以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、例えばカラオケ店舗において利用されるカラオケシステムに対して、本発明を適用した場合の実施形態である。
[1.カラオケシステムの構成及び動作の概要]
始めに、図1乃至図3を参照して、本実施形態のカラオケシステムの構成の概要について説明する。図1は、本実施形態のカラオケシステムSの概要構成例を示す図である。なお、図1の例では、説明の便宜上、カラオケ店舗のカラオケルーム(客室)を1室のみ示す。実際には、カラオケ店舗には、複数のカラオケルームがある。また、図1に示す例では、1室のカラオケルームには、リモコン1及びカラオケ装置2がそれぞれ1台ずつ設けられている。なお、カラオケ装置を、以下、「コマンダ」という。
図1に示すように、カラオケシステムSは、リモコン1、コマンダ2、及び管理サーバ3を含んで構成される。管理サーバ3には、携帯端末T1〜T4が携帯基地局B及びネットワークNWを介して接続可能になっている。つまり、管理サーバ3は、複数の携帯端末T1〜T4により利用可能である。携帯端末T1〜T4は、本発明における携帯端末装置の一例である。携帯端末T1〜T4は、それぞれ、カラオケシステムSを利用するユーザにより所有される。ネットワークNWは、例えば、インターネット、携帯通信網、及びゲートウェイ等により構成される。管理サーバ3は、インターネットに接続されており、Webサーバとしての機能を有する。なお、以下では、携帯端末T1〜4を代表して、携帯端末T1について説明する。
リモコン1は、コマンダ2に向けて選曲を要求する専用の選曲装置である。また、リモコン1は、ナビ端末又は検索端末ともいう。また、リモコン1は、無線LANのアクセスポイントAP及び有線LANを介してコマンダ2と通信を行うことができる。ここで、リモコン1は、同じカラオケルーム内に設置されたコマンダ2との間で対応付けが行われている。なお、対応付けは、くくり付け、又はペアリングとも呼ばれる。また、リモコン1は、赤外線通信によりコマンダ2と通信を行うことができる。更に、リモコン1は、無線LAN、有線LAN、ルータR及びインターネットを介して管理サーバ3へ接続し通信を行うことができる。
コマンダ2は、予約されたカラオケ曲を演奏する演奏装置である。また、コマンダ2は、有線LAN、ルータR及びインターネットを介して管理サーバ3へ接続し通信を行うことができる。
ユーザは、カラオケ店舗のカラオケルーム内でカラオケ曲を歌唱するとき、コマンダ2に歌唱を採点させることができる。コマンダ2は、ユーザによるカラオケ曲の歌唱を採点するとき、複数種類の歌唱技能について採点を行う。採点される歌唱技能としては、例えば、音程、ビブラート、しゃくり等がある。ここで、しゃくりとは、例えば、或る音程から高さの異なる音へ音を滑らせるようして移す歌い方である。以降においては、歌唱技能としての音程を、旋律ともいう。音程、ビブラート及びしゃくり以外の歌唱技能も、採点対象であってもよい。
コマンダ2は、採点を行うと、例えば、歌唱技能ごとの点数と、全ての歌唱技能を総合した総合得点とをディスプレイに表示させる。また、各歌唱技能についてカラオケ曲の歌唱区間ごとの採点結果をディスプレイに表示させるように、コマンダ2が構成されていてもよい。なお、歌唱技能の採点は、本発明における歌唱技能の評価の一例である。コマンダ2は、歌唱技能の評価を示す情報として、点数以外の情報をディスプレイに表示させてもよい。評価を示す情報としては、例えば、「良い」、「普通」、「悪い」等の文字、「○」、「△」、「×」等の記号等がある。
ユーザは、携帯端末T1を用いることによっても、カラオケをすることができる。つまり、携帯端末T1がカラオケ曲を演奏する。そして、ユーザは、演奏されたカラオケ曲に合わせて歌唱する。更に、携帯端末T1は、ユーザによるカラオケ曲の歌唱を採点することができる。携帯端末T1は、採点結果として、旋律に対する点数を表示する。ただし、携帯端末T1は、旋律のみについて採点を行うことが可能である。携帯端末T1によるビブラート及びしゃくりの採点は制限されている。その理由の例としては、携帯端末T1には、コマンダ2と同等の種類の歌唱技能を評価する機能が搭載されていなかったり、携帯端末T1の音声の分析性能が、コマンダ2の音声の分析性能より劣っていたりすること等が挙げられる。また、携帯端末T1は、歌唱区間ごとに評価を行う機能が搭載されておらず、カラオケ曲全体を通しての歌唱に対する評価のみを行うことができる。このように、携帯端末T1による評価は、コマンダ2による歌唱の詳細な分析よりも、評価可能な事項が制限されている。コマンダ2による採点を、「分析採点」という。一方、携帯端末T1による採点を、「簡易採点」という。なお、携帯端末T1は、評価を示す情報として、点数以外の情報を表示してもよい。また、如何なる歌唱技能について携帯端末T1に採点可能とし、如何なる歌唱技能について携帯端末T1による採点を制限するかを、カラオケシステムSの運営者が任意に決定してもよい。また、各歌唱技能及び各歌唱区間は、コマンダ2が歌唱について分析の対象とする事項の一例である。
ユーザは、携帯端末T1を用いてカラオケ曲の歌唱を練習したい場合がある。上述したように、携帯端末T1は、旋律についての採点を行うことができる。従って、ユーザの歌唱の旋律の分析結果に基づいて、カラオケ曲のどの箇所の旋律を練習すればよいかをユーザに提示するように、携帯端末T1を構成することは容易に可能である。これにより、ユーザは、携帯端末T1による提示内容に基づいて、旋律の練習をすることができる。しかしながら、ユーザは、携帯端末T1による採点が制限されているビブラートやしゃくりの練習をしたい場合もある。そこで、カラオケシステムSにおいては、携帯端末T1が、コマンダ2によるユーザの歌唱の分析結果を管理サーバ3から取得する。この分析結果には、携帯端末T1による採点が制限されている事項の分析結果も含まれている。携帯端末T1は、取得した分析結果に基づいて、携帯端末T1による採点が制限されている事項のうち練習を勧める事項をユーザに提示する。具体的に、携帯端末T1は、携帯端末T1による採点が制限されている歌唱技能の練習を勧める区間をユーザに提示する。
ここで、本実施形態におけるカラオケシステムSの動作概要を説明する。
ユーザがカラオケルーム内でリモコン1を操作してログイン要求の指示を行うと、リモコン1は、ログイン要求を管理サーバ3へ送信する。ログイン要求は、カラオケシステムSを利用するためのログイン処理の要求である。このログイン要求には、例えば、ユーザのカラオケ用ユーザID及びパスワードが付加される。カラオケ用ユーザIDは、例えばカラオケシステムSを利用するために会員登録を行ったユーザに対して発行される識別情報である。管理サーバ3は、リモコン1からログイン要求を受信すると、カラオケ用ユーザID及びパスワードに基づいて、ログイン処理を実行する。
管理サーバ3によるユーザのログインが成功した後、ユーザがリモコン1を操作してカラオケ曲の選曲を行う。すると、操作されたリモコン1と同じカラオケルームに設置されているコマンダ2が、選曲されたカラオケ曲を演奏する。ここで、ユーザがリモコン1を操作して分析採点を行うことを選択していたとする。その場合、コマンダ2は、分析採点の処理を行う。
具体的に、コマンダ2は、選曲されたカラオケ曲に対応する教示情報を、管理サーバ3から取得する。教示情報は、歌唱技能の採点基準を示す情報である。教示情報は、歌唱技能ごとに存在する。図2(A1)は、旋律教示情報の内容の一例を示す図である。図2(A2)は、ビブラート教示情報の内容の一例を示す図である。図2(A3)は、しゃくり教示情報の内容の一例を示す図である。旋律教示情報は、旋律の教示情報である。図2(A1)に示すように、旋律教示情報には、カラオケ曲の演奏開始からの経過時間と、その時間における正しい音高値とが、予め定められた時間間隔ごと対応付けて設定されている。この時間間隔を、「旋律分析間隔」という。例えば、旋律分析間隔として10ミリ秒ごとに音高値が設定されている。なお、図2において示される時間の単位は、ミリ秒である。ビブラート教示情報は、ビブラートの教示情報である。図2(A2)に示すように、ビブラート教示情報には、通し番号と、ビブラートが実行されるべき区間の開始時間及び終了時間とが、ビブラートが実行されるべき区間ごとに対応付けて設定されている。ビブラートが実行されるべき区間を、「ビブラート教示区間」という。しゃくり教示情報は、しゃくりの教示情報である。図2(A3)に示すように、しゃくり教示情報には、通し番号と、しゃくりが実行されるべき区間の開始時間及び終了時間とが、しゃくりが実行されるべき区間ごとに対応付けて設定されている。ビブラートが実行されるべき区間を、「しゃくり教示区間」という。旋律教示情報、ビブラート教示情報及びしゃくり教示情報は、本発明における基準情報の一例である。
コマンダ2は、カラオケ曲の演奏を開始すると、マイクにより集音されたユーザの歌唱音声を、歌唱技能ごとに分析する。そして、コマンダ2は、歌唱技能ごとに、分析結果情報を生成する。分析結果情報は、歌唱技能の分析結果を示す情報である。図2(B1)は、旋律分析結果情報の内容の一例を示す図である。図2(B2)は、ビブラート分析結果情報の内容の一例を示す図である。図2(B3)は、しゃくり分析結果情報の内容の一例を示す図である。旋律分析結果情報は、旋律の分析結果情報である。同一の歌唱技能における教示情報の構造と分析結果情報の構造とは、基本的に同一である。図2(B1)に示すように、旋律分析結果情報には、カラオケ曲の演奏開始から経過した時間と、その時間におけるユーザの歌唱音声の音高値とが、旋律分析間隔ごと対応付けて設定される。ビブラート分析結果情報は、ビブラートの分析結果情報である。図2(B2)に示すように、ビブラート分析結果情報には、通し番号と、ユーザにより実際にビブラートが実行された区間の開始時間及び終了時間とが、実行されたビブラートごとに対応付けて設定される。ビブラートが実行された区間を、「ビブラート実行区間」という。しゃくり分析結果情報は、しゃくりの分析結果情報である。図2(B3)に示すように、しゃくり分析結果情報には、通し番号と、ユーザにより実際にしゃくりが実行された区間の開始時間及び終了時間とが、実行されたしゃくりごとに対応付けて設定される。しゃくりが実行された区間を、「しゃくり実行区間」という。旋律分析結果情報、ビブラート分析結果情報及びしゃくり分析結果情報は、本発明における分析情報の一例である。
コマンダ2は、カラオケ曲の演奏を終えると、教示情報と分析結果情報とに基づいて、歌唱技能ごとの採点を行う。そして、コマンダ2は、歌唱技能ごとの採点結果に基づいて、総合得点を算出する。総合得点は、少なくとも旋律教示情報と、旋律分析結果情報とのみに基づいて、算出されてもよい。コマンダ2は、歌唱技能ごとの点数、総合得点、各分析結果情報、演奏したカラオケ曲のカラオケ曲番号、選曲したユーザのカラオケ用ユーザID、カラオケ曲の歌唱日時等を管理サーバ3へ送信する。カラオケ曲番号は、カラオケ曲を一意に識別するための識別情報である。管理サーバ3は、コマンダ2から受信したカラオケ用ユーザIDに対応する携帯端末用ユーザIDを取得する。携帯端末用ユーザIDは、例えば、携帯端末T1から接続可能な楽曲提供サイトで会員登録を行ったユーザに対して発行される識別情報である。同一のユーザに対して発行されたカラオケ用ユーザIDと携帯端末用ユーザIDとは対応付けられている。管理サーバ3は、携帯端末用ユーザID、コマンダ2から受信した総合得点、各分析結果情報、カラオケ曲番号、歌唱日時等を対応付けて記憶する。なお、コマンダ2は、ユーザが分析採点を行うことを選択しなかった場合にも、ユーザの歌唱音声を分析して、分析結果情報を生成してもよい。そして、コマンダ2は、分析結果情報を管理サーバ3へ送信してもよい。
ユーザが、カラオケ曲を選曲する際に、リモコン1を操作して動画撮影を選択したとする。すると、コマンダ2は、カラオケ曲を演奏中、コマンダ2と同じカラオケルームに設置されたビデオカメラにより、ユーザが歌唱する姿を撮影する。コマンダ2は、マイクによって集音されたユーザの歌唱音声の信号と、ユーザが歌唱する姿を撮影した動画の信号とを含む歌唱動画データを生成する。コマンダ2は、カラオケ曲の演奏を終えると、生成した歌唱動画データを、分析結果情報等とともに管理サーバ3へ送信する。管理サーバ3は、コマンダ2から受信した歌唱動画データを記憶する。なお、コマンダ2は、歌唱音声の信号と動画の信号とのうち、歌唱音声の信号のみを歌唱音声データとして管理サーバ3へ送信してもよい。そして、管理サーバ3は、コマンダ2から受信した歌唱音声データを記憶してもよい。
次に、ユーザがカラオケ店舗外で携帯端末T1を操作して、カラオケ用アプリケーションプログラムを起動させる。カラオケ用アプリケーションプログラムは、カラオケシステムSを利用するためのプログラムである。次いで、ユーザが、カラオケ用アプリケーションプログラムの起動画面で、携帯端末用ユーザID及びパスワードを入力すると、携帯端末T1は、ログイン要求を管理サーバ3へ送信する。ログイン要求には、携帯端末用ユーザID及びパスワードが付加される。管理サーバ3は、携帯端末T1からログイン要求を受信すると、携帯端末用ユーザID及びパスワードに基づいて、ログイン処理を実行する。
管理サーバ3によるユーザのログインが成功すると、携帯端末T1は、メイン画面を表示する。メイン画面には、例えば、検索ボタン、お気に入りボタン、歌唱履歴ボタン、店舗履歴ボタン、練習履歴ボタン等が表示される。ユーザが検索ボタンを選択すると、携帯端末T1は、検索画面を表示する。検索画面は、携帯端末T1に演奏させるカラオケ曲を検索するための画面である。ユーザは、例えば、曲名やアーティスト名等を検索条件として入力することにより、所望のカラオケ曲を検索することができる。ユーザがお気に入りボタンを選択すると、携帯端末T1は、お気に入り一覧画面を表示する。お気に入り一覧画面は、ユーザによりお気に入りに登録されたカラオケ曲の一覧が表示される画面である。ユーザが、お気に入り一覧画面において何れかのカラオケ曲を選択すると、携帯端末T1は、選択されたカラオケ曲を演奏する。ユーザが歌唱履歴ボタンを選択すると、携帯端末T1は、携帯端末歌唱履歴画面を表示する。携帯端末歌唱履歴画面には、携帯端末T1を用いたユーザによるカラオケ曲の歌唱の履歴が表示される。つまり、携帯端末T1によるカラオケ曲の演奏の履歴が表示される。具体的に、携帯端末歌唱履歴画面には、歌唱日時、歌唱されたカラオケ曲のカラオケ曲番号、曲名、アーティスト名、歌唱に対する点数等が表示される。ユーザが、携帯端末歌唱履歴画面において何れかのカラオケ曲を選択すると、携帯端末T1は、選択されたカラオケ曲を演奏する。ユーザが店舗履歴ボタンを選択すると、携帯端末T1は、店舗歌唱履歴画面を表示する。店舗歌唱履歴画面には、カラオケ店舗でのユーザによるカラオケ曲の歌唱の履歴が表示される。つまり、ユーザがリモコン1を用いて選曲することによるコマンダ2によるカラオケ曲の演奏の履歴が表示される。
ユーザが、店舗歌唱履歴画面において何れかのカラオケ曲を選択すると、携帯端末T1は、選択されたカラオケ曲の各歌唱区間のうち、携帯端末T1による採点が制限された歌唱技能の練習を勧める区間をユーザに提示する。店舗歌唱履歴画面で選択されたカラオケ曲を、「練習曲」という。具体的に、携帯端末T1は、選択したユーザの携帯端末ユーザID及び選択されたカラオケ曲に対応する教示情報及び分析結果情報を、管理サーバ3から取得する。携帯端末T1は、取得した教示情報を保存しておくことができる。そのため、携帯端末T1は、過去に練習曲として選択されたカラオケ曲が再度練習曲として選択された場合、練習曲の教示情報を管理サーバ3から取得しなくてもよい。次いで、携帯端末T1は、教示情報と分析結果情報とに基づいて、各歌唱技能に対する区間ごとの評価を行う。これにより、携帯端末T1は、練習を勧める区間を特定する。なお、各歌唱技能の評価の詳細な処理内容については後述する。携帯端末T1は、評価の結果に基づいて、練習箇所選択画面を表示する。
図3(A)は、練習箇所選択画面の表示例を示す図である。図3(A)に示すように、練習箇所選択画面には、グラフ領域101及び評価表示領域102が表示される。グラフ101領域には、カラオケ曲の演奏開始から終了までにおけるユーザの歌唱に対する得点の推移を示すグラフが表示される。評価表示領域102には、各歌唱技能に対する区間ごとの評価が、表形式で表示される。図3(A)の例では、旋律、ビブラート、しゃくりのそれぞれにおける区間1〜10の評価が表示されている。評価表示領域102の各セルに表示される評価としては、「◎」、「○」、「△」、「×」がある。「◎」は、評価が非常に良いことを示す。「○」は、評価が良いことを示す。「△」は、評価が普通であることを示す。「×」は、評価が悪いことを示す。なお、ビブラートまたはしゃくりに対して、「−」が表示される場合がある。「−」は、ビブラートまたはしゃくりを行わないことを示す。或る歌唱技能において「×」が表示された区間は、通常、点数を上げるためにその歌唱技能の練習が必要な区間である。つまり、悪いと評価された区間が、ユーザに練習を勧める区間である。なお、ユーザに練習を勧める区間は、評価が「×」である区間に限られるものではない。例えば、評価が「◎」以外である区間が、ユーザに練習を勧める区間であってもよい。
評価表示領域102において、ユーザが、「◎」、「○」、「△」または「×」が表示された何れかのセルを選択する。これにより、ユーザは、歌唱を練習する箇所を選択することができる。具体的に、選択されたセルに対応する歌唱技能及び区間が、練習箇所として選択される。歌唱を練習する歌唱技能を、「練習項目」という。また、歌唱を練習する区間を、「練習区間」という。練習箇所として練習項目及び練習区間が選択されると、携帯端末T1は、練習方法選択画面を表示する。練習方法選択画面は、歌唱の練習内容を選択するための画面である。練習方法選択画面に表示される内容は、練習項目によって異なる。図3(B1)は、旋律練習方法選択画面の表示例を示す図である。旋律練習方法選択画面は、練習項目が旋律である場合に表示される。旋律練習方法選択画面には、カラオケ練習211、別ユーザ歌唱再生212、ガイドボーカル再生213が表示される。図3(B2)は、ビブラート練習方法選択画面の表示例を示す図である。ビブラート練習方法選択画面は、練習項目がビブラートである場合に表示される。ビブラート練習方法選択画面には、カラオケ練習221、別ユーザ歌唱再生222、練習用動画再生223が表示される。図3(B3)は、しゃくり練習方法選択画面の表示例を示す図である。しゃくり練習方法選択画面は、練習項目がしゃくりである場合に表示される。しゃくり練習方法選択画面には、カラオケ練習231、別ユーザ歌唱再生232、練習用動画再生233が表示される。携帯端末T1は、練習方法選択画面からユーザにより選択された項目に応じて、歌唱技能を練習させるコンテンツをユーザに提示する。これにより、ユーザは、携帯端末T1による採点が制限された事項について歌唱を練習することができる。
ユーザがカラオケ練習211、221または231を選択すると、携帯端末T1は、練習曲中、練習箇所選択画面で選択された区間を演奏する。また、携帯端末T1は、選択された区間の歌詞のテロップを表示する。ユーザは、演奏されたカラオケ曲を聴くとともに、歌詞を見ながら、歌唱を練習することができる。また、携帯端末T1は、表示した歌詞のうち、評価が悪かった箇所を示す吹き出しを表示する。表示される吹き出しの内容は、練習箇所選択画面で選択された歌唱技能によって異なる。図3(C1)乃至図3(C2)は、カラオケ曲の演奏中の表示画面の一例を示す図である。図3(C1)乃至図3(C2)において、「あの日 街の中で 真っ白な」が、歌詞である。図3(C1)は、旋律が選択された場合の表示画面の一例を示す。図3(C1)に示すように、表示されている歌詞のうち、正しい音高とユーザの音高との差が大きい箇所に、吹き出し311が表示される。ユーザの音高が高すぎる場合、吹き出し311には、「低く!!」が表示され、ユーザの音高が低すぎる場合、吹き出し311には、「高く!!」が表示される。図3(C2)は、ビブラートが選択された場合の表示画面の一例を示す。図3(C2)に示すように、表示されている歌詞のうち、ビブラートを実行すべき箇所でユーザがビブラートを実行しなかった箇所に、吹き出し321が表示される。吹き出し321には、「ビブラート!!」が表示される。図3(C3)は、しゃくりが選択された場合の表示画面の一例を示す。図3(C3)に示すように、表示されている歌詞のうち、しゃくりを実行すべき箇所でユーザがしゃくりを実行しなかった箇所に、吹き出し331が表示される。吹き出し331には、「しゃくり!!」が表示される。ユーザは、吹き出し311、321または331を見ることにより、歌い方を修正しながら練習を行うことができる。上述した「低く!!」、「高く!!」、「ビブラート!!」、「しゃくり!!」は、歌い方を示す文字情報である。
ユーザが別ユーザ歌唱再生212、222または232を選択すると、携帯端末T1は、携帯端末T1のユーザ以外のユーザの歌唱動画データを再生する。再生される部分は、練習曲の歌唱動画データのうち練習区間の部分である。これにより、ユーザは、他人の歌唱を参考にして、歌唱技能を練習することができる。また、携帯端末T1は、練習項目及び練習区間における評価が、予め設定された評価以上であったユーザの歌唱動画データを再生すると良い。例えば、携帯端末T1は、評価が「◎」である歌唱動画データを再生する。評価が「◎」である歌唱音声は、教示情報が示す基準にほぼ沿った歌唱音声である。基準に沿った歌唱音声が出力されることにより、ユーザは、再生された歌唱動画データにおける他人の歌唱音声に近づくようにユーザが練習することで、歌唱技能の上達を期待することができる。なお、携帯端末T1は、歌唱動画データに代えて、歌唱音声データを再生してもよい。
ユーザがガイドボーカル再生213を選択すると、携帯端末T1は、練習曲における練習区間のガイドボーカルを再生する。ガイドボーカルは、各教示情報が示す基準に沿った歌唱音声であるか、または、各教示情報が示す基準にほぼ沿った歌唱音声である。ユーザは、ガイドボーカルに合わせて歌唱することにより、旋律を修正することができる。
ユーザがビブラート練習用動画再生223を選択すると、携帯端末T1は、ビブラートを上手に行う方法を説明する練習用の動画を再生する。ユーザがしゃくり練習用動画再生233を選択すると、携帯端末T1は、しゃくりを上手に行う方法を説明する練習用の動画を再生する。なお、ユーザが練習区間として如何なる区間を選択しても、練習用の動画の内容は同じである。ユーザは、練習用の動画を視聴し、動画に示される説明の内容を参考にして、ビブラートやしゃくりの練習をすることができる。なお、携帯端末T1は、動画を再生する代わりに、例えば、文字情報として、ビブラートやしゃくりを行う方法を説明する文章を表示してもよい。ユーザは、文章を参考にして、ビブラートやしゃくりの練習をすることができる。
メイン画面において、ユーザが練習履歴ボタンを選択すると、携帯端末T1は、練習履歴画面を表示する。練習履歴画面には、携帯端末T1を用いたユーザによるカラオケの練習の履歴が表示される。具体的に、練習履歴画面には、練習日時、練習されたカラオケ曲のカラオケ曲番号、曲名、アーティスト名、練習項目及び練習区間等が表示される。なお、携帯端末T1がビブラートまたはしゃくりの練習用の動画を再生した場合、練習区間は表示されない。
[2.各装置の構成]
次に、図4を参照して、カラオケシステムSに含まれる各装置の構成について説明する。図4は、本実施形態におけるカラオケシステムSに含まれる各装置の概要構成例を示す。
図4(A)は、コマンダ2の概要構成例を示すブロック図である。図4(A)に示すように、コマンダ2は、制御部21、記憶部22、ビデオRAM23、映像再生部24、映像制御部25、マイク制御部26、シンセサイザ27、ミキシングアンプ28、操作部29a、操作処理部29b、赤外線受信部29c、及びLAN通信部29d等を備えて構成される。制御部21は、CPU、ROM、及びRAM等により構成される。記憶部22は、例えば、ハードディスク等により構成される。記憶部22には、OS及びコマンダ処理プログラムが記憶されている。制御部21は、OS及びコマンダ処理プログラムを実行することにより、コマンダ2全体を統括制御する。また、記憶部22には、カラオケ曲に対応する楽曲データ及び映像データ等が記憶される。シンセサイザ27は、楽曲データを用いてカラオケ曲の演奏を行い、演奏信号をミキシングアンプ28へ出力する。また、マイク制御部26は、マイクにより集音されたユーザの歌唱音声信号をミキシングアンプ28へ出力する。ミキシングアンプ28は、演奏信号と歌唱音声信号とをミキシングしてスピーカへ出力する。また、映像データ等はビデオRAM23及び映像再生部24により再生される。そして、映像制御部25は、再生された映像信号をディスプレイへ出力する。また、制御部21は、ビデオカメラにより撮影された動画を、動画信号として取得する。また、制御部21は、ユーザによる操作部29aからの指示を、操作処理部29bを介して受け付ける。赤外線受信部29cは、リモコン1との間で赤外線通信を行うためのものである。なお、記憶部22には、管理サーバ3のIPアドレスも記憶されている。
図4(B)は、管理サーバ3の概要構成例を示すブロック図である。図4(B)に示すように、管理サーバ3は、制御部31、記憶部32、及び通信部33等を備えて構成される。制御部31は、CPU、ROM、及びRAM等により構成される。記憶部32は、例えば、ハードディスク等により構成される。記憶部32には、OS及びサーバ処理プログラム等が記憶されている。制御部31は、OS及びサーバ処理プログラムを実行することにより、管理サーバ3全体を制御する。なお、サーバ処理プログラムは、例えば、他のサーバからネットワークNWを介してダウンロードされる。或いは、サーバ処理プログラムは、CD−ROM等の記録媒体に記録されてドライブを介して読み込まれるようにしてもよい。
また、記憶部32には、登録ユーザリスト、楽曲データベース、教示情報データベース、及び歌唱結果データベースが記憶されている。登録ユーザリストは、例えばカラオケシステムSを利用するために会員登録されたユーザのユーザ情報をユーザごとに登録するリストである。このユーザ情報には、携帯端末用ユーザID、カラオケ用ユーザID、パスワード、氏名、及びメールアドレス等が含まれる。なお、携帯端末用ユーザIDとカラオケ用ユーザIDとが同一の場合もある。つまり、携帯端末用ユーザIDと、カラオケ用ユーザIDとが、共有のIDを用いる場合である。この場合、携帯端末用ユーザIDとカラオケ用ユーザIDとは、特に区別されることなく共通のユーザIDとして用いられる。楽曲データベースには、各カラオケ曲のカラオケ曲情報が登録されている。このカラオケ曲情報は、カラオケ曲番号、曲名、アーティスト名、楽曲データ、歌詞データ、ガイドボーカルの音声データ等を含む。教示情報データベースには、教示情報が登録されている。具体的に、教示情報データベースには、カラオケ曲番号、旋律教示情報、ビブラート教示情報、しゃくり教示情報が、カラオケ曲ごとに対応付けて登録されている。歌唱結果データベースには、ユーザによるカラオケ曲の歌唱の結果としての歌唱結果情報が、各コマンダ2によるカラオケ曲の演奏ごとに登録される。歌唱結果情報は、携帯端末用ユーザID、歌唱日時、カラオケ曲番号、総合得点、旋律分析結果情報、ビブラート分析結果情報、しゃくり分析結果情報、歌唱動画データ等を含む。
図4(C)は、携帯端末T1の概要構成例を示すブロック図である。図4(C)に示すように、携帯端末T1は、制御部41、記憶部42、表示部43、操作部44、スピーカ45、マイク46、及び携帯無線通信部47等を備えて構成される。なお、携帯端末T1の例としては、スマートフォン、携帯電話機、又はタブレット等が挙げられる。制御部41は、CPU、ROM、及びRAM等により構成される。記憶部42は、例えば、不揮発性半導体メモリ等により構成される。記憶部42は、本発明における記憶手段の一例である。記憶部42には、OS及び端末処理プログラム等が記憶されている。制御部41は、OS及び端末処理プログラムを実行することにより、携帯端末T1全体を制御する。端末処理プログラムには、カラオケ用アプリケーションプログラムが含まれる。カラオケ用アプリケーションプログラムは、コンピュータとしての制御部41に、取得ステップと、練習事項提示ステップと、再生制御ステップと、表示制御ステップと、歌唱方法提示ステップと、出力制御ステップと、記憶ステップと、を少なくとも実行させることができる。このカラオケ用アプリケーションプログラムの実行により、携帯端末T1は、カラオケ曲の演奏、簡易採点、練習項目及び練習区間の提示、歌唱技能を練習させるコンテンツの提示等が可能となる。制御部41は、タイマー機能を備える。また、制御部41は、ユーザによる操作部44からの指示を受け付ける。また、記憶部42には、例えば携帯端末T1が管理サーバ3からダウンロードした楽曲データが保存される。この楽曲データは、制御部41が楽曲を再生するための音声データである。なお、楽曲データは、管理サーバ3から例えばパーソナルコンピュータによりダウンロードして携帯端末T1に転送されるものであってもよい。また、記憶部42には、管理サーバ3から取得された旋律教示情報、ビブラート教示情報及びしゃくり教示情報が、カラオケ曲番号に対応付けて記憶される。また、記憶部42には、歌唱履歴リストが記憶される。歌唱履歴リストには、ユーザが携帯端末T1を用いてカラオケ曲を歌唱した歌唱履歴が登録される。歌唱履歴は、歌唱されたカラオケ曲のカラオケ曲番号、歌唱日時、歌唱に対する点数等を含む。制御部41は、歌唱履歴リストに基づいて、例えば、携帯端末歌唱履歴画面を表示する。また、記憶部42には、練習履歴リストが記憶される。練習履歴リストには、ユーザが携帯端末T1を用いてカラオケ曲を練習した練習履歴が登録される。歌唱履歴は、練習曲のカラオケ曲番号、練習日時、練習項目の技能ID、練習区間の区間番号等を含む。技能IDは、歌唱技能の識別情報である。制御部41は、練習履歴リストに基づいて練習履歴画面を表示する。なお、記憶部42には、管理サーバ3のIPアドレスも記憶されている。携帯無線通信部47は、携帯端末T1が携帯基地局Bを介してネットワークNWに接続するためのものである。
[3.カラオケシステムSの動作]
次に、カラオケシステムSの動作について説明する。
図5(A)は、携帯端末T1の制御部41の店舗歌唱履歴画面表示処理における処理例を示すフローチャートである。
携帯端末T1の表示部43に、カラオケ用アプリケーションプログラムのメイン画面が表示されているときに、ユーザが、メイン画面から店舗履歴ボタンを選択する。すると、制御部41は、店舗履歴要求を管理サーバ3へ送信する。店舗履歴要求は、カラオケ店舗でのユーザによるカラオケ曲の歌唱の履歴の要求である。店舗履歴要求は、ユーザの携帯端末用ユーザIDを含む。管理サーバ3の制御部31は、店舗履歴要求を受信すると、店舗履歴要求に含まれる携帯端末用ユーザIDに対応する各歌唱結果情報を、歌唱結果データベースから取得する。次いで、制御部31は、取得した歌唱結果情報に含まれるカラオケ曲番号に対応する曲名及びアーティスト名を楽曲データベースから取得する。そして、制御部31は、歌唱結果情報に含まれる歌唱日時及びカラオケ曲番号と、楽曲データベースから取得した曲名及びアーティスト名とを含む店舗履歴情報を携帯端末T1へ送信する。携帯端末T1は、店舗履歴情報を受信すると、店舗履歴情報に基づいて、店舗歌唱履歴画面を表示部43に表示する。店舗歌唱履歴画面表示処理は、店舗歌唱履歴画面が表示されたときに開始される。
図5(A)に示すように、制御部41は、店舗歌唱履歴画面からユーザが練習曲を選択したか否かを判定する(ステップS1)。このとき、制御部41は、ユーザが練習曲を選択したと判定した場合には(ステップS1:YES)、ステップS2に進む。一方、制御部41は、ユーザが練習曲を選択していないと判定した場合には(ステップS1:NO)、ステップS4に進む。
ステップ2において、制御部41は、選択された練習曲の分析結果情報及び教示情報を取得する。具体的に、制御部41は、分析結果要求を管理サーバ3へ送信する。分析結果要求は、分析結果情報の要求である。分析結果要求は、携帯端末用ユーザID、練習曲のカラオケ曲番号及び歌唱日時を含む。管理サーバ3の制御部31は、分析結果要求を受信すると、分析結果要求に含まれる携帯端末用ユーザID、カラオケ曲番号及び歌唱日時に対応する歌唱結果情報から各分析結果情報を取得する。そして、制御部31は、取得した各分析結果情報を携帯端末T1へ送信する。制御部41は、各分析結果情報を受信すると、各分析結果情報をRAMまたは記憶部42に記憶させる。次いで、制御部41は、練習曲のカラオケ曲番号に対応する各教示情報が記憶部42に記憶されているか否かを判定する。このとき、制御部41は、練習曲のカラオケ曲番号に対応する各教示情報が記憶部42に記憶されていると判定した場合には、記憶部42から各教示情報を取得する。一方、制御部41は、練習曲のカラオケ曲番号に対応する各教示情報が記憶部42に記憶されていないと判定した場合には、教示情報要求を管理サーバ3へ送信する。教示情報要求は、教示情報の要求である。教示情報要求は、練習曲のカラオケ曲番号を含む。管理サーバ3の制御部31は、教示情報要求を受信すると、教示情報要求に含まれるカラオケ曲番号に対応する各教示情報を、教示情報データベースから取得する。そして、制御部31は、取得した各教示情報を携帯端末T1へ送信する。制御部41は、各教示情報を受信すると、各教示情報を記憶部42に記憶させる。
制御部41は、ステップS2の処理を終えると、練習箇所選択画面表示処理を実行する(ステップS3)。練習箇所選択画面表示処理の詳細については後述する。次いで、制御部41は、ステップS1へ進む。
ステップS4において、制御部41は、ユーザから店舗歌唱履歴画面の終了指示があったか否かを判定する。このとき、制御部41は、店舗歌唱履歴画面の終了指示がなかったと判定した場合には(ステップS4:NO)、ステップS1に進む。一方、制御部41は、店舗歌唱履歴画面の終了指示があったと判定した場合には(ステップS4:YES)、店舗歌唱履歴画面表示処理を終了させる。そして、制御部41は、メイン画面を表示部43に表示する。
図5(B)は、携帯端末T1の制御部41の練習箇所選択画面表示処理における処理例を示すフローチャートである。
図5(B)に示すように、制御部41は、店舗歌唱履歴画面表示処理において取得した分析結果情報及び旋律教示情報に基づいて、練習箇所基本情報を、歌唱技能ごとに生成する(ステップS11)。練習箇所基本情報は、練習曲中、歌唱の練習が必要と考えられる箇所を示す情報である。制御部41は、教示情報の各レコードに、正否情報を追加することにより、練習箇所基本情報を生成する。正否情報としては、「OK」または「NG」の何れかが設定される。「OK」は、練習が不要であることを示す。「NG」は、練習が必要であることを示す。
図2(C1)は、旋律練習箇所基本情報の内容の一例を示す図である。旋律練習箇所基本情報は、旋律の練習箇所基本情報である。図2(C1)に示すように、旋律練習箇所基本情報には、経過時間と、正しい音高値と、その時間における正否情報とが、旋律分析間隔ごとに設定される。制御部41は、旋律教示情報の音高値と旋律分析結果情報の音高値との差を、旋律分析間隔ごとに算出する。次いで、制御部41は、差の絶対値が、閾値未満である場合には、正否情報として「OK」を決定する。一方、制御部41は、差の絶対値が閾値以上である場合には、正否情報として「NG」を決定する。この閾値は、例えば、カラオケ用アプリケーションプログラムに組み込まれていてもよい。図2(C1)は、閾値を5とした場合の旋律練習箇所基本情報の例である。制御部41は、旋律教示情報と、決定した正否情報とに基づいて、旋律練習箇所基本情報を生成する。
図2(C2)は、ビブラート練習箇所基本情報の内容の一例を示す図である。ビブラート練習箇所基本情報は、ビブラートの練習箇所基本情報である。図2(C2)に示すように、ビブラート練習箇所基本情報には、通し番号と、ビブラートが実行されるべき区間の開始時間及び終了時間と、正否情報とが、ビブラートが実行されるべき区間ごとに設定される。制御部41は、ビブラート教示情報により示される各ビブラート教示区間について、ビブラート分析結果情報により示されるビブラート実行区間のうち少なくとも1つのビブラート実行区間と重なるか否かを判定する。制御部41は、或るビブラート教示区間が、何れかのビブラート実行区間と重なると判定した場合には、そのビブラート教示区間に対応する正否情報として「OK」を決定する。一方、制御部41は、或るビブラート教示区間が、何れのビブラート実行区間とも重ならないと判定した場合には、そのビブラート教示区間に対応する正否情報として「NG」を決定する。ここで、制御部41は、ビブラート教示区間の少なくとも一部がビブラート実行区間と重なっている場合に、「OK」と決定してもよい。また、制御部41は、ビブラート教示区間の全体がビブラート実行区間と重なっている場合にのみ、「OK」と決定してもよい。制御部41は、ビブラート教示情報と、決定した正否情報とに基づいて、ビブラート練習箇所基本情報を生成する。
図2(C3)は、しゃくり練習箇所基本情報の内容の一例を示す図である。しゃくり練習箇所基本情報は、しゃくりの練習箇所基本情報である。図2(C3)に示すように、しゃくり練習箇所基本情報には、通し番号と、しゃくりが実行されるべき区間の開始時間及び終了時間と、正否情報とが、しゃくりが実行されるべき区間ごとに設定される。なお、しゃくり練習箇所基本情報の生成方法は、ビブラート練習箇所基本情報の生成方法と基本的に同様である。
制御部41は、ステップS11の処理を終えると、練習箇所基本情報に基づいて、練習箇所情報を生成する(ステップS12)。区間別練習箇所情報は、歌唱技能ごとの「NG」の数を、歌唱区間ごとに示す情報である。図2(D)は、区間別練習箇所情報の内容の一例を示す図である。図2(D)に示すように、区間別練習箇所情報には、歌唱区間の区間番号、歌唱区間の開始時間、歌唱区間の終了時間、旋律のNG数、ビブラートのNG数、及びしゃくりのNG数が、歌唱区間ごとに対応付けて設定される。
制御部41は、旋律のNG数を算出する場合、練習箇所基本情報の経過時間と、各歌唱区間の開始時間及び終了時間とに基づいて、練習箇所基本情報の各経過時間が何れの歌唱区間に含まれるかを特定する。制御部41は、或る歌唱区間に含まれると特定した各経過時間に対応する正否情報が「NG」である数を、その歌唱区間の旋律のNG数として算出する。また、制御部41は、ビブラートのNG数を算出する場合、練習箇所基本情報の開始時間及び終了時間と、各歌唱区間の開始時間及び終了時間とに基づいて、各ビブラート教示区間が何れの歌唱区間に含まれるかを特定する。制御部41は、或る歌唱区間に含まれると特定した各ビブラート教示区間に対応する正否情報が「NG」である数を、その歌唱区間のビブラートのNG数として算出する。また、制御部41は、ビブラートのNG数の算出方法と同様の方法で、しゃくりのNG数を算出する。制御部41は、決定した各NG数に基づいて、区間別練習箇所情報を生成する。なお、図2(D)に示すように、各歌唱区間の長さは互いに同一であってもよい。この場合、歌唱区間の長さは予め設定されている。また、歌唱区間ごとに長さが異なってもよい。例えば、歌唱区間が、Aメロ、Bメロ、サビ等に分かれていてもよい。この場合、携帯端末T1は、例えば、練習曲に対応する各歌唱区間の開始時間及び終了時間の情報を、管理サーバ3から取得してもよい。
制御部41は、ステップS12の処理を終えると、区間別練習箇所情報と表示判定情報とに基づいて、表示用区間別練習箇所情報を生成する(ステップS13)。表示用区間別練習箇所情報は、練習箇所選択画面の評価表示領域102における評価の表示内容に相当する情報である。また、表示判定情報は、「◎」、「○」、「△」及び「×」のうち、何れを評価として表示するかを決定するための情報である。表示判定情報は、歌唱技能ごとに存在する。また、表示判定情報は、例えば、記憶部42に記憶されている。図2(E1)は、旋律表示判定表の内容の一例である。また、図2(E2)は、ビブラート表示判定表の内容の一例である。また、図2(E3)は、しゃくり表示判定表の内容の一例である。旋律表示判定表は、旋律の表示判定表である。ビブラート表示判定表は、ビブラートの表示判定表である。しゃくり表示判定表は、しゃくりの表示判定表である。図2(E1)乃至図2(E3)に示すように、表示判定表には、「◎」、「○」、「△」及び「×」のそれぞれに対応付けて、NG数の範囲が設定されている。NG数が少ないほど評価が高くなるように、NG数の範囲が設定されている。例えば、図2(E1)の旋律表示判定表においては、旋律のNG数が0以上299以下の場合は、「◎」である。また、旋律のNG数が300以上599以下の場合は、「○」である。また、旋律のNG数が600以上1999下の場合は、「△」である。また、旋律のNG数が2000以上の場合は、「○」である。
図2(F)は、表示用区間別練習箇所情報の内容の一例である。図2(F)に示すように、表示用区間別練習箇所情報には、歌唱区間の区間番号、歌唱区間の開始時間、歌唱区間の終了時間、旋律の評価、ビブラートの評価、及びしゃくりの評価が、歌唱区間ごとに対応付けて設定される。制御部41は、旋律の評価を決定する場合、区間別練習箇所情報に含まれる各歌唱区間の旋律のNG数と、旋律表示判定表に含まれるNG数の各範囲とを比較する。制御部41は、或る歌唱区間の旋律のNG数が含まれる範囲に対応する評価を、その歌唱区間の旋律の評価として決定する。また、制御部41は、旋律の評価の決定方法と同様の方法で、ビブラート及びしゃくりの評価をそれぞれ歌唱区間ごとに決定する。制御部41は、決定した各評価に基づいて、表示用区間別練習箇所情報を生成する。
制御部41は、ステップS13の処理を終えると、表示用区間別練習箇所情報に基づいて、例えば、図3(A)に示すような練習箇所選択画面を表示部43に表示する(ステップS14)。このとき、制御部41は、表示用区間別練習箇所情報に含まれる各評価を、評価表示領域102の対応するセルに表示する。また、制御部41は、各練習箇所基本情報に基づいて、カラオケ曲の演奏開始から終了までの経過時間ごとに、歌唱技能ごとの点数を算出する。ここで、制御部41は、NG数が少ないほど点数を高く算出する。制御部41は、歌唱技能ごとの点数を総合して、経過時間ごとの点数を算出する。そして、制御部41は、グラフ領域101に、点数の推移を示すグラフを表示する。
制御部41は、ステップS14の処理を終えると、評価表示領域102からユーザが練習箇所を選択したか否かを判定する(ステップS15)。このとき、制御部41は、ユーザが練習箇所を選択したと判定した場合には(ステップS15:YES)、ステップS16に進む。一方、制御部41は、ユーザが練習箇所を選択していないと判定した場合には(ステップS15:NO)、ステップS17に進む。ステップS16において、制御部41は、練習画面表示処理を実行する。練習画面表示処理の詳細は後述する。次いで、制御部41は、ステップS14に進む。
ステップS17において、制御部41は、ユーザから練習箇所選択画面の終了指示があったか否かを判定する。このとき、制御部41は、練習箇所選択画面の終了指示がなかったと判定した場合には(ステップS17:NO)、ステップS14に進む。一方、制御部41は、練習箇所選択画面の終了指示があったと判定した場合には(ステップS17:YES)、練習箇所選択画面表示処理を終了させる。そして、制御部41は、店舗歌唱履歴画面を表示部43に表示する。
図6は、携帯端末T1の制御部41の練習画面表示処理における処理例を示すフローチャートである。
図6に示すように、制御部41は、選択された練習箇所の練習項目と練習区間の開始時間及び終了時間とを特定する(ステップS21)。次いで、制御部41は、練習項目に対応する練習方法選択画面として、図3(B1)〜図3(B3)の何れかの練習方法選択画面を表示部43に表示する(ステップS22)。次いで、制御部41は、練習方法選択画面から、ユーザがカラオケ練習211、221または231を選択したか否かを判定する(ステップS23)。このとき、制御部41は、ユーザがカラオケ練習211、221または231を選択したと判定した場合には(ステップS23:YES)、ステップS24に進む。一方、制御部41は、ユーザがカラオケ練習211、221及び231の何れも選択していないと判定した場合には(ステップS23:NO)、ステップS26に進む。
ステップS24において、制御部41は、練習箇所選択画面表示処理において生成した練習箇所基本情報のうち練習項目の練習箇所基本情報から、練習区間に対応する部分の情報を取得する。練習項目が旋律である場合、制御部41は、経過時間及び成否情報を取得する。練習項目がビブラートまたはしゃくりである場合、制御部41は、開始時間、終了時間及び成否情報を取得する。
次いで、制御部41は、練習曲を演奏する(ステップS25)。具体的に、制御部41は、管理サーバ3から練習曲の楽曲データ及び歌詞データをダウンロードする。次いで、制御部41は、歌詞データに基づいて、練習区間の歌詞を表示部43に表示する。また、制御部41は、楽曲データの練習区間の部分を再生する。また、制御部41は、ステップS24において取得された情報に基づいて、吹き出しを表示部43に表示する。練習項目が旋律である場合、制御部41は、正否情報が「NG」である経過時間に対応する歌詞の近傍に、吹き出し311を表示する。練習項目がビブラートまたはしゃくりある場合、制御部41は、正否情報が「NG」であるビブラート教示区間またはしゃくり教示区間に対応する歌詞の近傍に、吹き出し321または331を表示する。
制御部41は、楽曲データの再生を終えると、練習履歴を練習履歴リストに登録する(ステップS36)。具体的に、制御部41は、練習曲のカラオケ曲番号、練習日時、練習項目の技能ID及び練習区間の区間番号を含む練習履歴を登録する。制御部41は、この処理を終えると、練習画面表示処理を終了させる。そして、制御部41は、練習箇所選択画面を表示部43に表示する。
ステップS26において、制御部41は、練習方法選択画面から、ユーザが別ユーザ歌唱再生212、222または232を選択したか否かを判定する。このとき、制御部41は、ユーザが別ユーザ歌唱再生212、222または232を選択したと判定した場合には(ステップS26:YES)、ステップS27に進む。一方、制御部41は、ユーザが別ユーザ歌唱再生212、222及び232の何れも選択していないと判定した場合には(ステップS26:NO)、ステップS32に進む。
ステップS27において、制御部41は、携帯端末T1のユーザ以外のユーザの歌唱動画データを取得する。具体的に制御部41は、歌唱データ要求を管理サーバ3へ送信する。歌唱データ要求は、歌唱動画データの要求である。歌唱データ要求は、携帯端末用ユーザID、練習曲のカラオケ曲番号、練習項目を含む。管理サーバ3の制御部31は、歌唱データ要求を受信すると、歌唱データ要求に設定された練習曲のカラオケ曲番号を含む歌唱結果情報を、歌唱結果データベースから検索する。このとき、制御部31は、歌唱データ要求に設定された携帯端末用ユーザIDを含む歌唱結果情報を、検索対象から除外する。次いで、制御部31は、検索された歌唱結果情報から、歌唱動画データ及び歌唱データ要求に設定された練習項目の分析結果情報を取得する。そして、制御部31は、検索した歌唱結果情報ごとの歌唱動画データ及び分析結果情報を携帯端末T1へ送信する。
携帯端末T1は、歌唱動画データ及び分析結果情報を受信すると、受信した歌唱動画データの中に、練習区間における練習項目の評価が閾値以上であるユーザの歌唱動画データがあるか否かを判定する(ステップS28)。具体的に、制御部41は、受信した各分析結果情報から、練習区間内の分析結果の情報を抽出する。次いで、制御部41は、抽出した情報と練習項目の教示情報とに基づいて、受信した分析結果情報ごとに、練習項目のNG数を算出する。NG数の算出方法は、図5(B)に示す練習箇所選択画面表示処理のステップS12における算出方法と同様である。次いで、制御部41は、算出したNG数が、評価が「◎」とされるNG数の範囲に含まれるか否かを判定する。例えば、練習項目が旋律であり、旋律表示判定表の内容が図2(E1)に示す内容であるとする。この場合、「◎」に対応するNG数は、0以上299以下である。従って、制御部41は、NG数が299以下であるか否かを判定する。つまり、制御部41は、NG数に相当する評価が、「◎」であると判定される最低限の評価以上であるか否かを判定する。この最低限の評価が閾値である。制御部41は、NG数に相当する評価が閾値以上である歌唱動画データが1つ以上あると判定した場合には(ステップS28:YES)、ステップS29に進む。一方、制御部41は、NG数に相当する評価が閾値未満である歌唱動画データが1つもないと判定した場合には(ステップS28:NO)、ステップS31に進む。
ステップS29において、制御部41は、練習区間における練習項目の評価が閾値以上である歌唱動画データが複数存在する場合には、評価が閾値以上である歌唱動画データの中から1つを選択する。例えば、制御部41は、練習区間における練習項目の評価が最も高い歌唱動画データを選択してもよい。つまり、制御部41は、NG数が最も少ない歌唱動画データを選択してもよい。また、制御部41は、ランダムに歌唱動画データを選択してもよい。
なお、携帯端末T1は、ステップS27では歌唱動画データを受信せずに、分析結果情報、練習曲を歌唱した他のユーザの携帯端末用ユーザID及び歌唱日時を受信してもよい。この場合、携帯端末T1は、ステップS28及びS29において、再生すべき歌唱動画データを決定する。そして、制御部41は、再生すべき歌唱動画データのみを管理サーバ3から選択してもよい。また、管理サーバ3が、ステップS28及びS29の処理に相当する処理を実行してもよい。この場合、管理サーバ3は、練習区間における練習項目の評価が閾値以上である歌唱動画データの中から1つを選択する。そして、管理サーバ3は、選択した歌唱動画データを携帯端末T1へ送信する。
制御部41は、ステップS29の処理を終えると、管理サーバ3から練習曲の楽曲データをダウンロードする。そして、制御部41は、楽曲データ及び選択した歌唱動画データのそれぞれの練習区間の部分を再生する(ステップS30)。これにより、スピーカ45がカラオケ曲及び歌唱音声を出力し、表示部43が動画を表示する。制御部41は、歌唱動画データの再生を終えると、ステップS36に進む。
なお、ステップS28の判定で用いられる閾値は、「◎」であると判定される最低限の評価ではなくてもよい。例えば、閾値は、「○」であると判定される最低限の評価であってもよい。つまり、教示情報が示す基準にどの程度以上沿う歌唱音声を出力するかを運営者が任意に決めてもよい。また、閾値は、携帯端末T1のユーザに対する練習区間における練習項目の評価より1つ高い評価であってもよい。つまり、制御部41は、練習区間における練習項目の評価が、携帯端末T1のユーザよりも高いユーザの歌唱動画データを再生してもよい。更に換言すると、教示情報が示す基準に沿う程度を、携帯端末T1のユーザを基準にして決定してもよい。例えば、携帯端末T1のユーザの評価が「×」である場合、携帯端末T1は、評価が「△」である歌唱動画データを再生してもよい。携帯端末T1のユーザに対する評価は、図5(B)に示す練習箇所選択画面表示処理のステップS13で既に決定されている。
ステップS31において、制御部41は、エラーメッセージを表示部43に表示する。その理由は、評価が高い歌唱動画データがないからである。制御部41は、ステップS31の処理を終えると、ステップS22に進み、練習方法選択画面を再表示する。なお、制御部41は、ステップS28における判定を行わずに、管理サーバ3から受信した歌唱動画データのうち任意の歌唱動画データを再生してもよい。如何なる歌唱動画データが再生されたとしても、練習の参考にはなるからである。
ステップS32において、制御部41は、練習方法選択画面からユーザがガイドボーカル再生213を選択したか否かを判定する。このとき、制御部41は、ユーザがガイドボーカル再生213を選択したと判定した場合には(ステップS32:YES)、ステップS33に進む。一方、制御部41は、ユーザがガイドボーカル再生213を選択していないと判定した場合には(ステップS32:NO)、ステップS34に進む。
ステップS33において、制御部41は、ガイドボーカルを再生する。具体的に、制御部41は、ガイドボーカル要求を管理サーバ3へ送信する。ガイドボーカル要求は、ガイドボーカルの音声データの要求である。ガイドボーカル要求は、練習曲のカラオケ曲番号を含む。管理サーバ3の制御部31は、ガイドボーカル要求を受信すると、ガイドボーカル要求に含まれるカラオケ曲番号に対応する楽曲データ及びガイドボーカルの音声データを、楽曲データベースから取得する。そして、制御部31は、取得した楽曲データ及び音声データを携帯端末T1へ送信する。制御部41は、楽曲データ及び音声データを受信すると、楽曲データ及び音声データのそれぞれの練習区間の部分を再生する。これにより、スピーカ45が、カラオケ曲及びガイドボーカルを出力する。制御部41は、音声データの再生を終えると、ステップS36に進む。
ステップS34において、制御部41は、練習方法選択画面から、ユーザが練習用動画再生223または233を選択したか否かを判定する。このとき、制御部41は、ユーザが練習用動画再生223または233を選択したと判定した場合には(ステップS34:YES)、ステップS35に進む。一方、制御部41は、ユーザが練習用動画再生223及び233の何れも選択していないと判定した場合には(ステップS34:NO)、練習画面表示処理を終了させる。
ステップS35において、制御部41は、練習項目の練習用動画を再生する。練習用動画は、予め記憶部42に記憶されていてもよい。また、制御部41が、管理サーバ3から練習用動画を取得してもよい。制御部41は、練習用動画の再生を終えると、ステップS36に進む。
次に、携帯端末T1による簡易採点の処理を説明する。例えば、ユーザが、携帯端末歌唱履歴画面やお気に入り一覧画面からカラオケ曲を選択する。すると、制御部41は、選択されたカラオケ曲の演奏及び歌詞の表示を行う。具体的に、制御部41は、管理サーバ3から、ユーザが選択したカラオケ曲の楽曲データ及び歌詞データをダウンロードする。次いで、制御部41は、楽曲データを再生する。また、制御部41は、歌詞データに基づいて、楽曲データの再生位置に応じた歌詞を表示部43に表示する。また、制御部41は、楽曲データの再生中、マイク46により集音されたユーザの歌唱音声を分析する。分析対象となる歌唱技能は、旋律である。制御部41は、旋律分析結果情報を生成する。旋律分析結果情報の生成方法は、コマンダ2による旋律分析結果情報の生成方法と同様でよい。制御部41は、カラオケ曲の演奏を終えると、旋律練習箇所基本情報を生成する。旋律練習箇所基本情報の生成方法は、図5(B)に示す店舗歌唱履歴画面表示処理のステップS11における生成方法と同様である。制御部41は、旋律練習箇所基本情報における正否情報の総数と、「NG」が設定された正否情報の総数とを算出する。次いで、制御部41は、正否情報の総数に対する「NG」の総数の割合に応じて、点数を決定する。そして、制御部41は、選択されたカラオケ曲のカラオケ曲番号、歌唱日時及び点数を含む歌唱履歴を記憶部42に記憶させる。歌唱履歴に含まれる点数は、本発明における評価情報の一例である。また、制御部41は、点数を表示部43に表示する。なお、制御部41は、旋律練習箇所基本情報と旋律表示判定表とに基づいて歌唱区間ごとの評価を決定してもよい。そして、制御部41は、歌唱区間ごとの評価の情報を含む歌唱履歴を記憶部42に記憶させ、歌唱区間ごとの評価を表示部43に表示してもよい。ここで、ユーザが何れかの区間を練習区間として選択した場合、制御部41は、図3(B1)に示す旋律練習方法選択画面を表示してもよい。そして、ユーザが練習方法を選択した場合、制御部41は、旋律を練習させるコンテンツを提示してもよい。
以上説明したように、上記実施形態によれば、携帯端末T1が、コマンダ2により歌唱音声が分析された結果を示す旋律分析結果情報、ビブラート分析結果情報及びしゃくり分析結果情報を取得する。そして、携帯端末T1が、取得された分析結果情報と、教示情報、ビブラート教示情報及びしゃくり分析結果情報と、に基づいて、練習する歌唱技能及び歌唱区間を提示する。そのため、コマンダ2よりも評価可能な事項が制限された携帯端末T1で、評価が制限された事項のうち練習する事項をユーザが知ることができる。
なお、上記実施形態においては、携帯端末T1による評価が可能な歌唱技能、及び携帯端末T1による評価が制限される歌唱技能の両方について、携帯端末T1が、練習を勧める区間を提示していた。しかしながら、携帯端末T1は、携帯端末T1による採点が制限される歌唱技能のみについて、練習を勧める区間を提示してもよい。