JP2013147457A - メタボリックシンドローム予防改善剤 - Google Patents
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Abstract
【課題】メタボリックシンドローム予防改善作用に優れたプロバイオティクスを提供する。
【解決手段】ラクトバチルス・サリバリウスを有効成分とするメタボリックシンドローム予防改善剤。
【選択図】なし
【解決手段】ラクトバチルス・サリバリウスを有効成分とするメタボリックシンドローム予防改善剤。
【選択図】なし
Description
本発明は、メタボリックシンドロームの予防改善剤並びに、2型糖尿病及び高脂血症等を伴なうメタボリックシンドロームの予防改善作用を有するインスリン抵抗性予防改善剤に関する。
糖尿病は、高血糖状態を主徴とする代謝疾患である。慢性的な高血糖の持続は、腎症・網膜症・神経症といった細小血管障害を併発するだけでなく、心筋梗塞・脳梗塞といった動脈硬化性疾患の発症を促進する。すなわち、糖尿病は、QOLだけではなく余命をも大きく左右する疾患と言える。糖尿病には複数の病型が存在するが、主要な病型は1型糖尿病と2型糖尿病である。
このうち、2型糖尿病は、膵β細胞からのインスリン供給量の低下、ならびに、肝臓、骨格筋、脂肪などの標的組織におけるインスリン感受性の低下(インスリン抵抗性)により、インスリンの効果が相対的に不足することで高血糖となる(非特許文献1)。現在、急増している生活習慣病としての糖尿病は2型糖尿病であり、その発症には過食や高脂肪食、運動不足などの欧米型の生活習慣が環境因子として強く影響する。これは、欧米型の生活習慣が内臓脂肪の過剰な蓄積、すなわち、内臓脂肪型肥満をもたらし、軽度な慢性炎症を誘導することによって、インスリン抵抗性を惹起させるからである(非特許文献2、3)。
このうち、2型糖尿病は、膵β細胞からのインスリン供給量の低下、ならびに、肝臓、骨格筋、脂肪などの標的組織におけるインスリン感受性の低下(インスリン抵抗性)により、インスリンの効果が相対的に不足することで高血糖となる(非特許文献1)。現在、急増している生活習慣病としての糖尿病は2型糖尿病であり、その発症には過食や高脂肪食、運動不足などの欧米型の生活習慣が環境因子として強く影響する。これは、欧米型の生活習慣が内臓脂肪の過剰な蓄積、すなわち、内臓脂肪型肥満をもたらし、軽度な慢性炎症を誘導することによって、インスリン抵抗性を惹起させるからである(非特許文献2、3)。
インスリン抵抗性に陥ると、糖代謝だけではなく、これを代償するための高インスリン血症が誘導されることによって、脂質代謝や血圧調節にも異常が生じる。近年、動脈硬化性疾患の主要なリスクファクターとして、内臓脂肪型肥満を背景に高血糖、高脂血症、高血圧など、複数の代謝疾患が集積した病態、いわゆる、メタボリックシンドロームが社会的に注目されているが、インスリン抵抗性はこの病態の発症基盤でもあることが知られている(非特許文献3、4)。インスリン抵抗性によってメタボリックシンドロームを発症すると、動脈硬化性疾患の発症リスクが上昇するだけではなく、脂肪肝の形成等を介して非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)等の疾病を惹起することも報告されている(非特許文献5)。
従って、インスリン抵抗性を改善する医薬品や食品素材は、糖尿病や高脂血症、メタボリックシンドローム、NASH等の疾病の治療及び予防に有効であると考えられている。
ところで、乳酸菌やビフィドバクテリウム属細菌の中には、コレステロール低下作用、血糖降下作用、インスリン抵抗性改善作用を有するものがあることが報告されている(特許文献1〜3、非特許文献6)。
長嶋一昭, 清野裕; 2型糖尿病の成因: 糖尿病 病態の分子生物学, 門脇孝編, 南山堂, 東京, p41-50 (2004).
de Luca, C., and Olefsky, J. M.; Inflammation and insulin resistance: FEBS Lett., 582, 97-105 (2008).
Shoelson, S. E., Lee, J., and Goldfine, A. B.; Inflammation and insulin resistance: J. Clin. Invest., 116, 1793-1801 (2006).
Paoletti, R., Bolego, C., Poli, A., and Cignarella, A.; Metabolic syndrome, inflammation and atherosclerosis: Vasc. Health Risk Manag., 2, 145-152 (2006).
兵庫秀幸, 田妻進; 非アルコール性脂肪性肝炎: 酸化ストレスナビゲーター, 倉林正彦, 山岸昌一, メディカルレビュー社, 東京, p278-279 (2005).
Ma, X., Hua, J., and Li, Z.; Probiotics improve high fat diet-induced hepatic steatosis and insulin resistance by increasing hepatic NKT cells: J Hepatol. 49, 821-830 (2008).
しかしながら、従来の乳酸菌のインスリン抵抗性改善作用は未だ十分なものではなく、さらに優れたインスリン抵抗性改善作用を有するプロバイオティクスが望まれていた。
従って、本発明の課題は、インスリン抵抗性改善作用に優れたプロバイオティクスを提供することにある。
従って、本発明の課題は、インスリン抵抗性改善作用に優れたプロバイオティクスを提供することにある。
そこで本発明者は、数多くの乳酸菌の中からインスリン抵抗性改善作用に優れる菌を探索すべく種々検討したところ、ラクトバチルス・サリバリウスが、前記特許文献等に記載のラクトバチルス・カゼイや複合乳酸菌製剤VSL#3に比べて格別顕著に優れたインスリン抵抗性予防改善作用、血糖値上昇抑制作用、血糖値低減作用、血中エンドトキシン低減作用、脂質代謝改善作用及び血中トリグリセリド濃度低減作用を有し、メタボリックシンドロームの予防改善剤として有用であることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は以下に係るものである。
[1]ラクトバチルス・サリバリウスを有効成分とするメタボリックシンドローム予防改善剤。
[2]ラクトバチルス・サリバリウス YIT 0431(FERM P−22128)又はラクトバチルス・サリバリウス YIT 0432(FERM P−22129)。
[3]ラクトバチルス・サリバリウスを有効成分とするインスリン抵抗性予防改善剤。
[4]ラクトバチルス・サリバリウスを有効成分とする血糖値上昇抑制剤。
[5]ラクトバチルス・サリバリウスを有効成分とする血糖値低減剤。
[6]ラクトバチルス・サリバリウスを有効成分とする血中エンドトキシン低減剤。
[7]ラクトバチルス・サリバリウスを有効成分とする脂質代謝改善剤。
[8]ラクトバチルス・サリバリウスを有効成分とする血中トリグリセリド濃度低減剤。
[9]ラクトバチルス・サリバリウスが、YIT 0431(FERM P−22128)及び/又はYIT 0432(FERM P−22129)である[3]記載のインスリン抵抗性予防改善剤。
[10] ラクトバチルス・サリバリウスが、YIT 0431(FERM P−22128)及び/又はYIT 0432(FERM P−22129)である[4]記載の血糖値上昇抑制剤。
[11] ラクトバチルス・サリバリウスが、YIT 0431(FERM P−22128)及び/又はYIT 0432(FERM P−22129)である[5]記載の血糖値低減剤。
[12]ラクトバチルス・サリバリウス YIT 0431(FERM P−22128)及び/又はラクトバチルス・サリバリウス YIT 0432(FERM P−22129)を含有する飲食品。
[13]ラクトバチルス・サリバリウス YIT 0431(FERM P−22128)及び/又はラクトバチルス・サリバリウス YIT 0432(FERM P−22129)を含有する発酵乳。
[14]ラクトバチルス・サリバリウスが、YIT 0431(FERM P−22128)及び/又はYIT 0432(FERM P−22129)である[1]、[6]、[7]及び[8]のいずれかに記載のメタボリックシンドローム予防改善剤、血中エンドトキシン低減剤、脂質代謝改善剤又は血中トリグリセリド濃度低減剤。
[2]ラクトバチルス・サリバリウス YIT 0431(FERM P−22128)又はラクトバチルス・サリバリウス YIT 0432(FERM P−22129)。
[3]ラクトバチルス・サリバリウスを有効成分とするインスリン抵抗性予防改善剤。
[4]ラクトバチルス・サリバリウスを有効成分とする血糖値上昇抑制剤。
[5]ラクトバチルス・サリバリウスを有効成分とする血糖値低減剤。
[6]ラクトバチルス・サリバリウスを有効成分とする血中エンドトキシン低減剤。
[7]ラクトバチルス・サリバリウスを有効成分とする脂質代謝改善剤。
[8]ラクトバチルス・サリバリウスを有効成分とする血中トリグリセリド濃度低減剤。
[9]ラクトバチルス・サリバリウスが、YIT 0431(FERM P−22128)及び/又はYIT 0432(FERM P−22129)である[3]記載のインスリン抵抗性予防改善剤。
[10] ラクトバチルス・サリバリウスが、YIT 0431(FERM P−22128)及び/又はYIT 0432(FERM P−22129)である[4]記載の血糖値上昇抑制剤。
[11] ラクトバチルス・サリバリウスが、YIT 0431(FERM P−22128)及び/又はYIT 0432(FERM P−22129)である[5]記載の血糖値低減剤。
[12]ラクトバチルス・サリバリウス YIT 0431(FERM P−22128)及び/又はラクトバチルス・サリバリウス YIT 0432(FERM P−22129)を含有する飲食品。
[13]ラクトバチルス・サリバリウス YIT 0431(FERM P−22128)及び/又はラクトバチルス・サリバリウス YIT 0432(FERM P−22129)を含有する発酵乳。
[14]ラクトバチルス・サリバリウスが、YIT 0431(FERM P−22128)及び/又はYIT 0432(FERM P−22129)である[1]、[6]、[7]及び[8]のいずれかに記載のメタボリックシンドローム予防改善剤、血中エンドトキシン低減剤、脂質代謝改善剤又は血中トリグリセリド濃度低減剤。
ラクトバチルス・サリバリウス、特にYIT 0431及びYIT 0432は、従来インスリン抵抗性改善作用を有することが知られているラクトバチルス・カゼイやVSL#3に比べて強力なインスリン抵抗性改善作用を示す。また、ラクトバチルス・サリバリウスは、インスリン抵抗性改善作用だけでなく、インスリン非依存性の血糖値上昇抑制作用、血糖値低減作用、血中トリグリセリド濃度低減作用、血中エンドトキシン低減作用、脂質代謝改善作用、肝臓脂質低減作用を有し、メタボリックシンドローム及び非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)の予防改善剤としても有用である。
本発明のメタボリックシンドローム予防改善剤、インスリン抵抗性予防改善剤、血糖値上昇抑制剤、血糖値低減剤、血中エンドトキシン低減剤、脂質代謝改善剤及び血中トリグリセリド濃度低減剤(以下、メタボリックシンドローム予防改善剤等という)の有効成分は、ラクトバチルス・サリバリウスの菌体である。ラクトバチルス・サリバリウスは、乳酸桿菌の一種であり、前記の特許文献1及び3には例示されているが、いずれの特許文献にもラクトバチルス・サリバリウスがインスリン抵抗性改善作用等を有することは何ら具体的には示されていない。本発明に用いられるラクトバチルス・サリバリウスとしては、市販されている菌体を用いてもよいが、本出願人が特許生物寄託センターに寄託したYIT0431(FERM P−22128)及びYIT0432(FERM P−22129)がより好ましく、このうちYIT0432が特に好ましい。
ラクトバチルス・サリバリウスは、後記実施例に示すように、優れたインスリン抵抗性改善作用、耐糖能改善作用を有する。またインスリン抵抗性改善作用に加えて、血糖値上昇抑制作用、血糖値低減作用、脂質代謝改善作用、血中トリグリセリド濃度低減作用、血中エンドトキシン低減作用、肝臓脂質低減作用を有することから、メタボリックシンドローム及びNASHの予防改善作用を有する。ラクトバチルス・サリバリウスのかかる作用は、ラクトバチルス・カゼイや複合乳酸菌製剤VSL#3に比べて顕著に優れている。従って、ラクトバチルス・サリバリウスを含有する医薬及び飲食品は、インスリン抵抗性予防改善剤、メタボリックシンドローム予防改善剤として有用である。
ここで、血糖値上昇抑制作用とは、例えば後述の実施例6等に示すように、高脂肪食の摂取等による負荷とともに本発明のメタボリックシンドローム予防改善剤等を投与し、当該負荷に起因する血糖値の上昇等を未然に抑制するか、或いは抑制する傾向を示す等、予防的な作用をいう。
また、血糖値低減作用とは、例えば後述の実施例2等に示すように、糖尿病等の発症により高血糖となっている患者等に本発明のメタボリックシンドローム予防改善剤等を投与し、病態を改善し、高値となっている血糖値を低減させ、より正常な血糖値に近づけるか、或いは完全に正常な血糖値にまで改善させる作用をいう。
ここで、血糖値上昇抑制作用とは、例えば後述の実施例6等に示すように、高脂肪食の摂取等による負荷とともに本発明のメタボリックシンドローム予防改善剤等を投与し、当該負荷に起因する血糖値の上昇等を未然に抑制するか、或いは抑制する傾向を示す等、予防的な作用をいう。
また、血糖値低減作用とは、例えば後述の実施例2等に示すように、糖尿病等の発症により高血糖となっている患者等に本発明のメタボリックシンドローム予防改善剤等を投与し、病態を改善し、高値となっている血糖値を低減させ、より正常な血糖値に近づけるか、或いは完全に正常な血糖値にまで改善させる作用をいう。
本発明のメタボリックシンドローム予防改善剤等においては、ラクトバチルス・サリバリウスの菌体を含有すればよく、当該菌体としては死菌体であっても生菌であってもよい。
本発明のメタボリックシンドローム予防改善剤等の形態としては、経口摂取できる形態であればよく、医薬品、飲食品等が挙げられる。
医薬品として使用する場合における経口投与製剤の剤型としては、例えば、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、糖衣錠、丸剤、細粒剤、散剤、粉剤、徐放性製剤、懸濁液、エマルジョン剤、シロップ剤、凍結乾燥剤、液剤、エリキシル剤等が挙げられる。
上記製剤は、常法によって製造でき、また、ラクトバチルス・サリバリウスを単独で使用してもよく、薬学的に許容される担体と組み合わせて使用してもよい。該担体としては、例えば、乳糖、白糖、塩化ナトリウム、ブドウ糖、尿素、デンプン、炭酸カルシウム、カオリン、結晶セルロース、ケイ酸等の賦形剤;デンプン、デキストリン、アラビアゴム末、ゼラチン、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、結晶セルロース、エチルセルロース、ポリビニルピロリドン、マクロゴール等の結合剤;ヒドロキシプロピルスターチ、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カルボキシメチルセルロースカルシウム、カルボキシメチルセルロース、低置換ヒドロキシプロピルセルロース等の崩壊剤;ラウリル硫酸ナトリウム、大豆レシチン、ショ糖脂肪酸エステル、ポリソルベート80等の界面活性剤;タルク、ロウ類、水素添加植物油、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム、ポリエチレングリコール等の滑沢剤;軽質無水ケイ酸、乾燥水酸化アルミニウムゲル、合成ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム等の流動性促進剤;注射用蒸留水、生理食塩水、ブドウ糖水溶液、オリーブ油、ゴマ油、ラッカセイ油、ダイズ油、トウモロコシ油、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール等の希釈剤等が挙げられる。また、必要に応じて、矯味剤、着色剤、香料、殺菌剤、浸透圧調整剤、pH調整剤、乳化剤、吸収助剤、酸化防止剤、増粘剤、等張化剤等の慣用の添加剤を適宜添加することもできる。
また、飲食品等として使用する場合には、ラクトバチルス・サリバリウスに必要に応じて種々の栄養成分を加えて、上記飲食品等に含有せしめればよい。この飲食品等は、例えば、インスリン抵抗性やメタボリックシンドロームの予防又は改善に有用な保健用食品又は食品素材として利用でき、これらの飲食品等又はその容器には、前記の効果を有する旨の表示を付してもよい。
飲食品等の形態としては、飲食品等として使用可能な添加剤を適宜使用し、慣用の手段を用いて食用に適した形態、例えば、顆粒状、粒状、錠剤、カプセル、ペースト等に成形してもよく、また種々の食品、例えば、ハム、ソーセージ等の食肉加工品、かまぼこ、ちくわ等の水産加工品;パン、菓子、バター、粉乳、発酵飲食品に添加して使用し、又は水、果汁、牛乳、清涼飲料、茶飲料等の飲料に添加して使用してもよい。これらの中でも、有効成分であるラクトバチルス・サリバリウスを含有する発酵乳、発酵飲料(乳酸菌飲料)、発酵豆乳、発酵果汁、発酵植物液等の発酵製品、錠剤、カプセルなどのサプリメント製品が好ましい。
発酵製品の製造は常法にしたがって製造することができる。例えば発酵乳は、殺菌した乳培地にラクトバチルス・サリバリウスを接種培養し、これを均質化処理して発酵乳ベースを得る。次いで別途調製したシロップ溶液を添加混合し、ホモゲナイザー等で均質化し、さらにフレーバーを添加して最終製品とすることができる。このようにして得られる発酵乳は、プレーンタイプ、ソフトタイプ、フルーツフレーバータイプ、固形状、液状等のいずれの形態の製品とすることもできる。
発酵製品の製造は常法にしたがって製造することができる。例えば発酵乳は、殺菌した乳培地にラクトバチルス・サリバリウスを接種培養し、これを均質化処理して発酵乳ベースを得る。次いで別途調製したシロップ溶液を添加混合し、ホモゲナイザー等で均質化し、さらにフレーバーを添加して最終製品とすることができる。このようにして得られる発酵乳は、プレーンタイプ、ソフトタイプ、フルーツフレーバータイプ、固形状、液状等のいずれの形態の製品とすることもできる。
上記医薬品、飲食品等におけるラクトバチルス・サリバリウスの含有量は、特に限定されず、一日投与量又は摂取量に合わせて適宜調節すれば良いが、例えば剤型が液体の場合には、ラクトバチルス・サリバリウス菌体濃度を1×106CFU/ml〜1×1010CFU/mlとすることが好ましく、固体の場合には、1×107CFU/g〜1×1011CFU/gとすることが好ましい。上記医薬品、飲食品等がラクトバチルス・サリバリウスの死菌体を含有する場合には、ラクトバチルス・サリバリウスの生菌と死菌体を併せた総菌体濃度を1×106cells/ml〜1×1010cells/mlとすることが好ましく、固体の場合には、1×107cells/g〜1×1011cells/gとすることが好ましい。
ラクトバチルス・サリバリウスを使用する際の投与量又は摂取量に厳格な制限はない。対象者や適用疾患等の様々な使用態様によって得られる効果が異なるため、適宜設定することが望ましいがラクトバチルス・サリバリウスの菌数を、1×103CFU以上を1日量として含有する量が好ましく、1×103〜1×1013CFUを1日量として含有する量がより好ましく、1×106〜1×1012CFUを1日量として含有する量が特に好ましい。ラクトバチルス・サリバリウスの死菌体も併せて投与又は摂取する場合には、ラクトバチルス・サリバリウスの生菌と死菌体を併せた総菌数を、1×103cells以上を1日量として含有する量が好ましく、1×103〜1×1013cellsを1日量として含有する量がより好ましく、1×106〜1×1012cellsを1日量として含有する量が特に好ましい。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではない。
実施例1
(KK-A y マウスにおけるYIT 0432のインスリン抵抗性改善作用)
糖尿病と高脂血症を自然発症する肥満・インスリン抵抗性モデルマウス、KK-Ayにおいて、ラクトバチルス・サリバリウスYIT 0432株(以下、YIT 0432と略す)の加熱菌体の経口投与によってインスリン抵抗性が改善するか否かを検証した。
(KK-A y マウスにおけるYIT 0432のインスリン抵抗性改善作用)
糖尿病と高脂血症を自然発症する肥満・インスリン抵抗性モデルマウス、KK-Ayにおいて、ラクトバチルス・サリバリウスYIT 0432株(以下、YIT 0432と略す)の加熱菌体の経口投与によってインスリン抵抗性が改善するか否かを検証した。
[方法]
(1)菌体
YIT 0432の培養にはILS培地(グルコース 2% (w/v), Trypticase 1 % (w/v), Yeast抽出物 0.5 % (w/v), Tryptose 0.3 % (w/v), リン酸(I)カリウム 0.3 % (w/v), リン酸(II)カリウム 0.3 % (w/v), クエン酸(III)アンモニウム 0.2 % (w/v), 酢酸ナトリウム・3H2O 0.17 % (w/v), L-システイン塩酸塩 0.02 % (w/v), Tween80 0.1 % (w/v), 塩類溶液 (MgSO4・7H2O 11.5 g FeSO4・7H2O 0.68 g MnSO4・7H2O 3.1 gを1 Lの水に溶解したもの) 0.5 % (v/v))を用いた。-80 ℃で保存したYIT 0432の凍結保存菌液をILS培地、1 mLに1 % (v/v) 接種し、37 ℃で一晩培養した。この培養液をILS培地、100 mLに1 %(v/v) 接種し、37 ℃で一晩培養したものを前培養液とした。10 Lジャーファーメンター (株式会社MBS社、 KMJ-10C-FPM III) に、7 LのILS培地を調製して、そこに前培養液を1 % (v/v) 接種し、37 ℃で24時間培養した。培養液を4,000 rpmで20分間遠心分離し、集菌した後、冷滅菌水で菌体を3回洗浄した。次に菌体を冷滅菌水に懸濁して100 ℃で30 分間加熱処理した後、凍結乾燥して粉末にした。
(2)飼料
MF粉末飼料 (オリエンタル酵母工業株式会社) を基礎飼料とした。YIT 0432の加熱菌体は、終濃度が0.05 % (w/w)となるようにMF粉末飼料に添加した。
(3)動物試験
5週令雄性KK-Ay/Ta jclマウス (日本クレア株式会社) を、平均体重がほぼ同一になるように1群12匹ずつ群分けし、対照飼料、あるいはYIT 0432の加熱菌体を添加したMF飼料を6週間投与した。マウスは床敷きを入れたプラスチックケージで個別飼いとし、明暗サイクル12時間、室温23±3 ℃、湿度50±10 %の環境下で飼育した。飼料と飲料水はそれぞれ自由摂取させた。投与期間中は、体重を1週間おきに、摂餌量を2、3日おきに測定した。投与期間終了後に、マウスを6時間絶食させた後、尾静脈血をヘパリン処置ヘマトクリット毛細管 (テルモ株式会社) に採取した。血液を3,000 rpm で15分間遠心して血漿を分離し、血糖と血漿インスリン濃度をそれぞれグルコースC II-テストワコー (和光純薬工業株式会社) およびレビス インスリン-マウスTタイプ (株式会社シバヤギ) を用い測定した。インスリン抵抗性指数であるHOMA-IR (Homeostasis model assessment-Insulin Resistance) は、6時間絶食後の血糖と血漿インスリン濃度から次式により算出した。
(1)菌体
YIT 0432の培養にはILS培地(グルコース 2% (w/v), Trypticase 1 % (w/v), Yeast抽出物 0.5 % (w/v), Tryptose 0.3 % (w/v), リン酸(I)カリウム 0.3 % (w/v), リン酸(II)カリウム 0.3 % (w/v), クエン酸(III)アンモニウム 0.2 % (w/v), 酢酸ナトリウム・3H2O 0.17 % (w/v), L-システイン塩酸塩 0.02 % (w/v), Tween80 0.1 % (w/v), 塩類溶液 (MgSO4・7H2O 11.5 g FeSO4・7H2O 0.68 g MnSO4・7H2O 3.1 gを1 Lの水に溶解したもの) 0.5 % (v/v))を用いた。-80 ℃で保存したYIT 0432の凍結保存菌液をILS培地、1 mLに1 % (v/v) 接種し、37 ℃で一晩培養した。この培養液をILS培地、100 mLに1 %(v/v) 接種し、37 ℃で一晩培養したものを前培養液とした。10 Lジャーファーメンター (株式会社MBS社、 KMJ-10C-FPM III) に、7 LのILS培地を調製して、そこに前培養液を1 % (v/v) 接種し、37 ℃で24時間培養した。培養液を4,000 rpmで20分間遠心分離し、集菌した後、冷滅菌水で菌体を3回洗浄した。次に菌体を冷滅菌水に懸濁して100 ℃で30 分間加熱処理した後、凍結乾燥して粉末にした。
(2)飼料
MF粉末飼料 (オリエンタル酵母工業株式会社) を基礎飼料とした。YIT 0432の加熱菌体は、終濃度が0.05 % (w/w)となるようにMF粉末飼料に添加した。
(3)動物試験
5週令雄性KK-Ay/Ta jclマウス (日本クレア株式会社) を、平均体重がほぼ同一になるように1群12匹ずつ群分けし、対照飼料、あるいはYIT 0432の加熱菌体を添加したMF飼料を6週間投与した。マウスは床敷きを入れたプラスチックケージで個別飼いとし、明暗サイクル12時間、室温23±3 ℃、湿度50±10 %の環境下で飼育した。飼料と飲料水はそれぞれ自由摂取させた。投与期間中は、体重を1週間おきに、摂餌量を2、3日おきに測定した。投与期間終了後に、マウスを6時間絶食させた後、尾静脈血をヘパリン処置ヘマトクリット毛細管 (テルモ株式会社) に採取した。血液を3,000 rpm で15分間遠心して血漿を分離し、血糖と血漿インスリン濃度をそれぞれグルコースC II-テストワコー (和光純薬工業株式会社) およびレビス インスリン-マウスTタイプ (株式会社シバヤギ) を用い測定した。インスリン抵抗性指数であるHOMA-IR (Homeostasis model assessment-Insulin Resistance) は、6時間絶食後の血糖と血漿インスリン濃度から次式により算出した。
[結果]
投与期間終了後の体重は、対照群とYIT 0432投与群の間で差がみられなかった (表1)。また、試験期間中の摂餌量にも群間で差がなかった (データ省略、菌体摂取量:3.5×109 cells/マウス/日)。一方、6時間絶食後の空腹時の血漿インスリン濃度ならびにインスリン抵抗性の指標であるHOMA-IRは、対照群に比べてYIT 0432投与群において有意に低値であった(図1)。
以上のことから、YIT 0432の加熱菌体の投与は、体重を減少させることなく、高インスリン血症とインスリン抵抗性を是正することが明らかとなった。
投与期間終了後の体重は、対照群とYIT 0432投与群の間で差がみられなかった (表1)。また、試験期間中の摂餌量にも群間で差がなかった (データ省略、菌体摂取量:3.5×109 cells/マウス/日)。一方、6時間絶食後の空腹時の血漿インスリン濃度ならびにインスリン抵抗性の指標であるHOMA-IRは、対照群に比べてYIT 0432投与群において有意に低値であった(図1)。
以上のことから、YIT 0432の加熱菌体の投与は、体重を減少させることなく、高インスリン血症とインスリン抵抗性を是正することが明らかとなった。
実施例2
(KK-A y マウスにおけるYIT 0432の高血糖および高脂血症改善作用)
肥満・インスリン抵抗性モデルマウス、KK-Ayにおいて、YIT 0432の加熱菌体の経口投与によって糖尿病ならびに高脂血症の発症が抑制されるか否かを検証した。
(KK-A y マウスにおけるYIT 0432の高血糖および高脂血症改善作用)
肥満・インスリン抵抗性モデルマウス、KK-Ayにおいて、YIT 0432の加熱菌体の経口投与によって糖尿病ならびに高脂血症の発症が抑制されるか否かを検証した。
[方法]
(1)菌体および飼料
実施例1と同じ。
(2)動物試験
4週令雄性KK-Ay/Ta jclマウス (日本クレア株式会社) を平均体重がほぼ同一になるように1群12匹ずつ群分けし、対照飼料、あるいはYIT 0432の加熱菌体を添加したMF飼料を6週間投与した。マウスの飼育条件、摂餌量と体重の測定頻度は実施例1と同一とした。投与期間終了後に非絶食下、エーテルで麻酔し、心採血と内臓脂肪組織である腸間膜脂肪の採取を行った。腸間膜脂肪は組織重量を測定した。血液は血液凝固抑制剤 (ヘパリン) を含む容器に採取し、その一部を用いてDCA 2000 システム (バイエルメディカル株式会社) によりヘモグロビンA1c (HbA1c)(高血糖の指標) を測定した。残りの血液は3,000 rpm で15分間遠心して血漿を分離した。血漿中のグルコース、インスリン、トリグリセリド、遊離脂肪酸、コレステロール、およびエンドトキシン濃度は、それぞれ市販の測定試薬、グルコースC II-テストワコー (和光純薬工業株式会社) 、レビスインスリン-マウスTタイプ (株式会社シバヤギ) 、トリグリセライドE-テストワコー (和光純薬工業株式会社) 、NEFA C-テストワコー (和光純薬工業株式会社) 、デタミナTC-555 (協和メディックス) 、QCL-1000 (ロンザジャパン株式会社)を使用して測定した。
(1)菌体および飼料
実施例1と同じ。
(2)動物試験
4週令雄性KK-Ay/Ta jclマウス (日本クレア株式会社) を平均体重がほぼ同一になるように1群12匹ずつ群分けし、対照飼料、あるいはYIT 0432の加熱菌体を添加したMF飼料を6週間投与した。マウスの飼育条件、摂餌量と体重の測定頻度は実施例1と同一とした。投与期間終了後に非絶食下、エーテルで麻酔し、心採血と内臓脂肪組織である腸間膜脂肪の採取を行った。腸間膜脂肪は組織重量を測定した。血液は血液凝固抑制剤 (ヘパリン) を含む容器に採取し、その一部を用いてDCA 2000 システム (バイエルメディカル株式会社) によりヘモグロビンA1c (HbA1c)(高血糖の指標) を測定した。残りの血液は3,000 rpm で15分間遠心して血漿を分離した。血漿中のグルコース、インスリン、トリグリセリド、遊離脂肪酸、コレステロール、およびエンドトキシン濃度は、それぞれ市販の測定試薬、グルコースC II-テストワコー (和光純薬工業株式会社) 、レビスインスリン-マウスTタイプ (株式会社シバヤギ) 、トリグリセライドE-テストワコー (和光純薬工業株式会社) 、NEFA C-テストワコー (和光純薬工業株式会社) 、デタミナTC-555 (協和メディックス) 、QCL-1000 (ロンザジャパン株式会社)を使用して測定した。
[結果]
YIT 0432群では、対照群に比べて非絶食時の血糖、HbA1c、血漿トリグリセリド濃度が有意に低値を示し、さらに遊離脂肪酸濃度にも低値傾向がみられた (図2)。一方、体重と腸間膜脂肪組織重量には対照群とYIT 0432群の間に差は認められなかった (図2)。試験期間中の摂餌量にも群間で差がなかった (データ省略、菌体摂取量:3.0×109 cells/マウス/日)。
以上のことから、YIT 0432は体重や内臓脂肪組織重量には影響を及ぼさずに、インスリン抵抗性の改善を介して高血糖や高脂血症の発症を抑制することが明らかになった。
また、YIT 0432群では血中エンドトキシン濃度にも低値傾向がみられた (図2)。近年、肥満者や肥満モデル動物では、腸管透過性が亢進することが明らかとなっており、腸内細菌由来のエンドトキシンの血中濃度が上昇し、軽度の高エンドトキシン血症となることが報告されている。従って、YIT 0432は肥満に合併する高エンドトキシン血症の改善にも有効であることが判明した。
YIT 0432群では、対照群に比べて非絶食時の血糖、HbA1c、血漿トリグリセリド濃度が有意に低値を示し、さらに遊離脂肪酸濃度にも低値傾向がみられた (図2)。一方、体重と腸間膜脂肪組織重量には対照群とYIT 0432群の間に差は認められなかった (図2)。試験期間中の摂餌量にも群間で差がなかった (データ省略、菌体摂取量:3.0×109 cells/マウス/日)。
以上のことから、YIT 0432は体重や内臓脂肪組織重量には影響を及ぼさずに、インスリン抵抗性の改善を介して高血糖や高脂血症の発症を抑制することが明らかになった。
また、YIT 0432群では血中エンドトキシン濃度にも低値傾向がみられた (図2)。近年、肥満者や肥満モデル動物では、腸管透過性が亢進することが明らかとなっており、腸内細菌由来のエンドトキシンの血中濃度が上昇し、軽度の高エンドトキシン血症となることが報告されている。従って、YIT 0432は肥満に合併する高エンドトキシン血症の改善にも有効であることが判明した。
実施例3
(食餌性肥満マウスにおけるYIT 0432のインスリン抵抗性改善作用)
高脂肪食の負荷によって作製される食餌性肥満マウスは,肥満者に類似した特徴、すなわち、インスリン抵抗性、耐糖能異常、脂肪肝を呈するモデルである。本試験では、予め高脂肪食を負荷して肥満を誘導したマウスに、YIT 0432の加熱菌体を5週間投与し、インスリン抵抗性や耐糖能異常の改善作用を検証した。
(食餌性肥満マウスにおけるYIT 0432のインスリン抵抗性改善作用)
高脂肪食の負荷によって作製される食餌性肥満マウスは,肥満者に類似した特徴、すなわち、インスリン抵抗性、耐糖能異常、脂肪肝を呈するモデルである。本試験では、予め高脂肪食を負荷して肥満を誘導したマウスに、YIT 0432の加熱菌体を5週間投与し、インスリン抵抗性や耐糖能異常の改善作用を検証した。
[方法]
(1)菌体
実施例1と同じ。
(2)飼料
リサーチダイエット社製の高脂肪食D12492 (60 kcal% fat) を基礎飼料とした。YIT 0432の加熱菌体は終濃度が0.05 % (w/w)となるように高脂肪食に添加した。
(3)動物試験
10週令の雄性C57BL/6J DIOモデル (4週令から6週間、D12492を負荷して肥満を誘導したC57BL/6Jマウス) を日本チャールス・リバー株式会社から購入し、高脂肪食で2週間飼育した後、平均体重がほぼ同一になるように1群12匹ずつ群分けし、高脂肪食、あるいはYIT 0432を添加した高脂肪食を5週間投与した。マウスの飼育条件、摂餌量と体重の測定頻度は実施例1と同一とした。投与4週間目に経口グルコース負荷試験 (OGTT) を実施し、インスリン抵抗性を評価した。解剖は投与5週間目に、6時間絶食した後に実施し、エーテル麻酔下、生理食塩水で肝灌流してから肝臓と腹腔内脂肪 (副睾丸周辺脂肪、腸間膜脂肪、腎臓周辺脂肪) を摘出して湿重量を測定した。
(4)OGTT
6時間絶食した動物に0.4 g/mLのグルコース溶液を5 mL/kg (グルコースとして2 g/kg)で経口投与 (ディスポーザブル金属性ゾンデを装着したポリプロピレン製ディスポーザブル注射筒を使用) した。グルコース投与前、グルコース投与15、30、60および120分後に尾静脈より血液をヘパリン処置ヘマトクリット毛細管 (テルモ株式会社) に採取した。血液を3,000 rpm で15分間遠心して血漿を分離し、血糖と血漿インスリン濃度をそれぞれグルコースC II-テストワコー (和光純薬工業株式会社) およびレビス インスリン-マウスTタイプ (株式会社シバヤギ) を用い測定した。
(5)肝臓脂質濃度の測定
肝臓を凍結乾燥した後、乳鉢で粉砕し、ねじ口試験管に150 mg秤量した。これに5 mL クロロホルム/メタノール (2:1) を加えて一晩抽出した。抽出後10 mLに定容し、3,000 rpm、10分間遠心して上清を回収した。上清5 mLをガラス試験管に採取し、窒素ガス送風下、抽出液を50 ℃で乾固させた。さらに105 ℃で一晩乾燥させた後に重量を測定し、肝臓総脂質含量を求めた。また、上清の一部は、乾固後、エタノールに再溶解した。この再溶解液を用いて、肝臓中性脂肪と総コレステロールを測定した。測定は、それぞれトリグリセライドE-テストワコー (和光純薬工業株式会社)、およびHDLコレステロールE-テストワコー (和光純薬工業株式会社) を使用した。
(1)菌体
実施例1と同じ。
(2)飼料
リサーチダイエット社製の高脂肪食D12492 (60 kcal% fat) を基礎飼料とした。YIT 0432の加熱菌体は終濃度が0.05 % (w/w)となるように高脂肪食に添加した。
(3)動物試験
10週令の雄性C57BL/6J DIOモデル (4週令から6週間、D12492を負荷して肥満を誘導したC57BL/6Jマウス) を日本チャールス・リバー株式会社から購入し、高脂肪食で2週間飼育した後、平均体重がほぼ同一になるように1群12匹ずつ群分けし、高脂肪食、あるいはYIT 0432を添加した高脂肪食を5週間投与した。マウスの飼育条件、摂餌量と体重の測定頻度は実施例1と同一とした。投与4週間目に経口グルコース負荷試験 (OGTT) を実施し、インスリン抵抗性を評価した。解剖は投与5週間目に、6時間絶食した後に実施し、エーテル麻酔下、生理食塩水で肝灌流してから肝臓と腹腔内脂肪 (副睾丸周辺脂肪、腸間膜脂肪、腎臓周辺脂肪) を摘出して湿重量を測定した。
(4)OGTT
6時間絶食した動物に0.4 g/mLのグルコース溶液を5 mL/kg (グルコースとして2 g/kg)で経口投与 (ディスポーザブル金属性ゾンデを装着したポリプロピレン製ディスポーザブル注射筒を使用) した。グルコース投与前、グルコース投与15、30、60および120分後に尾静脈より血液をヘパリン処置ヘマトクリット毛細管 (テルモ株式会社) に採取した。血液を3,000 rpm で15分間遠心して血漿を分離し、血糖と血漿インスリン濃度をそれぞれグルコースC II-テストワコー (和光純薬工業株式会社) およびレビス インスリン-マウスTタイプ (株式会社シバヤギ) を用い測定した。
(5)肝臓脂質濃度の測定
肝臓を凍結乾燥した後、乳鉢で粉砕し、ねじ口試験管に150 mg秤量した。これに5 mL クロロホルム/メタノール (2:1) を加えて一晩抽出した。抽出後10 mLに定容し、3,000 rpm、10分間遠心して上清を回収した。上清5 mLをガラス試験管に採取し、窒素ガス送風下、抽出液を50 ℃で乾固させた。さらに105 ℃で一晩乾燥させた後に重量を測定し、肝臓総脂質含量を求めた。また、上清の一部は、乾固後、エタノールに再溶解した。この再溶解液を用いて、肝臓中性脂肪と総コレステロールを測定した。測定は、それぞれトリグリセライドE-テストワコー (和光純薬工業株式会社)、およびHDLコレステロールE-テストワコー (和光純薬工業株式会社) を使用した。
[結果]
摂餌量には対照群とYIT 0432群の間に差が認められなかった (データ省略、菌体摂取量:1.5×109 cells/マウス/日)。また、体重ならびに各種組織重量にも両群間で差がみられなかった (表2) 。一方、OGTTの結果、YIT 0432はグルコース負荷後の血糖上昇を抑制したことから (図3)、耐糖能異常を改善することが明らかとなった。また、血中のインスリン濃度の推移には変化が認められなかった(データ省略)ことから、YIT 0432はインスリン刺激に対する血糖低下の応答性の向上、すなわちインスリン抵抗性の改善を介して耐糖能異常を是正することが判明した。さらに、YIT 0432は肝臓中の脂質含量を低下させたことから (表3)、インスリン抵抗性に起因する脂質代謝異常に対しても改善作用を示すことが判明した。
摂餌量には対照群とYIT 0432群の間に差が認められなかった (データ省略、菌体摂取量:1.5×109 cells/マウス/日)。また、体重ならびに各種組織重量にも両群間で差がみられなかった (表2) 。一方、OGTTの結果、YIT 0432はグルコース負荷後の血糖上昇を抑制したことから (図3)、耐糖能異常を改善することが明らかとなった。また、血中のインスリン濃度の推移には変化が認められなかった(データ省略)ことから、YIT 0432はインスリン刺激に対する血糖低下の応答性の向上、すなわちインスリン抵抗性の改善を介して耐糖能異常を是正することが判明した。さらに、YIT 0432は肝臓中の脂質含量を低下させたことから (表3)、インスリン抵抗性に起因する脂質代謝異常に対しても改善作用を示すことが判明した。
実施例4
(YIT 0432で調製した発酵乳のインスリン抵抗性改善作用 (食餌性肥満マウス))
YIT 0432が非加熱の発酵乳形態においてもインスリン抵抗性の改善に有効であるのか否かを検証するため、予め高脂肪食を負荷して肥満を誘導したマウスに、YIT 0432発酵乳の凍結乾燥物を4週間投与し、インスリン抵抗性や耐糖能異常等に及ぼす効果を調べた。
(YIT 0432で調製した発酵乳のインスリン抵抗性改善作用 (食餌性肥満マウス))
YIT 0432が非加熱の発酵乳形態においてもインスリン抵抗性の改善に有効であるのか否かを検証するため、予め高脂肪食を負荷して肥満を誘導したマウスに、YIT 0432発酵乳の凍結乾燥物を4週間投与し、インスリン抵抗性や耐糖能異常等に及ぼす効果を調べた。
[方法]
(1)発酵乳 (凍結乾燥物) の調製
-80℃で保存した凍結保存菌液をラクトース-ILS培地(ラクトース・H2O 1.05 % (w/v), Trypticase 1 % (w/v), Yeast抽出物 0.5 % (w/v), Tryptose 0.3 % (w/v), リン酸(I)カリウム 0.3 % (w/v), リン酸(II)カリウム 0.3 % (w/v), クエン酸(III)アンモニウム 0.2 % (w/v), L-システイン塩酸塩 0.03 % (w/v), Tween80 0.1 % (w/v), 塩類溶液 (MgSO4・7H2O 11.5 g FeSO4・7H2O 0.68 g MnSO4・7H2O 3.1 gを1 Lの水に溶解したもの) 0.5 % (v/v))に、YIT 0432を1 % (v/v) 接種し、37℃で一晩培養した。同培地で一代継代した後、フルグロースの菌液を10 %脱脂粉乳培地 (よつ葉乳業株式会社、YAA) に1 % (v/v) 接種した。37 ℃で24時間培養した後、培養液をそのまま凍結乾燥して粉末化した。
(2)飼料
リサーチダイエット社製の高脂肪食、D12492を基礎飼料とした。対照飼料は未発酵乳の凍結乾燥物を終濃度が3.0 % (w/w) になるように高脂肪食に添加した。YIT 0432の発酵乳 (凍結乾燥物) も同様に終濃度が3.0 % (w/w) となるように基礎飼料に添加した。
(3)動物試験
実施例3と同じ。
(4)OGTT
実施例3と同じ。
(1)発酵乳 (凍結乾燥物) の調製
-80℃で保存した凍結保存菌液をラクトース-ILS培地(ラクトース・H2O 1.05 % (w/v), Trypticase 1 % (w/v), Yeast抽出物 0.5 % (w/v), Tryptose 0.3 % (w/v), リン酸(I)カリウム 0.3 % (w/v), リン酸(II)カリウム 0.3 % (w/v), クエン酸(III)アンモニウム 0.2 % (w/v), L-システイン塩酸塩 0.03 % (w/v), Tween80 0.1 % (w/v), 塩類溶液 (MgSO4・7H2O 11.5 g FeSO4・7H2O 0.68 g MnSO4・7H2O 3.1 gを1 Lの水に溶解したもの) 0.5 % (v/v))に、YIT 0432を1 % (v/v) 接種し、37℃で一晩培養した。同培地で一代継代した後、フルグロースの菌液を10 %脱脂粉乳培地 (よつ葉乳業株式会社、YAA) に1 % (v/v) 接種した。37 ℃で24時間培養した後、培養液をそのまま凍結乾燥して粉末化した。
(2)飼料
リサーチダイエット社製の高脂肪食、D12492を基礎飼料とした。対照飼料は未発酵乳の凍結乾燥物を終濃度が3.0 % (w/w) になるように高脂肪食に添加した。YIT 0432の発酵乳 (凍結乾燥物) も同様に終濃度が3.0 % (w/w) となるように基礎飼料に添加した。
(3)動物試験
実施例3と同じ。
(4)OGTT
実施例3と同じ。
[結果]
摂餌量には、対照群とYIT 0432発酵乳群の間に変化が認められなかった (データ省略、菌体摂取量:1.5×109 cells/マウス/日)。また、体重ならびに各種組織重量にも両群間で差がみられなかった (表4)。一方で空腹時血糖、ならびにグルコース負荷後の血糖AUC(血中濃度‐時間曲線下面積)は、YIT 0432発酵乳群で対照群と比較して有意に低かった (図4)。グルコース負荷後のインスリン分泌には、対照群とYIT 0432発酵乳群の間に差はみられなかった (データ省略)。以上のことから、YIT 0432は非加熱の発酵乳形態においてもインスリン抵抗性改善作用を有することが判明した。これは、YIT 0432が加熱菌だけではなく、非加熱の生菌においてもインスリン抵抗性の改善に有益であることを意味する。
摂餌量には、対照群とYIT 0432発酵乳群の間に変化が認められなかった (データ省略、菌体摂取量:1.5×109 cells/マウス/日)。また、体重ならびに各種組織重量にも両群間で差がみられなかった (表4)。一方で空腹時血糖、ならびにグルコース負荷後の血糖AUC(血中濃度‐時間曲線下面積)は、YIT 0432発酵乳群で対照群と比較して有意に低かった (図4)。グルコース負荷後のインスリン分泌には、対照群とYIT 0432発酵乳群の間に差はみられなかった (データ省略)。以上のことから、YIT 0432は非加熱の発酵乳形態においてもインスリン抵抗性改善作用を有することが判明した。これは、YIT 0432が加熱菌だけではなく、非加熱の生菌においてもインスリン抵抗性の改善に有益であることを意味する。
実施例5
(KK-A y マウスにおけるYIT 0431の高血糖改善作用)
肥満・インスリン抵抗性モデルマウス、KK-Ayにおいて、YIT 0431の加熱菌体の経口投与によって糖尿病の発症が抑制されるか否かを、実施例2と同一条件で検証した。
(KK-A y マウスにおけるYIT 0431の高血糖改善作用)
肥満・インスリン抵抗性モデルマウス、KK-Ayにおいて、YIT 0431の加熱菌体の経口投与によって糖尿病の発症が抑制されるか否かを、実施例2と同一条件で検証した。
[方法]
(1)菌体
YIT 0431の加熱菌体は、YIT 0432と同様、実施例1に記載した方法で調製した。
(2)飼料
実施例1と同じ。
(3)動物試験
実施例2と同じ。
(1)菌体
YIT 0431の加熱菌体は、YIT 0432と同様、実施例1に記載した方法で調製した。
(2)飼料
実施例1と同じ。
(3)動物試験
実施例2と同じ。
[結果]
YIT 0431群では、対照群に比べてHbA1cとエンドトキシン濃度が有意に低かった(図5)。また非絶食下の血漿インスリン濃度も対照群と比較して低値を示した (図5)。一方、体重と腸間膜脂肪組織重量には、対照群とYIT 0431群の間に差が認められなかった (図5)。摂餌量にも群間で差がなかった (データ省略、菌体摂取量:3.1×109 cells/マウス/日)。
以上のことから、YIT 0431はYIT 0432と同様、体重や内臓脂肪組織重量には影響を及ぼさずに、インスリン抵抗性の改善を介して高血糖の発症を抑制することが明らかになった。
YIT 0431群では、対照群に比べてHbA1cとエンドトキシン濃度が有意に低かった(図5)。また非絶食下の血漿インスリン濃度も対照群と比較して低値を示した (図5)。一方、体重と腸間膜脂肪組織重量には、対照群とYIT 0431群の間に差が認められなかった (図5)。摂餌量にも群間で差がなかった (データ省略、菌体摂取量:3.1×109 cells/マウス/日)。
以上のことから、YIT 0431はYIT 0432と同様、体重や内臓脂肪組織重量には影響を及ぼさずに、インスリン抵抗性の改善を介して高血糖の発症を抑制することが明らかになった。
実施例6
(食餌性肥満マウスにおけるYIT 0432、ならびにYIT 0431のインスリン抵抗性発症予防作用)
本試験では、若齢の5週令より高脂肪食の負荷と同時にYIT 0432またはYIT 0431の加熱菌体の投与を開始し、肥満の誘導に伴うインスリン抵抗性と耐糖能異常の発症に及ぼす影響を検証した。
(食餌性肥満マウスにおけるYIT 0432、ならびにYIT 0431のインスリン抵抗性発症予防作用)
本試験では、若齢の5週令より高脂肪食の負荷と同時にYIT 0432またはYIT 0431の加熱菌体の投与を開始し、肥満の誘導に伴うインスリン抵抗性と耐糖能異常の発症に及ぼす影響を検証した。
[方法]
(1)菌体
実施例1及び5と同じ。
(2)飼料
AIN-93Gの組成を一部改変し、牛脂を40% (w/w)、コレステロールを0.15% (w/w) 添加した高脂肪食を、基礎飼料とした(表5)。YIT 0432またはYIT 0431の加熱菌体はそれぞれ終濃度が0.05 % (w/w)となるように高脂肪食に添加した。
(3)動物試験
5週令の雄性C57BL/6Jマウス (日本チャールス・リバー株式会社)を平均体重がほぼ等しくなるように1群12匹ずつ群分けし、対照飼料、あるいはYIT 0432、またはYIT 0431をそれぞれ0.05% (w/w) 添加した高脂肪食を9週間投与した。マウスの飼育条件、摂餌量と体重の測定頻度は実施例1と同一とした。投与8週間目にOGTT を実施し、インスリン抵抗性を評価した。解剖は投与9週目に非絶食下で行った。エーテル麻酔下で心臓採血した後、肝臓と腹腔内脂肪 (副睾丸周辺脂肪、腸間膜脂肪、腎臓周辺脂肪) を摘出して湿重量を測定した。
(4)OGTT
実施例3と同条件でグルコース溶液を経口投与し、60分後に尾静脈より血液をヘパリン処理ヘマトクリット毛細管 (テルモ株式会社) に採取した。実施例3と同じ方法で血漿を分離し、血糖と血漿インスリン濃度を測定した。
(1)菌体
実施例1及び5と同じ。
(2)飼料
AIN-93Gの組成を一部改変し、牛脂を40% (w/w)、コレステロールを0.15% (w/w) 添加した高脂肪食を、基礎飼料とした(表5)。YIT 0432またはYIT 0431の加熱菌体はそれぞれ終濃度が0.05 % (w/w)となるように高脂肪食に添加した。
(3)動物試験
5週令の雄性C57BL/6Jマウス (日本チャールス・リバー株式会社)を平均体重がほぼ等しくなるように1群12匹ずつ群分けし、対照飼料、あるいはYIT 0432、またはYIT 0431をそれぞれ0.05% (w/w) 添加した高脂肪食を9週間投与した。マウスの飼育条件、摂餌量と体重の測定頻度は実施例1と同一とした。投与8週間目にOGTT を実施し、インスリン抵抗性を評価した。解剖は投与9週目に非絶食下で行った。エーテル麻酔下で心臓採血した後、肝臓と腹腔内脂肪 (副睾丸周辺脂肪、腸間膜脂肪、腎臓周辺脂肪) を摘出して湿重量を測定した。
(4)OGTT
実施例3と同条件でグルコース溶液を経口投与し、60分後に尾静脈より血液をヘパリン処理ヘマトクリット毛細管 (テルモ株式会社) に採取した。実施例3と同じ方法で血漿を分離し、血糖と血漿インスリン濃度を測定した。
[結果]
摂餌量には群間で差がみられなかった (データ省略、菌体摂取量:YIT 0432、YIT 0431共に1.2×109 cells/マウス/日)。また、YIT 0432、YIT 0431の両菌株とも、体重と各種組織重量に影響を及ぼさなかった (表6)。YIT 0432群ならびにYIT 0431群では、グルコース負荷後の血糖値と血漿インスリン濃度が対照群と比較して有意に低値であった (図6 )。従って、両菌株は、肥満に伴うインスリン抵抗性ならびに耐糖能異常の発症を予防する作用を有することが判明した。
摂餌量には群間で差がみられなかった (データ省略、菌体摂取量:YIT 0432、YIT 0431共に1.2×109 cells/マウス/日)。また、YIT 0432、YIT 0431の両菌株とも、体重と各種組織重量に影響を及ぼさなかった (表6)。YIT 0432群ならびにYIT 0431群では、グルコース負荷後の血糖値と血漿インスリン濃度が対照群と比較して有意に低値であった (図6 )。従って、両菌株は、肥満に伴うインスリン抵抗性ならびに耐糖能異常の発症を予防する作用を有することが判明した。
実施例7
(他の乳酸菌、ビフィズス菌が糖・脂質代謝に及ぼす影響 (KK-A y マウス))
ラクトバチルス・サリバリウス以外の乳酸菌、ビフィズス菌の投与が肥満・インスリン抵抗性モデルマウス、KK-Ayの血糖ならびに血中脂質濃度に及ぼす影響を、実施例2と同一条件で検証した。
(他の乳酸菌、ビフィズス菌が糖・脂質代謝に及ぼす影響 (KK-A y マウス))
ラクトバチルス・サリバリウス以外の乳酸菌、ビフィズス菌の投与が肥満・インスリン抵抗性モデルマウス、KK-Ayの血糖ならびに血中脂質濃度に及ぼす影響を、実施例2と同一条件で検証した。
[方法]
(1)菌体
乳酸菌 (ラクトバチルス・ジョンソニ 基準株 (ATCC 33200, YIT 0219), ラクトバチルス・ファーメンタム YIT 0433) は、実施例1と同じ方法で培養し、加熱菌体を調製した。
ビフィズス菌 (ビフィドバクテリウム・ロンガム No. 248, ビフィドバクテリウム・ロンガム No. 255, ビフィドバクテリウム・ビフィダムYIT 11077)は1%グルコース添加GAM培地を用いて培養した。-80 ℃で保存した凍結保存菌液を同培地、1 mLに1 % (v/v) 接種し、37 ℃で一晩培養した。この培養液を同培地、100 mLに1 %(v/v) 接種し、37 ℃で一晩培養したものを前培養液とした。10 Lジャーファーメンター (株式会社MBS、 KMJ-10C-FPM III) に、7 Lの同培地を調製して、そこに前培養液を1 % (v/v) 接種し、37 ℃で24時間培養した。培養液を4,000 rpmで20分間遠心分離し、集菌した後、冷滅菌水で菌体を3回洗浄した。その後、実施例1と同じ方法で加熱菌体を調製した。
(2)飼料
実施例1と同じ。
(3)動物試験
実施例2と同じ。
(1)菌体
乳酸菌 (ラクトバチルス・ジョンソニ 基準株 (ATCC 33200, YIT 0219), ラクトバチルス・ファーメンタム YIT 0433) は、実施例1と同じ方法で培養し、加熱菌体を調製した。
ビフィズス菌 (ビフィドバクテリウム・ロンガム No. 248, ビフィドバクテリウム・ロンガム No. 255, ビフィドバクテリウム・ビフィダムYIT 11077)は1%グルコース添加GAM培地を用いて培養した。-80 ℃で保存した凍結保存菌液を同培地、1 mLに1 % (v/v) 接種し、37 ℃で一晩培養した。この培養液を同培地、100 mLに1 %(v/v) 接種し、37 ℃で一晩培養したものを前培養液とした。10 Lジャーファーメンター (株式会社MBS、 KMJ-10C-FPM III) に、7 Lの同培地を調製して、そこに前培養液を1 % (v/v) 接種し、37 ℃で24時間培養した。培養液を4,000 rpmで20分間遠心分離し、集菌した後、冷滅菌水で菌体を3回洗浄した。その後、実施例1と同じ方法で加熱菌体を調製した。
(2)飼料
実施例1と同じ。
(3)動物試験
実施例2と同じ。
[結果]
摂餌量には群間で差がみられなかった(データ省略、菌体摂取量:いずれの試験菌株も3.3×109 cells/マウス/日)。ラクトバチルス・ジョンソニ基準株 (ATCC 33200, YIT 0219)、ビフィドバクテリウム・ロンガム No. 248、ビフィドバクテリウム・ロンガム No. 255、ビフィドバクテリウム・ビフィダム YIT 11077をそれぞれ投与した群では、対照群と比較して腸間膜脂肪組織の重量が有意な高値あるいは高値傾向を示した。さらにラクトバチルス・ジョンソニ基準株投与群では、体重も有意に高かった。ビフィドバクテリウム・ビフィダム YIT 11077投与群では、血漿遊離脂肪酸濃度やインスリン濃度が高値を示す傾向がみられた。また、ラクトバチルス・ファーメンタム YIT 0433投与群においても血中のインスリン濃度が高値を示す傾向がみられた(図7−1及び図7−2)。
以上のことから、乳酸菌やビフィズス菌が糖・脂質代謝に及ぼす影響は属や種によって大きく異なり、中には肥満や糖・脂質代謝障害を増悪させる菌も存在することが明らかになった。
摂餌量には群間で差がみられなかった(データ省略、菌体摂取量:いずれの試験菌株も3.3×109 cells/マウス/日)。ラクトバチルス・ジョンソニ基準株 (ATCC 33200, YIT 0219)、ビフィドバクテリウム・ロンガム No. 248、ビフィドバクテリウム・ロンガム No. 255、ビフィドバクテリウム・ビフィダム YIT 11077をそれぞれ投与した群では、対照群と比較して腸間膜脂肪組織の重量が有意な高値あるいは高値傾向を示した。さらにラクトバチルス・ジョンソニ基準株投与群では、体重も有意に高かった。ビフィドバクテリウム・ビフィダム YIT 11077投与群では、血漿遊離脂肪酸濃度やインスリン濃度が高値を示す傾向がみられた。また、ラクトバチルス・ファーメンタム YIT 0433投与群においても血中のインスリン濃度が高値を示す傾向がみられた(図7−1及び図7−2)。
以上のことから、乳酸菌やビフィズス菌が糖・脂質代謝に及ぼす影響は属や種によって大きく異なり、中には肥満や糖・脂質代謝障害を増悪させる菌も存在することが明らかになった。
実施例8
(インスリン抵抗性改善作用が既知のプロバイオティクスの食餌性肥満マウスへの投与試験)
インスリン抵抗性改善作用が既知なプロバイオティクスとして、ラクトバチルス・カゼイ とVSL#3(bifidobacteria, lactobacilli 及び Streptococcus thermophilusから成る複合凍結乾燥菌末)が挙げられる。本試験では、ラクトバチルス・サリバリウスのインスリン抵抗性改善作用と比較するため、ラクトバチルス・カゼイ基準株(ATCC 344, YIT 0180)とVSL#3の有効性を実施例3と同一条件で検証した。
(インスリン抵抗性改善作用が既知のプロバイオティクスの食餌性肥満マウスへの投与試験)
インスリン抵抗性改善作用が既知なプロバイオティクスとして、ラクトバチルス・カゼイ とVSL#3(bifidobacteria, lactobacilli 及び Streptococcus thermophilusから成る複合凍結乾燥菌末)が挙げられる。本試験では、ラクトバチルス・サリバリウスのインスリン抵抗性改善作用と比較するため、ラクトバチルス・カゼイ基準株(ATCC 344, YIT 0180)とVSL#3の有効性を実施例3と同一条件で検証した。
[方法]
(1)菌体
ラクトバチルス・カゼイ基準株の加熱菌体は実施例1と同じ方法で調製した。VSL#3 (VSL Pharmaceutical Inc., Gaithersburg, MA) は、(株)ライラより購入したものをそのまま生菌として使用した。
(2)飼料
実施例3と同じ。ただし、VSL#3については、先行文献(非特許文献6)と一日当たりの菌体摂取量(1.5×109 cells/マウス/日)が同じになるように、菌末の飼料中への添加濃度を0.2 % (w/w)とした。
(3)動物試験
実施例3と同様、10週令の雄性C57BL/6J DIOモデルを日本チャールス・リバー株式会社から購入し、高脂肪食で2週間飼育した後、平均体重がほぼ同一になるように1群12匹ずつ群分けし、対照飼料、あるいは各菌体を添加した飼料をそれぞれ5週間投与した。マウスの飼育条件、摂餌量と体重の測定頻度は実施例1と同一とした。投与4週間後にOGTT を実施し、インスリン抵抗性を評価した。解剖は投与5週間後、6時間絶食した後に実施し、エーテル麻酔下、生理食塩水で肝灌流してから肝臓と腹腔内脂肪 (副睾丸周辺脂肪、腸間膜脂肪、腎臓周辺脂肪) を摘出して湿重量を測定した。
(4)OGTT
実施例3と同じ。
(1)菌体
ラクトバチルス・カゼイ基準株の加熱菌体は実施例1と同じ方法で調製した。VSL#3 (VSL Pharmaceutical Inc., Gaithersburg, MA) は、(株)ライラより購入したものをそのまま生菌として使用した。
(2)飼料
実施例3と同じ。ただし、VSL#3については、先行文献(非特許文献6)と一日当たりの菌体摂取量(1.5×109 cells/マウス/日)が同じになるように、菌末の飼料中への添加濃度を0.2 % (w/w)とした。
(3)動物試験
実施例3と同様、10週令の雄性C57BL/6J DIOモデルを日本チャールス・リバー株式会社から購入し、高脂肪食で2週間飼育した後、平均体重がほぼ同一になるように1群12匹ずつ群分けし、対照飼料、あるいは各菌体を添加した飼料をそれぞれ5週間投与した。マウスの飼育条件、摂餌量と体重の測定頻度は実施例1と同一とした。投与4週間後にOGTT を実施し、インスリン抵抗性を評価した。解剖は投与5週間後、6時間絶食した後に実施し、エーテル麻酔下、生理食塩水で肝灌流してから肝臓と腹腔内脂肪 (副睾丸周辺脂肪、腸間膜脂肪、腎臓周辺脂肪) を摘出して湿重量を測定した。
(4)OGTT
実施例3と同じ。
[結果]
摂餌量には群間で差がみられなかった (データ省略、菌体摂取量:ラクトバチルス・カゼイ基準株、VSL#3共に1.5×109cells/マウス/日)。解剖時の体重ならびに各種組織重量にも、 ラクトバチルス・カゼイ基準株やVSL#3の投与による影響はみられなかった (表7)。また、グルコース負荷後の血糖にも影響がみられず、これらのプロバイオティクスは少なくとも今回の試験条件においてはインスリン抵抗性改善作用を示さないことがわかった (図8および図9)。一方、これらのプロバイオティクスが効果を示さなかった菌体摂取量において、本願発明が優れたインスリン抵抗性改善作用等を示すことは前述の通りである。
以上の結果から、本願発明(YIT0431及びYIT 0432等)はこれらのプロバイオティクスと比較して優れたインスリン抵抗性改善作用等を有することが判明した。
摂餌量には群間で差がみられなかった (データ省略、菌体摂取量:ラクトバチルス・カゼイ基準株、VSL#3共に1.5×109cells/マウス/日)。解剖時の体重ならびに各種組織重量にも、 ラクトバチルス・カゼイ基準株やVSL#3の投与による影響はみられなかった (表7)。また、グルコース負荷後の血糖にも影響がみられず、これらのプロバイオティクスは少なくとも今回の試験条件においてはインスリン抵抗性改善作用を示さないことがわかった (図8および図9)。一方、これらのプロバイオティクスが効果を示さなかった菌体摂取量において、本願発明が優れたインスリン抵抗性改善作用等を示すことは前述の通りである。
以上の結果から、本願発明(YIT0431及びYIT 0432等)はこれらのプロバイオティクスと比較して優れたインスリン抵抗性改善作用等を有することが判明した。
Claims (13)
- ラクトバチルス・サリバリウスを有効成分とするメタボリックシンドローム予防改善剤。
- ラクトバチルス・サリバリウス YIT0431(FERM P−22128)又はラクトバチルス・サリバリウス YIT0432(FERM P−22129)。
- ラクトバチルス・サリバリウスを有効成分とするインスリン抵抗性予防改善剤。
- ラクトバチルス・サリバリウスを有効成分とする血糖値上昇抑制剤。
- ラクトバチルス・サリバリウスを有効成分とする血糖値低減剤。
- ラクトバチルス・サリバリウスを有効成分とする血中エンドトキシン低減剤。
- ラクトバチルス・サリバリウスを有効成分とする脂質代謝改善剤。
- ラクトバチルス・サリバリウスを有効成分とする血中トリグリセリド濃度低減剤。
- ラクトバチルス・サリバリウスが、YIT0431(FERM P−22128)及び/又はYIT0432(FERM P−22129)である請求項3記載のインスリン抵抗性予防改善剤。
- ラクトバチルス・サリバリウスが、YIT0431(FERM P−22128)及び/又はYIT0432(FERM P−22129)である請求項4記載の血糖値上昇抑制剤。
- ラクトバチルス・サリバリウスが、YIT0431(FERM P−22128)及び/又はYIT0432(FERM P−22129)である請求項5記載の血糖値低減剤。
- ラクトバチルス・サリバリウス YIT0431(FERM P−22128)及び/又はラクトバチルス・サリバリウス YIT0432(FERM P−22129)を含有する飲食品。
- ラクトバチルス・サリバリウス YIT0431(FERM P−22128)及び/又はラクトバチルス・サリバリウス YIT0432(FERM P−22129)を含有する発酵乳。
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-
2012
- 2012-01-19 JP JP2012009110A patent/JP2013147457A/ja active Pending
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