JP2013180612A - エアバッグ装置及びブラケット - Google Patents

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教将 後藤
Takuya Kamiyama
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Abstract

【課題】部品点数を減少させて重量を軽減し、組立工程を簡略化してコストダウンを図るとともに、取付機構においても衝撃力を緩和する構造を備えたエアバッグ装置を提供する。
【解決手段】エアバッグ12と、エアバッグ12に展開用のガスを供給するインフレータ22と、エアバッグ12とインフレータ22を車体に対して取り付けるブラケット30とを備え、当該ブラケット30は、インフレータ22を車体に対して離間させて支持する車体支持部38と、車体との当接を押圧により維持する押圧部32Tとを有し、当該押圧部32Tは、衝撃が加わった方向に圧縮変形することにより衝撃力を緩和する衝撃緩和部32を有する。
【選択図】図3

Description

本発明は、自動車の側部の窓部に沿って展開するエアバッグ装置、及びそのブラケットに関する。
従来、車両の衝突時等において衝撃を受けた際に、ガスを導入してエアバッグを膨張展開させるエアバッグ装置が用いられている。一台の車両には種々のエアバッグ装置が搭載されており、車室の側部のドアの窓部などに沿ってエアバッグを展開するいわゆるカーテンエアバッグ装置などが知られている。このようなエアバッグは、通常時はルーフサイドレールに沿って細長く折り畳んで、ルーフヘッドライニングの内側に搭載されている。
車両が側面衝突した際の衝撃や、車両の横転(ロールオーバー)などを検出すると、インフレータからエアバッグに対してガスを供給して膨張させて、エアバッグを側部の窓部などに沿って上側から下方に展開することによって被拘束物を拘束する。エアバッグにガスを供給するインフレータは、細長い円筒形状を成した耐圧容器であり、屈曲性のあるブラケットを介して車体に取り付けられている。
車両の衝突時等において、より確実に被拘束物を拘束するためには、エアバッグを迅速に所定の形状に膨張展開させる必要がある。この要件を満たすために、なるべくエアバッグの収納部位に近い場所にインフレータを配置しようとすると、より車室内に近い位置にインフレータを配置することとなる。
そのため、インフレータをブラケットを介して車両のルーフサイドレールに取り付けるエアバッグ装置において、ルーフヘッドライニングに向かって被拘束物が衝突した際の衝撃を吸収することを目的としたエアバッグ装置が、特許文献1に開示されている。
図12に、特許文献1の図8に記載されている従来のエアバッグ装置を示す。図12は、車室の側部上縁部における、ルーフサイドレール905部分の断面図である。
図12に示されるように、エアバッグ装置910は、車室内の側部にてカーテン状に膨張展開して被拘束物を拘束するエアバッグ912と、このエアバッグ912にディフューザ921を介して展開用のガスを供給するインフレータ922とを備えている。
インフレータ922は、車両の側突時またはロールオーバー時等にガスをエアバッグ912に向けて噴出供給するものであり、ルーフサイドレール905及び車両のルーフ909に設けたルーフリィンフォースメント等に、ブラケット930を介してブラケット取付ボルト968を締結して組み付けられている。このインフレータ922は、エアバッグ912の上方に配置した状態で、ルーフサイドレール905に沿って、長手方向を車両の前後方向に向けて車室側に配置されている。インフレータ922及びブラケット930は、通常はルーフヘッドライニング941によって覆われている。
ブラケット930は、車室内からの衝撃荷重を受けた際に塑性変形する素材で形成された帯板状の部品である。ブラケット930に片持ち支持されているインフレータ922は、ブラケット930の変形に伴って、ルーフサイドレール905に当接するまでのストロークXsの間隙の範囲内で移動可能となっている。従って、ブラケット930の変形により、車室内からの衝撃エネルギーを吸収することができるとしている。
特開2003−95053号公報(図8他)
特許文献1に記載されているエアバッグ装置910では、被拘束物がインフレータ922に向かって衝突した際に、ブラケット930を変形させてエネルギーを吸収している。しかし、図12に示される構造を用いてブラケット930をルーフに固定すると、ブラケット930における取付部が長くなることから、ブラケット930を大型にせざるを得ず、ブラケット930の重量が重くなるとともにコストが上昇してしまうという不具合を生じていた。
また、特許文献1に記載されているエアバッグ装置910の取付方法では、複数のブラケット取付ボルト968を用いてエアバッグ装置910を車両に固定しなければならないために、部品点数の増加と、重量の増加と、組立工程の複雑化と、コストアップとを招いていた。
本発明は、このような点に鑑みてなされたもので、エアバッグ装置の部品点数を減少させて重量を軽減し、組立工程を簡略化してコストダウンを図るとともに、被拘束物が衝突した際の衝撃力を緩和することが可能なエアバッグ装置を提供することを目的としている。
本発明に係るエアバッグ装置は、エアバッグと、前記エアバッグを展開するインフレータと、前記エアバッグと前記インフレータを前記車体に対して取り付けるブラケットとを備え、前記ブラケットは、前記インフレータを前記車体に対して離間させて支持する車体支持部と、前記車体との当接を押圧により維持する押圧部とを有し、前記押圧部は、衝撃が加わった方向に圧縮変形することにより衝撃力を緩和する衝撃緩和部を有する、ことを特徴とする。
係るエアバッグ装置の構成により、通常時においては、ブラケットの押圧部が車体との当接を押圧により維持するので、車両走行時等の振動によるガタつきや異音の発生を防止することができる。これにより、エアバッグ装置取付用の車体支持部の数量や部品点数を減少させて重量を軽減することが可能となり、組立工程を簡略化することができると共に、エアバッグ装置及び車両のコストダウンを図ることができる。
また、室内側から被拘束物が衝突するなどしてインフレータ等に衝撃が加わった際には、衝撃緩和部が変形することにより、被拘束物に加わる衝撃力を緩和することができる。
また、本発明は、上記発明の実施の形態として、ブラケットにおける衝撃緩和部を、最も車体に接近するインフレータの部位を避ける位置に配置するように構成した。
係る構成により、インフレータが車体に接触するまでの移動距離を大きく取ることができる。これにより、被拘束物に加わる衝撃力の低減を図ることができる。
また、本発明は、上記発明の実施の形態として、ブラケットにおける衝撃緩和部を、一つ以上であって、凸形状又は多段の凸形状で形成するようにした。
係るブラケットの衝撃緩和部の設定数や凸形状を適宜変更することによって、衝撃緩和部によって緩和される衝撃力を調節することができる。
本発明に係るエアバッグ装置におけるブラケットの押圧部は、車体との当接を押圧により維持して振動を抑制するので、車両走行時等の振動によるガタつきや異音の発生を防止することができる。これにより、エアバッグ装置取付用の車体支持部の数量や部品点数を減少させて重量を軽減するとともに、組立工程を簡略化することができ、エアバッグ装置及び車両のコストダウンを図ることができる。また、ブラケットの衝撃緩和部を、衝撃が加わった方向に圧縮変形する構造にしたので、被拘束物に加わる衝撃力を緩和することができる。
エアバッグ装置を車両の車室内における側部上縁部に配置し、エアバッグを展開して窓部の開口を覆った状態を説明する図である。 エアバッグ装置の構成と、車体のルーフサイドレールへの取り付け構造を説明する図である。 エアバッグ装置を車体のルーフサイドレールに取り付けた状態を示す図であり、図1に示すA−A'矢視断面図である。 エアバッグ装置を車体のルーフサイドレールに取り付けた状態を示す図であり、図1に示すB矢視図である。 ブラケットをルーフサイドレールに対して押圧する押圧部及び衝撃緩和部と、その付近の拡大図である。 衝突等の衝撃により変形を生じた後の衝撃緩和部の形状を示す図である。 押圧部及び衝撃緩和部に加わる垂直の力Fと、変位Xとの関係を示す図である。 エアバッグ装置におけるブラケットの押圧部及び衝撃緩和部として、片持ち式の突出部を形成した他の実施形態を説明する図である。 本発明に係るブラケットの他の実施形態を示す図であり、図1に示すB矢視相当の図である。 本発明に係るブラケットの他の実施形態を示す図であり、図1に示すB矢視相当の図である。 本発明に係るブラケットの他の実施形態を示す図であり、図1に示すB矢視相当の図である。 特許文献1の図8に記載されている従来のエアバッグ装置を示す図であり、車室の側部上縁部におけるルーフサイドレール部分の断面図である。
以下、本発明に係るエアバッグ装置の一実施の形態を、図面を用いて説明する。図1は、エアバッグ装置10を車両3の車室内における側部上縁部に配置し、エアバッグ12を展開して窓部の開口を覆った状態を説明する図である。以下の説明においては、車両の前進方向を前方向と呼びFrで表し、車両の後進方向を後方向と呼びReで表し、車幅方向を側方向と呼びWで表し、車両の上方向をUpで表し、車両の下方向をDnで表すものとする。
車両3の車室には、被拘束物としてのダミー(以下、「ダミー」という。)が着座可能な前席及び後席を備え、これら前席及び後席に対応して開口可能な窓部(サイドウィンドウ)を備えたドアが設けられている。また、車室両側の側部には、前方向から順に、一般にAピラーと呼ばれるフロントピラー6、Bピラーと呼ばれるセンターピラー7、Cピラーと呼ばれるリアピラー8とが設けられている。
各フロントピラー6、センターピラー7、及びリアピラー8の上縁部はルーフサイドレール5で接続されるとともに、このルーフサイドレール5を介して天井パネルが支持されている。また、車両3における両側のフロントピラー6の前側にはフロントガラス(フロントウインドシールド)が配置され、車両3における両側のリアピラー8の後側にはリアガラスが配置されている。
ルーフサイドレール5の車室側には、フロントピラー6からリアピラー8に至る範囲に渡って、エアバッグ12を折り畳んだ状態のエアバッグ装置10が、1乃至複数のブラケット30及びデザーベルト24を介して、ブラケット取付ボルト68により車体に支持されている。エアバッグ装置10の更に車室側には、各ピラーや天井パネルを覆うトリムや、ルーフヘッドライニングが配置されている。図1に示す状態は、エアバッグ12を展開した状態を示す図であり、各トリムやルーフヘッドライニングを取り外した状態を示している。なお、図1に示す実施形態では、エアバッグ12の膨張部は、前席に着座しているダミーの頭部を保護する前方膨張部と、後席に着座しているダミーの頭部を保護する後方膨張部とに、非膨張部を挟んで両側に分かれている。
エアバッグ装置10は、カーテンエアバッグ装置、カーテンエアバッグモジュール、あるいは頭部保護用エアバッグ装置と呼ばれるもので、車両3が側面衝突の衝撃を受けた際や、横転(ロールオーバー)の際などにおいて、座席に着席したダミー側方の窓部開口を覆うべく面状に展開するものである。
エアバッグ装置10は、例えばナイロン製の基布からなる2枚の基布の周縁部を縫合することにより袋状に形成し、所定の形態に折り畳んだ状態でインフレータを接続してルーフサイドレール5の車室側に取り付けてある。例えば車両3が側面衝突の衝撃を受けたことを検出すると、エアバッグ装置10に取り付けられているインフレータ22がガスを噴出して折り畳まれたエアバッグ12の内部に導入する。すると、エアバッグ12が図1に示すように膨張展開して、車両3の窓部の開口を覆うことができる。
次に、エアバッグ装置10におけるエアバッグ12と、インフレータ22と、エアバッグ装置10の取付用のブラケット30との組立上の構成について、図2を用いて説明する。図2は、エアバッグ装置10の構成と、車体のルーフサイドレール5への取り付け構造を説明する図である。
図2に示すように、エアバッグ装置10は、車両3が側面衝突の衝撃を受けた際等において、座席に着席したダミー側方の窓部との間に膨張展開するエアバッグ12と、エアバッグ12に対して展開用のガスを供給するインフレータ22と、インフレータ22及びエアバッグ12を固定して車体に取り付けるためのブラケット30とから構成されている。ブラケット30とルーフサイドレール5との間には、室内側からインフレータ22に衝撃が加わった際において、ブラケット30を変形させてインフレータ22を移動させるための間隙が形成されている。
エアバッグ12には、素早い展開を行なうためにエアバッグ12の展開部と一体に形成したインフレータ配置部14と、インフレータ22を一体に共締めするためのインフレータ取付ボルト23を挿通する取付孔16とを形成してある。図2に示す実施形態では、エアバッグ12をインフレータ配置部14と一体に配置したことにより、パイプなどの展開用ガスの流路を別途用いることなく、エアバッグ12の膨張部に迅速にガスを供給可能としている。従って、優れたエアバッグ12の展開特性を得ることができると共に、エアバッグ装置10の軽量化と製造コストの低減とを、同時に図ることができるものである。
インフレータ22は、金属製の耐圧容器であり、エアバッグ12に展開用のガスを供給するための多数の通孔を形成したディフューザ21と、インフレータ22をエアバッグ12と共にブラケット30に締結するためのインフレータ取付ボルト23とを備えている。インフレータ22におけるガスの発生手段として、薬剤を燃焼させる燃焼式(パイロテクニックタイプ)や、ガスを高圧で貯蔵する貯蔵式(ストレージタイプ)、あるいはこれら燃焼式と貯蔵式とを組み合わせたハイブリッド式等が用いられる。なお、図2には示していないが、インフレータ22の後端部には、展開用ガスの発生を指示するためのハーネスを接続するコネクタ部を形成してある。
ブラケット30は、インフレータ22を取り付ける片持ち式のインフレータ取付部33と、車体側に開設されている引張係止開口54に係合することによりエアバッグ装置10の仮組時及び取付状態においてブラケット30の上下方向の位置決め及び引張方向の位置決めを行なう引張係止部34と、車体側に開設されている前後係止開口56に係合することによりエアバッグ装置10の仮組時及び取付状態においてブラケット30の前後方向の位置決めを行なう前後係止部36と、車体側に開設されている雌ねじ部58にブラケット取付ボルト68を螺入して、車体に対して離間させてブラケット30を支持する車体支持部38とを備えている。なお、ブラケット30を形成するにあたっては、金属板をプレス加工したものを用いることができる。
なお、ブラケット30の引張係止部34と車体側の引張係止開口54との係合部や、ブラケット30の前後係止部36と車体側の前後係止開口56との係合部には、引張係止部34及び前後係止部36を素早く挿入して摺動させるために、ある程度の隙間を生じるようにはめあい寸法を設定しておくようにしてもよい。
本発明では、ブラケット30の車体側に、インフレータ22を車体に対して離間させた状態に押圧する押圧部32Tを突出させて、押圧部32Tがルーフサイドレール5に押圧力を印加し続けるように構成し、押圧部32Tがルーフサイドレール5との間での当接を維持するようにしている。この押圧部32Tの押圧力の反力によって、ブラケット30の引張係止部34や前後係止部36がルーフサイドレール5に対して引っ張りの力を受ける。従って、ブラケット30の引張係止部34と車体側の引張係止開口54との係合部や、ブラケット30の前後係止部36と車体側の前後係止開口56との係合部の隙間を無くして、ブラケット30と車体との間における振動と、振動に起因する異音の発生を抑制することができる。
次に、図2を参照して、エアバッグ装置10の組み立て工程及び車体への取付工程について説明する。
まず、エアバッグ12を所定の細長い形状に折り畳み、展開時に破断可能な粘着性のバインディングテープやスリーブ等の形状保持部材を用いて結束し、折り畳み形状を保持しておく。次に、インフレータ配置部14にインフレータ22を挿入すると共に、取付孔16にインフレータ取付ボルト23を挿通させて上方向に引き出す。そして、ブラケット30のインフレータ取付部33におけるボルト挿通用の開口部にインフレータ取付ボルト23を挿通させて、インフレータ固定ナット63を用いて、エアバッグ12とインフレータ22とをブラケット30に共締め固定する。次に、インフレータ22とエアバッグ12を締付バントにて固定して、エアバッグ装置10のアッセンブリーが完成する。
次に、エアバッグ装置10を車体側に取り付ける作業の工程について説明する。エアバッグ装置10を車体に取り付ける際には、先ずエアバッグ装置10を車室内に持ち込んで、車室の内側から車体のルーフサイドレール5やフロントピラー6に順次仮止めを行なってゆき、次の工程でブラケット取付ボルト68を用いてエアバッグ装置10を取り付ける。
エアバッグ装置10を車体側に仮止めする際には、エアバッグ装置10のほぼ中央に配置されているブラケット30を最初に仮止めし、その後、前後のブラケットやデザーベルト24のブラケットを仮止めしてゆく。ブラケット30の仮止めは、先ず、ブラケット30の引張係止部34を、車体側の引張係止開口54に挿入する。同時に、ブラケット30の前後係止部36を、車体側の前後係止開口56の長穴部に挿入する。その後、ブラケット30を後方向(Re方向)に摺動させて、ブラケット30の前後係止部36を、車体側の前後係止開口56の後方向(Re方向)端部に当接させた後に、下方向(Dn方向)に落とし込む。これにより、ブラケット30は車体に対して上下方向及び前後方向の位置決めがなされると共に、脱落を防止した仮止めを行なうことができる。
次に、ブラケット取付ボルト68を、ブラケット30に開設されているボルト挿通用の孔と車体側の雌ねじ部58に挿通させて螺合して、ブラケット30及び他のブラケットを車体に取り付ける。ブラケット30の仮止め用に形成した引張係止部34及び前後係止部36は、ブラケット30の取付後にも使用され続けることになる。従って、少ないブラケット取付ボルト68で、ブラケット30を車体に取り付けることができる。なお、図2に示す実施形態では、ブラケット30は、一つのブラケット取付ボルト68を用いて取り付けられている。
次に、インフレータ22の後端部に配置してあるコネクタに対してハーネスを接続して、インフレータ22を車両3に搭載した制御装置に対して電気的に接続する。次いで、車体の天井パネルにルーフヘッドライニング41(後段にて説明する図3参照。)を取り付け、フロントピラー6、センターピラー7、及びリアピラー8の表面にピラーガーニッシュやトリムを取り付けてエアバッグ装置10を覆うことにより、エアバッグ装置10の車体への取付作業が完了する。
次に、ブラケット30に形成した本発明に係る押圧部32T及び衝撃緩和部32の構成と機能とについて、図3及び図4を用いて説明する。図3は、エアバッグ装置10を車体のルーフサイドレール5に取り付けた状態を示す図であり、図1に示すA−A'矢視断面図である。また、図4は、図1に示すB矢視図である。なお、図1及び図2にて説明した部位については、同一の符号を付して、その説明は省略する。なお、図3及び図4に示すように、ルーフサイドレール5に対してブラケット30が離間する方向をPl、押圧する方向をPsと定義する。
図3及び図4に示すように、ブラケット30は、インフレータ22をインフレータ固定ナット63により片持ち式で固定している。このブラケット30は、引張係止部34をルーフサイドレール5に開設した引張係止開口54(図2参照)に係合させて、車体に対して上下方向(Up、Dn方向)の位置決めを行なうとともに、ブラケット30の引張係止部34がPl方向の位置決めも行なっている。なお、エアバッグ装置10の車室側には、ルーフヘッドライニング41が配設されている。
前述の通り、ブラケット30の引張係止部34と車体側のルーフサイドレール5に開設した引張係止開口54との係合部には、引張係止部34を素早く挿入して摺動させるために、ある程度の隙間が存在する。このままでは、車両走行時等における振動によりブラケット30と車体との間で、がたつきや異音の発生を生じる場合がある。そこで、ブラケット30の車体側(ルーフサイドレール5側)に、ルーフサイドレール5をPs方向に押圧する形状となるように押圧部32Tを突出させて、ルーフサイドレール5との当接を維持させるようにした。すると、ブラケット30の引張係止部34には、ルーフサイドレール5に対してPl方向に引っ張る力が働き続けるので、引張係止部34とルーフサイドレール5とが密着した状態となる。これにより、ブラケット30とルーフサイドレール5との間のガタつきを防止している。ブラケット取付ボルト68を締結してブラケット30をルーフサイドレール5に取り付けた状態では、ブラケット30が弓状に湾曲するか、又は押圧部32Tの衝撃緩和部32が潰れる方向に弾性変形を行なうことで、ルーフサイドレール5に対して押圧力を印加している。
図3に示すダミー頭部90は、先ずルーフヘッドライニング41に衝突し、その後ルーフヘッドライニング41を変形させながら、ルーフヘッドライニング41を介してインフレータ22と衝突する。
室内側からダミー頭部90の移動による衝撃をインフレータ22が受けると、従来通り、インフレータ取付部33が変形基部30Q等を中心として、図3に示す反ダミー方向のQ方向へ変形して、ダミー頭部90に加わる衝撃力を緩和する。近年では、車室のデザイン上の要請から、Q方向への変形距離を長くとることが困難となりつつある。また、変形基部30Q等を中心とする変形は、変形方向が限定されているために、衝撃力を緩和可能な方向も限定されるという不具合もある。このような事情にも鑑みて本発明では、ブラケット30の衝撃緩和部32に、図3及び図4に示すストロークXsの間隙の距離の範囲内で潰れる変形を生じさせて、ダミー頭部90に加わる衝撃力を緩和することができるように構成している。
図3に示す実施形態では、ブラケット30が潰れる変形を行なった際に、ルーフサイドレール5に当接するインフレータ22の当接部位22T(例えば、インフレータ22の部位のうち、最もルーフサイドレール5に近い位置。)を避ける位置に、衝撃緩和部32を配置している。
つまり、インフレータ22がルーフサイドレール5と当接することを想定した場合、円筒状のインフレータ22において真っ先にルーフサイドレール5と当接する接点を含んだ位置に衝撃緩和部32を設定すると、得られるストロークはインフレータ22とルーフサイドレール5との位置関係においてもっとも短いものとなる。従って、より効率的に衝撃緩和部32のストロークを確保しようとすると、本実施例のようにインフレータ22が真っ先にルーフサイドレール5と接する想定される位置を回避して衝撃緩和部32を設定することで、限定された範囲の中でも効率的に衝撃力を緩和することができるものである。
また、図3に示す実施形態では、インフレータ22の当接部位22Tを挟んだ上下方向の2箇所に、衝撃緩和部32を配置した例を示している。衝撃緩和部32を複数箇所に形成することによって、仮止め時や取付時におけるエアバッグ装置10の傾斜などを防いで、取付安定性を向上させることができる。
なお、衝撃緩和部32は、引張係止部34と車体支持部38との間を直線で結んだ直線上、又は引張係止部34と車体支持部38とを結んだ直線を挟んで上下方向の両側に配置すると、ブラケット30のふらつきを防ぐことができるので取付安定性を向上させることができる。また、図3に示す実施形態では、衝撃緩和部32をインフレータ22の当接部位22Tを上下方向に避ける位置に2箇所形成した実施形態を示したが、上下方向に2箇所形成する代わりに、車両の前後方向に2箇所形成するように構成することも可能である。また、ブラケットに3箇所以上の衝撃緩和部32を形成することも可能である。
次に、図5及び図6を参照して、ブラケット30における衝撃緩和部32の変形の様子について説明する。図5は、通常時における押圧部32T及び衝撃緩和部32の形状を示す図であり、図4に示したブラケット30をルーフサイドレール5に対して押圧する押圧部32T及び衝撃緩和部32と、その付近の拡大図である。図6は、衝突等の衝撃により変形を生じた後の衝撃緩和部32の形状を示す図である。
エアバッグ装置10のブラケット30をルーフサイドレール5に取り付けた後の通常時においては、図5に示すように、押圧部32Tがルーフサイドレール5を押圧していることにより、ブラケット30はルーフサイドレール5に対して所定の距離だけ間隙を開けて離間した状態に保持されている。
ダミー頭部90がルーフヘッドライニング41を介してインフレータ22に衝突した場合には、ブラケット30における衝撃緩和部32が潰れる圧縮変形を行なって、ダミー頭部90に加わる衝撃力を緩和することができる。なお、図5及び図6に示す実施形態では、2段の凸形状に突出した衝撃緩和部32を形成した実施形態を示しているが、衝撃緩和部を1段の凸形状に形成しても良いし、3段、4段、あるいはそれ以上の多段の凸形状に形成することもできる。
押圧部32T及び衝撃緩和部32に加わる垂直の力Fと、変形時の変位Xとの関係を、図7に示す。図7に示す関係において、衝撃緩和部32が変形した際の力Fsを50N〜7000Nの間に設定することにより、ダミー頭部90に加わる衝撃力を効果的に緩和して、障害値を低減させることができる。
次に、エアバッグ装置のブラケットにおける押圧部32T及び衝撃緩和部の他の実施形態について、図8を参照して説明する。図8は、エアバッグ装置におけるブラケットの押圧部32T及び衝撃緩和部132として、片持ち式の突出部を形成した実施形態を説明する図である。図5においては、押圧部32T及び衝撃緩和部32を2段の凸形状として形成した実施形態を示したが、図8に示す実施形態では、片持ち式の腕形状の押圧部32T及び衝撃緩和部132を形成してある。
図8に示すように、片持ち式の押圧部32T及び衝撃緩和部132を用いても、インフレータを車体のルーフサイドレール5に対して離間させた状態に押圧することができる。そして、室内側から衝撃が加わった際には衝撃緩和部132が変形を行なうことにより、ダミー頭部90に加わる衝撃力を緩和することができる。
次に、エアバッグ装置におけるブラケットの他の実施形態について、図9を参照して説明する。図9は、ブラケット230を介してエアバッグ装置を車体のルーフサイドレール5に取り付けた状態を示す図であり、図1に示すB矢視相当の図である。なお、図1、図2及び図4にて説明した部位については、同一の符号を付して、その説明は省略する。
図9に示すブラケット230においては、衝撃緩和部32と共に、ブラケット230の引張係止部34及び車体支持部38に至る途中の間の位置に、衝撃緩和部239を形成してある。衝撃緩和部239は、室内側からPs方向に衝撃が加わった際において変形をすることにより、ダミー頭部90に加わる衝撃力を緩和することができる。
次に、エアバッグ装置におけるブラケットの他の実施形態について、図10を参照して説明する。図10は、ブラケット330を介してエアバッグ装置を車体のルーフサイドレール5に取り付けた状態を示す図であり、図1に示すB矢視相当の図である。なお、図1、図2及び図4にて説明した部位については、同一の符号を付して、その説明は省略する。
図10に示すブラケット330においては、ルーフサイドレール5を押圧する押圧部32T及び衝撃緩和部332を、引張係止部34から車体支持部38に至る範囲の外側に形成した実施形態である。図10に示すように、引張係止部34から車体支持部38に至る範囲の外に押圧部32T及び衝撃緩和部332を成形することによっても、通常時にはインフレータ22を車体に対して離間させた状態に押圧することができる。そして、室内側から衝撃が加わった際には衝撃緩和部332が変形することにより、ダミー頭部90に加わる衝撃力を緩和することができる。
次に、エアバッグ装置におけるブラケットの他の実施形態について、図11を参照して説明する。図11は、ブラケット430を介してエアバッグ装置を車体のルーフサイドレール5に取り付けた状態を示す図であり、図1に示すB矢視相当の図である。なお、図1、図2及び図4にて説明した部位については、同一の符号を付して、その説明は省略する。
図11に示すブラケット430においては、ルーフサイドレール5を押圧する押圧部32T及び衝撃緩和部432を凸形状としておき、衝撃緩和部432の一部に変形を容易にするための開口部437を開設した実施形態を示す図である。図11に示すように、一部に開口部437を開設した押圧部32T及び衝撃緩和部432を有するブラケット430を用いることによっても、通常時にはインフレータ22を車体に対して離間させた状態に押圧することができる。そして、室内側から衝撃が加わった際には衝撃緩和部432が潰れる方向に変形することにより、ダミー頭部90に加わる衝撃力を緩和することができる。
本発明は、例えば、自動車の側部の窓部に沿って展開するカーテンエアバッグ装置と呼ばれるエアバッグ装置及びそのブラケットに適用することができる。
3 車両
5、905 ルーフサイドレール
6 フロントピラー
7 センターピラー
8 リアピラー
10、910 エアバッグ装置
12、912 エアバッグ
14 インフレータ配置部
16 取付孔
21、921 ディフューザ
22、922 インフレータ
22T 当接部位
23 インフレータ取付ボルト
24 デザーベルト
30、230、330、430 ブラケット
30Q 変形基部
32、132、239、332、432 衝撃緩和部
32T 押圧部
33 インフレータ取付部
34 引張係止部
36 前後係止部
38 車体支持部
41、941 ルーフヘッドライニング
54 引張係止開口
56 前後係止開口
58 雌ねじ部
63 インフレータ固定ナット
68、968 ブラケット取付ボルト
90 ダミー頭部
437 開口部
909 ルーフ
Xs ストローク(間隙)

Claims (3)

  1. エアバッグと、
    前記エアバッグを展開するインフレータと、
    前記エアバッグと前記インフレータを前記車体に対して取り付けるブラケットとを備え、
    前記ブラケットは、
    前記インフレータを前記車体に対して離間させて支持する車体支持部と、
    前記車体との当接を押圧により維持する押圧部とを有し、
    前記押圧部は、衝撃が加わった方向に圧縮変形することにより衝撃力を緩和する衝撃緩和部を有する、
    ことを特徴とするエアバッグ装置。
  2. 前記衝撃緩和部は、前記車体に最も接近する前記インフレータの部位を避ける位置に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のエアバッグ装置。
  3. 前記衝撃緩和部は、一つ以上であって、凸形状又は多段の凸形状で形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のエアバッグ装置。
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