次に、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。以下の図面の記載において、同一または類似の部分には同一または類似の符号を付している。
(実施の形態)
図1を参照して本発明の実施の形態に係る情報通信システム7のシステム構成を説明する。情報通信システム7は、宅内システム1a、1b、1c、1d、機器2a、2b、2c、2d、2e、2f、2g、コミュニティ管理サーバ3a、3b、3c、サービスサーバ4a、4b、操作端末5、ゲートウェイ中継装置200a、200bおよび200cを備える。発明を実施するための形態において、宅内システム1a、1b、1cおよび1dを特に区別しない場合、単に宅内システム1と表記する場合がある。機器2a、2b、2c、2d、2e、2fおよび2gを特に区別しない場合、単に機器2と表記する場合がある。コミュニティ管理サーバ3a、3bおよび3cを特に区別しない場合、単にコミュニティ管理サーバ3と表記する場合がある。サービスサーバ4aおよび4bを特に区別しない場合、単にサービスサーバ4を表記する場合がある。ゲートウェイ中継装置200a、200bおよび200cを特に区別しない場合、単にゲートウェイ中継装置200と表記する場合がある。
宅内システム1、ゲートウェイ中継装置200、コミュニティ管理サーバ3、サービスサーバ4および操作端末5は、通信ネットワーク6を介して相互に通信可能に接続される。通信ネットワーク6は、インターネットなどの、相互に通信可能な公衆通信ネットワークである。図1に示す例では、通信ネットワーク6aおよび6bと記載しているが、通信ネットワーク6aおよび6bは、それぞれ、同一の網状のネットワークにおける一部のネットワークであっても良い。
宅内システム1a、1b、1cおよび1dは、各ユーザの家庭に設けられる。図1に示す例で、第1の宅内システム1aはユーザAの宅内システムで、第2の宅内システム1bはユーザBの第1宅の宅内システムで、第3の宅内システム1cはユーザBの第2宅の宅内システムで、第4の宅内システム1dはユーザCの宅内システムである。
宅内システム1は、機器2およびホームゲートウェイ装置100を備える。宅内システム1は、ホームゲートウェイ装置100を介して、ゲートウェイ中継装置200に接続する。
機器2は、宅内システム1のホームネットワークを介してホームゲートウェイ装置100に接続可能な機器である。機器2は、ホームネットワークに接続可能な機器で、例えば、電話機、コンピュータ、プリンタ、録画再生装置、温度センサなどである。これらの機器2は、それぞれ異なるプロトコルでホームゲートウェイ装置100に接続する。例えば、電話端末は、SIP(Session Initiation Protocol)などのプロトコルで、ホームゲートウェイ装置100に接続する。コンピュータや録画再生装置は、UPnP(Universal Plug & Play)、DLNA(Digital Living Network Association)、HTTP(Hypertext Transfer Protocol)などのプロトコルでホームゲートウェイ装置100に接続する。温度センサは、ZigBee、特小無線などのプロトコルでホームゲートウェイ装置100に接続する。
ホームゲートウェイ装置100は、例えば、ユーザ宅内に設けられ、ユーザ宅内の機器を外部のネットワークに接続するためのインタフェースとなる機器である。ホームゲートウェイ装置100は、各機器からのプレゼンス情報などの通信メッセージを、各機器特有のプロトコルで受信する。さらにホームゲートウェイ装置100は、各機器から受信した情報を、ゲートウェイ中継装置200、通信ネットワーク6などで利用可能なデータに変換して、データを送出する。ホームゲートウェイ装置100は、一般的には一つの居住スペースに、一つ設置される。
ゲートウェイ中継装置200は、ホームゲートウェイ装置100およびコミュニティ管理サーバ3に接続する。ゲートウェイ中継装置200は、機器2のプレゼンス情報などをホームゲートウェイ装置100から受信する。ゲートウェイ中継装置200は、ユーザによる操作端末5からの操作などに基づいて、各機器2と、各機器をコミュニティに所属させるための条件を含むアクセス権限を取得する。このアクセス権限は、接続先のコミュニティについて、そのコミュニティから機器が接続を受け付ける条件であるアクセス条件と、そのコミュニティにプレゼンス情報を開示する条件である公開条件などを含む。ゲートウェイ中継装置200は、ユーザによって設定されたアクセス権限に基づいて、機器2の情報を、コミュニティ管理サーバ3に開示する。ゲートウェイ中継装置200は、接続先のコミュニティごとに、アクセス条件とともに、プレゼンス情報および公開条件から生成される公開プレゼンス情報とを、コミュニティ管理サーバ3に送信する。
ゲートウェイ中継装置200は、一つで複数のホームゲートウェイ装置100に接続しても良い。例えば、ユーザBの宅内システム1bおよび1cは、それぞれ、ホームゲートウェイ装置100bおよび100cを備え、第2のゲートウェイ中継装置200がこれらのホームゲートウェイ装置100bおよび100cを収容する。これは、ユーザBが、第1宅と第2宅の複数の居住スペースを有することを示す。例えば、ユーザBが、自宅(第1宅)とセカンドハウス(第2宅)を有している場合、自宅およびセカンドハウスのそれぞれに、ホームゲートウェイ装置100を設ける。一方、ユーザBは、自宅およびセカンドハウスのそれぞれに設置された機器2に対して、アクセス権限を設定する必要がある。そこで、第2のゲートウェイ中継装置200が、ユーザBの自宅およびセカンドハウスにそれぞれ設置されるホームゲートウェイ装置100bおよび100cを収容することにより、ユーザBの便宜性が向上する。
操作端末5は、ユーザが利用するコンピュータである。ユーザは、操作端末5を利用して第1のゲートウェイ中継装置200aに接続し、各機器に所属させるコミュニティ、そのコミュニティに開示する情報や条件などを設定する。操作端末5は、各ユーザのユーザIDをゲートウェイ中継装置200に送信し、ゲートウェイ中継装置200において、各ユーザの所有する機器のアクセス権限を設定するためのインタフェースとなる。
コミュニティ管理サーバ3は、本発明の実施の形態に係るコミュニティを管理する装置である。コミュニティは、目的を共通とする機器2の集合であって、サービスサーバ4がサービスを提供する対象となりうるものである。コミュニティ管理サーバ3は、各ゲートウェイ中継装置200から受信した機器ごとのアクセス条件、公開プレゼンス情報などを、対応づけて保持し、必要に応じてサービスサーバ4に開示する。
コミュニティは、例えば、親戚が有する録画再生装置の機器2をメンバとする集合、所定の小学校区に位置する家庭が設置する防犯カメラの機器2をメンバとする集合などである。コミュニティ管理サーバ3は、各コミュニティに属するメンバについて、ゲートウェイ中継装置200から受信したアクセス条件および公開プレゼンス情報を保持する。コミュニティ管理サーバ3は、操作端末5や他の機器2などからアクセスされると、その操作端末のユーザや、機器2が属するコミュニティの情報に基づいて、アクセスを制御する。また、コミュニティ管理サーバ3は、予め情報を公開することを契約したサービスサーバ4に、メンバの情報を公開する。
サービスサーバ4は、コミュニティ管理サーバ3に接続して、各コミュニティに属する機器2を用いて、ユーザにサービスを提供する。サービスは、例えば、親戚の有する録画再生装置に、同時に録画させて、親戚間でテレビ番組を共有するサービス、火災が発生した際、その火災発生地域の近所の火災報知器を鳴らして、ユーザに火災の発生を知らせるサービスなどがある。
サービスサーバ4は、コミュニティに属する機器2への処理要求を、コミュニティ管理サーバ3に送信する。サービスサーバ4が、処理対象の機器2を特定する方法はいくつか考えられる。例えば、サービスサーバ4は、コミュニティ管理サーバ3が保有するメンバ機器データ312を取得して、サービスサーバ4が所定の条件を満たす機器2を特定しても良い。またサービスサーバ4が、コミュニティ管理サーバ3に、処理対象の機器2の条件を入力し、コミュニティ管理サーバ3が条件を満たす機器2を特定しても良い。
処理対象の機器2を選択するための条件として、様々な条件が考えられる。例えば、機器の種別、プレゼンス情報などが考えられる。
図1においてホームゲートウェイ装置100とゲートウェイ中継装置200とが異なるハードウェア上に実装される場合を説明するが、これに限られない。例えば、ホームゲートウェイ装置100にゲートウェイ中継装置200の機能を実現させ、同一ユーザのホームゲートウェイ装置100とゲートウェイ中継装置200の機能を一つのハードウェア上に実装させても良い。ここで、ホームゲートウェイ装置100の機能とゲートウェイ中継装置200の機能を実装した装置を、「ゲートウェイ装置」と称する。またゲートウェイ中継装置200は、一つのハードウェア上に実装された仮想化されたコンピュータであっても良い。
図1に示す例では、一つのコミュニティ管理サーバ3が、一つのコミュニティに属する機器2の情報を管理する場合を説明するが、これに限られない。例えば、第1のコミュニティ管理サーバ3a、第2のコミュニティ管理サーバ3bおよび第3のコミュニティ管理サーバ3cは、一つのハードウェア上に実装された、仮想化されたコンピュータであっても良い。コミュニティ管理サーバ3は、コミュニティの識別子に基づいて、コミュニティに属する機器に設定された情報を管理できれば良い。サービスサーバ4およびゲートウェイ中継装置200についても同様に、それぞれ、一つのハードウェア上に実装された、仮想化されたコンピュータであっても良い。
図2を参照して、機器2のプレゼンス情報をコミュニティ管理サーバ3に開示する処理を説明する。
ステップS11において、機器2がホームゲートウェイ装置100に接続すると、機器2は、特徴情報およびプレゼンス情報をホームゲートウェイ装置100に送信する。ここで、「特徴情報」は、機器の特徴から機器の種別を特定可能な情報である。特徴情報は例えば、機器の型番、製造者情報、通信プロトコルなどの、機器と通信して得られる各種IDやパラメータ、その他の応答の情報である。「機器の種別」は、電話機、温度センサ、録画再生装置などである。「プレゼンス情報」は、機器2の使用状況などによって変化する情報である。プレゼンス情報は、例えば、電源ONであるか否か、接続中であるか否か、使用中のCPU量、ハードディスクの残容量、バッテリーの残量などの情報である。
ステップS12においてホームゲートウェイ装置100は、ステップS11で受信した特徴情報から、機器2の種別と、この機器が有する機能を特定して、機器管理データ112を生成する。この「機能」は、例えば、機器の種別が「録画再生装置」の場合、機器の有する機能は、「録画機能」および「再生機能」である。ここでは、コミュニティから要求する命令の単位を、機能として特定しても良い。この場合、ユーザは、機器2の単位ではなく、機器2の有する機能の単位でアクセス権限を設定しても良い。
機器管理データ112は、例えば図3に示すデータである。機器管理データ112は、機器の識別子、機器の種別、機器の機能およびプレゼンス情報を対応づけたデータである。機器の種別および機能は、ステップS11で機器2から受信した特徴情報から特定された情報である。プレゼンス情報は、ステップS11で機器2から取得した、機器の状態に応じて適宜変更される情報である。
プレゼンス情報は、プレゼンス情報の各情報は、機器および機器の機能などに応じて、適切に設定されても良い。例えば、処理能力状態、基本状態、詳細プレゼンス情報などの各データ項目を有する。処理能力状態は、機器2の負荷に関するデータで、CPU使用率、loadなどで表現する。基本状態は、機器2の電源オンオフや、接続また未接続の接続状態を示すものである。
詳細プレゼンス情報は、機器の種別や機能に応じて適宜設定される機器または機能の状態のデータである。詳細プレゼンス情報は、機器の利用状況、リソース状況などが考えられる。例えば機器2が電話機の場合、詳細プレゼンス情報は、「離席中」、「通話中」などの利用状態である。また、機器2が温度センサの場合、詳細プレゼンス情報は、バッテリー残量などのリソース状況や、最終接続日時などの利用状況である。機器2が録画再生装置の場合、録画機能の詳細プレゼンス情報は、録画可能な記憶装置の残量などのリソース状況で、再生機能の詳細プレゼンス情報は、再生可能な状態であるか否かなどの利用状況である。
ホームゲートウェイ装置100が機器管理データ112を生成すると、ステップS13において機器管理データ112をゲートウェイ中継装置200に送信する。ステップS14の操作端末5からの指示に基づいて、ステップS15においてゲートウェイ中継装置200は、図4に示すような機器アクセス設定データ212および機器公開データ213を生成する。
具体的にはステップS14において操作端末5は、機器、機能および公開先のコミュニティの識別子ごとに、アクセス権限を指定する。このアクセス権限は、コミュニティ管理サーバ3から機器2へのアクセス条件と、プレゼンス情報のコミュニティ管理サーバ3への公開条件を含む。
ゲートウェイ中継装置200は、操作端末5から入力されたコミュニティの識別子ごとのアクセス権限に基づいて、機器アクセス設定データ212を生成する。
機器アクセス設定データ212は、例えば図4に示すデータである。機器アクセス設定データ212は、機器の識別子に種別、機能および公開先のコミュニティの識別子を対応づけるとともに、機器の識別子および公開先のコミュニティの識別子ごとに、アクセス条件およびプレゼンス情報を対応づけたデータである。
図4に示す例で機器アクセス設定データ212はさらに、機器の識別子、種別、機能に、デフォルトのアクセス条件およびプレゼンス情報を対応づける。このデフォルトのアクセス条件は、ユーザが、公開先のコミュニティ管理サーバ3に対応するアクセス条件を設定する編集元となるアクセス条件であって、機器または機能ごとに予めゲートウェイ中継装置200が記憶する。デフォルトのプレゼンス情報は、機器2から受信した、加工前のプレゼンス情報である。ゲートウェイ中継装置200は、デフォルトのプレゼンス情報から、ユーザが設定した公開条件に基づいて、公開プレゼンス情報を生成する。
アクセス条件は、ユーザが、機器、機能およびコミュニティ管理サーバ3のそれぞれに設定したアクセス条件である。アクセス条件は例えば、機器2のある機能だけをアクセスさせるための条件、緊急時のみアクセスさせるための条件、アクセスを許可する時間、回数、容量などの条件、である。
図4に示す例では、電話機について、公開先「第1のコミュニティ管理サーバ」および「同一コミュニティ」に、「24h」が設定されている。これは、電話機は、第1のコミュニティ管理サーバ3からのアクセスに24時間対応することを示す。
アクセス条件は、プレゼンス情報のうち、所定の項目のみを公開プレゼンス情報に含める条件であっても良い。
ここで、図4に示す例ではアクセス条件は、同一コミュニティ、提携コミュニティおよびその他の3つにわけて管理される。「同一コミュニティ」欄は、公開先のコミュニティ管理サーバそのものに対するアクセス条件を設定する。「提携コミュニティ」欄は、提携コミュニティを管理するコミュニティ管理サーバに対するアクセス条件を設定する。「提携コミュニティ」は、公開先のコミュニティと関連性の高いコミュニティである。例えば、公開先のコミュニティ管理サーバの管理するコミュニティが「○○市□□中学校の父母会」の場合、提携コミュニティは、例えば、「○○市中学校連盟の父母会」などである。「その他」欄は、公開先のコミュニティ管理サーバが管理するコミュニティや、提携コミュニティ以外のコミュニティを管理するコミュニティ管理サーバに対するアクセス条件を設定する。
公開条件は、機器の識別子、種別、機能および公開先ごとの、プレゼンス情報を公開する条件である。公開条件は、プレゼンス情報の公開粒度であって、例えば、「利用可能か不可能かのみを表示」、「プレゼンス情報のうち、基本状態および処理能力状態のみを表示」、「全て表示」などの条件である。
図4に示す例において、電話機について、公開先「第1のコミュニティ管理サーバ」に対して、公開条件「OK/NG簡易通知」が設定されている。これは、デフォルトのプレゼンス情報欄で設定されたような、処理能力状態、基本状態および詳細プレゼンス情報そのものではなく、音声通話が可能か否かのみを、簡易的に公開することを示す。
図4において、ゲートウェイ中継装置200がデフォルト値を設定する方法は、いくつか考えられる。
ゲートウェイ中継装置200の機器アクセス設定データ212が保持する機能ごとアクセス条件のデフォルト値は、過去にユーザから設定された情報に基づいて適宜変更されても良い。ゲートウェイ中継装置200は、同一コミュニティに同じ種別の複数の機器2を公開する場合が考えられる。この場合ゲートウェイ中継装置200は、2つ目以降の機器について、過去に同一コミュニティに対し公開設定した同種の機器2の権限設定をデフォルト値として設定し、デフォルト値に対してユーザがカスタマイズしても良い。
また、同一コミュニティに対し複数の機器2を公開設定し、複数の機器について同様のアクセス条件でカスタマイズされており、同一コミュニティに新たに機器2を公開設定する場合も考えられる。この場合ゲートウェイ中継装置200は、新たに公開設定する機器のデフォルト値として、複数の機器について同様に設定されたアクセス条件を設定しても良い。この場合、機器の同一種別についてのみ、設定しても良いし、機種を問わず設定しても良い。
また、複数の機器2を所定のコミュニティに連続して公開した後、新たに機器2を登録する際、デフォルトとして、そのコミュニティに対して公開する設定としても良い。
ゲートウェイ中継装置200は、公開条件に基づいてプレゼンス情報を公開プレゼンス情報に変換する。ゲートウェイ中継装置200は、デフォルト欄のプレゼンス情報から、例えば、「電話機」が、「音声電話」の機能について、公開条件「OK/NG簡易通知」が設定されている。従ってゲートウェイ中継装置200は、デフォルト欄のプレゼンス情報に基づいて、例えば、「電話機」が、「音声電話」の機能を受けることができるか否かを決定する。ゲートウェイ中継装置200は、この決定に基づいて、第1のコミュニティ管理サーバ3aに対して、電話機の音声電話機能について、要求を受け入れるか否かを「OK/NG」で公開する。例えば、基本状態が「ON」であっても、処理能力状態が高負荷の場合、ゲートウェイ中継装置200は、この電話機の音声電話機能について、「NG」と公開する。プレゼンス情報から公開プレゼンス情報に変換する方法は、様々な方法が考えられる。例えばゲートウェイ中継装置200が、予め所定のロジックを保有し、プレゼンス情報と公開条件を入力することにより、公開プレゼンス情報を得る。公開プレゼンス情報を得るためのロジックは、機器の種別、機能、公開先、プレゼンス情報などに応じて、設けられても良い。例えば、公開条件「OK/NG簡易通知」と設定され、プレゼンス情報から機能を実現可能な場合、ゲートウェイ中継装置200は、「OK」などの「機能を実現可である」ことを示す公開プレゼンス情報を生成する。
ゲートウェイ中継装置200は、公開先のコミュニティに公開する公開プレゼンス情報を生成すると、機器の識別子、種別、機能、アクセス条件および公開プレゼンス情報を対応づけて、機器公開データ213を生成する。この機器公開データ213は、公開先のコミュニティごとに生成される。ゲートウェイ中継装置200は、ステップS16において、公開先のコミュニティ管理サーバ3に、このコミュニティ管理サーバ3に対応する機器公開データ213を送信する。これによりコミュニティ管理サーバ3は、ユーザによって自身に設定された公開条件に基づいて生成された公開プレゼンス情報を、機器2の情報として参照することができる。
ゲートウェイ中継装置200は、機器2のプレゼンス情報を受信するたびに、予め公開プレゼンス情報を生成して、機器公開データ213を生成しても良い。また、コミュニティ管理サーバ3や操作端末5から要求がある際に、公開プレゼンス情報を生成しても良い。
コミュニティ管理サーバ3は、ゲートウェイ中継装置200から機器公開データ311を受信すると、ステップS17において、メンバ機器データ312を生成する。このメンバ機器データ312は、複数のゲートウェイ中継装置200からこのコミュニティ管理サーバ3に送信された機器公開データ213に基づいて生成される。
メンバ機器データ312は、図5に示すように、機器の識別子、ユーザID、アクセス権限および公開プレゼンス情報を対応づけたデータである。ここでユーザIDは、メンバとなる機器2を保有するユーザの識別子である。ユーザIDは、例えば、予めコミュニティ管理サーバ3においてコミュニティを結成する際に、予め登録される。
メンバ機器データ312のアクセス権限は、図4に示す機器アクセス設定データ212のアクセス権限に対応する。また公開プレゼンス情報は、図4に示す機器アクセス設定データ212のデフォルトのプレゼンス情報と公開条件から、ゲートウェイ中継装置200が生成したデータである。コミュニティ管理サーバ3は、自身が管理するコミュニティに対して要求を受けると、このメンバ機器データ312に登録された機器を対象に、要求を処理する。
図6を参照して、コミュニティ管理サーバ3が要求を処理する処理を説明する。図6においては、操作端末5がコミュニティ管理サーバ3に対して、処理要求をする場合を説明する。
まずステップS31において操作端末5は、コミュニティ管理サーバ3に処理要求を送信する。操作端末5は、例えば、コミュニティ管理サーバ3が管理するメンバ機器データ312から処理要求対象の機器の識別子を取得し、要求内容とあわせて、コミュニティ管理サーバ3に処理要求を送信する。
コミュニティ管理サーバ3は、処理要求を受信すると、この要求を転送するか否かを判定する。ステップS32においてコミュニティ管理サーバ3は、操作端末5から受信した処理要求が、メンバ機器データ312のアクセス条件および公開プレゼンス情報に合致しているか否かなどを判断し、転送するか否かを決定する。処理要求を転送すると判断した場合、ステップS33においてコミュニティ管理サーバ3は、要求対象の機器2に向けて、ゲートウェイ中継装置200に処理要求を転送する。
ゲートウェイ中継装置200は、処理要求を受信すると、この要求を転送するか否かを判定する。ステップS34においてゲートウェイ中継装置200は、操作端末5から受信した処理要求が、機器アクセス設定データ212のアクセス条件およびプレゼンス情報に合致しているか否かなどを判断し、転送するか否かを決定する。処理要求を転送すると判断した場合、ステップS35においてゲートウェイ中継装置200は、要求対象の機器2に向けて、ホームゲートウェイ装置100に処理要求を転送する。
ホームゲートウェイ装置100は、処理要求を受信すると、この要求を転送するか否かを判定する。ステップS36においてホームゲートウェイ装置100は、操作端末5から受信した処理要求が、機器管理データ112のプレゼンス情報に合致しているか否かなどを判断し、転送するか否かを決定する。処理要求を転送すると判断した場合、ステップS37において、受信した要求データを、送信先の機器2が処理可能なプロトコルに変換する。ホームゲートウェイ装置100は、ステップS38において機器2に要求データを送信する。
このように機器2は、操作端末5から入力された要求データを受信することができる。ここで、この要求データの送受信は、ユーザが操作端末5から設定したアクセス条件およびプレゼンス情報の要件を満たすことが、コミュニティ管理サーバ3、ゲートウェイ中継装置200およびホームゲートウェイ装置100のそれぞれで判断される。
図7を参照して、プレゼンス情報と、通信可否判断の関係を説明する。機器2のプレゼンス情報は、機器2の状態によって変化する。従って、機器2は、逐次最新のプレゼンス情報をホームゲートウェイ装置100に送信し、情報通信システム7の各装置が最新のプレゼンス情報を共有することが可能となる。
具体的には、図7に示すように、ステップS51において機器2は、自身のプレゼンス情報をホームゲートウェイ装置100に送信する。
ホームゲートウェイ装置100は、ステップS52において、ステップS51で受信したプレゼンス情報を更新する。具体的にはホームゲートウェイ装置100は、機器管理データ112のプレゼンス情報を、機器の識別子に対応づけて更新する。さらにホームゲートウェイ装置100は、ステップS53において、プレゼンス情報をゲートウェイ中継装置200に送信する。
ゲートウェイ中継装置200は、ステップS54において、ステップS53で受信したプレゼンス情報に基づいて公開プレゼンス情報を生成し、更新する。具体的にはゲートウェイ中継装置200は、機器アクセス設定データ212のプレゼンス情報を更新し、さらに、公開条件に基づいて、ステップS53で受信した最新のプレゼンス情報から公開プレゼンス情報を生成する。さらにゲートウェイ中継装置200は、機器公開データ213の公開プレゼンス情報を、機器の識別子に対応づけて、更新する。さらにゲートウェイ中継装置200は、ステップS55において、公開プレゼンス情報をコミュニティ管理サーバ3に送信する。
コミュニティ管理サーバ3は、ステップS56において、ステップS55で受信した公開プレゼンス情報を更新する。具体的にはコミュニティ管理サーバ3は、メンバ機器データ312の公開プレゼンス情報を、機器の識別子に対応づけて、ステップS56で受信した最新の公開プレゼンス情報に更新する。
このように、コミュニティ管理サーバ3が保持する公開プレゼンス情報、ゲートウェイ中継装置200が保持する公開プレゼンス情報およびプレゼンス情報、ホームゲートウェイ装置100が保持するプレゼンス情報は、機器2の状態に応じて、変化する。しかしながら、全ての装置が最新のプレゼンス情報を取得するためには時間を要する。従って各装置は、自身が保有する効果プレゼンス情報またはプレゼンス情報に基づいて、転送の可否を決定するため、最新の情報に基づいて判断できない場合がある。
例えば、図7のステップS57ないしステップS65を参照して説明する。サービスサーバ4は、コミュニティ管理サーバ3が保持するメンバ機器データ312に基づいて、要求対象の機器や要求データを設定し、コミュニティ管理サーバ3に処理を要求する。この処理要求は、図5のステップS32ないしステップS36で説明した通り、ステップS58ないしステップS61において、ホームゲートウェイ装置100に転送される。
ステップS62においてホームゲートウェイ装置100は、転送の可否を判定する。このとき、ホームゲートウェイ装置100において、機器2の最新のプレゼンス情報を取得し、この最新のプレゼンス情報が、サービスサーバ4の要求と合致しない場合がある。その場合、ステップS63においてホームゲートウェイ装置100は、転送を拒否するメッセージを、サービスサーバ4に向けて送信する。一方、最新のプレゼンス情報も、サービスサーバ4の要求と合致する場合、ステップS64およびステップS65に示すように、ホームゲートウェイ装置100は、機器2に要求データを送信する。
ここで、プレゼンス情報の変更によって、要求を処理できない例を説明する。例えば、ドアホンが撮影可能な玄関前の映像により、迷子の子供を見つけることが可能な場合がある。そこでユーザは、このような場合にドアホンの映像をコミュニティに提供することを希望できる。しかしながら、ユーザが、来客中のドアホンの映像には客人が映像に映っているので、コミュニティに対して、来客中の映像を提供を拒む場合である。この場合ユーザは、ドアホンのカメラを公開する際のアクセス条件として「来客中以外」と設定することができる。
コミュニティ管理サーバ3は、アクセス条件が「来客中以外」となっているので、公開プレゼンス情報が「来客中」でない機器に対して、このドアホンを要求対象として抽出する。しかしながら、この要求メッセージがホームゲートウェイ装置100に到着する際にユーザ宅に来客があり、プレゼンス情報が「来客中」に変更される場合がある。この場合、ホームゲートウェイ装置100は、最新のプレゼンス情報に基づいて、処理要求の転送を拒否することができる。
ここでは、ホームゲートウェイ装置100において、最新プレゼンス情報に基づいて転送を拒否する場合を説明するが、ゲートウェイ中継装置200およびコミュニティ管理サーバ3も最新のプレゼンス情報が変更される場合もある。
次に図8を参照して、ホームゲートウェイ装置100、ゲートウェイ中継装置200およびコミュニティ管理サーバ3を説明する。
(ホームゲートウェイ装置)
図8に示すようにホームゲートウェイ装置100は、記憶装置110、処理制御装置120、外部通信制御装置130および機器通信制御装置140を備える。外部通信制御装置130は、ホームゲートウェイ装置100をゲートウェイ中継装置200に接続するためのインタフェースである。機器通信制御装置140は、ホームゲートウェイ装置100を機器2に接続するためのインタフェースである。ホームゲートウェイ装置100は、所定の処理を実行するためのプログラムが実行されることにより、処理制御装置120の各手段が実現される。
記憶装置110は、機器データ111および機器管理データ112を記憶する。ここで機器管理データ112は、図3を参照して説明したようなデータ項目とデータを備える。処理制御装置120は、管理機器登録手段121、プレゼンス情報取得手段122、機器管理データ送信手段123、プレゼンス情報更新手段124および要求処理手段125を備える。
管理機器登録手段121は、機器データ111を読み出して、機器の特徴情報に基づいて機器の種別および機能を取得する。機器データ111は、機器の種別および機能と、機器の特徴情報とを対応づけたデータである。管理機器登録手段121は、機器2から特徴情報を受信すると、機器データ111から、特徴情報に合致する機器の種別および機能を抽出する。さらに管理機器登録手段121は、機器2に識別子を取得し、この機器2の識別子、種別および機能を対応づけて、機器管理データ112に記録する。
ここで、機器データ111は、ホームゲートウェイ装置100の記憶装置に記憶される場合を説明するが、これに限られない。機器データ111は、ホームゲートウェイ装置100が、通信ネットワークを介して接続し読み出し可能な記憶装置に記憶されても良い。
この特徴情報は、機器2ごとに異なり、機器2の種別および機能を特定する方法も様々である。例えば、UPnPに対応した機器の場合は、DeviceTypeの情報を機器から取得し、特徴情報とすることができる。また、MACアドレスを通信に利用する機器については、MACアドレスを特徴情報とすることができる。この場合、MACアドレスを構成するベンダーID(OUI)およびシリアル番号に対応する機種の情報を予め当該ベンダーから収集しておくことによって、MACアドレスから機種等を判別可能である。他の例としては、各種プロトコルに対する機器の応答に含まれるパターン(パケットに含まれる文字列や数値等の情報)によっても、機種等を判別できる場合がある。その場合は、応答パターンが特徴情報となる。
プレゼンス情報取得手段122は、機器2から当該機器のプレゼンス情報を取得する。プレゼンス情報取得手段122は、取得したプレゼンス情報を、機器2の識別子に対応づけて、機器管理データ112に記憶する。プレゼンス情報取得手段122は、逐次機器2から最新のプレゼンス情報を取得して、機器管理データ112に記憶する。
プレゼンス情報取得手段122が、機器2から取得するべきプレゼンス情報の項目は、機器データ111に予め記憶されても良い。ホームゲートウェイ装置100は、機器データ111から、機器または機能ごとに設定された、取得するべきプレゼンス情報の項目を取得し、機器2から取得した項目に対応するプレゼンス情報を取得する。
ここで、プレゼンス情報は、機器2から取得される情報に限られず、ホームゲートウェイ装置100が機器2との通信状態や通信内容に基づいて判断しても良い。
例えば、機器2から一定時間通信できなかった場合に、ホームゲートウェイ装置100は、当該機器の基本状態を、「電源オフ」や「未接続」に設定しても良い。
また、機器2が温度センサであって、通常時は、1分ごとに温度情報をホームゲートウェイ装置100に送信し、バッテリーが少なくなると、10分ごとに温度情報を送信する仕様であるとする。この場合、この機器2から過去1日以上1分ごとに温度情報を受信していたにもかかわらず、10分ごとに温度情報を受信するとする。この場合、ホームゲートウェイ装置100は、この温度センサの仕様に基づいて、温度情報の基本情報オンであり、かつ詳細プレゼンス情報として「batterylow」であることを把握することができる。さらに、温度情報を1日以上受信しない場合、この場合、ホームゲートウェイ装置100は、この温度センサの仕様に基づいて、温度情報の基本情報オフであることを把握することができる。
また機器2がコンピュータなどのIP機器の場合、ホームゲートウェイ装置100が、一定間隔で機器2にPINGなどの応答されるコマンドを送信しても良い。機器2からPINGの応答が返った場合、ホームゲートウェイ装置100は、この機器2の基本情報が「電源オン」であると把握し、応答がなければ、「電源オフ」であると把握することができる。
機器管理データ送信手段123は、新たに機器2がホームゲートウェイ装置100に接続した際、機器管理データ112をゲートウェイ中継装置200に送信する。
プレゼンス情報更新手段124は、最新のプレゼンス情報を機器管理データ112から抽出し、機器識別子と対応づけて、ゲートウェイ中継装置200に送信する。このように送信されたプレゼンス情報は、図7のステップS51ないしステップS56に示したように、他の装置にも送信される。
要求処理手段125は、他の装置から、当該ホームゲートウェイ装置100が管理する機器2に対して処理要求された際、その要求を処理する。要求処理手段125は、送信された要求が、機器2について設定されたアクセス条件およびプレゼンス情報を満たしているか否かを判定し、満たしている場合、処理要求を機器2に入力する。また要求処理手段125は、機器2から取得した情報を、ホームゲートウェイ装置100や他の装置が処理可能なプロトコルに変換して、応答データを生成する。
また要求処理手段125は、処理要求された際、機器2から最新のプレゼンス情報を取得しても良い。これにより機器2の最新のプレゼンス情報に基づいて要求を処理することができる。
ここで、要求処理手段125は、このホームゲートウェイ装置100が収容する機器2のそれぞれに機器通信制御手段126を備えても良い。機器通信制御手段126は、入力された要求を、処理対象の機器2が処理可能なプロトコルに変換して、機器通信制御装置140に送出する。
(ゲートウェイ中継装置)
図8に示すようにゲートウェイ中継装置200は、記憶装置210、処理制御装置220および外部通信制御装置230を備える。外部通信制御装置230は、ゲートウェイ中継装置200をコミュニティ管理サーバ3に接続するためのインタフェースである。ゲートウェイ中継装置200は、所定の処理を実行するためのプログラムが実行されることにより、処理制御装置220の各手段が実現される。
記憶装置210は、機器管理データ211、機器アクセス設定データ212および機器公開データ213を記憶する。ここで機器アクセス設定データ212は、図4を参照して説明したようなデータ項目とデータを備える。処理制御装置220は、機器管理データ受信手段221、機器アクセス設定データ生成手段222、機器公開データ送信手段223、プレゼンス情報更新手段224および要求処理手段225を備える。
機器管理データ受信手段221は、ホームゲートウェイ装置100から機器管理データ211を受信すると、記憶装置210に記憶する。
機器アクセス設定データ生成手段222は、機器管理データ211から機器アクセス設定データ212を生成する。具体的には、機器アクセス設定データ生成手段222は、操作端末5から、ユーザの操作によって入力される、コミュニティ管理サーバ3から機器へのアクセス条件と、プレゼンス情報のコミュニティ管理サーバへの公開条件を取得する。さらに機器アクセス設定データ生成手段222は、機器の識別子と、アクセス条件と、公開条件とを対応づけた機器アクセス設定データ212を生成し、記憶装置210に記憶する。
機器公開データ送信手段223は、機器アクセス設定データ212に設定された公開条件に基づいてプレゼンス情報を公開プレゼンス情報に変換する。ここで機器公開データ送信手段223は、機器の識別子、機器の機能および公開先のサーバ単位に、公開プレゼンス情報を生成する。さらに機器公開データ送信手段223は、機器の識別子と、アクセス条件と、公開プレゼンス情報とを対応づけた機器公開データ213を生成し、コミュニティ管理サーバ3に送信する。
プレゼンス情報更新手段224は、ホームゲートウェイ装置100から最新のプレゼンス情報が送信されると、最新のプレゼンス情報を機器アクセス設定データ212に記憶する。さらにプレゼンス情報更新手段224は、最新のプレゼンス情報に基づいて、機器の識別子、機能および公開先のサーバごとに、公開プレゼンス情報を生成する。プレゼンス情報更新手段224は、生成した公開プレゼンス情報を、公開先のコミュニティ管理サーバ3に送信する。
プレゼンス情報更新手段224は、ホームゲートウェイ装置100からプレゼンス情報を取得する度に公開プレゼンス情報を生成しても良いし、定期的に公開プレゼンス情報を生成しても良い。
要求処理手段225は、他の装置から、当該ゲートウェイ中継装置200がホームゲートウェイ装置100を介して管理する機器2に対して処理要求された際、その要求を処理する。要求処理手段225は、送信された要求が、機器2について設定されたアクセス条件やプレゼンス情報を満たしているか否かを判定し、満たしている場合、処理要求をホームゲートウェイ装置100に入力する。また要求処理手段225は、ホームゲートウェイ装置100から送信された情報を、コミュニティ管理サーバ3に送信する。
(コミュニティ管理サーバ)
図8に示すようにコミュニティ管理サーバ3は、記憶装置310、処理制御装置320および外部通信制御装置330を備える。外部通信制御装置330は、コミュニティ管理サーバ3をゲートウェイ中継装置200およびサービスサーバ4に接続するためのインタフェースである。コミュニティ管理サーバ3は、所定の処理を実行するためのプログラムが実行されることにより、処理制御装置320の各手段が実現される。
記憶装置310は、機器公開データ311およびメンバ機器データ312を記憶する。ここでメンバ機器データ312は、図5を参照して説明したようなデータ項目とデータを備える。処理制御装置320は、機器公開データ受信手段321、メンバ機器データ生成手段322、プレゼンス情報更新手段224および要求処理手段324を備える。
機器公開データ受信手段321は、ゲートウェイ中継装置200から機器公開データ311を受信すると、記憶装置310に記憶する。機器公開データ311は、当該コミュニティ管理サーバ3から機器2へのアクセス条件と、公開プレゼンス情報を含む。公開プレゼンス情報は、機器2のプレゼンス情報から、当該コミュニティ管理サーバ3に公開するための公開条件に基づいて生成されるデータであって、ユーザが設定した公開条件を満たすようにプレゼンス情報を加工した情報である。
メンバ機器データ生成手段322は、コミュニティ管理サーバ3が利用可能な機器2のアクセス条件および公開プレゼンス情報を含むメンバ機器データ312を生成する。メンバ機器データ生成手段322は、コミュニティ管理サーバ3が利用可能な機器2のそれぞれについて、その機器を収容するゲートウェイ中継装置200から機器公開データ311を受信する。メンバ機器データ生成手段322は、この機器公開データ311をマージしてメンバ機器データ312を生成する。このときメンバ機器データ生成手段322は、機器公開データ311の公開プレゼンス情報と、この公開プレゼンス情報の機器2を保有するユーザのユーザIDとを対応づけてメンバ機器データ312を生成する。ここでユーザIDと機器の識別子との対応は、コミュニティ管理サーバ3が管理するコミュニティを定義する際に、予めコミュニティ管理サーバ3が把握していることを想定する。
プレゼンス情報更新手段323は、ゲートウェイ中継装置200から最新の公開プレゼンス情報が送信されると、最新の公開プレゼンス情報に基づいてメンバ機器データ312を更新する。
要求処理手段324は、メンバ機器データ312から、アクセス条件および前記公開プレゼンス情報の少なくともいずれかに基づいて選択された要求対象の機器の識別子を取得する。さらに要求処理手段324は、要求対象の機器宛の処理要求データを送信する。
例えば要求処理手段324は、操作端末5やサービスサーバ4などから、当該コミュニティ管理サーバ3が管理するコミュニティに属する機器2に対して処理要求された際、その要求を処理する。要求処理手段324は、送信された要求が、機器2について設定されたアクセス条件および公開プレゼンス情報を満たしているか否かを判定し、満たしている場合、処理要求をゲートウェイ中継装置200に入力する。
要求処理手段324は、サービスサーバ4から、所定の機器2に対する要求が入力されると、コミュニティ管理サーバ3が保持するアクセス条件および公開プレゼンス情報に基づいて要求の転送の可否を決定する。転送しない場合、要求処理手段324は、その旨をサービスサーバ4に返す。一方転送する場合、要求処理手段324は、サービスサーバ4から入力された要求を、処理対象の機器2に向けて送信する。
ここで、処理対象の機器2を特定する方法はいくつか考えられる。例えば、サービスサーバ4が、コミュニティ管理サーバ3からメンバ機器データ312を取得し、処理対象の機器2の識別子を特定する方法が考えられる。また、サービスサーバ4が「残量が10MB以上の録画再生装置」、「所定の地点から100m以内の機器」、「機器の種別がカメラの機器の全て」などの条件をコミュニティ管理サーバ3に入力しても良い。コミュニティ管理サーバ3は、メンバ機器データ312を読み出して、当該コミュニティ管理サーバ3が管理するコミュニティのメンバから、この条件に合致する機器2を処理対象の機器として特定しても良い。
このような本発明の実施の形態に係る情報通信システム7によれば、ユーザは、各機器2に対して接続先のサーバ等の設定をすることなく、ゲートウェイ中継装置200に対してユーザが公開設定をすることができる。従って、機器2が有する固有のアクセス制御方法や設定等に関係なく、統一的なアクセス制御が可能となる。さらに、各機器2のプレゼンス情報を、ホームゲートウェイ装置100、ゲートウェイ中継装置200およびコミュニティ管理サーバ3が共有することができるので、各機器のプレゼンス状態を考慮して、機器2に対する要求を処理することができる。
またユーザは、ユーザの保有する機器2について、ゲートウェイ中継装置200に接続して公開先のコミュニティと、その公開条件およびアクセス条件を設定すれば良い。従って、機器のそれぞれに対して、公開先を決定する場合に比べて、ユーザの負担が軽減される。
さらにユーザは、ゲートウェイ中継装置200に公開条件を設定する際、各機器2について開示するべき情報の項目や開示方法を設定することができる。また、一つの機器に、複数の公開先のコミュニティを対応づけて、アクセス条件および公開条件を設定することができる。これにより、コミュニティ単位で、コミュニティの目的の範囲内で開示する情報を制限することができる。機器のアクセス制限を「全ての装置に通信可」などと広いアクセス権限を設定することを回避することができるので、宅内情報の拡散および漏洩を防ぐことができる。
次に、図9ないし図21を参照して、このようなコミュニティを利用したサービスを具体的に説明する。
(第1の実施例)
第1の実施例においては、図9ないし図13を参照して、親戚コミュニティに属するユーザの録画再生装置に対して、一斉に録画要求する場合を説明する。図1に示す例で、A宅、B宅およびC宅の各ユーザは、「親戚コミュニティ」に属する。第1のコミュニティ管理サーバ3aが、この「親戚コミュニティ」を管理する。また、A宅の機器2aは、機器識別子”A001”の録画再生装置で、B宅の機器2dは、機器識別子”B001”の録画再生装置で、C宅の機器2fは、機器識別子”C001”の録画再生装置であるとする。
この場合、A宅、B宅およびC宅のホームゲートウェイ装置100は、それぞれ図9(a)ないし(c)に示す機器管理データ112を記憶する。各ホームゲートウェイ装置100は、機器管理データ112を、ゲートウェイ中継装置200に送信する。
具体的には、図9(a)に示すように、A宅のホームゲートウェイ装置100aは、機器識別子”A001”の機器のプレゼンス情報を含む機器管理データ112aを保持し、第1のゲートウェイ中継装置200aに送信する。図9(b)に示すように、B宅のホームゲートウェイ装置100bは、機器識別子”B001”の機器のプレゼンス情報を含む機器管理データ112bを保持し、第2のゲートウェイ中継装置200bに送信する。図9(c)に示すように、C宅のホームゲートウェイ装置100cは、機器識別子”C001”の機器のプレゼンス情報を含む機器管理データ112cを保持し、第3のゲートウェイ中継装置200cに送信する。
ホームゲートウェイ装置100から機器管理データ112が送信されると、ゲートウェイ中継装置200は、機器アクセス設定データ212を生成する。ゲートウェイ中継装置200は、さらに、機器アクセス設定データ212から、各機器について、第1のコミュニティ管理サーバ3aに公開するための機器公開データ213を生成する。
具体的には、第1のゲートウェイ中継装置200aは、機器識別子”A001”について、機器アクセス設定データ212を生成する。この機器アクセス設定データ212は、図10(a)に示すように、機器識別子と、デフォルトのアクセス条件およびプレゼンス情報と、第1のコミュニティ管理サーバ3aに公開するためのアクセス条件および公開条件を対応づけたデータである。ここで、第1のコミュニティ管理サーバ3aに公開するためのアクセス条件および公開条件は、ユーザの操作により操作端末5から設定された条件データである。第1のゲートウェイ中継装置200aは、公開条件に基づいて、プレゼンス情報から公開プレゼンス情報を生成する。第1のゲートウェイ中継装置200aは、「録画」および「再生」などの機器の機能ごとに、この公開プレゼンス情報が生成しても良い。さらに、第1のゲートウェイ中継装置200aは、機器識別子、アクセス条件および公開プレゼンス情報を対応づけて、機器公開データ213aを生成する。
第2のゲートウェイ中継装置200および第3のゲートウェイ中継装置200も同様に、それぞれ、機器公開データ213bおよび機器公開データ213cを生成する。生成された機器公開データ213は、第1のコミュニティ管理サーバ3aに送信される。
第1のコミュニティ管理サーバ3aは、第1のゲートウェイ中継装置200a、第2のゲートウェイ中継装置200bおよび第3のゲートウェイ中継装置200cのそれぞれから受信した機器公開データ311から、図11に示すようなメンバ機器データ312aを生成する。
このように、各装置において機器2の情報が登録できると、コミュニティに属する機器2に対して、処理要求することができる。
図12を参照して、B宅の操作端末5bが、第1のコミュニティ管理サーバ3aが管理する機器2に対して要求し、第1のコミュニティ管理サーバ3aが公開プレゼンス情報により要求を拒否する場合を説明する。
具体的には、まずステップS101においてB宅の操作端末5bは、第1のコミュニティ管理サーバ3aに対して、メンバ機器データ312aの取得をリクエストし、ステップS102において、メンバ機器データ312aを取得する。ステップS103において、B宅の操作端末5bは、処理要求を送信する対象の機器を選択する方法として、”個別に指定”する方法を選択する。ここではB宅の操作端末5bが、メンバ機器データ312aの機器から、機器の識別子”C001”を選択したとする。
ステップS104において、B宅の操作端末5bは、第1のコミュニティ管理サーバ3aに、処理要求を送信する。この処理要求には、処理要求の対象となる機器の識別子”C001”と、処理要求機能”録画”と、この録画する時間、チャンネルなどの情報である録画情報とを含む。
第1のコミュニティ管理サーバ3aは、処理要求を受信すると、ステップS105においてこの処理要求を処理する。第1のコミュニティ管理サーバ3aは、処理要求の要求元であるB宅操作端末5bが、第1のコミュニティ管理サーバ3aが管理する機器2のユーザの端末であるか、またこの端末による処理要求が許可されているか否かを判定する。ここでは、B宅は、第1のコミュニティ管理サーバ3aのメンバの機器2のユーザであるので、これらの要件を満たすとする。
さらに第1のコミュニティ管理サーバ3aは、要求対象”C001”の公開プレゼンス情報を取得する。図10に示す例では、要求対象”C001”の機能「録画」に関する公開プレゼンス情報は、「NG(録画中)」である。従って、第1のコミュニティ管理サーバ3aは、ステップS106において、プレゼンス情報により、ステップS104の要求を処理できない旨を、B宅操作端末5bに送信する。
図13を参照して、第1のサービスサーバ4aが、第1のコミュニティ管理サーバ3aが管理する機器2に対して要求し、第1のコミュニティ管理サーバ3aが公開プレゼンス情報を参照して、処理可能な機器に、処理要求を送信する場合を説明する。ここで、第1のサービスサーバ4aは、「まとめて録画予約サービス」を提供する。この「まとめて録画予約サービス」は、あるコミュニティに属するメンバの全ての録画再生装置のうち、録画可能な録画再生装置について、録画予約するサービスである。例えば、親戚コミュニティに属する全ての録画再生装置が同じ番組を録画することにより、親戚間で情報を共有することが可能となる。
まずステップS151において第1のサービスサーバ4aは、処理要求を送信する対象の機器を選択する方法として、”録画再生装置の全て”とする。この場合、ステップS152において第1のサービスサーバ4aは、第1のコミュニティ管理サーバ3aに対して、処理対象を、「全ての録画再生装置」とする処理要求を送信する。この処理要求は、ステップS104と同様に、処理要求機能”録画”と、この録画する時間、チャンネルなどの情報である録画情報とを含む。
第1のコミュニティ管理サーバ3aは、処理要求を受信すると、ステップS153において、要求元およびアクセス権限を認証する。さらに、第1のコミュニティ管理サーバ3aは、第1のコミュニティ管理サーバ3aが管理するメンバのうち、処理対象として、「全ての録画再生装置」を抽出する。具体的には第1のコミュニティ管理サーバ3aは、図11に示すメンバ機器データ312aから、種別「録画再生装置」である機器の全てを取得する。
ここでは、機器の識別子”A001”、”B001”および”C001”を抽出し、これらのうち、公開プレゼンス情報に基づいて録画が可能な機器を抽出する。図11に示す例では、”B001”および”C001”の各機器は録画ができない。しかしながら、”A001”の機器は録画可能である。そこで第1のコミュニティ管理サーバ3aは、ステップS154において、第1のゲートウェイ中継装置200aに、処理要求を送信する。この処理要求は、処理要求の対象となる機器の識別子”C001”と、処理要求機能”録画”と、この録画する時間、チャンネルなどの情報である録画情報とを含む。
第1のゲートウェイ中継装置200aは、処理要求を受信すると、ステップS155において、自身が保有する機器アクセス設定データ212に基づいて、処理要求の要求元および権限を認証する。さらに第1のゲートウェイ中継装置200aは、機器アクセス設定データ212が保有する機器の識別子”A001”のプレゼンス情報に基づいて、この処理要求を転送するか否かを判断する。図10(a)に示すように、機器の識別子”A001”のプレゼンス情報では録画可能であるので、ステップS156において第1のゲートウェイ中継装置200aは、この処理要求を転送する。
第1のホームゲートウェイ装置100aは、処理要求を受信すると、ステップS157において、自身が保有する機器管理データ112aに基づいて、処理要求の要求元および権限を認証する。さらに第1のホームゲートウェイ装置100aは、機器管理データ112aが保有する機器の識別子”A001”のプレゼンス情報に基づいて、この処理要求を転送するか否かを判断する。図9(a)に示すように、機器の識別子”A001”のプレゼンス情報では録画可能であるので、第1のホームゲートウェイ装置100aは、この処理要求を、機器2に転送する。このとき、第1のホームゲートウェイ装置100aは、処理対象の機器2に対して、最新のプレゼンス情報を取得し、取得した最新のプレゼンス情報に基づいて、処理要求の転送の可否を判断しても良い。
処理要求を転送する場合、第1のホームゲートウェイ装置100aは、処理要求を機器2が処理可能な形式に変換して、ステップS158で機器2に送信する。機器2は、ステップS158で受信した処理要求に対して、録画予約を設定するなど、要求内容にあわせて処理する。機器2aは、録画予約が成功したか否かなどの処理結果を、応答データに含めて、ステップS159において第1のホームゲートウェイ装置100aに送信する。第1のホームゲートウェイ装置100aは、受信した応答データを、ステップS160において第1のゲートウェイ中継装置200aに送信する。第1のホームゲートウェイ中継装置200は、受信した応答データを、ステップS161において第1のコミュニティ管理サーバ3aに送信する。第1のコミュニティ管理サーバ3aは、受信した応答データを、ステップS162において第1のサービスサーバ4aに送信する。
(第2の実施例)
第2の実施例においては、図14ないし図17を参照して、「○○学区コミュニティ」に属するユーザのドアホンや防犯カメラに対して、一斉に録画要求する場合を説明する。図1に示す例で、A宅、B宅およびC宅の各ユーザは、「○○学区コミュニティ」に属する。第2のコミュニティ管理サーバ3bが、この「○○学区コミュニティ」を管理する。また、A宅の機器2aは、機器識別子”A002”のドアホンで、B宅の機器2dは、機器識別子”B002”のドアホンで、C宅の機器2fは、機器識別子”C002”のドアホンで、C宅の機器2gは、機器識別子”C003”のカメラであるとする。
この場合、A宅、B宅およびC宅のホームゲートウェイ装置100は、図14(a)ないし(c)に示す機器管理データ112を記憶する。各ホームゲートウェイ装置100は、機器管理データ112を、ゲートウェイ中継装置200に送信する。
具体的には、図14(a)に示すように、A宅のホームゲートウェイ装置100aは、機器識別子”A002”の機器のプレゼンス情報を含む機器管理データ112aを保持し、第1のゲートウェイ中継装置200aに送信する。図14(b)に示すように、B宅のホームゲートウェイ装置100bは、機器識別子”B002”の機器のプレゼンス情報を含む機器管理データ112bを保持し、第2のゲートウェイ中継装置200bに送信する。図14(c)に示すように、C宅のホームゲートウェイ装置100dは、機器識別子”C002”および”C003”の機器のプレゼンス情報を含む機器管理データ112cを保持し、第3のゲートウェイ中継装置200cに送信する。
ホームゲートウェイ装置100から機器管理データ112が送信されると、ゲートウェイ中継装置200は、機器アクセス設定データ212を生成する。ゲートウェイ中継装置200は、さらに、機器アクセス設定データ212から、各機器について、第2のコミュニティ管理サーバ3bに公開するための機器公開データ213を生成する。
具体的には、第1のゲートウェイ中継装置200aは、機器識別子”A002”について、図15(a)に示すように機器アクセス設定データ212aを生成する。第1のゲートウェイ中継装置200aは、機器アクセス設定データ212aの公開条件に基づいて、公開プレゼンス情報を生成する。さらに、第1のゲートウェイ中継装置200aは、機器識別子、アクセス条件および公開プレゼンス情報を対応づけて、機器公開データ213aを生成する。
第2のゲートウェイ中継装置200および第3のゲートウェイ中継装置200も同様に、それぞれ、機器公開データ213bおよび機器公開データ213cを生成する。生成された機器公開データ213は、第2のコミュニティ管理サーバ3bに送信される。
第2のコミュニティ管理サーバ3bは、第1のゲートウェイ中継装置200a、第2のゲートウェイ中継装置200bおよび第3のゲートウェイ中継装置200cのそれぞれから受信した機器公開データ311から、図16に示すようなメンバ機器データ312bを生成する。
このように、各装置において機器2の情報が登録できると、コミュニティに属する機器2に対して、処理要求することができる。
図17を参照して、第2のサービスサーバ4bが、第2のコミュニティ管理サーバ3bが管理する機器2に対して要求する場合を説明する。ここで、第2のサービスサーバ4bは、「見守りサービス」を提供する。この「見守りサービス」は、あるコミュニティに属するメンバの全ての機器のうち、「映像取得」機能を備える機器について、映像を取得するサービスである。例えば、○○学区コミュニティに属する全ての映像取得可能な機器から映像を取得することにより、迷子になった子供を探索したり、警備することが可能となる。
具体的には、まずステップS201において第2のサービスサーバ4bは、第2のコミュニティ管理サーバ3bに対して、映像取得機能を持つ機器のメンバ機器データの取得をリクエストする。第2のサービスサーバ4bは、ステップS202において、映像取得機能を持つ機器のメンバ機器データを取得する。ステップS203において、第2のサービスサーバ4bは、処理要求を送信する対象の機器を選択する方法として、”個別に指定”する方法を選択する。ここでは第2のサービスサーバ4bが、ステップS202で取得したメンバ機器データの機器から、機器の識別子”A002”を選択したとする。
ステップS204において、第2のサービスサーバ4bは、第2のコミュニティ管理サーバ3bに、処理要求を送信する。この処理要求には、処理要求の対象となる機器の識別子”A002”と、処理要求機能”映像取得”を含む。
第2のコミュニティ管理サーバ3bは、処理要求を受信すると、ステップS205においてこの処理要求を処理する。第2のコミュニティ管理サーバ3bは、処理要求の要求元および権限を認証する。さらに、第2のサービスサーバ4bが、機器の識別子”A002”の機器に通信可能であるか、また、プレゼンス情報から映像取得可能であるか否かを判定する。ここでは、C宅は、第2のコミュニティ管理サーバ3bのメンバの機器のユーザであるので、これらの要件を満たすとする。
さらに第2のコミュニティ管理サーバ3bは、要求対象”A002”の公開プレゼンス情報を取得する。図16に示す例では、要求対象”A002”の機能「映像取得」に関する公開プレゼンス情報は、「OK」である。従って、第2のコミュニティ管理サーバ3bは、ステップS206において、第2のコミュニティ管理サーバ3bは、この処理要求を転送する。
第1のゲートウェイ中継装置200aは、処理要求を受信すると、ステップS207において、自身が保有する機器アクセス設定データ212aに基づいて、処理要求の要求元および権限を認証する。さらに第1のゲートウェイ中継装置200aは、機器アクセス設定データ212aが保有する機器の識別子”A002”のプレゼンス情報に基づいて、この処理要求を転送するか否かを判断する。図15(a)に示すように、機器の識別子”A002”のプレゼンス情報により「録画可能」である場合、第1のゲートウェイ中継装置200aは、ステップS208においてこの処理要求を、第1のホームゲートウェイ装置100aに転送する。
第1のホームゲートウェイ装置100aは、処理要求を受信すると、ステップS209において、自身が保有する機器管理データ112aに基づいて、処理要求の要求元および権限を認証する。さらに第1のホームゲートウェイ装置100aは、機器管理データ112aが保有する機器の識別子”A002”のプレゼンス情報に基づいて、この処理要求を転送するか否かを判断する。図14(a)に示すように、機器の識別子”A002”のプレゼンス情報では映像取得可能であるので、第1のホームゲートウェイ装置100aは、この処理要求を、機器2に転送する。このとき、第1のホームゲートウェイ装置100aは、処理対象の機器2に対して、最新のプレゼンス情報を取得し、取得した最新のプレゼンス情報に基づいて、処理要求の転送の可否を決定しても良い。
処理要求を転送する場合、第1のホームゲートウェイ装置100aは、処理要求を機器2が処理可能な形式に変換して、ステップS210で機器2に送信する。機器2は、ステップS210で受信した処理要求に基づいて、映像取得する。機器2aは、映像取得が成功したか否かの処理結果などを含む応答データを、ステップS211において第1のホームゲートウェイ装置100aに送信する。第1のホームゲートウェイ装置100aは、受信した応答データを、ステップS212において第1のゲートウェイ中継装置200aに送信する。第1のホームゲートウェイ中継装置200は、受信した応答データを、ステップS213において第2のコミュニティ管理サーバ3bに送信する。第2のコミュニティ管理サーバ3bは、受信した応答データを、ステップS214において第2のサービスサーバ4bに送信する。
(第3の実施例)
第3の実施例においては、図18ないし図21を参照して、「△町近所コミュニティ」に属するユーザの火災報知器、ライト、門灯に対して、火災報知器を鳴動させたり、照明や門灯を点火する場合を説明する。図1に示す例で、A宅、B宅およびC宅の各ユーザは、「△町近所コミュニティ」に属する。第3のコミュニティ管理サーバ3cが、この「△町近所コミュニティ」を管理する。また、A宅の機器2aは、機器識別子”A003”の火災報知器で、A宅の機器2bは、機器識別子”A004”のライトであるとする。B宅およびC宅にも同様に、火災報知器、ライト、門灯等が設けられているとする。
この場合、A宅、B宅およびC宅のホームゲートウェイ装置100は、図14(a)ないし(c)に示す機器管理データ112を記憶する。各ホームゲートウェイ装置100は、機器管理データ112を、ゲートウェイ中継装置200に送信する。
具体的には、図18に示すように、A宅のホームゲートウェイ装置100aは、機器識別子”A003”および”A004”の機器についてのプレゼンス情報を含む機器管理データ112aを保持し、第1のゲートウェイ中継装置200aに送信する。B宅のホームゲートウェイ装置100bおよびC宅のホームゲートウェイ装置100cも同様に、それぞれ機器管理データ112を保持し、ゲートウェイ中継装置200に送信する。ここで、各機器管理データ112は、各機器の識別子に対応して、機器が設置された位置情報を含む。
ホームゲートウェイ装置100から機器管理データ112が送信されると、ゲートウェイ中継装置200は、図19に示すように機器アクセス設定データ212を生成する。ゲートウェイ中継装置200は、さらに、機器アクセス設定データ212から、各機器について、第3のコミュニティ管理サーバ3cに公開するための機器公開データ213を生成する。図19に示す例では、機器識別子”A003”について、緊急時にのみ鳴動機能の要求を許可することが設定されている。
第3のコミュニティ管理サーバ3cは、第1のゲートウェイ中継装置200a、第2のゲートウェイ中継装置200bおよび第3のゲートウェイ中継装置200cのそれぞれから受信した機器公開データ311から、図20に示すようなメンバ機器データ312cを生成する。
このように、各装置において機器2の情報が登録できると、コミュニティに属する機器2に対して、処理要求することができる。
図21を参照して、第3のサービスサーバ4cが、第3のコミュニティ管理サーバ3cが管理する機器2に対して要求する場合を説明する。ここで、第3のサービスサーバcbは、「防災サービス」を提供する。この「防災サービス」は、あるコミュニティに属するメンバの全ての機器のうち、火災が発生した位置から半径100m以内の火災報知器を鳴動させたり、ライト、門灯を点灯するサービスである。例えば、△町近所学区コミュニティに属する機器のうち、火災の発生した地点の近傍の防災機器を稼働させることにより、周辺住民に注意喚起を促すことができる。
まずステップS301において第3のサービスサーバ4cは、処理要求を送信する対象の機器を選択する方法として、”条件と指定”とする。この場合、ステップS302において第3のサービスサーバ4cは、第3のコミュニティ管理サーバ3cに対して、処理対象を、「火災検知の機器から100メートル以内の火災報知器全て」とする処理要求を送信する。この処理要求は、処理要求機能”鳴動”と、この要求の緊急度を示す”緊急時”を含む。
第3のコミュニティ管理サーバ3cは、処理要求を受信すると、ステップS303において、要求元およびアクセス権限を認証する。さらに、第3のコミュニティ管理サーバ3cは、第3のコミュニティ管理サーバ3cが管理するメンバのうち、処理対象として、「火災報知器全て」を抽出する。ここでは、機器の識別子”A003”、…を抽出する。ここで、機器の識別子”A003”については、図20に示すように緊急時には要求を処理可能である。従って、第3のコミュニティ管理サーバ3cは、この処理要求を、第1のゲートウェイ中継装置200aに転送する。
第1のゲートウェイ中継装置200a、第1のホームゲートウェイ装置100aおよび機器においても、他の実施例と同様に処理される。
図21に示す例では、機器の識別子”A003”についてのみ記載するが、ステップS303において抽出された機器のそれぞれに対して、ステップS304ないしステップS312の処理を繰り返す。
このように火災報知器が鳴動されると、その後、図21の各処理と同様に、ライトや門灯を点灯するための処理が繰り返される。
(その他の実施の形態)
上記のように、本発明の実施の形態とその第1の実施例ないし第3の実施例によって記載したが、この開示の一部をなす論述および図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例および運用技術が明らかとなる。
例えば、本発明の実施の形態に記載したホームゲートウェイ装置およびゲートウェイ中継装置は、図1に示すようにそれぞれ一つのハードウェア上に構成されても良い。また、ホームゲートウェイ装置で実現する機能とゲートウェイ中継装置で実現する機能とが、一つのハードウェア上に構成されても良い。また、既存の情報処理システム上に実現されても良い。
本発明はここでは記載していない様々な実施の形態などを含むことは勿論である。従って、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。