JP2013018482A - 航空機部材の性能が衰退期に入ったことを検出する方法 - Google Patents

航空機部材の性能が衰退期に入ったことを検出する方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、航空機部材の性能が衰退期に入ったことを検出する方法を提供する。
【解決手段】当該方法は、前記航空機部材の稼動状態を反映する一つまたは複数の検出パラメータを取得し、前記一つのまたは複数の検出パラメータのデータと、対応する所定値とを比較し、前記比較の結果に基づき、航空機部材性能が衰退期に入ったか否かを評価することを含む。
【選択図】図2

Description

本発明は、航空機メンテナンスに関連する方法であって、特に、航空機部材の性能が衰退期に入ったことを検出する方法に関する。
航空機は、現代社会における重要な交通手段である。日々大勢の人々が航空機に乗って旅行している。航空機の運航の安全性は必ず保証されなければならない。航空機のある部材に故障が生じて、危険なしという条件に適合しないのであれば、航空機は、故障が排除されるまで、運航を中止してメンテナンスを行わなければならない。したがって、航空機のある部材が故障すると、航空機の遅延、ひいては運航中止につながる可能性が高い。
現在、航空機のメンテナンスに採用される方法は主に、事後のメンテナンスまたはハードタイムによるメンテナンスである。上述したように、事後のメンテナンスでは、航空機の遅延や運航中止が避けがたい。航空機のある部材をメンテナンスすることは長い時間を要するからである。場合によっては、価格の高騰や、備品を使い切ってしまったといった理由により、飛行場に換えの備品がなく、航空機の運航中止に直結してしまう。ハードタイムでのメンテナンスでは、ある一定の時間を経てから航空機のある部材に対してメンテナンスまたは交換を行う。これは、航空機の遅延または運航中止をある程度は避けることができるものの、コストが非常に高いことが欠点である。特に、ある価格が高騰している部材が、メンテナンスおよび交換時には性能が依然として良好である可能性があると、膨大な浪費につながってしまう。また、ある特殊な状況に対して、航空機上のある部材の性能がすぐに劣化する可能性がある。この場合、ハードタイムでメンテナンスする方法では、航空機の遅延および運航中止を完全には避けることができない。
従来技術に存在する一つまたは複数の技術的課題に対して、本発明の一个局面では、航空機部材の性能が衰退期に入ったか否かを検出する方法を提供する。当該方法は、前記航空機部材の稼動状態を反映する一つまたは複数の検出パラメータを取得し、前記一つまたは複数の検出パラメータのデータと、対応する所定値とを比較し、前記比較の結果に基づき、航空機部材の性能が衰退期に入ったか否かを評価することを含む。
本発明の別の局面では、航空機のメンテナンス方法を提供する。当該メンテナンス方法は、前記方法に基づき、前記航空機の航空機部材の性能が衰退期に入ったか否かを確定し、前記航空機部材の性能が衰退期に入ったことに応じて、前記航空機のメンテナンス計画を手配し、前記航空機の前記航空機部材に対し、メンテナンスを行うことを含む。
本発明の別の局面では、前記航空機部材の稼動状態を反映する一つまたは複数の検出パラメータを取得する方法を提供し、当該方法は、前記航空機部材の稼動状態と相関する複数のパラメータを取得し、前記複数のパラメータのデータと、前記航空機部材の故障事件とを関連付けし、前記複数のパラメータと、前記故障事件との関連に基づき、前記検出パラメータを確定することを含む。
図1は、本発明の一実施形態による航空機部材の性能変化曲線の模式図である。 図2は、本発明の一実施形態による、航空機部材の性能が衰退期に入ったことを検出する方法のフローチャートである。 図3は、本発明の一実施形態による、前記航空機部材の稼動状態を反映する検出パラメータを取得する方法のフローチャートである。 図4は、本発明の一実施形態による、航空機部材の性能を検出する方法のフローチャートである。 図5は、本発明の一実施形態による、航空機部材の性能を検出する方法のフローチャートである。 図6は、本発明の一実施形態による、航空機部材の性能を検出する方法のフローチャートである。 図7は、本発明の一実施形態による、APU性能変化曲線の模式図である。 図8は、エアバス社のA13リポートの一つの実例である。 図9は、本発明の一実施形態によるAPU性能の検出方法のフローチャートである。 図10は、本発明の別の一実施形態による、APU性能の検出方法のフローチャートである。 図11は、本発明の別の一実施形態による、APU性能の検出方法のフローチャートである。 図12は、ユニット酸素システムの性能変化曲線の模式図である。 図13は、本発明の一実施形態によるユニット酸素システム性能を検出する方法のフローチャートである。 図14は、本発明の一実施形態による、ユニット酸素システムの酸素ボンベの酸素の標凖状態圧力と、測定時間との関係の模式図である。 図15は、本発明の一実施形態による、ユニット酸素システムの酸素ボンベの酸素の標凖状態圧力と、測定時間との関係の模式図である。 図16は、図15に記載の実施形態による、ユニット酸素システムの24時間3日間の移動平均漏れ率と、測定時間との関係の模式図である。 図17は、本発明の一実施形態による、航空機ユニット酸素システムに対するメンテナンス方法のフローチャートである。
以下、図を参照して、本発明の好ましい実施の形態についてさらに詳細な説明を行う。
図1は、本発明の一実施形態による航空機部材性能の変化曲線の模式図である。使用時間の経過につれて、航空機部材の性能が全て次第に劣化し、即ち、衰退指数が次第に増加している。衰退指数とは、航空機部材の性能が劣化するスピードの速さを示している。航空機部材の性能の衰退指数が安定している場合に、航空機部材の性能が安定期になっており、航空機部材の性能が次第に早く衰退していく場合に、航空機部材の性能が衰退期に入り、ある一つの閾値を越える時に、航空機部材の性能が故障期に入り、いつでも故障が生じる恐れがある。航空機部材が故障期に入ると、サービスの品質や、運航の安全に悪い結果をもたらすと共に、計画外のメンテナンスが容易に発生して、フライトの遅延や欠航を引き起こす。従来技術では、航空機部材の性能が衰退期に入ったか否かを検出できる手段が存在しない。
衰退期の検出には以下の利点がある。第一、航空機部材が衰退期にある場合、故障が発生する確率は依然として非常に低い。この時に航空機のメンテナンスを選択すれば、運航の安全およびサービスの品質が保証される。第二、航空会社は、航空機部材が衰退期にあることを検出した場合、適時に航空機のメンテナンスを行うことにより、計画外のメンテナンスがなくなり、航空機の遅延が減少する。同時に、一定のスケジュールでメンテナンスを行う場合、メンテナンスによる無駄のコストも避けられる。当然のことながら、本発明の実施形態は、故障期の検出への応用も可能である。
図2は、本発明の一実施形態による航空機部材の性能が衰退期に入っていることを検出する方法のフローチャートである。図に示すように、本実施形態の検出方法200は、航空機部材の稼動状態を反映する一つや複数の検出パラメータを取得するステップ200と、上記の一つや複数の検出パラメータのデータを対応する予定値と比較するステップ220と、上記の比較の結果に基つき、航空機部材性能が衰退期に入ったか否かを評価するステップ240とを備える。
航空機部材の性能を検出するには、どのようなパラメータを検出する、即ち該航空機部材の稼動状態を反映するどのような検出パラメータを選択するかが最初にすべき一つの問題になる。エアバスA320の航空機を例として、航空機が収集可能なシステムデータは、13000以上に達する。その中、直接にまたは間接に該航空機の性能を反映しているパラメータが多い。したがって、数多くの航空機部材の性能のパラメータから、特に構造の難しい航空機の場合、どのように適切なパラメータを選択するかが、一つの課題になる。
図3は、本発明の一実施形態から上記の航空機部材の稼動状態を反映する検出パラメータを取得する方法のフローチャートである。図に示すように、本実施形態の検出パラメータの取得方法300は、上記の航空機部材の稼動状態に関する複数のパラメータを取得するステップ320と、複数の上記のパラメータのデータを上記の航空機部材の故障ケースを関連付けるステップ340と、複数の上記のパラメータと上記の故障ケースとの関連を基づいて上記の検出パラメータを特定するステップ360とを、備える。
ステップ320では、航空機部材の稼動状態に関する複数のパラメータは、航空機のデータシステムが取得するパラメータの全てであっでもよく、又はその一部であっでもよい。各パラメータに示す物理的な意味から、検出待ちの航空機部材と完全な無関係のパラメータをかなり多く除外することができる。本発明の一実施形態では、航空機部材の稼動状態に関する複数のパラメータに示す物理的な意味から、上記の検出パラメータを特定する。
従来の該航空機部材の故障ケースが発生する場合の上記の航空機部材の稼動状態に関する複数のパラメータのデータを利用し、データの解析によってどのようなパラメータが該航空機部材の故障ケースと高い関連性があるかと判断することができ、これにより、検出パラメータの範囲を特定することができる。
本発明の一実施形態では、複数の上記のパラメータのデータ変化と上記の航空機部材の上記の故障ケースとの関連度を計算する。故障ケースによって、直接にいくつかのパラメータに劣化が生じる。例えば、乗員用酸素システムの漏れの場合、乗員用酸素圧パラメータが急激に下がっていく。エンジンが故障した場合に、エンジンの回転数が早く落ちる。これらのパラメータの劣化は、故障ケースの発生を示している。上記の航空機部材の稼動状態に関するパラメータと、故障ケースを示すパラメータとの関連度を計算することにより、このようなパラメータと故障ケースとの関連度を反映させることができる。本発明の一実施形態では、偏相関(Partial Correlation)方法にて、上記の航空機部材の稼動状態に関するパラメータと、故障ケースを示すパラメータとの関連度を計算する。統計学における各種の偏相関分析方法は、いずれも本実施形態への応用が可能である。計算によって該パラメータと故障ケースとの関連度が一つの閾値より大きいと発見すれば、該パラメータを一つの検出パラメータとする。このような方法によって、上記の航空機部材の稼動状態に関するパラメータをすべて検証することにより、航空機部材の稼動状態を反映する検出パラメータを得ることができる。
閾値を取ることによって、最終の検出パラメータの数量を決定し、又、性能検出の正確度も決定される。パラメータが多いほど、検出が正確になることが当然であるが、該検出方法を実施するためのコストも高価になる。航空機部材の性能が複数のパラメータと関連し、パラメータ同士の相関度が高くないと、より多くのパラメータを取り込むように、閾値を下げる必要がある。本発明の一実施形態では、閾値の取り得る範囲が0.3-0.5である。航空機部材の性能が数少ない幾つかのパラメータと関連し、且つ、いくつかのパラメータとの相関度が高い場合に、必要以上の検出を低減するように、閾値を高くすることができる。本発明の一実施形態では、閾値の取り得る範囲は0.6-0.8である。
複数の検出パラメータを取得した場合、これらの検出パラメータ同士の相関度が高い可能性がある。この場合、一検出パラメータが他の検出パラメータを代わりにする可能性がある。このために、相関度の検出により、一部の検出パラメータを取り除くことができる。本発明の一実施形態では、複数の検出パラメータ同士の相関度を計算し、そして、複数の検出パラメータ同士の相関度を基づいて、複数の検出パラメータから一つや複数の該検出パラメータを取り除く。このようなステップによって、該航空機部材の稼動状態を比較的独立に反映する複数の検出パラメータを取得することができる。
検出パラメータの計測値を該検出パラメータの限界値と比較することにより、該検出パラメータの悪化程度を比較的直観に反映することができる。検出パラメータの計測値は、該検出パラメータの限界値に制限される必要がある場合、限界値に近づけると、該検出パラメータの悪化と判定し、該航空機部材性能が衰退期に入っている可能性がある。検出パラメータの計測値が該検出パラメータの限界値を超えることが許容される場合に、検出パラメータの計測値が該限界値に近づいたり超えたりすると、該検出パラメータの悪化と判定し、該航空機部材性能が衰退期に入っている可能性がある。複数の検出パラメータの検出結果を総合することにより、該航空機部材の性能が衰退期に入っている可能性があるとより正確に判断することができる。本発明の一実施形態では、より正確の結果を得るように、検出パラメータごとの計測値を換算された特定の状態での値に置き換える。
図4は、本発明の一実施形態による航空機部材性能を検出する方法のフローチャートである。図に示すように、本実施形態の検出方法400は、航空機部材の稼動状態を反映する複数の検出パラメータを取得するステップ420から構成される。ステップ440では、複数の上記の検出パラメータにおける検出パラメータごとの計測値の対応する上記の限界値に対する比を計算する。ステップ460では、検出パラメータごとの計測値の上記の限界値に対する比に対して、重みを付ける。ステップ480では、重み付けた複数の上記の検出パラメータの計測値の上記の限界値に対する比を適合し、上記の航空機部材の性能基準値を取得する。これにより、該航空機部材の性能が衰退期に入ったか否かを検出する。
各検出パラメータの重みは、実データから推算することができる。本発明の一実施形態では、複数の上記の検出パラメータのデータの変化と上記の航空機部材の故障ケースとの関連度から、検出パラメータごとの上記の重みを得る。
本発明の一実施形態では、上記の航空機部材の上記の性能基準値が閾値より大きい場合、上記の航空機部材の性能が衰退期に入っていると特定する。閾値は、一般的に、実データにて推算される。
図5は、本発明の一実施形態による航空機部材性能を検出する方法のフローチャートである。図に示すように、本実施形態の検出方法500は、航空機部材の稼動状態を反映する複数の検出パラメータを取得するステップ520から構成される。ステップ540では、検出パラメータの計測値の一定期間における変化傾向の傾斜項を計算する。
使用時間が経過するにつれて、航空機部材の性能も次第に劣化する。このような属性は、以下の式により反映される。
但し、Xは検出パラメータの計測値であり、t0は該航空機部材の実装時間であり、β0とβ1はフィットパラメータである。但し、β1は傾斜項であり、該検出パラメータの変化傾向を反映させる。
ステップ560では、一つや複数の上記の検出パラメータの計測値の一定期間における変化傾向の傾斜項と基準傾斜項とを比較し、両者が大きく変化したか否かを特定する。該検出パラメータの計測値の一定期間における変化傾向の傾斜項の基準傾斜項に対する変化が大きい場合、上記の航空機部材の性能が衰退期に入っていると特定する。
本発明の一実施形態によれば、基準傾斜項は、上記の航空機部材が初期に実装されてから一定期間になる変化傾向の傾斜項である。本発明の他の実施形態では、基準傾斜項は、同じ型番の他の航空機における稼動状態の良好の上記の航空機部材の一定期間における変化傾向の傾斜項である。該方法によって、同一の航空機の異なる時間での変化を比較してもよく、違う航空機の間に比較してもよい。
本発明の一実施形態によれば、検出パラメータの計測値は、換算された特定状態での値に置き換えてもよい。
本発明の一実施形態によれば、データ摂動による影響を低減するように、検出パラメータの計測値を平滑化処理する。平滑処理には、多点平均の移動平均値法が利用されている。以下の式を採ると分る。
但し、Xoldは計測値であり、Xnewは平滑処理後の値であり、Xsmoothは近隣点を平滑した値又はいくか付近点の平均値であり、C1とC2は重み値である。C1は、一般的に、平滑効果を向上させるためC2より遥かに大きい。
図6は、本発明の一実施形態による航空機部材性能を検出する方法のフローチャートである。図に示すように、本実施形態の検出方法600は、航空機部材の稼動状態を反映させる複数の検出パラメータを取得するステップ620から構成される。ステップ640では、検出パラメータの一つの時間間隔における計測値を一つのサンプルとし、ステップ660では、上記の時間間隔の前の同じ長さの時間に該検出パラメータの計測値を基準サンプルとし、又、ステップ680では、個別のサンプルテストに基づき、上記のサンプルと上記の基準サンプルの間に大きく変化したか否かを特定する。
統計学における独立した多種のサンプルテスト方法は、いずれも本実施形態への応用が可能である。上記の一つや一つより多い検出パラメータの計測値のサンプルと対応する上記の基準サンプルの間に大きく変化すると、上記の航空機部材の性能が衰退期に入っていると特定する。
本発明の一実施形態によれば、検出パラメータの計測値は、換算された特定状態での値に置き換えてもよい。
上述方法により、上記の航空機の航空機部材の性能が衰退期に入ったか否かを特定すれば、上記の航空機部材の性能が衰退期に入っていることに応じて、適時に航空機のメンテナンスの計画を手配し、上記の航空機の該航空機部材をメンテナンスすることができる。
空中補助動力装置応用実例:
空中補助動力装置(Airborne Auxiliary Power Unit)とは、補助動力装置APUと簡単に呼ばれ、機体後部に取り付けられる小型タービンエンジンのことである。APUは、主要な機能として、電源および空気を供給することであり、また、一部のAPUは、航空機に付加的な駆動力を与えることも可能である。具体的には、航空機は、地上を離陸する前に、地上の電力、空気供給車ではなく、APUにより電力供給されて主エンジンを駆動することにより、航空機を発動する。地上では、APUはさらに、電力および圧縮空気を提供して、客室およびコックピット内の照明、空調を保証している。航空機が離陸する際には、APUがバックアップ電源として使用可能である。航空機着陸後も、APUにより照明、空調に電力が供給される。
APUの機能によって、その稼動の安定性が決まるが、これは、航空機の運航コストおよびサービスの質に直接関係するものである。又、地上電源および空気供給源が確保できない場合、APUに故障が生じると、航空機の運航不能に直結してしまう。現在、APUの故障の排除およびメンテナンスは、ほとんど事後処理である。しかしながら、航空機設備において、APUは、メンテナンス費用が高い設備である。そして、APU全体の部材の価格が高く、予備の部材を保持するコストも高く、故障後の修理に、4〜5ヶ月を要する。事後処理のメンテナンス方式では、APUの安定的な稼動は保証できない。又、APUを修理に出した後時間がかかることから、航空機の遅延ひいては欠航に直結する。
図7は、本発明の一実施形態によるAPU性能変化曲線の模式図である。使用時間が経過するにつれて、全てのAPU性能が次第に劣化し、衰退指数が次第に増加している。APU性能の衰退指数が安定している場合、APU性能は穏定期にある。APUの性能の衰退が次第に加速すると、APUの性能は、衰退期に入る。ある閾値を超えると、APUの性能は故障期に入り、いつでも故障が生じる可能性がある。APUが故障期に入った後は、APUの使用に影響が生じて、サービルの質および運航の安全に悪い結果をもたらす。また、計画外のメンテナンスが容易に発生して、フライトの遅延や欠航を引き起こす。従来技術において、APUの性能が衰退期に入ったか否かを検出できる手段はまだ存在しない。これに対し、本発明の実施形態では、こうした検出が可能である。
図8は、エアバス社のA13メッセージの一実例である。図に示すとおり、A13メッセージは主に4つの部分の情報を含み、それぞれ、ヘッダ、APU履歴情報、航空機エンジン駆動の稼動パラメータおよびAPU駆動パラメータである。
ヘッダは、CCとC1フィールドとからなり、主に航空機のフライト情報、メッセージ発生航路区間、吸気バルブ状態、全温(すなわち外界温度)などの情報を含む。APU履歴情報は、E1フィールドからなり、APU番号、稼動時間、循環などの情報を含む。航空機エンジン駆動の稼動パラメータは、N1からS3までのフィールドからなる。そのうち、N1、S1が示すのは、一台目の航空機エンジンを駆動した際の稼動状況であり、N2、S2は、二台目の航空機エンジンを駆動した際の稼動状況を示し、N3、S3はAPUがエンジン駆動を完了した後のAPUアイドリング時の状況である。
A13メッセージには、APU稼動状況と関連する複数のパラメータが含まれる。エンジン駆動の稼動パラメータには、EGT温度と、IGV開口角度と、空気圧縮機入口圧力と、負荷空気圧縮機入口温度と、吸気流量と、吸気圧力と、潤潤滑油温度と、APU発電機負荷とが含まれる。APU駆動時のパラメータには、駆動時間と、EGTピークと、EGTピーク時の回転数と、負荷空気圧縮機入口温度とが含まれる。
A13メッセージにおけるパラメータ以外に、APUの性能はさらに他のパラメータと関係する。エアバスA320航空機を例に取れば、航空機が収集可能なシステムデータは、13000個あまりに達する。その中のパラメータの多くは、直接または間接にAPUの性能を反映している。
エンジンからすれば、熱機関への影響は、主に、使用時間と、排気温度EGTという二つの指標がある。使用時間は、物理的な観点から、非常に重要なパラメータである。APUに故障が発生した時、APUの排気温度が上昇し、極限値に近づく。従って、この二つのパラメータに注目して有利の情報を絞り出す。本実例では、偏相関の方法によって、外部環境、例えば海抜、全温、発電機負荷、吸気流量、入口圧力、負荷空気圧縮機入口温度の影響を除去する。APUの実データの解析によって、以下の結果が得る。
本実例では、相関性rは三段に分け、その中、|r| < 0.4が低度リニア相関であり、0.4≦ |r| <0.7が有意性相関であり、0.7≦ |r| <1が高度リニア相関である。
解析結果によると、使用時間TSR、駆動時間STA、エンジン排気温度EGT、吸気圧力PT間がお互いに弱相関であるが、入口ガイド羽根角度IGV及び潤滑油温度(OTA)と、使用時間TSR、駆動時間STA、エンジン排気温度EGT、吸気圧力PTとは強相関であることが分る。
このことから、APUの各部材が正常に稼動する場合に、入口ガイド羽根角度IGVと潤滑油温度OTAが、使用時間TSR、駆動時間STA、エンジン排気温度EGT、吸気圧力PTで示してもいいと分る。他方、使用時間TSR、駆動時間STA、エンジン排気温度EGT、吸気圧力PTというパラメータは比較的独立なものであり、あるAPUの稼動特性をそれぞれ表現する。この四つのパラメータ特性を利用し、それらの組合せによって、APUの全体の性能状況を反映させることができる。
図9は、本発明の一実施形態によるAPU性能の検出方法のフローチャートである。図に示すとおり、本実施形態のAPU性能の検出方法9000において、ステップ9100で航空機APU稼動の以下の情報、すなわち排気温度EGTと、空気圧縮機入口温度LCITと、駆動時間STAと、使用時間TSRと、吸気圧力PTとを取得する。ステップ9200において、EGTとLCITとの差EGT-LCIT、STA、TSRおよびPTと、それぞれの閾値とを比較する。本発明の一実施形態では,前記閾値は、各パラメータの限界値である。ステップ9300において、EGT-LCIT、STA、TSRおよびPTと、それぞれの閾値との比較結果のために、それぞれの重みを指定する。ステップ9400において、重みを考慮した後、EGT-LCIT、STA,TSRおよびPTと、それぞれの閾値との比較結果を統合する。ステップ9510において、統合後の結果が第一予定値を超えたか否かを特定する。統合後の結果が第一予定値を超えていなければ、ステップ9520でAPU性能が良好であると判断する。ステップ9610において、統合後の結果が第二予定値を超えたか否かを特定する。第二予定値を超えていなければ、ステップ9620でAPU性能は正常であると判断する。ステップ9710において、統合後の結果が第三予定値より大きいか判断する。第三予定値を超えていなければ、ステップ9720でAPU性能が衰退期に入ったと判断する。統合後の結果が第三予定値を超えていれば、ステップ9800で、APU性能はすでに故障期に入ったと判断する。
本発明の一実施形態では、ステップ9100で必要な情報は、例えばA13メッセージのAPUメッセージから取得することが可能である。例えば、シータSITAネットワークコントロールセンターおよび中国民航データ通信社ADCCネットワークコントロールセンターから、リモートで、リアルタイムに航空機APU稼動のA13メッセージを取得可能であり、メッセージデコーダにより、この航空機APU稼動状態A13メッセージを復号し、航空機APU稼動情報を取得、保持する。
航空機データシステムにおいて、APU稼動状態メッセージを自動生成しない場合、対応するセンサおよびトリガー条件を増やして、必要なAPUメッセージを生成する。航空機データシステムにおいてすでに存在するAPUメッセージが、排気温度EGT、空気圧縮機入口温度LCIT、駆動時間STA、使用時間TSRおよび吸気圧力PTのうちの1つまたは複数を完全には含まないのであれば、APUメッセージの生成条件を校正して、足りない1つまたは複数の測定パラメータを増やすようにする。APUメッセージは、ACARSまたはATNシステムによりリアルタイムに航空会社のデータサーバに伝送可能であるため、APU性能のリアルタイム監視が実現可能となる。当然のことながら、メッセージ伝送の方法は、手動方式による高コストや人為的なミスを避けることが可能である。
本発明の一実施形態では、ステップ9100で必要な情報は、航空機データシステムから直接取得することができ、APUメッセージの生成は不要である。
ステップ9200において、EGTとLCITとの差EGT-LCITの閾値は、EGTReadlineである。EGTReadlineは、APUのEGTレッドライン値である。EGTReadlineは、APUの型番による。異なる型番のAPUは、異なるEGTレッドライン値を有するが、これは関連するマニュアルを検索して取得可能である。STAの閾値は、STAWarningLineであり、STA性能の減衰値であるが、APU型番によるものである。TSRの閾値はTSRrtであり、ある型番のAPUの機上時間における信頼性が70%であることに対応する時間であることを意味する。PTの閾値は、PTMinであり、ある型番APUの必要な最小供給吸気圧力を意味する。または、PTの閾値としてPTBaseLineを採用するが、これは、ある型番のAPU正常稼動時の最低固有吸気量を意味する。EGT-LCIT、STA、TSRおよびPTと、それぞれの閾値とを比較して、現在のAPUの性能とAPUの標準性能との乖離の程度を反映することができ、これにより、APU性能の劣化程度を反映可能である。EGTReadline、STAWarningLineおよびPTMin、またはPTBaseLineは、関連する航空機マニュアルまたはメーカーより入手可能である。当然のことながら、実際の実験により取得してもよい。しかしながら、TSRrtは、地理および環境保全など他の要素の影響を受けるため、往々にして基準値と一定の偏差が存在する。発明者は、長期の観察および分析から、APUの時効模式が、ポアソン分布であることを発見した。より正確なTSRrtデータを取得するために、実データに基づき、ポアソン分布により必要なTSRrtを算出する。例えば、まず、実際の使用時間TSRが従うポアソン分布のパラメータ(平均値など)を算出してから、取得した実際に従うポアソン分布のパラメータを用いて、故障率が30%(安定率が70%)である場合に対応する使用時間TSRrtを算出する。
EGT-LCIT、STA、TSRおよびPTと、それぞれの閾値とを比較する方法としては、比を用いてもいいし、差による方法を用いてもよい。各パラメータの重みを考慮する際便利なように、本発明の一実施形態では、ステップ9200において、EGT-LCIT、STA、TSRおよびPTと、それぞれの閾値との比を算出する。
EGT-LCIT、STA、TSRおよびPTの、APU性能に対する影響は異なるため、それらに対して異なる重みを指定する必要がある。本発明の一実施形態では、EGT-LCIT、STA、TSRおよびPTと、それぞれの閾値との比を取得する場合、R1、R2、R3およびR4をEGT-LCIT、STA、TSRおよびPTそれぞれの重みとし、かつR1+R2+R3+R4=1とする。発明者の観察および分析により以下の点が発見された。TSRの影響が一番大きいため、R3は一般的に0.25より大きい。また、EGT-LCITおよびSTAの影響は、異なる型番のAPUによって異なる可能性がある。比較すれば、PTの影響は小さく、R4は最小である。本発明の一実施形態では、APS3200型番のAPUについては、R3=0.35、R2=0.3、R1=0.2、R4=0.15である。GTCP131-9A型番のAPUについては、R3=0.35、R1=0.3、R2=0.2、R4=0.15である。
本発明の一実施形態では、以下の式によりAPUの性能を評価する。
ここで、PDI(Performance Detection Index)性能検出指数は、APU性能を反映するパラメータである。発明者の観察および分析によれば、以下のとおりである。PDIが0.7より小さければ、APU性能は良好である。PDIが0.7より大きく、0.85より小さければ、APU性能は正常で使用可能である。PDIが0.85より大きければ、APU性能は劣化しており、すでに衰退期に入っている。PDIが1に近づけば、例えば0.95より大きければ、APUが既に故障期に入っており、随時故障が生じる可能性があることを意味している。したがって、ステップ9510における第一予定値の一実例は、0.7であり、ステップ9610における第二予定値の一実例は、0.85である。ステップ6710における第三予定値の一実例は、0.95である。
以下、2つの実例により、本発明の上述の実施形態の方法についてさらに説明する。
実例1: APS3200型番のAPUの関連情報は、以下のとおりである。EGTReadlineは682である。STAWarningLineは90である。PTMinは3である。TSRrtは5000である。重みパラメータは、R1=0.2、R2=0.3、R3=0.35、R4=0.15とする。
SITAネットワークコントロールセンター、またはADCCネットワークコントロールセンターより、リモートでリアルタイムに航空機APUメッセージを取得し、ACARSメッセージデコーダで前記航空機APUメッセージを復号し、航空機APU稼動情報を取得、保持する。航空機APU稼動情報には、排気温度EGTが629、空気圧縮機入口温度LCITが33、駆動時間STAが59、機上時間TSRが4883、吸気圧力PTが3.66であることが含まれる。以下の式により、算出して、PDI値が0.85であることが得られる。
APU性能が衰退期に入ったと判断する。当該航空機のAPUのメンテナンス計画を開始すべきである。
実例2:GTCP131-9A型番のAPUの関連情報は以下のとおりである。EGTReadlineは642である。STAWarningLineは60である。PTMinは3.5である。TSRrtは5000である。重みパラメータは、R1=0.3、R2=0.2、R3=0.35、R4=0.15とする。
SITAネットワークコントロールセンター、またはADCCネットワークコントロールセンターより、リモートでリアルタイムに航空機APUメッセージを取得し、ACARSメッセージデコーダで前記航空機APUメッセージを復号し、航空機APU稼動情報を取得、保持する。航空機APU稼動情報には、排気温度EGTが544、空気圧縮機入口温度LCITが31、駆動時間STAが48、機上時間TSRが2642、吸気圧力PTが3.76であることが含まれる。以下の式により、算出して、PDI値が0.72であることが得られる。
APU性能が正常であると判断し、そのまま正常に使用可能である。
従来技術と比べ、本発明の上述の実施形態は、リアルタイムにAPUの排気温度EGTと、空気圧縮機入口温度LCITと、駆動時間STAと、機上時間TSRと、吸気圧力PTとを取得し、式(1)に基づき、PDI値を算出して取得し、PDI値と予定値との比較に基づき、正確にAPU性能を検出する。また、リモートでリアルタイムに航空機APU稼動状態ACARSメッセージを取得することで、手動で取得する作業上の負担を減らすとともに、作業効率を高める。
海抜および温度の違いにより、EGTおよびPTの測定結果に影響が生じる。本発明の一実施形態では、より正確にAPU性能を検出するために、測定したEGTおよびPTを一つの基準状態に換算して比較することにより、海抜および外界温度の影響を取り除く。例えば、海抜0メートル、温度50℃を基準状態として選択してもよいし、他の海抜および温度を標準状態としてもよい。
本発明の一実施形態では、海抜0メートル、温度50℃の標準状態の下で、PTの大気校正式は、次のとおりである。
ここで、PTstdは海抜0メートルでの圧力、ALTは海抜高度または標準高度、TATは、外気温または全温、mは空気質量で、取り得る値は29である。gは、10メートル/秒2を取り、Rは調整パラメータであり、取り得る値は8.51である。
これにより、海抜圧力校正係数δが得られる。
温度の影響を考慮し、PTの最終の校正式は次のとおりである。
ここで、PTcorは校正後の吸気圧力、ΔPTは温度と関連する関数であり、以下の数により算出可能である。
ここで、TATは外気温である。a1、b1およびc1は調整係数である。a1、b1およびc1は、実験により測定して得られる。本発明の一実施形態では、a1の範囲は10-5等級、b1は10-2等級、c1は0から−1の間である。
実験より測定してa1、b1およびc1を得た後、式(6)に基づき、測定して得たPTを校正された基準状態下のPTcorに換算する。EGTの校正式は、以下のとおりである。
ここで、EGTcorは基準状態下でのEGT、ΔEGTは温度に関する関数、PTReqすなわちPTMinはエンジン駆動時に必要な最低吸気圧、p1およびp2は調整係数である。本発明の一実施形態では、p1の取得値の範囲は20〜60、p2の取得値の範囲は70〜100である。p1およびp2の具体的な数値は、実験により取得可能である。例えば,異なる海面気圧高度において、一定の電力出力を維持して、温度50度を保持した状態で、異なるEGTが測定される。その後、50度の海面気圧のEGTと比較し、EGTの変化と温度を回帰させて、校正式における調整係数を得ることができる。
ΔEGTは、以下の式より算出可能である。
ここで、TATは外気温、a2、b2およびc2は調整パラメータであり、a2、b2およびc2は実験により測定して得られる。本発明の一実施形態では、a2の範囲は0.005〜0.02の間、b2は0.5〜2.5の間、c2は60から100の間である。
校正後のEGTおよびPTを用いて、式(3)は次のように書き換えられる。
本発明の一実施形態では、校正後のPDIについて、PDIが0.7より小さければ、APU性能は良好である。PDIが0.7より大きく、0.8より小さければ、APU性能は正常で使用可能である。PDIが0.8より大きければ、APU性能は劣化しており、すでに衰退期に入っている。PDIが0.85より大きければ、APUはすでに故障期に入ったことを示す。したがって、ステップ6510における第一予定値の一実例は0.7、ステップ6610における第二予定値の一実例は0.8であり、ステップ6710における第三予定値の一実例は0.85である。
図10は、本発明の別の一実施形態のAPU性能の検出方法のフローチャートである。図に示すように、当該APU性能の検出方法1000においては、ステップ1010で航空機APU稼動排気温度EGT、駆動時間STA、吸気圧力PTおよびIGV角度のうちの一つまたは複数を取得する。図9の実施形態に記載されたAPU性能パラメータの取得方法を本実施形態に応用可能である。
APU稼動の原理に基づき、APU性能を反映する一つの重要なパラメータはEGTすなわちAPU排気温度である。APUが一定の回転数で稼動する場合、EGTは、APU全体の熱エネルギー変換効率を直接反映するからである。APUの熱エネルギー変換効率が低いほど、EGTの値は高くなる。APUの制御システムは、ガソリン燃料流量バルブおよびIGV入口角度の大きさを操作して、温度逸脱が起きないようにするが、APUが温度逸脱状態に近づき温度逸脱を防止する必要がある場合、APUパラメータにおいてPTおよびIGV角度がこの変化を反映する。STAは、APUの全体性能を反映するパラメータであり、モーター駆動の性能、ギヤボックス性能、ならびに空気圧縮機ユニットおよび動力ユニット(すなわち一つの空気圧縮機および二段タービン)の効率が含まれる。これら四つの鍵となるパラメータ、EGT、IGV、STAおよびPTをモニタリングすることにより、APUの現在の性能およびその変化の傾向を反映することが可能である。さらに、パラメータを個別に検出することも、APUの故障原因の判定および隠れた故障の発見の一助となる。
ステップ1020において、排気温度EGT、駆動時間STA、吸気圧力PTおよびIGV角度のうちの一つまたは複数に顕著な変化が生じたかどうかを特定する。排気温度EGT、駆動時間STA、吸気圧力PTおよびIGV角度のうちの一つのパラメータに顕著な変化が生じた場合、当該パラメータが悪化していると判断する。
EGTおよびPTに対して、上記実施形態のうちのEGTcorおよびPTcorを適用して、直接取得するEGTおよびPTに代え、これにより海抜および温度の影響を排除し、より正確な結果を得てもよい。
使用時間が経過するにつれて、APU機性能も次第に劣化する。APU性能パラメータのこのような属性は、以下の式により反映される。
ここで、Xは排気温度EGT、駆動時間STA、吸気圧力PTおよびIGV角度のうちのいずれか一つのパラメータ、t0はAPUの取り付け時間、β0およびβ1はフィットパラメータである。ここで、β1は傾斜項であり、パラメータの変化傾向を反映する。
本発明の一実施形態では、一定時間内に取得したEGT、STA、PTおよびIGVのうちの一つの、複数の値をフィットして、傾斜項β1を得る。β1と基準である傾斜項とを比較し、傾斜項が明らかに異なる場合は、EGT、STA、PTおよびIGVのうちの当該一つに顕著な変化が生じたと判断する。基準となる傾斜項は稼動状態が良好であるAPUのデータを用いて算出し、同一APUが最初に取り付けられた後のデータでもよいし、同一型番のほかの、稼動状態が良好なAPUのデータであってもよい。
本発明の一実施形態では、APU搭載機およびAPUのパラメータを初期化し、初期の複数の記録のパラメータを平均化して、各パラメータの初期値を得てそれぞれの基凖値とする。複数の記録の数量は一般に、10個以上の記録である。
後続のパラメータおよび基凖値を比較して、自身の変化値を得る。これら変化値も式(10)に適合する。これらの傾斜項も同様に、APUパラメータの変化の傾向を反映可能である。したがって、本実施形態では、EGT、STA、PTおよびIGVのうちの一つの、基凖値に対する変化値の傾斜項と、基準となる変化値の傾斜項とを比較し、傾斜項が明らかに異なれば、EGT、STA、PTおよびIGVのうちの当該一つに顕著な変化が生じたと判断する。当該パラメータは悪化したことになる。
本発明の一実施形態では、前後で連続する、等しい長さの時間内におけるEGT、STA、PTおよびIGVのうちの一つのパラメータ値に対して、独立したサンプルの比較を行い、両者が明らかに変化しているのであれば、EGT、STA、PTおよびIGVのうちの当該一つに顕著な変化が生じたと判断する。当該パラメータは悪化していることになる。
波動の干渉を減らすために、実測されたEGT、STA、PTおよびIGVにおけるパラメータ値に対し平滑処理を行う。本発明の一実施形態では、多点平滑の移動平均値の方式により、パラメータ値に対し平滑処理を行う。多点は、3点以上である。本発明の別の一実施形態では、以下の式によりパラメータに対し平滑処理を行う。
ここで、Xoldは、平滑処理前の値、すなわち実際に測定した値である。Xnewは、平滑処理後の値である。Xsmoothは、平滑値であり、隣り合う点(例えば一つ前の点)の平滑後の値であってもよいし、付近のいくつかの点(現在の点は考慮しない)の平均値であってもよい。C1およびC2は重み付け値であり、C1はC2より大きく、例えば、C1=0.8、C2=0.2である。
ステップ1030において、排気温度EGT、駆動時間STA、吸気圧力PTおよびIGV角度のうちの一つまたは複数のパラメータに顕著な変化が生じたか否かを総合的に考慮し、APUの性能が劣化したか否かを特定する。
本発明の一実施形態では、EGT、PT,STAおよびIGVのうちの何れか1つが悪化した場合、APUの性能が劣化し、衰退期に入ったと判断する。本発明の別の一実施形態では,STAが悪化すれば、APUの性能が劣化し、衰退期に入ったと判断する。本発明の別の一実施形態では,EGT、PT、STAおよびIGVのうちの何れか二つが悪化した場合、APUの性能が劣化し衰退期に入ったと判断する。本発明の別の一実施形態では、EGTおよびPTの2つが悪化した場合、APUの性能が劣化し、衰退期に入ったと判断する。
図9および図10の実施形態を同時に使用してより正確にAPUの性能を検出することが可能である。
図11は、本発明の別の一実施形態によるAPU性能の検出方法のフローチャートである。図に示すように、当該APU性能の検出方法1100において、ステップ1110で、航空機APU稼動排気温度EGTおよび吸気圧力PTのうちの一つまたは二つを取得する。上述した実施形態に記載されたAPU性能パラメータの取得方法を、本実施形態に応用可能である。
ステップ1120において、排気温度EGTおよび吸気圧力PTと、それぞれの限界値とを比較する。具体的には、EGTは、EGTレッドライン値EGTRedLineと比較可能である。吸気圧力PTは、エンジン駆動時に必要となる最低吸気圧力PTReqと比較可能である。
ステップ1130において、排気温度EGTおよび吸気圧力PTのうちの一つがその限界値に近づいた場合、当該パラメータが悪化したと判断する。本発明の一実施形態では、排気温度EGTおよび吸気圧力PTのうちの一つが悪化した場合、APUの性能が衰退期に入ったと判断する。本発明の別の一実施形態では、排気温度EGTおよび吸気圧力PTがいずれも悪化した場合、APUの性能が衰退期に入ったと判断する。
本発明の一実施形態では、EGTに対して以下の式が可能である。
ここで、EGTToleranceはEGTの許容量、すなわちEGTの、レッドライン値EGTRedLineからの距離を示す。APU制御システムはEGTの温度逸脱を防止することから、制御メカニズムが働く場合、APUが給油を増やしてより大きな電力を得ることがすでに不可能であることを示している。使用時間が経過するにつれ、APUの電力は次第に減少するが、これは、当該APUが衰退段階に入ったことを示しているのである。よって、EGTToleranceが0に近づいた場合、APUが衰退段階に入ったことを示す。
APUが衰退段階に入った後は、PTが重要な観測パラメータとなる。
本発明の一実施形態では、PTに対して以下の式が可能である。
ここで、PTToleranceは、PTの許容量、すなわちPTとエンジン駆動時に必要となる最低吸気圧力との距離を示す。PTToleranceの大きさは、衰退段階にあるAPUの稼動状況を反映する。PTToleranceが0に近づいた場合、APUは交換すべきである。
実例3:メッセージより取得した排気温度EGT、外界温度TAT、海抜ALTおよびPTデータにより、EGTcor= 654.49、PTcor= 3.27を算出して得ることができる。問い合わせたところ、エアバスA319航空機の発動駆動の最低吸気圧力はPTReq= 3.2である。長期にわたる実験検証を経て、APS3200型番のAPUのレッドライン値は、EGTRedLine= 645である。上記の性能評価式より、EGTTolerance= -9.49であり、0値との接近程度は9.49/645、約1.4%であり、PTTolerance= 0.07であり、0値との接近程度は0.07/3.2、約2.2%であることが得られる。これより、EGTおよびPTの二つのパラメータがいずれも悪化し、APUがすでに衰退期に入り、適時交換する必要があると判断する。
図9〜図11の方法は、同時に使用してより正確にAPUの性能を検出することが可能である。
従来技術と比べ、本発明の実施形態による方法は、リアルタイムにAPUの排気温度EGT、空気圧縮機入口温度LCIT、駆動時間STA、機上時間TSR、吸気圧力PTおよび入口ガイド羽根IGVの角度等パラメータを取得し、これらパラメータに対する処理により、APUの性能検出を行い、かつAPUの性能がすでに衰退期に入ったか否かを判断可能であり、エンジニアによるAPUのメンテナンスを効果的にサポートすることによりAPUの使用を保証し、APUによる航空機遅延、欠航を防止する。同時に、APU性能に対する評価により、焦点を絞ったメンテナンスや稼動制御を実施することができ、メンテナンスコストを大幅に引き下げる。
乗員用酸素システムの応用実例:
図12は、乗員用酸素システムの性能変化曲線の概略図である。全ての酸素システムは、少量のガス漏れが存在するため、温度が固定である場合、異なる時間でΔPの圧力差を生成することができる。ガス漏れ率は、PL=ΔP/tで示される。ガス漏れ率PLが安定な場合、乗員用酸素システムの性能は安定期にあり、ガス漏れ率PLが漸次に増大する場合、乗員用酸素システムの性能は減衰期に入り、ガス漏れ率PLは一つの閾値PLgよりも大きい場合、乗員用酸素システムの性能は故障期に入り、故障が現れる可能性があり、飛行安全性に悪影響を与えるとともに、計画でないメンテナンスを生じさせ易いため、航空機の遅延や欠航をもたらす。従来の技術では、乗員用酸素システムが減衰期に入ったか否かを検出する手段がない。本発明の一実施例では、このような検出を実現することができる。
乗員用酸素システムとしては、検出パラメータが比較的に取得しやすい。乗員用酸素システムにおける酸素ボンベの酸素圧は、乗員用酸素システム性能を反映する最適な検出パラメータである。乗員用酸素システムにおける酸素ボンベの酸素圧が温度との関係があるので、酸素圧の取得の同時に、同期に酸素ボンベの酸素の温度を取得する必要がある。しかし、酸素システムに温度センサを取り付けないことが一般的である。このため、その他の計測できる温度によって、酸素ボンベにおける酸素の温度を計算する必要がある。
乗員用酸素システムにおける酸素ボンベの位置を考慮すると、本発明の一実施例では、下記式により酸素ボンベにおける酸素の温度を算出できる。
式中、Tatは大気温度又は機体外温度を示し、Tcは操縦室温度を示し、k1とk2は調整パラメータであり、かつ、k1+k2=2を満たす。本発明の一実例では、k1>k2である。即ち、酸素温度Tは、大気温度Tatと操縦室温度Tcに関し、かつ、大気温度による影響はより大きい。当然ながら、その他の平均値公式を用いて酸素温度を算出してもよい。
本発明の一実例では、k1=k2である。即ち、式(14)は以下の通り書き直すことができる。
式中、kは調整パラメータである。本発明の一実例では、kは数値1に比較的に接近する数である。k、k1及びk2は、実際の測定により得られても、統計分析により得られてもよい。
本発明の一実施例では、k=1を取ることができる。式(15)は以下の通り書き直すことができる。
このように算出された酸素温度は、式(14)と(15)により算出された値ほど正確ではないが、本発明の乗員用酸素システムの性能を検出する実施例にとっても十分である。
酸素温度を取得した後、異なる温度で測定された乗員酸素の圧力は標準温度での標準状態圧力に変換されることにより、比較及び漏れ率の算出を行うことができる。標準状態圧力は、下記式により算出することができる。
式中、Psは標準状態圧力、Tsは標準温度、Pは測定された酸素圧、Tは測定時の酸素の温度である。標準温度は25℃を取ることができる。当然ながら、その他の温度を採用することができる。
図13は本発明の一実施例に係る、乗員用酸素システムの性能検出方法のフローチャートである。図13に示す乗員用酸素システムの性能検出方法1300において、ステップ1310で、乗員用酸素システムにおける酸素ボンベの酸素圧データ、大気温度及び操縦室温度を取得する。ステップ1320で、取得された乗員用酸素システムにおける酸素ボンベの酸素圧データ、大気温度及び操縦室温度に基づいて乗員酸素メッセージを生成する。ステップ1330で、生成された乗員酸素メッセージを処理するためのサーバに伝送する。ステップ1340で、大気温度と操縦室温度に基づいて、サーバは乗員用酸素システムにおける酸素ボンベの酸素圧を標準温度での標準状態圧力に変換する。標準温度は、25℃を取ることができる。当然ながら、その他の温度を採用してもよい。
図13に示すように、ステップ1350で、ステップ1310〜1340の方式に従って、異なる時間で乗員用酸素システムの標準状態圧力データを複数組取得する。異なる時間で乗員用酸素システムにおける酸素ボンベの酸素の標準温度での標準状態圧力を複数組取得した後、これらデータに対する処理と評価によって乗員用酸素システムの性能を特定することができる。
ステップ1360で、異なる時間での複数組の標準状態圧力データを分析することにより、乗員用酸素システムの性能が劣化したか否かを特定する。又は、ステップ1370で、異なる時間での複数組の標準状態圧力データを一つのサンプルとして、同一類型の航空機の他の組の標準状態圧力データの他の一つのサンプルと比較することにより、乗員用酸素システムの性能が劣化したか否かを特定する。
本発明の一実施例では、飛行区間漏れ率により乗員用酸素システムの性能が劣化したか否かを特定する。乗員用酸素システムの飛行区間漏れ率は、下記式により算出することができる。
式中、t1は航空機の離陸時間、t2は航空機の着陸時間、Ps1は航空機離陸時の乗員酸素標準状態圧力、Ps2は航空機着陸後の乗員酸素標準状態圧力である。これにより、離陸前と着陸後の乗員酸素標準状態圧力の変化ΔPsに基づいて乗員用酸素システムの性能を特定することができる。例えば、ΔPs=Ps1−Ps2は100 PSIよりも大きい場合は、機上酸素システムの性能が劣化した。
また、飛行区間漏れ率に基づいて乗員用酸素システムの性能を特定してもよい。例えば、飛行区間漏れ率
は48 PSI/日よりも大きい場合は、機上酸素システムの性能が劣化した。
算出された飛行区間漏れ率に基づいて、さらにある温度での乗員用酸素システムの圧力の示度を推定する。これにより、冬季で飛行後の航空機とクール状態の飛行機との温度変化が大きいから飛行前の計画でない酸素ボンベ交換を大きく減少することができる。
本発明の一実施例では、乗員用酸素システムの酸素標準状態圧力Psと乗員用酸素システムの酸素ボンベの取付時間toとの統計関係に基づいて、フィットカーブ(fit curve)の傾きによって乗員用酸素システムの性能を特定する。
Psとtoとの関係は、下記式に該当する。
Ps = β1 + β2 * to + μ (19)
式中、Psは標準状態圧力、toは乗員用酸素システムにおける酸素ボンベの取付時間、β1は、飛行時間に関する切片項目、β2は、酸素システムの気密性を表す傾き項目、μは、Psとtoとの間の不特定性を表すランダム摂動項目である。
toの平均値は、以下の通り示すことができる。
式中、nは計算に関与するサンプルデータポイントの個数を示す。
Psの平均値は、以下の通り示すことができる。
式中、nは計算に関与するサンプルデータポイントの個数を示す。
式(6)〜(8)によって、β2は下記式により算出することができる。
β2は負値である。β2の値が小さいほど乗員用酸素システムの気密性が悪くなることは示される。傾き項目であるβ2の変化を検出することにより、乗員用酸素システムの性能を特定することができる。異なる航空機間の傾き項目β2を比較することにより、これら航空機の乗員用酸素システムの性能を知ることもできる。
上述の傾き検出方法により乗員用酸素システムの性能を検出する場合、計算に関与するデータポイントで示される時間内には、酸素ボンベ交換又は酸素投与などの事象がないほうが好ましい。
本発明の一実施例では、漏れ率の互いに独立したサンプルTテスト(Independent Sample Test)の方法により、乗員用酸素システムの性能が劣化した状況を特定する。
飛行区間の時間間隔が短いので、システム圧力の変化が小さい可能性があり、外部温度フィット精度と圧力センサ検出精度により影響され易いため、計算により得られた標準状態圧力の波動は大きい場合がある。外部温度精度と圧力センサ精度による影響を減少させるために、本発明の一実施例では、飛行区間漏れ率の代わりに、間隔が24時間よりも大きい2つのポイントを用いて圧力比較を行い、即ち24時間間隔で漏れ率PL24を用いる。当然ながら、その他の時間間隔、例えば12又は36時間よりも大きい時間間隔を用いてもよい。同時に、サンプリングの問題によるデータ欠点の影響を解消するために、PL24について3日移動平均を用いることができ、その意味としては、3日内の全てのPL24の平均値を算出することである。3日は例として挙げたに過ぎず、その他の日数、例えば2〜4日を用いてもよい。これは、データの状況によって決められる。
本発明の一実施例では、下記式により、乗員用酸素システムの性能特性を示す24時間3日移動平均漏れ率PL−avg24を算出する。
式中、nは3日内のデータポイントの個数を示す。
本発明の一実例では、ある期間内に乗員酸素性能が変化したか否かを特定したければ、当該期間内の一組のデータを一組のサンプルとして取ることができ、同時に、同一類型の航空機の他の一組のデータを一組のサンプルとして取った。二組のデータサンプルのPL−avg24を比較し、統計学確率によって二組のデータが顕著な変化が発生したか否かを特定することにより、乗員用酸素システムの性能の劣化期間との劣化度合を判定する。
本発明の一実例では、まず、二組のデータのPL−avg24を算出するとともにPL−avg24の分散を算出する。S12は第1組のPL−avg24(n項のデータを含む)の分散であり、S22は第2組のPL−avg24(m項のデータを含む)の分散であると仮定した。S12/S22はF (n−1,m−1) の分布に従うべきであるので、差でF分布表を調査することによりFナンバーを特定する。Fナンバーによって、二組のデータは明らかな相違を有するか否かを判定することができる。テストによって二組のデータが同一の分布に属する確率が2.5%未満である場合は、二組のデータは明らかな相違を有すると考えられる。
その他の独立したサンプルTテスト方法により二組のデータは明らかな相違を有するか否かを特定してもよい。このような相違は明らかである場合は、乗員用酸素システムの性能は明らかな変化が存在していることを示す。乗員用酸素システムの性能は明らかな変化が存在していると判定した場合は、漏れ率の平均値に基づいてどの組のデータが示す乗員用酸素システムの性能が劣化したかを容易に判定することができる。
平均漏れ率の独立したサンプルテスト法は、同一の航空機の異なる期間のデータを用いてもよいし、同一類型の異なる航空機のデータを用いてもよい。そのため、このような方法は比較的に柔軟である。又、このようなテスト方式は、酸素ボンベ交換と酸素投与があったか否かに制限されず、酸素ボンベ交換と酸素投与の前後の乗員用酸素システムの性能は明らかな変化が発生したか否かを比較するのに用いられる。
以下、実例によってどのように本発明の方法により乗員用酸素システムの性能は明らかな変化が発生したか否かを検出するかを説明する。
図14は本発明の一実施例に係る乗員用酸素システムにおける酸素ボンベの酸素の標準状態圧力と測定時間との関係模式図である。図14では、折れ線はそれぞれ実際のサンプリング変換の標準状態圧力を示し、直線は、酸素の標準状態圧力と測定時間から回帰した直線を示す。傾き検出法の式(22)により検出を行うと、乗員用酸素システムの漏れ率が大きすぎ、傾きが−0.024929であり、正常な傾き−0.015よりも遠く小さい。これは、乗員用酸素システムの性能が劣化し、減衰期に入ったことを示す。
図15は本発明の一実施例に係る乗員用酸素システムにおける酸素ボンベの酸素の標準状態圧力と測定時間との関係模式図である。同図では、乗員用酸素システムにおける酸素ボンベを一回交換する過程を示した。図15では、点は実際のサンプリング変換の標準状態圧力を示す。図16は図15に示す実施例に係る乗員用酸素システムの24時間3日の移動平均漏れ率と測定時間との関係模式図である。酸素ボンベの交換の前後の二組のデータを2つのサンプルとし、独立したサンプルTテスト方法により両者が同一か否かをテストする。計算によると、酸素ボンベの交換の前後の二組のデータが同一である可能性が全くないことを表明した。乗員用酸素システムの性能が劣化し、平均漏れ率は元の2倍である。乗員用酸素システムの性能は減衰期に入った。
図14〜図16の実施例から分かるように、本発明に係る乗員用酸素システムの性能検出方法としては、乗員酸素メッセージから取得された乗員用酸素システムの酸素圧データと温度データに対する処理と分析に基づいて、傾きの算出又は独立したサンプルTテストなどの方法により、乗員用酸素システムの性能が劣化したか否かを判定し、さらに、乗員用酸素システムの性能減衰期又は故障期に入るか否かを判断できる。
図17は本発明の一実施例に係る、航空機乗員用酸素システムのメンテナンス方法のフローチャートである。図17に示す航空機乗員用酸素システムのメンテナンス方法1700において、ステップ1710で、乗員用酸素システムにおける酸素ボンベの酸素圧データ、大気温度及び操縦室温度を取得する。ステップ1720で、取得された乗員用酸素システムにおける酸素ボンベの酸素圧データ、大気温度及び操縦室温度に基づいて乗員酸素メッセージを生成する。ステップ1730で、生成された乗員酸素メッセージをサーバに伝送する。ステップ1740で、サーバは乗員酸素メッセージを処理して、乗員用酸素システムにおける酸素ボンベの酸素の標準温度での標準状態圧力を取得する。ステップ1750で、異なる時間での複数組の標準状態圧力データに基づいて、乗員用酸素システムの性能が劣化したか否かを特定する。ステップ1760で、乗員用酸素システムの性能が劣化したら、適当な時機で乗員用酸素システムのメンテナンスを手配する。
以上の実施形態は、本発明を説明するためのものにすぎず、本発明を限定するものではない。当業者は、本発明の範囲を逸脱しない状況の下で、各種の変更や変形を行うことができるが、同等の技術案はいずれも、本発明が開示する範囲内に属すべきものである。

Claims (33)

  1. 航空機部材の性能が衰退期に入ったことを検出する方法であって、
    前記航空機部材の稼動状態を反映する一つまたは複数の検出パラメータを取得し、
    前記一つまたは複数の検出パラメータのデータと、対応する所定値とを比較し、
    前記比較の結果に基づき、前記航空機部材の性能が衰退期に入ったか否かを評価すること、を含む、
    方法。
  2. 請求項1に記載の方法であって、
    前記航空機部材の稼動状態を反映する一つまたは複数の検出パラメータを取得するステップが、
    前記航空機部材の稼動状態と相関する複数のパラメータを取得し、
    前記複数のパラメータのデータと、前記航空機部材の故障事件とを関連付けし、
    前記複数のパラメータと前記故障事件との関連に基づき、前記検出パラメータを確定すること、を含む、
    方法。
  3. 請求項2に記載の方法であって、
    前記複数のパラメータのデータと前記航空機部材の故障事件とを関連付けし、前記複数のパラメータと前記故障事件との関連に基づき、前記検出パラメータを確定することが、
    前記複数のパラメータのデータ変化と前記航空機部材の前記故障事件との関連度を算出し、
    前記複数のパラメータのうち前記関連度が閾値より大きい一つまたは複数のパラメータを前記検出パラメータとすること、を含む、
    方法。
  4. 請求項3に記載の方法であって、
    前記閾値の範囲が0.3〜0.5である、
    方法。
  5. 請求項3に記載の方法であって、
    前記閾値の範囲が0.5〜0.7である、
    方法。
  6. 請求項3に記載の方法であって、
    さらに、
    前記複数の検出パラメータ間の相関度を算出し、
    前記複数の検出パラメータ間の相関度に基づき、前記複数の検出パラメータのうちの一つまたは複数を除外すること、を含む、
    方法。
  7. 請求項1に記載の方法であって、
    前記航空機部材の稼動状態を反映する一つまたは複数のパラメータを取得するステップが、
    前記航空機部材の稼動状態と相関する複数のパラメータを取得し、
    前記複数のパラメータが表す物理的意味に基づき、前記検出パラメータを確定すること、を含む、
    方法。
  8. 請求項1に記載の方法であって、
    前記所定値が前記一つまたは複数の検出パラメータの限界値であり、
    前記一つまたは複数の検出パラメータのデータと、対応する所定値とを比較するステップが、前記一つまたは複数の検出パラメータの測定数値と、対応する前記限界数値との差または比を算出すること、を含む、
    方法。
  9. 請求項8に記載の方法であって、
    前記一つまたは複数の検出パラメータの前記測定数値を、換算された指定状態下の数値に置換する、
    方法。
  10. 請求項8に記載の方法であって、
    前記比較の結果に基づき、航空機部材の性能が衰退期に入ったか否かを評価するステップが、前記一つまたは複数の検出パラメータの測定数値が、対応する前記限界数値に近づいたか、または前記限界数値を超えたか否かを確定すること、を含む、
    方法。
  11. 請求項8に記載の方法であって、
    さらに、
    前記一つまたは複数の検出パラメータのうちの各検出パラメータの測定数値と、前記限界数値との前記比に、重みを指定すること、を含む、
    方法。
  12. 請求項11に記載の方法であって、
    さらに、
    前記複数の検出パラメータのデータ変化と、前記航空機部材の故障事件との関連度に基づき、各検出パラメータの前記重みを得ること、を含む、
    方法。
  13. 請求項11に記載の方法であって、
    前記比較の結果に基づき航空機部材の性能が衰退期に入ったか否かを評価するステップが、重み付け後の前記複数の検出パラメータの測定数値と、前記限界数値との前記比を統合して、前記航空機部材の性能基凖値を得ること、を含む、
    方法。
  14. 請求項13に記載の方法であって、
    さらに、
    前記航空機部材の前記性能基凖値が閾値より大きいことに対応して、前記航空機部材の性能が衰退期に入ったと確定すること、を含む、
    方法。
  15. 請求項1に記載の方法であって、
    前記所定値が前記一つまたは複数の検出パラメータの変化傾向の基凖傾斜項であり、
    前記一つまたは複数の検出パラメータのデータと、対応する所定値とを比較するステップが、前記一つまたは複数の検出パラメータの測定数値の一定時間内の変化傾向の傾斜項を算出すること、を含む、
    方法。
  16. 請求項15に記載の方法であって、
    さらに、
    前記一つまたは複数の検出パラメータの測定数値の一定時間内の変化傾向の傾斜項と、基凖傾斜項とを比較して、両者に著しい変化が発生したか否かを確定すること、を含む、
    方法。
  17. 請求項16に記載の方法であって、
    前記比較の結果に基づき航空機部材の性能が衰退期に入ったか否かを評価するステップが、前記一つまたは複数の検出パラメータの測定数値の一定時間内の変化傾向の傾斜項が、基凖傾斜項に対して著しい変化を生じたかに応じて、前記航空機部材の性能が衰退期に入ったと確定すること、を含む、
    方法。
  18. 請求項15に記載の方法であって、
    前記基凖傾斜項が、前記航空機部材が最初に取り付けられた後の一定時間内の変化傾向の傾斜項である、
    方法。
  19. 請求項15に記載の方法であって、
    前記基凖傾斜項が、他の同じ型番の航空機上の動作状態が良好である前記航空機部材の一定時間内の変化傾向の傾斜項である、
    方法。
  20. 請求項15に記載の方法であって、
    さらに、
    前記一つまたは複数の検出パラメータの前記測定数値を、換算された指定状態下の数値に置換すること、を含む、
    方法。
  21. 請求項15に記載の方法であって、
    さらに、
    前記一つまたは複数の検出パラメータの前記測定数値に対し平滑化処理を行うこと、を含む、
    方法。
  22. 請求項21に記載の方法であって、
    前記平滑化処理が、多点平均の移動平均値法を用いる、
    方法。
  23. 請求項21に記載の方法であって、
    前記平滑化処理が、以下の式を用い:
    ここで、Xoldが測定数値で、Xnewが平滑化処理後の数値で、Xsmoothが、隣り合う点を平滑化した後の数値または付近のいくつかの点の平均値で、C1およびC2が重み値である、
    方法。
  24. 請求項1に記載の方法であって、
    前記一つまたは複数の検出パラメータのデータと、対応する所定値とを比較するステップが、
    前記一つまたは複数の検出パラメータのある時間内の測定数値を一つのサンプルとし、
    前記時間内の前の等しい長さの時間内の前記一つまたは複数の検出パラメータの測定数値を基凖サンプルとし、
    独立したサンプルの検定に基づき、前記サンプルと、前記基凖サンプルとの間に、著しい変化が生じたか否かを確定すること、を含む、
    方法。
  25. 請求項24に記載の方法であって、
    前記比較の結果に基づき、航空機部材の性能が衰退期に入ったか否かを評価するステップが、前記一つまたは複数の検出パラメータの測定数値のサンプルと、対応する前記基凖サンプルとの間に著しい変化が生じたかに応じて、前記航空機部材の性能が衰退期に入ったと確定すること、を含む、
    方法。
  26. 請求項24に記載の方法であって、
    さらに、
    前記一つまたは複数の検出パラメータの前記測定数値を、換算された指定状態下の数値に置換すること、を含む、
    方法。
  27. 航空機のメンテナンス方法であって、
    請求項1〜26に記載の方法に基づき、前記航空機の航空機部材の性能が衰退期に入ったか否かを確定し、
    前記航空機部材の性能が衰退期に入ったことに応じて、前記航空機のメンテナンス計画を段取りし、
    前記航空機の前記航空機部材に対しメンテナンスを行うこと、を含む、
    航空機のメンテナンス方法。
  28. 前記航空機部材の稼動状態を反映する一つまたは複数の検出パラメータを取得する方法であって、
    前記航空機部材の稼動状態と相関する複数のパラメータを取得し、
    前記複数のパラメータのデータと、前記航空機部材の故障事件とを関連付けし、
    前記複数のパラメータと、前記故障事件との関連に基づき、前記検出パラメータを確定すること、を含む、
    方法。
  29. 請求項28に記載の方法であって、
    前記航空機部材の稼動状態を反映する一つまたは複数のパラメータを取得するステップが、
    前記複数のパラメータのデータの変化と、前記航空機部材の前記故障事件との関連度を算出し、
    前記複数のパラメータのうち前記関連度が閾値より大きい一つまたは複数のパラメータを前記検出パラメータとすること、を含む、
    方法。
  30. 請求項29に記載の方法であって、
    前記閾値の範囲が0.3〜0.5である、
    方法。
  31. 請求項29に記載の方法であって、
    前記閾値の範囲が0.5〜0.7である、
    方法。
  32. 請求項29に記載の方法であって、
    さらに、
    前記複数の検出パラメータ間の相関度を算出し、
    前記複数の検出パラメータ間の相関度に基づき、前記複数の検出パラメータのうちの一つまたは複数を除外すること、を含む、
    方法。
  33. 請求項28に記載の方法であって、
    前記航空機部材の稼動状態を反映する一つまたは複数のパラメータを取得するステップが、
    前記航空機部材の稼動状態と相関する複数のパラメータを取得し、
    前記複数のパラメータが表す物理的意味に基づき、前記検出パラメータを確定すること、を含む、
    方法。
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