JP2013233607A - ワイヤソー装置及びワイヤ走行制御方法 - Google Patents

ワイヤソー装置及びワイヤ走行制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ワイヤソー装置においてワイヤガイド及びワインダの同期制御を正確に行えるようにする。
【解決手段】ワイヤソー装置100は、ワイヤガイド102A及び102Bに螺旋状に巻き付けられた切断用ワイヤ103を走行させながら、切断用ワイヤ103に被加工物Wを押し当てて切断加工を行う。ワインダ161及び171によって、切断用ワイヤ103の送り出し及び巻き取りが行われる。制御手段108は、ワイヤガイド102A及び102Bを回転させるモータ120Aの位置偏差と、ワインダ161及び171を回転させる各モータ162及び172の位置偏差との差分に基づき、ワイヤガイド102A及び102B並びにワインダ161及び171の同期制御を行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えばシリコンインゴット等の被加工物を切断するワイヤソー装置及びワイヤ走行制御方法に関する。
従来より、一般的に、シリコンインゴット等の被加工物(以下、ワークと称する)から薄板状のウェーハを切り出す手段としてワイヤソー装置が用いられている。ワイヤソー装置においては、複数のワイヤガイドに螺旋状に巻き付けられた切断用ワイヤを走行させながら、切断用ワイヤにワークを押し当てることによって、複数箇所でワークを同時に切断している。また、切断用ワイヤの送り出し及び巻き取りを行うために一対のワインダが用いられている。
ワイヤソー装置においては、切断用ワイヤの張力を一定に保ちながら、切断用ワイヤを一定の速度で走行させる必要がある。このため、各ワイヤガイド及び各ワインダの間で同期制御を行う必要がある。
そこで、従来、ワイヤガイドやワインダの回転速度(周速)を予め設定しておき、テンションアーム等の張力制御機構により同期ズレを検出し、該検出結果に基づき、周速を補正していた。
図5は、前述のような同期制御を行う従来のワイヤソー装置の斜視図である(特許文献1参照)。図5に示すように、供給ワインダ1から繰り出され、ガイドプーリ10、11、12、13、14、15、16、17によって誘導されて巻き取りワインダ2に巻き取られる一本のワイヤAが途中で駆動ワイヤガイド3及び従動ワイヤガイド4、5に多数回巻き付けられている。これにより、ワイヤAが複数並列して走行する切断加工部6が構成される。尚、切断加工部6と供給ワインダ1及び巻き取りワインダ2のそれぞれとの間には、ワイヤAに発生した緊張や弛緩を吸収する張力制御機構7、8がそれぞれ設けられている。
図5に示すワイヤソー装置においては、駆動ワイヤガイド3に直結されたサーボモータM1 、供給ワインダ1に直結されたサーボモータM2 、及び巻き取りワインダ2に直結されたサーボモータM3 の3つのモータによって、ワイヤAの駆動(走行)が行われる。また、切断加工部6における従動ワイヤガイド4、5間のワイヤAにワーク昇降台9上のワークBを押し当てることによって、複数箇所でワークBの同時切断が行われる。ここで、3つのモータM1 、M2 、M3 の回転運動を同期制御することによって、ワイヤAの緊張又は弛緩を吸収している。具体的には、供給ワインダ1及び巻き取りワインダ2のそれぞれの外径変化を検出装置21、22によって検出し、予め設定された駆動ワイヤガイド3の周速と比較し、該比較結果に基づき、供給ワインダ1及び巻き取りワインダ2を駆動するモータM2 、M3 の回転を補正することによって、供給ワインダ1及び巻き取りワインダ2の周速を駆動ワイヤガイド3の周速と一致させている。また、張力制御機構7、8を用いてワイヤAに発生した緊張量又は弛緩量を検出し、検出した値に基づき、供給ワインダ1及び巻き取りワインダ2を駆動するモータM2 、M3 の回転をさらに補正している。
特開2000−108011号公報
しかしながら、特許文献1に開示されているワイヤソー装置においては、ワイヤガイド及びワインダそれぞれの慣性(イナーシャ)の違いをサーボパラメータによって十分に吸収できないため、ワイヤを往復走行させるための加減速時に同期ズレが生じてしまい、ワイヤの張力が変動してしまう。その結果、切断加工の効率及び精度が低下してしまう。また、各ワインダにおいては巻き付けられているワイヤ量が時々刻々変化し、それに伴い、各ワインダのイナーシャも時間変化するので、ワークの切断加工プロセスの全般に亘って正確な同期制御を行うことも困難である。さらに、ワイヤの張力変動に起因するストレスによって、ワイヤ断線が生じる結果、装置の稼働率が低下すると共に品質不良品も発生するので、生産性が低下してしまう。ここで、ワイヤ断線を防止するために、ワイヤを太線化すると、カーフロスつまりコストが増大するという別の問題が生じる。
前記に鑑み、本発明は、ワイヤソー装置においてワイヤガイド及びワインダの同期制御を正確に行えるようにすることを目的とする。
前記の目的を達成するために、本願発明者らは種々の検討を重ねた結果、張力制御機構により検出した同期ズレを用いて間接的に同期制御を行う従来技術に代わる新たなワイヤ走行制御技術として、ワイヤガイドを回転させるためのモータの位置偏差と、ワインダを回転させるモータの位置偏差との差分に基づき、直接的に同期制御を行うという発明を想到した。
具体的には、本発明に係るワイヤソー装置は、複数のワイヤガイドに螺旋状に巻き付けられた切断用ワイヤを走行させながら、前記切断用ワイヤに被加工物を押し当てて該被加工物に対して切断加工を行うワイヤソー装置であって、前記切断用ワイヤの送り出し及び巻き取りを行う一対のワインダと、前記複数のワイヤガイドを回転させるモータの位置偏差と、前記一対のワインダのそれぞれを回転させる各モータの位置偏差との差分に基づき、前記複数のワイヤガイド及び前記一対のワインダの同期制御を行う制御手段とを備えている。
本発明に係るワイヤソー装置によると、ワイヤガイドを回転させるモータの位置偏差と、ワインダを回転させるモータの位置偏差との差分に基づき、直接的に同期制御を行う。このため、ワイヤガイド及びワインダそれぞれのイナーシャが違っていたとしても、或いは、切断加工プロセスにおいてワインダのイナーシャが時間変化したとしても、張力制御機構が作動する前に(例えばテンションアームが傾動する前に)モータの回転を補正することができる。その結果、張力制御機構により同期ズレを検出してから同期制御を行う従来のワイヤ走行制御技術と比較して、より正確な同期制御が可能となる。従って、ワイヤの張力変動をより低減させながら、ワイヤを往復走行させることができるので、切断加工の効率及び精度が向上する。また、ワイヤの張力変動に起因するストレスを小さくできるため、ワイヤ断線を防止して生産性を向上させることができると共に、ワイヤの張力変動の低減によりワイヤの細線化が可能となるため、カーフロスを削減し、ひいてはコストを削減できる。また、張力制御機構が作動する前にモータの回転を補正することができるので、張力制御機構のないワイヤソー装置を構成することも可能である。
本発明に係るワイヤソー装置において、前記複数のワイヤガイドは、主モータによって回転する主ワイヤガイドと、前記主モータに追従する従モータによって回転する従ワイヤガイドとを含み、前記制御手段は、前記一対のワインダの前記各モータの位置偏差が、前記主モータの位置偏差と等しくなるように、前記一対のワインダの前記各モータの位置制御を行ってもよい。このようにすると、主モータによって回転する主ワイヤガイドと、主モータに追従する従モータによって回転する従ワイヤガイドとを備えたワイヤソー装置において、ワイヤガイド及びワインダの同期制御を簡単に行うことができる。
本発明に係るワイヤソー装置において、前記複数のワイヤガイドは、第1の主モータによって回転する第1の主ワイヤガイドと、第2の主モータによって回転する第2の主ワイヤガイドとを含み、前記制御手段は、前記第2の主モータの位置偏差及び前記一対のワインダの前記各モータの位置偏差が、前記第1の主モータの位置偏差と等しくなるように、前記第2の主モータ及び前記一対のワインダの前記各モータの位置制御を行ってもよい。このようにすると、複数の主モータによって複数の主ワイヤガイドを回転させるワイヤソー装置において、ワイヤガイド及びワインダの同期制御を確実に行うことができる。
本発明に係るワイヤ走行制御方法は、複数のワイヤガイドに螺旋状に巻き付けられた切断用ワイヤを走行させながら、前記切断用ワイヤに被加工物を押し当てて該被加工物に対して切断加工を行うワイヤソー装置におけるワイヤ走行制御方法であって、前記ワイヤソー装置は、前記切断用ワイヤの送り出し及び巻き取りを行う一対のワインダを備え、前記複数のワイヤガイドを回転させるモータの位置偏差と、前記一対のワインダのそれぞれを回転させる各モータの位置偏差との差分に基づき、前記複数のワイヤガイド及び前記一対のワインダの同期制御を行う。
本発明に係るワイヤ走行制御方法によると、ワイヤガイドを回転させるモータの位置偏差と、ワインダを回転させるモータの位置偏差との差分に基づき、直接的に同期制御を行う。このため、ワイヤガイド及びワインダそれぞれのイナーシャが違っていたとしても、或いは、切断加工プロセスにおいてワインダのイナーシャが時間変化したとしても、張力制御機構が作動する前に(例えばテンションアームが傾動する前に)モータの回転を補正することができる。その結果、張力制御機構により同期ズレを検出してから同期制御を行う従来のワイヤ走行制御技術と比較して、より正確な同期制御が可能となる。従って、ワイヤの張力変動をより低減させながら、ワイヤを往復走行させることができるので、切断加工の効率及び精度が向上する。また、ワイヤの張力変動に起因するストレスを小さくできるため、ワイヤ断線を防止して生産性を向上させることができると共に、ワイヤの張力変動の低減によりワイヤの細線化が可能となるため、カーフロスを削減し、ひいてはコストを削減できる。また、張力制御機構が作動する前にモータの回転を補正できるので、張力制御機構のないワイヤソー装置を構成することも可能である。
本発明に係るワイヤ走行制御方法において、前記複数のワイヤガイドは、主モータによって回転する主ワイヤガイドと、前記主モータに追従する従モータによって回転する従ワイヤガイドとを含み、前記一対のワインダの前記各モータの位置偏差が、前記主モータの位置偏差と等しくなるように、前記一対のワインダの前記各モータの位置制御を行ってもよい。このようにすると、主モータによって回転する主ワイヤガイドと、主モータに追従する従モータによって回転する従ワイヤガイドとを備えたワイヤソー装置において、ワイヤガイド及びワインダの同期制御を簡単に行うことができる。
本発明に係るワイヤ走行制御方法において、前記複数のワイヤガイドは、第1の主モータによって回転する第1の主ワイヤガイドと、第2の主モータによって回転する第2の主ワイヤガイドとを含み、前記第2の主モータの位置偏差及び前記一対のワインダの前記各モータの位置偏差が、前記第1の主モータの位置偏差と等しくなるように、前記第2の主モータ及び前記一対のワインダの前記各モータの位置制御を行ってもよい。このようにすると、複数の主モータによって複数の主ワイヤガイドを回転させるワイヤソー装置において、ワイヤガイド及びワインダの同期制御を確実に行うことができる。
本発明によると、ワイヤソー装置においてワイヤガイド及びワインダの同期制御を正確に行うことができる。
図1は、第1の実施形態に係るワイヤソー装置の全体構成を示す図である。 図2は、第1の実施形態に係るワイヤソー装置の制御装置によるワイヤ走行制御シーケンスを示す図である。 図3は、第2の実施形態に係るワイヤソー装置の全体構成を示す図である。 図4は、第2の実施形態に係るワイヤソー装置の制御装置によるワイヤ走行制御シーケンスを示す図である。 図5は、従来のワイヤソー装置の斜視図である。
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態に係るワイヤソー装置及びワイヤ走行制御方法について、図面を参照ながら説明する。
図1は、第1の実施形態に係るワイヤソー装置の全体構成を示す図である。図1に示すワイヤソー装置100は、例えば半導体装置や太陽電池等の製造に用いられるシリコンインゴット等の被加工物(以下、ワークWと称する)を複数箇所で同時に薄板状ウェーハに切断するために使用される。
図1に示すように、ワイヤソー装置100は、貫通孔112が形成された側壁プレート110を備えており、該側壁プレート110の貫通孔112には、回転軸心が水平方向に延びる揺動円板191が回動自在に取り付けられている。揺動円板191における側壁プレート110の正面側には、上方が開放され且つ側面視で略コ字状の形状を持つワイヤガイド支持部104が取り付けられている。揺動円板191における側壁プレート110の背面側には、サーボモータ制御され且つ回転軸心が水平方向に延びる主ワイヤガイド駆動モータ120Aと、該主ワイヤガイド駆動モータ120Aにトルク追従するようにサーボモータ制御され且つ回転軸心が水平方向に延びる従ワイヤガイド駆動モータ120Bとが取り付けられている。側壁プレート110の背面における主ワイヤガイド駆動モータ120Aの側方には、揺動円板191を揺動駆動させる揺動駆動モータ192が取り付けられている。揺動駆動モータ192は、図示していないタイミングベルト等を通じて、回転力を揺動円板191に伝達し、揺動円板191をその軸心周りに所定の角度範囲で揺動させる。
ワイヤガイド支持部材104には、並列配置された主ワイヤガイド102A及び従ワイヤガイド102Bが回転自在に取り付けられている。主ワイヤガイド102Aの回転軸は、主ワイヤガイド駆動モータ120Aの出力軸に連結されており、従ワイヤガイド102Bの回転軸は、従ワイヤガイド駆動モータ120Bの出力軸に連結されている。主ワイヤガイド駆動モータ120Aの回転駆動により、主ワイヤガイド102Aはその水平軸心周りに回転すると共に、主ワイヤガイド駆動モータ120Aにトルク追従する従ワイヤガイド駆動モータ120Bの回転駆動により、従ワイヤガイド102Bがその水平軸心周りに回転する。すなわち、主ワイヤガイド102Aと従ワイヤガイド102Bとは、マスター・スレーブ制御される。
尚、揺動円板191の軸心(以下、揺動中心と称することもある)は、主ワイヤガイド102Aの中心(回転軸)と従ワイヤガイド102Bの中心(回転軸)とを結ぶ線上の中点に位置している。
各ワイヤガイド102A及び102Bには、ワークWを切断するための1本のワイヤ(以下、切断用ワイヤ103と称する)が各ワイヤガイド102A及び102Bの水平軸心方向に所定のピッチで螺旋状に巻き付けられている。切断用ワイヤ103の一端側は、主ワイヤガイド102Aの外側に位置しており、複数の円盤状プーリPに案内されながらワイヤ供給装置106まで延びている。ワイヤ供給装置106は、切断用ワイヤ103の新線部分が巻装された供給側ボビン(第1ワインダ)161と、該供給側ボビン161を回転駆動させ且つサーボモータ制御されるアシストモータ162とを備えており、これにより、切断用ワイヤ103を主ワイヤガイド102Aへ送り出している。切断用ワイヤ103の他端側は、従ワイヤガイド102Bの外側に位置しており、複数の円盤状プーリPに案内されながらワイヤ巻取装置107まで延びている。ワイヤ巻取装置107は、従ワイヤガイド102Bから送り出される切断用ワイヤ103を巻き取る巻取側ボビン(第2ワインダ)171と、該巻取側ボビン171を回転駆動させ且つサーボモータ制御されるアシストモータ172とを備えている。尚、切断用ワイヤ103の張力を制御するために、各ワイヤガイド102A及び102Bの外側に配置されている円盤状プーリPの1つにテンションアーム111が取り付けられている。
本実施形態のワイヤソー装置100においては、主ワイヤガイド駆動モータ120A及び従ワイヤガイド駆動モータ120B並びにアシストモータ162及び172の回転駆動により、切断用ワイヤ103に対して、前述の送り出しと、該送り出し長さよりも所定長さだけ小さい巻き取りとを交互に繰り返し行う。これにより、切断用ワイヤ103の新線部分がワイヤ供給装置106側から順次繰り出され、ワイヤ巻取装置107側へ送り出される。
各ワイヤガイド102A及び102Bの中心(回転軸)を結ぶ線上の中点(つまり揺動中心)の上方には、各ワイヤガイド102A及び102Bに巻き付けられた切断用ワイヤ103と対向するように略直方体状のワーク保持部材151が配設されている。ワーク保持部材151の下端にはワークWが保持される一方、ワーク保持部材151の上端には、サーボモータ制御されるワーク昇降モータ152が取り付けられている。
本実施形態においては、切断用ワイヤ103を走行させている状態でワーク昇降モータ152を回転駆動すると、図示していないボールネジ機構によってワーク保持部材151が下降してワークWが切断用ワイヤ103に押し付けられ、それにより、複数箇所でウェーハが同時に切り出される。ここで、切断用ワイヤ103に砥粒を含むスラリーを供給しながら切断加工を行ってもよい。
また、図1に示すように、主ワイヤガイド駆動モータ120A、従ワイヤガイド駆動モータ120B、ワーク昇降モータ152、アシストモータ162及び172並びに揺動駆動モータ192には、これらのモータを制御する制御装置108が接続されている。制御装置108は、図示していないが、中央演算処理装置(CPU)及び制御プログラムが格納されたメモリ等を備えている。制御装置108は、切断用ワイヤ103の送り出し及び巻き取りを交互に繰り返しながら切断用ワイヤ103の新線部分が順次繰り出されるように、主ワイヤガイド駆動モータ120A及び並び従ワイヤガイド駆動モータ120B並びにアシストモータ162及び172を制御している。また、制御装置108は、ワーク保持部材151が昇降するようにワーク昇降モータ152を制御していると共に、各ワイヤガイド102A及び102Bと共に切断用ワイヤ103が揺動するように揺動駆動モータ192を制御している。
また、制御装置108は、ワークWの加工形状が円弧状になるように、ワーク保持部材151の位置を切断用ワイヤ103の揺動角度に応じて制御している。言い換えると、制御装置108は、揺動する切断用ワイヤ103の延びる方向が常にワークWの加工形状である円弧の接線方向となるように、ワーク保持部材151の位置を制御している。これにより、切断用ワイヤ103とワークWとを点接触させながら、つまり、切断用ワイヤ103とワークWとの接触距離を最小化しながら、切断加工を行うことができるので、研削力を増大させて切断速度を増大させることができると共に切り粉の排出性を向上させて加工精度を向上させることができる。また、切断用ワイヤ103とワークWとを点接触させながら切断加工を行うことができるため、切断用ワイヤ103の揺動角度によらず切断用ワイヤ103のたわみを小さく抑制することができるので、切断用ワイヤ103の断線率を低下させることができる。従って、揺動型のワイヤソー装置を用いた切断加工において、加工コストを低減しつつ、加工時間を短縮して生産性を向上させることができる。
さらに、本実施形態の特徴として、制御装置108は、主ワイヤガイド駆動モータ120Aの位置偏差と、各ワインダ161及び171を回転させる各アシストモータ162及び172のそれぞれの位置偏差との差分に基づいて、各ワイヤガイド102A及び102B並びに各ワインダ161及び171の同期制御を行う。具体的には、各ワインダ161及び171の各アシストモータ162及び172の位置偏差が、主ワイヤガイド駆動モータ120Aの位置偏差と等しくなるように、各ワインダ161及び171の各アシストモータ162及び172の位置制御を行う。
図2は、本実施形態の制御装置108によるワイヤ走行制御シーケンスを示す図である。図2に示すように、まず、予め指定されたワイヤ速度と各ワイヤガイド及び各ワインダの外径とに基づいて設定される位置指令によって各モータを回転させる。ここで、各モータにおいては、位置フィードバックによって位置制御及び速度制御を行う。また、「ワインダ1」(第1ワインダ161)及び「ワインダ2」(第2ワインダ171)のモータにおいては、「ワイヤガイド」(主ワイヤガイド102A)のモータ(主ワイヤガイド駆動モータ120A)の位置偏差(位置指令と位置フィードバックとの差)を加味して位置制御を行う。例えば、ワイヤ速度が20m/秒(20mm/ms)であり、(ワイヤ遅れ)=(位置偏差)/(モータ1回転による位置変化)×(モータ1回転によるワイヤ走行長さ)であるとして、「ワイヤガイド」のワイヤ遅れが1mm、「ワインダ1」、「ワインダ2」のワイヤ遅れがそれぞれ0.98mm、1.02mmであった場合、「ワインダ1」、「ワインダ2」のワイヤ遅れが「ワイヤガイド」のワイヤ遅れである1mmに等しくなるように、「ワインダ1」、「ワインダ2」のモータの位置制御を行う。すなわち、ワイヤ遅れが0.98mmである「ワインダ1」のモータの回転速度を小さくし、ワイヤ遅れが1.02mmである「ワインダ2」のモータの回転速度を大きくする。尚、「ワイヤガイド」のモータ自体は、ワイヤ遅れが0mmになるように位置制御及び速度制御される。また、従ワイヤガイド102Bの従ワイヤガイド駆動モータ120Bについては、主ワイヤガイド駆動モータ120Aにトルク追従しているので、前述の位置制御及び速度制御は行わない。また、「位置偏差」及び「モータ1回転による位置変化」をそれぞれモータ回転角の絶対値で表してもよいし、又は、モータ回転角と対応するパルス数で表してもよい。
以上に説明した第1の実施形態によると、主ワイヤガイド駆動モータ120Aの位置偏差と、各ワインダ161及び171を回転させる各アシストモータ162及び172のそれぞれの位置偏差との差分に基づき、直接的に同期制御を行う。このため、ワイヤガイド102A及び102B並びにワインダ161及び171それぞれのイナーシャが違っていたとしても、或いは、切断加工プロセスにおいてワインダ161及び171のイナーシャが時間変化したとしても、張力制御機構が作動する前に(本実施形態ではテンションアーム111が傾動する前に)、各モータの回転を補正することができる。その結果、張力制御機構により同期ズレを検出してから同期制御を行う従来のワイヤ走行制御技術と比較して、より正確な同期制御が可能となる。従って、切断用ワイヤ103の張力変動をより低減させながら、切断用ワイヤ103を往復走行させることができるので、切断加工の効率及び精度が向上する。また、切断用ワイヤ103の張力変動に起因するストレスを小さくできるため、ワイヤ断線を防止して生産性を向上させることができると共に、切断用ワイヤ103の張力変動の低減によりワイヤ細線化が可能となるため、カーフロスを削減し、ひいてはコストを削減できる。また、張力制御機構が作動する前に各モータの回転を補正することができるので、張力制御機構のないワイヤソー装置を構成することも可能である。
尚、第1の実施形態において、各ワインダ161及び171の各アシストモータ162及び172の位置偏差が、主ワイヤガイド駆動モータ120Aの位置偏差と等しくなるように、各ワインダ161及び171の各アシストモータ162及び172の位置制御を行ったが、これに代えて、以下のように同期制御を行ってもよい。すなわち、主ワイヤガイド駆動モータ120A並びにワインダ161及び171の一方のアシストモータのそれぞれの位置偏差が、ワインダ161及び171の他方のアシストモータの位置偏差と等しくなるように、主ワイヤガイド駆動モータ120Aの位置制御とワインダ161及び171の一方のアシストモータの位置制御とを行ってもよい。或いは、全モータの位置偏差の平均値に各モータの位置偏差が等しくなるように、各モータの位置制御を行ってもよい。但し、ワインダ161及び171のイナーシャは切断加工プロセス中にワイヤ巻き量に応じて時間変化するので、本実施形態のように、主ワイヤガイド駆動モータ120Aの位置偏差を基準として、各ワインダ161及び171の各アシストモータ162及び172の位置制御を行う方が、同期制御を簡単に行うことができる。
また、第1の実施形態において、制御装置108は、各ワインダ161及び171のワイヤ巻き量やトラバーサ位置の変化等に伴うワイヤ経路長の変動を加味して、各ワインダ161及び171の各アシストモータ162及び172の位置制御を行ってもよい。このようにすると、切断用ワイヤ103の張力変動をより低減させながら、切断用ワイヤ103を往復走行させることができるので、切断加工の効率及び精度がより一層向上する。
(第2の実施形態)
以下、本発明の第2の実施形態に係るワイヤソー装置及びワイヤ走行制御方法について、図面を参照ながら説明する。
図3は、第2の実施形態に係るワイヤソー装置の全体構成を示す図である。図3に示すワイヤソー装置200は、例えば半導体装置や太陽電池等の製造に用いられるシリコンインゴット等の複数の被加工物(以下、ワークW1及びW2と称する)を複数箇所で同時に薄板状ウェーハに切断するために使用される。
図3に示すように、ワイヤソー装置200は、側壁プレート210を備え、側壁プレート210の正面側には、ワイヤガイド支持部204が取り付けられている。側壁プレート210の背面側上部には、サーボモータ制御され且つ回転軸心が水平方向に延びる主ワイヤガイド駆動モータ220Aと、該主ワイヤガイド駆動モータ220Aにトルク追従するようにサーボモータ制御され且つ回転軸心が水平方向に延びる従ワイヤガイド駆動モータ220Bとが取り付けられている。側壁プレート210の背面側下部には、サーボモータ制御され且つ回転軸心が水平方向に延びる主ワイヤガイド駆動モータ220Cと、該主ワイヤガイド駆動モータ220Cにトルク追従するようにサーボモータ制御され且つ回転軸心が水平方向に延びる従ワイヤガイド駆動モータ220Dとが取り付けられている。
ワイヤガイド支持部材204の上部には、並列配置された主ワイヤガイド202A及び従ワイヤガイド202Bが回転自在に取り付けられている。主ワイヤガイド202Aの回転軸は、主ワイヤガイド駆動モータ220Aの出力軸に連結されており、従ワイヤガイド202Bの回転軸は、従ワイヤガイド駆動モータ220Bの出力軸に連結されている。主ワイヤガイド駆動モータ220Aの回転駆動により、主ワイヤガイド202Aはその水平軸心周りに回転すると共に、主ワイヤガイド駆動モータ220Aにトルク追従する従ワイヤガイド駆動モータ220Bの回転駆動により、従ワイヤガイド202Bがその水平軸心周りに回転する。すなわち、主ワイヤガイド202Aと従ワイヤガイド202Bとは、マスター・スレーブ制御される。
ワイヤガイド支持部材204の下部には、並列配置された主ワイヤガイド202C及び従ワイヤガイド202Dが回転自在に取り付けられている。主ワイヤガイド202Cの回転軸は、主ワイヤガイド駆動モータ220Cの出力軸に連結されており、従ワイヤガイド202Dの回転軸は、従ワイヤガイド駆動モータ220Dの出力軸に連結されている。主ワイヤガイド駆動モータ220Cの回転駆動により、主ワイヤガイド202Cはその水平軸心周りに回転すると共に、主ワイヤガイド駆動モータ220Cにトルク追従する従ワイヤガイド駆動モータ220Dの回転駆動により、従ワイヤガイド202Dがその水平軸心周りに回転する。すなわち、主ワイヤガイド202Cと従ワイヤガイド202Dとは、マスター・スレーブ制御される。
一対のワイヤガイド202A及び202Bには、ワークW1を切断するための1本のワイヤ(以下、切断用ワイヤ203と称する)が各ワイヤガイド202A及び202Bの水平軸心方向に所定のピッチで螺旋状に巻き付けられている。また、この切断用ワイヤ203は、ワークW2を切断するためのワイヤとして、一対のワイヤガイド202C及び202Dにも、各ワイヤガイド202C及び202Dの水平軸心方向に所定のピッチで螺旋状に巻き付けられている。
切断用ワイヤ203の一端側は、主ワイヤガイド202Aの外側に位置しており、複数の円盤状プーリPに案内されながらワイヤ供給装置206まで延びている。ワイヤ供給装置206は、切断用ワイヤ203の新線部分が巻装された供給側ボビン(第1ワインダ)261と、該供給側ボビン261を回転駆動させ且つサーボモータ制御されるアシストモータ262とを備えており、これにより、切断用ワイヤ203を主ワイヤガイド202Aへ送り出している。切断用ワイヤ203の他端側は、従ワイヤガイド202Dの外側に位置しており、複数の円盤状プーリPに案内されながらワイヤ巻取装置207まで延びている。ワイヤ巻取装置207は、従ワイヤガイド202Dから送り出される切断用ワイヤ203を巻き取る巻取側ボビン(第2ワインダ)271と、該巻取側ボビン271を回転駆動させ且つサーボモータ制御されるアシストモータ272とを備えている。尚、切断用ワイヤ203の張力を制御するために、ワイヤガイド202A及び202Dのそれぞれの外側に配置されている円盤状プーリPの1つにテンションアーム211が取り付けられている。
本実施形態のワイヤソー装置200においては、主ワイヤガイド駆動モータ220A及び従ワイヤガイド駆動モータ220B、主ワイヤガイド駆動モータ220C及び従ワイヤガイド駆動モータ220D並びにアシストモータ262及び272の回転駆動により、切断用ワイヤ203に対して、前述の送り出しと、該送り出し長さよりも所定長さだけ小さい巻き取りとを交互に繰り返し行う。これにより、切断用ワイヤ203の新線部分がワイヤ供給装置206側から順次繰り出され、ワイヤ巻取装置207側へ送り出される。
一対のワイヤガイド202A及び202Bの中心(回転軸)を結ぶ線上の中点の上方には、各ワイヤガイド202A及び202Bに巻き付けられた切断用ワイヤ203と対向するように略直方体状のワーク保持部材251Aが配設されている。ワーク保持部材251Aの下端にはワークW1が保持される一方、ワーク保持部材251Aの上端には、サーボモータ制御されるワーク昇降モータ252Aが取り付けられている。また、一対のワイヤガイド202C及び202Dの中心(回転軸)を結ぶ線上の中点の上方には、各ワイヤガイド202C及び202Dに巻き付けられた切断用ワイヤ203と対向するように略直方体状のワーク保持部材251Bが配設されている。ワーク保持部材251Bの下端にはワークW2が保持される一方、ワーク保持部材251Bの上端には、サーボモータ制御されるワーク昇降モータ252Bが取り付けられている。
本実施形態においては、切断用ワイヤ203を走行させている状態でワーク昇降モータ252A及び252Bを回転駆動すると、図示していないボールネジ機構によってワーク保持部材251A及び251Bが下降してワークW1及びW2がそれぞれ切断用ワイヤ203に押し付けられ、それにより、各ワークW1及びW2において複数箇所でウェーハが同時に切り出される。ここで、切断用ワイヤ203に砥粒を含むスラリーを供給しながら切断加工を行ってもよい。
また、図3に示すように、主ワイヤガイド駆動モータ220A及び従ワイヤガイド駆動モータ220B、主ワイヤガイド駆動モータ220C及び従ワイヤガイド駆動モータ220D、ワーク昇降モータ252A及び252B、並びにアシストモータ262及び272には、これらのモータを制御する制御装置208が接続されている。制御装置208は、図示していないが、中央演算処理装置(CPU)及び制御プログラムが格納されたメモリ等を備えている。制御装置208は、切断用ワイヤ203の送り出し及び巻き取りを交互に繰り返しながら切断用ワイヤ203の新線部分が順次繰り出されるように、ワイヤガイド駆動モータ220A、220B、220C及び220D並びにアシストモータ262及び272を制御している。また、制御装置208は、ワーク保持部材251A及び251Bが昇降するようにワーク昇降モータ252A及び252Bを制御している。
さらに、本実施形態の特徴として、制御装置208は、主ワイヤガイド駆動モータ220Aの位置偏差と、主ワイヤガイド駆動モータ220C並びに各ワインダ261及び271を回転させる各アシストモータ262及び272のそれぞれの位置偏差との差分に基づき、各ワイヤガイド202A、202B、202C及び202D並びに各ワインダ261及び271の同期制御を行う。具体的には、主ワイヤガイド駆動モータ220C並びに各ワインダ261及び271の各アシストモータ262及び272のそれぞれの位置偏差が、主ワイヤガイド駆動モータ220Aの位置偏差と等しくなるように、主ワイヤガイド駆動モータ220C並びに各ワインダ261及び271の各アシストモータ262及び272の位置制御を行う。
図4は、本実施形態の制御装置208によるワイヤ走行制御シーケンスを示す図である。図4に示すように、まず、予め指定されたワイヤ速度と各ワイヤガイド及び各ワインダの外径とに基づいて設定される位置指令によって各モータを回転させる。ここで、各モータでは、位置フィードバックによって位置制御及び速度制御を行う。また、「ワイヤガイド2」(主ワイヤガイド202C)のモータ(主ワイヤガイド駆動モータ220C)並びに「ワインダ1」(第1ワインダ261)及び「ワインダ2」(第2ワインダ271)のモータにおいては、「ワイヤガイド1」(主ワイヤガイド202A)のモータ(主ワイヤガイド駆動モータ220A)の位置偏差(位置指令と位置フィードバックとの差)を加味して位置制御を行う。例えば、ワイヤ速度が20m/秒(20mm/ms)であり、(ワイヤ遅れ)=(位置偏差)/(モータ1回転による位置変化)×(モータ1回転によるワイヤ走行長さ)であるとして、「ワイヤガイド1」のワイヤ遅れが1mm、「ワイヤガイド2」のワイヤ遅れが1.1mm、「ワインダ1」のワイヤ遅れが0.98mm、「ワインダ2」のワイヤ遅れが1.02mmであった場合、「ワイヤガイド2」のワイヤ遅れ並びに「ワインダ1」及び「ワインダ2」のワイヤ遅れが「ワイヤガイド1」のワイヤ遅れである1mmに等しくなるように、「ワイヤガイド2」のモータ並びに「ワインダ1」及び「ワインダ2」のモータの位置制御を行う。すなわち、ワイヤ遅れが1.01mmである「ワイヤガイド2」のモータの回転速度を大きくし、ワイヤ遅れが0.98mmである「ワインダ1」のモータの回転速度を小さくし、ワイヤ遅れが1.02mmである「ワインダ2」のモータの回転速度を大きくする。尚、「ワイヤガイド1」のモータ自体は、ワイヤ遅れが0mmになるように位置制御及び速度制御される。また、従ワイヤガイド202Bの従ワイヤガイド駆動モータ220B及び従ワイヤガイド202Dの従ワイヤガイド駆動モータ220Dについては、主ワイヤガイド駆動モータ220A及び220Cにそれぞれトルク追従しているので、前述の位置制御及び速度制御は行わない。また、「位置偏差」及び「モータ1回転による位置変化」をそれぞれモータ回転角の絶対値で表してもよいし、又は、モータ回転角と対応するパルス数で表してもよい。
以上に説明した第2の実施形態によると、主ワイヤガイド駆動モータ220Aの位置偏差と、主ワイヤガイド駆動モータ220C並びに各ワインダ261及び271を回転させる各アシストモータ262及び272のそれぞれの位置偏差との差分に基づき、直接的に同期制御を行う。このため、ワイヤガイド202A、202B、202C及び202D並びにワインダ261及び271それぞれのイナーシャが違っていたとしても、或いは、切断加工プロセスにおいてワインダ261及び271のイナーシャが時間変化したとしても、張力制御機構が作動する前に(本実施形態ではテンションアーム211が傾動する前に)、各モータの回転を補正することができる。その結果、張力制御機構により同期ズレを検出してから同期制御を行う従来のワイヤ走行制御技術と比較して、より正確な同期制御が可能となる。従って、切断用ワイヤ203の張力変動をより低減させながら、切断用ワイヤ203を往復走行させることができるので、切断加工の効率及び精度が向上する。また、切断用ワイヤ203の張力変動に起因するストレスを小さくできるため、ワイヤ断線を防止して生産性を向上させることができると共に、切断用ワイヤ203の張力変動の低減によりワイヤ細線化が可能となるため、カーフロスを削減し、ひいてはコストを削減できる。また、張力制御機構が作動する前に各モータの回転を補正することができるので、張力制御機構のないワイヤソー装置を構成することも可能である。
尚、第2の実施形態において、主ワイヤガイド駆動モータ220C並びに各ワインダ261及び271の各アシストモータ262及び272のそれぞれの位置偏差が、主ワイヤガイド駆動モータ220Aの位置偏差と等しくなるように、主ワイヤガイド駆動モータ220C並びに各ワインダ261及び271の各アシストモータ262及び272の位置制御を行ったが、これに代えて、以下のように同期制御を行ってもよい。すなわち、主ワイヤガイド駆動モータ220A並びに各ワインダ261及び271の各アシストモータ262及び272のそれぞれの位置偏差が、主ワイヤガイド駆動モータ220Cの位置偏差と等しくなるように、主ワイヤガイド駆動モータ220A並びに各ワインダ261及び271の各アシストモータ262及び272の位置制御を行ってもよい。或いは、主ワイヤガイド駆動モータ220A及び220C並びにワインダ261及び271の一方のアシストモータのそれぞれの位置偏差が、ワインダ261及び271の他方のアシストモータの位置偏差と等しくなるように、主ワイヤガイド駆動モータ220A及び220Cの位置制御とワインダ261及び271の一方のアシストモータの位置制御とを行ってもよい。或いは、全モータの位置偏差の平均値に各モータの位置偏差が等しくなるように、各モータの位置制御を行ってもよい。但し、ワインダ261及び271のイナーシャは切断加工プロセス中にワイヤ巻き量に応じて時間変化するので、本実施形態のように主ワイヤガイド駆動モータ220A及び220Cの一方の位置偏差を基準として、主ワイヤガイド駆動モータ220A及び220Cの他方の位置制御並びに各ワインダ261及び271の各アシストモータ262及び272の位置制御を行う方が、同期制御を簡単に行うことができる。
また、第2の実施形態において、制御装置208は、各ワインダ261及び271のワイヤ巻き量やトラバーサ位置の変化等に伴うワイヤ経路長の変動を加味して、各ワインダ261及び271の各アシストモータ262及び272の位置制御を行ってもよい。このようにすると、切断用ワイヤ203の張力変動をより低減させながら、切断用ワイヤ203を往復走行させることができるので、切断加工の効率及び精度がより一層向上する。
尚、本発明が適用可能なワイヤソー装置は、図1に示すワイヤソー装置100又は図3に示すワイヤソー装置200に限られるものではなく、複数のワイヤガイドに螺旋状に巻き付けられた切断用ワイヤを走行させながら、切断用ワイヤに被加工物を押し当てて切断加工を行うタイプのワイヤソー装置に本発明は広く適用可能である。例えば、図1に示すワイヤソー装置100には2つのワイヤガイドが、図3に示すワイヤソー装置200には4つのワイヤガイドが取り付けられていたが、3つ又は5つ以上のワイヤガイドを備えたワイヤソー装置にも本発明は適用可能である。また、図1に示すワイヤソー装置100のようにワイヤガイドつまり切断用ワイヤを揺動させるタイプのワイヤソー装置や、図3に示すワイヤソー装置200のように切断用ワイヤを揺動させないタイプのワイヤソー装置の他、被加工物を揺動させるタイプのワイヤソー装置、或いは、放電式のワイヤソー装置等にも本発明は適用可能である。
また、図1に示すワイヤソー装置100においては、揺動円板191の軸心(揺動中心)を、各ワイヤガイドの中心(回転軸)を結ぶ線上の中点に位置させたが、揺動中心の配置位置は特に限定されるものではなく、例えば、ワーク移動軸上の任意の点に揺動中心を位置させてもよい。
また、本発明が適用可能なワークWの形状(加工前の形状)も特に限定されるものではなく、例えば円柱状や直方体状等の様々な形状を持つワークWに本発明は広く適用可能である。ここで、揺動型のワイヤソー装置では、切断加工の開始直後におけるワークWの切断長(実施形態ではワーク移動軸の法線方向におけるワークWの寸法)が小さい被加工物、例えば円柱状の被加工物を効率よく切断するために、ワークWに対する切断加工が進むに従って、加工円弧半径を小さくしていってもよい。或いは、ワークWに対する切断加工の開始直後は、切断用ワイヤを揺動させなくてもよい。また、ワークWの材質もシリコン等に特に限定されるものではないが、ワークWが例えばサファイアや炭化ケイ素(SiC)等の難削材からなる場合には、切断用ワイヤとして固定砥粒ワイヤを用いることが好ましい。切断用ワイヤとして固定砥粒ワイヤを用いる場合、砥粒を含むスラリーに代えて、冷却用の水等を供給しながら切断加工を行ってもよい。
本発明は、例えばシリコンインゴット等の被加工物を切断するワイヤソー装置及びワイヤ走行制御方法に好適である。
100 ワイヤソー装置
102A、102B ワイヤガイド
103 切断用ワイヤ
104 ワイヤガイド支持部
106 ワイヤ供給装置
107 ワイヤ巻取装置
108 制御装置
110 側壁プレート
111 テンションアーム
112 貫通孔
120A、120B ワイヤガイド駆動モータ
151 ワーク保持部
152 ワーク昇降モータ
161 供給側ボビン(第1ワインダ)
162 アシストモータ
171 巻取側ボビン(第2ワインダ)
172 アシストモータ
191 揺動円板
192 揺動駆動モータ
200 ワイヤソー装置
202A、202B、202C、202D ワイヤガイド
203 切断用ワイヤ
204 ワイヤガイド支持部
206 ワイヤ供給装置
207 ワイヤ巻取装置
208 制御装置
210 側壁プレート
211 テンションアーム
220A、220B、220C、220D ワイヤガイド駆動モータ
251A、251B ワーク保持部
252A、252B ワーク昇降モータ
261 供給側ボビン(第1ワインダ)
262 アシストモータ
271 巻取側ボビン(第2ワインダ)
272 アシストモータ
P プーリ
W、W1、W2 ワーク

Claims (6)

  1. 複数のワイヤガイドに螺旋状に巻き付けられた切断用ワイヤを走行させながら、前記切断用ワイヤに被加工物を押し当てて該被加工物に対して切断加工を行うワイヤソー装置であって、
    前記切断用ワイヤの送り出し及び巻き取りを行う一対のワインダと、
    前記複数のワイヤガイドを回転させるモータの位置偏差と、前記一対のワインダのそれぞれを回転させる各モータの位置偏差との差分に基づき、前記複数のワイヤガイド及び前記一対のワインダの同期制御を行う制御手段とを備えていることを特徴とするワイヤソー装置。
  2. 請求項1に記載のワイヤソー装置において、
    前記複数のワイヤガイドは、主モータによって回転する主ワイヤガイドと、前記主モータに追従する従モータによって回転する従ワイヤガイドとを含み、
    前記制御手段は、前記一対のワインダの前記各モータの位置偏差が、前記主モータの位置偏差と等しくなるように、前記一対のワインダの前記各モータの位置制御を行うことを特徴とするワイヤソー装置。
  3. 請求項1に記載のワイヤソー装置において、
    前記複数のワイヤガイドは、第1の主モータによって回転する第1の主ワイヤガイドと、第2の主モータによって回転する第2の主ワイヤガイドとを含み、
    前記制御手段は、前記第2の主モータの位置偏差及び前記一対のワインダの前記各モータの位置偏差が、前記第1の主モータの位置偏差と等しくなるように、前記第2の主モータ及び前記一対のワインダの前記各モータの位置制御を行うことを特徴とするワイヤソー装置。
  4. 複数のワイヤガイドに螺旋状に巻き付けられた切断用ワイヤを走行させながら、前記切断用ワイヤに被加工物を押し当てて該被加工物に対して切断加工を行うワイヤソー装置におけるワイヤ走行制御方法であって、
    前記ワイヤソー装置は、前記切断用ワイヤの送り出し及び巻き取りを行う一対のワインダを備え、
    前記複数のワイヤガイドを回転させるモータの位置偏差と、前記一対のワインダのそれぞれを回転させる各モータの位置偏差との差分に基づき、前記複数のワイヤガイド及び前記一対のワインダの同期制御を行うことを特徴とするワイヤ走行制御方法。
  5. 請求項4に記載のワイヤ走行制御方法において、
    前記複数のワイヤガイドは、前記主モータによって回転する主ワイヤガイドと、前記主モータに追従する従モータによって回転する従ワイヤガイドとを含み、
    前記一対のワインダの前記各モータの位置偏差が、前記主モータの位置偏差と等しくなるように、前記一対のワインダの前記各モータの位置制御を行うことを特徴とするワイヤ走行制御方法。
  6. 請求項4に記載のワイヤ走行制御方法において、
    前記複数のワイヤガイドは、第1の主モータによって回転する第1の主ワイヤガイドと、第2の主モータによって回転する第2の主ワイヤガイドとを含み、
    前記第2の主モータの位置偏差及び前記一対のワインダの前記各モータの位置偏差が、前記第1の主モータの位置偏差と等しくなるように、前記第2の主モータ及び前記一対のワインダの前記各モータの位置制御を行うことを特徴とするワイヤ走行制御方法。
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