JP2013073059A - 撮像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】発光ユニットを手動で使用状態と収納状態の途中で停止させた後に電源をオフしたときに発光ユニットに不要な動きが生じない撮像装置を提供する。
【解決手段】撮像装置のレンズ鏡筒ユニットは、回転駆動によって発光ユニットを収納状態と使用状態との間で移動させる駆動環30を備える。駆動環30は、撮像装置が撮像不能状態から撮像可能状態となるときに発光ユニットを収納状態から使用状態にする第1のカム30aと、手動操作によって発光ユニットを使用状態から収納状態にしたときに係合する第2のカム30bとを有し、第2のカム30bは、撮像可能状態において手動操作により発光ユニットを使用状態と収納状態との間に停止させて撮像装置を撮像可能状態から撮像不能状態としたとき、撮像不能状態から撮像可能状態に移行する間では発光ユニットを収納状態となる方向に移動させるカム面が形成されたリード部を有する。
【選択図】図12

Description

本発明は、発光ユニットを備える撮像装置に関する。
被写体に対して光を照射する発光ユニットを備える撮像装置として、発光ユニットが、電源オフ時等の撮像不能状態では収納状態となり、電源オン時等の撮像可能状態では撮像装置の本体から突出して使用状態(突出状態)となるものが知られている。具体的には、レンズ鏡筒の沈胴位置からの繰り出し動作と沈胴位置への繰り込み動作に連動して、発光ユニットを使用状態と収納状態との間で移動させる撮像装置が知られている(特許文献1参照)。
このような従来の撮像装置では、レンズ鏡筒が繰り出した撮像可能状態では、発光ユニットは常に撮像装置の本体から突出した使用状態となり、レンズ鏡筒が沈胴した撮像不能状態では常に使用不能な収納状態となる。こうして、撮像装置の電源オンと同時に発光ユニットを突出した使用状態とすることには、撮像の機会を逃がしてしまうことがないようにするという利点がある。
特開平07−199295号公報
しかしながら、発光ユニットを発光させない場合でも電源オンと同時に発光ユニットを突出させてしまうと、被写体が人物である場合には、その人物に発光ユニットの発光を予期させてしまう。これが、撮影を避けられたり、不自然な表情が撮影されたりする等の原因となることがある。また、発光ユニットの使用状態と収納状態との間の移動をレンズ鏡筒の沈胴位置と繰り出し位置との移動に連動させると、撮像可能状態では発光ユニットが常に突出してしまい、撮像装置のホールディングを妨げてしまうという問題がある。
そこで、撮像装置を撮像可能状態に保持しながら、使用状態となった発光ユニットを手動で収納状態とすることができる構造とすることが好ましい。また、発光ユニットが収納状態のまま撮像装置の電源をオフすると、発光ユニットの収納状態を保持しながら撮像装置が撮像不能状態になる構成とすることが好ましい。
しかしながら、このような構成にすると、撮像可能状態において発光ユニットを手動で使用状態と収納状態の途中で停止させた後、電源をオフすることにより撮像不能状態にすると、発光ユニットが使用状態の方向に動いた後に収納されてしまう。このような発光ユニットの動作を、ユーザは撮像装置の故障だと誤って判断するおそれがある。
本発明は、発光ユニットを手動で使用状態と収納状態の途中で停止させた後に電源をオフしたときに、発光ユニットに不要な動きが生じない撮像装置を提供することを目的とする。
本発明に係る撮像装置は、撮像装置であって、発光ユニットを有する発光部と、レンズ鏡筒を構成する駆動環であって、前記発光部と係合し、回転駆動によって前記発光ユニットを前記撮像装置の本体の内部に収納した収納状態と前記本体から突出した使用状態との間で移動させる駆動環とを備え、前記駆動環は、前記発光部と係合し、前記撮像装置が撮像不能状態から撮像可能状態となるときに前記発光ユニットを前記使用状態とし、前記撮像装置が撮像可能状態から撮像不能状態となるときに前記発光ユニットを前記収納状態にするリードを有する第1のカムと、前記撮像装置が前記撮像可能状態にあるときに手動操作によって前記発光ユニットを前記使用状態から前記収納状態に移動させると前記発光部が前記第1のカムとの係合を解除して係合し、前記発光部と係合している状態において前記撮像装置を前記撮像可能状態から前記撮像不能状態にすると前記発光部が前記第1のカムと係合する前に前記発光部との係合が解除される第2のカムとを有し、前記発光部は、前記第1のカム又は前記第2のカムと係合し、前記駆動環の回転駆動に連動して、前記発光ユニットを前記使用状態と収納状態との間で移動させる移動部材を有し、前記第2のカムは、前記撮像装置が撮像可能状態にあるときに手動操作によって前記発光ユニットを前記使用状態と前記収納状態との間に停止させ、前記移動部材が前記第1のカム及び前記第2のカムとの係合を解除している状態で前記撮像装置を撮像可能状態から撮像不能状態としたとき、前記撮像装置が撮像不能状態から撮像可能状態に移行する間では前記発光ユニットが前記収納状態となる方向に移動するように、前記移動部材が当接するカム面が形成されたリード部を有することを特徴とする。
本発明によれば、発光ユニットを手動で使用状態と収納状態の途中で停止させた後に電源をオフしたときに発光ユニットに不要な動きが生じないので、ユーザは撮像装置の故障だと誤って判断することがない。
本発明の実施形態に係るデジタルカメラの外観斜視図である。 レンズ鏡筒ユニットの構造を示す分解斜視図である。 レンズ鏡筒ユニットの構造を示す外観斜視図、外観正面図及び断面図である。 発光ユニットの一部を詳細に示す分解斜視図である。 発光ユニットが使用状態にあるときの構造を詳細に示す斜視図である。 発光ユニットが使用状態と収納状態との間で移動するときの発光部(発光ユニット、スライダ)の動作を示す断面図である。 レンズ鏡筒ユニットを構成する駆動環に形成されたストロボカムの概ねの形状を示す図である。 駆動管と発光部の動作の関係を示す斜視図である。 発光ユニットが手動操作される際の発光部の駆動環に対する動作を示す部分断面図である。 収納状態にある発光ユニットを手動操作によって使用状態へ移動させたときの動作を示す断面図である。 レンズ鏡筒ユニットを構成する駆動環に形成されるストロボカムの好ましい形状を詳細に示す図である。 レンズ鏡筒ユニットを構成する駆動環に形成されるストロボカムの更に好ましい形状を詳細に示す図である。
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照して詳細に説明する。ここでは、本発明に係る撮像装置として、所謂、デジタルカメラ(コンパクトタイプ)を取り上げることとする。
<デジタルカメラの4つの状態>
図1は、本発明の実施形態に係るデジタルカメラの外観斜視図であり、デジタルカメラが取り得る4つの状態を示している。図1(a)は撮像不能状態の1つである電源オフ状態を示している。図1(a)に示す状態では、レンズ鏡筒ユニットLは沈胴状態となっており、発光ユニット1は収納状態となっている。図1(b)は撮像可能状態の1つである電源オン状態を示している。図1(b)に示す状態では、レンズ鏡筒ユニットLは繰り出し状態となっており、発光ユニット1は使用状態(突出状態)となっている。図1(a)に示す状態でデジタルカメラの電源がオンされると、デジタルカメラは図1(a)の撮像不能状態から図1(b)の撮像可能状態に移行する。
図1(c)は図1(b)に示す状態で発光ユニット1を手動操作によって使用状態から収納状態に移動させた状態を示している。図1(c)に示す状態では、レンズ鏡筒ユニットLは繰り出し状態となっており、発光ユニット1は収納状態となっている。図1(a)に示す状態で発光ユニット1を手動操作によって収納状態から使用状態に移動させると、図1(d)に示す状態となる。図1(d)に示す状態では、レンズ鏡筒ユニットLは沈胴状態となっており、発光ユニット1は使用状態となっている。
本実施形態に係るデジタルカメラは、手動操作によって図1(b)に示す状態から図1(c)に示す状態にすることができ、図1(c)に示す状態でデジタルカメラの電源をオフすると、発光ユニット1が収納状態のまま図1(a)に示す撮像不能状態へと移行する。また、本実施形態に係るデジタルカメラは、発光ユニット1を手動操作することによって図1(a)に示す状態から図1(d)に示す状態にすることができる。そして、図1(d)に示す状態でデジタルカメラの電源をオンすると、発光ユニット1が使用状態のまま図1(b)に示す撮像可能状態へと移行する。
<レンズ鏡筒ユニットLの構造>
図2は図1に示したレンズ鏡筒ユニットLの分解斜視図である。レンズ鏡筒ユニットLは、1群レンズ、2群レンズ及び不図示の3群レンズを備えている。1群レンズは1群レンズホルダ10に保持され、2群レンズは2群レンズホルダ11に保持されている。
直進案内板12には1群レンズホルダ10を光軸方向へ移動可能に支持する1群案内棒13が形成されている。1群案内棒13は1群レンズホルダ10の内面に形成された光軸方向へ延びる不図示の溝に係合している。直進案内板12には2群レンズホルダ11を光軸方向へ移動可能に支持する2群案内棒15が形成されている。2群案内棒15は、2群レンズホルダ11の外周部に設けられた2群直進穴14に係合し、2群レンズホルダ11が光軸方向で移動可能となるように2群レンズホルダ11を支持する。したがって、直進案内板12に形成された1群案内棒13と2群案内棒15とによって、1群レンズホルダ10及び2群レンズホルダ11は光軸方向での移動を案内される。
直進案内板12のフランジ部の外縁部には複数の突起16が形成されている。複数の突起16が、光軸方向へ伸びるように固定カム環17の内面に設けられた複数の溝18にそれぞれ係合することにより、直進案内板12は光軸方向で移動可能に支持される。
移動カム環19の外周面には、外周面を3等分するようにカムフォロワー20が形成されている。これらのカムフォロワー20が固定カム環17の内面に形成された同形状の3本のカム21にそれぞれカム係合することにより、移動カム環19の回転に伴ってカムフォロワー20はカム21をトレースし、移動カム環19は回転しながら光軸方向に移動する。また、移動カム環19の内周面後端部には係合溝22が形成されており、係合溝22に直進案内板12のフックが係合することによって、直進案内板12は移動カム環19に対して回転可能に係合する。これにより、移動カム環19の光軸方向への移動にともない、直進案内板12も共に光軸方向で移動する。
1群レンズホルダ10の外周面部には、外周面を3等分するように3箇所に1群カムフォロワー24が形成されている。3箇所の1群カムフォロワー24はそれぞれ、移動カム環19の内周面に設けられた同形状の3本の1群カム25にカム係合する。これによって、移動カム環19の回転に伴って、1群カムフォロワー24は1群カム25をトレースする。また、1群レンズホルダ10は光軸方向で移動するように案内されているので、1群レンズホルダ10は、移動カム環19の回転に伴って1群カム25の光軸方向での変位量に合わせて移動する。
2群レンズホルダ11の外周面部には、外周面を3等分するように3箇所に2群カムフォロワー26が形成されている。3箇所の2群カムフォロワー26はそれぞれ、移動カム環19の内周面に設けられた同形状の3本の2群カム27にカム係合する。これによって、移動カム環19の回転に伴って、2群カムフォロワー26は2群カム27をトレースする。また、2群レンズホルダ11は光軸方向で移動するよう案内されているので、2群レンズホルダ11は、移動カム環19の回転に伴って、2群カム27の光軸方向での変位量に合わせて移動する。
移動カム環19の外周面には、外周面を3等分するように3箇所に駆動ピン28が形成されている。3箇所の駆動ピン28はそれぞれ、固定カム環17の内周面から外周面に貫通するカム穴29を貫通し、固定カム環17の外周面から突出する。固定カム環17においてカム21とカム穴29は同形状となっており、移動カム環19の固定カム環17に対する回転繰り出し移動に対して、駆動ピン28はカム穴29をトレースして固定カム環17から突出した状態を保持する。
駆動部材としての駆動環30は、固定カム環17の外周面に嵌合して回転自在に支持される。駆動環30の内周面には光軸方向へ伸びる3本の溝31が内周面を3等分にするように形成されており、3本の溝31に3箇所の駆動ピン28がそれぞれ係合する。これにより、駆動環30の回転が溝31と駆動ピン28を介して移動カム環19へ伝達される。
このように、1群レンズホルダ10、2群レンズホルダ11、直進案内板12、固定カム環17、移動カム環19及び駆動環30は、一体となって相互に連携して動作する。こうして一体となった部品は鏡筒ベース32に組み込まれる。そして、撮像素子を保持する撮像素子ホルダ33が、固定カム環17のフランジ部分を鏡筒ベース32とで挟み込むように固定される。
レンズ鏡筒ユニットLの駆動源44は、電力を動力へと変換する電磁モータである。駆動源44の動力(回転駆動力)は、ギア列45を介して駆動環30の外周面に形成された駆動環ギア46へ伝達される。これにより、駆動源44への通電(電力供給)によって駆動環30を回転駆動させることができる。
鏡筒ベース32は、駆動源44及びギア列45を保持し、移動部材としてのスライダ37を光軸方向で移動可能に保持する。なお、図2では駆動源44による駆動環30の駆動形態を説明するために、駆動源44を駆動環30に隣接させて描画している。スライダ37は、発光ユニット1を収納状態と使用状態との間で移動させる移動部材であり、鏡筒ベース32に保持されたスライダシャフト38に案内されることで、鏡筒ベース32上において光軸方向で移動可能となっている。スライダ37には、スライダ37の内部に進退可能なカムフォロワーとしてのストロボフォロワー39が配置されている。ストロボフォロワー39は、圧縮ばね40によってスライダ37から突出する方向に付勢されている。
駆動環30の外周面には、ストロボフォロワー39と係合可能な第1のストロボカム30a、第2のストロボカム30b及び第3のストロボカム30cが形成されている。ストロボフォロワー39が第1のストロボカム30aと係合する場合には、駆動環30が回転することによって、スライダ37は鏡筒ベース32上を光軸方向で移動する。第2のストロボカム30bと第3のストロボカム30cの機能については後述する。
図3はレンズ鏡筒ユニットLの構造を示しており、図3(a)はレンズ鏡筒ユニットLの外観斜視図であり、図3(b)はレンズ鏡筒ユニットLの外観正面図であり、図3(c)は図3(b)における矢視A−A断面図である。なお、図3(a)〜(c)の各図において、レンズ鏡筒ユニットLは沈胴状態となっている。
図3(a)に示すように、スライダ37にはU字部37aが形成されており、U字部37aは、後述するストロボホルダ408から突出するように形成された突起408bを挟み込む。図3(b)は図3(c)の説明のために描画されている。図3(a),(c)に示すように、スライダ37には、スライダ37がスライダシャフト38に支持された状態で駆動環30の外周面に対して略垂直となる穴部が形成されており、この穴部にストロボフォロワー39と圧縮ばね40が挿入されている。図3(c)に示す状態では、ストロボフォロワー39は第1のストロボカム30aと係合している。
<発光ユニット1の構造>
図4は本実施形態に係るデジタルカメラが備える発光ユニット1の一部を詳細に示す分解斜視図である。先ず、発光ユニット1本体の構成について説明する。発光ユニット1では、キセノン管401がリード線402によってフレキシブル配線基板403と電気的に接続され、フレキシブル配線基板403は発光制御を行うストロボ基板404と電気的に接続されている。
キセノン管401から放射される光は反射笠405によって集光され、キセノン管ゴム406が、キセノン管401の端子部の絶縁を行うと共に、キセノン管401を反射笠405側へ付勢する。キセノン管401と反射笠405から放射される光は、プリズムパネル407によって所望の範囲に照射される。
キセノン管401、反射笠405、キセノン管ゴム406及びプリズムパネル407をストロボホルダ408に配置した後、ストロボカバー2をストロボホルダ408にビスによって固定することで、発光ユニット1は組み立てられる。ストロボホルダ408には、後述する検知スイッチ403aを動作させる突起408aが形成されている。
次に、発光ユニット1を使用状態と収納状態との間で移動させる構造について説明する。発光ユニット1は、ストロボシャフト302によってストロボベース301に対して回動可能に支持される。ストロボホルダ408にはトグルばね409の一端を引っ掛ける軸410が圧入されており、トグルばね409の他端はストロボベース301に備える軸301aに引っ掛けられる。トグルばね409は、ストロボシャフト302を回動中心として、発光ユニット1を使用状態にも収納状態にも付勢する付勢部材として機能する。
フレキシブル配線基板403、ストロボ基板404及びストロボコンデンサ412が取り付け部材411に取り付けられ、ストロボベース301もまたビスによって取り付け部材411に取り付けられる。
フレキシブル配線基板403には、レバー式の検知スイッチ403aが実装されており、発光ユニット1が使用状態にあるか収納位置にあるかを検知する。検知スイッチ403aは、取り付け部材411に形成された穴411aからレバー部分が突出するように配置される。したがって、発光ユニット1が収納状態になると、ストロボホルダ408の突起408aが検知スイッチ403aのレバー部分を押し込む。一方、発光ユニット1が使用状態となると、突起408aが検知スイッチ403aのレバー部分に接触しないため、レバー部分が穴411aから突出する。本実施形態に係るデジタルカメラは、検知スイッチ403aによって発光ユニット1が使用状態であることを検知しているときだけ、発光ユニット1を発光させる制御を行う。
<発光部の駆動形態>
以下の説明において、発光ユニット1とスライダ37とを合わせたものを発光部と呼ぶこととする。図5は発光ユニット1が使用状態にあるときの構造を詳細に示す斜視図である。なお、図5では鏡筒ベース32や取り付け部材411等の図示を省略している。
上述の通り、駆動環30が回転すると、ストロボフォロワー39が第1のストロボカム30aをトレースし、スライダ37が光軸方向で移動する。発光ユニット1はストロボベース301に対して回動可能に支持されているので、ストロボホルダ408から突出形成された突起408bがスライダ37に形成されるU字部37aに入り込む。これにより、スライダ37が光軸方向に移動すると、U字部37aの後述する図6に示す壁37a1又は壁37a2が突起408bを押し込むことにより、発光ユニット1は収納状態と使用状態との間を移動する。
図6は発光ユニット1が使用状態と収納状態との間で移動するときの発光部の動作を示す断面図である。図6(a)は発光ユニット1がデジタルカメラ本体に収納された収納状態を示している。収納状態では突起408bはU字部37aの壁37a1,37a2のいずれとも当接しておらず、発光ユニット1が収納状態となる方向に付勢しているトグルばね409(図6各図に不図示)によって発光ユニット1は収納状態に保持される。
図6(b)は図6(a)に示す状態からスライダ37が矢印Q方向に移動した状態を示している。この状態では、U字部37aの壁37a2が突起408bと当接し、トグルばね409の付勢力に抗して、発光ユニット1を使用状態へ移動させる。図6(b)に示す状態からスライダ37がトグルばね409の付勢力の方向が反転する地点まで発光ユニット1を移動させると、トグルばね409の付勢方向が反転し、発光ユニット1は使用状態の方向に付勢される。
図6(c)は発光ユニット1の使用状態を示している。使用状態では、突起408bはU字部37aの壁37a1,37a2のいずれとも当接しておらず、発光ユニット1が使用状態となる方向に付勢するトグルばね409によって、発光ユニット1は使用状態に保持される。
発光ユニット1を使用状態から収納状態へ移動させる場合には、図6(c)に示す状態からスライダ37を図中左方向(図6(b)の矢印Q方向とは逆の方向)に移動させればよい。このように、本実施形態に係るデジタルカメラでは、スライダ37を光軸方向で移動させることによって、発光ユニット1を収納状態と使用状態との間で移動させることができるようになっている。
<駆動環30に形成されたストロボカム30a〜30cと発光部の動作との関係>
図7は駆動環30に形成されたストロボカム30a〜30cの概ねの形状を示す図である。図7(a)は駆動環30の正面図及び側面図であり、図7(b)は図7(a)の正面図に示した矢視B−Bの断面図である。図7(c)は、駆動環30を展開し、第1のストロボカム30a、第2のストロボカム30b及び第3のストロボカム30cが形成された部分を拡大した平面図である。図8は駆動環30と発光部の動作の関係を示す斜視図である。図8(a)〜(d)に示す発光部の状態はそれぞれ図1(a)〜(d)に示す状態に対応している。
図7(a)〜(c)に示すように、駆動環30には第1のカムとしての第1のストロボカム30a、第2のカムとしての第2のストロボカム30b及び第3のカムとしての第3のストロボカム30cが形成されている。
第1のストロボカム30aは、レンズ鏡筒ユニットLが沈胴状態から繰り出し状態となるときに、発光ユニット1を収納状態から使用状態にするカムである。第1のストロボカム30aは、レンズ鏡筒ユニットLが繰り出し状態から沈胴状態となるときに、発光ユニット1を使用状態から収納状態にするカムでもある。したがって、発光部が図8(a)に示す状態と図8(b)に示す状態との間で変化するとき、スライダ37のストロボフォロワー39は第1のストロボカム30aをトレースする。
第2のストロボカム30bは、レンズ鏡筒ユニットLが繰り出し状態で発光ユニット1が収納状態にあるときに、発光ユニット1を収納状態に保持しながら、レンズ鏡筒ユニットLを繰り出し状態から沈胴状態にすることを可能にするカムである。第2のストロボカム30bは、発光ユニット1を指等で押さえ込んで収納状態に保持したまま、レンズ鏡筒ユニットLを沈胴状態から繰り出し状態にすることを可能にするカムでもある。したがって、発光部が図8(a)に示す状態と図8(c)に示す状態との間で変化するとき、スライダ37のストロボフォロワー39は第2のストロボカム30bをトレースする。
第3のストロボカム30cは、レンズ鏡筒ユニットLが沈胴状態で発光ユニット1が使用状態にあるときに、発光ユニット1を使用状態に保持しながら、レンズ鏡筒ユニットLを沈胴状態から繰り出し状態にすることを可能にするカムである。第3のストロボカム30cは、発光ユニット1を使用状態に保持しながら、レンズ鏡筒ユニットLを繰り出し状態から沈胴状態にすることを可能にするカムでもある。したがって、発光部が図8(b)に示す状態と図8(d)に示す状態との間で変化するとき、スライダ37のストロボフォロワー39は第3のストロボカム30cをトレースする。
図7(b)に示すように、第1のストロボカム30aと第2のストロボカム30bはそれぞれ、側面にテーパー角を有するテーパー面が形成された溝形状を有している。第3のストロボカム30cもまた、断面形状を図示していないが、側面にテーパー角を有するテーパー面が形成された溝形状を有している。
図8(a)に示すようにレンズ鏡筒ユニットLが沈胴状態で、発光ユニット1が収納状態にあるとき、スライダ37のストロボフォロワー39は図7(c)に示すポジション30a1に位置する。図8(b)に示すようにレンズ鏡筒ユニットLが繰り出し状態の1つであるワイド状態で、発光ユニット1が使用状態にあるとき、スライダ37のストロボフォロワー39は図7(c)に示すポジション30a2に位置する。同様に、レンズ鏡筒ユニットLが繰り出し状態の1つであるテレ状態で、発光ユニット1が使用状態にあるとき、スライダ37のストロボフォロワー39は図7(c)に示すポジション30a3に位置する。このように、第1のストロボカム30aは、ポジション30a1とポジション30a2との間で発光ユニット1を収納状態と使用状態との間で移動させ、ポジション30a2とポジション30a3との間ではカムリフトがほぼ0(ゼロ)となるように設定されている。
スライダ37のストロボフォロワー39がポジション30a2に位置しているときに、図8(b)に示すように使用状態にある発光ユニット1を手動操作によりデジタルカメラ本体に押し込むと、図8(c)に示す状態になる。このとき、ストロボフォロワー39は、第1のストロボカム30aとの係合を解除して、図7(c)に示すポジション30b2において第2のストロボカム30bと係合する。ストロボフォロワー39がポジション30a3に位置するときに、使用状態にある発光ユニット1を手動操作によって収納状態とした場合もこれと同様である。すなわち、ストロボフォロワー39は、ポジション30a3での第1のストロボカム30aとの係合を解除して、図7(c)に示されるポジション30b3において第2のストロボカム30bと係合する。
なお、図7(c)に示すポジション30c1、矢印B1,B2,C1,C2については後述する。
<発光ユニット1の手動操作時における発光部の動作>
図9は発光ユニット1が手動操作される際の発光部の駆動環30に対する動作を示す部分断面図である。図9(a)はスライダ37のストロボフォロワー39がポジション30a2に位置している状態を示しており、このとき発光ユニット1は使用状態にある。
図9(a)に示す状態にある発光ユニット1を手動操作によって収納状態にすると、図9(b)に示すようにスライダ37に矢印F1方向の力が作用し、ストロボフォロワー39が圧縮ばね40の付勢力に抗して、矢印P方向に動く。これにより、ストロボフォロワー39がスライダ37の内部に退避し、ストロボフォロワー39の第1のストロボカム30aに対する係合が解除されて、スライダ37は矢印F1方向に移動する。
図9(c)に示すように、第2のストロボカム30bに到達したストロボフォロワー39は、第2のストロボカム30bに入り込む。このとき、圧縮ばね40の付勢力によってストロボフォロワー39の先端が第2のストロボカム30bの斜面(テーパー面)を滑ることによって矢印F1方向の力がスライダ37に作用する。こうして、図9(d)に示されるように、ストロボフォロワー39は第2のストロボカム30bと係合する。
このように、ストロボフォロワー39は駆動環30の外周面に対して略垂直となるスライダ37の穴部において進退するので、駆動環30に形成されたカムとの係合と係合の解除とをストレスなく行うことができる。
ストロボフォロワー39が第2のストロボカム30bと係合しているときに、レンズ鏡筒ユニットLが繰り出し状態から沈胴状態となると、ストロボフォロワー39は図7(c)に示す第2のストロボカム30bの右端までトレースする。そして、ストロボフォロワー39は、第2のストロボカム30bとの係合を解除して、図7(c)の矢印B1方向に進み、第1のストロボカム30aと係合してポジション30a1に到達する。
これとは逆に、ストロボフォロワー39がポジション30a1に位置するとき、発光ユニット1を指等で押さえ込んで収納状態としたまま、レンズ鏡筒ユニットLを沈胴状態からワイド状態にすることができる。この場合、ストロボフォロワー39は、第1のストロボカム30aとの係合を解除して、図7(c)の矢印B2方向に進み、第2のストロボカム30bと係合してポジション30b2に到達する。
前述の通り、図8(a)に示す状態ではストロボフォロワー39はポジション30a1に位置しており、このとき収納状態にある発光ユニット1を手動操作によって使用状態とすると図8(d)に示す状態になる。この場合、ストロボフォロワー39はポジション30a1における第1のストロボカム30aとの係合を解除して、図7(c)に示されるポジション30c1において第3のストロボカム30cと係合する。ストロボフォロワー39がポジション30c1に位置しているときにデジタルカメラの電源をオンすると、レンズ鏡筒ユニットLは沈胴状態からワイド状態になる。このとき、ストロボフォロワー39は、第3のストロボカム30cとの係合を解除して図7(c)の矢印C1方向に進み、第1のストロボカム30aと係合してポジション30a2に到達する。
ストロボフォロワー39がポジション30a2に位置しているときに、発光ユニット1を使用状態に保持したまま、デジタルカメラの電源をオフして、レンズ鏡筒ユニットLをワイド状態から沈胴状態にする。すると、ストロボフォロワー39は、第1のストロボカム30aとの係合を解除して、図7(c)に示す矢印C2方向に進み、第3のストロボカム30cと係合して、ポジション30c1に到達する。
本実施形態では、第1のストロボカム30aと第2のストロボカム30bとの間は連結されておらず、第1のストロボカム30aと第3のストロボカム30cとの間もまた連結されていない。これは、次の理由による。例えば、第1のストロボカム30aと第2のストロボカム30bとの間を連結すると、ストロボフォロワー39をポジション30a1からポジション30a2に移動させようとしても、ポジション30b2に到達する状態となってしまう。すなわち、第1のストロボカム30aをトレースせず、第2のストロボカム30bをトレースしてしまい、発光ユニット1が使用状態にならない。このような事態が生じることを防止するために、本実施形態では、第1のストロボカム30aと第2のストロボカム30bとの間を分離している。同様に、ストロボフォロワー39をポジション30a2からポジション30a1に移動させる際にストロボフォロワー39がポジション30c1に到達しないように、第1のストロボカム30aと第3のストロボカム30cとの間を分離している。
<手動操作による発光部の収納状態から使用状態への移動>
図10は、収納状態にある発光ユニット1を手動操作によって使用状態へ移動させたときの動作を示す断面図である。図10(a)は、図8(a),(c)に示すように発光ユニット1が収納状態になっているときのスライダ37とストロボホルダ408の突起408bとの関係を示している。なお、図8(a)に示す状態であれば、図10(a)においてストロボフォロワー39は第1のストロボカム30aに係合し、図8(c)の状態であれば、図10(a)においてストロボフォロワー39は第2のストロボカム30bに係合する。
図10(a)に示す状態では、突起408bとU字部37aの壁37a1との間に第1のクリアランスK1が形成されており、トグルばね409が発光ユニット1を付勢する方向Sは、発光ユニット1を収納状態に向けて付勢する方向となる。ストロボカバー2に形成された突起2aに指を掛けて矢印R方向に回動させると、発光ユニット1を図10(a)に示す収納状態から使用状態に移動させることができる。発光ユニット1をこのような手動操作によって矢印R方向に回転させると、図10(b)に示されるように第1のクリアランスK1がなくなり、突起408bはU字部37aの壁37a1に当接する。
発光ユニット1が図10(b)に示す状態にあるとき、ストロボカバー2と本体カバー901との間にクリアランスTが形成される。図10(a)の状態から図10(b)の状態までは、発光ユニット1のみが移動し、スライダ37は移動しない。
図10(a)示す状態から図10(b)に示す状態にするまでの間に必要な手動操作力は、トグルばね409が発光ユニット1を収納状態に付勢する付勢力より大きな力であればよい。よって、比較的小さな手動操作力で、発光ユニット1を図10(a)に示す状態から図10(b)に示す状態へと移動させることができる。発光ユニット1を図10(b)に示す状態から更に矢印R方向に回転させると、突起408bがU字部37aの壁37a1を押圧し、スライダ37が矢印F方向に移動する。
図10(c)は、発光ユニット1の回転軸302、トグルばね409が引っ掛けられる軸301a及び軸410が一直線上に並んだ状態を示している。この状態のとき、軸301aと軸410とが最も近づくことになり、トグルばね409の付勢力が最も大きくなる。したがって、発光ユニット1を図10(c)に示す状態から更に矢印R方向に回転させると、トグルばね409が発光ユニット1を付勢する方向Sは発光ユニット1を使用状態に付勢する方向に変わる。
図10(b)に示す状態から図10(c)に示す状態にするまでの間に必要な手動操作力は、トグルばね409が発光ユニット1を収納状態に付勢する付勢力と、スライダ37を移動させる力との合力よりも大きい必要がある。スライダ37を移動させるには、ストロボフォロワー39と第1のストロボカム30a又は第2のストロボカム30bとの係合を解除しなければならない。ストロボフォロワー39と第1のストロボカム30a又は第2のストロボカム30bとの係合を解除するには、ストロボフォロワー39を圧縮ばね40の付勢力に抗してスライダ37の内部に退避させる力が必要となる。
したがって、図10(b)に示す状態から図10(c)に示す状態にするまでの間に必要な手動操作力は、図10(a)に示す状態から図10(b)に示す状態にするまでの間に必要な手動操作力よりも大きくなる。本実施形態では、図10(b)の状態ではストロボカバー2と本体カバー901との間に形成されるクリアランスTに指を掛けることができるため、発光ユニット1に力を掛け易くなっており、これにより必要な手動操作力が得られるようにしている。
なお、前述の通り、図10(a)に示すようにクリアランスTが形成されない状態から図10(b)に示す状態にするまでの間は、ストロボカバー2の突起2aを押し上げなければならないので、必要な操作力を比較的小さくしている。ここで、突起2aの大きさを大きくすれば、突起2aに大きな力を加えて発光ユニット1を押し上げることも可能であるが、デジタルカメラのデザイン上、突起2aを大きくすることは好ましくない。そこで、本実施形態に係るデジタルカメラでは、小さな突起2aであっても発光ユニット1を図10(a)に示す収納状態から図10(b)に示す状態にするための手動操作力が得られるように、第1のクリアランスK1を形成している。
図10(d)は、図8(b),(d)に示すように発光ユニット1が使用状態になっているときのスライダ37とストロボホルダ408の突起408bとの関係を示している。図8(b)に示す状態であれば、図10(d)においてストロボフォロワー39は第1のストロボカム30aに係合し、図8(d)の状態であれば、図10(d)においてストロボフォロワー39は第3のストロボカム30cに係合している。
図10(d)に示す状態では、トグルばね409が発光ユニット1を付勢する方向Sは、発光ユニット1を使用状態に向けて付勢する方向となり、突起408bとU字部37aの壁37a2との間に第2のクリアランスK2が形成されている。また、図10(d)に示す状態になるときに、ストロボフォロワー39が第1のストロボカム30a又は第3のストロボカム30cに係合し始めると、スライダ37が図中の右方向に引き寄せられる。これは、圧縮ばね40によって付勢されたストロボフォロワー39が第1のストロボカム30a又は第3のストロボカム30cに挿入されることによって、スライダ37を移動させているからである。こうして、図10(d)に示す状態では、突起408bとU字部37aの壁37a1との間にもクリアランスが形成されることとなる。
発光ユニット1を手動操作によって図10(d)に示す状態から図10(a)に示す状態に移動させる場合、先ず、第2のクリアランスK2がなくなるまでの間は、トグルばね409の付勢力に抗する力だけで発光ユニット1を押し下げることができる。その後、突起408bがU字部37aの壁37a2に当接してスライダ37を移動させることで、発光ユニット1は図10(a)に示す状態へと移動する。その際、第2のクリアランスK2がなくなって、突起408bがU字部37aの壁37a2に当接する状態が生じる。
図10(a)に示す状態においても、圧縮ばね40によって付勢されたストロボフォロワー39が第1のストロボカム30a又は第2のストロボカム30bに挿入されることで、スライダ37を移動させる。したがって、突起408bとU字部37aの壁37a2との間にクリアランスが形成されることとなる。
以上の説明の通り、本実施形態に係るデジタルカメラによれば、撮像不能状態である電源オフ状態から撮像可能状態である電源オン状態へ変わったときに、原則的に発光ユニット1は収納状態から使用状態となる。そして、電源オン状態で発光ユニット1が使用状態となっているときに手動操作によって発光ユニット1を使用状態から収納状態とすることができ、収納状態にした発光ユニット1を収納状態に保持したままで電源オフ状態とすることもができる。さらに、電源オフ状態で発光ユニット1が収納状態となっているときに手動操作によって発光ユニット1を収納状態から使用状態とすることができ、使用状態にした発光ユニット1を使用状態に保持したままで電源オン状態とすることもできる。
本実施形態に係るデジタルカメラは、従来のデジタルカメラと同様に、レンズ鏡筒ユニットL(駆動環30)の動きに連動させて、発光ユニット1を使用状態と収納状態との間で移動させる。しかし、本実施形態に係るデジタルカメラは、このような動作に限られず、電源オン状態でも電源オフ状態でも、手動操作によって発光ユニット1を使用状態と収納状態との間で移動させることが可能となっている。また、手動操作によって発光ユニット1を移動させた後に、発光ユニット1の状態をそのままに保持しながら、デジタルカメラの電源をオン/オフすることができる。つまり、電源オン状態で発光ユニット1を手動操作によって収納状態として電源オフした場合でも、次に電源をオンすれば、発光ユニット1は収納状態から使用状態となる。同様に、電源オフ状態で発光ユニット1を手動操作によって使用状態として電源をオンにした場合でも、次に電源をオフすれば、発光ユニット1は使用状態から収納状態となる。
本実施形態では、図10(a)に示す第1のクリアランスK1を形成することで、発光ユニット1を手動操作によって収納状態から使用状態に移動させる際に、スライダ37が移動することがない。そのため、小さな力で発光ユニット1を収納状態から図10(b)に示す状態へ移動させることができる。そして、発光ユニット1とスライダ37とが一体となって動き出すときにはクリアランスTが形成されるため、発光ユニット1に大きな力を掛け易くなり、これにより発光ユニット1を容易に使用状態にすることができる。
<図7に示したストロボカムに対する考慮点>
図7を参照して駆動環30に形成される3つのストロボカム(第1のストロボカム30a〜第3のストロボカム30c)の形状と機能を説明し、また、図8を参照して用いて発光部の動作を説明した。また、図9を参照して発光ユニット1が手動操作される際の発光部の動作を説明し、図10を参照して収納状態にある発光ユニット1を手動操作で使用状態にする動作を説明した。ここで、駆動環30に形成される第1のストロボカム30a〜第3のストロボカム30cについて、次の点に留意する必要がある。
例えば、図7(c)において、駆動環30の回転によってストロボフォロワー39がポジション30b2からポジション30a1に移動するとき、発光ユニット1には、一旦、収納状態から使用状態へ移動するような動きが発生する。これは、ストロボフォロワー39と第2のストロボカム30bとの係合が解除されてストロボフォロワー39が駆動環30の外周面に乗り上げてから第1のストロボカム30aとの係合を開始するまでの間のストロボフォロワー39の挙動によるものである。この挙動は、ストロボフォロワー39が第1のストロボカム30aに対して係合を開始する際に、圧縮ばね40の分力が、図7(c)が描画されている紙面に向かって下側(つまり、発光ユニット1が使用状態になる方向)に働くことによる。これは、駆動環30の回転に対する第1のストロボカム30aのリードが比較的立っておらず、第1のストロボカム30aのカム溝側面がテーパー面であることに起因する(図7(b)参照)。
このような発光ユニット1の意図しない開閉によって音や振動等が発生すると、ユーザによっては、デジタルカメラが故障したと間違って判断するおそれがある。そこで、以下に、この問題を解決するための第1のストロボカム30a〜第3のストロボカム30cの変形例(好ましい形状)について説明する。
[駆動環30に形成されるストロボカムの変形例(1)]
図11は、駆動環30に形成されるストロボカム(第1のストロボカム30a,第2のストロボカム30b)の変形例の詳細に示す図である。なお、図11には、説明を簡単にするため第3のストロボカム30cの図示を省略している。但し、第3のストロボカム30cについても、上述の問題が発生する。これは、駆動環30の回転によりストロボフォロワー39がポジション30c1からポジション30a2に移動するとき(図7(c)参照)、発光ユニット1には、一旦、使用状態から収納状態へ移動するような動きが発生するからである。この点も、下記に説明する構成と同様の構成を適用することで解決することができる。
図11を参照した説明では、これまでに説明した構成要素(部品、部位)と同じ構成要素については同じ符号を用い、主に図7(c)を参照して説明したストロボカムとの相違点について説明する。
図11に示すように、第1のストロボカム30aは、光学ユニット1を使用状態から収納状態へ移動させるための領域において、駆動環30の回転方向に対して角度θ1のリードを有する第1のリード部と角度θ2のリードを有する第2のリード部とを有している。角度θ1に対して角度θ2は十分にリードが立っており、角度θ2は限りなく90°に近いことが望ましい。
第2のストロボカム30bには、光学ユニット1を使用状態から収納状態へ移動させるための領域において、光学ユニット1が更にデジタルカメラ本体に押し込まれる方向に移動するように、駆動環30の回転方向に対して角度θ3のリードが形成されている。そして、第2のストロボカム30bのカム溝の中心位置は、第1のストロボカム30aにおけるポジション30a1よりも撮像面側に位置している。このような形態に形成されたストロボカムの機能について、以下に詳細に説明する。
(自動で発光ユニット1を開閉させる場合)
自動(電源のオン/オフ)で発光ユニット1を開閉させる場合における、第1のストロボカム30aとストロボフォロワー39との係合動作について説明する。
デジタルカメラの電源をオンすると駆動環30がα方向に回転し、これにより図11において、ストロボフォロワー39はポジション30a1の位置から移動する。このとき、ストロボフォロワー39は、先ず、第1のリード部にあるカム面30aaに当接してスライダ37と一体的に被写体側に押されながら移動を始める(適宜、図6(b)参照)。カム面30aaは駆動環30の回転方向に対して緩やかな角度θ1を有する面であるため、ストロボフォロワー39はカム面30aaによって徐々に被写体側に動かされる。
そして、図10を参照して説明したように軸301aと軸410との距離が最も近づいた状態を超えると、トグルばね409の付勢方向が切り換わる。これにより、ストロボフォロワー39は、第1のストロボカム30aのカム面30aaから離れてカム面30abに押し付けられる(適宜、図6(c)参照)。
カム面30abはカム面30aaと同様に第1のリード部にあるため、ストロボフォロワー39は、カム面30aaから離れてカム面30abに押し付けられるまでは、トグルばね409の付勢力によって移動する。このときのトグルばね409の付勢力は比較的大きいため、ストロボフォロワー39は、圧縮ばね40によるストロボフォロワー39の先端部と第1のストロボカム30aのカム底との摩擦力に抗して可動する。ストロボフォロワー39は、トグルばね409によるカム面30abへの押し付け力によってカム面30abとの当接を保ちながら、レンズ鏡筒ユニットLのワイド状態に対応するポジション30a2に到達する。
第1のストロボカム30aは、ポジション30a2からポジション30a3の間では、駆動環30の回転方向と平行にカムが切られている。そのため、スライダ37は光軸方向で一定の位置を保ち、例えば図6(c)のように、発光ユニット1は使用状態に保持される。なお、本実施形態では、回転方向と平行に第1のストロボカム30aを形成したが、ズームストロボとして機能させるためにリードを持たせてもよい。
ストロボフォロワー39がポジション30a3に位置している状態でデジタルカメラの電源がオフされた場合、上記と逆のルートを辿る。すなわち、電源がオフされると、駆動環30が図11に示すβ方向に回転し、ストロボフォロワー39はポジション30a3からポジション30a2まで光軸方向において一定の位置を保つ。したがって、発光ユニット1は、例えば図6(c)のように、使用状態のままである。ストロボフォロワー39は、ポジション30a2からは第1のストロボカム30aの角度θ1の第1のリード部のカム面30abに当接し、スライダ37との係合により撮像面側に押されて移動を始める。このとき、スライダ37のU字部37bがストロボホルダ408の突起408bに当接することにより、発光ユニット1は徐々に閉じられていく。
ストロボフォロワー39がカム面30abによって更に撮像面側に動かされると、図10を用いて説明したように軸301aと軸410との距離が最も近づいた状態を超えて、トグルばね409の付勢方向が切り換わる。このときのトグルばね409の付勢力は比較的強いため、ストロボフォロワー39は圧縮ばね40によるストロボフォロワー39の先端部と第1のストロボカム30aのカム底との摩擦力に抗して可動する。
こうして、ストロボフォロワー39は、駆動環30のカム面30aaに押し付けられ、その押し付け力によってカム面30aaとの当接を保ちながらポジション30a4に到達する。このとき、軸301aと軸410とが比較的に離れているので(図10(b)参照)、トグルばね409の付勢力は比較的に弱い。したがって、スライダ37における圧縮ばね40のばね力はトグルばね409よりも十分大きくなっているため、カム面30aaの端部であるポジション30a4からカム面30acの方には移動しない。よって、ストロボフォロワー39は、ストロボフォロワー39とカム底面との摩擦力によって光軸方向における位置を保ちながら、ポジション30a1へ移動する。
(手動で発光ユニット1を使用状態から収納状態に移動させる場合)
発光ユニット1が使用状態にあるときに手動操作によって発光ユニット1を収納状態に切り換えたときの、図11に示す第1のストロボカム30a及び第2のストロボカム30bとストロボフォロワー39との係合動作について説明する。なお、発光ユニット1が使用状態にあるときとは、発光ユニット1がワイド状態とテレ状態の間にあるときであり、ストロボフォロワー39はポジション30a2とポジション30a3との間に位置する。
発光ユニット1を手動操作で収納状態にすると、図9を参照して説明した経緯を経て、ストロボフォロワー39は第2のストロボカム30bと係合した状態となっている。ポジション30b2とポジション30b3の間においては、第2のストロボカム30bは、駆動環30の回転方向に対してリードを持たない平行なカムであるため、発光ユニット1は収納状態を保つ。
ストロボフォロワー39がポジション30b2とポジション30b3の間に位置しているときに、デジタルカメラの電源をオフすると、駆動環30は図11のβ方向に回転する。これにより、ストロボフォロワー39は、ポジション30b2を越えると、カム面30baによってスライダ37と一体的に撮像面側に移動する。このとき、発光ユニット1は収納状態のままである。更に駆動環30がβ方向に回転すると、ストロボフォロワー39はカム面30baの端部に達して、駆動環30の外周面に乗り上げる。
ここで、カム面30baを有する第2のストロボカム30bは、駆動環30の回転に対して角度θ3の第3のリード部を有しているため、第1のストロボカム30aのカム面30acを滑り落ちて、ポジション30a5に移動する。これにより、ストロボフォロワー39は、第2のストロボカム30bから第1のストロボカム30aに乗り移る。第3のリード部の角度は、第1のリード部及び第2のリード部の角度よりも小さくてよい。これは、第3のリード部は、ストロボフォロワー39が第2のストロボカム30bから第1のストロボカム30aに乗り移るときに被写体側に移動してしまうのを防ぐために設けられているからである。
図11の構成の場合にストロボフォロワー39がカム面30acを滑り落ちてポジション30a5に移動する際にストロボフォロワー39に対して光軸方向の被写体側に働く力は、図7(c)の構成の場合に比べて十分に小さい。これは、カム面30acは駆動環30の回転方向に対してリードが十分に立った角度θ2(θ1<<θ2)となっているため、第1のストロボカム30aのカム溝側面にテーパー角が設けられていても、圧縮ばね40の付勢力による分力が小さいからである。したがって、図11に示す構成によれば、図7(c)の構成の場合と異なり、第1のクリアランスK1の存在と相俟って、発光ユニット1が使用状態の方向に開き始めるまでスライダ37を被写体側に動かすには至らない。
さらに駆動環30がβ方向に回転すると、ストロボフォロワー39は第1のストロボカム30aの底面を移動した後にカム面30adに当接する。そして、ストロボフォロワー39は、カム面30adとの当接を保ちながらスライダ37と一体的に被写体側に移動してポジション30a1に達する。
前述の通り、ストロボフォロワー39は、ポジション30a1から駆動環30の回転力を受けてポジション30a2へ移動する場合には、ポジション30a4を経由する。これに対して、ストロボフォロワー39は、ポジション30b2から駆動環30の回転力を受けてポジション30a1へ移動する場合には、ポジション30a5を経由する。これは、ポジション30a1と第2のストロボカム30bの中心線とを光軸方向で距離Lだけずらしているからである。
つまり、図11に示す構成では、ポジション30a1と第2のストロボカム30bの中心線とを光軸方向で距離Lだけずらすことで、駆動環30のα方向回転時とβ方向回転時とで、ストロボフォロワー39の光軸方向における通過位置を変えている。これにより、圧縮ばね40とトグルばね409との付勢力の差を利用して、例えば、ストロボフォロワー39がポジション30a1からポジション30a2へ移動する際にストロボフォロワー39がカム面30acに当接する確率を低くすることができる。
つまり、ストロボフォロワー39を、ポジション30a1からポジション30a2へ移動する際にはカム面30aaに正確に当接させてカム面30aaに沿って移動させることができる。一方、ストロボフォロワー39を、ポジション30b2からポジション30a1へ移動させる際には、第2のストロボカム30bからカム面30acを正確に経由して第1のストロボカム30aに移動させることができる。
(発光ユニット1を強制的に収納状態に保持して電源をオンする場合)
次に、発光ユニット1を指で押える等して強制的に収納状態を保ったままデジタルカメラの電源をオンした場合の、図11に示す第1のストロボカム30a及び第2のストロボカム30bとストロボフォロワー39との係合動作について説明する。
ストロボフォロワー39は、駆動環30のα方向への回転によって、ポジション30a1からポジション30a4を経由してポジション30b2へ移動する。ポジション30a4は、第1のストロボカム30aの緩やかな角度θ1の傾斜を有する第1のリード部のカム面30aaの撮像面側の端に位置する。このとき、発光ユニット1は収納状態に保持されているため、ストロボフォロワー39は、スライダ37と一体的に光軸方向で移動することなく、ポジション30a4からストロボカム30aのカム面30aaを駆け上がる。
こうして、ストロボフォロワー39は、スライダ37と一体的に駆動環30の外周面を経てストロボカム30bの第3のリード部にあるカム面30baを滑り下りてWIDE位置であるポジション30b2に到達する。ストロボフォロワー39が駆動環30の外周面からポジション30b2へ移動する際に、スライダ37は発光ユニット1を収納状態へ移動させる方向に動く。これは、第2のストロボカム30bにおいてカム面30baが形成されている部分は、駆動環30の回転に対して角度θ3でリードが立っている部分にあるからである。
ところで、駆動環30の回転によってストロボフォロワー39がカム面30acに衝突してしまうと、カム面30acの当接衝撃が強過ぎて、デジタルカメラの使用を続けるうちにカム面30acが磨耗してしまう。この磨耗による溝がカム面30acに形成されてしまうと、発光ユニット1を強制的に収納状態にしていない場合に、ストロボフォロワー39が摩耗により形成された溝を通過して第2のストロボカム30bへ移動し、発光ユニット1が使用状態に移動しなくなる。
このような問題を回避する観点から、駆動環30の回転方向となす角度が緩やかな角度θ1のカム面30aaと角度の立った角度θ2のカム面30acとを使い分ける必要がある。そのためにポジション30a1と第2のストロボカム30bの中心線とを光軸方向に距離Lだけずらしている。
上述の通り、本実施形態では、デジタルカメラの使用状態において手動操作で発光ユニット1を収納状態にした後にデジタルカメラの電源をオフする場合に、意図しない発光ユニット1の開閉が起きない機構とした。同様に、発光ユニット1の収納状態において発光ユニットを手動操作で使用状態に切り換えることを可能とする第3のストロボカム30cについて、同様な構成のカム面を設ければよい。
<図11に示したストロボカムに対する考慮点>
図11に示した第1のストロボカム30a及び第2のストロボカム30bでは、例えば、以下の問題が生じる。すなわち、ストロボフォロワー39がポジション30a2とポジション30b2の間にある状態からポジション30a1に駆動環30の回転により移動するとき、発光ユニット1には、収納状態から、一旦、使用状態へ移動するような動きが発生する。これは、ストロボフォロワー39が駆動環30の外周面に乗り上げた状態から第1のストロボカム30aとの係合が開始されるまでのストロボフォロワー39の挙動によるものである。
ストロボフォロワー39が第1のストロボカム30aとの係合を開始する際に、ストロボフォロワー39には圧縮ばね40の分力が図11の紙面に向かって下側(発光ユニット1が使用状態になる方向)に働く。これは、駆動環30の回転に対する第1のストロボカム30aの第1のリード部が比較的立っていないことと、第1のストロボカム30aのカム溝側面にテーパー角が形成されていることに起因する。
このような意図しない発光ユニット1の開閉によって、デジタルカメラが故障したとユーザが間違って判断するおそれがある。そこで、以下に、この問題を解決するための第1のストロボカム30a〜第3のストロボカム30cの変形例(好ましい形状)について説明する。
[駆動環30に形成されるストロボカムの好適な実施形態(2)]
図12は、駆動環30に形成されるストロボカムの更に好ましい形状を詳細に示す図である。なお、図12では、説明を簡単にするために、第3のストロボカム30cの図示を省略し、説明も省略する。但し、第3のストロボカム30cについても上記と同様の問題が発生する。つまり、ストロボフォロワー39がポジション30a1とポジション30c1との間にある状態から駆動環30の回転によりポジション30a2に移動するとき、発光ユニット1には、使用状態から、一旦、収納状態の方向へ移動するような動きが発生する。この点も、下記に説明する構成と同様の構成を適用することで解決することができる。
図12に示すストロボカムの構成と図11のストロボカムの構成とでは、以下の点で異なっている。すなわち、図12に示す第2のストロボカム30bは、沈胴状態からテレ状態までの断面が均一ではなく、沈胴状態からワイド状態の手前までの間に発光ユニット1の収納状態から使用状態の全域を覆うように形成されたカム幅の広いリード部を有している。
駆動環30の外周面と第2のストロボカム30bのワイド位置近辺のカム幅の広いリード部とを結ぶカム面30daは、フォロワー39がカム面30da上にあるとき、スライダ37が光軸方向に移動することを防止する。このような機能を持たせるために、カム面30daは、スライダ37の移動方向とカム面30daの法線ベクトルとが垂直をなすように形成されている。このような形態に形成されたストロボカムの機能について、以下に説明する。
(自動で発光ユニット1を開閉させる場合)
自動で発光ユニット1を開閉させる場合における、ストロボフォロワー39と第1のストロボカム30aとの係合動作について説明する。
デジタルカメラの電源をオンすると駆動環30は図12に示すα方向に回転し、これに伴って、ストロボフォロワー39はポジション30a1からの移動を開始する。ストロボフォロワー39は、第1のリード部にあるカム面30aaに当接し、スライダ37と一体的に被写体側に押されて移動する(適宜、図6(b)参照)。ストロボフォロワー39は、カム面30aaによって徐々に被写体側に動かされ、軸301aと軸410との距離が最も近づいた状態を超えると(適宜、図10参照)、トグルばね409の付勢方向が切り換わる。
これにより、ストロボフォロワー39は第1のストロボカム30aのカム面30aaから離れてカム面30abに押し付けられる(適宜、図6(c)参照)。なお、カム面30abもカム面30aaと同様に第1のリード部にある。ストロボフォロワー39は、カム面30aaから離れてカム面30abに押し付けられるまでは、トグルばね409の付勢力により移動する。このときのトグルばね409の付勢力は比較的大きいため、ストロボフォロワー39は、圧縮ばね40によるストロボフォロワー39の先端部と第1のストロボカム30aのカム底との摩擦力に抗して可動する。
ストロボフォロワー39は、トグルばね409によるカム面30abへの押し付け力によって、カム面30abとの当接を保ちながらポジション30a2に達し、発光ユニット1は使用状態となる。第1のストロボカム30aではポジション30a2からポジション30a3の間は駆動環30の回転方向と平行にカムが切られているため、スライダ37は光軸方向に一定の位置を保ち、発光ユニット1は使用状態に保持される(適宜、図6(c)参照)。なお、ここでも、回転方向と平行に第1のストロボカム30aを形成したが、ズームストロボとして機能させるためにリードを持たせてもよい。
ストロボフォロワー39がポジション30a3に位置しているときにデジタルカメラの電源がオフされた場合、上記と逆のルートを辿る。すなわち、デジタルカメラの電源をオフすると、駆動環30が図12に示すβ方向に回転し、これに伴ってストロボフォロワー39はポジション30a3からポジション30a2まで光軸方向において一定の位置を保つ。そのため、発光ユニット1は使用状態のままである。
ストロボフォロワー39は、ポジション30a2からは第1のストロボカム30aの角度θ1の第1のリード部のカム面30abに当接して、スライダ37との係合により撮像面側に押されながら移動する。このとき、スライダ37のU字部37bがストロボホルダ408の突起408bに当接することで、発光ユニット1は徐々に閉じられていく。
ストロボフォロワー39は、カム面30abによって更に撮像面側に動かされると、図10を参照して説明したように、軸301aと軸410との距離が最も近づいた状態を超え、これによりトグルばね409の付勢方向が切り換わる。このときのトグルばね409の付勢力は比較的強いため、ストロボフォロワー39は圧縮ばね40によるストロボフォロワー39の先端部と第1のストロボカム30aのカム底との摩擦力に抗して可動する。こうして、ストロボフォロワー39は、駆動環30のカム面30aaに押し付けられ、その押し付け力によってカム面30aaとの当接を保ちながらポジション30a4に達する。このとき、軸301aと軸410とが比較的離れているため、トグルばね409の付勢力は比較的弱い。つまり、スライダ37の圧縮ばね40のばね力はトグルばね409よりも十分大きくなっており、そのため、ストロボフォロワー39はカム面30aaの端部であるポジション30a4からカム面30acの方には移動しない。よって、ストロボフォロワー39は、光軸方向での位置をストロボフォロワー39とカム底面との摩擦力によって保ちながら、ポジション30a1まで移動する。
(手動で発光ユニット1を使用状態から収納状態に移動させる場合)
発光ユニット1が使用状態にあるときに、手動操作によって発光ユニット1を収納状態に切り換えたときの第1のストロボカム30a及び第2のストロボカム30bとストロボフォロワー39との係合動作について説明する。
手動で発光ユニット1を使用状態から収納状態にすると、図9を参照して説明した経緯を経て、ストロボフォロワー39は第2のストロボカム30bと係合した状態となる。このとき、ストロボフォロワー39は、第2のストロボカム30bに滑り落ちることで、ユーザに発光ユニット1が収納状態に達したことを通知する。第2のストロボカム30bは、ポジション30b2とポジション30b3の間では、駆動環30の回転方向に対してリードを持たない平行なカムであるため、発光ユニット1は収納状態を保つ。
ストロボフォロワー39がポジション30b2とポジション30b3との間に位置している状態でデジタルカメラの電源をオフすると、駆動環30は図12に示すβ方向に回転する。ストロボフォロワー39がポジション30b2を越えると、スライダ37の圧縮ばね40のばね力により、ストロボフォロワー39は光軸方向での位置を保ちながら第2のストロボカム30bの底面に沿って移動し、ポジション30b4に達する。
更に駆動環30の回転が続くと、ストロボフォロワー39は、カム面30baによってスライダ37と一体的に撮像面側に移動する。このとき、発光ユニット1は収納状態のままである。そして、ストロボフォロワー39は、カム面30baの端部に達した後に駆動環30の外周面に乗り上げ、第1のストロボカム30aのカム面30acを滑り落ちて、第1のストロボカム30aに乗り移り、ポジション30a5に移動する。更に駆動環30が回転すると、ストロボフォロワー39は、第1のストロボカム30aの底面を移動した後にカム面30adに当接し、カム面30adとの当接を保ちながらスライダ37と一体的に被写体側に移動して、ポジション30a1に到達する。
(発光ユニット1を手動で使用状態と収納状態との間で停止させた場合)
発光ユニット1が使用状態にあるとき、手動操作によって発光ユニット1を使用状態と収納状態の間の位置に切り換えたときの第1のストロボカム30a及び第2のストロボカム30bとストロボフォロワー39との係合動作について説明する。
発光ユニット1を手動で使用状態と収納状態の間の位置で停止させると、図9を参照して説明した経緯を経て、ストロボフォロワー39は第1のストロボカム30aと第2のストロボカム30bとの間の駆動環30の外周面に乗り上げた状態となっている。図12に示すポジション30d2とポジション30d3の間では、スライダ37の圧縮ばね40のばね力により、ストロボフォロワー39は光軸方向での位置を保ちながら駆動環30の外周面に沿って移動し、発光ユニット1は手動操作で移動させた状態を保つ。
ストロボフォロワー39がポジション30d2とポジション30d3の間に位置している状態でデジタルカメラの電源をオフすると、駆動環30は図12に示すβ方向に回転し、ストロボフォロワー39は、ポジション30d2を越えるとカム面30daを滑り落ちて、第2のストロボカム30bと係合する。カム面30daはスライダ37の移動方向と法線ベクトルが垂直をなす面で形成されているため、ストロボフォロワー39は光軸方向において一定の位置を保つ。
更に駆動環30の回転が続くと、スライダ37の圧縮ばね40のばね力により、ストロボフォロワー39は光軸方向での位置を保ちながら第2のストロボカム30bの底面に沿って移動しポジション30d4に達する。その後、駆動環30の回転に従って、ストロボフォロワー39は、カム面30baに沿ってスライダ37と一体的にポジション30b4に向かって撮像面側に移動し、徐々に発光ユニット1を収納状態に移動させる。
そして、発光ユニット1が収納状態となった後、ストロボフォロワー39は、カム面30baの端部に達して駆動環30の外周面に乗り上げ、第1のストロボカム30aのカム面30acを滑り落ちてポジション30a5に移動する。こうして、ストロボフォロワー39は、第2のストロボカム30bから第1のストロボカム30aへ乗り移る。更に駆動環30が回転すると、ストロボフォロワー39は、第1のストロボカム30aの底面を移動してカム面30adに当接し、カム面30adとの当接を保ちながらスライダ37と一体的に被写体側に移動してポジション30a1に達する。
(発光ユニット1を強制的に収納状態に保持して電源をオンする場合)
発光ユニット1を指で押える等して強制的に収納状態を保ったままデジタルカメラの電源をオンした場合の、第1のストロボカム30a及び第2のストロボカム30bとストロボフォロワー39との係合動作について説明する。
デジタルカメラの電源をオンすると駆動環30は図12に示すβ方向へ回転し、これに伴って、ストロボフォロワー39はポジション30a1からポジション30a4を経由してポジション30b2へ移動する。より詳しくは、ポジション30a4は第1のストロボカム30aの緩やかな角度θ1の傾斜を有する第1のリード部のカム面30aaの端に位置しており、発光ユニット1は指等で収納状態に保持されている。そのため、ストロボフォロワー39は、スライダ37と一体的に光軸方向で移動することなく、そのまま位置で第1のストロボカム30aのカム面30aaを上る。その後、ストロボフォロワー39は、スライダ37と一体的に、駆動環30の外周面を経て第2のストロボカム30bの第3のリード部にあるカム面30baを滑り下りてポジション30b4に到達し、更にポジション30b2に達する。
このようにして、ストロボフォロワー39が駆動環30の外周面からポジション30b2へ移動する際、スライダ37は発光ユニット1をデジタルカメラ本体に押し込む方向に動く。以上の説明の通り、本実施形態によれば、デジタルカメラの使用状態において手動で発光ユニット1を移動した後にデジタルカメラの電源をオフした場合にも、意図しない発光ユニット1の開閉が起こらない。
なお、発光ユニット1が収納状態にあるときに発光ユニット1を手動で使用状態に移動させることを可能とする第3のストロボカム30cがある場合も、同じ効果を得るために、これと同様の構成のカム面を設けることが好ましい。
<他の実施形態>
以上、本発明をその好適な実施形態に基づいて詳述してきたが、本発明はこれら特定の実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の様々な形態も本発明に含まれる。さらに、上述した各実施形態は本発明の一実施形態を示すものにすぎず、各実施形態を適宜組み合わせることも可能である。
1 発光ユニット
30 駆動環
30a 第1のストロボカム
30b 第2のストロボカム
30c 第3のストロボカム
37 スライダ
39 ストロボフォロワー
44 駆動源
L レンズ鏡筒ユニット

Claims (3)

  1. 撮像装置であって、
    発光ユニットを有する発光部と、
    レンズ鏡筒を構成する駆動環であって、前記発光部と係合し、回転駆動によって前記発光ユニットを前記撮像装置の本体の内部に収納した収納状態と前記本体から突出した使用状態との間で移動させる駆動環とを備え、
    前記駆動環は、
    前記発光部と係合し、前記撮像装置が撮像不能状態から撮像可能状態となるときに前記発光ユニットを前記使用状態とし、前記撮像装置が撮像可能状態から撮像不能状態となるときに前記発光ユニットを前記収納状態にするリードを有する第1のカムと、
    前記撮像装置が前記撮像可能状態にあるときに手動操作によって前記発光ユニットを前記使用状態から前記収納状態に移動させると前記発光部が前記第1のカムとの係合を解除して係合し、前記発光部と係合している状態において前記撮像装置を前記撮像可能状態から前記撮像不能状態にすると前記発光部が前記第1のカムと係合する前に前記発光部との係合が解除される第2のカムとを有し、
    前記発光部は、
    前記第1のカム又は前記第2のカムと係合し、前記駆動環の回転駆動に連動して、前記発光ユニットを前記使用状態と収納状態との間で移動させる移動部材を有し、
    前記第2のカムは、前記撮像装置が撮像可能状態にあるときに手動操作によって前記発光ユニットを前記使用状態と前記収納状態との間に停止させ、前記移動部材が前記第1のカム及び前記第2のカムとの係合を解除している状態で前記撮像装置を撮像可能状態から撮像不能状態としたとき、前記撮像装置が撮像不能状態から撮像可能状態に移行する間では前記発光ユニットが前記収納状態となる方向に移動するように、前記移動部材が当接するカム面が形成されたリード部を有することを特徴とする撮像装置。
  2. 前記撮像装置が撮像可能状態にあるときに手動操作によって前記発光ユニットを前記使用状態と前記収納状態との間で移動させた際に、前記移動部材は、前記発光ユニットが前記使用状態になったときだけ前記第1のカムと係合し、前記発光ユニットが前記収納状態になったときだけ前記第2のカムと係合することを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
  3. 前記第2のカムは、前記撮像装置が撮像可能状態にあるときに手動操作によって前記発光ユニットを前記使用状態から前記収納状態との間に停止させ、前記移動部材が前記第1のカム及び前記第2のカムとの係合を解除している状態で前記撮像装置を撮像可能状態から撮像不能状態としたとき、前記移動部材が前記リード部の前記カム面に当接するまでに前記発光ユニットが前記使用状態へ移動しないように設けられた別のカム面を有し、
    前記別のカム面は、前記移動部材の移動方向と前記別のカム面の法線ベクトルとが垂直をなす面で形成されているとことを特徴とする請求項1又は2記載の撮像装置。
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