JP2013229315A - リチウムイオン二次電池の作製方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】出力電流が向上したリチウムイオン二次電池を提供する。また、信頼性が高いリチウムイオン二次電池を提供する。
【解決手段】正極活物質層及び負極活物質層の表面に凹凸形状を形成し、固体電解質層を間に挟んで、加熱を行うことで、固体電解質層の表面を、正極活物質層及び負極活物質層の表面に形成された微細な凹凸形状に応じた形状とする。これにより、固体電解質層と、正極活物質層及び負極活物質層との接触面積を増加させることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、リチウムイオン二次電池及びその作製方法に関する。
近年、携帯電話やノート型パーソナルコンピュータなどの携帯電子機器の需要増加、電気自動車(EV:Electric Vehicle)などの開発により、電気二重層キャパシタ、リチウムイオン二次電池、リチウムイオンキャパシタなどの蓄電装置の需要が著しく増加している。また、蓄電装置には、高容量、高性能化、及びさまざまな動作環境での安全性などが求められている。
上記のような蓄電装置には、揮発しやすい有機電解液が使用されているので、漏れた場合に発火のおそれがある。また、隔膜(セパレータ)が部分的に乾燥状態になることで、内部インピーダンスの上昇又は内部短絡の原因となる。これらの問題を解決するために、電解液の代わりに、固体電解質を用いることが提案されている。
特許文献1には、固体電解質を用いたリチウムイオン二次電池について開示されている。
特開2005−639958号公報
しかしながら、固体電解質は、電解液と比較して、正極活物質層及び負極活物質層との接触面積が小さくなってしまうという問題がある。固体電解質層と、正極活物質層及び負極活物質層との接触面積が小さいと、接触界面において抵抗が上昇するため、リチウムイオン二次電池に用いた場合には、十分な出力電流が得られない。また、リチウムイオン二次電池として使用しているうちに、固体電解質層が正極活物質層及び負極活物質層から剥がれ落ち、リチウムイオン二次電池の劣化を招く。
よって、上記問題に鑑み、本発明の一態様では、出力電流が向上したリチウムイオン二次電池を提供することを目的の一とする。また、固体電解質層と、正極活物質層及び負極活物質層との密着性を高めることで、信頼性が高いリチウムイオン二次電池を提供することを目的の一とする。
本発明の一態様では、固体電解質層、正極活物質層、及び負極活物質層との接触面積を増大させるために、固体電解質層、正極活物質層、及び負極活物質層に凹凸形状を設ける。
正極活物質層の表面に凹凸形状を形成し、正極活物質層の凹凸形状が形成された面に、固体電解質層を形成することにより、固体電解質層の正極活物質層と接触する面を、正極活物質層の凹凸形状に応じた形状とする。同様に、負極活物質層の表面に凹凸形状を形成し、負極活物質層の凹凸形状が形成された面に、固体電解質層を形成することにより、固体電解質層の負極活物質層と接触する面を、負極活物質層の凹凸形状に応じた形状とする。その後、正極活物質層上に形成された固体電解質層と、負極活物質層上に形成された固体電解質層と、を貼り合わせることで、固体電解質層と、正極活物質層及び負極活物質層との接触面積を増加させることができる。
また、正極活物質層及び負極活物質層の表面に凹凸形状を形成し、固体電解質層を間に挟んで、加熱を行うことで、固体電解質層の表面を、正極活物質層及び負極活物質層の表面に形成された微細な凹凸形状に応じた形状とする。これにより、固体電解質層と、正極活物質層及び負極活物質層との接触面積を増加させることができる。
正極活物質層及び負極活物質層に凹凸形状を形成するためには、フォトリソグラフィ法、メタルマスク法、スクリーン印刷法、インクジェット法、又はナノインプリント法などを用いることができる。本発明の一態様では、微細な凹凸形状を形成するために、ナノインプリント法を用いる。
正極活物質層及び負極活物質層の表面に微細な凹凸形状を形成することにより、固体電解質層と、正極活物質層及び負極活物質層との接触面積の増加を図ることができるため、接触界面における抵抗の上昇を抑制し、リチウムイオン二次電池の出力電流を増加させることができる。また、固体電解質層の表面を、正極活物質層及び負極活物質層の表面に形成された微細な凹凸形状に応じた形状とすることで、固体電解質層と、正極活物質層及び負極活物質層との密着性が向上するため、固体電解質層と、正極活物質層及び負極活物質層との剥離を防止し、リチウムイオン二次電池の信頼性を向上させることができる。
また、本発明の一態様に係るリチウムイオン二次電池の作製方法は、正極集電体上に、第1の有機溶媒と正極活物質とを含む正極ペーストを塗布し、正極ペーストに含まれる第1の有機溶媒を蒸発させ、第1の凹凸形状を有する第1のモールドを正極ペーストに押圧し、第1のモールドを離型することで、表面に第1の凹凸形状に応じた形状が形成された正極活物質層を有する正極を形成し、第1の凹凸形状に応じた形状が形成された正極活物質層上に、第1の固体電解質層を形成し、負極集電体上に、第2の有機溶媒と負極活物質とを含む負極ペーストを塗布し、負極ペーストに含まれる第2の有機溶媒を蒸発させ、第2の凹凸形状を有する第2のモールドを負極ペーストに押圧し、第2のモールドを離型することで、表面に第2の凹凸形状に応じた形状が形成された負極活物質層を有する負極を形成し、第2の凹凸形状に応じた形状が形成された負極活物質層上に、第2の固体電解質層を形成し、第1の固体電解質層と、第2の固体電解質層を貼り合わせて、加熱を行う。
また、本発明の一態様に係るリチウムイオン二次電池の作製方法は、正極集電体上に、第1の有機溶媒及び正極活物質を含む正極ペーストを塗布し、正極ペーストに含まれる第1の有機溶媒を蒸発させ、第1の凹凸形状を有する第1のモールドを第1の温度で加熱しながら正極ペーストに押圧し、第1のモールドを、冷却してから離型することで、表面に第1の凹凸形状を有する正極活物質層を有する正極を形成し、第1の凹凸形状を有する正極活物質層上に、第1の固体電解質層を形成し、負極集電体上に、第2の有機溶媒及び負極活物質を含む負極ペーストを塗布し、負極ペーストに含まれる第2の有機溶媒を蒸発させ、第2の凹凸形状を有する第2のモールドを第1の温度で加熱しながら負極ペーストに押圧し、第2のモールドを、冷却してから離型することで、表面に第2の凹凸形状を有する負極活物質層を有する負極を形成し、第2の凹凸形状を有する負極活物質層上に、第2の固体電解質層を形成し、第1の固体電解質層と、第2の固体電解質層を貼り合わせ、第2の温度で加熱を行う。
また、本発明の一態様に係るリチウムイオン二次電池の作製方法は、正極集電体上に、第1の有機溶媒及び正極活物質を含む正極ペーストを塗布し、正極ペーストに含まれる第1の有機溶媒を蒸発させ、第1の凹凸形状を有する第1のモールドを第1の温度で加熱しながら正極ペーストに押圧し、第1のモールドを、冷却してから離型することで、表面に第1の凹凸形状を有する正極活物質層を有する正極を形成し、負極集電体上に、第2の有機溶媒、負極活物質を含む負極ペーストを塗布し、負極ペーストに含まれる第2の有機溶媒を蒸発させ、第2の凹凸形状を有する第2のモールドを負極ペーストに押圧し、第2のモールドを、冷却してから離型することで、表面に第2の凹凸形状を有する負極活物質を有する負極を形成し、第1の凹凸形状を有する正極活物質層と、第2の凹凸形状を有する負極活との間に、固体電解質層を挟み込み、第2の温度で加熱を行う。
また、本発明の一態様に係るリチウムイオン二次電池の作製方法は、第1の固体電解質層の一方の面に、第1の凹凸形状を有する第1のモールドを、第1の温度で加熱しながら押圧し、第1のモールドを、冷却してから離型することで、表面に第1の凹凸形状を有する第1の固体電解質層を形成し、第1の凹凸形状を有する第1の固体電解質層上に、正極活物質層を形成し、正極活物質層上に正極集電体を形成し、第2の固体電解質層の一方の面に、第2の凹凸形状を有する第2のモールドを、第1の温度で加熱しながら押圧し、第2のモールドを、冷却してから離型することで、表面に第2の凹凸形状を有する第2の固体電解質層を形成し、第2の凹凸形状を有する第2の固体電解質層上に、負極活物質層を形成し、負極活物質層上に負極集電体を形成し、第1の固体電解質層の他方の面と、第2の固体電解質層の他方の面とを貼り合わせ、第2の温度で加熱を行う。
上記リチウムイオン二次電池の各作製方法において、第1のモールドが有する第1の凹凸形状におけるピッチは、10nm以上1μm以下であることが好ましく、第2のモールドが有する第2の凹凸形状におけるピッチは、10nm以上1μm以下であることが好ましい。
上記リチウムイオン二次電池の各作製方法において、第1の温度を、130℃以上200℃以下として加熱を行うことが好ましく、第2の温度を、50℃以上80℃以下として加熱を行うことが好ましい。
本発明の一態様では、固体電解質層は、正極活物質層又は負極活物質層との界面において、凹凸形状を有している。そのため、固体電解質層と、正極活物質層又は負極活物質層との接触面積を増加させることができる。よって、出力電流が向上したリチウムイオン二次電池を提供することができる。
また、固体電解質層が有する凹凸形状により、固体電解質層が、正極活物質層又は負極活物質層から剥がれ落ちることを防止することができる。よって、信頼性が高いリチウムイオン二次電池を提供することができる。
正極の構造を示す図。 正極の作製方法を示す図。 負極の構造を示す図。 負極の作製方法を示す図。 モールド、及びモールドにより形成される凸部の形状を示す図。 リチウムイオン二次電池の作製方法を示す図。 リチウムイオン二次電池の作製方法を示す図。 リチウムイオン二次電池の作製方法を示す図。 リチウムイオン二次電池の作製方法を示す図。 リチウムイオン二次電池の作製方法を示す図。 コイン形のリチウムイオン二次電池を説明する図。 電子機器を説明する図。 電子機器を説明する図。 電子機器を説明する図。
本発明を説明するための実施の形態の一例について、図面を用いて以下に説明する。なお、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなく実施の形態の内容を変更することは、当業者であれば容易である。よって、本発明は、以下に示す実施の形態の記載内容に限定されない。
なお、各実施の形態の内容を互いに適宜組み合わせることができる。また、各実施の形態の内容を互いに置き換えることができる。
また、第1、第2などの序数は、構成要素の混同を避けるために付しており、各構成要素の数は、序数の数に限定されない。
(実施の形態1)
本実施の形態では、凹凸形状を有する正極活物質層及び負極活物質層を用いたリチウムイオン二次電池及びその作製方法について、図1乃至図7を参照して説明する。
はじめに、凹凸形状を有する正極活物質層を含む正極、及びその作製方法について図1及び図2を参照して説明する。
〈正極の構造〉
図1(A)は正極103の模式図である。正極103は、正極集電体101上に正極活物質層102が形成されている。
図1(A)に示すように、正極活物質層102の表面に、周期的な凹凸形状が形成されている。正極活物質層102の表面に凹凸形状が形成されていることにより、正極活物質層102の表面積を増大させることができる。
また、図1(B)に示すように、正極活物質層102の厚さaが、90μm以上150μm以下の場合には、正極活物質層102の凸部の高さbは、100nm以上50μm以下とすることが好ましい。また、一つの凹凸形状の周期の長さ(ピッチ)cは、20nm以上1μm以下、好ましくは、100nm以上500nm以下の場合には、凸形状のパターンサイズdは、10nm以上1μm以下、好ましくは、100nm以上500nm以下とすることが好ましい。正極活物質層102の厚さや、凹凸形状については、クラックや剥離が生じないように、適宜調整することが好ましい。
正極集電体101には、ステンレス、金、白金、亜鉛、鉄、銅、アルミニウム、チタン等の金属、及びこれらの合金など、導電性の高い材料を用いることができる。また、シリコン、チタン、ネオジム、スカンジウム、モリブデンなどの耐熱性を向上させる元素が添加されたアルミニウム合金を用いることができる。また、シリコンと反応してシリサイドを形成する金属元素で形成してもよい。シリコンと反応してシリサイドを形成する金属元素としては、ジルコニウム、チタン、ハフニウム、バナジウム、ニオブ、タンタル、クロム、モリブデン、タングステン、コバルト、ニッケル等がある。正極集電体101は、箔状、板状(シート状)、網状、パンチングメタル状、エキスパンドメタル状等の形状を適宜用いることができる。正極集電体101は、厚みが10μm以上30μm以下のものを用いるとよい。
正極活物質層102に含まれる正極活物質として、LiFeO、LiCoO、LiNiO、LiMn、V、Cr、MnO等の化合物を用いることができる。
又は、オリビン型構造のリチウム含有複合酸化物(一般式LiMPO(Mは、Fe(II),Mn(II),Co(II),Ni(II)の一以上))を用いることができる。一般式LiMPOの代表例としては、LiFePO、LiNiPO、LiCoPO、LiMnPO、LiFeNiPO、LiFeCoPO、LiFeMnPO、LiNiCoPO、LiNiMnPO(a+bは1以下、0<a<1、0<b<1)、LiFeNiCoPO、LiFeNiMnPO、LiNiCoMnPO(c+d+eは1以下、0<c<1、0<d<1、0<e<1)、LiFeNiCoMnPO(f+g+h+iは1以下、0<f<1、0<g<1、0<h<1、0<i<1)等のリチウム化合物を用いることができる。
又は、一般式Li(2−j)MSiO(Mは、Fe(II),Mn(II),Co(II),Ni(II)の一以上、0≦j≦2)等のリチウム含有複合酸化物を用いることができる。一般式Li(2−j)MSiOの代表例としては、Li(2−j)FeSiO、Li(2−j)NiSiO、Li(2−j)CoSiO、Li(2−j)MnSiO、Li(2−j)FeNiSiO、Li(2−j)FeCoSiO、Li(2−j)FeMnSiO、Li(2−j)NiCoSiO、Li(2−j)NiMnSiO(k+lは1以下、0<k<1、0<l<1)、Li(2−j)FeNiCoSiO、Li(2−j)FeNiMnSiO、Li(2−j)NiCoMnSiO(m+n+qは1以下、0<m<1、0<n<1、0<q<1)、Li(2−j)FeNiCoMnSiO(r+s+t+uは1以下、0<r<1、0<s<1、0<t<1、0<u<1)等のリチウム化合物を用いることができる。
なお、キャリアイオンが、リチウムイオン以外のアルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、ベリリウムイオン、又はマグネシウムイオンの場合、正極活物質層102として、上記リチウム化合物及びリチウム含有複合酸化物において、リチウムの代わりに、アルカリ金属(例えば、ナトリウムやカリウム等)、アルカリ土類金属(例えば、カルシウム、ストロンチウム、バリウム等)、ベリリウム、又はマグネシウムを用いてもよい。
また、正極活物質層102は、上記の正極活物質の他に、導電助剤、及びバインダ(結着剤)を含んでいてもよい。
導電助剤とは、活物質間の導電性を助ける物質であり、離れている活物質の間に充填され、活物質同士の導通を可能とする。そして、導電助剤は、その材料自身が電子導電体であり、電池装置内で他の物質と化学反応しないものであればよい。導電助剤としては、黒鉛、炭素繊維、カーボンブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、VGCF(商標登録)などの炭素系材料、銅、ニッケル、アルミニウムもしくは銀などの金属材料又はこれらの混合物の粉末や繊維などを用いることができる。
バインダとしては、澱粉、ポリイミド、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、再生セルロース、ジアセチルセルロース、ポリビニルクロリド、ポリビニルピロリドン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリエチレン、ポリプロピレン、EPDM(Ethylene Propylene Diene Monomer)、スルホン化EPDM、スチレンブタジエンゴム、ブタジエンゴム、フッ素ゴムもしくはポリエチレンオキシドなどの多糖類、熱可塑性樹脂又はゴム弾性を有するポリマーなどを用いることができる。
本実施の形態では、正極活物質層102は、正極活物質と、導電助剤及びバインダとして機能するグラフェンとを含む場合について説明する。
図1(C)は、正極活物質層102として、キャリアイオンの吸蔵放出が可能な粒子状の正極活物質131と、当該正極活物質131の複数を覆いつつ、当該正極活物質131が内部に詰められたグラフェン132で構成される正極活物質層102において、グラフェン132に対して平面方向から見た図である。複数の正極活物質131の表面を異なるグラフェン132が覆う。また、一部において、正極活物質131が露出していてもよい。
正極活物質131の粒径は、20nm以上100nm以下が好ましい。なお、正極活物質131内を電子が移動するため、正極活物質131の粒径はより小さい方が好ましい。
また、正極活物質131の表面にグラファイト層が被覆されていなくとも十分な特性が得られるが、グラファイト層が被覆されている正極活物質とグラフェンを共に用いると、キャリアが正極活物質間をホッピングし、電流が流れるためより好ましい。
図1(D)は、図1(C)の正極活物質層102において、グラフェンに対して断面方向から見た図である。正極活物質131、及び該正極活物質131を覆うグラフェン132を有する。グラフェン132は断面図においては線状で観察される。同一のグラフェン又は複数のグラフェンにより、複数の正極活物質を内包する。即ち、同一のグラフェン又は複数のグラフェンの間に、複数の正極活物質が内在する。なお、グラフェンは袋状になっており、該内部において、複数の正極活物質を内包する場合がある。また、グラフェンに覆われず、一部の正極活物質が露出している場合がある。
正極活物質層102は、グラフェンの体積の0.1倍以上10倍以下のアセチレンブラック粒子や1次元の拡がりを有するカーボンナノファイバー等のカーボン粒子など、公知の導電助剤を有してもよい。
なお、正極活物質においては、キャリアとなるイオンの吸蔵により体積が膨張するものがある。このため、充放電により、正極活物質層が脆くなり、正極活物質層の一部が崩落してしまい、この結果、リチウムイオン二次電池の信頼性が低下する。しかしながら、正極活物質が充放電により体積膨張しても、当該周囲をグラフェンが覆うため、グラフェンは正極活物質の分散や正極活物質層の崩落を妨げることが可能である。即ち、グラフェンは、充放電にともない正極活物質の体積が増減しても、正極活物質同士の結合を維持するバインダとしても機能する。
また、グラフェン132は、複数の正極活物質131と接しており、導電助剤としても機能する。また、キャリアイオンの吸蔵放出が可能な正極活物質を保持する機能を有する。このため、正極活物質層102にバインダの量を低減又はバインダを用いる必要がなく、正極活物質層102当たりの正極活物質量を増加させることが可能であり、リチウムイオン二次電池の放電容量を高めることができる。
〈正極の作製方法〉
次に、図1に示す正極103を作製する方法について図2を参照して説明する。
まず、正極活物質層102を形成するための、正極ペーストの作製方法について説明する。
有機溶媒(極性溶媒)として、例えば、NMPを用意し、NMP中に酸化グラフェンを分散させる。酸化グラフェンの量は、正極ペースト(正極活物質、導電助剤、及びバインダの総重量)に対して0.1wt%〜5wt%、好ましくは2wt%〜3wt%とするとよい。その後、正極活物質として、例えば、リン酸鉄リチウムを添加する。リン酸鉄リチウムの平均粒径は、100nm以上500nm以下のものを用いるとよい。添加するリン酸鉄リチウムの量は、正極ペーストに対して、90wt%以上、好ましくは95wt%以上とすればよく、例えば、93wt%以上96wt%以下とすればよい。
次に、これらの混合物に固練り(高粘度による混練)を行うことで、酸化グラフェン及びリン酸鉄リチウムの凝集を解く。また、酸化グラフェンは官能基を有するため、極性溶媒中においては、官能基中の酸素がマイナスに帯電するため、異なる酸化グラフェン同士で凝集しにくい。また、酸化グラフェンは、リン酸鉄リチウムとの相互作用が強いため、リン酸鉄リチウム中に酸化グラフェンをより均一に分散させることができる。
次に、これらの混合物に、PVDF等のバインダを添加する。バインダの量は、酸化グラフェン及びリン酸鉄リチウムの量によって設定すればよく、正極ペーストに対して、例えば、1wt%以上10wt%以下添加すればよい。酸化グラフェンが、複数の正極活物質と接するように均一に分散されている状態で、バインダを添加することにより、分散状態を維持したまま、正極活物質と酸化グラフェンとを結着することができる。また、リン酸鉄リチウムと酸化グラフェンの割合によっては、バインダを添加しなくてもよいが、バインダを添加した方が正極の強度を向上させることができる。
次に、これらの混合物に、所定の粘度になるまで有機溶媒を添加し、混練することで正極ペーストを作製することができる。以上の工程で、正極ペーストを作製することによって、酸化グラフェン、正極活物質、及びバインダの混練状態が均一な正極ペーストを作製することができる。
次に、正極活物質層102に凹凸形状を形成する方法について説明する。
正極活物質層102表面に凹凸形状を形成するためには、フォトリソグラフィ法、メタルマスク法、スクリーン印刷法、インクジェット法、又はナノインプリント法などを用いて行うことができる。
ナノインプリント法とは、被転写成型材の表面に、微細な凹凸パターン(数nm〜数百nm)をもった金型(モールドともいう)を押し当てることで、モールドの凹凸パターンを、被転写成型材に転写する方法をいう。
ナノインプリント法として、熱ナノインプリント(熱転写ナノインプリント)法と、UVナノインプリント(光ナノインプリント)法などが挙げられる。熱方式では、例えば、被転写成型材をガラス転移点(tg)以上に熱することで、モールドの凹凸パターンを転写し、UV方式では、例えば、被転写成型材にモールドを押しつけ、UV照射により硬化させて被転写成型材に凹凸形状を転写する。なお、UV方式では、モールド又は被転写成型材の少なくともいずれかが透光性を有していることが好ましい。透光性を有するモールドとしては、石英基板が挙げられる。
本実施の形態では、ナノインプリント法を用いて、正極活物質層102表面に凹凸形状を形成する場合について説明する。
まず、正極集電体101上に、正極ペースト112を塗布する(図2(A)参照)。
次に、正極集電体101上に塗布された正極ペースト112を乾燥させて、半硬化させる。乾燥工程は、例えば、60℃〜170℃、1分〜10時間加熱することにより、有機溶媒を蒸発させることによって行う。なお、雰囲気は特に限定されない。
次に、ナノインプリント法により、半硬化した正極ペースト112に凹凸形状を形成する。例えば、単結晶シリコンや、ニッケルなどの金属製のモールド111aと、正極集電体101上に形成された正極ペースト112と、を対向させて配置し、モールド111aを加熱しながら正極ペースト112に押圧して、一定時間その状態を保持する(図2(B)参照)。正極ペースト112は、半硬化であるため、凹凸形状のモールド111aによって、形状が変化する。その後、モールド111aの温度を室温(25℃程度)まで低下(冷却)させて、正極ペースト112から離型する。
次に、正極ペースト112の乾燥を行う。乾燥工程は、還元雰囲気又は減圧下とし、加熱温度を130℃〜200℃、10時間〜30時間加熱することにより、正極ペースト112に残った有機溶媒を蒸発させ、酸化グラフェンに含まれる酸素を脱離させる。加熱温度は、正極ペースト112にバインダが含まれる場合には、バインダの耐熱温度に応じて設定すればよい。これにより、酸化グラフェンをグラフェンとすることができる。なお、酸化グラフェンに含まれる酸素を全て還元せず、一部の酸素を、グラフェンに残存させてもよい。これにより、グラフェンを含む正極活物質層102が形成される。
以上の工程によって、正極集電体101上に、グラフェンを含み、表面に凹凸形状が形成された正極活物質層102が設けられた正極103を作製することができる(図2(C)参照)。
ナノインプリント法により、正極活物質層の表面に微細な凹凸形状を形成することができる。これにより、正極活物質層102の表面積を増加させることができる。
また、導電助剤及びバインダとして機能するグラフェンを用いることにより、グラフェンは、一辺の長さが数nm〜数μmのシートであるため、正極活物質層表面に形成された凹凸形状が微細であっても、凹凸形状に応じて、シートの形状が容易に変化する。そのため、正極活物質層表面の凹凸形状部においても、正極活物質と、グラフェンとが均一に分散された状態とすることができる。
さらに、正極活物質層にグラフェンを用いた場合、正極活物質層と固体電解質層との界面に位置するグラフェンが、正極活物質層と固体電解質層とを結着するため、該界面における接触抵抗を低減させることができる。また、グラフェンが有する伸縮性によって、正極活物質層と固体電解質層との密着性を向上させることができる。
本実施の形態では、正極活物質層102は、正極集電体101上に接して形成する場合について説明したが、本発明の一態様はこれに限られない。正極集電体101と正極活物質層102との間に、正極集電体101と正極活物質層102との密着性の向上を目的とした密着層や、正極集電体101の表面粗さを緩和するための平坦化層、放熱のための放熱層、正極集電体101又は正極活物質層102の応力を緩和するための応力緩和層等の機能層を、金属等の導電性材料を用いて形成してもよい。
〈負極の構造及びその作製方法〉
図3(A)は、負極107の模式図である。負極107は、負極集電体105上に負極活物質層106が形成されている。
図3(A)に示すように、負極活物質層106の表面に、周期的な凹凸形状が形成されている。負極活物質層106の表面に凹凸形状が形成されていることにより、負極活物質層106の表面積を増大させることができる。
また、図3(B)に示すように、負極活物質層106の厚さaが、90μm以上150μm以下の場合には、負極活物質層106の凸部の高さbは、100nm以上50μm以下とすることが好ましい。また、一つの凹凸形状の周期の長さ(ピッチ)cは、20nm以上1μm以下、好ましくは、100nm以上500nm以下の場合には、凸形状のパターンサイズdは、10nm以上1μm以下、好ましくは、100nm以上500nm以下とすることが好ましい。負極活物質層106の厚さや、凹凸形状については、クラックや剥離が生じないように、適宜調整することが好ましい。
負極集電体105には、アルミニウム、銅、ニッケル、チタン等の金属、及びアルミニウム−ニッケル合金、アルミニウム−銅合金など、導電性の高い材料を用いることができる。負極集電体105は、箔状、板状(シート状)、網状、パンチングメタル状、エキスパンドメタル状等の形状を適宜用いることができる。負極集電体105は、厚みが10μm以上30μm以下のものを用いるとよい。
負極活物質層106に含まれる負極活物質としては、金属の溶解・析出、又は金属イオンの挿入・脱離が可能な材料であれば、特に限定されない。負極活物質として、例えば、リチウム金属、炭素系材料、シリコン、シリコン合金、スズなどを用いることができる。例えば、リチウムイオンの挿入・脱離が可能な炭素系材料としては、粉末状もしくは繊維状の黒鉛、又はグラファイトなどの黒鉛を用いることができる。
また、負極活物質として、シリコンを用いて負極活物質層106を形成する場合は、負極活物質層106の表面に、グラフェンを形成することが好ましい。シリコンは、充放電サイクルにおけるキャリアイオンの吸蔵・放出に伴う体積の変化が大きいため、負極集電体105と負極活物質層106との密着性が低下し、充放電により電池特性が劣化してしまう。そこで、シリコンを含む負極活物質層106の表面にグラフェンを形成することにより、充放電サイクルにおいて、シリコンの体積が変化したとしても、負極集電体105と負極活物質層106との密着性の低下を抑制することができ、電池特性の劣化が低減されるため好ましい。なお、負極活物質層106の表面にグラフェンを形成する場合には、電気泳動法により、負極活物質層106の表面に酸化グラフェンを形成し、還元雰囲気下又は減圧下において、酸化グラフェンを還元すればよい。
本実施の形態では、負極活物質層106は、負極活物質と、導電助剤及びバインダとして機能するグラフェンとを含む場合について説明する。
以下に、塗布法によって負極活物質層106を形成し、負極活物質層106に凹凸形状を形成する方法について、図4を参照して説明する。
まず、負極集電体105上に、負極ペースト116を塗布する(図4(A)参照)。なお、負極ペーストとは、負極活物質、バインダ、導電助剤などを有機溶媒で混練した混合物をいう。本実施の形態では、負極ペースト116には、負極活物質、酸化グラフェン、及び有機溶媒が含まれている。負極ペースト116は、正極ペースト112と同様にして作製することができる。
その後、負極ペースト116を乾燥させて、半硬化させる。例えば、60℃〜170℃、1分〜10時間加熱することにより、有機溶媒を蒸発させることによって行う。なお、雰囲気は特に限定されない。
次に、半硬化した負極ペースト116に、ナノインプリント法により凹凸形状を形成する。正極103の作製方法と同様に、単結晶シリコンやニッケル金属製のモールド111bと、負極集電体105上に形成された負極ペースト116と、を対向させて配置し、モールド111bを加熱しながら負極ペースト116に押圧して、一定時間その状態を保持する(図4(B)参照)。このとき、モールド111bを加熱しながら負極ペースト116に押圧しても良い。負極ペースト116は、半硬化であるため、凹凸形状のモールド111bによって、形状が変化する。その後、モールド111bの温度を室温(25℃程度)まで低下させて、負極ペースト116から離型する。
次に、負極ペースト116の乾燥を行う。乾燥工程は、還元雰囲気又は減圧下とし、加熱温度を130℃〜200℃、10時間〜30時間加熱することにより、負極ペースト116に残った有機溶媒を蒸発させ、酸化グラフェンに含まれる酸素を脱離させる。加熱温度は、負極ペースト116にバインダが含まれる場合には、バインダの耐熱温度に応じて設定すればよい。これにより、酸化グラフェンをグラフェンとすることができる。なお、酸化グラフェンに含まれる酸素を全て還元せず、一部の酸素を、グラフェンに残存させてもよい。これにより、グラフェンを含む負極活物質層106が形成される。
以上の工程によって、負極集電体105上に、グラフェンを含み、表面に凹凸形状が形成された負極活物質層106が設けられた負極107を形成することができる(図4(C)参照)。
ナノインプリント法により、負極活物質層の表面に微細な凹凸形状を形成することができる。これにより、負極活物質層106の表面積を増加させることができる。
また、導電助剤及びバインダとして機能するグラフェンを用いることにより、グラフェンは、一辺の長さが数nm〜数μmのシートであるため、固体電解質層、又は正極活物質層及び負極活物質層表面に形成された凹凸形状が微細であっても、凹凸形状に応じて、シートの形状が容易に変化する。そのため、負極活物質層表面の凹凸形状部においても、負極活物質と、グラフェンとが均一に分散された状態とすることができる。
さらに、負極活物質層にグラフェンを用いた場合、負極活物質層と固体電解質層との界面に位置するグラフェンが、負極活物質層と固体電解質層とを結着するため、該界面における接触抵抗を低減させることができる。また、グラフェンが有する伸縮性によって、負極活物質層と固体電解質層との密着性を向上させることができる。
本実施の形態では、負極活物質層106は、負極集電体105上に接して形成する場合について説明したが、本発明の一態様はこれに限られない。負極集電体105と負極活物質層106との間に、負極集電体105と負極活物質層106との密着性の向上を目的とした密着層や、負極集電体105の表面粗さを緩和するための平坦化層、放熱のための放熱層、負極集電体105又は負極活物質層106の応力を緩和するための応力緩和層等の機能層を、金属等の導電性材料を用いて形成してもよい。
なお、本実施の形態では、正極活物質層及び負極活物質層の双方にグラフェンが含まれる場合について説明したが、少なくとも一方にグラフェンが含まれていてもよい。
〈正極活物質層又は負極活物質層に形成される凹凸形状〉
次に、正極活物質層102及び負極活物質層106の表面に凹凸形状を形成するためのモールド150について図5を参照して説明する。該モールド150を用いることにより、固体電解質層の表面にも同様な凹凸形状を形成することができる。
図5(A)に示すモールド150は、単結晶シリコン、石英、又はニッケルなどの金属で形成されている。モールド150は、図2に示すモールド111a、図4に示すモールド111bに相当する。熱方式のナノインプリント法を用いる場合には、単結晶シリコンや、ニッケルなどの金属で形成されたモールドを用い、UV方式のナノインプリント法を用いる場合には、石英を用いればよい。
モールド150を用いて正極活物質層の表面に凹凸形状を形成した場合には、図5(A)に示すモールド150のパターン深さeが、図1(B)に示す正極活物質層102の凸部の高さbに相当し、図5(A)に示すモールド150の一つの凹凸形状の周期の長さ(ピッチ)fが、図1(B)に示す正極活物質層102の一つの凹凸形状の周期の長さ(ピッチ)cに相当し、図5(A)に示すモールドのパターンサイズgが、正極活物質層102の凸形状のパターンサイズdに相当する。モールド150のパターン深さeは、100nm以上50μm以下とすることが好ましく、モールド150の一つの凹凸形状の周期の長さ(ピッチ)fは20nm以上1μm以下とすることが好ましく、モールド150のパターンサイズgは、10nm以上1μm以下、100nm以上500nm以下とすることが好ましい。なお、モールド150のパターン深さe、凹凸形状のパターンピッチf、パターンサイズgのそれぞれは、正極活物質層、負極活物質層、及び固体電解質層の厚さによって適宜設定することができる。
図1(A)に示す正極活物質層102の凸部や、図3(A)に示す負極活物質層106の凸部が矩形の柱状である場合について説明したが、本発明の一態様はこれに限定されず、図5(B)に示すように凸部151が円柱状であってもよいし、図5(C)に示すように凸部152が円錐状であってもよい。また、図5(D)に示すように凸部153が円錐状であり、この頂部を湾曲させた形状であってもよいし、図5(E)に示すように凸部154が円錐状であり、頂部に平坦面を設けた形状であってもよい。さらに、凸部の形状は複数の直方体が互いに平行に延びるストライプ状であってもよく、直方体が延びる方向は、活物質層に凹凸形状を形成する方法に応じて適宜設定することができる。
〈リチウムイオン二次電池の作製方法〉
次に、上述の正極103及び負極107を用いて、リチウムイオン二次電池を作製する方法について、図6を参照して説明する。
まず、凹凸形状が形成された正極活物質層102上に、固体電解質層104aを形成する(図6(A)参照)。
固体電解質層104aとして、PEO(ポリエチレンオキシド)等の高分子系固体電解質や無機固体電解質を用いることができる。無機系固体電解質として、硫化物系固体電解質や酸化物系固体電解質を用いることができる。硫化物系固体電解質として、例えば、LiS−SiS−LiPO、LiS−P、LiS−SiS−Ga、LiI−LiS−P、LiI−LiS−B、LiI−LiS−SiS、LiPO−LiS−SiS、LiSiO−LiS−SiS等のリチウム複合硫化物材料が挙げられる。また、酸化物系固体電解質としては、LiPON、LiO、LiCO、LiMoO、LiPO、LiVO、LiSiO、LLT(La2/3−xLi3xTiO)、LLZ(LiLaZr12)等のリチウム複合酸化物及び酸化リチウム材料が挙げられる。
本実施の形態では、アセトニトリルなどの有機溶媒中にPEOを溶解し、さらに、リチウム塩として、LiClOやLiN(CFSO)を溶解した混合液を、正極活物質層102上に塗布する。その後、混合液に含まれる有機溶媒を蒸発させることで、固体電解質層104aを形成することができる。これにより、凹凸形状が形成された正極活物質層102の形状に合わせて、固体電解質層104aに凹凸形状を形成することができる。
次に、凹凸形状が形成された負極活物質層106上に、固体電解質層104bを形成する(図6(B)参照)。固体電解質層104bは、固体電解質層104aと同様にして作製することができる。これにより、凹凸形状が形成された負極活物質層106の形状に合わせて、固体電解質層104bに凹凸形状を形成することができる。
次に、固体電解質層104aと、固体電解質層104bと、を貼り合わせて、熱処理を行う。これにより、固体電解質層104a及び固体電解質層104bが、1つの固体電解質層104となる。なお、固体電解質層104aと固体電解質層104bとの貼り合わせは、固体電解質層の材質によって決定すればよく、UV照射によって行っても良いし、熱処理及びUV照射によって行っても良い。
以上の工程により、本発明の一態様に係るリチウムイオン二次電池130を作製することができる(図6(C)参照)。
本発明の一態様に係るリチウムイオン二次電池130では、正極活物質層102及び負極活物質層106が有する凹凸形状により、固体電解質層104と、正極活物質層102及び負極活物質層106との接触面積を増加させることができる。よって、固体電解質層104と、正極活物質層102及び負極活物質層106との抵抗の上昇を抑制することができるため、出力電流が向上したリチウムイオン二次電池を作製することができる。
また、本発明の一態様に係るリチウムイオン二次電池130では、正極活物質層102及び負極活物質層106が有する凹凸形状により、固体電解質層104と、正極活物質層102又は負極活物質層106との密着性を高めることができる。これにより、信頼性が高いリチウムイオン二次電池を提供することができる。
次に、図7に、リチウムイオン二次電池140の作製方法について示す。
はじめに、図2(A)乃至図2(C)の工程に従って、正極集電体101上に、凹凸形状を有する正極活物質層102を形成する(図7(A)参照)。
次に、図4(A)乃至図4(C)の工程に従って、負極集電体105上に、凹凸形状を有する負極活物質層106を形成する(図7(B)参照)。
次に、正極活物質層102と、負極活物質層106との間に、固体電解質層104を間に挟んで、加圧及び加熱を行う(図7(C)参照)。加熱温度は、固体電解質層104のガラス転移点温度に応じて設定すればよく、例えば、50℃以上80℃以下とする。加熱を行うことにより、固体電解質層104は、軟化する。この際、必要に応じて真空下で処理を行っても良い。
また、固体電解質層104は、軟化することにより、正極活物質層102及び負極活物質層106の表面に形成された凹凸形状に倣って、形状が変化する。これにより、正極活物質層102及び負極活物質層106の形状に合わせて、固体電解質層104に凹凸形状を形成することができる。
以上の工程により、本発明の一態様に係るリチウムイオン二次電池140を作製することができる(図7(D)参照)。
本発明の一態様に係るリチウムイオン二次電池140では、正極活物質層102及び負極活物質層106が有する凹凸形状により、固体電解質層104と、正極活物質層102及び負極活物質層106との接触面積を増加させることができる。よって、固体電解質層104と、正極活物質層102及び負極活物質層106との抵抗の上昇を抑制することができるため、出力電流が向上したリチウムイオン二次電池を作製することができる。
また、本発明の一態様に係るリチウムイオン二次電池140では、正極活物質層102及び負極活物質層106が有する凹凸形状により、固体電解質層104と、正極活物質層102又は負極活物質層106との密着性を高めることができる。これにより、信頼性が高いリチウムイオン二次電池を提供することができる。
本実施の形態は、他の実施の形態と、適宜組み合わせて行うことができる。
(実施の形態2)
本実施の形態では、リチウムイオン二次電池及びその作製方法について、図8乃至図10を参照して説明する。
図8に示す作製方法では、固体電解質層を2つ用い、それぞれの固体電解質層の一方の面に凹凸形状を形成する。本実施の形態では、ナノインプリント法を用いて、固体電解質層の一方の面に凹凸形状を形成する場合について説明する。
まず、固体電解質層104aが設けられた正極103の作製方法について説明する。
固体電解質層104aとして、先の実施の形態で説明した固体電解質層の材料と同様の材料を用いることができる。固体電解質層104aとして、正極ペーストなどの乾燥工程における加熱温度に耐えうる材料を用いることが好ましい。
次に、モールド111aを固体電解質層104aに押圧して、一定時間その状態を保持する(図8(A)参照)。このとき、モールド111aを加熱しながら、固体電解質層104aに押圧することが好ましい。加熱温度は、固体電解質層104aのガラス転移点に応じて設定することで、モールド111aの凹凸パターンを固体電解質層104aに転写することができる。その後、モールド111aの温度を室温(25℃程度)まで低下(冷却)させて、固体電解質層104aから離型する。
なお、固体電解質層104aとして、熱硬化樹脂を用いる場合には、モールド111aを加熱しながら押圧すればよく、UV硬化樹脂を用いる場合には、モールド111aにUVを照射しながら押圧すればよい。また、モールド111aを加熱しつつUVを照射して押圧してもよい。
以上の工程により、一方の面に凹凸形状を有する固体電解質層104aを形成することができる。
次に、凹凸形状が形成された固体電解質層104aの一方の面上に、正極ペーストを塗布する。正極ペーストの詳細については、先の実施の形態を参照すればよい。その後、正極ペーストを乾燥させて正極活物質層102を形成する(図8(B)参照)。なお、正極ペーストに、酸化グラフェンが含まれている場合には、乾燥工程の後に、酸化グラフェンの還元工程を行うことが好ましい。これにより、正極活物質層102の一方の面に、凹凸形状が形成される。
次に、正極活物質層102上(正極活物質層102の他方の面)に、正極集電体101を形成する。正極集電体101の形成は、正極活物質層102の他方の面に、CVD法やスパッタリング法により、先の実施の形態で示した導電膜を成膜することによって形成することができる。また、正極ペーストが半硬化の状態で、正極集電体101を押圧することにより、正極活物質層102と正極集電体101とを貼り合わせてもよい。これにより、正極103が形成される(図8(C)参照)。
次に、固体電解質層104bが設けられた負極107の作製方法について説明する。
固体電解質層104bとして、固体電解質層104aの材料と、同様の材料を用いることができる。
次に、モールド111bを固体電解質層104bに押圧して、一定時間その状態を保持する(図8(D)参照)。このとき、モールド111bを加熱しながら、固体電解質層104bに押圧することが好ましい。加熱温度は、固体電解質層104bのガラス転移点に応じて設定することで、モールド111bの凹凸パターンを固体電解質層104bに転写することができる。その後、モールド111bの温度を室温(25℃程度)まで低下(冷却)させて、固体電解質層104bから離型する。
次に、凹凸形状が形成された固体電解質層104bの一方の面上に、負極ペーストを塗布する。負極ペーストの詳細については、先の実施の形態を参照すればよい。その後、負極ペーストを乾燥させて負極活物質層106を形成する(図8(E)参照)。なお、負極ペーストに、酸化グラフェンが含まれている場合には、乾燥工程の後に、酸化グラフェンの還元工程を行うことが好ましい。これにより、負極活物質層106の一方の面にも、凹凸形状が形成される。
次に、負極活物質層106上(負極活物質層106の他方の面)に、負極集電体105を形成する。負極集電体105の形成は、負極活物質層106の他方の面に、CVD法やスパッタリング法により、先の実施の形態で示した導電膜を成膜することによって形成することができる。また、負極ペーストが半硬化の状態で、負極集電体105を押圧することにより、負極活物質層106と負極集電体105とを貼り合わせてもよい。これにより、負極107が形成される(図8(F)参照)。
次に、固体電解質層104aと、固体電解質層104bと、を貼り合わせて、熱処理を行う。これにより、固体電解質層104a及び固体電解質層104bが、1つの固体電解質層104となる。なお、固体電解質層104aと固体電解質層104bとの貼り合わせは、UV照射によって行っても良いし、熱処理及びUV照射によって行っても良い。
以上の工程により、本発明の一態様に係るリチウムイオン二次電池120を作製することができる(図8(G)参照)。
本発明の一態様に係るリチウムイオン二次電池120では、固体電解質層104が有する凹凸形状により、固体電解質層104と、正極活物質層102及び負極活物質層106との接触面積を増加させることができる。よって、固体電解質層104と、正極活物質層102及び負極活物質層106との抵抗の上昇を抑制することができるため、出力電流が向上したリチウムイオン二次電池を作製することができる。
また、本発明の一態様に係るリチウムイオン二次電池120では、固体電解質層104が有する凹凸形状により、固体電解質層104と、正極活物質層102及び負極活物質層106との密着性を高めることができる。これにより、信頼性が高いリチウムイオン二次電池を提供することができる。
次に、図9に、リチウムイオン二次電池110の作製方法について説明する。
図9に示す作製方法では、固体電解質層の表面及び裏面の両面に、凹凸形状を設ける。
まず、単結晶シリコンやニッケル金属製のモールド111aと、モールド111bとの間に固体電解質層104を配置する。次に、モールド111a及びモールド111bを固体電解質層104を挟んだ状態で、加熱及び加圧を行い、一定時間その状態を保持する(図9(A)参照)。少なくとも、50℃以上に熱することで、モールド111a及びモールド111bの凹凸パターンを固体電解質層104に転写することができる。その後、モールド111a及びモールド111bの温度を室温(25℃程度)まで低下(冷却)させて、固体電解質層104aから離型する。
以上の工程により、両面に凹凸形状を有する固体電解質層104を形成することができる(図9(A)参照)。
次に、図2(A)の工程に従って、正極集電体101上に、正極ペースト112を塗布し、正極ペースト112を乾燥させて、半硬化させる(図9(B)参照)。
次に、図4(A)の工程に従って、負極集電体105上に、負極ペースト116を塗布し、負極ペースト116を乾燥させて、半硬化させる(図9(C)参照)。
次に、正極ペースト112と、負極ペースト116との間に、表面及び裏面に凹凸形状を有する固体電解質層104を間に挟む(図9(D)参照)。その後、図10に示すロールプレス機を用いて延伸する。図10では、ロール201及びロール202の断面を示している。ロール201及びロール202のそれぞれが、矢印の方向に回転することにより、正極103と、固体電解質層104と、負極107とを貼り合わせることができる。
正極ペースト112及び負極ペースト116は半硬化であるため、表面及び裏面に凹凸形状を有する固体電解質層104に倣って、形状が変化する(図9(E)参照)。その後、正極ペースト112及び負極ペースト116をさらに乾燥させることにより、正極ペースト112及び負極ペースト116に含まれる有機溶媒を蒸発させると、凹凸形状が形成された正極活物質層102及び負極活物質層106を形成することができる。なお、正極ペースト112及び負極ペースト116のすくなくとも一方に、酸化グラフェンが含まれている場合には、還元雰囲気下又は減圧下において、熱処理を行うことが好ましい。
以上の工程により、本発明の一態様に係るリチウムイオン二次電池110を作製することができる(図9(E)参照)。
なお、図9(A)において、固体電解質層104の両面に凹凸形状を形成する方法として、ナノインプリント法を用いる場合について説明したが、本発明の一態様はこれに限られない。例えば、図10に示すロールプレス機において、側面に凹凸形状が形成された円柱状のローラを用いて、固体電解質層104の表面に、凹凸形状が形成されたローラを接触させて加圧することにより、固体電解質層104の両面に凹凸形状を形成してもよい。
本発明の一態様に係るリチウムイオン二次電池110では、固体電解質層104が有する凹凸形状により、固体電解質層104と、正極活物質層102及び負極活物質層106との接触面積を増加させることができる。よって、固体電解質層104と、正極活物質層102及び負極活物質層106との抵抗の上昇を抑制することができるため、出力電流が向上したリチウムイオン二次電池を作製することができる。
また、本発明の一態様に係るリチウムイオン二次電池110では、固体電解質層104が有する凹凸形状により、正極活物質層102又は負極活物質層106との接触面積が増大するため、密着性を高めることができる。これにより、信頼性が高いリチウムイオン二次電池110を提供することができる。
(実施の形態3)
本実施の形態では、リチウムイオン二次電池の構造及び製造方法について説明する。
図11(A)は、コイン型(単層式扁平型)のリチウムイオン二次電池の外観図であり、図11(B)は、その断面図である。
コイン型のリチウムイオン二次電池300は、正極端子を兼ねた正極缶301と、負極端子を兼ねた負極缶302とが、ポリプロピレン等で形成されたガスケット303で絶縁シールされている。正極304は、正極集電体305と、これに接するように設けられた正極活物質層306により形成される。また、負極307は、負極集電体308と、これに接するように設けられた負極活物質層309により形成される。正極活物質層306と、負極活物質層309との間には、固体電解質層310が設けられている。
正極304として、先の実施の形態で示す正極103を用いることができる。また、負極307として、先の実施の形態で示す負極107を用いることができる。
固体電解質層310としては、先の実施の形態で挙げた材料を用いて形成することができる。固体電解質層310に凹凸形状を形成する方法は、先の実施の形態に挙げた方法を用いればよい。
正極缶301、負極缶302には、耐食性のあるステンレス鋼や鉄、ニッケル、アルミニウム、チタン等の金属を用いることができる。特に、二次電池の充放電によって生じる電解液による腐食を防ぐため、ニッケル等の腐食性金属をめっきすることが好ましい。正極缶301は正極304と、負極缶302は負極307とそれぞれ電気的に接続する。
これら負極307と、正極304との間に固体電解質層310を設けて、図10(B)に示すように、正極缶301を下にして正極304、固体電解質層310、負極307、負極缶302をこの順で積層し、正極缶301と負極缶302とをガスケット303を介して圧着してコイン型のリチウムイオン二次電池300を製造する。
本発明の一態様に係るリチウムイオン二次電池300では、固体電解質層310が有する凹凸形状により、固体電解質層310と、正極活物質層306及び負極活物質層309との接触面積を増加させることができる。よって、固体電解質層310と、正極活物質層306及び負極活物質層309との抵抗の上昇を抑制することができるため、出力電流が向上したリチウムイオン二次電池を作製することができる。
また、本発明の一態様に係るリチウムイオン二次電池300では、固体電解質層310が有する凹凸形状により、固体電解質層310と、正極活物質層306及び負極活物質層309との密着性を高めることができる。これにより、信頼性が高いリチウムイオン二次電池を提供することができる。
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせて実施することが可能である。
(実施の形態4)
本発明の一態様に係るリチウムイオン二次電池は、電力により駆動する様々な電気機器の電源として用いることができる。
本発明の一態様に係るリチウムイオン二次電池を用いた電気機器の具体例として、テレビ、モニタ等の表示装置、照明装置、デスクトップ型或いはノート型のパーソナルコンピュータ、ワードプロセッサ、DVD(Digital Versatile Disc)などの記録媒体に記憶された静止画又は動画を再生する画像再生装置、ポータブルCDプレーヤ、ラジオ、テープレコーダ、ヘッドホンステレオ、ステレオ、置き時計、壁掛け時計、コードレス電話子機、トランシーバ、携帯無線機、携帯電話、自動車電話、携帯型ゲーム機、電卓、携帯情報端末、電子手帳、電子書籍、電子翻訳機、音声入力機器、ビデオカメラ、デジタルスチルカメラ、電気シェーバ、電子レンジ等の高周波加熱装置、電気炊飯器、電気洗濯機、電気掃除機、温水器、扇風機、毛髪乾燥機、エアコンディショナー、加湿器、除湿器などの空調設備、食器洗い器、食器乾燥器、衣類乾燥器、布団乾燥器、電気冷蔵庫、電気冷凍庫、電気冷凍冷蔵庫、DNA保存用冷凍庫、懐中電灯、チェーンソー等の工具、煙感知器、透析装置等の医療機器などが挙げられる。さらに、誘導灯、信号機、ベルトコンベア、エレベータ、エスカレータ、産業用ロボット、電力貯蔵システム、電力の平準化やスマートグリッドのための蓄電装置等の産業機器が挙げられる。また、リチウムイオン二次電池からの電力を用いて電動機により推進する移動体なども、電気機器の範疇に含まれるものとする。上記移動体として、例えば、電気自動車(EV)、内燃機関と電動機を併せ持ったハイブリッド車(HEV)、プラグインハイブリッド車(PHEV)、これらのタイヤ車輪を無限軌道に変えた装軌車両、電動アシスト自転車を含む原動機付自転車、自動二輪車、電動車椅子、ゴルフ用カート、小型又は大型船舶、潜水艦、ヘリコプター、航空機、ロケット、人工衛生、宇宙探査機や惑星探査機、宇宙船などが挙げられる。
なお、上記電気機器は、消費電力の殆ど全てを賄うための主電源として、本発明の一態様に係るリチウムイオン二次電池を用いることができる。或いは、上記電気機器は、上記主電源や商用電源からの電力の供給が停止した場合に、電気機器への電力の供給を行うことができる無停電電源として、本発明の一態様に係るリチウムイオン二次電池を用いることができる。或いは、上記電気機器は、上記主電源や商用電源からの電気機器への電力の供給と並行して、電気機器への電力の供給を行うための補助電源として、本発明の一態様に係るリチウムイオン二次電池を用いることができる。
図12に、上記電気機器の具体的な構成を示す。図12において、表示装置8000は、本発明の一態様に係るリチウムイオン二次電池8004を用いた電気機器の一例である。具体的に、表示装置8000は、TV放送受信用の表示装置に相当し、筐体8001、表示部8002、スピーカー部8003、リチウムイオン二次電池8004等を有する。本発明の一態様に係るリチウムイオン二次電池8004は、筐体8001の内部に設けられている。表示装置8000は、商用電源から電力の供給を受けることもできるし、リチウムイオン二次電池8004に蓄積された電力を用いることもできる。よって、停電などにより商用電源から電力の供給が受けられない時でも、本発明の一態様に係るリチウムイオン二次電池8004を無停電電源として用いることで、表示装置8000の利用が可能となる。
表示部8002には、液晶表示装置、有機EL素子などの発光素子を各画素に備えた発光装置、電気泳動表示装置、DMD(Digital Micromirror Device)、PDP(Plasma Display Panel)、FED(Field Emission Display)などの、半導体表示装置を用いることができる。
なお、表示装置には、TV放送受信用の他、パーソナルコンピュータ用、広告表示用など、全ての情報表示用表示装置が含まれる。
図12において、据え付け型の照明装置8100は、本発明の一態様に係るリチウムイオン二次電池8103を用いた電気機器の一例である。具体的に、照明装置8100は、筐体8101、光源8102、リチウムイオン二次電池8103等を有する。図12では、リチウムイオン二次電池8103が、筐体8101及び光源8102が据え付けられた天井8104の内部に設けられている場合を例示しているが、リチウムイオン二次電池8103は、筐体8101の内部に設けられていても良い。照明装置8100は、商用電源から電力の供給を受けることもできるし、リチウムイオン二次電池8103に蓄積された電力を用いることもできる。よって、停電などにより商用電源から電力の供給が受けられない時でも、本発明の一態様に係るリチウムイオン二次電池8103を無停電電源として用いることで、照明装置8100の利用が可能となる。
なお、図12では天井8104に設けられた据え付け型の照明装置8100を例示しているが、本発明の一態様に係るリチウムイオン二次電池は、天井8104以外、例えば側壁8105、床8106、窓8107等に設けられた据え付け型の照明装置に用いることもできるし、卓上型の照明装置などに用いることもできる。
また、光源8102には、電力を利用して人工的に光を得る人工光源を用いることができる。具体的には、白熱電球、蛍光灯などの放電ランプ、LEDや有機EL素子などの発光素子が、上記人工光源の一例として挙げられる。
図12において、室内機8200及び室外機8204を有するエアコンディショナーは、本発明の一態様に係るリチウムイオン二次電池8203を用いた電気機器の一例である。具体的に、室内機8200は、筐体8201、送風口8202、リチウムイオン二次電池8203等を有する。図12では、リチウムイオン二次電池8203が、室内機8200に設けられている場合を例示しているが、リチウムイオン二次電池8203は室外機8204に設けられていても良い。或いは、室内機8200と室外機8204の両方に、リチウムイオン二次電池8203が設けられていても良い。エアコンディショナーは、商用電源から電力の供給を受けることもできるし、リチウムイオン二次電池8203に蓄積された電力を用いることもできる。特に、室内機8200と室外機8204の両方にリチウムイオン二次電池8203が設けられている場合、停電などにより商用電源から電力の供給が受けられない時でも、本発明の一態様に係るリチウムイオン二次電池8203を無停電電源として用いることで、エアコンディショナーの利用が可能となる。
なお、図12では、室内機と室外機で構成されるセパレート型のエアコンディショナーを例示しているが、室内機の機能と室外機の機能とを1つの筐体に有する一体型のエアコンディショナーに、本発明の一態様に係るリチウムイオン二次電池を用いることもできる。
図12において、電気冷凍冷蔵庫8300は、本発明の一態様に係るリチウムイオン二次電池8304を用いた電気機器の一例である。具体的に、電気冷凍冷蔵庫8300は、筐体8301、冷蔵室用扉8302、冷凍室用扉8303、リチウムイオン二次電池8304等を有する。図12では、リチウムイオン二次電池8304が、筐体8301の内部に設けられている。電気冷凍冷蔵庫8300は、商用電源から電力の供給を受けることもできるし、リチウムイオン二次電池8304に蓄積された電力を用いることもできる。よって、停電などにより商用電源から電力の供給が受けられない時でも、本発明の一態様に係るリチウムイオン二次電池8304を無停電電源として用いることで、電気冷凍冷蔵庫8300の利用が可能となる。
なお、上述した電気機器のうち、電子レンジ等の高周波加熱装置、電気炊飯器などの電気機器は、短時間で高い電力を必要とする。よって、商用電源では賄いきれない電力を補助するための補助電源として、本発明の一態様に係るリチウムイオン二次電池を用いることで、電気機器の使用時に商用電源のブレーカーが落ちるのを防ぐことができる。
また、電気機器が使用されない時間帯、特に、商用電源の供給元が供給可能な総電力量のうち、実際に使用される電力量の割合(電力使用率と呼ぶ)が低い時間帯において、リチウムイオン二次電池に電力を蓄えておくことで、上記時間帯以外において電力使用率が高まるのを抑えることができる。例えば、電気冷凍冷蔵庫8300の場合、気温が低く、冷蔵室用扉8302、冷凍室用扉8303の開閉が行われない夜間において、リチウムイオン二次電池8304に電力を蓄える。そして、気温が高くなり、冷蔵室用扉8302、冷凍室用扉8303の開閉が行われる昼間において、リチウムイオン二次電池8304を補助電源として用いることで、昼間の電力使用率を低く抑えることができる。
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせて実施することが可能である。
(実施の形態5)
次に、電気機器の一例である携帯情報端末について、図13を用いて説明する。
図13(A)及び図13(B)は2つ折り可能なタブレット型端末である。図13(A)は、開いた状態であり、タブレット型端末は、筐体9630、表示部9631a、表示部9631b、表示モード切り替えスイッチ9034、電源スイッチ9035、省電力モード切り替えスイッチ9036、留め具9033、操作スイッチ9038、を有する。
表示部9631aは、一部をタッチパネルの領域9632aとすることができ、表示された操作キー9638にふれることでデータ入力をすることができる。なお、表示部9631aにおいては、一例として半分の領域が表示のみの機能を有する構成、もう半分の領域がタッチパネルの機能を有する構成を示しているが該構成に限定されない。表示部9631aの全ての領域がタッチパネルの機能を有する構成としても良い。例えば、表示部9631aの全面をキーボードボタン表示させてタッチパネルとし、表示部9631bを表示画面として用いることができる。
また、表示部9631bにおいても表示部9631aと同様に、表示部9631bの一部をタッチパネルの領域9632bとすることができる。また、タッチパネルのキーボード表示切り替えボタン9639が表示されている位置に指やスタイラスなどでふれることで表示部9631bにキーボードボタン表示することができる。
また、タッチパネルの領域9632aとタッチパネルの領域9632bに対して同時にタッチ入力することもできる。
また、表示モード切り替えスイッチ9034は、縦表示又は横表示などの表示の向きを切り替え、白黒表示やカラー表示の切り替えなどを選択できる。省電力モード切り替えスイッチ9036は、タブレット型端末に内蔵している光センサで検出される使用時の外光の光量に応じて表示の輝度を最適なものとすることができる。タブレット型端末は光センサだけでなく、ジャイロ、加速度センサ等の傾きを検出するセンサなどの他の検出装置を内蔵させてもよい。
また、図13(A)では表示部9631bと表示部9631aの表示面積が同じ例を示しているが特に限定されず、一方のサイズともう一方のサイズが異なっていてもよく、表示の品質も異なっていてもよい。例えば一方が他方よりも高精細な表示を行える表示パネルとしてもよい。
図13(B)は、閉じた状態であり、タブレット型端末は、筐体9630、太陽電池9633、充放電制御回路9634、バッテリー9635、DCDCコンバータ9636を有する。なお、図13(B)では充放電制御回路9634の一例としてバッテリー9635、DCDCコンバータ9636を有する構成について示しており、バッテリー9635は、上記実施の形態で説明したリチウムイオン二次電池を有している。
なお、タブレット型端末は2つ折り可能なため、未使用時に筐体9630を閉じた状態にすることができる。従って、表示部9631a、表示部9631bを保護できるため、耐久性に優れ、長期使用の観点からも信頼性の優れたタブレット型端末を提供できる。
また、この他にも図13(A)及び図13(B)に示したタブレット型端末は、様々な情報(静止画、動画、テキスト画像など)を表示する機能、カレンダー、日付又は時刻などを表示部に表示する機能、表示部に表示した情報をタッチ入力操作又は編集するタッチ入力機能、様々なソフトウェア(プログラム)によって処理を制御する機能、等を有することができる。
タブレット型端末の表面に装着された太陽電池9633によって、電力をタッチパネル、表示部、又は映像信号処理部等に供給することができる。なお、太陽電池9633は、筐体9630の一面又は二面に効率的なバッテリー9635の充電を行う構成とすることができるため好適である。なおバッテリー9635としては、本発明の一態様に係るリチウムイオン二次電池を用いると、小型化を図れる等の利点がある。
また、図13(B)に示す充放電制御回路9634の構成、及び動作について図13(C)にブロック図を示し説明する。図13(C)には、太陽電池9633、バッテリー9635、DCDCコンバータ9636、コンバータ9637、スイッチSW1乃至SW3、表示部9631について示しており、バッテリー9635、DCDCコンバータ9636、コンバータ9637、スイッチSW1乃至SW3が、図13(B)に示す充放電制御回路9634に対応する箇所となる。
まず、外光により太陽電池9633により発電がされる場合の動作の例について説明する。太陽電池で発電した電力は、バッテリー9635を充電するための電圧となるようDCDCコンバータ9636で昇圧又は降圧がなされる。そして、表示部9631の動作に太陽電池9633からの電力が用いられる際にはスイッチSW1をオンにし、コンバータ9637で表示部9631に必要な電圧に昇圧又は降圧をすることとなる。また、表示部9631での表示を行わない際には、SW1をオフにし、SW2をオンにしてバッテリー9635の充電を行う構成とすればよい。
なお、太陽電池9633については、発電手段の一例として示したが、特に限定されず、圧電素子(ピエゾ素子)や熱電変換素子(ペルティエ素子)などの他の発電手段によるバッテリー9635の充電を行う構成であってもよい。例えば、無線(非接触)で電力を送受信して充電する無接点電力電送モジュールや、また他の充電手段を組み合わせて行う構成としてもよい。
また、上記実施の形態で説明したリチウムイオン二次電池を具備していれば、図13に示した電気機器に特に限定されないことは言うまでもない。
(実施の形態6)
さらに、電気機器の一例である移動体の例について、図14を用いて説明する。
先の実施の形態で説明したリチウムイオン二次電池を制御用のバッテリーに用いることができる。制御用のバッテリーは、プラグイン技術や非接触給電による外部からの電力供給により充電をすることができる。なお、移動体が鉄道用電気車両の場合、架線や導電軌条からの電力供給により充電をすることができる。
図14(A)及び(B)は、電気自動車の一例を示している。電気自動車9700には、リチウムイオン二次電池9701が搭載されている。リチウムイオン二次電池9701の電力は、制御回路9702により出力が調整されて、駆動装置9703に供給される。制御回路9702は、図示しないROM、RAM、CPU等を有する処理装置9704によって制御される。
駆動装置9703は、直流電動機若しくは交流電動機単体、又は電動機と内燃機関と、を組み合わせて構成される。処理装置9704は、電気自動車9700の運転者の操作情報(加速、減速、停止など)や走行時の情報(上り坂や下り坂等の情報、駆動輪にかかる負荷情報など)の入力情報に基づき、制御回路9702に制御信号を出力する。制御回路9702は、処理装置9704の制御信号により、リチウムイオン二次電池9701から供給される電気エネルギーを調整して駆動装置9703の出力を制御する。交流電動機を搭載している場合は、図示していないが、直流を交流に変換するインバータも内蔵される。
リチウムイオン二次電池9701は、プラグイン技術による外部からの電力供給により充電することができる。例えば、商用電源から電源プラグを通じてリチウムイオン二次電池9701に充電する。充電は、AC/DCコンバータ等の変換装置を介して、一定の電圧値を有する直流定電圧に変換して行うことができる。リチウムイオン二次電池9701として、本発明の一態様に係るリチウムイオン二次電池を搭載することで、充電時間の短縮化などに寄与することができ、利便性を向上させることができる。また、充放電速度の向上により、電気自動車9700の加速力の向上に寄与することができ、電気自動車9700の性能の向上に寄与することができる。また、リチウムイオン二次電池9701の特性の向上により、リチウムイオン二次電池9701自体を小型軽量化できれば、車両の軽量化に寄与するため、燃費を向上させることができる。
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせて実施することが可能である。
101 正極集電体
102 正極活物質層
103 正極
104 固体電解質層
104a 固体電解質層
104b 固体電解質層
105 負極集電体
106 負極活物質層
107 負極
110 リチウムイオン二次電池
111a モールド
111b モールド
112 正極ペースト
116 負極ペースト
120 リチウムイオン二次電池
130 リチウムイオン二次電池
131 正極活物質
132 グラフェン
140 リチウムイオン二次電池
150 モールド
151 凸部
152 凸部
153 凸部
154 凸部
300 リチウムイオン二次電池
301 正極缶
302 負極缶
303 ガスケット
304 正極
305 正極集電体
306 正極活物質層
307 負極
308 負極集電体
309 負極活物質層
310 固体電解質層
8000 表示装置
8001 筐体
8002 表示部
8003 スピーカー部
8004 リチウムイオン二次電池
8100 照明装置
8101 筐体
8102 光源
8103 リチウムイオン二次電池
8104 天井
8105 側壁
8106 床
8107 窓
8200 室内機
8201 筐体
8202 送風口
8203 リチウムイオン二次電池
8204 室外機
8300 電気冷凍冷蔵庫
8301 筐体
8302 冷蔵室用扉
8303 冷凍室用扉
8304 リチウムイオン二次電池
9033 留め具
9034 スイッチ
9035 電源スイッチ
9036 スイッチ
9038 操作スイッチ
9630 筐体
9631 表示部
9631a 表示部
9631b 表示部
9632a 領域
9632b 領域
9633 太陽電池
9634 充放電制御回路
9635 バッテリー
9636 DCDCコンバータ
9637 コンバータ
9638 操作キー
9639 ボタン
9700 電気自動車
9701 リチウムイオン二次電池
9702 制御回路
9703 駆動装置
9704 処理装置

Claims (6)

  1. 正極集電体上に、第1の有機溶媒と正極活物質とを含む正極ペーストを塗布し、
    前記正極ペーストに含まれる第1の有機溶媒を蒸発させ、
    第1の凹凸形状を有する第1のモールドを正極ペーストに押圧し、
    前記第1のモールドを離型することで、表面に前記第1の凹凸形状に応じた形状が形成された正極活物質層を有する正極を形成し、
    前記第1の凹凸形状に応じた形状が形成された正極活物質層上に、第1の固体電解質層を形成し、
    負極集電体上に、第2の有機溶媒と負極活物質とを含む負極ペーストを塗布し、
    前記負極ペーストに含まれる前記第2の有機溶媒を蒸発させ、
    第2の凹凸形状を有する第2のモールドを前記負極ペーストに押圧し、
    前記第2のモールドを離型することで、表面に前記第2の凹凸形状に応じた形状が形成された負極活物質層を有する負極を形成し、
    前記第2の凹凸形状に応じた形状が形成された負極活物質層上に、第2の固体電解質層を形成し、
    前記第1の固体電解質層と、前記第2の固体電解質層を貼り合わせて、加熱を行う、リチウムイオン二次電池の作製方法。
  2. 正極集電体上に、第1の有機溶媒と正極活物質とを含む正極ペーストを塗布し、
    前記正極ペーストに含まれる第1の有機溶媒を蒸発させ、
    第1の凹凸形状を有する第1のモールドを加熱しながら正極ペーストに押圧し、
    前記第1のモールドを、冷却してから離型することで、表面に前記第1の凹凸形状に応じた形状が形成された正極活物質層を有する正極を形成し、
    前記第1の凹凸形状に応じた形状が形成された正極活物質層上に、第1の固体電解質層を形成し、
    負極集電体上に、第2の有機溶媒と負極活物質とを含む負極ペーストを塗布し、
    前記負極ペーストに含まれる前記第2の有機溶媒を蒸発させ、
    第2の凹凸形状を有する第2のモールドを加熱しながら前記負極ペーストに押圧し、
    前記第2のモールドを、冷却してから離型することで、表面に前記第2の凹凸形状に応じた形状が形成された負極活物質層を有する負極を形成し、
    前記第2の凹凸形状に応じた形状が形成された負極活物質層上に、第2の固体電解質層を形成し、
    前記第1の固体電解質層と、前記第2の固体電解質層を貼り合わせて、加熱を行う、リチウムイオン二次電池の作製方法。
  3. 正極集電体上に、第1の有機溶媒と正極活物質とを含む正極ペーストを塗布し、
    前記正極ペーストに含まれる第1の有機溶媒を蒸発させ、
    第1の凹凸形状を有する第1のモールドを加熱しながら正極ペーストに押圧し、
    前記第1のモールドを、冷却してから離型することで、表面に前記第1の凹凸形状に応じた形状が形成された正極活物質層を有する正極を形成し、
    負極集電体上に、第2の有機溶媒と負極活物質とを含む負極ペーストを塗布し、
    前記負極ペーストに含まれる第2の有機溶媒を蒸発させ、
    第2の凹凸形状を有する第2のモールドを前記負極ペーストに押圧し、
    前記第2のモールドを、冷却してから離型することで、表面に前記第2の凹凸形状に応じた形状が形成された負極活物質層を有する負極を形成し、
    前記第1の凹凸形状を有する正極活物質層と、前記第2の凹凸形状を有する負極活物質層との間に、固体電解質層を挟み込み、第2の温度で加熱を行うリチウムイオン二次電池の作製方法。
  4. 第1の固体電解質層の一方の面に、第1の凹凸形状を有する第1のモールドを、第1の温度で加熱しながら押圧し、
    前記第1のモールドを、冷却してから離型することで、表面に前記第1の凹凸形状に応じた形状が形成された前記第1の固体電解質層を形成し、
    前記第1の凹凸形状を有する前記第1の固体電解質層上に、正極活物質層を形成し、
    前記正極活物質層上に正極集電体を形成し、
    第2の固体電解質層の一方の面に、第2の凹凸形状を有する第2のモールドを、前記第1の温度で加熱しながら押圧し、
    前記第2のモールドを、冷却してから離型することで、表面に前記第2の凹凸形状に応じた形状が形成された第2の固体電解質層を形成し、
    前記第2の凹凸形状を有する前記第2の固体電解質層上に、負極活物質層を形成し、
    前記負極活物質層上に負極集電体を形成し、
    前記第1の固体電解質層の他方の面と、前記第2の固体電解質層の他方の面とを貼り合わせ、第2の温度で加熱を行う、リチウムイオン二次電池の作製方法。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか一において、
    前記第1のモールドが有する第1の凹凸形状の周期の長さは、20nm以上1μm以下である、リチウムイオン二次電池の作製方法。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれか一において、
    前記第2のモールドが有する第2の凹凸形状の周期の長さは、20nm以上1μm以下である、リチウムイオン二次電池の作製方法。
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