JP2013137480A - 液晶表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】低温環境における高速応答を可能としながら、低消費電力、薄型及び低コストである液晶表示装置を提供する。
【解決手段】液晶パネル、バックライト、及び、透明な熱伝導シートを備え、前記バックライトは、光源と、光源の前方を除き、光源の少なくとも後方に設けられた部材とを含み、前記熱伝導シートは、少なくとも表示領域を覆うように前記液晶パネルと対向し、前記部材と接触する液晶表示装置。
【選択図】図1
【解決手段】液晶パネル、バックライト、及び、透明な熱伝導シートを備え、前記バックライトは、光源と、光源の前方を除き、光源の少なくとも後方に設けられた部材とを含み、前記熱伝導シートは、少なくとも表示領域を覆うように前記液晶パネルと対向し、前記部材と接触する液晶表示装置。
【選択図】図1
Description
本発明は、液晶表示装置に関する。より詳しくは、低温環境下でも高速応答が求められる液晶表示装置等に好適な液晶表示装置に関するものである。
液晶表示装置(液晶モジュール)は、薄型、軽量、低消費電力の利点を有し、近年においては、視野角や応答速度といった特性も大きく向上されたことにともなって、テレビ、パソコン、PDA等の表示機器として広く使用されている。特に近年では、ディスプレイの高機能、高性能化により、3D表示や4倍速表示を行う液晶表示装置が登場し、液晶の更なる高速応答性が求められることとなった。そのため、液晶の応答速度特性を向上する手法が種々検討されている。
例えば、液晶表示装置に、発熱パネルを入れることが知られている。例えば、液晶パネルの下面側に発熱パネルを密接して設け、周囲温度が低い場合には、この発熱パネルを発熱させて液晶パネルを加熱することで、液晶の温度が上昇し、液晶の応答速度を速くすることが可能な液晶表示装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
液晶の応答速度特性は、温度によって大きく依存する。すなわち、液晶は、低温下では粘性が増すため、外気温が低い場合、液晶の応答速度は著しく低下してしまう。特に3D表示を行う液晶表示装置では、液晶の応答速度が低下すると、クロストークと呼ばれる映像の二重表示が発生してしまうため、場合によっては3Dに見えなくなってしまうという致命的な問題となるおそれがある。このような液晶の応答速度の低下への対策手法として、液晶パネルの温度を回路へフィードバックし、温度に応じて電圧をかける(低温であるとき高電圧をかける)手法が挙げられる。
また上記のように従来は、温度に応じて高電圧をかけることや、シート状のヒーターを用いることにより、液晶の応答速度の低下への対策を行っていた。しかしながら、前者の場合、温度に応じて電圧をかけても、液晶自身の特性が低温時には高温時と異なってしまうことによって生じる差異を補いきれない場合がある。また、後者の場合、シート状のヒーターを追加しているため、消費電力、液晶表示装置全体としての外形、及び、コストの3つの面でデメリットが生じると考えられる。
例えば、特許文献1に記載の液晶表示装置では、液晶パネルの加温に発熱パネルを用いているため、発熱パネルへの電力供給が必要になり、液晶表示装置全体として消費電力が上昇してしまう。また、発熱パネルを液晶表示装置内に組み込むため、液晶表示装置全体としての厚みが増してしまう。更に、発熱パネルの製造及び取り付けによるコストの上昇を招いてしまうと考えられる。
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、低温環境における高速応答を可能としながら、低消費電力、薄型及び低コストである液晶表示装置を提供することを目的とするものである。
本発明者は、低温環境における高速応答を可能としながら、低消費電力、薄型及び低コストである液晶表示装置について種々検討したところ、発光ダイオード(LED: Light Emitting Diode)等のバックライトに設けられる光源に着目した。
従来の液晶表示装置においては、バックライトの光源では高熱が発生しており、他の部材を損傷させる可能性がある。そのため、光源で発生した熱は、通常、ヒートスプレッダー等によって液晶表示装置の外部に放出されるように設計されている。図12及び図13を用いて、バックライトの光源としてLEDを用いたエッジライト型の液晶表示装置を例に、従来の液晶表示装置における熱の移動について説明する。図12は、従来の液晶表示装置における熱の移動を示した断面模式図であり、図13は、従来の液晶表示装置における熱の分布を示した平面模式図である。図12に示すように、従来の液晶表示装置1001は、導光板1010と、LED1012及び配線基板1013を含む発光部1011と、光学シート1014と、液晶パネル1016と、保持部材1030と、表側外枠1031と、裏側外枠1032と、放熱板(ヒートスプレッダー)1033とを備える。従来の液晶表示装置1001においては、外気温が低く、液晶パネル1016の温度が低下し、液晶の応答速度が充分でない場合であっても、LED1012から発生した熱は、放熱板1033を介して、液晶表示装置1001の背面から放出していた。その結果、図13に示すように、液晶パネル1016のLED1012に近い部分は、LED1012からの熱により温度が比較的高くなるが、LED1012からは遠い液晶パネル1016の中央部には、LED1012からの熱は充分に伝わらず、液晶パネル1016の中央部は、外気温の影響により温度が比較的低くなっていた。
このように従来の液晶表示装置は、液晶は低温時に加熱される必要がありながら、バックライトの光源で発生した熱は、液晶表示装置外に排出されており、全体として矛盾した設計となっていることを本発明者は見出した。そして、本発明者は、バックライトの光源で発生する熱を液晶パネルの加温に用いればよいのではないかと考えるに至り、更に鋭意検討した。その結果、透明な熱伝導シート(熱伝導性の高い透明のシート)を用いてLED等のバックライトの光源で発生した熱を液晶パネルに伝達することにより、より具体的には、バックライトに、光源と、光源の前方を除き、光源の少なくとも後方に設けられた部材とを設け、また、少なくとも表示領域を覆うように透明な熱伝導シートを液晶パネルに対向させ、更に、熱伝導シートを前記部材に接触させることにより、これまで不要のものとして排出していた熱を液晶の加熱に活用し、別途ヒーターを設けることなく液晶を加熱し、液晶の応答速度を向上させることを可能とし、上記課題をみごとに解決することができることに想到し、本発明に到達したものである。
すなわち、本発明の一側面は、液晶パネル、バックライト、及び、透明な熱伝導シートを備え、前記バックライトは、光源と、光源の前方を除き、光源の少なくとも後方に設けられた部材(以下では、周辺部材とも言う。)とを含み、前記熱伝導シートは、少なくとも表示領域を覆うように前記液晶パネルと対向し、前記部材と接触する液晶表示装置(以下では、本発明に係る第一の液晶表示装置とも言う。)である。
上記の通り、特許文献1に記載の液晶表示装置においては、発熱パネルを用いて液晶パネルを温めているが、本発明に係る第一の液晶表示装置では、透明な熱伝導シートを用いてバックライトで発生した熱によって液晶パネルを温める。このように、特許文献1に記載の液晶表示装置と本発明に係る第一の液晶表示装置とは、液晶の応答速度向上のため、液晶パネルを温めるという目的は同じくするものであっても、本発明に係る第一の液晶表示装置のポイントは、光源の熱を熱伝導シート(熱伝導性の高い透明なシート)により液晶パネルに伝えることで、従来は液晶表示装置の外に捨てていた熱を有効に活用し、液晶パネルを温める点にあり、目的を達成するための部材や手法は全く異なるものであると言える。このように、本発明に係る第一の液晶表示装置は、液晶を加熱するための発熱パネルを必要としないため、低消費電力化、薄型化、及び、低コスト化も図ることができる。
本発明者はまた、バックライトに、光源と、光源の前方を除き、光源の少なくとも後方に設けられた部材と、少なくとも表示領域を覆うように液晶パネルと対向する光学シートと、光学シート及び前記部材に接触する熱伝導シートとを設けることにより、光源で発生した熱を熱伝導シート、光学シート、及び、液晶パネルの順に伝えることができ、上記課題をみごとに解決することができることに想到した。
すなわち、本発明の別の側面は、液晶パネル、及び、バックライトを備え、前記バックライトは、光源と、熱伝導シートと、少なくとも表示領域を覆うように前記液晶パネルと対向する光学シートと、光源の前方を除き、光源の少なくとも後方に設けられた部材(以下では、周辺部材とも言う。)とを含み、前記熱伝導シートは、前記光学シート、及び、前記部材と接触する液晶表示装置(以下では、本発明に係る第二の液晶表示装置とも言う。)である。
以下、本発明に係る第一及び第二の液晶表示装置について詳述する。
前記バックライトは、前記液晶パネルに光を照射する装置であり、エッジライト方式(サイドライト方式、又は、導光板方式とも言う。)であってもよいし、直下型方式であってもよい。
前記光源は、光及び熱を発する素子であり、具体例としては、例えば、LEDや冷陰極管が挙げられる。
前記表示領域とは、複数の画素を含み、画像表示を行う領域(アクティブ・エリア)である。また、各画素間を遮光する遮光部を含んでもよい。
前記光源の前方とは、光源からの光を取り出す方向を意味する。したがって、例えば、前記バックライトがエッジライト型である場合、前記周辺部材は、通常、光源及び導光板の間に設けられず、前記バックライトが直下型である場合、前記周辺部材は、通常、光源及び液晶パネルの間に設けられない。
なお、前記光源の後方とは、前記光源の前方の反対の方向を意味する。また、前記周辺部材は、前記光源の側方にも設けられてもよい。
前記周辺部材は、光源と直接接触することが好ましいが、光源から発生する熱が充分に伝えられる距離であれば、空気層を介して光源と離れていてもよい。具体的には、前記周辺部材は、光源から2mm(好ましくは1mm、より好ましくは0.5mm)以下の距離で離れていてもよい。
前記熱伝導シートは、熱伝導性の高いシートであり、光源から発生した熱を液晶パネルに供給する。
なお、本明細書において、シートと呼ばれる部材の厚みは特に限定されず、フィルムであってもよい。
前記光学シートとは、液晶表示装置の表示性能に影響を与える光学部材であり、具体例としては、プリズムシート、拡散シート、輝度向上シート等が挙げられる。前記光学シートの枚数は特に限定されず、適宜設定することができる。なお、プリズムシートは、異なる角度で進む光を角度的に配向し直すシートである。拡散シートは、光を拡散させて、大きな輝度ムラや色ムラが生じるのを抑えるシートである。輝度向上シートは、光の利用効率を高め、液晶表示装置の輝度を向上させるシートである。
本発明に係る第一及び第二の液晶表示装置は各々、このような構成要素を必須として形成されるものである限り、その他の構成要素により特に限定されるものではない。
以下、本発明に係る第一及び第二の液晶表示装置の他の好ましい形態について説明する。なお、本発明に係る第一及び第二の液晶表示装置の各種形態は、適宜組み合わせることができる。
本発明に係る第一の液晶表示装置において、前記熱伝導シートは、光学シートとして機能することが好ましい。これにより、本発明に係る第一の液晶表示装置に光学シートを設ける必要がある場合であっても、別途光学シートを形成する必要がなくなるか、光学シートの枚数を削減できるため、更なるコストの削減を図ることができる。
本発明に係る第一及び第二の液晶表示装置において、前記光源は、発光ダイオード素子(LED)を含み、前記周辺部材は、基板を含み、前記発光ダイオード素子は、前記基板に搭載され、前記熱伝導シートは、前記基板に接触することが好ましい。LEDを光源に用いることで、液晶表示装置の薄型化や省エネルギー化、バックライトの寿命の向上等を図ることができる。このとき、LEDが取り付けられた基板に熱伝導シートを接触させることで、熱伝導シートを介して、LEDから発せられた熱を液晶パネルに効率よく伝えることができる。
本発明に係る第一及び第二の液晶表示装置において、前記光源は、発光ダイオード素子を含み、前記周辺部材は、基板及び放熱板を含み、前記発光ダイオード素子は、前記基板に搭載され、前記放熱板は、前記基板に取り付けられ、前記熱伝導シートは、前記基板、及び/又は、前記放熱板に接触することが好ましい。これにより、LEDから発せられた熱が過剰となる場合、放熱板を介して液晶表示装置外に熱を放出することが可能となり、液晶への熱の供給と過剰な熱の排熱とを両立させることができる。なお、放熱板は、通常、前記基板の前記発光ダイオード素子が搭載された面の反対側の面に取り付けられる。
本発明に係る第一の液晶表示装置において、前記熱伝導シートは、前記液晶パネルの背面に対向することが好ましい。光源は、通常、液晶パネルの背面側に備えられ、熱伝導シートを液晶パネルの背面側に容易に備え付けることができるためである。
他方、本発明に係る第一の液晶表示装置において、前記熱伝導シートは、前記液晶パネルの前面に対向してもよい。これにより、熱伝導シートによって、液晶パネルに熱を伝えるだけでなく、過剰な熱が発生した場合、過剰な熱を効率よく液晶表示装置外に放出することができる。
本発明に係る第一の液晶表示装置において、前記熱伝導シートは、前記液晶パネルに貼りつけられることが好ましい。これにより、更に効率よく光源から発せられた熱を液晶パネルに伝えることができる。
本発明に係る第二の液晶表示装置において、前記熱伝導シートは、透明であってもよいが、不透明であることが好ましい。後者によれば、前記熱伝導シートとして、グラファイトシート等の高い熱伝導性を有するシートを利用することができる。したがって、前者の場合に比べて、より効率的に液晶パネルに熱を伝えることができる。
同様の観点から、本発明に係る第二の液晶表示装置において、前記熱伝導シートは、グラファイトシートを含むことが好ましい。
本発明によれば、低温環境における高速応答を可能としながら、低消費電力、薄型及び低コストである液晶表示装置を提供することができる。
以下に実施形態を掲げ、本発明について図面を参照して更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施形態のみに限定されるものではない。
実施形態1
図1〜5を用いて、実施形態1に係る液晶表示装置について説明する。図1は、実施形態1に係る液晶表示装置の分解斜視模式図である。図2は、実施形態1に係る液晶表示装置の断面模式図である。図3は、図2の点線で囲まれた領域を拡大した断面模式図である。実施形態1に係る液晶表示装置1は、裏側外枠、保持部材(いずれも図1〜3では図示せず。)、保持部材によって保持された導光板10、光学シート14、矩形状の透明な熱伝導シート15、液晶パネル16、及び、表側外枠(図1〜3では図示せず)をこの順に備える。また、導光板10の互いに対向する2つの側面の各々の近傍には、光源である発光ダイオード素子(LED)12と、LED12が取り付けられた配線基板13とを含む発光部11が配される。更に、熱伝導シート15の互いに対向する両端部のうち、一方の端部は、一方の配線基板13に取り付けられ、他方の端部は、他方の配線基板13に取り付けられる。導光板10、発光部11、光学シート14、及び、熱伝導シート15は、バックライトに含まれる。なお、図1〜3では、熱伝導シート15は、配線基板13のLED12が取り付けられた面と反対側の面(以下では、配線基板の裏面とも言う。)に取り付けられている。このように、実施形態1に係る液晶表示装置1は、液晶パネル16と光学シート14の間に、熱伝導シート15を挟む構造を有し、更に、熱伝導シート15の端部を配線基板13と接触させ、LED12で発生した熱を液晶パネル16側へと供給する。
図1〜5を用いて、実施形態1に係る液晶表示装置について説明する。図1は、実施形態1に係る液晶表示装置の分解斜視模式図である。図2は、実施形態1に係る液晶表示装置の断面模式図である。図3は、図2の点線で囲まれた領域を拡大した断面模式図である。実施形態1に係る液晶表示装置1は、裏側外枠、保持部材(いずれも図1〜3では図示せず。)、保持部材によって保持された導光板10、光学シート14、矩形状の透明な熱伝導シート15、液晶パネル16、及び、表側外枠(図1〜3では図示せず)をこの順に備える。また、導光板10の互いに対向する2つの側面の各々の近傍には、光源である発光ダイオード素子(LED)12と、LED12が取り付けられた配線基板13とを含む発光部11が配される。更に、熱伝導シート15の互いに対向する両端部のうち、一方の端部は、一方の配線基板13に取り付けられ、他方の端部は、他方の配線基板13に取り付けられる。導光板10、発光部11、光学シート14、及び、熱伝導シート15は、バックライトに含まれる。なお、図1〜3では、熱伝導シート15は、配線基板13のLED12が取り付けられた面と反対側の面(以下では、配線基板の裏面とも言う。)に取り付けられている。このように、実施形態1に係る液晶表示装置1は、液晶パネル16と光学シート14の間に、熱伝導シート15を挟む構造を有し、更に、熱伝導シート15の端部を配線基板13と接触させ、LED12で発生した熱を液晶パネル16側へと供給する。
LED12は、配線基板13の表面に実装された、いわゆる表面実装型LEDである。LED12は、配線基板13に当接する面に対向する面から光を発する。LED12は、白色LEDであってもよいし、複数色(例えば、赤、緑、青の3色)のLEDを含んでもよい。
配線基板13は、前記周辺部材に相当し、支持基板と、支持基板上に形成された絶縁層と、絶縁層上に各々形成された、複数の配線及び複数の接続端子とを備える。各接続端子は、いずれかの配線を介して対応するLED12に接続される。接続端子には、FFC(Flexible Flat Cable)、FPC(Flexible Printed Circuit)等の配線部材を介して駆動回路からLED12の点灯に必要な電力が供給される。このようにして、LED12の点灯及び消灯が制御される。支持基板の材料としては特に限定されず、例えば、ガラスエポシキ(FR4)、紙フェノール等が挙げられるが、支持基板に伝わる熱を効果的に熱伝導シート15に伝える観点からは、アルミニウム等の金属が好ましい。
導光板10は、側面から入光したLED12の光を、内部で拡散させながら液晶パネル16の表示領域と対向する面から出光する部材である。導光板10は、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂等の合成樹脂材から形成される。
光学シート14は、液晶表示装置の表示性能に影響を与える光学部材であり、異なる角度で進む光を角度的に配向し直すプリズムシートや、光を拡散させて、大きな輝度ムラや色ムラが生じるのを抑える拡散シート、光の利用効率を高め、液晶表示装置の輝度を向上させる輝度向上シート等、複数のシートからなる。光学シート14は通常、1又は2枚の拡散シートと、1又は2枚のプリズムシートとを含み、1枚の輝度向上シートを含むか、又は、輝度向上シートを含まない。光学シート14は、液晶パネル16の表示領域の全域に重なる。
熱伝導シート15は、熱伝導性の高い透明性のシートであり、具体的には、熱伝導率が0.5W/m・k(より好ましくは1W/m・k、更に好ましくは5W/m・k)以上であることが好ましい。なお、熱伝導シート15の熱伝導率の上限については特に限定されず、適宜設定することができる。熱伝導シート15の透過率は、波長380nmの光に対して60%以上(好ましくは80%以上、より好ましくは90%以上)である。熱伝導シート15は、透明な基材と、透明な基材内に混入された熱伝導性及び透明性の高いフィラー(以下、第一のフィラーとも言う。)とを含む材料を用いて形成され、このような材料を用いて形成された複数のシートが積層されたものであってもよい。透明な基材としては、例えば、ポリカーボネート(PC)、エポキシ樹脂、シリコーン、これらの混合物等が挙げられる。第一のフィラーの材料としては、例えば、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、酸化ベリリウム、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、窒化ケイ素等の絶縁性物質が挙げられる。第一のフィラーの形状としては、例えば、繊維状、球状等が挙げられるが、熱伝導シート15の平面方向での熱伝導性を向上する観点からは、繊維状であることが好ましく、この場合、第一のフィラーは、熱伝導シート15の平面方向に配向していることが好ましい。第一のフィラーの大きさは、0.1μm以上であることが好ましく、該範囲内でできるだけ小さいことが好ましい。第一のフィラーの大きさの上限に関しては、10μm以下(より好ましくは1μm以下、更に好ましくは0.3μm以下)であることが好ましい。なお、第一のフィラーの大きさは、繊維状の場合は太さ(直径)を意味する。熱伝導シート15の材料としては、LEDチップ封止用の材料(例えば、シリコーン)も挙げられ、熱伝導シート15は、この材料をシート状に成形することによって形成されてもよい。なお、LEDチップ封止用の材料を利用する場合、この材料は、蛍光体を含まなくてよい。
熱伝導シート15は、液晶パネル16の表示領域と対向し、表示領域の全域に重なる。また、熱伝導シート15の端部は、配線基板13と接触する。したがって、熱伝導シート15は通常、光学シート14より大きな面積を有する。熱伝導シート15を配線基板13に接触させる方法としては、例えば、熱伝導シート15を配線基板13に接着材又は粘着材で貼り付ける方法、保持部材で熱伝導シート15を配線基板13に抑え付ける方法等が挙げられるが、なかでも接着剤で貼りつける方法が好ましい。熱伝導シート15上に、すなわち、熱伝導シート15及び液晶パネル16の間に光学シート14が配されてもよいが、効率よく液晶パネル16に熱を伝える観点からは、熱伝導シート15の端部を除く大部分は、光学シート14上に、すなわち、光学シート14及び液晶パネル16の間に配されるのが好ましい。熱伝導シート15の平面形状は特に限定されず、表示領域の平面形状、発光部11のレイアウト等の設計に応じて適宜設定することができる。
液晶パネル16は、スイッチング素子である薄膜トランジスタ(TFT)が設けられたTFT基板18と、TFT基板18に対向し、カラーフィルタが設けられたCF基板19と、TFT基板18及びCF基板19の間に挟持され、液晶組成物からなる液晶層(図示せず)と、TFT基板18に貼りつけられた偏光板17と、CF基板19に貼りつけられた偏光板20とを含む。
図4は、実施形態1に係る液晶表示装置の変形例を示す断面模式図である。図1〜3では、光源としてLED12を備える発光部11を示したが、例えば、図4に示すように、実施形態1に係る液晶表示装置1は、光源として冷陰極管112を備える発光部111を有していてもよい。発光部111は、冷陰極管112の周りに反射部材113を備え、熱伝導シート15の端面は、反射部材113に取り付けられる。反射部材113は、前記周辺部材に相当し、冷陰極管112が発する光を導光板10に向かって反射する。
また、実施形態1に係るバックライトは、導光板を備えたエッジライト型に限定されず、例えば、直下型であってもよい。直下型のバックライトの場合も、熱伝導シート15の端面は、光源、又は、光源の周囲(通常は、後方)に配された部材(周辺部材)、例えば、光源保持部材と取り付けられる。
図5は、実施形態1に係る液晶表示装置における熱の移動を示した断面模式図である。図5に示すように、液晶パネル16は、保持部材30に保持され、液晶表示装置1の前面(表示面)側には、表側外枠31、背面側には、裏側外枠32が取り付けられる。また、図5に示すように、LED12で発生した熱は、配線基板13を介して熱伝導シート15に伝えられる。そして、熱伝導シート15により、液晶パネル16の表示領域全体に熱が伝えられ、従来の液晶表示装置では外に放出されていた熱を活用して、液晶パネル16の温度を上昇させる。その結果、液晶の高速応答を可能とすることができる。また、発熱パネル等の液晶を加熱するためだけに用いられる構成を必要としないため、発熱パネル等を用いる液晶表示装置よりも、低消費電力で薄型でかつ、低コストとすることができる。
実施形態1に係る液晶表示装置の駆動方法、モードは特に限定されないが、実施形態1に係る液晶表示装置は、液晶の高速応答性が求められる3D表示を行う液晶表示装置や、4倍速表示を行う液晶表示装置等が好ましい。特に3D表示を行う液晶表示装置では、液晶の応答速度が低下すると、クロストークが発生し、3Dに見えなくなってしまうという致命的な問題が生じるおそれがあるため、実施形態1に係る液晶表示装置は、3D表示を行う液晶表示装置であることがより好ましい。現状では、3D表示を行う液晶表示装置において、ヒーターを用いて応答速度の低下への対策を行うことも有るが、実施形態1に係る液晶表示装置は、ヒーター等の液晶に熱を与えるためだけに用いられる構造を必要としない点で従来の液晶表示装置よりも優れる。
実施形態2
図6は、実施形態2に係る液晶表示装置における熱の移動を示した断面模式図である。図6に示すように、実施形態2に係る液晶表示装置201は、LED212から発生した熱を液晶表示装置201外に放出するための放熱板(ヒートスプレッダー)233を備える。放熱板233は、前記周辺部材に相当し、熱伝導シート215を介して、LED212が取り付けられた配線基板213の裏面に取り付けられる。これにより、LED212の発熱量が大きく、排熱性能をより高くする必要がある場合、放熱板233によって余分な熱を液晶表示装置201外に放出しながら、熱伝導シート215により液晶パネル216の加温を行うことができる。なお、放熱板233の取り付け方法としては、例えば、放熱板233を熱伝導シート215に接着材で貼り付ける方法、配線基板213及び放熱板233の間に熱伝導シート215を挟んだ状態で両者をビス止めする方法等が挙げられる。また、図6では、熱伝導シート215は、配線基板213と放熱板233との間に設けられているが、放熱板233が配線基板213の裏面に直接取り付けられ、放熱板233の配線基板213が取り付けられた面と反対側の面に熱伝導シート215が設けられてもよい。
図6は、実施形態2に係る液晶表示装置における熱の移動を示した断面模式図である。図6に示すように、実施形態2に係る液晶表示装置201は、LED212から発生した熱を液晶表示装置201外に放出するための放熱板(ヒートスプレッダー)233を備える。放熱板233は、前記周辺部材に相当し、熱伝導シート215を介して、LED212が取り付けられた配線基板213の裏面に取り付けられる。これにより、LED212の発熱量が大きく、排熱性能をより高くする必要がある場合、放熱板233によって余分な熱を液晶表示装置201外に放出しながら、熱伝導シート215により液晶パネル216の加温を行うことができる。なお、放熱板233の取り付け方法としては、例えば、放熱板233を熱伝導シート215に接着材で貼り付ける方法、配線基板213及び放熱板233の間に熱伝導シート215を挟んだ状態で両者をビス止めする方法等が挙げられる。また、図6では、熱伝導シート215は、配線基板213と放熱板233との間に設けられているが、放熱板233が配線基板213の裏面に直接取り付けられ、放熱板233の配線基板213が取り付けられた面と反対側の面に熱伝導シート215が設けられてもよい。
放熱板233は、アルミニウム、銅等の熱伝導性の高い金属から形成される。また、放熱板233は、その一端を除いて、大部分が導光板210の後方に回り込んでいる。また、放熱板233は、アルミニウム等の熱伝導性の高い材料から形成された裏側外枠232に接している。
実施形態2に係る液晶表示装置201のその他の構成(例えば、発光部211、光学シート214、液晶パネル216、保持部材230、表側外枠231)は、実施形態1に係る液晶表示装置1の構成と同様であるため、ここでの詳細な説明は省略する。
実施形態2に係る液晶表示装置201によっても、実施形態1に係る液晶表示装置1と同様の効果が得られる。更に、実施形態2に係る液晶表示装置201によれば、LED212から発せられた過剰な熱を効率よく液晶表示装置201外に放出することができる。なお、放熱板233の表面積及び熱伝導率を調整することで、排熱性能と液晶パネル216に供給される熱量とのバランスを調整することが可能である。
実施形態3
図7は、実施形態3に係る液晶表示装置における熱の移動を示した断面模式図である。実施形態3に係る液晶表示装置301は、光学シート314と、光学シートとしても機能する熱伝導シート315とを備える。このとき、熱伝導シート315は、拡散シートとして機能してもよいし、プリズムシートとして機能してもよいし、輝度向上シートとして機能してもよい。熱伝導315の機能と、光学シート314の枚数と、熱伝導シート315及び光学シート314の配置順序とは特に限定されず、適宜設定することができるが、図7では、熱伝導シート315は、光学シート314(拡散シート)上に配され、プリズムシートとして機能している。また、熱伝導シート315が拡散シートとして機能する場合は、熱伝導シート315上に光学シート314(プリズムシート)が配されてもよい。更に、熱伝導シート315は、拡散シートとプリズムシートが積層されたものであってもよく、このとき、光学シート314は設けられなくてもよい。また、光学シート314は、熱伝導シート315上に、すなわち、熱伝導シート315及び液晶パネル316の間に配されてもよい
図7は、実施形態3に係る液晶表示装置における熱の移動を示した断面模式図である。実施形態3に係る液晶表示装置301は、光学シート314と、光学シートとしても機能する熱伝導シート315とを備える。このとき、熱伝導シート315は、拡散シートとして機能してもよいし、プリズムシートとして機能してもよいし、輝度向上シートとして機能してもよい。熱伝導315の機能と、光学シート314の枚数と、熱伝導シート315及び光学シート314の配置順序とは特に限定されず、適宜設定することができるが、図7では、熱伝導シート315は、光学シート314(拡散シート)上に配され、プリズムシートとして機能している。また、熱伝導シート315が拡散シートとして機能する場合は、熱伝導シート315上に光学シート314(プリズムシート)が配されてもよい。更に、熱伝導シート315は、拡散シートとプリズムシートが積層されたものであってもよく、このとき、光学シート314は設けられなくてもよい。また、光学シート314は、熱伝導シート315上に、すなわち、熱伝導シート315及び液晶パネル316の間に配されてもよい
拡散シートとして機能する熱伝導シート315の材料としては、例えば、透明樹脂(例えば、PC、ポリエチレンテレフタラート(PET))に、通常の拡散ビーズと、熱伝導性の高い、透明又は白色のフィラー(以下、第二のフィラーとも言う。)とを添加した材料が挙げられ、その形成方法としては、通常の拡散シートの形成方法と同様の方法が挙げられる。
プリズムシートとして機能する熱伝導シート315の材料としては、例えば、透明樹脂(例えば、PET、アクリル樹脂、PC、又は、それらの混合物)に、透明で熱伝導性の高いフィラー(以下、第三のフィラーとも言う。)を添加した材料が挙げられ、その形成方法としては、通常のプリズムシートの形成方法と同様の方法が挙げられる。
輝度向上シートとして機能する熱伝導シート315を作製する方法としては、輝度向上シート内にビーズが拡散されたフィルム層を設け、そして、拡散シートの形成方法と同様にして、透明樹脂(例えば、PC、ポリエチレンテレフタラート(PET))に、通常の拡散ビーズと、熱伝導性の高い、透明又は白色のフィラー(以下、第四のフィラーとも言う。)とを添加した材料を用いて該フィルム層を形成する方法が挙げられる。なお、該フィルム層以外の層については、通常の輝度向上フィルムと同様の層を用いることができる。
第二、第三及び第四のフィラーの材料としては、例えば、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、酸化ベリリウム、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、窒化ケイ素等の絶縁性物質が挙げられる。第二、第三及び第四のフィラーの形状としては、例えば、繊維状、球状等が挙げられるが、熱伝導シート315の平面方向での熱伝導性を向上する観点からは、繊維状であることが好ましく、この場合、第二、第三及び第四のフィラーは、熱伝導シート315の平面方向に配向していることが好ましい。第二、第三及び第四のフィラーの大きさは、0.1μm以上であることが好ましく、該範囲内でできるだけ小さいことが好ましい。第二、第三及び第四のフィラーの大きさの上限に関しては、10μm以下(より好ましくは1μm以下、更に好ましくは0.3μm以下)であることが好ましい。なお、第二、第三及び第四のフィラーの大きさは、繊維状の場合は太さ(直径)を意味する。
熱伝導シート315は、LED312からの熱により熱膨張し得るが、熱膨張率が大きすぎると、熱伝導シート315の光学シートとしての機能が低下するおそれがある。したがって、熱伝導シート315の熱膨張率は、7.0×10−5/K以下であることが好ましい。なお、熱伝導シート315の熱膨張率をこの程度に調整する方法は特に限定されないが、上述の方法により熱伝導シート315を作製すれば、この程度の熱膨張率を達成することができる。
実施形態3に係る液晶表示装置301のその他の構成(例えば、導光板310、発光部311、配線基板313、液晶パネル316、保持部材330、表側外枠331、裏側外枠332)は、実施形態1に係る液晶表示装置1の構成と同様であるため、ここでの詳細な説明は省略する。
実施形態3に係る液晶表示装置301によっても、実施形態1に係る液晶表示装置1と同様の効果が得られる。更に、実施形態3に係る液晶表示装置301においては、熱伝導シート315が光学シートとしても機能するため、通常用いられる光学シートの枚数を削減することができる。また、熱伝導シート315の光学シートとしての機能によっては、別途光学シートを形成する必要がなくなる。その結果、更なるコストの削減を図ることができる。
実施形態4
図8は、実施形態4に係る液晶表示装置における熱の移動を示した断面模式図である。図8に示すように、実施形態4に係る液晶表示装置401においては、熱伝導シート415は、液晶パネル416の背面(表示面の反対側の面)に貼りつけられる。これにより、更に効率よくLED412から発せられた熱を液晶パネル416に伝えることができる。
図8は、実施形態4に係る液晶表示装置における熱の移動を示した断面模式図である。図8に示すように、実施形態4に係る液晶表示装置401においては、熱伝導シート415は、液晶パネル416の背面(表示面の反対側の面)に貼りつけられる。これにより、更に効率よくLED412から発せられた熱を液晶パネル416に伝えることができる。
実施形態4に係る液晶表示装置401においては、図8に示すように、液晶パネル416の表示領域の全域に熱伝導シート415が貼りつけられることが好ましいが、液晶パネル416の中央部が特に低温になりやすいことを考慮し、液晶パネル416の中央部と対向する面にのみ貼りつけられてもよい。
なお、実施形態1に係る液晶表示装置1においては、熱伝導シート15を配線基板13に取り付けた後に、保持部材30に保持された液晶パネル16を取り付けることができる。一方、実施形態4に係る液晶表示装置401は、以下の方法で組み立てることができる。図8に示すように、保持部材430に貫通孔を設け、熱伝導シート415を該貫通孔に通すことによって、熱伝導シート415を液晶パネル416の背面に貼りつけるとともに配線基板413に取りつける。熱伝導シート415は、液晶パネル416に接着層又は粘着層を介して貼りつけられる。
実施形態4に係る液晶表示装置401のその他の構成(例えば、導光板410、発光部411、光学シート414、表側外枠431、裏側外枠432)は、実施形態1に係る液晶表示装置1の構成と同様であるため、ここでの詳細な説明は省略する。
実施形態5
図9は、実施形態5に係る液晶表示装置における熱の移動を示した断面模式図である。実施形態4に係る液晶表示装置401では、熱伝導シート415は、液晶パネル416の背面に貼りつけられていたが、実施形態5に係る液晶表示装置501では、図9に示すように、熱伝導シート415は、液晶パネル416の前面(表示面)に貼りつけられる。これにより、実施形態4に係る液晶表示装置401と同様に、更に効率よくLED512から発せられた熱を液晶パネル516に伝えることができる。また、液晶パネル516に熱を伝えるだけでなく、過剰な熱を効率よく液晶表示装置501外に放出することができる。すなわち、液晶パネル516への加熱と、過剰な熱の排熱との両方を同時に確保することができる。
図9は、実施形態5に係る液晶表示装置における熱の移動を示した断面模式図である。実施形態4に係る液晶表示装置401では、熱伝導シート415は、液晶パネル416の背面に貼りつけられていたが、実施形態5に係る液晶表示装置501では、図9に示すように、熱伝導シート415は、液晶パネル416の前面(表示面)に貼りつけられる。これにより、実施形態4に係る液晶表示装置401と同様に、更に効率よくLED512から発せられた熱を液晶パネル516に伝えることができる。また、液晶パネル516に熱を伝えるだけでなく、過剰な熱を効率よく液晶表示装置501外に放出することができる。すなわち、液晶パネル516への加熱と、過剰な熱の排熱との両方を同時に確保することができる。
実施形態5に係る液晶表示装置501においても、実施形態4に係る液晶表示装置401と同様に、液晶パネル516への熱伝導シート515の貼りつけを行うため、実施形態4で説明した機構的な制約が生じるおそれがある。
更に、実施形態5に係る液晶表示装置501においては、熱伝導シート515を液晶パネル516の前面側に取り付けるためには、液晶パネルの前面から、LED512周辺までの経路を確保する必要がある。そのためには、例えば、保持部材530に貫通孔を設け、熱伝導シート515を貫通孔に通すことが考えられる。また、熱伝導シート515を液晶パネル516の前面に貼りつけるとともに、液晶パネル516の側面、及び、液晶パネル516の背面の一部にまで伸長して貼りつけることで、保持部材530を迂回することも考えられる。更に、熱伝導シート515を液晶パネル516の前面に貼りつけ、保持部材530の外側に熱伝導シート515を伸長する、すなわち、保持部材530と表側外枠531との間に熱伝導シート515の経路を設けてもよい。
実施形態5に係る液晶表示装置501のその他の構成(例えば、導光板510、発光部511、配線基板513、光学シート514、裏側外枠532)は、実施形態1に係る液晶表示装置1の構成と同様であるため、ここでの詳細な説明は省略する。
実施形態6
図10は、実施形態6に係る液晶表示装置の断面模式図である。図10に示すように、実施形態6に係る液晶表示装置601は、2枚の矩形状の熱伝導シート615を備える。熱伝導シート615各々の互いに対向する両端部のうち、一方の端部は、配線基板613に取り付けられ、他方の端部は、光学シート614に取り付けられる。熱伝導シート615は、配線基板613の裏面に取り付けられている。このように、実施形態6の液晶表示装置601は、熱伝導シート615を配線基板613及び光学シート614と接触させ、LED12で発生した熱を熱伝導シート615、光学シート614及び液晶パネル616の順に伝える。
図10は、実施形態6に係る液晶表示装置の断面模式図である。図10に示すように、実施形態6に係る液晶表示装置601は、2枚の矩形状の熱伝導シート615を備える。熱伝導シート615各々の互いに対向する両端部のうち、一方の端部は、配線基板613に取り付けられ、他方の端部は、光学シート614に取り付けられる。熱伝導シート615は、配線基板613の裏面に取り付けられている。このように、実施形態6の液晶表示装置601は、熱伝導シート615を配線基板613及び光学シート614と接触させ、LED12で発生した熱を熱伝導シート615、光学シート614及び液晶パネル616の順に伝える。
熱伝導シート615は、熱伝導性の高い透明又は不透明(好適には不透明)なシートである。熱伝導率シート615が透明な場合、その特性、例えば熱伝導率、透過率等は、実施形態1の熱伝導シート15と同様に設定すればよい。また、透明な場合、熱伝導シート615の材料としては、熱伝導シート15と同じものが挙げられる。不透明な場合は、熱伝導シート615の熱伝導率は、面方向において、300W/m・k(より好ましくは500W/m・k、更に好ましくは1000W/m・k)以上であることが好ましく、熱伝導シート615の熱伝導率の上限については特に限定されず、適宜設定することができる。また、不透明な場合、熱伝導シート615の透過率は、波長555nmの光に対して1%以下(好ましくは0.1%以下、より好ましくは0.01%以下)である。更に、不透明な場合、熱伝導シート615の材料としては、例えば、銅、アルミニウム等の金属、グラファイト等の炭素材料等が挙げられるが、なかでも、熱伝導性の観点からグラファイトが好適である。このように、熱伝導シート615としては、グラファイトシートが好適であり、市販のグラファイトシートを利用することも可能である。また、不透明な場合、熱伝導シート615は、基材(例えば、PC、エポキシ樹脂、シリコーン、又は、それらの混合物)と、基材内に混入され、熱伝導性が高く、白色以外の色であり、不透明なフィラー(以下、第五のフィラーとも言う。)とを含む材料を用いて形成されてもよく、また、このような材料を用いて形成された複数のシートが積層されたものであってもよい。第五のフィラーの材料としては、例えば、グラファイト等の炭素材料が挙げられる。
熱伝導シート615は、液晶パネル616の表示領域と対向せず、その外に配置される。したがって、上述のように、熱伝導シート615の透明性は必須ではない。熱伝導シート615の平面形状は特に限定されず、表示領域の平面形状、発光部611のレイアウト等の設計に応じて適宜設定することができる。
熱伝導シート615は、配線基板613及び光学シート614と接触する。熱伝導シート615を配線基板613及び光学シート614に接触させる方法としては、例えば、熱伝導シート615を配線基板613及び光学シート614に接着材又は粘着材で貼り付ける方法、保持部材で熱伝導シート615を配線基板613及び光学シート614に抑え付ける方法等が挙げられるが、なかでも接着剤で貼りつける方法が好ましい。
図10では、熱伝導シート615の一方の端部は、光学シート614上に、すなわち、光学シート614及び液晶パネル616の間に配されているが、光学シート614の下に、すなわち、光学シート614及び導光板610の間に配されてもよい。
実施形態6に係る液晶表示装置601では、LED612で発生した熱は、配線基板613を介して熱伝導シート615に伝えられ、熱伝導シート615を介して光学シート614に伝えられる。そして、光学シート614により、液晶パネル616の表示領域全体に熱が伝えられ、従来の液晶表示装置では外に放出されていた熱を活用して、液晶パネル616の温度を上昇させる。その結果、液晶の高速応答を可能とすることができる。また、発熱パネル等の液晶を加熱するためだけに用いられる構成を必要としないため、発熱パネル等を用いる液晶表示装置よりも、低消費電力で薄型でかつ、低コストとすることができる。
また、実施形態6に係る液晶表示装置601においては、液晶パネル616の表示領域に重なるように熱伝導シート615を配置する必要がない。したがって、熱伝導シート615を不透明とすることができるため、その材料として、非常に高い熱伝導性の材料を容易に選択でき、その結果、熱伝導シート615の熱伝導性を著しく向上することができる。
実施形態6に係る液晶表示装置601のその他の構成(例えば、導光板610、発光部611、配線基板613、液晶パネル616、光学シート614、保持部材630、表側外枠631、裏側外枠632)は、実施形態1に係る液晶表示装置1の構成と同様であるため、ここでの詳細な説明は省略する。
実施形態7
図11は、実施形態7に係る液晶表示装置の断面模式図である。図11に示すように、実施形態7に係る液晶表示装置701は、LED712から発生した熱を液晶表示装置701外に放出するための放熱板(ヒートスプレッダー)733を備える。放熱板733は、前記周辺部材に相当し、熱伝導シート715を介して、LED712が取り付けられた配線基板713の裏面に取り付けられる。これにより、LED712の発熱量が大きく、排熱性能をより高くする必要がある場合、放熱板733によって余分な熱を液晶表示装置701外に放出しながら、熱伝導シート715により液晶パネル716の加温を行うことができる。なお、放熱板733の取り付け方法としては、例えば、放熱板733を熱伝導シート715に接着材で貼り付ける方法、配線基板713及び放熱板733の間に熱伝導シート715を挟んだ状態で両者をビス止めする方法等が挙げられる。また、図11では、熱伝導シート715は、配線基板713と放熱板733との間に設けられているが、放熱板733が配線基板713の裏面に直接取り付けられ、放熱板733の配線基板713が取り付けられた面と反対側の面に熱伝導シート715が設けられてもよい。
図11は、実施形態7に係る液晶表示装置の断面模式図である。図11に示すように、実施形態7に係る液晶表示装置701は、LED712から発生した熱を液晶表示装置701外に放出するための放熱板(ヒートスプレッダー)733を備える。放熱板733は、前記周辺部材に相当し、熱伝導シート715を介して、LED712が取り付けられた配線基板713の裏面に取り付けられる。これにより、LED712の発熱量が大きく、排熱性能をより高くする必要がある場合、放熱板733によって余分な熱を液晶表示装置701外に放出しながら、熱伝導シート715により液晶パネル716の加温を行うことができる。なお、放熱板733の取り付け方法としては、例えば、放熱板733を熱伝導シート715に接着材で貼り付ける方法、配線基板713及び放熱板733の間に熱伝導シート715を挟んだ状態で両者をビス止めする方法等が挙げられる。また、図11では、熱伝導シート715は、配線基板713と放熱板733との間に設けられているが、放熱板733が配線基板713の裏面に直接取り付けられ、放熱板733の配線基板713が取り付けられた面と反対側の面に熱伝導シート715が設けられてもよい。
放熱板733は、アルミニウム、銅等の熱伝導性の高い金属から形成される。また、放熱板733は、その一端を除いて、大部分が導光板710の後方に回り込んでいる。また、放熱板733は、アルミニウム等の熱伝導性の高い材料から形成された裏側外枠732に接している。
実施形態7に係る液晶表示装置701のその他の構成(例えば、発光部711、光学シート714、液晶パネル716、保持部材730、表側外枠731)は、実施形態1に係る液晶表示装置1の構成と同様であるため、ここでの詳細な説明は省略する。
実施形態7に係る液晶表示装置701によっても、実施形態6に係る液晶表示装置601と同様の効果が得られる。更に、実施形態7に係る液晶表示装置701によれば、LED712から発せられた過剰な熱を効率よく液晶表示装置701外に放出することができる。なお、放熱板733の表面積及び熱伝導率を調整することで、排熱性能と液晶パネル716に供給される熱量とのバランスを調整することが可能である。
以上、実施形態1〜7について説明したが、実施形態1〜7は、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲でさまざまな変更が施されてもよい。また、実施形態1〜7は、適宜組み合わせることが可能である。例えば、実施形態4及び5を組み合わせて、液晶パネルの前面及び背面の両方に熱伝導シートを貼りつけてもよい。これにより、非常に効率よく、液晶パネルにLEDから発せられた熱を伝えることが可能となる。また、実施形態1で説明した各種形態は、他の実施形態にも適宜適用されてもよい。例えば、実施形態2〜7は、図4に示したように、光源として冷陰極管112を備える発光部111を有していてもよい。
1、201、301、401、501、601、701、1001:液晶表示装置
10、210、310、410、510、610、710、1010:導光板
11、111、211、311、411、511、611、711、1011:発光部
12、212、312、412、512、612、712、1012:LED
13、213、313、413、513、613、713、1013:配線基板
14、214、314、414、514、614、714、1014:光学シート
15、215、315、415、515、615、715:熱伝導シート
16、216、316、416、516、616、716、1016:液晶パネル
17:偏光板
18:TFT基板
19:CF基板
20:偏光板
30、230、330、430、530、630、730、1030:保持部材
31、231、331、431、531、631、731、1031:表側外枠
32、232、332、432、532、632、732、1032:裏側外枠
112:冷陰極管
113:反射部材
233、733、1033:放熱板
10、210、310、410、510、610、710、1010:導光板
11、111、211、311、411、511、611、711、1011:発光部
12、212、312、412、512、612、712、1012:LED
13、213、313、413、513、613、713、1013:配線基板
14、214、314、414、514、614、714、1014:光学シート
15、215、315、415、515、615、715:熱伝導シート
16、216、316、416、516、616、716、1016:液晶パネル
17:偏光板
18:TFT基板
19:CF基板
20:偏光板
30、230、330、430、530、630、730、1030:保持部材
31、231、331、431、531、631、731、1031:表側外枠
32、232、332、432、532、632、732、1032:裏側外枠
112:冷陰極管
113:反射部材
233、733、1033:放熱板
Claims (12)
- 液晶パネル、バックライト、及び、透明な熱伝導シートを備え、
前記バックライトは、光源と、光源の前方を除き、光源の少なくとも後方に設けられた部材とを含み、
前記熱伝導シートは、少なくとも表示領域を覆うように前記液晶パネルと対向し、前記部材と接触することを特徴とする液晶表示装置。 - 前記熱伝導シートは、光学シートとして機能することを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。
- 前記光源は、発光ダイオード素子を含み、
前記部材は、基板を含み、
前記発光ダイオード素子は、前記基板に搭載され、
前記熱伝導シートは、前記基板に接触することを特徴とする請求項1又は2記載の液晶表示装置。 - 前記光源は、発光ダイオード素子を含み、
前記部材は、基板及び放熱板を含み、
前記発光ダイオード素子は、前記基板に搭載され、
前記放熱板は、前記基板に取り付けられ、
前記熱伝導シートは、前記基板、及び/又は、前記放熱板に接触することを特徴とする請求項1又は2記載の液晶表示装置。 - 前記熱伝導シートは、前記液晶パネルの背面に対向することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の液晶表示装置。
- 前記熱伝導シートは、前記液晶パネルの前面に対向することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の液晶表示装置。
- 前記熱伝導シートは、前記液晶パネルに貼りつけられることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の液晶表示装置。
- 液晶パネル、及び、バックライトを備え、
前記バックライトは、光源と、熱伝導シートと、少なくとも表示領域を覆うように前記液晶パネルと対向する光学シートと、光源の前方を除き、光源の少なくとも後方に設けられた部材とを含み、
前記熱伝導シートは、前記光学シート、及び、前記部材と接触することを特徴とする液晶表示装置。 - 前記光源は、発光ダイオード素子を含み、
前記部材は、基板を含み、
前記発光ダイオード素子は、前記基板に搭載され、
前記熱伝導シートは、前記基板に接触することを特徴とする請求項8記載の液晶表示装置。 - 前記光源は、発光ダイオード素子を含み、
前記部材は、基板及び放熱板を含み、
前記発光ダイオード素子は、前記基板に搭載され、
前記放熱板は、前記基板に取り付けられ、
前記熱伝導シートは、前記基板、及び/又は、前記放熱板に接触することを特徴とする請求項8記載の液晶表示装置。 - 前記熱伝導シートは、不透明であることを特徴とする請求項8〜10のいずれかに記載の液晶表示装置。
- 前記熱伝導シートは、グラファイトシートを含むことを特徴とする請求項8〜11のいずれかに記載の液晶表示装置。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US10663786B2 (en) | 2018-03-29 | 2020-05-26 | Sharp Kabushiki Kaisha | Liquid crystal display device |
CN111948845A (zh) * | 2020-09-03 | 2020-11-17 | 中航华东光电有限公司 | 提高液晶低温工作性能的架构 |
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2011
- 2011-12-28 JP JP2011289413A patent/JP2013137480A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US10663786B2 (en) | 2018-03-29 | 2020-05-26 | Sharp Kabushiki Kaisha | Liquid crystal display device |
CN111948845A (zh) * | 2020-09-03 | 2020-11-17 | 中航华东光电有限公司 | 提高液晶低温工作性能的架构 |
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