JP2013056954A - 硬化性組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】
本発明は、硬化後に優れた物性、とりわけ優れた伸び率およびモジュラスを有し、かつ、該物性に悪影響を与えることなく、最適な硬化速度に調節することができる硬化性組成物であって、シーリング材として有用な硬化性組成物を提供することを課題とする。
【解決手段】
加水分解性シリル基含有ポリマーとして、2個のメトキシ基が結合したシリル基を分子末端に有するポリマー(1)、および2個のエトキシ基が結合したシリル基を分子末端に有するポリマー(2)を含み、該ポリマー(1)と(2)の重量比が90:10〜10:90である硬化性組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は硬化性組成物、詳しくは、優れた物性を示し、該物性に悪影響を与えることなく硬化速度を調節することができる、シーリング材として有用な硬化性組成物に関する。
従来、シーリング材として、アルコキシシリル基を有し、主鎖がポリエーテル構造である加水分解性シリル基含有ポリマーを含む硬化性組成物が多用されている(特許文献1)。上記硬化性組成物中の加水分解性シリル基含有ポリマーの硬化速度は、施工の際の周囲温度により変化するが、該周囲温度は季節によって変化する。従って、通常、加水分解性シリル基含有ポリマーは、末端アルコキシ基の数や硬化触媒の量を変化させることにより、季節毎に適当な硬化速度へ調節される。しかしながら、アルコキシ基の数や硬化触媒の量の調節により樹脂の物性が変化し、シーリング材としての物性を十分に確保することができなかった。
特開2005−272540号公報
本発明は、硬化後に優れた物性、とりわけ優れた伸び率およびモジュラスを有し、かつ、該物性に悪影響を与えることなく、最適な硬化速度に調節することができる硬化性組成物であって、シーリング材として有用な硬化性組成物を提供することを課題とする。
本発明者らは、加水分解性シリル基含有ポリマーとして、2個のメトキシ基が結合したシリル基を分子末端に有するポリマー(1)、および2個のエトキシ基が結合したシリル基を分子末端に有するポリマー(2)を含み、該ポリマー(1)と(2)の重量比が90:10〜10:90である、硬化性組成物によって上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明には、以下の好適な実施態様が含まれる。
[1](1)2個のメトキシ基が結合したケイ素原子を含有する基を、分子末端に有するポリマー、および
(2)2個のエトキシ基が結合したケイ素原子を含有する基を、分子末端に有するポリマー
を含み、前記ポリマー(1)と(2)の重量比が、90:10〜10:90である、硬化性組成物。
[2]2個のメトキシ基が結合したケイ素原子を含有する基は、メチルジメトキシシラン基である、[1]に記載の硬化性組成物。
[3]2個のエトキシ基が結合したケイ素原子を含有する基は、メチルジエトキシシラン基である、[1]または[2]に記載の硬化性組成物。
[4]ポリマー(1)および/または(2)の主鎖構造は、ポリオキシアルキレン構造である、[1]〜[3]のいずれかに記載の硬化性組成物。
[5]ポリマー(1)および/または(2)は、800〜30000の数平均分子量(Mn)を有する、[1]〜[4]のいずかに記載の硬化性組成物。
[6]ポリマー(1)と(2)の重量比は、80:20〜20:80である、[1]〜[5]のいずれかに記載の硬化性組成物。
[7]ポリマー(1)および/または(2)を、硬化性組成物の全重量を基準として10重量%〜40重量%含む、[1]〜[6]のいずれかに記載の硬化性組成物。
[8]硬化触媒をさらに含んでなる、[1]〜[7]のいずれかに記載の硬化性組成物。
[9]硬化触媒は、ジブチル錫ジラウレートである、[8]に記載の硬化性組成物。
本発明の硬化性組成物は、2個のメトキシ基が結合したシリル基を分子末端に有するポリマーおよび2個のエトキシ基が結合したシリル基を分子末端に有するポリマーの重量比を調節することにより、硬化後の物性に悪影響を与えることがなく、最適な硬化速度に調節することができる。
以下、本発明の実施の形態を説明する。
本発明の硬化性組成物は、加水分解性シリル基含有ポリマー(1)および(2)を含んでなる。
本発明に用いる加水分解性シリル基含有ポリマー(1)は、加水分解性シリル基として、2個のメトキシ基が結合したケイ素原子を含有する基を分子末端に有する。
本発明に用いる加水分解性シリル基含有ポリマー(2)は、加水分解性シリル基として、2個のエトキシ基が結合したケイ素原子を含有する基を分子末端に有する。
本発明では、加水分解性シリル基とは、ケイ素原子に結合したアルコキシル基を有し、硬化触媒によって触媒される反応によりシロキサン結合を形成することにより架橋し得る基である。
上記2個のメトキシ基が結合したケイ素原子を含有する基としては、硬化性組成物の硬化速度および物性の観点から、C1〜5アルキルジメトキシシリル基等が挙げられ、好ましくは、メチルジメトキシシリル基である。
上記2個のエトキシ基が結合したケイ素原子を含有する基としては、硬化性組成物の貯蔵安定性および物性の観点から、C1〜5アルキルジエトキシシリル基等が挙げられ、好ましくは、メチルジエトキシシリル基である。
本発明に用いる加水分解性シリル基含有ポリマーは、1分子あたり平均0.5〜3.0個、好ましくは平均1.0〜2.5個、さらに好ましくは平均1.5〜2.5個の加水分解性シリル基を分子末端に有し得る。1分子あたりに含まれる加水分解性シリル基の数が、0.5個未満であると十分な硬化性が得られない。また、3.0個を越える場合には、硬化後の硬化物の伸びが小さくなる虞がある。
本発明に用いる加水分解性シリル基含有ポリマーとしては、ポリエーテル系ポリマー、アクリレート系ポリマーおよびイソブチレン系ポリマーが挙げられる。
ポリエーテル系ポリマーの主鎖構造としては、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシブチレン、ポリオキシテトラメチレン、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンコポリマー、ポリオキシプロピレン−ポリオキシブチレンコポリマーが挙げられ、これらの中でも、ポリオキシプロピレンが物性、伸び、硬化性の観点から好ましい。
本発明に用いるポリエーテル系ポリマーは、例えば以下の方法により得られる。
ポリエーテルポリオールの末端水酸基をアリル化する。次いで、アリル基を、ジメトキシ構造及びジエトキシ構造を有するシリル化剤を用いてシリル化することにより、上記ポリエーテル系ポリマーを得る。
もしくは、ポリエーテルポリオールとイソシアネートとを反応させることにより、ウレタンプレポリマーを得る。次いで、該ウレタンプレポリマーと、ジメトキシ構造及びジエトキシ構造を有するシランカップリング剤とを反応させ、上記ポリエーテル系ポリマーを得る。
アクリル系ポリマーとは、主鎖骨格が少なくとも(メタ)アクリル酸エステル単位[要すれば、(メタ)アクリル酸エステル単位以外に、(メタ)アクリル酸エステルと共重合しうる単量体(例えば炭素数4〜12のオレフィン、ビニルエーテル、芳香族ビニル化合物、ビニルシラン類、アリルシラン類など)の単位が含まれていてもよい]で構成されるポリマーのことであり、例えば、以下のものが挙げられる。
(i)特公平3−80829号公報に開示の、(a)アクリル酸アルキルエステル(アルキル炭素数は好適には2〜4)(例えばエチルアクリレート、プロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、アミルアクリレート、ヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、n−オクチルアクリレート等)と、(b)ビニルアルコキシシラン(例えばビニルメチルジメトキシシラン等)および(メタ)アクリロキシアルコキシシラン(例えばγ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン等)の群から選ばれる1種または2種以上の混合物とを、連鎖移動剤として(c)メルカプトアルコキシラン(例えばγ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン等)の存在下で、ラジカル共重合[通常、α,α’−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、α,α’−アゾビスイソバレロニトリル、過酸化ベンゾイル、メチルエチルケトンパーオキシドなど重合開始剤を用いて公知の塊状重合、溶液重合などの手法、またはレドックス触媒、例えば遷移金属塩、アミン等と過酸化物系開始剤を組合せたレドックス重合法により]させることによって製造されるアクリル系ポリマー(通常、数平均分子量(Mn)3000〜100000、1分子中の平均アルコキシシリル基数1.2〜3個)。
(ii)特公平4−69667号公報に開示の、ビニル系モノマー[例えばエチルアクリレート、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、プロピルアクリレート、ペンチルアクリレート、ステアリルアクリレートなどのアクリレート;メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、ラウリルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレートなどのメタクリレート;スチレンもしくはその誘導体(α−メチルスチレン、クロルメチルスチレンなど);ジエチルフマレート、ジブチルフマレート、ジプロピルフマレートなどのフマル酸ジエステル;塩化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化エチレン、フッ化ビニリデン、フッ化ビニレンなどのハロゲン化ビニル類等]100部(重量部、以下同様)に、アルコキシシリル基含有ジスルフィド化合物、[例えばビス(メチルジメトキシシリルメチル)ジスルフィド、ビス(メチルジエトキシシリルメチル)ジスルフィド、ビス(プロピルジメトキシシリルメチル)ジスルフィド、ビス(プロピルジエトキシシリルメチル)ジスルフィド等]0.05〜50部を加え、必要に応じて有機溶媒(トルエン、キシレン、ヘキサン、酢酸エチル、ジオクチルフタレート等)中で光重合(常温乃至50〜60℃で、4〜30時間の光照射)に付すことによって製造されるアクリル系ポリマー。
本発明においては、上記ポリエーテル系ポリマーとアクリル系ポリマーとの混合物に加え、上記ポリエーテル系ポリマーとアクリル系ポリマーとの反応物も使用することができる。
イソブチレン系ポリマーとは、主鎖骨格が少なくともイソブチレン単位[要すれば、イソブチレン単位以外に、イソブチレンと共重合しうる単量体(例えば炭素数4〜12のオレフィン、ビニルエーテル、芳香族ビニル化合物、ビニルシラン類、アリルシラン類など)の単位が含まれていてもよい]から構成されるポリマーを指称する。該イソブチレン系ポリマーは、通常、数平均分子量(Mn)が1000〜40000および常温でワックス状ないし高粘度液状である。また、該イソブチレン系ポリマーは、一般に、イニファー法と呼ばれるカチオン重合法で得られる全末端官能型イソブチレン系ポリマーを用いることにより製造することができる(特開平8−231758号公報参照)。
本発明においては、かかる加水分解性シリル基含有ポリマーに加えて、高温・高圧で連続塊状重合によって得られる、常温液状の官能基を有さない無溶剤型アクリル系ポリマーを配合することが好ましい。このような無溶剤型アクリル系ポリマーを使用することにより、硬化性組成物の物性を低モジュラス、高伸長に調整することができ、作業性にも優れた硬化性組成物を得ることができる。
前記常温液状の官能基を有さない無溶剤型アクリル系ポリマーは、官能基を有さないアクリル系モノマー[例えば前記アクリル系ポリマーの重合法(ii)で用いるようなアクリレートやメタクリレート]を用い、例えば400℃付近の高温・高圧での連続塊状重合(開始剤は極少量もしくは不要、連鎖移動剤は不要)により、極めて短い反応時間(5分程度)で製造することができる。
また、前記常温液状の官能基を有さない無溶剤型アクリル系ポリマーは、狭い組成分布及び分子量分布を有するため、100%ポリマーおよび低Tgの常温液状を呈し、かつ加水分解性シリル基含有ポリマーとの相溶性が良好であり得る。該常温液状の官能基を有さない無溶剤型アクリル系ポリマーを用いると、硬化性組成物の粘度粘性を調整することができ、また、作業性及び耐候性を向上させ得る。常温液状の官能基を有さない無溶剤型アクリル系ポリマーの市販品として、例えば東亞合成(株)製「ARUFON(登録商標)UP−1000」等が挙げられる。
本発明においては、好適には、加水分解性シリル基含有ポリエーテル系ポリマー中で重合された加水分解性シリル基含有アクリル系ポリマーを、高温・高圧で連続塊状重合により得られる常温液状の官能基を有さない無溶剤型アクリル系ポリマーと併用する。該常温液状の官能基を有さない無溶剤型アクリル系ポリマーを用いると、可塑剤代替効果が得られ、硬化後の組成物の物性を低モジュラス及び高伸長とすることが可能であり、また、硬化性組成物の作業性と耐候性を向上させ得る。
本発明に用いる加水分解性シリル基含有ポリマーは、好ましくは800〜30000、より好ましくは5000〜25000の数平均分子量(Mn)を有する。
本発明に用いる加水分解性シリル基含有ポリマーの数平均分子量の範囲が上記範囲であると、物性、作業性(樹脂粘度の低下)の点で有利である。
本発明の硬化性組成物は、組成物全量に対して、好適には10重量%以上、より好適には15重量%以上の加水分解性シリル基含有ポリマーを含有する。また、本発明の硬化性組成物は、組成物全量に対して、好適には40重量%以下、より好適には30重量%以下の加水分解性シリル基含有ポリマーを含有する。本発明の硬化性組成物が加水分解性シリル基含有ポリマーを10重量%以上含む場合には、物性、硬化性の観点から有利である。また、本発明の硬化性組成物が加水分解性シリル基含有ポリマーを30重量%以下含む場合には、物性、コストの観点から有利である。
本発明の硬化性組成物は、加水分解性シリル基含有ポリマー(1)と(2)の重量比が90:10〜10:90、好ましくは80:20〜20:80、より好ましくは75:25〜25:75である。ポリマー(1)と(2)の重量比が90:10〜10:90の範囲であると、良好な貯蔵安定性および硬化性が得られる。
本発明の硬化性組成物は、加水分解性シリル基含有ポリマー(1)および(2)に加えて、必要に応じて、硬化触媒、充填剤、可塑剤および添加剤を含み得る。
硬化触媒としては、有機錫化合物、例えばオクチル酸錫、ナフテン酸錫、ステアリン酸錫、ジブチル錫ジオクトエート、ジブチル錫ジラウレート、ジオクチル錫ジバーサテート、ジブチル錫ビストリエトキシシリケート、ジブチル錫ジオレイルマレート、ジブチル錫ジアセテート、1,1,3,3−テトラブチル−1,3−ジラウリルオキシカルボニル−ジスタノキサン、ジブチル錫オキシビスエトキシシリケート、ジブチル錫オキサイド、ジブチル錫オキサイドとフタル酸エステルとの反応物、ジブチル錫オキサイドとマレイン酸ジエステルとの反応物、ジブチル錫ジアセチルアセトナート等が挙げられる。その他の有機金属化合物としては、ビスマス、バリウム、カルシウム、インジウム、チタン、ジルコニウム、カルシウム、亜鉛、鉄、コバルト、鉛のカルボン酸(例えば、オクチル酸)塩など、例えばオクチル酸ビスマス、オクチル酸カルシウム等が挙げられる。これらは、単独で用いても2種以上を併用してもよい。
本発明の硬化性組成物は、加水分解性シリル基含有ポリマーを基準として、好適には0.01重量%以上、より好適には0.1重量%以上の硬化触媒を含有する。また、本発明の硬化性組成物は、好適には10重量%以下、より好適には、5重量%以下の硬化触媒を含有する。用いる硬化触媒の量が0.01重量%以上であると、低温および高湿度下での硬化性、および硬化速度の調節を行い易い点から有利である。また、硬化触媒の量が10重量%以下であると、高温下での硬化性、および硬化速度の調節を行い易い観点から有利である。
充填剤としては、表面未処理炭酸カルシウム、表面処理炭酸カルシウム、例えば脂肪酸処理炭酸カルシウム等、ヒュームシリカ、沈降性シリカ、カーボンブラック、タルク、マイカ、クレーや、ガラスビーズ、マイクロバルーン、シラスバルーン、ガラスバルーン、シリカバルーン、プラスチックバルーン、有機粉体コーティングプラスチックバルーンなどのバルーン類、プラスチック粒子、ガラス繊維、金属繊維などの無機繊維、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維などの有機繊維、ホウ酸アルミニウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素、チタン酸カリウム、グラファイト、針状結晶性炭酸カルシウム、ホウ酸マグネシウム、二ホウ化チタン、クリソタイル、ワラストナイト等の針状結晶性フィラー、アルミフレーク、アルミ粉、鉄粉などが挙げられ、それぞれ単独で用いても2種以上を併用してもよい。
本発明の硬化性組成物は、硬化性組成物の全重量を基準として、好適には10重量%以上、より好適には15重量%以上の充填剤を含有する。また、本発明の硬化性組成物は、好適には65重量%以下、より好適には、55重量%以下の充填剤を含有する。充填剤が10重量%以上であると、物性、作業性の点で有利である。また、充填剤が65重量%以下であると、硬化性、物性の点で有利である。
可塑剤(減粘剤、粘度調整剤)として、公知のパラフィン系、ナフテン系、ポリブテンなどの炭化水素を、引火点、粘度、塗料付着性などに支障のない範囲で使用することができる。また、フタル酸ジエステル類(ジイソノニルフタレート(DINP)など)、エポキシ化ヘキサヒドロフタル酸ジエステル類、アルキレンジカルボン酸ジエステル類、アルキルベンゼン類なども塗料付着性、粘度などに支障のない範囲で使用することができる。
その他の添加剤として、必要に応じて、着色剤(ベンガラ、酸化チタン、カーボンブラック、他の着色顔料、染料など)、有機溶剤(アセトン、メチルエチルケトン、リグロイン、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、n−ヘキサン、ヘプタンなど)、密着剤(アミノシラン、メルカプトシラン、エポキシシランなどのシランカップリング剤、エポキシ化合物など)、紫外線吸収剤・光安定剤(ベンゾトリアゾール類、ヒンダードアミン類など)、酸化防止剤(ヒンダードフェノール類など)、揺変剤(コロイダルシリカ、有機ベントナイト、脂肪酸アマイド、水添ひまし油など)、溶剤(脂環族炭化水素、芳香族炭化水素など)等を適量範囲で使用できる。これらは、基剤および/または硬化剤に必要に応じて含ませることができる。
上記成分から構成される本発明の硬化性組成物は、前記配合成分を一括混合した一液型、あるいは前記加水分解性シリル基含有ポリマーを含有する基剤と、硬化触媒を含有する硬化剤の二液型、またはさらに着色剤と可塑剤等からなるトナーを別の一成分とした三液型として使用し得る。
本発明の硬化性組成物は、2液型シーリング材とした場合、上記基剤と上記硬化剤を、好適には100:0.5〜20、より好適には100:1〜15、さらに好適には100:5〜10の範囲から選択される少なくとも1つの重量比で計量混合し、硬化させて使用することができる。
本発明の硬化性組成物は、好適にはシーリング材、より好適には建築用シーリング材として用いることができる。
また、本発明の硬化性組成物は、自動車、電器、土木用のシーリング材、その他接着剤、塗料、コーティング材、ポッティング材、成形物などに適用することができる。
本発明の硬化性組成物は、−10℃〜200℃の温度、より好ましくは0〜50の温度、さらに好ましくは5〜40の温度で硬化させることができる。
また、本発明の硬化性組成物は、20℃の温度で、8〜48時間内、より好ましくは12〜24時間内に硬化させることができる。
以下、実施例および比較例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれによって何ら限定されるものではない。
〔製造例1〕
加水分解性シリル基含有ポリマー1の製造
数平均分子量5000のポリオキシプロピレンジオール(旭硝子社製PML−4006)とイソホロンジイソシアネートとを、NCO/OH=2.0で90℃、4時間反応させ、30000mPa・sの粘度を20℃で有するプレポリマーを得た。このプレポリマーに、アミノプロピルメチルジメトキシシランおよびアミノプロピルメチルジエトキシシランをモル比9:1の割合で、NCO/NH=1.0となるように添加し、25℃で3時間反応させ、加水分解性シリル基含有樹脂を得た。
〔製造例2〕
加水分解性シリル基含有ポリマー2の製造
数平均分子量5000のポリオキシプロピレンジオール(旭硝子社製PML−4006)とイソホロンジイソシアネートとを、NCO/OH=2.0で90℃、4時間反応させ、30000mPa・sの粘度を20℃で有するプレポリマーを得た。このプレポリマーに、アミノプロピルメチルジメトキシシランおよびアミノプロピルメチルジエトキシシランをモル比5:5の割合で、NCO/NH=1.0となるように添加し、25℃で3時間反応させ、加水分解性シリル基含有樹脂を得た。
〔製造例3〕
加水分解性シリル基含有ポリマー3の製造
数平均分子量5000のポリオキシプロピレンジオール(旭硝子社製PML−4006)とイソホロンジイソシアネートとを、NCO/OH=2.0で90℃、4時間反応させ、30000mPa・sの粘度を20℃で有するプレポリマーを得た。このプレポリマーに、アミノプロピルメチルジメトキシシランおよびアミノプロピルメチルジエトキシシランをモル比1:9の割合で、NCO/NH=1.0となるように添加し、25℃で3時間反応させ、加水分解性シリル基含有樹脂を得た。
〔製造例4〕
加水分解性シリル基含有ポリマー4の製造
数平均分子量5000のポリオキシプロピレンジオール(旭硝子社製PML−4006)とイソホロンジイソシアネートとを、NCO/OH=2.0で90℃、4時間反応させ、30000mPa・sの粘度を20℃で有するプレポリマーを得た。このプレポリマーに、アミノプロピルメチルジメトキシシランをNCO/NH=1.0となるように添加し、25℃で3時間反応させ、加水分解性シリル基含有樹脂を得た。
〔製造例5〕
加水分解性シリル基含有ポリマー5の製造
数平均分子量5000のポリオキシプロピレンジオール(旭硝子社製PML−4006)とイソホロンジイソシアネートとを、NCO/OH=2.0で90℃、4時間反応させ、30000mPa・sの粘度を20℃で有するプレポリマーを得た。このプレポリマーに、アミノプロピルメチルジエトキシシランをNCO/NH=1.0となるように添加し、25℃で3時間反応させ、加水分解性シリル基含有樹脂を得た。
〔実施例1乃至3および比較例1乃至2〕
基剤
表1に示す重量の配合資材を、加熱および減圧装置付の混合攪拌機に仕込み、室温にて30分間撹拌した。次いで60℃で30分混合撹拌し、真空減圧下20分間撹拌混合し、基剤を得た。
硬化剤
表2に示す重量の硬化触媒、炭酸カルシウム、可塑剤を、室温にて混合し、10分間混合撹拌し、硬化剤を得た。
上記のように調製した基剤と硬化剤を100:10(重量比)で混合して、硬化性組成物を得た。
Figure 2013056954
Figure 2013056954
(注1)重質炭酸カルシウム、白石カルシウム株式会社製「ホワイトンSB」、平均粒径3.7μm
(注2)丸尾カルシウム株式会社製「カルファイン500」、一次粒子系0.05μm、BET比表面積17m/g
(注3)DINP、新日本理化株式会社製「DINP」
(注4)株式会社アデカ製「AO−60P」
(注5)城北化学工業株式会社製「JF79」
(注6)4価錫系触媒、旭硝子株式会社製「エクセスターC−501」
上記のように調製した基剤または硬化性組成物について、以下の性能試験を行った。その結果を表3に示す。
〔性能試験〕
1.貯蔵安定性
実施例1〜3及び比較例1〜2に示すシーリング材基剤が、オープン状態で35℃×90%Rhの条件下、ゲル化するまでの期間を測定した。
2.硬化性
実施例1〜3及び比較例1〜2に示すシーリング材基剤に、所定量の硬化剤を混合する。混合後の可使時間およびタックフリータイムを測定した。
ここで、可使時間とは、30℃で、シーリング材表面をヘラで触った場合、外観不良(表面皮張りがない)が生じない最長時間のことである。
また、タックフリータイムとは、20℃で、シーリング材表面を指で触った場合、指先にシーリング材が付着しなくなるまでの時間を指す(経時で確認を行う)。
3. 引張接着性
実施例1〜3及び比較例1〜2に示すシーリング材基剤に、所定量の硬化剤を混合する。混合した後、JIS A 1439 5.20「引張接着性試験」(2004)に従い、試験体を作成し、シーリング材の養生を行った。初期養生後(20℃×7日+50℃×7日)、50%引張応力[N/mm]、最大引張応力[N/mm]および最大荷重時の伸び率[%]を測定した。
Figure 2013056954
上記試験結果から、ジメトキシシリル基含有ポリマーとジエトキシシリル基含有ポリマーの比率が10:90〜90:10である本発明の硬化性組成物は、シーリング材として優れた貯蔵安定性、物性を有し、かつ広い範囲内で可視時間及びタックフリータイムの調節が可能であることがわかる(実施例1乃至3)。これに対し、ジメトキシシリル基含有ポリマーを単独で含有する本発明によらない硬化性組成物は、十分な貯蔵安定性、可視時間及び物性を有さなかった(比較例1)。また、ジエトキシシリル基含有ポリマーを単独で含有する本発明によらない硬化性組成物は、十分なタックフリー時間及び物性を有さなかった。

Claims (9)

  1. (1)2個のメトキシ基が結合したケイ素原子を含有する基を、分子末端に有するポリマー、および
    (2)2個のエトキシ基が結合したケイ素原子を含有する基を、分子末端に有するポリマー
    を含み、前記ポリマー(1)と(2)の重量比が、90:10〜10:90である、硬化性組成物。
  2. 2個のメトキシ基が結合したケイ素原子を含有する基は、メチルジメトキシシラン基である、請求項1に記載の硬化性組成物。
  3. 2個のエトキシ基が結合したケイ素原子を含有する基は、メチルジエトキシシラン基である、請求項1または2に記載の硬化性組成物。
  4. ポリマー(1)および/または(2)の主鎖構造は、ポリオキシアルキレン構造である、請求項1〜3のいずれかに記載の硬化性組成物。
  5. ポリマー(1)および/または(2)は、800〜30000の数平均分子量(Mn)を有する、請求項1〜4のいずかに記載の硬化性組成物。
  6. ポリマー(1)と(2)の重量比は、80:20〜20:80である、請求項1〜5のいずれかに記載の硬化性組成物。
  7. ポリマー(1)および/または(2)を、硬化性組成物の全重量を基準として10重量%〜40重量%含む、請求項1〜6のいずれかに記載の硬化性組成物。
  8. 硬化触媒を更に含んでなる、請求項1〜7のいずれかに記載の硬化性組成物。
  9. 硬化触媒は、ジブチル錫ジラウレートである、請求項8に記載の硬化性組成物。
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