JP2013207569A - 光送受信装置、光伝送方法および光送信装置 - Google Patents

光送受信装置、光伝送方法および光送信装置 Download PDF

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Abstract

【課題】伝送特性を向上させること。
【解決手段】光送受信装置100は、光送信装置110と、光受信装置130と、強度取得部133と、強度比制御部118と、を含んでいる。光送信装置110は、第1偏光方向の第1信号光と、第1偏光方向と異なる第2偏光方向の第2信号光と、を偏波多重して送信する。光受信装置130は、光送信装置110から送信されて光ネットワーク120を通過した信号光を受信する。強度取得部133は、光受信装置130によって受信された信号光に含まれる第1信号光と第2信号光との強度の大小関係を示す情報を取得する。強度比制御部118は、光送信装置110から送出される信号光に含まれる第1信号光と第2信号光との強度の大小関係を、強度取得部133によって取得された情報が示す大小関係と逆になるように制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、光送受信装置、光伝送方法および光送信装置に関する。
高速な光送受信装置の実現の要求が高まってきている。一信号の多重度をあげるための方式として、たとえば光位相変調方式が知られている。たとえば、4値の位相変調を用いるQPSK(Quadrature Phase Shift Keying:四位相偏移変調)を適用した光送受信装置が知られている。
また、さらなる伝送信号の高速化のために、光偏波多重技術の開発が行われている。光偏波多重は、たとえば、同一波長の互いに直交する2つの偏波を利用する方式である。また、偏波多重光送受信装置の光送信装置から送信される信号光の偏波間の強度偏差を小さくする技術が知られている(たとえば、下記特許文献1,2参照。)。
特開2011−44906号公報 特開2011−28087号公報
しかしながら、上述した従来技術では、偏波間の強度偏差を小さくしても、偏波間のOSNR(Optical Signal Noise Ratio:信号光雑音比)の偏差によって伝送特性が劣化するという問題がある。
本発明は、上述した従来技術による問題点を解消するため、伝送特性を向上させることができる光送受信装置、光伝送方法および光送信装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、本発明の一側面によれば、第1偏光方向の第1信号光と、前記第1偏光方向と異なる第2偏光方向の第2信号光と、を偏波多重して送信する光送信装置と、前記光送信装置から送信されて光伝送路を通過した信号光を受信する光受信装置と、を含む光送受信装置において、前記光受信装置によって受信された信号光に含まれる前記第1信号光と前記第2信号光との強度の大小関係を示す情報を取得し、前記送信される信号光に含まれる前記第1信号光と前記第2信号光との強度の大小関係を、取得された前記情報が示す大小関係と逆になるように制御する光送受信装置、光伝送方法および光送信装置が提案される。
本発明の一側面によれば、伝送特性を向上させることができるという効果を奏する。
図1は、実施の形態にかかる光送受信装置の一例を示す図である。 図2は、光ネットワークの特性を示す光ネットワークモデルの一例を示す図である。 図3は、偏波間の強度制御の一例を示す図である。 図4−1は、実施の形態にかかる光送信装置の構成例1を示す図である。 図4−2は、図4−1に示した光送信装置の変形例を示す図である。 図5−1は、実施の形態にかかる光送信装置の構成例2を示す図である。 図5−2は、図5−1に示した光送信装置の変形例を示す図である。 図6は、低周波信号が重畳された信号光の一例を示す図である。 図7は、実施の形態にかかる光受信装置の構成例1を示す図である。 図8−1は、図7に示した同期検波回路(X偏波)の構成の一例を示す図である。 図8−2は、図7に示した同期検波回路(Y偏波)の構成の一例を示す図である。 図9は、図7に示した制御演算部の動作例を示すフローチャートである。 図10−1は、偏波回転器の制御の一例を示す図(その1)である。 図10−2は、偏波回転器の制御の一例を示す図(その2)である。 図11は、図7に示した光受信装置の変形例を示す図である。 図12は、図11に示した制御演算部の動作例を示すフローチャートである。 図13は、実施の形態にかかる光受信装置の構成例2を示す図である。 図14−1は、図13に示した同期検波回路(X偏波)の構成の一例を示す図である。 図14−2は、図13に示した同期検波回路(Y偏波)の構成の一例を示す図である。 図15は、図13に示した制御演算部の動作例を示すフローチャートである。 図16−1は、偏波回転器の制御の一例を示す図(その1)である。 図16−2は、偏波回転器の制御の一例を示す図(その2)である。 図16−3は、偏波回転器の制御の一例を示す図(その3)である。 図17は、図13に示した光受信装置の変形例を示す図である。 図18は、図17に示した制御演算部の動作例を示すフローチャートである。 図19−1は、実施の形態にかかる光送信装置の構成例3を示す図である。 図19−2は、図19−1に示した光送信装置の変形例を示す図である。 図20は、図19−1,図19−2に示した強度比制御部の動作の一例を示すフローチャートである。 図21は、図1に示した光送受信装置の具体例を示す図である。 図22−1は、図21に示した光受信装置の構成例1を示す図である。 図22−2は、図21に示した光受信装置の構成例2を示す図である。
以下に添付図面を参照して、本発明にかかる光送受信装置、光伝送方法および光送信装置の実施の形態を詳細に説明する。
(実施の形態)
(実施の形態にかかる光送受信装置)
図1は、実施の形態にかかる光送受信装置の一例を示す図である。図1に示すように、実施の形態にかかる光送受信装置100は、光送信装置110と、光ネットワーク120と、光受信装置130と、を含む光伝送システムである。光送信装置110は、互いに直交するX偏波およびY偏波によって偏波多重した信号光を、光ネットワーク120を介して光受信装置130へ送信する。
<光送信装置>
光送信装置110は、光源111aと、分岐部111bと、データ部112x,112yと、駆動部113x,113yと、変調器114x,114yと、強度調整素子115x,115yと、偏波調整部116aと、カプラ116bと、を備えている。また、光送信装置110は、受信部117と、強度比制御部118と、を備えている。
光源111aは、光を生成して分岐部111bへ出射する。光源111aが出射する光は、たとえば直線偏光(たとえばX偏波)のCW光(Continuous Wave:連続光)である。分岐部111bは、光源111aから出射された光を分岐し、分岐した各光をそれぞれ変調器114x,114yへ出射する。
データ部112xは、X偏波によって伝送するデータを生成し、生成したデータを駆動部113xへ出力する。データ部112yは、Y偏波によって伝送するデータを生成し、生成したデータを駆動部113yへ出力する。
駆動部113xは、データ部112xから出力されたデータに応じた駆動電圧を変調器114xへ出力する。駆動部113yは、データ部112yから出力されたデータに応じた駆動電圧を変調器114yへ出力する。
変調器114xは、分岐部111bから出射された光を、駆動部113xから出力された駆動電圧に応じて変調する。変調器114xは、変調した信号光を強度調整素子115xへ出射する。変調器114yは、分岐部111bから出射された光を、駆動部113yから出力された駆動電圧に応じて変調する。変調器114yは、変調した信号光を強度調整素子115yへ出射する。
強度調整素子115xは、変調器114xから出射された信号光の強度を調整し、強度を調整した信号光をカプラ116bへ出射する。強度調整素子115yは、変調器114yから出射された信号光の強度を調整し、強度を調整した信号光を偏波調整部116aへ出射する。強度調整素子115x,115yのそれぞれは、たとえば、信号光を可変の減衰量によって減衰させる減衰器や、信号光を可変の増幅量によって増幅させる増幅器によって実現することができる。
偏波調整部116aは、強度調整素子115yから出射された信号光の偏光方向を調整し、変調方向を調整した信号光をカプラ116bへ出射する。偏波調整部116aによる偏光方向の調整は、強度調整素子115xおよび偏波調整部116aからカプラ116bへ出射される各信号光がそれぞれX偏波およびY偏波となるように行われる。
たとえば、光源111aがX偏波の信号光を出射する場合は、偏波調整部116aは、強度調整素子115yから出射された信号光の偏光方向を90度回転させる1/2波長板とすることができる。これにより、強度調整素子115yから出射されたX偏波の信号光をY偏波の信号光に変換することができる。
図1に示す例では偏波調整部116aを強度調整素子115yの後段に設ける構成としたが、偏波調整部116aを強度調整素子115xの後段に設けてもよい。また、偏光方向を反対方向に45度回転させる波長板を、偏波調整部116aとして強度調整素子115x,115yのそれぞれの後段に設けてもよい。また、偏波調整部116aは、分岐部111bと変調器114x,114yとの間や、変調器114x,114yと強度調整素子115x,115yとの間に設けられてもよい。
カプラ116bは、強度調整素子115xから出射されたX偏波の信号光(第1信号光)と、偏波調整部116aから出射されたY偏波の信号光(第2信号光)と、を合波する偏波多重部である。これにより、X偏波の信号光と、Y偏波の信号光と、が偏波多重される。カプラ116bは、偏波多重した信号光を光ネットワーク120へ送出する。
受信部117は、光受信装置130から送信された受信強度比情報を受信する。受信強度比情報は、光受信装置130において受信された信号光に含まれるX偏波成分とY偏波成分の強度比(強度の比率)を特定可能な情報である。受信部117は、受信した受信強度比情報を強度比制御部118へ出力する。
強度比制御部118は、受信部117から出力された受信強度比情報に基づいて、強度調整素子115x,115yにおける信号光の強度の調整を制御する。たとえば、強度比制御部118は、強度調整素子115x,115yにおける減衰量を制御する。具体的には、強度比制御部118は、光送信装置110から送信される信号光に含まれるX偏波成分とY偏波成分の強度比と、光受信装置130において受信された信号光に含まれるX偏波成分とY偏波成分の強度比と、の積が一定値(たとえば1)になるように制御を行う。
図1に示す例では、X偏波の経路とY偏波の経路にそれぞれ強度調整素子115x,115yを設ける構成としたが、X偏波の経路とY偏波の各経路の少なくとも一方に強度調整素子を設けることができる。これにより、光送信装置110から送信される信号光に含まれるX偏波成分とY偏波成分の強度比を調整することができる。
<光ネットワーク>
光ネットワーク120は、光送信装置110から送出された信号光を通過させ、光受信装置130へ送出する光伝送路である。光ネットワーク120は、通過させる信号光を増幅させる光増幅器121a,122a,123a,…および光ファイバ121b,122b,123b,…を含んでいる。また、光ネットワーク120はPDL(Polarization Dependent Loss:偏波依存損失)を有する光伝送路である。
<光受信装置>
光受信装置130は、分岐部131と、受信処理部132と、強度取得部133と、送信部134と、を備えている。分岐部131は、光ネットワーク120から送出された信号光を分岐する強度カプラである。分岐部131は、分岐した各信号光を受信処理部132および強度取得部133へ出射する。受信処理部132は、分岐部131から出射された信号光の受信処理を行い、受信処理により得られたデータを出力する。
強度取得部133は、分岐部131から出射された信号光に含まれるX偏波成分とY偏波成分の強度比を特定可能な受信強度比情報を取得し、取得した受信強度比情報を送信部134へ出力する。具体的には、強度取得部133は、分岐部131から出射された信号光に含まれるX偏波成分とY偏波成分の各強度を測定する。そして、強度取得部133は、測定した各強度の比を算出し、算出した比を示す情報を受信強度比情報として送信部134へ出力する。または、強度取得部133は、測定した各強度を示す情報を受信強度比情報として送信部134へ出力してもよい。
送信部134は、強度取得部133から出力された受信強度比情報を光送信装置110へ送信する。送信部134から光送信装置110への受信強度比情報の送信には、光通信や電気通信などの有線通信や無線通信など、各種の通信方式を用いることができる。なお、送信部134から光送信装置110への受信強度比情報の送信における遅延量は、受信強度比情報によるフィードバック制御のループ応答速度に対して無視できる程度に小さくすることが望ましい。
図1に示す例では、受信部117および強度比制御部118を光送信装置110に設ける構成について説明したが、受信部117および強度比制御部118を光送信装置110の外部に設ける構成としてもよい。また、強度取得部133および送信部134を光受信装置130に設ける構成としたが、強度取得部133および送信部134を光受信装置130の外部に設ける構成としてもよい。
また、図1に示す例では、強度比制御部118を光送信装置110に設ける構成について説明したが、強度比制御部118を光受信装置130に設けてもよい。この場合は、強度比制御部118は、送信部134および受信部117を介して制御信号を送信することによって強度調整素子115x,115yを制御する。また、強度比制御部118は、NMS(Network Management System:ネットワーク管理システム)などに設けられていてもよい。
なお、強度比制御部118における受信強度比情報を用いたフィードバック制御には、たとえばPID(Proportinal:比例 Integral:積分 Differential:微分)制御などを用いることができる。
(偏波間のOSNRの偏差による伝送特性の劣化)
偏波間のOSNRの偏差による伝送特性の劣化について説明する。光ファイバ伝送路では、PDLが発生することが知られている。たとえば、光ファイバの単体の伝達特性や、断線などを修理した際のスプライス部、伝送路中に設置された光増幅器におけるカプラやアイソレータなどが、偏波依存損失の発生要因として知られている。
また、光ファイバ伝送路の光増幅器で付加されるASE(Amplified Spontaneous Emission:自然放出)光ノイズは、光増幅器へ入力される強度に依存することが知られている。このため、光ファイバ伝送路中で偏波間の信号光強度に差が生じると、偏波多重された信号の2つの偏波間でOSNRに偏りが生じる。
また、一方の偏波信号のOSNRが、他方のOSNRより劣化が大きくなると、偏波多重信号光全体の信号品質は、OSNR劣化が大きい偏波信号が足かせとなって、伝送距離を延ばすことが困難になる。これは、一般の偏波多重光送受信装置において、信号のX偏波とY偏波の信号源(回線)は別々ではなく同じ信号源としており、一つの信号源を2つの信号に分割してそれぞれの偏波信号とする構成としているためである。この場合に、たとえば一方の偏波信号はOSNRの劣化が小さいが、他方の偏波信号はOSNRの劣化が大きく光受信装置130が識別できないといったケースでは、一つの信号源を2分割された信号のうちの1つの信号は識別できない。このため、その信号源を伝送できないことになる。
また、2つの偏波それぞれのOSNRについても同様である。たとえば、ある偏波信号のOSNRは20[dB]、もう一方は30[dB]とした場合に、この2つの偏波多重信号全体のOSNRの平均は10×LOG(10(20/10)+10(30/10))=27.4[dB]となる。しかし、その信号光を単にOSNRが27.4[dB]の信号とみなすことはできず、実際にはOSNRが悪い20[dB]が足かせとなって、伝送可能な距離が制限される。
したがって、偏波多重信号の信号品質を補償する場合には、偏波間のOSNRに偏りが生じないよう伝送することが望ましい。また、偏波多重信号光は2つの偏波に強度を分割して伝送する構成であるが、同じ強度を伝送する場合では、単一偏波信号の伝送に比べ偏波多重信号光を伝送する方が、ある一つの偏波面に強度が集中しないという構成である。このため、非線形効果による信号品質の劣化は発生しにくいという特徴がある。しかしながら、光ファイバ伝送路におけるPDLにより偏波多重信号光の偏波間に強度差が生じると、偏波信号間のOSNRに差が生じると同時に、一方の偏波信号の強度は他方の強度に比べ大きいことから、非線形効果による信号品質の劣化が発生しやすくなる。
これに対して、光送受信装置100においては、送信側における各偏波成分の強度の大小関係が、受信側において測定された各偏波成分の大小関係と反対になるように調整される。これにより、各偏波成分のOSNRの差が小さくなり、伝送特性を向上させることができる。
図2は、光ネットワークの特性を示す光ネットワークモデルの一例を示す図である。図1に示した光ネットワーク120においては、たとえば光増幅器121a,122a,123a,…と光ファイバ121b,122b,123b,…が直列に接続されている(たとえば、数十[km/スパン])。したがって、図1に示した光ネットワーク120の特性は、図2に示す光ネットワークモデル200のように示すことができる。光ネットワークモデル200は、光ネットワーク120のPDLに着目したモデルである。
光ネットワークモデル200は、光増幅器211、光減衰器221(ATT:Attenuator)、偏波回転素子231およびPDL素子241がNケ直列に接続された構成を示している。光減衰器221とPDL素子241はそれぞれ偏波無依存および偏波依存の強度損失素子である。
光減衰器221は、偏波無依存の強度損失素子である。光減衰器221は、光ファイバ(たとえば光ファイバ121b,122b,123b,…)などの損失を示し、たとえば約−0.2[dB/km]×伝送距離[km]に相当する。
PDL素子241は、偏波依存の強度損失素子である。PDL素子241は、たとえば伝送路の光ファイバで約0.5[dB/スパン]程度の分布定数や、スプライスや光カプラ、アイソレータなどのたとえば約0.5[dB/箇所]程度で数箇所に集中定数のように点在している素子を示している。偏波回転素子231は、光ファイバの形状の変化などに応じて変化する偏波状態を示している。
光増幅器211から出力される信号光のOSNRは、たとえば下記(1)式によって示すことができる。下記(1)式において、Psigは、光増幅器211から出力される信号光の強度[W]であり、Psig=G×Pinである。Gは、光増幅器211による光増幅率である。Pinは、光増幅器211へ入力された信号光の強度[W]である。
Paseは、光増幅器211で発生して出力されるASE強度[W]である。Baseは、光増幅器211で発生して出力されるASEの帯域幅[m]である。Boは、規格化帯域幅[m]であり、たとえば0.1[nm]である。
Figure 2013207569
G>>1の場合、G≒G−1とすると、上記(1)式は下記(2)式のようになる。下記(2)式において、NFは、雑音指数である。hはプランク定数である。vは振動数である。なお、上記(1)式および下記(2)式のOSNRは、信号光強度対ノイズ強度の真数比であり、デシベル換算した場合は10*LOG(OSNR)となる。
Figure 2013207569
図2に示したN個の光増幅器211の各OSNRをそれぞれOSNR1〜OSNRNとすると、N個の光増幅器211により中継した信号光のOSNRは、下記(3)式のようになる。
Figure 2013207569
上記(3)式は、上記(2)式に基づいて下記(4)式のようになる。
Figure 2013207569
上記(4)式に基づいて、X偏波成分のOSNRXpolaは、下記(5)式のように示すことができる。また、上記(4)式に基づいて、Y偏波成分のOSNRYpolaは、下記(6)式のように示すことができる。下記(5)式および(6)式において、NF1〜NFNは、それぞれN個の光増幅器211の雑音指数NFである。Pin1〜PinNは、それぞれN個の光増幅器211へ入力された信号光の強度Pinである。
Figure 2013207569
Figure 2013207569
ここで、光ファイバ伝送中の損失が偏波に無依存であったと仮定する。この場合は、光増幅器211へ入力されたX偏波とY偏波の強度(Pin1-Xpola,Pin1-Ypol)は、光増幅器211の出力が次段の光増幅器211の光入力強度(Pin2)に作用し、さらに同様にその後段の光増幅器211に数珠つなぎに作用する。
たとえば、光増幅器211のX偏波の強度よりY偏波の強度の方が小さい場合、次段の光増幅器211の入力に影響する結果、OSNRはX偏波よりY偏波の方が大きく劣化することになる。いいかえれば、光ファイバ伝送中の損失が偏波に無依存である場合は、光送信装置110のX偏波とY偏波の強度の差を最小とすることにより、X偏波とY偏波のOSNRの差が最小になり、偏波多重信号全体のOSNRの劣化を最小にすることができる。
しかしながら、実際の光ファイバ伝送中の損失は、図2のPDL素子241に示すように偏波依存性がある。また、複数の光増幅器211の間のSMF(Single Mode Fiber:シングルモードファイバ)などの光伝送路においては、形状の変化などによって偏波状態が保持されずに変化する。このため、PDL素子241を介して伝送されることにより偏波依存損失が発生することになる。つまり、ある光増幅器211へ入力されるX偏波の強度とY偏波の強度の比は、次段の光増幅器211へ入力されるX偏波の強度とY偏波の強度の比と必ずしも一致しない。
また、ある一スパンのみにおける現象について説明したが、OSNRの劣化が大きくなる光増幅器211を多中継する長距離伝送では、多スパンでPDLが発生していることになる。この場合、光送信装置110が出力した偏波多重信号光のX偏波に対するPDLによる損失とY偏波に対するPDLの損失は、それぞれのスパンでPDL素子241の総和を上限とする範囲の中で無作為に発生することになる。
また、ある時間経過前後で偏波状態が変化するという現象から、X偏波の強度の損失とY偏波の強度の損失が変化しうる。このため、上述した各式が示すように、X偏波およびY偏波のOSNRは時間経過とともに変化することになる。
光送受信装置100においては、伝送後の光受信装置130における偏波ごとの光入力強度を検出し、検出結果を光送信装置110へ送信し、光送信装置110における偏波ごとの光出力強度を操作するフィードバック制御が行われる。これにより、各偏波のそれぞれでOSNRが時間経過とともに変化する状況下で、偏波多重信号光全体のOSNRを補償することができる。
(フィードバック制御)
つぎに、フィードバック制御の目標とそれに対する強度比制御部118の動作について説明する。
上述のように、多中継光送受信装置では、初段の光増幅器211へ入力された信号光はG倍されてASE光ノイズが付加された後、PDL素子241を介して次段の光増幅器211へ入力される構成が多スパン数珠つなぎとなった構成といえる。
光送受信装置100においては、たとえば、それぞれの光増幅器211へ入力されるX偏波の強度Pin1-Xpola,Pin2-Xpola,…,PinN-Xpolaと、Y偏波の強度Pin1-Ypola,Pin2-Ypola,…,PinN-Ypolaと、が全伝送スパンに渡って平均化され釣り合うように制御される。これにより、偏波間のOSNRの差を小さくすることが期待できる。
たとえば、ある光増幅器211ではX偏波の方がY偏波よりPinが小さくOSNRの劣化が大きいとしても、別の光増幅器211ではPDLなどにより、この関係が逆転する場合がある。また、PDL素子241は最大0.5[dB]程度で複数個所に点在し、多スパン伝送中にそれらが無作為に発生している条件下では、ある一方の偏波信号のみがPDLによる損失が常に大きいという状態は考えにくい。ただし、その伝送スパンは、たとえばOSNRリミットで知られるように有限であるので、X偏波およびY偏波の強度にPDLによる損失が無作為に発生するといっても、X,Y偏波へのPDLによる強度損失量が均等になる訳ではない。
これらを考慮した場合に、伝送前後でX偏波の強度とY偏波の強度の比が逆転するように制御することにより、X偏波とY偏波それぞれのOSNRの差を小さくすることが期待できる。光送受信装置100によって期待できる効果は、実際に適用する回線のPDLの量によって異なる。上述したOSNRを算出する数式に当てはめて試算することにより、その効果はケースごとに具体化できる。
図3は、偏波間の強度制御の一例を示す図である。図3の横軸は、光送信装置110から光受信装置130までの信号光の伝送距離を示している。横軸のTXoutは、光送信装置110の位置を示している。横軸のRXinは、光受信装置130の位置を示している。図3の縦軸は、光振幅[ratio]を示している。
光振幅311は、光送信装置110から送信される信号光に含まれるX偏波成分の光振幅(強度)を示している。光振幅312は、光送信装置110から送信される信号光に含まれるY偏波成分の光振幅を示している。光振幅321は、光受信装置130に受信される信号光に含まれるX偏波成分の光振幅を示している。光振幅322は、光受信装置130に受信される信号光に含まれるY偏波成分の光振幅を示している。
光振幅311,312,321,322に示すように、伝送前後でX偏波の強度とY偏波の強度の比が逆転するように制御することにより、X偏波とY偏波それぞれのOSNRの差を小さくすることができる。
また、一方の偏波に強度が集中することを避けることにより、光ファイバ伝送路中の非線形現象による信号品質の劣化を抑制することができる。たとえば、WDM(Wavelength Division Multiplexing:波長分割多重)光送受信装置において、XPMによる隣接チャネルへの信号品質劣化も抑制することが可能である。
光振幅311,321は、たとえばPsig_x/(Psig_x+Psig_y)のように正規化して示すことができる。光振幅312,322は、たとえばPsig_y/(Psig_x+Psig_y)のように正規化して示すことができる。このように、送信側と受信側の強度が異なることや、強度の検出タイミングが同時ではなく、PDLによらない強度が時間経過で変動している中で時分割で送信側と受信側の強度を検出するような場合を想定し、正規化した強度を算出することが望ましい。
光送信装置110から送信される信号光におけるY偏波成分の強度に対するX偏波成分の強度の比をTXratio=Psig_x/Psig_yとする。また、光受信装置130が受信する信号光におけるY偏波成分の強度に対するX偏波成分の強度の比をRXratioとする。この場合は、フィードバック制御目標は、TXratio=1/RXratioとなる。
TXratio×RXratio>1の場合は、強度比制御部118は、Y偏波の強度に対するX偏波の強度の比を低下させる制御を行う。たとえば、強度比制御部118は、X偏波に対応する強度調整素子115xの減衰量を増加させる。または、強度比制御部118は、Y偏波に対応する強度調整素子115yの減衰量を減少させてもよい。または、強度比制御部118は、強度調整素子115xの減衰量の増加と、強度調整素子115yの減衰量の減少と、の両方を行ってもよい。
TXratio×RXratio=1の場合は、強度比制御部118は、Y偏波の強度に対するX偏波の強度の比を維持する。たとえば、強度比制御部118は、強度調整素子115x,115yの減衰量を維持する。
TXratio×RXratio<1の場合は、強度比制御部118は、Y偏波の強度に対するX偏波の強度の比を増加させる制御を行う。たとえば、強度比制御部118は、Y偏波に対応する強度調整素子115yの減衰量を増加させる。または、強度比制御部118は、X偏波に対応する強度調整素子115xの減衰量を減少させてもよい。または、強度比制御部118は、強度調整素子115yの減衰量の増加と、強度調整素子115xの減衰量の減少と、の両方を行ってもよい。
たとえば、光送信装置110から送信される信号光におけるX偏波とY偏波の強度[W]の比が0.40:0.60であり、光受信装置130が受信した信号光におけるX偏波とY偏波の強度[W]の比が0.45:0.55であったとする。この場合は、TXratio×RXratio=0.40/0.60×0.45/0.55=0.545…<1であるので、強度比制御部118は、Y偏波の強度に対するX偏波の強度の比を増加させる制御を行う。
これにより、次の状態ではX偏波の強度が0.01の割合で増加したとすると、(0.40+0.01)/(0.60−0.01)×(0.45+0.01)/(0.55−0.01)=0.592となり、1に近づくものの依然1より小さい。このため、強度比制御部118は、Y偏波の強度に対するX偏波の強度の比を増加させる制御を再度行う。
なお、この場合のフィードバック制御の収束点は、TXratio×RXratio=1である。たとえば、光送信装置110のX偏波の強度操作によって強度が変化した割合をXとすると、(0.4+X)/(0.6−X)×(0.45+X)/(0.55−X)=1のとなるため、X=0.0714に調整される。
たとえば、光送信装置110のX偏波の強度操作量をXとすると、下記(7)式が成り立つ。下記(7)式において、TXout_Psig_x_polaは、光送信装置110から送信される信号光におけるX偏波の強度を示している。TXout_Psig_y_polaは、光送信装置110から送信される信号光におけるY偏波の強度を示している。RXin_Psig_x_polaは、光受信装置130によって受信された信号光におけるX偏波の強度を示している。RXin_Psig_y_polaは、光受信装置130によって受信された信号光におけるY偏波の強度を示している。
Figure 2013207569
上記(7)式をXについて解くと、下記(8)式のようになる。
Figure 2013207569
なお、フィードバック制御の数式は、上記(8)式のものに限らず、たとえばプロセッサの特徴を考慮した上で変換して用いてもよい。
また、光送信装置110から送信された信号光に含まれる各偏波成分の強度比を、光受信装置130において受信された信号光に含まれる各偏波成分の強度比との積が一定値になるように制御する構成について説明したが、このような構成に限らない。すなわち、少なくとも、光送信装置110から送信された信号光に含まれる各偏波成分の強度の大小関係を、光受信装置130において受信された信号光に含まれる各偏波成分の強度の大小関係と反対になるように制御する構成とすればよい。これにより、各偏波の間のOSNRの差を小さくすることができるため、伝送特性を向上させることができる。
たとえば、光受信装置130の強度取得部133においては、光受信装置130において受信された信号光に含まれる各偏波成分の強度の差(たとえばVx−Vy)によって大小関係を示す受信強度差情報を取得してもよい。そして、光送信装置110の強度比制御部118は、光送信装置110から送出される信号光に含まれる各偏波成分の強度の差を、光受信装置130からの受信強度差情報が示す差との和が一定値(たとえば0)になるように制御する。これにより、各偏波の間のOSNRの差を小さくすることができるため、伝送特性を向上させることができる。
または、強度取得部133においては、光受信装置130において受信された信号光に含まれる各偏波成分の強度の大小関係(たとえばVx>VyまたはVx<Vy)を示す受信強度大小情報を取得してもよい。送信部134は、受信強度大小情報を光送信装置110へ送信する。強度比制御部118は、受信強度大小情報がVx>Vyを示す場合は、光送信装置110から送出される信号光に含まれるX偏波成分の強度が、光送信装置110から送出される信号光に含まれるY偏波成分の強度より小さくなるように制御する。
また、強度比制御部118は、受信強度大小情報がVx<Vyを示す場合は、光送信装置110から送出される信号光に含まれるX偏波成分の強度が、光送信装置110から送出される信号光に含まれるY偏波成分の強度より大きくなるように制御する。これにより、各偏波の間のOSNRの差を小さくすることができるため、伝送特性を向上させることができる。
以下の説明においては、光送信装置110から送信された信号光に含まれる各偏波成分の強度比を、光受信装置130において受信された信号光に含まれる各偏波成分の強度比との積が一定値になるように制御する構成について説明する。
(実施の形態にかかる光送信装置の構成例1)
図4−1は、実施の形態にかかる光送信装置の構成例1を示す図である。図4−1において、図1に示した部分と同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。たとえば変調器114x,114yがマッハツェンダ型干渉計である場合は、図1に示した強度調整素子115x,115yは、光送信装置110の駆動部113x,113yおよび変調器114x,114yによって実現することができる。
この場合は、図4−1に示すように、強度比制御部118は、駆動部113x,113yがそれぞれ変調器114x,114yへ出力する駆動電圧を制御することによって、変調器114x,114yから出射される各信号光の振幅を調整する。
図4−2は、図4−1に示した光送信装置の変形例を示す図である。図4−2において、図1に示した部分と同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。図1に示した強度調整素子115x,115yは、たとえば図4−2に示す光減衰器421,422(ATT)によって実現することができる。
光減衰器421,422は、たとえば、印加電圧を変化させることにより透過率が変化する光学素子であったり、光路の向きを変えることにより光の結合率を変えることが可能な素子によって実現することができる。
この場合は、図4−1に示すように、強度比制御部118は、光減衰器421,422における減衰量を制御することによって、光減衰器421,422から出射される各信号光の振幅を調整する。
(実施の形態にかかる光送信装置の構成例2)
図5−1は、実施の形態にかかる光送信装置の構成例2を示す図である。図5−1において、図1に示した部分と同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。図5−1に示すように、光送信装置110は、発振器511,512と、重畳部521,522と、をさらに備えていてもよい。
発振器511,512および重畳部521,522は、光送信装置110から送出される信号光に含まれるX偏波の信号光およびY偏波の信号光の少なくとも一方に、X偏波の信号光およびY偏波の信号光と周波数が異なる信号成分を重畳する重畳部である。
発振器511は、周波数fxの低周波信号を発振し、発振した低周波信号を重畳部521へ出力する。発振器512は、周波数fxと異なる周波数fyの低周波信号を発振し、発振した低周波信号を重畳部522へ出力する。周波数fx,fyは、データ部112x,112yから出力されるデータとは異なる周波数である。周波数fx,fyについては後述する。
重畳部521は、駆動部113xから出力された駆動電圧に、発振器511から出力された周波数fxの低周波信号を重畳(たとえば加算)する。そして、重畳部521は、低周波信号を重畳した駆動電圧を変調器114xへ出力する。これにより、変調器114xから出射されるX偏波用の信号光に周波数fxの成分を重畳することができる。
重畳部522は、駆動部113yから出力された駆動電圧に、発振器512から出力された周波数fyの低周波信号を重畳(たとえば加算)する。そして、重畳部522は、低周波信号を重畳した駆動電圧を変調器114yへ出力する。これにより、変調器114yから出射されるY偏波用の信号光に周波数fyの成分を重畳することができる。
図5−2は、図5−1に示した光送信装置の変形例を示す図である。図5−2において、図5−1に示した部分と同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。光送信装置110は、X偏波用の信号光に周波数fxの成分を重畳し、Y偏波用の信号光には周波数fyの成分を重畳しない構成としてもよい。この場合は、図5−2に示すように、図5−1に示した発振器512および重畳部522を省いた構成としてもよい。
(低周波信号が重畳された信号光)
図6は、低周波信号が重畳された信号光の一例を示す図である。図6の横軸は時間を示している。図6の縦軸は光振幅を示している。信号光610は、たとえば図5−1に示した変調器114xから出射される信号光を示している。周期dtは、信号光610の変動周期を示している。周波数1/dtは、信号光610に重畳された低周波信号の周波数fxである。振幅611は、信号光610の変調振幅を示している。
たとえば変調器114xがマッハツェンダ型干渉計である場合は、変調器114xへ入力する駆動電圧に周波数fxの低周波信号を重畳することにより、変調器114xから出射されるX偏波用の信号光を周波数fxで強度変調することができる。
ここではX偏波用の信号光について説明したが、Y偏波用の信号光についても、変調器114yへ入力する駆動電圧に周波数fyの低周波信号を重畳することにより、変調器114yから出射されるY偏波用の信号光を周波数fyで強度変調することができる。
また、ここでは、変調器114x,114yへ入力される駆動信号にそれぞれ周波数fx,fyの低周波信号を重畳する構成について説明した。これに対して、たとえば強度調整素子115x,115yなど、各信号光の強度を変化させることができる素子(光減衰器や、光増幅器、変調器の駆動振幅)によって、X偏波およびY偏波の各信号光にそれぞれ周波数fx,fyの成分を重畳してもよい。
(実施の形態にかかる光受信装置の構成例1)
図7は、実施の形態にかかる光受信装置の構成例1を示す図である。図7において、図1に示した部分と同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。図7に示す光受信装置130は、図5−1に示した光送信装置110(周波数fx,fyの低周波信号を重畳)に対応する構成である。
図1に示した強度取得部133は、たとえば、図7に示すように、偏波回転器710と、PBS720と、PD731,732と、TIA741,742と、同期検波回路751,752と、制御演算部760と、によって実現することができる。
偏波回転器710は、制御演算部760からの制御に従って、分岐部131から出射された信号光の偏光方向を回転させる。偏波回転器710は、偏光方向を回転させた信号光をPBS720へ出射する。
PBS720(Polarization Beam Splitters:偏光ビームスプリッタ)は、偏波回転器710から出射された信号光をX偏波およびY偏波に分離する。PBS720は、分離したX偏波の信号光をPD731へ出射する。また、偏波回転器710は、分離したY偏波の信号光をPD732へ出射する。
PD731(Photo Detector)は、PBS720から出射されたX偏波の信号光を電気信号に変換する。PD731は、変換した信号をTIA741へ出力する。PD732は、PBS720から出射されたY偏波の信号光を電気信号に変換する。PD732は、変換した信号をTIA742へ出力する。
TIA741(Transimpedance Amplifier:インピーダンス変換増幅器)は、PD731から出力された信号を線形増幅する。TIA741は、線形増幅した信号Pxを同期検波回路751へ出力する。TIA742は、PD732から出力された信号を線形増幅する。TIA742は、線形増幅した信号Pyを同期検波回路752へ出力する。
同期検波回路751は、TIA741から出力された信号Pxに含まれる周波数fxの信号成分を同期検波によって抽出し、抽出した信号成分を信号Vxとして制御演算部760へ出力する。同期検波回路752は、TIA742から出力された信号Pyに含まれる周波数fyの信号成分を同期検波によって抽出し、抽出した信号成分を信号Vyとして制御演算部760へ出力する。
制御演算部760は、同期検波回路751,752から出力される信号Vx,Vyに基づいて、偏波回転器710における偏波回転量の制御と、光受信装置130が受信した信号光に含まれるX偏波とY偏波の強度比の算出と、を行う。制御演算部760の動作については後述する。
(同期検波回路の構成)
図8−1は、図7に示した同期検波回路(X偏波)の構成の一例を示す図である。図8−1に示すように、図7に示した同期検波回路751は、コンデンサ801x,805x,806xと、分岐部802xと、発振器803x,804xと、乗算部807x,808xと、LPF809x,810xと、演算部811xと、を備えている。
TIA741(図7参照)から出力された信号Pxは、コンデンサ801xを介して分岐部802xへ入力される。分岐部802x(DIV)は、入力された信号Pxを分岐し、分岐した各信号Pxを乗算部807x,808xへ出力する。
発振器803xは、周波数fxの低周波信号fx_h=f(ωx×t)を発振する。発振器803xは、発振した低周波信号fx_hを、コンデンサ805xを介して乗算部807xへ出力する。発振器804xは、周波数fxの低周波信号fx_v=f(ωx×t+π/2)を発振する。すなわち、低周波信号fx_vは、低周波信号fx_hと位相が90度ずれた低周波信号である。発振器804xは、発振した低周波信号fx_vを、コンデンサ806xを介して乗算部808xへ出力する。
乗算部807xは、分岐部802xから出力された信号Pxと、発振器803xから出力された低周波信号fx_hと、を乗算する。乗算部807xは、乗算結果の信号をLPF809xへ出力する。乗算部808xは、分岐部802xから出力された信号Pxと、発振器804xから出力された低周波信号fx_vと、を乗算する。乗算部808xは、乗算結果の信号をLPF810xへ出力する。
LPF809x(Low Pass Filter:ローパスフィルタ)は、乗算部807xから出力された信号の低周波成分を抽出することにより、周波数xの信号Vx_hを抽出する。LPF809xは、抽出した信号Vx_hを演算部811xへ出力する。LPF810xは、乗算部808xから出力された信号の低周波成分を抽出することにより、周波数xの信号Vx_vを抽出する。LPF810xは、抽出した信号Vx_vを演算部811xへ出力する。
演算部811xは、LPF809xから出力された信号Vx_hと、LPF810xから出力された信号Vx_vと、に基づいて√[(Vx_h)2+(Vx_v)2]を算出する。これにより、PD731(図7参照)へ入力された信号のX偏波成分の量を示す信号Vxを算出することができる。演算部811xは、算出した信号Vxを制御演算部760(図7参照)へ出力する。
図8−2は、図7に示した同期検波回路(Y偏波)の構成の一例を示す図である。図8−2に示すように、図7に示した同期検波回路752は、コンデンサ801y,805y,806yと、分岐部802yと、発振器803y,804yと、乗算部807y,808yと、LPF809y,810yと、演算部811yと、を備えている。
TIA742(図7参照)から出力された信号Pyは、コンデンサ801yを介して分岐部802yへ入力される。分岐部802y(DIV)は、入力された信号Pyを分岐し、分岐した各信号Pyを乗算部807y,808yへ出力する。
発振器803yは、周波数fyの低周波信号fy_h=f(ωy×t)を発振する。発振器803yは、発振した低周波信号fy_hを、コンデンサ805yを介して乗算部807yへ出力する。発振器804yは、周波数fyの低周波信号fy_v=f(ωy×t+π/2)を発振する。すなわち、低周波信号fy_vは、低周波信号fy_hと位相が90度ずれた低周波信号である。発振器804yは、発振した低周波信号fy_vを、コンデンサ806yを介して乗算部808yへ出力する。
乗算部807yは、分岐部802yから出力された信号Pyと、発振器803yから出力された低周波信号fy_hと、を乗算する。乗算部807yは、乗算結果の信号をLPF809yへ出力する。乗算部808yは、分岐部802yから出力された信号Pyと、発振器804yから出力された低周波信号fy_vと、を乗算する。乗算部808yは、乗算結果の信号をLPF810yへ出力する。
LPF809yは、乗算部807yから出力された信号の低周波成分を抽出することにより、周波数yの信号Vy_hを抽出する。LPF809yは、抽出した信号Vy_hを演算部811yへ出力する。LPF810yは、乗算部808yから出力された信号の低周波成分を抽出することにより、周波数yの信号Vy_vを抽出する。LPF810yは、抽出した信号Vy_vを演算部811yへ出力する。
演算部811yは、LPF809yから出力された信号Vy_hと、LPF810yから出力された信号Vy_vと、に基づいて√[(Vy_h)2+(Vy_v)2]を算出する。これにより、PD732(図7参照)へ入力された信号のY偏波成分の量を示す信号Vyを算出することができる。演算部811yは、算出した信号Vyを制御演算部760(図7参照)へ出力する。
(制御演算部の動作例)
図9は、図7に示した制御演算部の動作例を示すフローチャートである。図7に示した制御演算部760は、たとえば図9に示す各ステップを実行する。まず、制御演算部760は、同期検波回路751,752から出力される信号Vx,Vyを信号Vx1,Vy1として記憶する(ステップS901)。
つぎに、制御演算部760は、偏波回転器710による偏波回転量を順方向に一定量(たとえば5[deg])変化させる(ステップS902)。つぎに、制御演算部760は、同期検波回路751,752から出力される信号Vx,Vyを信号Vx2,Vy2として記憶する(ステップS903)。
つぎに、制御演算部760は、ステップS901,S903によって記憶した各信号に基づいて、Vx1>Vx2かつVy1>Vy2か否かを判断する(ステップS904)。Vx1>Vx2かつVy1>Vy2でない場合(ステップS904:No)は、制御演算部760は、信号Vx,Vyが最大になるまで、偏波回転器710による偏波回転量を順方向に一定量変化させ(ステップS905)、ステップS907へ移行する。Vx1>Vx2かつVy1>Vy2である場合(ステップS904:Yes)は、制御演算部760は、信号Vx,Vyが最大になるまで、偏波回転器710による偏波回転量を逆方向に一定量変化させ(ステップS906)、ステップS907へ移行する。
ステップS907において、制御演算部760は、そのときに同期検波回路751,752から出力された信号Vx,Vyに基づく比Vx/Vyを受信強度比情報として出力し(ステップS907)、一連の動作を終了する。以上の各ステップにより、光受信装置130が受信した信号光に含まれるX偏波とY偏波の強度比を示す受信強度比情報を得ることができる。
(偏波回転器の制御)
図10−1は、偏波回転器の制御の一例を示す図(その1)である。図10−2は、偏波回転器の制御の一例を示す図(その2)である。図10−1,図10−2の横軸は、図7に示したPBS720から出力されるX偏波の信号強度(出力強度)を示している。図10−1,図10−2の縦軸は、図7に示したPBS720から出力されるY偏波の信号強度(出力強度)を示している。
光電界ベクトル1001は、偏波回転器710から出力される信号光に含まれるY偏波の信号成分を示している。光電界ベクトル1002は、偏波回転器710から出力される信号光に含まれるX偏波の信号成分を示している。
光送信装置110から送信された信号光は、光ネットワーク120において偏光方向が回転し、図10−1に示すようになっているとする。制御演算部760は、同期検波回路751,752から出力される信号Vx,Vyが最大となるように偏波回転器710の偏波回転量を制御することにより、図10−2の状態とすることができる。
図10−2の状態において、同期検波回路751,752から出力される信号Vx,Vyの比Vx/Vyを算出することにより、光受信装置130が受信した信号光に含まれるX偏波とY偏波の強度比を示す受信強度比情報を得ることができる。
また、どちらがX偏波(もしくはY偏波)の信号光であるか識別するためには、光送信装置で重畳されたあらかじめ定められた周波数を同期検波回路(やBPF)を用いてその周波数成分の有無により識別ができる。たとえば、光送信装置110でX偏波に周波数fxの成分を重畳した場合に、光受信装置130で周波数fxが検出された偏波信号はX偏波信号であると識別することができる。
また、X偏波もしくはY偏波のいずれか一方を識別することにより、もう一方はY偏波もしくはX偏波であることから、少なくともある一方の偏波信号に識別用の信号を重畳し検出する構成があればよい。
(光受信装置の変形例)
図11は、図7に示した光受信装置の変形例を示す図である。図11において、図7に示した部分と同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。図11に示す光受信装置130は、図5−2に示した光送信装置110に対応する構成である。すなわち、図5−2に示した光送信装置110のように、X偏波用の信号光に周波数fxの成分を重畳し、Y偏波用の信号光には周波数fyの成分を重畳しない構成とした場合は、光受信装置130を図11に示す構成とすることができる。
図11に示すTIA741は、変換した信号Pxを同期検波回路751および制御演算部760へ出力する。TIA742は、変換した信号Pyを同期検波回路752および制御演算部760へ出力する。
制御演算部760は、TIA741,742から出力される信号Px,Pyと、同期検波回路751,752から出力される信号Vx,Vyと、に基づいて、偏波回転器710の制御と、X偏波とY偏波の強度比の算出と、を行う。制御演算部760の動作については後述する。
この場合は、同期検波回路752には、図8−1を示した同期検波回路751と同様の構成を適用することができる。これにより、同期検波回路751,752によって、それぞれPD731,732へ入力された信号のX偏波成分の量を示す信号Vx,信号Vyを算出することができる。
(制御演算部の動作例)
図12は、図11に示した制御演算部の動作例を示すフローチャートである。図11に示した制御演算部760は、たとえば図12に示す各ステップを実行する。まず、制御演算部760は、同期検波回路751,752から出力される信号Vx,Vyの差Vx−VyをDIFF1として記憶する(ステップS1201)。
つぎに、制御演算部760は、偏波回転器710による偏波回転量を順方向に一定量(たとえば5[deg])変化させる(ステップS1202)。つぎに、制御演算部760は、同期検波回路751,752から出力される信号Vx,Vyの差Vx−VyをDIFF2として記憶する(ステップS1203)。
つぎに、制御演算部760は、ステップS1201,S1203によって記憶したDIFF1,DIFF2に基づいて、DIFF1>DIFF2か否かを判断する(ステップS1204)。DIFF1>DIFF2でない場合(ステップS1204:No)は、制御演算部760は、信号Vx,Vyの差Vx−Vyが最大になるまで、偏波回転器710による偏波回転量を順方向に一定量変化させ(ステップS1205)、ステップS1207へ移行する。DIFF1>DIFF2である場合(ステップS1204:Yes)は、制御演算部760は、信号Vx,Vyの差Vx−Vyが最大になるまで、偏波回転器710による偏波回転量を逆方向に一定量変化させ(ステップS1206)、ステップS1207へ移行する。
ステップS1207において、制御演算部760は、そのときにTIA741,742から出力された信号Px,Pyに基づく比Px/Pyを受信強度比情報として出力し(ステップS1207)、一連の動作を終了する。以上の各ステップにより、光受信装置130が受信した信号光に含まれるX偏波とY偏波の強度比を示す受信強度比情報を得ることができる。
このように、光送信装置110において、X偏波の信号光およびY偏波の信号光の少なくとも一方に、X偏波の信号光およびY偏波の信号光と周波数が異なる信号成分を重畳する構成としてもよい。光受信装置130は、受信した信号光に重畳された信号成分の強度に基づいて受信強度比情報(大小関係を示す情報)を得ることができる。
(実施の形態にかかる光受信装置の構成例2)
図13は、実施の形態にかかる光受信装置の構成例2を示す図である。図13において、図7に示した部分と同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。図13に示すように、光受信装置130は、図7に示したPBS720、PD732およびTIA742に代えて、偏光子1310を備えていてもよい。
偏光子1310は、偏波回転器710から出射された信号光のX偏波のみの成分を通過させてPD731へ出射する。PD731は、偏光子1310から出射されたX偏波の信号光を電気信号に変換する。TIA741は、線形増幅した信号Pを同期検波回路751,752へ出力する。
同期検波回路751は、TIA741から出力された信号Pに含まれる周波数fxの信号成分を同期検波によって抽出し、抽出した信号成分を信号Vxとして制御演算部760へ出力する。同期検波回路752は、TIA741から出力された信号Pに含まれる周波数fyの信号成分を同期検波によって抽出し、抽出した信号成分を信号Vyとして制御演算部760へ出力する。
制御演算部760は、同期検波回路751,752から出力される信号Vx,Vyに基づいて、偏波回転器710の制御と、X偏波とY偏波の強度比の算出と、を行う。制御演算部760の動作については後述する。
このように、偏光子1310を用いる場合は、一方の偏波の強度が通過する場合は、他方の偏波の強度は遮断されるため、X偏波とY偏波の強度は偏波回転器710の操作によって時分割で検出する構成としてもよい。これにより、構成を簡素化することができる。
(同期検波回路の構成)
図14−1は、図13に示した同期検波回路(X偏波)の構成の一例を示す図である。図13に示した同期検波回路751は、図14−1に示すように、コンデンサ1401x,1405x,1406xと、分岐部1402xと、発振器1403x,1404xと、乗算部1407x,1408xと、LPF1409x,1410xと、演算部1411xと、を備えている。
コンデンサ1401x,1405x,1406x、分岐部1402x、発振器1403x,1404x、乗算部1407x,1408x、LPF1409,1410xおよび演算部1411xは、図8−1に示したコンデンサ801x,805x,806x、分岐部802x、発振器803x,804x、乗算部807x,808x、LPF809x,810xおよび演算部811xと同様の構成である。ただし、分岐部1402xには、コンデンサ1401xを介して、TIA741から出力された信号Pが入力される。
図14−2は、図13に示した同期検波回路(Y偏波)の構成の一例を示す図である。図13に示した同期検波回路752は、図14−2に示すように、コンデンサ1401y,1405y,1406yと、分岐部1402yと、発振器1403y,1404yと、乗算部1407y,1408yと、LPF1409,1410yと、演算部1411yと、を備えている。
コンデンサ1401y,1405y,1406y、分岐部1402y、発振器1403y,1404y、乗算部1407y,1408y、LPF1409y,1410yおよび演算部1411yは、図8−2に示したコンデンサ801y,805y,806y、分岐部802y、発振器803y,804y、乗算部807y,808y、LPF809y,810yおよび演算部811yと同様の構成である。ただし、分岐部1402yには、コンデンサ1401yを介して、TIA741から出力された信号Pが入力される。
(制御演算部の動作例)
図15は、図13に示した制御演算部の動作例を示すフローチャートである。図13に示した制御演算部760は、たとえば図15に示す各ステップを実行する。まず、制御演算部760は、同期検波回路751から出力される信号Vxを信号Vx1として記憶する(ステップS1501)。
つぎに、制御演算部760は、偏波回転器710による偏波回転量を順方向に一定量(たとえば5[deg])変化させる(ステップS1502)。つぎに、制御演算部760は、同期検波回路751から出力される信号Vxを信号Vx2として記憶する(ステップS1503)。
つぎに、制御演算部760は、ステップS1501,S1503によって記憶した信号Vx1,Vx2に基づいて、Vx1>Vx2か否かを判断する(ステップS1504)。Vx1>Vx2でない場合(ステップS1504:No)は、制御演算部760は、信号Vxが最大になるまで、偏波回転器710による偏波回転量を順方向に一定量変化させ(ステップS1505)、ステップS1507へ移行する。
ステップS1504において、Vx1>Vx2である場合(ステップS1504:Yes)は、制御演算部760は、信号Vxが最大になるまで、偏波回転器710による偏波回転量を逆方向に一定量変化させ(ステップS1506)、ステップS1507へ移行する。ステップS1507において、制御演算部760は、そのときの信号VxをVx3として記憶する(ステップS1507)。
つぎに、制御演算部760は、同期検波回路752から出力される信号Vyを信号Vy1として記憶する(ステップS1508)。つぎに、制御演算部760は、偏波回転器710による偏波回転量を順方向に一定量(たとえば5[deg])変化させる(ステップS1509)。つぎに、制御演算部760は、同期検波回路752から出力される信号Vyを信号Vy2として記憶する(ステップS1510)。
つぎに、制御演算部760は、ステップS1508,S1510によって記憶した信号Vy1,Vy2に基づいて、Vy1>Vy2か否かを判断する(ステップS1511)。Vy1>Vy2でない場合(ステップS1511:No)は、制御演算部760は、信号Vyが最大になるまで、偏波回転器710による偏波回転量を順方向に一定量変化させる(ステップS1512)。そして、制御演算部760はステップS1514へ移行する。
ステップS1511において、Vy1>Vy2である場合(ステップS1511:Yes)は、制御演算部760は、信号Vyが最大になるまで、偏波回転器710による偏波回転量を逆方向に一定量変化させる(ステップS1513)。そして、制御演算部760はステップS1514へ移行する。
ステップS1514において、制御演算部760は、そのときの信号VyをVy3として記憶する(ステップS1514)。つぎに、制御演算部760は、ステップS1507によって記憶したVx3と、ステップS1514によって記憶したVy3と、に基づく比Vx3/Vy3を受信強度比情報として出力し(ステップS1515)、一連の動作を終了する。以上の各ステップにより、光受信装置130が受信した信号光に含まれるX偏波とY偏波の強度比を示す受信強度比情報を得ることができる。
(偏波回転器の制御)
図16−1は、偏波回転器の制御の一例を示す図(その1)である。図16−2は、偏波回転器の制御の一例を示す図(その2)である。図16−3は、偏波回転器の制御の一例を示す図(その3)である。図16−1〜図16−3において、図10−1に示した部分と同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。光送信装置110から送信された信号光は、光ネットワーク120において偏光方向が回転し、図16−1に示すようになっているとする。
制御演算部760は、同期検波回路751から出力される信号Vxが最大となるように偏波回転器710の偏波回転量を制御することにより、図16−2の状態とすることができる。これにより、光受信装置130が受信した信号光に含まれるX偏波の強度(Vx3)を得ることができる。
つぎに、制御演算部760は、同期検波回路752から出力される信号Vyが最大となるように偏波回転器710の偏波回転量を制御することにより、図16−3の状態とすることができる。これにより、光受信装置130が受信した信号光に含まれるY偏波の強度(Vy3)を得ることができる。
そして、制御演算部760は、図16−2の状態において算出したX偏波の強度(Vx3)と、図16−3の状態において算出したY偏波の強度(Vy3)と、の比Vx3/Vy3を算出する。これにより、光受信装置130が受信した信号光に含まれるX偏波とY偏波の強度比を示す受信強度比情報を得ることができる。
(光受信装置の変形例)
図17は、図13に示した光受信装置の変形例を示す図である。図17において、図13に示した部分と同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。図17に示す光受信装置130は、図5−2に示した光送信装置110に対応する光受信装置130である。すなわち、図5−2に示した光送信装置110のように、X偏波用の信号光に周波数fxの成分を重畳し、Y偏波用の信号光には周波数fyの成分を重畳しない構成とした場合は、光受信装置130を図17に示す構成とすることができる。
図17に示すTIA741は、信号Pを同期検波回路751および制御演算部760へ出力する。また、図17に示す構成においては、図15に示した同期検波回路752を省いてもよい。制御演算部760は、TIA741から出力される信号Pと、同期検波回路751から出力される信号Vxに基づいて、偏波回転器710の制御と、X偏波とY偏波の強度比の算出と、を行う。図17に示した同期検波回路751には、たとえば図14−1に示した構成を適用することができる。
(制御演算部の動作例)
図18は、図17に示した制御演算部の動作例を示すフローチャートである。図17に示した制御演算部760は、たとえば図18に示す各ステップを実行する。図18に示すステップS1801〜S1806は、図15に示したステップS1501〜S1506と同様である。ステップS1807において、制御演算部760は、そのときにTIA741から出力された信号PをPxとして記憶する(ステップS1807)。
つぎに、制御演算部760は、ステップS1801,S1803によって記憶した信号Vx1,Vx2に基づいて、Vx1<Vx2か否かを判断する(ステップS1808)。Vx1<Vx2でない場合(ステップS1808:No)は、制御演算部760は、同期検波回路751から出力される信号Vxが最小になるまで、偏波回転器710による偏波回転量を順方向に一定量変化させる(ステップS1809)。そして、制御演算部760は、ステップS1811へ移行する。
ステップS1808において、Vx1<Vx2である場合(ステップS1808:Yes)は、制御演算部760は、同期検波回路751から出力される信号Vxが最小になるまで、偏波回転器710による偏波回転量を逆方向に一定量変化させる(ステップS1810)。そして、制御演算部760は、ステップS1811へ移行する。
ステップS1811において、制御演算部760は、そのときにTIA741から出力された信号PをPyとして記憶する(ステップS1811)。つぎに、制御演算部760は、ステップS1807によって記憶したPxと、ステップS1811によって記憶したPyと、に基づく比Px/Pyを受信強度比情報として出力し(ステップS1812)、一連の動作を終了する。以上の各ステップにより、光受信装置130が受信した信号光に含まれるX偏波とY偏波の強度比を示す受信強度比情報を得ることができる。
(実施の形態にかかる光送信装置の構成例3)
図19−1は、実施の形態にかかる光送信装置の構成例3を示す図である。図19−1において、図1に示した部分と同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。 図19−1に示すように、光送信装置110の強度調整素子115x,115yは、偏波回転部1910と、PDL素子1920と、によって実現することができる。
偏波回転部1910は、カプラ116bから出射された信号光の偏光方向を回転させる。具体的には、偏波回転部1910は、λ/2板1911とλ/4板1912とを備えている。λ/2板1911およびλ/4板1912のそれぞれは、強度比制御部118によって角度を変更可能な波長板である。偏波回転部1910は、λ/2板1911およびλ/4板1912によって偏光方向を回転させた信号光をPDL素子1920へ出射する。
PDL素子1920は、偏波回転部1910から出射された信号光のうちの所定の偏光方向の成分のみを通過させて光ネットワーク120へ送出する。
強度比制御部118は、λ/2板1911およびλ/4板1912の角度を制御することにより、偏波回転部1910における信号光の偏光方向の回転量を調整する。これにより、PDL素子1920から出射される信号光に含まれるX偏波成分とY偏波成分の強度比を制御することができる。
図19−2は、図19−1に示した光送信装置の変形例を示す図である。図19−2において、図19−2に示した部分と同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。光ネットワーク120には、図2のPDL素子241に示すようにPDL素子が存在する。このため、図19−2に示すように、光送信装置110のPDL素子1920を省いた構成としてもよい。これにより、光ネットワーク120によって伝送される信号光に含まれるX偏波成分とY偏波成分の強度比を制御することができる。
なお、図19−1,図19−2に示した構成を用いる場合は、光送信装置110から送信される信号光の偏波状態は、偏波回転部1910を操作することにより変化する。このため、光送信装置110から光受信装置130までの偏波状態が、フィードバック制御の応答に対し静的な状態であることを前提とした上述のフィードバック制御の方法は、そのまま適用できない。つぎに、図19−1,図19−2に示した構成における強度比制御部118の動作について説明する。
(強度比制御部の動作)
図20は、図19−1,図19−2に示した強度比制御部の動作の一例を示すフローチャートである。図19−1,図19−2に示した強度比制御部118は、たとえば以下の各ステップを実行する。
まず、強度比制御部118は、偏波回転部1910のλ/2板1911の角度を90[deg]ずつ変化させ、TXratio×RXratioが1に最も近くなる角度に調整する(ステップS2001)。これにより、λ/2板1911の角度を、最適な角度からのずれが90[deg]未満となるように調整することができる。
つぎに、強度比制御部118は、偏波回転部1910のλ/4板1912の角度を180[deg]ずつ変化させ、TXratio×RXratioが1に最も近くなる角度に調整する(ステップS2002)。これにより、λ/2板1911の角度を、最適な角度からのずれが180[deg]未満となるように調整することができる。
つぎに、強度比制御部118は、偏波回転部1910のλ/2板1911の角度を10[deg]ずつ変化させ、TXratio×RXratioが1に最も近くなる角度に調整する(ステップS2003)。これにより、λ/2板1911の角度を、最適な角度からのずれが10[deg]未満となるように調整することができる。
つぎに、強度比制御部118は、偏波回転部1910のλ/4板1912の角度を10[deg]ずつ変化させ、TXratio×RXratioが1に最も近くなる角度に調整する(ステップS2004)。これにより、λ/4板1912の角度を、最適な角度からのずれが10[deg]未満となるように調整することができる。ステップS2004の後、強度比制御部118は、ステップS2003へ戻る。
このように、強度比制御部118は、まず、λ/2板1911およびλ/4板1912のそれぞれについて、偏波角を大きい変化単位量(図20に示す例では90[deg]および180[deg])で変化させることにより調整すべき偏波状態を設定する。つぎに、強度比制御部118は、λ/2板1911およびλ/4板1912のそれぞれについて、偏波角を小さい変化単位量(図20に示す例では10[deg])で変化させることにより最適な偏波角を設定する。
(光送受信装置の具体例)
図21は、図1に示した光送受信装置の具体例を示す図である。図21において、図1に示した部分と同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。図21に示すように、光送信装置110の出射端には、分岐部2101が設けられていてもよい。そして、光送信装置110は、図1に示した構成に加えて強度取得部2102を備えている。
分岐部2101は、光送信装置110から送出された信号光を分岐し、分岐した各信号光をそれぞれ光ネットワーク120および強度取得部2102へ出射する。強度取得部2102は、分岐部2101から出射された信号光に含まれるX偏波成分とY偏波成分の強度比を示す送信強度比情報を取得し、取得した送信強度比情報を強度比制御部118へ出力する送信側取得部である。強度取得部2102は、上述した強度取得部133の各構成と同様の構成によって実現することができる。
強度比制御部118は、強度取得部2102から出力される送信強度比情報が示す強度比と、受信部117から出力される受信強度比情報が示す強度比と、の積が一定値になるように、強度調整素子115x,115yの操作量を調整する。これにより、光送信装置110から送信される信号光に含まれるX偏波成分とY偏波成分の強度比と、光受信装置130において受信された信号光に含まれるX偏波成分とY偏波成分の強度比と、の積をより確度よく一定値に制御することが可能になる。
図21に示す例においては、各偏波の主信号の強度と重畳信号による強度変調の振幅[W]の比を定義する。X偏波およびY偏波それぞれにおいて、主信号の光電力1[W]当りの重畳信号による光強度変調の振幅を振幅N[W]とする(N<<1)。また、X偏波とY偏波でNの値は同一とする。
これにより、ある偏波の信号光強度を変化させると、その変化に比例して重畳信号の強度変調振幅も変化することになる。これにより、X偏波およびY偏波に重畳された光強度の振幅を検出して、その振幅比を算出した結果は、X偏波の光主信号強度とY偏波の信号光強度の比とみなすことができる。
また、QPSK変調方式の送信器において生成した振幅変調の振幅を用いてもよい。この場合は、たとえばその振幅変調を数百[MHz]で帯域制限した後の振幅変調の強度や振幅を、偏波信号ごとに検出してその振幅比を算出することにより、X偏波の光主信号強度とY偏波の信号光強度の比を得ることができる。
なお、振幅Nは、個別の部品特性をふまえて算出された値であってもよい。このような場合は、たとえば図21の強度調整素子115x,115yを信号光が通過した箇所を定義点としてもよい。この場合は、強度調整素子115x,115yより後段の光回路部(たとえばカプラ116b)は、光ネットワーク120に含まれるものとみなしてもよい。また、この場合は、つぎに示す光送信装置110の光出力部におけるX偏波とY偏波の信号強度を算出する構成がなくてもよい。
図21に示す例においては、光送信装置110の光出力部に分岐部2101を設置して、X偏波とY偏波の信号強度の比を算出する構成を示した。分岐部2101を設置することによって、光送信装置110の光出力部におけるX偏波とY偏波の信号強度の比を実測した結果から算出することができ、よりよい確度での補償が可能となる。
(光受信装置の構成例1)
図22−1は、図21に示した光受信装置の構成例1を示す図である。図22−1において、図13に示した部分と同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。図22−1に示すように、光受信装置130は、図13に示した偏波回転器710、偏光子1310および制御演算部760に代えて、演算部2211を備えていてもよい。PD731は、PD731から出射された信号光を電気信号に変換する。したがって、TIA741から出力される信号Pには、X偏波成分とY偏波成分とが含まれる。
同期検波回路751は、TIA741から出力された信号Pに含まれる周波数fxの信号成分を同期検波によって抽出し、抽出した信号成分を信号Vxとして演算部2211へ出力する。同期検波回路752は、TIA742から出力された信号Pに含まれる周波数fyの信号成分を同期検波によって抽出し、抽出した信号成分を信号Vyとして演算部2211へ出力する。同期検波回路751,752には、それぞれ図14−1,図14−2に示した各構成を用いることができる。
演算部2211は、同期検波回路751,752から出力される信号Vx,Vyに基づいて、光受信装置130が受信した信号光に含まれるX偏波とY偏波の強度比の算出を行う。具体的には、演算部2211は、信号Vx,Vyに基づく比Vx/Vyを算出し、算出した比Vx/Vyを受信強度比情報として送信部134へ出力する。
同期検波回路751,752の同期検波により、ノイズや他の信号成分を除去(低減)することができる。このため、光ネットワーク120の伝送後に光ノイズが増加して信号品質の劣化が発生した信号からも、確度のよい受信強度比情報を得ることができる。
また、たとえばX偏波の信号光のみを周波数fxで強度変調した場合は、X偏波の信号光に重畳された強度変調の振幅の検出は、図22−1に示した同期検波回路751によって行うことができる。たとえば、同期検波回路751から出力された信号Vxを1/N倍することによりX偏波の信号光の強度を得ることができる。
Y偏波の信号光の強度については、たとえば、PD731およびTIA741によって線形増幅された信号Pの平均強度から、X偏波の信号光の強度を減算した強度によって得ることができる。これにより、X偏波の信号光のみを周波数fxで強度変調した場合においても受信強度比情報を得ることができる。
(光受信装置の構成例2)
図22−2は、図21に示した光受信装置の構成例2を示す図である。図22−2において、図22−1に示した部分と同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。図22−2に示すように、光受信装置130は、図22−1に示した同期検波回路751,752に代えてBPF2221,2222を備えていてもよい。TIA741は、信号PをBPF2221,2222へ出力する。
BPF2221(Band Pass Filter:バンドパスフィルタ)は、TIA741から出力された信号Pに含まれる周波数fxの帯域のみを抽出し、抽出した信号成分を信号Vxとして演算部2211へ出力する。BPF2222は、TIA741から出力された信号Pに含まれる周波数fyの帯域のみを抽出し、抽出した信号成分を信号Vyとして演算部2211へ出力する。このように、BPF2221,2222を用いて、光受信装置130によって受信されたX偏波の信号成分とY偏波の信号成分の各強度を取得してもよい。
(低周波信号の周波数)
つぎに、光送信装置110において重畳する低周波信号の周波数fx,fyについて説明する。強度調整素子115x,115yにおける強度を調整するフィードバック制御などによって、強度調整素子115x,115yの制御信号の周波数fx,fyにおける振幅が影響を受けないように周波数fx,fyを設定することが望ましい。たとえば、強度調整素子115x,115yのフィードバック制御が10[kHz]までの強度変調を打ち消すよう補償している場合は、その1桁上の100[kHz]以上の周波数を周波数fx,fyとして選択することが望ましい。
また、周波数fx,fyは、光送信装置110の出力から光受信装置130の入力までの強度変調周波数として固有の周波数にする。たとえば、光送信装置110の内部の制御のためにある周波数で強度変調している場合は、その周波数と周波数fx,fyは干渉しないようにズラして設定することが望ましい。ただし、制御が時分割で実施され制御間で干渉しない場合は、この限りではない。
(高速な偏波変動が発生した場合について)
つぎに、フィードバック制御中に、フィードバック制御の応答速度に対して高速な偏波変動が光ネットワーク120において発生した場合について説明する。
光ネットワーク120の偏波状態やPDLは、特に光ファイバの形状が変化すると変動することが知られている。たとえば、光ネットワーク120において、たとえば温度変化によるファイバの膨張または収縮や、人や物からの物理的衝撃や振動などによる光ファイバの変形があると、光ファイバの変形の速度に応じて偏波角θの変動(dθ/dt)が発生する。そして、偏波角θの変動した光ネットワーク120を通過した信号光には偏波依存の損失変動(−dG/dt)が発生する。
通常、光伝送路が敷設された環境は安定した状態でありdθ/dtおよび−dG/dtは環境の温度変化を考慮する程度で変化するが、光送受信装置100のフィードバック制御はその速度に十分追随する程度の応答速度とすることが望ましい。たとえば、数秒〜数十秒オーダの状態変化に対する補償が望ましい。
しかしながら、人や物によって物理的衝撃や振動が過渡的に加えられた場合などは、数秒オーダで構成されたフィードバック制御の応答は追随できず、誤動作する可能性がある。たとえば、人がファイバにふれた場合(たとえば、約314[rad/msec]程度)、dθ/dtや−dG/dtは誤動作を誘発しうる。
たとえば、上述の同期検波回路751,752やBPF2221,2222を用いた検出構成において、検出値の変化dV/dtを監視し、安定していない場合はその検出値を無効とする制御を行ってもよい。光送信装置110は、この場合に、たとえばフィードバック制御の操作値の更新を一時停止(一時操作値を保持)する誤動作防止機能を有していてもよい。これにより、誤動作を回避することができる。
また、たとえば図19−1,図19−2に示した光送信装置110においては、偏波角の操作速度(dθ/dt)によって発生する損失変動(−dG/dt)とは異なる高速な速度の振幅変化が発生するかどうか監視する構成を設けてもよい。これにより、誤動作を回避することができる。また、高速な偏波角の変動が発生したことを検出して、状態監視の警報として管理者へ通知する構成としてもよい。
(具体的なOSNR補償の例)
つぎに、光送受信装置100において、一般に想定されるPDLの範囲内における具体的なOSNRの補償の例について説明する。
たとえば、光ネットワーク120が8スパンの光増幅システムであり、PDLが1スパン当り0.8[dB]発生しており、光送信装置110の偏波間強度のズレは発生していないとする。また、光ネットワーク120のPDLは、X偏波において小さい(たとえば0[dB])がY偏波においては常に大きい(たとえば0.8[dB])とする。
また、X偏波およびY偏波それぞれの初段の光増幅器211(図2参照)への入力信号強度をPin_AMP_1_inとし、Pin_AMP_1_in=−16.0[dBm]とする。N(N=2,3,4…)段目の光増幅器211への入力信号強度をPin_AMP_N_inとする。また、X偏波のPin_AMP_N_inを=−16.0[dBm]+0×N[dBm]=−16.0[dBm](一定)とする。また、Y偏波のPin_AMP_N_inを−16.0[dBm]−0.8×N[dBm]とする。また、NF=5.0[dB]、Bo=0.1[nm]とする。
また、h≒6.626068×10-34[m2×kg/s]、v=C/λ≒2.99792458×108/1.55×10-6[Hz]Δf=(C/λ2)×Boより、−10*LOG(h×vΔf/10-3)≒57.9[dBm]とする。なお、8スパンの光ネットワーク120のモデルは、図2の光ネットワークモデル200においてN=8とした構成に相当する。
<フィードバック制御による補償前>
光送受信装置100のフィードバック制御を実施しない場合においては、光受信装置130の入力端において、X偏波のOSNR≒約27.9[dB]、X偏波の強度≒−16.0[dBm]となる。また、Y偏波のOSNR≒24.7[dB]、Y偏波の強度≒−22.4[dBm]となる。このため、Y偏波の方がX偏波よりOSNRが3[dB]程度劣化していることになる。
<フィードバック制御による補償例1>
つぎに、光送信装置110における偏波多重された信号光強度の総和は保持したまま、光送受信装置100によるフィードバック制御を行う場合について説明する。上記(8)式により、X≒−0.157という値が導かれる。X≒−0.157を光送信装置110のX偏波強度とY偏波強度の操作に適用すると、Pin_AMP_1_inは、X偏波については−17.6[dBm]、Y偏波については−14.8[dBm]となる。これが光送受信装置100によるフィードバック制御の制御目標となる。
なお、光送信装置110での操作は、X偏波の強度を−1.6[dB]、Y偏波の強度を1.2[dB]、元の状態からそれぞれ強度を減少または増加することになる。このため、X偏波のOSNR≒26[dB]、X偏波の強度≒−17.6[dBm]となる。また、Y偏波のOSNR≒26[dB]、Y偏波の強度≒−21.2[dBm]となる。
この結果、光送受信装置100によるフィードバック制御の適用前後では、X偏波のOSNRは27.9[dB]から26[dB]へと劣化するものの、OSNRリミットを決定していたY偏波のOSNRは24.7[dB]から26[dB]に改善されている。
また、光送信装置110の出力部や光受信装置130の入力部それぞれにおいて、X偏波とY偏波の強度は異なっているが、光受信装置130の入力部のOSNRは、X偏波とY偏波でほぼ等しい値になっている。また、光送受信装置100によるフィードバック制御の適用後は、光ネットワーク120におけるX偏波とY偏波の強度の分布は均等化しており、同時に非線形現象による信号品質の劣化が誘発されにくい状態となっている。
<フィードバック制御による補償例2>
つぎに、光送受信装置100によるOSNRの別の補償例2について説明する。上述の補償例1は、光送信装置110のX偏波の強度を減少させ、Y偏波の強度を増加させて、偏波多重信号強度の総和を補償前後で同じとした場合の例である。これに対して、補償例2においては、光送信装置110では光を増加させる構成を有しておらず、減衰のみ可能である場合について説明する。
この場合、Pin_AMP_1_inは、X偏波については−19.2[dBm]となり、Y偏波については−16.0[dBm]となる。また、光受信装置130の入力部においては、X偏波のOSNR≒24.7[dB]、X偏波の強度≒−19.2[dBm]となる。また、Y偏波のOSNR≒24.7[dB]、Y偏波の強度≒−22.4[dBm]となる。
この例においては、Y偏波の強度操作が行われていないために、光受信装置130の入力部のOSNRおよび強度は変化していない、X偏波ではOSNRは劣化してY偏波のOSNRと同じ値になり、かつ強度は減少したことになる。
また、この補償例2は、OSNRリミットとなっていたY偏波のOSNRと同じになるようにX偏波の強度を減少させたことになるが、偏波多重信号光全体のOSNRは劣化するものの、偏波信号ごとのOSNRリミットは24.7[dB]と変わっていない。このため、補償前後でOSNRリミットによる伝送可能な距離に大きな差は発生しないが、X偏波の強度を減少させたことにより、非線形現象による信号品質の劣化は誘発されにくい状態になっている。
上述の補償例1,2は、いずれも非線形現象による信号品質の劣化が誘発されにくい状態となるようにするものである。一方、光受信装置130における信号光全体のOSNRを改善するためには、光送信装置110において、X偏波もしくはY偏波の強度を増加させるような構成を有していることが望ましい。
(異常なPDLが光伝送路中で発生している場合の例)
つぎに、上述の補償例1において、一般に想定されるPDLの範囲ではない、異常なPDLが光伝送路中で発生している場合について説明する。たとえば、8スパンの光伝送路の途中の4スパン目のPDLが0.8[dB]に加えて異常な値として6[dB]発生したとする。
<フィードバック制御による補償例3>
この場合に上述の補償例1を実施すると(補償例3)、Pin_AMP_1_inは、X偏波については−18.6[dBm]となり、Y偏波については−14.4[dBm]となる。そして、光受信装置130の入力部においては、X偏波のOSNR≒25.3[dB]、X偏波の強度≒−18.6[dBm]となる。また、Y偏波のOSNR≒26.3[dB]、Y偏波の強度≒−20.8[dBm]となる。
これに対して、光送受信装置100によるフィードバック制御の適用前は、Pin_AMP_1_inは、X偏波については−16.0[dBm]となり、Y偏波については−16.0[dBm]となる。また、光受信装置130の入力部において、X偏波のOSNR≒27.9[dB]、X偏波の強度≒−16.0[dBm]となる。また、Y偏波のOSNR≒19.9[dB]、X偏波の強度≒−28.4[dBm]となる。
光送受信装置100のフィードバック制御による補償例3の前後を比較すると、補償例3は、ある偏波(ここではY偏波)のOSNRを改善していることがわかる(24.7[dB]や19.9[dB]から25.3[dB])。
しかしながら、上述の補償例1と補償例3を比較すると、補償例1では光受信装置130の入力部のX偏波とY偏波のOSNRはほぼ同じ値に補償されているが、補償例3では偏波間のOSNRは1[dB]程度ズレが生じていることがわかる。これは、あるスパンで異常なPDLが発生したことにより、その次段以降の光増幅器211において付加される光ノイズが偏波間で偏りが大きくなり、OSNRの偏りが大きくなるためである。
また、光伝送路中に異常なPDLが発生しているため、補償例1に比べて補償例3では、光送信装置110の出力強度の操作量が多い。具体的には、補償例3ではX偏波とY偏波の強度差は4[dB]という値に達している。
光送信装置110において、一般に偏波ごとに操作可能な強度のレンジが存在する。たとえば、変調器114x,114yの駆動電圧の設定リミットや、光減衰器421,422や増幅器の利得設定のリミットである。このレンジは、光伝送路中で通常発生しうるPDLを想定した上で操作可能なレンジを決定すればよいものの、たとえばこのように異常なPDLが光伝送路中で発生した場合は、あらかじめ設定したレンジの上限/下限に達してしまう場合がある。
これに対して、光送受信装置100のフィードバック制御において、光送信装置110であらかじめ定めた少なくともある一方の偏波の強度操作レンジの上限/下限のしきい値に達したかどうかを検出してもよい。そして、光送信装置110における検出結果を光伝送路中のPDL異常警報として管理者へ通知し、光伝送路の状態監視を行ってもよい。
また、光送信装置110のある偏波の強度操作が、操作可能なレンジの下限に達してしまったが上限には達していない場合、光送受信装置100のフィードバック制御に加え、その偏波の強度を増加させるようオフセット操作を行ってもよい。これにより、OSNRを改善することができる。
たとえば、フィードバック制御によって光送信装置110のY偏波の強度の操作が、光減衰器422によって下限値(減衰量最大)になった状態から、Y偏波の強度にオフセットをはかせ強度を増加させてもよい。これにより、光受信装置130の入力部におけるY偏波のOSNRが改善される。
以上説明したように、光送受信装置、光伝送方法および光送信装置によれば、送信側における各偏波成分の強度の大小関係を、受信側において測定された各偏波成分の大小関係と反対になるように調整することができる。これにより、各偏波成分のOSNRの差を小さくし、または非線型現象による信号品質の劣化を抑えることができる。このため、伝送特性を向上させることができる。
なお、たとえば、光受信器の光入力におけるX偏波信号およびY偏波信号のOSNRをそれぞれ測定し、その2つのOSNRに差がないように補償する構成が考えられる。具体的には、各偏波信号のOSNRをそれぞれ光スペクトラムアナライザを用いて測定するという構成が考えられる。
しかし、光伝送路がWDMシステムなどであって、光チャネルをADD/DROPする構成を有する場合は、信号光と光ノイズはDROPされるものの、信号光の側波帯のノイズは光周波数の帯域制限により除去されることになる。このため、光スペクトラムアナザイザではOSNRの測定が困難である。
また、光受信器がコヒーレント光受信器である場合は、光受信器内のDSP部でX,Y偏波ごとにOSNRを見積もる機能が知られている。しかし、OSNRの検出は、光受信器の光入力端ではなく、光入力からDSPまでの光受信器内のPDLやその他の伝達特性での劣化などを含めた検出であり、光受信器の入力端の信号光を補償することはできない。また、DSPの前段のADC(Analog/Digital Converter:アナログ/デジタル変換器)による量子化誤差ありきでの検出という制約もある。
これに対して、光送受信装置100によれば、各偏波成分のOSNRを測定しなくても、各偏波成分のOSNRの差を小さくすることができる。
上述した実施の形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)所定の偏光方向の第1信号光と、前記所定の偏光方向と異なる偏光方向の第2信号光と、を偏波多重して送信する光送信装置と、
前記光送信装置から送信されて光伝送路を通過した信号光を受信する光受信装置と、
前記光受信装置によって受信された信号光に含まれる前記第1信号光と前記第2信号光との強度の大小関係を示す情報を取得する取得部と、
前記光送信装置から送出される信号光に含まれる前記第1信号光と前記第2信号光との強度の大小関係を、前記取得部によって取得された情報が示す大小関係と逆になるように制御する制御部と、
を含むことを特徴とする光送受信装置。
(付記2)前記取得部によって取得される情報は、前記受信された信号光に含まれる前記第1信号光と前記第2信号光との強度の比を示す情報であり、
前記制御部は、前記送出される信号光に含まれる前記第1信号光と前記第2信号光との強度の比と、前記取得部によって取得された情報が示す強度の比と、の積が一定値に近づくように、前記送出される信号光に含まれる前記第1信号光と前記第2信号光との強度の比を制御することを特徴とする付記1に記載の光送受信装置。
(付記3)前記一定値は1であることを特徴とする付記2に記載の光送受信装置。
(付記4)前記取得部によって取得される情報は、前記受信された信号光に含まれる前記第1信号光と前記第2信号光との強度の差を示す情報であり、
前記制御部は、前記送出される信号光に含まれる前記第1信号光と前記第2信号光との強度の差と、前記取得部によって取得された情報が示す強度の差と、の和が一定値に近づくように、前記送出される信号光に含まれる前記第1信号光と前記第2信号光との強度の差を制御することを特徴とする付記1に記載の光送受信装置。
(付記5)前記一定値は0であることを特徴とする付記4に記載の光送受信装置。
(付記6)前記送出される信号光に含まれる前記第1信号光および前記第2信号光の少なくとも一方に、前記第1信号光および前記第2信号光と周波数が異なる信号成分を重畳する重畳部を含み、
前記取得部は、前記受信された信号光に含まれる前記信号成分の強度に基づいて前記大小関係を示す情報を取得することを特徴とする付記1〜5のいずれか一つに記載の光送受信装置。
(付記7)前記制御部は、前記光送信装置によって偏波多重される前記第1信号光および前記第2信号光の少なくとも一方の強度を調整することにより、前記送出される信号光に含まれる前記第1信号光と前記第2信号光との強度の大小関係を制御することを特徴とする付記1〜6のいずれか一つに記載の光送受信装置。
(付記8)前記送出される信号光に対して偏波依存損失を与える素子を含み、
前記制御部は、前記送出される信号光の偏波を回転させることにより、前記送出される信号光に含まれる前記第1信号光と前記第2信号光との強度の大小関係を制御することを特徴とする付記1〜6のいずれか一つに記載の光送受信装置。
(付記9)前記送出される信号光に含まれる前記第1信号光と前記第2信号光との強度の大小関係を示す情報を取得する送信側取得部を含み、
前記制御部は、前記取得部によって取得された情報が示す大小関係と、前記送信側取得部によって取得された情報が示す大小関係と、に基づいて、前記送出される信号光に含まれる前記第1信号光と前記第2信号光との強度の大小関係を制御することを特徴とする付記1〜8のいずれか一つに記載の光送受信装置。
(付記10)前記光伝送路は、偏波依存損失を有する光伝送路であることを特徴とする付記1〜9のいずれか一つに記載の光送受信装置。
(付記11)所定の偏光方向の第1信号光と、前記所定の偏光方向と異なる偏光方向の第2信号光と、を偏波多重して送信する光送信装置と、前記光送信装置から送信されて光伝送路を通過した信号光を受信する光受信装置と、を含む光送受信装置による光伝送方法において、
前記光受信装置によって受信された信号光に含まれる前記第1信号光と前記第2信号光との強度の大小関係を示す情報を取得し、
前記光送信装置によって送信される信号光に含まれる前記第1信号光と前記第2信号光との強度の大小関係を、取得された前記情報が示す大小関係と逆になるように制御することを特徴とする光伝送方法。
(付記12)所定の偏光方向の第1信号光と、前記所定の偏光方向と異なる偏光方向の第2信号光と、を偏波多重して送出する偏波多重部と、
前記偏波多重部から送出され、光伝送路を通過して光受信装置によって受信された信号光に含まれる前記第1信号光と前記第2信号光との強度の大小関係を示す情報を取得する取得部と、
前記偏波多重部から送出される信号光に含まれる前記第1信号光と前記第2信号光との強度の大小関係を、前記取得部によって取得された情報が示す大小関係と逆になるように制御する制御部と、
を備えることを特徴とする光送信装置。
100 光送受信装置
110 光送信装置
111a 光源
111b,131,802x,802y,1402x,1402y,2101 分岐部
112x,112y データ部
113x,113y 駆動部
114x,114y 変調器
115x,115y 強度調整素子
116a 偏波調整部
116b カプラ
117 受信部
118 強度比制御部
120 光ネットワーク
130 光受信装置
132 受信処理部
133,2102 強度取得部
134 送信部
200 光ネットワークモデル
211 光増幅器
221,421,422 光減衰器
231 偏波回転素子
241,1920 PDL素子
311,312,321,322 光振幅
511,512,803x,803y,804x,804y,1403x,1403y,1404x,1404y 発振器
521,522 重畳部
610 信号光
611 振幅
710 偏波回転器
720 PBS
731,732 PD
741,742 TIA
751,752 同期検波回路
760 制御演算部
801x,801y,805x,805y,806x,806y,1401x,1401y,1405x,1405y,1406x,1406y コンデンサ
807x,807y,808x,808y,1407x,1407y,1408x,1408y 乗算部
809x,809y,810x,810y,1409x,1409y,1410x,1410y LPF
811x,811y,1411x,1411y,2211 演算部
1001,1002 光電界ベクトル
1310 偏光子
1910 偏波回転部
1911 λ/2板
1912 λ/4板
2221,2222 BPF

Claims (5)

  1. 所定の偏光方向の第1信号光と、前記所定の偏光方向と異なる偏光方向の第2信号光と、を偏波多重して送信する光送信装置と、
    前記光送信装置から送信されて光伝送路を通過した信号光を受信する光受信装置と、
    前記光受信装置によって受信された信号光に含まれる前記第1信号光と前記第2信号光との強度の大小関係を示す情報を取得する取得部と、
    前記光送信装置から送出される信号光に含まれる前記第1信号光と前記第2信号光との強度の大小関係を、前記取得部によって取得された情報が示す大小関係と逆になるように制御する制御部と、
    を含むことを特徴とする光送受信装置。
  2. 前記取得部によって取得される情報は、前記受信された信号光に含まれる前記第1信号光と前記第2信号光との強度の比を示す情報であり、
    前記制御部は、前記送出される信号光に含まれる前記第1信号光と前記第2信号光との強度の比と、前記取得部によって取得された情報が示す強度の比と、の積が一定値に近づくように、前記送出される信号光に含まれる前記第1信号光と前記第2信号光との強度の比を制御することを特徴とする請求項1に記載の光送受信装置。
  3. 前記送出される信号光に含まれる前記第1信号光および前記第2信号光の少なくとも一方に、前記第1信号光および前記第2信号光と周波数が異なる信号成分を重畳する重畳部を含み、
    前記取得部は、前記受信された信号光に含まれる前記信号成分の強度に基づいて前記大小関係を示す情報を取得することを特徴とする請求項1または2に記載の光送受信装置。
  4. 所定の偏光方向の第1信号光と、前記所定の偏光方向と異なる偏光方向の第2信号光と、を偏波多重して送信する光送信装置と、前記光送信装置から送信されて光伝送路を通過した信号光を受信する光受信装置と、を含む光送受信装置による光伝送方法において、
    前記光受信装置によって受信された信号光に含まれる前記第1信号光と前記第2信号光との強度の大小関係を示す情報を取得し、
    前記光送信装置によって送信される信号光に含まれる前記第1信号光と前記第2信号光との強度の大小関係を、取得された前記情報が示す大小関係と逆になるように制御することを特徴とする光伝送方法。
  5. 所定の偏光方向の第1信号光と、前記所定の偏光方向と異なる偏光方向の第2信号光と、を偏波多重して送出する偏波多重部と、
    前記偏波多重部から送出され、光伝送路を通過して光受信装置によって受信された信号光に含まれる前記第1信号光と前記第2信号光との強度の大小関係を示す情報を取得する取得部と、
    前記偏波多重部から送出される信号光に含まれる前記第1信号光と前記第2信号光との強度の大小関係を、前記取得部によって取得された情報が示す大小関係と逆になるように制御する制御部と、
    を備えることを特徴とする光送信装置。
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