JP2013174490A - ガスクロマトグラフ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 キャリアガスやメイクアップガスとして水素ガスやその他の可燃性ガスを利用した場合に、可燃性ガスを検知する可燃性ガスセンサを特別に設置する必要がなく安全性を高めることができるガスクロマトグラフ装置を提供する。
【解決手段】 カラムオーブン2と、キャリアガスの流量を設定時間間隔で測定する第一流量計51aを有するキャリアガス供給部51と、制御部21とを備えるガスクロマトグラフ装置1であって、キャリアガスは、可燃性ガスであり、ハウジング10の内部における爆発限界濃度の可燃性ガスの存在を判定するための流量閾値を記憶する記憶部22を備え、制御部21は、カラム11に供給される可燃性ガスの流量が流量閾値以上であるときには、ヒータ13への電力供給を停止させるとともに、試料気化室70への水素ガスの供給を停止させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、ガスクロマトグラフ装置に関し、特にカラムに供給するキャリアガスや検出器に流すメイクアップガスとして水素ガス等の可燃性ガスを利用したガスクロマトグラフ装置に関する。
ガスクロマトグラフ装置では、試料ガスが、キャリアガスに押されてカラムの入口端からカラム内に導入される。これにより、試料ガスに含まれる各測定物質は、カラム内を通過する間に時間軸方向に分離されて、カラムの出口端に到達することになる。このとき、試料ガスを所定の温度でカラム内を通過させるために、内部にカラムを収容して、カラムの温度を調節するカラムオーブンが用いられている。
図2は、従来のガスクロマトグラフ装置の一例の概略構成図である。ガスクロマトグラフ装置101は、カラムオーブン2と、試料が導入される試料気化室70と、キャリアガスを供給するキャリアガスコントローラ(キャリアガス供給部)151と、検出器60と、メイクアップガスを供給するメイクアップガスコントローラ(メイクアップガス供給部)82と、カラムオーブン2とキャリアガスコントローラ151とメイクアップガスコントローラ82とを制御するコンピュータ120とを備える。
カラムオーブン2は、上下左右の4面の壁12と、背面壁16と、前面壁となる前面扉15とで囲われた立方体形状のハウジング10を備え、ハウジング10の内部には、試料ガスが通過するカラム11と、空気を循環させるラジアルファン14と、空気を加熱するヒータ13とが収容されている。
前面扉15は、左端を軸として開閉可能に形成されており、分析者によって前面扉15が開かれることにより、ハウジング10の内部に収容されたカラム11と、別のカラムとを交換することができるようになっている。
また、背面壁16の上部には、排気口(図示せず)が設けられており、排気口には、排気扉が開閉可能に形成されている。これにより、排気扉が開かれることによって、内部の空気を排気口から外部に排出することができるようになっている。一方、背面壁16の中部には、吸気口33が設けられており、吸気口33には、吸気扉37が開閉可能に形成されている。これにより、吸気扉37が開かれることによって、外部の空気を吸気口33から内部に導入することができるようになっている。
次に、試料気化室70とキャリアガスコントローラ151とについて説明する。図3は、試料気化室70とキャリアガスコントローラ151の拡大断面図である。
試料気化室70は、円筒形状の金属製の筐体71と、筐体71の外周面を加熱するヒータ78とを備える。
筐体71は、上部筐体71bと下部筐体71aとに分割可能となっており、分割することで、円筒形状のガラス製のガラスインサート77aを内部に配置することができるようになっている。
上部筐体71bは、上面に形成され、試料Sが導入される試料導入口72を有する。
下部筐体71aは、左側壁に形成され、キャリアガスが導入されるキャリアガス導入口73と、右側壁に形成されキャリアガスが排出されるパージ口74と、下面に形成され、カラム11の入口端に接続されたカラム接続口75と、右側壁に形成され、筐体71の内部に注入された試料ガスの一部をキャリアガスとともに排出するスプリット口76とを有する。
試料導入口72には、略円柱形状のシリコンゴム製のセプタム72aが配置され、セプタム72aがセプタムナット72bによって下方に押し付けられることで上部筐体71bに固定されている。このようなセプタム72aにおいて、分析者が分析を行う際に、試料Sが収容されたマイクロシリンジ90の針91をセプタム72aに突き刺すことにより、筐体71の内部に試料Sを滴下することができるようになっている。そして、セプタム72aは弾力性を有しているので、針91が挿入されたときに開いた孔は、針91が抜去されると即座に閉塞することになる。
下部筐体71aの内部には、ガラスインサート77aが円環形状のシールリング77bによって支持されて配置されている。このようなガラスインサート77aにおいて、分析する際に分析者が、マイクロシリンジ90の針91をガラスインサート77aに形成された内部空間の上部に配置することで、ガラスインサート77aの内部空間を試料Sが上側から下側へと通過しながら気化していくことになる。
なお、上部筐体71bは、シールナット77cによって下方に押し付けられることで上部筐体71bに固定されている。
また、カラム接続口75は、カラム11の入口端に接続され、カラムナット75aによって固定されている。
ガス供給源52には、キャリアガスが封入されている。そして、ガス供給源52は、ガス導入管の一端部が接続され、さらにガス導入管の他端部は、流量計51aと制御バルブ51bとを介してキャリアガス導入口73に接続されている。
流量計51aは、キャリアガスの流量Hを設定時間間隔Δt(例えば、6、18、240、360ミリ秒間間隔)で測定するものである。
このような構成により、流量計51aでキャリアガスの流量Hを設定時間間隔Δtで測定しながら制御バルブ51bを制御することで、キャリアガス導入口73に供給されるキャリアガスの流量Hを調整することができるようになっている。
スプリット口76には、ガス排出管の一端部が接続され、さらにガス排出管には、制御バルブ51fとスプリットベント51gとが配置されている。よって、制御バルブ51fが開いているときには、一定割合の流量Hのキャリアガスがスプリット口76を通って排出されるようになっている。
パージ口74には、ガス排出管の一端部が接続され、さらにガス排出管には、筐体71の内部の圧力を検出する圧力計51cと制御バルブ51dとが配置されている。よって、制御バルブ51dが開いているときには、一定割合の流量Hのキャリアガスがパージ口74を通って排出されるようになっている。
検出器60は、例えば、FID(水素炎イオン化検出器)、FPD(水素炎光光度検出器)、TCD(熱伝導度検出器)等であり、流量Hのメイクアップガスを燃焼させたり放出させたりして使用するものである。
ガス供給源81には、メイクアップガスが封入されている。そして、ガス供給源81は、ガス導入管の一端部が接続され、さらにガス導入管の他端部は、制御バルブ82aと圧力センサ82bと抵抗管82cとを介して検出器60に接続されている。
圧力センサ82bは、ガス導入管内の圧力を設定時間間隔Δt(例えば、6、18、240、360ミリ秒間間隔)で測定するものである。
このような構成により、圧力センサ82bと抵抗管82cとでメイクアップガスの流量Hを設定時間間隔Δtで測定しながら制御バルブ82aを制御することで、検出器60に供給されるメイクアップガスの流量Hを調整することができるようになっている。
コンピュータ120においては、CPU(制御部)121やメモリ(記憶部)122を備え、さらにキーボードやマウス等を有する入力装置23と、表示装置24とが連結されている。また、CPU121が処理する機能をブロック化して説明すると、ヒータ13等を制御する温度制御部121aと、ラジアルファン14を制御するファン制御部121bと、キャリアガスコントローラ151及びメイクアップガスコントローラ82を制御する流量制御部121cと、検出器60からの信号を受信する分析制御部121dとを有する。
流量制御部121cは、入力装置23によってキャリアガスの流量が「線速度一定」で「流量F」となるように入力されることにより、設定時間間隔Δtで流量計51aで測定された流量Hを取得することで「線速度一定」で「流量F」となるように、制御バルブ51bや制御バルブ51fや制御バルブ51dを制御したり、入力装置23によってキャリアガスの流量が「圧力一定」で「圧力P」となるように入力されることにより、設定時間間隔Δtで圧力計51cで測定された圧力を取得することで「圧力一定」で「圧力P」となるように、制御バルブ51bや制御バルブ51fや制御バルブ51dを制御したりする。
なお、「線速度一定」とは、単位時間あたりにカラム11の断面積を通過するキャリアガスの体積が一定であるように制御することを言う。また、「圧力一定」とは、圧力計51cで検出される圧力が一定となるように制御することを言う。
また、入力装置23によって分析用温度と分析時間とが入力されることにより、温度制御部121aがヒータ13に通電電力を供給することによって空気を加熱して、ファン制御部121bがモータに通電電力を供給することによってラジアルファン14を回転させて加熱された空気を循環させることにより、ハウジング10の内部を均一の分析用温度にすることができるようになっている。このとき、温度制御部121aは、ハウジング10の内部の温度が分析用温度より低いときには、排気扉と吸気扉37とを閉じるとともに、ヒータ13への通電電力を上昇させることにより、空気を加熱していくことになる。一方、ハウジング10の内部の温度が分析用温度より高くなったときには、ヒータ13への通電電力を減少させるとともに、排気扉と吸気扉37とを開けることにより、外部の室温の空気を吸気口33から導入するとともに、加熱された一部の空気を排気口から外部に排出している。
ところで、ガス供給源52に封入されるキャリアガスやガス供給源82に封入されるメイクアップガスとして、ヘリウムが利用されることが多い。これは、ヘリウムが、理論段数と呼ばれるカラム11の性能、つまり分配効率の点で窒素、アルゴン等の他のガスに比較して優れている、或いは安定していることによる。しかし、ヘリウムガスは資源枯渇が憂慮されており、その価格は上昇する傾向にある。
そのため、水素ガスも理論段数の点ではヘリウムと同様に優れているので、分析のランニングコストの観点から、水素ガスをキャリアガスやメイクアップガスとして利用したいという強い要望がある。
ところが、ガスクロマトグラフ装置101では、試料気化室70のセプタム72aやガラスインサート77aの交換、またカラムオーブン2のカラム11の交換等、日常のメンテナンスを欠かすことができない。よって、交換後にセプタム72aやガラスインサート77aやカラム11等の接続部に弛みやシール不足が起こることもあり、セプタム72aやガラスインサート77aやカラム11等の接続部からキャリアガスがカラムオーブン10の内部に漏出することがある。そのため、キャリアガスが水素ガスである場合、ハウジング10の高温の内部において爆発限界濃度を越えると爆発の危険性が高いので、水素ガスの使用が避けられていた。なお、水素ガスの爆発限界濃度は4%程度であると言われている。
そこで、キャリアガスとして水素ガスを使用するに際し、水素ガスが漏出した場合の対策が取られたガスクロマトグラフ装置が開示されている(例えば、特許文献1参照)。このようなガスクロマトグラフ装置では、カラムオーブンの内部から回収したガスに含まれる水素を水素ガスセンサにより検出し、水素ガスの漏れを検知したときにキャリアガスとして水素を供給する水素発生装置を停止させるようにしている。
特開平5−346424号公報
しかしながら、上述したようなガスクロマトグラフ装置では、水素ガスセンサを特別に設置する必要があった。
本件発明者らは、上記課題を解決するために、キャリアガスやメイクアップガスとして水素ガスやその他の可燃性ガスを利用した場合に、可燃性ガスを検知する可燃性ガスセンサを特別に設置する必要がなく安全性を高めることができる方法について検討を行った。そこで、カラム11に供給される可燃性ガスの流量が、カラムオーブン2のハウジング10の内部から外部に排出される気体の流量α以下にすることで、ハウジング10の内部において可燃性ガスが爆発限界濃度を越えるのを防止することができることを見出した。
すなわち、本発明のガスクロマトグラフ装置は、ハウジングと、前記ハウジングの内部に配置されるカラムと、前記ハウジングの内部で空気を加熱するヒータとを備えるカラムオーブンと、前記カラムの入口端に試料を供給する試料気化室と、前記試料気化室にキャリアガスを供給するとともに、当該キャリアガスの流量を設定時間間隔で測定する第一流量計を有するキャリアガス供給部と、前記カラムの出口端に接続された検出器と、前記ヒータ及びキャリアガス供給部を制御する制御部とを備えるガスクロマトグラフ装置であって、前記キャリアガスは、可燃性ガスであり、前記ハウジングの内部における爆発限界濃度の可燃性ガスの存在を判定するための流量閾値を記憶する記憶部を備え、前記制御部は、前記カラムに供給される可燃性ガスの流量が流量閾値以上であるときには、前記ヒータへの電力供給を停止させるとともに、前記試料気化室への水素ガスの供給を停止させるようにしている。
ここで、「設定時間間隔」とは、任意の時間間隔であり、例えば、流量計の検出速度によって予め決められる時間間隔である。
本発明のガスクロマトグラフ装置によれば、制御部は、カラムに供給される可燃性ガスの流量が流量閾値以上である場合に、ハウジングの内部に爆発限界濃度の可燃性ガスが存在しようとしていると判定する。制御部は、ハウジングの内部に爆発限界濃度の可燃性ガスが存在しようとしていることを認識すると、直ちにヒータへの電力供給を停止させるとともに、水素ガスを供給することを停止させる。それによって、カラムオーブンの内部の温度が下がり、ハウジングの内部に存在する可燃性ガスは外部に吐き出されるため、引火の危険性を回避することができる。
以上のように、本発明のガスクロマトグラフ装置によれば、キャリアガスやメイクアップガスとして水素ガスやその他の可燃性ガスを利用した場合に、可燃性ガスセンサを特別に設置する必要がなく安全性を高めることができる。また、カラムがキャリアガスを遮断された状態で高温に晒されて劣化することを防止することができる。
(他の課題を解決するための手段及び効果)
また、上記の発明において、前記試料気化室は、前記カラムの入口端に可燃性ガスを供給する供給流路と、外部に可燃性ガスを排出する排出流路とを有し、前記キャリアガス供給部は、前記排出流路を流通する可燃性ガスの流量を設定時間間隔で測定する第二流量計を有し、前記制御部は、前記第一流量計で測定された流量から前記第二流量計で測定された流量を減算した流量が流量閾値以上であるときには、前記ヒータへの電力供給を停止させるとともに、前記カラムの入口端への水素ガスの供給を停止させるようにしてもよい。
そして、上記の発明において、前記検出器にメイクアップガスを供給するとともに、当該メイクアップガスの流量を設定時間間隔で測定する第三流量計を有するメイクアップガス供給部を備え、前記メイクアップガスは、可燃性ガスであり、前記制御部は、前記第一流量計で測定された流量と前記第三流量計で測定された流量との合計流量から、前記第二流量計で測定された流量と前記検出器で使用された流量とを減算した流量が流量閾値以上であるときには、前記ヒータへの電力供給を停止させるとともに、前記カラムの入口端への水素ガスの供給を停止させるようにしてもよい。
ここで、「第三流量計」は、メイクアップガスの流量を設定時間間隔で測定することができればよく、圧力計と抵抗管との組み合わせで代用してもよい。
さらに、上記の発明において、前記制御部は、前記設定時間間隔より長い時間間隔となる流量に基づいて、前記ヒータへの電力供給を停止させるとともに、前記カラムの入口端への水素ガスの供給を停止させるようにしてもよい。
本発明に係るガスクロマトグラフ装置の一例の概略構成図。 従来のガスクロマトグラフ装置の一例の概略構成図。 試料気化室とキャリアガスコントローラの拡大断面図。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。なお、本発明は、以下に説明するような実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の態様が含まれることは言うまでもない。
図1は、本発明に係るガスクロマトグラフ装置の一例の概略構成図である。なお、上述したガスクロマトグラフ装置101と同様のものについては、同じ符号を付している。
ガスクロマトグラフ装置1は、カラムオーブン2と、試料が導入される試料気化室70と、キャリアガスを供給するキャリアガスコントローラ(キャリアガス供給部)51と、検出器60と、メイクアップガスを供給するメイクアップガスコントローラ(メイクアップガス供給部)82と、カラムオーブン2とキャリアガスコントローラ51とメイクアップガスコントローラ82とを制御するコンピュータ20とを備える。
そして、本発明に係るガス供給源52、81には、水素ガスが封入されている。
スプリット口76には、ガス排出管の一端部が接続され、さらにガス排出管には、制御バルブ51fとスプリットベント51gと第二流量計51iとが配置されている。よって、制御バルブ51fが開いているときには、一定割合の流量Hのキャリアガスがスプリット口76を通って排出されるようになっている。なお、第二流量計51iは、キャリアガスの流量Hを設定時間間隔Δt(例えば、6、18、240、360ミリ秒間間隔)で測定するものである。
また、第二流量計51i、51hは、圧力計51cの圧力、及び制御バルブ51f、51dの流路抵抗やバルブ開閉速度から流量を計算すれば、仮想的な流量計とすることができる。
パージ口74には、ガス排出管の一端部が接続され、さらにガス排出管には、筐体71の内部の圧力を検出する圧力計51cと制御バルブ51dと第二流量計51hとが配置されている。よって、制御バルブ51dが開いているときには、一定割合の流量Hのキャリアガスがパージ口74を通って排出されるようになっている。なお、第二流量計51hは、キャリアガスの流量Hを設定時間間隔Δt(例えば、6、18、240、360ミリ秒間間隔)で測定するものである。
コンピュータ20においては、CPU(制御部)21やメモリ(記憶部)22を備え、さらにキーボードやマウス等を有する入力装置23と、表示装置24とが連結されている。また、CPU21が処理する機能をブロック化して説明すると、ヒータ13等を制御する温度制御部21aと、ラジアルファン14を制御するファン制御部21bと、キャリアガスコントローラ51及びメイクアップガスコントローラ82を制御する流量制御部21cと、検出器60からの信号を受信する分析制御部21dとを有する。
メモリ22には、ハウジング10の内部における爆発限界濃度(例えば、4%)の水素ガスの存在を判定するための流量閾値α(例えば、500mL/min)が予め記憶されている。流量閾値αは、カラムオーブン2のハウジング10の内部から外部に排出される気体の流量であり、設計者等によってハウジング10の構造(隙間の大きさ)等から予め決められてメモリ22に記憶されることになる。
流量制御部21cは、入力装置23によってキャリアガスの流量が「線速度一定」で「流量F」となるように入力されることにより、設定時間間隔Δtで第一流量計51aで測定された流量Hを取得することで「線速度一定」で「流量F」となるように、制御バルブ51bや制御バルブ51dや制御バルブ51fを制御したり、入力装置23によってキャリアガスの流量が「圧力一定」で「圧力P」となるように入力されることにより、設定時間間隔Δtで圧力計51cで測定された圧力を取得することで「圧力一定」で「圧力P」となるように、制御バルブ51bや制御バルブ51dや制御バルブ51fを制御したりする。
また、流量制御部21cは、分析中に設定時間間隔Δtで、第一流量計51aで測定された流量Hと、第二流量計51hで測定された流量Hと、第二流量計51iで測定された流量Hと、圧力センサ82bで測定された圧力とを取得することで、下記式(1)に示すように、流量Hと、圧力センサ82b及び抵抗管82c(第三流量計)で算出された流量Hとの合計流量(H+H)から、流量Hと流量Hと検出器60で使用された流量Hとを減算した流量が流量閾値α以上になったか否かを設定時間間隔Δtで判定する。そして、流量閾値α以上になったと判定したときには、カラム11の入口端と検出器60とにおいて、直ちに水素ガスの供給を停止させるように制御バルブ51bや制御バルブ82aを制御するとともに、直ちにヒータ13への電力供給を停止させるように温度制御部21aへ信号を出力する。このとき、ハウジング10の内部に溜まった水素ガスの排出を促進するために、ラジアルファン14の回転速度を上昇させて風量を増大するようにしてもよい。
(H+H)−(H+H+H)≧α ・・・(1)
以上のように、本発明のガスクロマトグラフ装置1によれば、キャリアガスやメイクアップガスとして水素ガスを利用した場合に、水素ガスセンサを特別に設置する必要がなく安全性を高めることができる。また、カラム11が水素ガスを遮断された状態で高温に晒されて劣化することを防止することができる。
<他の実施形態>
<1>上述したガスクロマトグラフ装置1では、カラム11の入口端と検出器60とに水素ガスの供給を停止させる構成を示したが、検出器60がFIDやFPDやTCDでないときには水素ガスを供給する必要がないため、下記式(2)に基づいてカラム11の入口端への水素ガスの供給を停止させるような構成としてもよい。
−(H+H)≧α ・・・(2)
<2>上述したガスクロマトグラフ装置1では、式(1)に基づいてカラム11の入口端と検出器60とに水素ガスの供給を停止させる構成を示したが、式(3)に基づいてカラム11の入口端と検出器60とに水素ガスの供給を停止させるような構成としてもよい。なお、このときには、第二流量計51hと第二流量計51iとを設置する必要はない。
(H+H)−H≧α ・・・(3)
<3>上述したガスクロマトグラフ装置1では、式(1)に基づいてカラム11の入口端と検出器60とに水素ガスの供給を停止させる構成を示したが、式(4)に基づいてカラム11の入口端と検出器60とに水素ガスの供給を停止させるような構成としてもよい。
(H×Δt+H×Δt)−(H×Δt+H×Δt+H×Δt)≧α×Δt ・・・(4)
ただし、(Δt/Δt)=nであり、nは正の整数である。
なお、このときには、流量閾値α以上になったか否かを設定時間間隔Δtで判定してもよく、設定時間間隔Δtで判定してもよい。
このようなガスクロマトグラフ装置によれば、短時間であればαmL/minを超えたガスを流しても、その前後のガス量をαmL/min以下に制限することで、ハウジング10の内部の水素ガスの濃度が爆発限界濃度に達しないことを利用し、短時間ではあるが流量を増やすことができる。
本発明は、ガスクロマトグラフ装置に利用することができる。
1 ガスクロマトグラフ装置
2 カラムオーブン
10 ハウジング
11 カラム
13 ヒータ
21 制御部
22 メモリ(記憶部)
51 キャリアガスコントローラ(キャリアガス供給部)
51a 第一流量計
60 検出器
70 試料気化室

Claims (4)

  1. ハウジングと、前記ハウジングの内部に配置されるカラムと、前記ハウジングの内部で空気を加熱するヒータとを備えるカラムオーブンと、
    前記カラムの入口端に試料を供給する試料気化室と、
    前記試料気化室にキャリアガスを供給するとともに、当該キャリアガスの流量を設定時間間隔で測定する第一流量計を有するキャリアガス供給部と、
    前記カラムの出口端に接続された検出器と、
    前記ヒータ及びキャリアガス供給部を制御する制御部とを備えるガスクロマトグラフ装置であって、
    前記キャリアガスは、可燃性ガスであり、
    前記ハウジングの内部における爆発限界濃度の可燃性ガスの存在を判定するための流量閾値を記憶する記憶部を備え、
    前記制御部は、前記カラムに供給される可燃性ガスの流量が流量閾値以上であるときには、前記ヒータへの電力供給を停止させるとともに、前記試料気化室への水素ガスの供給を停止させることを特徴とするガスクロマトグラフ装置。
  2. 前記試料気化室は、前記カラムの入口端に可燃性ガスを供給する供給流路と、外部に可燃性ガスを排出する排出流路とを有し、
    前記キャリアガス供給部は、前記排出流路を流通する可燃性ガスの流量を設定時間間隔で測定する第二流量計を有し、
    前記制御部は、前記第一流量計で測定された流量から前記第二流量計で測定された流量を減算した流量が流量閾値以上であるときには、前記ヒータへの電力供給を停止させるとともに、前記カラムの入口端への水素ガスの供給を停止させることを特徴とする請求項1に記載のガスクロマトグラフ装置。
  3. 前記検出器にメイクアップガスを供給するとともに、当該メイクアップガスの流量を設定時間間隔で測定する第三流量計を有するメイクアップガス供給部を備え、
    前記メイクアップガスは、可燃性ガスであり、
    前記制御部は、前記第一流量計で測定された流量と前記第三流量計で測定された流量との合計流量から、前記第二流量計で測定された流量と前記検出器で使用された流量とを減算した流量が流量閾値以上であるときには、前記ヒータへの電力供給を停止させるとともに、前記カラムの入口端への水素ガスの供給を停止させることを特徴とする請求項1に記載のガスクロマトグラフ装置。
  4. 前記制御部は、前記設定時間間隔より長い時間間隔となる流量に基づいて、前記ヒータへの電力供給を停止させるとともに、前記カラムの入口端への水素ガスの供給を停止させることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のガスクロマトグラフ装置。
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