JP2013191390A - リチウムイオン二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】4.4V(vsLi/Li+)以上で作動する正極活物質を含有する正極を用いた場合でも高いサイクル寿命を有するリチウムイオン二次電池及びそれに用いる電解液を提供すること。
【解決手段】4.4V(vsLi/Li+)以上の電位で作動する正極活物質を含有する正極と、負極と、非水溶媒を含有する電解液と、を有するリチウムイオン二次電池であって、前記電解液は、式(1)及び/又は式(2)で表されるホウ素原子を有する第一のリチウム塩を0.01質量%以上10質量%以下で含有し、且つ、ホウ素原子を有さない第二のリチウム塩を1質量%以上40質量%以下で含有する、リチウムイオン二次電池。
【選択図】なし

Description

本発明は、リチウムイオン二次電池に用いるのに好適な電解液及びリチウムイオン二次電池に関する。
近年の電子技術の発展や環境技術への関心の高まりに伴い、様々な電気化学デバイスが用いられている。特に、省エネルギー化への要請が多くあり、それに貢献できるものへの期待はますます高くなっている。蓄電デバイスの代表例であるリチウムイオン二次電池は、従来、主として携帯機器用充電地として使用されていたが、近年ではハイブリッド自動車及び電気自動車用電池としての使用が期待されている。
そのような流れの中で、リチウムイオン二次電池にはより一層高いエネルギー密度が求められており、その高いエネルギー密度を達成するため、電池の高電圧化が検討されている。電池の高電圧化には高電位で作動する正極を用いる必要があり、具体的には、4.4V(vsLi/Li+)以上で作動する種々の正極活物質が提案されている。
従来の4V前後の電圧で作動するリチウムイオン二次電池では、カーボネート系溶媒を主成分とした非水溶媒に、リチウム塩を溶解した非水電解液が広く用いられている。このカーボネート系電解液の特徴は、4V前後の電圧において、耐酸化性と耐還元性のバランスが良く、かつ、リチウムイオンの伝導性に優れる点である。ところが、4.4V(vsLi/Li+)以上で作動する正極活物質を含有する正極を用いた高電圧リチウムイオン二次電池においては、このカーボネート系電解液の溶媒が正極表面にて酸化分解し、サイクル寿命が低下するという課題が生ずる。
上記課題に対して、特許文献1には、電解液の非水溶媒として、フッ素化されたエチレンカーボネート(EC)を用いることにより高電位における安定性の向上を図ることが提案されている。
国際公開2011−034162号パンフレット
しかしながら、特許文献1に開示されている非水溶媒のフッ素化は高コストであり、また電解質の溶解性が低下するとともに、リチウムイオンの伝導性が大幅に低下するという問題がある。
上述したとおり、従来の技術では、4.4V(vsLi/Li+)以上で作動する正極活物質を含有する正極を用いた高電圧リチウムイオン二次電池において、サイクル寿命の低下に対する解決策は示されておらず、4.4V(vsLi/Li+)以上で作動する正極活物質を含有する正極を用いた高電圧リチウムイオン二次電池のサイクル寿命を向上させる電解液及びそれを用いたリチウムイオン二次電池が望まれている。
かかる事情に鑑みて、本発明は、4.4V(vsLi/Li+)以上で作動する正極活物質を含有する正極を用いた場合でも高いサイクル寿命を有するリチウムイオン二次電池及びそれに用いる電解液を提供することを目的とする。
本発明者らは上記目的を達成すべく鋭意検討した結果、特定の構造を有するホウ素原子を有する第一のリチウム塩を0.01質量%以上10質量%以下で含有し、且つ、ホウ素原子を有さない第二のリチウム塩を1質量%以上40質量%以下で含有する電解液を、4.4V(vsLi/Li+)以上の電位で作動する正極活物質を含有する正極と、負極と組み合せて用いることで、高電圧駆動かつ高いサイクル寿命を有するリチウムイオン二次電池を達成することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は下記のとおりである。
[1]
4.4V(vsLi/Li+)以上の電位で作動する正極活物質を含有する正極と、負極と、非水溶媒を含有する電解液と、を有するリチウムイオン二次電池であって、
前記電解液は、下記式(1)及び/又は式(2)で表されるホウ素原子を有する第一のリチウム塩を0.01質量%以上10質量%以下で含有し、且つ、ホウ素原子を有さない第二のリチウム塩を1質量%以上40質量%以下で含有する、リチウムイオン二次電池。
Figure 2013191390
(式中、Xはフッ素原子、塩素原子、及び臭素原子からなる群から選ばれるハロゲン原子を示し、R1は、置換されていてもよい炭素数1から10の炭化水素基を示す。aは0又は1の整数を示し、nは0〜2の整数を示す。)
Figure 2013191390
(式中、Xはフッ素原子、塩素原子、及び臭素原子からなる群から選ばれるハロゲン原子を示し、R2は、水素原子、フッ素原子又は置換されていてもよい炭素数1から10の炭化水素基を示す。mは0〜4の整数を示す。)
[2]
前記非水溶媒が、環状カーボネートと鎖状カーボネートを含有する、上記[1]記載のリチウムイオン二次電池。
[3]
前記環状カーボネートとして、エチレンカーボネート、及びプロピレンカーボネートからなる群から選ばれる1種以上のカーボネート溶媒を含有し、前記鎖状カーボネートとして、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、及びエチルメチルカーボネートからなる群から選ばれる1種以上のカーボネート溶媒を含有する、上記[1]又は[2]記載のリチウムイオン二次電池。
[4]
前記第一のリチウム塩は、LiBF4、LiB(C242、及びLiBF2(C24)からなる群から選ばれる1種以上である、上記[1]〜[3]のいずれか記載のリチウムイオン二次電池。
[5]
前記第二のリチウム塩は、LiPF6である、上記[1]〜[4]のいずれか記載のリチウムイオン二次電池。
[6]
前記4.4V(vsLi/Li+)以上の電位で作動する正極活物質は、
LiMn2-xMax4〔Maは遷移金属から選ばれる1種以上を示し、0.2≦x≦0.7である。〕で示されるスピネル型酸化物、
Li2McO3とLiMdO2〔Mc及びMdは別個独立に遷移金属から選ばれる1種以上を示す。〕との複合酸化物であって、一般式zLi2McO3−(1−z)LiMdO2〔0.1≦z≦0.9である。〕で示されるLi過剰層状酸化物正極活物質、
LiMb1-yFeyPO4〔Mbは、Mn又はCoから選ばれる1種以上を示し、0≦y≦0.9である。〕で示されるオリビン型正極活物質、及び
Li2MePO4F〔Meは遷移金属から選ばれる1種以上を示す。〕、
からなる群から選ばれる1種以上である、上記[1]〜[5]のいずれか記載のリチウムイオン二次電池。
[7]
非水溶媒とリチウム塩を含有する電解液であって、下記式(1)及び/又は式(2)で表されるホウ素原子を有する第一のリチウム塩を0.01質量%以上10質量%以下で含有し、且つ、ホウ素原子を有さない第二のリチウム塩を1質量%以上40質量%以下で含有する、非水蓄電デバイス用電解液。
Figure 2013191390
(式中、Xはフッ素原子、塩素原子、及び臭素原子からなる群から選ばれるハロゲン原子を示し、R1は、置換されていてもよい炭素数1から10の炭化水素基を示す。aは0又は1の整数を示し、nは0〜2の整数を示す。)
Figure 2013191390
(式中、Xはフッ素原子、塩素原子、及び臭素原子からなる群から選ばれるハロゲン原子を示し、R2は、水素原子、フッ素原子又は置換されていてもよい炭素数1から10の炭化水素基を示す。mは0〜4の整数を示す。)
[8]
高電圧リチウムイオン二次電池用電解液である、上記[7]記載の非水蓄電デバイス用電解液。
本発明により、高電圧で作動し、かつ、高いサイクル寿命を有するリチウムイオン二次電池及びそれに用いる電解液を提供することができる。
本実施形態におけるリチウムイオン二次電池の一例を概略的に示す断面図である。 実施例におけるサイクル試験後の周波数応答アナライザ(FRA)測定結果を示す。
以下、本発明を実施するための形態(以下、単に「本実施形態」という。)について詳細に説明する。以下の本実施形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明を以下の内容に限定する趣旨ではない。本発明は、その要旨の範囲内で適宜に変形して実施できる。
本実施形態におけるリチウムイオン二次電池は、4.4V(vsLi/Li+)以上の電位で作動する正極活物質を含有する正極と、負極と、非水溶媒を含有する電解液と、を有するリチウムイオン二次電池であって、前記電解液は、下記式(1)及び/又は式(2)で表されるホウ素原子を有する第一のリチウム塩を0.01質量%以上10質量%以下で含有し、且つ、ホウ素原子を有さない第二のリチウム塩を1質量%以上40質量%以下で含有する。
Figure 2013191390
(式中、Xはフッ素原子、塩素原子、及び臭素原子からなる群から選ばれるハロゲン原子を示し、R1は、置換されていてもよい炭素数1から10の炭化水素基を示す。aは0又は1の整数を示し、nは0〜2の整数を示す。)
Figure 2013191390
(式中、Xはフッ素原子、塩素原子、及び臭素原子からなる群から選ばれるハロゲン原子を示し、R2は、水素原子、フッ素原子又は置換されていてもよい炭素数1から10の炭化水素基を示す。mは0〜4の整数を示す。)
本実施形態における電解液は、非水溶媒を含有し、式(1)及び/又は式(2)で表されるホウ素原子を有する第一のリチウム塩を0.01質量%以上10質量%以下で含有し、且つ、ホウ素原子を有さない第二のリチウム塩を1質量%以上40質量%以下で含有する。
非水溶媒としては、特に限定されず様々なものを用いることができるが、非プロトン性極性溶媒が好ましい。その具体例としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、1,2−ブチレンカーボネート、2,3−ブチレンカーボネート、1,2−ペンチレンカーボネート、2,3−ペンチレンカーボネート、トリフルオロメチルエチレンカーボネート、フルオロエチレンカーボネート及び4,5−ジフルオロエチレンカーボネートになどの環状カーボネート;γープチロラクトン及びγーバレロラクトンなどのラクトン;スルホランなどの環状スルホン;テトラヒドロフラン及びジオキサンなどの環状エーテル;エチルメチルカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルプロピルカーボネート、メチルイソプロビルカーボネート、ジプロピルカーボネート、メチルブチルカーボネート、ジブチルカーボネート、エチルプロピルカーボネート及びメチルトリフルオロエチルカーボネートなどの鎖状カーボネート;アセトニトリルなどのニトリル;ジメチルエーテルなどの鎖状エーテル;プロピオン酸メチルなどの鎖状カルボン酸エステル;ジメトキシエタンなどの鎖状エーテルカーボネート化合物が挙げられる。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
非水溶媒としては、イオン伝導性の観点から、環状カーボネート、鎖状カーボネートなどのカーボネート系溶媒を用いることがより好ましい。また、カーボネート系溶媒として、環状カーボネートと鎖状カーボネートを組合せて用いることがさらに好ましい。環状カーボネートとしては、特に限定されず様々なものを用いることができるが、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、フルオロエチレンカーボネートが好ましく、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネートがより好ましい。鎖状カーボネートとしては、特に限定されず様々なものを用いることができるが、エチルメチルカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネートが好ましい。
カーボネート系溶媒として、環状カーボネートと鎖状カーボネートを組合せて含む場合、環状カーボネートと鎖状カーボネートとの混合比は、イオン伝導性の観点から、体積比で1:10〜5:1であることが好ましく、1:5〜3:1であることがより好ましい。
カーボネート系溶媒を用いる場合、電池物性改善の観点から、必要に応じて、アセトニトリル、スルホラン等の別の非水溶媒をさらに添加することができる。
本実施形態における電解液は、式(1)及び/又は式(2)で表されるホウ素原子を有する第一のリチウム塩を0.01質量%以上10質量%以下含有する。
Figure 2013191390
(式中、Xはフッ素原子、塩素原子、及び臭素原子からなる群から選ばれるハロゲン原子を示し、R1は、置換されていてもよい炭素数1から10の炭化水素基を示す。aは0又は1の整数を示し、nは0〜2の整数を示す。)
Figure 2013191390
(式中、Xはフッ素原子、塩素原子、及び臭素原子からなる群から選ばれるハロゲン原子を示し、R2は、水素原子、フッ素原子又は置換されていてもよい炭素数1から10の炭化水素基を示す。mは0〜4の整数を示す。)
式(1)で表されるホウ素原子を有する第一のリチウム塩において、Xはフッ素原子、塩素原子、及び臭素原子からなる群から選ばれるハロゲン原子を示すが、リチウムイオン二次電池中での化学的耐久性の観点から、フッ素原子が好ましい。
また、R1は置換されていてもよい炭素数1から10の炭化水素基を示す。炭化水素基としては、脂肪族炭化水素基のみならず、フェニル基などの芳香族炭化水素基も含まれる。また、水素原子がすべてフッ素原子に置換されたジフルオロメチレン基などのフッ素置換炭化水素基も含まれる。また、必要に応じて、フッ素原子、塩素原子、臭素原子などのハロゲン原子や、ニトリル基(−CN)、エーテル基(−O−)、カーボネート基(−OCO2−)、エステル基(−CO2−)、カルボニル基(−CO−)スルフィド基(−S−)、スルホキシド基(−SO−)、スルホン基(−SO2−)、ウレタン基(−NHCO2−)といった官能基を導入することができる。
1は、非水溶媒との混和性の観点から、炭素数1〜10であり、好ましくは炭素数1〜8であり、より好ましくは炭素数1〜6である。
1の好ましい例としては、メチレン基、エチレン基、1−メチルエチレン基、プロピレン基、ブチレン基、1,2−ジメチルエチレン基、1,2−ジ(トリフルオロメチル)エチレン基、フルオロエチレン基などの脂肪族炭化水素基;フェニル基、ニトリル置換フェニル基、フルオロ化フェニル基などの芳香族炭化水素基が挙げられる。上記の中でも、イオン伝導性の観点から、メチレン基、エチレン基、1−メチルエチレン基、プロピレン基、1,2−ジメチルエチレン基、1,2−ジ(トリフルオロメチル)エチレン基、フルオロエチレン基がより好ましい。
また、式(1)中、aは0又は1の整数を示し、安定性の観点からaは0であることが好ましい。aが0の場合、式(1)中の右側の構造はシュウ酸構造となる。また、式(1)中、nは0〜2の整数を示す。
リチウムイオン二次電池中での化学的耐久性の観点から、式(1)で表されるホウ素原子を有する第一のリチウム塩としてのより好ましい構造を、以下の式(3)〜式(9)で表す。
Figure 2013191390
式(2)で表されるホウ素原子を有する第一のリチウム塩において、Xはフッ素原子、塩素原子、及び臭素原子からなる群から選ばれるハロゲン原子を示すが、リチウムイオン二次電池中での化学的耐久性の観点から、フッ素原子が好ましい。
また、R2は、水素原子、フッ素原子又は置換されていてもよい炭素数1から10の炭化水素基を示す。炭化水素基としては、脂肪族炭化水素基のみならず、フェニル基などの芳香族炭化水素基も含まれる。また、炭化水素基中の水素原子がすべてフッ素原子に置換されたトリフルオロメチル基などのフッ素置換炭化水素基も含まれる。また、必要に応じて、フッ素原子、塩素原子、臭素原子などのハロゲン原子や、ニトリル基(−CN)、エーテル基(−O−)、カーボネート基(−OCO2−)、エステル基(−CO2−)、カルボニル基(−CO−)スルフィド基(−S−)、スルホキシド基(−SO−)、スルホン基(−SO2−)、ウレタン基(−NHCO2−)といった官能基を導入することができる。
2の好ましい例としては、メチル基、エチル基、ビニル基、1−メチルビニル基、プロピル基、ブチル基、トリフルオロメチル基などの脂肪族炭化水素基;ベンジル基、フェニル基、ニトリル置換フェニル基、フルオロ化フェニル基などの芳香族炭化水素基が挙げられる。上記の中でも、イオン伝導性の観点から、メチル基、エチル基、ビニル基、1−メチルビニル基、トリフルオロメチル基がより好ましい。
2が炭化水素基である場合、非水溶媒との混和性の観点から、炭素数1〜10であり、好ましくは炭素数1〜8であり、より好ましくは炭素数1〜6である。また、式(2)中、mは0〜4の整数を示す。
リチウムイオン二次電池中での化学的耐久性の観点から、式(2)で表されるホウ素原子を有する第一のリチウム塩としてのより好ましい構造としては、LiBF4、LiBF3(OCOCH3)、LiBF3(OCOCF3)、LiBF2(OCOCH32、LiBF2(OCOCF32、LiBF(OCOCH33、LiBF(OCOCF33、LiB(OCOCH34、LiB(OCOCF34が挙げられる。
本実施形態における電解液は、式(1)及び/又は式(2)で表されるホウ素原子を有する第一のリチウム塩を0.01質量%以上10質量%以下含有する。4.4V(vsLi/Li+)以上で作動する正極を用いたリチウムイオン二次電池において良好なサイクル寿命を得る観点から、第一のリチウム塩の含有量は0.01質量%以上であり、電池出力の観点から、10質量%以下である。第一のリチウム塩の含有量は、好ましくは0.05質量%以上5質量%以下、より好ましくは0.1質量%以上5質量%以下、更に好ましくは0.2質量%以上3質量%以下、特に好ましくは、0.5質量%以上3質量%以下である。
本実施形態におけるリチウムイオン二次電池において、電解液中に第二のリチウム塩とともに、第一のリチウム塩を0.01質量%以上10質量%以下含有させることにより、4.4V(vsLi/Li+)以上で作動する正極を有するリチウムイオン二次電池のサイクル寿命を大幅に改善することができる。この理由としては明らかではないが、式(1)又は式(2)の構造を有する第一のリチウム塩が正極又は負極、或いは両方に作用し、リチウムイオン二次電池中での電解液の酸化分解を抑制するためと推察される。よって第一のリチウム塩はイオン伝導性を担う電解質としての機能もあるが、主に、上記サイクル寿命を改善させる効果を目的とした添加剤として機能するため、電解液中の含有量も0.01質量%以上10質量%以下と少量において十分な効果を発揮する。
本実施形態における電解液は、ホウ素原子を有さない第二のリチウム塩を1質量%以上40質量%以下含有する。第二のリチウム塩は正極又は負極、或いは両方に作用することにより電解液の酸化分解を抑制する機能を有していてもよいが、主に、電解液のイオン伝導性を担う電解質としての機能が大きいと考えられる。第二のリチウム塩の電解液中の含有量は、イオン伝導性の観点から1質量%以上であり、低温での溶解性の観点から40質量%以下である。第二のリチウム塩の含有量は、好ましくは5質量%以上35質量%以下であり、より好ましくは7質量%以上30質量%以下である。
第二のリチウム塩の構造としては、分子構造中にホウ素原子を有さないものであればどのような構造でも差し支えないが、イオン伝導性の観点から、好ましくは、LiPF6、LiCIO4、LiAsF6、Li2SiF6、LiOSO2k2k+1〔kは1〜8の整数〕、LiN(SO2k2k+12〔kは1〜8の整数〕、LiPFn(Ck2k+16-n[nは1〜5の整数、kは1〜8の整数〕、LiPF4(C22)、LiPF2(C222であり、より好ましくは、LiPF6、LiOSO2k2k+1〔kは1〜8の整数〕、LiN(SO2k2k+12〔kは1〜8の整数〕、LiPFn(Ck2k+16-n[nは1〜5の整数、kは1〜8の整数〕、LiPF4(C22)、LiPF2(C222であり、更に好ましくは、LiPF6である。これらの電解質は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
本実施形態における電解液には、必要に応じて、上述した第一のリチウム塩及び第二のリチウム塩以外の添加剤を含有させることができる。電池のサイクル特性を向上させる観点からは、ビニレンカーボネート、フルオロエチレンカーボネート、エチレンスルファイトなどを添加剤として含有させることが好ましい。
本実施形態におけるリチウムイオン二次電池は、4.4V(vsLi/Li+)以上の電位で作動する正極活物質を含有する正極を有する。ここで、4.4V(vsLi/Li+)以上の電位で作動する正極活物質とは、4.4V(vsLi/Li+)の電位でリチウムイオン二次電池の正極として充電、放電反応を起こしうる正極活物質を示すものである。よって、該正極活物質を含有する正極を有するリチウムイオン二次電池の満充電時に、4.4V(vsLi/Li+)以上であれば十分であり、充電初期又は放電末期において4.4V(vsLi/Li+)以下となることは何ら差し支えない。リチウムイオン二次電池の高容量化の観点から、4.5V(vsLi/Li+)以上の電位で作動する正極活物質が、より好ましい。
4.4V(vsLi/Li+)以上の電位で作動する正極活物質としては、正極活物質の構造安定性の観点から、好ましくは、
一般式LiMn2-xMax4〔Maは遷移金属から選ばれる1種以上を示し、0.2≦x≦0.7である。〕で示されるスピネル型酸化物、
Li2McO3とLiMdO2〔Mc及びMdは別個独立に遷移金属から選ばれる1種以上を示す。〕との複合酸化物であって、一般式zLi2McO3−(1−z)LiMdO2〔0.1≦z≦0.9である。〕で示されるLi過剰層状酸化物正極活物質、
LiMb1-yFeyPO4〔MbはMn又はCoから選ばれる1種以上を示し、0≦y≦0.9である。〕で示されるオリビン型正極活物質、及び
Li2MePO4F〔Meは遷移金属から選ばれる1種以上を示す。〕、からなる群から選ばれる1種以上の正極活物質が挙げられる。
一般式LiMn2-xMax4〔Maは遷移金属から選ばれる1種以上を示し、0.2≦x≦0.7である。〕で示されるスピネル型酸化物としては、安定性の観点より、LiMn2-xNix4〔0.2≦x≦0.7〕で示される構造を有することが好ましい。より好ましい構造としては、LiMn2-xNix4〔0.3≦x≦0.6〕を挙げることができる。更に好ましい構造としては、LiMn1.5Ni0.54、LiMn1.6Ni0.44を挙げることができる。ここで、上記一般式LiMn2-xMax4〔Maは遷移金属から選ばれる1種以上を示し、0.2≦x≦0.7である。〕で示されるスピネル型酸化物には、正極活物質の安定性、電子伝導性等の観点から、Mn原子のモル数に対して10モル%以下の範囲で上記構造以外に更に遷移金属又は遷移金属酸化物を含有させることができる。
LiMb1-yFeyPO4〔MbはMn又はCoから選ばれる1種以上を示し、0≦y≦0.9である。〕で示されるオリビン型正極活物質としては、安定性、電子伝導性の観点から、LiMn1-yFeyPO4〔0.05≦y≦0.8〕、LiCo1-yFeyPO4〔0.05≦y≦0.8〕で示される構造を有することが好ましい。
Li2MePO4F〔Meは遷移金属から選ばれる1種以上を示す。〕で示されるフッ化オリビン型正極活物質としては、安定性の観点から、Li2FePO4F、Li2MnPO4F、Li2CoPO4Fで示される構造を有することが好ましい。
一般式zLi2McO3−(1−z)LiMdO2〔Mc及びMdは別個独立に遷移金属から選ばれる1種以上を示す。〕で示されるLi過剰層状酸化物正極活物質としては、安定性の観点から、Li2McO3のMcがMnであり、zLi2MnO3−(1−z)LiNiaMnbCoc2〔0.3≦z≦0.7、a+b+c=1、0.2≦a≦0.6、0.2≦b≦0.6、0.05≦c≦0.4〕で示される構造を有することが好ましい。中でも、0.4≦z≦0.6、a+b+c=1、0.3≦a≦0.4、0.3≦b≦0.4、0.2≦c≦0.3である構造がより好ましい。
上記4.4V(vsLi/Li+)以上の電位で作動する正極活物質は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。また、4.4V(vsLi/Li+)以下の電位で作動する正極活物質と組み合せて用いることもできる。4.4V(vsLi/Li+)以下の電位で作動する正極活物質の代表例としては、LiFePO4が一例として挙げられる。
正極活物質は、一般的な無機酸化物の合成方法と同様の方法で合成できる。即ち、所定の割合で金属塩(例えば硫酸塩や硝酸塩)を混合した混合物を、酸素を含む雰囲気環境下で焼成するか、もしくは、金属塩を溶解させた液に炭酸塩や水酸化物塩を作用させて難溶性の金属塩を析出させ、それを抽出分離したものに、Li源として炭酸Liや水酸化Liを混合した後、酸素を含む雰囲気環境下で焼成することで、無機酸化物からなる正極活物質を得ることができる。
ここで、正極の作製方法の一例を以下に示す。まず、上記正極活物質に対して、必要に応じて、導電助剤やバインダー等を加えて混合した正極合剤を溶剤に分散させて正極合剤含有ペーストを調製する。次いで、この正極合剤含有ペーストを正極集電体に塗布し、乾燥して正極合剤層を形成し、それを必要に応じて加圧し厚みを調整することによって、正極が作製される。正極集電体は、例えば、アルミニウム箔、又はステンレス箔などの金属箔により構成される。
本実施形態におけるリチウムイオン二次電池は、負極を有する。負極は、リチウムイオン二次電池の負極として作用するものであれば特に限定されず、公知のものを用いることができる。負極は、負極活物質としてリチウムイオンを吸蔵及び放出することが可能な材料からなる群より選ばれる1種以上を含有することが好ましい。即ち、負極は、負極活物質として炭素負極活物質、ケイ素合金負極活物質やスズ合金負極活物質といったリチウムと合金形成が可能な元素を含む負極活物質、ケイ素酸化物負極活物質、スズ酸化物負極活物質、及びチタン酸リチウム負極活物質に代表されるリチウム含有化合物からなる群より選ばれる1種以上の負極活物質を含有することが好ましい。これらの負極活物質は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組合せて用いてもよい。
炭素負極活物質としては、例えば、ハードカーボン、ソフトカーボン、人造黒鉛、天然黒鉛、黒鉛、熱分解炭素、コークス、ガラス状炭素、有機高分子化合物の焼成体、メソカーボンマイクロビーズ、炭素繊維、活性炭、グラファイト、炭素コロイド、カーボンブラックが挙げられる。コークスとしては、例えば、ピッチコークス、二ードルコークス及び石油コークスが挙げられる。また、有機高分子化合物の焼成体とは、フェノール樹脂やフラン樹脂などの高分子材料を適当な温度で焼成して炭素化したものである。
さらに、リチウムイオンを吸蔵及び放出することが可能な材料としては、リチウムと合金を形成可能な元素を含む負極活物質も挙げられる。この負極活物質は金属又は半金属の単体であっても、合金や化合物であってもよく、またこれらの1種又は2種以上の相を少なくとも一部に有するようなものであってもよい。なお、「合金」には、2種以上の金属元素からなるものに加えて、1種以上の金属元素と1種以上の半金属元素とを有するものも含まれる。また、合金には、全体として金属の性質を有するものであれば非金属元素が含まれていてもよい。
金属元素及び半金属元素としては、例えば、チタン(Ti)、スズ(Sn)、鉛(Pb)、アルミニウム、インジウム(In)、ケイ素(Si)、亜鉛(Zn)、アンチモン(Sb)、ビスマス(Bi)、ガリウム(Ga)、ゲルマニウム(Ge)、ヒ素(As)、銀(Ag)、ハフニウム(Hf)、ジルコニウム(Zr)及びイットリウム(Y)が挙げられる。これらの中でも、長周期型周期表における4族又は14族の金属元素及び半金属元素が好ましく、特に好ましくはチタン、ケイ素及びスズである。
スズの合金としては、例えば、スズ以外の第2の構成元素として、ケイ素、マグネシウム(Mg)、ニッケル、銅、鉄、コバルト、マンガン、亜鉛、インジウム、銀、チタン(Ti)、ゲルマニウム、ビスマス、アンチモン及びクロム(Cr)からなる群より選ばれる1種以上の元素を有するものが挙げられる。
ケイ素の合金としては、例えば、ケイ素以外の第2の構成元素として、スズ、マグネシウム、ニッケル、銅、鉄、コバルト、マンガン、亜鉛、インジウム、銀、チタン、ゲルマニウム、ビスマス、アンチモン及びクロムからなる群より選ばれる1種以上の元素を有するものが挙げられる。
チタン化合物、スズ化合物及びケイ素化合物としては、例えば、酸素(O)又は炭素(C)を有するものが挙げられ、チタン、スズ又はケイ素に加えて、上述の第2の構成元素を有していてもよい。
また、リチウムイオンを吸蔵及び放出することが可能な材料としては、チタン酸リチウム負極活物質に代表されるリチウム含有化合物も挙げられる。
負極活物質は1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。負極活物質の数平均粒子径(一次粒子径)は、好ましくは0.1μm〜100μm、より好ましくは1μm〜10μmである。負極活物質の数平均粒子径は、湿式の粒子径測定装置(例えば、レーザー回折/散乱式粒度分布計、動的光散乱式粒度分布計)により測定することができる。あるいは、透過型電子顕微鏡にて観察した粒子100個をランダムに抽出し、画像解析ソフト(例えば、旭化成エンジニアリング株式会社製の画像解析ソフト、商品名「A像くん」)で解析し、その相加平均を算出することでも得られる。この場合、同じ試料に対して、測定方法間で数平均粒子径が異なる場合は、標準試料を対象として作成した検量線を用いてもよい。
負極は、例えば、下記のようにして得られる。まず、上記負極活物質に対して、必要に応じて、導電助剤やバインダー等を加えて混合した負極合剤を溶剤に分散させて負極合剤含有ペーストを調製する。次いで、この負極合剤含有ペーストを負極集電体に塗布し、乾燥して負極合剤層を形成し、それを必要に応じて加圧し厚みを調整することによって、負極が作製される。負極集電体は、例えば、銅箔、ニッケル箔又はステンレス箔などの金属箔により構成される。
正極及び負極の作製において、必要に応じて用いられる導電助剤としては、例えば、グラファイト、アセチレンブラック及びケッチェンブラックなどのカーボンブラックや、炭素繊維が挙げられる。導電助剤の数平均粒子径(一次粒子径)は、好ましくは0.1μm〜100μm、より好ましくは1μm〜10μmであり、負極活物質の数平均粒子径と同様にして測定される。また、バインダーとしては、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリアクリル酸、スチレンブタジエンゴム及びフッ素ゴムが挙げられる。
本実施形態におけるリチウムイオン二次電池は、正負極の短絡防止、シャットダウン等の安全性付与の観点から、正極と負極との間にセパレータを備えることが好ましい。セパレータとしては、公知のリチウムイオン二次電池に備えられるものと同様のものを用いることができ、中でも、イオン透過性が大きく、機械的強度に優れる絶縁性の薄膜が好ましい。セパレータとしては、例えば、織布、不織布、合成樹脂製微多孔膜が挙げられ、これらの中でも、合成樹脂製微多孔膜が好ましい。合成樹脂製微多孔膜としては、例えば、ポリエチレン又はポリプロピレンを主成分として含有する微多孔膜、又はこれらのポリオレフィンを共に含有する微多孔膜等のポリオレフィン系微多孔膜が好適に用いられる。不織布としては、セラミック製、ポリオレフィン製、ポリエステル製、ポリアミド製、液晶ポリエステル製、アラミド製などの耐熱樹脂製の多孔膜が用いられる。セパレータは、1種の微多孔膜を単層又は複数積層したものであってもよく、2種以上の微多孔膜を積層したものであってもよい。
本実施形態におけるリチウムイオン二次電池は、例えば、セパレータと、そのセパレータを両側から挟む正極と負極と、さらにそれらの積層体を挟む正極集電体(正極の外側に配置)と、負極集電体(負極の外側に配置)と、それらを収容する電池外装とを備える。正極とセパレータと負極とを積層した積層体は、電解液に含浸されている。
図1は、本実施形態におけるリチウムイオン二次電池の一例の概略断面図を示す。図1に示されるリチウムイオン二次電池100は、セパレータ110と、そのセパレータ110を両側から挟む正極120と負極130と、さらにそれらの積層体を挟む正極集電体140(正極の外側に配置)と、負極集電体150(負極の外側に配置)と、それらを収容する電池外装160とを備える。正極120とセパレータ110と負極130とを積層した積層体は、電解液に含浸されている。
本実施形態におけるリチウムイオン二次電池は、上述の電解液、正極、負極及び必要に応じてセパレータを用いて、公知の方法により作製することができる。例えば、正極と負極とを、その間にセパレータを介在させた積層状態で巻回して巻回構造の積層体に成形したり、それらを折り曲げや複数層の積層などによって、交互に積層した複数の正極と負極との間にセパレータが介在する積層体に成形し、次いで、電池ケース(外装)内にその積層体を収容して、電解液をケース内部に注液し、上記積層体を電解液に浸漬して封印することによって、リチウムイオン二次電池を作製することができる。本実施形態におけるリチウムイオン二次電池の形状は、特に限定されず、例えば、円筒形、楕円形、角筒型、ボタン形、コイン形、扁平形及びラミネート形などが好適に採用される。
本実施形態における電解液は、非水蓄電デバイス用の電解液として好適に使用することができる。ここで非水蓄電デバイスとは、電解液に水溶液を用いていない蓄電デバイスであり、安全性及びエネルギー密度の観点から、リチウム一次電池、リチウムイオン二次電池、リチウムイオンキャパシタ、リチウム空気電池が好ましく挙げられ、リチウムイオン二次電池、リチウムイオンキャパシタがより好ましい。リチウムイオン二次電池の中で、特に高電圧リチウムイオン二次電池用の電解液として用いることが特に好ましい。ここで、高電圧リチウムイオン二次電池とは、4.4V(vsLi/Li+)以上の電位で作動する正極活物質を含有する正極と、負極と、非水溶媒を含有する電解液と、を有するリチウムイオン二次電池を示す。
以下、実施例によって本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
<正極活物質の合成>
硫酸ニッケル6水和物5.8g、硫酸コバルト7水和物3.5g、硫酸マンガン5水和物15.8gを50mLの水に溶解し、溶液Aを得た。炭酸ナトリウム10.6gと28質量%のアンモニア水3.4mLを水と混合し、50mLの溶液Bを得た。
溶液Aと溶液Bをそれぞれ4mL/分の速度で攪拌しながら滴下混合し、沈降物を得た。得られた沈降物を吸引ろ過して分離し、純水で5回洗浄して、80℃で12時間乾燥させることで、ニッケル・マンガン・コバルトの炭酸塩を得た。
上記炭酸塩4.7gに炭酸リチウム2.2gを添加し、良く攪拌した後、500℃で5時間、大気中で焼成した。その後、焼成物をさらに良く攪拌した後、900℃で5時間焼成し、正極活物質を合成した。X線回折による構造解析の結果、層状酸化物であること、及び、Li過剰構造の存在を確認した。元素分析の結果、組成は0.5Li2MnO3−0.5LiNi0.37Mn0.37Co0.262であった。
<正極の作製>
上記正極活物質と、導電助剤としてグラファイト(TIMCAL社製、KS−6)とアセチレンブラックの粉末(電気化学工業社製、HS−100)と、バインダーとしてポリフッ化ビニリデン溶液(クレハ社製、L#7208)とを固形分比で80:5:5:10の質量比で混合した。得られた混合物に分散溶媒としてN−メチル−2−ピロリドンを固形分30質量%となるように投入して更に混合して、スラリー状の溶液を調製した。このスラリー状の溶液を厚さ20μmのアルミニウム箔の片面に塗布し、溶剤を乾燥除去した後、ロールプレスで圧延した。圧延後のものを直径16mmの円盤状に打ち抜いて正極を得た。
<負極の作製>
負極活物質としてグラファイト粉末(大阪ガスケミカル社製、OMAC1.2H/SS)及びグラファイト粉末(TIMCAL社製、SFG6)、バインダーとしてスチレンブタジエンゴム(SBR)及びカルボキシメチルセルロース水溶液を用い、上記の順に90:10:1.5:1.8の固形分質量比で混合し、分散媒に水を用いて固形分濃度45質量%となるスラリー状の溶液を調製した。このスラリー状の溶液を厚さ18μmの銅箔の片面に塗布し、溶剤を乾燥除去した後、ロールプレスで圧延した。圧延後のものを直径16mmの円盤状に打ち抜いて負極を得た。
<電解液の調製>
エチレンカーボネートとエチルメチルカーボネートとを体積比1:2で混合した混合溶媒にLiPF6塩を1mol/L含有させた溶液(キシダ化学社製、LBG00069)を9.8gに、式(3)で表されるリチウムビスオキサボレート(キシダ化学社製、LBG44382、以下、「LiBOB」と表記する。)を0.2g混合し、電解液Aを得た。
Figure 2013191390
電解液A中のLiBOBの含有量は2質量%であり、LiPF6の含有量は13質量%であった。
<電池の作製>
上述のようにして作製した正極と負極とをポリプロピレンからなるセパレータ(膜厚25μm、空孔率50%、孔径0.1μm〜1μm)の両側に重ね合わせた積層体を、SUS製の円盤型電池ケースに挿入した。次いで、その電池ケース内に電解液Aを0.5mL注入し、積層体を電解液Aに浸漬した後、電池ケースを密閉してリチウムイオン二次電池を作製した。
<電池評価>
得られたリチウムイオン二次電池を25℃に設定した恒温槽(二葉科学社製、恒温槽PLM−73S)に投入し、充放電装置(アスカ電子(株)製、充放電装置ACD−01)に接続し、0.1Cの定電流で充電し、4.7Vに到達した後、4.7Vの定電圧で電流値が50μAになるまで充電を行い、0.1Cの定電流で2.0Vまで放電を行った。続いて、0.33Cの定電流で充電し、4.5Vに到達した後、4.5Vの定電圧で電流値が50μAになるまで充電を行い、0.33Cの定電流で2.0Vまで放電を行った。その後、0.33Cの定電流で充電し、4.5Vに到達した後、4.5Vの定電圧で電流値が50μAになるまで充電を行い、0.33Cの定電流で2.0Vまで放電を行う条件を1サイクルの充放電として、50サイクル充放電試験を行った。結果、初充放電容量は253mAh/gであり、1サイクル目の放電容量は200mAh/gであった。50サイクル後の放電容量は177mAh/gであり、50サイクル目の放電容量を1サイクル目の放電容量で割った放電容量維持率は89%と高かった。50サイクル終了後のFRA測定結果を図2に示す。図2に示されているように抵抗増大が抑制されていることが分かる。なお、FRAの測定は、ソーラトロン社製の電気化学測定装置(商品名1255B)を用いて、開回路電位から振幅5mVで、1000000Hzから0.01Hzまでの周波数範囲で測定を行った。
[実施例2]
エチレンカーボネートとエチルメチルカーボネートとを体積比1:2で混合した混合溶媒にLiPF6塩を1mol/L含有させた溶液(キシダ化学社製、LBG00069)を9.8gに、LiBF4(キシダ化学社製、LBG44852)を0.2g混合し、電解液Bを得た。
電解液B中のLiBF4の含有量は2質量%であり、LiPF6の含有量は13質量%であった。
電解液Aの代わりに電解液Bを用いたこと以外は実施例1と同様の方法によりリチウムイオン二次電池を作製し、50サイクル充放電試験を行った。結果、初充放電容量は246mAh/gであり、1サイクル目の放電容量は198mAh/gであった。50サイクル後の放電容量は167mAh/gであり、50サイクル目の放電容量を1サイクル目の放電容量で割った放電容量維持率は84%と高かった。50サイクル終了後のFRA測定結果を図2に示す。図2に示されているように抵抗増大が抑制されていることが分かる。
[実施例3]
窒素気流下、氷冷した三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体(和光純薬工業社製、022−08362)35gにシュウ酸リチウム5.0gを徐々に添加した。室温まで昇温後、80℃で19時間攪拌したところ、固体が析出した。未反応の三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体を除去した後、ジメチルカーボネートを注ぎ、不溶固体を濾過した。減圧下で揮発成分を除去した後、ジメチルカーボネート/ヘキサンで再結晶を行った。得られた結晶を80℃で12時間真空乾燥することにより、式(4)で表されるLiBF2(C24)を6.8g得た。化合物構造はNMRにより同定を行った。11B−NMRでは3.55ppm(t)に、19F−NMRでは150.2ppm(m)に、13C−NMRでは160ppm(s)にピークがそれぞれ存在した。
Figure 2013191390
エチレンカーボネートとエチルメチルカーボネートとを体積比1:2で混合した混合溶媒にLiPF6塩を1mol/L含有させた溶液(キシダ化学社製、LBG00069)を9.8gに、式(4)で表されるLiBF2(C24)を0.2g混合し、電解液Cを得た。
電解液C中のLiBF2(C24)の含有量は2質量%であり、LiPF6の含有量は13質量%であった。
電解液Aの代わりに電解液Cを用いたこと以外は実施例1と同様の方法によりリチウムイオン二次電池を作製し、50サイクル充放電試験を行った。結果、初充放電容量は251mAh/gであり、1サイクル目の放電容量は197mAh/gであった。50サイクル後の放電容量は180mAh/gであり、50サイクル目の放電容量を1サイクル目の放電容量で割った放電容量維持率は91%と高かった。50サイクル終了後のFRA測定結果を図2に示す。図2に示されているように抵抗増大が抑制されていることが分かる。
[比較例1]
エチレンカーボネートとエチルメチルカーボネートとを体積比1:2で混合した混合溶媒にLiPF6塩を1mol/L含有させた溶液(キシダ化学社製、LBG00069)を電解液Dとした。
電解液Aの代わりに電解液Dを用いたこと以外は実施例1と同様の方法によりリチウムイオン二次電池を作製し、50サイクル充放電試験を行った。結果、初充放電容量は252mAh/gであり、1サイクル目の放電容量は197mAh/gであった。50サイクル後の放電容量は140mAh/gであり、30サイクル目の放電容量を1サイクル目の放電容量で割った放電容量維持率は71%と低かった。50サイクル終了後のFRA測定結果を図2に示す。図2に示されているように抵抗が増大していることが分かる。
以上の実施例1、実施例2、実施例3、及び比較例1で得られた結果を表1に示す。表1から、電解液にホウ素原子を含有する特定のLi塩構造の化合物を添加することにより、サイクル試験での放電容量維持率が大幅に向上することが分かる。また、図2から、電解液に上記Li塩構造の化合物を添加することにより、FRAの円弧の増大が抑制されていることから、これらの化合物は、電極と電解液の界面抵抗の増大を抑制する効果を有していることがわかる。
Figure 2013191390
本発明のリチウムイオン二次電池は、各種民生用機器用電源、自動車用電源への産業上利用可能性を有する。

Claims (8)

  1. 4.4V(vsLi/Li+)以上の電位で作動する正極活物質を含有する正極と、負極と、非水溶媒を含有する電解液と、を有するリチウムイオン二次電池であって、
    前記電解液は、下記式(1)及び/又は式(2)で表されるホウ素原子を有する第一のリチウム塩を0.01質量%以上10質量%以下で含有し、且つ、ホウ素原子を有さない第二のリチウム塩を1質量%以上40質量%以下で含有する、リチウムイオン二次電池。
    Figure 2013191390
    (式中、Xはフッ素原子、塩素原子、及び臭素原子からなる群から選ばれるハロゲン原子を示し、R1は、置換されていてもよい炭素数1から10の炭化水素基を示す。aは0又は1の整数を示し、nは0〜2の整数を示す。)
    Figure 2013191390
    (式中、Xはフッ素原子、塩素原子、及び臭素原子からなる群から選ばれるハロゲン原子を示し、R2は、水素原子、フッ素原子又は置換されていてもよい炭素数1から10の炭化水素基を示す。mは0〜4の整数を示す。)
  2. 前記非水溶媒が、環状カーボネートと鎖状カーボネートを含有する、請求項1記載のリチウムイオン二次電池。
  3. 前記環状カーボネートとして、エチレンカーボネート、及びプロピレンカーボネートからなる群から選ばれる1種以上のカーボネート溶媒を含有し、前記鎖状カーボネートとして、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、及びエチルメチルカーボネートからなる群から選ばれる1種以上のカーボネート溶媒を含有する、請求項1又は2記載のリチウムイオン二次電池。
  4. 前記第一のリチウム塩は、LiBF4、LiB(C242、及びLiBF2(C24)からなる群から選ばれる1種以上である、請求項1〜3のいずれか1項記載のリチウムイオン二次電池。
  5. 前記第二のリチウム塩は、LiPF6である、請求項1〜4のいずれか1項記載のリチウムイオン二次電池。
  6. 前記4.4V(vsLi/Li+)以上の電位で作動する正極活物質は、
    LiMn2-xMax4〔Maは遷移金属から選ばれる1種以上を示し、0.2≦x≦0.7である。〕で示されるスピネル型酸化物、
    Li2McO3とLiMdO2〔Mc及びMdは別個独立に遷移金属から選ばれる1種以上を示す。〕との複合酸化物であって、一般式zLi2McO3−(1−z)LiMdO2〔0.1≦z≦0.9である。〕で示されるLi過剰層状酸化物正極活物質、
    LiMb1-yFeyPO4〔Mbは、Mn又はCoから選ばれる1種以上を示し、0≦y≦0.9である。〕で示されるオリビン型正極活物質、及び
    Li2MePO4F〔Meは遷移金属から選ばれる1種以上を示す。〕、
    からなる群から選ばれる1種以上である、請求項1〜5のいずれか1項記載のリチウムイオン二次電池。
  7. 非水溶媒とリチウム塩を含有する電解液であって、下記式(1)及び/又は式(2)で表されるホウ素原子を有する第一のリチウム塩を0.01質量%以上10質量%以下で含有し、且つ、ホウ素原子を有さない第二のリチウム塩を1質量%以上40質量%以下で含有する、非水蓄電デバイス用電解液。
    Figure 2013191390
    (式中、Xはフッ素原子、塩素原子、及び臭素原子からなる群から選ばれるハロゲン原子を示し、R1は、置換されていてもよい炭素数1から10の炭化水素基を示す。aは0又は1の整数を示し、nは0〜2の整数を示す。)
    Figure 2013191390
    (式中、Xはフッ素原子、塩素原子、及び臭素原子からなる群から選ばれるハロゲン原子を示し、R2は、水素原子、フッ素原子又は置換されていてもよい炭素数1から10の炭化水素基を示す。mは0〜4の整数を示す。)
  8. 高電圧リチウムイオン二次電池用電解液である、請求項7記載の非水蓄電デバイス用電解液。
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