JP2013118725A - 電力託送支援装置 - Google Patents

電力託送支援装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2013118725A
JP2013118725A JP2011263895A JP2011263895A JP2013118725A JP 2013118725 A JP2013118725 A JP 2013118725A JP 2011263895 A JP2011263895 A JP 2011263895A JP 2011263895 A JP2011263895 A JP 2011263895A JP 2013118725 A JP2013118725 A JP 2013118725A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
power
amount
supply
supplier
received
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2011263895A
Other languages
English (en)
Inventor
Akinori Miyamoto
明則 宮本
Yasuki Kubota
泰基 久保田
Yasutsugu Osawa
泰嗣 大澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Osaka Gas Co Ltd
Original Assignee
Osaka Gas Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Osaka Gas Co Ltd filed Critical Osaka Gas Co Ltd
Priority to JP2011263895A priority Critical patent/JP2013118725A/ja
Publication of JP2013118725A publication Critical patent/JP2013118725A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E40/00Technologies for an efficient electrical power generation, transmission or distribution
    • Y02E40/70Smart grids as climate change mitigation technology in the energy generation sector
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y04INFORMATION OR COMMUNICATION TECHNOLOGIES HAVING AN IMPACT ON OTHER TECHNOLOGY AREAS
    • Y04SSYSTEMS INTEGRATING TECHNOLOGIES RELATED TO POWER NETWORK OPERATION, COMMUNICATION OR INFORMATION TECHNOLOGIES FOR IMPROVING THE ELECTRICAL POWER GENERATION, TRANSMISSION, DISTRIBUTION, MANAGEMENT OR USAGE, i.e. SMART GRIDS
    • Y04S10/00Systems supporting electrical power generation, transmission or distribution
    • Y04S10/12Monitoring or controlling equipment for energy generation units, e.g. distributed energy generation [DER] or load-side generation

Landscapes

  • Supply And Distribution Of Alternating Current (AREA)
  • Remote Monitoring And Control Of Power-Distribution Networks (AREA)

Abstract

【課題】同時同量制御が確実に実施される電力託送を支援する電力託送支援装置の提供。
【解決手段】電力供給者10から電力需要者20への電力系統1を介した電力託送を支援する電力託送支援装置30が、規定時間内での電力供給者10による電力系統1への供給電力量を検出可能な供給電力検出手段31と、規定時間内での電力需要者20による電力系統1からの受電電力量を検出可能な受電電力検出手段32と、規定時間内での電力供給者10による供給電力量と電力需要者20による受電電力量とを等しくさせるために、電力供給者10による電力系統1への供給電力及び電力需要者20による電力系統1からの受電電力の両方を調整対象として、規定時間内での電力供給者10による供給電力量の調整及び電力需要者20による受電電力量の調整の少なくとも何れか一方を行なわせる調整支援処理を行なう需給調整支援手段35を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、電力供給者から電力需要者への電力系統を介した電力託送を支援する電力託送支援装置に関する。
特定規模電気事業者等の電力供給者から電力需要者への電力系統を介した電力託送を行なう場合、規定期間(例えば30分間)内の、電力需要者による電力系統からの受電電力量と電力供給者による電力系統への供給電力量とを一致させる同時同量制御が要求されることがある。特許文献1には、そのような同時同量制御を行なうため、電力系統に接続される複数の発電設備のうち、発電電力の調整が可能な発電設備の発電電力を調整して、発電設備から電力系統への総供給電力量と電力需要者による電力系統からの受電電力量との偏差を一定にする装置が記載されている。つまり、特許文献1に記載の装置は、規定時間内での電力供給者による電力系統への供給電力量と電力需要者による電力系統からの受電電力量とを等しくさせるために、電力供給者による電力系統への供給電力を調整対象としている。
特開2009−284723号公報
特定規模電気事業者等の電力供給者が運用する発電設備としては、火力発電所を用いることを想定でき、今後は太陽光発電装置や風力発電装置など再生可能エネルギーを利用した発電設備などを用いることも想定できる。この内、従来からある火力発電所は発電電力の増減調整が比較的容易であるため、上述したような同時同量制御において電力供給者から電力系統への供給電力を調整する場面において有用である。
しかし、電力供給者がどのような種類の発電設備を用いていたとしても、電力需要者による受電電力が急激に変動した場合などには、規定期間内の電力需要者による受電電力量と電力供給者による供給電力量とを一致させることは容易ではない。
他にも、今後は、特定規模電気事業者が運用する複数の発電設備の中で、再生可能エネルギーを利用した発電設備の占める割合が増加することが予想されるが、再生可能エネルギーを利用した発電設備の発電電力は気候等の環境に応じて意図せずに変動する可能性がある。つまり、電力需要者による受電電力が変動するだけでなく、電力供給者による供給電力も意図せずに変動してしまうと、従来のように電力供給者による電力系統への供給電力を調整対象とする手法では、規定期間内の電力需要者による受電電力量と電力供給者による供給電力量とを一致させることは更に容易でなくなる。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、同時同量制御が確実に実施される電力託送を支援する電力託送支援装置を提供する点にある。
上記目的を達成するための本発明に係る電力託送支援装置の特徴構成は、電力供給者から電力需要者への電力系統を介した電力託送を支援する電力託送支援装置であって、
規定時間内での前記電力供給者による前記電力系統への供給電力量を検出可能な供給電力検出手段と、
前記規定時間内での前記電力需要者による前記電力系統からの受電電力量を検出可能な受電電力検出手段と、
前記規定時間内での前記電力供給者による前記供給電力量と前記電力需要者による前記受電電力量とを等しくさせるために、前記電力供給者による前記電力系統への供給電力及び前記電力需要者による前記電力系統からの受電電力の両方を調整対象として、前記規定時間内での前記電力供給者による前記供給電力量の調整及び前記電力需要者による前記受電電力量の調整の少なくとも何れか一方を行なわせる調整支援処理を行なう需給調整支援手段を備える点にある。
上記特徴構成によれば、需給調整支援手段が、電力供給者による電力系統への供給電力及び電力需要者による電力系統からの受電電力の両方を調整対象とすることで、電力供給者による電力系統への供給電力のみを調整対象とする場合に比べて、確実に規定期間内の電力需要者による受電電力量と電力供給者による供給電力量とを一致させることが容易になる。
従って、同時同量制御が確実に実施される電力託送を支援する電力託送支援装置を提供できる。
本発明に係る電力託送支援装置の別の特徴構成は、前記需給調整支援手段は、前記調整支援処理において、
前記供給電力検出手段及び前記受電電力検出手段の検出結果に基づいて、前記規定時間内の所定タイミングまでの前記電力供給者による暫定供給電力量及び前記電力需要者による暫定受電電力量とを比較して、
前記暫定供給電力量の方が前記暫定受電電力量よりも多い場合には、前記電力供給者に対する前記電力系統への供給電力の減少要求の伝達及び前記電力需要者に対する前記電力系統からの受電電力の増大要求の伝達の少なくとも何れか一方を行い、
前記暫定受電電力量の方が前記暫定供給電力量よりも多い場合には、前記電力供給者に対する前記電力系統への供給電力の増大要求の伝達及び前記電力需要者に対する前記電力系統からの受電電力の減少要求の伝達の少なくとも何れか一方を行なう点にある。
上記特徴構成によれば、需給調整支援手段は、規定時間内の所定タイミングまでの電力供給者による暫定供給電力量及び電力需要者による暫定受電電力量とを比較することで、その所定タイミングにおいて、暫定供給電力量の方が暫定受電電力量よりも多いのか、又は、暫定受電電力量の方が暫定供給電力量よりも多いのかを知ることができる。そして、需給調整支援手段は、暫定供給電力量の方が暫定受電電力量よりも多い場合には、電力供給者に対する電力系統への供給電力の減少要求の伝達及び電力需要者に対する電力系統からの受電電力の増大要求の伝達の少なくとも何れか一方を行うことで、所定タイミング以降の電力需要者による受電電力量の増分が電力供給者による供給電力量の増分よりも多くなるようにして、規定期間内の電力需要者による受電電力量と電力供給者による供給電力量とを近づけることができる。同様に、需給調整支援手段は、暫定受電電力量の方が暫定供給電力量よりも多い場合には、電力供給者に対する電力系統への供給電力の増大要求の伝達及び電力需要者に対する電力系統からの受電電力の減少要求の伝達の少なくとも何れか一方を行うことで、所定タイミング以降の電力供給者による供給電力量の増分が電力需要者による受電電力量の増分よりも多くなるようにして、規定期間内の電力需要者による受電電力量と電力供給者による供給電力量とを近づけることができる。
本発明に係る電力託送支援装置の更に別の特徴構成は、
前記電力供給者は、発電電力を前記電力系統に供給可能な発電設備を有し、前記発電設備の発電電力を調整することで前記電力系統への供給電力を調整でき、
前記電力需要者は、電力消費設備と自家発電設備とを有し、前記電力消費設備による消費電力から前記自家発電設備による発電電力を減算して導出される不足電力を前記電力系統からの受電電力で賄い、前記自家発電設備の発電電力を調整することで前記電力系統からの受電電力を調整でき、
前記需給調整支援手段は、前記調整支援処理において、
前記暫定供給電力量の方が前記暫定受電電力量よりも多い場合には、前記規定時間内での前記電力供給者による前記供給電力量と前記電力需要者による前記受電電力量とを等しくするために、前記電力供給者の前記発電設備の発電電力を減少させることで前記電力供給者による前記電力系統への供給電力を減少調整するときのコスト減少量と、前記電力需要者の前記自家発電設備の発電電力を減少させることで前記電力需要者による前記電力系統からの受電電力を増大調整するときのコスト減少量との合計が最大になるように、前記電力供給者による前記供給電力の減少調整値及び前記電力需要者による前記受電電力の増大調整値を決定して、前記供給電力の減少調整値を反映した供給電力の減少要求、及び、前記受電電力の増大調整値を反映した受電電力の増大要求の少なくとも何れか一方を伝達し、
前記暫定受電電力量の方が前記暫定供給電力量よりも多い場合には、前記規定時間内での前記電力供給者による前記供給電力量と前記電力需要者による前記受電電力量とを等しくするために、前記電力供給者の前記発電設備の発電電力を増大させることで前記電力供給者による前記電力系統への供給電力を増大調整するときのコスト増大量と、前記電力需要者の前記自家発電設備の発電電力を増大させることで前記電力需要者による前記電力系統からの受電電力を減少調整するときのコスト増大量との合計が最小になるように、前記電力供給者による前記供給電力の増大調整値及び前記電力需要者による前記受電電力の減少調整値を決定して、前記供給電力の増大調整値を反映した供給電力の増大要求、及び、前記受電電力の減少調整値を反映した受電電力の減少要求の少なくとも何れか一方を伝達する点にある。
上記特徴構成によれば、電力供給者が有する発電設備の発電電力を調整することで電力供給者による電力系統への供給電力を調整でき、且つ、電力需要者が有する自家発電設備の発電電力を調整することで電力需要者による電力系統からの受電電力を調整できる。そして、需給調整支援手段は、規定時間内の所定タイミングまでの暫定供給電力量の方が暫定受電電力量よりも多い場合に、コスト減少量の合計が最大となるように電力供給者による供給電力の減少調整値及び電力需要者による受電電力の増大調整値を決定する。また、需給調整支援手段は、規定時間内の所定タイミングまでの暫定供給電力量の方が暫定受電電力量よりも多い場合に、コスト減少量の合計が最大となるように電力供給者による供給電力の減少調整値及び電力需要者による受電電力の増大調整値を決定する。このように、コストの減少を最大にしつつ又はコストの増大を最小にしつつ、規定期間内の電力需要者による受電電力量と電力供給者による供給電力量とを一致させることができる。
本発明に係る電力託送支援装置の更に別の特徴構成は、前記需給調整支援手段は、前記調整支援処理において少なくとも前記電力需要者による前記受電電力量の調整を行なわせる点にある。
上記特徴構成によれば、少なくとも電力需要者による受電電力量の調整を利用して、規定時間内での電力供給者による供給電力量と電力需要者による受電電力量とを等しくさせる調整支援処理が行なわれるため、この調整支援処理を行なう際に利用される電力供給者による供給電力量を相対的に減少させることができる。
電力託送支援装置及び電力供給者及び電力需要者で構成される電力需給システムの構成を説明する図である。 調整支援処理の手法を説明するグラフである。 調整支援処理の手法を説明するグラフである。 調整支援処理の手法を説明するグラフである。
<第1実施形態>
以下に図面を参照して本発明の電力託送支援装置30について説明する。電力託送支援装置30は、電力供給者10から電力需要者20への電力系統1を介した電力託送を支援するため、特に、同時同量義務のような規定時間内(例えば30分間など)での電力供給者10による電力系統1への供給電力量と電力需要者20による電力系統1からの受電電力量とを等しくさせるための調整支援処理を行う装置である。
図1は、電力託送支援装置30と電力供給者10と電力需要者20とで構成される電力需給システムSの構成を説明する図である。
電力供給者10は、発電電力を電力系統1に供給可能な発電設備11を有する。本実施形態において、電力供給者10は、発電設備11として、電力系統1に接続される2機の発電所11A、11Bと1機の太陽光発電所11Cとを有する。発電所11A、11Bは、例えば火力発電所など発電電力が可変の設備である。発電所11A、11Bの発電電力を調整することで電力供給者10による電力系統1への供給電力を調整できる。また、太陽光発電所11Cは、発電電力を意図的に調整できず、気候に応じて発電電力が変化する設備としている。本実施形態では、これら2機の発電所11A、11Bと1機の太陽光発電所11Cとを一体として電力供給者10の発電設備11とする。
電力需要者20は、電力消費設備21と自家発電設備22とを有する。図1では、電力需要者20が、電力系統1に接続される2機の電力消費設備21A、21B(21)と1機の自家発電設備22とを有する例を記載している。自家発電設備22は、例えばコージェネレーション装置など、発電電力が可変の設備である。また、本実施形態では、自家発電設備22は、電力消費設備21で消費される分の電力を発電でき、電力系統1に電力を供給することはできない。つまり、電力需要者20は、電力消費設備21による消費電力から自家発電設備22による発電電力を減算して導出される不足電力を電力系統1からの受電電力で賄うことになる。そして、自家発電設備22の発電電力を調整することで電力需要者20による電力系統1からの受電電力を調整できる。
電力託送支援装置30は、供給電力検出手段31と、受電電力検出手段32と、需給調整支援手段35とを備える。また、図1に示すように、本実施形態の電力託送支援装置30は、発電電力検出手段33と記憶手段34とを更に備える。この電力託送支援装置30は、一般的なコンピュータによって実現できる。図1は、電力託送支援装置30を実現するコンピュータが、通信回線などを介して電力供給者10及び電力需要者20と通信可能に接続されている形態を示している。
供給電力検出手段31は、規定時間内での電力供給者10による電力系統1への供給電力量を検出可能な装置である。具体的には、供給電力検出手段31は、電力供給者10による電力系統1への供給電力を検出し、規定時間の間その供給電力を積算することで供給電力量を導出できる。また、本実施形態では、供給電力検出手段31が電力供給者10の各発電所11A、11Bから電力系統1への供給電力を各別に検出している。つまり、供給電力検出手段31は電力供給者10の発電所11A、11Bの発電電力を各別に検出する装置とも言える。
受電電力検出手段32は、規定時間内での電力需要者20による電力系統1からの受電電力量を検出可能な装置である。具体的には、受電電力検出手段32は、電力需要者20による電力系統1からの受電電力を検出し、規定時間の間その受電電力を積算することで受電電力量を導出できる。
発電電力検出手段33は、電力需要者20の自家発電設備22の発電電力を検出する装置である。
記憶手段34は、電力供給者10の発電所11A、11B並びに電力需要者20の自家発電設備22の最低発電電力及び最高発電電力及び発電コストに関する情報を記憶している。この発電コストに関する情報は、単位電力を発電するのに要するコストでもよく、或いは、商業的に単位電力を発電する対価として要求するコスト(即ち、売電単価)でもよい。この発電コストに関する情報は、電力供給者10及び電力需要者20から予め提供を受けることで記憶手段34に記憶されている。
需給調整支援手段35は、詳細は後述するが、規定時間内での電力供給者10による電力系統1への供給電力量と電力需要者20による電力系統1からの受電電力量とを等しくさせるために、電力供給者10による電力系統1への供給電力及び電力需要者20による電力系統1からの受電電力の両方を調整対象として、規定時間内での電力供給者10による供給電力量の調整及び電力需要者20による受電電力量の調整の少なくとも何れか一方を行なわせる調整支援処理を行なう。
具体的には、図1に示したような電力需給システムSにおいて規定時間内(例えば30分間など)での電力供給者10による電力系統1への供給電力量と電力需要者20による電力系統1からの受電電力量とを等しくさせる場合、需給調整支援手段35は、先ず、供給電力検出手段31が検出する電力供給者10による供給電力量と、受電電力検出手段32が検出する電力需要者20による受電電力量とを比較する。例えば、供給電力検出手段31及び受電電力検出手段32は、規定時間内の所定タイミングにおいて、電力供給者10及び電力需要者20のそれぞれからその規定時間内の所定タイミングまでの暫定供給電力量及び暫定受電電力量を検出し、需給調整支援手段35は、それら規定時間内の所定タイミングまでの暫定供給電力量及び暫定受電電力量に基づいて、(i)暫定供給電力量の方が暫定受電電力量よりも多いのか、又は、(ii)暫定受電電力量の方が暫定供給電力量よりも多いのか、又は、(iii)暫定受電電力量と暫定供給電力量とが等しいのか、を判定する。
(i)暫定供給電力量の方が暫定受電電力量よりも多い場合は、規定時間が満了するまでの残り時間の間に、電力需要者20による受電電力量を電力供給者10による供給電力量に対して相対的に増大させる調整を行なう必要がある。(ii)暫定受電電力量の方が暫定供給電力量よりも多い場合は、規定時間が満了するまでの残り時間の間に、電力供給者10による供給電力量を電力需要者20による受電電力量に対して相対的に増大させる調整を行なう必要がある。(iii)暫定受電電力量と暫定供給電力量とが等しい場合は、電力供給者10による供給電力量と電力需要者20による受電電力量とを変更調整する必要はない。
上記事例(i)及び事例(ii)の場合、需給調整支援手段35は、規定時間内の所定タイミングでは乖離している暫定供給電力量と暫定受電電力量を規定時間の満了時点で等しくさせる調整のために、どの発電所11A、11B及び自家発電設備22でどのように運転させるのかを決定する。
本実施形態では、需給調整支援手段35は、各発電所11A、11B及び自家発電設備22に関して、発電電力検出手段33及び供給電力検出手段31の検出結果から得られる現在の発電電力と、記憶手段34が記憶している最低発電電力及び最高発電電力に関する情報とから、発電電力をどれだけ増減出来るかを示す調整可能電力値を導出できる。
そして、需給調整支援手段35は、導出した各発電所11A、11B及び自家発電設備22に関する調整可能電力値と、記憶手段34が記憶している各発電所11A、11B及び自家発電設備22の発電コストに関する情報とに基づいて、どの発電所11A、11B及び自家発電設備22の組み合わせに対してどれだけの調整電力値(即ち、増加調整させる電力値又は減少調整させる電力値)を要求するのかを決定する。
具体的には、上記事例(i)のように、規定時間内の所定タイミングまでの暫定供給電力量の方が暫定受電電力量よりも多い場合、発電所11A、11Bの発電電力を減少させることでその所定タイミングの後の供給電力を減少させれば、又は、自家発電設備22の発電電力を減少させることでその所定タイミングの後の受電電力を増大させれば、供給電力量と受電電力量とは近づく。つまり、この場合、各発電所11A、11B及び自家発電設備22での発電電力を減少する方向に調整する必要があるため、各発電所11A、11B及び自家発電設備22での発電に伴うコストは減少する。従って、需給調整支援手段35は、暫定供給電力量の方が暫定受電電力量よりも多い場合には、規定時間内での電力供給者10による供給電力量と電力需要者20による受電電力量とを等しくするために、電力供給者10の発電所11A、11Bの発電電力を減少させることで電力供給者10による電力系統1への供給電力を減少調整するときのコスト減少量と、電力需要者20の自家発電設備22の発電電力を減少させることで電力需要者20による電力系統1からの受電電力を増大調整するときのコスト減少量との合計が最大になるように、各発電所11A、11B及び自家発電設備22に関する調整可能電力値と、記憶手段34が記憶している各発電所11A、11B及び自家発電設備22の発電コストに関する情報とに基づいて、電力供給者10による供給電力の減少調整値及び電力需要者20による受電電力の増大調整値を決定する。以上のようにして、需給調整支援手段35は、電力供給者10による供給電力の減少調整値及び電力需要者20による受電電力の増大調整値を決定して、電力供給者10及び電力需要者20に対して、供給電力の減少調整値を反映した供給電力の減少要求、及び、受電電力の増大調整値を反映した受電電力の増大要求の少なくとも何れか一方を伝達する。
同様に、上記事例(ii)のように、規定時間内の所定タイミングまでの暫定受電電力量の方が暫定供給電力量よりも多い場合、発電所11A、11Bの発電電力を増大させることでその所定タイミングの後の供給電力を増大させれば、又は、自家発電設備22の発電電力を増大させることでその所定タイミングの後の受電電力を減少させれば、供給電力量と受電電力量とは近づく。つまり、この場合、各発電所11A、11B及び自家発電設備22での発電電力を増大する方向に調整する必要があるため、各発電所11A、11B及び自家発電設備22での発電に伴うコストは増大する。従って、需給調整支援手段35は、暫定受電電力量の方が暫定供給電力量よりも多い場合には、規定時間内での電力供給者10による供給電力量と電力需要者20による受電電力量とを等しくするために、電力供給者10の発電所11A、11Bの発電電力を増大させることで電力供給者10による電力系統1への供給電力を増大調整するときのコスト増大量と、電力需要者20の自家発電設備22の発電電力を増大させることで電力需要者20による電力系統1からの受電電力を減少調整するときのコスト増大量との合計が最小になるように、各発電所11A、11B及び自家発電設備22に関する調整可能電力値と、記憶手段34が記憶している各発電所11A、11B及び自家発電設備22の発電コストに関する情報とに基づいて、電力供給者10による供給電力の増大調整値及び電力需要者20による受電電力の減少調整値を決定する。以上のようにして、需給調整支援手段35は、電力供給者10による供給電力の増大調整値及び電力需要者20による受電電力の減少調整値を決定して、電力供給者10及び電力需要者20に対して、供給電力の増大調整値を反映した供給電力の増大要求、及び、受電電力の減少調整値を反映した受電電力の減少要求の少なくとも何れか一方を伝達する。
以下、需給調整支援手段による調整支援処理の具体例を上記事例(i)「暫定供給電力量の方が暫定受電電力量よりも多い場合」に関して説明する。尚、具体例の説明は省略するが、上記事例(ii)「暫定受電電力量の方が暫定供給電力量よりも多い場合」の場合も同様の調整支援処理を行えばよい。
需給調整支援手段35は、上記事例(i)のように暫定供給電力量の方が暫定受電電力量よりも多い場合には、規定時間が満了するまでの残り時間の間に電力需要者20による受電電力量を電力供給者10による供給電力量に対して相対的に増大させるために、(A)電力需要者20による受電電力を調整させるか、又は、(B)電力需要者20による受電電力及び電力供給者10による供給電力の両方を調整させるか、又は、(C)電力供給者10による供給電力を調整させる。
〔(A)電力需要者20による受電電力を調整させる例〕
図2は需給調整支援手段35による調整支援処理の手法を説明するグラフであり、具体的には、需給調整支援手段35が、30分という規定時間の満了時点での電力供給者10による供給電力量と電力需要者20による受電電力量とを等しくさせる調整をどの発電所11A、11B及び自家発電設備22の組み合わせで行わせると発電コストの合計が最も小さくなるのかを判定した結果として、「(A)電力需要者20による受電電力を増大調整させる調整支援処理」を行なった場合の例である。
図2の上図は、30分という規定時間の15分の段階での暫定供給電力量及び暫定受電電力量を例示するグラフである。図2の下図は、30分の規定時間が満了した時点での供給電力量及び受電電力量を例示するグラフである。図2において実線で示すのは実際の電力量であり、破線で示すのは30分という規定時間の15分の段階でのその後の電力量の予測値である。
先ず、需給調整支援手段35は、図2の上図に示した、30分という規定時間の15分の段階で、規定時間の満了時点での電力供給者10による供給電力量と電力需要者20による受電電力量とを等しくさせるための調整を、どの発電所11A、11B及び自家発電設備22の組み合わせで行わせると発電コストの合計が最も小さくなるのかを決定する。図2に示した例では、需給調整支援手段35は、図中に記載するように、「自家発電設備22の発電電力を△△kWだけ減少調整させる」という受電電力の増大要求を決定する。この結果は、上述したように、需給調整支援手段35が、30分という規定時間内での電力供給者10による供給電力量と電力需要者20による受電電力量とを等しくするために、電力供給者10の発電所11A、11Bの発電電力を減少させることで電力供給者10による電力系統1への供給電力を減少調整するときのコスト減少量と、電力需要者20の自家発電設備22の発電電力を減少させることで電力需要者20による電力系統1からの受電電力を増大調整するときのコスト減少量との合計が最大になるように、各発電所11A、11B及び自家発電設備22に関する調整可能電力値と、記憶手段34が記憶している各発電所11A、11B及び自家発電設備22の発電コストに関する情報とに基づいて、電力供給者10による供給電力の減少調整値及び電力需要者20による受電電力の増大調整値を決定した結果として得られたものである。
そして、需給調整支援手段35は、調整を担うことを決定した自家発電設備22に対して、要求する調整値(即ち、「△△kW」だけ減少)を伝達する。
上述したような電力需要者20による受電電力の増大調整が、規定時間の残り15分以後に行われると、図2の下図に示すように、電力需要者20による受電電力量は、電力需要者20の自家発電設備22の発電電力が減少するのに伴って、図2の上図に破線で示した予測量よりも増大する。これに対して、電力供給者10には供給電力の増減要求は伝達されていないため、電力供給者10による供給電力量は図2の上図に破線で示した予測量と同じである。その結果、30分の規定時間が満了した段階での電力需要者20による受電電力量と電力供給者10による供給電力量とは等しくなっている。
〔(B)電力需要者20による受電電力及び電力供給者10による供給電力の両方を調整させる例〕
図3は、需給調整支援手段35が、30分という規定時間の満了時点での電力供給者10による供給電力量と電力需要者20による受電電力量とを等しくさせる調整をどの発電所11A、11B及び自家発電設備22の組み合わせで行わせると発電コストの合計が最も小さくなるのかを判定した結果として、「(B)電力需要者20による受電電力及び電力供給者10による供給電力の両方を調整させる調整支援処理」を行なった場合の例である。
図3の上図は、30分という規定時間の15分の段階での暫定供給電力量及び暫定受電電力量を例示するグラフである。図3の下図は、30分の規定時間が満了した時点での供給電力量及び受電電力量を例示するグラフである。図3において実線で示すのは実際の電力量であり、破線で示すのは30分という規定時間の15分の段階でのその後の電力量の予測値である。
需給調整支援手段35は、図3の上図に示した、30分という規定時間の15分の段階で、規定時間の満了時点での電力供給者10による供給電力量と電力需要者20による受電電力量とを等しくさせるための調整を、どの発電所11A、11B及び自家発電設備22の組み合わせで行わせると発電コストの合計が最も小さくなるのかを決定する。図3に示した例では、需給調整支援手段35は、図中に記載するように、「自家発電設備22の発電電力を□□kWだけ減少調整させる」という受電電力の増大要求、及び、「発電所11Aの発電電力を○○kWだけ減少調整させる」という供給電力の減少要求を決定する。この結果も、上述したように、需給調整支援手段35が、30分という規定時間内での電力供給者10による供給電力量と電力需要者20による受電電力量とを等しくするために、電力供給者10の発電所11A、11Bの発電電力を減少させることで電力供給者10による電力系統1への供給電力を減少調整するときのコスト減少量と、電力需要者20の自家発電設備22の発電電力を減少させることで電力需要者20による電力系統1からの受電電力を増大調整するときのコスト減少量との合計が最大になるように、各発電所11A、11B及び自家発電設備22に関する調整可能電力値と、記憶手段34が記憶している各発電所11A、11B及び自家発電設備22の発電コストに関する情報とに基づいて、電力供給者10による供給電力の減少調整値及び電力需要者20による受電電力の増大調整値を決定した結果として得られたものである。
そして、需給調整支援手段35は、調整を担うことを決定した自家発電設備22に対して、要求する調整値(即ち、「□□kW」だけ減少)を伝達し、及び、調整を担うことを決定した発電所11Aに対して、要求する調整値(即ち、「○○kW」だけ減少)を伝達する。
上述したような電力供給者10による供給電力の減少調整及び電力需要者20による受電電力の増大調整が、規定時間の残り15分以後に行われると、図3の下図に示すように、電力供給者10による供給電力量は、発電所11Aの発電電力が減少するのに伴って、図3の上図に破線で示した予測量よりも減少し、及び、電力需要者20による受電電力量は、電力需要者20の自家発電設備22の発電電力が減少するのに伴って、図3の上図に破線で示した予測量よりも増大する。その結果、30分の規定時間が満了した段階での電力需要者20による受電電力量と電力供給者10による供給電力量とは等しくなっている。
〔(C)電力供給者10による供給電力を調整させる例〕
図4は、需給調整支援手段35が、規定時間の満了時点での電力供給者10による供給電力量と電力需要者20による受電電力量とを等しくさせるための調整をどの発電所11A、11B及び自家発電設備22の組み合わせで行わせると発電コストの合計が最も小さくなるのかを判定した結果として、「(C)電力供給者10による供給電力を調整させる調整支援処理」を行なった場合の例である。
図4の上図は、30分という規定時間の15分の段階での暫定供給電力量及び暫定受電電力量を例示するグラフである。図4の下図は、30分の規定時間が満了した時点での供給電力量及び受電電力量を例示する。図4において実線で示すのは実際の電力量であり、破線で示すのは30分という規定時間の15分の段階でのその後の電力量の予測値である。
需給調整支援手段35は、図4の上図に示した、30分という規定時間の15分の段階で、規定時間の満了時点での電力供給者10による供給電力量と電力需要者20による受電電力量とを等しくさせるための調整を、どの発電所11A、11B及び自家発電設備22の組み合わせで行わせると発電コストの合計が最も小さくなるのかを決定する。図4に示した例では、需給調整支援手段35は、図中に記載するように、「発電所11Aの発電電力を△△kWだけ減少調整させる」という供給電力の減少要求を決定する。この結果も、上述したように、需給調整支援手段35が、30分という規定時間内での電力供給者10による供給電力量と電力需要者20による受電電力量とを等しくするために、電力供給者10の発電所11A、11Bの発電電力を減少させることで電力供給者10による電力系統1への供給電力を減少調整するときのコスト減少量と、電力需要者20の自家発電設備22の発電電力を減少させることで電力需要者20による電力系統1からの受電電力を増大調整するときのコスト減少量との合計が最大になるように、各発電所11A、11B及び自家発電設備22に関する調整可能電力値と、記憶手段34が記憶している各発電所11A、11B及び自家発電設備22の発電コストに関する情報とに基づいて、電力供給者10による供給電力の減少調整値及び電力需要者20による受電電力の増大調整値を決定した結果として得られたものである。
そして、需給調整支援手段35は、調整を担うことを決定した発電所11Aに対して、要求する調整値(即ち、「△△kW」だけ減少)を伝達する。
上述したような電力供給者10による供給電力の減少調整が、規定時間の残り15分以後に行われると、図4の下図に示すように、電力供給者10による供給電力量は、電力供給者10の発電所11Aの発電電力が減少するのに伴って、図4の上図に破線で示した予測量よりも減少する。これに対して、電力需要者20による受電電力量は図4の上図に破線で示した予測量と同じである。その結果、30分の規定時間が満了した段階での電力需要者20による受電電力量と電力供給者10による供給電力量とは等しくなっている。
上述したような電力需要者20に対する受電電力の増大要求及び減少要求は、(a)自家発電設備22が直接制御される遠隔制御情報の形態で通信回線等を介して伝達される場合、(b)自家発電設備22の運用者に対して、自家発電設備22の運転変更を依頼する形態で伝達される通信回線等を介して場合、(c)自家発電設備22の運用者が、自家発電設備22の発電電力を変更するように誘導する情報(例えば、発電電力の変更が金銭的な特典に結びつくような情報など)の形態で通信回線等を介して伝達される場合などがある。
これに対して、電力供給者10に対する供給電力の減少要求及び増大要求は、(a)発電所11A、11Bが直接制御される遠隔制御情報の形態で通信回線等を介して伝達される場合、(b)発電所11A、11Bの運用者に対して発電所11A、11Bの運転変更を依頼する形態で通信回線等を介して伝達される場合などがある。
以上のように、電力供給者10が有する発電設備11の発電電力を調整することで電力供給者10による電力系統1への供給電力を調整でき、且つ、電力需要者20が有する自家発電設備22の発電電力を調整することで電力需要者20による電力系統1からの受電電力を調整できる。そして、需給調整支援手段35が、電力供給者10による電力系統1への供給電力及び電力需要者20による電力系統1からの受電電力の両方を調整対象とすることで、電力供給者10による電力系統1への供給電力のみを調整対象する場合に比べて、確実に規定期間内の電力需要者20による受電電力量と電力供給者10による供給電力量とを一致させることが容易になる。
<第2実施形態>
上記実施形態では、電力需要者20による受電電力量を調整するために自家発電設備22の発電電力を調整する例を説明したが、電力消費設備21の消費電力を調整することで電力需要者20による受電電力量を調整することもできる。この場合、第1実施形態で説明した自家発電設備22の現在の発電電力、最低発電電力、最高発電電力は、電力消費設備21の現在の消費電力、最低消費電力、最高消費電力で置き換えればよい。電力消費設備21の現在の消費電力は、受電電力検出手段32で検出される受電電力から発電電力検出手段33で検出される発電電力を減算することで導出できる。また、第1実施形態で説明した自家発電設備22の発電コストは、電力消費設備21において単位電力を増減調整する対価として要求するコストとすればよい。
<別実施形態>
<1>
上記実施形態では、規定時間内での電力供給者10による電力系統1への供給電力量と電力需要者20による電力系統1からの受電電力量とを等しくさせるための調整支援処理をリアルタイム(実時間)で行なう例を説明したが、例えば前日等の事前段階で各発電所11A、11B及び自家発電設備22の運転計画を作成し、実時間ではその運転計画に従って各発電所11A、11B及び自家発電設備22の運転を開始してもよい。
記憶手段34は、電力需要者20の電力消費設備21に関して、例えば過去の規定時間毎の消費電力量を記憶する。また、記憶手段34は、電力供給者10の各発電所11A、11Bに関して並びに電力需要者20の自家発電設備22に関して、最高発電電力(例えば、定格発電電力)及び最低発電電力、並びに、発電電力に対する発電コストを記憶する。
需給調整支援手段35は、電力需要者20の電力消費設備21に関して、将来の特定の規定時間内での予測消費電力量を、記憶手段34に記憶されている過去の消費電力量に関する情報に基づいて予測する。
需給調整支援手段35は、電力供給者10の発電所11A、11Bに関して並びに電力需要者20の自家発電設備22に関して、将来の上記特定の規定時間内での最高発電電力量(例えば定格発電電力で規定時間だけ発電運転した場合の電力量)を、記憶手段34に記憶されている電力供給者10の発電所11A、11Bの定格発電電力及び電力需要者20の自家発電設備22の定格発電電力に基づいて導出する。また、需給調整支援手段35は、電力供給者10の太陽光発電所11Cに関しては、上記特定の規定時間で予測される気候に応じて、その特定の規定時間内での予測発電電力量を決定する。
以上の結果、需給調整支援手段35は、将来の上記特定の規定時間内での電力供給者10による電力系統1への供給可能電力量(=発電所11A、11Bの最高発電電力量+太陽光発電所11Cの予測発電電力量)を導出でき、それを計画供給電力量とする。同様に、需給調整支援手段35は、将来の上記特定の規定時間内での電力需要者20による電力系統1からの予測受電電力量(=電力消費設備21の予測消費電力量−自家発電設備22の最高発電電力量)を導出でき、それを計画受電電力量とする。尚、電力需要者20から電力系統1への電力の供給、即ち逆潮流を行なわない場合には、「予測受電電力≧0」という制約条件を満たす必要がある。
次に、需給調整支援手段35は、将来の上記特定の規定時間内での、電力供給者10による電力系統1への計画供給電力量と、電力需要者20による電力系統1からの計画受電電力量とを比較し、(i)計画供給電力量の方が計画受電電力量よりも多いのか、又は、(ii)計画受電電力量の方が計画供給電力量よりも多いのか、又は、(iii)計画受電電力量と計画供給電力量とが等しいのか、を判定する。
そして、需給調整支援手段35は、将来の上記特定の規定時間内での、電力供給者10による電力系統1への計画供給電力量と、電力需要者20による電力系統1からの計画受電電力量とが等しくなるように、電力供給者10の発電所11A、11Bの計画発電電力、及び、電力需要者20の自家発電設備22の計画発電電力を必要に応じて調整し、電力供給者10の発電所11A、11Bの計画発電電力、及び、電力需要者20の自家発電設備22の計画発電電力を決定する。このとき、需給調整支援手段35は、電力供給者10の発電所11A、11Bでの発電コスト及び電力需要者20の自家発電設備22での発電コストの合計が最も小さくなるように、電力供給者10の発電所11A、11Bの計画発電電力、及び、電力需要者20の自家発電設備22の計画発電電力を調整する。そして、需給調整支援手段35が、決定した電力供給者10の発電所11A、11Bの計画発電電力を電力供給者10に対して事前に伝達し、及び、決定した電力需要者20の自家発電設備22の計画発電電力を電力需要者20に対して事前に伝達することで、実時間ではその運転計画に従って各発電所11A、11B及び自家発電設備22の運転が行なわれることとなる。
尚、上述したような事前段階での各発電所11A、11B及び自家発電設備22の運転計画の作成を複数回繰り返してもよい。例えば、予測される気候は将来の上記特定の規定時間に近づくほど精度が高くなるため、予測される気候に応じて導出される太陽光発電所11Cの予測発電電力量もその特定の規定時間に近づくほど精度が高くなる。従って、上述したような事前段階での各発電所11A、11B及び自家発電設備22の運転計画の作成を複数回繰り返した上で、その運転計画に従って各発電所11A、11B及び自家発電設備22の運転を行なわせることで、例えば30分という規定時間の15分の段階での暫定供給電力量と暫定受電電力量との偏差を小さくできる。
<2>
上記実施形態では、電力託送支援装置30が、電力供給者10及び電力需要者20とは別に設置された構成の電力需給システムSを例示したが、電力需給システムSの構成は適宜変更可能である。例えば、電力託送支援装置30が電力供給者10と一体に設けられていてもよい。つまり、特定規模電気事業者等の電力供給者10自身が、上述したような調整支援処理を行ってもよい。
また、上記実施形態では、電力供給者10が発電設備11として2機の発電所11A、11Bと1機の太陽光発電所11Cとを有し、電力需要者20が1機の電力消費設備21と1機の自家発電設備22とを有する例を説明したが、電力供給者10が有する発電設備11の構成内容及び電力需要者20が有する電力消費設備21と自家発電設備22との構成内容は適宜変更可能である。
更に、上記実施形態では、電力需給システムSが、一つの電力供給者10と一つの電力需要者20とを有する例を説明したが、電力供給者10及び電力需要者20の数は適宜変更可能である。例えば、電力需給システムSが、一つ又は複数の電力供給者10と一つ又は複数の電力需要者20と電力託送支援装置30とを有し、その電力託送支援装置30が、一つ又は複数の電力供給者10による供給電力と一つ又は複数の電力需要者20による受電電力とを調整してもよい。
<3>
上記実施形態では、記憶手段34が電力供給者10及び電力需要者20から発電コストに関する情報を予め記憶しておき、需給調整支援手段35が、記憶手段34に記憶されているその情報を参照して調整支援処理を行なう例を説明したが、発電コストに関する情報は必要に応じて電力託送支援装置30から電力供給者10及び電力需要者20へ問い合わせを行なって収集するように構成してもよい。
<4>
上記実施形態では、需給調整支援手段35が、30分という規定時間の中の15分の段階で上記調整支援処理を行なう例を説明したが、調整支援処理を行なうタイミング及び回数は適宜変更可能である。
<5>
上記実施形態では、電力需要者20の自家発電設備22が、例えばコージェネレーション装置など、発電電力が可変の設備である場合について例示したが、その他の装置に置き換えることもできる。例えば、自家発電設備22の代わりに蓄電装置を設置し、その蓄電装置の充放電電力を調整することで、上述したような電力需要者20の受電電力の調整を行うこともできる。
<6>
上記実施形態では、規定時間内での電力供給者10による供給電力量と電力需要者20による受電電力量とを等しくさせる調整支援処理を行なうために、電力供給者10(発電所11A、11B)及び電力需要者20(自家発電設備22)に関する調整可能電力値及び発電コストという基準を用いて、どの発電所11A、11B及び自家発電設備22の組み合わせに対してどれだけの調整電力値を要求するのかを決定する例を説明したが、他の基準でどの発電所11A、11B及び自家発電設備22の組み合わせに対してどれだけの調整電力値を要求するのかを決定してもよい。例えば、上記調整支援処理のために、少なくとも電力需要者20による受電電力量の調整が利用されるようにしてもよい。この場合、少なくとも電力需要者20による受電電力量の調整を利用して上記調整支援処理が行なわれるため、この調整支援処理を行なう際に利用される電力供給者10による供給電力量を相対的に減少させることができる。
本発明は、同時同量制御が確実に実施される電力託送を支援する電力託送支援装置に利用できる。
1 電力系統
10 電力供給者
11 発電設備
11A 発電所
11B 発電所
11C 太陽光発電所
20 電力需要者
21 電力消費設備
21A 電力消費設備
21B 電力消費設備
22 自家発電設備
30 電力託送支援装置
31 供給電力検出手段
32 受電電力検出手段
35 需給調整支援手段

Claims (4)

  1. 電力供給者から電力需要者への電力系統を介した電力託送を支援する電力託送支援装置であって、
    規定時間内での前記電力供給者による前記電力系統への供給電力量を検出可能な供給電力検出手段と、
    前記規定時間内での前記電力需要者による前記電力系統からの受電電力量を検出可能な受電電力検出手段と、
    前記規定時間内での前記電力供給者による前記供給電力量と前記電力需要者による前記受電電力量とを等しくさせるために、前記電力供給者による前記電力系統への供給電力及び前記電力需要者による前記電力系統からの受電電力の両方を調整対象として、前記規定時間内での前記電力供給者による前記供給電力量の調整及び前記電力需要者による前記受電電力量の調整の少なくとも何れか一方を行なわせる調整支援処理を行なう需給調整支援手段を備える電力託送支援装置。
  2. 前記需給調整支援手段は、前記調整支援処理において、
    前記供給電力検出手段及び前記受電電力検出手段の検出結果に基づいて、前記規定時間内の所定タイミングまでの前記電力供給者による暫定供給電力量及び前記電力需要者による暫定受電電力量とを比較して、
    前記暫定供給電力量の方が前記暫定受電電力量よりも多い場合には、前記電力供給者に対する前記電力系統への供給電力の減少要求の伝達及び前記電力需要者に対する前記電力系統からの受電電力の増大要求の伝達の少なくとも何れか一方を行い、
    前記暫定受電電力量の方が前記暫定供給電力量よりも多い場合には、前記電力供給者に対する前記電力系統への供給電力の増大要求の伝達及び前記電力需要者に対する前記電力系統からの受電電力の減少要求の伝達の少なくとも何れか一方を行なう請求項1に記載の電力託送支援装置。
  3. 前記電力供給者は、発電電力を前記電力系統に供給可能な発電設備を有し、前記発電設備の発電電力を調整することで前記電力系統への供給電力を調整でき、
    前記電力需要者は、電力消費設備と自家発電設備とを有し、前記電力消費設備による消費電力から前記自家発電設備による発電電力を減算して導出される不足電力を前記電力系統からの受電電力で賄い、前記自家発電設備の発電電力を調整することで前記電力系統からの受電電力を調整でき、
    前記需給調整支援手段は、前記調整支援処理において、
    前記暫定供給電力量の方が前記暫定受電電力量よりも多い場合には、前記規定時間内での前記電力供給者による前記供給電力量と前記電力需要者による前記受電電力量とを等しくするために、前記電力供給者の前記発電設備の発電電力を減少させることで前記電力供給者による前記電力系統への供給電力を減少調整するときのコスト減少量と、前記電力需要者の前記自家発電設備の発電電力を減少させることで前記電力需要者による前記電力系統からの受電電力を増大調整するときのコスト減少量との合計が最大になるように、前記電力供給者による前記供給電力の減少調整値及び前記電力需要者による前記受電電力の増大調整値を決定して、前記供給電力の減少調整値を反映した供給電力の減少要求、及び、前記受電電力の増大調整値を反映した受電電力の増大要求の少なくとも何れか一方を伝達し、
    前記暫定受電電力量の方が前記暫定供給電力量よりも多い場合には、前記規定時間内での前記電力供給者による前記供給電力量と前記電力需要者による前記受電電力量とを等しくするために、前記電力供給者の前記発電設備の発電電力を増大させることで前記電力供給者による前記電力系統への供給電力を増大調整するときのコスト増大量と、前記電力需要者の前記自家発電設備の発電電力を増大させることで前記電力需要者による前記電力系統からの受電電力を減少調整するときのコスト増大量との合計が最小になるように、前記電力供給者による前記供給電力の増大調整値及び前記電力需要者による前記受電電力の減少調整値を決定して、前記供給電力の増大調整値を反映した供給電力の増大要求、及び、前記受電電力の減少調整値を反映した受電電力の減少要求の少なくとも何れか一方を伝達する請求項2に記載の電力託送支援装置。
  4. 前記需給調整支援手段は、前記調整支援処理において少なくとも前記電力需要者による前記受電電力量の調整を行なわせる請求項1に記載の電力託送支援装置。
JP2011263895A 2011-12-01 2011-12-01 電力託送支援装置 Pending JP2013118725A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011263895A JP2013118725A (ja) 2011-12-01 2011-12-01 電力託送支援装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011263895A JP2013118725A (ja) 2011-12-01 2011-12-01 電力託送支援装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2013118725A true JP2013118725A (ja) 2013-06-13

Family

ID=48712898

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011263895A Pending JP2013118725A (ja) 2011-12-01 2011-12-01 電力託送支援装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2013118725A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015064024A1 (ja) * 2013-10-30 2015-05-07 日本電気株式会社 特典情報決定装置および特典情報決定システム
JP2015139322A (ja) * 2014-01-23 2015-07-30 国立大学法人 東京大学 電力ネットワークシステム
JP2016123171A (ja) * 2014-12-24 2016-07-07 中国電力株式会社 電力系統制御装置
JP2018113862A (ja) * 2014-03-27 2018-07-19 京セラ株式会社 電力管理システム、電力管理方法、及び制御装置
JP2021141769A (ja) * 2020-03-06 2021-09-16 日新電機株式会社 電力監視制御装置、電力監視制御方法、および制御プログラム
JP7512916B2 (ja) 2021-01-28 2024-07-09 トヨタ自動車株式会社 電力管理システム、サーバおよび電力需給の調整方法
JP7538269B2 (ja) 2019-11-27 2024-08-21 京セラ株式会社 需要側装置及び発電側装置

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000333369A (ja) * 1999-05-20 2000-11-30 Hitachi Ltd 電力系統需給制御装置
JP2001177990A (ja) * 1999-12-22 2001-06-29 Tohoku Electric Power Co Inc 電力系統制御方法及び装置
JP2002010500A (ja) * 2000-06-15 2002-01-11 Toshiba Eng Co Ltd 電力需要供給制御システム
JP2004312904A (ja) * 2003-04-09 2004-11-04 Toshiba Corp 託送用電力制御装置
JP2006060911A (ja) * 2004-08-19 2006-03-02 Osaka Gas Co Ltd デマンド管理システム
JP2010148244A (ja) * 2008-12-18 2010-07-01 Cosmo Oil Co Ltd 小売電力供給制御方法、そのためのコンピュータプログラム、及び小売電力供給システム

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000333369A (ja) * 1999-05-20 2000-11-30 Hitachi Ltd 電力系統需給制御装置
JP2001177990A (ja) * 1999-12-22 2001-06-29 Tohoku Electric Power Co Inc 電力系統制御方法及び装置
JP2002010500A (ja) * 2000-06-15 2002-01-11 Toshiba Eng Co Ltd 電力需要供給制御システム
JP2004312904A (ja) * 2003-04-09 2004-11-04 Toshiba Corp 託送用電力制御装置
JP2006060911A (ja) * 2004-08-19 2006-03-02 Osaka Gas Co Ltd デマンド管理システム
JP2010148244A (ja) * 2008-12-18 2010-07-01 Cosmo Oil Co Ltd 小売電力供給制御方法、そのためのコンピュータプログラム、及び小売電力供給システム

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015064024A1 (ja) * 2013-10-30 2015-05-07 日本電気株式会社 特典情報決定装置および特典情報決定システム
JPWO2015064024A1 (ja) * 2013-10-30 2017-03-09 日本電気株式会社 特典情報決定装置および特典情報決定システム
JP2015139322A (ja) * 2014-01-23 2015-07-30 国立大学法人 東京大学 電力ネットワークシステム
JP2018113862A (ja) * 2014-03-27 2018-07-19 京セラ株式会社 電力管理システム、電力管理方法、及び制御装置
US10496060B2 (en) 2014-03-27 2019-12-03 Kyocera Corporation Power management system and method for power management
JP2016123171A (ja) * 2014-12-24 2016-07-07 中国電力株式会社 電力系統制御装置
JP7538269B2 (ja) 2019-11-27 2024-08-21 京セラ株式会社 需要側装置及び発電側装置
JP2021141769A (ja) * 2020-03-06 2021-09-16 日新電機株式会社 電力監視制御装置、電力監視制御方法、および制御プログラム
JP7184060B2 (ja) 2020-03-06 2022-12-06 日新電機株式会社 電力監視制御装置、電力監視制御方法、および制御プログラム
JP7512916B2 (ja) 2021-01-28 2024-07-09 トヨタ自動車株式会社 電力管理システム、サーバおよび電力需給の調整方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP3469685B1 (en) Method and apparatus for controlling power flow in a hybrid power system
JP2013118725A (ja) 電力託送支援装置
US10056757B2 (en) Control device, power storage device, battery control system, battery control device, control method, battery control method, and recording medium
US10298056B2 (en) Power control system, power control method, and recording medium
US9438041B2 (en) System and method for energy distribution
EP2518854B1 (en) Electric power supply system
EP3229333A1 (en) Electric power control system, electric power control method, and program
WO2014143908A1 (en) System and method for energy distribution
US20160131688A1 (en) Determining an orientation of a metering device in an energy generation system
US11919417B2 (en) Load management system and method for managing loads in a power distribution grid
WO2016017424A1 (ja) 制御装置、機器制御装置、通知方法および記録媒体
KR102173207B1 (ko) 분산 전원의 스케쥴링 및 실시간 제어를 통한 빌딩 에너지 관리 장치
JP6386064B2 (ja) 電力管理装置、電力管理方法及び電力管理システム
CN108923479A (zh) 配电系统、容量共享系统、服务器、终端、方法及设备
JP2012253851A (ja) ホームエネルギーマネジメントシステム
CN104408663A (zh) 智能电网用户需求响应调度系统及方法
JP2016129486A (ja) 管理システム、制御装置、及び制御方法
WO2016098200A1 (ja) 太陽光発電所の制御システム
EP2503503A1 (en) Systems and methods for generating a utility bill
Dao et al. Optimal parameters of volt‐var functions for photovoltaic smart inverters in distribution networks
JP2015133782A (ja) 電力需給制御装置及び電力需給制御方法
KR101209024B1 (ko) 전력 가격을 이용한 전력 사용량 제어 장치 및 방법
KR20210026373A (ko) Fast dr을 위한 계측 및 제어 시스템
US8666831B2 (en) Power generation leveling system and power generation leveling method
CN111614126B (zh) 控制微电网的方法、功率管理系统以及能量管理系统

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140709

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150205

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150226

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150424

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20151124