JP2013003242A - 濃度分布マスク - Google Patents

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Abstract

【課題】少ないデータ量で製造できる、マスクに干渉縞(モアレ)を生じない濃度分布マスクを得る。
【解決手段】複数の微小網点図形と前記微小網点図形の間隙である網点間隙領域とから構成される遮光膜パターンを被露光基板に投影する投影レンズの該被露光基板側の開口数をNAとし、前記遮光膜パターンの拡大率をn倍とし、露光する光の波長をλとすると、P≦nλ/NAのピッチPで前記微小網点図形が縦横に繰り返して配置され、前記遮光膜パターンの所定領域に存在する前記網点間隙領域の面積の、前記所定領域の面積に対する比で定義される開口率Wが前記所定領域の光透過率の平方根に設定され、前記微小網点図形の位置を露光光の波長λの4分の1以下の変位量の範囲でランダムに変位させる。
【選択図】図3

Description

本発明は、撮像デバイスの半導体において、画像を投影されて受光する半導体の各受光素子毎に3次元構造のマイクロレンズを形成したマイクロレンズアレイやMEMS(Micro Electro Mechanical Systems、微小な電気機械システム)等の微小立体形状を形成するために使用する3次元形状作成用の濃度分布マスクに関する。
3次元形状作成用濃度分布マスクを用いた露光により、基板上に3次元形状の感光性材料パターンを形成する方法、又は、その感光性材料パターンを基板に彫り写すことにより3次元形状の表面形状をもつ微小立体形状を製造する方法があり、濃度分布マスク及びその製造方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
この濃度分布マスクを用いて製造される3次元形状の表面形状を持つ微小立体形状としては、透過又は反射の微小光学素子などの光学分野、半導体装置製造工程で使用される位相シフトマスクを含むマスク製作(修正を含む)分野、微小な3次元形状を製作するマイクロマシニング分野、FED(フィールド・エミッション・ディスプレー)、PDP(プラズマ・ディスプレー・パネル)等の画像表示装置の分野、微少光学素子例えば固体撮像素子の各受光素子に対応して形成されるマイクロレンズアレイの形成分野などにみられる。
特許文献1によれば、3次元形状の表面形状の傾斜面は、露光マスクの濃淡(光透過率100%から0%の間の任意の濃度)と中間階調の連続的な変化により、露光光の透過率を変化させることにより実現している。
具体的には、濃度分布マスクの露光に使用される領域は適当な形状および大きさの単位セルにより隙間なく分割されており、その単位セル内に円形の微小網点図形を段階的に大きさを変えて形成した遮光膜のパターンにより透過量(濃度)を分布させた所定のパターンを得ている。
円形の微小網点図形の大きさが段階的に変化するものであっても、単位セルが充分に小さければ、例えば露光装置の解像度又は、使用する感光性材料の解像度よりも単位セルの大きさもしくは遮光膜(微小網点図形)の配列のピッチが小さければ、結果として露光〜現像により得られる感光性材料は連続的に高さが変化している3次元形状の感光性材料パターンになる。
このような、基板上に3次元形状の感光性材料パターンを形成するための写真製版工程(フォトリソ工程)で使用する濃度分布マスクは、以下の工程を含めた方法で製造できる。
(1)前記のような3次元形状を製作するために、その3次元形状を基に露光時の光透過光量の全体的な光強度分布を計算し、基板上での各ポイントの感光性材料の除去量をシミュレーションで計算し、除去量に見合った光を透過する単位セルから成る遮光膜パターンを設計する計算シミュレーション工程。
(2)透明基板上に遮光膜が形成され、さらにその上にマスク用感光性レジスト層をもつマスクブランクスを形成する。
(3)そのマスクブランクスに電子線またはレーザー光線によって前記の設計された遮光膜パターンに基づいて露光し、現像して、マスク用感光性レジストのパターンにより遮光
膜用パターンを形成するパターン化工程。
(4)遮光膜用パターンを成すマスク用感光性レジストのパターンをエッチングレジストとして前記遮光膜をドライエッチング又はウエットエッチングし、遮光膜パターンを形成する工程。
(5)次いで必要により、工程(3)で形成された遮光膜パターンを工程(1)で設計された遮光膜パターンと比較し、両者が一致するように濃度分布マスクの遮光膜パターンを修正する工程。
上記のような濃度分布マスクを、電子ビーム描画装置にて作画することを想定すると、まず、円形パターンというものは、電子ビーム露光装置では描きにくく、描けないことはないが、描画するのに多量のデータ量が必要になる。さらに言えば、円形の微小網点図形のパターンを各々の単位セルの中央に描画する必要があるが、その位置すなわちアドレスを指定するデータ量も膨大なものになる。
このようなデータ量の多い描画は、電子ビーム露光装置には負担であり、描画に要する時間が長くなり、スループットが低下し、生産効率が低下するという問題を有している。このような問題を解決するために、多角形や矩形の微小網点図形を形成した濃度分布マスクが提案されている(特許文献2)。
特開2002−244273号公報 特開2006−030510号公報 特開2011−008118号公報
このような濃度分布マスクを用いて、固体撮像素子などに用いられる、マイクロレンズをアレイ状に配置したレンズアレイや、その他の微小立体形状を形成することができる。しかし、特許文献1の技術では、微小立体形状を形成するマスクの濃淡を発生させる多数の微小網点図形や、微小網点図形の間の網点間隙領域を等間隔の仮想格子上に規則的に配置することから、マスクの微小網点図形や網点間隙領域のパターン同士の干渉による干渉縞(モアレ)が発生しやすい問題があった。
この問題を解決するために、特許文献3では、濃度分布マスクの遮光膜パターンを形成する技術として、組織的ディザ法により、濃度分布マスクの領域を分割した単位セル内に1組の微小網点図形と網点間隙領域を形成することに対応する技術が提案されていた。すなわち、組織的ディザ法では、単位セルをベイヤータイプのマトリックスによる小領域に分割し、その分割された小領域を単位にして、各小領域を遮光するか透明にしたパターンの遮光膜パターンを形成する。
しかし、組織的ディザ法では、単位セルを小領域のマトリックスに分割し、その小領域が単位領域よりも更に小さいため、濃度分布マスクに遮光膜パターンを形成する露光パターンを投影する際に、濃度分布マスクに、小領域を解像する高い解像度で露光パターンを投影して遮光膜パターンを形成する必要があった。そのため、高い解像度で露光パターンを投影するパターン投影装置のコストが高くなる欠点があった。
また、単位セルを分割した小領域の面積を単位にして階段的に単位セルの開口率が変わるため、単位セルの開口率の値の制御が粗くなる欠点があった。更に、小領域の隣接する単位領域間での局所的な密度分布によって予想外の濃淡分布異常を発生する場合がある欠
点があった。
本発明の濃度分布マスクは、このような従来技術の問題点を解決するもので、少ないデータ量で製造できる、マスクに干渉縞(モアレ)を生じない濃度分布マスクを提供することを課題とする。
本発明は、上記課題を解決するために、複数の微小網点図形と前記微小網点図形の間隙である網点間隙領域とから構成される遮光膜パターンを被露光基板に投影する投影レンズの該被露光基板側の開口数をNAとし、前記遮光膜パターンの拡大率をn倍とし、露光する光の波長をλとすると、P≦nλ/NAのピッチPで前記微小網点図形が縦横に繰り返して配置され、前記遮光膜パターンの所定領域に存在する前記網点間隙領域の面積の、前記所定領域の面積に対する比で定義される開口率Wが前記所定領域の光透過率の平方根に設定され、前記微小網点図形の位置を露光光の波長λの4分の1以下の変位量の範囲でランダムに変位させたことを特徴とする濃度分布マスクである。
また、本発明は、複数の微小網点図形と前記微小網点図形の間隙である網点間隙領域とから構成される遮光膜パターンを被露光基板に投影する投影レンズの該被露光基板側の開口数をNAとし、前記遮光膜パターンの拡大率をn倍とし、露光する光の波長をλとすると、P≦nλ/NAのピッチPで前記微小網点図形が縦横に繰り返して配置され、前記遮光膜パターンの所定領域に存在する前記網点間隙領域の面積の、前記所定領域の面積に対する比で定義される開口率Wが前記所定領域の光透過率の平方根に設定され、前記微小網点図形の位置を前記ピッチPの1/10以下の変位量の範囲でランダムに変位させたことを特徴とする濃度分布マスクである。
また、本発明は、上記の濃度分布マスクであって、前記遮光膜パターンの領域が縦横に配列された複数の個別形状領域に分割され、前記個別形状領域の配置がランダムに変位させられたことを特徴とする濃度分布マスクである。
本発明の濃度分布マスクは、微小網点図形の位置を、露光光の波長λの4分の1以下の変位量の範囲でランダムに変位させて配置することで、少ないデータ量で製造できる、マスクに干渉縞(モアレ)を生じない濃度分布マスクが得られる効果がある。
(a)本発明の実施形態で用いる濃度分布マスクの平面図である。(b)その濃度分布マスクを用いて製造する微小立体形状配列の概略的な断面図である。 (a)本発明の実施形態で製造する微小立体形状配列の等高線をあらわす平面図である。(b)本発明の製造する微小立体形状毎の濃度分布マスクの個別形状領域と、個別形状領域を構成する微小網点図形の配列を示す平面図である。 微小網点図形4を配置する位置をランダムに変位させた状態の仮想格子点8の模式図である。 (a)本発明の実施形態の濃度分布マスクの第1の遮光膜パターンの平面図である。(b)第1の遮光膜パターンのシミュレーション結果の、光透過率Bを開口率Wであらわしたグラフである。
<第1の実施形態>
以下、図1から図4によって、本発明の第1の実施形態を説明する。図1(a)に、本実施形態の濃度分布マスク1の微小網点図形4とその間の網点間隙領域5の第1の遮光膜
パターンの平面図を示す。第1の遮光膜パターンは、正方形の微小網点図形4と網点間隙領域5が交互に千鳥足状に配置されて市松模様を形成したパターンである。図2(b)に、濃度分布マスク1の、配置の周期Lで繰り返して配置される微小立体形状2の個別形状領域3のパターンのうちの1つの平面図を示す。図3に、個別形状領域3の一部分を示す平面図により、微小網点図形4を配置するランダムな位置の仮想格子点8の模式図を示す。
そして、図4に、濃度分布マスク1のある領域に存在する網点間隙領域5の面積の、その領域の面積に対する比で定義される開口率Wと、網点間隙領域5を通過する光の露光光に対する割合である網点間隙領域光透過率Bとの関係のシミュレーション結果のグラフと以下の(式1)のグラフとを示す。
本実施形態では、被露光基板10の感光性材料層に、図1(a)に示す濃度分布マスク1のパターンを露光し現像する。それにより、図1(b)に示すように、撮像デバイスの被露光基板10の平坦化層11上のカラーフィルタ層12上に、受光素子毎の各画素毎に、感光性材料で個々のマイクロレンズの微小立体形状2を形成したマイクロレンズアレイを製造する。
図1(a)の濃度分布マスク1には、被露光基板10に形成する微小立体形状2の5倍や4倍や1.25倍の寸法に拡大した個別形状領域3に、微細な微小網点図形4とその間の網点間隙領域5を第1の遮光膜パターンで配置し、パターン露光時に、縮小投影型露光装置(ステッパー)でそのパターンを縮小して、微小網点図形4及び網点間隙領域5を露光光の波長以下の寸法にして被露光基板10の感光性材料層に投影する。
パターン露光は、ステッパーで縮小投影する方法の他に、被露光基板10に形成するパターンと同じ縮尺の寸法の、ただし、微小網点図形4及び網点間隙領域5は波長以下の微細なパターンに形成した濃度分布マスク1を用いて被露光基板10にパターン露光することもできる。その濃度分布マスク1は、マスクアライナーで被露光基板10に、コンタクト露光又はプロキシミティ露光、あるいは、ミラープロジェクション方式で投影露光してパターンを転写するようにする。
マイクロレンズの微小立体形状2を被露光基板10上に形成する場合は、図2(a)に平面図を示すように、個々のマイクロレンズの微小立体形状2に対応する個々の個別形状領域3を配列したパターンを濃度分布マスク1に形成する。濃度分布マスク1の個別形状領域3を同心の環状の等高線6により環状領域7に分割して、環状領域7毎に階調を変えたパターンを形成する。
(個別形状領域内での仮想格子点のランダム変位)
図2(b)に、濃度分布マスク1の、配置の周期Lで繰り返して配置される個々の個別形状領域3の平面図を示す。図2(b)には、濃度分布マスク1の微小網点図形4とその間の網点間隙領域5を第1の遮光膜パターンで配置した場合を示す。第1の遮光膜パターンでは、図2(b)の点線の交点で位置を示す仮想格子点8に、矩形の微小網点図形4を千鳥足状に配列した市松模様の第1の遮光膜パターンを濃度分布マスク1に形成する。この仮想格子点8は、図3のように、微小網点図形4を配置する位置をランダムに変位させて設定する。
ここで、図3(a)は、正方形の微小網点図形4と網点間隙領域5が交互に千鳥足状に配置されて市松模様を形成した第1の遮光膜パターンを示し、その仮想格子点8をランダムに変位させたパターンを示す。
図3(b)は、仮想格子点8全部の上に微小網点図形4を設置した第2の遮光膜パターンを示し、その仮想格子点8をランダムに変位させたパターンを示す。
図3(a)及び(b)の左側の図は、濃度分布マスク1のパターンを投影露光する被露光基板10の感光性材料にポジ型の感光性材料を用いた場合の濃度分布マスク1の遮光膜パターンを示す。
図3(a)及び(b)の右側の図は、その感光性材料としてネガ型感光性材料を用いた場合の濃度分布マスク1の遮光膜パターンを示す。
(個別形状領域のランダム変位)
また、図1(a)のように、遮光膜パターンの領域が、複数の個別形状領域3に分割されて、同じ形の遮光膜パターンが縦横に配列されて繰り返す場合に、各々の個別形状領域3の配置もランダムに変位させる。
その個別形状領域3のランダム配置は、隣接する個別形状領域3同士で対応する仮想格子点8の間の距離を、個別形状領域3間の距離(個別形状領域3の周期)からランダムに変化させることで、個別形状領域3間で対応する仮想格子点8同士の相対的な距離もランダムに配置する。
すなわち、隣り合う個別形状領域3間で対応する位置の微小網点図形4を設置する位置を与える仮想格子点8の位置を、個別形状領域3の周期で等ピッチで周期的に繰り返されないように配置する。それにより、個別形状領域3の周期により生じる干渉模様(モアレ)が解消できる効果がある。
なお、図2及び図3に示す仮想格子点8、及び、その仮想格子点8同士をほぼ平行に結ぶ点線で示した仮想格子線は、微小網点図形4を配置する位置座標を決めるために仮に設定しているものであり、濃度分布マスク上には存在しないパターンである。
(微小網点図形を配置する仮想格子点のグリッドのピッチP/2)
仮想格子点8(グリッド)のピッチ(P/2)の上限は以下の様に設定する。ピッチPは、仮想格子点8に設置した微小網点図形4(あるいは微小網点図形4間の網点間隙領域5)が縦横に繰り返すピッチである。ステッパーの投影レンズの被露光基板10側の開口数をNAとし、被露光基板10に投影するパターンに対するマスクのパターンの拡大率をn倍とし、露光する光の波長をλとする。その場合に、濃度分布マスク1の仮想格子点8のピッチ(P/2)を、(λ/NA)に0.2から0.5の係数K1を掛け算し、それにマスク拡大率(n倍)を掛け算した値(n・K1・λ/NA)の寸法以下のピッチにする。すなわち、微小網点図形4が縦横に繰り返すピッチPの大きさを、P≦nλ/NAに設定する。その仮想格子点(座標)8上に、微小網点図形4(あるいは微小網点図形4間の網点間隙領域5)を配列する。
微小網点図形4を配置する位置の仮想格子点8の位置は、濃度分布マスク1のパターンをステッパーで被露光基板10に投影する際に用いる露光光の波長λの4分の1以下の変位量の範囲でランダムに配置する。具体的には、露光光の波長λが365nmの場合は、仮想格子点8の位置を91nm以下の変位量の範囲でランダムに配置する。あるいは、濃度分布マスク1のパターンを電子ビームの照射により形成する場合では、仮想格子点8のグリッドのピッチ(P/2)に対してP/10以下の変位量の範囲でランダムに配置する。具体的には、ピッチPが2μmの場合は、微小網点図形4を配置する位置の仮想格子点8の位置を200nm以下の変位量の範囲でランダムに配置する。
このようにして、濃度分布マスク1の微小網点図形4を配置する位置をランダムに設定したことで、少ない描画データ量で製造できる、マスクに干渉縞(モアレ)を生じない濃度分布マスクを得ることができる。
また、同じ形状の微小立体形状2を形成する隣接する個別形状領域3同士においても、対応する微小網点図形4の位置が個別形状領域3の周期で等ピッチで周期的に繰り返されることが無いようにランダムに配置することで、微小網点図形4が個別形状領域3の周期で等ピッチで繰り返することにより生じる干渉縞(モアレ)を無くすことができる効果がある。
以上のように、ピッチ(P/2)をランダムに変えて配置した仮想格子点8(座標)上に、微小網点図形4(あるいは網点間隙領域5)を図2(b)の様に互い違いに千鳥足状に配列する。これにより微小網点図形4を縦横にランダムに変位させた仮想格子点8に配列する。すなわち、仮想格子点8のピッチPをランダムに変える。
ステッパーの投影レンズの被露光基板10側の開口数NAは最大1.3まで可能である。例えば、被露光基板10を露光する光の波長λが0.365μmの場合、投影レンズの開口数NAが0.5程度でK1が0.2の場合、微小網点図形4が置かれる仮想格子点8のピッチ(P/2)の上限は概ね0.15μmになる。この場合は、縮尺が5倍(n倍)の濃度分布マスク1には、0.75μmのピッチの仮想格子点8上に微小網点図形4を互い違いに千鳥足状に配列したパターンを形成する。この微小網点図形4の集合をステッパーで5分の1(n分の1)に縮小して被露光基板側10の感光性材料層に投影する。
あるいは、概ね0.1μmのピッチの仮想格子点8(グリッド)に微小網点図形4を千鳥足状に設置し、1:1の縮尺の濃度分布マスク1のパターンを形成した濃度分布マスク1を作製し、その濃度分布マスク1の微小網点図形をマスクアライナーで被露光基板10の感光性材料層に投影する露光処理を行うこともできる。こうして露光された感光性材料層を現像することにより、被露光基板10に3次元形状の感光性材料の微小立体形状2を配列したマイクロレンズアレイを作製することもできる。
(濃度分布マスクの階調)
濃度分布マスク1の遮光膜パターンは、図2(a)の等高線6で分割した環状領域7毎に、指定された階調(グレースケール:濃度)に従って、図2(b)に示すように、寸法(面積)を変えた微小網点図形4を仮想格子点8に設置する。すなわち、矩形の微小網点図形4の辺の長さを0から仮想格子点8のピッチ(P/2)の2倍の大きさにまで変えることによりマスクの光の透過率を変えて階調を調整する。矩形の微小網点図形4の辺の長さがちょうどグリッドのピッチと等しい場合は、微小網点図形4と、その間の同じ大きさの正方形の開口パターンの網点間隙領域5とで市松模様が形成される。矩形の微小網点図形4の辺の長さが開口パターンより大きい場合は、隣接する矩形の微小網点図形4同士が重なり合い、その間の矩形の開口パターンの寸法が小さくなる。こうして単位面積当たりに形成される光透過部の割合により濃度分布マスク1の階調を調整する。
図2(b)の濃度分布マスク1のパターンは、凸状の球面のマイクロレンズの微小立体形状2の中心に近い環状領域7ほど、個々の微小網点図形4の面積を大きくし、微小網点図形4の間の網点間隙領域5を小さくすることで濃度を濃くするように階調を分布させる。この濃度分布マスク1を設定したステッパーで、この濃度分布マスク1のパターンを5分の1(n分の1)に縮小投影して、被露光基板10のポジ型の感光性材料層を露光する。
(網点間隙領域光透過率Bと開口率Wの関係)
鋭意研究の結果、濃度分布マスク1においては、網点間隙領域5を通過する光の露光光に対する割合を網点間隙領域光透過率Bと定義すると、この網点間隙領域光透過率Bと開口率Wとの間には、以下の(式1)及び(式2)であらわされる関係がある知見を得た。(式1) B=W
(式2) W=√B
この(式1)は、シミュレーションによって、微小網点図形4同士が連結する場合でも、個々の微小網点図形4が連結せずに孤立する場合においても成り立つことを検証した。この(式1)から、濃度分布マスク1の網点間隙領域5を通過した網点間隙領域光透過率Bは、網点間隙領域5の開口率Wの二乗である。また、(式1)の関係から、逆に、(式2)により、網点間隙領域光透過率Bを与える開口率Wを、網点間隙領域光透過率Bの平方根で計算することができる。この(式2)を用いて、微小網点図形4間の網点間隙領域5に関して、所定の網点間隙領域光透過率Bに対して、その網点間隙領域5の面積の濃度分布マスク1の領域に対する割合の開口率Wを設計できる。
(シミュレーションによる式1の検証)
網点間隙領域光透過率Bと開口率Wの関係を与える(式1)をシミュレーションにより検証した。更には、微小網点図形4の形とその配置とが任意のパターンの場合においても(式1)が成り立つ事を検証したので、その検証内容を以下で説明する。
(第1の遮光膜パターンのシミュレーション結果)
先ず、図4(a)の平面図で示す正方形の微小網点図形4が市松模様を成す第1の遮光膜パターンの濃度分布マスク1について、その露光光の強度をシミュレーションした。
図4(b)に、第1の遮光膜パターンにおける、開口率Wの関数の網点間隙領域光透過率Bのシミュレーション結果を黒丸印で示し、(式1)のグラフを実線で示す。開口率Wは、0から1までの全範囲にわたって変化させた。詳しくは、図4(a)に示す濃度分布マスク1の第1の遮光膜パターンを被露光基板10に5分の1に縮小投影し、その縮小前の濃度分布マスク1の第1の遮光膜パターンのピッチPが2μm(縮小投影したパターンのピッチは0.4μm)の条件でシミュレーションした。
ここで、シミュレーションの設定条件は、以下のパラメータに設定して行った。
・縮小率(1/n)=1/5
・ピッチP=2μm
・コヒーレンスファクタσ=0.6
・投影レンズのNA=0.63
・波長λ=365nm
図4(b)のように、シミュレーション結果(黒丸印)は実線で示した(式1)の計算結果と極めて良く一致した。
第1の遮光膜パターンで、ピッチPが1.5μmの場合も、ピッチPが1μmの場合もシミュレーションした結果、図4(b)と同じグラフを得、シミュレーション結果は(式1)と極めて良く一致した。
第1の遮光膜パターン以外の形状の遮光膜パターンについても、シミュレーション結果は(式1)の計算結果と極めて良く一致した。すなわち、微小網点図形4を設置する仮想格子点8の位置も、第1の遮光膜パターンのような千鳥状の位置への配置に限定されず、仮想格子点8全部の上に微小網点図形4を設置した第2のパターン(図3(b))についても同様な結果を得た。
また、微小網点図形4が長方形やその他の多角形状であっても同様な結果を得た。すなわち、濃度分布マスク1においては、微小網点図形4の形とその配置とが任意のパターンの場合においても(式1)が成り立つことを検証した。
以上のように、微小網点図形4及び網点間隙領域の形とその配置とが任意のパターンの場合においても(式1)が成り立つので、図3のように、微小網点図形4の位置をランダムに変位させて配置した濃度分布マスク1においても(式1)の関係が成り立つ。このため、(式2)に必要な網点間隙領域光透過率Bを代入して開口率Wを計算し、その開口率Wの分布を持つように微小網点図形4及び網点間隙領域の形を設計することで、微小網点図形4の位置をランダムに変位させて配置する濃度分布マスク1のパターンを定める。
(製造方法)
この濃度分布マスクは、以下のような工程で製造できる。
(1)マイクロレンズアレイなどの微小立体形状2を製作するために、その微小立体形状2の3次元形状を基に、基板上での各ポイントのポジ型の感光性材料の除去量を計算し、除去量に見合った光を透過する網点間隙領域光透過率Bを得る開口率Wを式2で計算し、その開口率Wを有する濃度分布マスク1の微小網点図形4(あるいは網点間隙領域5)の寸法を計算する。
(2)透明基板上にCr膜などの遮光膜1aを形成し、さらにその上にマスク用感光性レジスト層を形成したマスクブランクスを形成する。
(3)そのマスクブランクスに、電子線またはレーザー光線によって、前記の設計された微小網点図形4(あるいは網点間隙領域5)のパターンに基づいて露光し、現像してマスク用感光性レジストのパターンを形成する。
(4)形成されたマスク用感光性レジストのパターンをエッチングレジストとして、前記遮光膜1aをドライエッチング又はウエットエッチングし微小網点図形4(あるいは網点間隙領域5)を形成した遮光膜パターンを形成する。
(3次元形状の感光性材料の形成)
こをして濃度分布マスク1の遮光膜パターンは、凸状の球面のマイクロレンズの微小立体形状2の中心に近い環状領域7ほど、個々の微小網点図形4の面積を大きくし、微小網点図形4の間の網点間隙領域5を小さくすることで濃度を濃くするように階調を分布させる。この濃度分布マスク1をステッパーに設定し、ステッパーで濃度分布マスク1のパターンを被露光基板10に5分の1(n分の1)に縮小投影して、被露光基板10のポジ型の感光性材料層を露光する。その感光性材料層を現像して3次元形状の感光性材料を形成することで、微小立体形状2を被露光基板10上に形成する。
以上、本発明の濃度分布マスクの例では、凸状の球面のマイクロレンズの微小立体形状2の中心に近い環状領域7ほど、微小網点図形4の間の網点間隙領域5を小さくすることで濃度を濃くするように階調を分布させた。しかし、微小立体形状2を被露光基板10上に形成する感光性材料としてネガ型感光性材料を利用した場合、露光されなかった感光性材料の部分が現像で除去される。そのため、その場合は、凸状の球面のマイクロレンズの微小立体形状2の中心に近い環状領域7ほど、微小網点図形4の寸法を小さくし、微小網点図形4の間の網点間隙領域5を大きくすることで濃度を薄くして通過する光量を大きくすればよい。すなわち、図3の右側のマスクのように、上記例のマスク(図3の左側のマスク)の遮光膜1aの白黒を反転したものを形成すればよい。
1・・・濃度分布マスク
1a・・・遮光膜
2・・・微小立体形状
3・・・個別形状領域
4・・・微小網点図形
5・・・網点間隙領域
6・・・等高線
7・・・環状領域
8・・・仮想格子点
10・・・被露光基板
11・・・平坦化層
12・・・カラーフィルタ層
B・・・網点間隙領域光透過率
L・・・個別形状領域の配置の周期
P・・・微小網点図形が縦横に繰り返すピッチ
W・・・開口率

Claims (3)

  1. 複数の微小網点図形と前記微小網点図形の間隙である網点間隙領域とから構成される遮光膜パターンを被露光基板に投影する投影レンズの該被露光基板側の開口数をNAとし、前記遮光膜パターンの拡大率をn倍とし、露光する光の波長をλとすると、P≦nλ/NAのピッチPで前記微小網点図形が縦横に繰り返して配置され、前記遮光膜パターンの所定領域に存在する前記網点間隙領域の面積の、前記所定領域の面積に対する比で定義される開口率Wが前記所定領域の光透過率の平方根に設定され、前記微小網点図形の位置を露光光の波長λの4分の1以下の変位量の範囲でランダムに変位させたことを特徴とする濃度分布マスク。
  2. 複数の微小網点図形と前記微小網点図形の間隙である網点間隙領域とから構成される遮光膜パターンを被露光基板に投影する投影レンズの該被露光基板側の開口数をNAとし、前記遮光膜パターンの拡大率をn倍とし、露光する光の波長をλとすると、P≦nλ/NAのピッチPで前記微小網点図形が縦横に繰り返して配置され、前記遮光膜パターンの所定領域に存在する前記網点間隙領域の面積の、前記所定領域の面積に対する比で定義される開口率Wが前記所定領域の光透過率の平方根に設定され、前記微小網点図形の位置を前記ピッチPの1/10以下の変位量の範囲でランダムに変位させたことを特徴とする濃度分布マスク。
  3. 請求項1又は2に記載の濃度分布マスクであって、前記遮光膜パターンの領域が縦横に配列された複数の個別形状領域に分割され、前記個別形状領域の配置がランダムに変位させられたことを特徴とする濃度分布マスク。
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