JP2013226675A - プレス成形用シートおよび成形体の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】絞りしごき成形されるプレス成形用シート1であって、木質パルプと、熱可塑性合成パルプと、布2とが一体化されたものであり、前記布2が、縦糸と、前記縦糸の延在方向に直交する方向に延在する横糸とが交差されたものであるプレス成形用シート1とする。
【選択図】図1
Description
しかし、紙からなる振動板を形成する従来の製造方法では、立体的な振動板の形状に対応する形状となるように抄紙しているので、平面状に紙を抄紙する場合と比較して、効率よく抄紙できず、生産性が不十分であった。このため、従来の紙からなる振動板を形成する製造方法では、生産性を向上させることが要求されていた。
絞りしごき成形に用いられるシート状の紙としては、N−BKP(針葉樹晒しクラフトパルプ)、熱可塑性合成繊維及び発泡性マイクロカプセル粒子を主体として組成される熱成形可能な発泡性成形性紙からなる深絞り成形性紙がある(例えば、特許文献1参照)。
また、本発明は、絞りしごき成形によって得られた成形体に皺や穴が形成されにくい成形体の製造方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、プレス成形用シートを絞りしごき成形することによって効率よく製造でき、スピーカーの振動板として好適に用いることのできる成形体を提供することを目的とする。
本発明のプレス成形用シートは、木質パルプと前記熱可塑性合成パルプとを含む抄紙層と、前記抄紙層に熱溶着された布とが積層されたものとすることができる。
上記の本発明のプレス成形用シートにおいては、抄紙層が発泡性マイクロカプセル粒子を含むものであってもよい。
上記の本発明のプレス成形用シートにおいては、布混抄層が発泡性マイクロカプセル粒子を含むものであってもよい。
また、本発明の成形体の製造方法は、発泡性マイクロカプセル粒子を含むプレス成形用シートを絞りしごき成形する成形工程を含み、前記成形工程において、前記発泡性マイクロカプセル粒子を発泡させることを特徴とする方法であってもよい。
本発明の成形体は、本発明のプレス成形用シートを絞りしごき成形してなることを特徴とする。
また、本発明の成形体の製造方法は、本発明のプレス成形用シートを絞りしごき成形する成形工程を含む方法であるので、得られた成形体に皺や穴が形成されにくい方法となる。
また、本発明の成形体は、本発明のプレス成形用シートを絞りしごき成形してなるものであるので、効率よく製造でき、スピーカーの振動板として好適に用いることのできるものとなる。
図1は、本発明の実施形態であるプレス成形用シートの一例を示した断面模式図である。本実施形態のプレス成形用シート1は、絞りしごき成形されるものである。
布2は、縦糸と、縦糸の延在方向に直交する方向に延在する横糸とが交差されたものである。布2の織り方は、特に限定されるものではなく、例えば、平織、綾織、朱子織、からみ織、模紗織、二重織から選ばれる織り方のものなどを用いることができる。
最外層に配置されている抄紙層31、33の熱可塑性合成パルプの含有量の割合を、抄紙層間に配置された抄紙層32の熱可塑性合成パルプの含有量の割合以上とした場合、絞りしごき成形後に得られた成形体の最外層に、熱可塑性合成パルプの溶融固化体を多く含む硬い硬化層が形成されるものとなり、好ましい。
図2は、本発明の成形体の製造方法によって得られた本発明の成形体の一例を示した断面模式図である。図2に示す成形体4は、断面視直線状の側面41を有する円錐形状(コーン型)であり、スピーカーの振動板として用いられるものである。
図2に示す成形体4の断面形状は、プレス型の形状によって決定される。なお、成形体4の厚み寸法は、成形工程を行う前にプレス型内に所定の厚みのスペーサを設置し、成形工程における加熱によって発泡性マイクロカプセル粒子34が膨張して増加する厚み寸法を規定することにより制御する。
そして上記(1)〜(3)の相乗効果により、本実施形態のプレス成形用シート1では、絞りしごき成形によって、プレス成形用シート1の一部にプレス成形用シート1の変形可能な範囲を超える過剰な応力が集中する領域が形成されたり、木質パルプおよび/または熱可塑性合成パルプの密度が非常に少ない領域が形成されたりすることが防止され、プレス成形用シート1が千切れることが防止される。また、本実施形態のプレス成形用シート1は、上記(1)〜(3)の相乗効果によって、絞りしごき成形した場合に、プレス成形用シート1の一部の領域に木質パルプおよび/または熱可塑性合成パルプが寄せ集まって、皺が形成されることが防止される。
また、本実施形態の成形体4は、スピーカーの振動板として好適に用いることができ、プレス成形用シート1を絞りしごき成形することによって効率よく製造でき、生産性に優れたものである。
また、図1に示すプレス成形用シート1では、3層の抄紙層31、32、33のうち、上層に配置された抄紙層31の上に、抄紙層31に熱溶着された布2が積層されているが、抄紙層が複数積層されている場合、いずれの抄紙層に布が熱溶着されていてもよい。すなわち、プレス成形用シートの最外層に配置された抄紙層の外側の面に布が熱溶着されていてもよいし、複数の抄紙層のうちいずれかの抄紙層の他の抄紙層と対向する側の面に布2が熱溶着されていてもよい。
図3は、本発明の実施形態であるプレス成形用シートの他の例を示した断面模式図である。図3に示すプレス成形用シート10は、木質パルプと熱可塑性合成パルプと布とが混抄されてなる布混抄層21と、木質パルプと熱可塑性合成パルプとを含む3層の抄紙層31、32、33とを有するものである。
なお、布混抄層21は、プレス成形用シートの最外層に配置されていてもよい。また、図3に示すプレス成形用シート10は、布混抄層21を1層のみ有するものであるが、布混抄層21は2層以上有していても良い。
また、布混抄層21は、発泡性マイクロカプセル粒子を含むものであってもよい。
また、プレス成形用シートの坪量は、スピーカーの振動板の材料として用いるプレス成形用シートである場合、300〜400g/m2程度であることが好ましい。また、布の質量は、スピーカーの振動板の材料として用いるプレス成形用シートである場合、プレス成形用シートの1/10g/m2程度であることが好ましい。
木質パルプとしてN−BKP(針葉樹晒クラフトパルプ)を用い、熱可塑性合成パルプとしてSWP(商品名:E620(三井化学(株))、融点135℃の多分岐状の繊維性状を有するポリエチレンからなるパルプ)を用い、発泡性マイクロカプセル粒子としてエクスパンセルDU(商品名:スウェーデン製、販売元日本フィライト(株))を用いて、以下に示す方法により、実験例1および比較例1のプレス成形用シートを製造した。
また、布を熱溶着する前の積層シートを比較例1のプレス成形用シートとした。
成形工程は、シートを130℃で5分間予備加熱した後、プレス型内に厚み1.11mmのスペーサを設置して行い、加熱温度140℃で10秒間加熱した後、水を用いて45℃まで冷却して固化させ、プレス型から取り出した。
図4に示すように、実施例1のプレス成形用シートを用いた成形体には、皺や穴は形成されなかった。また、図5に示すように、比較例1のプレス成形用シートを用いた成形体は、中心部に穴が開き、側面に皺が発生した。
木質パルプとしてN−BKP(針葉樹晒クラフトパルプ)を用い、熱可塑性合成パルプとしてSWP(商品名:Y600(三井化学(株))、融点165℃の多分岐状の繊維性状を有するポリプロピレンからなるパルプ)を用い、以下に示す方法により、実施例2のプレス成形用シートを製造した。
次いで、積層シートの両側の面全面に、平織りのガラス繊維からなる坪量18g/m2の布を170℃で熱溶着し、実施例2のプレス成形用シートを製造した。
成形工程は、シートを170℃で5分間予備加熱した後、プレス型内にて、0.1Mpaで加圧し、加熱温度170℃で10秒間加熱した後、水を用いて45℃まで冷却して固化させ、プレス型から取り出した。
実施例2のプレス成形用シートを用いた成形体には、皺や穴は形成されなかった。
木質パルプ、熱可塑性合成パルプ、発泡性マイクロカプセル粒子として、実施例1と同じものを用いて、以下に示す方法により、実験例3のプレス成形用シートを製造した。
成形工程は、シートを130℃で5分間予備加熱した後、プレス型内に厚み1.11mmのスペーサを設置して行い、加熱温度140℃で10秒間加熱した後、水を用いて45℃まで冷却して固化させ、プレス型から取り出した。
実施例3のプレス成形用シートを用いた成形体には、皺や穴は形成されなかった。
木質パルプ、熱可塑性合成パルプ、発泡性マイクロカプセル粒子として、実施例1と同じものを用いて、以下に示す方法により、実験例4のプレス成形用シートを製造した。
成形工程は、シートを130℃で5分間予備加熱した後、プレス型内に厚み1.11mmのスペーサを設置して行い、加熱温度140℃で10秒間加熱した後、水を用いて45℃まで冷却して固化させ、プレス型から取り出した。
実施例4のプレス成形用シートを用いた成形体には、皺や穴は形成されなかった。
Claims (8)
- 絞りしごき成形されるプレス成形用シートであって、
木質パルプと、熱可塑性合成パルプと、布とが一体化されたものであり、前記布が、縦糸と、前記縦糸の延在方向に直交する方向に延在する横糸とが交差されたものであることを特徴とするプレス成形用シート。 - 前記木質パルプと前記熱可塑性合成パルプとを含む抄紙層と、前記抄紙層に熱溶着された布とが積層されたものであることを特徴とする請求項1に記載のプレス成形用シート。
- 前記抄紙層が発泡性マイクロカプセル粒子を含むことを特徴とする請求項2に記載のプレス成形用シート。
- 前記木質パルプと前記熱可塑性合成パルプと前記布とが混抄されてなる布混抄層を含むことを特徴とする請求項1に記載のプレス成形用シート。
- 前記布混抄層が発泡性マイクロカプセル粒子を含むことを特徴とする請求項4に記載のプレス成形用シート。
- 請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載のプレス成形用シートを絞りしごき成形する成形工程を含むことを特徴とする成形体の製造方法。
- 請求項3または請求項5に記載のプレス成形用シートを絞りしごき成形する成形工程を含み、前記成形工程において、前記発泡性マイクロカプセル粒子を発泡させることを特徴とする成形体の製造方法。
- 請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載のプレス成形用シートを絞りしごき成形してなることを特徴とする成形体。
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