JP2013225596A - 半導体検査装置及び通信輻輳防止方法 - Google Patents

半導体検査装置及び通信輻輳防止方法 Download PDF

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Abstract

【課題】検査対象物の検査処理中に、予期しない輻輳の発生を防止できる通信輻輳防止方法を提供する。
【解決手段】検査対象物の正常検査を行う半導体検査装置10において、全体制御部180と、検査対象物を撮像して画像データを取得する画像データ取得部190と、画像データを複数に分割して送信する送信部130と、画像データに対する検査処理を行う画像処理部160と、輻輳が発生し得る状況を検出した場合に輻輳状況を通知する輻輳検出部とを備える。正常検査を行う前にテスト用の画像データを用いた輻輳テストを行い、輻輳テスト時には、送信部130が、輻輳情報の通知を受信した場合に該輻輳状況を履歴情報として記録し、全体制御部180が、画像データの送信タイミングを規定する送信タイミング情報を履歴情報に基づいて更新し、輻輳テスト時及び正常検査時には、送信部130が、更新された送信タイミング情報の規定に従って画像データを送信する。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体検査装置及び通信輻輳防止方法に関し、センサで検出した画像データから欠陥情報を検出する半導体検査装置及び通信輻輳防止方法に適用して好適なものである。
半導体の製造工程において、ウェハ上の異物又はパターン不良等は、製品不良の原因となり、製造歩留まりを大幅に低下させるおそれがある。このような欠陥のあるウェハを生産ラインに流さないために、ウェハを撮像して欠陥の有無を検査する半導体検査装置がある。非特許文献1には、ラインセンサを用いて対象物を撮像するラインセンサカメラが開示されている。非特許文献1に開示されたラインセンサカメラを用いることにより、ウェハ上の欠陥を撮像することができる。
ところで、半導体検査装置は、半導体の製造プロセスの微細化に伴って、高い検査感度が要求され、半導体検査装置の撮像性能も向上している。さらに、半導体検査装置には、撮像後の検査処理をリアルタイムで行い、所定の時間内に確実に検査処理を完了することが要求される。このような背景から、撮像後の大容量の画像データを検査処理部に高速伝送する技術が必要されている。
ここで、特許文献1には、画像データを高速に処理するデータ処理装置が開示されている。特許文献1に開示されたデータ処理装置では、スキャナから取込んだ画像データを交換ネットワークで接続された複数のプロセッサに分配して並列処理することによって高速な画像データ処理を行う。
しかし、半導体検査装置内のネットワークは今後さらに大規模化及び複雑化すると予想されるので、ネットワークに送出されるデータ量が増加した場合に、輻輳が発生する可能性が考えられる。このような輻輳の発生を防止する輻輳制御として、いくつかの方法が開示されている。
例えば、特許文献2には、通信網における負荷の増大を抑えて輻輳の発生を未然に防止する輻輳防止方法が開示されている。特許文献2に開示された輻輳防止方法では、携帯電話機が、電話番号のデータと時刻のデータに基づいて乱数を生成し、該乱数に基づいて送信開始までの遅延時間を設定して、各携帯電話機において送信を同時に実行しないように制御して輻輳を防止する。
また、例えば、コンピュータネットワークの規格の1つであるイーサネット(登録商標)通信では、送信端からのバースト送信を受信端が受信しきれずに輻輳が発生しそうな状況を検知した場合に、送信端に一定時間フレーム送出の中止を要求するPAUSEフレームを受信端から送信端に送信することによってフロー制御を行う方法がある。特許文献3には、PAUSEフレームを利用して輻輳を防止するフレーム受信装置が開示されている。特許文献3に開示されたフレーム受信装置は、フレーム受信装置がフレーム送出間隔を指定するパラメータをPAUSEフレームに設定して該PAUSEフレームをフレーム送信装置に送信することで、受信装置主導で伝送路のバースト性を引き下げて輻輳を防止する。
特願2000−616589号公報 特開2002−281152号公報 特開2009−147569号公報
Application Note: Line ScanImaging Basic、[2012年1月30日検索]、インターネット<URL:http://www.ads-tec.co.jp/doc/pdf/001.pdf>
しかし、特許文献2に開示された輻輳防止方法では、乱数に基づいて遅延時間を設定するため、確実に輻輳を防止できるとは限らないという問題がある。
また、特許文献3に開示されたフレーム受信装置では、フレーム送出間隔を指定するパラメータをPAUSEフレームに設定して、PAUSEフレームの受信側であるフレーム送信装置でフレームの送信を一時的に停止させるが、PAUSEフレームの送受信がトラフィックを増加させることにより、予測できない遅延が発生する可能性がある。従って、リアルタイム処理が要求される半導体検査装置に特許文献3に開示されたフレーム制御方法を適用した場合には、予期しない遅延が検査処理中に発生する可能性があり、そのような場合に全体の検査処理時間が遅延してしまい、所定の時間内に確実に検査処理を完了することができないおそれがある。
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、検査対象物の検査処理中に、予期しない輻輳の発生を防止することが可能な半導体検査装置及び通信輻輳防止方法を提案しようとするものである。
かかる課題を解決するために本発明においては、検査対象物の欠陥情報の有無を検査する正常検査を行う半導体検査装置において、前記半導体検査装置内の各部を制御する全体制御部と、前記検査対象物を撮像し、該撮像により得られた画像データを出力する画像データ取得部と、前記画像データ取得部から出力される前記画像データを複数に分割して送信する送信部と、前記送信部から受信した前記画像データに対して欠陥情報の有無を検査し、検査結果を前記全体制御部に送信する画像処理部と、前記送信部と前記画像処理部との通信で輻輳が発生し得る状況を検出した場合に輻輳状況を通知する輻輳検出部とを備え、前記正常検査を行う前にテスト用の画像データを用いた輻輳テストを行い、前記輻輳テスト時には、前記送信部が、前記輻輳検出部から輻輳状況の通知を受信した場合に該輻輳状況を履歴情報として記録し、前記全体制御部が、前記送信部による前記画像データの送信タイミングを規定する送信タイミング情報を前記履歴情報に基づいて更新し、前記輻輳テスト時及び前記正常検査時には、前記送信部が、前記更新された送信タイミング情報の規定に従って前記画像データを送信する半導体検査装置が提供される。
また、かかる課題を解決するために本発明においては、検査対象物の欠陥情報の有無を検査する正常検査を行う半導体検査装置の通信輻輳防止方法において、前記半導体検査装置は、前記半導体検査装置内の各部を制御する全体制御部と、前記検査対象物を撮像し、該撮像により得られた画像データを出力する画像データ取得部と、前記画像データ取得部から出力される前記画像データを複数に分割して送信する送信部と、前記送信部から受信した前記画像データに対して欠陥情報の有無を検査し、検査結果を前記全体制御部に送信する画像処理部と、前記送信部と前記画像処理部との通信で輻輳が発生し得る状況を検出した場合に輻輳状況を通知する輻輳検出部とを有し、前記正常検査を行う前にテスト用の画像データを用いた輻輳テストを行い、前記輻輳テスト時には、前記送信部が、前記輻輳検出部から輻輳状況の通知を受信した場合に該輻輳状況を履歴情報として記録し、前記全体制御部が、前記送信部による前記画像データの送信タイミングを規定する送信タイミング情報を前記履歴情報に基づいて更新し、前記輻輳テスト時及び前記正常検査時には、前記送信部が、前記更新された送信タイミング情報の規定に従って前記画像データを送信する通信輻輳防止方法が提供される。
本発明によれば、半導体検査装置による検査対象物の検査処理中に、予期しない輻輳の発生を防止することができる。
第1の実施の形態による半導体検査装置のシステム構成を示すブロック図である。 トリガ信号と出力画素データとの関係を示すタイミングチャートである。 送信部内のレジスタを説明する一覧表である。 送信タイミングテーブルの一例を示すテーブルである。 PAUSEフレームのフレームフォーマットである。 PAUSEフレーム受信履歴テーブルの一例を示すテーブルである。 画像分配部テーブルの一例を示すテーブルである。 第1の実施の形態による輻輳テストを説明する概念図である。 輻輳テストの処理手続を示すシーケンス図である。 輻輳テスト後の検査処理の処理手続きを示すシーケンス図である。 検査対象ウェハのスキャン方法を示す説明図である。 第2の実施の形態による半導体検査装置のシステム構成を示すブロック図である。 N−ACK受信履歴テーブルの一例を示すテーブルである。 第3の実施の形態による輻輳テストを説明する概念図である。 第3の実施の形態における送信タイミングテーブルの一例を示すテーブルである。 第4の実施の形態における送信タイミングテーブルの一例を示すテーブルである。 第4の実施の形態による輻輳テストを説明する概念図である。
(1)第1の実施の形態
図1において、10は全体として第1の実施の形態による半導体検査装置を示す。半導体検査装置10は、ラインセンサ100、XYステージ110、A/D変換部120、送信部130、スイッチ150、画像処理部160、統合サーバ170、及び、全体制御部180を備える。
図1では、1以上のラインセンサ100の一例としてラインセンサ100a,100bが示され、1以上のA/D変換部120の一例としてA/D変換部120a,120bが示され、1以上の送信部130の一例として送信部130a,130bが示され、1以上の画像処理部160の一例として画像処理部160a,160bが示されている。なお、ラインセンサ100、A/D変換部120、及び送信部130はそれぞれ同数に設けられ、画像処理部160は送信部130の数以上に設けられることが一般的である。
半導体検査装置10では、ラインセンサ100の数が多いほど、検査対象ウェハ50に対する一度のスキャンで読取り可能な領域を増やすことができ、検査対象ウェハ50の表面全体を撮像するために必要な時間を低減することができる。また、送信部130の数が多いほど、ラインセンサ100から送信されてくる撮像データを多く格納することができ、輻輳回避のために行う撮像データの送信タイミングの制御処理において、柔軟な制御処理を実行することができる。また、画像処理部160の数が多いほど、検査対象ウェハ50の表面全体の撮像データに対する画像処理速度を向上させることができる。
本実施の形態における半導体検査装置10は、XYステージ110に載置した検査対象ウェハ50の表面に対する撮像データから欠陥情報(欠陥位置座標や欠陥種別等)を算出して、検査対象ウェハ50における欠陥の有無を検査する正常検査を行うことができるが、それに加えて、半導体検査装置10の初期化を行った場合に、正常検査時に撮像データの輻輳が発生しない送信タイミングを割出す輻輳テストを実行することを特徴としている。
(1−1)本実施の形態による半導体検査装置の構成及び機能
半導体検査装置10における正常検査時には、まず、XYステージ110と共に移動される検査対象ウェハ50に対してレーザ照射装置111から光レーザが照射され、検査対象ウェハ50の表面で反射した反射光がレンズ(図示せず)を経由してラインセンサ100で読み取られることにより、検査対象ウェハ50の表面に対するスキャンが行われる。このとき、制御部119によってXYステージ110の移動量が管理され、ラインセンサ100による撮像タイミングを規定するトリガ信号が、読取り制御部119からラインセンサ100及び送信部130に送信される。半導体検査装置10では、XYステージ100、ラインセンサ110、及び読取り制御部119によって、検査対象ウェハ50を撮像して画像データを取得し、取得した画像データを出力する画像データ取得部190が構成される。
そして、ラインセンサ100によって撮像されたアナログの画像データは、A/D変換部120によってデジタル画像データに変換されて送信部130に格納され、送信部130でブロックに分割されたデジタル画像データが、スイッチ150を経由して画像処理部160に送信されて画像処理される。画像処理部160における画像処理では、分割されたデジタル画像データから検査対象ウェハ50の欠陥情報が算出され、統合サーバ170が、画像処理部160で算出された欠陥情報を収集して統合し、検査対象ウェハ50の表面全体の検査結果を全体制御部180に送信する。
以下では、このような通常の検査対象ウェハ50の正常検査時におけるデータの流れに従って、半導体検査装置10の構成及び機能を説明する。
(1−1−1)XYステージ及び読取り制御部
まず、XYステージ110及び読取り制御部119について説明する。XYステージ110は、検査対象ウェハ50の正常検査時に、検査対象ウェハ50を載置してラインセンサ100に対してX軸方向及びY軸方向に移動する位置決めステージである。XYステージ110は、サーボモータ112、エンコーダ113、及び回転軸114を有する。
サーボモータ112は、回転軸114に駆動力を供給することによってXYステージ110をX軸方向及びY軸方向に移動させる。また、エンコーダ113は、XYステージ110の移動量を信号で検出するために設けられる。エンコーダ113は、スリット116が形成されて回転軸114に設けられた円盤115に対して、発光素子117から光を出力し、スリット116を経由した光を受光素子118で検出する。受光素子118で検出される信号は、XYステージ110の移動量に応じて生成されたパルス信号となる。
読取り制御部119は、例えばCPU(Central Processing Unit)を備えて構成され、ラインセンサ100、XYステージ110、及び送信部130に各種の制御を行う。読取り制御部119は、エンコーダ113の受光素子118で検出されたパルス信号(エンコーダ出力信号)を入力として、ラインセンサ100による撮像タイミングを規定するトリガ信号を生成する。読取り制御部119は、生成したトリガ信号を、配線を介してラインセンサ100及び送信部130に送信する。このとき読取り制御部119は、エンコーダ113から入力されたエンコーダ出力信号もラインセンサ100に送信する。
また、読取り制御部119は、検査対象ウェハ50上の座標情報を管理し、現在スキャン中の領域がチップが形成されている領域(チップ形成領域)か否かを示すチップ有効信号を生成したり、後述する全体制御部180からのレジスタアクセスに応じてXYステージ110の制御を行ったり、送信部130との間で各種テーブル又はレジスタ情報のやり取りを行ったりする。なお、読取り制御部119を、後述の全体制御部180内に含むように構成してもよい。
(1−1−2)ラインセンサ及びA/D変換部
ラインセンサ100(100a,100b)は、XYステージ110に載置されて移動する検査対象ウェハ50の表面を撮像する撮像装置であって、それぞれのラインセンサ100は、読出しレジスタ101、フォトダイオード102、アンプ103、転送ゲート104、及び、センサ駆動信号生成部105を有する。
読出しレジスタ101は、フォトダイオード102で光から変換された電荷を読み出すためのアナログのシフトレジスタである。読出しレジスタ101は、1サイクルごとに1画素分の電荷を読み出す。フォトダイオード102は、光電効果を利用して、入力された光を電荷に変換する素子である。アンプ103は、読出しレジスタ101によって読み出された電荷を増幅する素子である。転送ゲート104は、トリガ信号の受信を契機として、フォトダイオード102に蓄積された電荷を読出しレジスタ101に転送するゲート端子である。すなわち、トリガ信号によって、転送ゲート104の駆動タイミングと、フォトダイオード102の露光時間とが制御される。
センサ駆動信号生成部105は、制御部119から送信されるトリガ信号を入力として、読出しレジスタ101及び転送ゲート104の駆動に必要な信号(例えば、図2の信号φ1及びφ2)を生成する回路である。図2では、エンコーダ113から読取り制御部119を介して出力されるエンコーダ出力信号と、センサ駆動信号生成部105による出力信号(トリガ信号、φ1及びφ2)と、ラインセンサ100からA/D変換部120に出力される出力画素データとの出力タイミングが示されている。信号φ1及び信号φ2は、互いに逆位相の周期信号であり、読出しレジスタ101の電位の井戸を移動させることにより、電荷を1画素分ずつ移動(シフトアウト)させる。シフトアウトされた画素データは、アンプ103を経由して増幅され、1画素分ずつの画素データとしてA/D変換部120に出力される。なお、図2に示すように、ラインセンサ100による出力画素データは、トリガ信号1パルスあたりで1ライン分の画像データに相当する。
A/D変換部120(120a,120b)は、配線を介してラインセンサ100及び送信部130に接続し、ラインセンサ100のから出力されるアナログの画像データをデジタルの画像データに変換する素子である。A/D変換部120が変換して生成するデジタル画像データは、例えば16ビットのデータとする。ラインセンサ100aから出力されたアナログ画像データは、A/D変換部120aでデジタル画像データに変換されてデジタル送信部130aに出力される。また、ラインセンサ100bから出力されたアナログ画像データは、A/D変換部120bでデジタル画像データに変換されてデジタル送信部130bに出力される。
(1−1−3)送信部
送信部130(130a,130b)は、バッファ131、画像分配部132、及び記憶部140を有する。バッファ131には、A/D変換部120によってアナログからデジタルに変換された画像データ、及び、後述の輻輳テストで使用される各種テスト画像データが蓄積される記憶素子であり、バッファ131の容量に応じて複数ライン分の画像データが格納される。なお、送信部130は、FPGA(Field Programmable Gate Array)又はASIC(Application Specific Integrated Circuit)等で実現されてもよく、バッファ131は、DDR(Double Data Rate)メモリに代表される大容量の画像データを格納可能な記憶装置が、送信部130に外付けされる構成であってもよい。
画像分配部132は、通信制御部133、パケット生成部134、及びパケット解析部135を有する。通信制御部133は、バッファ131に格納された画像データを所定の大きさのブロックに分割して画像処理部160に送信したり、輻輳テストの制御を行ったりする。パケット生成部134は、通信制御部133の制御に応じてパケットヘッダを生成し、通信制御部133によってブロックに分割された画像データにパケットヘッダを結合して送信パケットを生成する。パケット生成部134によって生成された送信パケットは、伝送路に送出される。パケット解析部135は、伝送路より入力される受信パケットのヘッダを解析し、解析結果を通信制御部133に伝達する。
記憶部140は、モードレジスタ141、送信タイミングテーブル142、PAUSEフレーム受信履歴テーブル143、ネットワーク設定情報レジスタ144、及びテスト画像種別レジスタ145等を格納する記憶素子であり、全体制御部180からレジスタアクセスが可能になっている。以下では、記憶部140に格納されるこれらのレジスタ又はテーブルについて説明する。
図3には、記憶部140に格納されるレジスタ又はテーブル(送信部レジスタ一覧140A)がまとめられている。送信部レジスタ一覧140Aは、行ごとにレジスタ(又はテーブル)の各項目データが記載され、整理番号が記載される番号欄1401A、レジスタ名(又はテーブル名)が記載されるレジスタ名欄1402A、格納先の先頭アドレスが記載されるアドレス欄1403A、書込み/読出しの許可属性が記載されるR/W許可属性欄1404A、及びレジスタ(又はテーブル)の内容が記載される内容欄1405Aを有する。なお、記憶部140は、1以上の送信部130にそれぞれ設けられるので、送信部レジスタ一覧140Aに記載された各レジスタ又はテーブルも、1以上の送信部130ごとに存在する。
モードレジスタ141は、輻輳テストの開始又は正常検査の開始を指示するコマンドレジスタである。例えば図3に示すように、輻輳テストの開始を指示する場合には値〔32’h0000_0001〕の書込みが行われ、正常検査の開始を指示する場合には値〔32’h0000_0010〕の書込みが行われる。
送信タイミングテーブル142は、画像処理部160に送信される送信パケットごとに、送信タイミング及び当該送信パケットについての諸データが指定されるテーブルである。送信タイミングテーブル142は、後述する全体制御部180の送信タイミングテーブル188と、同じテーブル構造及び同じデータを有する。送信タイミングテーブル188は、全体制御部180で全体制御プログラム186の実行によって作成される。送信タイミングテーブル142は、全体制御部180で作成された送信タイミングテーブル188が送信部130に送信されることによって設定又は更新される。図4は、後述する輻輳テスト時における送信タイミングテーブル188の一例である。図4(a)には1回目の輻輳テスト時における送信タイミングテーブル188Aが示され、図4(b)には2回目の輻輳テスト時における送信タイミングテーブル188Bが示されている。
例えば、送信タイミングテーブル188Aは、番号欄1881A、送信時刻欄1882A、シーケンス番号欄1883A、宛先アドレス欄1884A、サイズ欄1885A、チップ番号欄1886A、及びブロック番号欄1887Aを有する構造になっている。番号欄1881Aには整理番号が記載され、送信時刻欄1882Aにはパケットを送信する送信時刻が記載され、シーケンス番号欄1883Aには当該送信パケットのシーケンス番号が記載される。宛先アドレス欄1884Aには当該送信パケットの宛先アドレスが記載され、サイズ欄1885Aには、当該送信パケットのサイズが記載される。チップ番号欄1886Aには、当該送信パケットの元となる画像データを識別するチップ番号が記載され、ブロック番号欄1887Aには、当該画像データのブロックを識別するブロック番号が記載される。
なお、図4(a)に示すテーブル構造は、送信タイミングテーブル188(188A,188B)、及び送信タイミングテーブル142に共通であるので、同様の説明を省略する。
PAUSEフレーム受信履歴テーブル143は、画像分配部132がスイッチ150からPAUSEフレームを受信した場合に、当該PAUSEフレームについての情報が記録されるテーブルである。PAUSEフレーム受信履歴テーブル143は、後述する全体制御部180のPAUSEフレーム受信履歴テーブル189と、同じテーブル構造及び同じデータを有する。PAUSEフレーム受信履歴テーブル189は、PAUSEフレーム受信履歴テーブル143が全体制御部180に送信されることによって設定又は更新される。
図5は、全二重通信におけるフロー制御方式を標準化したIEEE(Institute of Electrical and Electronic Engineers)802.3xで規定されているPAUSEフレームのフォーマットを示す。フロー制御は、データの取りこぼしを防止するために通信状況に応じて送信停止や速度制限などの調整を行う機能であり、PAUSEフレームによる制御は、フロー制御の一例である。図5に示すように、PAUSEフレームは、オクテットサイズのフィールドで構成され、先頭から順に、7オクテッドのプリアンブルフィールド、1オクテッドのSFD(Start Frame Delimiter)フィールド、6オクテッドの宛先アドレスフィールド、6オクテッドの送信元アドレス、2オクテッドの長さ/タイプフィールド、2オクテッドの操作コードフィールド、2オクテッドの中断時間フィールド、42オクテッドのパディングフィールド、及び4オクテッドのFCS(Frame Check Sequence)フィールドによって構成される。
プリアンブルフィールドには、フレーム送信の同期をとるタイミングを与えるためにプリアンブルデータが設定される。SFDフィールドには、プリアンブルフィールドと宛先アドレスフィールドとを区切るための固定データ〔10101011〕が設定される。宛先アドレスフィールドには、フレーム宛先のMACアドレスが設定される。宛先アドレスフィールドには、複数のインタフェース宛てのマルチキャストアドレス(例えば「01:80:C2:00:00:01」)を設定することもできる。送信元アドレスフィールドには、フレーム送信元のMACアドレスが設定される。長さ/タイプフィールドには、フレームの長さ又はタイプを示すデータが設定され、PAUSEフレームの場合には〔0x8088〕が設定される。
操作コードフィールドには、当該フレームの操作内容に応じたコードが設定され、PAUSEフレームの場合には〔0x0001〕が設定される。操作コードフィールドに続く中断時間フィールドには、PAUSEフレームで要求する中断時間が設定される。PAUSEフレームを受け取ったステーションは、「中断時間×512bit時間」の間フレームの送信を中止することによって、フロー制御を実現する。パディングフィールドはデータ長を固定長に調整するためのフィールドである。FCSフィールドは、フレームのエラー検出のためのフィールドであって、宛先アドレス、送信元アドレス、長さ/タイプ、操作コード、中断時間及びパディングの各フィールド値に基づいて計算されたCRC(Cyclic Redundancy Check)値が設定される。
図6は、後述する輻輳テスト時におけるPAUSEフレーム受信履歴テーブル189の一例である。図6(a)には1回目の輻輳テスト時におけるPAUSEフレーム受信履歴テーブル189Aが示され、図6(b)には2回目の輻輳テスト時におけるPAUSEフレーム受信履歴テーブル189Bが示されている。
例えば、PAUSEフレーム受信履歴テーブル189Aは、番号欄1891A、受信時刻欄1892A、宛先アドレス欄1893A、送信元アドレス欄1894A、長さ/タイプ欄1895A、操作コード欄1896A、及び中断時間欄1897Aを有する構造になっている。番号欄1891Aには整理番号が記載され、受信時刻欄1892AにはPAUSEフレームを受信した時刻(t)が記載され、宛先アドレス欄1893Aには当該フレームの宛先アドレスフィールドの値が記載される。図6(a)では各行の宛先アドレス欄1893Aに同じ宛先アドレスが記載されているが、この宛先アドレスは、図5で前述した複数のインタフェース宛のマルチキャストアドレスである。送信元アドレス欄1894Aには、PAUSEフレームの送信元アドレスフィールドの値が記載され、長さ/タイプ欄1895Aには、当該フレームの長さ/タイプフィールドの値が記載される。操作コード欄1896Aには、当該フレームの操作コードフィールドの値が記載され、中断時間欄1897Aには、当該フレームの中断時間フィールドの値が記載される。
なお、図6(a)に示すテーブル構造は、PAUSEフレーム受信履歴テーブル189(189A,189B)、及びPAUSEフレーム受信履歴テーブル143に共通であるので、同様の説明を省略する。
ネットワーク設定情報レジスタ144は、ネットワークの設定情報が示されるレジスタであり、輻輳テストの開始時には、オペレータにより予め設定された初期設定情報に基づいて設定される。ネットワーク設定情報レジスタ144には、送信部130のハードウェアアドレス(例えばMAC(Media Access Control)アドレス)、送信部130のネットワークアドレス(例えばIP(Internet Protocol)アドレス)、セッション情報、及び画像分配先の画像処理部160のアドレス等が設定される。なお、セッション情報は、例えば、TCP(Transmission Control Protocol)セッション情報であり、シーケンス番号、ACK番号、宛先ウィンドウサイズ、スラインディングウィンドウ情報、最大セグメントサイズ、TCPステート、最終送信時刻、再送タイマ、累積ACKカウンタ、又は累積ACKタイマ等を含む。
テスト画像種別レジスタ145は、テスト画像の情報を設定するためのレジスタである。輻輳テストの開始時には、テスト画像種別レジスタ145は、オペレータにより予め設定された初期設定情報に基づいて設定され、輻輳テストに使用するテスト画像として相応しいテスト画像が指定される。テスト画像種別レジスタ145には、輻輳テストを行う画像領域の種別を示す領域種別、輻輳テストで検出する欠陥情報の多寡の種別を示す欠陥多寡種別、及び、輻輳テストで検出する欠陥情報の種別を示す欠陥種別等の情報が設定される。例えば、領域種別には、〔メモリ領域画像〕又は〔ロジック領域画像〕から選択されて設定され、欠陥多寡種別には、〔欠陥なし〕、〔欠陥少〕、〔欠陥中〕、又は〔欠陥多〕から選択されて設定される。また、欠陥種別には、〔スクラッチ〕、〔異物〕、〔ボイド〕、〔ショート〕、又は〔オープン〕から1以上が選択されて設定される。テスト画像種別レジスタ145におけるテスト画像の指定は、検査対象ウェハの状態や製造チップの種別に応じてオペレータが指定したり、あるいは検査装置の初期化時に全体制御部180が検査対象ウェハの検査結果から判定して指定したりする。
(1−1−4)スイッチ
スイッチ150は、送信部130と画像処理部160と統合サーバ170とを伝送路を介して相互に接続するネットワーク中継装置であり、複数の入出力ポート151(151a〜151e)と、スイッチ制御部152とによって構成される。
入出力ポート151は、スイッチ150が接続する各装置との間で送受信を受け付けるインタフェースであり、入出力ポート151に入力されたフレームは、入出力キューに格納される。
スイッチ制御部152は、各入出力ポート151に入力されたフレームが入出力キューに格納されると、当該フレームのヘッダ情報を参照して、転送先の入出力ポート151を決定し、決定した転送先の入出力ポート151に当該フレームを転送する。また、スイッチ制御部152は、入出力キューに格納されるフレームの数又は容量が所定の閾値を上回って入出力キューが溢れそうな状況を検出すると、入出力ポート151にフレーム転送を要求する全ての送信元に対して、所定の中断時間を設定したPAUSEフレームを送信する。
(1−1−5)画像処理部及び統合サーバ
画像処理部160(160a、160b)は、CPU161、メモリ162、及び画像処理プログラム163を有する。CPU161は、画像処理部160全体を制御する。メモリ162には、送信部130からスイッチ150を介して受信した画像データが格納される。画像処理プログラム163は、CPU161の制御のもとで、メモリ162にロードされて画像処理を実行する。画像処理プログラム163は、メモリ162に格納された画像データから欠陥情報(欠陥位置座標や欠陥種別等)を算出し、算出結果をメモリ162に格納する。そして、CPU161は、メモリ162に格納したブロックに分割された画像データに対する欠陥情報を統合サーバ170に送信する。
統合サーバ170は、CPU171、メモリ172、及び記憶部173を有する。記憶部173には、統合処理プログラム174及び欠陥情報175が格納される。統合処理プログラム174は、CPU171の制御のもとで、メモリ172にロードされて実行される。統合処理プログラム174は、画像処理部160a及び160bでそれぞれ算出された欠陥情報を収集して統合し、欠陥情報175として記憶部173に格納する。そして、CPU171は、検査対象ウェハ50の表面全体の検査結果を全体制御部180に送信する。
(1−1−6)全体制御部
全体制御部180は、画像処理部160、統合サーバ170、及び読取り制御部119に接続され、また、送信部130にも読取り制御部119を介して接続される。全体制御部180は、CPU181、メモリ182、マウスやキーボード等のユーザ入力手段183、ディスプレイ等の表示装置184、及び記憶部185を有する。記憶部185には、全体制御プログラム186、画像分配部テーブル187、送信タイミングテーブル188、及びPAUSEフレーム受信履歴テーブル189が格納される。
全体制御プログラム186は、CPU181の制御のもとで、メモリ182にロードされて実行されて、半導体検査装置10における正常検査及び輻輳テストの全体的な制御処理を行う。具体的には、全体制御処理プログラム186は、半導体検査装置10における検査対象ウェハ50の正常検査時に、統合サーバ170から受信した検査結果をGUI(Graphical User Interface)を利用して表示装置184に表示したり、オペレータによる欠陥情報表示指示や検査パラメータの変更指示等を受け付けたりする。また、全体制御処理プログラム186は、後述する輻輳テスト時には、半導体検査装置10の初期化時にレジスタやテーブルの初期設定を実施したり、輻輳テストの全体的な処理を制御したりする。
画像分配部テーブル187は、1以上の送信部130にそれぞれ設けられる画像分配部132を一意に識別するためのテーブルであって、例えば図7の画像分配部テーブル187Aに示すように、画像分配部番号欄1871A、遅延累積値欄1872A、レジスタアドレス範囲欄1873A、送信タイミングテーブル番号欄1874A、及びPAUSEフレーム受信履歴テーブル番号欄1875Aを有する構造となっている。
画像分配部番号欄1871Aには、画像分配部132の整理番号が記載される。例えば、図7の画像分配部番号〔0〕の行には、後述する図8の画像分配部#0を識別するための情報が記載され、画像分配部番号〔1〕の行には、図8の画像分配部#1を識別するための情報が記載される。
遅延累積値欄1872Aには、輻輳テストによって設定される遅延時間の累積値が、画像分配部132ごとに記載される。遅延時間の決定については、輻輳テストの説明で後述する。レジスタアドレス範囲欄1873Aには、画像分配部テーブル187Aにおける各行データの格納範囲アドレスが記載される。送信タイミングテーブル番号欄1874Aには、同じ送信部130に設けられる画像分配部132と送信タイミングテーブル142とを対応付けるための番号が記載され、PAUSEフレーム受信履歴テーブル番号欄1875Aには、同じ送信部に設けられる画像分配部132とPAUSEフレーム受信履歴テーブル143とを対応付けるための番号が記載される。
送信タイミングテーブル188は、送信部130における送信パケットの送信タイミング及び諸データを指定するためのテーブルである。送信タイミングテーブル188は、全体制御プログラム186の実行によって作成され、1以上の送信部130にそれぞれ対応して作成される。そして、各送信タイミングテーブル188が対応する送信部130に送信されることによって、送信先の送信タイミングテーブル142が更新される。
PAUSEフレーム受信履歴テーブル189は、画像分配部132がスイッチ150からPAUSEフレームを受信した場合に当該PAUSEフレームについての情報が記録されるテーブルであり、前述したように、送信部130から送信されるPAUSEフレーム受信履歴テーブル143によって設定又は更新される。PAUSEフレーム受信履歴テーブル143は送信部130ごとに設けられ、各PAUSEフレーム受信履歴テーブル143に対応したPAUSEフレーム受信履歴テーブル189が設けられる。
(1−2)本実施の形態による輻輳テスト
次に、半導体検査装置10によって行われる輻輳テストについて説明する。輻輳テストでは、正常検査の検査対象に似ているテスト画像が使用され、テスト画像の画像データから生成される送信パケットを画像分配部132からスイッチ150を経由して画像処理部160に送信する送信処理を行う。
図8は、画像分配部#0及び#1が設けられている場合に、本実施の形態による輻輳テストの概要を説明している。ここで、画像分配部#0は、図1における送信部130aの画像分配部132に相当し、画像分配部#1は、図1における送信部130bの画像分配部132に相当するとする。
図8に示すように、1回目の輻輳テスト時には、画像分配部#0及び#1は、送信タイミングを考慮せずに連続してパケット送信を行う。ここで例えば、画像分配部#0及び#1が、送信処理の開始から〔2000ns〕〜〔3000ns〕の間にPAUSEフレームを受信したとする。このとき、2回目の輻輳テスト時には、画像分配部#0の〔1000ns〕における送信タイミングに遅延制御を挿入し、その後に送信処理を実行するようにする。さらに、2回目の輻輳テスト時に、画像分配部#0及び#1が、〔5000ns〕〜〔6000ns〕の間にPAUSEフレームを受信したとすると、3回目の輻輳テスト時には、画像分配部#1の〔4000ns〕における送信タイミングに遅延制御を挿入する。このように、本実施の形態による輻輳テストでは、PAUSEフレームを受信した場合には、当該PAUSEフレームの受信時刻よりも前の送信タイミングに遅延制御を挿入してから送信処理を行うようにして輻輳テストを繰り返すことにより、輻輳の発生しない送信タイミングを割出すことができる。
(1−2−1)輻輳テストシーケンス
図9を参照して、輻輳テストの具体的な処理手順について説明する。輻輳テストは、全体制御プログラム186がメモリ182にロードされてCPU181上で実行されることによって制御されるものであるが、以下では、簡略のために、全体制御部180が輻輳テストを制御するように記述する。
まず、1回目の輻輳テストの開始として、全体制御部180は、オペレータによって予め設定された初期設定情報を送信部130aのネットワーク設定情報レジスタ144及びテスト画像種別レジスタ145に設定する(ステップS101)。初期設定情報に、正常検査を行う処理対象ウェハ50の情報や、正常検査で要求される検査項目等を設定することにより、正常検査で使用する処理対象ウェハ50に似た輻輳テスト用の画像データが決定される。
次に、全体制御部180は、全体制御プログラム186の実行によって送信タイミングテーブル188を作成し、作成した送信タイミングテーブル188を送信部130aに送信することによって送信タイミングテーブル142を設定する(ステップS102)。ここで、1回目の輻輳テスト開始時の送信タイミングテーブル188の一例として、図4(a)の送信タイミングテーブル188Aを参照する。送信タイミングテーブル188Aの送信時刻欄1882Aから、1回目の輻輳テストでは、送信時刻〔1000ns〕ごとに送信パケットを送信するように送信タイミングが設定されていることが分かる。そして、全体制御部180は、送信部130aのモードレジスタ141に輻輳テストの開始を意味する値を設定する(ステップS103)。
次に、送信部130aは、ステップS103におけるモードレジスタ141の設定を契機としてパケットの送信処理を開始する(ステップS104)。パケットの送信処理において、送信部130aは、テスト画像種別レジスタ145で指定されたテスト画像をバッファ131から読み出し、送信タイミングテーブル142に設定されているシーケンス番号、宛先アドレス、サイズ、チップ番号、及びブロック番号等の情報を含めた送信パケットを生成する。そして、送信部130aは、送信タイミングテーブル142に設定された送信時刻になると、生成した送信パケットを、スイッチ150を経由して画像処理部160に順次送信する(ステップS105及びS108)。
スイッチ150は、ステップS105で送信された送信パケットを受信すると、当該送信パケットの宛先アドレスに従って、当該送信パケットを画像処理部160に転送する(ステップS106)。図9では、一例として送信パケットの宛先アドレスが画像処理部160aである場合について説明している。同様に、スイッチ150は、ステップS108で送信された送信パケットを受信すると、当該送信パケットを画像処理部160aに転送する(ステップS109)。
ステップS106でスイッチ150から転送された送信パケットを受信した画像処理部160aは、受信した送信パケットに含まれる画像データに対して所定の画像処理を開始する(ステップS107)。画像処理部160aは、ステップS109でスイッチ150から転送された送信パケットを受信した場合にも、ステップS106の送信パケットの受信時と同様に、画像データの画像処理を行う。
ここで、ステップS106で送信部130aからスイッチ150に送信パケットが送信された後に、スイッチ150が、入出力キューが溢れそうな状況を検出したとする。このとき、スイッチ150は、PAUSEフレームを送信部130aに送信する(ステップS110)。PAUSEフレームを受信した送信部130aは、当該PAUSEフレームの内容として、例えば、受信時刻や中断時間等をPAUSEフレーム受信履歴テーブル143に記録する。そして、送信部130aは、PAUSEフレームで指定された中断時間だけ送信処理を停止してから、送信パケットの送信を再開する(ステップS111)。スイッチ150は、ステップS111で送信された送信パケットを受信すると、当該送信パケットを画像処理部160aに転送する(ステップS112)。
一方、ステップS107で画像処理を開始した画像処理部160aは、所定量の画像データの受信を確認した後、又は、所定時間のタイムアウト判定を満たした場合等に、全体制御部180に画像処理の完了を示す完了通知を送信する(ステップS113)。完了通知を受信した全体制御部180は、送信部130aのPAUSEフレーム受信履歴テーブル143を読み出し(ステップS114)、PAUSEフレーム受信履歴テーブル189を更新する。ここで、更新後のPAUSEフレーム受信履歴テーブル189の一例として、図6(a)のPAUSEフレーム受信履歴テーブル189Aを参照する。PAUSEフレーム受信履歴テーブル189Aでは、番号〔0〕の行の受信時刻欄1892Aから、受信時刻〔2300ns〕にPAUSEフレームを受信したことが分かる。
次に、全体制御部180は、PAUSEフレーム受信履歴テーブル189AにおけるPAUSEフレームの受信時刻に基づいて、PAUSEフレームを受信するより前の送信タイミングに遅延制御を挿入して送信タイミングテーブル188Aを更新する(遅延の追加処理)(ステップS115)。例えば、図4(b)の送信タイミングテーブル188Bは、送信タイミングテーブル188Aに遅延制御が挿入された後の状態を示し、2回目の輻輳テスト時に使用される送信タイミングテーブル188に相当する。
ここで、図4(b)の送信タイミングテーブル188Bを参照して、遅延の追加処理について具体的に説明する。図6(a)のPAUSEフレーム受信履歴テーブル189AからPAUSEフレームの受信時刻が〔2300ns〕であったので、全体制御部180は、当該PAUSEフレームを受信するより前の送信タイミング、すなわち、送信タイミングテーブル188Aの番号〔1〕の送信タイミングに、1000nsの遅延を加算する。加算する遅延時間は任意に設定してもよい。図4(b)の太枠内に示すように、送信タイミングテーブル188Bでは、番号〔1〕の送信タイミングが1000ns遅延されて〔2000ns〕に設定され、番号〔2〕以降の送信タイミングも、番号〔1〕に挿入された遅延時間の分だけ送信時刻が加算されている。
また、ステップS115では、全体制御部180は、遅延制御を挿入した送信タイミングテーブル188に対応する送信部130の画像分配部132を特定し、画像分配部テーブル187に記録された当該画像分配部132の遅延累積値を更新する。ステップS101〜S115の一連の処理を行うことにより、1回目の輻輳テストが完了する。
なお、送信タイミングテーブル188は、1以上の送信部130のそれぞれに対応して設けられているので、全体制御部180は、1以上の送信タイミングテーブル188のうちから遅延制御を挿入する送信タイミングテーブル188を選択することができる。ここで、全体制御部180は、複数の送信タイミングテーブル188に遅延制御を挿入することもできるが、半導体検査装置10に効率良く一連の画像データの検査処理を完了させるためには、1回のPAUSEフレームの受信に対して、いずれか1つの送信タイミングテーブル188に遅延制御を挿入することが好ましい。さらに、以下に説明する2回目以上のPAUSEフレームを受信するような場合には、全体制御部180は、特定の画像分配部132に遅延処理が集中しないように、別の画像分配部132に対応する送信タイミングテーブル188に遅延制御を挿入することが好ましい。全体制御部180がどのようにして遅延制御を挿入する送信タイミングテーブル188を選択するかについては、特に限定しないが、例えば、図7に一例を示した画像分配部テーブル187Aの遅延累積値欄1872Aを参照し、遅延累積値が偏らないように、均等に画像分配部132に遅延値を加算する等して輻輳テストを実施する方法が考えられる。
次に、全体制御部180は、2回目の輻輳テストを開始する。2回目の輻輳テストでは、全体制御部180は、ステップS115で更新した送信タイミングテーブル188Bを送信部130aに送信することによって、送信タイミングテーブル142を更新する(ステップS116)。ステップS116以降は、1回目の輻輳テストにおけるステップS104〜S115と同様の処理を行う。すなわち、送信部130aは、更新された送信タイミングテーブル142に基づいて、画像データのパケット送信処理(ステップS117〜S119、S121〜S122、及びS124〜S125)を行い、画像処理部160aは、受信した送信パケットから画像データの画像処理(ステップS120及びS126)を行う。そして、送信部120aは、スイッチ150からPAUSEフレームを受信した場合にはPAUSEフレーム受信履歴テーブル143を更新し(ステップS123)、全体制御部180が、送信タイミングテーブル188Bに遅延を追加する遅延の挿入処理(ステップS127及びS128)を行う。
ステップS116〜S128の処理によって2回目の輻輳テストが完了し、2回目の輻輳テストでもPAUSEフレームが送信された場合には、PAUSEフレーム受信履歴テーブル189Aが更新される。例えば、図6(b)のPAUSEフレーム受信履歴テーブル189Bは、2回目の輻輳テストによってPAUSEフレーム受信履歴テーブル189Aが更新されたテーブルである。PAUSEフレーム受信履歴テーブル189Bでは、1回目の輻輳テストでPAUSEフレームを受信した受信時間〔2300ns〕の付近ではPAUSEフレームを受信しなかったが、受信時刻〔5300ns〕で1度目のPAUSEフレームを受信していることが示されている。このとき、全体制御部180は、1回目の輻輳テスト後に遅延制御を挿入した送信部130とは別の送信部130に対応する送信タイミングテーブル188に対して、送信時刻〔4000ns〕の送信タイミングに1000nsの遅延を加算する。そして、全体制御部180は、遅延を加算した送信タイミングテーブル188を使って、3回目の輻輳テストを開始する(ステップS219)。
全体制御部180は、送信部130がPAUSEフレームを受信しなくなるまで、上記の手順によって輻輳テストを繰り返す。最終的に、送信部130がPAUSEフレームを受信しなければ、全体制御部180には、輻輳の発生しない送信タイミングが記載された送信タイミングテーブル188が作成される。
なお、図9では、簡略のために、1つの送信部130aと1つの画像処理部160aとを示して説明したが、実際には、半導体検査装置10の構成によって、送信部130、スイッチ150、及び画像処理部160は、複数存在することがあり得る。このような場合には、例えば、それぞれの送信部130が送信パケットの送信処理を行い、それぞれの画像処理部160が画像データの画像処理を行う。そして、全体制御部180は、画像分配部テーブル187を参照することにより、複数の送信部130内にある画像分配部132を制御する。
(1−2−2)輻輳テスト後の検査
次に、図9の処理手順による輻輳テストの完了後に、正常検査を行う場合の処理手順について、図10を参照しながら説明する。但し、送信部130aと画像処理部160aと統合サーバ170との間には、不図示のスイッチ150があるものとする。また、図10では、図9と同様に、送信部130のうち送信部130aにおける処理を説明し、画像処理部160のうち画像処理部160aにおける処理を説明する。なお、図10で説明する正常検査の処理手順は、後述する第2〜第4の実施の形態においても同様である。
なお、正常検査の実行時には、検査対象ウェハ50の表面全体をスキャンして撮像した画像データの画像処理を行ってもよいが、図10では、検査対象ウェハ50上のチップが形成された領域(チップ形成領域)だけにスキャンを行う正常検査方法について説明する。
まず、ステップS201で、図9で説明した処理手順で輻輳テストが行われ、輻輳の発生しない送信タイミングが記載された送信タイミングテーブル188が作成される。この送信タイミングテーブル188は、送信部130に送信されて送信タイミングテーブル142を更新する。その後、全体制御部180は、送信部130aのモードレジスタ141に、正常検査の開始を指示する値を設定する(ステップS202)。また、ステップS202において全体制御部は、読取り制御部119に対してXYステージ110の制御指示を出して、検査対象ウェハ50のスキャンを開始させる。XYステージ110の移動に伴ってラインセンサ100によって行われる検査対象ウェハ50のスキャン処理については、ラインセンサ100及びXYステージ110の構成説明で前述したので、詳細を省略する。検査対象ウェハ50のスキャンの結果、ラインセンサ100から送信部130aに画像データが送信され、バッファ131に格納される。
次に、検査対象ウェハ50の画像データを受信した送信部130aは、パケットの送信処理を開始する(ステップS203)。パケットの送信処理において、送信部130aは、バッファ131から画像データを読み出して分割し、分割した画像データを含む送信パケットを生成する。そして、送信部130aは、送信タイミングテーブル142の記載に従って、生成した送信パケットを、スイッチ150を経由して画像処理部160aに順次送信する(ステップS204、S206及びS207)。
ステップS204で送信された送信パケットを受信した画像処理部160aは、受信した送信パケットに含まれる画像データに対して所定の画像処理を開始する(ステップS205)。また、画像処理部160aは、ステップS206又はS207で送信された送信パケットを受信した場合にも、ステップS206の送信パケットの受信時と同様に、画像データの画像処理を行う。
画像処理部160aは、ステップS205の画像処理が完了すると、全体制御部180に画像処理の完了を示す完了通知を送信する(ステップS208)。画像処理の完了は、図9のステップS113と同様に、所定量の画像データの受信を確認した後、又は、所定時間のタイムアウト判定を満たした場合、等の条件によって判定される。そして、全体制御部180は、画像処理部160aを含む全ての画像処理部160から完了通知を受信するまで待機する(ステップS209)。
その後、全体制御部180は、図11を参照して後述するスキャン折返しを契機として、画像処理部160aに、画像処理結果の統合サーバ170への送信を指示する結果送信指示を送信する(ステップS210)。
ステップS210で結果送信指示を受信した画像処理部160aは、まず、統合サーバ170に画像処理の完了を通知する画像処理完了通知を送信する(ステップS211)。そして、画像処理完了通知を受信した統合サーバ170は、画像処理の結果として画像処理で検出された欠陥情報(例えば、欠陥の特徴量や欠陥の抽出画像等)を送信するよう要求する欠陥情報要求通知を、画像処理部160aに送信する(ステップS212)。画像処理部160aは、受信した欠陥情報要求通知に応じて、画像処理で検出した欠陥情報を統合サーバ170に送信する(ステップS213)。なお、ステップS211〜S213で統合サーバ170が画像処理部160aとの間で行う欠陥情報の収集処理は、画像処理部160a以外の画像処理部160との間でも行われる(ステップS214)。
そして、統合サーバ170は、画像処理の結果である欠陥情報を全ての画像処理部160から収集し統合する画像処理結果の統合処理を行う(ステップS215)。統合サーバ170における画像処理結果の統合処理は、統合プログラム174が実行されることによって実現され、統合された画像処理の結果は、欠陥情報175として記憶部173に格納される。
画像処理結果の統合処理が完了すると、統合サーバ170は、統合処理の完了を通知する統合処理完了通知を全体制御部180に送信し(ステップS216)、記憶部173に格納されている欠陥情報175を全体制御部180に送信する。そして、全体制御部180は、受信した欠陥情報175に基づいて、検査対象ウェハ50の欠陥情報として欠陥の特徴量や欠陥の抽出画像等を出力する(ステップS217)。ステップS201〜S217の処理を行うことによって、半導体検査装置10は、検査対象ウェハ50を1ライン分スキャンして取得した撮像データに対して欠陥情報の検査を行い、検査結果を出力することができる。
また、検査対象ウェハ50のスキャンにおいて、ラインセンサ100が複数ライン分のスキャンを行う場合には、それぞれのラインに適した輻輳テストを事前に行っておき、当該輻輳テストの結果から作成された送信タイミングテーブル188に基づいてステップS201〜S217の処理を繰返すことによって、対象ウェハ50全体の正常検査が行われる。
次に、ステップS210で述べたスキャン折返しについて説明する。図11には、ラインセンサ100が検査対象ウェハ50上に形成されたチップ形成領域51に対して行うスキャンの一例が示されている。
図11では、まず、図11の左上の原点(0,0)を開始位置とし、図11の右方向(+X方向)にスキャンが進められる。実際には、検査対象ウェハ50を載置したXYステージ110が図11の左方向(−X方向)に移動することによって、相対的にラインセンサ100が+X方向に移動してスキャンしている状態を実現し、1ライン分の画像データが取得される。
そして、ライセンサ100が図11の右上の(1000,0)の位置に到達した場合には、スキャン折返しが行われる。ここで行われるスキャン折返しは、ラインセンサ100の位置を1ライン分だけ下方(+Y方向)に相対的に移動させ、スキャンの進行方向を−X方向に変更する制御に相当する。
その後、ラインセンサ100は、−X方向にスキャンを行い、1ライン分の画像データを取得する。そして、ラインセンサ100のX座標が0の位置に到達すると、再びスキャン折返しが行われる。ここで行われるスキャン折返しは、ラインセンサ100の位置を1ライン分だけ+Y方向に相対的に移動させ、スキャンの進行方向を+X方向に変更する制御に相当する。
このように、ラインセンサ100を相対的に+X方向又は−X方向に移動させながらスキャンを行い、ラインセンサ100のX座標が0又は1000の位置に到達した場合に、+Y方向に1ライン分だけ相対的に移動させてスキャンの進行方向を反転させるようなスキャン折返しを繰返しながら、ラインセンサ100によって検査対象ウェハ50上のチップ形成領域51全体を撮像する。
ここで、スキャン折返しを行っているときにライセンサ100が撮像可能な領域は、チップが形成されていない領域であり、画像データを撮像する必要がない領域といえる。図11では、このような領域が、撮像不要領域901及び902で示されている。
図11に示すスキャン方法では、ラインセンサ100が、撮像不要領域901及び902を移動中に撮像を行わないことにより、不要な撮像に伴う画像データの生成及び送信を抑制する。その結果、半導体検査装置10内のネットワークにおけるトラフィックの総量を軽減することができる。さらに、スキャン折返し中、すなわち、ラインセンサ100が撮像不要領域901又は902を移動している間に、図10のステップS216における統合された欠陥情報175の送信を行うようにしてもよい。
(1−3)本実施の形態による効果
以上のように、本実施形態による半導体検査装置10は、半導体検査装置10の初期化時にテスト画像を用いた輻輳テストを行うことによって、輻輳の発生しない送信タイミングテーブル188を作成するので、輻輳の発生しない送信タイミングを事前に割出してから検査対象ウェハ50の正常検査を実行することができ、正常検査時に輻輳の発生を防止することができる。
さらに、本実施形態による半導体検査装置10は、半導体検査装置10の初期化時に輻輳テストを実施することにより、半導体検査装置10の個体差に影響されずに、確実に輻輳の発生を防止することが期待できる。
また、本実施形態による半導体検査装置10は、スキャン折返し中に統合された欠陥情報175の送信を行うようにすることにより、撮像に伴う画像データの送信と画像処理結果の送信とを異なるタイミングで行うことができ、画像データの送信と画像処理結果の送信とを原因とする輻輳の発生を防止する効果をさらに期待することができる。
(2)第2の実施の形態
(2−1)本実施の形態による半導体検査装置の構成
以下では、第2の実施の形態による半導体検査装置について説明する。第1の実施の形態による半導体検査装置10では、輻輳テスト時に、輻輳が発生しそうな状況を検知した場合にスイッチ150から送信されるPAUSEフレームの受信履歴に基づいて、輻輳の発生を防止する送信タイミングを割出したが、第2の実施の形態による半導体検査装置では、送信パケットを正常に受信できなかった場合に当該パケットの受信端から送信端に通知される否定型応答(N−ACK:Negative-ACKnowledgement)の受信履歴に基づいて、輻輳の発生を防止する送信タイミングを割出すことを特徴としている。
図12は、第2の実施の形態による半導体検査装置20の構成を示す。図12に示すように、半導体検査装置20の全体的な構成は、図1に示した第1の実施の形態による半導体検査装置10の構成と同様であるが、図1ではPAUSEフレーム受信履歴テーブル143が記憶部140に格納され、PAUSEフレーム受信履歴テーブル189が記憶部185に格納された代わりに、図12ではN−ACK受信履歴テーブル243が記憶部240に格納され、N−ACK受信履歴テーブル289が記憶部285に格納される点が異なる。半導体検査装置20は、図1に示した半導体検査装置10と同じ構成要素については同じ番号を付し、その説明を省略する。
N−ACK受信履歴テーブル243は、輻輳テストの実行時にパケットロスが発生した場合に、送信部130が受信したN−ACKの受信履歴及びパケットロスした送信パケットの情報等が記録されるテーブルである。N−ACK受信履歴テーブル289は、N−ACK受信履歴テーブル243と同じテーブル構造及び同じデータを有する。N−ACK受信履歴テーブル289は、N−ACK受信履歴テーブル243が全体制御部280に送信されることによって設定又は更新される。
図13は、輻輳テスト時におけるN−ACK受信履歴テーブル289の一例であり、図13(a)には1回目の輻輳テスト時におけるN−ACK受信履歴テーブル289Aが示され、図13(b)には2回目の輻輳テスト時におけるN−ACK受信履歴テーブル289Bが示されている。
例えば、N−ACK受信履歴テーブル289Aは、番号欄2891A、受信時刻欄2892A、宛先アドレス欄2893A、送信元アドレス欄2894A、ロストパケットの開始シーケンス番号欄2895A、及びロストパケットのサイズ欄2896Aを有する構造になっている。番号欄2891Aには整理番号が記載され、受信時刻欄2892AにはN−ACKを受信した時刻(t)が記載され、宛先アドレス欄2893Aには当該N−ACKの宛先アドレスが記載される。図13(a)では各行の宛先アドレス欄2893Aに同じ宛先アドレスが記載されているが、この宛先アドレスは、複数のインタフェース宛のマルチキャストアドレスである。送信元アドレス欄2894Aには、N−ACKの送信元アドレスが記載される。ロストパケットの開始シーケンス番号欄2895Aには、ロストパケットの開始シーケンス番号が記載され、ロストパケットのサイズ欄2896Aには、ロストパケットのサイズが記載される。
なお、図13(a)に示すテーブル構造は、N−ACK受信履歴テーブル289(289A,289B)、及びN−ACK受信履歴テーブル243に共通であるので、同様の説明を省略する。
(2−2)本実施の形態による輻輳テスト
次に、半導体検査装置20によって行われる輻輳テストについて説明する。半導体検査装置20によって行われる輻輳テストの手順は、PAUSEフレームの受信履歴に基づいて送信タイミングを変更する(図9のステップS110及びS114〜S115)代わりに、N−ACKの受信履歴に基づいて送信タイミングを変更する点以外は、第1の実施の形態による半導体検査装置10による輻輳テストの手順(図9参照)と同様である。
半導体検査装置20では、輻輳テスト時にスイッチ150で輻輳の発生によるパケットロスが発生した場合に、送信パケットの受信端である画像処理部160が、後続して到着する送信パケットのシーケンス番号からパケットロスを検出し、送信部130にN−ACKを通知する。N−ACKを受信した送信部230は、当該N−ACKの受信時刻(t)、宛先アドレス、送信元アドレス、ロストパケットの開始シーケンス番号、及びロストパケットのサイズをN−ACK受信履歴テーブル289に記録する(図11(a)のN−ACK受信履歴テーブル289Aに相当)。
そして、全体制御部280は、N−ACK受信履歴テーブル289Aを参照し、図9のステップS115における遅延の追加処理と同様にし、N−ACK受信以前の送信パケットの送信タイミングに遅延制御を挿入して送信タイミングテーブル188を更新する。その後、更新した送信タイミングテーブル188に基づいた送信タイミングで2回目の輻輳テストを行い、N−ACKを受信した場合には、さらに送信タイミングテーブル188に遅延制御を挿入して更新する。このように、半導体検査装置20では、輻輳が発生しなくなりN−ACKを受信しなくなるまで輻輳テストを繰返すことによって、最終的に、輻輳の発生しない送信タイミングが記載された送信タイミングテーブル188が作成される。
そして、半導体検査装置20は、正常検査時には、輻輳テストで作成された送信タイミングテーブル188に基づいた送信タイミングに従って送信部230が送信処理を行うことにより、輻輳を発生させずに正常検査を行うことができる。
なお、半導体検査装置20の送信パケットの送信に用いられる伝送プロトコルは、送達確認が可能な伝送プロトコルであればよく、特に限定されない。送達確認が可能な伝送プロトコルとしては、例えば、イーサネット(登録商標)ベースのTCP/IP、SRIO(Serial Rapid I/O)、Infiniband(登録商標)、又はPCIExpress(登録商標)等を用いることができる。
また、送信部230から画像処理部160に対する片方向通信を行うように構成する場合には、全体制御部280が画像処理部160に対してパケットの受信状況を確認するようにしてもよい。このような構成において、輻輳テスト時にパケットロスが発生した場合には、全体制御部280が画像処理部160から確認したパケットロスの発生状況に基づいて送信パケットの送信タイミングに遅延制御を挿入し、送信タイミングテーブル188を更新するようにすればよい。
(2−3)本実施の形態による効果
本実施の形態による半導体検査装置20は、半導体検査装置20の初期化時にテスト画像を用いた輻輳テストを行うことによって、輻輳の発生しない送信タイミングテーブル188を作成するので、第1の実施の形態による半導体検査装置10と同様に、正常検査時に輻輳の発生を防止することができる。
また、本実施の形態による半導体検査装置20は、N−ACKの受信履歴に基づいて輻輳の発生しない送信タイミングを割出すことができるので、ネットワーク内の伝送プロトコルに輻輳の発生時にPAUSEフレームを送信しない伝送プロトコルを用いている場合であっても、第1の実施の形態による半導体検査装置10と同様の効果を期待することができる。
(3)第3の実施の形態
以下では、第3の実施の形態による半導体検査装置について説明する。第1又は第2の実施の形態では、輻輳テスト時のPAUSEフレーム又はN−ACKメッセージの受信履歴に基づいて、送信タイミングテーブルに遅延を追加することによって送信パケットの送信タイミングを変更したが、第3の実施の形態による半導体検査装置では、輻輳テスト時のPAUSEフレーム又はN−ACKメッセージの受信に基づいて、送信パケットを統合することにより、ヘッダやフレーム間ギャップ等によるオーバヘッドを減少させることを特徴としている。
(3−1)本実施の形態による半導体検査装置の構成
第3の実施の形態による半導体検査装置の構成は、第1の実施の形態による半導体検査装置10又は第2の実施の形態による半導体検査装置20の構成を流用することができるが、ここでは、半導体検査装置10と同じ構成を有するとする。
(3−2)本実施の形態による輻輳テスト
図14を参照して、画像分配部#0及び#1が設けられている場合について、本実施の形態による輻輳テストの概要を説明する。
図14の〔1回目の輻輳テスト〕には、画像分配部#0及び#1が1000nsごとにパケットの送信処理を行い、送信処理の開始から〔2000ns〕〜〔3000ns〕の間にPAUSEフレームを受信したことが示されている。このとき、画像分配部#0及び#1において、PAUSEフレームを受信する前に送信処理が行われた複数のパケットが統合され、送信タイミングテーブル188が更新される。具体的には、図14の〔2回目の輻輳テスト〕に示すように、〔1回目の輻輳テスト〕で〔0ns〕に送信処理が開始されたパケットと〔1000ns〕に送信処理が開始された送信パケットとを1つのパケットに統合し、統合したパケットにおける送信処理の開始タイミングを〔0ns〕とする。そして、2回目の輻輳テストでは、更新された送信タイミングテーブル188に記載された送信パターンに基づいて、統合されたパケットが送信される。
ここで、図15を参照して、第3の実施の形態による輻輳テスト時に更新される送信タイミングテーブル188の一例を説明する。図15(a)は、図14の〔1回目の輻輳テスト〕における送信タイミングテーブル188Cを示し、図15(b)には、図14の〔2回目の輻輳テスト〕における送信タイミングテーブル188Dを示す。
図15(a)の送信タイミングテーブル188Cを参照すると、1回目の輻輳テストでは、送信時刻〔1000ns〕ごとに〔512〕バイトサイズの送信パケットを送信するように、送信タイミングが設定されていることが分かる。また、図15(b)の送信タイミングテーブル188Dを参照すると、番号〔0〕の行において、ブロック番号欄1887Dにブロック番号〔1〕,〔2〕が記載されており、サイズ欄1885Dのサイズが〔1024〕になっている。このことから、送信タイミングテーブル188Cにおける番号〔0〕及び〔1〕の送信パケットが、番号〔0〕の送信パケット(サイズ〔1024〕バイト)に統合され、送信タイミングテーブル188Cが送信タイミングテーブル188Dに更新されたことを示している。
2回目の輻輳テストでは、送信タイミングテーブル188Dに記載された送信パターンに基づいて、送信処理が行われる。送信タイミングテーブル188Dの番号〔0〕に記載された送信パケットのように、統合されたパケットが送信された場合には、スイッチ150は、統合前はそれぞれのパケットに対して行っていたヘッダ判定処理を1回で済ませることができるようになり、ヘッダ判定処理に要する処理時間が短縮される。また、パケットを統合することにより、フレーム間ギャップが不要になる分だけ送信処理に要する時間が短縮される。なお、図14では、2つのパケットを1つのパケットに統合している様子を示したが、3以上のパケットが1つのパケットに統合されてもよい。また、図14では、画像分配部#0及び#1でともにパケットを統合したが、画像分配部#0又は#1のいずれかでパケットを統合するようにしたり、交互にパケットを統合するようにしたりしてもよい。
2回目の輻輳テストでPAUSEフレームを受信した場合には、1回目の輻輳テストの場合と同様に、当該PAUSEフレームの受信前に送信処理が行われたパケットを統合し、3回目の輻輳テストを行う。このように、輻輳が発生しなくなりPAUSEフレームを受信しなくなるまで輻輳テストを繰返すことによって、最終的に、輻輳の発生しないパケットの送信パターンが記載された送信タイミングテーブル188が作成される。
そして、第3の実施の形態による半導体検査装置は、正常検査時には、輻輳テストで作成された送信タイミングテーブル188に基づいた送信パターンに従って送信部130が送信処理を行うことにより、輻輳を発生させずに正常検査を行うことができる。
(3−3)本実施の形態による効果
このような第3の実施の形態による半導体検査装置では、半導体検査装置の初期化時にテスト画像を用いた輻輳テストを行い、PAUSEフレーム又はN−ACKの受信履歴に基づいて当該PAUSEフレーム又はN−ACKの受信以前の送信パケットを統合することにより、送信部130による送信パケットの送信処理時間及びスイッチ150による送信パケットの処理時間を短縮することができ、送信部130とスイッチ150との間における輻輳の発生を抑制できる。従って、第3の実施の形態による半導体検査装置では、パケットの統合によって送信パターンを変更した送信タイミングテーブルを用いて正常検査を行うことにより、輻輳の発生を防止することができ、第1又は第2の実施の形態による半導体検査装置と同様の効果を期待することができる。
(4)第4の実施の形態
以下では、第4の実施の形態による半導体検査装置について説明する。第1又は第2の実施の形態では、パケットの送信処理ごとに遅延を加えることによって送信タイミングを変更していたが、本実施の形態では、送信タイミングテーブルにおいて送信時刻を指定するのではなく、撮像タイミングを規定するトリガ信号を基準として、送信タイミングを変更することを特徴としている。
(4−1)本実施の形態による構成
第4の実施の形態による半導体検査装置の構成は、第1の実施の形態による半導体検査装置10又は第2の実施の形態による半導体検査装置20の構成を流用することができるが、ここでは、半導体検査装置10と同じ構成を有するとする。但し、第4の実施の形態による半導体検査装置では、全体制御部180の記憶部185に、送信タイミングテーブル188の代わりに送信タイミングテーブル288が格納され、送信部130の記憶部140に、送信タイミングテーブル142の代わりに送信タイミングテーブル242が格納される。
送信タイミングテーブル288は、全体制御部180で全体制御プログラム186の実行によって作成される。図16(a)の送信タイミングテーブル288Aは、送信タイミングテーブル288の一例である。図16(a)に示すように、送信タイミングテーブル288Aは、番号欄2881A、トリガ信号基準の遅延値欄2882A、シーケンス番号欄2883A、宛先アドレス欄2884A、サイズ欄2885A、チップ番号欄2886A、及びブロック番号欄2887Aを有する構造になっている。トリガ信号基準の遅延値については、後述する輻輳テストの概要で説明する。送信タイミングテーブル242は、全体制御部180で作成された送信タイミングテーブル288が送信部130に送信されることによって設定又は更新される。従って、送信タイミングテーブル242及び288は、同じテーブル構造及び同じデータを有する。
(4−2)本実施の形態による輻輳テスト
図17を参照して、画像分配部#0及び#1が設けられている場合について、本実施の形態による輻輳テストの概要を説明する。
図17の〔1回目の輻輳テスト〕には、画像分配部#0及び#1が1000nsごとにパケットの送信処理を行い、送信処理の開始から〔2000ns〕〜〔3000ns〕の間にPAUSEフレームを受信したことが示されている。このとき、〔2回目の輻輳テスト〕では、画像分配部#0及び#1は、トリガ信号の立ち上がりを契機として、送信処理を行う。送信処理の開始タイミングは、全体制御部180によって決定される。トリガ信号は、正常検査時にはラインセンサ100による撮像タイミングを規定する信号であり、読取り制御部119から送信部130に送信されることにより、送信部130の画像分配部#0及び#1は、トリガ信号の立ち上がりタイミングを検出することができる。画像分配部#0及び#1は、トリガ信号の立ち上がり1回につきそれぞれ1つの送信処理を行う。トリガ信号は、ラインセンサ100の撮像タイミングを規定する信号であるから、言い換えれば、画像データの生成タイミングを規定する信号であるといえる。従って、例えばトリガ信号の1周期の時間以内に1回の撮像で得られる1ライン分の画像データを送信すれば、半導体検査装置はリアルタイムに検査処理を行うことができる。
なお、図17の〔2回目の輻輳テスト〕では、トリガ信号の立ち上がりエッジを送信処理の開始タイミングの基準としたが、送信処理の開始タイミングの基準は、トリガ信号の立ち下がりエッジでもよい。また、所定の基準値を設けてトリガ信号に対するレベルセンスを行って送信処理の開始タイミングを規定してもよい。
ところで、図17の〔2回目の輻輳テスト〕には、2つ目の送信処理の最中にPAUSEフレームを受信したことが示されている。このとき、〔3回目の輻輳テスト〕では、画像分配部#1は、トリガ信号の立ち上がりと同時に送信処理を開始するのではなく、トリガ信号の立ち上がりタイミングの後に所定の遅延値を追加し、当該遅延時間が経過してから送信処理を開始する。なお、画像処理部#1に追加される遅延値は、画像処理部#0における送信処理と画像処理部#1における送信処理とが同時に実行されないように、画像処理部#0における送信処理に要する時間以上の値であることが好ましい。
ここで、図16を参照して、第3の実施の形態による輻輳テスト時に更新される送信タイミングテーブル288の一例を説明する。図16(a)には図17の〔2回目の輻輳テスト〕における送信タイミングテーブル288Aが示され、図16(b)には図17の〔3回目の輻輳テスト〕における送信タイミングテーブル288Bが示されている。送信タイミングテーブル288Aにおいて、トリガ信号基準の遅延値欄2882Aには、1回目の輻輳テストの結果に基づいて設定される2回目の輻輳テスト用の遅延値が記載される。図17を参照して説明したように、2回目の輻輳テストでは遅延値の設定は行われないので、トリガ信号基準の遅延値欄2882Aには、遅延値の設定がないことを示す〔0ns〕が記載されている。また、送信タイミングテーブル288Bにおいて、トリガ信号基準の遅延値2882Bには、2回目の輻輳テストの結果に基づいて設定される3回目の輻輳テスト用の遅延値が記載される。図17を参照して説明したように、3回目の輻輳テストでは、2回目の輻輳テストでPAUSEフレームを受信したことを受けて遅延値が追加されるので、トリガ信号基準の遅延値欄2882Bには、〔1000ns〕の遅延値が記載されている。なお、〔1000ns〕の遅延値は一例であって、限定される値ではない。
その後、送信タイミングテーブル288Bに記載された送信タイミングに基づいて3回目の輻輳テストを行った場合に、さらにPAUSEフレームを受信したときには、当該PAUSEフレームの受信よりも前に行われる送信処理の開始タイミングに、更なる遅延値を追加して送信タイミングテーブル288を更新し、当該送信タイミングテーブル288に記載された送信タイミングに基づいて4回目の輻輳テストを行う。このように第4の実施の形態による半導体検査装置では、PAUSEフレーム又はN−ACKを受信しなくなるまで輻輳テストを繰返すことによって、最終的に、輻輳の発生しない送信タイミングが記載された送信タイミングテーブル288が作成される。
(4−3)本実施の形態による効果
以上のような本実施の形態による半導体検査装置は、半導体検査装置の初期化時に、テスト画像を用いてトリガ信号を送信処理の基準とする輻輳テストを行うことにより、輻輳の発生しない送信タイミングテーブル288を作成することができるので、第1又は第2の実施の形態による半導体検査装置10又は20と同様に、正常検査時に輻輳の発生を防止することができる。
また、本実施の形態による半導体検査装置では、ラインセンサ100によるスキャン動作のために標準的に用いられるトリガ信号を、ネットワーク内の送信タイミングの制御に流用することにより、送信部の送信タイミングを高精度に規定するための特別な機構を設けることなく送信処理の制御を行うことができ、部品コストを低減する効果が期待できる。
(5)他の実施の形態
なお、上述の第1の実施の形態においては、図11のスキャン方法について、ラインセンサ100が撮像不要領域901及び902を移動中に撮像を行わない場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば、ラインセンサ100が撮像不要領域901及び902を移動中に、輻輳テストを実行するようにしてもよい。このような場合に、半導体検査装置10は、正常検査の初期化時にだけ輻輳テストを実行するのではなく、正常検査の途中でも輻輳テストを実行することができるので、例えば、半導体検査装置10の温度変化等の要因によってパケットの伝送速度が変化したような場合でも、輻輳の発生しない送信タイミングを動的に割出し、当該割出した送信タイミングに基づいて、輻輳の発生を防止しながら正常検査を実行することができる。
また、上述の第1、第3及び第4の実施の形態においては、1以上の送信部130に対応して、送信タイミングテーブル188及びPAUSEフレーム受信履歴テーブル189がそれぞれ送信部130の数だけ作成される場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば、PAUSEフレーム受信履歴テーブル189は、送信部130ごとに作成されるPAUSEフレーム受信履歴テーブル143の内容を全体制御部180では1つのPAUSEフレーム受信履歴テーブル189に統合してもよい。このようなPAUSEフレーム受信履歴テーブル189では、それぞれの送信部130におけるPAUSEフレーム受信履歴テーブル143を識別可能な識別欄をテーブル内に追加して管理すればよい。また、上述した第2の実施の形態による半導体検査装置20においても、N−ACK受信履歴テーブル289について同様にテーブルの統合を行ってもよい。
また、上述の第1〜第4の実施の形態においては、スイッチ150は、送信部130又は230と画像処理部160との通信で輻輳が発生し得る状況を検出した場合に輻輳状況を通知する輻輳検出部の一例である。また、送信タイミングテーブル188又は送信タイミングテーブル288は、送信部130又は230による画像データの送信タイミングを規定する送信タイミング情報の一例であり、PAUSEフレーム受信履歴テーブル143又はN−ACK受信履歴テーブル243は、輻輳検出部による輻輳状況の検出履歴を記録する履歴情報の一例である。
本発明は、センサで検出した画像データから欠陥情報を検出する半導体検査装置及び通信輻輳防止方法に適用することができる。
10,20 半導体検査装置
100(100a,100b) ラインセンサ
105 センサ駆動信号生成部
50 検査対象ウェハ
51 チップ形成領域
110 XYステージ
119 読取り制御部
120(120a,120b) A/D変換部
130(130a,130b),230 送信部
131 バッファ
132 画像分配部
133 通信制御部
134 パケット生成部
140,240 記憶部
142,242 送信タイミングテーブル
143 PAUSEフレーム受信履歴テーブル
150 スイッチ
160(160a,160b) 画像処理部
161,171,181 CPU
162,172,182 メモリ
163 画像処理プログラム
170 統合サーバ
173,185 記憶部
174 統合処理プログラム
175 欠陥情報
180 全体制御部
183 ユーザ入力手段
184 表示装置
186 全体制御プログラム
187 画像分配部テーブル
188,288 送信タイミングテーブル
189 PAUSEフレーム受信履歴テーブル
190 画像データ取得部
243,289 N−ACK受信履歴テーブル

Claims (14)

  1. 検査対象物の欠陥情報の有無を検査する正常検査を行う半導体検査装置において、
    前記半導体検査装置内の各部を制御する全体制御部と、
    前記検査対象物を撮像し、該撮像により得られた画像データを出力する画像データ取得部と、
    前記画像データ取得部から出力される前記画像データを複数に分割して送信する送信部と、
    前記送信部から受信した前記画像データに対して欠陥情報の有無を検査し、検査結果を前記全体制御部に送信する画像処理部と、
    前記送信部と前記画像処理部との通信で輻輳が発生し得る状況を検出した場合に輻輳状況を通知する輻輳検出部と
    を備え、
    前記正常検査を行う前にテスト用の画像データを用いた輻輳テストを行い、
    前記輻輳テスト時には、
    前記送信部が、前記輻輳検出部から輻輳状況の通知を受信した場合に該輻輳状況を履歴情報として記録し、
    前記全体制御部が、前記送信部による前記画像データの送信タイミングを規定する送信タイミング情報を前記履歴情報に基づいて更新し、
    前記輻輳テスト時及び前記正常検査時には、
    前記送信部が、前記更新された送信タイミング情報の規定に従って前記画像データを送信する
    ことを特徴とする半導体検査装置。
  2. 前記輻輳テスト時には、
    前記送信部が前記テスト用の画像データを複数に分割して送信し、
    前記送信部が前記輻輳検出部から輻輳情報の通知を受信した場合には、全体制御部が当該輻輳情報の受信前に送信される画像データの送信タイミングに遅延を追加して前記送信タイミング情報を更新する処理と、前記更新された送信タイミング情報の規定に従って前記送信部が前記複数に分割した画像データを再送信する処理とからなる一連の処理が、前記輻輳検出部から輻輳情報の通知を受信しなくなるまで繰返され、
    前記正常検査時には、
    前記送信部が、前記輻輳テストの結果更新された前記送信タイミング情報の規定に従って前記検査対象物の画像データを複数に分割して送信する
    ことを特徴とする請求項1に記載の半導体検査装置。
  3. 前記輻輳検出部は、前記送信部と前記画像処理部との通信で輻輳が発生し得る状況を検出した場合にPAUSEフレームを送信し、
    前記PAUSEフレームを受信した前記送信部は、当該PAUSEフレームの受信履歴を前記履歴情報に記録する
    ことを特徴とする請求項1に記載の半導体検査装置。
  4. 前記輻輳検出部は、前記送信部と前記画像処理部との通信で輻輳が発生し得る状況を検出した場合に否定型応答(N−ACK)を送信し、
    前記N−ACKを受信した前記送信部は、当該N−ACKの受信履歴を前記履歴情報に記録する
    ことを特徴とする請求項1に記載の半導体検査装置。
  5. 前記輻輳テスト時には、
    前記送信部が前記テスト用の画像データを複数に分割して送信し、
    前記送信部が前記輻輳検出部から輻輳情報の通知を受信した場合には、全体制御部が当該輻輳情報の受信前に送信される複数の画像データを統合して送信するように送信パターンを変更して前記送信タイミング情報を更新する処理と、前記更新された送信タイミング情報の規定に従って前記送信部が前記複数に分割した画像データを再送信する処理とからなる一連の処理が、前記輻輳検出部から輻輳情報の通知を受信しなくなるまで繰返され、
    前記正常検査時には、
    前記送信部が、前記輻輳テストの結果更新された前記送信タイミング情報の規定に従って前記検査対象物の画像データを複数に分割して送信する
    ことを特徴とする請求項1に記載の半導体検査装置。
  6. 前記画像データ取得部による検査対象物の撮像タイミングを規定するトリガ信号を生成するトリガ信号生成部をさらに備え、
    前記全体制御部が、前記トリガ信号生成部によって生成される前記トリガ信号を基準として、前記送信タイミング情報に規定される送信処理の開始タイミングを決定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の半導体検査装置。
  7. 前記画像データ取得部は、検査対象物を載置して移動する位置決めステージと、前記位置決めステージの移動により前記検査対象物に対して相対的に移動して検査対象物を撮像するラインセンサとを有し、
    前記全体制御部は、前記検査対象物上のチップが形成されていない領域を前記ラインセンサの撮像領域が移動しているタイミングで、前記画像処理部に前記画像データの検査結果の送信を指示する
    ことを特徴とする請求項1に記載の半導体検査装置。
  8. 検査対象物の欠陥情報の有無を検査する正常検査を行う半導体検査装置の通信輻輳防止方法において、
    前記半導体検査装置は、前記半導体検査装置内の各部を制御する全体制御部と、前記検査対象物を撮像し、該撮像により得られた画像データを出力する画像データ取得部と、前記画像データ取得部から出力される前記画像データを複数に分割して送信する送信部と、前記送信部から受信した前記画像データに対して欠陥情報の有無を検査し、検査結果を前記全体制御部に送信する画像処理部と、前記送信部と前記画像処理部との通信で輻輳が発生し得る状況を検出した場合に輻輳状況を通知する輻輳検出部とを有し、
    前記正常検査を行う前にテスト用の画像データを用いた輻輳テストを行い、
    前記輻輳テスト時には、
    前記送信部が、前記輻輳検出部から輻輳状況の通知を受信した場合に該輻輳状況を履歴情報として記録し、
    前記全体制御部が、前記送信部による前記画像データの送信タイミングを規定する送信タイミング情報を前記履歴情報に基づいて更新し、
    前記輻輳テスト時及び前記正常検査時には、
    前記送信部が、前記更新された送信タイミング情報の規定に従って前記画像データを送信する
    ことを特徴とする通信輻輳防止方法。
  9. 前記輻輳テスト時には、
    前記送信部が前記テスト用の画像データを複数に分割して送信し、
    前記送信部が前記輻輳検出部から輻輳情報の通知を受信した場合には、全体制御部が当該輻輳情報の受信前に送信される画像データの送信タイミングに遅延を追加して前記送信タイミング情報を更新する処理と、前記更新された送信タイミング情報の規定に従って前記送信部が前記複数に分割した画像データを再送信する処理とからなる一連の処理が、前記輻輳検出部から輻輳情報の通知を受信しなくなるまで繰返され、
    前記正常検査時には、
    前記送信部が、前記輻輳テストの結果更新された前記送信タイミング情報の規定に従って前記検査対象物の画像データを複数に分割して送信する
    ことを特徴とする請求項8に記載の通信輻輳防止方法。
  10. 前記輻輳検出部が、前記送信部と前記画像処理部との通信で輻輳が発生し得る状況を検出した場合にPAUSEフレームを送信し、
    前記PAUSEフレームを受信した前記送信部が、当該PAUSEフレームの受信履歴を前記履歴情報に記録する
    ことを特徴とする請求項8に記載の通信輻輳防止方法。
  11. 前記輻輳検出部が、前記送信部と前記画像処理部との通信で輻輳が発生し得る状況を検出した場合に否定型応答(N−ACK)を送信し、
    前記N−ACKを受信した前記送信部が、当該N−ACKの受信履歴を前記履歴情報に記録する
    ことを特徴とする請求項8に記載の通信輻輳防止方法。
  12. 前記輻輳テスト時には、
    前記送信部が前記テスト用の画像データを複数に分割して送信し、
    前記送信部が前記輻輳検出部から輻輳情報の通知を受信した場合には、全体制御部が当該輻輳情報の受信前に送信される複数の画像データを統合して送信するように送信パターンを変更して前記送信タイミング情報を更新する処理と、前記更新された送信タイミング情報の規定に従って前記送信部が前記複数に分割した画像データを再送信する処理とからなる一連の処理が、前記輻輳検出部から輻輳情報の通知を受信しなくなるまで繰返され、
    前記正常検査時には、
    前記送信部が、前記輻輳テストの結果更新された前記送信タイミング情報の規定に従って前記検査対象物の画像データを複数に分割して送信する
    ことを特徴とする請求項8に記載の通信輻輳防止方法。
  13. 前記半導体検査装置が、前記画像データ取得部による検査対象物の撮像タイミングを規定するトリガ信号を生成するトリガ信号生成部をさらに有し、
    前記全体制御部が、前記トリガ信号生成部によって生成される前記トリガ信号を基準として、前記送信タイミング情報に規定される送信処理の開始タイミングを決定する
    ことを特徴とする請求項8に記載の通信輻輳防止方法。
  14. 前記画像データ取得部が、検査対象物を載置して移動する位置決めステージと、前記位置決めステージの移動により前記検査対象物に対して相対的に移動して検査対象物を撮像するラインセンサとを有し、
    前記全体制御部が、前記検査対象物上のチップが形成されていない領域を前記ラインセンサの撮像領域が移動しているタイミングで、前記画像処理部に前記画像データの検査結果の送信を指示する
    ことを特徴とする請求項8に記載の通信輻輳防止方法。
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