JP2013153659A5 - - Google Patents

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両軸受リール
本発明は、釣り用リール、特に、釣り糸を前方に繰り出す両軸受リールに関する。
両軸受リールにおいて、リール本体の側板間後部に上下移動可能なクラッチ操作部材を有するものが従来知られている(例えば、特許文献1参照)。従来の両軸受リールのクラッチ操作部材は、操作部本体と、操作部本体に設けられるガイド軸と、を有している。ガイド軸は、左右方向に沿って配置され、リール本体のハンドル装着側に設けられるスリットを有する案内部材により案内される。クラッチ操作部材は、クラッチ機構をオン状態にするオン位置とオン位置の下方のオフ位置とに移動可能である。オフ位置にクラッチ操作部材を操作すると、クラッチ機構がオフ状態になる。クラッチ操作部材には、クラッチ機構をオンオフ制御するためのクラッチプレートが係合している。クラッチ操作部材をオフ位置に向けて下方に移動させると、クラッチプレートが回動し、クラッチ機構がオフ状態になる。クラッチ機構は、ハンドルを糸巻取方向に回転させることによりクラッチン状態に戻る。このとき、クラッチプレートが逆方向に回動し、クラッチ操作部材をオン位置に戻す。
特開2002−084936号公報
クラッチ操作部材の両端をリールに摺接させるよう配置し、クラッチ操作部材を両端支持することが考えられる。しかし、クラッチ操作部材を両端支持すると、ハンドルの糸巻取方向の回転によりクラッチ操作部材をオフ位置からオン位置に戻すとき、クラッチ操作部材が傾くことがある。これは、クラッチプレートが片側からクラッチ操作部材を移動させるためである。クラッチ操作部材が傾くと、リール本体と、クラッチ操作部材との接触が不安定になって、クラッチ操作部材が動きにくくなり、クラッチ操作部材がオン位置に戻りにくくなる。
本発明の課題は、クラッチプレートによりクラッチ操作部材がオフ位置からオン位置に戻る両軸受リールにおいて、両端支持してもクラッチ操作部材をオン位置に戻りやすくすることにある。
発明1に係る両軸受リールは、釣り糸を前方に繰り出す両軸受リールである。両軸受リールは、リール本体と、スプールと、ハンドルと、クラッチ機構と、クラッチ操作部材と、クラッチリターン機構と、クラッチ制御機構と、を備えている。リール本体は、釣り竿に装着可能な竿装着部を有する。スプールは、リール本体に回転自在に支持される。ハンドルは、リール本体の左右方向の一側に配置され、スプールを回転操作するためのものである。クラッチ機構は、ハンドルとスプールとの間に配置され、スプールとハンドルとを連結するオン状態と連結解除するオフ状態とを取り得る。クラッチ操作部材は、クラッチ機構を少なくともオン状態からオフ状態に切換操作するための部材である。クラッチ操作部材は、クラッチ機構がオフ状態となるオフ位置とクラッチ機構がオン状態となるオン位置とに移動可能に左右方向の両端がリール本体に支持される。クラッチリターン機構は、ハンドルの糸巻取方向の回転に応じてオフ状態にあるクラッチ機構をオン状態に戻す。クラッチ制御機構は、クラッチ操作部材とクラッチ機構との間に配置される。クラッチ制御機構は、クラッチ操作部材の切換操作をクラッチ機構に伝達するとともに、クラッチリターン機構の戻し動作により、クラッチ機構をオン状態に戻す。またクラッチリターン機構は、クラッチ操作部材をオフ位置からオン位置に戻す。クラッチ制御機構は、クラッチ操作部材のオン位置からオフ位置への移動に連動して移動し、かつクラッチリターン機構の戻し動作に連動してクラッチ操作部材をオフ位置からオン位置に移動させるクラッチプレートを有する。クラッチプレートは、オン位置側の第1端面とオフ位置側の第2端面とを有する。クラッチ操作部材は、クラッチプレートの少なくとも第1端面に接触する接触部を有する。接触部は、クラッチプレートによりオフ位置からオン位置に移動させられるとき、クラッチプレートによりリール本体の一側に付勢される第1接触部を有する。
この両軸受リールでは、クラッチ操作部材をオン位置からオフ位置に操作すると、クラッチ制御機構が連動して動作し、クラッチ機構オン状態からオフ状態になる。このオフ状態では、スプールが自由回転状態になり、キャスティング等により釣り糸を繰り出し可能になる。釣り糸を繰り出した後にハンドルを糸巻取方向に回転させると、クラッチリターン機構によりクラッチ機構がオン状態になるとともに、クラッチ制御機構のクラッチプレートがクラッチ操作部材をオフ位置からオン位置に移動させる。このとき、接触部の第1接触部がクラッチプレートによりリール本体の一側(ハンドル装着側)に付勢される。これにより、リール本体に両端支持されたクラッチ操作部材がハンドル装着側でリール本体に安定して強く接触するため、クラッチ操作部材が傾きにくくなる。このため、クラッチ操作部材を両端支持してもクラッチ操作部材がオン位置に戻りやすくなる。
発明2に係る両軸受リールは、発明1に記載のリールにおいて、リール本体は、ハンドル装着側にスプールが通過可能な開口を有するフレームと、フレームのハンドル装着側を覆いフレームに着脱可能に装着されるカバー部材と、を有する。この場合には、ハンドル装着側からスプールを着脱することができる両軸受リールを構成できる。
発明3に係る両軸受リールは、発明2に記載のリールにおいて、第1接触部は、左右方向において、一側に向かって徐々に第1端面に近づく第1傾斜部を有する。この場合には、第1傾斜部にクラッチプレートの第1端面が接触することにより、クラッチプレートがオン位置の方向に移動すると、第1傾斜部の斜面により第1接触部がリール本体の一側すなわちハンドル装着側に引き寄せられる。このため、クラッチプレートのオン側への移動を利用して簡素な構成でクラッチ操作部材を付勢できる。
発明4に係る両軸受リールは、発明3に記載のリールにおいて、第1接触部は、左右方向において、第1傾斜部から一側に向かって第1端面から徐々に離れる第2傾斜部をさらに有する。ここでは、両軸受リールの組み立ての場合又はスプールを交換してカバー部材をフレームに取り付ける場合等に、第1接触部に第1傾斜部を設けたクラッチ操作部材にクラッチプレートを組み込む際に、第2傾斜部により、クラッチプレートが第1傾斜部に案内される。これにより、クラッチプレートが第1接触部に衝突しにくくなり、クラッチプレートの組み込みが容易になる。
発明5に係る両軸受リールは、発明1からのいずれかに記載のリールにおいて、接触部は、クラッチ操作部材がオフ位置からオン位置に操作されるとき、クラッチプレートの第2端面に接触する第2接触部をさらに有する。
この場合には、クラッチ操作部材オフ位置からオン位置に操作すると、第2接触部がクラッチプレートの第2端面に接触するので、クラッチリターン機構だけではなく、クラッチ操作部材によっても、クラッチ機構をオフ状態からオン状態に戻すことができる。
発明6に係る両軸受リールは、発明2から5のいずれかに記載のリールにおいて、フレームは、ハンドル装着側と逆側に配置される第1側板と、第1側板と左右方向に間隔を隔てて配置された第2側板とを有する。第1側板及び第2側板は、クラッチ操作部材を移動方向に自在に案内する第1スリット及び第2スリットを各別に有する。
発明7に係る両軸受リールは、発明6に記載のリールにおいて、クラッチ操作部材は、操作部本体と、ガイド部材と、を有する。操作部本体は、第1側板と第2側板の間に配置される合成樹脂製のものである。ガイド部材は、操作部本体に固定され、左右方向の両端が第1スリット及び第2スリットに案内され、かつ一側の端部が第2スリットを超えて延び、一側の端部に接触部が配置される金属板材製のものである。
発明8に係る両軸受リールは、発明7に記載のリールにおいて、第1側板は、第1スリットが形成された合成樹脂製の第1インサート部材を有する。第2側板は、第2スリットが形成された合成樹脂製の第2インサート部材を有する。
この場合には、金属板材製のガイド部材が、合成樹脂製の第1インサート部材及び第2インサート部材に各別に形成された第1スリット及び第2スリットにスムーズに案内される。
発明9に係る両軸受リールは、発明1から8のいずれかに記載のリールにおいて、クラッチ操作部材は、スプールの後方で、竿装着部に近いオフ位置とオフ位置より竿装着部から遠いオン位置とに移動可能にリール本体に支持される。
この場合には、スプール12の後方でクラッチ操作部材17を操作するので、サミングする手によりクラッチ操作部材17をオン位置からオフ位置に操作しやすい。
本発明によれば、クラッチリターン機構により、クラッチプレートがクラッチ操作部材をオフ位置からオン位置に移動させるとき、接触部の第1接触部がクラッチプレートによりリール本体の一側(ハンドル装着側)に付勢される。これにより、リール本体に両端支持されたクラッチ操作部材がハンドル装着側でリール本体に接触し、ハンドル装着側と逆側で離反するため、クラッチ操作部材が傾きにくくなる。このため、クラッチ操作部材を両端支持してもクラッチ操作部材がオン位置に戻りやすくなる。
本発明の一実施形態による両軸受リールの斜視図。 両軸受リールの横断面図。 クラッチオン時の側カバーを外した状態の側面図。 クラッチオフ時の側カバーを外した状態の側面図。 クラッチオフからクラッチオンするときのガイド部材とクラッチプレートの接触状態を示す模式図。 両軸受リールの組立時のクラッチプレートの動きを示す模式図。
<リールの一般的な構成>
図1及び図2において、本発明の一実施形態による両軸受リールは、ベイトキャスト用の丸形の両軸受リールである。両軸受リールは、リール本体1と、リール本体1の一側(本実施形態では、リール本体1の右側)に配置されたスプール回転用のハンドル2と、ハンドル2のリール本体1から離れる側に配置されたドラグ調整部材としてのスタードラグ3と、リール本体1に回転自在に支持されたスプール12と、を備えている。
スタードラグ3は、最も軸方向外方に配置され、ハンドル2は、スタードラグ3の軸方向内方に配置される。ハンドル2は、ハンドルアーム2aと、ハンドルアーム2aの両端に回転自在に装着されたハンドル把手2bと、を有する。ハンドルアーム2aは、後述するローラ型のワンウェイクラッチ86の内輪86a(図2)に一体回転可能かつ軸方向移動不能に連結されている。したがって、ハンドル2の回転は、内輪86a及びドラグ機構を介して後述する駆動軸30に伝達される。
<リール本体の構成>
リール本体1は、アルミニウム合金又はマグネシウム合金等の金属製の部材である。リール本体1は、フレーム5と、フレーム5の両側方に配置された第1側カバー6及び第2側カバー7と、第2側カバー7に着脱自在に固定された機構装着板11とを有している。リール本体1の内部には糸巻用のスプール12がスプール軸16を介して回転自在かつ着脱自在に装着されている。第2側カバーは、カバー部材の一例である。
フレーム5は、所定の間隔をあけて互いに対向するように配置された第1側板8及び第2側板9と、第1側板8と第2側板9を一体で連結する上下の第1連結部10a及び第2連結部10bと、を有している。第1側板8には第1側カバー6が一体形成されている。第1側板8は、円板状の部材であり、内側面には、軸方向内方に突出するボス部8aが形成されている。第1側板8は、後部に上下方向(図2紙面直交方向)に長い合成樹脂製の第1インサート部材8bを有している。第1インサート部材8bは、上下方向に沿って形成された第1スリット8cを有している。第1インサート部材8bは、第1側板8に上下方向に沿って形成された長円形の第1開口8dに嵌合して装着されている。第2側板9は、スプール軸方向から見て円形で内部に空間を有する扁平有底筒状の部材である。第2側板9の中心部よりやや上方には、スプール12を着脱するための円形の開口9aが形成されている。第2側板9は、第1インサート部材8bと対向する位置に配置された上下方向に長い合成樹脂製の第2インサート部材9bを有している。第2インサート部材9bは、上下方向に沿って形成された第2スリット9cを有している。第2インサート部材9bは、第2側板9に上下方向に沿って形成された長円形の第2開口9dに嵌合して装着されている。下側の第2連結部10bには、釣り竿にリールを装着可能な竿装着部4が一体又は別体で形成されている。
第2側カバー7は、フレーム5の第2側板9に図示しないネジにより着脱自在に固定されている。このネジは、手で回せるような頭部を有している。このため、第2側カバー7は、ドライバーなどの工具を使用することなく簡単に着脱できる。第2側カバー7を着脱すると、機構装着板11も同時に着脱可能である。これにより、スプール12をハンドル2装着側に設けられた開口9aから取り出すことができる。第2側カバー7は、第1ボス部7aと、第2ボス部7bと、を有している。
フレーム5の第1側板8と第2側板9の間には、スプール12と、サミングを行う場合の親指の当てとなるクラッチ操作部材17と、スプール12内に均一に釣り糸を巻くためのレベルワインド機構18とが配置されている。また、フレーム5と第2側カバー7との間には、ハンドル2からの回転力をスプール12及びレベルワインド機構18に伝えるための回転伝達機構19と、クラッチ機構21と、クラッチ操作部材17の操作に応じてクラッチ機構21を制御するためのクラッチ制御機構22と、スプール12を制動するドラグ機構23と、スプール12の回転時の抵抗力を調整するためのキャスティングコントロール機構24と、が配置されている。レベルワインド機構18は、スプール12の左右方向に釣り糸を均等に巻き付けるために設けられる。キャスティングコントロール機構24は、スプール12の回転を常時制動する。第1側板8とスプール12との間には、キャスティングの際の釣り糸のバックラッシュを防止するための遠心制動機構25が配置されている。遠心制動機構25は、スプール12の回転により生じる遠心力を利用してスプール12を制動する。
機構装着板11には、クラッチ制御機構22や回転伝達機構19などの機構が装着されている。機構装着板11は、内部に装着された各機構を第2側カバー7と一体で着脱できるように設けられたものである。機構装着板11は、第2側カバー7にネジにより着脱自在に固定されている。機構装着板11は、第2側板9の外側面に接触して配置されている。
<スプール及びスプール軸の構成>
スプール12は、リール本体1に回転自在に支持されている。スプール12は、図2に示すように、両側部に皿状のフランジ部12aを有しており、両フランジ部12aの間に筒状の糸巻胴部12bを有している。スプール12は、糸巻胴部12bを貫通するスプール軸16にたとえばセレーション結合により回転不能に固定されている。この固定方法はセレーション結合に限定されず、キー結合やスプライン結合等の種々の結合方法を用いることができる。
スプール軸16は、第2側板9を貫通して第2側カバー7の外方に延びている。スプール軸16の一端は玉軸受の形態の第1軸受29aにより第1側板8に回転自在に支持されている。スプール軸16の他端は玉軸受の形態の第2軸受29bにより第2側カバー7に回転自在に支持されている。また、スプール軸16の中間部は、滑り軸受の形態の第3軸受29cにより機構装着板11に回転自在に支持されている。スプール軸16の端は、第2側板9を貫通して第2側カバー7の第1ボス部7aから外方に突出している。
図2左側の第1軸受29aは第1側板8に形成されたボス部8aに装着されている。図2右側の第2軸受29bは、第2側カバー7の第1ボス部7aに装着されている。中間の第3軸受29cは、機構装着板11に形成されたボス部11aに装着されている。
スプール軸16のスプール12装着部分の図右方には、クラッチ機構21を構成する係合ピン21aが固定されている。係合ピン21aは、直径に沿ってスプール軸16を貫通しており、その両端が径方向に突出している。
<クラッチ操作部材の構成>
クラッチ操作部材17は、図2に示すように、第1側板8及び第2側板9の間でスプール12の後方に配置されている。クラッチ操作部材17は、竿装着部4から遠い図3に示すオン位置と、オン位置より竿装着部4に近い図4に示すオフ位置と、に移動可能である。クラッチ操作部材17は、左右方向の両端がフレーム5の後部に支持される。クラッチ操作部材17は、クラッチ機構21を少なくともオン状態からオフ状態に切換操作するためものである。
クラッチ操作部材17は、第1側板8及び第2側板9の間に上下方向にスライド自在かつ脱落不能に装着されている。クラッチ操作部材17は、第1側板8と第2側板9の間に配置される合成樹脂製の操作部本体と26と、操作部本体26に固定される金属板材製のガイド部材27と、を有している。操作部本体26の両端は、第1側板8の第1インサート部材8b及び第2側板9の第2インサート部材9bの内側面に僅かな隙間をあけて対向して配置されている。操作部本体26の前面には、ガイド部材27を固定するための左右方向に長い固定凹部26aが形成されている。
ガイド部材27は、操作部本体26に、たとえば、少なくとも1本のネジ28により固定される。ガイド部材27は、左右方向の両端が第1スリット8c及び第2スリット9cに案内される。また、ガイド部材27の図2右側の端部(一側の端部の一例)は、第2スリット9cを超えて延びている。ガイド部材27は、クラッチ制御機構22の後述するクラッチプレート55に接触する接触部27aを右側の端部に有する。
接触部27aは、図5及び図6に示すように、他の部分より幅広に形成されている。接触部27aは、第1接触部27bと、第2接触部27cと、を有している。第1接触部27bは、クラッチプレート55によりオフ位置からオン位置に移動させられるとき、クラッチプレート55によりリール本体1のハンドル装着側(一側の一例)に付勢される。第1接触部27bは、クラッチプレート55の図5上側の第1端面55aに接触する。第1接触部27は、リールの左右方向において、ハンドル装着側に向かって徐々に竿装着部4側に近づくように傾斜する第1傾斜部27dを有している。第1傾斜部27dは、クラッチ操作部材17をオフ位置かオン位置に戻すときに作用する。第1傾斜部27dの上下方向となす傾斜角度αは、40度以上70度以下が好ましい。この実施形態では、傾斜角度αは55度である。傾斜角度αが70度を超えると、クラッチプレート55によるガイド部材27へのハンドル装着側への付勢力が小さくなり、クラッチ操作部材17をハンドル装着側に寄せにくくなる。また、傾斜角度αが40度未満であると、第1傾斜部27dの角度がきつくなり、第2側カバー7を外すとき、クラッチプレート55の第1傾斜部27dへの引っ掛かりが強くなる。このため、クラッチプレート55をハンドル装着側に曲げるおそれがある。
また、第1接触部27bは、リールの左右方向において、第1傾斜部27dからハンドル装着側に向かって竿装着部4から徐々に離れる第2傾斜部27eをさらに有する。第2傾斜部27eは、クラッチプレート55を第1接触部27bに組み込むときに作用する。第2接触部27cは、第1接触部27bと対向して配置される。第2接触部27cは、クラッチ操作部材17がオフ位置からオン位置に操作されるとき、クラッチプレート55の第2端面55bに接触する。第2端面55bは、第1端面55aと逆側の端面である。第2接触部27cは、左右方向に沿って配置される平坦部27fを有している。これにより、この実施形態では、クラッチ操作部材17によりクラッチ機構21をオフ状態からオン状態に操作できる。
ガイド部材27の接触部27aに近接してネジ28が貫通する貫通孔27gが形成されている。このように、ネジ28により操作部本体26に固定される貫通孔27gが接触部27aに近接して配置されているので、クラッチプレート55によりオフ位置からオン位置にクラッチ操作部材17が戻されるとき、板状のガイド部材27が変形しにくくなる。
<回転伝達機構の構成>
回転伝達機構19は、図2に示すように、駆動軸30と、駆動軸30に回転自在に装着された駆動ギア31と、駆動ギア31に噛み合う筒状のピニオンギア32とを有している。駆動軸30は、第2側板9及び第2側カバー7に軸受を介して回転自在に装着されており、ローラ型のワンウェイクラッチ86及び爪式のワンウェイクラッチ87により糸繰り出し方向の回転(逆転)が禁止されている。駆動軸30は、機構装着板11及び第2側カバー7の第2ボス部7bに回転自在に支持されている。駆動軸30には、前述したように、ハンドル2の回転がローラ型のワンウェイクラッチ86の内輪86a及びドラグ機構23を介して伝達される。
爪式のワンウェイクラッチ87は、図3に示すように、駆動軸30に回転不能に装着されたラチェットホイール88と、機構装着板11に揺動自在に装着されたラチェット爪89とを有している。ラチェットホイール88の外周部には、略平行四辺形状に突出して形成されたラチェット歯88aが周方向に間隔を隔てて配置されており、ラチェット爪89がラチェット歯88aに噛み合うことにより駆動軸30の糸繰り出し方向の回転が禁止される。ラチェット爪89は、ラチェットホイール88を両側から挟む制御片89aを先端部に有している。制御片89aは、糸巻取方向の回転時にラチェット爪89をラチェットホイール88から離反させ、糸繰り出し方向の回転時に接近させる。
駆動ギア31は、図2に示すように、駆動軸30に回転自在に装着されており、駆動軸30とドラグ機構23を介して連結されている。ドラグ機構23は、スタードラグ3によりドラグ力が調整される。
ピニオンギア32は、図2に示すように、第2側板9の外方から内方に延び、中心にスプール軸16が貫通する筒状部材である。ピニオンギア32の一端側(図2左側)は、機構装着板11のボス部11aに玉軸受の形態の第4軸受33により回転自在かつ軸方向移動自在に支持されている。ピニオンギア32の他端側(図2右側)は、第2側カバー7の第1ボス部7aに玉軸受の形態の第5軸受34により回転自在かつ軸方向移動自在に支持されている。したがって、この実施形態では、ピニオンギア32はスプール軸16に接触していない。これにより、キャスティング時のスプール12の回転抵抗が小さくなる。ピニオンギア32の左端部には係合ピン21aに噛み合う噛み合い溝32aが形成されている。また中間部にはくびれ部32bが、右端部には駆動ギア31に噛み合うギア部32cがそれぞれ形成されている。
<クラッチ機構の構成>
クラッチ機構21は、ハンドル2とスプール12との間に配置され、ハンドル2とスプール12とを連結するオン状態と、連結解除するオフ状態とを取り得る。クラッチ機構21は、噛み合い溝32aを有するピニオンギア32と、係合ピン21aと、を有している。
<クラッチ制御機構の構成>
クラッチ制御機構22は、クラッチ操作部材17とクラッチ機構21との間に配置される。クラッチ制御機構22は、クラッチ操作部材17の切換操作をクラッチ機構に伝達し、後述するクラッチリターン機構58の戻し動作により、クラッチ機構21をオン状態に戻し、クラッチ操作部材17をオフ位置からオン位置に戻す。クラッチ制御機構22は、図3に示すように、接触部27aに接触するクラッチプレート55と、クラッチプレート55に係合してスプール軸16を中心に回動するクラッチカム56と、クラッチカム56によりスプール軸16方向に沿って移動するクラッチヨーク57とを有している。
クラッチプレート55は、クラッチ操作部材17のオン位置からオフ位置への移動に連動して移動し、かつ後述するクラッチリターン機構58の戻し動作に連動してクラッチ操作部材17をオフ位置からオン位置に移動させる。クラッチプレート55は、扇形に形成された金属製の板状部材である。クラッチプレート55は、外周側の第1端面55aと、内周側の第2端面55bと、を有する。クラッチプレート55は、機構装着板11に形成された案内部(図示せず)により回転方向に案内されている。クラッチプレート55の一端には、第1係止部55cが形成されている。第1係止部55cは、接触部27aの第1接触部27と第2接触部27cの間に配置されるように延びている。
クラッチプレート55の他端には、第2係止部55dが形成されている。第2係止部55dは、クラッチカム56に係止されるようにU字状に形成されている。クラッチプレート55は、クラッチカム56と連動してスプール軸16回りに回動するとともに、クラッチ操作部材17のオン位置からオフ位置への下方への操作に連動してオフ状態側に回動し、クラッチ操作部材17のオフ位置からオン位置への操作に連動してオン状態側に回動する。
クラッチカム56は、例えば、ポリアセタール樹脂等の合成樹脂製の略リング状の部材である。クラッチカム56は、機構装着板11に形成されたボス部11aの外周面にスプール軸16回りに回動自在に装着されている。クラッチカム56は、ボス部11aの先端にねじ止めされた押さえ板60(図2参照)により抜け止めされている。押さえ板60には、クラッチヨーク57をスプール軸方向に案内する一対のガイド軸60aが立設されている。
クラッチカム56の外側面のスプール軸16を挟んで対向する位置には、一対の傾斜カム56a,56aが形成されている。クラッチカム56の外周部には、クラッチプレート55の第2係止部55dに係合する係合ピン56bが形成されている。さらに、クラッチカム56の外周部には突出部56cが形成されており、この突出部56cの機構装着板11側にクラッチリターン機構58を構成する戻し部材59が揺動自在に装着されている。
クラッチヨーク57は、クラッチカム56の軸方向外方に対向して配置されている。クラッチヨーク57は、機構装着板11と第2側カバー7との間にスプール軸16を挟んで立設された一対のガイド軸60aにより案内されてスプール軸16方向に移動自在である。また、第2側カバー7とクラッチヨーク57との間でガイド軸60aの外周側に圧縮状態で配置されたコイルばね61(図2参照)により軸方向内方(図2左方)に付勢されている。
クラッチヨーク57は、ピニオンギア32のくびれ部32bに係合する半円弧状の係合部57aが形成されている。クラッチヨーク57のクラッチカム56と対向する側面には、傾斜カム56a,56aに乗り上げる図示しない傾斜カムが形成されており、クラッチカム56が図3反時計回りに回動して傾斜カム56a,56aにクラッチヨーク57の傾斜カムが乗り上げると、クラッチヨーク57は図2右方のクラッチオフ位置に移動する。また、クラッチヨーク57の傾斜カムが傾斜カム56a,56aから下りると、コイルばね61により付勢されてクラッチオン位置に戻る。このクラッチヨーク57の移動に連動してピニオンギア32がスプール軸方向に移動し、クラッチ機構21がオフ状態とオン状態とに切り換わる。
<クラッチリターン機構の構成>
クラッチリターン機構58は、クラッチ機構21がオフ状態のとき、ハンドル2の糸巻取方向の回転に連動してオフ状態にあるクラッチ機構21をオン状態に戻す。クラッチリターン機構58は、ハンドル2に連動して回転するラチェットホイール88と、クラッチ操作部材17に連動して回動するクラッチカム56と、クラッチカム56に揺動自在に連結された戻し部材59と、戻し部材59を付勢するトグルばね62とを有している。
戻し部材59は、ステンレス合金などの金属製の板状部材であり、クラッチカム56に揺動自在に連結されている。戻し部材59は、クラッチカム56の回動によりラチェットホイール88のラチェット歯88aに接触する係合位置(図4)とそこから離反した離反位置(図3)とに移動する。戻し部材59の先端には、ラチェット歯88aに接触する係合爪59aと、機構装着板11に形成された細長い案内溝11cに案内される案内爪59bとが折り曲げて形成されている。戻し部材59の基端は、突出部56cの先端に揺動自在に連結されるとともに、トグルばね62が連結されている。
トグルばね62は、一端が戻し部材59に係止され、他端が機構装着板11に回動自在に係止された捩じりコイルばねからなる。トグルばね62は、戻し部材59を係合位置と非係合位置との2つの位置に振り分けて付勢し、戻し部材59を両位置で保持する。また、トグルばね62は、戻し部材59を介してクラッチカム56をクラッチオン位置とクラッチオフ位置とで保持する。
このクラッチリターン機構58では、クラッチ操作部材17のオン位置からオフ位置への押し下げ操作により、クラッチカム56が反時計回りに回動して、図3に示す非係合位置から図4に示すラチェット歯88aに接触する係合位置に戻し部材59が前進する。このとき、戻し部材59は、トグルばね62が死点を超えるまでは、トグルばね62の付勢力に抗して案内溝11cの外側の縁に案内爪59bが案内されてラチェットホイール88に向けて前進する。トグルばね62が死点を超えると、戻し部材59が反時計まわりに回動して案内爪59bが案内溝11cの内側の縁に案内されて戻し部材59が係合位置に移動する。
この戻し部材59が係合位置にある状態で、ハンドル2の操作により駆動軸30が糸巻取方向に回転すると、戻し部材59の係合爪59aがラチェット歯88aにより押圧されて非係合位置に戻る。これと同時に、クラッチカム56が図4時計回りに回動し、クラッチ機構21をオン状態に戻す。クラッチカム56の回動によりクラッチ操作部材17はオフ位置からオン位置に戻る。
<両軸受リールの動作>
キャスティングを行うときには、クラッチ操作部材17を下方に押圧する。すると、ガイド部材27の第1接触部27bが第1係止部55cを押圧してクラッチプレート55が図3反時計回りに回動する。クラッチプレート55が回動すると、それに連動してクラッチカム56が反時計回りに回動して、図4に示すクラッチオフ位置に配置される。また、クラッチヨーク57が図2右方のクラッチオフ位置に移動する。この結果、クラッチ機構21を構成するピニオンギア32が軸方向外方に移動し、オフ状態になる。このオフ状態では、スプール12が自由回転状態になり、キャスティングを行うと仕掛けの重さにより釣り糸がスプール12から勢いよく繰り出される。
仕掛けが着水すると、ハンドル2を糸巻取方向に回転させるとクラッチ機構21がオン状態になる。また、クラッチ操作部材17をオフ位置からオン位置に押し上げ操作してもクラッチ機構21がオン状態になる。ハンドル2を糸巻取方向に回転させると、ラチェットホイール88が糸巻取方向(図4時計回り)に回転し、ラチェット爪89が制御片89aの作用によりラチェットホイール88の外方に揺動する。この結果、糸巻取時にラチェット爪89がラチェットホイール88に接触しなくなり、糸巻取時に両者の接触によるクリック音が生じなくなる。また、ラチェットホイール88が糸巻取方向に回転すると、ラチェット歯88aが戻し部材59の先端の係合爪59aに当接し、戻し部材59を後方に押圧する。すると、戻し部材59はトグルばね62の死点を越えて後退し、トグルばね62により非係合位置側に付勢される。この移動に連動してクラッチカム56が図4時計回りに回動し、クラッチヨーク57がコイルばね61の付勢力によりクラッチオン位置に移動し、クラッチ機構21がオン状態になる。このため、ハンドル2の回転がスプール12に伝達され、スプール12が糸巻取方向に回転可能になる。駆動軸30が糸巻取方向に回転すると、その回転がレベルワインド機構18に伝達され釣り糸がスプール12に均一に巻き取られる。
このクラッチリターン機構58により、クラッチ機構21がオフ状態からオン状態に戻るとき、図5に示すように、クラッチプレート55の第1係止部55cは、クラッチ操作部材17のガイド部材27に接触して押圧する。具体的には、第1係止部55cの第1端面55aが、第1接触部27bの第1傾斜部27dに接触して矢印Aで示す上方にガイド部材27を押圧する。第1傾斜部27dは、ハンドル装着側に向かって竿装着部4に近づく右下がりの傾斜部であるため、第1係止部55cの第1端面55aが第1傾斜部27dを押圧すると、矢印Bで示すハンドル装着側にガイド部材27を付勢する。この結果、クラッチ操作部材17の操作部本体26がハンドル装着側の第2インサート部材9b側に付勢される。これにより、リール本体1に両端支持されたクラッチ操作部材17がハンドル装着側でリール本体1に安定して強く接触するため、クラッチ操作部材17が傾きにくくなる。このため、クラッチ操作部材17を両端支持してもクラッチ操作部材17がオン位置に戻りやすくなる。
一方、クラッチ操作部材17をオフ位置からオン位置に押し上げ操作してもクラッチ機構21をオフ状態からオン状態に戻すことができる。この場合は、接触部27aの第2接触部27cが第1係止部55cの第2端面55bを押圧してクラッチプレート55が図4時計回りに回動し、クラッチカム56が同じ方向に回動する。これにより、クラッチ機構21がオン状態に戻るとともに、クラッチリターン機構58も非係合位置に戻る。このときに第1係止部55cに接触する第2接触部27cは平坦部27fであるので、ガイド部材27を軸方向に付勢しない。
またスプール12を第2側カバー7側から取り出した後又はリールの組立時に、クラッチプレート55を含む各種の機構が機構装着板11との間に装着された第2側カバー7をフレーム5に装着するとき、図6に示すように、破線で示したクラッチプレート55の第1係止部55cは、二点鎖線で示すように第1接触部27bの第2傾斜部27eに接触する。第2傾斜部27eは、第1傾斜部27dからハンドル装着側に向かって竿装着部4から徐々に離れる傾斜面である。このため、ハンドル装着側から組み込まれるクラッチプレート55の第1係止部55cが第2傾斜部27eに接触しながら第1傾斜部27dに案内される。このため、クラッチプレート55が接触部27aに衝突しにくくなり、クラッチプレート55の組み込みが容易になり、第2側カバー7組み込みが容易になる。
<他の実施形態>
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。特に、本明細書に書かれた複数の実施形態及び変形例は必要に応じて任意に組合せ可能である。
(a)前記実施形態では、クラッチ操作部材17によりオフ状態からオン状態に切換操作できるように第2接触部27cを設けたが、第2接触部を設けなくてもよい。
(b)前記実施形態では、ガイド部材を金属板材製したが、本発明はこれに限定されない。例えば、ガイド部材として軸部材を用いてもよい。この場合、ガイド部材の先端の接触部を上下方向となす傾斜角度αが前述した角度範囲(例えば、40度以上70度以下)となるように折り曲げてもよい。この場合、第2傾斜部をさらに折り曲げて形成してもよい。
(c)前記実施形態では、第1接触部27bに第1傾斜部27dを設けることにより、クラッチ操作部材17をクラッチプレート55によりハンドル装着側に付勢するように構成したが、本発明はこれに限定されない。例えば、クラッチプレートに第1傾斜部と同様に傾く傾斜部を設け、クラッチ操作部材に傾斜部に接触可能な接触部を設けもよい。また、クラッチプレートがクラッチオン方向に移動するに連れてハンドル装着側に移動するようにリール本体にカム機構を設けてもよい。
(d)前記実施形態では、クラッチ装座部材を上下方向に移動させたが、前後方向に移動させるものでもよい。
<特徴>
上記実施形態は、下記のように表現可能である。
(A)両軸受リールは、釣り糸を前方に繰り出すリールである。両軸受リールは、リール本体1と、スプール12と、ハンドル2と、クラッチ機構21と、クラッチ操作部材17と、クラッチリターン機構58と、クラッチ制御機構22と、を備えている。リール本体1は、釣り竿に装着可能な竿装着部4を有する。スプール12は、リール本体1に回転自在に支持される。ハンドル2は、リール本体1の左右方向の一側に配置され、スプール12を回転操作するためのものである。クラッチ機構21は、ハンドル2とスプール12との間に配置され、スプール12とハンドル2とを連結するオン状態と連結解除するオフ状態とを取り得る。クラッチ操作部材17は、クラッチ機構21を少なくともオン状態からオフ状態に切換操作するための部材である。クラッチ操作部材17は、クラッチ機構21がオ状態となるオフ位置とクラッチ機構21がオン状態となるオン位置とに移動可能に左右方向の両端がリール本体1に支持される。クラッチリターン機構58は、ハンドル2の糸巻取方向の回転に応じてオフ状態にあるクラッチ機構21をオン状態に戻す。クラッチ制御機構22は、クラッチ操作部材17とクラッチ機構21との間に配置される。クラッチ制御機構22は、クラッチ操作部材17の切換操作をクラッチ機構21に伝達するとともに、クラッチリターン機構58の戻し動作により、クラッチ機構21をオン状態に戻す。またクラッチリターン機構58は、クラッチ操作部材17をオフ位置からオン位置に戻す。クラッチ制御機構22は、クラッチ操作部材17のオン位置からオフ位置への移動に連動して移動し、かつクラッチリターン機構58の戻し動作に連動してクラッチ操作部材17をオフ位置からオン位置に移動させるクラッチプレート55を有する。クラッチプレート55は、オン位置側の第1端面55aとオフ位置側の第2端面55bとを有する。クラッチ操作部材17は、クラッチプレート55の少なくとも第1端面55aに接触する接触部27aを有する。接触部27aは、クラッチプレート55によりオフ位置からオン位置に移動させられるとき、クラッチプレート55によりリール本体1のハンドル装着側に付勢される第1接触部27bを有する。
この両軸受リールでは、クラッチ操作部材17をオン位置からオフ位置に操作すると、クラッチ制御機構22が連動して動作し、クラッチ機構21オン状態からオフ状態になる。このオフ状態では、スプール12が自由回転状態になり、キャスティング等により釣り糸を繰り出し可能になる。釣り糸を繰り出した後にハンドル2を糸巻取方向に回転させると、クラッチリターン機構58によりクラッチ機構21がオン状態になるとともに、クラッチ制御機構22のクラッチプレート55がクラッチ操作部材17をオフ位置からオン位置に移動させる。このとき、接触部27aの第1接触部27bがクラッチプレート55によりリール本体1の一側(ハンドル装着側)に付勢される。これにより、リール本体1に両端支持されたクラッチ操作部材17がハンドル装着側でリール本体1の第2インサート部材9bに安定して強く接触するため、クラッチ操作部材17が傾きにくくなる。このため、クラッチ操作部材17を両端支持してもクラッチ操作部材17がオン位置に戻りやすくなる。
(B)両軸受リールにおいて、リール本体1は、ハンドル装着側にスプール12が通過可能な開口9aを有するフレーム5と、フレーム5のハンドル装着側を覆いフレームに着脱可能に装着される第2側カバー7と、を有する。この場合には、ハンドル装着側からスプール12を着脱することができる両軸受リールを構成できる。
(C)両軸受リールにおいて、第1接触部27bは、左右方向において、ハンドル装着側に向かって徐々に第1端面55aに近づく第1傾斜部27dを有する。この場合には、第1傾斜部27dにクラッチプレート55の第1端面55aが接触することにより、クラッチプレート55がオン位置の方向に移動すると、第1傾斜部27dの斜面により第1接触部27bがリール本体1の一側すなわちハンドル装着側に引き寄せられる。このため、クラッチプレート55のオン位置側への移動を利用して簡素な構成でクラッチ操作部材17を付勢できる。
(D)両軸受リールにおいて、第1接触部27bは、左右方向において、第1傾斜部27dからハンドル装着側に向かって第1端面55aから徐々に離れる第2傾斜部27eをさらに有する。ここでは、両軸受リールの組み立ての場合又はスプール12を交換して第2側カバー7をフレーム5に取り付ける場合等に、第1接触部27bに第1傾斜部27dを設けたクラッチ操作部材17にクラッチプレート55を組み込む際に、第2傾斜部27eにより、クラッチプレート55が第1傾斜部27dに案内される。これにより、クラッチプレート55が第1接触部27bに衝突しにくくなり、クラッチプレート55の組み込みが容易になる。
(E)両軸受リールにおいて、接触部27aは、クラッチ操作部材17がオフ位置からオン位置に操作されるとき、クラッチプレート55の第2端面55bに接触する第2接触部27cをさらに有する。
この場合には、クラッチ操作部材17オフ位置からオン位置に操作すると、第2接触部27cがクラッチプレート55の第2端面55bに接触するので、クラッチリターン機構58だけではなく、クラッチ操作部材17によっても、クラッチ機構をオフ状態からオン状態に戻すことができる。
(F)両軸受リールにおいて、フレーム5は、ハンドル装着側と逆側に配置される第1側板8と、第1側板8と左右方向に間隔を隔てて配置された第2側板9とを有する。第1側板8及び第2側板9は、クラッチ操作部材17を竿装着部4と接近及び離反する上下方向に移動自在に支持する第1スリット8c及び第2スリット9cを各別に有する。
(G)両軸受リールにおいて、クラッチ操作部材17は、操作部本体26と、ガイド部材27と、を有する。操作部本体26は、第1側板8と第2側板9の間に配置される合成樹脂製のものである。ガイド部材27は、操作部本体26に固定され、左右方向の両端が第1スリット8c及び第2スリット9cに案内され、かつハンドル装着側の端部が第2スリット9cを超えて延び、ハンドル装着側の端部に接触部27aが配置される金属板材製のものである。
(H)両軸受リールにおいて、第1側板8は、第1スリット8cが形成された合成樹脂製の第1インサート部材8bを有する。第2側板9は、第2スリット9cが形成された合成樹脂製の第2インサート部材9bを有する。
この場合には、金属板材製のガイド部材27が、合成樹脂製の第1インサート部材8b及び第2インサート部材9bに各別に形成された第1スリット8c及び第2スリット9cにスムーズに案内される。
(I)両軸受リールにおいて、クラッチ操作部材17は、スプール12の後方で、竿装着部4に近いオフ位置とオフ位置より竿装着部4から遠いオン位置とに移動可能にリール本体1に支持される。
この場合には、スプール12の後方でクラッチ操作部材17を操作するので、サミングする手によりクラッチ操作部材17をオン位置からオフ位置に操作しやすい。
1 リール本体
2 ハンドル
4 竿装着部
5 フレーム
7 第2側カバー
8 第1側板
8b 第1インサート部材
8c 第1スリット
9 第2側板
9a 開口
9b 第2インサート部材
9c 第2スリット
12 スプール
17 クラッチ操作部材
21 クラッチ機構
22 クラッチ制御機構
26 操作部本体
26a 固定凹部
27 ガイド部材
27a 接触部
27b 第1接触部
27c 第2接触部
27d 第1傾斜部
27e 第2傾斜部
27f 平坦部
55 クラッチプレート
55a 第1端面
55b 第2端面
58 クラッチリターン機構

Claims (9)

  1. 釣り糸を前方に繰り出す両軸受リールであって、
    釣り竿に装着可能な竿装着部を有するリール本体と、
    前記リール本体に回転自在に支持されるスプールと、
    前記リール本体の左右方向の一側に配置され、前記スプールを回転操作するためのハンドルと、
    前記ハンドルと前記スプールとの間に配置され、前記スプールと前記ハンドルとを連結するオン状態と連結解除するオフ状態とを取り得るクラッチ機構と、
    前記クラッチ機構がオフ状態となるオフ位置と前記クラッチ機構がオン状態となるオン位置とに移動可能に前記左右方向の両端が前記リール本体に支持され、前記クラッチ機構を少なくとも前記オン状態から前記オフ状態に切換操作するためのクラッチ操作部材と、
    前記ハンドルの糸巻取方向の回転に応じて前記オフ状態にある前記クラッチ機構を前記オン状態に戻すクラッチリターン機構と、
    前記クラッチ操作部材と前記クラッチ機構との間に配置され、前記クラッチ操作部材の前記切換操作を前記クラッチ機構に伝達し、前記クラッチリターン機構の戻し動作により、前記クラッチ機構をオン状態に戻し、前記クラッチ操作部材を前記オフ位置からオン位置に戻す、クラッチ制御機構と、を備え、
    前記クラッチ制御機構は、前記クラッチ操作部材の前記オン位置から前記オフ位置への移動に連動して移動し、かつ前記クラッチリターン機構の戻し動作に連動して前記クラッチ操作部材を前記オフ位置から前記オン位置に移動させるクラッチプレートを有し、
    前記クラッチプレートは、前記オン位置側の第1端面と前記オフ位置側の第2端面とを有し、
    前記クラッチ操作部材は、前記クラッチプレートの少なくとも前記第1端面に接触する接触部を有し、前記接触部は、前記クラッチプレートにより前記クラッチ操作部材が前記オフ位置から前記オン位置に移動させられるとき、前記クラッチプレートにより前記リール本体の前記一側に付勢される第1接触部を有する、両軸受リール。
  2. 前記リール本体は、
    前記ハンドル装着側に前記スプールが通過可能な開口を有するフレームと、
    前記フレームの前記ハンドル装着側を覆い前記フレームに着脱可能に装着されるカバー部材と、を有する、請求項1に記載の両軸受リール。
  3. 前記第1接触部は、前記左右方向において、前記一側に向かって徐々に前記第1端面に近づく第1傾斜部を有する、請求項2に記載の両軸受リール。
  4. 前記第1接触部は、前記左右方向において、前記第1傾斜部から前記一側に向かって前記第1端面から徐々に離れる第2傾斜部をさらに有する、請求項3に記載の両軸受リール。
  5. 前記接触部は、前記クラッチ操作部材が前記オフ位置から前記オン位置に操作されるとき、前記クラッチプレートの前記第2端面に接触する第2接触部をさらに有する、請求項1からのいずれか1項に記載の両軸受リール。
  6. 前記フレームは、前記ハンドル装着側と逆側に配置される第1側板と、前記1側板と前記左右方向に間隔を隔てて配置された第2側板とを有し、
    前記第1側板及び前記第2側板は、前記クラッチ操作部材を移動方向に移動自在に案内する第1スリット及び第2スリットを各別に有する、請求項2からのいずれか1項に記載の両軸受リール。
  7. 前記クラッチ操作部材は、
    前記第1側板と前記第2側板の間に配置される合成樹脂製の操作部本体と、
    前記操作部本体に固定され、前記左右方向の両端が前記第1スリット及び前記第2スリットに案内され、かつ前記一側の端部が前記第2スリットを超えて延び、前記一側の端部に前記接触部が配置される金属板材製のガイド部材と、を有する、請求項6に記載の両軸受リール。
  8. 前記第1側板は、前記第1スリットが形成された合成樹脂製の第1インサート部材を有し、
    前記第2側板は、前記第2スリットが形成された合成樹脂製の第2インサート部材を有する、請求項7に記載の両軸受リール。
  9. 前記クラッチ操作部材は、前記スプールの後方で、前記竿装着部に近いオフ位置と前記オフ位置より前記竿装着部から遠いオン位置とに移動可能にリール本体に支持される、請求項1から8のいずれか1項に記載の両軸受リール。
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