及びその連続体、並びにそれらの製造方法に関する。
最近、自動車用途や一般家庭向け蓄電用途に大型のラミネート型リチウム(Li)イオン二次電池が採用されるようになってきた。ラミネート型Liイオン二次電池は、例えば2枚のアルミニウムラミネートフィルム間に、正負極と電解質とを含む発電要素を収容し、リード端子であるタブリードを引き出した状態で、互いのアルミニウムラミネートフィルムの周縁部に熱シールを施して融着し、発電要素を封入する構造をとる。
タブリードには、例えばアルミニウム(Al)又は銅(Cu)等からなる金属条片と、金属条片をその幅方向に所定幅で覆う帯状の樹脂部材と、を備える樹脂付きタブリードが用いられる。帯状の樹脂部材は、例えば熱可塑性を有しており、アルミニウムラミネートフィルムを融着して熱シールする際、同じく融着が起こってアルミニウムラミネートフィルムとタブリードとの間のシール性(気密性)が確保される。
例えば、特許文献1には、各種用途に用いる金属条片について記載されている。また、例えば、特許文献2には、上述のような金属条片を覆う樹脂部材について記載されている。
特開2011−173144号公報 特開2010−165481号公報
アルミニウムラミネートフィルムの周縁部を熱シールする際、樹脂付きタブリードの樹脂部材は軟化して流動性を帯びる。この軟化した樹脂が金属条片の外周全体に万遍なく行き渡ることで、アルミニウムラミネートフィルムと金属条片とが隙間なく融着されると考えられる。
しかしながら、このような熱シール時に、軟化した樹脂の金属条片の側面への回り込みが充分でなく、アルミニウムラミネートフィルムで樹脂付きタブリードを熱シールした部分において、充分な気密性が得られないことがあった。
本発明の目的は、熱シール時に、軟化した樹脂による金属条片の側面への円滑な流れを促進し、良好な気密性を得ることのできる樹脂付きタブリード及びその連続体、並びにそれらの製造方法を提供することである。
本発明の第1の態様によれば、
金属条片と、前記金属条片をその幅方向に所定幅で覆う熱可塑性を有する帯状の樹脂部材と、を備える樹脂付きタブリードであって、
前記樹脂部材に覆われた前記金属条片の側面の少なくとも1つの端部が面取りされた面となっている
樹脂付きタブリードが提供される。
本発明の第2の態様によれば、
前記面取りされた面に隣り合う前記金属条片の主表面と、前記面取りされた面とのなす角度が、45度以下である
第1の態様に記載の樹脂付きタブリードが提供される。
本発明の第3の態様によれば、
前記金属条片の側面の厚さ方向の幅は、0.1mm以下である
第1又は第2の態様に記載の樹脂付きタブリードが提供される。
本発明の第4の態様によれば、
前記金属条片の主表面と前記面取りされた面との界面、又は前記金属条片の側面と前記面取りされた面との界面の少なくともいずれかは、連続した曲面からなる
第1〜第3の態様のいずれかに記載の樹脂付きタブリードが提供される。
本発明の第5の態様によれば、
前記金属条片は、銅、アルミニウム、又は少なくともこれらいずれかの合金材料からなる
第1〜第4の態様のいずれかに記載の樹脂付きタブリードが提供される。
本発明の第6の態様によれば、
前記面取りされた面を含む前記金属条片の表面に、ニッケルを含むめっき層が形成されている
第1〜第5の態様のいずれかに記載の樹脂付きタブリードが提供される。
本発明の第7の態様によれば、
前記樹脂部材のうち、
少なくとも外側が、常温で粘着性を有さない樹脂からなる
第1〜第8の態様のいずれかに記載の樹脂付きタブリードが提供される。
本発明の第8の態様によれば、
前記樹脂部材のうち、
少なくとも前記金属条片と接する面側が、常温で粘着性を有する樹脂からなる
第1〜第7の態様のいずれかに記載の樹脂付きタブリードが提供される。
本発明の第9の態様によれば、
前記樹脂部材のうち、
少なくとも外側が、ポリオレフィン系の樹脂からなる
第1〜第8の態様のいずれかに記載の樹脂付きタブリードが提供される。
本発明の第10の態様によれば、
前記樹脂部材のうち、
少なくとも前記金属条片と接する面側が、アクリル系の樹脂からなる
第1〜第9の態様のいずれかに記載の樹脂付きタブリードが提供される。
本発明の第11の態様によれば、
長尺状の金属条と、
前記金属条に所定のピッチで複数設けられ、前記金属条をその幅方向に所定幅で覆う帯状の樹脂部材と、を備え、
前記樹脂部材に覆われた前記金属条の側面の少なくとも1つの端部が面取りされた面となっている
樹脂付きタブリードの連続体が提供される。
本発明の第12の態様によれば、
スリット加工により剪断して形成された長尺状の金属スリット材を準備する工程と、
前記金属スリット材の剪断された側面の少なくとも1つの端部を面取りして長尺状の金属条とする工程と、
前記金属条をその幅方向に所定幅で覆う熱可塑性を有する帯状の樹脂部材を所定のピッチで複数取り付ける工程と、
前記樹脂部材を1つ以上備える金属条片となるように前記長尺状の金属条を裁断する工程と、を備える
樹脂付きタブリードの製造方法が提供される。
本発明の第13の態様によれば、
スリット加工により剪断して形成された長尺状の金属スリット材を準備する工程と、
前記金属スリット材の剪断された側面の少なくとも1つの端部を面取りして長尺状の金属条とする工程と、
前記金属条をその幅方向に所定幅で覆う熱可塑性を有する帯状の樹脂部材を所定のピッチで複数取り付ける工程と、を有する
樹脂付きタブリードの連続体の製造方法が提供される。
本発明によれば、熱シール時に、軟化した樹脂による金属条片の側面への円滑な流れを促進し、良好な気密性を得ることができる。
本発明の第1実施形態に係る樹脂付きタブリードの製造に用いる金属スリット材の斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る樹脂付きタブリードの製造に用いる金属スリット材の幅方向の側面を示す拡大断面図である。 本発明の第1実施形態に係る樹脂付きタブリードの製造に用いる側面成形装置の構成ユニットを示すブロック図である。 本発明の第1実施形態に係る樹脂付きタブリードの製造に用いる落とし込み方式のめっき装置の概略構成図である。 本発明の第1実施形態に係る金属条の斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る樹脂付きタブリードの連続体の製造に用いる樹脂貼付装置の構成ユニットを示すブロック図である。 本発明の第1実施形態に係る金属条に樹脂部材を取り付けた様子を示す断面図である。 本発明の第1実施形態に係る樹脂付きタブリードの連続体の斜視図である。 (a)は本発明の第1実施形態に係る樹脂付きタブリードの斜視図であり、(b)は(a)のA−A断面図である。 本発明の第1実施形態に係る樹脂付きタブリードを備えるラミネート型Liイオン二次電池の一部内部構造を示す斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る樹脂付きタブリードが備える金属条片の各種変形例を示す拡大断面図である。 本発明の第1実施形態に係る樹脂付きタブリードが備える樹脂部材の各種変形例を示す断面図である。 本発明の第2実施形態に係る樹脂付きタブリードの連続体の斜視図である。 (a)は本発明の第2実施形態に係る樹脂付きタブリードの斜視図であり、(b)は(a)のA−A断面図である。
<本発明者等が得た知見>
上述のように、アルミニウムラミネートフィルムの周縁部を熱シールする際、樹脂付きタブリードを熱シールした部分で充分な気密性が得られないことがあった。このような場合、樹脂付きタブリードを構成する金属条片の側面では樹脂部材の厚みが充分でなかったり、側面と樹脂部材との間に隙間が生じたりしていることがあった。
樹脂付きタブリードに用いられる金属条片は、長尺状の金属条を更に短冊形に切り離すことで得られる。また、このような金属条には、例えばスリット加工により剪断して形成される金属スリット材が用いられる。スリット加工により、金属スリット材や金属条片の側面のそれぞれの端部は角形となっている。上述の樹脂部材は、金属条片のそれぞれの端部で折り曲げられた状態で金属条片を覆っている。
上述のように、アルミニウムラミネートフィルムの周縁部を熱シールする際、樹脂付きタブリードの樹脂部材は加熱されることで熱可塑性(加熱流動性)が発揮されて軟化し、流動性を帯びる。本発明者等は、上述の樹脂付きタブリードにおいては、例えば角形の端部により、軟化した樹脂の金属条片の側面への円滑な流れが妨害され、金属条片の側面に樹脂を充分に行き渡らせることができないことを見いだした。
特に近年、一部のラミネート型Liイオン二次電池等に用いられる樹脂付きタブリードは、大型化する傾向にある。例えば、上述の自動車用途におけるラミネート型Liイオン二次電池の例では30A以上の大電流が流れるため、ジュール熱損失を考慮し、例えば厚さが0.2mm以上、幅が50mm以上の純銅系の銅製の金属条片がタブリードとして使用される場合がある。
このように、金属条片が厚くなると、軟化した樹脂の側面への円滑な流れを確保することが一層困難になる。これに対する対策として、例えば熱シール機のシール治具の形状を工夫したり、金属条片の厚さに対応させて樹脂部材を厚くしたりすることが考えられる。しかし、これらのみでは充分な対策とはなっていなかった。また、樹脂部材が厚くなると、熱シール時に樹脂部材に加わる熱の温度分布管理や樹脂部材の挙動管理が困難になってしまう。例えば上述の特許文献2では、タブリードの熱シール部分に貼り付ける樹脂テープの材質や寸法、構成に工夫を凝らしており、上記温度分布管理等に苦慮していることが伺える。
そこで、本発明者等は、金属条片の側面自体に加工を施すことを考えた。例えば上述の特許文献1には、所定の形状を有する金属ロールを用いて金属帯の端部を押しつぶす方法について開示されている。しかし、一部の樹脂付きタブリードは大型化する傾向にあるとはいえ、これを構成する金属条片は元々非常に薄く、例えば厚さが0.1mm以下である。また、金属条片は、所定の伸び率となるようアニールされ軟化した後の状態で用いられることが多い。よって、このような金属条片を特許文献1の方法で処理すると、例えば銅スリット材の幅方向の縁が波打ってしまう波打ち現象が発生し、係る方法を適用することは非常に困難である。
本発明者等は、このような困難性を踏まえ、側面への樹脂部材の円滑な流れを促進するような金属条片の側面の形状や、そのような形状を得るための方法等について、鋭意研究を重ねた。
本発明は、発明者等が見いだしたこれらの知見に基づくものである。
<本発明の第1実施形態>
(1)ラミネート型Liイオン二次電池の概略構成
まずは、本発明の第1実施形態に係るラミネート型Liイオン二次電池の概略構成について、図10を用いて説明する。図10は、本実施形態に係る樹脂付きタブリード40を備えるラミネート型Liイオン二次電池50の一部内部構造を示す斜視図である。
図10に示すように、ラミネート型Liイオン二次電池50は、例えば2枚のアルミニウムラミネートフィルム51間に、正極52cと負極52aと電解質52eとを含む発電要素52を収容し、正極52cと負極52aとにそれぞれ接合される樹脂付きタブリード40(40c,40a)をそれぞれ引き出した状態で、互いのアルミニウムラミネートフィルム51の周縁部に熱シールを施して融着し、発電要素52を封入する構造となっている。
樹脂付きタブリード40は、銅条片41等である金属条片と、樹脂部材としての樹脂テープ32とを備えている。樹脂テープ32は、アルミニウムラミネートフィルム51の熱シール部分に配置され、アルミニウムラミネートフィルム51と共に融着されることで、アルミニウムラミネートフィルム51と樹脂付きタブリード40との気密性を確保する。ラミネート型Liイオン二次電池50および樹脂付きタブリード40の詳細構造については後述する。
(2)樹脂付きタブリードの製造方法
続いて、本発明の第1実施形態に係る樹脂付きタブリード40の製造方法について説明する。樹脂付きタブリード40は、金属条の製造方法と、樹脂付きタブリードの連続体の製造方法と、を用いて製造される。つまり、樹脂付きタブリード40の製造方法には、これらの製造方法が含まれる。
[金属条の製造方法]
まずは、本実施形態に係る金属条としての銅条20の製造方法について図1〜5を用いて説明する。図1は、本実施形態に係る金属条の製造に用いる金属スリット材としての銅スリット材10の斜視図である。図2は、本実施形態に係る金属条の製造に用いる銅スリット材10の幅方向の側面10sを示す拡大断面図である。図3は、本実施形態に係る金属条の製造に用いる側面成形装置100の構成ユニットを示すブロック図である。図4は、本実施形態に係る金属条の製造に用いる落とし込み方式のめっき装置200の概略構成図である。図5は、本実施形態に係る金属条としての銅条20の斜視図である。
(銅スリット材準備工程)
まずは、図1に示す金属スリット材としての銅スリット材10を準備する。銅スリット材10は、例えば広幅で長尺状の銅製シート(原反)を、スリッタ等の装置で所定の細幅で長手方向に沿って剪断するスリット加工により製造されている。
銅スリット材10の厚さは、例えば0.1mm以上0.5mm以下である。このように、銅スリット材10の厚さが0.1mm以上となる場合には、コストの観点から圧延材を用いるのが一般的であるが、電解材を用いてもよい。また、樹脂付きタブリード40の用途では、純銅を用いるのが一般的であるが、他の元素を添加した銅合金を用いてもよい。
また、銅スリット材10には、例えばその硬さや伸び率等の特性を調整するアニール等の調質処理が施されている。このような調質処理は、一般的には、スリット加工前の銅製
シートの状態で、あるいは、スリット加工後の細幅となった状態で施される。このような調質処理により、銅スリット材10は、例えば軟化して硬さが低下した状態となっており、また、純銅系の銅スリット材10であれば、例えば、伸び率、つまり、伸びの許容量が35%以上となっている。
スリット加工により細幅の長尺状となっている銅スリット材10は、幅方向の断面が略矩形状であり、側面10sのそれぞれの端部10cは略角形となっている。但し、スリット加工により、銅スリット材10の側面10sは以下に述べる所定の変形を受けている。
図2に示すように、銅スリット材10の幅方向の側面10sの少なくとも一方又は両方は、スリット加工により剪断されて生じた側面10sであって、紙面に向かって、上方から下方へと剪断されている。剪断されて生じた側面10sには、上方から順に、ダレ、剪断面、破断面が生じている。破断面の下側の端部10cにバリが生じている場合もある。
「ダレ」は、剪断力によって銅製シートの上面が押し下げられ、丸みを帯びることとなった部位である。銅スリット材10の側面10sの上側の端部10cの長手方向の略全域に、このようなダレが生じている。
「剪断面」は、剪断力によって剪断方向と平行にズレを生じさせながら銅製シートが断ち切られて生じた面である。銅スリット材10の側面10sの略中央部一帯が、このような剪断面となっている。剪断面は、粗い表面状態となっていることが多い。
「破断面」は、剪断力によって銅製シートが完全に断ち切られることで生じた面である。銅スリット材10の側面10sの下方一帯が、このような破断面となっている。破断面は、剪断面よりも更に粗い表面状態となっていることが多い。
「バリ」は、剪断力によって銅製シートが完全に断ち切られる際、銅製シートの下面側が下方に引き伸ばされて生じた部位である。バリは、鋭利な先端部分を有していたり、比較的脱落し易い状態となっていたりすることがある。銅スリット材10の下側の端部10cでは、長手方向の一部あるいは略全域に、このようなバリが突出していることがある。
このように、スリット加工により製造された銅スリット材10の側面のそれぞれの端部10cは角張った形状を有する。下側の端部10cからバリが突出していることもある。このような銅スリット材を樹脂付きタブリードに適用すると、上述のように、熱シール時に軟化した樹脂が側面に充分に回り込めず、ラミネート型Liイオン二次電池のアルミニウムラミネートフィルムで樹脂付きタブリードを熱シールした部分での気密性が損なわれてしまう。
とはいえ、銅スリット材は非常に薄く、また、例えば調質処理により軟化し伸び易い状態となっており、上述の特許文献1のように、端部やバリを押しつぶすような方法は採り難い。
そこで、本実施形態においては、以下に示す方法により、少なくとも1つの端部10cを面取りする。
(面取り工程)
本実施形態では、図3に示す側面成形装置100を用い、銅スリット材10の側面10sの少なくとも1つの端部10cを面取りする。以下の構成においては、銅スリット材10の側面10sのそれぞれの端部10c全てを面取りする場合について説明する。
図3に示すように、側面成形装置100は、送り出し部101と駆動ローラ109rとを装置内の最上流側と最下流側とにそれぞれ備える。これにより、例えば巻き芯等にコイル状に巻かれた銅スリット材10を最上流側の送り出し部101から、最下流側の駆動ローラ109rへと搬送するよう構成される。駆動ローラ109rの更に下流側には、例えばめっき装置200(図4参照)が直列的に接続(タンデム化)されていてもよい。側面成形装置100の中ほどには、面取りユニット103c,105c等が設けられ、銅スリット材10の側面10sの端部10cを面取りするよう構成される。例えば、側面成形装置100の各部は、CPU等からなるコンピュータ等である制御部110により制御される。
以下に、側面成形装置100を用いた面取り工程について説明する。
まずは、送り出し部101から装置内へと銅スリット材10を送り出す。送り出し部101の下流側には、例えば搬送方向とは逆側の駆動力を持つブレーキローラ102rが設置され、銅条20に適度な張力を加えることができる。ブレーキローラ102rを最下流側の駆動ローラ109rと協働させ、銅スリット材10に永久伸びが発生しない程度の所定のテンションを与えつつ、所定速度で装置内を搬送するよう調整する。送り出し部101や駆動ローラ109rの下流側等の必要個所に図示しないアキュムレート部を更に設け、銅スリット材10を減速、停止させて搬送速度差の微調整を図ってもよい。アキュムレート部によれば、装置を稼働させたまま、材料交換等を行うこともできる。また、必要に応じて補助ステージ等を設けてもよい。
ブレーキローラ102rを通過させた銅スリット材10を、面取りユニット103cへ、更に必要に応じて設置される補助ローラ104rを通過させて、面取りユニット105cへと搬送する。
面取りユニット103cは、搬送中の銅スリット材10に対してやや上方に配置されており、銅スリット材10の幅方向に跨るように配置された回転砥石や回転サンドペーパ等の研磨材を1組以上備える。これにより、銅スリット材10の上側の両端部10cを研磨する。
面取りユニット105cは、搬送中の銅スリット材10に対してやや下方に配置されており、銅スリット材10の幅方向に跨るように配置された回転砥石や回転サンドペーパ等の研磨材を1組以上備える。これにより、銅スリット材10の下側の両端部10cを研磨する。
このように、銅スリット材10のそれぞれの端部10cを研磨するときは、銅スリット材10に加わる荷重や銅スリット材10の研磨代を制御する。係る制御は、例えば面取りユニット103c,105cの位置や、研磨材の面取り角度や回転速度や組み合わせの数等を調整することで行う。
具体的には、各面取りユニット103c,105cが備える研磨材を所定の面取り角度、例えば銅スリット材10の主表面である上下面に対してそれぞれ45°以下となるよう固定し、面取りユニット103c,105cを銅スリット材10の長尺方向と平行に稼働させる。各1組の研磨材の荷重は、銅スリット材10の厚さに応じて調整する。このとき、例えば500重量グラム(gf:グラム重ともいう)以下の荷重とする。銅スリット材10が厚くなる等により研磨量が増えたときは、荷重を増やすのではなく、例えば研磨材の組み合わせの数を増やすことで対応することが好ましい。これにより、銅スリット材10が変形したり、位置ズレしたりするのを抑制することができる。
このように、各面取りユニット103c,105cは、上記のような調整を行う機能を有している。或いは、係る機能を有する制御部110により制御されていてもよい。
以上により、銅スリット材10の側面10sの少なくとも1つの端部10cが除去される。また、破断面や剪断面やダレの少なくとも一部が除去される。また、バリが発生している場合には、バリの少なくとも一部が除去される。
なお、銅スリット材10の側面10sを主表面に対して垂直に研磨し、剪断面や破断面をより確実に除去したいときは、例えば面取り角度を主表面に対し90°に固定した図示しない面取りユニットを追加してもよい。
また、これら面取りユニットにおける研磨は、乾式で行ってもよく、或いは、水や冷却液(クーラント)をかけながら耐水性の研磨材や研磨ユニットを用いた湿式で行ってもよい。
各面取りユニット103c,105cにより端部を面取りされた銅スリット材10を、必要に応じて設置される補助ローラ106rを通過させた後、仕上げユニット107へ、更に洗浄ユニット108へと搬送する。
仕上げユニット107では、例えば銅スリット材10に水等をかけながら、銅スリット材10の上下に配置した回転ブラシや上記より更に細かい研磨材等で銅スリット材10の側面10sを含む表面を磨く。これにより、例えば面取りによって形成された角部を滑らかにする。洗浄ユニット108では、例えば0.2MPa程度の圧力で銅スリット材10に純水をシャワー状に吹き付けて洗浄する。
以上により、銅スリット材10の端部10cを面取りする工程を終了する。
(めっき層形成工程)
続いて、図4に示すめっき装置200を用い、上述の面取り工程により面取り加工が施された銅スリット材10の表面に、例えばニッケル(Ni)等のめっき層を形成する。このとき、例えば銅スリット材10の表面の略全体にめっき層を形成した全面めっき銅条としてもよい。
図4に示すように、めっき装置200は、送り出し部201と巻き取り部209とを装置内の最上流側(タンデム化されている場合は側面成形装置100側)と最下流側とにそれぞれ備え、例えばコイル状に巻かれた銅スリット材10を搬送するよう構成される。めっき装置200には、Niめっき槽206をはじめ、例えば銅スリット材10を浸漬して各処理を行う落とし込み方式(垂直方式)の複数の処理槽が設けられ、面取り加工が施された銅スリット材10の表面にめっき層を形成するよう構成される。例えば、めっき装置200の各部は、CPU等からなるコンピュータ等である制御部210により制御される。
以下に、めっき装置200を用いためっき層形成工程について説明する。
まずは、送り出し部201から装置内へと銅スリット材10を送り出し、順次、脱脂槽202、化学研磨槽203、酸洗浄槽204、銅めっき槽205へと搬送する。
脱脂槽202では、例えばアルカリ脱脂または電解脱脂等を行って、銅スリット材10の表面の油分や汚れを落とす。化学研磨槽203では、例えば過酸化水素系の液を用いて銅スリット材10の表面を化学研磨する。これにより、良好な表面品質が得られ、最終製
品に要求されるめっき層の品質を向上させることができる。酸洗浄槽204では、例えば10%硫酸水溶液で酸洗浄を行う。銅めっき槽205では、短時間の銅めっき処理(銅ストライクめっき処理)を行って、ごく薄い銅めっき層を形成する。
下地として銅めっき層を形成したら、Niめっき槽206へと銅スリット材10を搬送する。なお、各めっき槽205,206が備え、廃液の回収を行う回収槽や、各めっき槽205,206間に配置され、水洗等を行う処理槽については、図示を省略している。
Niめっき槽206では、例えばめっき層としての図示しないNiめっき層を銅スリット材10の表面に形成する。Niめっき層は、例えば銅スリット材10の各主表面(表裏面)の幅方向の中央部で1μm以上の厚さに形成する。これにより、めっき層の形成時にめっき層に生じるピンホールの影響を抑制するに充分な厚さとなる。但し、最終製品の用途に応じて、要求される表面の光沢度やNiめっき層の厚さが異なる。このため、Niめっき槽206の仕様を変化させるとよい。
但し、Niめっき槽の前後の処理との兼ね合いで、銅スリット材10の搬送速度を大きく変化させることは困難である。めっき装置200が側面成形装置100とタンデム化されている場合は、側面成形装置100との兼ね合いもある。そこで、Niめっき層の厚さ等が広範囲に変動する場合は、Niめっき槽206はサイズ(Niめっき槽206中の搬送距離)を可変にしておくことが好ましい。
次に、Niめっき層が形成された銅スリット材10を、洗浄槽207へ、更に乾燥機208へと搬送する。
洗浄槽207では、例えば0.2MPa程度の圧力で銅スリット材10に純水をシャワー状に吹き付けて洗浄する。乾燥機208では、所定温度で所定時間、銅スリット材10を乾燥させる。
その後、銅スリット材10を巻き取り部209に巻き取って、めっき層形成工程を終了する。
なお、側面成形装置100とめっき装置200とを直列に接続してタンデム化することで、側面成形装置100による洗浄後、銅スリット材10を濡れた状態のまま、連続的にめっき装置200へと搬送することができる。このように、例えば銅スリット材10を乾燥させることなく次の処理へと送るので、銅スリット材10の表面に酸化等の質的改変が生じることを抑制しつつ、めっき層を形成することができる。
以上により、図5に示す本実施形態に係る金属条としての銅条20が製造される。
以上のように製造された長尺状の銅条20は、スリット加工により生じた銅スリット材10の側面10sのそれぞれの端部10cが面取りにより除去された面取り面20cを幅方向の両側に備える。また、銅条20は、銅条20の各主表面20mに対し略垂直な側面20sを幅方向の両側に備える。
本実施形態では、面取り工程により、銅スリット材10の角張った端部10cの少なくとも1つを除去しているので、厚さや品質が均一なめっき層が形成され易い。また、めっき層形成工程後の各種工程や、上述の樹脂付きタブリード40等の用途に適用された後に、端部10cのめっき層が摩擦等によって傷ついたり剥がれたりすることを抑制できる。
これにより、銅条20が露出して腐食性外気によって腐食してしまうことを抑制できる
。銅条20が、例えばラミネート型Liイオン二次電池50の樹脂付きタブリード40等に適用された場合には、電解質液による腐食も抑制することができる。よって、樹脂付きタブリード40の熱シール部分における気密性が損なわれて通気してしまうことを抑制できる。
本実施形態では、上述の面取り工程により、粗い表面状態を有する破断面や剪断面やダレ、バリの少なくとも一部を除去しているので、これによっても、めっき層に対する上記の各種効果がいっそう得られ易い。
[樹脂付きタブリードの連続体の製造方法]
次に、本実施形態に係る樹脂付きタブリードの連続体30の製造方法について図6〜8を用いて説明する。図6は、本実施形態に係る樹脂付きタブリードの連続体30の製造に用いる樹脂貼付装置300の構成ユニットを示すブロック図である。図7は、本実施形態に係る金属条に樹脂部材を取り付けた様子を示す断面図である。図8は、本実施形態に係る樹脂付きタブリードの連続体30の斜視図である。
(樹脂部材取り付け工程)
樹脂付きタブリードの連続体30の製造方法においては、図6に示す樹脂貼付装置300を用いて帯状の樹脂部材としての樹脂テープ32の取り付け工程を行う。
図6に示すように、樹脂貼付装置300は、送り出し部301と巻き取り部309とを装置内の最上流側と最下流側とにそれぞれ備え、例えばコイル状に巻かれた長尺状の銅条20を搬送するよう構成される。樹脂貼付装置300の中ほどには、貼り付けユニット304や圧着ユニット306等が設けられ、樹脂テープ32を銅条20に取り付けるよう構成される。例えば、樹脂貼付装置300の各部は、CPU等からなるコンピュータ等である制御部310により制御される。
以下に、樹脂貼付装置300を用いた樹脂部材取り付け工程について説明する。
まずは、送り出し部301から装置内へと銅条20を送り出す。送り出し部301の下流側には、例えば搬送方向とは逆側の駆動力を持つブレーキローラ302rが設置され、銅条20に適度な張力を加えることができる。ブレーキローラ302rを最下流側の巻き取り部309と協働させ、銅スリット材10に永久伸びが発生しない程度の所定のテンションを与えつつ、所定速度で装置内を搬送するよう調整する。送り出し部301や巻き取り部309の下流側等の必要個所に図示しないアキュムレート部を更に設け、銅条20を減速、停止させて搬送速度差の微調整を図ってもよい。アキュムレート部によれば、装置を稼働させたまま、材料交換等を行うこともできる。また、必要に応じて補助ステージ等を設けてもよい。
ブレーキローラ302rを通過させた銅条20を、加熱ユニット303へと搬送し、樹脂テープ32を仮接着することが可能な温度にまで銅条20を昇温する。
次に、所定温度となった銅条20を、貼り付けユニット304の更に下流側のグリッパユニット304gにより所定のピッチで引き取りながら、貼り付けユニット304で銅条20に樹脂テープ32を貼り付ける。ここでは、後述する樹脂テープ32の圧着前の仮接着を行う。
樹脂テープ32は、予め所定長さと所定幅でテープ状に裁断されている。樹脂テープ32の材料としては、例えば常温で粘着性を有さない樹脂、つまり、常温タック性のない樹脂を用いることができる。ここで、常温タック性がないとは、例えば20℃以上25℃以
下の温度で貼り付けを行った部材に対し、90°の引張方向で引き剥がしたときの90°ピール強度が約10N/mに満たないものを指す。
このように、常温タック性がなく、かつ、加熱すると流動性を生じる熱可塑性を有し熱融着が可能な樹脂としては、例えばポリプロピレン(PP)樹脂等のポリオレフィン系樹脂が挙げられる。また、上記のように仮接着の際の接着層として、銅条20と接する側に、熱可塑性のポリオレフィン系樹脂の層を介在させてもよい。これら常温タック性のない樹脂は耐薬品性等に優れ、ラミネート型Liイオン二次電池の用途においては実績のある材料である。
銅条20に樹脂テープ32を貼り付ける際には、貼り付けユニット304が備える引き出し機構により、銅条20の上面側と下面側とに、銅条20の長手方向と交差するように樹脂テープ32をそれぞれ引き出す。また、貼り付けユニット304が備える加圧機構により、引き出し機構によって引き出された樹脂テープ32を銅条20の上下から挟み込むようにして加圧する。そして、貼り付けユニット304が備える切断機構により、銅条20の幅方向の両端からはみ出した上下の樹脂テープ32を挟んで(クランプして)樹脂テープ32同士を貼り合わせ、個々の樹脂テープ32に切り離す。
これにより、図7に示すように、2枚の樹脂テープ32が銅条20を上下面から挟み込むように貼り付けられ、銅条20の両端からはみ出した樹脂テープ32のそれぞれの縁が互いに貼り合わされた状態となる。
貼り付けユニット304の各機構は、グリッパユニット304gが銅条20を引き取るのに合わせ、所定ピッチで樹脂テープ32を銅条20に貼り付けるよう、上記動作を繰り返す。グリッパユニット304gは、貼り付けられた樹脂テープ32の位置を基準に次の樹脂テープ32の貼り付け位置を決める引き取り量を計算する機能を有していてもよい。或いは、係る機能を有する制御部310により制御されていてもよい。
次に、必要に応じて設置される補助ローラ305rを通過させて、樹脂テープ32が貼り付けられた銅条20を圧着ユニット306へ、更に切断ユニット307へと搬送する。
圧着ユニット306では、仮接着として銅条20に貼り付けた樹脂テープ32の圧着を行う。つまり、銅条20の面取りされた形状に合わせた形態を有する圧着ヘッドで、所定の温度、圧力、時間で圧着を行う。このとき、加圧、昇温、温度保持、降温、圧力開放、の手順で圧着を行うことが好ましい。また、減圧下で圧着することが好ましい。また、一度に複数の樹脂テープ32を圧着してもよい。
切断ユニット307では、銅条20の幅を基準にして、銅条20の両端からはみ出した樹脂テープ32の縁を所定長さに切り揃える。以上のように、樹脂テープ32が銅条20に取り付けられる。
その後、必要に応じて設置される補助ローラ308rを通過させて、樹脂テープ32が所定ピッチで複数取り付けられた銅条20を、巻き取り部309で巻き取って、樹脂部材取り付け工程を終了する。
以上により、図8に示す本実施形態に係る樹脂付きタブリードの連続体30が製造される。
以上のように製造された樹脂付きタブリードの連続体30は、銅条20と、銅条20に所定のピッチで複数設けられ、銅条20をその幅方向に所定幅で覆う樹脂テープ32とを
備える。
(金属条裁断工程)
次に、樹脂付きタブリードの連続体30から、本実施形態に係る樹脂付きタブリード40を得る方法について、図9を用いて説明する。
図9の(a)は、本実施形態に係る樹脂付きタブリード40の斜視図であり、(b)は(a)のA−A断面図である。
本実施形態では、樹脂付きタブリードの連続体30が備える銅条20を、樹脂テープ32を1つ以上備える銅条片41に裁断することで、図9に示す樹脂付きタブリード40を製造する。
このような金属条裁断工程は、上述の樹脂貼付装置300に裁断ユニットを設け、樹脂貼付装置300を用いて行ってもよい。この場合、樹脂テープ32を取り付けた銅条20を、巻き取り部で巻き取らずに裁断ユニットで裁断し、裁断した銅条片41を例えばトレイ等に1個ずつ納めるようにする。
以上により、図9に示す本実施形態に係る樹脂付きタブリード40が製造される。
(3)樹脂付きタブリードの構成
以上のように製造された短冊状の樹脂付きタブリード40は、図9に示すように、銅条片41と、銅条片41に所定のピッチで複数設けられ、銅条片41をその幅方向に所定幅で覆う帯状の樹脂部材としての樹脂テープ32とを備える。
樹脂付きタブリード40が備える銅条片41は、スリット加工により生じた銅スリット材10の側面10sのそれぞれの端部10cが面取りにより除去された面取り面41cを幅方向の両側に備える。銅条片41の各主表面(表裏面)41mとそれぞれの面取り面41cとのなす角度θは、例えば45°以下となっている。
また、銅条片41は、銅条片41の各主表面41mに対し略垂直な側面41sを幅方向の両側に備える。係る側面41sは、面取りされなかった面、つまり、スリット加工により生じた剪断面や破断面がそのまま残ったものであってもよい。あるいは、面取り角度を主表面41mに対し90°として研磨された面であってもよい。
このように、本実施形態に係る樹脂付きタブリード40においては、スリット加工により生じた角張った端部10cの少なくとも1つが、面取りにより除去されている。また、破断面や剪断面やダレやバリの少なくとも一部が、銅スリット材10の側面10sの端部10cの面取りにより除去されている。
また、樹脂付きタブリード40が備える銅条片41の厚さは、例えば0.1mm以上0.5mm以下である。また、銅条片41の側面41sの厚さ方向の幅は、例えば0.1mm以下である。また、純銅系の銅条片41である場合等には、アニールされることで、伸びの許容量(伸び率)が例えば35%以上となることがある。
また、例えば破断面が除去された面取り面41cを含む銅条片41の表面には、Ni等のめっき層が形成されている。めっき層の厚さは、銅条片41の主表面41mの幅方向の中央部で例えば1μm以上である。
なお、上述の説明では、樹脂付きタブリード40に用いられる金属条片を銅条片41と
した。本実施形態に係る銅条片41は、例えば調質処理が施されて軟化した状態となっているものの、他の多くの部材、例えばアルミニウム等に比べると硬い。このため、バリ等が生じ易く、加工も困難であって、上述の課題が生じ易い。
但し、金属条片の材料としては、アルミニウム等の他の金属やその合金等を用いることもできる。この場合、例えばアルミニウムスリット材を出発材料とし、上述と同様の手順により、面取りをしてアルミニウム条を製造し、樹脂テープを取り付けて樹脂付きタブリードの連続体とし、更にはこれを裁断してアルミニウム製の樹脂付きタブリードとすることができる。
(4)ラミネート型Liイオン二次電池
続いて、本実施形態に係る樹脂付きタブリード40を備えるラミネート型リチウム(Li)イオン二次電池50について、図10を用いて説明する。
図10に示すように、ラミネート型Liイオン二次電池50は、例えば外装としての2枚のアルミニウムラミネートフィルム51間に、正極52cと負極52aと電解質52eとを含む積層体である発電要素52が収容され封入された構造を備える。図中、電解質52eは電解質ポリマ等のフィルム状部材として描かれているが、電解質液が封入されることとしてもよい。また、重ね合わされた2枚のアルミニウムラミネートフィルム51は、例えば外側から、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂層、アルミニウム層、ポリプロピレン(PP)樹脂層の3層構造などとなっている。重なり合ったアルミニウムラミネートフィルム51の周縁部に熱シールが施されることで、軟化した互いのポリプロピレン樹脂層同士が融着し、シール部51sが形成される。これにより、発電要素52や電解質液は、2枚のアルミニウムラミネートフィルム51内に封入される。
また、正極52cには正極用の樹脂付きタブリード40cが接合され、負極52aには負極用の樹脂付きタブリード40aが接合されている。これらの樹脂付きタブリード40c,40aは、2枚のアルミニウムラミネートフィルム51間から引き出された状態で熱シールされている。このとき、樹脂付きタブリード40c,40aが備える樹脂テープ32c,32aは、シール部51sと重なり合う位置に配置される。この樹脂テープ32c,32aを構成するポリプロピレン樹脂等のポリオレフィン系樹脂が熱シール時に軟化することで、アルミニウムラミネートフィルム51が備えるポリプロピレン樹脂層と融着する。よって、樹脂付きタブリード40c,40aとアルミニウムラミネートフィルム51とで構成されるシール部51sのシール性(気密性)が確保される。
正極用の樹脂付きタブリード40cは、例えば金属条片としてのアルミニウム条片41cと、アルミニウム条片41cをその幅方向に所定幅で覆う帯状の樹脂部材としての樹脂テープ42cとからなる。負極用の樹脂付きタブリード40aは、例えば金属条片としての銅条片41aと、銅条片41aをその幅方向に所定幅で覆う帯状の樹脂部材としての樹脂テープ32aとからなる。
上述のように、上記のラミネート型Liイオン二次電池50の熱シール時には、シール部51sに重ね合わされた樹脂付きタブリード40の樹脂テープ32も加熱され、熱可塑性(加熱流動性)が発揮されて軟化する。軟化した樹脂テープ32の樹脂は流動性を帯び、熱シール時の加圧によって、樹脂付きタブリード40を構成する金属条片の外周に沿って流動する。
本実施形態では、上述の面取り工程により、金属スリット材の少なくとも1つの端部を除去しているので、樹脂テープ32の流動性を帯びた樹脂に対し、角張った端部が隘路となってしまうことを抑制できる。よって、樹脂が金属条片の側面へ円滑に流れ込むことが
でき、金属条片の外周全体に万遍なく行き渡ることができる。よって、金属条片の側面において樹脂テープ32の厚みを充分得ることができ、側面と樹脂テープ32との間に隙間が生じてしまうことを抑制できる。
なお、このような効果は、上述の樹脂部材取り付け工程において、樹脂テープ32を金属条に圧着するときにも得られる。
また、ラミネート型Liイオン二次電池50の熱シール時には、以下の効果も認められる。すなわち、熱シール時には、2枚のアルミニウムラミネートフィルム51のポリプロピレン樹脂層も軟化した状態となる。本実施形態に係る端部が面取りされた金属条片においては、軟化したポリプロピレン樹脂層が角張った端部により押し退けられてしまうことが抑制される。
このように、樹脂テープ32とアルミニウムラミネートフィルム51とが共に、金属条片の側面に充分に回り込むことによって、アルミニウムラミネートフィルム51と樹脂テープ32とが、より確実に融着されて両者間の気密性が向上する。よって、熱シールによる気密性が損なわれて通気してしまい、電解質液や電池の充放電による反応生成物等が電池外へと漏れ出してしまうことを抑制できる。また、アルミニウムラミネートフィルム51と樹脂付きタブリード40との異常近接や接触によってショートしてしまうことを抑制できる。
本実施形態では、上述の面取り工程により、銅スリット材10の側面sの厚さ方向の幅を0.1mm以下としているので、これによっても、上記の各種効果がいっそう得られ易い。
また、本実施形態では、上述の面取り工程により、角張った端部と共に、粗い表面状態を有する破断面や剪断面やダレやバリの少なくとも一部を除去しているので、これによっても、上記の各種効果がいっそう得られ易い。
また、本実施形態では、バリが発生していた場合でもこれを端部と共に除去することができるので、例えば電池内でバリが脱落して発電要素52と接触してショートしてしまうことを抑制できる。
(5)本実施形態の効果
本実施形態によれば、以下に示す1つ又は複数の効果を奏する。
(a)本実施形態によれば、樹脂付きタブリード40は、樹脂テープ32に覆われた銅条片41の側面の少なくとも1つの端部10cが除去され、面取り面41cとなっている。
これにより、ラミネート型Liイオン二次電池50に組み込まれる際の熱シール時に、樹脂テープ32が軟化して生じた樹脂の銅条片41の側面41sへの円滑な流れが促進され、良好な気密性を得ることができる。
よって、薄い樹脂テープ32を用いた場合でも良好な気密性を得ることができる。或いは、厚い樹脂テープ32を用いた場合でも、銅条20への取り付けが容易となり、良好な気密性を得ることができる。したがって、熱シール時の作業性や熱シールの安定性を向上させることができる。
(b)また、樹脂付きタブリード40の製造工程において、樹脂テープ32を銅条20に圧着するとき、樹脂に対する上記と同様の効果が得られる。
(c)また、熱シール時、アルミニウムラミネートフィルム51の軟化した樹脂層が角張った端部10cに押し退けられてしまうことが抑制され、良好な気密性を得ることができる。
(d)また、本実施形態によれば、銅条片41の側面41sの厚さ方向の幅は0.1mm以下である。これにより、熱シール時に、軟化した樹脂の銅条片41の側面41sへの回り込みがいっそう促進される。また、圧着時の樹脂の回り込みがいっそう促進される。
(e)また、銅条片41の側面41sの厚さ方向の幅を0.1mm以下とすることで、銅条片41が厚くなった場合でも樹脂テープ32の取り付けが容易となり、実質的に0.1mm以下の銅条片に対するのと同等の作業で樹脂テープ32を貼り付けることができる。
(f)また、本実施形態によれば、スリット加工により生じた破断面や剪断面やダレやバリの少なくとも一部が除去されている。これにより、上記の効果が一層高まる。
(g)また、本実施形態によれば、バリが除去されることで、例えばバリが半ば脱落しかかった状態で樹脂テープ32aが取り付けられて気密性が損なわれてしまったり、電池内でバリが脱落して発電要素52と接触しショートしてしまったりすることを抑制できる。
(h)また、本実施形態によれば、銅スリット材10の側面10sの端部10cの面取りは、側面成形装置100を用いた研磨により行う。このとき、各研磨材の荷重を500gf以下とする。これにより、厚さが0.1mm以上0.5mm以下と薄く、伸びの許容量(伸び率)が35%以上と軟らかく変形し易い銅スリット材10が位置ズレしたり変形したりすることを抑制しつつ面取りを行って、本実施形態の所定の効果が得られる形状とすることができる。
(i)また、本実施形態によれば、側面10sに剪断面と破断面とが生じた粗悪な側面10sを有するものの、簡便なスリット加工により形成された銅スリット材10を出発材料とすることで、銅条20のコストを抑えることができる。また、このような銅スリット材10は、入手が容易であるという利点もある。
(j)また、本実施形態によれば、電解めっきを用いためっき層の形成においては、電界の集中し易い角張った端部10cが除去されていることで、Ni等のめっき層の厚さや品質の均一性を向上させることができる。また、めっき層を形成した後も、めっき層が摩擦等によって傷ついたり剥がれたりすることを抑制できる。
(6)本実施形態の変形例
次に、本実施形態の変形例として、樹脂付きタブリード40が備える銅条片41の側面の形状を異ならせた場合と、樹脂テープ32の取りつけ態様を異ならせた場合と、について以下に説明する。
(金属条片の側面に係る変形例)
上述の実施形態に係る樹脂付きタブリード40が備える銅条片41は、図11(a)にも示すように、各主表面41mに対して例えば45°以下等の所定角度θを有する各面取り面41cと、各主表面に対して略垂直な側面41sと、を備える。これに対する種々の変形例について、図11を用いて説明する。図11は、本実施形態に係る樹脂付きタブリード40が備える銅条片41の各種変形例を示す拡大断面図である。
図11(b)に示す銅条片42は、面取りによって形成されたそれぞれの角部に所定の
丸みを有する。つまり、各主表面42mと各面取り面42cとの界面、および側面42sと各面取り面42cとの界面が、連続した曲面からなる。このとき、各曲面の曲率半径を例えば0.03以上とする。このような形状は、例えば面取り工程において、各面取りユニットを通過させ、図11(a)に示す形状を得た銅スリット材の各角部を、仕上げユニットにて回転ブラシや#1000番手以上の細かい研磨材等で磨くことで得られる。
図11(c),(d)に示す銅条片43,44は、各主表面43m,44mに対して垂直な側面を有さず、各面取り面43c,44c同士は、連続した曲面で繋がっている。このとき、例えば図11(c)に示すように、各面取り面43c同士をつなぐ曲面の曲率半径が例えば銅条片43の厚さの1/5以上となった大きな円弧状とすることができる。また、例えば図11(d)に示すように、各面取り面44c同士をつなぐ曲面の曲率半径が例えば銅条片44の厚さの1/5以下となった小さな円弧状とすることができる。このような形状は、例えば上述の仕上げユニットにて、図11(a)に示す形状を得た銅スリット材の側面を磨くことで得られる。
図11(e),(f)に示す銅条片45,46では、それぞれの主表面45m,46m側で面取り量を異ならせている。面取り量の差異としては、例えば図11(e)に示すように、大きく異ならせることができる。また、例えば図11(f)に示すように、小さく異ならせることができる。このような形状は、例えば上述の各面取りユニットにて、研磨材の面取り角度や回転速度や組み合わせの数、荷重等をそれぞれ異ならせることで得られる。
また、上述の面取り面41c〜46cは、平面のみならず、なだらかな円弧や曲線を描く曲面に成形されていてもよい。
以上、適用される用途等に応じて、図11(a)〜(f)に示した各種形状の銅条片41〜46や、これらの銅条片41〜46から更に種々の変形を施した銅条片を、適宜選択することができる。
(樹脂部材に係る変形例)
上述の実施形態に係る樹脂付きタブリード40では、図12(a)にも示すように、2枚の樹脂テープ32が銅条片41の上下面に貼り合せられている。これに対する種々の変形例について、図12を用いて説明する。図12は、本実施形態に係る樹脂付きタブリード40が備える樹脂テープ32の各種変形例を示す断面図である。
図12(b)に示す変形例においては、1枚目の樹脂テープ33aが、銅条片の一方の主表面を完全に覆い、樹脂テープ33aの縁が、もう一方の主表面の端部にかかるように設けられている。これにより、樹脂テープ33aを銅条片の側面に密着させることができ、気密性がいっそう向上する。2枚目の樹脂テープ33bは、1枚目の樹脂テープ33aのそれぞれの縁と、その間に露出した銅条片の表面とを覆うように設けられている。2枚目の樹脂テープ33bが、反対側の面を覆う樹脂テープ33aの一部または全部を更に覆うようにしてもよい。これにより、側面の樹脂テープの厚さが増して、熱シール時に流動する樹脂量の不足を補うことができる。
図12(c)に示す変形例においては、1枚の樹脂テープ34のみが銅条片の外周に貼り付けられており、この樹脂テープ34の縁同士が銅条片の一方の側面付近で貼り合わせられている。このとき、もう一方の側面付近で樹脂テープ34を弛ませて押しつぶし、両方の側面付近が互いになるべく均等な形状となるようにするとよい。或いは、図12(d)に示す変形例のように、銅条片の外周に貼り付けた1枚の樹脂テープ35の縁同士が、銅条片の一方の主表面上で重ね合わせられていてもよい。或いは、図12(e)に示す変
形例のように、1枚の樹脂テープ36が、銅条片の外周に複数回巻き付けられていてもよい。これにより、銅条片の全周に亘って樹脂テープ36の厚さをより均一化することができる。
以上、適用される用途等に応じて、図12(a)〜(e)に示した各態様の樹脂テープ32〜36や、これらの樹脂テープ32〜36から更に種々の変形を施した樹脂テープを、適宜選択することができる。
<本発明の第2実施形態>
上述の実施形態では、常温タック性のない樹脂からなる樹脂テープ32を用い、樹脂付きタブリード40及びその連続体30を構成した。これに対し、本発明の第2実施形態では、常温タック性のない樹脂と常温タック性のある樹脂とを樹脂テープに用い、樹脂付きタブリード及びその連続体を構成する。
以下に、本実施形態に係る樹脂付きタブリード及びその連続体、並びにそれらの製造方法について、図13,14を用いて説明する。図13は、本実施形態に係る樹脂付きタブリードの連続体130の斜視図である。図14の(a)は本実施形態に係る樹脂付きタブリード140の斜視図であり、(b)は(a)のA−A断面図である。図13,14においては、上述の実施形態と同様の機能を備える構成については同一の符号を付し、説明を省略する。
図14(b)に示すように、本実施形態に係る樹脂付きタブリード140においては、上述の実施形態と同様に面取りを施し短冊状に裁断した銅条片41をその幅方向で覆う樹脂テープ132は、外側に常温タック性のない樹脂からなる外層132tと、銅条片41と接する面側に常温タック性を有する樹脂からなる内層132bと、を備える。
ここで、常温タック性がないとは、上述の通り、例えば20℃以上25℃以下の温度で貼り付けたとき、90°ピール強度が約10N/mに満たないものを指す。常温タック性のない樹脂としては、例えばポリオレフィン系樹脂がある。また、常温タック性があるとは、例えば20℃以上25℃以下の温度で貼り付けたとき、90°ピール強度が約10N/m以上となるものを指す。常温タック性のある樹脂としては、例えば粘着材等として用いられるアクリル系樹脂等が挙げられる。
係る樹脂付きタブリード140を製造するには、上述の実施形態と同様に面取りを施した銅条20に対し、樹脂テープ132を取り付ける。樹脂テープ132の取り付けには、上述の実施形態と同様、樹脂貼付装置300を用いることができる。
このとき、樹脂テープ132を、予め外層132tと内層132bとを積層させた状態としたうえで、所定長さと所定幅とを有するテープ状に裁断しておくことが好ましい。
樹脂貼付装置300を用い、上述の実施形態と同様の手順で、樹脂テープ132を所定ピッチで複数、銅条20に取り付ける。但し、本実施形態においては、貼り付けユニット304での樹脂テープ132の貼り付けを、常温での仮接着とすることができる。この場合、加熱ユニット303を廃し、また、加熱ユニット303での銅条20の昇温工程を省略することができる。
以上により、図13に示す樹脂付きタブリードの連続体130が製造される。
続いて、樹脂テープ132を1つ以上備える銅条片41となるように銅条20を裁断すると、図14に示す樹脂付きタブリード140が製造される。
上述のように、常温タック性のない樹脂は耐薬品性等に優れ、ラミネート型Liイオン二次電池の用途では定評がある。また、常温で粘着性を有さないので、銅条41への取り付け前後での取扱いにも便利である。しかし、その一方で、このような樹脂のみを樹脂テープに用いた場合、銅条等の金属条に貼り付けるにあたっては、樹脂テープの接着性を向上させる下塗り剤を金属条の表面に塗布する等のプライマー処理が必要となる場合があった。
本実施形態では、樹脂テープ132が常温タック性のない外層132tと常温タック性のある内層132bとを備えるようにしたので、仮接着の段階でも銅条片41と接する面側での接着性が向上する。これにより、上記のようなプライマー処理や加熱ユニット303による昇温工程を省略することができる。また、樹脂テープ132を銅条20に仮接着した際、樹脂テープ132の位置ズレを抑制することができる。
なお、上記構成においては、樹脂テープは、少なくとも外側が常温タック性を有さない樹脂からなり、少なくとも金属条片と接する面側が常温タック性を有する樹脂からなっていればよい。したがって、外層と内層との間に、常温タック性の有無を含め、種々の特性を有する樹脂からなる他の層を1層以上介在させてもよい。これにより、上記に挙げた効果のほか、気密性の更なる向上をはじめ、樹脂テープに種々の効果を発揮させることができる。
<本発明の他の実施形態>
以上、本発明の実施形態について具体的に説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
例えば、上述の実施形態においては、面取り工程で、銅スリット材10の側面10sの4つの端部10cすべてについて面取りすることとしたが、端部の少なくとも一つが除去されていればよい。
また、上述の実施形態においては、銅スリット材10の長尺方向全域に亘って面取りを行うこととしたが、例えば樹脂テープが貼り付けられることとなる部位等、一部の領域についてのみ面取りを行っても所定の効果が得られる。
また、上述の実施形態においては、銅スリット材10は、銅製シートの一方向からの剪断によりスリット加工を施されるとしたが、例えばハサミで切り離すときのように銅製シートの上下両方向から剪断されていてもよい。このような手法によっても、側面のそれぞれの端部は略角形となり、本発明を適用することで所定の効果が得られる。
また、上述の実施形態においては、銅スリット材10の端部10cの面取りは研磨により行うこととしたが、例えばブレードやバイト等の刃物治工具により僅かずつ切削加工を繰り返すことにより行ってもよい。また、研磨加工を仕上げとして組み合わせてもよい。
また、上述の実施形態においては、めっき装置200が備える各処理槽は垂直方式としたが水平方式としてもよく、あるいは、処理槽に応じて各方式を混在させてもよい。
また、上述の実施形態においては、Niのめっき層を形成することとしたが、Niを含む合金等であってもよい。また、Ni以外にも、Au,Sn,Ag,Pd,Ti等の種々の材料を単独で、又は合金化して、或いは積層して用いることができる。
また、上述の実施形態においては、表面の略全体にめっき層を形成する全面めっき銅条
としたが、例えば樹脂テープが貼り付けられることとなる部位等、銅条の一部にのみめっき層が形成されていてもよい。これにより、少なくとも樹脂テープが貼り付けられる部分がより平滑化され、気密性を更に向上させることができる。また、用途によっては、銅条にはめっき層が全く形成されていなくともよい。
また、上述の実施形態においては、銅条20に樹脂テープ32を取り付け後、銅条20を裁断することとしたが、裁断した後に個々の銅条片に樹脂テープを取り付けることとしてもよい。
また、上述の実施形態においては、樹脂テープ32や樹脂テープ132の外層132tの材料としてポリプロピレン樹脂等を用いることとしたが、樹脂テープ32,132に用いる樹脂としては、これ以外にも、例えば高濃度ポリエチレンや低濃度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、ポリエチレン系の酢酸ビニル共重合樹脂やアイオノマー等のポリオレフィン系樹脂を用いることができる。
また、上述の実施形態においては、樹脂付きタブリード40,140をラミネート型Liイオン二次電池50に用いることとしたが、樹脂付きタブリードの用途としてはこれに限られず、例えば電気二重層キャパシタ等にも用いることができる。
10 銅スリット材(金属スリット材)
10c 端部
10s 側面
20 銅条(金属条)
30 樹脂付きタブリードの連続体
32 樹脂テープ(樹脂部材)
40 樹脂付きタブリード
41 銅条片(金属条片)
41c 面取り面
41m 主表面
41s 側面
50 ラミネート型Liイオン二次電池
100 側面成形装置
103c,105c 面取りユニット
200 めっき装置
206 Niめっき槽
300 樹脂貼付装置
304 貼り付けユニット
306 圧着ユニット

Claims (13)

  1. 金属条片と、前記金属条片をその幅方向に所定幅で覆う熱可塑性を有する帯状の樹脂部材と、を備える樹脂付きタブリードであって、
    前記樹脂部材に覆われた前記金属条片の側面の少なくとも1つの端部が面取りされた面となっている
    ことを特徴とする樹脂付きタブリード。
  2. 前記面取りされた面に隣り合う前記金属条片の主表面と、前記面取りされた面とのなす角度が、45度以下である
    ことを特徴とする請求項1に記載の樹脂付きタブリード。
  3. 前記金属条片の側面の厚さ方向の幅は、0.1mm以下である
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の樹脂付きタブリード。
  4. 前記金属条片の主表面と前記面取りされた面との界面、又は前記金属条片の側面と前記面取りされた面との界面の少なくともいずれかは、連続した曲面からなる
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の樹脂付きタブリード。
  5. 前記金属条片は、銅、アルミニウム、又は少なくともこれらいずれかの合金材料からなる
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の樹脂付きタブリード。
  6. 前記面取りされた面を含む前記金属条片の表面に、ニッケルを含むめっき層が形成されている
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の樹脂付きタブリード。
  7. 前記樹脂部材のうち、
    少なくとも外側が、常温で粘着性を有さない樹脂からなる
    ことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の樹脂付きタブリード。
  8. 前記樹脂部材のうち、
    少なくとも前記金属条片と接する面側が、常温で粘着性を有する樹脂からなる
    ことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の樹脂付きタブリード。
  9. 前記樹脂部材のうち、
    少なくとも外側が、ポリオレフィン系の樹脂からなる
    ことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の樹脂付きタブリード。
  10. 前記樹脂部材のうち、
    少なくとも前記金属条片と接する面側が、アクリル系の樹脂からなる
    ことを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の樹脂付きタブリード。
  11. 長尺状の金属条と、
    前記金属条に所定のピッチで複数設けられ、前記金属条をその幅方向に所定幅で覆う帯状の樹脂部材と、を備え、
    前記樹脂部材に覆われた前記金属条の側面の少なくとも1つの端部が面取りされた面となっている
    ことを特徴とする樹脂付きタブリードの連続体。
  12. スリット加工により剪断して形成された長尺状の金属スリット材を準備する工程と、
    前記金属スリット材の剪断された側面の少なくとも1つの端部を面取りして長尺状の金属条とする工程と、
    前記金属条をその幅方向に所定幅で覆う熱可塑性を有する帯状の樹脂部材を所定のピッチで複数取り付ける工程と、
    前記樹脂部材を1つ以上備える金属条片となるように前記長尺状の金属条を裁断する工程と、を備える
    ことを特徴とする樹脂付きタブリードの製造方法。
  13. スリット加工により剪断して形成された長尺状の金属スリット材を準備する工程と、
    前記金属スリット材の剪断された側面の少なくとも1つの端部を面取りして長尺状の金属条とする工程と、
    前記金属条をその幅方向に所定幅で覆う熱可塑性を有する帯状の樹脂部材を所定のピッチで複数取り付ける工程と、を有する
    ことを特徴とする樹脂付きタブリードの連続体の製造方法。
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