JP2013044552A - ウエハ検査方法及びウエハマップ - Google Patents

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【課題】容量式物理量センサが形成された複数チップの電気特性を、簡素な方法で、同時に、精度良く検査することができるウエハ検査方法及びウエハマップを提供する。
【解決手段】行方向に隣り合うチップ(11a,11b)同士が180度回転した回転対称配置となるように、複数のチップ(11)をウエハ(10)に設けておく。行方向に隣り合う一対のチップ(11a,11b)を列方向に少なくとも1列分含んで検査単位とし、該検査単位ごとにプローブカード(60)を移動させて、検査単位を構成する複数のチップ(11a,11b)の電気特性を同時に検査する。この検査の際、行方向に隣り合うチップ(11a,11b)のうちの一方(11a)にプローブカード(60)がオーバーラップする部分と、他方(11b)にプローブカード(60)がオーバーラップする部分とが180度回転した回転対称配置となるように、プローブカード(60)を設けて検査する。
【選択図】図4

Description

本発明は、複数のチップがウエハに行列状に設けられ、各チップに形成された容量式物理量センサの電気特性を、プローブカードを用いて検査するウエハ検査方法及びウエハマップに関するものである。
プローブカードを用いた電気特性の検査時間を短縮するために、例えば特許文献1に示されるように、複数チップを同時検査するウエハ検査方法が開示されている。
特許文献1では、細長い固体撮像素子チップの電気特性或いは光学特性を検査するために、固体撮像チップの短辺に沿う方向(以下、行方向と示す)において、短辺寸法の整数倍となる離間距離で、互いに等間隔に隔てて開口部が複数設けられた回路基材と、回路基材の開口部のそれぞれの周縁部に設けられた探針群とを備えるプローブカードを用いて、ウエハを検査するようにしている。
これによれば、開口部の個数に応じた複数の固体撮像素子チップについて、電気特性を同時に検査することができる。
特開2005−243939号公報
特許文献1では、固体撮像素子チップの電気特性検査が終了すると、1行分、プローブカードとウエハとを相対的に移動させ、次の固体撮像素子チップの電気特性を検査する。このようにして、行方向において順次固体撮像素子チップの電気特性を検査する。このため、殆どのチップにおいて、電気特性の検査前に、プローブカード(回路基材)が固体撮像素子チップの上方に複数回位置する。したがって、プローブカードに付着していた異物が、電気特性検査前や電気特性検査後の固体撮像素子チップに付着しやすい。なお、電気特性の検査後も、プローブカード(回路基材)が固体撮像素子チップの上方に複数回位置する。
したがって、チップに容量式物理量センサが形成される場合、電気特性検査前にチップ表面に異物が付着すると、異物との間に容量(寄生容量)が形成され、電気特性の検査結果に誤差が生じる。すなわち、電気特性を精度良く検査することができない。なお、電気特性検査後に異物が付着した場合、製品として出力に誤差が生じる。
また、特許文献1の図2に示されるように、特許文献1では、開口部の間隔が、チップの短辺寸法の整数倍(例えば4チップ分)となっているため、4回分、行方向に移動させると、次いで行方向に大きくスキップさせなくてはならない。すなわち、同一行のチップを検査する際の移動量が一定(移動パターンが一定)ではなく、検査方法が複雑である。
本発明は上記問題点に鑑み、容量式物理量センサが形成された複数チップの電気特性を、簡素な方法で、同時に、精度良く検査することができるウエハ検査方法及びウエハマップを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために請求項1に記載の発明は、
複数のチップ(11)がウエハ(10)に行列状に設けられ、各チップ(11)に形成された容量式物理量センサの電気特性を、プローブカード(60)を用いて検査するウエハ検査方法であって、
行方向において隣り合うチップ(11a,11b)同士が180度回転した回転対称配置となるように、複数のチップ(11)をウエハ(10)に設けておき、
行方向において隣り合う一対のチップ(11a,11b)を、行方向に垂直な列方向に少なくとも1列分含んで検査単位とし、該検査単位ごとにプローブカード(60)を移動させて、各検査単位を構成する複数のチップ(11a,11b)の電気特性を同時に検査し、
複数のチップ(11a,11b)の電気特性を検査する際に、行方向に隣り合うチップ(11a,11b)のうちの一方のチップ(11a)にプローブカード(60)がオーバーラップする部分と、他方のチップ(11b)にプローブカード(60)がオーバーラップする部分とが、180度回転した回転対称配置となるように、プローブカード(60)を設けて検査することを特徴とする。
このように本発明では、プローブカード(60)により、行方向において隣り合う一対のチップ(11a,11b)、少なくとも1列分について、電気特性を同時に検査する。したがって、従来のように、数チップ(例えば4チップ分)の間隔をもって設けられた例えば3つの開口部を有するプローブカードにより、数チップ分離れた位置関係にある3つのチップを同時に検査する方法に較べて、電気特性の検査前、及び、電気特性の検査後に、チップ(11)の上方にプローブカード(60)が位置する回数を低減(時間を短縮)することができる。これにより、チップ(11)の表面に異物が付着する可能性を低減し、ひいては、寄生容量が形成されて、電気特性の検査に誤差が生じるなどの不具合が生じるのを抑制することができる。
また、従来は、プローブカードの開口部の間隔が、チップの短辺寸法の整数倍(例えば4チップ分)となっているため、4行分移動させると、次いで行方向に大きくスキップさせる必要があった。これに対し、本発明では、例えば同一行を連続して検査する場合に、行方向において、隣り合う一対のチップ(11a,11b)を同時に検査するため、同一行のチップを検査する際の移動量を一定(移動パターンを一定)とすることができる。このように、検査方法を簡素化することができる。
なお、行方向において隣り合うチップ(11a,11b)を、回転対称ではなく、同じ配置とした場合、チップ(11a,11b)の電気特性を同時に検査しようとすると、チップ(11a)とチップ(11b)とで、プローブカード(60)とのオーバーラップが異なってしまう。すなわち、チップ(11a)とプローブカード(60)との間の寄生容量と、チップ(11b)とプローブカード(60)との間の寄生容量とが異なってしまう。このように、チップ(11a,11b)によってプローブカード(60)との寄生容量の影響が異なるため、複数チップ(11a,11b)を同時に精度良く検査することができない。
これに対し、本発明では、行方向において、隣り合うチップ(11a,11b)で180度回転した回転対称配置となるように、ウエハ(10)にチップ(11)を設ける。また、複数のチップ(11a,11b)の電気特性を検査する際に、行方向に隣り合うチップ(11a,11b)のうちの一方のチップ(11a)にプローブカード(60)がオーバーラップする部分と、他方のチップ(11b)にプローブカード(60)がオーバーラップする部分とが、180度回転した回転対称配置となるように、プローブカード(60)を設けて検査する。したがって、行方向において隣り合う一対のチップ(11a,11b)について、電気特性を同時に検査する際に、チップ(11a)とプローブカード(60)との間の寄生容量と、チップ(11b)とプローブカード(60)との間の寄生容量とを等しくすることができる。このように、複数チップ(11a,11b)を同時に精度良く検査することができる。
以上より、本発明によれば、容量式物理量センサが形成された複数チップ(11a,11b)の電気特性を、簡素な方法で、同時に、精度良く検査することができる。なお、チップ(11)とは、ウエハ(10)をダイシングする前のチップ領域を指す。
例えば請求項2に記載のように、
プローブカード(60)として、開口部(62)を有する基板(61)と、該基板(61)の開口部周縁に設けられた探針(64)と、を有するものを採用することができる。
具体的には、請求項3に記載のように、
容量式物理量センサは、物理量の変化に応じて容量値が変化するセンシング部(30)と、外部接続用の複数のパッド部(40)と、を有し、
センシング部(30)は、行方向において、チップ(11)の一端側に形成されており、
行方向においてセンシング部(30)が向き合う一対のチップ(11a,11b)について、それぞれのセンシング部(30)が開口部(62)内に位置し、且つ、基板(61)及び探針(64)が各センシング部(30)とオーバーラップしないように、プローブカード(60)を設けて検査すると良い。
これによれば、プローブカード(60)がチップ(11a,11b)の各センシング部(30)とオーバーラップする構成に較べて、センシング部(30)とプローブカード(60)との間の寄生容量を低減することができる。これにより、実使用条件により近い状態で、電気特性を検査することができる。
請求項4に記載のように、
平面矩形状のチップ(11)において、センシング部(30)は、チップ(11)の行方向一端側に形成され、複数のパッド部(40)は、チップ(11)の行方向他端側に、列方向に沿って形成されており、
プローブカード(60)は、平面矩形状の開口部(62)を有し、
探針(64)は、開口部周縁のうち、行方向に垂直な周縁辺(63a,63b)のそれぞれに設けられた構成とすることが好ましい。
これによれば、複数のパッド部(40)が、チップ(11)の行方向他端側において列方向に沿って形成されるため、たとえば、複数のパッド部(40)がL字状に配置される構成に較べて、複数のパッド部(40)にボンディングワイヤを連続して接続しやすい。
請求項5に記載のように、
行方向においてセンシング部(30)が向き合う一対のチップ(11a,11b)を、列方向において2列分、同時に検査すると良い。
本発明によれば、2つのチップ(11a)と2つのチップ(11b)について、プローブカード(60)との寄生容量をほぼ等しくすることができる。このため、4つのチップ(11a,11b)の電気特性を、簡素な方法で、同時に、精度良く検査することができる。
一方、請求項6に記載のように、
平面矩形状のチップ(11)において、センシング部(30)は、チップ(11)の行方向一端側に形成され、複数のパッド部(40)は、チップ(11)の行方向他端側に、列方向に沿って形成されており、
プローブカード(60)は、平面矩形状の基板(61)と、行方向に垂直な側面(65a,65b)のそれぞれから突出する探針(64)と、を有し、
行方向においてセンシング部(30)が向き合う一対のチップ(11a,11b)について、少なくとも基板(61)が各センシング部(30)とオーバーラップするように、プローブカード(60)を設けて、検査しても良い。
これによっても、請求項1に記載の発明で述べたように、容量式物理量センサが形成された複数チップ(11a,11b)の電気特性を、簡素な方法で、同時に、精度良く検査することができる。なお、プローブカード(60)がチップ(11a,11b)の各センシング部(30)とオーバーラップするため、上記した請求項3に記載の発明に較べて、センシング部(30)とプローブカード(60)との間の寄生容量は大きくなる。
請求項7に記載のように、
行方向においてセンシング部(30)が向き合う一対のチップ(11a,11b)を、列方向において複数列分、同時に検査すると良い。
本発明によれば、各列におけるチップ(11a,11b)とプローブカード(60)との寄生容量を、互いにほぼ等しくすることができる。このため、複数のチップ(11a,11b)の電気特性を、簡素な方法で、同時に、精度良く検査することができる。なお、本発明によれば、2列に限定されず、3列以上においても、各チップ(11a,11b)とプローブカード(60)との寄生容量を、互いにほぼ等しくすることができる。
次に、請求項8に記載の発明は、
請求項1〜7いずれか1項に記載のウエハ検査方法にて検査されるウエハのマップであって、
行方向において隣り合うチップ(11a,11b)同士が180度回転した回転対称配置となるように、複数のチップ(11)がウエハ(10)に設けられることを特徴とする。
本発明の作用効果は、請求項1に記載の発明の作用効果と同じであるので、その記載を省略する。
第1実施形態に係るウエハの概略構成を示す平面図である。 ウエハの各チップの概略構成を示す平面図である。 第2のIII−III線に沿う断面図である。 2チップ同時検査を説明するための平面図であり、(a)は本実施形態のウエハ及び検査方法を用いた場合、(b)は比較例を示す。 ウエハ検査方法の変形例を示す平面図である。 ウエハマップ及びウエハ検査方法の変形例を示す平面図である。 ウエハ検査方法の変形例を示す平面図である。 第2実施形態に係るウエハ検査方法を示す平面図である。 各チップに形成される容量式湿度センサの製造方法を示す断面図であり、(a)は酸化膜形成、(b)は拡散層形成、(c)はコンタクトホール形成、(d)は金属層形成、(e)は金属層パターニングによる、電極及び配線の形成を示す。 図9に続き、各チップに形成される容量式湿度センサの製造方法を示す断面図であり、(a)は保護膜形成、(b)はパッド形成、(c)は基板薄厚化、(d)は感湿膜形成を示す。 感湿膜形成工程のうち、従来のパターニング工程を示す平面図である。 図11のXII−XII線に沿う断面図である。 第3実施形態に係る容量式湿度センサの製造方法を示す平面図であって、感湿膜形成工程のうち、パターニング工程を示す平面図である。 図13のXIV−XIV線に沿う断面図である。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。なお、各図において、共通乃至関連する要素には同一の符号を付与するものとする。
(第1実施形態)
図1に示すように、ウエハ10には、複数のチップ11が行列状に設けられており、各チップ11には、容量式物理量センサが形成されている。なお、チップ11とは、ウエハ10をダイシングする前のチップ領域(ダイシングによりチップとなる領域)を指す。
また、各チップ11は、行方向において、隣り合うチップ11a,11bで、180度回転した回転対称配置となるように、ウエハ10に設けられている。このように、本実施形態では、回転対称の関係をなすチップ11a,11bの並び方向を、行方向とする。
そして、各チップ11には、容量式物理量センサの一例として、容量式湿度センサが形成されている。次に、容量式湿度センサが形成されたチップ11の構成について説明する。
チップ11は、所謂センサチップであり、図2及び図3に示すように、ウエハ10を構成する基板20に、センシング部30、及び、外部接続用のパッド40を備える。本実施形態では、基板20としてシリコン基板(半導体基板)を採用しており、この基板20の一面側表層に、図3に示すように全面にわたって不純物の拡散層21が形成されている。より詳しくは、拡散層21がp導電型の拡散層21となっている。この拡散層21上には絶縁膜22が形成されており、絶縁膜22の一部位にコンタクトホール22aが形成されている。本実施形態では、絶縁膜22が、基板20側からシリコン酸化膜、BPSG膜の順に積層されてなる。
センシング部30及びパッド40は、この絶縁膜22上に形成されている。本実施形態では、絶縁膜22を含む基板20を基板とみなし、絶縁膜22における基板20と反対の面を、基板20の一面20aとする。
センシング部30は、検出容量素子31と参照容量素子32を備える。検出容量素子31及び参照容量素子32は、ともに相対湿度の変化に応じてその容量値が変化するように構成されており、容量値の湿度変化に対する傾きが互いに異なる。相対湿度0%での容量値、すなわち初期容量値は、検出容量素子31のほうが参照容量素子32よりも大きい。また、容量値の湿度変化に対する傾きは、検出容量素子31のほうが参照容量素子32よりも大きくなっている。容量素子31,32の初期容量の差は2つの容量値のオフセットであり、容量値の差からオフセット値を引いた値の、湿度変化に対する変化量が、容量式湿度センサの感度である。このため、検出容量素子31及び参照容量素子32において、容量値の湿度変化に対する傾きの差を大きくするほど、感度を高めることができる。
検出容量素子31は、基板20の一面20aにおいて、互いに対向して配置された一対の検出用電極33a,33bを有する。一方、参照容量素子32は、上記一面20aの検出用電極33a,33bとは異なる位置において、互いに対向して配置された一対の参照用電極34a,34bを有する。図1,図4(a)では、感湿膜35の形成領域ではなく、これら電極33a,33b,34a,34bの形成された領域、換言すれば容量素子31,32の形成された領域を、センシング部30として図示している。
これら検出用電極33a,33b及び参照用電極34a,34bの形状は特に限定されるものではない。本実施形態では、検出用電極33a,33bとして、検出用電極33aと検出用電極33bとが交互に配置されてなる櫛歯形状を採用している。このように櫛歯形状とすると、検出用電極33a,33bの配置面積を小さくしつつ、互いに対向する面積を大きくすることができる。これにより、周囲の湿度変化にともなって変化する検出用電極33a,33b間の静電容量の変化量が大きくなり、容量式湿度センサの感度が向上する。同様に、参照用電極34a,34bとして、参照用電極34aと参照用電極34bとが交互に配置されてなる櫛歯形状を採用している。
なお、図2に示すように、互いに対向する部分の電極長さは、検出用電極(33a,33b)のほうが参照用電極34a,34bよりも長くなっている。また、櫛歯の本数は、検出用電極33a,33bのほうが参照用電極34a,34bよりも多くなっている。これらにより、対をなす電極同士の対向面積は、検出用電極33a,33bのほうが参照用電極34a,34bよりも大きくなっている。そして、初期容量値は、検出容量素子31のほうが参照容量素子32よりも大きくなっている。
このように構成される検出用電極33a,33bと参照用電極34a,34bは、例えば同じ構成材料により、ほぼ同じ幅及びほぼ同じ厚さを有して形成される。具体的には、アルミニウム等の水分により腐食する虞のある配線材料を、蒸着やスパッタリング等の手法によって基板20の一面20aにほぼ均一の厚さで堆積させる。そして、フォトリソグラフィ処理により、ほぼ同じ電極幅を有しつつ櫛歯形状にパターニングすることで形成される。本実施形態では、後述するパッド40同様、アルミニウムを用いて検出用電極33a,33b及び参照用電極34a,34bが形成されている。
図3に示すように、検出用電極33a,33b及び参照用電極34a,34b上には保護膜36が形成されており、この保護膜36を介して感湿膜35が形成されている。
保護膜36は、検出用電極33a,33b及び参照用電極34a,34bが、水分により腐食するのを防ぐためのものである。本実施形態では、保護膜36として、プラズマCVD法により形成されるシリコン窒化膜を採用している。この保護膜36は、検出用電極33a,33b及び参照用電極34a,34b上だけでなく、基板20の一面20aにおいて、パッド40を除く部分に形成されている。
保護膜36上には、検出用電極33a,33b及び検出用電極33a,33b間を覆うように、検出用電極33a,33bの形成領域よりも大きい大きさをもって検出用感湿膜35aが形成されている。また、参照用電極34a,34b及び参照用電極34a,34b間を覆うように、参照用電極34a,34bの形成領域よりも大きい大きさをもって参照用感湿膜35bが形成されている。これら感湿膜35a,35bは、例えば同一材料によりほぼ同じ厚さを有して構成されている。
本実施形態では、検出用電極33a,33bを覆う検出用感湿膜35aと、参照用電極34a,34bを覆う参照用感湿膜35bが、1つの感湿膜35として一体化されている。また、感湿膜35の構成材料としてポリイミド系材料を採用しており、スピンコート法や印刷法にて前駆体(ポリアミド)を基板20の一面20a上に塗布後、加熱硬化(イミド化処理)し、エッチングによるパターニングを経て、形成されている。
このように構成されるセンシング部30は、図2に示すように、チップ11の行方向一端側に形成されている。また、チップ11の行方向他端側には、パッド40が形成されている。このパッド40が、特許請求の範囲に記載のパッド部に相当する。センシング部30において、各容量素子31,32を構成する電極33a,33b,34a,34bは、配線37により、対応するパッド40と電気的に接続されている。本実施形態では、配線37のうち、センシング部30と行方向反対の端部付近で保護膜36の開口部から露出された部分をパッド40としている。
図2に示すように、検出容量素子31を構成する検出用電極33aは、配線37aにより、対応するパッド40aと電気的に接続されている。検出容量素子31を構成する検出用電極33b及び参照容量素子32を構成する参照用電極34bは、共通の配線37bにより、対応するパッド40bと電気的に接続されている。また、参照容量素子32を構成する参照用電極34aは、配線37cにより、対応するパッド40cと電気的に接続されている。
これら配線37a〜37cは、基板20の一面20a、すなわち検出用電極33a,33b及び参照用電極34a,34bと同一平面に形成されている。また、検出用電極33a,33b及び参照用電極34a,34bと同じアルミニウムを用いて形成されており、これら配線37a〜37cも、保護膜36により被覆されている。
本実施形態では、さらにパッド40として、上記拡散層21に電気的に接続されたパッド40dを有する。このパッド40dには、平面矩形状の基板20の縁部に沿って形成された配線37dが接続されており、配線37dのうち、図3に示すように保護膜36の開口部から露出された部分がパッド40dとなっている。配線37dも、基板20の一面20a、すなわち検出用電極33a,33b及び参照用電極34a,34bと同一平面に形成されている。また、検出用電極33a,33b及び参照用電極34a,34bと同じアルミニウムを用いて形成されており、上記した保護膜36により被覆されている。配線37dは、図3に示すように、絶縁膜22に形成されたコンタクトホール22aを埋めるように形成されており、拡散層21と電気的に接続されている。このため、パッド40dに定電位(例えばグランド電位)を印加することで、配線37dを通じて拡散層21を、電磁波に対するシールド層として機能させることができる。
これらパッド40(40a〜40d)は、行方向において、センシング部30と反対の端部に、列方向に沿って形成されている。なお、パッド40(40a〜40d)は、ウエハ10をチップ11単位にダイシングし、該パッド40にボンディングワイヤが接続された状態で、図示しない保護ゲルによって被覆される。保護ゲルは、アルミニウムからなるパッド40が、水分により腐食するのを防ぐためのものであり、フッ素系ゲルなど耐水性を有する材料からなる。この保護ゲルは、パッド40の周辺に、ディスペンサなどを用いて塗布し、その後硬化することで形成される。
このように構成されるチップ11に形成された容量式湿度センサの電気特性を、ウエハ10の状態で、プローブカード60を用いて検査する。図4(a)に示すように、プローブカード60は、配線などが形成された基板61と、該基板61に設けられた探針64を有しており、探針64をチップ11のパッド40に接触させた状態で、電気特性の検査がなされる。
次に、本実施形態に係るウエハ検査方法及びウエハマップの特徴部分の効果について説明する。
本実施形態では、図4(a)に示すように、プローブカード60により、行方向において隣り合う一対のチップ11a,11bに形成された容量式湿度センサの電気特性を、同時に検査する。このように、行方向に隣り合う一対のチップ11a,11b、すなわち2つのチップ11a,11bを検査単位とする。したがって、従来のように、数チップ(例えば4チップ分)の間隔をもって設けられた例えば3つの開口部を有するプローブカードにより、数チップ分離れた位置関係にある3つのチップを同時に検査する方法に較べて、電気特性の検査前、及び、電気特性の検査後に、チップ11の上方にプローブカード60が位置する回数を低減(時間を短縮)することができる。これにより、チップ11の表面に異物が付着する可能性を低減し、ひいては、寄生容量が形成されて電気特性の検査に誤差が生じるなどの不具合を抑制することができる。
特に本実施形態では、プローブカード60を構成する基板61が開口部62を有し、探針64が基板61の開口部周縁に設けられている。開口部62は、行方向及び列方向に沿う平面形状が、行方向において隣り合う2つのチップ11a,11bの外形に応じた矩形状をなし、開口面積も、2つのチップ11a,11bの面積の和とほぼ等しくなっている。基板61も、幅が一定の矩形環状をなしており、その幅は、列方向におけるチップ11の幅よりも狭くなっている。このため、従来に較べて、電気特性の検査前や検査後に、チップ11の上方にプローブカード60が位置する回数を低減(時間を短縮)することができる。さらには、図4(a)に示すように、電気特性を同時に検査する2つのチップ11a,11bに対し、行方向において隣接するチップ11のセンシング部30にプローブカード60がオーバーラップしないように、基板61の幅を設定している。具体的には、基板61の幅を、行方向において、チップ11のパッド40側の端からセンシング部30までの距離よりも狭くしている。これにより、電気特性の検査前や検査後に、チップ11のセンシング部30の上方に、プローブカード60が位置する回数を低減(時間を短縮)することができる。
また、上記した従来の構成では、プローブカードの開口部の間隔が、チップの短辺寸法の整数倍(例えば4チップ分)となっているため、4行分、移動させると、次いで行方向に大きくスキップ(例えば11行分スキップ)させる必要があった。これに対し、本実施形態では、例えば同一行を連続して検査する場合に、行方向において、隣り合う一対のチップ11a,11bを同時に検査するため、同一行のチップ11を検査する際の移動量を一定(移動パターンを一定)とすることができる。このように、検査方法を簡素化することができる。なお、本実施形態では、列方向に、1列分、ウエハ10とプローブカード60とを相対的に移動させ、行方向において隣り合う一対のチップ11a,11bを同時に検査することもできる。
なお、行方向において隣り合うチップ11a,11bを、回転対称ではなく、図4(b)に示すように同じ配置とした場合、チップ11a,11bの電気特性を同時に検査しようとすると、一方のチップ11aと他方のチップ11bとで、プローブカード60とのオーバーラップが異なる。図4(b)に示す例において、チップ11aでは、基板61及び探針64がチップ11aの上方、さらにはセンシング部30の上方に位置している。一方、チップ11bでは、探針64のみがチップ11bの上方に位置しており、センシング部30上にはプローブカード60が位置していない。したがって、チップ11aとプローブカード60との間の寄生容量と、チップ11bとプローブカード60との間の寄生容量とが異なる。このように、チップ11a,11bによってプローブカード60との寄生容量の影響が異なるため、複数チップ11a,11bを同時に精度良く検査することができない。
これに対し、本実施形態では、上記したように、行方向において隣り合うチップ11a,11bが180度回転した回転対称配置となるように、ウエハ10にチップ11を設ける。また、チップ11aにプローブカード60がオーバーラップする部位と、チップ11bにプローブカード60がオーバーラップする部位とが、図4(a)に示すように、180度回転した回転対称配置となるように、プローブカード60を設ける。換言すれば、チップ11a,11bの境界であって列方向におけるチップ11a,11bの幅の中心を回転中心として、プローブカード60を180度回転させたときに、回転前のプローブカード60と180度回転後のプローブカード60とが一致するように、プローブカード60を設ける。したがって、行方向において隣り合う一対のチップ11a,11bについて、電気特性を同時に検査する際に、チップ11aとプローブカード60との間の寄生容量と、チップ11bとプローブカード60との間の寄生容量とを等しくすることができる。これにより、複数チップ11a,11bを同時に精度良く検査することができる。
本実施形態では、各チップ11a,11bの上方に、プローブカード60の探針64が位置しており、チップ11a,11bと探針64のオーバーラップする部位が、180度回転した回転対称配置となるように、プローブカード60を設けている。
以上より、本実施形態によれば、容量式湿度センサが形成された複数チップ11a,11bの電気特性を、簡素な方法で、同時に、精度良く検査することができる。なお、寄生容量は、チップ11と、該チップ11の直上に位置するプローブカード60との間に主として形成されるが、図4(a)に示すように、チップ11よりも行方向又は列方向において外側(周辺)に位置するプローブカード60との間にも形成される。本実施形態では、このチップ周辺に形成される寄生容量も考慮し、上記したように、チップ11a,11bの境界であって列方向におけるチップ11a,11bの幅の中心を回転中心として、プローブカード60を180度回転させたときに、回転前のプローブカード60と180度回転後のプローブカード60とが一致するように、プローブカード60を設けている。このため、容量式湿度センサが形成された複数チップ11a,11bの電気特性を、同時に、より精度良く検査することができる。
また、本実施形態では、図4(a)に示すように、行方向においてセンシング部30が向き合う一対のチップ11a,11bについて、それぞれのセンシング部30が、開口部62内に位置し、且つ、基板61及び探針64が各センシング部30とオーバーラップしないように、プローブカード60を設けて検査する。このため、プローブカード60がチップ11a,11bのセンシング部30とオーバーラップする構成に較べて、センシング部30とプローブカード60との間の寄生容量を低減することができる。これにより、実使用条件により近い状態で、各チップ11に形成された容量式湿度センサの電気特性を検査することができる。
また、本実施形態では、平面矩形状のチップ11において、センシング部30は、チップ11の行方向一端側に形成され、複数のパッド40は、チップ11の行方向他端側に列方向に沿って形成されている。そして、プローブカード60は、平面矩形状の開口部62を有し、探針64は、開口部周縁のうち、行方向に垂直な周縁辺63a,63bのそれぞれにのみ設けられている。このため、例えば複数のパッド40がL字状に配置される構成に較べて、ダイシング後の状態で、複数のパッド40にボンディングワイヤを連続して接続しやすい。
(変形例)
本実施形態では、行方向においてセンシング部30が向き合う一対のチップ11a,11bを1列分、すなわち2つのチップ11a,11bを、同時に検査する例を示した。しかしながら、図5に示すように、行方向においてセンシング部30が向き合う一対のチップ11a,11bを2列分、すなわち4つのチップ11a,11bを、同時に検査すると良い。これによれば、検査時間を短縮することができる。この場合、隣り合う2列分の一対のチップ11a,11b(計4つのチップ11a,11b)が検査単位となる。
図5に示す例では、図4(a)同様、プローブカード60を構成する基板61が矩形環状をなし、開口部62が矩形状をなしている。また、開口部62は、互いに隣接する2行2列の4つのチップ11a,11bの外形に沿った形状を有しており、その開口面積が、4つのチップ11a,11bの面積とほぼ一致している。そして、探針64は、開口部周縁のうち、行方向に垂直な周縁辺63a,63bのそれぞれにのみ設けられている。このような構成としても、4つのチップ11a,11bについて、プローブカード60との寄生容量をほぼ等しくすることができる。このため、4つのチップ11a,11bの電気特性を、簡素な方法で、同時に、精度良く検査することができる。
なお、プローブカード60が矩形環状であるため、同時検査のチップ11を3列以上とすると、列方向における両端部分(各1行分)と、両端に挟まれた中央部分とで、プローブカード60とオーバーラップする部位の面積や、チップ周辺に位置するプローブカード60の長さ(範囲)が異なるものとなりやすい。
本実施形態では、平面矩形状のチップ11において、センシング部30がチップ11の行方向一端側に形成され、複数のパッド40がチップ11の行方向他端側で列方向に沿って形成される例を示した。しかしながら、チップ11におけるセンシング部30とパッド40の配置は、本実施形態に示す例に限定されるものではない。行方向において隣り合うチップ11a,11bで、180度回転対称の関係を満たせば良い。例えば図6に示すように、複数のパッド40をL字状に配置しても良い。図6では、探針64が、開口部周縁のうち、行方向に垂直な周縁辺63a,63bのみでなく、行方向に平行(列方向に垂直)な周縁辺63c,63dにも設けられている。
本実施形態では、開口部62を有するプローブカード60により、センシング部30が向き合うチップ11a,11bについて、電気特性を同時に検査する例を示した。しかしながら、例えば図7に示すように、開口部62を有するプローブカード60により、パッド40が向き合うチップ11a,11bについて、電気特性を同時に検査することもできる。図7に示す例では、パッド40が向き合うチップ11a,11bが、180度回転した回転対称配置となっている。また、各チップ11とオーバーラップする部位が、パッド40が向き合うチップ11a,11bで180度回転した回転対称配置となるように、プローブカード60を設けている。具体的には、各チップ11a,11bのセンシング部30を、基板61が列方向に沿って横切っており、探針64は、開口部周縁のうち、行方向に垂直な周縁辺63a,63bのそれぞれにのみ設けられている。これによれば、パッド40が向き合うチップ11a,11bについても、チップ11aとプローブカード60との間の寄生容量と、チップ11bとプローブカード60との間の寄生容量とを等しくすることができる。これにより、複数チップ11a,11bを同時に精度良く検査することができる。
(第2実施形態)
本実施形態において、上記実施形態に示したウエハ検査方法及びウエハマップと共通する部分についての説明は割愛する。第1実施形態では、開口部62を有するプローブカード60を、開口部62内にチップ11のパッド40が位置するようにウエハ10に対して配置し、チップ11に形成された容量式湿度センサの電気特性を検査する例を示した。
これに対し、本実施形態では、基板61が開口部62を有さず、探針64が基板61から外側に突出する構成のプローブカード60を用いる点を特徴とする。その一例を図8に示す。
図8では、第1実施形態同様、センシング部30が、平面矩形状のチップ11の行方向一端側に形成されている。複数のパッド40は、チップ11の行方向他端側で列方向に沿って形成されている。また、行方向において隣り合うチップ11a,11bは、180度回転した回転対称配置となっている。すなわち、各列において、センシング部30が向き合うチップ11a,11bが、180度回転した回転対称配置となっている。
プローブカード60は、平面矩形状の基板61と、行方向に垂直な側面65a,65bのそれぞれから、行方向において基板61よりも外側に突出する探針64と、を有している。基板61は、行方向に沿う幅が一定の矩形状をなしている。また、基板61の側面65a,65bから突出する探針64の突出長さが、全て同じ長さとなっている。
そして、行方向においてセンシング部30が向き合う一対のチップ11a,11bについて、少なくとも基板61が各センシング部30とオーバーラップするようにプローブカード60を設ける。すなわち、各チップ11a,11bの上方に、プローブカード60を構成する基板61と探針64が位置するように、プローブカード60を設ける。この際、各チップ11a,11bとオーバーラップする部位が、図8に示すように、行方向において隣り合うチップ11a,11bで180度回転した回転対称配置となるように、ウエハ10に対してプローブカード60を設ける。そして、この状態で、各チップ11a,11bに形成された容量式湿度センサの電気特性を、同時に検査する。
このようなプローブカード60を用いても、第1実施形態同様、複数チップ11a,11bの電気特性を、簡素な方法で、同時に、精度良く検査することができる。なお、本実施形態では、上記したように、プローブカード60がチップ11a,11bの各センシング部30とオーバーラップするため、第1実施形態の例えば図4(a)及び図5に示す構成に較べて、センシング部30とプローブカード60との間の寄生容量は大きくなる。
また、図8に示す例では、行方向においてセンシング部30が向き合う一対のチップ11a,11bを3列分、すなわち6つのチップ11a,11bを、同時に検査する。これによれば、検査時間を短縮することができる。この場合、隣り合う3列分の一対のチップ11a,11b(計6つのチップ11a,11b)が検査単位となる。なお、本実施形態によれば、3列に限定されず、1列や2列の検査も可能であり、さらには4列以上を同時に検査することもできる。
(第3実施形態)
本実施形態において、上記実施形態に示したウエハ検査方法及びウエハマップと共通する部分についての説明は割愛する。本実施形態では、ウエハ10の各チップ11に容量式湿度センサを形成する際の、製造方法に特徴がある。なお、平面図である図11及び図13では、便宜上、マスク70にハッチングを施している。
先ず、本実施形態に係る容量式湿度センサの製造方法の特徴部分を説明する前に、容量式湿度センサの製造方法の概略と、従来と共通する製造工程の部分について説明する。なお、容量式湿度センサの構成は、第1実施形態(図2及び図3参照)に示したチップ11の構成と同じである。
先ず、ウエハ10状態の例えばシリコンからなる基板20を準備し、図9(a)に示すように、熱酸化により一面にシリコン酸化膜22bを形成する。次いで、シリコン酸化膜22bを介して基板20の一面側表層に不純物をイオン注入し、図9(b)に示すように、基板20の表層に拡散層21を形成する。
拡散層21の形成後、シリコン酸化膜22b上にBPSG膜を形成し、図9(b)に示すように、シリコン酸化膜22bとともに絶縁膜22とする。次いで、図9(c)に示すように、絶縁膜22の所定位置にコンタクトホール22aを形成し、その後、図9(d)に示すように、基板20の一面20a全域にアルミニウムを堆積させて金属層38を形成する。
この金属層38を、図9(e)に示すようにパターニングすることで、各電極33a,33b,34a,34b、パッド40(40a〜40d)を含む配線37(37a〜37d)を形成する。このように、センシング部30を構成する電極33a,33b,34a,34bを、同一面上に同一材料を用いて同一の工程で形成する。
次いで、図10(a)に示すように、基板20の一面20a全域に、保護膜36としてのシリコン窒化膜を形成する。次いで、この保護膜36をパターニングし、図10(b)に示すようにパッド40(40a〜40d)を露出させる。
パッド40の形成後、図10(c)に示すように、基板20を、一面20aと反対の裏面から研削し、所定厚さに薄厚化する。なお、図10(c)に示す破線部分が、基板20の研削除去された部分である。
次いで、例えばスピンコート法により基板20の一面20a上全域に前駆体(ポリアミド)を塗布し、硬化処理して、感湿膜35を形成する。そして、形成した感湿膜35を、開口部を有するマスクを用いてエッチングし、図10(d)に示すように、所定形状にパターニングする。これにより、センシング部30(検出容量素子31)の部分に感湿膜35(検出用感湿膜35a)が残り、パッド40を含むそれ以外の部分の感湿膜35が除去された状態となる。
以上により、ウエハ状態の容量式湿度センサを得ることができる。そして、ウエハ10状態の基板20をダイシングし、チップ11の単位とすることで、チップ状態の容量式湿度センサを得ることができる。
従来は、上記した特許文献1に記載のように、行方向において、チップの一端側にセンシング部が形成され、他端側にパッドが形成されており、センシング部とパッドとの位置関係は、全てのチップにおいて共通となっている。すなわち、行方向において隣り合うチップでは、一方のチップのセンシング部と、他方のチップのパッドとが近接している。
したがって、図11及び図12に示すように、行方向において隣り合うチップ11a,11bでは、一方のチップ11aのセンシング部30(検出容量素子31)と、他方のチップ11bのパッド40(パッド40d)とが近接状態にある。このため、基板20の一面20a全域に形成した感湿膜35(検出用感湿膜35a)をエッチングする際に用いるマスク70の開口部71の幅W1は、図12に示すように、チップ11a,11bの境界(チップ11aのセンシング部30)から、チップ11bのセンシング部30(検出容量素子31)までの距離とほぼ等しいものとなる。
図12に示すように、チップ11a,11bの境界(チップ11aのセンシング部30)から、チップ11bのパッド40までの距離L1は、チップ11bにおけるパッド40からセンシング部30までの距離L2に較べて十分に短く、開口部71の幅W1を狭くすると、パッド40上の感湿膜35がエッチングされずに残ることも考えられる。この場合、パッド40にボンディングワイヤを打つことができない。なお、距離L2を距離L1に較べて長くするのは、上記したように、ボンディングワイヤの接続後、パッド40を保護ゲルにて被覆する際に、保護ゲルが流動して感湿膜35へ付着するのを抑制すべく、距離を稼ぐためである。
一方、開口部71の幅W1を広くすると、感湿膜35は等方的にエッチングされるため、検出用電極33a,33b上(及び図示しない参照用電極34a,34b)の感湿膜35の少なくとも一部が除去されることも考えられる。この場合、少なくとも所望の感度を有することができない。
この課題を解決するために、マスク70の開口部71の公差を小さくすることが考えられるが、製造コストが高くなってしまう。また、行方向で隣り合うチップ11a,11bにおいて、チップ11a,11bの境界(チップ11aのセンシング部30)からチップ11bのパッド40までの距離L1を拡げることが考えられるが、行方向において、チップ11の体格が増大することとなり、ウエハ1枚から取れるチップ数が減少してしまう。すなわち、製造コストが高くなってしまう。
これに対し、本実施形態では、上記実施形態同様、行方向において隣り合うチップ11a,11bが、180度回転した回転対称配置となるように、各チップ11に、センシング部30及びパッド40などを形成する。このため、隣り合うチップ11a,11bでは、センシング部30同士、又は、パッド40同士が近接した状態となる。
また、基板20の一面20a全域に形成した感湿膜35をパターニングする際に、図13及び図14に示すように、行方向においてパッド40が向き合う一対のチップ11a,11bについて、それぞれのパッド40が共通の開口部71内に位置するようにマスク70を形成する。このため、マスク70の開口部71の幅W2は、図14に示すように、一方のチップ11aのセンシング部30(検出容量素子31)から、他方のチップ11bのセンシング部30(検出容量素子31)までの距離とほぼ等しくなり、図12に示す幅W1の約2倍の長さとなる。
そして、このマスク70を用いて感湿膜35をエッチングし、所定形状にパターニングする。
このように、本実施形態では、行方向において隣り合うチップ11a,11bが、180度回転した回転対称配置となるように、各チップ11にセンシング部30及びパッド40を形成する。したがって、感湿膜35をエッチングして所定形状とするためのマスク70の開口部71の行方向の幅W2を、従来の幅W1に較べて広くすることができる。これにより、開口部71の公差を従来に較べて緩和し、製造コストを低減することができる。
また、一方のチップ11a,11bとの境界から、チップ11a,11bのパッド40までの距離L1を拡げなくとも、パッド40に感湿膜35が残ったり、検出用電極33a,33b上(及び図示しない参照用電極34a,34b)の感湿膜35が除去されるという不具合が生じるのを抑制することができる。これにより、行方向において、チップ11の体格を抑制し、ひいては、製造コストを低減することができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態になんら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々変形して実施することが可能である。
検出用電極33a,33bと参照用電極34a,34bの本数は上記例に限定されるものではない。対をなす検出用電極33aと検出用電極33bとを、それぞれ少なくとも1本有すれば良い。また、センシング部30として、少なくとも検出用電極33a,33bのみを有すれば良い。
本実施形態では、容量式湿度センサが形成されたチップ11の基板20が、拡散層21、該拡散層21に電気的に接続される配線37d及びパッド40dを有する例を示したが、これらを有さない構成としても良い。
本実施形態では、チップ11に容量式湿度センサが形成される例を示したが、容量式湿度センサとともに、その処理回路をチップ11に形成しても良い。
本実施形態では、検出用感湿膜35aと参照用感湿膜35bが、1つの感湿膜35として一体化されている例を示したが、分離された構成としても良い。また、参照用感湿膜35bを有さない構成としても良い。
本実施形態では、電極33a,33b,34a,34b上に保護膜36が配置され、この保護膜36上に感湿膜35(35a,35b)が配置される例を示した。しかしながら、保護膜36を有さず、電極33a,33b,34a,34b上に感湿膜35(35a,35b)が直接配置された構成としても良い。
センシング部30とパッド40との間に、基板20の一面20aから突起するダムを設け、保護ゲルがセンシング部30側に流動するのを抑制するようにしても良い。
第1実施形態及び第2実施形態では、容量式物理量センサとして、容量式湿度センサの例を示した。しかしながら、物理量に応じて容量値が変化するそれ以外の容量式物理量センサを採用することもできる。例えば、容量式加速度センサ、容量式角速度センサ、容量式圧力センサなどを採用することができる。
10・・・ウエハ
11・・・チップ
11a,11b・・・隣り合うチップ
20・・・基板
20a・・・一面
30・・・センシング部
33a,33b・・・検出用電極
35・・・感湿膜
35a・・・検出用感湿膜
40,40a〜40d・・・パッド
60・・・プローブカード
61・・・基板
62・・・開口部
64・・・探針

Claims (8)

  1. 複数のチップ(11)がウエハ(10)に行列状に設けられ、各チップ(11)に形成された容量式物理量センサの電気特性を、プローブカード(60)を用いて検査するウエハ検査方法であって、
    行方向において隣り合うチップ(11a,11b)同士が180度回転した回転対称配置となるように、複数の前記チップ(11)を前記ウエハ(10)に設けておき、
    行方向において隣り合う一対の前記チップ(11a,11b)を、行方向に垂直な列方向に少なくとも1列分含んで検査単位とし、該検査単位ごとに前記プローブカード(60)を移動させて、各検査単位を構成する複数の前記チップ(11a,11b)の電気特性を同時に検査し、
    複数の前記チップ(11a,11b)の電気特性を検査する際に、行方向に隣り合う前記チップ(11a,11b)のうちの一方の前記チップ(11a)に前記プローブカード(60)がオーバーラップする部分と、他方の前記チップ(11b)に前記プローブカード(60)がオーバーラップする部分とが、180度回転した回転対称配置となるように、前記プローブカード(60)を設けて検査することを特徴とするウエハ検査方法。
  2. 前記プローブカード(60)は、開口部(62)を有する基板(61)と、該基板(61)の開口部周縁に設けられた探針(64)と、を有することを特徴とする請求項1に記載のウエハ検査方法。
  3. 前記容量式物理量センサは、物理量の変化に応じて容量値が変化するセンシング部(30)と、外部接続用の複数のパッド部(40)と、を有し、
    前記センシング部(30)は、行方向において、前記チップ(11)の一端側に形成されており、
    行方向において前記センシング部(30)が向き合う一対の前記チップ(11a,11b)について、それぞれの前記センシング部(30)が前記開口部(62)内に位置し、且つ、前記基板(61)及び前記探針(64)が各センシング部(30)とオーバーラップしないように、前記プローブカード(60)を設けて検査することを特徴とする請求項2に記載のウエハ検査方法。
  4. 平面矩形状の前記チップ(11)において、前記センシング部(30)は、前記チップ(11)の行方向一端側に形成され、複数の前記パッド部(40)は、前記チップ(11)の行方向他端側に、行方向に垂直な列方向に沿って形成されており、
    前記プローブカード(60)は、平面矩形状の前記開口部(62)を有し、
    前記探針(64)は、前記開口部周縁のうち、行方向に垂直な周縁辺(63a,63b)のそれぞれに設けられていることを特徴とする請求項3に記載のウエハ検査方法。
  5. 行方向において前記センシング部(30)が向き合う一対の前記チップ(11a,11b)を、列方向において2列分、同時に検査することを特徴とする請求項4に記載のウエハ検査方法。
  6. 平面矩形状の前記チップ(11)において、前記センシング部(30)は、前記チップ(11)の行方向一端側に形成され、複数の前記パッド部(40)は、前記チップ(11)の行方向他端側に、行方向に垂直な列方向に沿って形成されており、
    前記プローブカード(60)は、平面矩形状の基板(61)と、行方向に垂直な側面(65a,65b)のそれぞれから突出する探針(64)と、を有し、
    行方向において前記センシング部(30)が向き合う一対の前記チップ(11a,11b)について、少なくとも前記基板(61)が各センシング部(30)とオーバーラップするように、前記プローブカード(60)を設けて、検査することを特徴とする請求項1に記載のウエハ検査方法。
  7. 行方向において前記センシング部(30)が向き合う一対の前記チップ(11a,11b)を、列方向において複数列分、同時に検査することを特徴とする請求項6に記載のウエハ検査方法。
  8. 請求項1〜7いずれか1項に記載のウエハ検査方法にて検査されるウエハのマップであって、
    行方向において隣り合うチップ(11a,11b)同士が180度回転した回転対称配置となるように、複数の前記チップ(11)が前記ウエハ(10)に設けられることを特徴とするウエハマップ。
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