JP2013156721A - 端末装置 - Google Patents

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卓 大山
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英夫 筒井
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Abstract

【課題】車車間通信における一つのパケットのデータ量の削減ができず、通信負荷が大きかった。
【解決手段】2以上の各測位衛星から信号を受信する信号受信部と、車車間通信アプリ情報を取得する車車間通信アプリ情報取得部と、2以上の測位衛星からの信号を用いて協調測位用情報を取得する協調測位用情報取得部と、車車間通信アプリ情報を含み、かつ協調測位用情報を予備領域に含むパケットである自パケットを構成するパケット構成部と、自パケットを送信する自パケット送信部と、他の端末装置から他パケットを受信する他パケット受信部と、自パケットに含まれる情報と他パケットに含まれる情報とを用いて、端末装置と他の端末装置との相対位置を取得する相対位置取得部と、相対位置を出力する出力部とを具備する端末装置により、車車間通信における一つのパケットのデータ量を削減することができ、車車間通信の環境下において適切に通信負荷を低減できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、車車間通信に利用する端末装置等に関するものである。
車車間通信を用いて、近接する車両同士が位置情報等の情報をお互いに交換し合い、衝突の危険性が高い場合にドライバーへ通知する安全運転支援システムが検討されている(非特許文献1〜4参照)。
また、車車間通信では、GPSから位置情報を得ているが、建物等の反射・回折等によって、マルチパスが発生することにより、位置情報に誤差が生じてしまう。一方、車車間通信では、車両の絶対位置よりもむしろ車両間の相対距離関係が重要であるため、上記の位置情報の誤差に対する改善策として、2つの車両で見える相関性の高い共通の衛星からの信号を用いて、2つの車両間の相対距離を高精度に求める手法が提案されている(以下、協調測位方式と呼ぶ)(非特許文献5、特許文献1参照)。
特開2011−33413号公報(第1頁、第1図等)
第4期ASV推進計画性か報告会(発表資料)、国土交通省、インターネット[URL:http://www.mlit.go.jp/jidosha/anzen/01asv/resourse/data/asv4pamphlet_houkokukai.pdf] 見えない危険をドライバーに警告する「ASV]、先進安全自動車の技術を体験、インターネット[URL:http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/pickup/20090203/1023271/] 「5.8 GHzを用いた車々間通信システムの実験用ガイドライン」ITS FORUM RC-005 1.0版、インターネット[URL:http://www.itsforum.gr.jp/Public/J7Database/p32/ITSFORUMRC005V1_0.pdf] 「700MHz帯を用いた運転支援通信システムの実験用ガイドライン」 ITS FORUM RC-006 1.0版、インターネット[URL:http://www.itsforum.gr.jp/Public/J7Database/p34/ITSFORUMRC006V1_0.pdf] 湯素華他、「都市部における高精度車車間相対即位手法」、進学技報、SANE2010-159 (2011-2)
現在の車車間通信システムでは、複数の端末装置がLSDU100Bytes程度の車車間通信アプリ情報を定期的にお互いに交換し合う。また、上記の協調測位方式を実現するには、衛星番号、SNR、疑似距離及び3次元車両速度等の情報(以下、協調測位用情報と呼ぶ)も定期的に送り合う必要がある。ところが、車車間通信アプリ情報には、緯度・経度、進行方向及び車両速度等は含まれているが、上記記載の協調測位用情報は含まれていない。また、100Bytesの車車間通信アプリ情報の中には20Bytesの予備領域が確保されている。20Bytesの予備領域のみを協調測位用情報に使うと、車車間通信に余分な負荷をかけることなく、これまでの通信品質を確保できる。ところが、協調測位に必要な情報を列挙すると、20Bytes(約54Bytes)を超えてしまうために、予備20Bytesに情報量を収めるために、データを削減することが必要である。
図33、および図34を用いて、可視衛星分に対して、協調測位の計算に必要な情報を積み上げた場合の総情報量を見積もる。図33は、協調測位の計算に必要な情報である衛星情報のデータ構造を示す。図34は、協調測位用情報を構成する各情報と、値、データ量等を示す表である。図33に示す様に、衛星1機辺り、約6Bytesの情報が必要になる。つまり、衛星8機分の衛星情報を送るとすると、約54Bytesの情報量になってしまい(図34参照)、予備20Bytesに収めることはできない。
協調測位用に予備領域20Bytesを使わずに、100Bytesに単純に54Bytesを追加した場合のパケット長は、図35に示す値となる。車車間通信ではCSMA/CA方式(非特許文献4)を用いている。パケット長にキャリアセンスにかかる時間をDIFS時間として、送信にかかる時間を見積もり、更に、車車間通信の送信周期が100msecであるために、送信周期と送信にかかる時間から、許容台数を単純計算とした。その結果は図35に示す様に、単純に、54Bytesを100Bytesに付加すると、16QAM方式で約15%、QPSK方式で約21%の車両が送信できなくなり、通信品質が劣化する。かかる見積り計算は単純な計算ではあるが、実際、車車間通信の検討・評価は車両数100台の規模を想定しており、図35に示す様な許容台数の低下は、大きな問題になる。
しかしながら、従来の車車間通信システムにおいては、車車間通信における一つのパケットのデータ量の削減ができず、車車間通信における負荷が大きかった。
本第一の発明の端末装置は、移動体に関する情報である車車間通信アプリ情報と予備領域とを含むパケットの送受信を行う車車間通信のための端末装置であって、2以上の各測位衛星から信号を受信する信号受信部と、端末装置が搭載されている移動体の車車間通信アプリ情報を取得する車車間通信アプリ情報取得部と、信号受信部が受信した2以上の測位衛星からの信号を用いて、2車間の相対位置を取得するために用いられる情報である協調測位用情報を取得する協調測位用情報取得部と、車車間通信アプリ情報を含み、かつ協調測位用情報を予備領域に含むパケットである自パケットを構成するパケット構成部と、自パケットを送信する自パケット送信部と、他の端末装置から送信されるパケットである他パケットを受信する他パケット受信部と、自パケットに含まれる情報と他パケットに含まれる情報とを用いて、端末装置と他の端末装置との相対位置を取得する相対位置取得部と、相対位置取得部が取得した相対位置を出力する出力部とを具備する端末装置である。
かかる構成により、車車間通信における一つのパケットのデータ量を削減することができ、車車間通信の環境下において適切に通信負荷を低減できる。
また、本第二の発明の端末装置は、第一の発明に対して、パケット構成部は、協調測位用情報取得部が取得した協調測位用情報を2以上に分割し、予備領域に入るサイズの情報である2以上のサブ協調測位用情報を取得し、2以上の各サブ協調測位用情報を2以上の各自パケットの予備領域に含め、かつ車車間通信アプリ情報を含む2以上の自パケットを構成する端末装置である。
かかる構成により、車車間通信における一つのパケットのデータ量を削減することができ、車車間通信の環境下において適切に通信負荷を低減できる。
また、本第三の発明の端末装置は、第二の発明に対して、協調測位用情報取得部が取得する協調測位用情報は、測位衛星に関する情報である2以上の衛星情報を有し、各前記衛星情報は、前記測位衛星と車両との距離指標を示す疑似距離情報を含み、パケット構成部は、一のサブ協調測位用情報が2以上の衛星情報の一部を共通に含むように、協調測位用情報取得部が取得した協調測位用情報を2以上に分割し、測位衛星の疑似距離情報の最下位の桁を含み、桁数が閾値より小さい下位桁情報それぞれ有する2以上のサブ協調測位用情報を取得し、少なくとも下位桁情報を有するサブ協調測位用情報を含む2以上の各サブ協調測位用情報を2以上の各自パケットの予備領域に含め、かつ車車間通信アプリ情報を含む2以上の自パケットを構成する端末装置である。
かかる構成により、車車間通信における一つのパケットのデータ量を削減することができ、車車間通信の環境下において適切に通信負荷を低減できる。
また、本第四の発明の端末装置は、第三の発明に対して、パケット構成部は、協調測位用情報取得部が取得した協調測位用情報が有する各測位衛星の疑似距離情報を、少なくとも桁数が閾値以上の上位桁情報と、閾値より小さい下位桁情報に分割し、2以上のサブ協調測位用情報を取得し、2以上の各サブ協調測位用情報を2以上の各自パケットの予備領域に含め、かつ車車間通信アプリ情報を含む2以上の自パケットを構成する端末装置である。
かかる構成により、車車間通信における一つのパケットのデータ量を削減することができ、車車間通信の環境下において適切に通信負荷を低減できる。
また、本第五の発明の端末装置は、第四の発明に対して、パケット構成部は、協調測位用情報取得部が取得した協調測位用情報を、2以上の各測位衛星の疑似距離情報以外の情報、2以上の各測位衛星の疑似距離情報の上位桁情報、および2以上の各測位衛星の疑似距離情報の下位桁情報の3種類に分割し、3種類の情報の送信機会が均等になるように自パケットを構成する端末装置である。
かかる構成により、車車間通信における一つのパケットのデータ量を削減することができ、車車間通信の環境下において適切に通信負荷を低減できる。
また、本第六の発明の端末装置は、第四の発明に対して、パケット構成部は、協調測位用情報取得部が取得した協調測位用情報を、2以上の各測位衛星の疑似距離情報以外の情報、2以上の各測位衛星の疑似距離情報の上位桁情報、および2以上の各測位衛星の疑似距離情報の下位桁情報の3種類に分割し、疑似距離情報の下位桁情報の送信機会が、疑似距離情報の上位桁情報の送信機会よりも多くなるように自パケットを構成する端末装置である。
かかる構成により、車車間通信における一つのパケットのデータ量を削減することができ、車車間通信の環境下において適切に通信負荷を低減できるとともに、必要な情報を精度高く取得できる。
また、本第七の発明の端末装置は、第三の発明に対して、パケット構成部は、協調測位用情報取得部が取得した協調測位用情報が有する各測位衛星の疑似距離情報を、最上位桁を含む第一の数値、当該第一の数値より下位の桁の第二の数値、当該第二の数値より下位の桁であり最下位の桁を含む第三の数値に分割し、前記第一の数値を捨て、前記第二の数値および前記第三の数値を含む2以上のサブ協調測位用情報を取得し、当該2以上の各サブ協調測位用情報を2以上の各自パケットの予備領域に含め、かつ車車間通信アプリ情報を含む2以上の自パケットを構成する端末装置である。
かかる構成により、車車間通信における一つのパケットのデータ量を削減することができ、車車間通信の環境下において適切に通信負荷を低減できるとともに、必要な情報を精度高く取得できる。
また、本第八の発明の端末装置は、第一または第二の発明に対して、協調測位用情報は、疑似距離情報を含み、相対位置取得部は、他パケット受信部が受信した時間が異なる2以上の各他パケットに含まれる2以上の疑似距離情報の下位桁情報の変化を取得し、下位桁情報の変化を用いて、疑似距離情報の上位桁情報を取得する上位桁推定手段を具備し、上位桁推定手段が取得した疑似距離情報の上位桁情報と、自パケットに含まれる情報と、他パケットに含まれる情報とを用いて、端末装置と他の端末装置との相対位置を取得する端末装置である。
かかる構成により、車車間通信における一つのパケットのデータ量を削減することができ、車車間通信の環境下において適切に通信負荷を低減できるとともに、必要な情報を精度高く取得できる。
また、本第九の発明の端末装置は、第一または第二の発明に対して、協調測位用情報は、疑似距離情報を含み、相対位置取得部は、協調測位用情報取得部が取得した協調測位用情報が有する疑似距離情報の上位桁情報を、他の端末装置の疑似距離情報の上位桁情報として、自パケットに含まれる情報と他パケットに含まれる情報とを用いて、端末装置と他の端末装置との相対位置を取得する端末装置である。
かかる構成により、車車間通信における一つのパケットのデータ量を削減することができ、車車間通信の環境下において適切に通信負荷を低減できるとともに、必要な情報を精度高く取得できる。
また、本第十の発明の端末装置は、第二の発明に対して、協調測位用情報取得が取得する協調測位用情報は、測位衛星に関する情報である2以上の衛星情報を有し、パケット構成部は、2以上の各サブ協調測位用情報が、2以上の衛星情報のうちの一部の衛星情報であり、他のサブ協調測位用情報と重ならない衛星情報を含むように、協調測位用情報取得部が取得した協調測位用情報を2以上に分割し、2以上のサブ協調測位用情報を取得し、2以上の各サブ協調測位用情報を2以上の各自パケットの予備領域に含め、かつ車車間通信アプリ情報を含む2以上の自パケットを構成する端末装置である。
かかる構成により、衛星数が多い場合でも、車車間通信における一つのパケットのデータ量を削減することができ、車車間通信の環境下において適切に通信負荷を低減できる。
また、本第十一の発明の端末装置は、第一から第十のいずれか発明に対して、パケット構成部は、車車間通信アプリ情報取得部が取得した最新の車速を取得し、当該車速に対応する自パケットの送信周期を取得し、当該送信周期に基づいて、前記協調測位用情報を分割するパターンを異ならせる。
かかる構成により、車速に応じた適切な送信周期でパケットを送信する場合に、適切な協調測位用情報の送信が可能となる。
本発明による車車間通信システムによれば、車車間通信における一つのパケットのデータ量を削減することができ、車車間通信の環境下において適切に通信負荷を低減できる。
実施の形態1における車車間通信システム1の概念図 同車車間通信システム1を構成する端末装置11のブロック図 同端末装置11の動作について説明するフローチャート 同車車間通信で用いるパケットフォーマットを示す図 同パケット構成部の自パケットの構成方法を示す図 同サブ協調測位用情報のデータ構造を示す図 同自パケットの送信パターンを示す図 同自パケットの送信パターンを示す図 実施の形態2における車車間通信システム2の概念図 同車車間通信システム2を構成する端末装置21のブロック図 同サブ協調測位用情報のフラグ情報の構造を示す図 同自パケットの送信パターンを示す図 同自パケットの送信パターンを示す図 実施の形態3における車車間通信システム3を構成する端末装置31のブロック図 同送信周期管理表を示す図 同端末装置31の動作について説明するフローチャート 同端末装置31の動作について説明するフローチャート 同送信周期ごとに自パケットの送信パターンを示す図 同送信周期ごとに自パケットの送信パターンを示す図 同8機の衛星を論理的に2つに分割する場合のイメージ図 同自パケットのデータ構造を示す図 同送信周期ごとに自パケットの送信パターンを示す図 同送信周期ごとに自パケットの送信パターンを示す図 同送信周期ごとに自パケットの送信パターンを示す図 同自パケットのデータ構造を示す図 同自パケットのデータ構造を示す図 同測位衛星の許容台数を示す図 同端末装置31が自パケットを送信する動作について説明するフローチャート 同端末装置31が他パケットを受信した後の動作について説明するフローチャート 同上位桁の桁上げ・桁下げの具体例示す図 同端末装置のコンピュータシステムの概観図 同端末装置のコンピュータシステムのブロック図 従来技術についての衛星情報のデータ構造を示す図 同協調測位用情報を構成する各情報と、値、データ量等を示す図 同協調測位用に54Bytesを追加した場合のパケット長等を示す図 実施の形態2における疑似距離の補正について説明する図 実施の形態3における車両速度に対応する送信周期とフラグの使用方法を示す図
以下、車車間通信システム等の実施形態について図面を参照して説明する。なお、実施の形態において同じ符号を付した構成要素は同様の動作を行うので、再度の説明を省略する場合がある。
(実施の形態1)
本実施の形態において、一つのパケットのデータ量を削減することができる車車間通信システム1について説明する。
図1は、車車間通信システム1の概要を示す概念図である。車車間通信システム1は、車両Aに搭載されている端末装置11、車両Bに搭載されている端末装置12、車両Cに搭載されている端末装置1Nを具備する。なお、図1では、3つの車両が存在するが、4以上の車両および4以上の端末装置が存在しても良いことは言うまでもない。また、各車両には、端末装置が搭載されている。また、図1では、8つの測位衛星が可視衛星として記載されているが、9以上の測位衛星でも良いことは言うまでもない。車車間通信システム1において、端末装置11、端末装置12、および端末装置1N等は、相互にパケットの送受信を行う。また、当該パケットは、移動体に関する情報である車車間通信アプリ情報と予備領域とを含む。なお、移動体とは、通常、自動車、バス、二輪車、自転車等の車両であるが、電車等の移動する物体であれば良い。
図2は、本実施の形態における車車間通信システム1を構成する端末装置11のブロック図である。車車間通信システム1は、ここでは、簡易化のため、端末装置11と端末装置1Nの2つの端末を備えるものとする。
端末装置11は、信号受信部111、車車間通信アプリ情報取得部112、協調測位用情報取得部113、パケット構成部114、自パケット送信部115、他パケット受信部116、相対位置取得部117、出力部118を備える。また、相対位置取得部117は、上位桁推定手段1171を備える。
端末装置1Nは、端末装置11と同じ構成である。
端末装置11を構成する信号受信部111は、2以上の各測位衛星から信号を受信する。なお、測位衛星は、例えば、GPS衛星であるが、その種類は問わない。また、測位衛星から受信する信号は、通常、位置を決定するために用いる信号(例えば、GPS信号)であるが、内容やデータ構造等は問わない。信号受信部111は、例えば、アンテナ、GPS受信機等により実現され得る。
車車間通信アプリ情報取得部112は、端末装置11が搭載されている移動体の車車間通信アプリ情報を取得する。車車間通信アプリ情報は、例えば、ASV−3の検討に基づくデータ構造である。車車間通信アプリ情報は、例えば、情報を送信する車両の識別番号、送信元の種別、送信元の位置、速さの情報、進行方向の情報、車両のシフトポジション、ブレークランプ状態、ウィンカーSW状態、緊急自動車の緊急走行状態等の情報を有する。車車間通信アプリ情報取得部112は、車両に搭載されている公知技術により実現できるので、詳細な説明を省略する。
協調測位用情報取得部113は、信号受信部111が受信した2以上の測位衛星からの信号を用いて、2車間の相対位置を取得するために用いられる情報である協調測位用情報を取得する。協調測位用情報とは、例えば、フラグ情報、タイムスタンプ、速度(3次元)、衛星情報を有する。衛星情報は、測位衛星に関する情報であり、例えば、衛星番号、SNR、疑似距離情報を有する。フラグ情報とは、例えば、送信する協調測位用情報の種類を示す情報である。フラグ情報が「00」の場合、例えば、送信する協調測位用情報が擬似距離情報以外であることを示す。また、フラグ情報が「01」の場合、例えば、送信する協調測位用情報が擬似距離の上位桁情報であることを示す。さらに、フラグ情報が「10」の場合、例えば、送信する協調測位用情報が擬似距離の下位桁情報であることを示す。疑似距離情報とは、測位衛星と車両との距離指標を示す情報である。なお、速度(3次元)を取得する技術、測位衛星からの信号を用いて衛星情報を取得する技術等は公知技術である。
パケット構成部114は、車車間通信アプリ情報を含み、かつ協調測位用情報を予備領域に含むパケットである自パケットを構成する。自パケットは、端末装置11が送信するパケットである。
また、パケット構成部114は、協調測位用情報取得部113が取得した協調測位用情報を2以上に分割し、予備領域に入るサイズの情報である2以上のサブ協調測位用情報を取得し、2以上の各サブ協調測位用情報を2以上の各自パケットの予備領域に含め、かつ車車間通信アプリ情報を含む2以上の自パケットを構成することは好適である。
また、パケット構成部114は、一のサブ協調測位用情報が2以上の測位衛星の衛星情報の一部を共通に含むように、協調測位用情報取得部113が取得した協調測位用情報を2以上に分割し、下位桁情報を有する2以上のサブ協調測位用情報を取得し、少なくとも下位桁情報を有するサブ協調測位用情報を含む2以上の各サブ協調測位用情報を2以上の各自パケットの予備領域に含め、かつ車車間通信アプリ情報を含む2以上の自パケットを構成する。なお、下位桁情報とは、協調測位用情報が有する測位衛星の疑似距離情報の最下位の桁を含み、桁数が閾値より小さい数値である。また、パケット構成部114が協調測位用情報を分割して得た2以上のサブ協調測位用情報のうち、自パケットに含められないサブ協調測位用情報が存在しても良い。
パケット構成部114は、例えば、協調測位用情報を、擬似距離情報以外の情報(以下、適宜、「擬似距離以外」と言う。)、擬似距離情報の上位桁情報(以下、適宜、「擬似距離(上位桁)」と言う。)、擬似距離情報の下位桁情報(以下、適宜、「擬似距離(下位桁)」と言う。)の3つに分割し、3つのサブ協調測位用情報を取得し、当該3つの各サブ協調測位用情報を3つの各自パケットの予備領域に含め、かつ車車間通信アプリ情報を含む3つの自パケットを構成する。なお、擬似距離情報の上位桁情報とは、疑似距離情報の桁数が閾値以上の情報である。上位桁情報は、疑似距離情報がN桁の場合、例えば、上位桁情報は最上位桁から(N/2+1)桁までの情報である。また、擬似距離情報の下位桁情報とは、疑似距離情報の桁数が閾値より小さい下位桁の情報である。また、サブ協調測位用情報は、協調測位用情報を分割して得られた一部の情報である。例えば、疑似距離情報が「87654321.12」である場合、パケット構成部114は、擬似距離(上位桁)を上位5桁の「87654」とし、擬似距離(下位桁)を下位5桁の「321.12」とする。
また、パケット構成部114は、例えば、疑似距離情報を、最上位桁を含む第一の数値、当該第一の数値より下位の桁の第二の数値、当該第二の数値より下位の桁であり最下位の桁を含む第三の数値に分割し、3つの数値を取得し、その3つの数値のうちの第一の数値を捨てて、第二の数値、および第三の数値を、それぞれサブ協調測位用情報として、各自パケットの予備領域に含めても良い。例えば、疑似距離情報が「87654321.12」である場合、パケット構成部114は、1つ目の上位桁の数値「8765」を送信しない桁と判断して捨て、2つ目の上位桁の数値「432」、3つ目の上位桁の数値「1.12」の各々を各自パケットの予備領域に含めても良い。なお、かかる分割方法は、データ量削減の効果がある。なお、数値を捨てる、ということは、当該数値を送信しないことである。
また、パケット構成部114は、協調測位用情報取得部113が取得した協調測位用情報が有する各測位衛星の疑似距離情報を、上位桁情報と下位桁情報に分割し、2以上のサブ協調測位用情報を取得し、2以上の各サブ協調測位用情報を2以上の各自パケットの予備領域に含め、かつ車車間通信アプリ情報を含む2以上の自パケットを構成しても良い。
また、パケット構成部114は、協調測位用情報取得部113が取得した協調測位用情報を、2以上の各測位衛星の疑似距離情報以外の情報、2以上の各測位衛星の疑似距離情報の上位桁情報、および2以上の各測位衛星の疑似距離情報の下位桁情報の3種類に分割し、3種類の情報の送信機会が均等になるように自パケットを構成しても良い。
また、パケット構成部114は、2以上の各サブ協調測位用情報が、2以上の衛星情報のうちの一部の衛星情報であり、他のサブ協調測位用情報と重ならない衛星情報を含むように、協調測位用情報取得部113が取得した協調測位用情報を2以上に分割し、2以上のサブ協調測位用情報を取得し、2以上の各サブ協調測位用情報を2以上の各自パケットの予備領域に含め、かつ車車間通信アプリ情報を含む2以上の自パケットを構成しても良い。
また、パケット構成部314は、協調測位用情報取得部113が取得した協調測位用情報を、2以上の各測位衛星の疑似距離情報以外の情報、2以上の各測位衛星の疑似距離情報の上位桁情報、および2以上の各測位衛星の疑似距離情報の下位桁情報の3種類に分割し、疑似距離情報の下位桁情報の送信機会が、疑似距離情報の上位桁情報の送信機会よりも多くなるように自パケットを構成しても良い。
自パケット送信部115は、パケット構成部314が構成した自パケットを送信する。自パケット送信部115は、例えば、100msec程度の周期で、定期的に自パケットを送信する。また、通常、ここでの送信はブロードキャストである。自パケット送信部115は、例えば、CSMA/CA方式(非特許文献4を参照のこと)により自パケットを送信する。自パケット送信部115は、通常、無線の通信手段で実現されるが、放送手段で実現されても良い。
他パケット受信部116は、他の端末装置(端末装置12、端末装置1N等)から送信されるパケットである他パケットを受信する。他パケット受信部116は、通常、無線の通信手段で実現されるが、放送を受信する手段で実現されても良い。
相対位置取得部117は、自パケットに含まれる情報と他パケットに含まれる情報とを用いて、端末装置11と他の端末装置との相対位置を取得する。相対位置取得部117は、例えば、自パケットに含まれる衛星識別番号に対応する擬似距離情報と、当該衛星識別番号と同一の衛星識別番号に対応する他パケットの擬似距離情報とから相対位置を算出する。なお、自パケットに含まれる情報とは、自パケットの元になる情報でも良く、必ずしも自パケットから取得する必要はないことは言うまでもない。また、相対位置取得部117は、自パケットに含まれる情報のすべてを用いる必要はない。また、衛星識別番号は、測位衛星を識別する情報であれば良く、衛星番号と言っても良い。
相対位置取得部117を構成する上位桁推定手段1171は、他パケット受信部116が受信した時間が異なる2以上の各他パケットに含まれる2以上の疑似距離情報の下位桁情報の変化を取得し、下位桁情報の変化を用いて、疑似距離情報の上位桁情報を取得する。なお、上位桁推定手段1171が用いる下位桁情報は、同一の衛星識別番号に対応する下位桁であることは言うまでもない。さらに具体的には、上位桁推定手段1171は、直前の下位桁と現在の下位桁とを比較し、例えば、「現在の下位桁<直前の下位桁」である場合に、上位桁が桁上がりした、と判断する。また、上位桁推定手段1171は、直前の下位桁と現在の下位桁とを比較し、例えば、「現在の下位桁>直前の下位桁」である場合に、上位桁が桁下がりした、と判断する。
また、上位桁推定手段1171は、擬似距離の上位桁情報と下位桁情報の送信頻度が異なる場合、またはパケット廃棄で上位桁情報を受信できなかった場合に、上記の処理により上位桁情報を取得することは好適である。
出力部118は、相対位置取得部117が取得した相対位置を出力する。ここで、出力とは、ディスプレイへの表示、プロジェクターを用いた投影、プリンタでの印字、音出力、外部の装置への送信、記録媒体への蓄積、他の処理装置や他のプログラムなどへの相対位置の引渡しなどを含む概念である。なお、相対位置取得部117が取得した相対位置の利用方法は問わない。
出力部118は、ディスプレイやスピーカー等の出力デバイスを含むと考えても含まないと考えても良い。出力部118は、出力デバイスのドライバーソフトまたは、出力デバイスのドライバーソフトと出力デバイス等で実現され得る。
協調測位用情報取得部113、パケット構成部114、相対位置取得部117、および上位桁推定手段1171は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。協調測位用情報取得部113等の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
次に、端末装置11の動作について、図3のフローチャートを用いて説明する。
(ステップS301)車車間通信アプリ情報取得部112、および協調測位用情報取得部113は、信号受信部111が受信した2以上の測位衛星の信号を取得し、バッファに蓄積する。
(ステップS302)車車間通信アプリ情報取得部112は、端末装置11が搭載されている移動体の車車間通信アプリ情報を取得する。車車間通信アプリ情報取得部112は、通常、ステップS301で取得した信号を用いて、端末装置11の位置を含む車車間通信アプリ情報の一部を取得する。
(ステップS303)協調測位用情報取得部113は、ステップS301で取得した2以上の測位衛星からの信号(以前のステップS301において取得した信号でも良い)を用いて、協調測位用情報を取得する。
(ステップS304)パケット構成部114は、ステップS302で取得した車車間通信アプリ情報と、ステップS303で取得した協調測位用情報を含む自パケットを構成する。なお、パケット構成部114は、協調測位用情報を予備領域に含むパケットである自パケットを構成する。
(ステップS305)相対位置取得部117は、他パケット受信部116が受信した他パケットを取得し、バッファに蓄積する。
(ステップS306)相対位置取得部117は、自パケットに含まれる情報と、ステップS305で取得した他パケットに含まれる情報とを用いて、端末装置11と他の端末装置との相対位置を取得する。なお、他の端末装置とは、他パケットを送信してきた端末装置である。また、端末装置は、当該端末装置が搭載されている移動体と考えても良い。
(ステップS307)出力部118は、ステップS306で取得された相対位置を出力する。
(ステップS308)自パケット送信部115は、自パケットを送信するタイミングであるか否かを判断する。自パケットを送信するタイミングであればステップS309に行き、自パケットを送信するタイミングでなければステップS308に戻る。
(ステップS309)自パケット送信部115は、ステップS304で構成された自パケットを送信する。ステップS301に戻る。
なお、図3のフローチャートにおいて、処理順序を変更しても結果が同じ処理について、処理順序を変更しても良い。
また、図3のフローチャートにおいて、自パケットの送信は、相対位置の出力等の処理とは並行に行っても良い。
また、図3のフローチャートにおいて、ステップS301の処理頻度およびステップS309等の処理の頻度は問わない。
また、図3のフローチャートにおいて、信号受信部111は、随時、測位衛星から信号(例えば、GPS信号)を受信している。また、他パケット受信部116は、他の端末装置(端末装置12、端末装置1N等)から送信される他パケットを、随時、受信する。
さらに、図3のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
以下、本実施の形態における車車間通信システム1を構成する端末装置11の具体的な動作について説明する。車車間通信システム1の概念図は図1である。車車間通信システム1における車車間通信において、複数の端末装置は、LSDU100Bytes程度の車車間通信アプリ情報を定期的にお互いに交換し合う。なお、車車間通信システム1は、ここでは700MHz帯車車間通信システム系である。また、本具体例において、700MHz帯車車間通信を用いるが、700MHz帯車車間通信は一例であることは言うまでもない。
また、図4は、車車間通信システム1における車車間通信で用いるパケットフォーマットである。なお、図4の協調測位用情報は、図1の車両Aから送信する協調測位用情報である。また、図1において、車両Aからは衛星1〜4が見えているので、車両Aの協調測位用情報には衛星1〜4の情報が記載される。また、車両Bからは衛星2〜6が見えているので、衛星2〜6の情報が車両Bの協調測位用情報に記載される。同様に、車両Cに対しては、衛星5〜8の情報になる。
図4のパケットは、80Bytesの車車間通信アプリ情報と、20Bytesの予備領域を含む。そして、車車間通信アプリ情報と予備領域とを合わせた100bytesの領域をLSDUと言う。なお、協調測位用情報が予備領域に存在すること以外について、図4のパケットは公知の情報であるので詳細な説明を省略する。
かかる状況において、端末装置11は以下のように動作する。つまり、端末装置11の車車間通信アプリ情報取得部112、および協調測位用情報取得部113は、信号受信部111が受信した2以上の測位衛星の信号を取得し、バッファに蓄積する。
次に、車車間通信アプリ情報取得部112は、端末装置11が搭載されている移動体の車車間通信アプリ情報を取得する。
次に、協調測位用情報取得部113は、取得した2以上の測位衛星からの信号を用いて、協調測位用情報を取得する。ここで、協調測位用情報は、疑似距離情報、および疑似距離情報以外の情報を含む。疑似距離情報以外の情報は、例えば、タイムスタンプや三次元の車両速度である。
次に、パケット構成部114は、車車間通信アプリ情報と協調測位用情報とを含む自パケットを構成する。
ここで、本実施の形態において、パケット構成部114は、図5に示す方法を採る。つまり、パケット構成部114は、予備領域20Bytes中にすべての衛星情報(衛星No.1〜nの情報)の一部を含むように、協調測位用情報を疑似距離情報以外の情報、2以上の各測位衛星の疑似距離情報の上位桁情報、および2以上の各測位衛星の疑似距離情報の下位桁情報の3種類に分割する。そして、パケット構成部114は、当該3種類の情報を3つの各自パケット(パケット#1、パケット#2、パケット#3)の予備領域に含ませる。そして、パケット構成部114は、3つの自パケットを構成する。なお、各パケットのすべての衛星情報(衛星No.1〜nの情報)の一部は、それぞれ重ならない(同一の情報を含まない)ことは好適である。
さらに詳細には、協調測位用情報を分割したサブ協調測位用情報は、図6に示すようなデータ構造である。つまり、サブ協調測位用情報(予備領域の情報)の先頭5ビットはフラグ情報であり、ここでは1ビット目と2ビット目を利用する、とする。なお、3ビット目から5ビット目は、ここでは予備ビットとする。1ビット目及び2ビット目の2ビット(フラグ情報1)によって、以下の(a)、(b)及び(c)のパターンが、受信側で識別可能となる。なお、下記の(a)から(c)は、それぞれ図6(a)から(c)に対応している。
(a)擬似距離以外を送信する場合:フラグ情報1「00」
(b)擬似距離(上位桁)を送信する場合:フラグ情報1「01」
(c)擬似距離(下位桁)を送信する場合:フラグ情報1「10」
また、ここでは、パケット構成部114は、フラグ情報1の後ろにタイムスタンプを付ける、とする。タイムスタンプはデータ量削減のために、1時間分、分解能は1/100秒とすると、データ範囲は0.00〜3600.00secとなり、ここでは、19bitsとした。各(a)、(b)及び(c)のタイムスタンプの後に、衛星8機分の各情報を記載し、全体を20bytesに調整する未使用ビットを追加している。
擬似距離は、例えば、12345678.12という距離に対して、上位桁を「12345」とし、下位桁を「678.12」に分け、上位桁及び下位桁に対して、各17ビットを割り当てた。
4桁目から8桁目までを上位桁、3桁目から小数点2位までを下位桁の場合について記載したが、方式の要求精度によって、小数点以下を用いなくてもよく、各上位と下位の桁数を変更してもよく、上位桁情報および下位桁情報を制限するものではない。例えば、パケット構成部114は、擬似距離「12345678.12」を、「1234」「567」「8.12」の3つに分割し、最上位桁の数値「1234」は捨て、2番目「567」、3番目「8.12」の数値を、各々サブ協調測位用情報として、自パケットを構成しても良い。また、パケット構成部114は、擬似距離「12345678.12」を、上位桁情報「12345」と下位桁情報「678.12」の2つに分割し、上位桁情報は捨て、下位桁情報のみをサブ協調測位用情報として、自パケットを構成しても良い。
速度はx軸、y軸及びz軸方向の車両速度である。各軸に対して、0.0〜25.0m/s(〜90km/h)とし、8bitsずつ確保した。
次に、相対位置取得部117は、他パケット受信部116が受信した他パケットを取得し、バッファに蓄積する。
次に、相対位置取得部117は、自パケットに含まれる情報と、他パケットに含まれる情報とを用いて、端末装置11と他の端末装置との相対位置を取得する。
次に、出力部118は、取得された相対位置を出力する。
次に、自パケット送信部115は、自パケットを送信するタイミングであるか否かを判断する。そして、自パケットを送信するタイミングであると判断した場合に、自パケット送信部115は、自パケットを送信する。
そして、パケット構成部114、および自パケット送信部115は、例えば、図7に示すようなタイミングで自パケットを構成し、送信する。図7は、擬似距離以外、擬似距離(上位桁)および擬似距離(下位桁)の3種類に平等に送信機会を与える場合である。なお、ここでは、最大記載衛星数が8機であり、送信周期が100msecである、とする。
また、各パケットはCSMA/CA方式(非特許文献4参照)で送信するために、パケット衝突等で受信できない場合が存在する。そのために、自パケット送信部115は、複数回、同一の自パケットを送信する、とする。図7には1秒間の冗長回数を記載している。つまり、各情報は、1秒間で3〜4回送信されるので、冗長回数は2〜3回となる。なお、疑似距離の下位桁情報を送信する機会が、上位桁情報の送信機会よりも多いことは好適である。上位桁情報の変化の頻度は、下位桁情報と比較して少ないからである。
なお、パケット構成部114、および自パケット送信部115は、例えば、図8に示すようなタイミングで自パケットを構成し、送信しても良い。つまり、パケット構成部114は、協調測位用情報取得部113が取得した協調測位用情報を、2以上の各測位衛星の疑似距離情報以外の情報、2以上の各測位衛星の疑似距離情報の上位桁情報、および2以上の各測位衛星の疑似距離情報の下位桁情報の3種類に分割し、疑似距離情報の下位桁情報の送信機会が、疑似距離情報の上位桁情報の送信機会よりも多くなるように自パケットを構成しても良い。具体的には、1秒間では疑似距離は大きく変化しないために、図8において、自パケット送信部115は、1秒間中で上位桁は1回のみ送信し、擬似距離以外と擬似距離を交互に送信する。擬似距離の上位桁情報の送信機会は少ないが、擬似距離の下位桁情報の時間履歴を見ることで、上位桁での桁上げおよび桁下げを推定することができる。つまり、相対位置取得部117の上位桁推定手段1171は、他パケット受信部116が受信した時間が異なる2以上の各他パケットに含まれる2以上の疑似距離情報の下位桁情報の変化を取得し、当該下位桁情報の変化を用いて、疑似距離情報の上位桁情報を取得する。さらに具体的には、擬似距離の下位桁情報の時間的な変化について、下位桁情報が序々に増加していき、かつ、「現在の下位桁<直前の下位桁」を満たした場合に、上位桁推定手段1171は、上位桁での桁上げがあった、と推定し、保持している上位桁の桁上げを行う。また、擬似距離の下位桁情報の時間的な変化について、下位桁情報が序々に減少していき、かつ、「現在の下位桁>直前の下位桁」を満たした場合に、上位桁推定手段1171は、上位桁での桁下げがあった、と推定し、保持している上位桁の桁下げを行う。
なお、図8において、自パケット送信部115は、上位桁情報を1秒間で1回のみしか送信していないので、パケット衝突によって受信できない場合の対策として、1秒間に2回送信する、あるいは、受信側の端末装置の相対位置取得部117が数秒間の上位桁情報から、最新の上位桁情報を推定しても良い。図8においても、同様に冗長回数を記載した。
そして、次に、相対位置取得部117は、他パケット受信部116が受信した他パケットを取得し、バッファに蓄積する。
次に、相対位置取得部117は、自パケットに含まれる情報と、他パケットに含まれる情報とを用いて、端末装置11と他の端末装置との相対位置を取得する。
次に、出力部118は、ステップS306で取得された相対位置を出力する。なお、出力された相対位置の利用方法は問わない。出力部118は、例えば、相対位置が閾値居以内の近さである場合、警告音を出力する。また、出力部118は、例えば、相対位置を地図上に表示しても良い。
以上、本実施の形態によれば、車車間通信における一つのパケットのデータ量を削減することができ、車車間通信の環境下において適切に通信負荷を低減できる。
なお、信号受信部111が受信するGPS情報は通常1秒単位で情報が更新されるが、サンプリング周期が速い信号受信部111(ここではGPS受信機)を用いることで、100msec毎に最新情報を協調測位用情報に用いることが可能になる。サンプリング周期が1Hzの場合には、1秒間の擬似距離は全て同じ値を送信することになる。
また、本実施の形態の具体例において、700MHz帯の車車間通信システムについて述べたが、700MHz帯の車車間通信システムではなく、5.8GHz帯や無線LANを用いてもよく、通信手段を制限するものではない。
また、本実施の形態における相対位置取得部117は、上位桁推定手段1171を具備しなくても良い。
また、本実施の形態によれば、パケット構成部114が構成した自パケットのすべてを、自パケット送信部115が送信した。しかし、パケット構成部114の自パケットの構成タイミングと、自パケット送信部115の自パケットの送信タイミングは合致しなくても良い。つまり、図7は自パケット送信部115が行う自パケットの送信タイミングの例である、と言える。
また、本実施の形態において、パケット構成部114は、協調測位用情報を、例えば、予備領域に入るサイズに圧縮して、当該予備領域に入った協調測位用情報と、車車間通信アプリ情報とを有する自パケットを構成しても良い。つまり、協調測位用情報を分割することは必須ではない。端末装置は、予備領域を利用して、協調測位用情報を送信できれば良い。かかることは他の実施の形態でも同様である。
また、本実施の形態において、自パケット送信部115は、全桁量送信と差分情報量送信とを組み合わせても良い。つまり、パケット構成部114は、所定時間(例えば、1秒)内に1回は、すべての疑似距離情報を用いてサブ協調測位用情報を構成し、その他の場合は疑似距離情報の差分値を取得し、当該差分値を用いてサブ協調測位用情報を構成しても良い。かかることは他の実施の形態でも同様である。
また、本実施の形態において、上記で説明した協調測位用情報(疑似距離情報を含む)を分割して送信する方法(第1の方法)、協調測位用情報を圧縮・解凍する方法(第2の方法)、全桁量送信・差分情報量送信による方法(第3の方法)を組み合わせても良い。さらに具体的には、第1の方法と第2の方法を組み合わせること、第1の方法と第3の方法を組み合わせること、第1の方法と第2の方法と第3の方法を組み合わせることは好適である。かかることは他の実施の形態でも同様である。
さらに、本実施の形態における処理は、ソフトウェアで実現しても良い。そして、このソフトウェアをソフトウェアダウンロード等により配布しても良い。また、このソフトウェアをCD−ROMなどの記録媒体に記録して流布しても良い。なお、このことは、本明細書における他の実施の形態においても該当する。なお、本実施の形態における端末装置を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、コンピュータを、2以上の各測位衛星から信号を受信する信号受信部と、当該端末装置が搭載されている移動体の車車間通信アプリ情報を取得する車車間通信アプリ情報取得部と、前記信号受信部が受信した2以上の測位衛星からの信号を用いて、2車間の相対位置を取得するために用いられる情報である協調測位用情報を取得する協調測位用情報取得部と、前記車車間通信アプリ情報を含み、かつ前記協調測位用情報を前記予備領域に含むパケットである自パケットを構成するパケット構成部と、前記自パケットを送信する自パケット送信部と、他の端末装置から送信されるパケットである他パケットを受信する他パケット受信部と、前記自パケットに含まれる情報と前記他パケットに含まれる情報とを用いて、前記端末装置と前記他の端末装置との相対位置を取得する相対位置取得部と、前記相対位置取得部が取得した相対位置を出力する出力部として機能させるためのプログラム、である。
また、上記プログラムにおいて、前記パケット構成部が、前記協調測位用情報取得部が取得した協調測位用情報を2以上に分割し、前記予備領域に入るサイズの情報である2以上のサブ協調測位用情報を取得し、当該2以上の各サブ協調測位用情報を2以上の各自パケットの予備領域に含め、かつ車車間通信アプリ情報を含む2以上の自パケットを構成するものとして、コンピュータを機能させることは好適である。
また、上記プログラムにおいて、前記協調測位用情報取得が取得する協調測位用情報は、測位衛星に関する情報である2以上の衛星情報を有し、各前記衛星情報は、前記測位衛星と車両との距離指標を示す疑似距離情報を含み、前記パケット構成部は、一のサブ協調測位用情報が前記2以上の衛星情報の一部を共通に含むように、前記協調測位用情報取得部が取得した協調測位用情報を2以上に分割し、下位桁情報を含む2以上のサブ協調測位用情報を取得し、少なくとも下位桁情報を有するサブ協調測位用情報を含む2以上の各サブ協調測位用情報を2以上の各自パケットの予備領域に含め、かつ車車間通信アプリ情報を含む2以上の自パケットを構成するものとして、コンピュータを機能させることは好適である。
また、上記プログラムにおいて、前記衛星情報は、前記パケット構成部は、前記協調測位用情報取得部が取得した協調測位用情報が有する各測位衛星の疑似距離情報を、少なくとも桁数が閾値以上の上位桁情報と、前記閾値より小さい下位桁情報に分割し、2以上のサブ協調測位用情報を取得し、当該2以上の各サブ協調測位用情報を2以上の各自パケットの予備領域に含め、かつ車車間通信アプリ情報を含む2以上の自パケットを構成するものとして、コンピュータを機能させることは好適である。
また、上記プログラムにおいて、前記パケット構成部は、前記協調測位用情報取得部が取得した協調測位用情報を、2以上の各測位衛星の疑似距離情報以外の情報、2以上の各測位衛星の疑似距離情報の上位桁情報、および2以上の各測位衛星の疑似距離情報の下位桁情報の3種類に分割し、当該3種類の情報の送信機会が均等になるように自パケットを構成するものとして、コンピュータを機能させることは好適である。
また、上記プログラムにおいて、前記パケット構成部は、前記協調測位用情報取得部が取得した協調測位用情報を、2以上の各測位衛星の疑似距離情報以外の情報、2以上の各測位衛星の疑似距離情報の上位桁情報、および2以上の各測位衛星の疑似距離情報の下位桁情報の3種類に分割し、前記疑似距離情報の下位桁情報の送信機会が、前記疑似距離情報の上位桁情報の送信機会よりも多くなるように自パケットを構成するものとして、コンピュータを機能させることは好適である。
また、上記プログラムにおいて、前記協調測位用情報は、疑似距離情報を含み、前記相対位置取得部は、前記他パケット受信部が受信した時間が異なる2以上の各他パケットに含まれる2以上の疑似距離情報の下位桁情報の変化を取得し、当該下位桁情報の変化を用いて、疑似距離情報の上位桁情報を取得する上位桁推定手段を具備し、前記上位桁推定手段が取得した疑似距離情報の上位桁情報と、前記自パケットに含まれる情報と、前記他パケットに含まれる情報とを用いて、前記端末装置と前記他の端末装置との相対位置を取得するものとして、コンピュータを機能させることは好適である。
(実施の形態2)
本実施の形態において、実施の形態1と比較して、8機よりも衛星数が多い場合の車車間通信システム2、端末装置21等について説明する。そして、実施の形態1における端末装置11は、擬似距離情報を上位桁情報と下位桁情報に分けて送信したが、本実施の形態における端末装置21は、下位桁情報のみを送信する。また、端末装置21は、他の端末装置から受信した下位桁情報と対になる衛星番号と同一の衛星番号に対応する衛星情報であり、自車両で得ている衛星情報を利用して、他の端末装置の上位桁情報を取得する。
図9は、車車間通信システム2の概念図である。図9において、車両には、端末装置21が搭載されている。また、図9において、端末装置21は、16機の測位衛星から信号を受信し得る。また、車車間通信システム2は、端末装置21、端末装置2N等の2以上の端末装置を備える。
図10は、本実施の形態における車車間通信システム2を構成する端末装置21のブロック図である。
端末装置21は、信号受信部111、車車間通信アプリ情報取得部112、協調測位用情報取得部113、パケット構成部214、自パケット送信部115、他パケット受信部116、相対位置取得部217、出力部118を備える。また、相対位置取得部217は、上位桁推定手段1171を備える。
パケット構成部214は、車車間通信アプリ情報を含み、かつ協調測位用情報を予備領域に含むパケットである自パケットを構成する。
また、パケット構成部214は、協調測位用情報取得部113が取得した協調測位用情報を2以上に分割し、予備領域に入るサイズの情報である2以上のサブ協調測位用情報を取得し、2以上の各サブ協調測位用情報を2以上の各自パケットの予備領域に含め、かつ車車間通信アプリ情報を含む2以上の自パケットを構成する。ここで、サブ協調測位用情報は、2以上の衛星情報の一部を含むことが好適である。また、サブ協調測位用情報は、疑似距離情報の上位桁情報を含まないことは好適である。つまり、パケット構成部214は、疑似距離情報以外の情報、または疑似距離情報の下位桁情報を有するサブ協調測位用情報を自パケットの予備領域に含め、かつ車車間通信アプリ情報を含む2以上の自パケットを構成することは好適である。
また、パケット構成部214は、2以上の各サブ協調測位用情報が、2以上の衛星情報のうちの一部の衛星情報であり、他のサブ協調測位用情報と重ならない衛星情報を含むように、協調測位用情報取得部113が取得した協調測位用情報を2以上に分割し、2以上のサブ協調測位用情報を取得し、当該2以上の各サブ協調測位用情報を2以上の各自パケットの予備領域に含め、かつ車車間通信アプリ情報を含む2以上の自パケットを構成しても良い。つまり、パケット構成部214は、16機等の多数の測位衛星の多数の衛星情報をX(Xは2以上の自然数)に分割して、X個のサブ協調測位用情報を取得し、当該X個のサブ協調測位用情報を、X個の各自パケットの予備領域に含め、かつ車車間通信アプリ情報を含む2以上の自パケットを構成しても良い。
パケット構成部214は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。パケット構成部214の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
相対位置取得部217は、自パケットに含まれる情報と他パケットに含まれる情報とを用いて、端末装置21と他の端末装置2Nとの相対位置を取得する。さらに具体的には、相対位置取得部217は、協調測位用情報取得部113が取得した協調測位用情報が有する疑似距離情報の上位桁情報を、他の端末装置2Nの疑似距離情報の上位桁情報として、自パケットに含まれる情報と他パケットに含まれる情報とを用いて、端末装置2Nと他の端末装置2Nとの相対位置を取得する。
相対位置取得部217は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。相対位置取得部217の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
次に、端末装置21の動作について説明する。端末装置21の動作は、端末装置11の動作と比較して、自パケットを構成する処理が異なるが、全体的な処理フローは端末装置11の処理フロー(図3を用いて説明)と同様である。
以下、本実施の形態における車車間通信システム2を構成する端末装置21の具体的な動作について説明する。車車間通信システム2の概念図は図9である。車車間通信システム2における車車間通信において、複数の端末装置は、LSDU100Bytes程度の車車間通信アプリ情報を定期的にお互いに交換し合う。また、図4は、車車間通信システム2における車車間通信で用いるパケットフォーマットである。
かかる状況において、端末装置21は以下のように動作する。つまり、端末装置21の車車間通信アプリ情報取得部112、および協調測位用情報取得部113は、信号受信部111が受信した16機の測位衛星の信号を取得し、バッファに蓄積する。
次に、車車間通信アプリ情報取得部112は、端末装置21が搭載されている移動体の車車間通信アプリ情報を取得する。
次に、協調測位用情報取得部113は、取得した16機の測位衛星からの信号を用いて、協調測位用情報を取得する。ここで、協調測位用情報は、疑似距離情報、および疑似距離情報以外の情報を含む。
次に、パケット構成部214は、車車間通信アプリ情報と協調測位用情報とを含む自パケットを構成する。なお、本具体例において、擬似距離情報は上位桁情報と下位桁情報に分けて送信するのでなく、下位桁情報のみを送信するものとする。上位桁情報については、受信した衛星番号を元にして、自車両で得ている衛星情報を利用する。これは、車車間通信では周辺の車両と情報交換を行っており、衛星番号が同じであれば、同程度の擬似距離となるため、上位桁情報は同じものが得られる、と考えられるためである。
さらに、実施の形態1の説明から分かる様に、20Bytes中には、8機分の衛星の衛星情報しか確保できないので、図9に示す様に、自車両の進行方向に対して、前方あるいは後方かで2つに衛星を、論理的に分割する。つまり、パケット構成部214は、信号受信部111により受信された信号が、前方の衛星から受信した信号か、後方の衛星から受信した信号かの判定を行う。
なお、GPS等の衛星受信機において、衛星の位置関係が分かり、3点測量によって、車両(端末装置と同意義)の位置情報を計算している。つまり、車両から見た、車両と衛星の位置関係が分かる。そして、例えば、パケット構成部214は、車両を原点にして、進行方向をy軸とした2次元配置関係に、各測位衛星の位置を置き換える。そして、パケット構成部214は、y>=0に合致する位置に対応する測位衛星を前方の測位衛星、y<0に合致する位置に対応する測位衛星を後方の測位衛星である、と判定する。
また、車両と測位衛星との位置関係の誤差がある場合、車両を原点とし、車両の進行方向のy軸が正であると仮定した時に、測位衛星がx軸上の境界位置にある場合等で、衛星位置を2次元変換した際、2つの車両で、x軸の境界位置の誤差によって、ある測位衛星に対して、片方の車両は前方にいると判断し、もう片方の車両は後方にいると判断してしまう可能性がある。この場合、全ての可視衛星の距離情報を同時刻の疑似距離情報に補正(調整)する必要がある。かかる場合、例えば、パケット構成部214は、前方情報のタイムスタンプと受信時刻、および後方情報のタイムスタンプから、前方情報の送信と後方情報の送信の間に移動した距離を算出し、補正をかけて、すべての測位衛星(例えば、16機の測位衛星)が同じ時刻に対する擬似距離にして、相対距離算出を行なうことは好適である。また、車両と測位衛星との位置関係の誤差がある場合や測位衛星がx軸上の境界位置にある場合、かかる測位衛星を共通衛星として用いられないようにすることでも良い。なお、前方情報とは車両より前方に存在する測位衛星の情報であり、後方情報とは車両より後方に存在する測位衛星の情報である。
そして、パケット構成部214は、前方の測位衛星の衛星情報を予備領域に含ませた自パケットを構成する。パケット構成部214は、後方の測位衛星の衛星情報を予備領域に含ませた自パケットを構成する。なお、自パケットには、車車間通信アプリ情報が含まれることは言うまでもない。
さらに詳細には、パケット構成部214は、予備領域に含ませるサブ協調測位用情報のフラグ情報(5bits)を、例えば、図11に示す構造となるように取得する。図11において、フラグ情報の1bits目、2bits目(フラグ情報1)は、実施の形態1で説明した内容と同様である。また、フラグ情報2に含まれる3bits目は、協調測位用情報に含まれる衛星情報に対応する衛星数を示す情報であり、ここでは、衛星数が8の場合は「0」、衛星数が「16」の場合は「1」を採る。また、フラグ情報2に含まれる4bits目は衛星情報に対応する測位衛星の分割に関する情報であり、前後分割が「有」の場合であり、送信する情報が前方の場合は「0」、後方の場合は「1」を採る。さらに、5bits目は予備の領域である。
また、本実施の形態において、パケット構成部214およびパケット送信部115は、例えば、図12に示すようなタイミングで自パケットを構成し、送信する。つまり、パケット構成部214は、サブ協調測位用情報として、擬似距離情報以外の情報(前方)、擬似距離情報以外の情報(後方)、擬似距離情報(下位桁 前方)及び擬似距離情報(下位桁 後方)の4種類の情報に対して、概ね平等になる様に自パケットを構成する。そして、パケット送信部115は、かかる自パケットの構成のタイミングに合わせて、自パケットの構成を送信する。なお、(前方)とは、端末装置21の進行方向に対して前方の測位衛星を示し(例えば、図9の衛星1から8)、(後方)とは、端末装置21の進行方向に対して後方の測位衛星を示し(例えば、図9の衛星9から16)を示す。また、(下位桁 前方)とは、前方の測位衛星の擬似距離情報の下位桁情報を示す。さらに、(下位桁 後方)とは、後方の測位衛星の擬似距離情報の下位桁情報を示す。なお、図12において、擬似距離情報の上位桁情報は送信されない。
また、パケット構成部214およびパケット送信部115は、例えば、図13に示すようなタイミングで自パケットを構成し、送信しても良い。図13に示すように、パケット送信部115は、擬似距離情報(下位桁)の送信頻度を、擬似距離情報以外の情報と比較して、多くしても良い。また、図13においても、擬似距離情報の上位桁情報は送信されない。
また、パケット送信部115が図12、図13に示す送信パターンで自パケットを送信する場合、擬似距離情報(上位桁)は実施の形態1で説明した方法と同様の方法(上位桁推定手段1171による方法)により、擬似距離情報(上位桁)を推定する。つまり、擬似距離情報の上位桁情報をパケットで送らずに、自車両の上位桁情報を使って推測することで、伝達する衛星情報の衛星数を増やすことができる。
なお、本実施の形態の場合、前方の測位衛星の情報を受信してから、後方の測位衛星の情報を受信するまでの間の時間差を補正する必要がある。かかる方法に以下の2つの手法がある。なお、信号受信部111(例えば、GPS受信機)の情報は車車間通信とは独立に常に既定の頻度で更新される。
(手法1)
STEP1 :16機の測位衛星の情報を更新、
STEP2 :前方の測位衛星の情報を車車間通信で送信
STEP3 :後方の測位衛星の情報を車車間通信で送信
(手法2)
STEP1 :16機の測位衛星の情報を更新
STEP2 :前方の測位衛星の情報を車車間通信で送信
STEP3 :16機の測位衛星の情報を更新
STEP4 :後方の測位衛星の情報を車車間通信で送信
手法1において、パケット構成部214は、同一の時刻における16機分の衛星情報を一時保存しておき、その一時保存しておいた衛星情報を前方と後方に分けて、2つの自パケットを構成する。そして、自パケット送信部115は、当該2つの自パケットを送信する。そのために、受信する端末装置では、送信の一時保存時からパケット受信時までの遅延時間差は生じるものの16機分の情報を得た時間は同じ時刻になるので、GPS衛星の配置関係は同時刻のものになる。
また、手法2において、送信する端末装置側で測位衛星からの信号(例えば、GPS情報)を更新してから、受信する端末装置側で自パケットを受信するまでの遅延時間差は最小に抑えることができるものの、前方の測位衛星の情報と後方の測位衛星の情報に時間差がある。手法1及び2共に、遅延時間差の意味は異なるが、遅延時間差が生じるので、この時間差に対応する疑似距離の補正をする必要がある。
以下、手法2の場合の疑似距離の補正について、図36を用いて説明する。図36において、端末装置21は、時刻tで前方情報を受信し、時刻tで後方情報を受信し、時刻tで前方情報を受信し、時刻tで後方情報を受信する、とする。そして、時刻tと時刻tの間隔をΔT1とする。同様に、図36に示すように、ΔT2、ΔT3を定義する。なお、パケット構成部214は、ΔT1、ΔT2、ΔT3を、受信時刻および予備領域(ここでは、20Bytes)中に含まれるタイムスタンプを用いて計算する。ここでは、パケットは100msecに1回の割合で、CSMA/CAで送信されているので、1/100秒程度の精度を持たせて各20Bytesの中にも、タイムスタンプを含ませている。車両速度は1/100秒程度では大きく変わらないであろうと考え、パケット構成部214は、疑似距離以外のところだけに情報を記入する。さらに具体的には、疑似距離の変化量の実測結果が6桁であること、GPSは3点測量で位置情報を求めているために距離に関わる情報の精度は要求されること、送信周期100msecで車両が移動する距離は数m程度であり、車両速度は1/100秒程度では大きくは変化しないであろうことから、手法2の疑似距離の補正が行われる。
そして、送受信するデータ量を削減する必要があるので、衛星1の疑似距離について、ここでは、図36の黒丸(361、363)の情報のみを送受信し、白丸(362、364)の情報は送受信されない。そのため、白丸(362、364)の箇所に関しては、パケット構成部214は、数100msec〜数秒の過去情報から、擬似距離の補正を行なう。つまり、パケット構成部214は、「L(1,t4)=L(1,t3)+補正値α(m)」として、L(1,t4)を算出する。なお、L(i、t)は、衛星番号i、時刻tに対応する疑似距離を示す。また、αは図36の網掛部(365)の勾配である。そして、パケット構成部214は、2点から勾配を算出する、またはもっと前の過去の情報も使って、勾配を近似する。以上により、パケット構成部214は、疑似距離を補正する。
以上の処理により、端末装置21は、自パケットを他の端末装置に送信する。また、端末装置21の他パケット受信部116は、他の端末装置から他パケットを受信する。
そして、相対位置取得部217は、他パケット受信部116が受信した他パケットを取得し、バッファに蓄積する。
次に、相対位置取得部217は、自パケットに含まれる情報と、取得した他パケットに含まれる情報とを用いて、端末装置21と他の端末装置との相対位置を取得する。
次に、出力部118は、取得された相対位置を出力する。
以上、本実施の形態によれば、衛星数が多い場合でも、車車間通信における一つのパケットのデータ量を削減することができ、車車間通信の環境下において適切に通信負荷を低減できる。
なお、本実施の形態によれば、自パケット送信部115の自パケットの送信タイミングは問わない。
また、本実施の形態によれば、パケット構成部214が構成した自パケットのすべてを、自パケット送信部115が送信した。しかし、パケット構成部214の自パケットの構成タイミングと、自パケット送信部115の自パケットの送信タイミングは合致しなくても良い。つまり、図12、図13は自パケット送信部115が行う自パケットの送信タイミングの例である、と言える。
さらに、本実施の形態における端末装置を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、コンピュータを、2以上の各測位衛星から信号を受信する信号受信部と、当該端末装置が搭載されている移動体の車車間通信アプリ情報を取得する車車間通信アプリ情報取得部と、前記信号受信部が受信した2以上の測位衛星からの信号を用いて、2車間の相対位置を取得するために用いられる情報である協調測位用情報を取得する協調測位用情報取得部と、前記車車間通信アプリ情報を含み、かつ前記協調測位用情報を前記予備領域に含むパケットである自パケットを構成するパケット構成部と、前記自パケットを送信する自パケット送信部と他の端末装置から送信されるパケットである他パケットを受信する他パケット受信部と、前記自パケットに含まれる情報と前記他パケットに含まれる情報とを用いて、前記端末装置と前記他の端末装置との相対位置を取得する相対位置取得部と、前記相対位置取得部が取得した相対位置を出力する出力部として機能させるためのプログラム、である。
また、上記プログラムにおいて、前記協調測位用情報取得が取得する協調測位用情報は、測位衛星に関する情報である2以上の衛星情報を有し、前記パケット構成部が、2以上の各サブ協調測位用情報が、前記2以上の衛星情報のうちの一部の衛星情報であり、他のサブ協調測位用情報と重ならない衛星情報を含むように、前記協調測位用情報取得部が取得した協調測位用情報を2以上に分割し、2以上のサブ協調測位用情報を取得し、当該2以上の各サブ協調測位用情報を2以上の各自パケットの予備領域に含め、かつ車車間通信アプリ情報を含む2以上の自パケットを構成するものとして、コンピュータを機能させるプログラムであることは好適である。
(実施の形態3)
本実施の形態において、車両速度に応じて、自パケットの送信周期が異なる場合の車車間通信システム3、端末装置31等について説明する。
車車間通信システム3の概念図は図1である。なお、車車間通信システム3は、端末装置31、端末装置3N等の2以上の端末装置を備える。
図14は、本実施の形態における車車間通信システム3を構成する端末装置31のブロック図である。
端末装置31は、信号受信部111、車車間通信アプリ情報取得部112、協調測位用情報取得部113、パケット構成部314、自パケット送信部315、他パケット受信部116、相対位置取得部117、出力部118を備える。
端末装置3Nは、端末装置31と同様の構成である。
端末装置31を構成するパケット構成部314は、車車間通信アプリ情報を含み、かつ協調測位用情報を予備領域に含むパケットである自パケットを構成する。
パケット構成部314は、協調測位用情報取得部113が取得した協調測位用情報を2以上に分割し、予備領域に入るサイズの情報である2以上のサブ協調測位用情報を取得し、2以上の各サブ協調測位用情報を2以上の各自パケットの予備領域に含め、かつ車車間通信アプリ情報を含む2以上の自パケットを構成しても良い。
また、パケット構成部314は、一のサブ協調測位用情報が2以上のすべての衛星情報の一部を含むように、協調測位用情報取得部113が取得した協調測位用情報を2以上に分割し、2以上のサブ協調測位用情報を取得し、2以上の各サブ協調測位用情報を2以上の各自パケットの予備領域に含め、かつ車車間通信アプリ情報を含む2以上の自パケットを構成しても良い。
また、パケット構成部314は、協調測位用情報取得部113が取得した協調測位用情報が有する各測位衛星の疑似距離情報を、少なくとも桁数が閾値以上の上位桁情報と、閾値より小さい下位桁情報に分割し、2以上のサブ協調測位用情報を取得し、2以上の各サブ協調測位用情報を2以上の各自パケットの予備領域に含め、かつ車車間通信アプリ情報を含む2以上の自パケットを構成しても良い。
また、パケット構成部314は、協調測位用情報取得部113が取得した協調測位用情報を、2以上の各測位衛星の疑似距離情報以外の情報、2以上の各測位衛星の疑似距離情報の上位桁情報、および2以上の各測位衛星の疑似距離情報の下位桁情報の3種類に分割し、疑似距離情報の下位桁情報の送信機会が、疑似距離情報の上位桁情報の送信機会よりも多くなるように自パケットを構成しても良い。
パケット構成部314は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。パケット構成部314の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
自パケット送信部315は、パケット構成部314が構成した自パケットを送信する。自パケット送信部315は、例えば、100msec程度の周期で、定期的に自パケットを送信する。また、通常、ここでの送信はブロードキャストである。自パケット送信部315は、例えば、CSMA/CA方式(非特許文献4を参照のこと)により自パケットを送信する。また、自パケット送信部315は、車両の速度に応じて、自パケットの送信周期が変える。つまり、自パケット送信部315は、車車間通信アプリ情報取得部112が取得した車両の速度を取得し、当該車速に応じて送信周期を変更する。さらに具体的には、自パケット送信部315は、車速が大きいほど、送信周期が短くなるように、自パケットを送信する。
また、例えば、自パケット送信部315は、図15に示す送信周期管理表を保持している。送信周期管理表は、60km/h以上の速度である場合、自パケットの送信周期を100msecとすることを示す。また、送信周期管理表は、40km/h以上60km/h未満の速度である場合、自パケットの送信周期を200msecとすることを示す。
そして、自パケット送信部315は、車車間通信アプリ情報取得部112が取得した最新の車速(最も新しい車速の情報)を取得する。次に、自パケット送信部315は、当該車速に対応する送信周期を送信周期管理表から読み出し、当該送信周期に従って、パケット構成部114が構成した自パケットを送信する。なお、パケット構成部114は、構成した自パケットをバッファに一時蓄積する、とする。
なお、パケット構成部314が図15に示す送信周期管理表を保持していても良い。かかる場合、パケット構成部314は、車車間通信アプリ情報取得部112が取得した最新の車速を取得する。次に、パケット構成部314は、当該車速に対応する送信周期を送信周期管理表から読み出し、当該送信周期に従ったタイミングで、自パケットを構成する。そして、自パケット送信部315は、パケット構成部314が構成した自パケットを送信する。
次に、車車間通信システム3を構成する端末装置31の動作について説明する。端末装置31の動作において、図3のフローチャートにおける送信処理(ステップS308、S309)は、他の処理(相対位置の取得、出力等の処理)とは独立に行われる。つまり、端末装置31は、図16に示すようにステップS301からS307により、相対位置の取得、出力等の処理を行う。また、図17に示すように、端末装置31は、送信周期に合致するように自パケットを送信する。なお、図16のフローチャートにおいて、図3のフローチャートにおける処理と同一の処理について説明を省略する。以下、図17のフローチャートを用いて、端末装置31の自パケット送信処理について説明する。
(ステップS1701)自パケット送信部115は、バッファから車速を読み出す。なお、車車間通信アプリ情報取得部112が取得した車速をバッファに蓄積しているものとする。
(ステップS1702)自パケット送信部115は、車速に対応する送信周期を取得する。なお、自パケット送信部115は、車速に対応する送信周期を送信周期管理表から取得しても良いし、車速をパラメータとする演算式から送信周期を算出しても良い。
(ステップS1703)自パケット送信部115は、ステップS1702で取得した送信周期に合致するように、送信する対象の1以上の自パケットを読み出す。なお、かかる自パケットは、パケット構成部314が構成し、予め決められたバッファに一時蓄積したパケットである。
(ステップS1704)自パケット送信部115は、ステップS1702で取得した送信周期に合致するように、ステップS1703で読み出した1以上の自パケットを送信する。ステップS1701に戻る。
なお、図17のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
以下、本実施の形態における車車間通信システム3を構成する端末装置31の具体的な動作について説明する。車車間通信システム3の概念図は図1である。車車間通信システム3における車車間通信において、複数の端末装置は、LSDU100Bytes程度の車車間通信アプリ情報を定期的にお互いに交換し合う。なお、車車間通信システム3は、ここでは、700MHz帯車車間通信システム系である。
また、図4は、車車間通信システム3における車車間通信で用いるパケットフォーマットである。そして、ここでは、実施の形態1の具体例と同様に、パケット構成部314は、図5に示す方法を採る、とする。つまり、パケット構成部314は、協調測位用情報を分割し、サブ協調測位用情報を取得する。そして、このサブ協調測位用情報は、擬似距離情報以外、または擬似距離情報の上位桁情報、または擬似距離情報の下位桁情報である。そして、サブ協調測位用情報のデータ構造は図6である、とする。
以下、3つの具体例を示す。なお、以下の具体例において、自パケットの送信処理に着目して、端末装置31の処理を説明する。その他の端末装置31の処理は、実施の形態1で説明した処理と同様である。
(具体例1)
具体例1は、衛星数が8機の場合である。そして、自パケット送信部315は、例えば、図18に示すような送信周期の情報を格納している、とする。図18は、衛星数が8機の場合の送信パターン1(情報記載パターン1)を示す。情報記載パターン1は、疑似距離情報以外、疑似距離(上位桁)、疑似距離(下位桁)を順次、繰り返して送信する場合の例である。情報記載パターン1のメリットはパケット廃棄が生じた際の通信品質が確保されやすい点である。
また、図19は、衛星数が8機の場合の送信パターン2(情報記載パターン2)を示す。情報記載パターン2は、疑似距離(下位桁)の送信頻度を上げた場合の例である。情報記載パターン2のメリットは疑似距離(下位桁)の情報の変化が大きいために、その都度、最新の情報を得られる点である。なお、情報記載パターン1と情報記載パターン2のどちらを選択するかは、ユーザが、実際の擬似距離の変化を見ながら、チューニングを行なうことが好適である。以下、例えば、情報記載パターン1を用いるとする。つまり、自パケット送信部315は、情報記載パターン1の送信周期の情報を保持している、とする。
以上の状況のもと、自パケット送信部315は、バッファから車速(例えば、50km/h)を取得する。そして、自パケット送信部315は、例えば、送信周期管理表(図14参照)を参照し、車速に対応する送信周期(例えば、200msec)を得た、とする。
次に、自パケット送信部315は、送信周期(例えば、200msec)に対応する送信パターン(図19の200msecの列参照)に合致するように、自パケットを送信する。なお、自パケットは、疑似距離以外、疑似距離(上位桁)、疑似距離(下位桁)のいずれかのサブ協調測位用情報を予備領域に含むパケットである。
具体例1において、送信周期が長い場合、GPS更新が1秒であると、数100msec古い情報を送信することになってしまうが、GPS受信機のサンプリング周期が10Hz以上であれば、擬似距離以外及び擬似距離の情報をそれぞれ、送信側において100msecで更新しているので、送信周期の長短に関わらず、受信側では情報の鮮度を100msec程度以下に抑えることが可能になる。
しかし、送信周期が600msecと1.2secの場合には、送信回数が少ないために、1秒につき、1回送信することができない。この場合、実施の形態2で説明した前方と後方に分割して、擬似距離以外か否かの区別はせずに、前後で交互に送信することは好適である。なお、前方情報か後方情報か否かの判定は実施の形態2に記載した様に、フラグ情報2を用いる。
かかる場合の具体例を図20、図21に示す。図20は8機の測位衛星を論理的に2つに分割する場合のイメージ図である。また、図21は自パケット、サブ協調測位用情報のデータ構造の例を示す。
図21において、サブ協調測位用情報が有するフラグ情報5ビットの内、前から2ビット分の情報が「11」であれば、前方と後方に分割する場合であることを判定できる。3ビット目(ここでは「0」)によって、衛星数は8機であることを判定できる。5ビット目によって、前方情報か後方情報かを判定できる。フラグ情報の後には、タイムスタンプ(19 bits)、3次元車両速度(3軸×8=24 bits)を記載し、4機分の衛星情報(衛星番号、SNR、疑似距離(下位桁))、未使用ビットを記載する。
実施の形態1では協調測位用情報を疑似距離以外、疑似距離(上位桁)及び疑似距離(下位桁)の3種類に分割して、予備領域20Bytesに収まる様に調整した。そして、8機分の情報を前方と後方に分割すると2種類になるために、2回送信すれば、必要な8機分の協調測位用情報を送ることができる。この場合の送信パターンは、図22の情報記載パターン3である。2種類あるいは3種類の分割の数の少なさを優先するか、前後に分割した際に生じる遅延時間差が発生しないことを優先するかによって、各パラメータをチューニングすることは好適である。
(具体例2)
具体例2は、衛星数が16機の場合である。かかる場合の送信パターン1(情報記載パターン1)を図23に示す。情報記載パターン1は、疑似距離情報以外(前方)、疑似距離情報以外(後方)、疑似距離情報(下位桁情報,前方)、疑似距離情報(下位桁情報,前方)を順次、繰り返して送信する場合の例である。なお、情報記載パターン1において、疑似距離情報の上位桁情報は送信しない。なお、疑似距離情報の上位桁情報は、上述したように、推定される。また、情報記載パターン1のメリットはパケット廃棄が生じた際の通信品質が確保されやすい点である。
また、衛星数が16機の場合の送信パターン2(情報記載パターン2)を図24に示す。情報記載パターン2は、100msecの送信周期の場合に、疑似距離情報の送信頻度を増加させるパターンである。
なお、具体例2において、例えば、パケット構成部314が情報記載パターン1、または情報記載パターン2に従って、自パケットを構成する。そして、自パケット送信部315は、パケット構成部314が構成した自パケットを送信する。
(具体例3)
具体例3は、衛星数を更に増やす場合、または1秒程度で必要な情報を全て送信したい場合である。かかる場合、パケット構成部314は、図25または図26に示す構造の自パケットを構成する。図25において、協調測位用情報を格納する領域として、予備領域(協調測位用情報領域1)だけではなく、追加領域(協調測位用情報領域2)を追加する。また、図26は予備領域が利用できない場合を想定しており、パケット構成部314は、協調測位用情報を追加領域(協調測位用情報領域2)に格納する。なお、パケット構成部314は、協調測位用情報を格納する領域として約60Bytes使用するのではなく、実施の形態1または実施の形態2で説明した処理により、追加領域のサイズを約20Bytes(1/3程度)とすることは好適である。
なお、例えば、追加領域のサイズを20Bytesに抑えると、自パケットの長さ(LSDU長)は合計で120Bytesになる。そして、かかる場合、その際の測位衛星の許容台数の低下は図27に記載した様になる。図27は、LSDU長が100Bytesの場合と120Bytesの場合との比較であり、デジタル変調方式として16QAMおよびQPSKのいずれかを採用した場合の表である。また、各方式におけるパケット長、送信にかかる時間、送信周期100msec間での測位衛星の許容台数を示す。図27によれば、LSDU長が120Bytesの場合、100Bytesの場合と比較して、16QAMの場合に約4.3%、QPSKの場合で約8%にとどまる。逆に言えば、予備領域20Bytesと追加領域20Bytesの合計40Bytesの領域を協調測位用情報の格納のために使用した場合、16機の衛星情報を自パケット内に記載すると、許容台数低下は約5%以下に抑えられることになる。なお、16QAMおよびQPSKは公知のデジタル変調方式であるので説明は省略する。
以下、端末装置31が自パケットを送信する動作について、図28のフローチャートを用いて説明する。なお、端末装置31の信号受信部111、車車間通信アプリ情報取得部112、および協調測位用情報取得部113等の処理は、図28のフローチャートにおける処理とは別に行われている、とする。また、図28の2801は、協調測位用情報取得部113が取得した協調測位用情報の履歴(過去から現在の情報)を示す。
(ステップS2801)パケット構成部314は、自パケットの送信イベントが発生したか否かを判断する。なお、図示しない手段、またはパケット構成部314、または自パケット送信部315が、図18または図19または図22等の送信周期の情報を用いて、送信イベントを発生させる。なお、送信イベントを発生させる手段は、例えば、タイマーを保持している、とする。
(ステップS2802)パケット構成部314は、送信周期が600msec以上か否かを判断する。なお、ステップS2801の処理の前に、パケット構成部314は、車速を取得し、当該車速を用いて送信周期を得ている、とする。送信周期が600msec以上であればステップS2805に行き、600msec未満であればステップS2803に行く。
(ステップS2803)パケット構成部314は、送信周期が300msec以上か否かを判断する。送信周期が300msec以上であればステップS2808に行き、300msec未満であればステップS2804に行く。なお、300msec未満であることは、送信周期は100msecあるいは200msecであることである。
(ステップS2804)パケット構成部314は、自パケットに記載する情報が8機分の測位衛星の情報であるか、16機分の測位衛星の情報であるかを判断する。つまり、パケット構成部314は、図11のフラグ情報2の3bit目を取得し、当該3bit目を用いて、8機分の測位衛星の情報であるか、16機分の測位衛星の情報であるかを判断する。そして、8機分の測位衛星の情報である場合はステップS2808に行き、16機分の測位衛星の情報である場合はステップS2809に行く。
(ステップS2805)パケット構成部314は、自パケットに記載する情報が8機分の測位衛星の情報であるか否かを判断する。8機分の測位衛星の情報である場合はステップS2806に行き、8機分の測位衛星の情報でない場合はステップS2803に行く。
(ステップS2806)パケット構成部314は、前方4機分と後方4機分に分割して送信するか否かを判断する。つまり、パケット構成部314は、図11のフラグ情報2の4bit目を取得し、当該4bit目を用いて、前方4機分と後方4機分に分割して送信するか否かを判断する。そして、分割して送信する場合はステップS2807に行き、分割しないで送信する場合はステップS2808に行く。
(ステップS2807)パケット構成部314は、前方4機分の測位衛星の情報、および後方4機分の測位衛星の情報を分割して取得する。
(ステップS2808)パケット構成部314は、8機分の測位衛星の情報を取得する。そして、パケット構成部314は、8機分の測位衛星の情報を疑似距離以外の情報、疑似距離(上位桁)、および疑似距離(下位桁)に分割する。
(ステップS2809)パケット構成部314は、16機分の測位衛星の情報を取得する。そして、パケット構成部314は、16機分の測位衛星の情報を疑似距離情報以外の情報(前方)、疑似距離情報以外の情報(後方)、疑似距離情報(前方)、および疑似距離情報(後方)に分割する。
(ステップS2810)パケット構成部314は、送信する自パケットを構成する。なお、パケット構成部314は、80Bytesの車車間通信アプリ情報を含んだ自パケットを構成する。そして、自パケット送信部315は、構成された自パケットをCSMA/CA方式で送信する。
次に、端末装置31の他パケット受信部116が他パケットを受信した後の動作について、図29のフローチャートを用いて説明する。
(ステップS2901)相対位置取得部117は、他パケットのフラグ情報から、他パケットに含まれる衛星情報が、衛星8機分の衛星情報か、16機分の衛星情報かを判定する。8機分であればステップS2902に行き、16機分であればステップS2906に行く。
(ステップS2902)相対位置取得部117は、他パケットのフラグ情報から、他パケットのサブ協調測位用情報が疑似距離情報以外の情報であるか否かを判断する。疑似距離情報以外の情報である場合は衛星番号のSNR及び疑似距離、3次元速度を更新する(図29の2901参照)。疑似距離情報であればステップS2903に行く。
(ステップS2903)相対位置取得部117は、他パケットのフラグ情報から、サブ協調測位用情報が疑似距離(上位桁)であるか否かを判断する。疑似距離(上位桁)であれば疑似距離(上位桁)を更新する(図29の2901参照)。疑似距離(上位桁)でなければステップS2904に行く。
(ステップS2904)相対位置取得部117は、他パケットのフラグ情報から、サブ協調測位用情報が疑似距離(下位桁)であるか否かを判断する。疑似距離(下位桁)であればステップS2905に行く。疑似距離(下位桁)でなければ他パケット受信待ちとなる。
(ステップS2905)相対位置取得部117は、疑似距離(下位桁)を受信した場合、疑似距離(下位桁)の過去の履歴から、上位桁が桁上げ、または桁下げされたか否かを推定し、その結果を上位桁に反映する。上位桁の桁上げ・桁下げの具体例を図30に示す。なお、図30において、t1、t2、t3、t4の順に、時刻が新しくなる、とする。そして、相対位置取得部117は、時刻t3の時の疑似距離(下位桁)が「800.36」であり、時刻t4の時の疑似距離(下位桁)が「012.56」であれば、上位桁が桁上がりした、と判断する。つまり、相対位置取得部117は、例えば、「時刻tiの時の疑似距離(下位桁)>時刻ti+1の時の疑似距離(下位桁)」であり、「時刻tiの時の疑似距離(下位桁)−時刻ti+1の時の疑似距離(下位桁)>閾値」である場合に、上位桁が桁上がりした、と判断する。また、相対位置取得部117は、時刻t3の時の疑似距離(下位桁)が「100.80」であり、時刻t4の時の疑似距離(下位桁)が「769.99」であれば、上位桁が桁下がりした、と判断する。つまり、相対位置取得部117は、例えば、「時刻tiの時の疑似距離(下位桁)<時刻ti+1の時の疑似距離(下位桁)」であり、「時刻ti+1の時の疑似距離(下位桁)−時刻tiの時の疑似距離(下位桁)>閾値」である場合に、上位桁が桁下がりした、と判断する。
(ステップS2906)相対位置取得部117は、他パケットのフラグ情報から、サブ協調測位用情報が疑似距離情報以外の情報であるか否かを判断する。疑似距離情報以外の情報であれば、衛星番号のSNR及び疑似距離、3次元速度を更新する(図29の2901参照)。疑似距離情報であればステップS2907に行く。
(ステップS2907)相対位置取得部117は、他パケットのフラグ情報から、サブ協調測位用情報が疑似距離(下位桁)であるか否かを判断する。疑似距離(下位桁)であればステップS2908に行き、疑似距離(下位桁)でなければパケット受信待ちとなる。
(ステップS2908)相対位置取得部117は、下位桁の変化から、上位桁が桁上げ、または桁下げしたか否かを判定する。なお、衛星16機分の場合、上位桁は送信しないので、疑似距離(下位桁)の履歴から上位桁が桁上げまたは桁下げしたか否かを判定することとなる。
(ステップS2909)相対位置取得部117は、上位桁が桁上げしたとの判断の場合はステップS2910に行き、かかる判断ではない場合はパケット受信待ちとなる。
(ステップS2910)相対位置取得部117は、上位桁情報を受信した衛星番号と同じ衛星番号の上位桁情報であり、信号受信部111が受信した信号に含まれる上位桁情報を、他パケットの上位桁情報として流用する。そして、相対位置取得部117は、上位桁情報を更新する。なお、上位桁情報を流用するのは、疑似距離の上位桁は4桁目から8桁目までであり、疑似距離の最小値は1000m(1km)である。また、衛星の高度が約2万kmに対して、車間距離は100〜数100m程度であるから、相対位置が100〜数100m程度では、上位桁は車両間で同じになるためである。
以上、本実施の形態によれば、車両速度に適した送信周期で、自パケットを送信でき、かつ、車車間通信における一つのパケットのデータ量を削減することができ、車車間通信の環境下において適切に通信負荷を低減できる。
また、本実施の形態において、パケット構成部は、車車間通信アプリ情報取得部が取得した最新の車速を取得し、当該車速に対応する自パケットの送信周期を取得し、当該送信周期に基づいて、前記協調測位用情報を分割するパターンが異なることは好適である。つまり、車両速度に対応する送信周期(図15参照)ごとの、衛星8機および16機の場合の、フラグ情報の使用方法を図37に示す。図37において、総合評価「5」とは、1秒で必要情報を全て送信可能であり、冗長回数があることを示す。また、総合評価「4」とは、1秒で必要な情報を全て送信可能であり、冗長回数がないことを示す。また、総合評価が入っていない箇所について、1秒間以内に情報を全て受信できないので、図示しないデータ対策が必要になる。また、図37において、20bytesパターンとは、予備領域のパターンである。そして、衛星8機の場合は、疑似距離以外、疑似距離(上位桁)、疑似距離(下位桁)の3パターンである。また、衛星8機の場合、前方衛星の疑似距離以外と疑似距離、後方衛星の疑似距離以外と疑似距離の2パターンでも良い。また、衛星16機の場合、前方衛星の疑似距離以外、前方衛星の疑似距離(下位桁)、後方衛星の疑似距離以外、後方衛星の疑似距離(下位桁)の4パターンである。
なお、本実施の形態における端末装置を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、コンピュータを、2以上の各測位衛星から信号を受信する信号受信部と、当該端末装置が搭載されている移動体の車車間通信アプリ情報を取得する車車間通信アプリ情報取得部と、前記信号受信部が受信した2以上の測位衛星からの信号を用いて、2車間の相対位置を取得するために用いられる情報である協調測位用情報を取得する協調測位用情報取得部と、前記車車間通信アプリ情報を含み、かつ前記協調測位用情報を前記予備領域に含むパケットである自パケットを構成するパケット構成部と、前記自パケットを送信する自パケット送信部と他の端末装置から送信されるパケットである他パケットを受信する他パケット受信部と、前記自パケットに含まれる情報と前記他パケットに含まれる情報とを用いて、前記端末装置と前記他の端末装置との相対位置を取得する相対位置取得部と、前記相対位置取得部が取得した相対位置を出力する出力部として機能させるプログラム、である。
また、上記プログラムにおいて、パケット構成部は、車車間通信アプリ情報取得部が取得した最新の車速を取得し、当該車速に対応する自パケットの送信周期を取得し、当該送信周期に合致するように前記自パケットを構成することは好適である。
また、上記プログラムにおいて、自パケット送信部は、車車間通信アプリ情報取得部が取得した最新の車速を取得し、当該車速に対応する自パケットの送信周期を取得し、当該送信周期に基づいて、前記協調測位用情報を分割するパターンを異ならせることは好適である。
また、図31は、本明細書で述べたプログラムを実行して、上述した種々の実施の形態の端末装置を実現するコンピュータの外観を示す。上述の実施の形態は、コンピュータハードウェア及びその上で実行されるコンピュータプログラムで実現され得る。図31は、このコンピュータシステム300の概観図であり、図32は、システム300のブロック図である。
図31において、コンピュータシステム300は、FDドライブ、CD−ROMドライブを含むコンピュータ301と、キーボード302と、マウス303と、モニタ304ととを含む。
図32において、コンピュータ301は、FDドライブ3011、CD−ROMドライブ3012に加えて、MPU3013と、MPU3013、CD−ROMドライブ3012及びFDドライブ3011に接続されたバス3014と、ブートアッププログラム等のプログラムを記憶するためのROM3015と、MPU3013に接続され、アプリケーションプログラムの命令を一時的に記憶するとともに一時記憶空間を提供するためのRAM3016と、アプリケーションプログラム、システムプログラム、及びデータを記憶するためのハードディスク3017とを含む。ここでは、図示しないが、コンピュータ301は、さらに、LANへの接続を提供するネットワークカードを含んでも良い。
コンピュータシステム300に、上述した実施の形態の車車間通信システムの機能を実行させるプログラムは、CD−ROM3101、またはFD3102に記憶されて、CD−ROMドライブ3012またはFDドライブ3011に挿入され、さらにハードディスク3017に転送されても良い。これに代えて、プログラムは、図示しないネットワークを介してコンピュータ301に送信され、ハードディスク3017に記憶されても良い。プログラムは実行の際にRAM3016にロードされる。プログラムは、CD−ROM3101、FD3102またはネットワークから直接、ロードされても良い。
プログラムは、コンピュータ301に、上述した実施の形態の車車間通信システムの機能を実行させるオペレーティングシステム(OS)、またはサードパーティープログラム等は、必ずしも含まなくても良い。プログラムは、制御された態様で適切な機能(モジュール)を呼び出し、所望の結果が得られるようにする命令の部分のみを含んでいれば良い。コンピュータシステム300がどのように動作するかは周知であり、詳細な説明は省略する。
なお、上記プログラムにおいて、情報を送信する送信ステップや、情報を受信する受信ステップなどでは、ハードウェアによって行われる処理、例えば、送信ステップにおけるモデムやインターフェースカードなどで行われる処理(ハードウェアでしか行われない処理)は含まれない。
また、上記プログラムを実行するコンピュータは、単数であってもよく、複数であってもよい。すなわち、集中処理を行ってもよく、あるいは分散処理を行ってもよい。
また、上記各実施の形態において、一の装置に存在する2以上の通信手段は、物理的に一の媒体で実現されても良いことは言うまでもない。
また、上記各実施の形態において、各処理(各機能)は、単一の装置(システム)によって集中処理されることによって実現されてもよく、あるいは、複数の装置によって分散処理されることによって実現されてもよい。
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。
以上のように、本発明にかかる端末装置は、車車間通信における一つのパケットのデータ量を削減することができ、車車間通信の環境下において適切に通信負荷を低減できる、という効果を有し、車車間通信システム等として有用である。
1、2、3 車車間通信システム
11、12、21、31 端末装置
111 信号受信部
112 車車間通信アプリ情報取得部
113 協調測位用情報取得部
114、214、314 パケット構成部
115 パケット送信部
115、315 自パケット送信部
116 他パケット受信部
117、217 相対位置取得部
118 出力部
1171 上位桁推定手段

Claims (11)

  1. 移動体に関する情報である車車間通信アプリ情報と予備領域とを含むパケットの送受信を行う車車間通信のための端末装置であって、
    2以上の各測位衛星から信号を受信する信号受信部と、
    当該端末装置が搭載されている移動体の車車間通信アプリ情報を取得する車車間通信アプリ情報取得部と、
    前記信号受信部が受信した2以上の測位衛星からの信号を用いて、2車間の相対位置を取得するために用いられる情報である協調測位用情報を取得する協調測位用情報取得部と、
    前記車車間通信アプリ情報を含み、かつ前記協調測位用情報を前記予備領域に含むパケットである自パケットを構成するパケット構成部と、
    前記自パケットを送信する自パケット送信部と、
    他の端末装置から送信されるパケットである他パケットを受信する他パケット受信部と、
    前記自パケットに含まれる情報と前記他パケットに含まれる情報とを用いて、前記端末装置と前記他の端末装置との相対位置を取得する相対位置取得部と、
    前記相対位置取得部が取得した相対位置を出力する出力部とを具備する端末装置。
  2. 前記パケット構成部は、
    前記協調測位用情報取得部が取得した協調測位用情報を2以上に分割し、前記予備領域に入るサイズの情報である2以上のサブ協調測位用情報を取得し、当該2以上の各サブ協調測位用情報を2以上の各自パケットの予備領域に含め、かつ車車間通信アプリ情報を含む2以上の自パケットを構成する請求項1記載の端末装置。
  3. 前記協調測位用情報取得部が取得する協調測位用情報は、前記測位衛星に関する情報である2以上の衛星情報を有し、各前記衛星情報は、前記測位衛星と車両との距離指標を示す疑似距離情報を含み、
    前記パケット構成部は、
    一のサブ協調測位用情報が前記2以上の衛星情報の一部を共通に含むように、前記協調測位用情報取得部が取得した協調測位用情報を2以上に分割し、
    前記測位衛星の疑似距離情報の最下位の桁を含み、桁数が閾値より小さい下位桁情報をそれぞれ有する2以上のサブ協調測位用情報を取得し、
    少なくとも前記下位桁情報を有するサブ協調測位用情報を含む2以上の各サブ協調測位用情報を2以上の各自パケットの予備領域に含め、かつ車車間通信アプリ情報を含む2以上の自パケットを構成する請求項2記載の端末装置。
  4. 前記パケット構成部は、
    前記協調測位用情報取得部が取得した協調測位用情報が有する各測位衛星の疑似距離情報を、少なくとも桁数が閾値以上の上位桁情報と、前記閾値より小さい下位桁情報に分割し、2以上のサブ協調測位用情報を取得し、当該2以上の各サブ協調測位用情報を2以上の各自パケットの予備領域に含め、かつ車車間通信アプリ情報を含む2以上の自パケットを構成する請求項3記載の端末装置。
  5. 前記パケット構成部は、
    前記協調測位用情報取得部が取得した協調測位用情報を、2以上の各測位衛星の疑似距離情報以外の情報、2以上の各測位衛星の疑似距離情報の上位桁情報、および2以上の各測位衛星の疑似距離情報の下位桁情報の3種類に分割し、当該3種類の情報の送信機会が均等になるように自パケットを構成する請求項4記載の端末装置。
  6. 前記パケット構成部は、
    前記協調測位用情報取得部が取得した協調測位用情報を、2以上の各測位衛星の疑似距離情報以外の情報、2以上の各測位衛星の疑似距離情報の上位桁情報、および2以上の各測位衛星の疑似距離情報の下位桁情報の3種類に分割し、前記疑似距離情報の下位桁情報の送信機会が、前記疑似距離情報の上位桁情報の送信機会よりも多くなるように自パケットを構成する請求項4記載の端末装置。
  7. 前記パケット構成部は、
    前記協調測位用情報取得部が取得した協調測位用情報が有する各測位衛星の疑似距離情報を、最上位桁を含む第一の数値、当該第一の数値より下位の桁の第二の数値、当該第二の数値より下位の桁であり最下位の桁を含む第三の数値に分割し、前記第一の数値を捨て、前記第二の数値および前記第三の数値を含む2以上のサブ協調測位用情報を取得し、当該2以上の各サブ協調測位用情報を2以上の各自パケットの予備領域に含め、かつ車車間通信アプリ情報を含む2以上の自パケットを構成する請求項3記載の端末装置。
  8. 前記協調測位用情報は、疑似距離情報を含み、
    前記相対位置取得部は、
    前記他パケット受信部が受信した時間が異なる2以上の各他パケットに含まれる2以上の疑似距離情報の下位桁情報の変化を取得し、当該下位桁情報の変化を用いて、疑似距離情報の上位桁情報を取得する上位桁推定手段を具備し、
    前記上位桁推定手段が取得した疑似距離情報の上位桁情報と、前記自パケットに含まれる情報と、前記他パケットに含まれる情報とを用いて、前記端末装置と前記他の端末装置との相対位置を取得する請求項1または2に記載の端末装置。
  9. 前記協調測位用情報は、疑似距離情報を含み、
    前記相対位置取得部は、
    前記協調測位用情報取得部が取得した協調測位用情報が有する疑似距離情報の上位桁情報を、前記他の端末装置の疑似距離情報の上位桁情報として、前記自パケットに含まれる情報と前記他パケットに含まれる情報とを用いて、前記端末装置と前記他の端末装置との相対位置を取得する請求項1または2に記載の端末装置。
  10. 前記協調測位用情報取得が取得する協調測位用情報は、測位衛星に関する情報である2以上の衛星情報を有し、
    前記パケット構成部は、
    2以上の各サブ協調測位用情報が、前記2以上の衛星情報のうちの一部の衛星情報であり、他のサブ協調測位用情報と重ならない衛星情報を含むように、前記協調測位用情報取得部が取得した協調測位用情報を2以上に分割し、2以上のサブ協調測位用情報を取得し、当該2以上の各サブ協調測位用情報を2以上の各自パケットの予備領域に含め、かつ車車間通信アプリ情報を含む2以上の自パケットを構成する請求項2記載の端末装置。
  11. 前記パケット構成部は、
    前記車車間通信アプリ情報取得部が取得した最新の車速を取得し、当該車速に対応する自パケットの送信周期を取得し、当該送信周期に基づいて、前記協調測位用情報を分割するパターンを異ならせる請求項1から請求項10いずれか記載の端末装置。
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