JP2013149697A - 集積化太陽電池の製造方法 - Google Patents

集積化太陽電池の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2013149697A
JP2013149697A JP2012007665A JP2012007665A JP2013149697A JP 2013149697 A JP2013149697 A JP 2013149697A JP 2012007665 A JP2012007665 A JP 2012007665A JP 2012007665 A JP2012007665 A JP 2012007665A JP 2013149697 A JP2013149697 A JP 2013149697A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrode layer
layer
groove
photoelectric conversion
substrate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2012007665A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigeo Yago
栄郎 矢後
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Corp
Original Assignee
Fujifilm Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujifilm Corp filed Critical Fujifilm Corp
Priority to JP2012007665A priority Critical patent/JP2013149697A/ja
Priority to TW102101808A priority patent/TW201340364A/zh
Priority to PCT/JP2013/000190 priority patent/WO2013108623A1/ja
Publication of JP2013149697A publication Critical patent/JP2013149697A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L31/00Semiconductor devices sensitive to infrared radiation, light, electromagnetic radiation of shorter wavelength or corpuscular radiation and specially adapted either for the conversion of the energy of such radiation into electrical energy or for the control of electrical energy by such radiation; Processes or apparatus specially adapted for the manufacture or treatment thereof or of parts thereof; Details thereof
    • H01L31/04Semiconductor devices sensitive to infrared radiation, light, electromagnetic radiation of shorter wavelength or corpuscular radiation and specially adapted either for the conversion of the energy of such radiation into electrical energy or for the control of electrical energy by such radiation; Processes or apparatus specially adapted for the manufacture or treatment thereof or of parts thereof; Details thereof adapted as photovoltaic [PV] conversion devices
    • H01L31/042PV modules or arrays of single PV cells
    • H01L31/0445PV modules or arrays of single PV cells including thin film solar cells, e.g. single thin film a-Si, CIS or CdTe solar cells
    • H01L31/046PV modules composed of a plurality of thin film solar cells deposited on the same substrate
    • H01L31/0465PV modules composed of a plurality of thin film solar cells deposited on the same substrate comprising particular structures for the electrical interconnection of adjacent PV cells in the module
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy
    • Y02E10/541CuInSe2 material PV cells
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

Landscapes

  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Sustainable Development (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Sustainable Energy (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Condensed Matter Physics & Semiconductors (AREA)
  • Electromagnetism (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Computer Hardware Design (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Photovoltaic Devices (AREA)

Abstract

【課題】発電効率の優れた集積化構造を少ない工程で形成でき、生産効率が優れた薄膜太陽電池の製造方法を提供する。
【解決手段】基板10上に第1の電極層12を形成し、第1の電極層12に基板10の表面が底部に露出した分離溝21を形成し、第1の電極層12および分離溝21に露出した基板10の表面を覆うように、光電変換層13および第2の電極層16を順次積層して積層体Sを形成し、分離溝21に平行かつ第1の電極層12表面位置に至る深さの開口溝部22を形成する。開口溝部22を両壁α、βから離間した位置に積層体Sの一部24が残置されるように形成し、開口溝部22を隔てて互いに隣接する光電変換素子を電気的に接続する接続部40を形成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、集積化構造を有する薄膜太陽電池の製造方法に関し、特に、発電効率および生産効率の観点から優れた集積化構造を少ない工程で形成でき、生産効率が優れた集積化太陽電池の製造方法に関する。
下部電極(裏面電極)と光吸収により電荷を発生する光電変換半導体層と上部電極との積層構造を有する光電変換素子が、太陽電池等の用途に使用されている。
従来、バルクの単結晶Siまたは多結晶Si、あるいは薄膜のアモルファスSiを用いたSi系太陽電池が主流であったが、Siに依存しない化合物半導体系太陽電池の研究開発がなされている。化合物半導体系太陽電池としては、GaAs系等のバルク系と、IB族元素とIIIB族元素とVIB族元素とからなるCIS(Cu−In−Se)系あるいはCIGS(Cu−In−Ga−Se)系等の薄膜系とが知られている。CIS系あるいはCIGS系は、光吸収率が高く、高エネルギー変換効率であることが報告されている。
太陽電池の高出力化を図るためには、1枚の基板上に複数の光電変換素子(太陽電池セル)を多数直列接続して配列する集積化が必要である。
化合物半導体系太陽電池の集積化方法としては、三段階のスクライブ処理を行う方法がよく知られている。この方法は図16のaに示すように、絶縁基板110上に電極層112を成膜した後、電極層112をスクライブして第1の分離溝P1を形成し、図16のbに示すように光電変換層113、バッファ層114および窓層115を順次成膜してこれらを貫通して電極層112表面に至る分離溝P2を形成し、図16のcに示すように、透光性導電層(上部電極)116を形成し、上部電極116から下部電極層表面に至る分離溝P3を形成するものである。このようにして、隣接セル間は分離溝P3により分離され、隣接セル間は分離溝P2に埋め込まれた透光性導電層材料により直列接続された集積化構造が形成される。
このような集積化構造では、第1の分離溝P1〜第3の分離溝P3が必要であるため、太陽電池セルの接続に必要なセル間の距離を長くしなければならず、単位面積当たりの発電効率が低下するという問題点がある。そこで、他の集積化方法が提案されている(例えば、特許文献1、2および3)。
特許文献1には、基板上に下地電極、光電変換層、透明電極を一括して成膜し、それぞれ深さの異なる3つのスクライビングを一括して行う集積化光電変換装置の製造方法が開示されている。この特許文献1には、一括成膜および一括スクライビングが一層ごとにスクライビングを行う方法に比べて簡単であり、工程数が少なくてすみ、従って、製造に要する時間を短縮することが出来ることが記載されている。
特許文献2には、基板上に下地電極、光電変換層、透明電極を一括して成膜し、その後、単一のスクライブ処理を行う方法が開示されている。特許文献2では、スクライブ処理において、底部に下地電極を分離する細幅の溝を有する一本の溝部を形成し、その後、その溝部の一方の側壁および下地電極を分離する細幅の溝に絶縁体を堆積させ、その上に導体を接続してセル間を電気的に接続させる方法が開示されている。これにより、接続に必要なセル間の距離を短くすることができ、単位面積当たりの発電効率を高くすることができることが開示されている。
また、特許文献3では、基板上に所定形状の複数の透明電極を形成した後、光電変換層および電極層を形成し、その後、レーザビームの照射により接続溝および絶縁溝を形成し、接続溝に導電性ペーストを充填して接続部を形成することにより集積化太陽電池を製造する方法が開示されている。
特開2001−7359号公報 特表2009−512197号公報 特開昭61−50381号公報
しかしながら、特許文献1においては、溝を3つ形成するためセル間の距離を短縮させることは難しく、発電効率を増加させることはできない。
特許文献2においては、溝が1つであるため、セル間の距離を短縮できるように思われるが、実際には絶縁体の形成に用いられる感光性ポリマー(絶縁性インク)が広がるため、スクライブの幅を広くする必要がある。このため、単位面積当たりのセルの面積が小さくなり、十分な発電効率の向上はできない。
また、CIGS系のように、下部電極層としてMo等の金属電極が用いられ、光電変換層の堆積が高温下でなされる場合には、下部電極が熱履歴により硬度が増加するため、特許文献1、2のように光電変換層の堆積後に下部電極層をスクライブする場合、パワーの大きなレーザビームを照射する必要があり、下部電極層下の基板を傷めてしまう恐れがある。
特許文献3記載の集積化構造では、光電変換層と上部電極の断面に導電性材料が接する構造になるため、光電変換層内での電流リークの原因となり、発電効率が低下する。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、発電効率の優れた集積化構造を少ない工程で形成できる、生産効率が優れた集積化太陽電池の製造方法を提供することを目的とするものである。
本発明は集積化太陽電池の製造方法であって、基板上に複数の光電変換素子が配列され直列接続されてなる集積化太陽電池の製造方法であって、
少なくとも表面が絶縁性である基板上に第1の電極層を形成し、
該第1の電極層に前記基板の表面が底部に露出した分離溝を形成して該第1の電極層を複数の領域に分離し、
前記第1の電極層および前記分離溝に露出された前記基板の表面を覆うように、光電変換層および第2の電極層を順次積層して積層体を形成し、
前記分離溝に平行かつ前記第1の電極層表面位置に至る深さの開口溝部であって、該開口溝部の溝幅方向において該溝部の両壁から離間した位置に前記積層体の一部が残置された開口溝部を形成し、
前記開口溝部を隔てて互いに隣接する光電変換素子のうち一方の素子の第2の電極層と、他方の素子の第1の電極層とを電気的に接続する接続部を、前記開口溝部の前記積層体の前記一部より前記一方の素子側に導電性インクを滴下することにより形成することを特徴とする。
さらに、前記接続部を覆う被覆絶縁部を形成することが好ましい。
前記接続部の形成工程において、前記積層体の前記一部を、前記導電性インクの前記他方の素子側への拡がりを抑制するストッパ部として用いることが好ましい。
前記接続部を形成する前に、前記開口溝部の前記一方の素子側の壁面の少なくとも一部に、該壁面の高さ方向に亘る絶縁部を形成し、
前記接続部を前記絶縁部上に形成することが好ましい。
前記分離溝をレーザスクライブにより形成することが好ましい。
前記開口溝部を、該開口溝部となる領域に、前記積層体の一部が残るように所定の間隔で2本の溝をメカニカルスクライブにより形成することにより形成することが好ましい。
前記接続部を、インクジェット法により前記導電性インクを滴下することにより形成することが好ましい。
本発明の集積化太陽電池の製造方法によれば、第1の電極層形成後、光電変換層等を積層する前に、第1の電極層に分離溝を形成して複数の領域に分割するようにしているため、光電変換層等の積層工程において熱履歴により硬化するような材料を第1の電極層に用いた場合であっても、熱履歴を受ける前の状態であるため比較的小さいパワーで分離溝を形成することができる。
第1の電極層を分離した後は、光電変換層、第2の電極層を形成した後に、開口溝部を形成するので、集積化構造を少ない工程で作製することができ、優れた生産効率を実現することができる。
本発明の第1の実施形態の製造方法で製造される集積化太陽電池を示す模式的断面図である。 図1に示す集積化太陽電池の要部の模式的平面図である。 本発明の第1の実施形態の製造方法で製造される集積化太陽電池の変形例の要部の模式的平面図である。 実施形態の製造方法を工程順に示す模式的断面図である。 本発明の第1の実施形態の製造方法を工程順に示す模式的断面図である。 本発明の第2の実施形態の製造方法で製造される集積化太陽電池を示す模式的断面図である。 図6に示す集積化太陽電池の要部の模式的平面図である。 本発明の第2の実施形態の製造方法で製造される集積化太陽電池の変形例の要部の模式的平面図である。 本発明の第2の実施形態の製造方法を工程順に示す模式的断面図である。 本発明の第2の実施形態の製造方法の変形性を示す模式的断面図である。 本発明の第3の実施形態の製造方法で製造される集積化太陽電池を示す模式的断面図である。 図11に示す集積化太陽電池の要部の模式的平面図である。 本発明の第3の実施形態の製造方法で製造される集積化太陽電池の変形例の要部の模式的平面図である。 本発明の第3の実施形態の製造方法を工程順に示す模式的断面図である。 本発明の第3の実施形態の製造方法の変形性を示す模式的断面図である。 従来の集積化太陽電池の製造方法を工程順に示す模式的断面図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
「第1の実施形態」
図1は、本発明の第1の実施形態の製造方法により製造される集積化太陽電池1を示す模式的断面図である。図2は、図1に示す集積化太陽電池1の要部の模式的平面図であり、図3は、本実施形態の集積化太陽電池の変形例の要部の模式的平面図である。
図1および図2に示すように、集積化太陽電池1は、表層が絶縁層10aである基板10と、基板10の絶縁層10a上に形成され、ライン状の開口溝部22を挟んで、基板10の長手方向Lに電気的に直列に接続された複数の太陽電池セル(光電変換素子)20a〜20dと、一方の端部の太陽電池セル20aに接続される第1の導電部材50と、他方の端部の太陽電池セル20dに接続される第2の導電部材52とを有している。
太陽電池セル20a〜20dは、開口溝部22により分離されており、第1の電極層である裏面電極層12、光電変換層13、バッファ層14および第2の電極層である透明電極層16を有する。太陽電池セル20a〜20bは、開口溝部22を挟んで互いに隣接するセルの一方のセルの透明電極と他方のセルの裏面電極とを電気的に接続する接続部として導電層40が形成されることにより、隣接するセル間が直列接続されて集積化されている。例えば、太陽電池セル20aと太陽電池セル20bとでは、太陽電池セル20aの透明電極層16と太陽電池セル20bの裏面電極層12とが導電層40により電気的に接続されている。
また、導電層40を覆うように被覆絶縁部42が形成されている。
なお、本実施形態では、便宜的に4つの太陽電池セル20a〜20dが直列接続されたものを例にして説明するが、太陽電池セルの接続数は、特に限定されるものではない。また、太陽電池セルにおいて、バッファ層14、光電変換層13の構成によっては、必ずしも設ける必要はない。また、バッファ層14と透明電極層16との間に窓層(絶縁層)が備えられていてもよい。
図2に示すように、本実施形態の基板10は、その形状および大きさ等は適用される集積化太陽電池1の大きさ等に応じて適宜決定されるものであり、例えば、一辺の長さが1mを超える四角形状または矩形状である。
太陽電池セル20a〜20dおよび第1、第2の導電部材50、52は、基板10上において、長手方向L(配列方向)と直交する幅方向W(延在方向)に長く伸びた短冊状に形成されている。
裏面電極層12は、基板10の長手方向Lに、所定の間隔に複数設けられた分離溝21により、隣り合う裏面電極層12と互いに分離されている。なお、分離溝21は、基板10の表面(絶縁層10a)に達する溝であり、その幅は、例えば、50μmである。この分離溝21には光電変換層13が埋め込まれている。
開口溝部22は、分離溝21に平行にかつ、ほぼ裏面電極層12の表面位置となる深さに形成されている。また、開口溝部22の溝幅方向において溝部の両壁α、β、すなわち、溝部を隔てて互いに隣接するセルの一方のセル20aの壁面αおよび他方のセル20bの壁面βから離間した位置に積層体の一部、ここでは光電変換層13の一部が後述するストッパ部24として残置されている。換言すると、開口溝部22はストッパ部24およびストッパ部24を挟む2つの凹部(溝)22aおよび22bからなるものである。開口溝部の幅は例えば、50μmから100μmである。
なお、開口溝部22は、一方のセル20aの裏面電極が第1の溝22aに露出せず、かつ、他方のセル20bの裏面電極が第1の溝22aに少なくとも一部露出する位置に形成されている。このとき、分離溝21が開口溝部22の一方の壁面αの位置に少なくとも一部重なっていることが好ましい。分離溝21は、壁面αよりも一方のセル20a側(一方のセル20aの下)に位置していてもよいが、光電変換に寄与しないロス部分を抑制するためには壁面α近傍に位置していることが望まれる。
ストッパ部24は、裏面電極層12に導電層40が接続される他方のセル20bの裏面電極層12上に位置しており、導電層40を接触させるように、この裏面電極層12は一方の凹部22a側の底部に露出していることを要する。
図2に示すように、導電層40は、太陽電池セル20aの基板10の幅方向W全域に亘り形成されている。また、この導電層40を覆うようにして被覆絶縁部42も、基板10の幅方向W全域に亘り形成されている。
なお、太陽電池セル20a〜20dを電気的に直列に接続することができればよく、導電層40は、基板10の幅方向W全域に亘り形成されていなくてもよい。太陽電池セル20a〜20dを電気的に直列に接続するには、幅方向Wにおいて少なくとも一部で導電層40を用いて接続されていればよいため、例えば、図3に示すように、太陽電池セル20aに対して、幅方向Wで、例えば、3箇所導電層40aを形成し、各導電層40aを覆うように被覆絶縁部42aが形成されるものであってもよい。
直列接続された太陽電池セルの両端に配置されている第1の導電部材50および第2の導電部材52は、太陽電池セルで発生した電力を外部に取り出すためのものである。
第1の導電部材50および第2の導電部材52は、例えば、細長い帯状の部材であり、基板10の幅方向に略直線状に伸びて、それぞれ右端、あるいは左端の裏面電極層12上に接続されている。また、図1に示すように、第1の導電部材50および第2の導電部材52は、例えば、銅リボン50a、52aがインジウム銅合金の被覆材50b、52bで被覆されたものである。第1の導電部材50および第2の導電部材52は、超音波半田、導電性接着剤、あるいは導電性テープ等により裏面電極層12に接続されている。
第1の導電部材50と第2の導電部材52とは、錫メッキ銅リボンでもよい。
本構成の集積化太陽電池1では、太陽電池セル20a〜20dに、透明電極層16側から光が入射されると、この光が透明電極層16およびバッファ層14を通過し、光電変換層13で起電力が発生し、例えば、透明電極層16から裏面電極層12に向かう電流が発生する。集積化太陽電池1で発生した電力を、第1の導電部材50と第2の導電部材52から、太陽電池1の外部に取り出すことができる。なお、本実施形態において、第1の導電部材50が負極であり、第2の導電部材52が正極であるが、第1の導電部材50と第2の導電部材52とは極性が逆であってもよく、太陽電池セル20a〜20dの層構成、接続構成等に応じて適宜変わるものである。
以下に、第1の実施形態の製造方法を図4および図5に基づいて説明する。図4および図5は製造工程を示す一部の模式断面図であり、一部セル20a、20bおよびその間の開口溝部を含む集積化構造の要部を示している。
まず、所定の大きさの少なくとも表面が絶縁性である基板10を用意する。この基板10は、例えば、アルミニウム基材の表面に陽極酸化膜10aを備えたものである。
図4のaに示すように、基板10の表面に第1の電極層として裏面電極層12を形成する。
次に図4のbに示すように、裏面電極層12に基板10の表面が底部に露出する分離溝21を形成し、裏面電極層12を複数の領域に分離する。この分離溝21の形成はレーザスクライブにより行うことが好ましい。
裏面電極層12が熱履歴を受ける前に分離溝21を形成するので、裏面電極層がMo等の熱履歴により硬化する材料からなる場合であっても、比較的低いパワーでスクライブを行うことができる。レーザを用いた場合には、比較的大きいパワーを用いる場合には基板を損傷させてしまうという問題があるが、本発明の製造方法では基板を損傷させるという問題は生じない。
次に図4のcに示すように、裏面電極層12および分離溝21の底部に露出した基板10の表面を覆うように、光電変換層13、バッファ層14および第2の電極層としての透明電極層16を順次積層して積層体Sを形成する。
このように、光電変換層13から透明電極層16の積層工程中にスクライブ工程が不要であることから、製造工程を煩雑化させることなく、生産効率を向上させることができる。
次に、図5のdに示すように、分離溝21に平行かつ裏面電極層12の表面位置に至る深さの開口溝部22を形成する。このとき、開口溝部22の溝幅方向においてこの開口溝部22の両壁α、βから離間した位置に積層体Sの一部24を残すように開口溝部22を形成する。例えば、所望の開口溝部形成位置に、積層体S上方から所定の間隔で裏面電極層12の表面位置に至る深さの2本の凹部(溝)22a、22bをレーザもしくはメカニカルスクライブにより形成することにより、この2本の溝22a、22b間に積層体Sの一部24が残置された開口溝部22を形成することができる。なお、形成された開口溝部22の積層体の一部24を挟む第1及び第2の溝22a、22bには、裏面電極層12が露出しており、部分的に分離溝21に埋め込まれた光電変換層13が露出している。ここでは、開口溝部22の一方の壁面αを有するセル20aの裏面電極層12が第1の溝22aに露出しないように開口溝部形成位置を制御する。
なお、本実施形態においては、開口溝部22に積層体の一部24として光電変換層13の部分が残されたものとなっているが、この一部24には、バッファ層14透明電極層16が残っていてもよい。
次に、図5のeに示すように、例えば、インクジェット法を用いて、導電層40となる導電性インク(導電性ペースト)を、一方の太陽電池セル20aの透明電極層16から、第1の溝22a内にある他方の太陽電池セル20bの裏面電極層12に及ぶ範囲に打滴する。この場合、導電性インクは、第1の溝22a内に打滴されるため、ストッパ部24により堰きとめられて第2の溝22b側に広がることが抑制される。すなわち、導電性インクが他方の太陽電池セル20bの壁面βに接触するのを防止する。また、第1の溝22aには一方のセル20aの裏面電極層12は露出していないので、隣接するセル20a、20b間の短絡(ショート)は防止されている。
導電性インクを打滴した後、導電性インクに応じた熱硬化処理、光硬化処理を施す。これにより導電接続部としての導電層40が形成される。
次に、導電層40を覆うように被膜絶縁部42を形成する。例えば、インクジェット法を用いて、絶縁性インクを導電層40上に打滴し、絶縁性インクに応じた熱硬化処理、光硬化処理を施す。これにより被膜絶縁部42が形成される。
被膜絶縁部42は導電層40を覆うように形成されていればよいが、本実施形態においては、ストッパ部24を超えて第2の溝22bの一部に広がって形成されている。さらには、被膜絶縁部42が開口溝部32全体に充填されていてもよい。
なお、この被膜絶縁部42は必ずしも備えられていなくてもよい。しかしながら、導電性インクとして金属粒子を含むペーストを用いた場合には、導電層40を被膜絶縁部42で覆うことにより金属粒子のマイグレーションを防止することができ、マイグレーションによる効率の低下を防止することができる。特に金属粒子が銀(Ag)である場合、マイグレーションの発生が顕著であり、マイグレーションを防止することにより効率低下防止の効果は高い。そのため、絶縁材としては、マイグレーション防止効果を有するものを用いることが好ましい。
また、被膜絶縁部42により、隣接するセル間の短絡をより確実に防止することが可能となる。
以上のようにして、図1に示すように複数の太陽電池セル20a〜20dが接続された集積化太陽電池1を製造することができる。
本実施形態の製造方法により製造された集積化太陽電池1は、開口溝部22によりセル間が接続されるので、3つの分離溝を備えた集積化太陽電池と比較して、単位面積当たりの太陽電池セルの面積を大きくして発電効率を向上させることができる。特に、開口溝部22に、ストッパ部24を設けて導電性インクの広がりを抑制しているので、開口溝部22の幅を短縮させることができ、単位面積当たりの発電効率をより向上させることができる。
また、本実施形態の製造方法においては、裏面電極のスクライブ工程後、太陽電池セルを構成する他の層を有する積層体Sを連続的に形成し、開口溝部22およびストッパ部24を形成して太陽電池セルに分離して、各太陽電池セルを電気的に接続することにより、比較的少ない工程で集積化構造を実現することができ、図16に示した3つのスクライブ工程を要する場合と比較して、生産効率を高くすることができる。また、光電変換層の形成前に裏面電極のスクライブを行うようにしたことから、裏面電極のスクライブに必要なパワーを抑制することができ、高出力パワーによる基板の損傷を防止することができるため、歩留まりを向上させることができる。
「第2の実施形態」
図6は、本発明の第2の実施形態の製造方法により製造される集積化太陽電池2を示す模式的断面図である。図7は、図6に示す集積化太陽電池2の要部の模式的平面図であり、図8は、本実施形態の集積化太陽電池の変形例2’の要部の模式的平面図である。
図6および図7に示すように、集積化太陽電池2は、表層が絶縁層10aである基板10と、基板10の絶縁層10a上に形成され、ライン状の開口溝部22を挟んで、基板10の長手方向Lに電気的に直列に接続された複数の太陽電池セル(光電変換素子)20a〜20dと、一方の端部の太陽電池セル20aに接続される第1の導電部材50と、他方の端部の太陽電池セル20dに接続される第2の導電部材52とを有している。
太陽電池セル20a〜20dは、開口溝部22により分離されており、第1の電極層である裏面電極層12、光電変換層13、バッファ層14および第2の電極層である透明電極層16を有する。太陽電池セル20a〜20bは、開口溝部22を挟んで互いに隣接するセルの一方のセルの透明電極と他方のセルの裏面電極とを電気的に接続する接続部として導電層40が形成されることにより、隣接するセル間が直列接続されて集積化されている。例えば、太陽電池セル20aと太陽電池セル20bとでは、太陽電池セル20aの透明電極層16と太陽電池セル20bの裏面電極層12とが導電層40により電気的に接続されている。
本実施形態においては、開口溝部22の一方の壁面αを覆うように絶縁部44が形成されており、導電層40は絶縁部44により壁面αに接触することなくその壁面αを有するセル側の透明電極層16に接続するように形成されている。本実施形態では導電層40が壁面αに接触しないので、その壁面αを有する太陽電池セルの内部リーク電流の発生が防止される。
なお、本実施形態では、便宜的に4つの太陽電池セル20a〜20dが直列接続されたものを例にして説明するが、太陽電池セルの接続数は、特に限定されるものではない。また、太陽電池セルにおいて、バッファ層14は、光電変換層13の構成によっては、必ずしも設ける必要はない。また、バッファ層14と透明電極層16との間に窓層(絶縁層)が備えられていてもよい。
図7に示すように、本実施形態の基板10は、その形状および大きさ等は適用される集積化太陽電池2の大きさ等に応じて適宜決定されるものであり、例えば、一辺の長さが1mを超える四角形状または矩形状である。
太陽電池セル20a〜20dおよび第1、第2の導電部材50、52は、基板10上において、長手方向L(配列方向)と直交する幅方向W(延在方向)に長く伸びた短冊状に形成されている。
裏面電極層12は、基板10の長手方向Lに、所定の間隔に複数設けられた分離溝21により、隣り合う裏面電極層12と互いに分離されている。なお、分離溝21は、基板10の表面(絶縁層10a)に達する溝であり、その幅は、例えば、50μmである。この分離溝21には光電変換層13が埋め込まれている。
開口溝部22は、分離溝21に平行にかつ、ほぼ裏面電極層12の表面位置となる深さに形成されている。また、開口溝部22の溝幅方向において溝部の両壁α、β、すなわち、溝部を隔てて互いに隣接するセルの一方のセル20aの壁面αおよび他方のセル20bの壁面βから離間した位置に積層体の一部、ここでは光電変換層13の一部が後述するストッパ部24として残置されている。換言すると、開口溝部22はストッパ部24およびストッパ部24を挟む2つの凹部(溝)22aおよび22bからなるものである。開口溝部の幅は例えば、50μmから100μmである。
なお、開口溝部22は、図6に示すように、分離溝21が開口溝部22の一方の壁面α近傍からストッパ部24の壁面α側に位置するように形成されていることが好ましい。分離溝21は、壁面αよりも一方のセル20a側(一方のセル20aの下)に位置していてもよいが、光電変換に寄与しないロス部分を抑制するためには壁面α近傍に位置していることが望まれる。
ストッパ部24は、裏面電極層12に導電層40が接続される他方のセル20bの裏面電極層12上もしくは分離溝21に埋め込まれている光電変換層上に位置していればよい。ただし、ストッパブ24の他方の壁面β側の凹部22bには、導電層40を接触させるため他方のセル20bの裏面電極層12が露出していることを要する。
図7に示すように、絶縁部44および導電層40は、太陽電池セル20aの基板10の幅方向W全域に亘り形成されている。
なお、太陽電池セル20a〜20dを電気的に直列に接続することができればよく、導電層40は、基板10の幅方向W全域に亘り形成されていなくてもよい。太陽電池セル20a〜20dを電気的に直列に接続するには、幅方向Wにおいて少なくとも一部で導電層40を用いて接続されていればよいため、例えば、図8示すように、太陽電池セル20aに対して、幅方向Wで、例えば、3箇所導電層40aが形成されたものであってもよい。
なお、絶縁部44についても導電層40aが壁面αに接触しないように形成されていれば、幅方向Wに連続的に形成されていなくても構わない。
直列接続された太陽電池セルの両端に配置されている第1の導電部材50および第2の導電部材52は、太陽電池セルで発生した電力を外部に取り出すためのものである。
第1の導電部材50および第2の導電部材52は、例えば、細長い帯状の部材であり、基板10の幅方向に略直線状に伸びて、それぞれ右端、あるいは左端の裏面電極層12上に接続されている。また、図6に示すように、第1の導電部材50および第2の導電部材52は、例えば、銅リボン50a、52aがインジウム銅合金の被覆材50b、52bで被覆されたものである。第1の導電部材50および第2の導電部材52は、超音波半田、導電性接着剤、あるいは導電性テープ等により裏面電極層12に接続されている。
第1の導電部材50と第2の導電部材52とは、錫メッキ銅リボンでもよい。
本構成の集積化太陽電池2では、太陽電池セル20a〜20dに、透明電極層16側から光が入射されると、この光が透明電極層16およびバッファ層14を通過し、光電変換層13で起電力が発生し、例えば、透明電極層16から裏面電極層12に向かう電流が発生する。集積化太陽電池2で発生した電力を、第1の導電部材50と第2の導電部材52から、太陽電池2の外部に取り出すことができる。なお、本実施形態において、第1の導電部材50が負極であり、第2の導電部材52が正極であるが、第1の導電部材50と第2の導電部材52とは極性が逆であってもよく、太陽電池セル20a〜20dの層構成、接続構成等に応じて適宜変わるものである。
以下に、第2の実施形態の製造方法を図4および図9に基づいて説明する。図4および図9は製造工程を示す一部の模式断面図であり、一部セル20a、20b間の開口溝部となる部分を示している。
第2の実施形態の製造方法は、図4に示すステップaからcについては第1の実施形態の製造方法と同一であり、上記第1の実施形態の製造方法についての説明を援用するものとし、ここでは、図9のd以降の製造工程について説明する。
図4のaからcのステップの後、図9のdに示すように、分離溝21に平行かつ裏面電極層12の表面位置に至る深さの開口溝部22を形成する。このとき、開口溝部22の溝幅方向においてこの開口溝部22の両壁α、βから離間した位置に積層体Sの一部24が残置されるように開口溝部22を形成する。例えば、所望の開口溝部形成位置に、積層体S上方から所定の間隔で2本の凹部(溝)22a、22bをレーザもしくはメカニカルスクライブにより形成することにより、この2本の溝22a、22b間に積層体Sの一部が残置された開口溝部22を形成することができる。本実施形態では、開口溝部22は、第2の溝22bが第1の溝22aよりも幅広となるように形成する。
なお、形成された開口溝部22の積層体の一部24を挟む第1及び第2の溝22a、22bには、裏面電極層12が露出しており、部分的に分離溝21に埋め込まれた光電変換層13が露出している。なお、第1の溝22a側の底部には一方のセル20aの裏面電極が露出しないように開口溝部を形成している。なお、第1の溝22aの底部全域にわたって分離溝21に埋め込まれた光電変換層13が露出する構成であってもよい。また、本実施形態においては、積層体の一部24として光電変換層13の部分が残置されたものとなっているが、この一部24には、バッファ層14、透明電極層16が残っていてもよい。
次に、図9のeに示すように、例えば、インクジェット法を用いて、絶縁部44となる絶縁性インクを、開口溝部22の一方の壁面αが覆われるように、壁面α近傍および第1の溝22a内に打滴する。この場合、絶縁性インクは、ストッパ部24より第1の溝22a側に打滴されるため、ストッパ部24により堰きとめられて第2の溝22b側に広がることが抑制される。
絶縁性インクを打滴した後、インク材料に応じた熱硬化処理、光硬化処理を施すことにより絶縁部44を形成する。
次に、図9のfに示すように、一方のセル20aの透明電極層16から他方のセル20bの裏面電極層12に接触するように絶縁部44上に導電層40を形成する。例えば、インクジェット法を用いて、導電性インク(導電性ペースト)を一方のセル20aの透明電極層16から絶縁部44上およびストッパ部24を超えて第2の溝32b内に露出されている他方のセル20bの裏面電極12に及ぶ範囲に打滴する。この場合、第2の溝32bは第1の溝32aよりも広いため、導電性インクは太陽電池セル20bの壁面βまで広がることが抑制され、太陽電池セル20bの壁面βに接触することはない。これにより、太陽電池セル20bの内部リークが防止される。
その後、導電性インクに応じた熱硬化処理、光硬化処理を施す。これにより、太陽電池セル20aの透明電極30と太陽電池セル20bの裏面電極12とを電気的に接続する導電層40が形成される。導電層40はストッパ部24を超えて太陽電池セル20bの裏面電極12に接続されている。
本実施形態では導電層40を絶縁部44上に形成するため、導電層40が壁面αに接触しないので、その壁面αを有する太陽電池セルの内部リーク電流の発生が防止される。
以上のようにして、図6に示すように複数の太陽電池セル20a〜20dが接続された集積化太陽電池2を製造することができる。
本実施形態の製造方法により製造された集積化太陽電池2は、開口溝部22によりセル間が接続されるので、3つの分離溝を備えた集積化太陽電池と比較して、単位面積当たりの太陽電池セルの面積を大きくして発電効率を向上させることができる。
また、本実施形態の製造方法においては、裏面電極のスクライブ工程後、太陽電池セルを構成する他の層を有する積層体Sを連続的に形成した後、開口溝部22およびストッパ部24を形成して、太陽電池セルに分離し、各太陽電池セルを接続することにより、集積化構造を比較的少ない工程で実現することができ、これにより、生産効率を高くすることができる。また、光電変換層の形成前に裏面電極のスクライブを行うようにしたことから、裏面電極のスクライブに必要なパワーを抑制することができ、高出力パワーによる基板の損傷を防止することができるため、歩留まりを向上させることができる。
さらに、図10のgに示すように、導電層40を覆う被膜絶縁部42を形成し、被膜絶縁部42を備えた集積化太陽電池としてもよい。被膜絶縁部42を備えた場合、第1の実施形態の場合と同様の効果を得ることができる。
「第3の実施形態」
図11は、本発明の第3の実施形態の製造方法により製造される集積化太陽電池3を示す模式的断面図である。図12は、図11に示す集積化太陽電池3の要部の模式的平面図であり、図13は、本実施形態の集積化太陽電池の変形例3’の要部の模式的平面図である。
図11および図12に示すように、集積化太陽電池3は、表層が絶縁層10aである基板10と、基板10の絶縁層10a上に形成され、ライン状の開口溝部22を挟んで、基板10の長手方向Lに電気的に直列に接続された複数の太陽電池セル(光電変換素子)20a〜20dと、一方の端部の太陽電池セル20aに接続される第1の導電部材50と、他方の端部の太陽電池セル20dに接続される第2の導電部材52とを有している。
太陽電池セル20a〜20dは、開口溝部22により分離されており、第1の電極層である裏面電極層12、光電変換層13、バッファ層14および第2の電極層である透明電極層16を有する。太陽電池セル20a〜20bは、開口溝部22を挟んで互いに隣接するセルの一方のセルの透明電極と他方のセルの裏面電極とを電気的に接続する接続部として導電層40が形成されることにより、隣接するセル間が直列接続されて集積化されている。例えば、太陽電池セル20aと太陽電池セル20bとでは、太陽電池セル20aの透明電極層16と太陽電池セル20bの裏面電極層12とが導電層40により電気的に接続されている。
本実施形態においては、開口溝部22の一方の壁面αを覆うように絶縁部44が形成されており、導電層40は絶縁部44により壁面αに接触することなくその壁面αを有するセル側の透明電極層16に接続するように形成されている。本実施形態では導電層40が壁面αに接触しないので、その壁面αを有する太陽電池セルの内部リーク電流の発生が防止される。
なお、本実施形態では、便宜的に4つの太陽電池セル20a〜20dが直列接続されたものを例にして説明するが、太陽電池セルの接続数は、特に限定されるものではない。また、太陽電池セルにおいて、バッファ層14は、光電変換層13の構成によっては、必ずしも設ける必要はない。また、バッファ層14と透明電極層16との間に窓層(絶縁層)が備えられていてもよい。
図12に示すように、本実施形態の基板10は、その形状および大きさ等は適用される集積化太陽電池3の大きさ等に応じて適宜決定されるものであり、例えば、一辺の長さが1mを超える四角形状または矩形状である。
太陽電池セル20a〜20dおよび第1、第2の導電部材50、52は、基板10上において、長手方向L(配列方向)と直交する幅方向W(延在方向)に長く伸びた短冊状に形成されている。
裏面電極層12は、基板10の長手方向Lに、所定の間隔に複数設けられた分離溝21により、隣り合う裏面電極層12と互いに分離されている。なお、分離溝21は、基板10の表面(絶縁層10a)に達する溝であり、その幅は、例えば、50μmである。この分離溝21には光電変換層13が埋め込まれている。
開口溝部22は、分離溝21に平行にかつ、ほぼ裏面電極層12の表面位置となる深さに形成されている。また、開口溝部22の溝幅方向において溝部の両壁α、β、すなわち、溝部を隔てて互いに隣接するセルの一方のセル20aの壁面αおよび他方のセル20bの壁面βから離間した位置に積層体の一部、ここでは光電変換層13の一部が後述するストッパ部24として残置されている。換言すると、開口溝部22はストッパ部24およびストッパ部24を挟む2つの凹部(溝部)22aおよび22bからなるものである。開口溝部の幅は例えば、50μmから100μmである。
なお、開口溝部22は、他方のセル20bの裏面電極が少なくとも一部第1の溝22aに露出する位置に形成されている。このとき、分離溝21が開口溝部22の一方の壁面α近傍に位置していることが好ましい。分離溝21は、壁面αよりも一方のセル20a側(一方のセル20aの下)に位置していてもよいが、光電変換に寄与しないロス部分を抑制するためには壁面α近傍に位置していることが望まれる。
ストッパ部24は、裏面電極層12に導電層40が接続される他方のセル20bの裏面電極12上に位置しており、導電層40を接触させるように、この裏面電極層12は一方の凹部22a側の底部に露出していることを要する。
図12に示すように、絶縁部44および導電層40は、太陽電池セル20aの基板10の幅方向W全域に亘り形成されている。
なお、太陽電池セル20a〜20dを電気的に直列に接続することができればよく、導電層40は、基板10の幅方向W全域に亘り形成されていなくてもよい。太陽電池セル20a〜20dを電気的に直列に接続するには、幅方向Wにおいて少なくとも一部で導電層40を用いて接続されていればよいため、例えば、図13に示すように、太陽電池セル20aに対して、幅方向Wで、例えば、3箇所導電層40aが形成されたものであってもよい。
なお、絶縁部44についても導電層40aが壁面αに接触しないように形成されていれば、幅方向Wに連続的に形成されていなくても構わない。
直列接続された太陽電池セルの両端に配置されている第1の導電部材50および第2の導電部材52は、太陽電池セルで発生した電力を外部に取り出すためのものである。
第1の導電部材50および第2の導電部材52は、例えば、細長い帯状の部材であり、基板10の幅方向に略直線状に伸びて、それぞれ右端、あるいは左端の裏面電極層12上に接続されている。また、図11に示すように、第1の導電部材50および第2の導電部材52は、例えば、銅リボン50a、52aがインジウム銅合金の被覆材50b、52bで被覆されたものである。第1の導電部材50および第2の導電部材52は、超音波半田、導電性接着剤、あるいは導電性テープ等により裏面電極層12に接続されている。
第1の導電部材50と第2の導電部材52とは、錫メッキ銅リボンでもよい。
本構成の集積化太陽電池2では、太陽電池セル20a〜20dに、透明電極層16側から光が入射されると、この光が透明電極層16およびバッファ層14を通過し、光電変換層13で起電力が発生し、例えば、透明電極層16から裏面電極層12に向かう電流が発生する。集積化太陽電池2で発生した電力を、第1の導電部材50と第2の導電部材52から、太陽電池2の外部に取り出すことができる。なお、本実施形態において、第1の導電部材50が負極であり、第2の導電部材52が正極であるが、第1の導電部材50と第2の導電部材52とは極性が逆であってもよく、太陽電池セル20a〜20dの層構成、接続構成等に応じて適宜変わるものである。
以下に、第3の実施形態の製造方法を図4および図14に基づいて説明する。図4および図14は製造工程を示す一部の模式断面図であり、一部セル20a、20b間の開口溝部となる部分を示している。
第3の実施形態の製造方法は、図4に示すステップaからcについては第1の実施形態の製造方法と同一であり、上記第1の実施形態の製造方法についての説明を援用するものとし、ここでは、図14のd以降の製造工程について説明する。
図4のaからcのステップの後、図14のdに示すように、分離溝21に平行かつ裏面電極層12の表面位置に至る深さの開口溝部22を形成する。このとき、開口溝部22の溝幅方向においてこの開口溝部22の両壁α、βから離間した位置に積層体Sの一部24を残すように開口溝部22を形成する。例えば、所望の開口溝部形成位置に、積層体S上方から所定の間隔で裏面電極層12の表面位置に至る深さの2本の凹部(溝)22a、22bをレーザもしくはメカニカルスクライブにより形成することにより、この2本の溝22a、22b間に積層体Sの一部24が残置された開口溝部22を形成することができる。本実施形態では、開口溝部22は、第1の溝22aが第2の溝22bよりも幅広となるように形成する。
なお、形成された開口溝部22の積層体の一部24を挟む第1及び第2の溝22a、22bには、裏面電極層12が露出しており、部分的に分離溝21に埋め込まれた光電変換層13が露出している。本実施形態においては、積層体の一部24として光電変換層13の部分が残置されたものとなっているが、この一部24には、バッファ層14、透明電極層16が残っていてもよい。
次に、図14のeに示すように、例えば、インクジェット法を用いて、絶縁部44となる絶縁性インクを、開口溝部22の一方の壁面αが覆われるように、壁面α近傍に打滴し、インク材料に応じた熱硬化処理、光硬化処理を施すことにより絶縁部44を形成する。
次に、図14のfに示すように、一方のセル20aの透明電極層16から他方のセル20bの裏面電極層12に接触するように絶縁部44上に導電層40を形成する。例えば、インクジェット法を用いて、導電性インク(導電性ペースト)を、絶縁部44上を介して一方のセル20aの透明電極層16から第1の溝22a内に露出している、他方のセル20bの裏面電極層12に及ぶ範囲に打滴する。この場合、導電性ペーストは、第1の溝22a内に打滴されるため、ストッパ部24により堰きとめられて第2の溝22b側に広がることが抑制される。すなわち、導電性インクが他方の太陽電池セル20bの壁面βに接触することを防止することができる。これにより太陽電池セル20bの内部リークが防止される。
その後、導電性インクに応じた熱硬化処理、光硬化処理を施す。これにより、太陽電池セル20aの透明電極30と太陽電池セル20bの裏面電極12とを電気的に接続する導電層40が形成される。本実施形態においては、導電層40はストッパ部24により規制されている。
本実施形態では導電層40を絶縁部44上に形成するため、導電層40が壁面αに接触しないので、その壁面αを有する太陽電池セルの内部リーク電流の発生が防止される。
以上のようにして、図11に示すように複数の太陽電池セル20a〜20dが接続された集積化太陽電池3を製造することができる。
本実施形態の製造方法により製造された集積化太陽電池3は、開口溝部22によりセル間が接続されるので、3つの分離溝を備えた集積化太陽電池と比較して、単位面積当たりの太陽電池セルの面積を大きくして発電効率を向上させることができる。特に、開口溝部22に、ストッパ部24を設けて導電性インクの広がりを抑制しているので、開口溝部22の幅を短縮させることができ、単位面積当たりの発電効率をより向上させることができる。
また、本実施形態の製造方法においては、裏面電極のスクライブ工程後、太陽電池セルを構成する他の層を有する積層体Sを連続的に形成した後、開口溝部22およびストッパ部24を形成して、太陽電池セルに分離し、各太陽電池セルを接続することにより、集積化構造を比較的少ない工程で実現することができ、これにより、生産効率を高くすることができる。また、光電変換層の形成前に裏面電極のスクライブを行うようにしたことから、裏面電極のスクライブに必要なパワーを抑制することができ、高出力パワーによる基板の損傷を防止することができるため、歩留まりを向上させることができる。
さらに、図15のgに示すように、導電層40を覆う被膜絶縁部42を形成し、被膜絶縁部42を備えた集積化太陽電池としてもよい。被膜絶縁部42を備えた場合、第1の実施形態の場合と同様の効果を得ることができる。
上記各実施形態において、レーザスクライビングに用いられるレーザビームは、例えば、パルス発振されたものである。このとき、除去部端が盛り上がらないために、レーザビームのパルス幅は100ns以下が好ましく、より好ましくは40ns以下である。レーザスクライビングに用いられるレーザビームは、波長が1.06μmでパルス幅が40ns以下のレーザダイオード励起によるNd:YAGレーザまたはNd:YVOレーザを用いることができる。
更に、レーザスクライビングに用いられるレーザビームには、レーザ結晶にNd:YAG、Nd:YVOを用いたレーザダイオード励起によるレーザの高調波(第2高調波(波長が約0.53μm)、第3高調波(波長が約0.355μm))を用いることもできる。
なお、メカニカルスクライビングには、メカニカルスクライビングに用いられる公知の装置を利用することができる。
レーザスクライブにより10〜30μm幅のスクライブ溝、メカニカルスクライブにより30〜100μm幅のスクライブ溝を好適に形成することができる。
なお、基板10としてフレキシブル基板を用いた場合、ロールトゥーロール方式および枚葉式を組み合わせて形成することができる。
例えば、基板10上に裏面電極層12を形成し、分離溝21を形成し、光電変換層13を形成する工程をロールトゥーロール方式で行い、その後、所定の大きさに切断し、バッファ層14および透明電極層16の形成を枚葉式で実施する。
また、例えば、基板10上に裏面電極層12を形成し、分離溝21を形成し、光電変換層13およびバッファ層14を形成する工程をロールトゥーロール方式で行い、その後、所定の大きさに切断し透明電極層16(透明電極30)の形成を枚葉式で実施する。
さらには、例えば、基板10上に裏面電極層12を形成し、分離溝21を形成し、光電変換層13、バッファ層14および透明電極層16をロールトゥーロール方式で形成した後、所定の大きさに切断し、上述の集積化工程を枚葉式で実施する。
なお、基板10としてフレキシブル基板を使用しない場合、すべての工程は枚葉式で行う。
以下に上述の各実施形態に好適な基板および各層の具体例について説明する。
(基板)
基板10としては、ガラス、ポリイミド等の絶縁基板、表面に絶縁層が形成されたステンレス等の金属基板など、少なくとも表面が絶縁層であれば特に制限されない。
可撓性基板としては、Alを主成分とするAl基材の少なくとも一方の面側にAlを主成分とする陽極酸化膜(絶縁膜)が形成された陽極酸化基板、Feを主成分とするFe材の少なくとも一方の面側にAlを主成分とするAl材が複合された複合基材の少なくとも一方の面側にAlを主成分とする陽極酸化膜が形成された陽極酸化基板、Feを主成分とするFe材の少なくとも一方の面側にAlを主成分とするAl膜が成膜された基材の少なくとも一方の面側にAlを主成分とする陽極酸化膜が形成された陽極酸化基板などが好ましい。さらに、陽極酸化膜上に、ソーダライムガラス(SLG)層が設けられたものであってもよい。ソーダライムガラス層を備えることにより、光電変換層にNaを拡散させることができる。光電変換層がNaを含むことにより、光電変換効率をさらに向上させることができる。
(第1の電極層)
第1の電極層(裏面電極)12は、例えば、Mo、Cr、またはW、およびこれらを組み合わせたものにより構成されることが好ましく、特にMoで構成されることが好ましい。この裏面電極層12は、単層構造でもよいし、2層構造等の積層構造でもよい。
また、裏面電極層12の形成方法は、特に制限されるものではなく、例えば、電子ビーム蒸着法、スパッタ法等の気相成膜法により形成することができる。
裏面電極層12は、一般的に厚さが800nm程度であるが、裏面電極層12は、厚さが200nm〜1000nm(1μm)であることが好ましい。このように裏面電極層12の膜厚を一般的なものよりも薄くすることにより、裏面電極層12の材料費を削減でき、さらには裏面電極層12の形成速度も速くすることができる。
(光電変換層)
光電変換層13の主成分としては特に制限されず、高い光電変換効率が得られることから、少なくとも1種のカルコパイライト構造の化合物半導体であることが好ましく、Ib族元素とIIIb族元素とVIb族元素とからなる少なくとも1種の化合物半導体であることがより好ましい。
光電変換層13の主成分としては、CuおよびAgからなる群より選択された少なくとも1種のIb族元素と、Al,GaおよびInからなる群より選択された少なくとも1種のIIIb族元素と、S,Se,およびTeからなる群から選択された少なくとも1種のVIb族元素とからなる少なくとも1種の化合物半導体であることが好ましい。
上記化合物半導体としては、CuAlS2,CuGaS2,CuInS2,CuAlSe2,CuGaSe2,AgAlS2,AgGaS2,AgInS2,AgAlSe2,AgGaSe2,AgInSe2,AgAlTe2,AgGaTe2,AgInTe2,Cu(In,Al)Se2,Cu(In,Ga)(S,Se)2,Cu1-zIn1-xGaxSe2-yy(式中、0≦x≦1,0≦y≦2,0≦z≦1)(CI(G)S),Ag(In,Ga)Se2,およびAg(In,Ga)(S,Se)2等が挙げられる。
また、CuZnSnS,CuZnSnSe,CuZnSn(S,Se),であってもよい。
I−III−VI族半導体以外の半導体としては、GaAs等のIIIb族元素およびVb族元素からなる半導体(III−V族半導体)、およびCdTe,(Cd,Zn)Te等のIIb族元素およびVIb族元素からなる半導体(II−VI族半導体)等が挙げられる。
光電変換層13の成膜方法も特に制限はなく、真空蒸着法、スパッタ法、MOCVD法等により成膜することができる。CIGS系半導体層の成膜方法としては、多源同時蒸着法、セレン化法、スパッタ法、ハイブリッドスパッタ法、カノケミカルプロセス法等が知られている。その他のCIGS成膜法としては、スクリーン印刷法、近接昇華法、MOCVD法、及びスプレー法(ウェット成膜法)などが挙げられる。いかなる成膜方法を用いてもよい。
(バッファ層)
バッファ層14は、透明電極層16の形成時の光電変換層13を保護すること、透明電極層16に入射した光を光電変換層13まで透過させるために形成されたものである。
バッファ層14は、例えば、CdS、ZnS、ZnO、ZnMgO、又はZnS(O、
OH)およびこれらの組み合わせたものにより構成される。
バッファ層14は、その厚さが、10nm〜2μmであることが好ましく、15〜200nmがより好ましい。このバッファ層26は、例えば、CBD(ケミカルバスデポジション)法、溶液成長法等により形成される。
(絶縁層(窓層))
既述の通り、上記実施形態においては、バッファ層14と透明導電層16との間に絶縁層(所謂、窓層)を備えていてもよい。この絶縁層は、光励起された電子、ホールの再結合を阻害し、発電効率向上に寄与するものである。絶縁層の組成も特に制限ないが、i−ZnO、i−AlZnO(AZO)等が好ましい。膜厚は特に制限されず、10nm〜2μmが好ましく、15〜200nmがより好ましい。成膜方法は、特に制限されないが、スパッタ法やMOCVD法が適している。一方で、バッファ層14を液相法により製造する場合、製造プロセスを簡易にするためには液相法を用いることも好ましい。
(第2の電極層)
第2の電極層(透明電極層)16は、例えば、Al、B、Ga、In等がドープされたZnO、ITO(インジウム錫酸化物)またはSnOおよびこれらを組み合わせたものにより構成することができる。透明電極層16は、単層構造でもよいし、2層構造等の積層構造でもよい。また、透明電極層16の厚さは、特に制限されるものではなく、50nm〜2μm、さらには0.3〜1μmが好ましい。
また、透明電極層16の形成方法は、特に制限されるものではなく、電子ビーム蒸着法、スパッタ法等の気相成膜法により形成することができる。
なお、透明電極層16上に、MgF等の反射防止膜が形成されていても良い。
(絶縁性インク)
絶縁部42および44を形成するための絶縁性インクとしては、例えば、絶縁インクIJPR(太陽インキ)、インクジェット対応ポリイミドインク リクソンコート(JNC)、インクジェット対応UV硬化インク リクソンコート(JNC)、絶縁インクDPEI(ダイセル化学工業)を用いることができる。
(導電性インク)
導電層40を形成するための導電性インクとしては、例えば、銀ペースト(NPS−J(品番、ハリマ化成社製)、透明導電性インク(ClearOhm(登録商標)(JNC)、銀ナノインク(ダイセル化学工業)、Cabot Conductive Ink CCI−300を用いることができる。
以上は、主として太陽電池セルの光電変換層として、化合物半導体を用いた場合に適する材料および層構成について説明した。
本発明は、太陽電池セルの光電変換層として、上述のような化合物半導体系以外を用いてもよい。例えば、光電変換層として、アモルファスシリコン(a−Si)系薄膜型光電変換層、タンデム構造系薄膜型光電変換層(a−Si/a−SiGeタンデム構造光電変換層)、直列接続構造(SCAF)系薄膜型光電変換層(a−Si直列接続構造光電変換層)、薄膜シリコン系薄膜型光電変換層、色素増感系薄膜型光電変換層、または有機系薄膜型光電変換層を用いてもよい。そして、光電変換層の種類に応じた層構成の太陽電池セルを構成すればよい。
上記実施形態においては、基板上に設けられる第1の電極層を裏面電極として不透明な材料から構成し、光電変換層の上に形成される第2の電極が透明な構造のサブサブストレート型と呼ばれる構造の太陽電池について説明したが、第1の電極層を透明電極とし、第2の電極層を不透明な電極で構成するスーパーストレート型の太陽電池に対しても本発明は適用可能である。
但し、本発明の製造方法は、第1の電極層が金属等からなり、熱履歴により硬化するようなものである構成のサブストレート型の構造の太陽電池の製造の際に、高い効果を奏するものである。
1、2、3 集積化太陽電池
10 基板
10a 絶縁層
12 裏面電極層(第1の電極層)
13 光電変換層
14 バッファ層
16 透明電極層
20a〜20d 太陽電池セル(光電変換素子)
21 分離溝
22 開口溝部
24 ストッパ部
40 導電層(接続部)
42 被覆絶縁部
44 絶縁部
S 積層体

Claims (7)

  1. 基板上に複数の光電変換素子が配列され直列接続されてなる集積化太陽電池の製造方法であって、
    少なくとも表面が絶縁性である基板上に第1の電極層を形成し、
    該第1の電極層に前記基板の表面が底部に露出した分離溝を形成して該第1の電極層を複数の領域に分離し、
    前記第1の電極層および前記分離溝に露出された前記基板の表面を覆うように、光電変換層および第2の電極層を順次積層して積層体を形成し、
    前記分離溝に平行かつ前記第1の電極層表面位置に至る深さの開口溝部であって、該開口溝部の溝幅方向において該溝部の両壁から離間した位置に前記積層体の一部が残置された開口溝部を形成し、
    前記開口溝部を隔てて互いに隣接する光電変換素子のうち一方の素子の第2の電極層と、他方の素子の第1の電極層とを電気的に接続する接続部を、前記開口溝部の前記積層体の前記一部より前記一方の素子側に導電性インクを滴下することにより形成することを特徴とする集積化太陽電池の製造方法。
  2. 前記接続部を覆う被覆絶縁部を形成することを特徴とする請求項1項記載の集積化太陽電池の製造方法。
  3. 前記接続部の形成工程において、前記積層体の前記一部を、前記導電性インクの前記他方の素子側への拡がりを抑制するストッパ部として用いることを特徴とする請求項1または2記載の集積化太陽電池の製造方法。
  4. 前記接続部を形成する前に、前記開口溝部の前記一方の素子側の壁面の少なくとも一部に、該壁面の高さ方向に亘る絶縁部を形成し、
    前記接続部を前記絶縁部上に形成することを特徴とする請求項1から3いずれか1項記載の集積化太陽電池の製造方法。
  5. 前記分離溝をレーザスクライブにより形成することを特徴とする請求項1から4いずれか1項記載の集積化太陽電池の製造方法。
  6. 前記開口溝部を、該開口溝部となる領域に、前記積層体の一部が残るように所定の間隔で2本の溝をメカニカルスクライブにより形成することにより形成することを特徴とする請求項1から5いずれか1項記載の集積化太陽電池の製造方法。
  7. 前記接続部を、インクジェット法により前記導電性インクを滴下することにより形成することを特徴とする請求項1から6いずれか1項記載の集積化太陽電池の製造方法。
JP2012007665A 2012-01-18 2012-01-18 集積化太陽電池の製造方法 Pending JP2013149697A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012007665A JP2013149697A (ja) 2012-01-18 2012-01-18 集積化太陽電池の製造方法
TW102101808A TW201340364A (zh) 2012-01-18 2013-01-17 積體化太陽電池的製造方法
PCT/JP2013/000190 WO2013108623A1 (ja) 2012-01-18 2013-01-17 集積化太陽電池の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012007665A JP2013149697A (ja) 2012-01-18 2012-01-18 集積化太陽電池の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2013149697A true JP2013149697A (ja) 2013-08-01

Family

ID=48799054

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012007665A Pending JP2013149697A (ja) 2012-01-18 2012-01-18 集積化太陽電池の製造方法

Country Status (3)

Country Link
JP (1) JP2013149697A (ja)
TW (1) TW201340364A (ja)
WO (1) WO2013108623A1 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2015177899A1 (ja) * 2014-05-22 2017-04-20 東芝三菱電機産業システム株式会社 バッファ層の成膜方法およびバッファ層
JP2021531658A (ja) * 2018-07-25 2021-11-18 ネーデルランドセ オルガニサティエ フォール トエゲパスト−ナトールヴェテンシャッペリク オンデルゾエク ティエヌオー 光起電デバイス及びその製造方法

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR3060854B1 (fr) * 2016-12-16 2021-05-14 Armor Procede de fabrication d'un module photovoltaique et module photovoltaique ainsi obtenu
TWI798951B (zh) * 2021-11-22 2023-04-11 凌巨科技股份有限公司 半穿透式太陽能電池

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0189976A3 (en) * 1985-01-30 1987-12-02 Energy Conversion Devices, Inc. Extremely lightweight, flexible semiconductor device arrays and method of making same
JP2986875B2 (ja) * 1990-09-07 1999-12-06 キヤノン株式会社 集積化太陽電池
JPH0555612A (ja) * 1991-08-28 1993-03-05 Sanyo Electric Co Ltd 集積型アモルフアス太陽電池の製造方法
JP2000315809A (ja) * 1999-03-04 2000-11-14 Matsushita Electric Ind Co Ltd 集積型薄膜太陽電池の製造方法およびパターニング装置
JP2001007359A (ja) * 1999-06-25 2001-01-12 Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd 集積化光電変換装置およびその製造方法
JP5081389B2 (ja) * 2006-02-23 2012-11-28 三洋電機株式会社 光起電力装置の製造方法
TW200826310A (en) * 2006-08-22 2008-06-16 Newsouth Innovations Pty Ltd Thin-film solar module
JP2013026339A (ja) * 2011-07-19 2013-02-04 Fujifilm Corp 薄膜太陽電池およびその製造方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2015177899A1 (ja) * 2014-05-22 2017-04-20 東芝三菱電機産業システム株式会社 バッファ層の成膜方法およびバッファ層
US11075318B2 (en) 2014-05-22 2021-07-27 Toshiba Mitsubishi-Electric Industrial Systems Corporation Buffer layer film-forming method and buffer layer
JP2021531658A (ja) * 2018-07-25 2021-11-18 ネーデルランドセ オルガニサティエ フォール トエゲパスト−ナトールヴェテンシャッペリク オンデルゾエク ティエヌオー 光起電デバイス及びその製造方法
JP7372965B2 (ja) 2018-07-25 2023-11-01 ネーデルランドセ オルガニサティエ フォール トエゲパスト-ナトールヴェテンシャッペリク オンデルゾエク ティエヌオー 光起電デバイス及びその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
TW201340364A (zh) 2013-10-01
WO2013108623A1 (ja) 2013-07-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5597247B2 (ja) 太陽電池及びその製造方法
WO2007086522A1 (ja) 太陽電池およびその製造方法
JP2013507766A (ja) 太陽光発電装置及びその製造方法
KR20110048730A (ko) 태양전지 및 이의 제조방법
JP2013506991A (ja) 太陽光発電装置及びその製造方法
US10134932B2 (en) Solar cell and method of fabricating the same
JP2012532442A (ja) 太陽電池及びその製造方法
WO2013108621A1 (ja) 集積化太陽電池の製造方法
WO2013108623A1 (ja) 集積化太陽電池の製造方法
WO2011039951A1 (en) Solar cell module
WO2011039933A1 (en) Photoelectric converter
KR101283072B1 (ko) 태양광 발전장치 및 이의 제조방법
KR101550927B1 (ko) 태양전지 및 이의 제조방법
JP6258884B2 (ja) 光電変換装置
JP6185840B2 (ja) 太陽光発電装置及びその製造方法
JP2011103425A (ja) 光電変換装置
KR101055019B1 (ko) 태양광 발전장치 및 이의 제조방법
JP2013149699A (ja) 集積化太陽電池の製造方法
KR20130136739A (ko) 태양전지 및 이의 제조방법
KR101349429B1 (ko) 태양광 발전장치
JP2014504038A (ja) 太陽電池及びその製造方法
KR101063721B1 (ko) 태양전지 및 이의 제조방법
KR101338549B1 (ko) 태양전지 및 이의 제조방법
KR101034146B1 (ko) 태양전지 및 이의 제조방법
KR20110001792A (ko) 태양전지 및 이의 제조방법