JP2013226090A - 野菜用鮮度保持剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】野菜を長期的に保存することを可能とする野菜用鮮度保持剤および野菜の鮮度保持方法を提供すること。
【解決手段】本発明は、野菜用鮮度保持剤を提供し、この野菜用鮮度保持剤は、硫酸アルミニウム、硫酸ナトリウムアルミニウム、および酸性リン酸ナトリウムアルミニウムからなる群より選択される1種以上を含む。本発明はまた、野菜の鮮度保持方法を提供し、この方法は、硫酸アルミニウム、硫酸ナトリウムアルミニウム、および酸性リン酸ナトリウムアルミニウムからなる群より選択される1種以上を含む水溶液で野菜を処理する工程を含む。
【選択図】なし

Description

本発明は、野菜用鮮度保持剤および野菜の鮮度保持方法に関する。
野菜の鮮度保持には、保存性の向上および色調保持が特に重要である。例えば、麹酸と共にミョウバンなどを含む水溶液で野菜を処理することにより、野菜の変色を防止する方法が開示されている(特許文献1および2)が、いずれも保存性向上と色調保持を両立するには十分ではない。
また、酢酸塩、酢酸およびミョウバンを含み、pHが5.0〜6.0である水溶液で野菜を処理する方法が開示されている(特許文献3)。しかし、処理時に添加量やpH域などの細かな管理が必要である上、野菜の長期的な保存に必ずしも十分ではない場合がある。
ミョウバンなどのアルミニウム塩と、酢酸ナトリウムまたは酢酸カリウム塩などの酢酸塩とを、小麦粉加工食品を製造する際に混合する、またはその水溶液で小麦粉加工食品を処理することにより、小麦粉加工食品の保存性を向上させる方法が開示されている(特許文献4)。しかし、野菜の保存については全く記載されていない。
特開平9−75033号公報 特開平5−38253号公報 特開平11−137171号公報 特開昭61−100178号公報
本発明は、野菜を長期的に保存することを可能とする野菜用鮮度保持剤および野菜の鮮度保持方法を提供することを目的とする。
本発明は、野菜用鮮度保持剤を提供し、この野菜用鮮度保持剤は、硫酸アルミニウム、硫酸ナトリウムアルミニウム、および酸性リン酸ナトリウムアルミニウムからなる群より選択される1種以上を含む。
本発明はまた、野菜の鮮度保持方法を提供し、この方法は、硫酸アルミニウム、硫酸ナトリウムアルミニウム、および酸性リン酸ナトリウムアルミニウムからなる群より選択される1種以上を含む水溶液で野菜を処理する工程を含む。
本発明はさらに、上記野菜用鮮度保持剤または上記方法で処理された野菜を提供する。
本発明によれば、野菜を長期的に保存することを可能とする野菜用鮮度保持剤および野菜の鮮度保持方法が提供される。
本明細書で野菜の「鮮度保持」という場合、保存性の向上および色調保持を満足することが好ましいが、必ずしもその限りではない。
本発明においては、保存性の向上が特に重要である。保存性の向上は、微生物による変敗の抑制によるが、その指標として微生物の生菌数(例えば、保存中に増殖し得る細菌の生菌数(「一般生菌数」ともいう)および大腸菌群数が用いられ得る。本発明の野菜用鮮度保持剤によれば、例えば、6℃にて7日間保管後の菌数が、一般生菌数については10CFU/g未満であり、かつ大腸菌群数については200CFU/g未満(<200)である。
好ましくは、保存性の向上効果に加え、色調保持効果も奏され得る。色調保持は変色の防止または抑制による。本発明の野菜用鮮度保持剤によれば、例えば6℃にて7日間保管後の野菜の色調が、変色なしであるか、またはほとんど変色なしである(「ほとんど変色しない」とは、野菜の商品価値を損なわない程度に軽微な変色をいう)。特に、本発明は、クロロフィル系色素(緑色、緑黄色)の変色の防止に好適に用いられ得る。
本発明の野菜用鮮度保持剤は、硫酸アルミニウム、硫酸ナトリウムアルミニウム、および酸性リン酸ナトリウムアルミニウムからなる群より選択される1種以上を有効成分として含む。硫酸アルミニウム、硫酸ナトリウムアルミニウム、酸性リン酸ナトリウムアルミニウムはそれぞれ単独でも使用可能であり、また、2種以上を組み合わせて使用することもできる。本明細書中においては、以下、便宜上、硫酸アルミニウム、硫酸ナトリウムアルミニウム、および酸性リン酸ナトリウムアルミニウムからなる群より選択される1種以上を、単に「有効成分」ともいう。
有効成分は、水に溶解または分散させた状態(本明細書中においては、以下、まとめて「水溶液」という)で野菜の処理に用いられ得る。
本発明に用いられる水としては、水道水、イオン交換水、蒸留水などが挙げられるが、特に限定されない。
野菜鮮度保持水溶液における水に対する有効成分の配合量は、所望の鮮度保持効果に応じて、適宜設定することができる。本発明の野菜用鮮度保持剤は、有効成分に依存し得るが、水100質量部に対し、上記有効成分が好ましくは0.5〜10質量部、より好ましくは1〜5質量部である。使用コストや野菜の風味への影響を考慮すると、水100質量部に対し10質量部以下が好ましい。一方、所望の鮮度保持効果を得るには、水100質量部に対し0.5質量部以上が好ましい。
野菜用鮮度保持剤は、pH調整剤を含んでもよく、pH調整剤としては、有効成分を溶解した水溶液のpHを調整できる任意の物質が用いられ得る。本発明において用いられ得るpH調整剤としては、例えば、酢酸、クエン酸、DL−リンゴ酸、フマル酸、フィチン酸、乳酸、グルコン酸、アジピン酸、コハク酸、DL−酒石酸、L−酒石酸、リン酸、塩酸、炭酸などの有機酸、無機酸およびそれらの塩類、あるいは水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどが挙げられる。好ましくは、酢酸または酢酸塩である。酢酸塩としては、例えば酢酸ナトリウム、酢酸カルシウム、酢酸マグネシウム、酢酸カリウム、酢酸アンモニウムなどが挙げられる。好ましくは、酢酸ナトリウムまたは酢酸カルシウムである。
本発明の野菜用鮮度保持剤は、必要に応じて、食塩、精製塩、並塩、デキストリン、シクロデキストリン、オリゴ糖、糖類、糖アルコール、アミノ酸系調味料、核酸系調味料などをさらに含んでもよい。
野菜用鮮度保持剤は、水溶液のような液状製剤とされ得る。液状製剤の製造は、当業者が通常用いる方法で行われ得る。液状製剤は、野菜の鮮度保持の際に、有効成分および必要に応じてpH調整剤を、鮮度保持効果を発揮する量(例えば、以下に説明するような量)で含む水溶液となるように調製され得る。あるいは、鮮度保持に用いる際に水溶液中の各成分の量が鮮度保持効果を発揮する量となるように希釈を考慮した配合量で調製したものであってもよい。
野菜用鮮度保持剤は、使用時に水に溶解する固形製剤であってもよい。固形製剤は、有効成分および必要に応じてpH調整剤を、水に溶解または分散させて水溶液とした場合に鮮度保持効果を発揮する量(例えば、以下に説明するような量)で該水溶液に含まれる配合量で含むように調製され得る。水に溶解した場合の各成分の濃度が所望の範囲内となるように、希釈率が設定され得る。固形製剤の形態としては、粉末、錠剤などが挙げられる。固形製剤の製造は、当業者が通常用いる方法で行われ得る。
本発明の野菜の鮮度保持方法は、有効成分(硫酸アルミニウム、硫酸ナトリウムアルミニウム、および酸性リン酸ナトリウムアルミニウムからなる群より選択される1種以上)を含む水溶液(本明細書中においては、以下、「野菜鮮度保持水溶液」ともいう)で野菜を処理する工程を含む。野菜鮮度保持水溶液は、pH調整剤をさらに含むこともできる。野菜鮮度保持水溶液は、野菜用鮮度保持剤の液状製剤をそのままもしくは希釈してまたは野菜用鮮度保持剤の固形製剤を水に溶解または分散してもしくは希釈して使用するもの、あるいは鮮度保持処理の際に、水に有効成分および必要に応じてpH調整剤を溶解または分散することで作製したものであってもよい。
野菜鮮度保持水溶液のpHは、該水溶液に配合された有効成分の種類および配合量に依存するが、2.4〜6の範囲内であり得る。鮮度保持水溶液中の有効成分量が多いほど、水溶液のpHは低下し、また、水溶液中に酸性リン酸ナトリウムアルミニウムを含む場合、水溶液のpHが低い傾向にある。
野菜鮮度保持水溶液のpHは、水溶液における有効成分およびpH調整剤(含む場合)の配合量に依存し得る。有効成分およびpH調整剤(含む場合)は、野菜鮮度保持水溶液のpHが上述した範囲内で、水に対して配合され得、これらの配合量は適宜決定される。
野菜鮮度保持水溶液における水に対するpH調整剤の配合量は、所望の鮮度保持効果に応じて、適宜設定することができる。pH調整剤の配合量は、用いる有効成分およびpH調整剤に依存し得るが、使用コストや野菜の風味への影響を考慮すると、水100質量部に対し、好ましくは0.01〜10質量部、より好ましくは0.1〜5質量部である。pH調整剤が酸の場合は、より少ない量であり得、水100質量部に対し、好ましくは0.01〜1質量部である。
野菜鮮度保持水溶液で野菜を処理する手段は特に限定されない。水溶液処理手段としては、噴霧、静置浸漬、攪拌浸漬、振盪浸漬、超音波照射浸漬、紫外線照射浸漬、バブリング浸漬などが挙げられる。攪拌やバブリングを実施することで、野菜鮮度保持水溶液が野菜と良く接触するため、鮮度保持効果が得られやすい。
本発明の野菜鮮度保持水溶液での野菜の処理と共に行われる野菜の処理プロセスは特に限定されない。処理プロセスとしては、剥皮、アク抜き、水洗浄、洗剤洗浄、カットまたはスライス、除菌処理、鮮度保持処理、加熱、水冷、放冷、真空冷却、脱水、包装、真空包装などが挙げられる。本発明の野菜鮮度保持水溶液での野菜の処理は、鮮度保持処理に位置づけられ得る。
野菜を水溶液で処理する時間(鮮度保持処理時間)は、所望の鮮度保持効果、野菜の食味や食感への影響などを考慮して適宜設定することができる。好ましくは、5〜60分間である。より好ましくは10〜30分間である。水溶液処理時間(鮮度保持処理時間)は、水溶液処理後の野菜の洗浄の有無によっても適宜変更できる。
本発明において、野菜の水溶液処理(鮮度保持処理)の順序および回数は、所望の鮮度保持効果、または野菜の食味や食感への影響などを考慮して適宜設定することができる。必要に応じて剥皮、アク抜き、水洗浄、洗剤洗浄、カットまたはスライス、除菌処理などの処理を行った野菜に対して水溶液処理(鮮度保持処理)を実施する。水溶液処理(鮮度保持処理)の前の処理プロセスは、用いる野菜の種類、用途、保管条件などに応じて決定し得る。水溶液処理した野菜は、脱水処理または水洗後に脱水処理し得る。その後、そのまま包装するか、あるいは水溶液を充填水として野菜と一緒に包装することでさらに水溶液処理に供することもできる。野菜を加熱する場合は、加熱前に水溶液に浸漬してから加熱するか、水溶液でボイルするか、ボイル後に水溶液で水冷する。鮮度保持処理後の野菜は、通常の保存条件下にて保管し得る(例えば、野菜の種類または形態に依存し得るが、1〜30℃にて1〜10日間)。
本発明に用いられる野菜としては、根菜類、果菜類、花菜類、茎菜類、葉菜類などが挙げられる。野菜の形態としては、生食用野菜、加熱野菜、乾燥野菜などが挙げられるが、特に限定されない。本明細書中で用いる「野菜」とは、本発明の鮮度保持処理によって鮮度保持効果を奏する限り、果物も包含する。
本発明の野菜用鮮度保持剤および鮮度保持方法は、保存性向上効果が非常に高いため、野菜以外にも肉類、魚介類およびそれらの加工品やその他惣菜類などの食品にも幅広く利用できる。
以下、実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこの実施例によって限定されるものではない。
以下に示すように、野菜用鮮度保持溶液を調製した。
(比較調製例1)
水道水を鮮度保持溶液として用いた。
(比較調製例2)
水道水に次亜塩素酸ナトリウムを200ppmとなるように添加して水溶液を調製し、鮮度保持溶液として用いた。
(調製例1〜4)
水道水100質量部に対し硫酸アルミニウム(シグマアルドリッチジャパン株式会社製)1.0、2.0、5.0および10.0質量部のいずれかをスパーテルで攪拌溶解して水溶液を調製し、鮮度保持溶液として用いた(それぞれ調製例1:1.0質量部、調製例2:2.0質量部、調製例3:5.0質量部、調製例4:10.0質量部)。
(調製例5〜8)
水道水100質量部に対し酸性リン酸ナトリウムアルミニウム(Budenheim製)1.0、2.0、5.0および10.0質量部のいずれかをスパーテルで攪拌溶解して水溶液を調製し、鮮度保持溶液として用いた(それぞれ調製例5:1.0質量部、調製例6:2.0質量部、調製例7:5.0質量部、調製例8:10.0質量部)。
(調製例9〜13)
水道水100質量部に対し硫酸ナトリウムアルミニウム(関東化学株式会社製)0.5、1.0、2.0、5.0および10.0質量部のいずれかをスパーテルで攪拌溶解して水溶液を調製し、鮮度保持溶液として用いた(それぞれ調製例9:0.5質量部、調製例10:1.0質量部、調製例11:2.0質量部、調製例12:5.0質量部、調製例13:10.0質量部)。
(調製例14〜19)
調製例1に従って調製した水溶液(水道水100質量部に対し硫酸アルミニウム1.0質量部を含む水溶液、pH3.57)に、それぞれのpHが3.0、4.0、4.5、5.0、5.5、および6.0になるように酢酸(日和合精株式会社製)または酢酸ナトリウム(南海化学株式会社製)を添加し、スパーテルで攪拌混合して水溶液を調製し、鮮度保持溶液として用いた。調製例14〜19の組成は、以下の通りである:
調製例14:水道水100質量部に対し硫酸アルミニウム1.0質量部および酢酸0.2質量部を含有、pH3.0;
調製例15:水道水100質量部に対し硫酸アルミニウム1.0質量部および酢酸ナトリウム0.4質量部を含有、pH4.0;
調製例16:水道水100質量部に対し硫酸アルミニウム1.0質量部および酢酸ナトリウム0.6質量部を含有、pH4.5;
調製例17:水道水100質量部に対し硫酸アルミニウム1.0質量部および酢酸ナトリウム1.8質量部を含有、pH5.0;
調製例18:水道水100質量部に対し硫酸アルミニウム1.0質量部および酢酸ナトリウム3.6質量部を含有、pH5.5;および
調製例19:水道水100質量部に対し硫酸アルミニウム1.0質量部および酢酸ナトリウム7.7質量部を含有、pH6.0。
(調製例20)
調製例1に従って調製した水溶液(水道水100質量部に対し硫酸アルミニウム1.0質量部を含む水溶液、pH3.57)に、そのpHが5.0になるように酢酸カルシウム(和光純薬工業株式会社製)を添加し、スパーテルで攪拌混合して水溶液を調製し、鮮度保持溶液として用いた。調製例20の組成は、以下の通りである:水道水100質量部に対し硫酸アルミニウム1.0質量部および酢酸カルシウム1.6質量部を含有、pH5.0。
(調製例21)
調製例1に従って調製した水溶液(水道水100質量部に対し硫酸アルミニウム1.0質量部を含む水溶液、pH3.57)に、そのpHが5.0になるようにクエン酸ナトリウム(扶桑化学工業株式会社製)を添加し、スパーテルで攪拌混合して水溶液を調製し、鮮度保持溶液として用いた。調製例21の組成は、以下の通りである:水道水100質量部に対し硫酸アルミニウム1.0質量部およびクエン酸ナトリウム1.9質量部を含有、pH5.0。
(調製例22)
調製例1に従って調製した水溶液(水道水100質量部に対し硫酸アルミニウム1.0質量部を含む水溶液、pH3.57)に、そのpHが5.0になるように水酸化ナトリウム(林純薬工業株式会社製)を添加し、スパーテルで攪拌混合して水溶液を調製し、鮮度保持溶液として用いた。調製例22の組成は、以下の通りである:水道水100質量部に対し硫酸アルミニウム1.0質量部および水酸化ナトリウム0.9質量部を含有、pH5.0。
(調製例23〜26)
調製例5に従って調製した水溶液(水道水100質量部に対し酸性リン酸ナトリウムアルミニウム1.0質量部を含む水溶液、pH2.92)に、それぞれのpHが3.0、4.0、5.0、および6.0になるように酢酸ナトリウムを添加し、スパーテルで攪拌混合して水溶液を調製し、鮮度保持溶液として用いた。調製例23〜26の組成は、以下の通りである:
調製例23:水道水100質量部に対し酸性リン酸ナトリウムアルミニウム1.0質量部および酢酸ナトリウム0.12質量部を含有、pH3.0;
調製例24:水道水100質量部に対し酸性リン酸ナトリウムアルミニウム1.0質量部および酢酸ナトリウム0.3質量部を含有、pH4.0;
調製例25:水道水100質量部に対し酸性リン酸ナトリウムアルミニウム1.0質量部および酢酸ナトリウム0.86質量部を含有、pH5.0;および
調製例26:水道水100質量部に対し酸性リン酸ナトリウムアルミニウム1.0質量部および酢酸ナトリウム8.8質量部を含有、pH6.0。
(調製例27〜30)
調製例10に従って調製した水溶液(水道水100質量部に対し硫酸ナトリウムアルミニウム1.0質量部を含む水溶液、pH3.73)に、それぞれのpHが3.0、4.0、5.0、および6.0になるように酢酸または酢酸ナトリウムを添加し、スパーテルで攪拌混合して水溶液を調製し、鮮度保持溶液として用いた。調製例27〜30の組成は、以下の通りである:
調製例27:水道水100質量部に対し硫酸ナトリウムアルミニウム1.0質量部および酢酸0.8質量部を含有、pH3.0;
調製例28:水道水100質量部に対し硫酸ナトリウムアルミニウム1.0質量部および酢酸ナトリウム0.1質量部を含有、pH4.0;
調製例29:水道水100質量部に対し硫酸ナトリウムアルミニウム1.0質量部および酢酸ナトリウム1.1質量部を含有、pH5.0;および
調製例30:水道水100質量部に対し硫酸ナトリウムアルミニウム1.0質量部および酢酸ナトリウム7.26質量部を含有、pH6.0。
(実施例1:グリーンリーフにおける鮮度保持剤の鮮度保持効果)
鮮度保持が難しいとされるグリーンリーフにて鮮度保持効果を検討した。グリーンリーフを水道水にて洗浄し、付着した水を切った後、約3cm角に手でちぎった。その後計量し、チャック付きポリ袋に小分けした後、袋内にグリーンリーフの10倍質量の鮮度保持溶液を流し込み、密封してから10分間静置浸漬した。浸漬後、液切りして適量の水道水を袋内に流し込んで軽く攪拌し、水切りした。ここで得られたグリーンリーフを6℃にて7日間保管し、生菌数および色調を評価した。
生菌数について、一般生菌数および大腸菌群数をスパイラルプレーティング法にて、浸漬直後(初発菌数)および6℃にて7日間保管した後に測定した。一般生菌数は標準寒天培地を用いて35℃にて48時間培養後に判定し、大腸菌群数はX−GAL寒天培地を用いて35℃にて24時間培養後に判定した。
色調については、浸漬直後および6℃にて7日間保管後のグリーンリーフの外観を目視にて観察し、その変色度合いを評価した。色調評価基準は、以下の通りである:
−:変色なし;
±:ほとんど変色なし;
+:変色あり。
また、調製例1〜30および比較調製例1〜2の鮮度保持溶液自体ならびに各鮮度保持溶液での浸漬処理後に破砕したグリーンリーフを生理食塩水で10倍希釈した液(「野菜10%pH」)について、卓上pH計(PHL−20型、電気化学計器株式会社)にてpHを測定した。
以下の表1〜3は、調製例1〜30および比較調製例1〜2の鮮度保持溶液のpH;野菜10%pH;浸漬直後(初発菌数)および6℃にて7日間保管後の野菜の菌数;ならびに6℃にて7日間保管後の色調の評価結果を示す。
Figure 2013226090
Figure 2013226090
Figure 2013226090
6℃にて7日間保管後の菌数が一般生菌数について10CFU/g未満かつ大腸菌群数について200CFU/g未満(<200)であり、かつ、色調が変色なし(−)またはほとんど変色なし(±)である場合を、鮮度保持効果があると判定した。
表1〜3から明らかなように、硫酸アルミニウム、硫酸ナトリウムアルミニウム、および酸性リン酸ナトリウムアルミニウムのいずれも、それぞれ水溶液の形態で野菜を処理した場合、非常に高い鮮度保持効果を発揮することが認められた。
本発明によれば、野菜の長期保存を可能とする野菜用鮮度保持剤および鮮度保持方法が提供される。よって、長期保存が可能な野菜を得ることができる。このため、鮮度の良い野菜を長期間喫食できるようになる。さらに、本発明の鮮度保持方法によれば、操作が簡便であり、作業性に優れる。野菜加工および販売業者は、野菜のロスを減少させることが可能となり、運営コストの軽減が可能となる。また、食品廃棄が減少し、CO削減等にも繋がる。

Claims (3)

  1. 硫酸アルミニウム、硫酸ナトリウムアルミニウム、および酸性リン酸ナトリウムアルミニウムからなる群より選択される1種以上を含む、野菜用鮮度保持剤。
  2. 野菜の鮮度保持方法であって、
    硫酸アルミニウム、硫酸ナトリウムアルミニウム、および酸性リン酸ナトリウムアルミニウムからなる群より選択される1種以上を含む水溶液で野菜を処理する工程
    を含む、方法。
  3. 請求項1に記載の野菜用鮮度保持剤または請求項2に記載の方法で処理された野菜。
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