JP2013176501A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】変動時間の短縮機能を利用しつつ、新感覚の遊技性も提供することができる技術を提供する。
【解決手段】第1抽選要素取得手段により取得された第1内部抽選に必要な第1抽選要素を所定の上限個数まで記憶するのに対し、第2抽選要素取得手段により取得された第2内部抽選に必要な第2抽選要素を無制限に取得された順番に記憶する。第1特別図柄が変動表示される第1変動時間の長さに関して、第1基本変動パターン及び第1特殊変動パターンを含む複数種類の変動パターンを予め規定し、第2特別図柄が変動表示される第2変動時間の長さに関して、第2基本変動パターン及び第2特殊変動パターンを含む複数種類の変動パターンを予め規定する。第2特殊変動パターンが選択された場合、第2特別図柄の第2変動時間にわたる変動表示を、非当選以外の態様で第1特別図柄が停止表示された時点で終了させる。
【選択図】図46

Description

本発明は、図柄を変動表示させた後に停止表示させて内部抽選の結果を表示する遊技機に関する。
従来、複数の始動入賞口として第1始動入賞口及び第2始動入賞口があり、それぞれに対応する第1特別図柄表示装置及び第2特別図柄表示装置が同時に(並行して)変動表示を行う遊技機の先行技術が知られている(例えば、特許文献1参照。)。この先行技術では、第1特別図柄表示装置において第1特別図柄が変動中に、第2特別図柄表示装置において小当りの態様で第2特別図柄を停止表示させることで、第1の特別図柄の変動表示を強制的に停止させている。第2特別図柄が停止表示するのと同時期に第1特別図柄を停止表示するため、第1特別図柄が停止表示するまでに要するはずの変動時間が短縮され、その分、変動表示を前倒しで終了、いわゆる変動時間をスキップさせていた。
また上記の先行技術では、第1の特別図柄に対応する抽選結果が大当りであって、その大当り変動中に第2の特別図柄が先に小当りの態様で停止表示された場合、先に小当りの遊技を実行するため、第1の特別図柄の変動表示を一旦中断してはずれの態様で停止表示しておき、小当りの遊技中は第1の特別図柄表示装置の作動(変動時間の計時)を止めている。そして、小当り遊技の終了後に第1の特別図柄の変動表示を再開させ、残りの変動時間経過後に大当りに対応した表示態様で第1の特別図柄を停止表示することとしている。
特開2009−268521号公報
上述した先行技術は、第1特別図柄及び第2特別図柄に対応する抽選は、第1始動入賞口又は第2始動入賞口に遊技球が流入し、入賞したことを契機として行われていた。また、第1特別図柄や第2特別図柄が変動中に各始動入賞口に入賞した場合には、抽選要素が記憶され、変動終了後にその抽選要素を消費して各特別図柄に対応する抽選が行われていた。したがって、小当りで停止表示されると同時期に変動が強制的に停止され、その変動時間が短縮されるため、次の抽選要素の消費が短縮された時間分早く開始されることとなり、遊技速度は速められることとなるといった優位性があった。ここで、この抽選要素の記憶には上限が設けられており、例えば、各特別図柄に対応してそれぞれ4個までしか抽選要素を記憶することができなかった。したがって、小当りにより変動時間がスキップされて、抽選要素が短縮された時間分早く消費されたとしても、4個全ての抽選要素が消費されてしまうと、新たに抽選要素を記憶させる必要があり、抽選要素が記憶される時間までは早めることはできなかった。また、新たに4個まで抽選要素を記憶させてしまうと、さらに抽選要素の記憶できず、次に抽選要素が消費されるまで待つ必要があった。したがって、従来からの始動入賞口へ入賞させて抽選要素を4個といった非常に少ない個数だけ記憶させ、その記憶中で大当りを狙わせるといった遊技性に斬新的なものはなかった。
そこで本発明は、変動時間の短縮機能を利用しつつ、新感覚の遊技性も提供することができる技術の提供を課題とする。
本発明は、上記の課題を解決するため以下の手段を採用する。
解決手段1:すなわち本発明の遊技機は、遊技中に第1抽選契機が発生すると、遊技者の利益に関わる第1内部抽選に必要な第1抽選要素を取得する第1抽選要素取得手段と、遊技中に前記第1抽選契機とは別の第2抽選契機が発生すると、遊技者の利益に関わる第2内部抽選に必要な第2抽選要素を取得する第2抽選要素取得手段と、前記第1抽選要素取得手段により取得された前記第1抽選要素を取得された順番に記憶する第1抽選要素記憶手段と、前記第2抽選要素取得手段により取得された前記第2抽選要素を取得された順番に記憶する第2抽選要素記憶手段と、前記第1抽選要素記憶手段により記憶されている前記第1抽選要素を消費して前記第1内部抽選を実行する第1内部抽選実行手段と、前記第2抽選要素記憶手段により記憶されている前記第2抽選要素を消費して前記第2内部抽選を実行する第2内部抽選実行手段と、前記第1抽選要素記憶手段により記憶が可能な前記第1抽選要素の数を第1の上限個数に設定する第1上限個数設定手段と、前記第2抽選要素記憶手段により記憶が可能な前記第2抽選要素の数を前記第1の上限個数より大きく、かつ、電源投入時から電源断時までの1動作周期時間内にて、記憶内の前記第2抽選要素を消費し尽くすことが困難な第2上限個数に設定する第2上限個数設定手段と、前記第1内部抽選実行手段により前記第1内部抽選が実行されると、所定の第1変動時間にわたって第1特別図柄を変動表示させた後に、前記第1内部抽選実行手段で決定された結果を表す態様で前記第1特別図柄を停止表示させる第1特別図柄表示手段と、前記第2内部抽選実行手段により前記第2内部抽選が実行されると、所定の第2変動時間にわたって第2特別図柄を変動表示させた後に、前記第2内部抽選実行手段で決定された結果を表す態様で前記第2特別図柄を停止表示させる第2特別図柄表示手段と、前記第1特別図柄表示手段により非当選以外の態様で前記第1特別図柄が停止表示された場合、又は、前記第2特別図柄表示手段により非当選以外の態様で前記第2特別図柄が停止表示された場合、規定期間にわたり特別な入賞の発生が不能な閉止状態から、前記特別な入賞の発生が可能な開放状態に変化する開放動作を行う可変入賞手段と、前記第1特別図柄表示手段により前記第1特別図柄が変動表示される前記第1変動時間の長さに関して、第1基本変動パターン及び第1特殊変動パターンを含む複数種類の変動パターンを予め規定する第1変動パターン規定手段と、前記第2特別図柄表示手段により前記第2特別図柄が変動表示される前記第2変動時間の長さに関して、第2基本変動パターン及び第2特殊変動パターンを含む複数種類の変動パターンを予め規定する第2変動パターン規定手段と、前記第1特別図柄表示手段による前記第1特別図柄の変動表示の実行に際して、前記第1変動パターン規定手段により規定された複数種類の前記変動パターンの中からいずれかを選択する第1変動パターン選択手段と、前記第2特別図柄表示手段による前記第2特別図柄の変動表示の実行に際して、前記第2変動パターン規定手段により規定された複数種類の前記変動パターンの中からいずれかを選択する第2変動パターン選択手段と、前記第1変動パターン規定手段により規定された前記第1基本変動パターンが前記第1変動パターン選択手段により選択される条件にある場合、前記第2変動パターン規定手段により規定された前記第2特殊変動パターンのみを前記第2変動パターン選択手段により選択可能として設定し、又は、前記第2変動パターン規定手段により規定された前記第2特殊変動パターンが前記第2変動パターン選択手段により選択される条件にある場合、前記第1変動パターン規定手段により規定された前記第1基本変動パターンのみを前記第1変動パターン選択手段により選択可能として設定する通常時変動パターン選択設定手段と、前記第2変動パターン規定手段により規定された前記第2基本変動パターンが前記第2変動パターン選択手段により選択される条件にある場合、前記第1変動パターン規定手段により規定された前記第1特殊変動パターンのみを前記第1変動パターン選択手段により選択可能として設定し、又は、前記第1変動パターン規定手段により規定された前記第1特殊変動パターンが前記第1変動パターン選択手段により選択される条件にある場合、前記第2変動パターン規定手段により規定された前記第2基本変動パターンのみを前記第2変動パターン選択手段により選択可能として設定する特殊時変動パターン選択設定手段と、前記第2変動パターン選択手段により前記第2特殊変動パターンが選択された場合、前記第2特別図柄表示手段による前記第2特別図柄の前記第2変動時間にわたる変動表示を、前記第1特別図柄表示手段により前記非当選以外の態様で前記第1特別図柄が停止表示された時点で終了させる第2特別図柄表示終了手段とを備えることを特徴とする遊技機である。
本発明の遊技機による遊技は、例えば以下に示される流れに沿って進行する。なお、括弧書中の文言はあくまで例示であり、本発明はこれに限定されるものではない。
(1)遊技中に抽選契機となる所定事象が発生、すなわち、第1始動入賞口での入賞の発生又は第2始動入賞口での入賞の発生したことを条件として、第1始動入賞口での入賞に対応した第1内部抽選(第1特別図柄抽選)又は第2始動入賞口での入賞に対応した第2内部抽選(第2特別図柄)に必要な(用いるための)抽選要素(第1抽選要素又は第2抽選要素)が取得される。内部抽選を実行するためには、その前提として抽選契機が発生していなければならない(抽選要素の取得をしていなければならない)。このため遊技者は、この抽選契機を発生させることを最初の目標として遊技を行うことになる。
(2)上記(1)により取得された抽選要素は、取得した順に記憶される。ただし、第1内部抽選に対応する第1抽選要素の記憶数には所定の上限数(例えば4個)が設けられており、この上限を超えて記憶数が増えることはない。一方、第2内部抽選に対応する第2抽選要素の記憶数には、実用上本発明の遊技機による遊技を1日中(営業時間中)行った場合に抽選要素の記憶が途切れない程度の膨大な上限値をプログラム上は設けている。ここで、1日中遊技が行われ、その間に新たな第2抽選要素が取得されず(記憶されず)、第2抽選要素が消費され続けた場合であっても、その抽選要素の記憶が途切れない程度の膨大な上限値であってもよい。また、本発明の遊技機による遊技を1日中行った場合における始動入賞口に入賞する平均的な回数より多い上限値を設けてもよい。例えば、上限数として3000個を設けてもよい。なお、上限数を設けず、無制限に記憶してもよい。
(3)上記(2)により記憶されている抽選要素を消費して(用いて)、内部抽選(特別図柄抽選)が実行される。したがって、抽選要素は、内部抽選が行われるたびに消費されることになる。
(4)上記(3)の内部抽選が実行されると、所定の変動時間にわたって特別図柄が変動表示され、内部抽選の結果を表す態様で特別図柄が停止表示される。特別図柄の変動表示が開始されてから、その停止表示が行われるまでには所定の時間(変動時間及び停止表示時間)を要し、ひとたび図柄の変動表示が開始されると、その停止表示が完了するまで次の抽選は行われない。なお、第1特別図柄の変動表示及び第2特別図柄の変動表示が互いに並行して行われることも充分にあり得る。なお、この変動時間内には表示画面にて変動表示演出(例えば、液晶表示器での演出図柄のスクロール表示演出)が表示され、停止表示時間内には表示画面にて停止表示演出(例えば、演出図柄の停止表示演出)が表示される。
(5)上記(3)の内部抽選の結果が非当選以外(はずれではなく大当り又は小当り)に該当し、上記(4)の非当選以外を表す態様で特別図柄が停止表示されると、通常の条件(例えば内部抽選及び特別図柄の変動が行われるという条件)とは異なる特別な条件(例えば内部抽選及び特別図柄の変動は行われず、可変入賞装置が連続して作動するという条件)が適用された特別遊技が実行される。特別遊技は、基本的には、14ラウンド大当り遊技、2ラウンド大当り遊技、小当り等の遊技に該当する。したがって、一方の特別図柄が非当選以外の態様で停止表示(変動表示が終了)され、その時他方の特別図柄の変動表示が行われている場合、その変動表示は強制的に終了される。なお、非当選(はずれ)の態様で停止表示した場合は、他方の変動表示が強制的に終了されることはない。
(6)ここで、上記(4)の特別図柄の変動パターンについては、基本変動パターン及び特殊変動パターンを含む複数種類の変動パターンが予め規定されている。なお、第1特別図柄に対応する変動パターンと第2特別図柄に対応する変動パターンが個別に予め規定されている。ここで、「基本変動パターン」とは、1回の変動表示に対応する変動時間が通常の長さである変動パターンを示している。一方、「特殊変動パターン」とは、1回の変動表示に対応する変動時間が通常の長さよりも長く、「基本変動パターン」の変動表示が複数回で行うことができる長さである変動パターンを示している。なお、特殊変動パターンは、1つの変動パターンに限らず、その中に複数種類のものが用意されていてもよい(例えば、特殊変動パターン1,特殊変動パターン2等)。
(7)特別図柄の変動表示を開始するに際して、上記(6)により規定された複数通りの変動パターンの中からいずれか1つの変動パターンが選択的に決定される。したがって、一方の特別図柄が「特殊変動パターン」で決定されその変動表示が行われている場合、他方の特別図柄が「基本変動パターン」で複数回の変動表示が行われることもある。
(8)ここで、上記(7)による変動パターンの決定に関して、遊技状態に基づいて選択することが可能な変動パターンが異なって設定されており、その設定に基づき変動パターンが選択的に決定される。具体的には、遊技状態が通常状態にある場合、第1特別図柄については「基本変動パターン」しか選択できず、第2特別図柄については「特殊変動パターン」しか選択できない設定にされている。また、遊技状態が特殊状態にある場合、第1特別図柄については「特殊変動パターン」しか選択できず、第2特別図柄については「基本変動パターン」しか選択できない設定にされている。
(9)上記(8)の設定に基づき、上記(7)の変動パターン決定に際して、第2特別図柄が「特殊変動パターン」で決定されその変動表示が行われている場合、第1特別図柄が「基本変動パターン」で変動表示が行われることとなる。そして、第1特別図柄が非当選以外を表す態様で停止表示した際に、第2特別図柄の「特殊変動パターン」での変動表示が強制的に終了されることとなる。したがって、この第2特別図柄の「特殊変動パターン」での変動表示が非常に長い変動時間(例えば、数日程度)に規定されていた場合、第1特別図柄の内部抽選の結果が非当選以外(大当り又は小当り)に該当することで、その長い変動時間を要する第2特別図柄の変動表示を終了させることができる。
このように、本解決手段によれば、第2特別図柄に関する抽選要素の記憶を無制限にし、さらにその変動表示の変動時間を非常に長く規定(「特殊変動パターン」を規定)することで、特別遊技が行われていな状態にある場合、常に第2特別図柄に関する変動表示が行われている状態にしている。また、第2特別図柄に関する抽選要素の記憶の中の大当りに対応する変動表示が開始されるには、それまで記憶されている抽選要素を消化する必要がある。これらのことから、この第2特別図柄に関する変動表示は非常に長い時間に設定されているため、第1特別図柄の非当選以外の態様での停止表示を繰り返し行うことで、第2特別図柄に関する大当りの変動表示に到達することとなる。したがって、内部的に存在する大当りに、第1始動入賞口に入賞させて1変動ずつ近づいていくという新感覚の遊技性を提供することができる。
解決手段2:本発明の遊技機は、解決手段1において、前前記第1変動パターン選択手段により前記第1特殊変動パターンが選択された場合、前記第1特別図柄表示手段による前記第1特別図柄の前記第1変動時間にわたる変動表示を、前記第2特別図柄表示手段による前記第2特別図柄の変動表示及び停止表示が所定の規定回数行われた時点、又は、前記第2特別図柄表示手段により非当選以外の態様で前記第2特別図柄が停止表示された時点で終了させる第1特別図柄表示終了手段をさらに備えることを特徴とする遊技機である。
本解決手段の遊技機には、以下の遊技内容が付加される。
(10)上記(8)の設定に基づき、上記(7)の変動パターン決定に際して、第1特別図柄が「特殊変動パターン」で決定されその変動表示が行われている場合、第2特別図柄が「基本変動パターン」で変動表示が行われることとなる。そして、第2特別図柄の非当選時の変動表示が複数回(例えば、30回程度)終了した際、又は、第2特別図柄が非当選以外を表す態様で停止表示した際に、第1特別図柄の「特殊変動パターン」での変動表示が強制的に終了されることとなる。したがって、この第1特別図柄の「特殊変動パターン」での変動表示が長い変動時間(例えば、30秒程度、又は3600秒程度)に規定されていた場合、第2特別図柄のはずれ時の変動表示(変動時間〜1秒程度)が複数回繰り返す、又は、第2特別図柄の内部抽選の結果が非当選以外(大当り又は小当り)に該当することで、その長い変動時間を要する第1特別図柄の変動表示を終了させることができる。
このように、本解決手段によれば、遊技状態が特殊状態時にある場合、第2特別図柄に関する変動表示は短い時間に設定されているため、一度に複数回分の変動を消化することで、第2特別図柄に関する内部的に存在する大当りに一気に近づけることができる。また、第1特別図柄に関して一度の抽選に当選しただけで、第2特別図柄に関して複数回分の抽選を実行するといった新感覚の遊技性も提供することができる。
解決手段3:本発明の遊技機は、解決手段1又は2において、前記第2内部抽選実行手段により前記第2抽選要素が消費される前に、最初に消費される予定の前記第2抽選要素から所定の個数後に消費される予定の前記第2抽選要素までの複数の前記第2抽選要素について、前記第2内部抽選の結果をそれぞれ事前に判定する先判定手段と、
前記先判定手段による事前判定の結果、複数の前記第2抽選要素のいずれかに前記非当選以外を表す特定の先判定結果が含まれている場合、前記特定の先判定結果に対応する前記第2抽選要素が消費されるまでの間に行われる前記第2特別図柄の変動表示及び停止表示に際し、前記第2抽選要素の中に前記非当選以外の結果が存在していることを表現する前兆演出を実行する前兆演出実行手段とをさらに備えることを特徴とする遊技機である。
本解決手段の遊技機には、以下の遊技内容が付加される。
(11)上記(2)により記憶されている第2特別図柄に関する第2抽選要素について、第2抽選要素が消費(第2内部抽選の実行)される前に事前に非当選以外が含まれるか否かが確認される。なお、事前判定される範囲は、次に消費される抽選要素から例えば30変動後に消費される抽選要素までである。
(12)上記(11)による事前判定の結果、非当選以外(大当り)が含まれると確認された場合、その非当選以外の結果が得られる第2特別図柄の変動表示が行われる前の複数回(例えば、30回程度)の変動表示にわたり(非当選以外の変動表示を含む)、非当選以外がまもなく訪れることを表現する前兆演出が実行される。
このように、本解決手段によれば、第2特別図柄に関する抽選要素が無制限にある中で、変動表示前の複数回分の事前判定を行い、その事前判定の結果の中に大当りがある場合、前兆演出を行うことで、1変動ずつ近づいていくという新感覚の遊技性を提供するとともに、遊技者の遊技に対する期待感を掻き立てる(向上させる)ことができる。
本発明の遊技機によれば、一方の特別図柄の変動表示を他方の非当選以外の態様で停止表示させ、変動表示を強制的に終了させるといった変動時間の短縮機能を利用しつつ、一方の特別図柄の内部抽選に必要な抽選要素を消費しつづけても記憶が途切れない数記憶させることで、新感覚の遊技性も提供することができる。
パチンコ機の正面図である。 パチンコ機の背面図である。 遊技盤の一部を拡大して示す正面図である。 可動役物装置の構成例及び動作例を示す図である。 パチンコ機に装備された各種の電子機器類を示すブロック図である。 リセットスタート処理の手順例を示すフローチャート(1/2)である。 リセットスタート処理の手順例を示すフローチャート(2/2)である。 電源断発生チェック処理の手順例を具体的に示すフローチャートである。 割込管理処理の手順例を示すフローチャートである。 スイッチ入力イベント処理の手順例を示すフローチャートである。 第1特別図柄記憶更新処理の手順例を示すフローチャートである。 第2特別図柄記憶更新処理の手順例を示すフローチャートである。 第2特別図柄遊技処理の構成例を示すフローチャートである。 第1特別図柄遊技処理の構成例を示すフローチャートである。 特別図柄変動前処理の手順例を示すフローチャートである。 特別図柄記憶エリアシフト処理の手順例を示すフローチャートである。 第1特別図柄の大当り時停止図柄選択テーブルの構成列を示す図である。 第2特別図柄の大当り時停止図柄選択テーブルの構成列を示す図である。 第1特別図柄の小当り時停止図柄選択テーブルの構成列を示す図である。 第1特別図柄変動パターン選択テーブル1の構成列を示す図である。 第1特別図柄変動パターン選択テーブル2の構成列を示す図である。 第1特別図柄変動パターン選択テーブル3の構成列を示す図である。 第2特別図柄変動パターン選択テーブル1の構成列を示す図である。 第2特別図柄変動パターン選択テーブル2の構成列を示す図である。 第2特別図柄変動パターン選択テーブル3の構成列を示す図である。 特別図柄変動表示中処理の手順例を示すフローチャートである。 特別図柄停止表示中処理の手順例を示すフローチャートである。 表示出力管理処理の構成例を示すフローチャートである。 可変入賞装置管理処理の構成例を示すフローチャートである。 大入賞口開放パターン設定処理の手順例を示すフローチャートである。 大入賞口開閉動作処理の手順例を示すフローチャートである。 大入賞口閉鎖処理の手順例を示すフローチャートである。 終了処理の手順例を示すフローチャートである。 大当り遊技終了時移行状態設定テーブルの構成列を示す図である。 小当り遊技終了時移行状態設定テーブルの構成列を示す図である。 パチンコ機において展開されるゲームフローについて説明する図である。 通常モード(通常状態時)の第1特別図柄の小当り1時(又ははずれ時)の変動表示及び停止表示に対応させた演出画像の例を示す連続図である。 通常モード(通常状態時)の第1特別図柄の小当り2時の変動表示及び停止表示に対応させた演出画像の例を示す連続図である。 特定の条件を満たす場合に行われる第1特別図柄又は第2特別図柄の変動表示及び停止表示に対応させた演出画像の例を示す連続図である。 通常モード(通常状態時)の第1特別図柄の小当り3時の変動表示及び停止表示に対応させた演出画像の例を示す連続図である。 特定の条件を満たした場合の演出中における第1特別図柄及び第2特別図柄の変動表示及び停止表示に対応させた演出画像の例を示す連続図である(1/2)。 特定の条件を満たした場合の演出中における第1特別図柄及び第2特別図柄の変動表示及び停止表示に対応させた演出画像の例を示す連続図である(2/2)。 「14ラウンド通常図柄」、あるいは「14ラウンド確変図柄」の大当り遊技中に実行される大役中演出の例を部分的に示す連続図である(1/3)。 「14ラウンド通常図柄」、あるいは「14ラウンド確変図柄」の大当り遊技中に実行される大役中演出の例を部分的に示す連続図である(2/3)。 「14ラウンド通常図柄」、あるいは「14ラウンド確変図柄」の大当り遊技中に実行される大役中演出の例を部分的に示す連続図である(3/3)。 第2特別図柄に対応した遊技の流れを説明する図である。 演出制御処理の手順例を示すフローチャートである。 演出図柄管理処理の手順例を示すフローチャートである。 第1特別図柄に関する演出図柄変動前処理の手順例を示すフローチャートである。 第2特別図柄に関する演出図柄変動前処理の手順例を示すフローチャートである。 可変入賞装置作動時処理の手順例を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、パチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」と略称する。)1の正面図である。また図2は、パチンコ機1の背面図である。パチンコ機1は、遊技球を遊技媒体として用いるものであり、遊技者は、遊技場(ホール)運営者から遊技球を借り受けてパチンコ機1による遊技を行う。なお、パチンコ機1における遊技において、遊技球はその1個1個が遊技価値を有した媒体であり、遊技の成果として遊技者が享受する特典(利益)は、例えば遊技者が獲得した遊技球の数に基づいて遊技価値に換算することができる。以下、図1及び図2を参照して遊技機の全体構成について説明する。
〔遊技機の全体構成〕
パチンコ機1は、その本体として主に外枠アセンブリ2、ガラス枠ユニット4、受け皿ユニット6及びプラ枠アセンブリ7(遊技機枠)を備えている。このうち外枠アセンブリ2は、木材を縦長の矩形状に組み合わせた構造体であり、この外枠アセンブリ2は、遊技場内の島設備(図示されていない)に対してねじ等の締結具を用いて固定されるものである。
その他のガラス枠ユニット4や受け皿ユニット6、プラ枠アセンブリ7は外枠アセンブリ2を介して島設備に取り付けられ、これらはそれぞれ図示しないヒンジ機構を介して開閉式に動作する。図示しないヒンジ機構の開閉軸線は、パチンコ機1の正面からみて左側端部に沿って垂直方向に延びている。
図1中の正面からみてプラ枠アセンブリ7の右側縁部(図2では左側縁部)には、その内側に統一錠ユニット9が設けられている。また、これに対応してガラス枠ユニット4及び外枠アセンブリ2の右側縁部(裏側)にも、それぞれ図示しない施錠具が設けられている。図1に示されるように、外枠アセンブリ2に対してガラス枠ユニット4及びプラ枠アセンブリ7が閉じた状態で、その裏側にある統一錠ユニット9は施錠具とともにガラス枠ユニット4及びプラ枠アセンブリ7の開放を不能にしている。
また、受け皿ユニット6の右側縁部には鍵穴付きのシリンダ錠6aが設けられている。例えば、遊技場の管理者が専用キーを鍵穴に差し込んでシリンダ錠6aを時計回りに捻ると、統一錠ユニット9が作動してプラ枠アセンブリ7とともにガラス枠ユニット4及び受け皿ユニット6の開放が可能な状態となる。これら全体を外枠アセンブリ2から前面側へ開放する(扉のように動かす)と、前面側にてパチンコ機1の裏側が露出することになる。
一方、シリンダ錠6aを反時計回りに捻ると、プラ枠アセンブリ7は施錠されたままでガラス枠ユニット4の施錠だけが解除され、ガラス枠ユニット4が開放可能となる。ガラス枠ユニット4を前面側へ開放すると遊技盤8が直に露出し、この状態で遊技場の管理者が盤面内での球詰まり等の障害を取り除くことができる。またガラス枠ユニット4を開放すると、受け皿ユニット6のロック機構(図示していない)が露出する。この状態でロック機構を解除すると、受け皿ユニット6をプラ枠アセンブリ7に対して前面側へ開放することができる。
またパチンコ機1は、遊技用ユニットとして遊技盤8を備えている。遊技盤8は、ガラス枠ユニット4の背後(内側)で上記のプラ枠アセンブリ7に支持されている。遊技盤8は、例えばガラス枠ユニット4を前面側へ開放した状態でプラ枠アセンブリ7に対して着脱可能である。ガラス枠ユニット4には、その中央部に縦長円形状の窓4aが形成されており、この窓4a内にガラスユニット(参照符号なし)が取り付けられている。ガラスユニットは、例えば窓4aの形状に合わせてカットされた2枚の透明板(ガラス板)を組み合わせたものである。ガラスユニットは、ガラス枠ユニット4の裏側に図示しないヒンジ機構を介して開閉式に取り付けられる。遊技盤8の前面には遊技領域8a(盤面)が形成されており、この遊技領域8aは窓4aを通じて前面側から遊技者に視認可能である。ガラス枠ユニット4が閉じられると、ガラスユニットの内面と遊技盤面との間に遊技球が流下できる空間が形成される。
受け皿ユニット6は、全体的に外枠アセンブリ2から前面側へ突出した形状をなしており、その上面に上皿6bが形成されている。この上皿6bには、遊技者に貸し出された遊技球(貸球)や入賞により獲得した遊技球(賞球)を貯留することができる。また受け皿ユニット6には、上皿6bの下段位置に下皿6cが形成されている。この下皿6cには、上皿6bが満杯の状態でさらに払い出された遊技球が貯留される。なお本実施形態のパチンコ機1はいわゆるCR機(CRユニットに接続する機種)であり、遊技者が借り受けた遊技球は、賞球とは別に裏側の払出装置ユニット172から受け皿ユニット6(上皿6b又は下皿6c)に払い出される。
受け皿ユニット6の上面には貸出操作部14が設けられており、この貸出操作部14には、球貸ボタン10及び返却ボタン12が配置されている。図示しないCRユニットに有価媒体(例えば磁気記録媒体、記憶IC内蔵媒体等)を投入した状態で球貸ボタン10を遊技者が操作すると、予め決められた度数単位(例えば5度数)に対応する個数(例えば125個)分の遊技球が貸し出される。このため貸出操作部14の上面には度数表示部(図示されていない)が配置されており、この度数表示部には、CRユニットに投入されている有価媒体の残存度数が表示される。なお遊技者は、返却ボタン12を操作することで、度数が残存している有価媒体の返却を受けることができる。本実施形態ではCR機を例に挙げているが、パチンコ機1はCR機とは別の現金機(CRユニットに接続されない機種)であってもよい。
また、受け皿ユニット6の前面には、上段位置にある上皿6bの手前に上皿球抜きレバー6dが設置されており、そして下皿6cの手前でその中央部には下皿球抜きボタン6eが設置されている。遊技者は上皿球抜きレバー6dを例えば左方向へスライドさせることで、上皿6bに貯留された遊技球を下皿6cへ流下させることができる。また遊技者は、下皿球抜きボタン6eを例えば押し込み操作することで、下皿6cに貯留された遊技球を下方へ落下させて排出することができる。排出された遊技球は、例えば図示しない球受け箱等に受け止められる。
受け皿ユニット6の右下部には、グリップユニット16が設置されている。遊技者はこのグリップユニット16を操作することで発射制御基板セット174を作動させ、遊技領域8aに向けて遊技球を発射する(打ち込む)ことができる(球発射装置)。発射された遊技球は、遊技盤8の左側縁部に沿って上昇し、図示しない外バンドに案内されて遊技領域8a内に放り込まれる。遊技領域8a内には多数の障害釘や風車(図中参照符号なし)等が配置されており、放り込まれた遊技球は障害釘や風車により誘導・案内されながら遊技領域8a内を流下する。
〔盤面の構成〕
遊技領域8a内には、始動ゲート20や普通入賞口22,24、上始動入賞口26、可変始動入賞装置28、可変入賞装置30等が設置されている。遊技領域8a内に放り込まれた遊技球は、その流下の過程で無作為に始動ゲート20を通過したり、あるいは、普通入賞口22,24や上始動入賞口26、作動時の可変始動入賞装置28に入賞(入球)したりする。始動ゲート20を通過した遊技球は続けて遊技領域8a内を流下するが、入賞した遊技球は遊技板に形成された貫通穴を通じて遊技盤8の裏側へ回収される。
なお、上記の可変始動入賞装置28は、所定の条件が満たされた場合(普通図柄が当りの態様で停止表示された場合)に作動し、それに伴って下始動入賞口28aへの入賞を可能にする(普通電動役物)。可変始動入賞装置28は、例えば左右一対の可動片28bを有しており、これら可動片28bは、例えば図示しないソレノイドを用いたリンク機構の働きにより、盤面に沿って左右方向に往復動作する。すなわち、図示のように先端が上を向いた状態で左右の可動片28bは閉位置にあり、このとき下始動入賞口28aへの入賞は不能(遊技球が流入できる隙間がない状態)となっている。一方、可変始動入賞装置28が作動すると、左右の可動片28bはそれぞれ閉位置から開放位置に向けて変位(拡開)し、下始動入賞口28aの開口幅を左右に拡大する。この間に可変始動入賞装置28は遊技球の流入が可能な状態となり、下始動入賞口28aへの入賞を発生させる。なお、遊技盤8に設置されている障害釘の配列(ゲージ)は、基本的に可変始動入賞装置28に向けて遊技球の流下を案内しやすい態様となっているが、必ず遊技球が可変始動入賞装置28に流入するというわけではなく、あくまで流入は無作為に発生する。
また上記の可変入賞装置30は、規定の条件が満たされた場合(特別図柄が非当選以外の態様で停止表示された場合)に作動し、大入賞口(参照符号なし)への入賞を可能にする(特別電動役物、特別入賞事象発生手段)。可変入賞装置30は、例えば1つの開閉部材30aを有しており、この開閉部材30aは、例えば図示しないソレノイドを用いたリンク機構の働きにより、盤面に対して前後方向に往復動作する。図示のように盤面に沿った状態で開閉部材30aは閉位置(閉止状態)にあり、このとき大入賞口への入賞は不能(大入賞口は閉塞中)である。可変入賞装置30が作動すると、開閉部材30aがその下端縁部分をヒンジとして前方へ倒れ込むようにして変位し、大入賞口を開放する(開放状態)。この間に可変入賞装置30は遊技球の流入が不能ではない状態となり、大入賞口への入賞という事象を発生させることができる。なお、このとき開閉部材30aは大入賞口への遊技球の流入を案内する部材としても機能する。
その他、遊技領域8a内にはアウト口32が形成されており、入賞しなかった遊技球は最終的にアウト口32を通じて遊技盤8の裏側へ回収される。また、上始動入賞口26や可変始動入賞装置28、可変入賞装置30に入賞した遊技球も含めて、遊技領域8a内に打ち込まれた全ての遊技球は遊技盤8の裏側へ回収される。回収された遊技球は、図示しないアウト通路アセンブリを通じてパチンコ機1の裏側から枠外へ排出され、さらに図示しない島設備の補給経路に合流する。
遊技盤8には、例えば窓4a内の右下位置に普通図柄表示装置33と普通図柄作動記憶ランプ33aが設けられている他、第1特別図柄表示装置34、第2特別図柄表示装置35、第1特別図柄作動記憶ランプ34a及び遊技状態表示装置38が設けられている。このうち普通図柄表示装置33は、例えば2つのランプ(LED)を交互に点灯させて普通図柄を変動表示し、そしてランプの点灯又は消灯により普通図柄を停止表示する。普通図柄作動記憶ランプ33aは、例えば2つのランプ(LED)の消灯又は点灯、点滅の組み合わせによって0〜4個の記憶数を表示する。
図3は、遊技盤8の一部(窓4a内の右下位置)を拡大して示す正面図である。第1特別図柄表示装置34及び第2特別図柄表示装置35は、例えばそれぞれ7セグメントLED(ドット付き)により特別図柄の変動状態と停止状態とを表示することができる(図柄表示手段)。
また、第1特別図柄作動記憶ランプ34aは、例えば2つのランプ(LED)の消灯又は点灯、点滅の組み合わせで構成される表示態様により、それぞれ0〜4個の記憶数を表示する(記憶数表示手段)。例えば、2つのランプをともに消灯させた表示態様では記憶数0個を表示し、1つのランプを点灯させた表示態様では記憶数1個を表示し、同じ1つのランプが点滅させた表示態様では記憶数2個を表示し、1つのランプの点滅に加えてもう1つのランプを点灯させた表示態様では記憶数3個を表示し、そして2つのランプをともに点滅させた表示態様では記憶数4個を表示する、といった具合である。
第1特別図柄作動記憶ランプ34aは、上記の上始動入賞口26に遊技球が流入するごとに、入賞が発生したこと(又は取得された各種の乱数値)を記憶する意味で1個ずつ増加後の表示態様へと変化していき(最大4個まで)、その入賞を契機として特別図柄の変動が開始されるごとに1個ずつ減少後の表示態様へと変化していく。なお本実施形態では、第1特別図柄作動記憶ランプ34aが未点灯(記憶数が0個)の場合、第1特別図柄が既に変動開始可能な状態(停止表示時)で上始動入賞口26に遊技球が流入しても表示態様は変化しない。すなわち、第1特別図柄作動記憶ランプ34aの表示態様により表される記憶数(最大4個)は、その時点で未だ第1特別図柄の変動が開始されていない入賞の回数を表している。
また遊技状態表示装置38には、例えば大当り種別表示ランプ38a,38b、確率変動状態表示ランプ38c、時短状態表示ランプ38dにそれぞれ対応する4つのLEDが含まれている。なお本実施形態では、上述した普通図柄表示装置33や普通図柄作動記憶ランプ33a、第1特別図柄表示装置34、第2特別図柄表示装置35、第1特別図柄作動記憶ランプ34a及び遊技状態表示装置38が1枚の統合表示基板89に実装された状態で遊技盤8に取り付けられている。
〔遊技盤のその他の構成:図1を参照〕
また遊技盤8には、その中央位置から右側部分にかけて演出ユニット40が設置されている。演出ユニット40は、その上縁部40aが遊技球の流下方向を変化させる案内部材として機能する他、その内側に各種の装飾部品40b,40cを備えている。装飾部品40b,40cはその立体的な造形により遊技盤8の装飾性を高めるとともに、例えば内蔵された発光器(LED等)により透過光を発することで、演出的な動作をすることができる。また演出ユニット40の内側には液晶表示器42(画像表示器、図柄演出表示手段)が設置されており、この液晶表示器42には特別図柄に対応させた演出図柄をはじめ、各種の演出画像が表示される。このように遊技盤8は、その盤面の構成(図示しないセル板のデザイン)や演出ユニット40の装飾性に基づいて、遊技者にパチンコ機1の特徴を印象付けている。
演出ユニット40の左側縁部には球案内通路40dが形成されており、その下縁部には転動ステージ40eが形成されている。球案内通路40dは遊技領域8a内にて左斜め上方に開口しており、遊技領域8a内を流下する遊技球が無作為に球案内通路40d内に流入すると、その内部を通過して転動ステージ40e上に放出される。転動ステージ40eの上面は滑らかな湾曲面を有しており、ここでは遊技球が左右方向に転動自在である。転動ステージ40e上で転動した遊技球は、やがて下方の遊技領域8a内に流下する。転動ステージ40eの中央位置には球放出路40fが形成されており、このとき転動ステージ40eから球放出路40fに流下した遊技球は、その真下にある上始動入賞口26に流入しやすくなる。その他に演出ユニット40には、演出用の可動体(例えばキャラクターのフィギュア、装飾物等)とともに駆動源(例えばモータ、ソレノイド等)が付属していてもよい。演出用の可動体は、液晶表示器42による画像を用いた演出や発光器による演出に加えて、有形物の動作を伴う演出を実行することができる。これら可動体を用いた演出により、二次元の画像を用いた演出とは別の訴求力を発揮することができる。
その他に演出ユニット40の中央右側部分には、演出用の発光部41(例えばハート形の装飾物)が付属している。なお、発光部41は、駆動源(例えばモータ、ソレノイド等)を備える可動体であってもよい。演出用の発光部41は、液晶表示器42による画像を用いた演出に加えて、有形物からの発光を伴う演出を実行することができる。この発光部41を用いた演出により、二次元の画像を用いた演出とは別の訴求力を発揮することができる。なお、発光部41を用いた演出例については後述する。
〔枠前面の構成〕
ガラス枠ユニット4には、演出用の構成要素としてガラス枠トップランプ46,48やガラス枠サイドランプ50がガラスユニット8を取り巻くようにして複数の箇所に設置されている。また、受け皿ユニット6には受け皿ランプ52が設置されており、この受け皿ランプ52とガラス枠トップランプ46,48及びガラス枠サイドランプ50とは、外見上、パチンコ機1の前面において一体的につながっているかのようにデザインされている。
上述した各種ランプ46〜52は、例えば内蔵するLEDの発光(点灯や点滅、輝度階調の変化、色調の変化等)により演出を実行する。またガラス枠ユニット4の上部には、左右一対のガラス枠上スピーカ54とその中央にガラス枠中スピーカ55が内蔵されており、そして受け皿ユニット6には、下皿6cの右側に受け皿スピーカ56が内蔵されている。これらスピーカ54,55,56は、効果音やBGM、音声等(音響全般)を出力して演出を実行するものである。
また受け皿ユニット6の中央には、上皿6bの手前位置に演出切替ボタン45(操作入力受付手段)が設置されている。遊技者は、この演出切替ボタン45を操作することで演出内容(例えば液晶表示部42に表示される背景画面)を切り替えたり、例えば図柄の変動中や大当りの確定表示中、あるいは大当り遊技中に何らかの演出(各種の予告演出、確変昇格演出等)を発生させたりすることができる。
〔裏側の構成〕
図2に示されているように、パチンコ機1の裏側には、電源制御ユニット162や主制御基板ユニット170、払出装置ユニット172、流路ユニット173、発射制御基板セット174、払出制御基板ユニット176、裏カバーユニット178等が設置されている。この他にパチンコ機1の裏側には、パチンコ機1の電源系統や制御系統を構成する各種の電子機器類(図示しない制御コンピュータを含む)や外部端子板160、電源コード(電源プラグ)164、アース線(アース端子)166、図示しない接続配線等が設置されている。なお、電子機器類については別のブロック図(図5)に基づいてさらに後述する。
上記の払出装置ユニット172は、例えば賞球タンク172a及び賞球ケース(参照符号なし)を有しており、このうち賞球タンク172aはプラ枠アセンブリ7の上縁部(裏側)に設置された状態で、図示しない補給経路から補給された遊技球を蓄えることができる。賞球タンク172aに蓄えられた遊技球は、図示しない上側賞球樋を通じて賞球ケースに導かれる。流路ユニット173は、払出装置ユニット172から送り出された遊技球を前面側の受け皿ユニット6に向けて案内する。
また上記の外部端子板160は、パチンコ機1を外部の電子機器(例えばデータ表示装置、ホールコンピュータ等)に接続するためのインタフェースであり、この外部端子板160からは、パチンコ機1の遊技進行状態やメンテナンス状態等を表す各種の外部情報信号(例えば賞球情報、扉開放情報、図柄確定回数情報、大当り情報、始動口情報等)が外部の電子機器に向けて出力されるものとなっている。
電源コード164は、例えば遊技場の島設備に設置された電源装置(例えばAC24V)に接続されることで、パチンコ機1の動作に必要な電源(電力)を確保するものである。またアース線166は、同じく島設備に設置されたアース端子に接続されることで、パチンコ機1のアース(接地)を確保するものである。
次に、図4に基づいて、可動役物装置301及び可動役物装置302の構成について説明する。図4は、可動役物装置の構成例及び動作例を示す図である。ここで、図4中(A)は可動役物装置301及び可動役物装置302の構成例を示す図であり、図4中(B)は可動役物装置301及び可動役物装置302の動作例を示す図である。
〔可動役物装置301の構成〕
図4中(A)に示すように、可動役物装置301(可動体駆動手段)は、右側シャッタ部310と、この右側シャッタ部310を移動させるための機構である右側シャッタ移動機構340と、これらの部材を取り付けるための取付部材360とを有している。
右側シャッタ部310は、コ字状の透明基板311の面上に、右半分のハート形の枠形状を有した発光部312(可動体)が配置された構成となっている。透明基板311の上部には、ガイド部315が上方に向かって突設されている。また、発光部312は、内側にLEDやランプ等の複数の発光手段が埋め込まれている。
取付部材360の上部には、ガイド部315が摺動可能(スライド可能)に挿入されるガイドレール361が設けられている。
右側シャッタ移動機構340は、取付部材360の下部の背面側に固定されたモータM3と、モータM3の駆動軸に固定されたモータギア341と、このモータギア341と噛み合わされ、取付部材360の下部に設けられた軸に回転自在に設けられた中間ギア342と、取付部材360の下部に固定された移動部343とを有している。
移動部343は、中間ギア342と噛み合わされた鋸刃状の歯列部344と、取付部材360に設けられた軸が挿通され、左右方向に延在するガイド溝345とを有している。
また、移動部343の上部には、右側シャッタ部310の下部が固定されている。
したがって、モータM3が回転駆動することで、その回転力がモータギア341を介して中間ギア342へと伝達され、中間ギア342の回転力が歯列部344において左右方向への力に変換されて、移動部343を左右方向へと移動する。
これにより、モータM3の回転方向に応じて、移動部343に固定された右側シャッタ部310が、ガイド溝345及びガイドレール361に沿って左右方向に移動する。
〔可動役物装置302の構成〕
一方、図4中(A)に示すように、可動役物装置302(可動体駆動手段)は、左側シャッタ部320と、この左側シャッタ部320を移動させるための左側シャッタ移動機構350と、これらの部材を取り付けるための部材であって、可動役物装置301と共通の取付部材360とを有している。
左側シャッタ部320は、透明基板311を左右反転した形状の透明基板321の面上に、左半分のハート形の枠形状を有した発光部322(可動体)が配置された構成となっている。透明基板321の上部には、ガイド部325が上方に向かって突設されている。このガイド部325は、取付部材360の上部に配置されたガイドレール361に摺動可能に挿入されている。また、発光部322は、内側にLEDやランプ等の複数の発光手段が埋め込まれている。
左側シャッタ移動機構350は、取付部材360の下部の背面側に固定されたモータM4と、モータM4の駆動軸に固定されたモータギア351と、このモータギア351と噛み合わされ、取付部材360の下部に設けられた軸に回転自在に設けられた中間ギア352と、取付部材360の下部に固定された移動部353とを有している。
移動部353は、中間ギア352と噛み合わされた鋸刃状の歯列部354と、取付部材360に設けられた軸が挿通され、左右方向に延在するガイド溝355とを有している。
また、移動部353の上部には、左側シャッタ部320の下部が固定されている。
したがって、モータM4が回転駆動することで、その回転力がモータギア351を介して中間ギア352へと伝達され、中間ギア352の回転力が歯列部354において左右方向への力に変換されて、移動部353を左右方向へと移動する。
これにより、モータM4の回転方向に応じて、移動部353に固定された左側シャッタ部320が、ガイド溝355及びガイドレール361に沿って左右方向に移動する。
また、取付部材360の右下端部にはフォトセンサ760が設けられており、移動部343の右側面には、フォトセンサ760の被検出部であるインデックスリブ770が突設されている。
フォトセンサ760は、光を照射する光照射部と、光照射部から照射された光を受光す
る受光部とを有し、光照射部と受光部とは所定の間隙を空けて対向配置されている。
フォトセンサ760の光照射部及び受光部と、インデックスリブ770とは、移動部343が右方向の最大移動位置(基準位置)にあるときに、インデックスリブ770が光照射部及び受光部の間に挿入されて、光照射部から受光部へと照射される光を遮断する状態となる。このため、演出制御装置124は、フォトセンサ760が遮光状態であるときに(フォトセンサ760から遮光状態である旨の検出信号を受信したときに)、右側シャッタ部310が基準位置にあると判断することができる。
また、取付部材360の左下端部にはフォトセンサ780が設けられており、移動部353の左側面には、フォトセンサ780の被検出部であるインデックスリブ790が突設されている。なお、フォトセンサ780は、フォトセンサ760と同じ構成のセンサである。
フォトセンサ780の光照射部及び受光部と、インデックスリブ790とは、移動部353が左方向の最大移動位置(基準位置)にあるときに、インデックスリブ790が光照射部及び受光部の間に挿入されて、光照射部から受光部へと照射される光を遮断する状態となる。このため、演出制御装置124は、フォトセンサ780が遮光状態であるときに(フォトセンサ780から遮光状態である旨の検出信号を受信したときに)、左側シャッタ部320が基準位置にあると判断することができる。
〔可動役物装置301及び可動役物装置302の動作例〕
ここで、モータM3及びモータM4の回転駆動によって、右側シャッタ部310が左方向に移動し、左側シャッタ部320が右方向に移動すると、図5中(B)に示すように、2つのシャッタ部は閉じる方向(互いに近づく方向)に移動する。そして、両方のシャッタ部が最大移動位置まで移動すると、最終的に、発光部312及び発光部322が結合されて1つのハート形の形状が形成される。
可動役物装置301及び可動役物装置302は、例えばリーチ演出や状態非開示演出、状態開示演出等の演出処理において駆動され、右側シャッタ部310及び左側シャッタ部320の移動による形態の変化や、発光部312,322の点灯状態の組み合わせによって、遊技の興趣を向上させることができる。
〔制御上の構成〕
次に、パチンコ機1の制御に関する構成について説明する。図5は、パチンコ機1に装備された各種の電子機器類を示すブロック図である。パチンコ機1は、制御動作の中枢となる主制御装置70(主制御用コンピュータ)を備えており、この主制御装置70は主に、パチンコ機1における遊技の進行を制御する機能を有している。なお主制御装置70は、上記の主制御基板ユニット170に内蔵されている。
また主制御装置70には、中央演算処理装置である主制御CPU72を実装した回路基板(主制御基板)が装備されており、主制御CPU72は、図示しないCPUコアやレジスタとともにROM74、RAM(RWM)76等の半導体メモリを集積したLSIとして構成されている。また主制御装置70には、乱数発生器75やサンプリング回路77が装備されている。このうち乱数発生器75は、大当り判定用にハードウェア乱数(例えば10進数表記で0〜65535)を発生させるものであり、ここで発生された乱数は、サンプリング回路77を通じて主制御CPU72に入力される。その他にも主制御装置70には、入出力(I/O)ポート79や図示しないクロック発生回路、カウンタ/タイマ回路(CTC)等の周辺ICが装備されており、これらは主制御CPU72とともに回路基板上に実装されている。なお回路基板上(又は内層部分)には、信号伝送経路や電源供給経路、制御用バス等が配線パターンとして形成されている。
上述した始動ゲート20には、遊技球の通過を検出するためのゲートスイッチ78が一体的に設けられている。また遊技盤8には、上始動入賞口26、可変始動入賞装置28及び可変入賞装置30にそれぞれ対応して上始動入賞口スイッチ80、下始動入賞口スイッチ82及びカウントスイッチ84が装備されている。各始動入賞口スイッチ80,82は、上始動入賞口26、可変始動入賞装置28(下始動入賞口28a)への遊技球の入賞を検出するためのものである。またカウントスイッチ84は、可変入賞装置30(大入賞口)への遊技球の入賞を検出し、その数をカウントするためのものである。同様に遊技盤8には、普通入賞口22,24への遊技球の入賞を検出する入賞口スイッチ86が装備されている。なお、ここでは全ての普通入賞口22,24について共通の入賞口スイッチ86を用いる構成を例に挙げているが、例えば盤面の左右で別々の入賞口スイッチ86を設置し、左側の入賞口スイッチ86では盤面の左側に位置する普通入賞口22,24に対する遊技球の入賞を検出し、右側の入賞口スイッチ86では盤面の右側に位置する普通入賞口24に対する遊技球の入賞を検出することとしてもよい。
いずれにしても、これらスイッチ類78〜86の入賞検出信号は、図示しない入出力ドライバを介して主制御CPU72に入力される。なお遊技盤8の構成上、本実施形態ではゲートスイッチ78、カウントスイッチ84及び入賞口スイッチ86からの入賞検出信号は、パネル中継端子板87を経由して送信され、パネル中継端子板87には、それぞれの入賞検出信号を中継するための配線パターンや接続端子等が設けられている。
上述した普通図柄表示装置33や普通図柄作動記憶ランプ33a、第1特別図柄表示装置34、第2特別図柄表示装置35、第1特別図柄作動記憶ランプ34a及び遊技状態表示装置38は、主制御CPU72からの制御信号に基づいて表示動作を制御されている。主制御CPU72は、遊技の進行状況に応じてこれら表示装置33,34,35,38及びランプ33a,34aに対する制御信号を出力し、各LEDの点灯状態を制御している。また、これら表示装置33,34,35,38及びランプ33a,34aは、上記のように1枚の統合表示基板89に実装された状態で遊技盤8に設置されており、この統合表示基板89には上記のパネル中継端子板87を中継して主制御CPU72から制御信号が送信される。
また遊技盤8には、可変始動入賞装置28及び可変入賞装置30にそれぞれ対応して普通電動役物ソレノイド88及び大入賞口ソレノイド90が設けられている。これらソレノイド88,90は主制御CPU72からの制御信号に基づいて動作(励磁)し、それぞれ可変始動入賞装置28、可変入賞装置30を開閉動作(作動)させる。なお、これらソレノイド88,90についても上記のパネル中継端子板87を中継して主制御CPU72から制御信号が送信される。
その他に上記のガラス枠ユニット4にはガラス枠開放スイッチ91が設置されており、また上記のプラ枠アセンブリ7にはプラ枠開放スイッチ93が設置されている。ガラス枠ユニット4が単独で開放されると、ガラス枠開放スイッチ91からの接点信号が主制御装置70(主制御CPU72)に入力され、また外枠アセンブリ2からプラ枠アセンブリ7が開放されると、プラ枠開放スイッチ93からの接点信号が主制御装置70(主制御CPU72)に入力される。主制御CPU72は、これら接点信号からガラス枠ユニット4やプラ枠アセンブリ7の開放状態を検出することができる。なお主制御CPU72は、ガラス枠ユニット4やプラ枠アセンブリ7の開放状態を検出すると、上記の外部情報信号として扉開放情報信号を生成する。
パチンコ機1の裏側には、払出制御装置92が装備されている。この払出制御装置92(払出制御コンピュータ)は、上述した払出装置ユニット172の動作を制御する。払出制御装置92には、払出制御CPU94を実装した回路基板(払出制御基板)が装備されており、この払出制御CPU94もまた、図示しないCPUコアとともにROM96、RAM98等の半導体メモリを集積したLSIとして構成されている。払出制御装置92(払出制御CPU94)は、主制御CPU72からの賞球指示コマンドに基づいて払出装置ユニット172の動作を制御し、要求された個数の遊技球の払出動作を実行させる。なお主制御CPU72は賞球指示コマンドとともに、上記の外部情報信号として賞球情報信号を生成する。
払出装置ユニット172の図示しない賞球ケース内には、払出モータ102(例えばステッピングモータ)とともに払出装置基板100が設置されており、この払出装置基板100には払出モータ102の駆動回路が設けられている。払出装置基板100は、払出制御装置92(払出制御CPU94)からの払出数指示信号に基づいて払出モータ102の回転角度を具体的に制御し、指示された数の遊技球を賞球ケースから払い出させる。払い出された遊技球は、流路ユニット173内の払出流路を通って上記の受け皿ユニット6に送られる。
また、例えば賞球ケースの上流位置には払出路球切れスイッチ104が設置されている他、払出モータ102の下流位置には払出計数スイッチ106が設置されている。払出モータ102の駆動により実際に賞球が払い出されると、その都度、払出計数スイッチ106からの計数信号が払出装置基板100に入力される。また賞球ケースの上流位置で球切れが発生すると、払出路球切れスイッチ104からの接点信号が払出装置基板100に入力される。払出装置基板100は、入力された計数信号や接点信号を払出制御装置92(払出制御CPU94)に送信する。払出制御CPU94は、払出装置基板100から受信した信号に基づき、実際の払出数や球切れ状態を検知することができる。
またパチンコ機1には、例えば下皿6cの内部(パチンコ機1の正面からみて奧の位置)に満タンスイッチ161が設置されている。実際に払い出された賞球(遊技球)は上記の流路ユニット173を通じて上皿6bに放出されるが、上皿6bが遊技球で満杯になると、それ以上に払い出された遊技球は上述したように下皿6cへ流れ込む。さらに下皿6cが遊技球で満杯になると、それによって満タンスイッチ161がONになり、満タン検出信号が払出制御装置92(払出制御CPU94)に入力される。これを受けて払出制御CPU94は、主制御CPU72から賞球指示コマンドを受信してもそれ以上の賞球動作を一旦保留とし、未払出の賞球残数をRAM98に記憶させておく。なお、RAM98の記憶は電源断時にもバックアップが可能であり、遊技中に停電(瞬間的な停電を含む)が発生しても、未払出の賞球残数情報が消失してしまうことはない。
またパチンコ機1の裏側には、発射制御基板108とともに発射ソレノイド110が設置されている。また、受け皿ユニット6内には球送りソレノイド111が設けられている。これら発射制御基板108、発射ソレノイド110及び球送りソレノイド111は上述した発射制御基板セット174を構成しており、このうち発射制御基板108には発射ソレノイド110及び球送りソレノイド111の駆動回路が設けられている。このうち球送りソレノイド111は、受け皿ユニット6内に蓄えられた遊技球を1個ずつ、発射機ケース内で所定の発射位置に送り出す動作を行う。また発射ソレノイド110は、発射位置に送り出された遊技球を打撃し、上記のように遊技領域8に向けて遊技球を1個ずつ連続的(間欠的)に打ち出す動作を行う。なお遊技球の発射間隔は、例えば0.6秒程度の間隔(1分間で100個以内)である。
一方、パチンコ機1の表側に位置する上記のグリップユニット16には、発射レバーボリューム112、タッチセンサ114及び発射停止スイッチ116が設けられている。このうち発射レバーボリューム112は、遊技者による発射ハンドルの操作量(いわゆるストローク)に比例したアナログ信号を生成する。またタッチセンサ114は、静電容量の変化から遊技者の身体がグリップユニット16(発射ハンドル)に触れていることを検出し、その検出信号を出力する。そして発射停止スイッチ116は、遊技者の操作に応じて発射停止信号(接点信号)を生成する。
上記の受け皿ユニット6には発射中継端子板118が設置されており、発射レバーボリューム112やタッチセンサ114、発射停止スイッチ116からの各信号は、発射中継端子板118を経由して発射制御基板108に送信される。また、発射制御基板108からの駆動信号は、発射中継端子板118を経由して球送りソレノイド111に印加される。遊技者が発射ハンドルを操作すると、その操作量に応じて発射レバーボリューム112でアナログ信号(エンコードされたデジタル信号でもよい)が生成され、このときの信号に基づいて発射ソレノイド110が駆動される。これにより、遊技者の操作量に応じて遊技球を打ち出す強さが調整されるものとなっている。なお発射制御基板108の駆動回路は、タッチセンサ114からの検出信号がオフ(ローレベル)の場合か、もしくは発射停止スイッチ116から発射停止信号が入力された場合は発射ソレノイド110の駆動を停止する。この他に、発射中継端子板118には遊技球等貸出装置接続端子板120が接続されており、この遊技球等貸出装置接続端子板120に上記のCRユニットが接続されていない場合、同じく発射制御基板108の駆動回路は発射ソレノイド110の駆動を停止する。
また、受け皿ユニット6には度数表示基板122及び貸出及び返却スイッチ基板123が内蔵されている。このうち度数表示基板122には、上記の度数表示部の表示器(3桁分の7セグメントLED)が設けられている。また貸出及び返却スイッチ基板123には球貸ボタン10や返却ボタン12にそれぞれ接続されるスイッチモジュールが実装されており、球貸ボタン10又は返却ボタン12が操作されると、その操作信号が貸出及び返却スイッチ基板123から遊技球等貸出装置接続端子板120を経由してCRユニットに送信される。またCRユニットからは、有価媒体の残り度数を表す度数信号が遊技球等貸出装置接続端子板120を経由して度数表示基板122に送信される。度数表示基板122上の図示しない表示回路は、度数信号に基づいて表示器を駆動し、有価媒体の残り度数を数値表示する。またCRユニットに有価媒体が投入されていなかったり、あるいは投入された有価媒体の残り度数が0になったりした場合、度数表示基板122の表示回路は表示器を駆動してデモ表示(有価媒体の投入を促す表示)を行うこともできる。
またパチンコ機1は制御上の構成として、演出制御装置124(演出制御用コンピュータ)を備えている。この演出制御装置124は、パチンコ機1における遊技の進行に伴う演出の制御を行う。演出制御装置124にもまた、中央演算処理装置である演出制御CPU126を実装した回路基板(複合サブ制御基板)が装備されている。演出制御CPU126には、図示しないCPUコアとともにメインメモリとしてROM128やRAM130等の半導体メモリが内蔵されている。なお演出制御装置124は、パチンコ機1の裏側で上記の裏カバーユニット178に覆われる位置に設けられている。
また演出制御装置124には、図示しない入出力ドライバや各種の周辺ICが装備されている他、ランプ駆動回路132や音響駆動回路134が装備されている。演出制御CPU126は、主制御CPU72から送信される演出用のコマンドに基づいて演出の制御を行い、ランプ駆動回路132や音響駆動回路134に指令を与えて各種ランプ46〜52や盤面ランプ53、発光部41,312,322を発光させたり、スピーカ54,55,56から実際に効果音や音声等を出力させたりする処理を行う。
演出制御装置124と上記の主制御装置70とは、例えば図示しない通信用ハーネスを介して相互に接続されている。ただし、これらの間の通信は、主制御装置70から演出制御装置124への一方向のみで行われ、逆方向への通信は行われない。なお通信用ハーネスには、主制御装置70から演出制御装置124に対して送信される各種コマンドのバス幅に応じてパラレル形式を採用してもよいし、それぞれのドライバIC(I/O)のハード構成に合わせてシリアル形式を採用してもよい。
ランプ駆動回路132は、例えば図示しないPWM(パルス幅変調)ICやMOSFET等のスイッチング素子を備えており、このランプ駆動回路132は、LEDを含む各種ランプに印加する駆動電圧をスイッチング(又はデューティ切替)して、その発光・点滅等の動作を管理する。なお各種ランプには、上記のガラス枠トップランプ46,48やガラス枠サイドランプ50,受け皿ランプ52の他に、遊技盤8に設置された装飾・演出用の盤面ランプ53が含まれる。盤面ランプ53は上記の演出ユニットに内蔵されるLEDや、可変始動入賞装置28、可変入賞装置30等に内蔵されるLEDに相当するものである。なお、ここでは受け皿ランプ52がガラス枠電飾基板136に接続されている例を挙げているが、受け皿ユニット6に受け皿電飾基板を設置し、受け皿ランプ52については受け皿電飾基板を介してランプ駆動回路132に接続される構成であってもよい。
また音響駆動回路134は、例えば図示しないサウンドROMや音響制御IC、アンプ等を内蔵したサウンドジェネレータであり、この音響駆動回路134は、上スピーカ54及び下スピーカ56を駆動して音響出力を行う。
本実施形態ではガラス枠ユニット4の内面にガラス枠電飾基板136が設置されており、ランプ駆動回路132や音響駆動回路134からの駆動信号はガラス枠電飾基板136を経由して各種ランプ46〜52やスピーカ54,55,56に印加されている。またガラス枠電飾基板136には、上記の演出切替ボタン45が接続されており、遊技者が演出切替ボタン45を操作すると、その接点信号がガラス枠電飾基板136を通じて演出制御装置124に入力される。なお、ここではガラス枠電飾基板136に演出切替ボタン45を接続した例を挙げているが、上記の受け皿電飾基板を設置する場合、演出切替ボタン45は受け皿電飾基板に接続されていてもよい。
その他、遊技盤8にはパネル電飾基板138が設置されており、このパネル電飾基板138には盤面ランプ53の他に各種モータM3,M4、発光部41,312,322、フォトセンサ760,780が接続されている。各種モータM3,M4は、それぞれの駆動機構を介して可動役物装置301,302を駆動する。ランプ駆動回路132からの駆動信号は、パネル電飾基板138を経由して盤面ランプ53、各種モータM3,M4、発光部41,312,322にそれぞれ印加される。一方、フォトセンサ760,780からの出力信号は、パネル電飾基板138を経由して演出制御装置124(演出制御CPU126)に入力される。
上記の液晶表示器42は遊技盤8の裏側に設置されており、遊技盤8に形成された略矩形の開口を通じてのその表示画面が視認可能となっている。また、遊技盤8の裏側にはインバータ基板158が設置されており、このインバータ基板158は液晶表示器42のバックライト(例えば例陰極管)に印加される交流電源を生成している。さらに、遊技盤8の裏側には演出表示制御装置144が設置されており、液晶表示器42による表示動作は、演出表示制御装置144により制御されている。演出表示制御装置144には、汎用の中央演算処理装置である表示制御CPU146とともに、表示プロセッサであるVDP152を実装した回路基板(演出表示制御基板)が装備されている。このうち表示制御CPU146は、図示しないCPUコアとともにROM148、RAM150等の半導体メモリを集積したLSIとして構成されている。またVDP152は、図示しないプロセッサコアとともに画像ROM154やVRAM156等の半導体メモリを集積したLSIとして構成されている。なおVRAM156は、その記憶領域の一部をフレームバッファとして利用することができる。
演出制御CPU126のROM128には、演出の制御に関する基本的なプログラムが格納されており、演出制御CPU126は、このプログラムに沿って演出の制御を実行する。演出の制御には、上記のように各種ランプ46〜53等やスピーカ54,55,56を用いた演出の制御が含まれる他、液晶表示器42を用いた画像表示による演出の制御が含まれる。演出制御CPU126は、表示制御CPU146に対して演出に関する基本的な情報(例えば演出番号)を送信し、これを受け取った表示制御CPU146は、基本的な情報に基づいて具体的に演出用の画像を表示する制御を行う。
表示制御CPU146は、VDP152に対してさらに詳細な制御信号を出力する。これを受け取ったVDP152は、制御信号に基づいて画像ROM154にアクセスし、そこから必要な画像データを読み出してVRAM156に転送する。さらにVDP152は、VRAM156上で画像データを1フレーム(単位時間あたりの静止画像)ごとにフレームバッファに展開し、ここでバッファされた画像データに基づき液晶表示器42の各画素(フルカラー画素)を個別に駆動する。
その他、プラ枠アセンブリ7の裏側には電源制御ユニット162(電源制御手段)が装備されている。この電源制御ユニット162はスイッチング電源回路を内蔵し、電源コード164を通じて島設備から外部電力(例えばAC24V等)を取り込むと、そこから必要な電力(例えばDC+34V、+12V等)を生成することができる。電源制御ユニット162で生成された電力は、主制御装置70や払出制御装置92、演出制御装置124、インバータ基板158に分配されている。さらに、払出制御装置92を経由して発射制御基板108に電力が供給されている他、遊技球等貸出装置接続端子板120を経由してCRユニットに電力が供給されている。なお、ロジック用の低電圧電力(例えばDC+5V)は、各装置に内蔵された電源用IC(3端子レギュレータ等)で生成される。また上記のように電源制御ユニット164は、アース線166を通じて島設備にアース(接地)されている。
上記の外部端子板160は払出制御装置92に接続されており、主制御装置70(主制御CPU72)にて生成された各種の外部情報信号は、払出制御装置92を経由して外部端子板160から外部に出力されるものとなっている。主制御装置70(主制御CPU72)及び払出制御装置92(払出制御CPU94)は、外部端子板160を通じてパチンコ機1の外部に向けて外部情報信号を出力することができる。外部端子板160から出力される信号は、例えば遊技場のホールコンピュータ(図示していない)で集計される。なお、ここでは払出制御装置92を経由する構成を例に挙げているが、主制御装置70からそのまま外部情報信号が外部端子板160に出力される構成であってもよい。
以上がパチンコ機1の制御に関する構成例である。続いて、主制御装置70の主制御CPU72により実行される制御上の処理について説明する。
〔リセットスタート(メイン)処理〕
パチンコ機1に電源が投入されると、主制御CPU72はリセットスタート処理を開始する。リセットスタート処理は、前回の電源遮断時に保存されたバックアップ情報を元に遊技状態を復旧(いわゆる復電)したり、逆にバックアップ情報をクリアしたりすることで、パチンコ機1の初期状態を整えるための処理である。またリセットスタート処理は、初期状態の調整後にパチンコ機1の安定した遊技動作を保証するためのメイン処理(メイン制御プログラム)として位置付けられる。
図6及び図7は、リセットスタート処理の手順例を示すフローチャートである。以下、主制御CPU72が行う処理について、各手順を追って説明する。
ステップS101:主制御CPU72は、先ずスタックポインタにスタック領域の先頭アドレスをセットする。
ステップS102:続いて主制御CPU72は、ベクタ方式の割込モード(モード2)を設定し、デフォルトであるRST方式の割込モード(モード0)を修正する。これにより、以後、主制御CPU72は任意のアドレス(ただし最下位ビットは0)を割込ベクタとして参照し、指定の割込ハンドラを実行することができる。
ステップS103:主制御CPU72は、ここでリセット時待機処理を実行する。この処理は、リセットスタート(例えば電源投入)時にある程度の待機時間(例えば数千ms程度)を確保しておき、その間に主電源断検出信号のチェックを行うためのものである。具体的には、主制御CPU72は待機時間分のループカウンタをセットすると、ループカウンタの値をデクリメントしながら主電源断検出信号の入力ポートをビットチェックする。主電源断検出信号は、例えば周辺デバイスである電源監視ICから入力される。そして、ループカウンタが0になる前に主電源断検出信号の入力を確認すると、主制御CPU72は先頭から処理を再開する。これにより、例えば図示しない主電源スイッチの投入と切断の操作が短時間(1〜2秒程度)内に繰り返し行われた場合のシステム保護を図ることができる。
ステップS104:次に主制御CPU72は、RAM76のワーク領域に対するアクセスを許可する。具体的には、ワーク領域のRAMプロテクト設定値をリセット(00H)する。これにより、以後はRAM76のワーク領域に対するアクセスが許可された状態となる。
ステップS105:また主制御CPU72、割り込みマスクを設定するためにマスクレジスタの初期設定を行う。具体的には、CTC割り込みを有効にする値をマスクレジスタに格納する。
ステップS106:主制御CPU72は、先に退避しておいたRAMクリアスイッチからの入力信号を参照し、RAMクリアスイッチが操作(スイッチON)されたか否かを確認する。RAMクリアスイッチが操作されていなければ(No)、次にステップS107を実行する。
ステップS107:次に主制御CPU72は、RAM76にバックアップ情報が保存されているか否か、つまり、バックアップ有効判定フラグがセットされているか否かを確認する。前回の電源遮断処理でバックアップが正常に終了し、バックアップ有効判定フラグ(例えば「A55AH」)がセットされていれば(Yes)、次に主制御CPU72はステップS108を実行する。
ステップS108:主制御CPU72は、RAM76のバックアップ情報についてサムチェックを実行する。具体的には、主制御CPU72はRAM76のワーク領域(使用禁止領域及びスタック領域を含むユーザワーク領域)のうち、バックアップ有効判定フラグ及びサムチェックバッファを除く全ての領域をサムチェックする。サムチェックの結果が正常であれば(Yes)、次に主制御CPU72はステップS109を実行する。
ステップS109:主制御CPU72は、バックアップ有効判定フラグをリセット(例えば「0000H」)する。
ステップS110:また主制御CPU72は、前回の電源断発生直前に送信待ちであったコマンドをクリアする。
ステップS111:次に主制御CPU72は、演出制御復帰処理を実行する。この処理では、主制御CPU72は演出制御装置124に対し、復帰用のコマンド(例えば機種指定コマンド、特別図柄確率状態指定コマンド、特図先判定演出コマンド、作動記憶数増加時演出コマンド、作動記憶数減少時演出コマンド、回数切りカウンタ残数コマンド、特別遊技状態指定コマンド等)を送信する。これを受けて演出制御装置124は、前回の電源遮断時に実行中であった演出状態(例えば、内部確率状態、演出図柄の表示態様、作動記憶数の演出表示態様、音響出力内容、各種ランプの発光状態等)を復帰させることができる。
ステップS112:主制御CPU72は、状態復帰処理を実行する。この処理では、主制御CPU72はバックアップ情報を元にRAM76のワーク領域に各種の値をセットし、前回の電源遮断時に実行中であった遊技状態(例えば、特別図柄の表示態様、内部確率状態、作動記憶内容、各種フラグ状態、乱数更新状態等)を復帰させる。また主制御CPU72は、バックアップされていたPCレジスタの値を復旧する。
一方、電源投入時にRAMクリアスイッチが操作されていた場合(ステップS106:Yes)や、バックアップ有効判定フラグがセットされていなかった場合(ステップS107:No)、あるいは、バックアップ情報が正常でなかった場合(ステップS108:No)、主制御CPU72はステップS113に移行する。
ステップS113:主制御CPU72は、RAM76の使用禁止領域以外の記憶内容をクリアする。これにより、RAM76のワーク領域及びスタックエリアは全て初期化され、有効なバックアップ情報が保存されていても、その内容は消去される。
ステップS114:また主制御CPU72は、RAM76の初期設定を行う。
ステップS115:主制御CPU72は、演出制御出力処理を実行する。この処理では、主制御CPU72が初期設定後に演出制御装置124に送信するべきコマンド(演出制御に必要なコマンド)を出力する。
ステップS116:主制御CPU72は、払出制御出力処理を実行する。この処理では、主制御CPU72は払出制御装置92に対して、賞球の払い出しを開始するための指示コマンドを出力する。
ステップS117:主制御CPU72は、CTC初期設定処理を実行し、周辺デバイスであるCTC(カウンタ/タイマ回路)の初期設定を行う。この処理では、主制御CPU72は割込ベクタレジスタを設定し、また、CTCに割り込みカウント値(例えば4ms)を設定する。これにより、次にCTC割り込みが発生すると、主制御CPU72はバックアップされていたPCレジスタのプログラムアドレスから処理を続行することができる。
リセットスタート処理において以上の手順を実行すると、主制御CPU72は図7に示されるメインループに移行する(接続記号A→A)。
ステップS118,ステップS119:主制御CPU72は割込を禁止した上で、電源断発生チェック処理を実行する。この処理では、主制御CPU72は主電源断検出信号の入力ポートをビットチェックし、電源遮断の発生(駆動電圧の低下)を監視する。電源遮断が発生すると、主制御CPU72は普通電動役物ソレノイド88や大入賞口ソレノイド90等に対応する出力ポートバッファをクリアすると、RAM76のワーク領域のうちバックアップ有効判定フラグ及びサムチェックバッファを除く全体の内容をバックアップし、サムチェックバッファにサム結果値を保存する。そして主制御CPU72はバックアップ有効判定フラグ領域に上記の有効値(例えば「A55AH」)を格納し、RAM76のアクセスを禁止して処理を停止(NOP)する。一方、電源遮断が発生しなければ、主制御CPU72は次にステップS120を実行する。なお、このような電源断発生時の処理をマスク不能割込(NMI)処理としてCPUに実行させている公知のプログラミング例もある。
ステップS120:主制御CPU72は、初期値更新乱数更新処理を実行する。この処理では、主制御CPU72は、各種のソフトウェア乱数の初期値を更新(変更)するための乱数をインクリメントする。本実施形態では、大当り決定乱数(ハードウェア乱数)を除く各種の乱数(例えば、普通図柄に対応する当り決定乱数、大当り図柄乱数、変動パターン決定乱数等)をプログラム上で発生させている。これらソフトウェア乱数は、別の割込処理(図9中のステップS201)で所定範囲内のループカウンタにより更新されているが、この処理において乱数値が1巡するごとにループカウンタの初期値(全ての乱数が対象でなくてもよい)を変更している。初期値更新用乱数は、この初期値をランダムに変更するために用いられており、ステップS120では、その初期値更新用乱数の更新を行っている。なお、ステップS118で割込を禁止した後にステップS120を実行しているのは、別の割込管理処理(図9中のステップS202)でも同様の処理を実行するため、これとの重複(競合)を防止するためである。なお上記のように、本実施形態において大当り決定乱数は乱数発生器75により発生されるハードウェア乱数であり、その更新周期はタイマ割込周期(例えば数ms)よりもさらに高速(例えば数μs)であるため、大当り決定乱数の初期値を更新する必要はない。
ステップS121,ステップS122:主制御CPU72は割込を許可し、その他乱数更新処理を実行する。この処理で更新される乱数は、ソフトウェア乱数のうち当選種類(当り種別)の判定に関わらない乱数(変動パターン決定乱数等)である。この処理は、メインループの実行中にタイマ割込が発生し、主制御CPU72が別の割込管理処理(図9)を実行した場合の残り時間で行われる。なお割込管理処理の内容については後述する。
〔電源断発生チェック処理〕
図8は、上記の電源断発生チェック処理の手順例を具体的に示すフローチャートである。
ステップS130:ここでは先ず、主制御CPU72は、電源断発生チェックのための条件を設定する。このチェック条件は、例えば主電源断検出信号が継続して出力されていることを確認するためのオンカウンタ値として設定することができる。
ステップS132:次に主制御CPU72は、主電源断検出スイッチ入力用ポートをリードし、主電源断検出信号が出力されているか否かを確認(特定のビットをチェック)する。特に図示していないが、主電源断検出スイッチは例えば主制御装置70に実装されており、この主電源断検出スイッチは、電源制御ユニット162から供給される駆動電圧を監視し、その電圧レベルが基準電圧を下回った場合に主電源断検出信号を出力する。なお、主電源断検出スイッチは電源制御ユニット162に内蔵されていてもよい。主制御CPU72は、現時点で主電源断検出信号が出力されていないことを確認すると(No)、この処理を抜けてリセットスタート処理に復帰する。一方、主電源断検出信号が出力されていることを確認した場合(Yes)、主制御CPU72は次のステップS134に進む。
ステップS134:主制御CPU72は、上記のチェック条件を満たすか否かを確認する。具体的には、先のステップS130で設定したオンカウンタ値を例えば1減算し、その結果が0になったか否かを確認する。現時点で未だオンカウンタ値が0でなければ(No)、主制御CPU72はステップS132に戻って主電源断検出スイッチ入力用ポートを改めて確認する。そして、ステップS134からステップS132へのループを繰り返してチェック条件が満たされると(ステップS134:Yes)、主制御CPU72は次にステップS136に進む。
ステップS136:主制御CPU72は、上記のように普通電動役物ソレノイド88や大入賞口ソレノイド90に対応する出力ポートに加え、試験信号端子やコマンド制御信号に対応する出力ポートバッファをクリアする。
ステップS138,ステップS140:次に主制御CPU72は、RAM76のワーク領域のうち、バックアップ有効判定フラグ及びサムチェックバッファを除く全体の内容を1バイト単位で加算し、全領域について加算を完了するまで繰り返す。
ステップS142:全領域についてサムの算出が完了すると(ステップS140:Yes)、主制御CPU72はサムチェックバッファにサム結果値を保存する。
ステップS144:次に主制御CPU72は、上記のようにバックアップ有効判定フラグ領域に有効値を格納する。
ステップS146:また主制御CPU72は、RAM76のプロテクト値にアクセス禁止を表す「01H」を格納し、RAM76のワーク領域(使用禁止領域及びスタック領域を含む)に対するアクセスを禁止する。
ステップS148:そして主制御CPU72は待機ループに入り、主電源断の遮断に備えて他の処理を全て停止する。主電源断の発生後は、図示しないバックアップ電源回路(例えば主制御装置70に実装された容量素子を含む回路)からバックアップ用電力が供給されるため、RAM76の記憶内容は主電源断後も消失することなく保持される。なおバックアップ用電源回路は、例えば電源制御ユニット162に内蔵されていてもよい。
以上の処理を通じて、バックアップ対象(サム加算対象)となるRAM76のワーク領域に記憶されていた情報は、全て主電源断の後もRAM76に記憶として保持されることになる。また保持されていた記憶は、先のリセットスタート処理(図6)でチェックサムの正常を確認した上で、電源断時のバックアップ情報として復元される。
〔割込管理処理(タイマ割込処理)〕
次に、割込管理処理(タイマ割込処理)について説明する。図9は、割込管理処理の手順例を示すフローチャートである。主制御CPU72は、カウンタ/タイマ回路からの割込要求信号に基づき、所定時間(例えば数ms)ごとに割込管理処理を実行する。以下、各手順を追って説明する。
ステップS200:先ず主制御CPU72は、メインループの実行中に使用していたレジスタ(アキュムレータAとフラグレジスタF、汎用レジスタB〜Lの各ペア)の値をRAM76の退避領域に退避させる。値を退避させた後のレジスタ(A〜L)には、割込管理処理の中で別の値を書き込むことができる。
ステップS201:次に主制御CPU72は、抽選乱数更新処理を実行する。この処理では、主制御CPU72は抽選用の各種乱数を発生させるためのカウンタの値を更新する。各カウンタの値は、RAM76のカウンタ領域にてインクリメントされ、それぞれ規定の範囲内でループする。各種乱数には、例えば大当り図柄乱数、普通図柄当り決定乱数等が含まれる。
ステップS202:主制御CPU72は、ここでも初期値更新乱数更新処理を実行する。処理の内容は、先に述べたものと同じである。
ステップS203:主制御CPU72は、入力処理を実行する。この処理では、主制御CPU72は入出力(I/O)ポート79から各種スイッチ信号を入力する。具体的には、ゲートスイッチ78からの通過検出信号や、上始動入賞口スイッチ80、下始動入賞口スイッチ82、カウントスイッチ84、入賞口スイッチ86からの入賞検出信号の入力状態(ON/OFF)をリードする。
ステップS204:次に主制御CPU72は、スイッチ入力イベント処理を実行する。この処理では、先の入力処理で入力したスイッチ信号のうち、ゲートスイッチ78、上始動入賞口スイッチ80、下始動入賞口スイッチ82からの入賞検出信号に基づいて遊技中に発生した事象の判定を行い、それぞれ発生した事象に応じて、さらに別の処理を実行する。なお、スイッチ入力イベント処理の具体的な内容については、さらに別のフローチャートを用いて後述する。
本実施形態では、上始動入賞口スイッチ80又は下始動入賞口スイッチ82から入賞検出信号(ON)が入力されると、主制御CPU72はそれぞれ第1特別図柄又は第2特別図柄に対応した内部抽選の契機(抽選契機)となる事象が発生したと判定する。またゲートスイッチ78から通過検出信号(ON)が入力されると、主制御CPU72は普通図柄に対応した抽選契機となる事象が発生したと判定する。いずれかの事象が発生したと判定すると、主制御CPU72は、それぞれの発生事象に応じた処理を実行する。なお、上始動入賞口スイッチ80又は下始動入賞口スイッチ82から入賞検出信号が入力された場合に実行される処理については、さらに別のフローチャートを用いて後述する。
ステップS205A,ステップS205B,ステップS206:主制御CPU72は、割込管理処理中において第2特別図柄遊技処理、第1特別図柄遊技処理及び普通図柄遊技処理を実行する。これら処理は、パチンコ機1における遊技を具体的に進行させるためのものである。このうち第2特別図柄遊技処理(ステップS205A)では、主制御CPU72は先に述べた第2特別図柄に対応する内部抽選の実行を制御したり、第2特別図柄表示装置35による変動表示や停止表示を制御したり、その表示結果に応じて可変入賞装置30の作動を制御したりする。また第1特別図柄遊技処理(ステップS205B)では、主制御CPU72は第1特別図柄に対応する内部抽選の実行を制御したり、第1特別図柄表示装置34による変動表示や停止表示を制御したり、その表示結果に応じて可変入賞装置30の作動を制御したりする。
ここで、第2特別図柄遊技処理(ステップS205A)を第1特別図柄遊技処理(ステップS205B)よりも先に実行することで、例えば、大当り遊技や小当り遊技が終了し、同時に第1特別図柄と第2特別図柄の変動が開始される際に、第2特別図柄遊技処理(ステップS205A)を先に実行することで、第2特別図柄に関する大当り判定を優先させることができる。具体的には、先に処理される第2特別図柄に関する大当り判定で大当りに当選した場合、次に処理される第1特別図柄に関する大当り判定でははずれに強制的に設定することができる。したがって、第1特別図柄の大当り判定よりも第2特別図柄の大当り判定の結果を優先することができる。なお、第2特別図柄遊技処理や第1特別図柄遊技処理の詳細については、さらに別のフローチャート(図13、図14)を用いて後述する。
また普通図柄遊技処理(ステップS206)では、主制御CPU72は先に述べた普通図柄表示装置33による変動表示や停止表示を制御したり、その表示結果に応じて可変始動入賞装置28の作動を制御したりする。例えば、主制御CPU72は先のスイッチ入力イベント処理(ステップS204)の中で始動ゲート20の通過を契機として取得した乱数(普通図柄当り決定乱数)を記憶しておき、この普通図柄遊技処理の中で記憶から乱数値を読み出し、所定の当り範囲内に該当するか否かの判定を行う(作動抽選実行手段)。乱数値が当り範囲内に該当する場合、普通図柄表示装置33により普通図柄を変動表示させて所定の当り態様で普通図柄の停止表示を行った後、主制御CPU72は普通電動役物ソレノイド88を励磁して可変始動入賞装置28を作動させる(可動片作動手段)。一方、乱数値が当り範囲外であれば、主制御CPU72は、変動表示の後にはずれの態様で普通図柄の停止表示を行う。
ステップS207:次に主制御CPU72は、賞球払出処理を実行する。この処理では、先の入力処理(ステップS203)において各種スイッチ80,82,84,86から入力された入賞検出信号に基づき、払出制御装置92に対して賞球個数を指示する賞球指示コマンドを出力する。
ステップS208:次に主制御CPU72は、外部情報処理を実行する。この処理では、主制御CPU72は外部端子板160を通じて遊技場のホールコンピュータに対して上記の外部情報信号(例えば賞球情報、扉開放情報、図柄確定回数情報、大当り情報、始動口情報等)をポート出力要求バッファに格納する。
なお本実施形態では、各種の外部情報信号のうち、例えば大当り情報として「大当り1」〜「大当り5」を外部に出力することで、パチンコ機1に接続された外部の電子機器(データ表示器やホールコンピュータ)に対して多様な大当り情報を提供することができる(外部情報信号出力手段)。すなわち、大当り情報を複数の「大当り1」〜「大当り5」に分けて出力することで、これらの組み合わせから大当りの種別(当選種類)を図示しないホールコンピュータで集計・管理したり、内部的な確率状態(低確率状態又は高確率状態)や図柄変動時間の短縮状態の変化を認識したり、非当選以外であっても「大当り」に分類されない小当り(条件装置が作動しない当り)の発生を集計・管理したりすることが可能となる。また大当り情報に基づき、例えば図示しないデータ表示装置によりパチンコ機1の台ごとに過去数営業日以内の大当り発生回数を計数及び表示したり、台ごとに現在大当り中であるか否かを認識したり、あるいは台ごとに現在図柄変動時間の短縮状態であるか否かを認識したりすることができる。この外部情報処理において、主制御CPU72は「大当り1」〜「大当り5」のそれぞれの出力状態(ON又はOFFのセット)を詳細に制御する。
ステップS209:また主制御CPU72は、試験信号処理を実行する。この処理では、主制御CPU72が自己の内部状態(例えば、普通図柄遊技管理状態、特別図柄遊技管理状態、大当り中、確率変動機能作動中、変動時間短縮機能作動中)を表す各種の試験信号を生成し、これらをポート出力要求バッファに格納する。この試験信号により、例えば主制御装置70の外部で主制御CPU72の内部状態を試験することができる。
ステップS210:次に主制御CPU72は、表示出力管理処理を実行する。この処理では、主制御CPU72は普通図柄表示装置33、普通図柄作動記憶ランプ33a、第1特別図柄表示装置34、第2特別図柄表示装置35、第1特別図柄作動記憶ランプ34a、遊技状態表示装置38等の点灯状態を制御する。具体的には、先の第2特別図柄遊技処理(ステップS205A)、第1特別図柄遊技処理(ステップS205B)、普通図柄遊技処理(ステップS206)においてポート出力要求バッファに格納されている駆動信号をポート出力する。なお駆動信号は、各LEDに対して印加するバイトデータとしてポート出力要求バッファに格納されている。これにより、各LEDが所定の表示態様(図柄の変動表示や停止表示、作動記憶数表示、遊技状態表示等を行う態様)で駆動されることになる。
ステップS211:また主制御CPU72は、出力管理処理を実行する。この処理では、主制御CPU72は先の外部情報処理(ステップS208)でポート出力要求バッファに格納された外部情報信号(バイトデータ)をポート出力する。また主制御CPU72は、ポート出力要求バッファに格納されている普通電動役物ソレノイド88及び大入賞口ソレノイド90の各駆動信号、試験信号等を合わせてポート出力する。
ステップS212:主制御CPU72は、演出制御出力処理を実行する。この処理では、コマンドバッファ内に主制御CPU72が演出制御装置124に送信するべきコマンド(演出制御に必要なコマンド)があるか否かを確認し、未送信コマンドがある場合は出力対象のコマンドをポート出力する。
ステップS213:そして主制御CPU72は、今回のCTC割込で格納したポート出力要求バッファをクリアする。
なお本実施形態では、ステップS205A〜ステップS212の処理(遊技制御プログラムモジュール)をタイマ割込処理として実行する例を挙げているが、これら処理をCPUのメインループ中に組み込んで実行している公知のプログラミング例もある。
ステップS214:以上の処理を終えると、主制御CPU72は割込終了を指定する値(01H)を割込プログラムカウンタ内に格納し、CTC割込を終了する。
ステップS215,ステップS216:そして主制御CPU72は、退避しておいたレジスタ(A〜L)の値を復帰し、次回のCTC割込を許可する。この後、主制御CPU72は、メインループ(スタックポインタで指示されるプログラムアドレス)に復帰する。
〔スイッチ入力イベント処理〕
図10は、スイッチ入力イベント処理(図9中のステップS204)の手順例を示すフローチャートである。以下、各手順を追って説明する。
ステップS10:主制御CPU72は、第1特別図柄に対応する上始動入賞口スイッチ80から入賞検出信号が入力されたか否かを確認する。この入賞検出信号の入力が確認された場合(Yes)、主制御CPU72は次のステップS12に進んで第1特別図柄記憶更新処理を実行する。具体的な処理の内容については、別のフローチャートを用いてさらに後述する。一方、入賞検出信号の入力がなかった場合(No)、主制御CPU72はステップS14に進む。
ステップS14:次に主制御CPU72は、第2特別図柄に対応する下始動入賞口スイッチ82から入賞検出信号が入力されたか否かを確認する。この入賞検出信号の入力が確認された場合(Yes)、主制御CPU72は次のステップS16に進んで第2特別図柄記憶更新処理を実行する。ここでも同様に、具体的な処理の内容については別のフローチャートを用いてさらに後述する。一方、入賞検出信号の入力がなかった場合(No)、主制御CPU72はステップS18に進む。
ステップS18:主制御CPU72は、大入賞口に対応するカウントスイッチ84から入賞検出信号が入力されたか否かを確認する。この入賞検出信号の入力が確認された場合(Yes)、主制御CPU72は次のステップS20に進んで大入賞口カウント処理を実行する。大入賞口カウント処理では、主制御CPU72は大当り遊技中に1ラウンドごとの可変入賞装置30への入賞球数をカウントする。一方、入賞検出信号の入力がなかった場合(No)、主制御CPU72はステップS22に進む。
ステップS22:主制御CPU72は、普通図柄に対応するゲートスイッチ78から通過検出信号が入力されたか否かを確認する。この通過検出信号の入力が確認された場合(Yes)、主制御CPU72は次のステップS24に進んで普通図柄記憶更新処理を実行する。普通図柄記憶更新処理では、主制御CPU72は現在の普通図柄作動記憶数が上限数(例えば4個)未満であるか否かを確認し、上限数に達していなければ、普通図柄当り乱数を取得する。また主制御CPU72は、普通図柄作動記憶数を1インクリメントする。そして主制御CPU72は、取得した普通図柄当り乱数値をRAM76の乱数記憶領域に記憶させる。一方、入賞検出信号の入力がなかった場合(No)、主制御CPU72は割込管理処理(図9)に復帰する。
〔第1特別図柄記憶更新処理〕
図11は、第1特別図柄記憶更新処理(図10中のステップS12)の手順例を示すフローチャートである。以下、第1特別図柄記憶更新処理の手順について順を追って説明する。
ステップS30:ここでは先ず、主制御CPU72は第1特別図柄作動記憶数カウンタの値を参照し、作動記憶数が最大値(例えば4とする)未満であるか否かを確認する。作動記憶数カウンタは、RAM76の乱数記憶領域に記憶されている大当り決定乱数や大当り図柄乱数等の個数(組数)を表すものである。すなわち、第1特別図柄に関するRAM76の乱数記憶領域は4つのセクション(例えば2バイト)に分けられており、各セクションには大当り決定乱数及び大当り図柄乱数を1個ずつセット(組)で記憶可能である。このとき、第1特別図柄に対応する作動記憶数カウンタの値が最大値に達していれば(No)、主制御CPU72はスイッチ入力イベント処理(図10)に復帰する。一方、作動記憶数カウンタの値が最大値未満であれば(Yes)、主制御CPU72は次のステップS31に進む。
ステップS31:主制御CPU72は、第1特別図柄作動記憶数を1つ加算する。第1特別図柄作動記憶数カウンタは、例えばRAM76の作動記憶数領域に記憶されており、主制御CPU72はその値をインクリメント(+1)する。ここで加算されたカウンタの値に基づき、表示出力管理処理(図9中のステップS210)で第1特別図柄作動記憶ランプ34aの点灯状態が制御されることになる。
ステップS32:そして主制御CPU72は、サンプリング回路77を通じて乱数発生器75から第1特別図柄に対応する大当り決定乱数値を取得する(抽選要素取得手段)。乱数値の取得は、乱数発生器75のピンアドレスを指定して行ってもよい。主制御CPU72が8ビット処理の場合、アドレスの指定は上位及び下位で1バイトずつ2回に分けて行われる。主制御CPU72は、指定したアドレスから大当り決定乱数値をリードすると、これを第1特別図柄に対応する大当り決定乱数として転送先のアドレスにセーブする。
ステップS33:次に主制御CPU72は、RAM76の大当り図柄乱数カウンタ領域から第1特別図柄に対応する大当り図柄乱数値を取得する。この乱数値の取得もまた、大当り図柄乱数カウンタ領域のアドレスを指定して行う。主制御CPU72は、指定したアドレスから大当り図柄乱数値をリードすると、これを第1特別図柄に対応する大当り図柄乱数として転送先のアドレスにセーブする。
ステップS34:また主制御CPU72は、RAM76の変動用乱数カウンタ領域から、第1特別図柄の変動条件に関する乱数値として、変動パターン決定乱数を順番に取得する。これら乱数値の取得も同様に、変動用乱数カウンタ領域のアドレスを指定して行われる。そして主制御CPU72は、指定したアドレスから変動パターン決定乱数をそれぞれ取得すると、これらを転送先のアドレスにセーブする。
ステップS35:主制御CPU72は、セーブした大当り決定乱数、大当り図柄乱数、変動パターン決定乱数をともに第1特別図柄に対応する乱数記憶領域に転送し、これら乱数を領域内の空きセクションにセットで記憶させる。複数のセクションには順番(例えば第1〜第4)が設定されており(第1上限個数設定手段)、現段階で第1〜第4の全てのセクションが空きであれば、第1セクションから順に各乱数が記憶される。あるいは、第1セクションが既に埋まっており、その他の第2〜第4セクションが空きであれば、第2セクションから順に各乱数が記憶されていく。なお、乱数記憶領域の読み出しはFIFO(First In First Out)形式である。
ステップS39:そして主制御CPU72は、第1特別図柄に関して演出コマンド出力設定処理を実行する。この処理は始動口入賞音制御コマンドを演出制御装置124に対して送信するためのものである(記憶数通知手段)。
以上の手順を終えるか、もしくは第1特別図柄作動記憶数が4に達していた場合(ステップS30:No)、主制御CPU72はスイッチ入力イベント処理(図10)に復帰する。
〔第2特別図柄記憶更新処理〕
次に図12は、第2特別図柄記憶更新処理(図10中のステップS16)の手順例を示すフローチャートである。以下、第2特別図柄記憶更新処理の手順について順を追って説明する。なお、この第2特別図柄記憶更新処理においては、先の第1特別図柄記憶更新処理(ステップS12)と異なり、作動記憶数に上限値を設けていない(第2上限個数設定手段)。すなわち、各種乱数は無制限に記憶することとなる。なお、実用上各種乱数の記憶が途切れない程度の膨大な上限値(例えば、3000個)をプログラム上は制限してもよい(第2上限個数設定手段)。
ステップS41:主制御CPU72は、第2特別図柄作動記憶数を1つ加算(第2特別図柄作動記憶数カウンタの値をインクリメント)する。先のステップS31(図11)とは異なり、ここで加算されたカウンタの値に基づき、表示出力管理処理(図9中のステップS210)で特別図柄作動記憶ランプの点灯状態が制御されることはない。これは、作動記憶数が無制限に増加するからである。なお、例えば、作動記憶数として10000個といった上限値を設けた場合は、5個の7セグメントLED(ドット付き)により制御してもよい。
ステップS42:そして主制御CPU72は、サンプリング回路77を通じて乱数発生器75から第2特別図柄に対応する大当り決定乱数値を取得する(第2抽選要素の取得、第2抽選契機発生手段)。乱数値を取得する手法は、先に説明したステップS32(図11)と同様である。
ステップS43:次に主制御CPU72は、RAM76の大当り図柄乱数カウンタ領域から第2特別図柄に対応する大当り図柄乱数値を取得する。乱数値を取得する方法は、先に説明したステップS33(図11)と同様である。
ステップS44:また主制御CPU72は、RAM76の変動用乱数カウンタ領域から、第2特別図柄の変動条件に関する変動パターン決定乱数を順番に取得する。これら乱数値の取得もまた、先に説明したステップS34(図11)と同様に行われる。
ステップS45:主制御CPU72は、セーブした大当り決定乱数、大当り図柄乱数、及び変動パターン決定乱数をともに第2特別図柄に対応する乱数記憶領域に転送し、これら乱数を領域内の空きセクションにセットで記憶させる。記憶の手法は、先に説明したステップS35(図11)と同様である。
ステップS47:主制御CPU72は、セーブした大当り決定乱数、大当り図柄乱数に対応する大当り決定乱数コマンド、大当り図柄乱数コマンドを作成する。そして、作成した大当り決定乱数コマンド、大当り図柄乱数コマンドを演出制御装置24に対して送信する準備を行う。なお、送信された大当り決定乱数コマンド、大当り図柄乱数コマンドは、演出制御装置24において復元され、主制御CPU72で記憶された大当り決定乱数、大当り図柄乱数と同一の値として記憶されることとなる。
ステップS49:そして主制御CPU72は、第2特別図柄に関して演出コマンド出力処理を実行する。これにより、始動口入賞音制御コマンド等を演出制御装置24に対して送信する準備が行われる(記憶数通知手段)。また以上の手順を終えると、主制御CPU72はスイッチ入力イベント処理(図10)に復帰する。
〔第1特別図柄及び第2特別図柄の並行変動〕
次に、割込管理処理(図9)の中で実行される第1特別図柄遊技処理及び第2特別図柄遊技処理の詳細について説明する。本実施形態では、第1特別図柄及び第2特別図柄について、それぞれに対応する内部抽選を別個に実行することで、第1特別図柄表示装置34による第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄表示装置35による第2特別図柄の変動表示を並行して行うことが可能である。このため本実施形態では、第1特別図柄及び第2特別図柄のそれぞれについて、主制御CPU72による制御上で第1特別図柄遊技処理及び第2特別図柄遊技処理を別個に(1割り込み周期に1回ずつ)実行することとしている。
〔第2特別図柄遊技処理〕
先ず図13は、第2特別図柄遊技処理(図9中のステップS205A)の手順例を示すフローチャートである。第2特別図柄遊技処理は、はじめに内部状態フラグが「大役開始(大当り遊技中)」であるか否かを確認する手順(ステップS1000a)を有している。
ステップS1000a:すなわち主制御CPU72は、最初に第1特別図柄に対応する遊技状態(内部状態)が「大役開始(大当り遊技中)」又は「小当り開始(小当り中)」であるか否かを確認する。この確認は、第1特別図柄に関してこれまでに行われた処理の進行状況(第1特別図柄遊技管理ステータスの値)に基づいて行うことができる。本実施形態においてこの確認を行っているのは、他方の第1特別図柄に関して大当り遊技中又は小当り中である場合、第2特別図柄に関する遊技を進行させないこととしているからである。
現時点で、特に第1特別図柄に関して大当り遊技中(第1特別図柄遊技管理ステータスが大当り中の値)でなく、かつ、小当り中でなければ(No)、主制御CPU72は次のステップS1000b以降の処理を実行する。ステップS1000b〜ステップS5000は、それぞれ第2特別図柄遊技処理の根幹となるプログラムモジュールである。主制御CPU72はこれら根幹となるステップS1000b〜ステップS5000の処理を通じて、第2特別図柄に対応する遊技の進行状況を具体的に制御することができる。
第2特別図柄遊技処理の根幹部分には、実行選択処理(ステップS1000b)、特別図柄変動前処理(ステップS2000)、特別図柄変動中処理(ステップS3000)、特別図柄停止表示中処理(ステップS4000)、可変入賞装置管理処理(ステップS5000)のサブルーチン(プログラムモジュール)群が含まれている。ここでは先ず、各処理に沿って第2特別図柄遊技処理の根幹部分に関して基本的な流れを説明する。
ステップS1000b:実行選択処理において、主制御CPU72は次に実行するべき処理(ステップS2000〜ステップS5000のいずれか)のジャンプ先を「ジャンプテーブル」から選択する。例えば、主制御CPU72は次に実行するべき処理のプログラムアドレスをジャンプ先のアドレスとし、また戻り先のアドレスとして第2特別図柄遊技処理の末尾をスタックポインタにセットする。
いずれの処理を次のジャンプ先として選択するかは、これまでに行われた処理の進行状況(第2特別図柄遊技管理ステータス)によって異なる。例えば、未だ第2特別図柄が変動表示を開始していない状況であれば(第2特別図柄遊技管理ステータス:00H)、主制御CPU72は次のジャンプ先として特別図柄変動前処理(ステップS2000)を選択する。一方、既に特別図柄変動前処理が完了していれば(第2特別図柄遊技管理ステータス:01H)、主制御CPU72は次のジャンプ先として特別図柄変動中処理(ステップS3000)を選択し、特別図柄変動中処理まで完了していれば(第2特別図柄遊技管理ステータス:02H)、次のジャンプ先として特別図柄停止表示中処理(ステップS4000)を選択するといった具合である。なお、本実施形態ではジャンプ先のアドレスを「ジャンプテーブル」で指定して処理を選択しているが、このような選択手法とは別に、「プロセスフラグ」や「処理選択フラグ」等を用いてCPUが次に実行するべき処理を選択している公知のプログラミング例もある。このようなプログラミング例では、CPUが一通り各処理をCALLし、その先頭ステップで一々フラグを参照して条件分岐(継続/リターン)することになるが、本実施形態の選択手法では、主制御CPU72が各処理を一々呼び出す手間は不要である。
ステップS2000:特別図柄変動前処理では、主制御CPU72は第2特別図柄の変動表示を開始するための条件を整える作業を行う。具体的には、ここで大当り判定(内部抽選処理実行手段)や変動パターンの決定を行い、大当りの場合はあわせて当選種別の判定を行う。また、当選種別の判定に伴い、主制御CPU72は内部状態(「低確率状態」又は「高確率状態」)別に「時間短縮状態」の回数切りカウンタを設定したり、確変リミッタ回数の初期値を設定したりする。なお、さらに具体的な処理の内容は、別のフローチャート(図15)を用いて後述する。
ステップS3000:特別図柄変動中処理では、主制御CPU72は変動タイマをカウントしつつ、第2特別図柄表示装置35の駆動制御を行う。具体的には、7セグメントLEDの各セグメント及びドット(0番〜7番)に対してON又はOFFの駆動信号(1バイトデータ)を出力する。駆動信号のパターンは時間の経過に伴って変化し、それによって第2特別図柄の変動表示が行われる。
また、この処理ではスキップ機能(変動を強制的に終了させる機能)を作動させるか否かの判定処理も行われ、先の大当り判定において、大当りまたは小当りに当選していた場合、かつ、他方の第1特別図柄が変動表示中である場合、他方の第1特別図柄に対してスキップ機能が作動される。このスキップ機能の作動により、第2特別図柄の変動表示の終了と同時期に第1特別図柄の変動表示が強制的に終了させられる処理が行われる。なお、具体的な処理の内容は、別のフローチャート(図26)を用いて後述する。
ステップS4000:特別図柄停止表示中処理では、主制御CPU72は第2特別図柄表示装置35の駆動制御を行う。ここでも同様に、7セグメントLEDの各セグメント及びドットに対してON又はOFFの駆動信号を出力するが、駆動信号のパターンは一定であり、これにより第2特別図柄の停止表示が行われる。なお、具体的な処理の内容は、別のフローチャート(図27)を用いて後述する。
ステップS5000:可変入賞装置管理処理は、先の特別図柄停止表示中処理において当りの態様(非当選以外の態様)で第2特別図柄が停止表示された場合に選択される。例えば、第2特別図柄が14ラウンド大当りの態様で停止表示されると、それまでの通常状態から大当り遊技状態(遊技者にとって有利な特別遊技状態)に移行する契機が発生する。第2特別図柄に関して大当り遊技中は、先の実行選択処理(ステップS1000b)においてジャンプ先が可変入賞装置管理処理にセットされ、第2特別図柄の変動表示は行われない。可変入賞装置管理処理においては、大入賞口ソレノイド90が一定時間(例えば29秒間又は9個の入賞をカウントするまで)、予め設定された連続作動回数(例えば2回、14回)にわたって励磁され、これにより可変入賞装置30が決まったパターンで開閉動作する(特別電動役物の連続作動)。この間に可変入賞装置30に対して遊技球を集中的に入賞させることで、遊技者には、まとまって多くの賞球を獲得する機会が与えられる(特別遊技実行手段)。なお、このように大当り時に可変入賞装置30が開閉動作することを「ラウンド」と称し、連続作動回数が全部で14回あれば、これらを「14ラウンド」と総称することがある。本実施形態では、大当りの種類として14ラウンド大当りだけでなく、その他に複数種類の2ラウンド大当りが設けられている。また14ラウンド大当りについても、その中に複数の当選種類(当選図柄)が設けられている。
また、主制御CPU72は可変入賞装置管理処理において大入賞口開放パターン(ラウンド数と1ラウンドごとの開閉動作の回数、開放時間等)を設定すると、1ラウンド分の可変入賞装置30の開閉動作を終了させるごとにラウンド数カウンタの値を1インクリメントする。ラウンド数カウンタの値は、例えば初期値を0としてRAM76のカウント領域に記憶されている。また主制御CPU72は、ラウンド数カウンタの値を表すラウンド数コマンドを生成する。ラウンド数コマンドは、演出制御出力処理(図9中のステップS212)において演出制御装置124に送信される。ラウンド数カウンタの値が設定した連続作動回数に達すると、主制御CPU72はそのラウンド限りで第2特別図柄に関して大当り遊技(大役)を終了する。
そして、第2特別図柄に関して大当り遊技を終了すると、主制御CPU72は遊技状態フラグ(確率変動機能作動フラグ、時間短縮機能作動フラグ)に基づいて大当り遊技終了後の状態(高確率状態、時間短縮状態)を変化させる。「高確率状態」では確率変動機能が作動し、内部抽選での当選確率が通常よりも例えば10倍程度に高くなる(例えば、1/399から1/40)(特定遊技状態移行手段、高確率状態移行手段、高確率状態設定手段)。また「時間短縮状態」では時間短縮機能が作動し、特別図柄(第2特別図柄及び第1特別図柄の両方)の変動時間が通常の長さ(例えば、655360秒、5秒程度)に設定される非時間短縮状態から、この非時間短縮状態に比較して変動時間が第2特別図柄に関して短縮され、第1特別図柄に関しては延長された長さ(例えば、0.5秒、29.5秒程度)に設定される状態に移行される。なお、「高確率状態」及び「時間短縮状態」については、制御上でいずれか一方だけに移行する場合もあれば、これら両方に合わせて移行する場合もある。
〔第1特別図柄遊技処理〕
次に図14は、第1特別図柄遊技処理(図9中のステップS205B)の手順例を示すフローチャートである。第1特別図柄遊技処理もまた、はじめに他方の第2特別図柄に関して大当り中であるか否かを確認する手順(ステップS1900a)を有している。
ステップS1900a:ここでも同様に、主制御CPU72は、最初に第2特別図柄に対応する遊技状態が「大当り遊技中」又は「小当り中」であるか否かを確認する。この確認もまた、上記のように第2特別図柄遊技管理ステータスの値に基づいて行うことができる。
現時点で、特に第2特別図柄に関して大当り遊技中(第2特別図柄遊技管理ステータスが大当り中の値)でなく、かつ、小当り中でなければ(No)、主制御CPU72は次のステップS1900b以降の処理を実行する。ステップS1900b〜ステップS5900は、それぞれ第1特別図柄遊技処理の根幹となるプログラムモジュールである。主制御CPU72はこれら根幹となるステップS1900b〜ステップS5900の処理を通じて、第1特別図柄に対応する遊技の進行状況を具体的に制御することができる。
先の第2特別図柄遊技処理において説明したように、第1特別図柄遊技処理の根幹部分についても、実行選択処理(ステップS1900b)、特別図柄変動前処理(ステップS2900)、特別図柄変動中処理(ステップS3900)、特別図柄停止表示中処理(ステップS4900)、可変入賞装置管理処理(ステップS5900)のサブルーチン(プログラムモジュール)群が含まれている。各処理の内容は、制御の対象が第1特別図柄である点を除いて第2特別図柄遊技処理において説明したものと同じであるが、発明の理解をより確実にするため、ここでは各処理に沿って第1特別図柄遊技処理の根幹部分に関して基本的な流れを説明する。
ステップS1900b:実行選択処理において、主制御CPU72は次に実行するべき処理(ステップS2900〜ステップS5900のいずれか)のジャンプ先を「ジャンプテーブル」から選択する。例えば、主制御CPU72は次に実行するべき処理のプログラムアドレスをジャンプ先のアドレスとし、また戻り先のアドレスとして第1特別図柄遊技処理の末尾をスタックポインタにセットする。
ここでも同様に、いずれの処理を次のジャンプ先として選択するかは、これまでに行われた処理の進行状況(第1特別図柄遊技管理ステータス)によって異なる。例えば、未だ第1特別図柄が変動表示を開始していない状況であれば(第1特別図柄遊技管理ステータス:00H)、主制御CPU72は次のジャンプ先として特別図柄変動前処理(ステップS2900)を選択する。一方、既に特別図柄変動前処理が完了していれば(第1特別図柄遊技管理ステータス:01H)、主制御CPU72は次のジャンプ先として特別図柄変動中処理(ステップS3900)を選択し、特別図柄変動中処理まで完了していれば(第1特別図柄遊技管理ステータス:02H)、次のジャンプ先として特別図柄停止表示中処理(ステップS4900)を選択する。
ステップS2900:第1特別図柄遊技処理における特別図柄変動前処理では、主制御CPU72は第1特別図柄の変動表示を開始するための条件を整える作業を行う。
ステップS3900:また特別図柄変動中処理では、主制御CPU72は変動タイマをカウントしつつ、第1特別図柄表示装置34の駆動制御を行う。また、スキップ機能を作動させるか否かの判定も行われる。この判定の結果、他方の第2特別図柄に対してスキップ機能の作動が確認された場合、第2特別図柄の変動表示が強制的に終了させられる処理が行われる。
ステップS4900:第1特別図柄遊技処理における特別図柄停止表示中処理では、主制御CPU72は第1特別図柄表示装置34の駆動制御を行う。ここでも同様に、7セグメントLEDの各セグメント及びドットに対してON又はOFFの駆動信号を出力するが、駆動信号のパターンは一定であり、これにより第1特別図柄の停止表示が行われる。
ステップS5900:また可変入賞装置管理処理は、先の特別図柄停止表示中処理において当りの態様(非当選以外の態様、小当り1〜3を含む)で第1特別図柄が停止表示された場合に選択される。ここでも同様に、当選種類別の態様で第1特別図柄の停止表示態様が決定される。また主制御CPU72は、可変入賞装置管理処理において大入賞口開放パターン(ラウンド数と1ラウンドごとの開閉動作の回数、開放時間等)を設定すると、1ラウンド分の可変入賞装置30の開閉動作を終了させるごとにラウンド数カウンタの値を1インクリメントする。ラウンド数カウンタの値が設定した連続作動回数に達すると、主制御CPU72はそのラウンド限りで第1特別図柄に関して大当り遊技(大役)を終了する。
そして、第1特別図柄に関して大当り遊技又は小当り遊技を終了すると、主制御CPU72は遊技状態フラグ(確率変動機能作動フラグ、時間短縮機能作動フラグ)に基づいて大当り遊技終了後又は小当り遊技終了後の状態(高確率状態、時間短縮状態)を変化させる。なお、「高確率状態」及び「時間短縮状態」については上記と同様である。
〔複数の当選種類〕
また本実施形態では、例えば複数の当選種類として(1)「14ラウンド確変大当り」、(2)「14ラウンド通常(非確変)大当り」が設けられている(これ以上があってもよい)。また「14ラウンド大当り」以外に、本実施形態では複数の当選種類(特殊当選種類)として例えば(3)「2ラウンド通常大当り」が設けられている(これ以上があってもよい)。
上記の当選種類は、当選時に停止表示される第1特別図柄又は第2特別図柄の種類に対応している。例えば、「14ラウンド確変大当り」は「14ラウンド確変図柄」の大当りに対応し、「14ラウンド通常大当り」は「14ラウンド通常図柄」の大当りに対応する。また、「2ラウンド通常大当り」は「2ラウンド通常図柄」の大当りに対応する。このため以下の説明では、「当選種類」のことを「当選図柄」として適宜呼称するものとする。なお、本実施形態においては、第1特別図柄に関しては「2ラウンド通常大当り」が当選種類として設定され、第2特別図柄に関しては「14ラウンド確変大当り」及び「14ラウンド通常大当り」が当選種類として設定されている。また、第1特別図柄に関しては、「小当り1」〜「小当り3」も当選種類として設定されている。第2特別図柄に関しては、当選種類として小当りは設定されていない。
〔14ラウンド通常図柄〕
先ず、上記の特別図柄停止表示中処理(ステップS4000,S4900)において、特別図柄が「14ラウンド通常図柄」の態様で停止表示されると、それまでの通常状態から大当り遊技状態に移行する契機が発生する(特別遊技実行手段)。この場合、1ラウンド目から充分に長い時間(例えば最長で29.0秒の開放時間)をかけて大入賞口の開放が1回ずつ行われ、これが14ラウンド目まで継続する。このため「14ラウンド通常図柄」の大当り遊技は、14ラウンド分の出玉(賞球)を遊技者に付与するものとなる。なお大入賞口は、1ラウンド内に規定回数(例えば9回=遊技球9個)の入賞が発生すると、最長の開放時間の経過を待たずに閉止される。この場合、「確率変動機能」は作動されないため、「高確率状態」に移行する特典は遊技者に付与されない。ただし、それまでの遊技で「時間短縮機能」が非作動の状態であったとしても、大当り遊技の終了後に「時間短縮機能」を作動させることで、「変動時間短縮状態」に移行する特典が遊技者に付与される。
〔14ラウンド確変図柄〕
あるいは先の特別図柄停止表示中処理(ステップS4000,S4900)において、特別図柄が「14ラウンド確変図柄」の態様で停止表示されると、それまでの通常状態から大当り遊技状態に移行する契機が発生する(特別遊技実行手段)。この場合、1ラウンド目から充分に長い時間(例えば最長で29.0秒の開放時間)をかけて大入賞口の開放が1回ずつ行われ、これが14ラウンド目まで継続する。これら「14ラウンド確変図柄」の大当り遊技もまた、それぞれが14ラウンド分の出玉(賞球)を遊技者に付与するものとなる。また大入賞口は、1ラウンド内に規定回数(例えば9回=遊技球9個)の入賞が発生すると、最長の開放時間の経過を待たずに閉止される。そして、大当り遊技の終了後に例えば「確率変動機能」を作動させることで、その結果として「高確率状態」に移行する特典が遊技者に付与される。またこの場合、それまでの遊技で「時間短縮機能」が非作動の状態であったとしても、大当り遊技の終了後に「時間短縮機能」を作動させることで、合わせて「変動時間短縮状態」に移行する特典が遊技者に付与される。
〔2ラウンド通常図柄〕
あるいは先の特別図柄停止表示中処理(ステップS4000,S4900)において、特別図柄が「2ラウンド通常図柄」の態様で停止表示されると、それまでの通常状態から短期間の大当り遊技状態に移行する契機が発生する。ただし、2ラウンドの大当り遊技は、14ラウンドの大当り遊技に比較して極端に短時間内で終了するため、大入賞口への入賞はほとんど発生することがない。したがって「2ラウンド通常図柄」の大当り遊技は、実質的な出玉(賞球)を遊技者に付与することなく短期間内で終了する。しかも、当選種類が「2ラウンド通常図柄」に該当していた場合、大当り遊技の終了後には、「確率変動機能」も「時間短縮機能」も作動されない。その結果として、大当り前の状態が「高確率状態」であれば「低確率状態」に移行されるし、大当り前の状態が「低確率状態」であれば、その「低確率状態」が維持される。このような「2ラウンド通常図柄」については、「高確率状態」を終了させる意義を有している。
〔小当り〕
また本実施形態では、非当選以外の当選種類として小当りが設けられている。小当りに当選すると、大当り遊技とは別に小当り遊技が行われて可変入賞装置30が開閉動作する。すなわち、先の特別図柄停止表示中処理(ステップS4000,S4900)において、第1特別図柄が小当りの態様で停止表示されると、通常確率状態又は高確率状態の中で小当りの遊技(可変入賞装置30が作動する遊技)が実行される。このような小当り遊技では可変入賞装置30が所定回数(例えば2回)だけ開閉動作するものの、2ラウンド大当り遊技と同様に大入賞口への入賞はほとんど発生しない。
また小当り遊技が終了した場合、小当り図柄の種類に対応して「確率変動機能」や「時間短縮機能」が作動する場合がある。「確率変動機能」が作動する場合、「高確率状態」へ移行する特典が付与される。一方、「時間短縮機能」が作動する場合、「時間短縮状態」へ移行する特典が付与される。また、「高確率状態」で小当りに当選した場合、その小当りの遊技終了後に「高確率状態」が終了することがあり、「時間短縮状態」で小当りに当選した場合、その小当りの遊技終了後に「時間短縮状態」が終了することがある。
〔特別図柄変動前処理〕
図15は、特別図柄変動前処理の手順例を示すフローチャートである。なお、以下に挙げる特別図柄変動前処理の内容は、第2特別図柄遊技処理(図13)及び第1特別図柄遊技処理(図14)において共通とすることができる。ただし、以下の手順を第1特別図柄遊技処理に適用する場合は制御の対象を第1特別図柄とし、第2特別図柄遊技処理に適用する場合は制御の対象を第2特別図柄とすることとする。以下、各手順に沿って説明する。
ステップS2100:先ず主制御CPU72は、制御対象の特別図柄作動記憶数(第1特別図柄作動記憶数又は第2特別図柄作動記憶数)が残存しているか(0より大であるか)否かを確認する。この確認は、RAM76に記憶されている作動記憶数カウンタの値を参照して行うことができる。対象図柄の作動記憶数が0であった場合(No)、主制御CPU72はステップS2150に進む。
ステップS2150:主制御CPU72は、第1特別図柄作動記憶数が0であるか否かを確認する。この確認もまた、第1特別図柄作動記憶数カウンタの値を参照して行うことができる。そして、第1特別図柄作動記憶数が0であった場合(Yes)、主制御CPU72はステップS2500のデモ設定処理を実行する。
ステップS2500:この処理では、主制御CPU72は、第1始動入賞口に所定の時間入賞がなかったかを確認し、確認の結果なかった場合、デモ演出用コマンドを生成する。デモ演出用コマンドは、上記の演出制御出力処理(図9中のステップS212)において演出制御装置124に出力される。デモ設定処理を実行すると、主制御CPU72は特別図柄遊技処理(図13又は図14)に復帰する。なお復帰時は、上記のように末尾アドレスに復帰する(以降も同様)。なお、第1特別図柄作動記憶数が0でなかった場合(ステップS2150:No)、主制御CPU72はデモ設定処理を実行することなく特別図柄遊技処理(図13又は図14)に復帰する。
これに対し、制御対象の特別図柄作動記憶数カウンタの値が0より大きければ(ステップS2100:Yes)、主制御CPU72は次にステップS2160を実行する。
ステップS2160:主制御CPU72は、他方の特別図柄に関して、非当選以外の大当りフラグ又は小当りフラグに値(01H)がセットされているか否かを確認する(特別図柄停止表示態様判定手段)。ここで、大当りフラグや小当りフラグは、後の大当り判定処理において具体的に説明するが、内部抽選により大当りや小当りに当選した際にセットされるフラグ(値)であって、大当り遊技や小当り遊技の終了の際にリセットされる。したがって、この処理における確認は、他方の特別図柄に関する内部抽選の結果が大当り又は小当りに当選しているか否かの確認でもある。なお、他方の特別図柄の変動表示(停止表示を省く)が実行されていない場合は、大当りフラグ又は小当りフラグがセットされていないため、確認の結果は必然的にNoとなる。
この処理において、他方の特別図柄に関する大当りフラグや小当りフラグに値(01H)がセットされている場合(Yes)、主制御CPU72は次にステップS2170を実行する。一方、他方の特別図柄に関する大当りフラグや小当りフラグに値(01H)がセットされていない(値が00Hである)場合(No)、主制御CPU72は次にステップS2200を実行する。
具体的には、制御の対象が第1特別図柄であれば、他方の第2特別図柄に関する大当りフラグ又は小当りフラグに値(01H)がセットされている場合(Yes)、具体的には、第2特別図柄に関する内部抽選の結果大当りが選択されている場合、主制御CPU72は次にステップS2170を実行する。一方、他方の第2特別図柄に関する大当りフラグに値(01H)がセットされていない場合(No)、具体的には、第2特別図柄に関する内部抽選の結果非当選(はずれ)が選択されている場合や、第2特別図柄が変動表示していない場合、主制御CPU72は次にステップS2200を実行する。
ステップS2170:主制御CPU72は、他方の特別図柄に関して、図柄停止表示中フラグに値(01H)がセットされているか否かを確認する。ここで、図柄停止表示中フラグは、後の特別図柄変動終了処理において具体的に説明するが、特別図柄の停止表示が実行されている間にセットされるフラグ(値)であって、停止表示が終了される際にリセットされる。したがって、この処理における確認は、他方の特別図柄が大当り又は小当りを表す態様で停止表示しているか否かの確認である。
この処理において、他方の特別図柄に関する図柄停止表示中フラグに値(01H)がセットされている場合(Yes)、主制御CPU72は、主制御CPU72は特別図柄遊技処理(図13又は図14)に復帰する。このように以降の処理を実行せずに特別図柄遊技処理に復帰するのは、現在、他方の特別図柄が内部抽選の結果大当り又は小当りを表す態様で停止表示している最中であり、大当り遊技又は小当り遊技がすぐに開始される予定だからである。すなわち、制御対象の特別図柄を、その大当り遊技または小当り遊技が終了してから、以降の処理(変動表示を開始するための処理)を実行するようにしている。したがって、他方の特別図柄に関する大当り遊技又は小当り遊技が終了するまで、制御対象の特別図柄に関する内部抽選は実行されない。なお、他の実施形態として、図柄停止表示中フラグに値(01H)がセットされている場合(Yes)、特別図柄遊技処理(図13又は図14)に復帰せずに、内部抽選処理ではずれに設定し、変動表示を実行する変動時間を短時間に設定して、他方の停止表示が終了する時点にはずれ時の停止表示を行ってもよい。
他方の特別図柄に関して、大当りフラグ及び小当りフラグに値(01H)がセットされていない場合(ステップS2160:No)、主制御CPU72は次にステップS2200を実行する。
ステップS2200:主制御CPU72は、特別図柄記憶エリアシフト処理を実行する。この処理では、主制御CPU72はRAM76の乱数記憶領域に記憶されている抽選用乱数(大当り決定乱数、大当り図柄乱数)のうち、制御対象の特別図柄に対応する方を読み出す。このとき2つ以上のセクションに乱数が記憶されていれば、主制御CPU72は先頭のセクションから順に乱数を読み出して消去(消費)した後、残った乱数を1つずつ前のセクションに移動(シフト)させる。読み出した乱数は、例えば別の一時記憶領域に保存される。一時記憶領域に保存された各乱数は、次の大当り判定処理で内部抽選に使用される。またこの処理において、主制御CPU72はRAM76に記憶されている作動記憶数カウンタ(第1特別図柄又は第2特別図柄のうち、制御対象となる方)の値を1つ減算し、減算後の値を「変動開始時作動記憶数」に設定する。これにより、上記の表示出力管理処理(図9中のステップS210)の中で第1特別図柄作動記憶ランプ34aについて記憶数の表示態様が変化(1減少)する。ここまでの手順を終えると、主制御CPU72は次にステップS2300を実行する。
ステップS2300:主制御CPU72は、大当り判定処理(内部抽選)を実行する。この処理では、主制御CPU72は、先ず大当り値の範囲を設定し、この範囲内に読み出した乱数値(大当り決定乱数値)が含まれるか否かを判断する(第1内部抽選処理実行手段、第2内部抽選処理実行手段)。このとき設定される大当り値の範囲は、通常確率状態と高確率状態(確率変動機能作動時)とで異なり、高確率状態では通常確率状態よりも大当り値の範囲が約10倍程度に拡大される。この大当りの範囲は、第1特別図柄と第2特別図柄とで共通して設定され、例えば、通常確率状態では399分の1の確率で大当りに当選する範囲に設定され、高確率状態では40分の1の確率で大当りに当選する範囲に設定される。そして、このとき読み出した乱数値が大当り値の範囲内に含まれていれば、主制御CPU72は大当りフラグ(01H)をセットする。
上記の大当りフラグをセットしない場合、主制御CPU72は同じ大当り判定処理において、次に小当り値の範囲を設定し、この範囲内に読み出した乱数値が含まれるか否かを判断する(内部抽選処理実行手段)。「小当り」は、「大当り」と同様に可変入賞装置30を作動させる条件を満たすものとして位置付けられている。なお、このとき設定される小当り値の範囲は、第1特別図柄と第2特別図柄とで異なっていてもよいし、通常確率状態と高確率状態(確率変動機能作動時)とで共通していてもよいし。本実施形態では、この小当りの範囲は、第1特別図柄については1000分の999の確率で小当りに当選する範囲に設定され、第2特別図柄については小当りに当選しない設定にされる。したがって、本実施形態においては第1特別図柄についてはほぼ小当りに当選することになる。いずれにしても、読み出した乱数値が小当り値の範囲内に含まれていれば、主制御CPU72は小当りフラグ(01H)をセットする。
このように、本実施形態では非当選以外に該当する当り範囲として、大当り値と小当り値の範囲が予めプログラム上で規定されているが(非当選以外規定手段)、予め状態別の大当り判定テーブル、小当り判定テーブルをそれぞれROM74に書き込んでおき、これを読み出して乱数値と対比しながら大当り判定を行ってもよい。
一方、他方の特別図柄に関して、図柄停止表示中フラグに値(01H)がセットされていない(値が00Hである)場合(ステップS2170:No)、主制御CPU72は次にステップS2202を実行する。
ステップS2202:主制御CPU72は、特別図柄記憶エリアシフト処理を実行する。この処理では、先のステップS2200と同様の処理が行われるため、説明は省略する。主制御CPU72は次にステップS2370を実行する。
〔特別図柄記憶エリアシフト処理〕
図16は、上記の特別図柄記憶エリアシフト処理(図15中のステップS2200又はステップS2202)の手順例を示すフローチャートである。ここでも同様に特別図柄記憶エリアシフト処理の内容は、第2特別図柄遊技処理(図13)及び第1特別図柄遊技処理(図14)において共通とすることができる。ただし、以下の手順を第1特別図柄遊技処理に適用する場合は制御の対象を第1特別図柄とし、第2特別図柄遊技処理に適用する場合は制御の対象を第2特別図柄とすることとする。以下、各手順に沿って説明する。
ステップS2210:先ず主制御CPU72は、制御対象の特別図柄に対応するRAM76の乱数記憶領域をシフトする。なお、具体的な処理の内容については、先の特別図柄変動前処理において既に述べたとおりである。
ステップS2212:また主制御CPU72は、制御対象の特別図柄について作動記憶カウンタの値を減算する。例えば、制御対象の特別図柄が第1特別図柄であれば、主制御CPU72は第1特別図柄に対応する作動記憶カウンタの値を減算(−1)し、制御対象の特別図柄が第2特別図柄であれば、主制御CPU72は第2特別図柄に対応する作動記憶カウンタの値を減算(−1)する。
ステップS2214:次に主制御CPU72は、減算後の作動記憶カウンタの値から、制御対象の特別図柄について「変動開始時作動記憶数」を設定する。
ステップS2216:また主制御CPU72は、制御対象の特別図柄に関して作動記憶数減少時演出コマンドをセットする。ここでセットされる演出コマンドもまた、1ワード長のコマンドとして生成されるが、その構成は上述した「作動記憶数増加時演出コマンド」と対照的である。すなわち、作動記憶数減少時演出コマンドは、コマンド種別を表す上位バイトの先行値(例えば「BBH」)に対して、減少後の作動記憶数を表す下位バイトの値(例えば「00H」〜「03H」)を付加するとともに、下位バイトの値については、「消費に伴う作動記憶数の減少」を意味する加算値(例えば「10H」)をさらに付加(論理和)したものである。したがって下位バイトについては、加算値「10H」を論理和することでその第2の位が「1」となり、この値によって「作動記憶数の減少による結果(変化情報)」であることを表したものとなる。すなわち、コマンドの下位バイトが「13H」であれば、それは前回までの作動記憶数「4」(コマンド表記は「14H」)が1つ減少した結果、今回の作動記憶数が「3」(コマンド表記は「13H」)となったことを表している。同様に、下位バイトが「12H」〜「10H」であれば、それは前回までの作動記憶数「3」〜「1」(コマンド表記は「13H」〜「11H」)がそれぞれ1つ減少した結果、今回の作動記憶数が「2」〜「0」(コマンド表記は「12H」〜「10H」)となったことを表している。なお上記の先行値「BBH」は、今回の演出コマンドが第1特別図柄についての作動記憶数コマンドであることを表す値である。制御対象が第2特別図柄であれば、先行値は第2特別図柄についての作動記憶数コマンドであることを表す値(例えば「BCH」)となる。
ステップS2218:そして主制御CPU72は、演出コマンド出力処理を実行する。この処理は、先のステップS2216でセットした制御対象となる特別図柄についての作動記憶数減少時演出コマンドを演出制御装置124に対して送信するためのものである(記憶数通知手段)。
以上の手順を終えると、主制御CPU72は特別図柄変動前処理(図15)に復帰する。
〔図15:特別図柄変動前処理を参照〕
ステップS2370:主制御CPU72は、フラグ設定処理を実行する。この処理では、主制御CPU72は、RAM76のフラグ領域における大当りフラグ、及び、小当りフラグの値をリセットする(値を00Hにする)(内部抽選処理結果強制手段)。先の他方の特別図柄の停止図柄を判定する処理(ステップS2160:Yes)において、他方の特別図柄に関する内部抽選の結果が非当選以外(大当り又は小当り)であると判定されることから、後に他方の特別図柄表示装置において特別図柄が停止表示される。そして、最終的に大当り遊技又は小当り遊技において特別電動役物が作動することになる。したがって、制御対象の特別図柄表示装置において特別電動役物を作動させることとなる特別図柄を停止表示させない、すなわち、制御対象の特別図柄がはずれの表示態様で停止表示させる必要がある。そのため、制御対象の特別図柄に関してははずれに対応する表示態様で停止表示させるため、主制御CPU72に大当り判定処理(内部抽選)を実行させる必要はない。そこで、主制御CPU72は、大当り、小当り、又は、はずれのいずれかであるかを抽選する必要はないことから、大当りフラグの値、及び、小当りフラグの値をリセットする(値を00Hにする)。
なお、大当りフラグや小当りフラグは大当り遊技又は小当り遊技が終了する段階でリセットする(値を00Hにする)ため、この処理は確認のために実行されるだけであり、実行しなくてもよい。また、制御対象の特別図柄がはずれの表示態様で停止表示させるため、主制御CPU72に大当り判定処理(内部抽選)を実行させる必要はないと説明したが、抽選の結果を強制的にはずれに処理する大当り判定処理(内部抽選)を実行してもよい。ここまでの手順を終えると、主制御CPU72は次にステップS2404を実行する。
一方、大当り判定処理が終了すると(ステップS2300)、主制御CPU72は次にステップS2400を実行する。
ステップS2400:主制御CPU72は、先の大当り判定処理で大当りフラグに値(01H)がセットされたか否かを判断する。大当りフラグに値(01H)がセットされていなければ(No)、主制御CPU72は次にステップS2402に進む。
ステップS2402:主制御CPU72は、先の大当り判定処理で小当りフラグに値(01H)がセットされたか否かを判断する。小当りフラグに値(01H)がセットされていなければ(No)、主制御CPU72は次にステップS2404に進む。なお、主制御CPU72は大当りフラグと小当りフラグとを別々に用意せずに、共通当りフラグの値によって大当り(例えば01Hを設定)又は小当り(例えば0AHを設定)を判別してもよい。
ステップS2404:主制御CPU72は、はずれ時停止図柄決定処理を実行する。この処理では、主制御CPU72は、第1特別図柄表示装置34又は第2特別図柄表示装置35によるはずれ時の停止図柄番号データをセットする。また主制御CPU72は、演出制御装置124に送信するための停止図柄コマンド及び抽選結果コマンド(はずれ時)を生成する。これらコマンドは、演出制御出力処理(図9中のステップS212)において演出制御装置124に送信される。
なお本実施形態では、第1特別図柄表示装置34や第2特別図柄表示装置35に7セグメントLEDを用いているため、例えば、はずれ時の停止図柄の表示態様を常に1つのセグメント(中央のバー「−」)の点灯表示だけにしておき、停止図柄番号データを1つの値(例えば64H)に固定することができる。この場合、プログラム上で使用する記憶容量を削減し、主制御CPU72の処理負荷を軽減して処理速度を向上することができる。
ステップS2405:次に主制御CPU72は、はずれ時変動パターン決定処理を実行する。この処理では、主制御CPU72は、制御の対象となる特別図柄について、はずれ時の変動パターン番号を決定する(変動パターン決定手段)。変動パターン番号は、制御対象の特別図柄の変動表示の種類(パターン)を区別したり、変動表示にかかる変動時間に対応したりするものである。はずれ時の変動時間は、上記の「時間短縮状態」であるか否かによって異なってくるため、この処理において主制御CPU72は、遊技状態フラグをロードし、現在の状態が「時間短縮状態」であるか否かを確認する。「時間短縮状態」であれば、はずれ時の変動時間は短縮された時間に設定される(短縮時変動時間決定手段)。なお、はずれ時の図柄の停止表示時間は変動パターンに関わらず一定(例えば0.5秒程度)である。主制御CPU72は、決定した変動時間(はずれ時)の値を変動タイマにセットするとともに、はずれ時の停止表示時間の値を停止図柄表示タイマにセットする。なお、本実施形態においては、はずれ時、小当り時、大当り時の図柄の変動時間は共通に設定されており、具体的な説明は別の図面を用いて説明する。
以上のステップS2404,ステップS2405は、大当り判定結果がはずれ時(非当選の場合)の制御手順であるが、判定結果が大当り(ステップS2400:Yes)又は小当り(ステップS2402:Yes)の場合、主制御CPU72は以下の手順を実行する。先ず、大当りの場合について説明する。
ステップS2410:主制御CPU72は、大当り時停止図柄決定処理を実行する(当選種類決定手段)。この処理では、主制御CPU72は大当り図柄乱数に基づき、特別図柄別(第1特別図柄又は第2特別図柄)に今回の当選図柄の種類(大当り時停止図柄番号)を決定する。大当り図柄乱数値と当選図柄の種類との関係は、予め特別図柄判定データテーブルで規定されている(当選種類規定手段)。このため主制御CPU72は、大当り時停止図柄決定処理において大当り時停止図柄選択テーブルを参照し、その記憶内容から大当り図柄乱数に基づいて当選図柄の種類を決定することができる。
〔大当り時の当選図柄〕
上記のように本実施形態では大当り時に選択的に決定される当選図柄として、大きく分けて3種類が用意されている。3種類の内訳は、「2ラウンド通常図柄」、「14ラウンド通常図柄」、「14ラウンド確変図柄」である。なお、3種類の当選図柄の各当選図柄は、さらに複数の当選図柄を含んでいてもよい。例えば「14ラウンド確変図柄」であれば、「14ラウンド確変図柄a」、「14ラウンド確変図柄b」、「14ラウンド確変図柄c」、・・・といった具合である。
また本実施形態では、第1特別図柄と第2特別図柄とでは、それぞれに対応する内部抽選の大当り時に選択される当選図柄の種類が異なっている。すなわち、第1特別図柄に対応する内部抽選の大当り時には、「2ラウンド通常図柄」しか選択されない。一方、第2特別図柄に対応する内部抽選の大当り時には、「14ラウンド通常図柄」又は「14ラウンド確変図柄」が選択されることになる。このため主制御CPU72は、今回の大当りの抽選結果が得られた制御対象が第1特別図柄であるか、それとも第2特別図柄であるかによって当選図柄として選択可能な対象を区別している。
図17は、第1特別図柄の大当り時停止図柄選択テーブルの構成列を示す図であり、図18は、第2特別図柄の大当り時停止図柄選択テーブルの構成列を示す図である。以下、それぞれについて説明する。
〔第1特別図柄大当り時停止図柄選択テーブル〕
主制御CPU72は、今回の大当りの抽選結果が得られた制御対象が第1特別図柄である場合、図17に示される第1特別図柄大当り時停止図柄選択テーブル(第1変動パターン規定手段)を参照して当選図柄の種類を決定する。
第1特別図柄大当り時停止図柄選択テーブル中、左カラムには当選図柄別の振分値が示されており、各振分値「100」,「−」,「−」は分母を100とした場合の割合に相当する。また左から2番目のカラムには、各振分値に対応する「2ラウンド通常図柄」、「14ラウンド通常図柄」、「14ラウンド確変図柄」が示されている。すなわち、第1特別図柄に対応する大当り時には、「2ラウンド通常図柄」が選択される割合は100分の100(=100%)であり、「14ラウンド通常図柄」及び「14ラウンド確変図柄」が選択される割合は100分の0(=0%)である。各振分値の大きさは、大当り図柄乱数を用いた当選図柄別の選択比率に相当する。
いずれにしても、今回の大当りの抽選結果が得られた制御対象が第1特別図柄である場合、主制御CPU72は大当り図柄乱数に基づいて選択抽選を行い、第1特別図柄大当り時停止図柄選択テーブルに示される選択比率で当選図柄を選択的に決定する。また第1特別図柄大当り時停止図柄選択テーブルには、左から3番目のカラムに示されるように当選時の停止図柄コマンドとして例えば2バイトのコマンドデータが規定されている。停止図柄コマンドは、例えばMODE値−EVENT値の組み合わせで記述されており、このうち上位バイトのMODE値「B1H」は、今回の当選図柄が第1特別図柄の大当り時に選択されたものであることを表している。また下位バイトのEVENT値「00H」,「−」,「−」は、それぞれ選択テーブル中で対応する当選図柄の種類を表している。このため例えば、今回の大当りの結果が第1特別図柄に対応するものであり、当選図柄として「2ラウンド通常図柄」が選択された場合、当選時の停止図柄コマンドは「B1H00H」で記述されることになる。
以上のように、主制御CPU72は第1特別図柄大当り時停止図柄選択テーブルから当選図柄を選択すると、そのときの停止図柄コマンドを生成する。生成した停止図柄コマンドは、例えば上記の演出制御出力処理において演出制御装置124に送信される。また主制御CPU72は、選択した当選図柄に基づいて第1特別図柄についての大当り時停止図柄番号を決定する。
〔第2特別図柄大当り時停止図柄選択テーブル〕
また主制御CPU72は、今回の大当りの抽選結果が得られた制御対象が第2特別図柄である場合、図18に示される第2特別図柄大当り時停止図柄選択テーブル(第2変動パターン規定手段)を参照して当選図柄の種類を決定する。
第2特別図柄大当り時停止図柄選択テーブルにおいても、その左カラムには当選図柄別の振分値が示されており、各振分値「−」,「70」,「30」は分母を100とした場合の割合に相当する。同様に左から2番目のカラムには、各振分値に対応する「2ラウンド通常図柄」、「14ラウンド通常図柄」、「14ラウンド確変図柄」が示されている。すなわち、第2特別図柄に対応する大当り時においては、「2ラウンド通常図柄」が選択される割合は100分の0(=0%)であり、「14ラウンド確変図柄」が選択される割合は100分の70(=70%)であり、「14ラウンド通常図柄」が選択される割合は100分の30(=30%)である。
今回の大当りの抽選結果が得られた制御対象が第2特別図柄である場合、主制御CPU72は大当り図柄乱数に基づいて選択抽選を行い、第2特別図柄大当り時停止図柄選択テーブルに示される選択比率で当選図柄を選択的に決定する。同様に第2特別図柄大当り時停止図柄選択テーブルにも、その左から3番目のカラムに示されるように当選時の停止図柄コマンドとして例えば2バイトのコマンドデータが規定されている。ここでも停止図柄コマンドは、上記のMODE値−EVENT値の組み合わせで記述されており、このうち上位バイトのMODE値「B2H」は、今回の当選図柄が第2特別図柄の大当り時に選択されたものであることを表している。また下位バイトのEVENT値「−」,「01H」,「02H」は、それぞれ選択テーブル中で対応する当選図柄の種類を表している。このため例えば、今回の大当りの結果が第2特別図柄に対応するものであり、当選図柄として「14ラウンド通常図柄」が選択された場合、停止図柄コマンドは「B2H02H」で記述されることになる。
以上のように、主制御CPU72は第2特別図柄大当り時停止図柄選択テーブルから当選図柄を選択すると、そのときの停止図柄コマンドを生成する。生成した停止図柄コマンドは、例えば上記の演出制御出力処理において演出制御装置124に送信される。また主制御CPU72は、選択した当選図柄に基づいて第2特別図柄についての大当り時停止図柄番号を決定する。
なお、上記のように第1特別図柄と第2特別図柄とで、選択される当選図柄が異なっているのは、例えば以下の理由による。すなわち、第1特別図柄の大当り時には、14ラウンドの大当りはなく2ラウンドの大当りしかないため、14ラウンドの大当りのようにまとまって多くの賞球を獲得する機会が与えられない。よって、遊技者は第1特別図柄の大当りよりも第2特別図柄の大当りによる賞球の獲得を望むため、第2特別図柄に関してなるべく多く変動させる方がよいといった遊技性を明確にし、不信感を与えなくすることができる。
〔図15:特別図柄変動前処理を参照〕
ステップS2412:次に主制御CPU72は、大当り時変動パターン決定処理を実行する。この処理では、主制御CPU72は先のステップS2200でシフトした変動パターン決定乱数に基づいて第1特別図柄又は第2特別図柄の変動パターン番号を決定する。なお、変動パターン番号にはそれぞれ変動時間と停止表示時間とが対応付けられている。また主制御CPU72は、決定した変動時間の値を変動タイマにセットするとともに、停止表示時間の値を停止図柄表示タイマにセットする。なお、本実施形態においては、はずれ時、小当り時、大当り時の図柄の変動時間は共通に設定されており、具体的な説明は別の図面を用いて説明する。また、はずれ時と同様に、停止表示時間は変動パターンに関わらず一定(例えば0.5秒程度)である。
ステップS2414:次に主制御CPU72は、大当り時その他設定処理を実行する。この処理では、主制御CPU72は先のステップS2410で決定した当選図柄の種類(大当り時停止図柄番号)が「14ラウンド確変図柄」である場合、遊技状態フラグとして確率変動機能作動フラグの値(01H)をRAM76のフラグ領域にセットする(高確率状態移行手段、確率変動機能作動手段)。また、主制御CPU72は、先のステップS2410で決定した当選図柄の種類が「2ラウンド通常図柄」又は「14ラウンド通常図柄」である場合、遊技状態フラグとして確率変動機能作動フラグの値をリセットする(低確率状態設定手段、低確率状態移行手段)。
また主制御CPU72は、先のステップS2410で決定した当選図柄の種類(大当り時停止図柄番号)が「14ラウンド通常図柄」又は「14ラウンド確変図柄」の当選図柄である場合、主制御CPU72は遊技状態フラグとして時間短縮機能作動フラグの値(01H)をRAM76のフラグ領域にセットする(時間短縮状態移行手段、時間短縮機能作動手段)。
またステップS2414の処理において、主制御CPU72は大当り時停止図柄番号に基づいて第1特別図柄表示装置34又は第2特別図柄表示装置35による停止図柄(大当り図柄)の表示態様を決定する。合わせて主制御CPU72は、上記の停止図柄コマンド(大当り時)とともに抽選結果コマンド(大当り時)を生成する。これら停止図柄コマンド及び抽選結果コマンドもまた、演出制御出力処理において演出制御装置124に送信される。
次に、小当り時の処理について説明する。
ステップS2407:主制御CPU72は、小当り時停止図柄決定処理を実行する。この処理では、主制御CPU72は大当り図柄乱数に基づき、小当り時の当選図柄の種類(小当り時停止図柄番号)を決定する。ここでも同様に、大当り図柄乱数値と小当り時の当選図柄の種類との関係が予め小当り時特別図柄選択テーブルで規定されている(当選種類規定手段)。なお本実施形態では、主制御CPU72の負荷を軽減するために大当り図柄乱数を用いて小当り時の当選図柄を決定しているが、別途専用の乱数を用いてもよい。
〔小当り時の当選図柄〕
本実施形態では小当り時に選択的に決定される当選図柄として、大きく分けて3種類が用意されている。3種類の内訳は、「小当り1図柄」、「小当り2図柄」、「小当り3図柄」である。なお、第2特別図柄に関しては、この小当りに当選することはないため、第1特別図柄に関する小当り図柄について説明する。
図19は、第1特別図柄の小当り時停止図柄選択テーブルの構成列を示す図である。以下、それぞれについて説明する。
〔第1特別図柄小当り時停止図柄選択テーブル〕
主制御CPU72は、今回の小当りの抽選結果が得られた制御対象が第1特別図柄である場合、図19に示される第1特別図柄小当り時停止図柄選択テーブル(第1変動パターン規定手段)を参照して小当り時停止図柄の種類を決定する。
第1特別図柄大当り時停止図柄選択テーブル中、左カラムには小当り時停止図柄別の振分値が示されており、各振分値「979」,「20」,「1」は分母を1000とした場合の割合に相当する。また左から2番目のカラムには、各振分値に対応する「小当り1図柄」、「小当り2図柄」、「小当り3図柄」が示されている。すなわち、第1特別図柄に対応する小当り時には、「小当り1図柄」が選択される割合は1000分の979(=97.9%)であり、「小当り2図柄」が選択される割合は1000分の20(=2%)であり、「小当り3図柄」が選択される割合は1000分の1(=0.1%)である。各振分値の大きさは、小当り図柄乱数を用いた当選図柄別の選択比率に相当する。
いずれにしても、今回の小当りの抽選結果が得られた制御対象が第1特別図柄である場合、主制御CPU72は大当り図柄乱数に基づいて選択抽選を行い、第1特別図柄小当り時停止図柄選択テーブルに示される選択比率で小当り時停止図柄を選択的に決定する。また第1特別図柄小当り時停止図柄選択テーブルには、左から3番目のカラムに示されるように小当り時の停止図柄コマンドとして例えば2バイトのコマンドデータが規定されている。停止図柄コマンドは、例えばMODE値−EVENT値の組み合わせで記述されており、このうち上位バイトのMODE値「B3H」は、今回の小当り時停止図柄が第1特別図柄の小当り時に選択されたものであることを表している。また下位バイトのEVENT値「00H」,「01H」,「02H」は、それぞれ選択テーブル中で対応する小当り時停止図柄の種類を表している。このため例えば、今回の小当りの結果が第1特別図柄に対応するものであり、小当り時停止図柄として「小当り3図柄」が選択された場合、小当り時の停止図柄コマンドは「B3H02H」で記述されることになる。
以上のように、主制御CPU72は第1特別図柄小当り時停止図柄選択テーブルから小当り時停止図柄を選択すると、そのときの停止図柄コマンドを生成する。生成した停止図柄コマンドは、例えば上記の演出制御出力処理において演出制御装置124に送信される。また主制御CPU72は、選択した当選図柄に基づいて第1特別図柄についての小当り時停止図柄番号を決定する。
〔図15:特別図柄変動前処理を参照〕
ステップS2408:次に主制御CPU72は、小当り時変動パターン決定処理を実行する。この処理では、主制御CPU72は先のステップS2200でシフトした変動パターン決定乱数に基づいて第1特別図柄の変動パターン(変動時間と停止表示時間)を決定する(変動パターン決定手段)。また主制御CPU72は、決定した変動時間の値を変動タイマにセットし、停止表示時間の値を停止図柄表示タイマにセットする。なお、本実施形態においては、はずれ時、小当り時、大当り時の図柄の変動時間は共通に設定されており、具体的な説明は別の図面を用いて説明する。また、はずれ時と同様に、停止表示時間は変動パターンに関わらず一定(例えば0.5秒程度)である。ここで、各特別図柄の変動時間は、遊技状態に対応してそれぞれ異なる変動時間に対応している。
〔第1特別図柄変動パターン選択テーブル1〕
図20は、第1特別図柄変動パターン選択テーブル1の構成列を示す図である。主制御CPU72は、制御の対象が第1特別図柄であり第1特別図柄表示装置において、遊技状態が通常状態であり、はずれ、小当り、又は、大当りの表示態様に関係なく第1特別図柄を停止表示する場合、この参照する変動パターン選択テーブルに基づき変動パターン番号を決定する。
この選択テーブルは、例えばその先頭アドレスから順番に「比較値」、「変動パターン番号」をそれぞれ1バイトずつセットにして記憶する構造である。「比較値」には、例えば1つの値「255(FFH)」が設けられており、その「比較値」に対して「変動パターン番号」の「1」が割り当てられている。したがって、参照する変動パターン選択テーブルが図20の「第1特別図柄変動パターン選択テーブル1」が選択されていた場合、第1特別図柄を停止表示する際の変動パターン番号は「1」と決定される。
また、変動パターン1(変動パターン番号「1」)に関しては、変動時間が4.5秒程度と設定されており、はずれ、小当り、又は、大当りの表示態様に関係なく、第1特別図柄は変動表示を開始してから4.5秒後に停止表示する。したがって、上記の停止表示時間(0.5秒)と合計すると、「第1特別図柄変動パターン選択テーブル1」が選択されていた場合、第1特別図柄は1変動あたり5.0秒であることを表している。
〔第1特別図柄変動パターン選択テーブル2〕
図21は、第1特別図柄変動パターン選択テーブル2の構成列を示す図である。主制御CPU72は、制御の対象が第1特別図柄であり第1特別図柄表示装置において、遊技状態が時間短縮状態であり、はずれ、小当り、又は、大当りの表示態様に関係なく第1特別図柄を停止表示する場合、この参照する変動パターン選択テーブルに基づき変動パターン番号を決定する。
この選択テーブルは、例えばその先頭アドレスから順番に「比較値」、「変動パターン番号」をそれぞれ1バイトずつセットにして記憶する構造である。「比較値」には、例えば1つの値「255(FFH)」が設けられており、その「比較値」に対して「変動パターン番号」の「2」が割り当てられている。したがって、参照する変動パターン選択テーブルが図21の「第1特別図柄変動パターン選択テーブル2」が選択されていた場合、第1特別図柄を停止表示する際の変動パターン番号は「2」と決定される。
また、変動パターン2(変動パターン番号「2」)に関しては、変動時間が29.5秒程度と設定されており、はずれ、小当り、又は、大当りの表示態様に関係なく、第1特別図柄は変動表示を開始してから29.5秒後に停止表示する。したがって、上記の停止表示時間(0.5秒)と合計すると、「第1特別図柄変動パターン選択テーブル2」が選択されていた場合、第1特別図柄は1変動あたり30.0秒であることを表している。
〔第1特別図柄変動パターン選択テーブル3〕
図22は、第1特別図柄変動パターン選択テーブル3の構成列を示す図である。主制御CPU72は、制御の対象が第1特別図柄であり第1特別図柄表示装置において、遊技状態が特別な時間短縮状態であり、はずれ、小当り、又は、大当りの表示態様に関係なく第1特別図柄を停止表示する場合、この参照する変動パターン選択テーブルに基づき変動パターン番号を決定する。
この選択テーブルは、例えばその先頭アドレスから順番に「比較値」、「変動パターン番号」をそれぞれ1バイトずつセットにして記憶する構造である。「比較値」には、例えば1つの値「255(FFH)」が設けられており、その「比較値」に対して「変動パターン番号」の「3」が割り当てられている。したがって、参照する変動パターン選択テーブルが図22の「第1特別図柄変動パターン選択テーブル3」が選択されていた場合、第1特別図柄を停止表示する際の変動パターン番号は「3」と決定される。
また、変動パターン3(変動パターン番号「3」)に関しては、変動時間が3600秒程度と設定されており、はずれ、小当り、又は、大当りの表示態様に関係なく、第1特別図柄は変動表示を開始してから3600秒後に停止表示する。したがって、上記の停止表示時間(0.5秒)と合計すると、「第1特別図柄変動パターン選択テーブル3」が選択されていた場合、第1特別図柄は1変動あたり3600.5秒であることを表している。なお、この第1特別図柄における変動パターン3に対応する変動時間については、第2特別図柄に関して大当りに当選しその変動が終了すると同時期に、第1特別図柄の変動を強制的に終了させる設定にするために、3600秒と限定せずにさらに長い変動時間でもよい。
〔第2特別図柄変動パターン選択テーブル1〕
図23は、第2特別図柄変動パターン選択テーブル1の構成列を示す図である。主制御CPU72は、制御の対象が第2特別図柄であり第2特別図柄表示装置において、遊技状態が通常状態であり、はずれ、小当り、又は、大当りの表示態様に関係なく第2特別図柄を停止表示する場合、この参照する変動パターン選択テーブルに基づき変動パターン番号を決定する。
この選択テーブルは、例えばその先頭アドレスから順番に「比較値」、「変動パターン番号」をそれぞれ1バイトずつセットにして記憶する構造である。「比較値」には、例えば1つの値「255(FFH)」が設けられており、その「比較値」に対して「変動パターン番号」の「11」が割り当てられている。したがって、参照する変動パターン選択テーブルが図23の「第2特別図柄変動パターン選択テーブル1」が選択されていた場合、第2特別図柄を停止表示する際の変動パターン番号は「11」と決定される。
また、変動パターン11(変動パターン番号「11」)に関しては、変動時間が655360秒程度と設定されており、はずれ、小当り、又は、大当りの表示態様に関係なく、第2特別図柄は変動表示を開始してから655360秒後に停止表示する。
このように、参照する変動選択パターンとして図23の「第2特別図柄変動パターン選択テーブル1」が選択されていた場合、第2特別図柄は非常に長い時間変動することとなる。これは、小当り時(又は2ラウンド大当り時)の第1特別図柄に関する変動が終了すると同時期に、可変入賞装置の作動前に特別図柄を停止表示させることを契機としてこの第2特別図柄の変動表示を強制的に終了させることを目的としているからである。したがって、第2特別図柄の変動を強制的に終了させる設定にするために、655360秒と限定せずにさらに長い変動時間でもよい。
〔第2特別図柄変動パターン選択テーブル2〕
図24は、第2特別図柄変動パターン選択テーブル2の構成列を示す図である。主制御CPU72は、制御の対象が第2特別図柄であり第2特別図柄表示装置において、遊技状態が時間短縮状態であり、はずれ、小当り、又は、大当りの表示態様に関係なく第2特別図柄を停止表示する場合、この参照する変動パターン選択テーブルに基づき変動パターン番号を決定する。
この選択テーブルは、例えばその先頭アドレスから順番に「比較値」、「変動パターン番号」をそれぞれ1バイトずつセットにして記憶する構造である。「比較値」には、例えば1つの値「255(FFH)」が設けられており、その「比較値」に対して「変動パターン番号」の「12」が割り当てられている。したがって、参照する変動パターン選択テーブルが図24の「第2特別図柄変動パターン選択テーブル2」が選択されていた場合、第2特別図柄を停止表示する際の変動パターン番号は「12」と決定される。
また、変動パターン12(変動パターン番号「12」)に関しては、変動時間が0.5秒程度と設定されており、はずれ、小当り、又は、大当りの表示態様に関係なく、第2特別図柄は変動表示を開始してから0.5秒後に停止表示する。したがって、上記の停止表示時間(0.5秒)と合計すると、「第2特別図柄変動パターン選択テーブル2」が選択されていた場合、第2特別図柄は1変動あたり1.0秒であることを表している。したがって、第2特別図柄は非常に早く遊技を進行することができる。例えば、第2特別図柄の30回分の変動がすべてはずれであった場合、30秒でその30回分の変動を高速で消化することができることを表している。
〔第2特別図柄変動パターン選択テーブル3〕
図25は、第2特別図柄変動パターン選択テーブル3の構成列を示す図である。主制御CPU72は、制御の対象が第2特別図柄であり第2特別図柄表示装置において、遊技状態が特別な時間短縮状態であり、はずれ、小当り、又は、大当りの表示態様に関係なく第2特別図柄を停止表示する場合、この参照する変動パターン選択テーブルに基づき変動パターン番号を決定する。
この選択テーブルは、例えばその先頭アドレスから順番に「比較値」、「変動パターン番号」をそれぞれ1バイトずつセットにして記憶する構造である。「比較値」には、例えば1つの値「255(FFH)」が設けられており、その「比較値」に対して「変動パターン番号」の「13」が割り当てられている。したがって、参照する変動パターン選択テーブルが図25の「第2特別図柄変動パターン選択テーブル3」が選択されていた場合、第2特別図柄を停止表示する際の変動パターン番号は「13」と決定される。
また、変動パターン13(変動パターン番号「13」)に関しては、変動時間が0.2秒程度と設定されており、はずれ、小当り、又は、大当りの表示態様に関係なく、第2特別図柄は変動表示を開始してから0.2秒後に停止表示する。したがって、上記の停止表示時間(0.5秒)と合計すると、「第2特別図柄変動パターン選択テーブル3」が選択されていた場合、第2特別図柄は1変動あたり0.7秒であることを表している。したがって、第2特別図柄は非常に早く遊技を進行することができる。例えば、第2特別図柄の399回分の変動がすべてはずれであり、その次の変動が大当りに当選していた場合、280秒(0.7秒×(399+1変動))でそれら400回分の変動を高速で消化することができ、その後大当り遊技が開始させることができることを表している。
〔図15:特別図柄変動前処理を参照〕
ステップS2409:次に主制御CPU72は、小当り時その他設定処理を実行する。この処理では、主制御CPU72は先のステップS2407で決定した当選図柄の種類(小当り時停止図柄番号)が「小当り2図柄」又は「小当り3図柄」である場合、遊技状態フラグとして時間短縮機能作動フラグの値(01H)をRAM76のフラグ領域にセットする(時間短縮状態移行手段、時間短縮機能作動手段)。
またステップS2409の処理において、主制御CPU72は小当り時停止図柄番号に基づき、第1特別図柄表示装置34又は第2特別図柄表示装置35による停止図柄(小当り図柄)の表示態様を決定する。合わせて主制御CPU72は、演出制御装置124に送信する停止図柄コマンド及び抽選結果コマンド(小当り時)を生成する。これら停止図柄コマンド及び抽選結果コマンドもまた、演出制御出力処理において演出制御装置124に送信される。
ステップS2415:次に主制御CPU72は、特別図柄変動開始処理を実行する。この処理では、主制御CPU72は変動パターン番号(はずれ時/当り時)に基づいて変動パターンデータを選択する。合わせて主制御CPU72は、RAM76のフラグ領域に特別図柄の変動開始フラグ、図柄変動中フラグをセットする。そして主制御CPU72は、演出制御装置124に送信する変動開始コマンドを生成する。この変動開始コマンドもまた、上記の演出制御出力処理(ステップS212)において演出制御装置124に送信される。以上の手順を終えると、主制御CPU72は特別図柄変動中処理(ステップS3000)を次のジャンプ先に設定し、特別図柄遊技処理(図13又は図14)に復帰する。
〔図13、図14:特別図柄変動中処理〕
特別図柄変動中処理(ステップS3000、ステップS3900)では、上記のように主制御CPU72は変動タイマの値をレジスタからタイマカウンタにロードし、その後、時間の経過(クロックパルスのカウント数又は割込カウンタの値)に応じてタイマカウンタの値をデクリメントする。そして主制御CPU72は、タイマカウンタの値を参照しつつ、その値が0になるまで制御の対象となる特別図柄(第1特別図柄又は第2特別図柄)の変動表示を制御する。そして、タイマカウンタの値が0になると、主制御CPU72は特別図柄停止表示中処理(ステップS4000、ステップS4900)を次のジャンプ先に設定する。
また、この処理ではスキップ機能を作動させるか否かの判定処理も行われ、先の特別図柄変動前処理の大当り判定において、一方の特別図柄に関して大当りまたは小当りに当選していた場合、かつ、他方の特別図柄が変動中である場合、他方の特別図柄に対してスキップ機能が作動される。このスキップ機能の作動により他方の特別図柄の変動表示が強制的に終了させられる処理が行われる。
〔図13、図14:特別図柄停止表示中処理〕
また特別図柄停止表示中処理(ステップS4000、ステップS4900)では、主制御CPU72は停止図柄決定処理(図15中のステップS2404,ステップS2407,ステップS2410)で決定した停止図柄に基づいて特別図柄の停止表示を制御する。また主制御CPU72は、演出制御装置124に送信する図柄停止コマンドを生成する。図柄停止コマンドは、上記の演出制御出力処理において演出制御装置124に送信される。特別図柄停止表示中処理の中で停止図柄を所定時間にわたり表示させると、主制御CPU72は図柄変動中フラグを消去する。
〔特別図柄変動中処理〕
次に図26は、特別図柄変動中処理(図13中のステップS3000又は図14中のステップS3900)の手順例を示すフローチャートである。以下、各手順に沿って説明する。以下に挙げる特別図柄変動中処理の内容もまた、第2特別図柄遊技処理(図13)及び第1特別図柄遊技処理(図14)において共通とすることができる。すなわち、以下の手順を第1特別図柄遊技処理に適用する場合は制御の対象を第1特別図柄とし、第2特別図柄遊技処理に適用する場合は制御の対象を第2特別図柄とする。
ステップS3100:主制御CPU72は、制御対象の特別図柄について変動タイマの値を減算(割込周期分だけデクリメント)する。
ステップS3200:そして主制御CPU72は、今回減算した変動タイマの値に基づき、変動表示時間が終了したか否かを判断する。具体的には、変動タイマの値が0以下でなければ、主制御CPU72は未だ変動表示時間が終了していないと判断する(No)。この場合、主制御CPU72は特別図柄遊技処理に復帰し、次の割込周期においても実行選択処理(図13中のステップS1000b又は図14中のステップS1900b)からジャンプして特別図柄変動表示中処理を繰り返し実行する。
これに対し、変動タイマの値が0以下であれば、主制御CPU72は変動表示時間が終了したと判断する(Yes)。この場合、主制御CPU72は次にステップS3300を実行する。
ステップS3300:主制御CPU72は、制御対象の特別図柄に関して、非当選以外の大当りフラグ又は小当りフラグに値(01H)がセットされているか否かを確認する。大当りフラグ又は小当りフラグに値(01H)がセットされている場合(Yes)、主制御CPU72は次にステップS3400を実行する。一方、大当りフラグ及び小当りフラグに値(01H)がセットされておらずリセットされている(値が00Hである)場合(No)、主制御CPU72は次にステップS3600を実行する。
ステップS3400:主制御CPU72は、他方の特別図柄に関して変動表示中フラグがセットされているか否かを確認する。この処理において、他方の特別図柄に関して変動表示中であるか否かに基づいて、他方の特別図柄に対してスキップ機能を作動させるか否かが確認される。この確認処理は、対象の特別図柄の大当り時又は小当り時の変動表示が終了することに伴い、他方の特別図柄に対してスキップ機能を作動させる(他方の変動表示を強制的に終了させる)必要があるか否かを確認するために実行される。そして、他方の変動表示中フラグに値(01H)がセットされている場合(Yes)、他方の特別図柄に対してスキップ機能を作動させる必要があるとして、主制御CPU72は次にステップS3500を実行する。一方、他方の変動表示中フラグに値(01H)がセットされておらずリセットされている(値が00Hである)場合(No)、他方の特別図柄は変動表示されておらず、スキップ機能を作動させる必要がないとして、主制御CPU72は次にステップS3600を実行する。
具体的には、例えば、制御対象の第1特別図柄がこの割込処理において大当り時(又は小当り時)の変動表示が終了する場合、他方の第2特別図柄のはずれ時の変動表示が実行中であるか否かが確認される。この確認により、他方の第2特別図柄が変動表示中である場合(Yes)、スキップ機能を作動させる必要があるとして、主制御CPU72は次にステップS3500を実行する。一方、この確認により、他方の第2特別図柄は変動表示していない、また、停止表示もしていないと確認された場合、スキップ機能を作動させる必要はないとして、主制御CPU72は次にステップS3600を実行する。
ステップS3500:主制御CPU72は、他方の特別図柄に対してスキップ機能を作動させる、すなわち、他方の特別図柄に関する変動表示を強制的に終了させる処理が実行される(第1強制終了手段、第2強制終了手段)。具体的には、主制御CPU72は、他方の特別図柄に関する変動タイマの値に0をセットする。
ステップS3600:主制御CPU72は、特別図柄変動終了処理を実行する。この処理では、制御対象の特別図柄の変動表示が終了することに伴い、RAM76のフラグ領域に特別図柄の図柄停止表示中フラグに値(01H)をセットする。また、主制御CPU72は特別図柄停止表示中処理(ステップS4000)を次のジャンプ先に設定する。以上の手順を終えると、特別図柄遊技処理(図13又は図14)に復帰する。
なお、これら一連の処理、具体的にはステップS3300〜ステップS3500における処理において、制御対象の特別図柄に関する大当り時又は小当り時の変動表示が終了する段階で、他方の特別図柄が変動表示中か否かを確かめる。そして、他方が変動中であればスキップ機能を作動させるために、他方の変動タイマを0にする処理が行われる。そして、後に実行される他方の特別図柄遊技処理(図13又は図14)内の特別図柄変動中処理(図13中のステップS3000又は図14中のステップS3900)において、他方の変動タイマが減算され0以下となり(図15中のステップS3100)、変動表示が終了であると判定される(図15中のステップS3200:Yes)。したがって、スキップ機能が作動したことにより、最終的に他方の特別図柄の変動表示は終了して停止表示が開始される設定が行われることになる(図15中のステップS3600)。また、その後、双方の特別図柄に関する停止表示時間が同一であるため、例えば、0.5秒であるため、同時期に双方の特別図柄に関する停止表示が終了し、その後、大当り又は小当り遊技が開始されることとなる。
〔特別図柄停止表示中処理〕
次に図27は、特別図柄停止表示中処理(図13中のステップS4000又は図14中のステップS4900)の手順例を示すフローチャートである。以下、各手順に沿って説明する。以下に挙げる特別図柄停止表示中処理の内容もまた、第2特別図柄遊技処理(図13)及び第1特別図柄遊技処理(図14)において共通とすることができる。すなわち、以下の手順を第1特別図柄遊技処理に適用する場合は制御の対象を第1特別図柄とし、第2特別図柄遊技処理に適用する場合は制御の対象を第2特別図柄とする。
ステップS4100:主制御CPU72は、制御対象の特別図柄について停止図柄表示タイマの値を減算(割込周期分だけデクリメント)する。
ステップS4200:そして主制御CPU72は、今回減算した停止図柄表示タイマの値に基づき、停止表示時間が終了したか否かを判断する。具体的には、停止図柄表示タイマの値が0以下でなければ、主制御CPU72は未だ停止表示時間が終了していないと判断する(No)。この場合、主制御CPU72は特別図柄遊技処理に復帰し、次の割込周期においても実行選択処理からジャンプして特別図柄停止表示中処理を繰り返し実行する。
これに対し、停止図柄表示タイマの値が0以下であれば、主制御CPU72は停止表示時間が終了したと判断する(Yes)。この場合、主制御CPU72は次にステップS4250を実行する。
ステップS4250:主制御CPU72は、制御対象の特別図柄について図柄停止コマンドを生成する。図柄停止コマンドは、上記の演出制御出力処理において演出制御装置124に送信される。また主制御CPU72は、ここで図柄変動中フラグ、及び、図柄停止表示中フラグを消去する。
ステップS4300:ここで主制御CPU72は、大当りフラグの値(01H)がセットされているか否かを確認する。大当りフラグの値(01H)がセットされている場合(Yes)、主制御CPU72は次にステップS4350を実行する。
〔当選時〕
ステップS4350:主制御CPU72は、制御対象の特別図柄についてジャンプテーブルのジャンプ先を「可変入賞装置管理処理」に設定する。
ステップS4400:そして主制御CPU72は、制御対象の特別図柄について制御上の内部状態フラグとして「大役開始(大当り遊技中)」をセットする。また合わせて主制御CPU72は、制御対象の特別図柄について大当り中を表す状態コマンドを生成する。大当り中を表す状態コマンドは、上記の演出制御出力処理において演出制御装置124に送信される。
ステップS4500:そして主制御CPU72は、連続作動回数コマンドを生成する。連続作動回数コマンドは、先の大当り時停止図柄決定処理(図15中のステップS2410)で決定された大当り図柄の種類(停止図柄番号)に基づいて生成することができる。例えば、大当り図柄の種類がいずれかの「14ラウンド確変図柄」であれば、連続作動回数コマンドは「14ラウンド」を表す値として生成される。また「2ラウンド通常図柄」の場合、連続作動回数コマンドは「2ラウンド」を表す値として生成される。生成された連続作動回数コマンドは、上記の演出制御出力処理において演出制御装置124に送信される。
大当り時に以上の手順を終えると、主制御CPU72は特別図柄遊技処理(図13又は図14)に復帰する。
〔非当選時〕
これに対し、大当り時以外の場合は以下の手順が実行される。
すなわち主制御CPU72は、ステップS4300において大当りフラグの値(01H)がセットされていないと判断した場合(No)、次にステップS4600を実行する。
ステップS4600:主制御CPU72は、次に小当りフラグの値(01H)がセットされているか否かを確認する。そして小当りフラグの値(01H)もセットされておらず、単純にはずれである場合(No)、主制御CPU72は次にステップS4602を実行する。
ステップS4602:主制御CPU72は、ジャンプテーブルのジャンプ先アドレスとして特別図柄変動前処理のアドレスをセットする。
ステップS4605:これに対し、小当りフラグの値(01H)がセットされていた場合(ステップS4600:Yes)、主制御CPU72はジャンプテーブルのジャンプ先アドレスとして可変入賞装置管理処理のアドレスをセットする。
ステップS4606:そして主制御CPU72は、制御対象の特別図柄について制御上の内部状態フラグとして「小当り開始(小当り中)」をセットする。また合わせて主制御CPU72は、制御対象の特別図柄について小当り中を表す状態コマンドを生成する。小当り中を表す状態コマンドは、上記の演出制御出力処理において演出制御装置124に送信される。
ステップS4610:次に主制御CPU72は、回数切りカウンタの値をロードする。「回数切りカウンタ」は、「高確率状態」や「時間短縮状態」においてそれぞれのカウンタ値がRAM76の確変カウント領域、時短カウント領域にセットされている。なお、ここでは「回数切り」としているが、「高確率状態」の場合の回数切りカウンタの値は、極端に膨大な値(例えば10000回以上)に設定することができる。なお、「高確率状態」ではなく単独の「時間短縮状態」だけである場合、回数切りカウンタは標準的な数値(例えば30回)又は「高確率状態」と同様に極端に膨大な値(10000回以上)に設定される。このような膨大な値を設定した場合、実質的に次回の当選が得られるまで「高確率状態」又は「時間短縮状態」が継続することを確率的に保証することができる。また回数切りカウンタは、第1特別図柄及び第2特別図柄について共通に設定することができる。
ステップS4620:主制御CPU72は、ロードしたカウンタ値が0であるか否かを確認する。このとき、既に回数切りカウンタ値が0であれば(Yes)、主制御CPU72は特別図柄遊技処理(図13又は図14)に復帰する。一方、回数切りカウンタ値が0でなかった場合(No)、回数切りカウンタ値コマンドを生成してから、主制御CPU72は次にステップS4630を実行する。
ステップS4630:主制御CPU72は、回数切りカウンタ値をデクリメント(1減算)する。
ステップS4640:そして主制御CPU72は、その減算結果が0でないか否かを判断する。減算の結果、回数切りカウンタの値が0でなかった場合(Yes)、主制御CPU72は特別図柄遊技処理(図13又は図14)に復帰する。これに対し、回数切りカウンタの値が0になった場合(No)、主制御CPU72はステップS4650に進む。
ステップS4650:ここで主制御CPU72は、回数切り機能作動時のフラグをリセットする。リセットされるのは、確率変動機能作動フラグ又は時間短縮機能作動フラグであるが、上記のように10000回以上に設定された「高確率状態」や「時間短縮状態」で回数切りカウンタの値が0になることは実質的にはないため、実用上でリセットされるのは30回に設定された時間短縮機能作動フラグである。これにより、特別図柄の停止表示を経て時間短縮状態が終了する。
また、このリセット処理により、上記変動パターン決定処理(ステップS2405、ステップS2408、ステップS2412)において参照していた変動パターン選択テーブルが切り替えられる。すなわち、「高確率状態」が終了し「通常状態」に移行する場合、第1特別図柄に関する変動パターンを決定する際に参照していた選択テーブルが「第1特別図柄変動パターン選択テーブル3」から「第1特別図柄変動パターン選択テーブル1」に切り替えられ、第2特別図柄については「第2特別図柄変動パターン選択テーブル3」から「第2特別図柄変動パターン選択テーブル1」に切り替えられる。同様に、「時間短縮状態」が終了し「通常状態」に移行する場合、第1特別図柄に関する変動パターンを決定する際に参照していた選択テーブルが「第1特別図柄変動パターン選択テーブル2」から「第1特別図柄変動パターン選択テーブル1」に切り替えられ、第2特別図柄については「第2特別図柄変動パターン選択テーブル2」から「第2特別図柄変動パターン選択テーブル1」に切り替えられる。
なお、一方の特別図柄に関する回数切りカウンタの値が0に到達し、他方の特別図柄に関する回数切りカウンタの値が0に到達していない場合であっても、このリセット処理は実行されることとなる。すなわち、第1特別図柄に関して「時間短縮状態」のカウンタがあと29回残っていたとしても、第2特別図柄に関する「時間短縮状態」のカウンタが0に到達した場合、「時間短縮状態」が終了して遊技状態は「通常状態」になる。
以上の手順を終えると、特別図柄遊技処理(図13又は図14)に復帰する。
〔表示出力管理処理〕
次に図28は、割込管理処理の中で実行される表示出力管理処理(図9中のステップS210)の構成例を示すフローチャートである。表示出力管理処理は、特別図柄表示設定処理(ステップS1200)、普通図柄表示設定処理(ステップS1210)、状態表示設定処理(ステップS1220)、作動記憶表示設定処理(ステップS1230)、連続作動回数表示設定処理(ステップS1240)のサブルーチン群を含む構成である。
このうち特別図柄表示設定処理(ステップS1200)と普通図柄表示設定処理(ステップS1210)、作動記憶表示設定処理(ステップS1230)、については、既に述べたように第1特別図柄表示装置34、第2特別図柄表示装置35、普通図柄表示装置33、普通図柄作動記憶ランプ33a、第1特別図柄作動記憶ランプ34aの各LEDに対して印加する駆動信号を生成及び出力する処理である。
状態表示設定処理(ステップS1220)及び連続作動回数表示設定処理(ステップS1240)については、遊技状態表示装置38の各LEDに対して印加する駆動信号を生成及び出力する処理である。先ず状態表示設定処理では、主制御CPU72は、確率変動機能作動フラグ又は時間短縮機能作動フラグの値に応じてそれぞれ確率変動状態表示ランプ38c、時短状態表示ランプ38dの点灯を制御する。例えば、パチンコ機1の電源投入時において確率変動機能作動フラグに値(01H)がセットされていれば、主制御CPU72は確率変動状態表示ランプ38cに対応するLEDに対して点灯信号を出力する。なお確率変動状態表示ランプ38cは、この後に特別図柄の変動表示が行われると、確率変動機能作動フラグがセットされていても非表示に(消灯)切り替えられる。一方、時間短縮機能作動フラグに値(01H)がセットされていれば、特に電源投入時であるか否かに関わらず、主制御CPU72は時短状態表示ランプ38dに対応するLEDに対して点灯信号を出力する。
また主制御CPU72は、連続作動回数表示設定処理において大当り種別表示ランプ38a,38bの点灯を制御する。具体的には、主制御CPU72は上記の連続作動回数コマンドの値に基づき、大当り種別表示ランプ38a,38bのいずれかに対する点灯信号を出力する。このとき点灯信号を出力する対象となるのは、連続作動回数コマンドで指定された大当り図柄に対応するいずれかの表示ランプ38a,38bである。例えば、連続作動回数コマンドの値が「14ラウンド」を指定するものであれば、主制御CPU72は「14ラウンド(14R)」を表すランプ38bに対して点灯信号を出力する。また連続作動回数コマンドの値が「2ラウンド」を指定するものであれば、主制御CPU72は「2ラウンド(2R)」を表すランプ38aに対して点灯信号を出力する。
〔図13、図14:可変入賞装置管理処理〕
次に、可変入賞装置管理処理の詳細について説明する。図29は、可変入賞装置管理処理の構成例を示すフローチャートである。可変入賞装置管理処理は、遊技プロセス選択処理(ステップS5100)、大入賞口開放パターン設定処理(ステップS5200)、大入賞口開閉動作処理(ステップS5300)、大入賞口閉鎖処理(ステップS5400)、終了処理(ステップS5500)のサブルーチン群を含む構成である。
ステップS5100:遊技プロセス選択処理において、主制御CPU72は次に実行するべき処理(ステップS5200〜ステップS5500のいずれか)のジャンプ先を選択する。すなわち主制御CPU72は、ジャンプテーブルから次に実行するべき処理のプログラムアドレスをジャンプ先のアドレスとして選択し、また戻り先のアドレスとして可変入賞装置管理処理の末尾をスタックポインタにセットする。いずれの処理を次のジャンプ先として選択するかは、これまでに行われた処理の進行状況によって異なる。例えば、未だ可変入賞装置30の作動(開閉動作)を開始していない状況であれば、主制御CPU72は次のジャンプ先として大入賞口開放パターン設定処理(ステップS5200)を選択する。一方、既に大入賞口開放パターン設定処理が完了していれば、主制御CPU72は次のジャンプ先として大入賞口開閉動作処理(ステップS5300)を選択し、大入賞口開閉動作処理まで完了していれば、次のジャンプ先として大入賞口閉鎖処理(ステップS5400)を選択する。また、設定された連続作動回数(ラウンド数)にわたって大入賞口開閉動作処理及び大入賞口閉鎖処理が繰り返し実行されると、主制御CPU72は次のジャンプ先として終了処理(ステップS5500)を選択する。以下、それぞれの処理についてさらに詳しく説明する。
〔大入賞口開放パターン設定処理〕
図30は、大入賞口開放パターン設定処理の手順例を示すフローチャートである。この処理は、大当り時又は小当り時にそれぞれ可変入賞装置30を開閉動作する回数や各開放の時間等の条件を設定するためのものである。以下、各手順に沿って説明する。
ステップS5202:主制御CPU72は、現在の遊技状態が大役中、すなわちRAM76のフラグ領域に大当りフラグの値(01H)がセットされているか否かを確認する。大当りフラグの値がセットされていれば(Yes)、主制御CPU72は次にステップS5204に進む。一方、大当りフラグの値がセットされていなければ(No)、主制御CPU72はステップS5212に進む。なお、この手順は小当りフラグの値を参照する内容に書き換えてもよい(ただしYes/Noの論理は逆となる。)。
〔大当り時の手順〕
先ず、大当り時の手順は以下となる。
ステップS5204:主制御CPU72は、図柄別開放パターン選択処理を実行する。この処理では、主制御CPU72は今回の該当する当選図柄に応じて大入賞口の開放パターン(ラウンドごとの開放回数及び各開放の時間)やラウンド間のインターバル時間、1ラウンド中のカウント数(最大入賞個数)を設定する。なお当選図柄別の開放パターンについては、先の特別図柄遊技処理(図13又は図14)において〔複数の当選種類〕の項目で説明した通りである。またラウンド間のインターバル時間は、例えば「2ラウンド図柄」については2秒程度、「14ラウンド図柄」については数秒(例えば2秒〜2.5秒)程度に設定されるものとする。なお、1ラウンド中のカウント数(最大入賞個数)は全ての当選図柄について例えば9個であるが、上記のように極端な短時間(0.1秒程度)の開放中に入賞が発生することはほとんどない(不能ではないが極めて困難である)。
ステップS5206:主制御CPU72は、先の大当り時停止図柄決定処理(図15中のステップS2410)で選択した大当り時当選図柄に基づき、今回の大当り遊技における実行ラウンド数を設定する。具体的には、当選図柄として大分類の「14ラウンド図柄」を選択していれば、主制御CPU72は実行ラウンド数を14回に設定する。また、当選図柄として「2ラウンド図柄」を選択していれば、主制御CPU72は実行ラウンド数を2回に設定する。ここで設定した実行ラウンド数は、プログラム上で対応する値(実行ラウンド数が2回なら「2」、実行ラウンド数が14回なら「14」)として、例えばRAM76のバッファ領域に格納される。
ステップS5208:次に主制御CPU72は、先のステップS5204で設定した大入賞口開放パターンに基づき、大当り時開放タイマを設定する。ここで設定したタイマの値は、可変入賞装置30を作動する際の1回あたりの開放時間となる。なお、大当り時開放タイマの値として29.0秒程度が設定されていれば、その開放時間は1回の開放中に大入賞口への入賞が容易に発生する充分な時間(例えば発射制御基板セット174により遊技球が10個以上発射される時間、好ましくは6秒以上)となる。一方、大当り開放タイマの値として0.1秒が設定されていれば、その開放時間は1回の開放中に大入賞口への入賞が不能ではなくとも、ほとんど発生しない(困難となる)短時間(例えば1秒より短い時間、好ましくは発射制御基板セット174による遊技球の発射間隔よりも短い時間)となる。
ステップS5210:そして主制御CPU72は、先のステップS5204で設定した大入賞口開放パターンに基づき、大当り時インターバルタイマを設定する。ここで設定したタイマの値は、大当り中のラウンド間での待機時間となる。
ステップS5220:以上の手順を終えると、主制御CPU72は次のジャンプ先を大入賞口開閉動作処理に設定し、可変入賞装置管理処理(図29)に復帰する。
〔小当り時の手順〕
ステップS5212:一方、小当りの場合(ステップS5202:No)、主制御CPU72は、「小当り時開放パターン」を設定する。本実施形態の場合、「小当り時開放パターン」については、例えば1回目と2回目とでそれぞれ「0.1秒開放」の開放パターンが設定される。なお「小当り」については「ラウンド」という概念がないことから、「開放パターン」についても「1回目の開放」、「2回目の開放」といった表記となる。
ステップS5214:主制御CPU72は、先のステップS5212で設定した大入賞口開放パターンに基づき、大入賞口の開放回数を例えば2回に設定する。ここで設定した開放回数は、例えばRAM76のバッファ領域に格納される。
ステップS5216:次に主制御CPU72は、小当り時開放タイマを設定する。ここで設定したタイマの値は、可変入賞装置30を作動する際の1回あたりの開放時間となる。なお本実施形態では、上記のように小当り時開放タイマの値として0.1秒が設定されており、このような開放時間は1回の開放中に大入賞口への入賞がほとんど発生しない(困難となる)短時間(例えば1秒より短い時間、好ましくは発射装置ユニットによる遊技球の発射間隔よりも短い時間)となる。
ステップS5218:主制御CPU72は、小当り時インターバルタイマを設定する。ここで設定したタイマの値は、小当り時に可変入賞装置30を複数回にわたり開閉動作させる際の1回ごとの待機時間となるが、このタイマ値は例えば2秒程度に設定される。
ステップS5220:小当り時に以上の手順を終えると、主制御CPU72は次のジャンプ先を大入賞口開閉動作処理に設定し、可変入賞装置管理処理(図29)に復帰する。そして主制御CPU72は、次に大入賞口開閉動作処理を実行する。
〔大入賞口開閉動作処理〕
図31は、大入賞口開閉動作処理の手順例を示すフローチャートである。この処理は主に、可変入賞装置30の開閉動作を制御するためのものである。以下、手順に沿って説明する。
ステップS5302:主制御CPU72は、大入賞口を開放させる。具体的には、大入賞口ソレノイド90に対して印加する駆動信号を出力する。これにより、可変入賞装置30が作動して閉止状態から開放状態に移行する。
ステップS5304:次に主制御CPU72は、開放タイマカウントダウン処理を実行する。この処理では、先の大入賞口開放パターン設定処理(図30中のステップS5208又はステップS5216)で設定した開放タイマのカウントダウンを実行する。
ステップS5306:続いて主制御CPU72は、開放時間が終了したか否かを確認する。具体的には、カウントダウン処理後の開放タイマの値が0以下であるか否かを確認し、未だ開放タイマの値が0以下になっていなければ(No)、主制御CPU72は次にステップS5308を実行する。
ステップS5308:主制御CPU72は、入賞球数カウント処理を実行する。この処理では、開放時間内に可変入賞装置30(開放中の大入賞口)に入賞した遊技球の個数をカウントする。具体的には、主制御CPU72は開放時間内にカウントスイッチ84から入力された入賞検出信号に基づいて、カウント数の値をインクリメントする。
ステップS5310:次に主制御CPU72は、現在のカウント数が所定数(9個)未満であるか否かを確認する。この所定数は、上記のように開放1回(大当り中の1ラウンド、小当り時の1回)あたりに許容する入賞球数の上限(賞球数の上限)を定めたものである。未だカウント数が所定数に達していなければ(Yes)、主制御CPU72は可変入賞装置管理処理(図29)に復帰する。そして、次に可変入賞装置管理処理を実行すると、現段階ではジャンプ先が大入賞口開閉動作処理に設定されているので、主制御CPU72は上記のステップS5302〜ステップS5310の手順を繰り返し実行する。
上記のステップS5306で開放時間が終了したと判断するか(Yes)、もしくはステップS5310でカウント数が所定数に達したことを確認すると(No)、主制御CPU72は次にステップS5312を実行する。なお、小当り時の開放や「2ラウンド通常図柄」の1ラウンド目と2ラウンド目の開放は、いずれも開放タイマの値が短時間に設定されているので、通常、主制御CPU72はステップS5310でカウント数が所定数に達したことを確認するより先に、ステップS5306で開放時間が終了したと判断する場合がほとんどである。
ステップS5312:主制御CPU72は、大入賞口を閉止させる。具体的には、大入賞口ソレノイド90に印加していた駆動信号の出力を停止する。これにより、可変入賞装置30が開放状態から閉止状態に復帰する。
ステップS5314:次に主制御CPU72は、インターバル待機処理を実行する。この処理では、主制御CPU72は上記の大入賞口開放パターン設定処理(図30中のステップS5210又はステップS5218)で設定したインターバルタイマのカウントダウンを実行する。そして、インターバルタイマの値が0以下になると、次に主制御CPU72はステップS5316に進む。
ステップS5316:主制御CPU72は、大役中(大当り遊技中)であるか否かを確認する。現在の遊技が大役中であれば(Yes)、主制御CPU72は次にステップS5318を実行する。これに対し、現在の遊技が小当りであれば(No)、主制御CPU72は次にステップS5322に進む。
ステップS5318:主制御CPU72は、開放回数カウンタの値をインクリメントする。なお、開放回数カウンタの値は、例えば初期値を0としてRAM76のカウント領域に記憶されている。
ステップS5320:主制御CPU72は、インクリメント後の開放回数カウンタの値が現ラウンド内で設定した回数に達しているか否かを確認する。ここで、「現ラウンド内で設定した回数」を判断しているのは、例えば「大当り中の1ラウンド内で可変入賞装置30を複数回にわたり開放動作させる」という開放パターンに対応するためである。なお本実施形態では、特にこのような開放パターンを採用していないので、「現ラウンド内で設定した回数」は、各ラウンドで1回ずつに設定されている。したがって、通常は1回の開閉動作でカウンタ値が設定した回数に達するため(Yes)、主制御CPU72は次にステップS5322に進むことになる。
なお、上記のように1ラウンド内で複数回の開閉動作を繰り返すパターンを採用した場合、1回の開放終了時に未だカウンタ値が設定した回数に達していないことになる(No)。この場合、主制御CPU72は可変入賞装置管理処理(図29)に復帰すると、現段階ではジャンプ先が大入賞口開閉動作処理に設定されているので、上記のステップS5302〜ステップS5320までの手順を繰り返し実行する。その結果、ステップS5318で開放回数カウンタのインクリメントが進み、そして、カウンタ値が設定した回数に達すると(Yes)、主制御CPU72は次にステップS5322に進むことになる。
ステップS5322:主制御CPU72は次のジャンプ先を大入賞口閉鎖処理に設定し、可変入賞装置管理処理(図29)に復帰する。そして、次に可変入賞装置管理処理を実行すると、主制御CPU72は次に大入賞口閉鎖処理を実行する。
〔大入賞口閉鎖処理〕
図32は、大入賞口閉鎖処理の手順例を示すフローチャートである。この大入賞口閉鎖処理は、可変入賞装置30の作動を継続したり、その作動を終了したりするためのものである。以下、手順に沿って説明する。
ステップS5401:先ず主制御CPU72は、現在の遊技が大役(大当り遊技)中であるか否かを確認し、大役中であれば(Yes)、主制御CPU72は次にステップS5402を実行する。
ステップS5402:主制御CPU72は、上記のラウンド数カウンタをインクリメントする。これにより、例えば1ラウンド目が終了し、2ラウンド目に向かう段階でラウンド数カウンタの値は「1」となっている。
ステップS5404:主制御CPU72は、インクリメント後のラウンド数カウンタの値が設定した実行ラウンド数に達しているか否かを確認する。具体的には、主制御CPU72はインクリメント後のラウンド数カウンタの値(1〜14)を参照し、その値が設定した実行ラウンド数(1減算後の1〜14)未満であれば(No)、次にステップS5405を実行する。
ステップS5405:主制御CPU72は、現在のラウンド数カウンタの値からラウンド数コマンドを生成する。このコマンドは、上記のように演出制御出力処理において演出制御装置124に送信されるものである。演出制御装置124は、受信したラウンド数コマンドに基づいて現在のラウンド数を確認することができる。
ステップS5406:主制御CPU72は、次のジャンプ先を大入賞口開閉動作処理に設定する。
ステップS5408:そして主制御CPU72は、入賞球数カウンタをリセットし、可変入賞装置管理処理(図29)に復帰する。
主制御CPU72が次に可変入賞装置管理処理を実行すると、遊技プロセス選択処理(図29中のステップS5100)で主制御CPU72は次のジャンプ先である大入賞口開閉動作処理を実行する。そして、大入賞口開閉動作処理の実行後は大入賞口閉鎖処理の実行を経て、主制御CPU72は再び大入賞口閉鎖処理を実行し、上記のステップS5402〜ステップS5408を繰り返し実行する。これにより、実際のラウンド数が設定した実行ラウンド数(2回又は14回)に達するまでの間、可変入賞装置30の開閉動作が連続して実行される。
実際のラウンド数が設定した実行ラウンド数に達した場合(ステップS5404:Yes)、主制御CPU72は次にステップS5410を実行する。
ステップS5410,ステップS5412:この場合、主制御CPU72はラウンド数カウンタをリセット(=0)すると、次のジャンプ先を終了処理に設定する。
ステップS5408:そして主制御CPU72は、入賞球数カウンタをリセットし、可変入賞装置管理処理(図29)に復帰する。これにより、次に主制御CPU72が可変入賞装置管理処理を実行すると、今度は終了処理が選択されることになる。
〔小当り時〕
これに対し、小当りの場合は以下の手順となる(特例作動実行手段)。
ステップS5411:主制御CPU72は現在の遊技が大役中でないことを確認すると(ステップS5401:No)、開放回数カウンタの値をインクリメントする。
ステップS5413:次に主制御CPU72は、インクリメント後の開放回数カウンタの値が設定した開放回数に達したか否かを確認する。開放回数は、先の大入賞口開放パターン設定処理(図30中のステップS5214)で設定したものである。未だ開放回数カウンタの値が設定した開放回数に達していなければ(No)、主制御CPU72はステップS5416を実行する。
ステップS5416:主制御CPU72は、次のジャンプ先を大入賞口開閉動作処理に設定する。
ステップS5408:そして主制御CPU72は、入賞球数カウンタをリセットし、可変入賞装置管理処理(図29)に復帰する。
主制御CPU72が次に可変入賞装置管理処理を実行すると、遊技プロセス選択処理(図29中のステップS5100)で主制御CPU72は次のジャンプ先である大入賞口開閉動作処理を実行する。そして、大入賞口開閉動作処理の実行後は大入賞口閉鎖処理の実行を経て、主制御CPU72は再び大入賞口閉鎖処理を実行し、上記のステップS5401〜ステップS5413(No)を経てステップS5416、ステップS5408を繰り返し実行する。これにより、実際の開放回数が設定した開放回数(2回)に達するまでの間、可変入賞装置30の開閉動作が繰り返し実行される。
小当り時の実際の開放回数が設定した開放回数に達した場合(ステップS5413:Yes)、主制御CPU72は次にステップS5414を実行する。
ステップS5414,ステップS5412:この場合、主制御CPU72は開放回数カウンタをリセット(=0)すると、次のジャンプ先を終了処理に設定する。
ステップS5408:そして主制御CPU72は、入賞球数カウンタをリセットし、可変入賞装置管理処理(図29)に復帰する。これにより、次に主制御CPU72が可変入賞装置管理処理を実行すると、今度は終了処理が選択されることになる。
〔終了処理〕
図33は、終了処理の手順例を示すフローチャートである。この終了処理は、可変入賞装置30の作動を終了する際の条件を整えるためのものである。以下、手順例に沿って説明する。
ステップS5502:主制御CPU72は、大当りフラグの値(01H)がセットされているか否かを確認し、大当りフラグの値がセットされていれば(Yes)、主制御CPU72は次にステップS5503を実行する。
ステップS5503,ステップS5504:この場合、主制御CPU72は大当りフラグをリセット(00H)する。これにより、主制御CPU72の制御処理上で大当り遊技状態は終了する。また主制御CPU72は、ここで内部状態フラグから「大当り遊技中」を消去し、制御処理上で内部状態としての大役終了を宣言する。
ステップS5505:また主制御CPU72は、ここで連続作動回数コマンドを消去する。
ステップS5506:次に主制御CPU72は、確率変動機能作動フラグの値(01H)がセットされているか否かを確認する。このフラグは、先の特別図柄変動前処理中の大当り時その他設定処理(図15中のステップS2414)でセットされるものである。
ステップS5508:確率変動機能作動フラグの値がセットされている場合(ステップS5506:Yes)、主制御CPU72は確率変動回数(例えば10000回程度)を設定する。設定した確率変動回数の値は、例えばRAM76の確変カウンタ領域に格納されて上記の回数切りカウンタ値となる。ここで設定した確率変動回数は、これ以降の遊技で特別図柄の変動(内部抽選)を高確率状態で行う上限回数となる。ただし、上記のように10000回程度の膨大な回数を設定した場合、そこまで非当選が続くことは確率的にほとんどないので(高確率時の当選確率が例えば40分の1程度)、実質的には次回の当選まで高確率状態が続くことになる。なお、確率変動機能作動フラグの値がセットされていなければ(ステップS5506:No)、主制御CPU72はステップS5508を実行しない。
ステップS5510:次に主制御CPU72は、時間短縮機能作動フラグの値(01H)がセットされているか否かを確認する。このフラグもまた、先の特別図柄変動前処理中の大当り時その他設定処理(図15中のステップS2414)でセットされるものである。
ステップS5512:そして、時間短縮機能作動フラグ(変動時間短縮機能作動フラグ)の値がセットされている場合(ステップS5510:Yes)、主制御CPU72は時間短縮回数(例えば100回程度又は10000回程度)を設定する。設定した時間短縮回数の値は、上記のようにRAM76の時短カウント領域に格納される。ここで設定した時間短縮回数は、これ以降の遊技で特別図柄の変動時間を短縮化する上限回数となる。なお、時間短縮機能作動フラグの値がセットされていなければ(ステップS5510:No)、主制御CPU72はステップS5512を実行しない。
ここまでの手順は大当りの場合であるが、小当りの場合(ステップS5502:No)は以下の手順が実行される。
ステップS5520,ステップS5522:小当りの場合、主制御CPU72は小当りフラグの値をリセット(00H)し、また内部状態フラグから「小当り中」を消去する。
ステップS5524:次に主制御CPU72は、時間短縮機能作動フラグの値(01H)がセットされているか否かを確認する。このフラグもまた、先の特別図柄変動前処理中の小当り時その他処理(図15中のステップS2409)でセットされるものである。具体的には、小当り時の停止図柄である小当り図柄に関して、小当り2又は小当り3が選択された場合に時間短縮機能作動フラグがセットされるものである。
ステップS5526:そして、時間短縮機能作動フラグ(変動時間短縮機能作動フラグ)の値がセットされている場合(ステップS5524:Yes)、主制御CPU72は時間短縮回数(例えば30回程度(小当り図柄=小当り2の場合)又は10000回程度(小当り図柄=小当り3の場合))を設定する。設定した時間短縮回数の値は、上記のようにRAM76の時短カウント領域に格納される。ここで設定した時間短縮回数は、これ以降の遊技で特別図柄の変動時間を短縮化する上限回数となる。なお、時間短縮機能作動フラグの値がセットされていなければ(ステップS5524:No)、主制御CPU72はステップS5526を実行しない。
ステップS5514:そして主制御CPU72は、各種のフラグに基づいて状態指定コマンドを生成する。具体的には、大当りフラグのリセット又は大役終了や小当りフラグのリセット又は小当り終了に伴い、遊技状態として「通常中」を表す状態指定コマンドを生成する。また、高確率状態機能作動フラグがセットされていれば、内部状態として「高確率中」を表す状態指定コマンドを生成し、時間短縮機能作動フラグがセットされていれば、内部状態として「時間短縮中」を表す状態指定コマンドを生成する。これら状態指定コマンドは、演出制御出力処理において演出制御装置124に送信される。
なお、この処理において、大当り遊技前後で内部状態が異なる場合、移行状態により上記変動パターン決定処理(ステップS2405、ステップS2408、ステップS2412)において参照していた変動パターン選択テーブルが切り替えられる。
〔大当り遊技終了時移行状態設定テーブル〕
図34は、大当り遊技終了時移行状態設定テーブルの構成列を示す図である。
大当り遊技終了時移行状態設定テーブル中、左から1つ目のカラムには本実施形態における当選図柄である、第1特別図柄に対応する「2ラウンド通常図柄」、第2特別図柄に対応する「14ラウンド確変図柄」、第2特別図柄に対応する「14ラウンド通常図柄」が示されている。
大当り遊技終了時移行状態設定テーブル中、左から2つ目のカラムには、1つ目のカラムの当選図柄に対応する大当り遊技終了後の遊技状態(移行状態)が示されている。具体的には、「2ラウンド通常図柄」に対応して「通常状態」、「14ラウンド確変図柄」に対応して「高確率状態」、「14ラウンド通常図柄」に対応して「時間短縮状態」が示されている。例えば、第1特別図柄に関する内部抽選の結果大当りに当選し、その当選図柄が「2ラウンド通常図柄」であった場合、2ラウンドの大当り遊技終了後の遊技状態は「通常状態」に設定される。また、第2特別図柄に関する内部抽選の結果大当りに当選し、その当選図柄が「14ラウンド確変図柄」であった場合、14ラウンドの大当り遊技終了後の遊技状態は「高確率状態」に設定される。したがって、確率変動機能及び変動時間短縮機能が作動することとなる。また、第2特別図柄に関する内部抽選の結果大当りに当選し、その当選図柄が「14ラウンド通常図柄」であった場合、14ラウンドの大当り遊技終了後の遊技状態は「時間短縮状態」に設定される。したがって、変動時間短縮機能が作動することとなる。
大当り遊技終了時移行状態設定テーブル中、左から3つ目のカラムには、1つ目のカラムの当選図柄に対応する大当り遊技終了後の各機能の作動設定回数が示されている。具体的には、「2ラウンド通常図柄」に対応して「0回」、「14ラウンド確変図柄」に対応して「10000回」、「14ラウンド通常図柄」に対応して「30回」が示されている。例えば、第1特別図柄に関する内部抽選の結果大当りに当選し、その当選図柄が「2ラウンド通常図柄」であった場合、2ラウンドの大当り遊技終了後には、確率変動機能及び変動時間短縮機能が作動することはないことが表されている。また、第2特別図柄に関する内部抽選の結果大当りに当選し、その当選図柄が「14ラウンド確変図柄」であった場合、確率変動機能及び変動時間短縮機能が「10000回」に設定される。また、第2特別図柄に関する内部抽選の結果大当りに当選し、その当選図柄が「14ラウンド通常図柄」であった場合、変動時間短縮機能が「30回」に設定される。
大当り遊技終了時移行状態設定テーブル中、左から4つ目のカラムには、1つ目のカラムの当選図柄に対応する大当り遊技終了後に参照する特別図柄の変動パターンの選択テーブル番号が示されている。具体的には、「2ラウンド通常図柄」に対応して第1特別図柄に関して「テーブル1」、第2特別図柄に関して「テーブル1」、「14ラウンド確変図柄」に対応して第1特別図柄に関して「テーブル3」、第2特別図柄に関して「テーブル3」、「14ラウンド通常図柄」に対応して第1特別図柄に関して「テーブル2」、第2特別図柄に関して「テーブル2」が示されている。例えば、第1特別図柄に関する内部抽選の結果大当りに当選し、その当選図柄が「2ラウンド通常図柄」であった場合、2ラウンドの大当り遊技終了後において、第1特別図柄に関する変動パターンの決定時に参照するものが「第1特別図柄変動パターン選択テーブル1」であり、第2特別図柄に関する変動パターンの決定時に参照するものが「第2特別図柄変動パターン選択テーブル1」であることが表されている。また、第2特別図柄に関する内部抽選の結果大当りに当選し、その当選図柄が「14ラウンド確変図柄」であった場合、14ラウンドの大当り遊技終了後において、第1特別図柄に関する変動パターンの決定時に参照するものが「第1特別図柄変動パターン選択テーブル3」であり、第2特別図柄に関する変動パターンの決定時に参照するものが「第2特別図柄変動パターン選択テーブル3」であることが表されている。また、第2特別図柄に関する内部抽選の結果大当りに当選し、その当選図柄が「14ラウンド通常図柄」であった場合、14ラウンドの大当り遊技終了後において、第1特別図柄に関する変動パターンの決定時に参照するものが「第1特別図柄変動パターン選択テーブル2」であり、第2特別図柄に関する変動パターンの決定時に参照するものが「第2特別図柄変動パターン選択テーブル2」であることが表されている。
〔小当り遊技終了時移行状態設定テーブル〕
図35は、小当り遊技終了時移行状態設定テーブルの構成列を示す図である
小当り遊技終了時移行状態設定テーブル中、左から1つ目のカラムには本実施形態における小当り図柄である、第1特別図柄に対応する「小当り1図柄」、「小当り2図柄」、「小当り3図柄」が示されている。
小当り遊技終了時移行状態設定テーブル中、左から2つ目のカラムには、1つ目のカラムの小当り図柄に対応する小当り遊技終了後の遊技状態(移行状態)が示されている。具体的には、「小当り1図柄」に対応して「通常状態」、「小当り2図柄」に対応して「時間短縮状態」、「小当り3図柄」に対応して「時間短縮状態」が示されている。例えば、第1特別図柄に関する内部抽選の結果小当りに当選し、その小当り図柄が「小当り1図柄」であった場合、小当り遊技終了後の遊技状態は「通常状態」に設定される。また、第1特別図柄に関する内部抽選の結果小当りに当選し、その小当り図柄が「小当り2図柄」であった場合、小当り遊技終了後の遊技状態は「時間短縮状態」に設定される。したがって、変動時間短縮機能が作動することとなる。また、第1特別図柄に関する内部抽選の結果小当りに当選し、その小当り図柄が「小当り3図柄」であった場合、小当り遊技終了後の遊技状態は「時間短縮状態」に設定される。したがって、変動時間短縮機能が作動することとなる。
小当り遊技終了時移行状態設定テーブル中、左から3つ目のカラムには、1つ目のカラムの小当り図柄に対応する小当り遊技終了後の各機能の作動設定回数が示されている。具体的には、「小当り1図柄」に対応して「0回」、「小当り2図柄」に対応して「30回」、「小当り3図柄」に対応して「10000回」が示されている。例えば、第1特別図柄に関する内部抽選の結果小当りに当選し、その小当り図柄が「小当り1図柄」であった場合、小当り遊技終了後には、確率変動機能及び変動時間短縮機能が作動することはないことが表されている。また、第1特別図柄に関する内部抽選の結果小当りに当選し、その小当り図柄が「小当り2図柄」であった場合、変動時間短縮機能が「30回」に設定される。また、第1特別図柄に関する内部抽選の結果小当りに当選し、その小当り図柄が「小当り3図柄」であった場合、変動時間短縮機能が「10000回」に設定される。
小当り遊技終了時移行状態設定テーブル中、左から4つ目のカラムには、1つ目のカラムの小当り図柄に対応する小当り遊技終了後に参照する特別図柄の変動パターンの選択テーブル番号が示されている。具体的には、「小当り1図柄」に対応して第1特別図柄に関して「テーブル1」、第2特別図柄に関して「テーブル1」、「小当り2図柄」に対応して第1特別図柄に関して「テーブル2」、第2特別図柄に関して「テーブル2」、「小当り3図柄」に対応して第1特別図柄に関して「テーブル3」、第2特別図柄に関して「テーブル3」が示されている。例えば、第1特別図柄に関する内部抽選の結果小当りに当選し、その小当り図柄が「小当り1図柄」であった場合、小当り遊技終了後において、第1特別図柄に関する変動パターンの決定時に参照するものが「第1特別図柄変動パターン選択テーブル1」であり、第2特別図柄に関する変動パターンの決定時に参照するものが「第2特別図柄変動パターン選択テーブル1」であることが表されている。また、第1特別図柄に関する内部抽選の結果小当りに当選し、その小当り図柄が「小当り2図柄」であった場合、小当り遊技終了後において、第1特別図柄に関する変動パターンの決定時に参照するものが「第1特別図柄変動パターン選択テーブル2」であり、第2特別図柄に関する変動パターンの決定時に参照するものが「第2特別図柄変動パターン選択テーブル2」であることが表されている。また、第1特別図柄に関する内部抽選の結果小当りに当選し、その小当り図柄が「小当り3図柄」であった場合、小当り遊技終了後において、第1特別図柄に関する変動パターンの決定時に参照するものが「第1特別図柄変動パターン選択テーブル3」であり、第2特別図柄に関する変動パターンの決定時に参照するものが「第2特別図柄変動パターン選択テーブル3」であることが表されている。
〔図33:終了処理を参照〕
ステップS5516:いずれにしても、以上の手順を経ると主制御CPU72は次のジャンプ先を大入賞口開放パターン設定処理に設定する。
ステップS5518:そして主制御CPU72は、特別図柄遊技処理の中の実行選択処理(図13中のステップS1000b)でのジャンプ先を特別図柄変動前処理に設定する。以上の手順を終えると、主制御CPU72は可変入賞装置管理処理(図29)に復帰する。
〔ゲームフロー〕
図36は、パチンコ機1において展開されるゲームフローについて説明する図である。
パチンコ機1で遊技を開始する場合、〔F1〕通常モード(通常状態)から遊技が開始される。遊技状態が「通常状態」である場合、「非時間短縮状態」であることを示しており、かつ、特別図柄の当選確率は基本的には低確率状態である。
そして、〔F1〕通常モード(通常状態)では、「通常モード」等を含めた複数のモードによりゲームが進行していく。
〔F1〕通常モード(通常状態)にて、〔F2〕第1特別図柄に関する2ラウンド通常大当り、又は、小当り1に当選したとしても、モードの変更や、14ラウンド大当り遊技は開始されず、〔F1〕通常モード(通常状態)になる。
一方、〔F1〕通常モード(通常状態)にて、〔F3〕第1特別図柄に関する小当り2に当選した場合、モードは〔F4〕祭りモードに移行する。〔F4〕祭りモードは、遊技状態が「時間短縮状態」であり、所定の変動回数(例えば最大30回)の変動が終了するまで続けられる。なお、この〔F4〕祭りモード(時間短縮状態)において主に変動するのは第2特別図柄であり(例えば、1回の変動時間0.5秒+確定停止時間0.5秒)、他方の第1特別図柄に関しては第2特別図柄の30回分の変動が終了するときに1回の変動が終了する(例えば、1回の変動時間29.5秒+確定停止時間0.5秒)。
〔F4〕祭りモード(時間短縮状態)にて、〔F5〕第2特別図柄の30回の変動が終了した場合、〔F1〕通常モード(通常状態)に移行する。すなわち、時間短縮状態の規定回数が終了した場合、遊技状態は〔F1〕通常モード(通常状態)に移行する。
〔F1〕通常モード(通常状態)、又は、〔F4〕祭りモード(時間短縮状態)にて、〔F6〕第2特別図柄における30回分の変動について、その30変動内に14ラウンド確変又は14ラウンド通常に当選する予定である場合、〔F7〕花火モード(前兆モード)に移行する。この「前兆モード」とは、大当りの前兆を示すモードであることを表している。
〔F7〕花火モード(前兆モード)にて、〔F8〕第1特別図柄に関する2ラウンド通常大当り、又は、小当り1に当選したとしても、モードの変更や、14ラウンド大当り遊技は開始されず、〔F7〕花火モード(前兆モード)を維持した状態となる。
〔F7〕花火モード(前兆モード)にて、〔F9〕第1特別図柄に関する小当り2に当選した場合、又は、〔F1〕通常モード(通常状態)にて、〔F10〕第1特別図柄に関する小当り3に当選した場合、モードは〔F11〕ハートゾーンに移行する。〔F11〕ハートゾーンは、遊技状態が「時間短縮状態」であり、所定の変動回数(例えば最大10000回)の変動が終了するまで続けられる。なお、この〔F11〕ハートモードにおいて主に変動するのは第2特別図柄であり(例えば、1回の変動時間0.2秒又は0.5秒+確定停止時間0.5秒)、他方の第1特別図柄に関しては、例えば、1回の変動時間3600秒である。したがって、第2特別図柄に関する14ラウンド通常又は14ラウンド確変に当選するまで、この〔F11〕ハートゾーンは終了することはない。
〔F11〕ハートゾーンにて、〔F12〕第2特別図柄に関する14ラウンド通常、又は、14ラウンド確変に当選した場合、〔F13〕14ラウンド大当り遊技が行われる。
〔F13〕14ラウンド大当り遊技終了後、〔F14〕第2特別図柄に関する14ラウンド確変に当選していた場合、モードは〔F11〕ハートゾーンに移行する。
一方、〔F13〕14ラウンド大当り遊技終了後、〔F15〕第2特別図柄に関する14ラウンド通常に当選していた場合、モードは〔F11〕祭りモード(時間短縮状態)に移行する。
このように、本実施形態によれば、第1特別図柄に関する小当り3や第2特別図柄に関する14ラウンド確変に当選し、時間短縮状態10000回、又は、確変状態かつ時間短縮状態10000回に設定された場合、第2特別図柄に関する変動時間が非常に短時間(例えば、0.5秒又は0.2秒)に設定されるハートゾーンに移行することとなる。したがって、このハートゾーンに関して、1回の第2特別図柄に関する変動が短時間で終了するため、これまで記憶された第2特別図柄の変動が当選するまで高速で消化されることとなる。
〔演出画像の例〕
次に、パチンコ機1において実際に液晶表示器42に表示される演出画像について、いくつかの例を挙げて説明する。以上のように、パチンコ機1において大当りの内部抽選が行われると、上述した選択手法を用いて主制御CPU72が変動パターンテーブルの種類を選択し、そこから乱数抽選を行って変動パターン(変動時間)を決定した上で、多様に第1特別図柄や第2特別図柄による変動表示が行われる(図柄表示手段)。ただし、上記のように第1特別図柄や第2特別図柄そのものは7セグメントLEDによる点灯・点滅表示であるため、見た目上の訴求力に乏しい。そこでパチンコ機1では、上記のように演出図柄を用いた変動表示演出が行われている。
演出図柄には、例えば左演出図柄、中演出図柄、右演出図柄の3つが含まれており、これらは液晶表示器42の画面上で左・中・右に並んで表示される(図1参照)。各演出図柄は、例えば数字の「0」〜「9」とともにキャラクターが付された絵札をデザインしたものとなっている。このうち左演出図柄については、数字が「0」〜「9」の昇順に並んだ図柄列を構成しており、中演出図柄と右演出図柄については、いずれも数字が「9」〜「0」の降順に並んだ図柄列を構成している。このような図柄列は、画面上の左領域・中領域・右領域でそれぞれ縦方向に流れる(スクロールする)ようにして変動表示される。
なお、第1特別図柄と第2特別図柄が同時に変動している際、この演出図柄は見た目上の訴求力に必要な方の特別図柄に対応して変動表示演出が行われることとなる。具体的には、上記で説明したように、通常状態時(通常モード、花火モード)において、第1特別図柄は4.5秒間変動するのに対し、第2特別図柄は655360秒間変動し、第1特別図柄が小当り1〜3又は2ラウンド通常に当選した場合第2特別図柄の変動が終了するため、訴求力が必要な第1特別図柄に対応した演出図柄の変動表示演出が行われる。一方、時間短縮状態時(祭りモード、ハートゾーン)において、第2特別図柄は0.2秒間又は0.5秒間変動するのに対し、第1特別図柄は3600秒又は29.5秒間変動するため、訴求力が必要な第2特別図柄に対応した演出図柄の変動表示演出が行われる。なお、それぞれに対応する演出図柄について、第1特別図柄及び第2特別図柄共通の演出図柄を用いてもよく、異なる演出図柄を用いてもよい。また、訴求力に必要ない方の特別図柄については、画面の隅において通常より小さな演出図柄を用いて変動表示演出をしてもよい。
〔第1特別図柄に関しはずれの場合又は小当り1に当選した場合の演出例〕
図37は、通常モード(通常状態時)の第1特別図柄の小当り1時(又ははずれ時)の変動表示及び停止表示に対応させた演出画像の例を示す連続図である。なお、ここでは、はずれ時又は小当り1に当選した場合の第1特別図柄の変動について、演出図柄を用いて行われる変動表示演出と停止表示演出の一例を表している。この変動表示演出は、第1特別図柄が変動表示を開始してから、停止表示(確定停止を含む)するまでの間に行われる一連の演出に該当する。また停止表示演出は、特別図柄が停止表示されたことと、そのときの内部抽選の結果を演出図柄の組み合わせとして表す演出である。なお、第2特別図柄についてはすでに変動表示が行われている場合の演出を想定する。ここでは先ず、制御処理の具体的な内容を説明する前に、本実施形態で採用されている変動1回ごとの変動表示演出と停止表示演出の基本的な流れについて説明する。
〔変動表示前〕
図37中(A):例えば、第1特別図柄が変動を開始する前の状態(デモ演出中でない状態)で、液晶表示器42の画面内には3本の演出図柄の列が大きく表示されている。このとき第1特別図柄の停止表示に合わせて、演出図柄も停止表示された状態にある。
また液晶表示器42の画面下部には、第1特別図柄の作動記憶数を表すマーカ(図中に参照符号M1を付す)が表示されるものとなっている。このマーカM1は、それぞれの表示個数が対応する第1特別図柄の作動記憶数(第1特別図柄作動記憶ランプ34aの表示数)を表しており、遊技中の作動記憶数の変化に連動して表示個数も増減する。またマーカM1は、視覚的な判別を容易にするため第1特別図柄に対応するマーカM1が例えば円(○)の図形で表示されている。なお図37中(A)の例では、マーカM1が4つとも点灯表示されることで第1特別図柄の作動記憶数が4個であることを表している。
また演出図柄の変動表示中、例えば液晶表示器42の画面下部には第4図柄(図中に参照符号Z1,Z2を付す)が表示されている。この第4図柄Z1,Z2は、上記の左・中・右演出図柄に続く「第4の演出図柄」であり、演出図柄の変動表示中はこれに同期して変動表示されている。なお第4図柄Z1,Z2は、単純なマーク(例えば「□」の図形)に色彩を付しただけのものであり、例えばその色表示色を変化させることで変動表示を表現することができる。第4図柄Z1は、第1特別図柄に対応しており、第4図柄Z2は、第2特別図柄に対応している。
また第4図柄Z1については、はずれに対応する態様(例えば白色表示色)で停止表示されている。これは、結果表示演出が正しく行われており、パチンコ機1が正常に動作しているということを客観的に明らかにするためのものである。したがって、「はずれ」ではなく、実際に内部抽選の結果が「2ラウンド大当り」や「14ラウンド大当り」であれば、それらに対応する態様(例えば赤色表示色や緑色表示色等)で第4図柄Z1は停止表示される。
ここで、第2特別図柄についてはすでに変動表示が行われてため、液晶表示器42の画面下部では第2特別図柄に対応する第4図柄Z2が変動表示されており、第4図柄Z2は、その色表示色を変化させることで変動表示を表現している。
〔変動表示演出開始〕
図37中(B):例えば第1特別図柄の変動開始に同期して、液晶表示器42の表示画面上で3本の図柄列がスクロール変動することで変動表示演出が開始される(図柄演出実行手段、図柄演出表示手段)。すなわち、第1特別図柄の変動開始に同期して、液晶表示器42の表示画面内で左演出図柄、中演出図柄、右演出図柄の列が縦方向にスクロールする(流れる)ようにして変動表示演出が開始される。なお図中、演出図柄の変動表示は単に下向きの矢印で示されている。また変動表示中、個々の演出図柄が透けた状態で表示(透過表示)されることにより、このとき表示画面内には演出図柄の背景となる画像(背景画像)が視認しやすい状態で表示されている。
この場合の背景画像は、例えば浴衣を着こなした女性キャラクターが長椅子に腰掛け、夕涼みでもするかのようにリラックスしている風景を表現したものである。このような背景画像は、演出上での滞在モードが例えば「通常モード」であることを表現している。本実施形態において「通常モード」は、上記の変動時間短縮機能が非作動であり、また確率変動機能も非作動である通常状態に対応するものとする。この他にも演出上で各種のモードが設けられており、モードごとに風景や情景の異なる背景画像が用意されている(状態表示演出実行手段)。これらモードの違いは、内部的な「時間短縮状態」に対応するものであったり、「高確率状態」に対応するものであったりする。なお、内部状態別に対応するモードについてはさらに後述する。ここでは特に図示していないが、この後、例えば表示画面内にキャラクターやアイテム等の画像を表示させることで、予告演出が行われる態様であってもよい。
また、変動表示の開始により第1特別図柄作動記憶数が1つ消費されたことに伴い、上記のマーカM1が消去される演出が行われる。これにより、遊技者に対して「作動記憶を消費して変動表示が開始された」ということを演出上で伝達することができる。
また、演出図柄の変動表示中、液晶表示器42の画面下部では第4図柄Z1及びZ2が変動表示されており、第4図柄Z1及びZ2は、その色表示色を変化させることで変動表示を表現している。
〔左図柄停止〕
図37中(C):例えば、ある程度の時間(変動時間(4.5秒)の半分程度(約2秒))が経過すると、最初に左演出図柄が変動を停止する。この例では、画面の中段位置に数字の「8」を表す演出図柄が停止したことを表している。なお、ここでは背景画像の図示を省略している(これ以降も同様)。
〔作動記憶数減少時の演出例〕
ここで、先の図37中(B)に示されているように、変動開始に伴って第1特別図柄の作動記憶数が1個分減少するため、それに連動してマーカM1の表示個数が1個分減少されている。例えば、それまでに作動記憶数が4個あったとすると、マーカM1において最も以前(古い)の記憶数表示が1個だけ非表示となり、内部抽選によって消費される演出が合わせて行われる。これにより、第1特別図柄に関して作動記憶数が減少したことを演出上でも遊技者に教示することができる。
そして、図37中(C)の例においては、記憶順で先頭にあった作動記憶が消費されて残りが3個になったため、画面上に残った3つのマーカM1がそれぞれ1個分ずつ一方向(ここでは左方向)へずれていく演出が行われている。これにより、作動記憶数の変化の前後関係を正確に演出上で表現するとともに、遊技者に対して「作動記憶が消費されて1つ減った」ということを直感的に分かりやすく教示することができる。
〔右演出図柄停止〕
図37中(D):左演出図柄に続いて、その後に右演出図柄が変動を停止する。この例では、画面の中段位置に数字の「3」を表す演出図柄が停止したことを表している。
〔停止表示演出〕
図37中(E):第1特別図柄の停止表示に同期して、最後の中演出図柄が停止する。今回の内部抽選の結果がはずれ又は小当り1であって、第1特別図柄がはずれ又は小当り1の態様で停止表示される場合、演出図柄も同様にはずれ又は小当り1の態様で停止表示演出が行われる。すなわち、図示の例では、画面の中段位置に数字の「1」を表す演出図柄が停止したことを表しており、この場合、演出図柄の組み合わせは「8」−「1」−「3」のはずれ目であるため、今回の変動は「大当り」ではなく「はずれ又は小当り1」に該当したことが演出上で表現されている。
このとき、第4図柄Z1は、はずれ又は小当り1に対応する態様(例えば白色表示色又は青色表示色)で停止表示される。また、第1特別図柄に関し小当り1に当選していた場合、第2特別図柄の変動表示も同時期に終了するため、第4図柄Z2についても、はずれに対応する態様(例えば白色表示色)で停止表示される。なお、第1特別図柄に関しはずれであった場合は、第2特別図柄の変動表示は終了せずに継続して行われる。
以上は、1回の変動ごとに演出図柄を用いて行われる変動表示演出と結果表示演出(はずれ又は小当り1時)の一例である。このような演出を通じて、遊技者に当選に対する期待感を抱かせるとともに、最終的に内部抽選の結果を演出上で明確に教示することができる。
〔第1特別図柄に関し小当り2に当選した場合の演出例〕
図38は、通常モード(通常状態時)の第1特別図柄の小当り2時の変動表示及び停止表示に対応させた演出画像の例を示す連続図である。なお、ここでは、小当り2に当選した場合の第1特別図柄の変動について、演出図柄を用いて行われる変動表示演出と停止表示演出の一例を表している。この変動表示演出は、第1特別図柄が変動表示を開始してから、停止表示(確定停止を含む)するまでの間に行われる一連の演出に該当する。また停止表示演出は、特別図柄が停止表示されたことと、そのときの内部抽選の結果を演出図柄の組み合わせとして表す演出である。なお、第2特別図柄についてはすでに変動表示が行われている場合の演出を想定する。
図38(A):例えば、第1特別図柄が変動を開始する前の状態(デモ演出中でない状態)で、液晶表示器42の画面内には3本の演出図柄の列が大きく表示されている。このとき第1特別図柄の停止表示に合わせて、演出図柄も停止表示された状態にある。
液晶表示器42の画面下部では第2特別図柄に対応する第4図柄Z2が変動表示されており、第4図柄Z2は、その色表示色を変化させることで変動表示を表現している。
〔変動表示演出〕
図38中(B):例えば、第1特別図柄の変動開始に略同期して、液晶表示器42の画面上で左演出図柄、中演出図柄、右演出図柄の列が縦方向(例えば上から下)にスクロールするようにして変動表示演出が開始される。
〔停止表示演出〕
図38中(C):その後、しばらく時間が経過し、第1特別図柄の停止表示に同期して、最後の中演出図柄が停止する。今回の内部抽選の結果が小当り2であって、第1特別図柄が小当り2の態様で停止表示される場合、演出図柄も同様に小当り2の態様で停止表示演出が行われる。すなわち、図示の例では、画面の中段位置に文字の「祭りモード」を表す演出図柄が停止したことを表しており、この場合、演出図柄の組み合わせは「7」−「祭りモード」−「7」の小当り目であるため、今回の変動は「小当り2」に該当したことが演出上で表現されている。
このとき、第4図柄Z1は、小当り2に対応する態様(例えば黄色表示色)で停止表示される。また、第1特別図柄に関し小当り2に当選していた場合、第2特別図柄の変動表示も同時期に終了するため、第4図柄Z2についても、はずれに対応する態様(例えば白色表示色)で停止表示される。
〔モード移行演出〕
図38中(D):その後、小当り遊技(可変入賞装置の短時間の開閉動作)が開始され、その小当り遊技が終了するタイミング(終了処理中)において、この後に移行する内部状態を教示する内容の小当り終了演出が実行される。この例では、例えば画面内に「祭りモード突入」という文字情報が表示されている。このような小当り終了演出を実行することにより、小当り遊技終了後の特典として「時間短縮状態」に移行することを見かけ上で遊技者に教示することができる。
〔変動開始演出〕
図38中(E):その後、第2特別図柄の変動開始に略同期して、液晶表示器42の画面上で左演出図柄、中演出図柄、右演出図柄の列が縦方向(例えば上から下)にスクロールするようにして変動表示演出が開始される。すなわち、演出図柄に対応する特別図柄が第1特別図柄から第2特別図柄に切り替えられることとなる。
なお、この祭りモードが終了すると共に、すなわち、第2特別図柄の30回分の変動(はずれ時)が終了すると共に、第1特別図柄の1回の変動が終了するため、祭りモード中第4図柄Z1は常に色表示色を変化する変動表示しているのに対し,第4図柄Z2は1変動毎に変動表示と停止表示(白色表示色)を繰り返すこととなる。また、祭りモード中第1特別図柄の作動記憶数は変化することがないため、液晶表示器42の画面下部の第1特別図柄に対応するマーカM1は表示しなくてもよい。
〔第2特別図柄に関し30変動内に大当りに当選する場合の演出例〕
図39は、特定の条件を満たす場合に行われる第1特別図柄又は第2特別図柄の変動表示及び停止表示に対応させた演出画像の例を示す連続図である。具体的には、通常モード(通常状態時)又は祭りモード(時間短縮状態時)において、第2特別図柄に関し、30変動内に大当り(14ラウンド確変又は14ラウンド通常)に当選する場合に行われる第1特別図柄又は第2特別図柄の変動表示及び停止表示に対応させた演出画像の例を示す連続図である。なお、画面内で行われる変動表示演出の演出図柄に対応する特別図柄は、通常モード(通常状態時)においては、第1特別図柄に対応したものであり、祭りモード(時間短縮状態時)においては、第2特別図柄に対応したものとなる。ここでは、通常モード(通常状態時)に、第2特別図柄に関し、30変動内に大当り(14ラウンド確変又は14ラウンド通常)に当選する場合を想定する。
図39中(A):例えば、第1特別図柄の変動開始に略同期して、液晶表示器42の画面上で左演出図柄、中演出図柄、右演出図柄の列が縦方向(例えば上から下)にスクロールするようにして変動表示演出が開始される。
図39中(B):その後、ある程度の時間が経過し、第1特別図柄の停止表示に同期して、最後の中演出図柄が停止する。今回の内部抽選の結果がはずれであって、第1特別図柄がはずれの態様で停止表示されるにも関わらず、演出図柄ははずれの態様とは異なる態様で停止表示演出が行われる。図示の例では、画面の中段位置に文字の「花火モード」を表す演出図柄が停止し、演出図柄の組み合わせは「7」−「花火モード」−「7」になったことを表している。これにより、モードが移行したことが演出上で表現されている。
このとき、第4図柄Z1は、小当たり1に対応する態様(例えば青色表示色)で停止表示される。また、第1特別図柄に関し小当り1に当選していた場合、第2特別図柄の変動表示も同時期に終了するため、第4図柄Z2についても、はずれに対応する態様(例えば白色表示色)で停止表示される。
〔モード移行演出〕
図39中(C):その後、小当り遊技(可変入賞装置の短時間の開閉動作)が開始され、その小当り遊技が終了するタイミング(終了処理中)において、この後に移行する内部状態を教示する内容の小当り終了演出が実行される。この例では、例えば画面内に「花火モード突入」という文字情報が表示されている。このような小当り終了演出を実行することにより、大当りが近づいているといったことを、すなわち、大当り前兆モードに突入したことを見かけ上で遊技者に教示することができる。
〔変動開始演出〕
図39中(D):その後、第1特別図柄の変動開始に略同期して、液晶表示器42の画面上で左演出図柄、中演出図柄、右演出図柄の列が縦方向(例えば上から下)にスクロールするようにして変動表示演出が開始される。
〔前兆演出〕
なお、図示していないが、大当りまでのカウントダウン演出(前兆演出)を行ってもよい。具体的には、ハート形状の発光部41の内部に第2特別図柄に関する14ラウンド確変(又は通常)大当りまでの変動数を表示してもよい。
〔第1特別図柄に関し小当り3に当選した場合の演出例〕
図40は、通常モード(通常状態時)の第1特別図柄の小当り3時の変動表示及び停止表示に対応させた演出画像の例を示す連続図である。なお、ここでは、小当り3に当選した場合の第1特別図柄の変動について、演出図柄を用いて行われる変動表示演出と停止表示演出の一例を表している。また、花火モード(前兆モード)において、小当り2に当選した場合についても同様の演出をすることができる。この変動表示演出は、第1特別図柄が変動表示を開始してから、停止表示(確定停止を含む)するまでの間に行われる一連の演出に該当する。また停止表示演出は、特別図柄が停止表示されたことと、そのときの内部抽選の結果を演出図柄の組み合わせとして表す演出である。なお、第2特別図柄についてはすでに変動表示が行われている場合の演出を想定する。
〔変動表示演出〕
図40中(A):例えば、第1特別図柄の変動開始に略同期して、液晶表示器42の画面上で左演出図柄、中演出図柄、右演出図柄の列が縦方向(例えば上から下)にスクロールするようにして変動表示演出が開始される。
〔停止表示演出〕
図40中(B):その後、ある程度の時間が経過し、第1特別図柄の停止表示に同期して、最後の中演出図柄が停止する。今回の内部抽選の結果が小当り3であって、第1特別図柄が小当り3の態様で停止表示される場合、演出図柄も同様に小当り3の態様で停止表示演出が行われる。すなわち、図示の例では、画面の中段位置に文字の「ハートゾーン」を表す演出図柄が停止したことを表しており、この場合、演出図柄の組み合わせは「7」−「ハートゾーン」−「7」の小当り目であるため、今回の変動は「小当り3」に該当したことが演出上で表現されている。
このとき、第4図柄Z1は、小当り3に対応する態様(例えば赤色表示色)で停止表示される。また、第1特別図柄に関し小当り3に当選していた場合、第2特別図柄の変動表示も同時期に終了するため、第4図柄Z2についても、はずれに対応する態様(例えば白色表示色)で停止表示される。
〔モード移行演出〕
図40中(C):その後、小当り遊技(可変入賞装置の短時間の開閉動作)が開始され、その小当り遊技が終了するタイミング(終了処理中)において、この後に移行する内部状態を教示する内容の小当り終了演出が実行される。この例では、例えば画面内に「ハートゾーン突入」という文字情報が表示されている。このような小当り終了演出を実行することにより、小当り遊技終了後の特典として「時間短縮状態」に移行することを見かけ上で遊技者に教示することができる。
〔変動開始演出〕
図40中(D):その後、第2特別図柄の変動開始に略同期して、液晶表示器42の画面上で左演出図柄、中演出図柄、右演出図柄の列が縦方向(例えば上から下)にスクロールするようにして変動表示演出が開始される。すなわち、演出図柄に対応する特別図柄が第1特別図柄から第2特別図柄に切り替えられることとなる。
また、液晶画面の前面では、可動役物装置301及び可動役物装置302が可動することにより、発光部312及び発光部322が結合されて1つのハート形の形状が形成されている。このような可動役物装置による物理的な演出を合わせて実行することにより、遊技者に対して「通常モードとは現在の状態が異なる」ということを明確に教示することができる。なお本実施形態では、図示の「ハートゾーン演出」を表す画像が「確率変動機能作動中かつ変動時間短縮機能作動中(それぞれの作動回数10000回)」か、もしくは「確率変動機能非作動中かつ変動時間短縮機能作動時中(作動回数10000回)」のいずれかの状態に対応しているものとする。このように、2つの遊技状態で共通した態様の「ハートゾーン演出」を実行することにより、遊技者に対して大当りまで残りわずかであることを認識させることができる。
上記の例は、通常モード(通常状態時)における第1特別図柄の変動がはずれ又は小当り1〜3時についてのものであるが、第2特別図柄の変動が大当り(当選)時である場合には5変動にわたる変動表示演出中にリーチ演出が実行された後、結果表示演出において演出図柄が大当りの態様で停止表示される。このとき演出図柄の停止表示態様は、基本的には主制御CPU72によって内部的に選択された当選図柄(第1特別図柄表示装置34又は第2特別図柄表示装置35の停止表示態様)に対応させて選択される。
〔第2特別図柄に関し14ラウンド大当りに当選した場合の演出例〕
図41、図42は、特定の条件を満たした場合の演出中における第1特別図柄及び第2特別図柄の変動表示及び停止表示に対応させた演出画像の例を示す連続図である。具体的には、花火モード中における第1特別図柄及び第2特別図柄の変動表示及び停止表示に対応させた演出画像の例を示す連続図である。なお、ここでは、第2特別図柄に関し5変動後に14ラウンド大当りに当選する場合における、第1特別図柄の変動に対応した演出図柄を用いて行われる変動表示演出と停止表示演出、及び、リーチ演出の一例を表している。
図41中(A):例えば、第1特別図柄の変動開始に略同期して、液晶表示器42の画面上で左演出図柄、中演出図柄、右演出図柄の列が縦方向(例えば上から下)にスクロールするようにして変動表示演出が開始される。
図41中(B):例えば、ある程度の時間が経過し、第1特別図柄の停止表示に同期して、最後の中演出図柄が停止する。今回の内部抽選の結果が小当り1であって、第1特別図柄が小当り1の態様で停止表示されるにも関わらず、演出図柄は小当り1の態様とは異なる態様で停止表示演出が行われる。図示の例では、画面の中段位置に文字の「リーチ」を表す演出図柄が停止し、演出図柄の組み合わせは「7」−「リーチ」−「7」になったことを表している。これにより、これからリーチ演出が開始されることが演出上で表現されている。
図41中(C):その後、例えば画面内に「Battle開始!!」という文字情報が表示される。このような演出を実行することにより、遊技者に対して「バトルリーチ演出」が開始されることを教示することができる。
なお、第1特別図柄の変動開始に略同期して、液晶表示器42の画面左上隅で通常状態より小さくなった左演出図柄、中演出図柄、右演出図柄の列が縦方向(例えば上から下)にスクロールするようにして変動表示演出が開始される。
図41中(D):例えば左側に「提灯お化け」を模したキャラクターの画像が出現し、その右側に「女性キャラクター」の画像が出現し、中央位置に「VS」の文字の画像が出現する演出が行われる。これにより、遊技者に対してこれからそれぞれのキャラクターによるバトルリーチ演出が始まるということを教示することができる。
なお、第1特別図柄の停止表示に同期して、最後の中演出図柄が停止する。今回の内部抽選の結果が小当り1であって、第1特別図柄が小当り1の態様で停止表示されるにも関わらず、演出図柄は小当り1の態様とは異なる態様で停止表示演出が行われる。図示の例では、画面の左上隅の中段位置に文字の「VS」を表す演出図柄が停止し、演出図柄の組み合わせは「7」−「VS」−「7」になったことを表している。これにより、バトルリーチ演出が続行していくことが演出上で表現されている。
図42中(E):表示画面内では、例えば「提灯お化け」が口を大きくあけて「かみつき」の技を繰り出す演出が行われている。そして、女性キャラクターが驚いて逃げ出し、画面の右側へ消え去っていく演出が行われる。
なお、第1特別図柄の変動開始に略同期して、液晶表示器42の画面左上隅で通常状態より小さい左演出図柄、中演出図柄、右演出図柄の列が縦方向(例えば上から下)にスクロールするようにして変動表示演出が開始される。
また、この演出中に第1始動入賞口への入賞が発生したことで、主制御CPU72による制御上で第1特別図柄作動記憶数が1つ増加する。このため、第1特別図柄作動記憶数の増加に対応して作動記憶数を表すマーカM1が1つ点灯表示される。
図42中(F):その後、ある程度の時間が経過すると、表示画面内では、今度は「女性キャラクター」が団扇(武器)を取り出し、その団扇によって「提灯お化け」に立ち向かう準備をしながら気合いを貯めている演出が行われている。
なお、第1特別図柄の停止表示(小当り1の態様)に同期して、最後の中演出図柄(文字の「VS」)が停止する。図示の例では、画面の左上隅における演出図柄の組み合わせは「7」−「VS」−「7」になったことを表している。これにより、バトルリーチ演出が続行していくことが演出上で表現されている。
図42中(G):そして表示画面内では、いよいよ「提灯お化け」が口から長い舌を飛び出させる必殺技を繰り出し、「女性キャラクター」がその必殺技をうちわで迎え撃つ演出が行われている。この状態で「提灯お化け」が勝利すればはずれとなり、「女性キャラクター」が勝利すれば大当りとなる展開である。したがって、この局面はバトルリーチ演出の最終段階であり、遊技としても最も盛り上がる部分である。そのため、適宜カットイン予告や別の「女性キャラクター」が助けに入る助っ人登場予告等をこの場面で同時に行ってもよい。あるいは、演出切替ボタン45の押下操作を促す情報(「ボタンを押してね!」等の文字画像)を表示画面内に表示させ、それに応じて演出切替ボタン45が実際に押下操作されると、色付きセリフカットイン予告等の大当り信頼度を表す予告演出を合わせて実行することとしてもよい。
なお、第1特別図柄の停止表示(小当り1の態様)に同期して、最後の中演出図柄(文字の「VS」)が停止する。図示の例では、画面の左上隅における演出図柄の組み合わせは「7」−「VS」−「7」になったことを表している。これにより、バトルリーチ演出が続行していくことが演出上で表現されている。
図42中(H):その後、表示画面内では、「勝利!!」の文字とともに「女性キャラクター」が大きく表示され、「提灯お化け」が小さく表示されることで、大当り(当選)を意味する態様の結果表示演出が行われる。
なお、第1特別図柄の変動開始に略同期して、液晶表示器42の画面左上隅で通常状態より小さい左演出図柄、中演出図柄、右演出図柄の列が縦方向(例えば上から下)にスクロールするようにして変動表示演出が開始される。
図42中(I):表示画面内では、第1特別図柄及び第2特別図柄の停止表示に同期して演出図柄の停止表示(確定停止表示)が行われる。なお、ここでは、はずれ時の第1特別図柄に対応する演出図柄ではなく、14ラウンド大当り時の第2特別図柄に対応した演出図柄の停止表示が行われる。第1特別図柄のはずれ時や小当り1〜3時と同様に、第2特別図柄に対応する演出図柄の停止表示は、例えば左・中・右演出図柄をそれぞれ初期の大きさに復元した状態で行われる。図示の例では、画面内における演出図柄の組み合わせは「7」−「7」−「7」になったことを表している。このような停止表示演出を行うことで、最終的に当選したことを遊技者に対して教示することができる。
また、この場合に第4図柄Z1は、はずれ時の第1特別図柄に対応する態様(例えば白色表示色)、第4図柄Z2は、14ラウンド確変大当り時の第1特別図柄に対応する態様(例えば赤色表示色)で停止表示される。
〔大役中演出;特別遊技演出実行手段〕
次に図43〜図45は、「14ラウンド通常図柄」、あるいは「14ラウンド確変図柄」の大当り遊技中に実行される大役中演出の例を部分的に示す連続図である。
〔1ラウンド開始時〕
図43中(A):大当り遊技の1ラウンド目が開始されると、例えば画面内に「ROUND1」のラウンド数に対応する文字情報が表示されるとともに、大当り遊技中に固有の演出画像(例えば女性キャラクター)が表示される。また画面の右下隅位置には、今回の当選図柄に対応した演出図柄(ここでは数字の「7」)が表示されている。このように、大当り遊技中も引き続き当選図柄(いわゆる「残し目」)を表示しておくことで、遊技者に対して「14ラウンド通常図柄」、あるいは「14ラウンド確変図柄」のいずれに該当したかを遊技者に対して非開示としておくことができる。
〔11ラウンド〕
図43中(B):この後、大当り遊技が順調に進行し、11ラウンドに移行する。このとき、画面内には「ROUND11」のラウンド数に対応する文字情報が表示されるとともに、液晶画面に表示されている女性キャラクターSU0及び男性キャラクターSY0が徐々に拡大して表示される演出が実行される。このとき、液晶画面の中央部分には、「ボタンを押してハートが完成すればハートゾーン突入」という文字情報が表示される。ここで「ハートゾーン」とは、高確率状態かつ時間短縮状態のモードであるため、その後に移行される可能性のあるモードの説明を行うことにより、遊技者の緊張感を一気に高めることができる。
〔12ラウンド〕
図43中(C):その後、大当り遊技が12ラウンドに移行する。このとき、画面内には「ROUND12」のラウンド数に対応する文字情報が表示されるとともに、液晶画面に表示されている女性キャラクターSU0及び男性キャラクターSY0がさらに拡大して表示される演出が実行される。あわせて液晶画面の中央部分には、「チャンスは1回!!」という文字情報が表示される。これにより、演出切替ボタン45を押下する機会は1度しかないという遊技の説明を行うことができる。
〔13ラウンド〕
図43中(D):その後、大当り遊技が13ラウンドに移行する。このとき、画面内には「ROUND13」のラウンド数に対応する文字情報が表示されるとともに、画面全体が一気に暗転し、画面中央に「演出切替ボタン」の画像が突発的に表示される。「演出切替ボタン」の画像部分に関しては、暗転した画像ではなく、通常通りに着色された画像であるため、遊技者の注目を引き付けるとともに、遊技者の緊張感をより一層向上させることができる。
〔14ラウンド〕
図44中(E):そして、大当り遊技が14ラウンドに移行する。このとき、画面内には「ROUND14」のラウンド数に対応する文字情報が表示されるとともに、遊技者が演出切替ボタン45の押し込み操作を行うと、液晶画面の前面では、可動役物装置301及び可動役物装置302が可動することにより、発光部312及び発光部322が結合されて1つのハート形の形状が形成されている。また、それを契機としてハート形状の発光部312及び発光部322が発光状態となる。また液晶画面内では、例えばハート形状の発光部312及び発光部322の位置から一気に光線が発生したかのような演出が実行されている。このような態様の演出(状態開示演出)を実行することにより、遊技者に対して「ハートゾーン突入演出に成功した」という達成感及び満足感を抱かせることができる。
〔ハート役物演出〕
ここで、次回の14ラウンド通常図柄に当選するまでの大当り(複数回の14ラウンド確変+14ラウンド通常)の連荘数を示唆する演出を、ハート形状の発光部312及び発光部322を用いて行ってもよい。例えば、次回の14ラウンド通常大当りまで14ラウンド確変大当りを10回以上繰り返す場合は、ハート形状の発光部312及び発光部322を虹色(青色から赤色まで繰り返し変化させる)に点灯させたり、14ラウンド確変大当りを5回繰り返す場合は、赤色に点灯させたり、14ラウンド確変大当りに1回も当選しない場合は、白色に点灯させたりしてもよい。
このようにハート形状の発光部312及び発光部322を用いた演出を行うことにより、これから獲得できるであろう出玉の期待度を示唆させることができる。
〔ハートゾーン突入演出〕
図44中(F):その後、所定の個数を可変入賞装置に入賞させるか、所定の時間が経過すると大当り遊技が終了する。その後、遊技状態は「14ラウンド確変図柄」に対応した「高確率状態」かつ「時間短縮状態」に移行する。その際に、その遊技状態が移行したことを表現する演出が行われる。すなわち、図示の例では、ハート形状の発光部312及び発光部322の内部に位置する画面内に「ハートゾーン突入」という文字情報が表示されている。このようなモード移行演出を実行することにより、大当り遊技終了後の特典として「高確率状態」かつ「時間短縮状態」に移行することを見かけ上で遊技者に教示することができる。
〔変動開始演出〕
図44中(G):その後、第2特別図柄の変動開始に略同期して、ハート形状の発光部312及び発光部322がハートを形作っている状態で、液晶表示器42の画面上で左演出図柄、中演出図柄、右演出図柄の列が縦方向(例えば上から下)にスクロールするようにして変動表示演出が開始される。
なお、上記では「14ラウンド確変図柄」に当選した場合を説明したが、「14ラウンド通常図柄」に当選した場合について説明する。
〔13ラウンド〕
図45中(D):大当り遊技が13ラウンドに移行し、画面内には「ROUND13」のラウンド数に対応する文字情報が表示されるとともに、画面全体が一気に暗転し、画面中央に「演出切替ボタン」の画像が突発的に表示される。「演出切替ボタン」の画像部分に関しては、暗転した画像ではなく、通常通りに着色された画像であるため、遊技者の注目を引き付けるとともに、遊技者の緊張感をより一層向上させることができる。
〔14ラウンド〕
図45中(E):その後、大当り遊技が14ラウンドに移行する。このとき、画面内には「ROUND14」のラウンド数に対応する文字情報が表示されるとともに、遊技者が演出切替ボタン45の押し込み操作を行うと、それを契機としてハート形状の発光部312及び発光部322がそれぞれ離れていく状態となる。また液晶画面内では、液晶画面に表示されている女性キャラクターSU0及び男性キャラクターSY0が縮小して表示される演出が実行される。あわせて液晶画面の中央部分には、「残念…」という文字情報が表示される。このような態様の演出(状態開示演出)を実行することにより、遊技者に対して「ハートゾーン突入に失敗した」という認識を抱かせることができる。
〔祭りモード突入演出〕
図45中(F):その後、所定の個数を可変入賞装置に入賞させるか、所定の時間が経過すると大当り遊技が終了する。その後、遊技状態は「14ラウンド通常図柄」に対応した「時間短縮状態」に移行する。その際に、その遊技状態が移行したことを表現する演出が行われる。すなわち、図示の例では、画面内に「祭りモード突入」という文字情報が表示されている。このようなモード移行演出を実行することにより、大当り遊技終了後の特典として「時間短縮状態」に移行することを見かけ上で遊技者に教示することができる。
〔変動開始演出〕
図45中(G):その後、第2特別図柄の変動開始に略同期して、液晶表示器42の画面上で左演出図柄、中演出図柄、右演出図柄の列が縦方向(例えば上から下)にスクロールするようにして変動表示演出が開始される。
上記で説明したように、第1特別図柄については大当り決定乱数や大当り図柄乱数は上限値(例えば4個)まで記憶できるのに対し、第2特別図柄については無制限(3000個程度)に記憶することができる。この記憶されている第2特別図柄に関する大当り決定乱数や大当り図柄乱数に基づき、変動数ごとに大当りか否かの内部抽選結果は予め知ることができるため、モード移行はそれに基づいて行われることとなる。具体的なモード移行の遊技の流れについて説明する。
図46は、第2特別図柄に対応した遊技の流れを説明する図である。
図46の1段目には、第2特別図柄に関する当該変動(変動数「1」)の先の変動数が記されている。したがって、第2特別図柄に関する当該変動(変動数「1」)が終了した後、具体的には、第1特別図柄について小当り1の変動が終了し、小当り遊技が終了した後、次の変動数「2」の変動が開始されることとなる。
図46の2段目には、上記変動数に対応した第2特別図柄に関する内部抽選の結果が記されている。例えば、当該変動(変動数「1」)においては第2特別図柄に関する内部抽選の結果は「はずれ」であり、次の変動(変動数「2」)についても第2特別図柄に関する内部抽選の結果は「はずれ」であることを示している。他にも、変動数「3」〜「34」、「36」〜「42」、「44」〜「66」、「68」〜「96」、「98」〜に対応する第2特別図柄に関する内部抽選の結果は「はずれ」であることを示している。一方、変動数「35」、「43」、「67」に対応する第2特別図柄に関する内部抽選の結果は「14ラウンド確変図柄大当り」であり、変動数「97」に対応する第2特別図柄に関する内部抽選の結果は「14ラウンド通常図柄大当り」であることを示している。
図46の3段目には、上記変動数に対応したモードが記されている。例えば、当該変動(変動数「1」)においては「通常モード」での変動が行われ、次の変動(変動数「2」)についても「通常モード」での変動が行われることを示している。他にも、変動数「3」〜「5」、「128」〜についても「通常モード」での変動が行われることを示している。一方、変動数「35」に対応した第2特別図柄に関する内部抽選の結果が「14ラウンド確変図柄大当り」であることから、その30変動前である変動数「6」から変動数「35」までは「花火モード」での変動が行われる。また、変動数「35」に対応した第2特別図柄に関する内部抽選の結果が「14ラウンド確変図柄大当り」であることから、大当り遊技終了後の変動から次の「14ラウンド通常図柄大当り」の変動数まで、具体的には、変動数「36」〜「97」までは「ハートゾーン」での変動が行われる。そして、変動数「97」に対応した第2特別図柄に関する内部抽選の結果が「14ラウンド通常図柄大当り」であることから、大当り遊技終了後の変動から「時間短縮状態」が終了する変動数(規定変動回数:30回)まで、具体的には、変動数「98」〜「127」までは「祭りモード」での変動が行われる。
図46の4段目には、上記モードに対応した特別な演出が記されている。例えば、モードが「花火モード」に移行した場合、ハート形状の発光部41の内部に第2特別図柄に関する14ラウンド確変(又は通常)大当りまでの変動数を表示するといった「前兆演出」が行われる。また、「花火モード」中において、残り5変動で14ラウンド確変(又は通常)大当りになる場合、具体的には、変動数「31」〜「35」時に図41、図42で説明した「バトルリーチ演出」が行われる。また、「ハートゾーン」中において、次回の14ラウンド通常図柄に当選するまでの大当りの連荘数を示唆する「ハート役物演出」が行われる。具体的には、変動数「36」〜「43」に対応する「ハートゾーン」中においては、変動数「43」、「67」、「97」に対応した3連荘の大当りがあることから、ハート形状の発光部312及び発光部322が赤色に点灯する「ハート役物演出」が行われ、変動数「44」〜「67」に対応する「ハートゾーン」中においては、2連荘の大当りがあることから、ハート形状の発光部312及び発光部322が青色に点灯する「ハート役物演出」が行われる。一方、変動数「68」〜「97」に対応する「ハートゾーン」中においては、次回(変動数「97」)の変動で14ラウンド通常図柄に当選することから、ハート形状の発光部312及び発光部322が白色に点灯する「ハート役物演出」が行われる。
このようにして、本実施形態における遊技機1は、第1特別図柄が小当りに当選することで、通常モード(通常状態)中に第2特別図柄の変動表示を強制的に終了させ、次の第2特別図柄の変動表示を開始させ、それを繰り返し、第2特別図柄の大当りが近づくと花火モード(前兆モード)により遊技者に大当りが近づいていることを、例えば30変動分の長い前兆演出やバトルリーチ演出で実現している。このような1変動づつ大当りに近づく演出をすることで、内部的に存在する大当りに、第1始動入賞口に入賞させて1変動づつ近づいていくという新感覚の遊技性を提供することができる。
また、通常モード(通常状態中)に小当り2に当選した場合は、30回の変動だけではあるが第2特別図柄が高速で変動していることを、祭りモード(時間短縮状態中)に移行させる演出で表している。そして、小当り3や14ラウンド確変図柄に当選した場合は、次の大当りまで第2特別図柄が高速で変動していることを、ハートモードに移行させる演出で表している。このように一度に複数回分の変動を消化することで、一気に大当りに近づけることができ、第1特別図柄に関して一度の抽選に当選しただけで、第2特別図柄に関して複数回分の抽選を実行するといった新感覚の遊技性も提供することができる。
次に、以上の演出を具体的に実現するための制御手法の例について説明する。上述した変動表示演出やリーチ演出、各種モード演出、大当り中演出等は、いずれも以下の制御処理を通じて制御されている。
〔演出制御処理〕
図47は、演出制御CPU126により実行される演出制御処理の手順例を示すフローチャートである。この演出制御処理は、例えば図示しないリセットスタート(メイン)処理とは別にタイマ割込処理(割込管理処理)の中で実行される。演出制御CPU126は、リセットスタート処理の実行中に所定の割込周期(例えば数十μs〜数ms周期)でタイマ割込を発生させ、タイマ割込処理を実行する。
演出制御処理は、コマンド受信処理(ステップS400a)、第2特別図柄各種乱数記憶処理(ステップS400b)、作動記憶演出管理処理(ステップS401)、演出図柄管理処理(ステップS402)、表示出力処理(ステップS404)、ランプ駆動処理(ステップS406)、音響駆動処理(ステップS408)、演出乱数更新処理(ステップS410)及びその他の処理(ステップS412)のサブルーチン群を含む構成である。以下、各処理に沿って演出制御処理の基本的な流れを説明する。
ステップS400a:コマンド受信処理において、演出制御CPU126は主制御CPU72から送信される演出用のコマンドを受信する。また、演出制御CPU126は受信したコマンドを解析し、それらを種類別にRAM130のコマンドバッファ領域に保存する。なお、主制御CPU72から送信される演出用のコマンドには、例えば特図先判定演出コマンド、変動パターン先判定コマンド、(特別図柄)作動記憶数増加時演出コマンド、(特別図柄)作動記憶数減少時演出コマンド、始動口入賞音制御コマンド、デモ演出用コマンド、抽選結果コマンド、変動パターンコマンド、変動開始コマンド、停止図柄コマンド、図柄停止時コマンド、状態指定コマンド、ラウンド数コマンド、エラー通知コマンド、大当り決定乱数コマンド、大当り図柄乱数コマンド等がある。
ステップS400b:第2特別図柄各種乱数記憶処理では、演出制御CPU126は先のコマンド受信処理(ステップS400a)において受信した大当り決定乱数コマンド、大当り図柄乱数コマンドを主制御CPU72で記憶された大当り決定乱数、大当り図柄乱数と同一の値に復元し、RAM130の乱数記憶領域内の空きセクションにセットで順に保存する。なお、乱数記憶領域の読み出しはFIFO(First In First Out)形式である。
ステップS401:作動記憶演出管理処理では、演出制御CPU126は上述した記憶数表示演出や先読み予告演出の実行を制御する。
ステップS402:演出図柄管理処理では、演出制御CPU126は演出図柄を用いた変動表示演出や結果表示演出の内容を制御したり、可変入賞装置30の開閉動作時の演出内容を制御したりする。なお、演出図柄管理処理の内容については、別の図面を参照しながらさらに後述する。
ステップS404:表示出力処理では、演出制御CPU126は演出表示制御装置144(表示制御CPU146)に対して演出内容の基本的な制御情報(例えば、第1特別図柄及び第2特別図柄それぞれの作動記憶数、作動記憶演出パターン番号、先読み予告演出パターン番号、変動演出パターン番号、変動時予告演出番号、背景パターン番号等)を指示する。これにより、演出表示制御装置144(表示制御CPU146及びVDP152)は指示された演出内容に基づいて液晶表示器42による表示動作を制御する(各種の演出実行手段としての機能を果たす。)。
ステップS406:ランプ駆動処理では、演出制御CPU126はランプ駆動回路132に対して制御信号を出力する。これを受けてランプ駆動回路132は、制御信号に基づいて各種ランプ46〜52や盤面ランプ53、発光部41,312,322等を駆動(点灯又は消灯、点滅、輝度階調変化等)する。
ステップS408:次の音響駆動処理では、演出制御CPU126は音響駆動回路134に対して演出内容(例えば変動表示演出中やリーチ演出中、モード移行演出中、大当り演出中のBGM、音声データ等)を指示する。これにより、スピーカ54,55,56から演出内容に応じた音が出力される。
ステップS410:演出乱数更新処理では、演出制御CPU126はRAM130のカウンタ領域において各種の演出乱数を更新する。演出乱数には、例えば予告選択に用いられる乱数や通常の背景チェンジ抽選(演出抽選)に用いられる乱数等がある。
ステップS412:その他の処理では、例えば演出制御CPU126はランプ駆動回路132に対して、予め定められた所定のタイミング、例えばリーチ時、予告演出時、ボタン押下時、カットイン発生時、ハートゾーン演出時等の所定の可動契機が発生した場合に制御信号を出力する。これにより、可動役物装置は各種モータM3,M4等を駆動源として動作し、例えば液晶表示器42による画像の表示と同期して各種演出を実行したり、あるいは、可動役物装置が単独で演出上の動作を実行したりする。
以上の演出制御処理を通じて、演出制御CPU126はパチンコ機1における演出内容を統括的に制御することができる。次に、演出制御処理の中で実行される演出図柄管理処理の内容について説明する。
〔演出図柄管理処理〕
図48は、演出図柄管理処理の手順例を示すフローチャートである。演出図柄管理処理は、実行選択処理(ステップS500)、第1特別図柄演出図柄変動前処理(ステップS502)、第2特別図柄演出図柄変動前処理(ステップS503)、演出図柄変動中処理(ステップS504)、演出図柄停止表示中処理(ステップS506)及び可変入賞装置作動時処理(ステップS508)のサブルーチン群を含む構成である。以下、各処理に沿って演出図柄管理処理の基本的な流れを説明する。
ステップS500:実行選択処理において、演出制御CPU126は次に実行するべき処理(ステップS502〜ステップS508のいずれか)のジャンプ先を選択する。例えば、演出制御CPU126は次に実行するべき処理のプログラムアドレスをジャンプ先のアドレスとし、また戻り先のアドレスとして演出図柄管理処理の末尾を「ジャンプテーブル」にセットする。いずれの処理を次のジャンプ先として選択するかは、これまでに行われた処理の進行状況によって異なる。例えば、未だ第1特別図柄に関する変動表示演出を開始していない状況であれば、演出制御CPU126は次のジャンプ先として第1特別図柄演出図柄変動前処理(ステップS502)を選択し、未だ第2特別図柄に関する変動表示演出を開始していない状況であれば、演出制御CPU126は次のジャンプ先として第2特別図柄演出図柄変動前処理(ステップS503)を選択する。なお、第1及び第2特別図柄に関する変動表示演出を開始していない状況であれば、第2特別図柄演出図柄変動前処理(ステップS503)を第1特別図柄演出図柄変動前処理(ステップS502)よりも優先して次のジャンプ先に設定してもよい。
一方、既に第1又は第2特別図柄演出図柄変動前処理いずれかが完了していれば、演出制御CPU126は次のジャンプ先として演出図柄変動中処理(ステップS504)を選択し、演出図柄変動中処理まで完了していれば、次のジャンプ先として演出図柄停止表示中処理(ステップS506)を選択する。また可変入賞装置作動時処理(ステップS508)は、主制御CPU72において可変入賞装置管理処理(図13中のステップS5000)が選択された場合にのみジャンプ先として選択される。この場合、ステップS502〜ステップS506は実行されない。
ステップS502:第1特別図柄演出図柄変動前処理では、演出制御CPU126は第1特別図柄に対応する演出図柄を用いた変動表示演出を開始するための条件を整える作業を行う。またこの処理において、演出制御CPU126は各種の条件(抽選結果、当選種類、変動パターン、遊技状態等)に応じて演出の内容を選択する。その他にも演出制御CPU126は、パチンコ機1がいわゆる客待ち状態である場合のデモ演出の制御も行う。なお、具体的な処理の内容は、別のフローチャートを用いて後述する。
ステップS503:第2特別図柄演出図柄変動前処理では、演出制御CPU126は第2特別図柄に対応する演出図柄を用いた変動表示演出を開始するための条件を整える作業を行う。またこの処理において、演出制御CPU126は各種の条件(抽選結果、当選種類、変動パターン、遊技状態等)に応じて演出の内容を選択する。なお、具体的な処理の内容は、別のフローチャートを用いて後述する。
ステップS504:演出図柄変動中処理では、演出制御CPU126は必要に応じて演出表示制御装置144(表示制御CPU146)に指示する制御情報を生成する。例えば、演出図柄を用いた変動表示演出を実行中に演出切替ボタン45を用いた演出を行う場合、遊技者による演出ボタンの操作の有無を演出制御CPU126が監視するとともに、その結果に応じた演出内容(ボタン演出)の制御情報を表示制御CPU146に対して指示する。
ステップS506:演出図柄停止表示中処理では、演出制御CPU126は内部抽選の結果に応じた態様で演出図柄や動画像を用いた結果表示演出の内容を制御する。すなわち、演出制御CPU126は演出表示制御装置144(表示制御CPU146)に対して変動表示演出の終了と結果表示演出の実行を指示する。これを受けて演出表示制御装置144(表示制御CPU146)は、実際に液晶表示器42の表示画面内でそれまで実行していた変動表示演出を終了させ、結果表示演出を実行する。これにより、特別図柄の停止表示に略同期して結果表示演出が実行され、遊技者に対して内部抽選の結果を演出的に教示(開示、告知、報知等)することができる(図柄演出実行手段)。
ステップS508:可変入賞装置作動時処理では、演出制御CPU126は小当り中又は大当り中の演出内容を制御する。この処理において、演出制御CPU126は各種の条件(例えば当選種類)に応じて大役中演出の内容を選択する。例えば大分類で14ラウンドの大当りの場合、演出制御CPU126は液晶表示器42に表示する演出内容として、14ラウンドの大役中演出パターンを選択し、これを演出表示制御装置144(表示制御CPU146)に対して指示する。これにより、液晶表示器42の表示画面では大当り中演出の画像が表示されるとともに、ラウンドの進行に伴って演出内容が変化していくことになる。一方、例えば小当りの場合、演出制御CPU126は液晶表示器42に表示する演出内容として、小当りの特殊演出パターン(モード移行演出パターン)を選択し、これを演出表示制御装置144(表示制御CPU146)に対して指示する。
〔第1特別図柄に関する演出図柄変動前処理〕
図49は、第1特別図柄に関する演出図柄変動前処理の手順例を示すフローチャートである。以下、手順例に沿って説明する。
ステップS600:演出制御CPU126は、主制御CPU72からデモ演出用コマンドを受信したか否かを確認する。具体的には、演出制御CPU126はRAM130のコマンドバッファ領域にアクセスし、デモ演出用コマンドが保存されているか否かを確認する。その結果、デモ演出用コマンドが保存されていることを確認した場合(Yes)、演出制御CPU126はステップS602を実行する。
ステップS602:演出制御CPU126は、デモ選択処理を実行する。この処理では、演出制御CPU126はデモ演出パターンを選択する。デモ演出パターンは、パチンコ機1がいわゆる客待ち状態であることを表す演出の内容を規定したものである。
以上の手順を終えると、演出制御CPU126は演出図柄管理処理の末尾のアドレスに復帰する。そして演出制御CPU126はそのまま演出制御処理に復帰し、続く表示出力処理(図47中のステップS404)、ランプ駆動処理(図47中のステップS406)においてデモ演出パターンに基づいてデモ演出の内容を制御する。
一方、ステップS600においてデモ演出用コマンドが保存されていないことを確認すると(No)、演出制御CPU126は次にステップS604を実行する。
ステップS604:演出制御CPU126は、今回の変動がはずれ(非当選)であるか否かを確認する。具体的には、演出制御CPU126はRAM130のコマンドバッファ領域にアクセスし、非当選時の抽選結果コマンドが保存されているか否かを確認する。その結果、非当選時の抽選結果コマンドが保存されていることを確認した場合(Yes)、演出制御CPU126はステップS612を実行する。逆に、非当選時の抽選結果コマンドが保存されていないことを確認した場合(No)、演出制御CPU126はステップS606を実行する。なお、今回の変動がはずれか否かの確認は、抽選結果コマンドの他に変動パターンコマンドや停止図柄コマンドに基づいて行うことも可能である。すなわち、今回の変動パターンコマンドがはずれ通常変動に該当していれば、今回の変動がはずれであると判定することができる。あるいは、今回の停止図柄コマンドが非当選の図柄を指定するものであれば、今回の変動がはずれであると判定することができる。
ステップS606:抽選結果コマンドが非当選(はずれ)以外であれば(ステップS604:No)、次に演出制御CPU126は、今回の変動が大当りであるか否かを確認する。具体的には、演出制御CPU126はRAM130のコマンドバッファ領域にアクセスし、大当り時の抽選結果コマンドが保存されているか否かを確認する。その結果、大当り時の抽選結果コマンドが保存されていることを確認した場合(Yes)、演出制御CPU126はステップS610を実行する。逆に、大当り時の抽選結果コマンドが保存されていないことを確認した場合(No)、残るは小当り時の抽選結果コマンドだけであるので、この場合、演出制御CPU126はステップS608を実行する。なお、今回の変動が大当りであるか否かの確認もまた、変動パターンコマンドや停止図柄コマンドに基づいて行うことも可能である。すなわち、今回の変動パターンコマンドが大当り変動に該当していれば、今回の変動が大当りであると判定することができる。また今回の停止図柄コマンドが大当り図柄に該当していれば、今回の変動が大当りであると判定することができる。
ステップS608:演出制御CPU126は、小当り時変動演出パターン選択処理を実行する。この処理では、演出制御CPU126は主制御CPU72から受信した変動パターンコマンド(例えば、「C0H00H」〜「D0H7FH」)に基づいて、そのときの演出パターン番号を決定する。演出パターン番号は、変動パターンコマンドと対になって予め用意されており、演出制御CPU126は図示しない演出パターン選択テーブルを参照して、そのときの変動パターンコマンドに対応した演出パターン番号を選択することができる。
また演出パターン番号を選択すると、演出制御CPU126は図示しない演出テーブルを参照し、そのときの変動演出パターン番号に対応する演出図柄の変動スケジュール(変動時間)、停止表示の態様等を決定する。なお、ここで決定される演出図柄の種類は、全て「小当り時の図柄の組み合わせ」に該当するものとなっている。例えば、「7−祭りモード−7」や「7−ハートゾーン−7」といったモード移行を表す組み合わせとすることができる。
以上の手順は「小当り」に該当した場合であるが、14ラウンド大当り又は2ラウンド大当りに該当した場合、演出制御CPU126はステップS606で「大当り」であることを確認する(Yes)。この場合、演出制御CPU126はステップS610を実行する。
ステップS610:演出制御CPU126は、大当り時変動演出パターン選択処理を実行する。この処理では、演出制御CPU126は主制御CPU72から受信した変動パターンコマンド(例えば、「E0H00H」〜「F0H7FH」)に基づいて、そのときの演出パターン番号を決定する。ここで決定される演出図柄の種類は、上記の「大当りの組み合わせ」を構成するものの他に「2ラウンド大当り時の組み合わせ」を構成するものも含まれる。なお2ラウンド大当り時の組み合わせは、例えば上記のように数字の「1−2−3」や「3−5−7」のような規則性のある数字の組み合わせ(いわゆるチャンス当選目)とすることができる。また、大当り時演出パターン選択処理の中では、さらに大当り時停止図柄別に処理を分岐させてもよい。
また、非当選時の場合は以下の手順が実行される。すなわち、演出制御CPU126はステップS604ではずれであることを確認すると(Yes)、次にステップS612を実行する。
ステップS612:演出制御CPU126は、はずれ時変動演出パターン選択処理を実行する。この処理では、演出制御CPU126は主制御CPU72から受信した変動パターンコマンド(例えば、「A0H00H」〜「A6H7FH」)に基づいて、はずれ時の演出パターン番号を決定する。
はずれ時の演出パターン番号を選択すると、演出制御CPU126は図示しない演出テーブルを参照し、そのときの変動演出パターン番号に対応する演出図柄の変動スケジュール(変動時間)、停止表示の態様(例えば「7」−「2」−「4」等)を決定する。
以上のステップS608,ステップS610,ステップS612のいずれかの処理を実行すると、演出制御CPU126は次にステップS614を実行する。
ステップS614:演出制御CPU126は、時間短縮機能がONであるか否かを判定する。具体的には、演出制御CPU126はRAM130のコマンドバッファ領域にアクセスし、状態指定コマンドを確認して内部状態が時間短縮状態であるか否かを確認する。確認の結果、時間短縮機能がONであることを確認した場合(ステップS614:Yes)、演出制御CPU126はステップS616を実行する。一方、確認の結果、時間短縮機能がONではないことを確認した場合(ステップS614:No)、演出制御CPU126はステップS618を実行する。
ステップS616:演出制御CPU126は、第1特別図柄に関する演出図柄の変動表示演出及び停止表示演出を非表示に設定する。これは、内部状態が時間短縮状態である場合、すなわち、モードが祭りモード又はハートゾーンである場合、第2特別図柄に関する変動が主に行われているからである。例えば、祭りモードにおいては、第2特別図柄に関する変動が30回行われるのに対し、その30変動中に第1特別図柄に関する変動は1回しか行われなかったり、ハートゾーンにおいては、第2特別図柄に関して大当りになるまで変動が行われるのに対し、第1特別図柄はその大当り時の変動が終了する時点に強制的に変動が終了し1回しか変動が行われなかったりする。したがって、時間短縮状態にある場合、第1特別図柄に対応する演出図柄の変動表示演出及び停止表示演出は実行されない設定が行われる。
ステップS618:演出制御CPU126は、第1特別図柄に関する演出図柄の変動表示演出及び停止表示演出を表示に設定する。これは、内部状態が時間短縮状態でない場合、すなわち、モードが通常モード又は花火モードである場合、第1特別図柄に関する変動が主に行われているからである。
ステップS620:演出制御CPU126は、じゃんけんリーチフラグがONであるか否かを確認する。具体的には、演出制御CPU126はRAM130のフラグ領域にアクセスし、じゃんけんリーチフラグに値(01H)がセットされているか否かを確認する。確認の結果、じゃんけんリーチフラグがONであることを確認した場合(ステップS620:Yes)、演出制御CPU126はステップS622を実行する。一方、確認の結果、じゃんけんリーチフラグがONではないことを確認した場合(ステップS620:No)、演出制御CPU126は演出図柄管理処理(図48)に復帰する。
ステップS622:演出制御CPU126は、じゃんけんリーチ演出パターン選択処理を実行する。この処理では、演出制御CPU126は今回の変動表示演出中に実行するべきじゃんけんリーチ演出の内容を選択する。じゃんけんリーチ演出の内容は、第2特別図柄に関する大当りまでの変動数に基づいて決定される。上記のようにじゃんけんリーチ演出は、最終的に大当りになる可能性があることを複数の変動にわたり連続的に演出するものである(図41又は図42)。
以上の手順を終えると、演出制御CPU126は演出図柄管理処理(末尾アドレス)に復帰する。これにより、その後の演出図柄変動中処理(図48中のステップS504)において、実際に選択された変動演出パターンに基づいて変動表示演出及び結果表示演出が実行されるとともに(図柄演出実行手段)、各種演出パターンに基づいて演出が実行される。
〔第2特別図柄に関する演出図柄変動前処理〕
図50は、第2特別図柄に関する演出図柄変動前処理の手順例を示すフローチャートである。以下、手順例に沿って説明する。
ステップS700:演出制御CPU126は、第2特別図柄記憶エリアシフト処理を実行する。この処理では、演出制御CPU126はRAM130の乱数記憶領域に記憶されている抽選用乱数(大当り決定乱数、大当り図柄乱数)を読み出す。このとき演出制御CPU126は先頭のセクションから順に乱数を読み出して消去(消費)した後、残った乱数を1つずつ前のセクションに移動(シフト)させる。読み出した乱数は、例えば別の一時記憶領域に保存される。一時記憶領域に保存された各乱数は、次の大当り判定処理で内部抽選に使用される。演出制御CPU126は次にステップS702を実行する。
ステップS702:演出制御CPU126は、当該変動時に関する第2特別図柄当り判定処理を実行する。この処理では、演出制御CPU126は、主制御CPU72が大当り判定処理(ステップS2300)で設定した大当り値の範囲と同一の範囲を設定し、この範囲内に読み出した乱数値(大当り決定乱数値)が含まれるか否かを、大当り判定処理(ステップS2300)と同一の方法で判断する。そして、このとき読み出した乱数値が大当り値の範囲内に含まれていれば、演出制御CPU126はRAM130のフラグ領域に大当りフラグ(01H)をセットする。
なお、この処理は、演出制御CPU126はRAM130のコマンドバッファ領域にアクセスし、当該変動時の第2特別図柄の抽選結果コマンドを確認することで省略することができる。演出制御CPU126は次にステップS704を実行する。
ステップS704:演出制御CPU126は、今回の変動がはずれ(非当選)であるか否かを確認する。具体的には、演出制御CPU126は、RAM130のフラグ領域にアクセスし、大当りフラグ(01H)がセットされているか否か、又は、RAM130のコマンドバッファ領域にアクセスし、非当選時の抽選結果コマンドが保存されているか否かを確認する。その結果、今回の変動がはずれ(非当選)であることを確認した場合(Yes)、演出制御CPU126はステップS708を実行する。逆に、今回の変動がはずれ(非当選)ではないことを確認した場合(No)、演出制御CPU126はステップS706を実行する。なお、今回の変動がはずれか否かの確認は、抽選結果コマンドの他に変動パターンコマンドや停止図柄コマンドに基づいて行うことも可能である。すなわち、今回の変動パターンコマンドがはずれ通常変動に該当していれば、今回の変動がはずれであると判定することができる。あるいは、今回の停止図柄コマンドが非当選の図柄を指定するものであれば、今回の変動がはずれであると判定することができる。
ステップS706:演出制御CPU126は、大当り時変動演出パターン選択処理を実行する。この処理では、演出制御CPU126は主制御CPU72から受信した変動パターンコマンドに基づいて、そのときの演出パターン番号を決定する。
大当り時の演出パターン番号を選択すると、演出制御CPU126は図示しない演出テーブルを参照し、そのときの変動演出パターン番号に対応する演出図柄の変動スケジュール(変動時間)、停止表示の態様(例えば「7」−「7」−「7」等)を決定する。
ステップS708:演出制御CPU126は、はずれ時変動演出パターン選択処理を実行する。この処理では、演出制御CPU126は主制御CPU72から受信した変動パターンコマンドに基づいて、はずれ時の演出パターン番号を決定する。
はずれ時の演出パターン番号を選択すると、演出制御CPU126は図示しない演出テーブルを参照し、そのときの変動演出パターン番号に対応する演出図柄の変動スケジュール(変動時間)、停止表示の態様(例えば「7」−「2」−「4」等)を決定する。
以上のステップS706、ステップS708のいずれかの処理を実行すると、演出制御CPU126は次にステップS710を実行する。
ステップS710:演出制御CPU126は、当該変動時のモードがハートゾーンであるか否かを確認する。具体的には、演出制御CPU126はRAM130のフラグ領域にアクセスし、モードフラグの値を確認する。ここで、モードフラグの値として、通常モードである場合には00H、花火モードである場合には01H、祭りモードである場合には02H、ハートゾーンである場合には03Hがセットされることと想定する。したがって、演出制御CPU126はRAM130のモードフラグに03Hがセットされているか否かを確認する。確認の結果、当該変動時のモードがハートゾーンである場合(ステップS710:Yes)、演出制御CPU126は次にステップS722を実行する。一方、確認の結果、当該変動時のモードがハートゾーンでない場合(ステップS710:No)、演出制御CPU126は次にステップS712を実行する。
ステップS712:演出制御CPU126は、第2特別図柄に関する先の30回分の変動について、その30変動内の変動に関する第2特別図柄当り判定処理を実行する。この処理では、演出制御CPU126は、主制御CPU72が大当り判定処理(ステップ「2300)で設定した大当り値の範囲と同一の範囲を設定し、この範囲内にRAM130の乱数記憶領域に記憶されている先の30変動分の乱数値(大当り決定乱数値)と設定した大当り値の範囲とを比較する。演出制御CPU126は次にステップS714を実行する。
ステップS714:演出制御CPU126は、先の当り判定処理(ステップS712)について、30変動内に当選結果が大当りの変動が含まれるか否かを確認する。確認の結果、30変動内に当選結果が大当りの変動がある場合(ステップS714:Yes)、演出制御CPU126は次にステップS716を実行する。一方、確認の結果、30変動内に当選結果が大当りの変動がない場合(ステップS714:No)、演出制御CPU126は次にステップS718を実行する。
ステップS716:演出制御CPU126は、モードを花火モードに設定する。具体的には、演出制御CPU126は花火モード突入時の演出(図39)を設定し、背景を花火モードに変更し、RAM130のフラグ領域のモードフラグの値を01Hにセットする。演出制御CPU126は次にステップS718を実行する。
ステップS718:演出制御CPU126は、時間短縮機能がONであるか否かを判定する。具体的には、演出制御CPU126はRAM130のコマンドバッファ領域にアクセスし、状態指定コマンドを確認して内部状態が時間短縮状態であるか否かを確認する。確認の結果、時間短縮機能がONであることを確認した場合(ステップS718:Yes)、演出制御CPU126はステップS722を実行する。一方、確認の結果、時間短縮機能がONではないことを確認した場合(ステップS718:No)、演出制御CPU126は次にステップS720を実行する。
ステップS720:演出制御CPU126は、第2特別図柄に関する演出図柄の変動表示演出及び停止表示演出を非表示に設定する。これは、内部状態が時間短縮状態でない場合、すなわち、モードが通常モード又は花火モードである場合、第1特別図柄に関する変動が主に行われているからである。演出制御CPU126は次にステップS724を実行する。
ステップS722:演出制御CPU126は、第2特別図柄に関する演出図柄の変動表示演出及び停止表示演出を表示に設定する。これは、内部状態が時間短縮状態である場合、すなわち、モードが祭りモード又はハートゾーンである場合、第2特別図柄に関する変動が主に行われているからである。演出制御CPU126は演出図柄管理処理(図48)に復帰する。
ステップS724:演出制御CPU126は、第2特別図柄に関する5回先の変動について、その5変動先の変動に関する第2特別図柄当り判定処理を実行する。この処理では、演出制御CPU126は、主制御CPU72が大当り判定処理(ステップS2300)で設定した大当り値の範囲と同一の範囲を設定し、この範囲内にRAM130の乱数記憶領域に記憶されている5変動先の乱数値(大当り決定乱数値)と設定した大当り値の範囲とを比較する。演出制御CPU126は次にステップS726を実行する。
ステップS726:演出制御CPU126は、先の当り判定処理(ステップS724)について、5変動先の当選結果が大当りの変動であるか否かを確認する。確認の結果、5変動先の当選結果が大当りの変動である場合(ステップS726:Yes)、演出制御CPU126は次にステップS728を実行する。一方、確認の結果、5変動先の当選結果が大当りの変動でない場合(ステップS72:No)、演出制御CPU126は演出図柄管理処理(図48)に復帰する。
ステップS728:演出制御CPU126は、じゃんけんフラグをONにする。具体的には、RAM130のフラグ領域のじゃんけんリーチフラグに値(01H)をセットする。
以上の手順を終えると、演出制御CPU126は演出図柄管理処理(末尾アドレス)に復帰する。これにより、その後の演出図柄変動中処理(図48中のステップS504)において、実際に選択された変動演出パターンに基づいて変動表示演出及び結果表示演出が実行されるとともに(図柄演出実行手段)、各種演出パターンに基づいて演出が実行される。
〔可変入賞装置作動時処理〕
図51は、可変入賞装置作動時処理の手順例を示すフローチャートである。
この処理において演出制御CPU126は、可変入賞装置作動時に実行するべき各種の演出内容を設定することができる。以下、手順例に沿って説明する。
ステップS800:演出制御CPU126は、当選図柄が14ラウンド確変図柄であるか否かを確認する。具体的には、演出制御CPU126はRAM130のコマンドバッファ領域にアクセスし、第2特別図柄に関する停止図柄コマンドが14ラウンド確変図柄のコマンドに対応する値(B2H01H)であるか否かを確認する。確認の結果、当選図柄が14ラウンド確変図柄である場合(ステップS800:Yes)、演出制御CPU126は次にステップS802を実行する。一方、確認の結果、当選図柄が14ラウンド確変図柄でない場合(ステップS800:No)、演出制御CPU126は次にステップS806を実行する。
ステップS802:演出制御CPU126は、ハートゾーン突入設定処理を実行する。具体的には、図43、図44に示した大役中演出の内容を設定する。例えば、演出制御CPU126は液晶表示器42に表示する演出内容として、ハートゾーン突入時の大役中演出パターンを選択し、これを演出表示制御装置144(表示制御CPU146)に対して指示する。これにより、液晶表示器42の表示画面では大当り中演出の画像が表示されるとともに、ラウンドの進行に伴って演出内容が変化していくことになる。演出制御CPU126は次にステップS804を実行する。
ステップS804:演出制御CPU126は、モードをハートゾーンに設定する。具体的には、演出制御CPU126はRAM130のフラグ領域のモードフラグの値を03Hにセットする。なお、この処理は、初回だけ実行することが好ましい。演出制御CPU126は次にステップS806を実行する。
ステップS806:演出制御CPU126は、当選図柄が14ラウンド通常図柄であるか否かを確認する。具体的には、演出制御CPU126はRAM130のコマンドバッファ領域にアクセスし、第2特別図柄に関する停止図柄コマンドが14ラウンド通常図柄のコマンドに対応する値(B2H02H)であるか否かを確認する。確認の結果、当選図柄が14ラウンド通常図柄である場合(ステップS806:Yes)、演出制御CPU126は次にステップS808を実行する。一方、確認の結果、当選図柄が14ラウンド通常図柄でない場合(ステップS806:No)、演出制御CPU126は次にステップS812を実行する。
ステップS808:演出制御CPU126は、祭りモード突入設定処理を実行する。具体的には、図43、図45に示した大役中演出の内容を設定する。例えば、演出制御CPU126は液晶表示器42に表示する演出内容として、祭りモード突入時の大役中演出パターンを選択し、これを演出表示制御装置144(表示制御CPU146)に対して指示する。これにより、液晶表示器42の表示画面では大当り中演出の画像が表示されるとともに、ラウンドの進行に伴って演出内容が変化していくことになる。演出制御CPU126は次にステップS810を実行する。
ステップS810:演出制御CPU126は、モードを祭りモードに設定する。具体的には、演出制御CPU126はRAM130のフラグ領域のモードフラグの値を02Hにセットする。なお、この処理は、初回だけ実行することが好ましい。演出制御CPU126は次にステップS812を実行する。
ステップS812:演出制御CPU126は、小当り図柄が小当り2図柄であるか否かを確認する。具体的には、演出制御CPU126はRAM130のコマンドバッファ領域にアクセスし、第1特別図柄に関する停止図柄コマンドが小当り2図柄のコマンドに対応する値(B3H01H)であるか否かを確認する。確認の結果、小当り図柄が小当り2図柄である場合(ステップS812:Yes)、演出制御CPU126は次にステップS814を実行する。一方、確認の結果、小当り図柄が小当り2図柄でない場合(ステップS812:No)、演出制御CPU126は次にステップS814を実行する。
ステップS814:演出制御CPU126は、祭りモード突入設定処理を実行する。具体的には、図38(D)に示した小当り中演出の内容を設定する。例えば、演出制御CPU126は液晶表示器42に表示する演出内容として、祭りモード突入時の小当り中演出パターンを選択し、これを演出表示制御装置144(表示制御CPU146)に対して指示する。これにより、液晶表示器42の表示画面では小当り中演出の画像が表示され演出内容が変化していくことになる。演出制御CPU126は次にステップS816を実行する。
ステップS816:演出制御CPU126は、モードを祭りモードに設定する。具体的には、演出制御CPU126はRAM130のフラグ領域のモードフラグの値を02Hにセットする。なお、この処理は、初回だけ実行することが好ましい。演出制御CPU126は次にステップS818を実行する。
ステップS818:演出制御CPU126は、小当り図柄が小当り3図柄であるか否かを確認する。具体的には、演出制御CPU126はRAM130のコマンドバッファ領域にアクセスし、第1特別図柄に関する停止図柄コマンドが小当り3図柄のコマンドに対応する値(B3H02H)であるか否かを確認する。確認の結果、小当り図柄が小当り3図柄である場合(ステップS818:Yes)、演出制御CPU126は次にステップS820を実行する。一方、確認の結果、小当り図柄が小当り3図柄でない場合(ステップS818:No)、演出制御CPU126は演出図柄管理処理(図48)に復帰する。
ステップS820:演出制御CPU126は、ハートゾーン突入設定処理を実行する。具体的には、図40(C)に示した小当り中演出の内容を設定する。例えば、演出制御CPU126は液晶表示器42に表示する演出内容として、ハートゾーン突入時の小当り中演出パターンを選択し、これを演出表示制御装置144(表示制御CPU146)に対して指示する。これにより、液晶表示器42の表示画面では小当り中演出の画像が表示され演出内容が変化していくことになる。演出制御CPU126は次にステップS822を実行する。
ステップS822:演出制御CPU126は、モードをハートゾーンに設定する。具体的には、演出制御CPU126はRAM130のフラグ領域のモードフラグの値を03Hにセットする。なお、この処理は、初回だけ実行することが好ましい。
以上の手順を終えると、演出制御CPU126は演出図柄管理処理(末尾アドレス)に復帰する。
本発明は上述した一実施形態に制約されることなく、種々に変形して実施することができる。一実施形態で挙げた変動パターンテーブルの選択手法は好ましい例示であり、これに限定されるものではない。
また、一実施形態で挙げた各種演出の態様は例示であり、「ハートゾーン演出」や各種「モード演出」等はその他の態様で実施してもよい。
また、パチンコ機1の構造や盤面構成等は図示のものも含めて好ましい例示であり、これらを適宜に変形可能であることはいうまでもない。
1 パチンコ機
8 遊技盤
8a 遊技領域
20 始動ゲート
26 上始動入賞口
28 可変始動入賞装置
28a 下始動入賞口
33 普通図柄表示装置
33a 普通図柄作動記憶ランプ
34 第1特別図柄表示装置
35 第2特別図柄表示装置
34a 第1特別図柄作動記憶ランプ
38 遊技状態表示装置
42 液晶表示器
70 主制御装置
72 主制御CPU
74 ROM
76 RAM
124 演出制御装置
126 演出制御CPU

Claims (3)

  1. 遊技中に第1抽選契機が発生すると、遊技者の利益に関わる第1内部抽選に必要な第1抽選要素を取得する第1抽選要素取得手段と、
    遊技中に前記第1抽選契機とは別の第2抽選契機が発生すると、遊技者の利益に関わる第2内部抽選に必要な第2抽選要素を取得する第2抽選要素取得手段と、
    前記第1抽選要素取得手段により取得された前記第1抽選要素を取得された順番に記憶する第1抽選要素記憶手段と、
    前記第2抽選要素取得手段により取得された前記第2抽選要素を取得された順番に記憶する第2抽選要素記憶手段と、
    前記第1抽選要素記憶手段により記憶されている前記第1抽選要素を消費して前記第1内部抽選を実行する第1内部抽選実行手段と、
    前記第2抽選要素記憶手段により記憶されている前記第2抽選要素を消費して前記第2内部抽選を実行する第2内部抽選実行手段と、
    前記第1抽選要素記憶手段により記憶が可能な前記第1抽選要素の数を第1の上限個数に設定する第1上限個数設定手段と、
    前記第2抽選要素記憶手段により記憶が可能な前記第2抽選要素の数を前記第1の上限個数より大きく、かつ、電源投入時から電源断時までの1動作周期時間内にて、記憶内の前記第2抽選要素を消費し尽くすことが困難な第2上限個数に設定する第2上限個数設定手段と、
    前記第1内部抽選実行手段により前記第1内部抽選が実行されると、所定の第1変動時間にわたって第1特別図柄を変動表示させた後に、前記第1内部抽選実行手段で決定された結果を表す態様で前記第1特別図柄を停止表示させる第1特別図柄表示手段と、
    前記第2内部抽選実行手段により前記第2内部抽選が実行されると、所定の第2変動時間にわたって第2特別図柄を変動表示させた後に、前記第2内部抽選実行手段で決定された結果を表す態様で前記第2特別図柄を停止表示させる第2特別図柄表示手段と、
    前記第1特別図柄表示手段により非当選以外の態様で前記第1特別図柄が停止表示された場合、又は、前記第2特別図柄表示手段により非当選以外の態様で前記第2特別図柄が停止表示された場合、規定期間にわたり特別な入賞の発生が不能な閉止状態から、前記特別な入賞の発生が可能な開放状態に変化する開放動作を行う可変入賞手段と、
    前記第1特別図柄表示手段により前記第1特別図柄が変動表示される前記第1変動時間の長さに関して、第1基本変動パターン及び第1特殊変動パターンを含む複数種類の変動パターンを予め規定する第1変動パターン規定手段と、
    前記第2特別図柄表示手段により前記第2特別図柄が変動表示される前記第2変動時間の長さに関して、第2基本変動パターン及び第2特殊変動パターンを含む複数種類の変動パターンを予め規定する第2変動パターン規定手段と、
    前記第1特別図柄表示手段による前記第1特別図柄の変動表示の実行に際して、前記第1変動パターン規定手段により規定された複数種類の前記変動パターンの中からいずれかを選択する第1変動パターン選択手段と、
    前記第2特別図柄表示手段による前記第2特別図柄の変動表示の実行に際して、前記第2変動パターン規定手段により規定された複数種類の前記変動パターンの中からいずれかを選択する第2変動パターン選択手段と、
    前記第1変動パターン規定手段により規定された前記第1基本変動パターンが前記第1変動パターン選択手段により選択される条件にある場合、前記第2変動パターン規定手段により規定された前記第2特殊変動パターンのみを前記第2変動パターン選択手段により選択可能として設定し、又は、前記第2変動パターン規定手段により規定された前記第2特殊変動パターンが前記第2変動パターン選択手段により選択される条件にある場合、前記第1変動パターン規定手段により規定された前記第1基本変動パターンのみを前記第1変動パターン選択手段により選択可能として設定する通常時変動パターン選択設定手段と、
    前記第2変動パターン規定手段により規定された前記第2基本変動パターンが前記第2変動パターン選択手段により選択される条件にある場合、前記第1変動パターン規定手段により規定された前記第1特殊変動パターンのみを前記第1変動パターン選択手段により選択可能として設定し、又は、前記第1変動パターン規定手段により規定された前記第1特殊変動パターンが前記第1変動パターン選択手段により選択される条件にある場合、前記第2変動パターン規定手段により規定された前記第2基本変動パターンのみを前記第2変動パターン選択手段により選択可能として設定する特殊時変動パターン選択設定手段と、
    前記第2変動パターン選択手段により前記第2特殊変動パターンが選択された場合、前記第2特別図柄表示手段による前記第2特別図柄の前記第2変動時間にわたる変動表示を、前記第1特別図柄表示手段により前記非当選以外の態様で前記第1特別図柄が停止表示された時点で終了させる第2特別図柄表示終了手段と
    を備えることを特徴とする遊技機。
  2. 請求項1に記載の遊技機において、
    前記第1変動パターン選択手段により前記第1特殊変動パターンが選択された場合、前記第1特別図柄表示手段による前記第1特別図柄の前記第1変動時間にわたる変動表示を、前記第2特別図柄表示手段による前記第2特別図柄の変動表示及び停止表示が所定の規定回数行われた時点、又は、前記第特別2図柄表示手段により非当選以外の態様で前記第2特別図柄が停止表示された時点で終了させる第1特別図柄表示終了手段をさらに備えることを特徴とする遊技機。
  3. 請求項1又は2に記載の遊技機において、
    前記第2内部抽選実行手段により前記第2抽選要素が消費される前に、最初に消費される予定の前記第2抽選要素から所定の個数後に消費される予定の前記第2抽選要素までの複数の前記第2抽選要素について、前記第2内部抽選の結果をそれぞれ事前に判定する先判定手段と、
    前記先判定手段による事前判定の結果、複数の前記第2抽選要素のいずれかに前記非当選以外を表す特定の先判定結果が含まれている場合、前記特定の先判定結果に対応する前記第2抽選要素が消費されるまでの間に行われる前記第2特別図柄の変動表示及び停止表示に際し、前記第2抽選要素の中に前記非当選以外の結果が存在していることを表現する前兆演出を実行する前兆演出実行手段と
    をさらに備えることを特徴とする遊技機。
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