JP2013021025A - 多層プリント配線板用接着フィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】平滑な層間絶縁層上に高接着強度を有する導体層を形成することができ、レーザー加工性、スミア除去工程後のビア形状特性などに優れる多層プリント配線板用の接着フィルム、多層プリント配線板層及びその製造方法を提供する。
【解決手段】層間絶縁層用樹脂組成物層(A層)、熱硬化性樹脂組成物層(B層)および支持体フィルム(C層)からなる層が、C層、A層、B層の順に層構成され、(1)A層が、熱硬化性樹脂(a1)および比表面積が20m2/g以上の無機充填材(b1)を、熱硬化性樹脂(a1)と無機充填材(b1)の質量比が30:1〜2:1の範囲で含む樹脂組成物であり、(2)B層が、40℃以下で固形であり、40〜140℃で溶融する熱硬化性樹脂(a2)を含む樹脂組成物である多層プリント配線板用の接着フィルム、該接着フィルムを用いて作製された多層プリント配線板、及び該多層プリント配線板の製造方法である。
【選択図】なし

Description

本発明は、ビルトアップ方式の多層プリント配線板用の接着フィルムに関し、詳しくは平滑な層間絶縁層上に高接着強度を有する導体層を形成することができ、レーザー加工性、スミア除去工程後のビア形状特性などに優れる多層プリント配線板用の接着フィルム、多層プリント配線板及びその製造方法に関する。
従来、多層配線板を製造するには、片面または両面に内層回路を形成した絶縁基板上に、プリプレグと呼ばれるガラス布にエポキシ樹脂を含浸し半硬化状態にした材料を銅箔と重ねて熱プレスにより積層一体化した後、ドリルで層間接続用のスルーホールと呼ばれる穴をあけ、スルーホール内壁と銅箔表面上に無電解めっきを行って、必要ならば更に電解めっきを行って回路導体として必要な厚さとした後、不要な銅を除去して多層配線板を製造するのが一般的であった。
ところが、近年、電子機器の小型化、軽量化、多機能化が一段と進み、これに伴いLSIやチップ部品等が高集積化し、その形態も多ピン化、小型化へと急速に変化している。このため多層配線板は、電子部品の実装密度を向上するために、微細配線化の開発が進められている。これらの要求に合致する多層配線板の製造手法として、ガラスクロスを含まない絶縁樹脂をプリプレグの代わりに絶縁層として用い、必要な部分のみビアホールで接続しながら配線層を形成するビルドアップ方式の多層配線板があり、軽量化や小型化、微細化に適した手法として主流になりつつある。
このようなビルドアップ方式の多層配線板は、多層プリント配線板用の接着フィルムを内層回路板にラミネートし、加熱により硬化させて、ビルドアップ層を形成した後、レーザー加工によるビアホール形成し、アルカリ過マンガン酸処理等によって粗化処理とスミア除去処理を行って無電解銅めっきして、第二の回路と層間接続可能とするビアホールを形成させて製造する。この方法において樹脂と無電解銅めっきとの接着力は、樹脂表面の粗さ(アンカー効果)により確保されるので、その表面粗さRaは0.6μm以上と大きいものが用いられている(例えば、特許文献1〜3参照)。
更にビルドアップ層には、加工寸法安定性と半導体実装後の反り量を低減させるために、低熱膨張係数化が求められており、そのための取り組みが行われている。その最も主流な方法としてシリカフィラーの高充填化があり、例えば、ビルドアップ層中の40質量%以上をシリカフィラーとすることによって、ビルドアップ層の低熱膨張係数化が図られている(例えば、特許文献4〜6参照)。
一方、ビルドアップ層の機能を分ける、いわゆるビルドアップ層の「2層構造化」が提案されている。すなわち、導体層とビルドアップ層の接着を確保する接着担当層と、配線を埋め込み絶縁性を確保する埋め込み担当層を分けるものである。
従来よりも無電解銅めっきとの接着を確保することを目的として、無電解銅めっき触媒を含む接着担当層と、絶縁樹脂層の2層化構造の絶縁フィルムも開示されているが、表面の粗化形状を平滑にすることを目的としておらず、近年の微細配線形成の半導体パッケージ基板としては、不十分であった(例えば、特許文献7参照)。
一方、ビルドアップ層の2層化構造に対して、ビルドアップ層の表面付近(導体層との界面付近)の機械強度を上げる樹脂組成が提案されている(例えば、特許文献8参照)。
このようにビルドアップ方式の多層プリント配線板用に接着担当層を設けることによって導体層と接着担当層の間の接着強度を上げることが可能である。しかし、この場合、レーザー加工および、その後のスミア除去の工程(デスミア工程)で次のような課題がある。
すなわち、回路基板に多層プリント配線板用の接着フィルムをラミネートし、熱硬化してビルドアップ層(層間絶縁層)を形成した後のレーザー加工において、接着担当層に使用している樹脂組成物がレーザー加工部周辺に飛散し、その後のデスミア工程で、飛散物が除去できない。また、レーザー加工によって、層間絶縁層の接着担当層と埋め込み担当層に加工差が発生し、デスミア工程後に接着担当層が残ってしまうという問題が発生する。
特開平7−304931号公報 特開2002−3075号公報 特開平11−1547号公報 特表2006−527920号公報 特開2007−87982号公報 特開2009−280758号公報 特開平1−99288号公報 特開2005−39247号公報
本発明の目的は、積層板材料での上記のようなレーザー加工および、その後のスミア除去の工程で課題を解決し、平滑な層間絶縁層上に高接着強度を有する導体層を形成することができ、レーザー加工性、スミア除去工程後のビア形状特性などに優れる多層プリント配線板用の接着フィルム及び多層プリント配線板層を提供することである。
本発明者らは上記の課題を解決すべく検討を進めた結果、熱硬化性樹脂に対して、比表面積が20m2/g以上の無機充填材を特定の割合で配合した樹脂組成物が、層間絶縁層のレーザー加工性、ならびにその後のスミア除去工程後のビア形状特性の観点と、粗化特性の観点から、多層プリント配線板用の層間絶縁材料として優れたものであり、この樹脂組成物と、特定の熱硬化性樹脂組成物層の2層構造を主構成とした接着フィルムとすることにより、ビルドアップ工法で簡便に、層間絶縁層のレーザー加工性と、粗化特性に優れた多層プリント配線板が製造できることを見出した。
すなわち、本発明は、以下の多層プリント配線板用接着フィルム、多層プリント配線板及びその製造方法を提供するものである。
1.層間絶縁層用樹脂組成物層(A層)、熱硬化性樹脂組成物層(B層)および支持体フィルム(C層)からなる層が、C層、A層、B層の順に層構成され、
(1)A層が、熱硬化性樹脂(a1)および比表面積が20m2/g以上の無機充填材(b1)を、熱硬化性樹脂(a1)と無機充填材(b1)の質量比が30:1〜2:1の範囲で含む樹脂組成物であり、
(2)B層が、40℃以下で固形であり、40〜140℃で溶融する熱硬化性樹脂(a2)を含む樹脂組成物である
ことを特徴とする多層プリント配線板用の接着フィルム。
2.A層の無機充填材(b1)がヒュームドシリカおよび/またはコロイダルシリカである上記1の多層プリント配線板用接着フィルム。
3.A層の無機充填材(b1)が球状であって、溶剤中および/または有機樹脂に均一に分散するよう表面処理を施されているシリカフィラーである上記2の多層プリント配線板用接着フィルム。
4.A層が、さらに、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂およびポリイミド樹脂から選ばれる1種以上で有機溶剤に溶解する耐熱樹脂(c1)を、熱硬化性樹脂(a1)と耐熱樹脂(c1)の質量比が20:1〜3:1の範囲で含む樹脂組成物である上記1〜3いずれかの多層プリント配線板用接着フィルム。
5.A層が、さらに、平均一次粒径が1μm以下の架橋有機フィラー(d1)を、熱硬化性樹脂(a1)と耐熱樹脂(d1)の質量比が20:1〜3:1の範囲で含む樹脂組成物である上記1〜4いずれかの多層プリント配線板用の接着フィルム。
6.B層が、無機充填材(b2)を10〜85質量%含む樹脂組成物である上記1〜5いずれかの多層プリント配線板用接着フィルム。
7.B層の無機充填材(b2)として、平均粒径が1μm以下の球状のシリカを、B層の全無機充填材中の50質量%以上で含む上記6の多層プリント配線板用の接着フィルム。
8.A層の熱硬化性樹脂(a1)として多官能エポキシ樹脂を含む上記1〜7いずれかの多層プリント配線板用接着フィルム。
9.B層の熱硬化性樹脂(a2)が多官能エポキシ樹脂である上記1〜8いずれかの多層プリント配線板用接着フィルム。
10.A層の厚さが1〜15μm、B層の厚さが10〜100μm、C層の厚さが10〜150μmである上記1〜9いずれかの多層プリント配線板用接着フィルム。
11.B層の外部表面に保護フィルムを有する上記1〜10いずれかの多層プリント配線板用の接着フィルム。
12.上記1〜11いずれかの多層プリント配線板用の接着フィルムを用いて作製されたことを特徴とする多層プリント配線板。
13.下記の工程(1)〜(6)の工程を含み、工程(1)、(2)又は(3)の後でC層を剥離又は除去することを特徴とする多層プリント配線板の製造方法、
(1)上記1〜11いずれかの多層プリント配線板用の接着フィルムを回路基板の片面又は両面にラミネートする工程、
(2)ラミネートされたA層およびB層を熱硬化し、絶縁層を形成する工程、
(3)絶縁層を形成した回路基板に穴あけする工程、
(4)絶縁層の表面を酸化剤によって粗化処理する工程、
(5)粗化された絶縁層の表面にめっきによって導体層を形成する工程、および
(6)導体層に回路形成する工程。
14.多層プリント配線板用の接着フィルムのラミネートが、真空ラミネーターを用いて行われる上記13の多層プリント配線板の製造方法。
本発明により、平滑な層間絶縁層上に高接着強度を有する導体層を形成することができ、レーザー加工性、スミア除去工程後のビア形状特性などに優れる多層プリント配線板用の接着フィルムが提供される。
また、本発明の接着フィルムを用いて、上記特性を有する多層プリント配線板を、酸化剤による粗化工程とめっきによる導体層形成工程を経て簡便に製造することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
先ず、本発明の多層プリント配線板用の接着フィルムは、層間絶縁層用樹脂組成物層(A層)、熱硬化性樹脂組成物層(B層)および支持体フィルム(C層)からなる層が、C層、A層、B層の順に層構成され、以下の特徴を有するものである。
(1)A層が、熱硬化性樹脂(a1)と比表面積が20m2/g以上の無機充填材(b1)を、熱硬化性樹脂(a1)と無機充填材(b2)の質量比が30:1〜2:1の範囲で含む樹脂組成物である。
(2)B層が、40℃以下で固形であり、40〜140℃で溶融する熱硬化性樹脂(a2)を含む樹脂組成物である。
本発明の多層プリント配線板用の接着フィルムのA層は、層間絶縁層と導体層の間の接着強度を向上させることを目的として設けられたものである。
A層の熱硬化性樹脂(a1)は、多層プリント配線板の絶縁層形成において、通常用いられる熱硬化温度150〜200℃の範囲で熱硬化するものであれば、特に限定されない。熱硬化性樹脂(a1)としては、例えば、1分子中に2個以上エポキシ基を有するエポキシ樹脂、ビスマレイミド化合物とジアミン化合物の重合物、シアネートエステル化合物、ビスマレイミド化合物、ビスアリルナジド樹脂、ベンゾオキサジン化合物などの熱硬化性樹脂を挙げることができる。中でも、1分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂、ビスマレイミド化合物とジアミン化合物の重合物、シアネートエステル化合物が好ましく、耐酸、耐アルカリなどの耐薬品性に優れるエポキシ樹脂、特に1分子中に2個よりも多いエポキシ基を有する多官能エポキシ樹脂が最も好ましい。
エポキシ樹脂としては、1分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂が好ましく、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビフェノール型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂や、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、アラルキル型エポキシ樹脂、アラルキルノボラック型エポキシ樹脂などが挙げられる。
エポキシ樹脂は、耐熱性の観点から1分子中に平均して2個よりも多いエポキシ基を持つエポキシ樹脂が好ましく、更に、ビフェニル骨格を有するアラルキルノボラック型エポキシ樹脂が好ましい。ビフェニル構造を有するノボラック型エポキシ樹脂とは、分子中にビフェニル誘導体の芳香族環を含有したアラルキルノボラック型のエポキシ樹脂であり、例えば、下記の式(1)で示されるエポキシ樹脂が挙げられる。これらは単独でも、2種以上を組み合せて用いてもよい。
Figure 2013021025
(式中、pは1〜5の整数である。)
市販品のエポキシ樹脂としては、日本化薬株式会社製のNC−3000(pの平均値が1.7の式(1)のエポキシ樹脂)、NC−3000−H(pの平均値が2.8の式(1)のエポキシ樹脂)が挙げられる。
エポキシ樹脂を使用する場合には、エポキシ硬化剤が必要となる。エポキシ樹脂硬化剤としては、各種フェノール樹脂類、酸無水物類、アミン類、ヒドラジット類などが使用できる。フェノール樹脂類としては、ノボラック型フェノール樹脂、レゾール型フェノール樹脂などが使用でき、酸無水物類としては、無水フタル酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、メチルハイミック酸等が使用でき、アミン類として、ジシアンジアミド、ジアミノジフェニルメタン、グアニル尿素等が使用できる。
多層プリント配線板の信頼性を向上させるためには、ノボラック型フェノール樹脂であることが好ましく、トリアジン環含有ノボラック型フェノール樹脂やジシアンジアミドであると金属箔の引き剥がし強さや化学粗化後の無電解めっきの引き剥がし強さが向上し、さらに好ましい。
また、エポキシ樹脂とエポキシ硬化剤の反応を速めるために、イミダゾール類、トリフェニルホスフィン、ホスホニウムボレート、3−(3,4−ジクロロフェニル)−1,1−ジメチルウレア等の硬化促進剤を併用しても構わない。
市販されているエポキシ硬化剤としては、例えば、ジシアンジアミド、フェノールノボラック、クレゾールノボラック、トリアジン含有フェノールノボラック樹脂(例えば、フェノライトLA−1356:DIC株式会社製、フェノライトLA7050シリーズ、DIC株式会社製)、トリアジン含有クレゾールノボラック樹脂(例えば、フェノライトLA−3018:DIC株式会社製)などを挙げることができる。
ビスマレイミド化合物とジアミン化合物の重合物樹脂としては、株式会社プリンテック社製の「テクマイトE2020」等が挙げられる。
シアネートエステル化合物としては、ビスフェノールシアネートエステルである「プリマセット(Primaset)BA200」(ロンザ株式会社製)、「プリマセット(Primaset)BA230S」(ロンザ株式会社製)、「プリマセット(Primaset)LECY」(ロンザ株式会社製)、「アロシー(Arocy)L10」(バンティコ株式会社製)、ノボラック型シアネートエステルである「プリマセット(Primaset)PT30」(ロンザ株式会社製)、「アロシー(Arocy)XU−371」(バンティコ株式会社製)、ジシクロペンタジエン型シアネートエステルである「アロシー(Arocy)XP71787.02L」(バンティコ株式会社製)などが挙げられる。
ビスマレイミド化合物としては、4,4'-ジフェノルメタンビスマレイミドである「BMI−S」(三井化学株式会社製)、ポリフェニルメタンマレイミドである「BMI−20」(三井化学株式会社製)などが挙げられる。
ビスアリルナジド樹脂としては、ジフェニルメタン-4,4'-ビスアリルナジックイミドである「BANI−M」(丸善石油化学株式会社製)などが挙げられる。
ベンゾオキサジン樹脂としては、「B−a型ベンゾオキサジン」(四国化成株式会社製)などが挙げられる。
層間絶縁用樹脂組成物により成型して接着フィルムを調製する場合には、フィルム形成が可能な範囲で、常温で液体、固体、またはこれらの混合物が用いられる。また、熱硬化性樹脂(a1)として固体の熱硬化性樹脂を用いる場合、絶縁層を形成する際のB層を多層プリント配線板に積層する観点から、140℃以下の温度で溶融する性質を有するものが好ましい。
A層に含有させる無機充填材(b1)は、接着フィルムを熱硬化して形成される層間絶縁層をレーザー加工する際に、樹脂飛散の防止や、A層とB層のレーザー加工形状を整えることを可能にするために重要である。また、無機充填材(b1)は、層間絶縁層の表面を酸化剤で粗化する際に、適度な粗化面を形成し、めっきによって接着強度に優れる導体層の形成を可能にするために重要である。
無機充填材(b1)としては、シリカ、アルミナ、硫酸バリウム、タルク、クレー、雲母粉、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、窒化ホウ素、ホウ酸アルミニウム、チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ビスマス、酸化チタン、ジルコン酸バリウム、ジルコン酸カルシウムなどが挙げられる。中でも、特にシリカが好ましい。
無機充填材(b1)のA層への含有量は、A層中に含まれる熱硬化性樹脂(a1)と無機充填材(b1)の質量比が30:1〜2:1の範囲である。該質量比が30:1よりも少ない無機充填材(b1)の配合量の場合、レーザー加工性が低下して、レーザー加工後に樹脂飛散が見られたり、ビア形状がいびつになることがある。また、該質量比が2:1を超えるような無機充填材(b1)の配合量の場合、層間絶縁樹層の表面を酸化剤によって粗化した後、めっきによって導体層を形成する際に、層間絶縁層と導体層の接着強度が低下することがある。
A層に含有させる無機充填材(b1)および後述するB層に含有させる無機充填材(b2)は、特に球形である必要はない。そのため、比表面積の規定が必要となる。特に、特に、後述するヒュームドシリカや、コロイダルシリカは、球形でないため、比表面積の規定が必要となる。
無機充填材(b1)は、層間絶縁層上に微細配線を形成する観点から、小さいことが好ましく、比表面積が20m2/g以上であることを必要とする。比表面積が小さなフィラーを使用すると、酸化剤による粗化処理後の表面形状が大きくなり、好ましくない。
比表面積の測定方法としては、たとえば、粉体粒子に吸着占有面積の分かった分子を吸着させ、その量から試料の比表面積を求めるBET法による方法が挙げられる。
また、無機充填材(b1)は、耐湿性を向上させるために、シランカップリング剤等の表面処理剤で表面処理している無機充填材であることが好ましい。
上記のような比表面積を有する無機充填材(b1)として、例えば、日本アエロジル株式会社製のヒュームドシリカであるAEROSIL R972(商品名)であると、比表面積は110±20m2/g(カタログ値)であり、同社のAEROSIL R202であると、比表面積は100±20m2/g(カタログ値)であり、好適である。
また、アドマテックス社製の球状シリカでは例えば同社のSO−C1(商品名)であると、比表面積が17m2/g(カタログ値)であり、酸化剤による粗化処理後の表面形状が大きくなり、A層に含有させる無機充填材(b1)として好ましくない。
シリカはA層に含有させる無機充填材(b1)として最も安価であるために好ましく、上記のように比表面積が20m2/g以上の好適なシリカとしてヒュームドシリカがある。ヒュームドシリカはどのようなものでも良いが、絶縁信頼性、耐熱性を考慮すれば、エポキシ樹脂中での分散性が良好なものが好ましく、表面を疎水性化処理した例えば日本アエロジル株式会社製のAEROSIL R972(商品名)や同社製AEROSIL R202等が使用できる。
コロイダルシリカはその製法上、ほぼ球形に作製しやすい。コロイダルシリカの粒子径(比表面積径)Dは窒素吸着法(BET法)により求めた比表面積S(m2/g)から、おおよそD(nm)=2720/Sの式で計算され、この式を用いて計算すると、コロイダルシリカとして例えば、PL−1(扶桑化学社製、商品名、181m2/g)は1次粒子径;15nmとなり、PL−7(扶桑化学社製、商品名、36m2/g)は1次粒子径;75nmとなり、好適に使用することができる。
従来保存安定性(沈降、凝集)の観点から使用が難しかった比表面積が大きな(平均粒径が小さな)球状シリカに対して、特殊な表面処理を施すことによって、A層に含有させる無機充填材(b1)としての使用が可能になる。このように溶剤中および/または有機樹脂に均一に分散するよう表面処理を施されているシリカフィラーとして、例えば、アドマテックス社製の「アドマナノ」(商品名の総称、カタログによると平均粒径が15nm、25nm、50nmがある)があり、このような有機樹脂や溶剤中に分散したフィラーを本発明において用いることができる。
以上の無機充填材は、1種類のみでも、2種類以上の無機充填材を併用して使用しても構わない。
A層には、有機溶剤に溶解する耐熱樹脂(c1)を含有させることができる。この耐熱樹脂(c1)は、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリベンゾオキサゾール樹脂、ポリベンゾイミダゾール樹脂から選択されるが、これらの何れかの樹脂の化学構造を有する共重合体等も含まれる。これらの耐熱樹脂(c1)の中では、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリイミド樹脂が好ましく、ポリアミド樹脂が最も好ましい。
なお、耐熱樹脂(c1)には、ポリブタジエン骨格を含んでいても良く、熱硬化性樹脂(例えばエポキシ樹脂のエポキシ基)と反応するフェノール性水酸基やアミド基を含有していても構わない。
また、耐熱樹脂(c1)は各々単独で用いてもよく、2種類以上を組み合わせて用いても良い。
A層に含有させる耐熱樹脂(c1)は、有機溶剤に溶解する特性を有することが必須である。溶剤に溶解することができない耐熱樹脂は、ほかの成分と混合して組成物を調製することができないため、本発明に用いることができない。
耐熱樹脂(c1)を溶解させる有機溶剤は特に限定されないが、20〜30℃の常温で液体であり、耐熱樹脂を溶解する性質を有するものが用いられる。また、耐熱樹脂や熱硬化性樹脂と反応しない有機溶剤であることが必要であり、例えば、フェノール性水酸基を有するクレゾール等は除かれる。
好ましい有機溶剤としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチル、セロソルブアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、カルビトールアセテート等の酢酸エステル類、セロソルブ、メチルカルビトール、ブチルカルビトール等のカルビトール類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル等を挙げることができる。これらの有機溶剤は2種類以上を組み合わせて用いても良い。
熱硬化性樹脂(a1)と耐熱樹脂(c1)の質量比は20:1〜3:1の範囲とする。該質量比が20:1以下とすることにより酸化剤による粗化処理後に、導体層と層間絶縁層間の接着強度が確保出来る。
該質量比が3:1以上とすることより、酸化剤による粗化処理工程後に、表面の凹凸が大きくならず、脆い層とならず、導体層と層間絶縁層間での接着強度が低下しないため、好ましい。
市販されている耐熱樹脂の中でA層の耐熱樹脂(c1)として好ましい樹脂の具体例としては、日本化薬株式会社製の可溶性ポリアミド「BPAM−01」および「BPAM−155」、新日本理化株式会社製の可溶性ポリイミド「リカコ−トSN20」および「リカコートPN20」、日本GEプラスチックス株式会社製の可溶性ポリエーテルイミド「ウルテム」、東洋紡績株式会社製の可溶性ポリアミドイミド「バイロマックスHR11NN」および「バイロマックスHR16NN」などが挙げられる。
これらの耐熱樹脂の中で、「BPAM−01」および「BPAM−155」が好ましく、接着フィルムを硬化してなる層間絶縁層と導体層の接着性の観点、層間絶縁層を酸化剤を用いて粗化処理を施した際の表面の凹凸の観点から最も好ましい結果が得られる。
A層には更に、平均一次粒径が1μm以下の架橋有機フィラー(d1)を含有させることができる。架橋有機フィラー(d1)としては、例えばアクリロニトリルブタジエンの共重合物として、アクリロニトリルとブタジエンとを共重合した架橋NBR粒子や、アクリロニトリルとブタジエンとアクリル酸などのカルボン酸とを共重合したものが用いられ、ポリブタジエンやNBR、シリコンゴムをコアとしアクリル酸誘導体をシェルとした、いわゆるコア―シェルゴム粒子も使用可能である。これらは、単独でも、2種以上を組み合せて用いてもよい。
上記の架橋NBR粒子とは、アクリロニトリル、ブタジエンを共重合させ、かつ共重合する段階で、部分的に架橋させ、粒子状にしたものである。またアクリル酸、メタクリル酸等のカルボン酸を併せて共重合することにより、カルボン酸変性架橋NBR粒子を得ることも可能である。ブタジエンゴム−アクリル樹脂のコア−シェルゴム粒子は、乳化重合でブタジエン粒子を重合させ、引き続きアクリル酸エステル、アクリル酸等のモノマーを添加して重合を続ける二段階の重合方法で得ることができる。架橋シリコンゴム−アクリル樹脂のコア−シェルゴム粒子は、乳化重合でシリコン粒子を重合させ、引き続きアクリル酸エステル、アクリル酸等のモノマーを添加して重合を続ける二段階の重合方法で得ることができる。これらの重合方法により、粒子の大きさは、一次平均粒子径で、50nm〜1μmにすることができる。
熱硬化性樹脂(a1)と架橋有機フィラー(d1)の質量比は20:1〜3:1の範囲とする。該質量比を20:1以下とすることにより導体層と層間絶縁層間の接着強度を向上させることが可能である。該質量比を3:1以上とすることより、耐熱性が低下することがない。
A層に含有させる架橋有機フィラー(d1)には、例えば、カルボン酸変性アクリロニトリルブタジエンゴム粒子の市販品としてはJSR社製のXER−91が挙げられ、ブタジエンゴム−アクリル樹脂のコアシェル粒子としてはロームアンドハース株式会社製のパラロイドEXL2655やガンツ化成工業株式会社のAC−3832が挙げられ、架橋シリコンゴム−アクリル樹脂のコア−シェルゴム粒子としては、旭化成ワッカーシリコーン株式会社製GENIOPERL P52などが挙げられる。
前述のようにA層は層間絶縁層と導体層の間の接着強度を向上させることを目的としたものであるが、膜厚が厚い場合は熱膨張係数が高くなってしまう可能性がある。そのため、膜厚は薄いほうが好ましいが、薄すぎると、酸化剤を用いた粗化処理によって、樹脂層が無くなってしまい、その結果として、層間絶縁層と導体層の間の接着強度が低下してしまう可能性がある。従って、A層の厚さは1〜15μm好ましく、より好ましくは1〜10μm、さらに好ましくは、1〜5μmである。
本発明の接着フィルムを構成する熱硬化性樹脂組成物層(B層)はラミネートの際に回路基板に直接接し、溶融して、配線パターンに流動して回路基板を埋め込む役割を果たす層である。また、回路基板にスルーホールやビアホールが存在する場合、それらの中へ流動して、該ホール内を充填する役割を果たす。
B層を形成する熱硬化性樹脂組成物に含まれる熱硬化性樹脂(a2)は、接着フィルム中に層形成させて用いるために、通常40℃以下では固体であるものが用いられる。また、B層は真空ラミネートを140℃以下で行うことから、熱硬化性樹脂(a2)は40〜140℃で溶融することが必要である。真空ラミネーターの省エネ上、また、量産上、120℃以下で溶融することが好ましく、100℃以下で溶融することがさらに好ましい。従って、真空ラミネートの場合、60〜140℃、より好ましくは70〜120℃で溶融し、回路基板をラミネートできることが好ましい。
B層に含まれる熱硬化性樹脂(a2)としては、A層に含まれる熱硬化性樹脂(a1)と同様のものを挙げることができる。熱硬化性樹脂としてエポキシ樹脂を使用する場合にはエポキシ硬化剤が必要となるが、該エポキシ硬化剤としては、A層で説明したものと同様のものを挙げることができる。エポキシ樹脂としては、リフロー試験などの信頼性の観点から、ガラス転移温度(Tg)が150℃以上であることが好ましい。同様の観点で、エポキシ樹脂を使用する場合は、1分子中に平均で2個よりも多くのエポキシ基を有する多官能エポキシ樹脂を使用することが好ましい。また、A層と同様に、イミダゾール類、トリフェニルホスフィン、ホスホニウムボレート、3(3,4−ジクロロフェニル)−1,1−ジメチルウレア等の硬化促進剤を併用しても良い。
B層を構成する熱硬化性樹脂組成物は、回路基板を埋め込む必要があるため、ラミネート温度は、WO01/97582号公報に開示されているように樹脂組成物の溶融粘度特性に従って決定することが好ましい。すなわち、溶融粘度特性は、動的粘弾性率の測定により求められる温度―溶融粘度曲線によって次のように決定することができる。測定開始温度を40℃とし、5℃/分の昇温速度で測定した場合、1000Pa・sよりも低くなる温度領域でラミネートすることが好ましく、500Ps・sよりも低くなる温度領域でラミネートすることが、回路埋め込み性の観点からより好ましい。
B層には、上記の溶融粘度特性によって決めた実際のラミネート温度よりも、軟化点の低い樹脂を5質量%以上、より好ましくは10質量%以上含有するように調製することが好ましい。5質量%以上含有することにより、ラミネート時にB層が溶融する際に、回路間やビアホール、スルーホールなどに、樹脂をボイド無く充填するだけの溶融粘度を得ることができる。
B層には、更に充填材を添加してもよい。B層に添加する無機充填材(b2)としてはA層の無機充填材(b1)と同様のものを用いることができるが、粒径が小さくなれば、溶融粘度が高くなるため、平均粒径が0.01〜2.0μmの無機充填材を1種類、若しくは2種類以上を混合して用いることが好ましい。
無機充填材(b2)を添加する場合の添加量は、本発明の接着フィルムを硬化して形成される層間絶縁層の特性や、求める機能によっても大きく異なるが、低熱膨張係数の材料が求められていることから、B層において10〜85質量%、より好ましくは30〜85質量%配合することが好ましい。
無機充填材(b2)は、特に球形である必要はないが、溶融した際の粘度を下げ、回路埋め込み性を向上させるために、球形であることが好ましい。
B層の無機充填材(b2)は、平均粒径が1μm以下の球状のシリカを、B層の全無機充填材(b2)中の50質量%以上で含むようにすることが好ましい。
B層に有機充填材を添加する場合には、A層の架橋有機フィラー(d1)と同様のものを用いることができる。
B層の厚さは、A層との合計の厚さが要求される厚さとなるように調整することが好ましい。回路基板を有する導体層の厚さが、通常5〜70μmの範囲であることから、B層の厚さは10〜100μmの範囲とすることが好ましい。
なお、A層及びB層には、更に難燃剤を配合してもよい。難燃剤としては無機難燃剤や樹脂難燃剤が用いられる。無機難燃剤としては、例えば、水酸化アルミニウムや、水酸化マグネシウムなどがある。樹脂難燃剤としては、ハロゲン系のものと、非ハロゲン系のものがあるが、環境の観点から、非ハロゲン系の樹脂難燃剤が好ましい。
樹脂難燃剤としては、充填材として配合するものと、熱硬化性樹脂組成物と反応する官能基を持っているものがある。充填材として配合する樹脂難燃剤としては、例えば、芳香族リン酸エステル系難燃剤である第八化学工業株式会社製のPX−200(商品名)やポリリン酸塩化合物であるクラリアントジャパン株式会社製のExolit OP 930(商品名)などがある。熱硬化性樹脂組成物と反応する官能基を持っている樹脂難燃剤としては、エポキシ系リン含有難燃剤や、フェノール系リン含有難燃剤がある。エポキシ系リン含有難燃剤としては、例えば、東都化成株式会社製のFX−305(商品名)やなどがある。フェノール系リン含有難燃剤としては、例えば三光株式会社製のHCA−HQ(商品名)、ダウケミカル株式会社製のXZ92741(商品名)などがある。
これらの難燃剤は1種類のみでも、2種類以上を組み合わせて使用しても構わない。
支持体フィルム(C層)は、本発明における接着フィルムを製造する際の支持体となり、多層プリント配線板を製造する際に、通常、最終的に剥離、または除去されるものである。
C層の支持体フィルムとしては、例えば、ポリエチレン、ポリ塩化ビニルなどのポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート(「PET」と省略することがある。)、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステル、ポリカーボネート、ポリイミド、更には離型紙や銅箔、アルミニウム箔などの金属箔などを挙げることができる。
支持体フィルムに銅箔を用いた場合には、銅箔をそのまま導体層とし、回路形成することもできる。この場合、銅箔としては、圧延銅、電解銅箔などが挙げられ、厚さが2〜36μmのものが一般的に用いられる。厚さの薄い銅箔を用いる場合には、作業性を向上させるために、キャリア付き銅箔を使用してもよい。
C層の支持体フィルムには、マット処理、コロナ処理の他、離型処理を施してあってもよい。支持体フィルムの厚さは、通常、10〜150μmであり、好ましくは、25〜50μmである。10μm以上とすることにより取扱い性が容易となる。一方、支持体フィルムは、前記のとおり、通常、最終的に剥離、または除去されるため、省エネ等の観点から150μm以下の厚さとする。
本発明の接着フィルムは、異物の付着やキズを防止するために、B層の外側に保護フィルムを設けることが好ましい。
この保護フィルムはラミネートや熱プレスの前に剥離される。保護フィルムとしては、支持体フィルムと同様の材料も用いることができる。保護フィルムの厚さは特に限定されるものではないが、好ましくは1〜40μumである。
本発明の接着フィルムは、当業者の公知の方法に従って、例えば、有機溶剤に樹脂組成物を溶解し、無機充填材や有機充填材などの充填材を混合したワニスを調製し、支持体フィルムを支持体として、このワニスを塗布し、更に加熱、あるいは熱風吹きつけなどによって、有機溶剤を乾燥させて、樹脂組成物を形成させることにより製造することができる。
A層およびB層の塗工装置としては、コンマコーター、バーコーター、キスコーター、ロールコーター、グラビアコーター、ダイコーターなど、当業者に公知の塗工装置を用いることができ、A層およびB層の膜厚によって、適宜選択することが好ましい。
本発明の接着フィルムはC層、A層、B層の順の層構成を有するが、2種類の作製方法がある。最も単純な方法としては、C層の上にA層を形成し、その上にB層を形成する方法である。この場合、C層である支持体フィルムの上にA層となるワニスを塗工、乾燥し、更にC層とA層を支持体として、A層の上に、B層となるワニスを塗工、乾燥して形成する方法である。
もう1つの方法としては、支持体フィルム(C層)の上に、別途B層を形成させておき、C層およびA層からなるフィルムと、B層およびC層からなるフィルムをラミネートして、製造することができる。この場合、本発明の接着フィルムは、C層、A層、B層、C層の順の層構成となり、B層に隣接するC層は保護フィルムとして機能する。
なお、A層およびB層は半硬化させておいても良い。
ワニスを調製するための有機溶剤としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチル、セロソルブアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、カルビトールアセテート等の酢酸エステル類、セロソルブ、メチルカルビトール、ブチルカルビトール等のカルビトール類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル等を挙げることができる。この有機溶剤は2種類以上を組み合わせて用いても良い。
乾燥条件は特に限定されないが、樹脂組成物への有機溶剤の含有割合が、通常、10質量%以下、好ましくは5質量%以下となるように乾燥させる。乾燥条件は、B層の温度―溶融粘度曲線にも影響を与えるため、好ましくは、前記のB層の温度-溶融粘度曲線を満たすように乾燥条件を設定することが好ましい。
ワニス中の有機溶剤量によっても異なるが、例えば、30〜80質量%の有機溶剤を含むワニスを50〜150℃で3〜10分程度乾燥させることができる。当業者、簡単な実験により適宜、好適な乾燥条件を設定することができる。
前記のように、A層の厚さは1〜15μmであり、また、B層の厚さは10〜100μmであることが好ましい。
また、接着フィルムは、ロール状に巻き取って、保存、貯蔵することができる。
次に、本発明の接着フィルムを用いて回路基板にラミネートし、多層プリント配線板を製造する方法について説明する。
多層プリント配線板は、次の工程(1)〜(6)の工程を含み、工程(1)、(2)又は(3)の後でC層を剥離又は除去することが好ましい。
(1)本発明の接着フィルムを回路基板の片面又は両面にラミネートする工程。
(2)ラミネートされたA層およびB層を熱硬化し、絶縁層を形成する工程。
(3)絶縁層を形成した回路基板に穴あけする工程。
(4)絶縁層の表面を酸化剤によって粗化処理する工程。
(5)粗化された絶縁層の表面にめっきによって導体層を形成される工程。
(6)導体層に回路形成する工程。
先ず、(1)のラミネート工程では、真空ラミネーターを用いて好適に回路基板にラミネートすることができる。真空ラミネートは、市販の真空ラミネーターを使用して行うことができる。市販の真空ラミネーターとしては、例えば、ニチゴー・モートン株式会社製のバキュームアップリケーター、株式会社名機製作所製 真空加圧式ラミネーター、日立インダストリーズ株式会社製 ロール式ドライコータ、日立エーアイシー株式会社製 真空ラミネーターなどを挙げることができる。
ラミネートにおいて、接着フィルムが保護フィルムを有している場合には、保護フィルムを除去した後、接着フィルムを加圧および加熱しながら回路基板に圧着する。
ラミネートの条件は、接着フィルムおよび回路基板を必要によりプレヒートし、圧着温度(ラミネート温度)を60〜140℃、圧着圧力を0.1〜1.1mPa(9.8×104〜107.9×104 N/m2)、空気圧20mmHg(26.7hPa)以下の減圧下でラミネートすることが好ましい。また、ラミネートの方法は、バッチ式であっても、ロールでの連続式であっても良い。
(2)の絶縁層を形成する工程では、先ず、接着フィルムを回路基板にラミネートした後、室温付近に冷却する。支持体フィルムを剥離する場合は、剥離した後、回路基板にラミネートされたA層およびB層を加熱硬化させる。加熱硬化の条件は、150〜220℃で20〜80分の範囲で選択され、より好ましくは、160〜200℃で30〜120分の範囲で選択される。離型処理の施された支持体フィルムを使用した場合には、加熱硬化させた後に、支持体フィルムを剥離してもよい。
なお、本発明ではA層とB層という名称で区別をしているが、熱硬化性樹脂によっては、A層とB層の間に明確な界面は存在せず、例えば、A層の構成成分の一部がB層の中に流動したり、B層の構成成分の一部がA層の中に流動しても構わない。
(3)の絶縁層を形成した回路基板に穴あけする工程では、A層およびB層を硬化して層間絶縁層が形成された後、必要に応じて層間絶縁層および回路基板にドリル、レーザー、プラズマ、またはこれらの組み合わせ等の方法により、穴明けを行い、ビアホールやスルーホールを形成してもよい。レーザーとしては、炭酸ガスレーザーやYAGレーザー、UVレーザー、エキシマレーザーなどが一般的に用いられる。
(4)の絶縁層表面を酸化剤によって粗化処理する工程では、層間絶縁層の表面(A層が熱硬化されて形成された層)を酸化剤により粗化処理を行うと同時に、ビアホールやスルーホールが形成されている場合には、形成された際に同時に発生した所謂「スミア」の除去を行う。
酸化剤としては、過マンガン酸塩(過マンガン酸カリウム、過マンガン酸ナトリウムなど)、重クロム酸塩、オゾン、過酸化水素、硫酸、硝酸などがある。好ましくは、ビルドアップ工法による多層プリント配線板の製造における絶縁層の粗化に汎用されている酸化剤であるアルカリ性過マンガン酸溶液(例えば過マンガン酸カリウム、過マンガン酸ナトリウムの水酸化ナトリウム水溶液)を用いて粗化、およびスミアの除去を行うことが好ましい。
(5)の粗化された絶縁層の表面にめっきによって導体層を形成される工程では、粗化処理により凹凸のアンカーが形成された層間絶縁層の表面に、無電解めっきと電解めっきを組み合わせた方法で、導体層を形成する。また、導体層とは逆パターンのめっきレジストを形成し、無電解めっきのみで導体層を形成することもできる。なお、導体層形成後、150〜200℃で、20〜90分間アニール(anneal)処理を施すことにより、層間絶縁層と導体層の間の接着強度を更に向上、安定化させることができる。
(6)の導体層に回路形成する工程において、導体層をパターン加工し、回路形成する方法としては、例えば、当業者に公知のサブトラクディブ法、セミアディティブ法などを用いることができる。
なお、本発明における回路基板は、主として、ガラスエポキシ、金属基板、ポリエステル基板、ポリイミド基板、BTレジン基板、熱硬化性ポリフェニレンエーテル基板などの基板の片面または両面にパターン加工された導体層(回路)が形成されたものである。
また、導体層と絶縁層が交互に層形成され、片面または両面がパターン加工された導体層(回路)となっている多層プリント配線板も、本発明における回路基板に含まれる。
さらに、これらの回路基板の片面、または両面に、本発明の接着フィルムを硬化して形成された層間絶縁層上に、回路パターン加工された導体層(回路)となっているものも、本発明における回路基板に含まれる。
本発明における回路基板には、接着フィルムを張り合わせて硬化して形成した硬化物、即ち、接着フィルムのB層同士を張り合わせて形成した硬化物(層構造としては、A層、B層、B層、A層の順番となる)の片面、若しくは両面にパターン加工された導体層(回路)となっているものも含まれる。
なお、導体回路層表面は、黒化処理などにより、予め粗化処理が施されていたほうが、層間絶縁層の回路基板への接着性の観点から好ましい。
次に、実施例により本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれらの記載に限定されるものではない。なお、各実施例及び比較例で得られた接着フィルムから、以下の方法によりレーザー加工基板、表面荒さ測定用基板及びピール強度測定用基板を作製し、性能を測定・評価した。
(レーザー加工基板の作製)
予め回路基板を形成した銅箔18μm、板厚0.4mmの銅張り積層板 MCL−E−679F(日立化成工業製、商品名)に、実施例及び比較例で得られた接着フィルムを用いて、バッチ式の真空加圧ラミネーターMVLP−500(名機株式会社製、商品名)を用いてラミネートによって積層した。この際の真空度は4kPa(30mmHg)以下であり、温度は90℃、圧力は0.5MPa設定とした。
室温に冷却後、支持体フィルム(C)を剥がし、180℃設定の乾燥気中で60分間硬化することによって、層間絶縁層付き基板を得た。次に、この層間絶縁層の必要な箇所に層間接続用のビアホールを形成した。ビアホールは、日立ビアメカニクス株式会社製の炭酸ガスレーザー加工機(LCO−1B21型)を用い、ビーム径60μm、周波数500Hz、パルス幅5μs、ショット数2ショットの条件で加工し、作成した。
(表面粗さ測定用基板の作製)
レーザー加工基板の一部を試験片として用いて、粗化処理を行った。膨潤液としてローム・アンド・ハース電子材料社製 CIRCUPOSIT MLB CONDITIONER211を用い、80℃に加温して3分間浸漬処理した。次に、粗化液として、ローム・アンド・ハース電子材料社製 CIRCUPOSIT MLB PROMOTER213を用いて、80℃に加温して8分間浸漬処理した。引き続き、中和液としてローム・アンド・ハース電子材料社製 CIRCUPOSIT MLB NEUTRALIZER MLB216を用い,45℃に加温して5分間浸漬処理して中和した。
このようにして、層間絶縁層の表面を粗化処理した、表面粗さ測定用基板を作製した。
(ピール強度測定用基板の作製)
表面粗さ測定用基板の一部を試験片として用いて、無電解めっき処理を施し、電解めっきと組み合わせて銅層を形成し、層間絶縁層と導体層(銅層)の接着強度(ピール強度)を測定する基板を作製した。まず、PdCl2を含む無電解めっき用触媒液(HS−202B:商品名,日立化成工業株式会社製)に、室温(25℃)−10分間浸漬処理し、水洗し、無電解銅めっき用であるめっき液(CUST−201:商品名、日立化成工業株式会社製)に室温にて15分間浸漬して、粗化処理を施した層間絶縁層の表面に約0.5μmの無電解めっきを施した。さらに,電解めっきを用いて、約25μmの銅層を形成した。
これらを銅層の接着強度を測定するために、1mm幅のレジストを形成し、塩化第二鉄で銅層をエッチングすることにより、接着強度測定用基板を得た。
(レーザー加工基板の「樹脂飛散、いびつなビア形状」の評価方法)
前記のレーザー加工基板の作製で得たレーザー加工基板を用いてレーザー加工基板の評価を行った。レーザー加工基板のレーザー加工部を用いて、前記の「表面粗さ測定用基板の作製」で示した粗化条件と同様の粗化処理を基板に施した。その後、ビア部の表面観察を行うと共に、一部のビアについて、断面の形状を観察した。
観察・評価は株式会社日立製作所社製の電子顕微鏡(SEM) S4700(商品名)を用いて観察し、粗化処理後に、表面観察時に樹脂の飛散が見られたもの、いびつなビア形状になったものに関して不良とした。また、これらの観察が良好であったものについては、良好とした。
(表面粗さの測定方法)
前記により得られた表面粗さ測定用基板を用いて、粗化処理が施されたベタ部の層間絶縁層部分の表面粗さを測定した。菱化システム社製マイクロマップMN5000型を用い、表面粗さRaを測定した。Raは、本発明の趣旨から、微細配線を形成するために、小さいほうが好ましく、0.3μm未満を合格とした。
(銅箔引き剥がし強度(ピール強度)の測定方法)
前記により得られたピール強度測定用基板を用いて、層間絶縁層と導体層の接着強度測定を行った。銅の一端を銅層/層間絶縁層界面で剥がしてつかみ具でつかみ、垂直方向に引張り速度50mm/分,室温中で引き剥がした時の荷重を測定した。接着強度は、本発明の趣旨から、強いほうが好ましく、0.6kN/mより強い接着強度が得られたものを合格とした。
(A層用のワニスおよび塗工樹脂フィルムの作製)
製造例1(樹脂フィルム1の製造)
A層の熱硬化性樹脂(a1)におけるエポキシ樹脂として日本化薬株式会社製の多官能エポキシ樹脂 NC3000−H(商品名、固形分濃度100質量%)を62.7質量部、硬化剤としてDIC株式会社製のトリアジン含有フェノール性ノボラック樹脂 LA−1356−60P(商品名、固形分濃度60質量%)を23.7質量部、硬化促進剤として四国化成工業株式会社製の2−フェニルイミダゾール(商品名、固形分濃度100質量%、2PZと称す)を0.6質量部、A層の無機充填材(b1)として日本アエロジル株式会社製のヒュームドシリカ AEROSIL R972(商品名、固形分濃度100%、比表面積は110±20m2/g(カタログ値))を8.8質量部、A層の耐熱樹脂(c1)として、ジメチルアセトアミド溶剤で固形分濃度10質量%になるように溶解した日本化薬株式会社製ポリアミド樹脂 BPAM−155(商品名)を136.8質量部、更に、ジメチルアセトアミド溶剤を51.0質量部、メチルエチルケトン溶剤を121.4質量部追加し、溶解、混合、ビーズミル分散処理を施して、ワニスを作製した。
支持体フィルム(C層)として、厚さ38μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)を用い、コンマコーターにてこのワニスを塗工・乾燥した。塗工厚さは5μmの厚さになるように設定し、乾燥温度;140℃,乾燥時間3分になるように設定し、樹脂フィルム1を得た。
製造例2(樹脂フィルム2の製造)
A層の熱硬化性樹脂(a1)におけるエポキシ樹脂としてNC3000−H(固形分濃度100%質量)を57.1質量部、硬化剤としてLA−1356−60P(固形分濃度60質量%)を21.6質量部、硬化促進剤として2PZ(固形分濃度100質量%)を0.6質量部、A層の無機充填材(b1)としてAEROSIL R972(商品名、固形分濃度100質量%)を16.9質量部、A層の耐熱樹脂(c1)として、ジメチルアセトアミド溶剤で濃度10質量%になるように溶解したBPAM−155を124.6質量部、更に、ジメチルアセトアミド溶剤を59.5質量部、メチルエチルケトン溶剤を106.1質量部追加し、製造例1と同様の方法で、樹脂フィルム2を得た。
製造例3(樹脂フィルム3の製造)
A層の熱硬化性樹脂(a1)におけるエポキシ樹脂としてNC3000−H(固形分濃度100%質量)を65.0質量部、硬化剤としてLA−1356−60P(固形分濃度60質量%)を24.6質量部、硬化促進剤として2PZ(固形分濃度100質量%)を0.7質量部、A層の無機充填材(b1)としてAEROSIL R972(商品名、固形分濃度100質量%)を5.4質量部、A層の耐熱樹脂(c1)として、ジメチルアセトアミド溶剤で、固形分濃度10質量%になるように溶解したBPAM−155を142.0質量部、更に、ジメチルアセトアミド溶剤を52.3質量部、メチルエチルケトン溶剤を120.8質量部追加し、製造例1と同様の方法で、樹脂フィルム3を得た。
製造例4(樹脂フィルム4の製造)
A層の熱硬化性樹脂(a1)におけるエポキシ樹脂としてNC3000−H(固形分濃度100%質量)を59.0質量部、硬化剤としてLA−1356−60P(固形分濃度60質量%)を22.3質量部、硬化促進剤として2PZ(固形分濃度100質量%)を0.6質量部、A層の無機充填材(b1)としてAEROSIL R972(商品名、固形分濃度100質量%)を8.8質量部、A層の架橋有機フィラー(d1)としてローム・アンド・ハース電子材料株式会社製のコアシェルゴム粒子であるEXL−2655(商品名、固形分濃度100質量%、平均粒径0.5μm)を18.2質量部、更に、ジメチルアセトアミド溶剤を43.9質量部、メチルエチルケトン溶剤を213.5質量部追加し、製造例1と同様の方法で、樹脂フィルム4を得た。
製造例5(樹脂フィルム5の製造)
A層の熱硬化性樹脂(a1)におけるエポキシ樹脂としてNC3000−H(固形分濃度100%質量)を62.7質量部、硬化剤としてLA−1356−60P(固形分濃度60質量%)を23.7質量部、硬化促進剤として2PZ(固形分濃度100質量%)を0.6質量部、A層の無機充填材(b1)として日本アエロジル株式会社製のヒュームドシリカ AEROSIL R202(商品名、固形分濃度100質量%、比表面積は100±20m2/g(カタログ値))を8.8質量部、A層の耐熱樹脂(c1)として、ジメチルアセトアミド溶剤で、固形分濃度10質量%になるように溶解したBPAM−155を136.8質量部、更に、ジメチルアセトアミド溶剤を51.0質量部、メチルエチルケトン溶剤を121.4質量部を追加し、製造例1と同様の方法で、樹脂フィルム5を得た。
製造比較例1(樹脂フィルム6の製造)
A層の熱硬化性樹脂(a1)におけるエポキシ樹脂としてNC3000−H(固形分濃度100%質量)を62.7質量部、硬化剤としてLA−1356−60P(固形分濃度60質量%)を23.7質量部、硬化促進剤として2PZ(固形分濃度100質量%)を0.6質量部、A層の無機充填材(b1)として株式会社アドマテックス社製の球状シリカSO−C2(商品名、比表面積は6.8m2/g(カタログ値))にアミノシランカップリング剤処理を施し、固形分濃度が70質量%になるようにメチルイソブチルケトン溶剤を追加して作製したものを12.6部、A層の耐熱樹脂(c1)として、ジメチルアセトアミド溶剤で、濃度10質量%になるように溶解したBPAM−155を136.8質量部、更に、ジメチルアセトアミド溶剤を51.0質量部、メチルエチルケトン溶剤を117.6質量部追加し、製造例1と同様の方法で、樹脂フィルム6を得た。
製造比較例2(樹脂フィルム7の製造)
A層の熱硬化性樹脂(a1)におけるエポキシ樹脂としてNC3000−H(固形分濃度100%質量)を62.7質量部、硬化剤としてLA−1356−60P(濃度60質量%)を23.7質量部、硬化促進剤として2PZ(固形分濃度100質量%)を0.6質量部、A層の無機充填材(b1)として株式会社アドマテックス社製の球状シリカSO−C1(商品名、比表面積は17.4m2/g(カタログ値))にアミノシランカップリング剤処理を施し、固形分濃度が70質量%になるようにメチルイソブチルケトン溶剤を追加して作製したものを12.6部、A層の耐熱樹脂(c1)として、ジメチルアセトアミド溶剤で、濃度10質量%になるように溶解したBPAM−155を136.8質量部、更に、ジメチルアセトアミド溶剤を51.0質量部、メチルエチルケトン溶剤を117.6質量部追加し、製造例1と同様の方法で、樹脂フィルム7を得た。
製造比較例3(樹脂フィルム8の製造)
A層の熱硬化性樹脂(a1)におけるエポキシ樹脂としてNC3000−H(固形分濃度100%質量)を68.7質量部、硬化剤としてLA−1356−60P(固形分濃度60質量%)を26.0質量部、硬化促進剤として2PZ(固形分濃度100質量%)を0.7質量部、A層の耐熱樹脂(c1)として、ジメチルアセトアミド溶剤で、固形分濃度10質量%になるように溶解したBPAM−155を150.0質量部、更に、ジメチルアセトアミド溶剤を54.3質量部、メチルエチルケトン溶剤を119.9質量部追加し、無機充填材(b1)を配合せずに、製造例1と同様の方法で、樹脂フィルム8を得た。
製造比較例4(樹脂フィルム9の製造)
A層の熱硬化性樹脂(a1)におけるエポキシ樹脂としてNC3000−H(固形分濃度100%質量)を42.6質量部、硬化剤としてLA−1356−60P(固形分濃度60質量%)を16.2質量部、硬化促進剤として2PZ(固形分濃度100質量%)を0.4質量部、A層の無機充填材(b1)として日本アエロジル株式会社製のヒュームドシリカ AEROSIL R972(商品名、固形分濃度100質量%、比表面積は100±20m2/g(カタログ値))を37.9質量部、耐熱樹脂(c1)として、ジメチルアセトアミド溶剤で、固形分濃度10質量%になるように溶解したBPAM−155を93.1質量部、更に、ジメチルアセトアミド溶剤を42.5質量部、メチルエチルケトン溶剤を126.4質量部追加し、製造例1と同様の方法で、樹脂フィルム9を得た。
製造例B(B層用のワニスの作製)
B層の熱硬化性樹脂(a2)におけるエポキシ樹脂としてエポキシ樹脂としてNC3000−H(固形分濃度100%質量)を31.8質量部、硬化剤としてDIC株式会社製のトリアジン含有クレゾールノボラック LA−3018−50P(商品名、固形分濃度;50質量%)を7.2質量部、リン含有のフェノール性樹脂として三光株式会社製のHCA−HQ(商品名、固形分濃度;100質量%)を5.1質量部、DIC株式会社製のフェノールノボラック TD2131(固形分濃度;100質量%) を4.4質量部、硬化促進剤として四国化成工業株式会社製の1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾリウムトリメリテイト2PZCNS−PW(商品名、固形分濃度100質量%)を0.1質量部、無機充填材(b2)として、アミノシランカップリング剤処理を施したシリカフィラーSO−C2(メチルイソブチルケトン溶剤、固形分濃度70質量%)を78.6質量部、更に固形分濃度70質量%となるように追加溶剤としてメチルエチルケトン42.7質量部を配合し、製造例1と同様に、溶解、混合、ビーズミル分散処理を施して、B層用ワニスを作製した。
なお、上記のシリカフィラーSO−C2はB層用樹脂組成物中で55質量%である。
得られたB層の熱硬化性樹脂(a2)の最低溶融温度は80℃であった。なお、得られたB層の熱硬化性樹脂(a2)を前述のようにWO01/97582号に開示されている測定方法に従って測定した。測定装置はTAインスツルメンツ社製 レオメータ(ARES−2KSTD)を用い、測定開始温度40℃、昇温速度5℃/分で測定した。
実施例1〜5、比較例1〜4
製造例1〜5および製造比較例1〜4で得られた樹脂フィルム1〜9の上に製造例Bで得られたB層用ワニスを用いて以下の方法により接着フィルムを製造した。
即ち、コンマコーターを用いて樹脂フィルム1〜9のA層側にB層用ワニスを塗工・乾燥した。塗工厚さはA層を35μm、B層を35μmとなるように設定し、乾燥温度を105℃、乾燥時間を1.2分とした。
得られた接着フィルムのA層の熱硬化性樹脂(a1)の組成(固形分質量比)と、性能の測定・評価結果を第1表に示す。
Figure 2013021025
第1表から実施例の接着フィルムは、レーザー加工性が良好で、いびつなビア形状が生ぜず、粗化処理後のレーザー加工部の表面粗さRaが小さいので微細配線を形成するのに有利であり、銅箔引き剥がし強度(ピール強度)が高いことが分かる。
従って本発明の接着フィルムを用いることにより、平滑な層間絶縁層上に、高接着強度を有する導体層を形成することが可能となる。
一方、第1表から比較例の接着フィルムは、支持体フィルム上に層間絶縁層用樹脂組成物を形成した場合、粗化処理後のレーザー加工部で樹脂飛散が見られたり、ビアが良好でない形状を示している。また、粗化形状が大きかったり、若しくは、導体層と層間絶縁層との接着強度が低かったりしており、微細配線を形成するのに適さないことが分かる。
本発明によれば、平滑な樹脂表面でも無電解めっきとの高接着力を示し、微細な回路の形成が可能で,レーザー加工性の良好である多層配線板を提供でき、高精度が要求される電子機器用プリント配線板などに有利に使用される。

Claims (14)

  1. 層間絶縁層用樹脂組成物層(A層)、熱硬化性樹脂組成物層(B層)および支持体フィルム(C層)からなる層が、C層、A層、B層の順に層構成され、
    (1)A層が、熱硬化性樹脂(a1)および比表面積が20m2/g以上の無機充填材(b1)を、熱硬化性樹脂(a1)と無機充填材(b1)の質量比が30:1〜2:1の範囲で含む樹脂組成物であり、
    (2)B層が、40℃以下で固形であり、40〜140℃で溶融する熱硬化性樹脂(a2)を含む樹脂組成物である
    ことを特徴とする多層プリント配線板用接着フィルム。
  2. A層の無機充填材(b1)がヒュームドシリカおよび/またはコロイダルシリカである請求項1に記載の多層プリント配線板用接着フィルム。
  3. A層の無機充填材(b1)が球状であって、溶剤中および/または有機樹脂に均一に分散するよう表面処理を施されているシリカフィラーである請求項2に記載の多層プリント配線板用接着フィルム。
  4. A層が、さらに、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂およびポリイミド樹脂から選ばれる1種以上で有機溶剤に溶解する耐熱樹脂(c1)を含み、熱硬化性樹脂(a1)と耐熱樹脂(c1)の質量比が20:1〜3:1の範囲である樹脂組成物である請求項1〜3いずれかに記載の多層プリント配線板用接着フィルム。
  5. A層が、さらに、平均一次粒径が1μm以下の架橋有機フィラー(d1)を、熱硬化性樹脂(a1)と架橋有機フィラー(d1)の質量比が20:1〜3:1の範囲で含む樹脂組成物である請求項1〜4いずれかに記載の多層プリント配線板用接着フィルム。
  6. B層が、無機充填材(b2)を10〜85質量%含む樹脂組成物である請求項1〜5いずれかに記載の多層プリント配線板用接着フィルム。
  7. B層の無機充填材(b2)として、平均粒径が1μm以下の球状のシリカを、B層の全無機充填材中の50質量%以上で含む請求項6に記載の多層プリント配線板用接着フィルム。
  8. A層の熱硬化性樹脂(a1)として多官能エポキシ樹脂を含む請求項1〜7いずれかに記載の多層プリント配線板用接着フィルム。
  9. B層の熱硬化性樹脂(a2)が多官能エポキシ樹脂である請求項1〜8いずれかに記載の多層プリント配線板用接着フィルム。
  10. A層の厚さが1〜15μm、B層の厚さが10〜100μm、C層の厚さが10〜150μmである請求項1〜9いずれかに記載の多層プリント配線板用接着フィルム。
  11. B層の外部表面に保護フィルムを有する請求項1〜10いずれかに記載の多層プリント配線板用接着フィルム。
  12. 請求項1〜11いずれかに記載の多層プリント配線板用接着フィルムを用いて作製されたことを特徴とする多層プリント配線板。
  13. 下記の工程(1)〜(6)の工程を含み、工程(1)、(2)又は(3)の後でC層を剥離、又は除去することを特徴とする多層プリント配線板の製造方法:
    (1)請求項1〜11いずれかに記載の多層プリント配線板用の接着フィルムを回路基板の片面又は両面にラミネートする工程、
    (2)ラミネートされたA層およびB層を熱硬化し、絶縁層を形成する工程、
    (3)絶縁層を形成した回路基板に穴あけする工程、
    (4)絶縁層の表面を酸化剤によって粗化処理する工程、
    (5)粗化された絶縁層の表面にめっきによって導体層を形成する工程、および
    (6)導体層に回路形成する工程。
  14. 多層プリント配線板用の接着フィルムのラミネートが、真空ラミネーターを用いて行われる請求項13に記載の製造方法。
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