以下に、本発明に係る実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、或いは実質的に同一のものが含まれる。
[実施形態1]
図1は、実施形態1に係る草刈機の概略構成を示す側面図、図2は、実施形態1に係る集草容器ユニットの動作を説明する模式図、図3、図4は、実施形態1に係る連結機構を示す斜視図、図5は、実施形態1に係る集草容器ユニットの取り外し方法の一例を示すフローチャート、図6は、実施形態1に係るキャリアベースの一例を示す部分斜視図、図7は、実施形態1に係る保持機構の一例を示す部分斜視図、図8は、変形例に係るキャリアベースの一例を示す部分斜視図、図9は、変形例に係る保持機構の一例を示す部分斜視図、図10、図11は、変形例に係る保持機構の一例を示す構成図、図12は、変形例に係る保持機構の一例を示す断面図である。なお、図3は、集草容器ユニットが支持フレームから取り外された状態(取外状態)を表し、図4は、集草容器ユニットが支持フレームに連結された状態(連結状態)を表している。
図1に示す本実施形態の草刈機1は、動力発生源が発生する動力によって、複数の車輪12を有する車体本体10が走行しながら草を刈り取る作業用車両である。本実施形態の草刈機1は、作業者が車体本体10に搭乗して操作しながら草あるいは芝を刈り取る乗用の草刈機である。
本実施形態の草刈機1は、車体本体10と、支持フレーム30と、集草容器ユニット(コレクタ)50と、連結機構70とを備える。
車体本体10は、走行しながら草を刈り取るものであり、走行車体11、複数の車輪12、草刈部としてのモアデッキ13、放出体14、案内体15等を含んで構成される。
走行車体11は、動力発生源としての内燃機関11E(例えば、ガソリンエンジン又はディーゼルエンジン)を搭載している。複数の車輪12は、走行車体11に取り付けられる。複数の車輪12は、操舵輪をなす左右の前輪12F、及び、駆動輪をなす左右の後輪12Rの合計4つが設けられる。内燃機関11Eの動力は、変速装置、チェーンケース16に収納されたチェーン、タイミングベルト等の動力伝達部材を介して、左右の後輪12Rへ伝達される。車体本体10は、このような構造によって、内燃機関11Eの動力が地面Lに伝えられて走行する。なお、車体本体10は、左右の後輪12Rを駆動する後輪駆動方式を用いるが、車体本体10の駆動方式はこれに限定されるものではない。例えば、前輪駆動方式又は全輪駆動方式が車体本体10の駆動方式として用いられてもよい。
また、走行車体11は、フロア17の前部に前後進の操作を行うための前後進操作ペダル18が設けられる。走行車体11は、車体本体10の運転者が着座する運転席19を備え、この運転席19と進行方向前方に対向する位置にハンドル20が設けられる。車体本体10は、前後進操作ペダル18によって前後進の操作が行われる。車体本体10は、ハンドル20が回動操作されることによって操舵輪である左右の前輪12Fが操舵され、進行方向を変更することができる。
ここで、車体本体10の進行方向とは、車体本体10の直進時において、車体本体10の運転席19からハンドル20に向かう方向である。進行方向は、典型的には走行車体11の前後方向に沿った方向であり、ハンドル20側が前側、運転席19が後側となる。なお、以下の説明では、この進行方向に対して水平に直交する方向を車幅方向という。
モアデッキ13は、走行車体11の下部に昇降できるように取り付けられ、ハウジング21内に配置される回転刃22を回転させることによって草を刈り取って放出する。モアデッキ13は、前輪12Fと後輪12Rとの間、かつ走行車体11の下部に配置されている。走行車体11の下部とは、走行車体11の地面L側である。モアデッキ13は、リンク機構23F、23Rを介して走行車体11の下部に吊り下げられた状態で取り付けられ、リフトアーム等によって昇降可能な構成となっている。このような構造により、モアデッキ13は、走行車体11の地面Lと対向する側で、鉛直方向に沿って上下に昇降できるようになっている。すなわち、モアデッキ13は、走行車体11の下側において、地面Lから遠ざかりかつ走行車体11に接近する動作(上昇)と、走行車体11から遠ざかりかつ地面Lへ接近する動作(下降)との両方が可能である。モアデッキ13は、例えば、リンク機構23F、23Rに連結されたレバーの操作、電動モータ又は油圧シリンダ等のアクチュエータによるリンク機構23F、23Rの操作によって昇降される。また、モアデッキ13は、ハウジング21の前後にはゲージホイル24や接地輪25等が配置される。
そして、モアデッキ13は、走行車体11において、車体本体10の車幅方向に沿って左右に1つずつ、合計2つの回転刃22が設けられる。モアデッキ13の各回転刃22を回転駆動させる動力は、内燃機関11Eが発生する動力の一部である。モアデッキ13は、内燃機関11Eが発生する動力の一部が動力取り出しシャフト、自在継手軸、入力軸、モアデッキ13側に設けられる動力入力部のベベルギヤ機構、各種プーリ、伝動ベルト等を介して各回転刃22の各回転シャフトに伝達され、各回転刃22が回転駆動する。モアデッキ13は、各回転刃22が回転しながら草あるいは芝等を刈り取る。回転する各回転刃22によって刈り取られた草や芝(以下刈草という)は、各回転刃22が回転することによって運動エネルギを与えられて、排出通路から後述の放出体14側に放出(投擲)される。
また、モアデッキ13は、各回転刃22が地面Lに生えた草あるいは芝を刈り取るため、これらを収納するハウジング21は、開口を有している。このような構造により、モアデッキ13は、各回転刃22が回転すると、ハウジング21の開口から空気を吸引する。吸引された空気は、刈草とともに、排出通路から後述の放出体14側に排出される。このように、各回転刃22は、空気を吸引して排出するブロアとしての機能も有する。
上記のように構成されるモアデッキ13は、各回転刃22が回転することによって得られる刈草の投擲機能と、ブロアとしての吸引・排気機能とを有する。これらの機能により、モアデッキ13は、各回転刃22が刈草をハウジング21から次に説明する放出体14及び案内体15に向かって放出し、集草容器51へ収納させる。
放出体14は、モアデッキ13とともに昇降し、かつモアデッキ13から放出された草を通過させる。放出体14は、モアデッキ13の排出通路と連続するように、ヒンジ等を介してハウジング21に取り付けられる。放出体14は、排出通路側とは反対側の端部が次に説明する案内体15に差し込まれる。
案内体15は、走行車体11に取り付けられ、放出体14を通過した草を後述の集草容器51まで案内する。案内体15は、進行方向に対してモアデッキ13と集草容器51との間、さらに詳しく言えば、放出体14と集草容器51との間に設けられる。また、案内体15は、車幅方向に対して左右の後輪12Rの間に設けられる。案内体15は、放出体14と集草容器51とを連結し、かつモアデッキ13から排出され放出体14を通過した刈草を集草容器51内に導くための通路を有する構造体である。
支持フレーム(コレクタフレーム)30は、後述の集草容器ユニット50を支持するための構造体であり、車体本体10の進行方向に対する車体後部に固定される。車体本体10の車体後部とは、車体本体10の進行方向に対する後ろ側の端部であり、典型的には運転席19の背面側(ハンドル20とは反対側)の端部である。
ここで、車体本体10の走行車体11は、前後方向に沿って設けられたメインフレーム31と、メインフレーム31の後部に取り付けられた縦フレーム32と、縦フレーム32の後部に取り付けられた、中央を矩形に切り欠いたヒッチブラケット33とを有している。ここでは、ヒッチブラケット33は、2枚であり、これらが対向して縦フレーム32に取り付けられる。そして、支持フレーム30は、このヒッチブラケット33に固定される。
支持フレーム30は、走行車体11において、車幅方向に対して左右に一対で設けられる縦部材34と、一対の縦部材34の間に掛け渡される横部材35とを含んで構成され、全体として、例えば、門型あるいはロの字型に構成される。ここで、縦部材34は、鉛直方向に沿って設けられる柱状の部材である。横部材35は、車幅方向に沿って設けられる梁状の部材であり、両端がそれぞれ各縦部材34に連結されている。
集草容器ユニット50は、集草容器(コンテナ)51、カバー52と、底板53、集草容器51を昇降する昇降機構54等を含んで構成される。集草容器51を含む集草容器ユニット50は、集草容器ユニット50と支持フレーム30とを連結する連結機構70を介して支持フレーム30の縦部材34に取り付けられて支持される。この連結機構70については、後で詳細に説明する。
集草容器51は、刈り取られた草を収納するものである。集草容器51は、モアデッキ13が刈り取って、放出体14、案内体15を介して運ばれた刈草を収納する。集草容器51は、網状の構造体であり、例えば、パンチングメタルあるいは金網体を組み合わせて構成されている。このような構造により、集草容器51は、通風が良好である。集草容器51は、上部と後部とにわたって開口が形成され、この開口に沿うように上部と後部とがカバー52で覆われる。
カバー52は、前端上部がカバー軸52aを介して集草容器51の前端上部に連結される。これにより、カバー52は、カバー軸52aを回動中心として上下回動自在に構成される。また、カバー52は、後端部にフックピン52bを有する。フックピン52bは、集草容器51の後端部に設けられるフック51aが係合されるものである。集草容器ユニット50は、集草容器51の昇降時には、このフック51aによってフックピン52bを係合してカバー52の開きができないように保持され、上昇位置での反転時にはこのフック51aの係合を外してカバー52が開くように構成される。このカバー52の開閉は、集草容器51の側面に設けられるカバー開閉シリンダ52c(図2参照)の伸縮によって行われる。
底板53は、集草容器51の下部に位置し、集草容器51を載置し保持する。底板53は、全面が金属(例えば、鋼又はアルミニウム合金等)の板材である。
昇降機構54は、アーム部としてのリンク機構55と、リフトシリンダ61とを含んで構成される。リンク機構55は、支持フレーム30に集草容器51を昇降自在に支持する平行リンクであり、連結体としてのリフトアームベース(リンクプレート)56、アーム(コレクタリンク)としての上側リフトアーム57及び下側リフトアーム58、取付アーム59等を含んで構成される。
リフトアームベース56、上側リフトアーム57、下側リフトアーム58及び取付アーム59は、それぞれ、車幅方向に対して集草容器51の両側に一対で設けられる。一対のリフトアームベース56、上側リフトアーム57、下側リフトアーム58及び取付アーム59は、それぞれ、連結機構70を介して、対応する縦部材34に連結される。つまり、後述する連結機構70は、集草容器51の両側に一対で設けられる。
なお、以下の説明では、一対の縦部材34、リフトアームベース56、上側リフトアーム57、下側リフトアーム58、取付アーム59、及び、連結機構70は、左右でほぼ同様の対称形の構成であることから、特に断りのない限り一方を説明し他方の説明をできる限り省略する。
リフトアームベース56は、リンク機構55のベースとなる部材であり、上側リフトアーム57、下側リフトアーム58の基端部が連結される。リフトアームベース56は、上側リフトアーム57、下側リフトアーム58の支点としてのリンクピン57a、58aが設けられる。ここでは、リフトアームベース56は、断面形状がコの字型の柱状の部材である。リフトアームベース56は、支持フレーム30の縦部材34の進行方向後側上端部に連結機構70を介して連結される。リフトアームベース56は、コの字型の背面が縦部材34の進行方向後側の面と対向するようにして縦部材34に連結される。
上側リフトアーム57、下側リフトアーム58は、それぞれリフトアームベース56から進行方向後側にのびるアーム状の部材であり、上側リフトアーム57が鉛直方向上側、下側リフトアーム58が鉛直方向下側に位置する。上側リフトアーム57、下側リフトアーム58は、それぞれ基端部がリンクピン57a、58aを介してリフトアームベース56に連結される。これにより、上側リフトアーム57、下側リフトアーム58は、それぞれリンクピン57a、58aを回動中心として上下回動自在に構成される。
取付アーム59は、上側リフトアーム57、下側リフトアーム58の先端部から鉛直方向に沿ってのびるアーム状の部材である。取付アーム59は、下端部がリンクピン59aを介して下側リフトアーム58の先端部に連結され、中央部がリンクピン59bを介して上側リフトアーム57の先端部に連結される。これにより、取付アーム59は、下端部がリンクピン59aを回動中心として回動自在に、中央部がリンクピン59bを回動中心として回動自在に構成される。
そして、取付アーム59は、リンクピン59aによる支持位置とリンクピン59bによる支持位置との間の部位において、支持軸59cを介して上記集草容器51をこの支持軸59cを回動中心として回動自在に支持している。この取付アーム59の下端部は、集草容器51の外側部のアームカバー60内にのぞませて、このアームカバー60との係合によって集草容器51の反転回動を規制することができる。
リフトシリンダ61は、下側リフトアーム58と支持フレーム30とに連結される。リフトシリンダ61は、上端側の可動部61aが下側リフトアーム58の中間部に回動自在に連結される。また、リフトシリンダ61は、下端側のシリンダ部61bが支持フレーム30の縦部材34の下端部に設けられた取付部材61cにピン61d等を介して回動自在に連結される。リフトシリンダ61は、オイルなどによって作動する油圧シリンダであり、油圧配管等の種々の油圧系統61eを介して内部に供給される油圧に応じて可動部61aがシリンダ部61bに対して伸縮することによって、リンク機構55全体を上下方向に昇降させながらリンクピン57a、58aを回動中心として回動させる。油圧系統61eは、運転席19の背面側に設けられたクイックカプラ61f等を介して車体本体10側の油圧制御装置に接続されている。
上記のように構成される草刈機1は、モアデッキ13の各回転刃22が回転することによって草あるいは芝等が刈り取られる。刈り取られた刈草は、さらに各回転刃22が回転することによって排出通路から後述の放出体14側に放出され、放出体14、案内体15等を介して集草容器51に収納される。
このとき、草刈機1は、図2に示すように、刈取作業時にモアデッキ13で刈り取られた刈草を集草容器51内に収容する際には、この集草容器51を最下げ位置に相当する下降収容位置Aに設定しておく。
そして、草刈機1は、集草容器51内が刈草で満杯になると、作業者の操作に応じて油圧制御によりリフトシリンダ61を伸長させ、リンク機構55を上昇位置B側に上昇させつつ回動させる。これにより、集草容器ユニット50は、取付アーム59に支持されている集草容器51が車体本体10から離れるように回動を開始する。草刈機1は、リンク機構55が上限位置Cに達すると、集草容器51が後下りに傾斜回動される。そして、草刈機1は、フック51aの係合を外して油圧制御によりカバー開閉シリンダ52cが伸長することで、カバー52を上方へ押し開く。草刈機1は、このカバー52の開きによって収容刈草が集草容器51の開口から地面等の所定箇所に落下排出される排出位置Dとなる。草刈機1は、この排出位置Dから下降収容位置Aへ復帰するときは、上記と逆の作動によって行われる。
そして、本実施形態の集草容器51を含む集草容器ユニット50は、リフトアームベース56が連結機構70を介して支持フレーム30の縦部材34に支持される。
本実施形態の連結機構70は、車体本体10の車体後部に支持フレーム30が固定された状態で、支持フレーム30と集草容器ユニット50とを着脱可能に連結することで、集草容器51を適正に脱着することができるようにしている。つまり、この連結機構70は、支持フレーム30を車体本体10の車体後部に固定したまま、集草容器51を含む集草容器ユニット50を取り外し可能である。
ここでは、連結機構70は、車体本体10の進行方向に対する支持フレーム30の後面側に集草容器ユニット50を連結すると共に、支持フレーム30の前面側に着脱操作を行う操作部材としてのハンドル81(図3参照)が設けられる。これにより、連結機構70は、集草容器ユニット50を着脱するときに作業者が把持する部分であるハンドル81を前面側に設けることで、作業者による着脱操作をしやすい構成とすることができる。
具体的には、連結機構70は、図3、図4に示すように、車体本体10側に固定された支持フレーム30と、集草容器ユニット50側のリフトアームベース56との間を境界として、集草容器ユニット50を車体本体10から脱着するものである。連結機構70は、支持フレーム30の縦部材34の進行方向後側上端部にリフトアームベース56を連結する。
なお、以下の説明では、特に断りのない限り、連結機構70において、支持フレーム30の縦部材34と集草容器ユニット50のリフトアームベース56とが連結された状態を連結状態といい、縦部材34とリフトアームベース56とが取り外された状態を取外状態という。
本実施形態の連結機構70は、引っ掛け部としてのフック部71と、密着部72と、横ズレ防止プレート73とを有する。
フック部71は、リフトアームベース56を支持フレーム30の外面に設けられる段付部としての係止ピン75に引っ掛けてこの支持フレーム30に位置決めする。フック部71は、係止プレート74と、上記係止ピン75とを含んで構成される。
係止プレート74は、リフトアームベース56の鉛直方向下端部に設けられ連結体の一部を構成する。係止プレート74は、断面形状がコの字型に形成される。係止プレート74は、コの字型の背面がリフトアームベース56の進行方向前側の面と対向して接合され、このリフトアームベース56に固定される。また、係止プレート74は、コの字型の両側面が車幅方向に対向するような位置関係で、リフトアームベース56に固定される。そして、係止プレート74は、両側面の鉛直方向下端に係合切り欠き76が形成される。係合切り欠き76は、鉛直方向下側に向かって開口している。
係止ピン75は、支持フレーム30の縦部材34の外面に設けられる円柱状の突起である。係止ピン75は、縦部材34の車幅方向に対向する両側面に設けられる。係止ピン75は、図4に示すように、連結状態で係合切り欠き76と対応する位置、大きさに形成される。
上記のように構成されるフック部71は、図4に示すように、連結状態では、縦部材34が係止プレート74の両側面の間にはまった状態となる。そして、フック部71は、連結状態では、係止ピン75が係合切り欠き76内に挿入され、これにより、係止プレート74を介してリフトアームベース56の下端部を係止する。すなわち、フック部71は、縦部材34に対する係止プレート74、リフトアームベース56の下端部の鉛直方向上側以外への移動を規制する。したがって、フック部71は、連結状態において、リフトアームベース56の鉛直方向下端部を係止ピン75に引っ掛けて縦部材34に位置決めすることができる。このとき、縦部材34とリフトアームベース56とは、鉛直方向上端部位置がほぼそろっている。
密着部72は、リフトアームベース56を支持フレーム30側に密着させてこの支持フレーム30に位置決めする。密着部72は、当接部材77と、締付部78とを含んで構成される。
当接部材77は、支持フレーム30の縦部材34に設けられ、締付部78によって締め付けられる部材である。ここでは、当接部材77は、縦部材34の鉛直方向上端部に設けられる。当接部材77は、矩形板状に形成される本体部77aと、本体部77aの端部がほぼ直角に屈曲して形成される屈曲部77bとを含んで構成される。当接部材77は、屈曲部77bの先端が進行方向前側で鉛直方向上側を向くような位置関係で、本体部77aが縦部材34の上端面に接合され固定される。当接部材77は、本体部77aの進行方向後側の端部が縦部材34の進行方向後側の面とほぼそろっている。そして、当接部材77は、屈曲部77bの先端にボルト嵌合切り欠き77cが形成されている。ボルト嵌合切り欠き77cは、鉛直方向上側に向かって開口している。
締付部78は、ネジの作用による締め付け力によってリフトアームベース56の鉛直方向上端部と支持フレーム30の縦部材34の上端部とを押し付けるものである。ここでは、締付部78は、上述の当接部材77を介して縦部材34とリフトアームベース56とを押し付ける。締付部78は、セットボルト79と、外れ止めプレート80と、操作部材としてのハンドル81とを含んで構成される。
セットボルト79は、リフトアームベース56の鉛直方向上端部に設けられる。セットボルト79は、取り付けプレート79aと、揺動軸79bと、ボルト本体部79cとを含んで構成される。取り付けプレート79aは、リフトアームベース56の上端面に接合され固定される。取り付けプレート79aは、揺動軸79bをリフトアームベース56の上端面に支持する。揺動軸79bは、円柱状に形成され、取り付けプレート79aによって、車幅方向に沿った回転軸線を中心として回転可能に支持される。ボルト本体部79cは、円柱状の棒部材であり、一端部に雄ネジ溝79dが形成される。ボルト本体部79cは、雄ネジ溝79dが設けられていない側の端部が進行方向前側、すなわち、上側リフトアーム57、下側リフトアーム58が設けられる側とは反対側を向くような位置関係で、雄ネジ溝79dが揺動軸79bに形成された雌ネジ溝に螺合する。
外れ止めプレート80は、矩形板状に形成される本体部80aと、本体部80aの端部がほぼ直角に屈曲して形成される屈曲部80bとを含んで構成される。外れ止めプレート80は、屈曲部80bの先端が進行方向後側、すなわち、リフトアームベース56側を向くような位置関係で、本体部80aがボルト本体部79cに固定される。
ハンドル81は、円柱状の棒部材であり、ボルト本体部79cの雄ネジ溝79dが設けられていない側の端部に設けられる。このハンドル81は、作業者が着脱操作を行う際に把持する部分であり、上記のように構成されることで支持フレーム30の前面側に設けられることとなる。
したがって、締付部78は、図3中に二点鎖線で示すように、セットボルト79のボルト本体部79cが外れ止めプレート80、ハンドル81と共に揺動軸79bの回転軸線を回動中心として上下回動自在に構成される。そして、締付部78は、作業者がハンドル81を把持してこのハンドル81を回し、ボルト本体部79cが軸周りに回転されることで、ネジの作用によって、このボルト本体部79cが外れ止めプレート80、ハンドル81と共に長手方向(典型的には進行方向)に沿って移動することができる。
上記のように構成される密着部72は、図4に示すように、連結状態では、当接部材77が外れ止めプレート80とリフトアームベース56との間に位置すると共にセットボルト79のボルト本体部79cが当接部材77のボルト嵌合切り欠き77c内に挿入された状態とされる。そして、密着部72は、作業者によってハンドル81が回されることで、ボルト本体部79cが外れ止めプレート80と共にリフトアームベース56側に移動する。これにより、密着部72は、外れ止めプレート80とリフトアームベース56との間に当接部材77を挟みこむ。そして、密着部72は、作業者によってハンドル81がさらに回されることで、ボルト本体部79cのネジの作用による締め付け力によって、縦部材34の鉛直方向上端部に設けられる当接部材77とリフトアームベース56とを押し付ける。言い換えれば、密着部72は、ボルト本体部79cのネジの作用による締め付け力によって、リフトアームベース56の鉛直方向上端部を縦部材34の鉛直方向上端部側にひきつける。したがって、密着部72は、連結状態において、リフトアームベース56の鉛直方向上端部を支持フレーム30の縦部材34側に密着させてこの縦部材34に位置決めすることができる。
横ズレ防止プレート73は、リフトアームベース56の鉛直方向中間部に設けられる。横ズレ防止プレート73は、断面形状がコの字型に形成される。横ズレ防止プレート73は、コの字型の背面がリフトアームベース56の進行方向前側の面と対向して接合され、このリフトアームベース56に固定される。また、横ズレ防止プレート73は、コの字型の両側面が車幅方向に対向するような位置関係でリフトアームベース56に固定される。この連結機構70は、図4に示すように、連結状態では、縦部材34が横ズレ防止プレート73の両側面の間にはまった状態となる。したがって、連結機構70は、連結状態において、縦部材34とリフトアームベース56とが車幅方向にずれることを防止することができる。
上記のように連結機構70は、フック部71にて係止ピン75に係合切り欠き76を引っ掛けてリフトアームベース56を支持フレーム30の縦部材34に位置決めすると共に、密着部72にてリフトアームベース56を縦部材34側に密着させて縦部材34に位置決めすることで、車体本体10の車体後部に支持フレーム30が固定された状態で、支持フレーム30と集草容器ユニット50とを着脱可能に連結することができる。そして、連結機構70は、車体本体10の車体後部に支持フレーム30が固定された状態で、支持フレーム30の縦部材34から集草容器ユニット50のリフトアームベース56を取り外して、支持フレーム30から集草容器ユニット50を取り外すことができる。
ここで、図5のフローチャートを参照して、集草容器ユニット50の取り外し方法を説明する。なお、フローチャートの説明では、草刈機1の各構成については、適宜図1、図3、図4等を参照する。
そして、支持フレーム30から集草容器ユニット50を取り外す際には、まず、作業員は、集草容器ユニット50の鉛直方向下側にキャリアベース90を設置すると共に、集草容器51を最下げ位置(図2に示す下降収容位置A)に設定する(ST1)。
この場合、キャリアベース90は、集草容器51の最下げ位置にて集草容器ユニット50の底板53を鉛直方向上側に載置して支持する。キャリアベース90は、図6に例示するように、集草容器ユニット50の進行方向前側へのずり落ちを防止するフック部91や集草容器ユニット50の車幅方向への横ズレを防止するストッパ92等を有している。作業員は、集草容器ユニット50の鉛直方向下側にキャリアベース90を設置する際には、フック部91が底板53の前端に引っ掛かりこれを保持し、ストッパ92が底板53の側端に引っ掛かりこれを保持していることを確認する。これにより、キャリアベース90は、集草容器ユニット50を確実に所定の位置で載置して支持することができる。
図5に戻って、次に、作業員は、ピン61dを引き抜いてリフトシリンダ61の下端部を取付部材61cから解放し、キャリアベース90側に付け替える(ST2)。
ここで、キャリアベース90は、図6に例示するように、切り欠き94が形成されたホルダ93を有している。作業員は、例えば、リフトシリンダ61の下端部を取付部材61cから解放したら、ピン61dをリフトシリンダ61の下端部に再び挿入し、このピン61dをホルダ93の切り欠き94内に保持させる。これにより、キャリアベース90は、リフトシリンダ61の下端部を確実に所定の位置で保持しておくことができる。これにより、作業員は、簡易にリフトシリンダ61の下端部をキャリアベース90に保持させることができ、集草容器ユニット50の着脱時間の短縮化を図ることができる。
図5に戻って、次に、作業員は、内燃機関11Eを停止し、クイックカプラ61fをはずす(ST3)。これにより、集草容器ユニット50は、油圧系統61eが車体本体10側の油圧制御装置から切り離される。
次に、作業員は、連結機構70のハンドル81を把持して回すことで、ボルト本体部79cを外れ止めプレート80と共にリフトアームベース56側から離間する方向に移動させる。そして、作業員は、所定の位置でハンドル81と共にボルト本体部79cを上側に回動することで、支持フレーム30の縦部材34と集草容器ユニット50のリフトアームベース56との連結を解除する(ST4)。作業員は、左右両方の連結機構70の連結を解除する。
そして、作業員は、内燃機関11Eを再始動し、車体本体10を低速で前進させることで、支持フレーム30から集草容器ユニット50を切り離し、車体本体10と集草容器ユニット50との切り離しを完了する(ST5)。
このようにして、連結機構70は、車体本体10の車体後部に支持フレーム30が固定された状態で、支持フレーム30から集草容器ユニット50を取り外すことができることから、支持フレーム30を車体本体10側に残したまま集草容器51を適正に脱着することができる。この結果、この草刈機1は、集草容器ユニット50を車体本体10から切り離した状態で支持フレーム30を車体後部に残すことができるので、例えば、車体本体10単体での路上走行の際に必要なウィンカ等の備品を支持フレーム30に付けたままにしておくことができる。これにより、この草刈機1は、短時間で路上走行が可能な状態にすることができる。また、草刈機1は、車体本体10単体での路上走行の際には支持フレーム30が転倒防止のフレームにもなり、よって、より安全性を向上することができる。
また、この草刈機1は、連結機構70が進行方向に対する支持フレーム30の後面側に集草容器ユニット50を連結すると共に、支持フレーム30の前面側に着脱操作を行う際に作業員が把持するハンドル81が設けられることから、作業者による着脱操作をしやすくすることができる。
さらに、この草刈機1は、連結機構70がフック部71にて係止ピン75に係合切り欠き76を引っ掛けてリフトアームベース56を支持フレーム30の縦部材34に位置決めすると共に、密着部72にてリフトアームベース56を縦部材34側に密着させて縦部材34に位置決めすることから、集草容器ユニット50を支持フレーム30に位置決めし固定しやすくすることができる。この結果、草刈機1は、簡易な作業で簡単かつ確実に、支持フレーム30に対して集草容器ユニット50を脱着することができ、集草容器ユニット50の着脱時間の短縮化を図ることができる。
なお、この連結機構70は、図7に例示するように、車幅方向に対してハンドル81の端部を集草容器ユニット50の側面より内側の位置に保持する保持機構82を有するように構成されてもよい。ここでは、保持機構82は、ハンドル81の両端に設けられた樹脂モールド83を含んで構成される。保持機構82は、いずれかの樹脂モールド83がボルト本体部79cの貫通孔79eに嵌合することでハンドル81を所定の位置に位置決めすることができる。すなわち、保持機構82は、いずれかの樹脂モールド83が貫通孔79eに嵌合することで、貫通孔79eの位置にかかわらず、ハンドル81の端部を車幅方向内側にいれて位置決めすることができる。この結果、連結機構70は、例えば、車幅方向に対して、ハンドル81の端部を集草容器ユニット50等の側面より内側に位置させることができる。よって、連結機構70は、車幅方向に対してハンドル81が集草容器ユニット50等から外側にはみ出してしまうことを防止することができ、例えば、作業中にハンドル81が枝等に引っかかることを防止することができ、作業性や安全性の向上を図ることができる。
以上で説明した実施形態に係る草刈機1によれば、走行車体11と草を刈り取るモアデッキ13とを有する車体本体10と、車体本体10の車体後部に固定される支持フレーム30と、刈り取られた草を収納する集草容器51を含む集草容器ユニット50と、車体後部に支持フレーム30が固定された状態で、支持フレーム30と集草容器ユニット50とを着脱可能に連結する連結機構70とを備える。したがって、草刈機1は、連結機構70にて支持フレーム30を車体本体10側に残したまま集草容器51を適正に脱着することができ、例えば、短時間で路上走行が可能な状態にすることができる。
なお、以上で説明したキャリアベース90は、図8に示すように、切り欠き94にかえて、ホルダ93に載置部95を備える構成であってもよい。この場合、作業員は、例えば、リフトシリンダ61の下端部を取付部材61cから解放したら、リフトシリンダ61の下端部自体を載置部95内に保持させる。この場合であっても、キャリアベース90は、リフトシリンダ61の下端部を確実に所定の位置で保持しておくことができる。よって、作業員は、簡易にリフトシリンダ61の下端部をキャリアベース90に保持させることができ、集草容器ユニット50の着脱時間の短縮化を図ることができる。
また、以上で説明した保持機構82は、図9に示すように、樹脂モールド83にかえて、ハンドル81の両端に設けられた磁石カラー84を含んで構成されてもよい。この場合、保持機構82は、いずれかの磁石カラー84がボルト本体部79cの貫通孔79e内で磁力により吸着することでハンドル81を上記で説明したように所定の位置に位置決めすることができる。この場合であっても、連結機構70は、ハンドル81の端部を集草容器ユニット50等の側面より内側の位置に保持することができ、作業性や安全性の向上を図ることができる。
また、以上で説明した保持機構82は、図10、図11に示すように、ハンドル81の両端に設けられた周方向溝85と、ボルト本体部79c内に設けられ弾性体87によってハンドル81側に付勢されたスチールボール86とを含んで構成されるシフタ式のロック機構であってもよい。この場合、保持機構82は、スチールボール86がいずれかの周方向溝85にはまることでハンドル81を上記で説明したように所定の位置に位置決めすることができる。この場合であっても、連結機構70は、ハンドル81の端部を集草容器ユニット50等の側面より内側の位置に保持することができ、作業性や安全性の向上を図ることができる。
また、以上で説明した保持機構82は、図12に示すように、ハンドル81の両端、及び、中央部に設けられたOリング88と、ボルト本体部79cの貫通孔79e内に設けられた嵌合溝89とを含んで構成されてもよい。この場合、保持機構82は、いずれかのOリング88が嵌合溝89にはまることでハンドル81を上記で説明したように所定の位置に位置決めすることができる。この場合であっても、連結機構70は、ハンドル81の端部を集草容器ユニット50等の側面より内側の位置に保持することができ、作業性や安全性の向上を図ることができる。
[実施形態2]
図13は、実施形態2に係る草刈機の概略構成を示す側面図、図14は、実施形態2に係る連結機構を示す分解斜視図、図15は、実施形態2に係る連結機構を示す斜視図である。実施形態2に係る草刈機は、連結機構の構成が実施形態1とは異なる。その他、上述した実施形態と共通する構成、作用、効果については、重複した説明はできるだけ省略する(以下の実施形態でも同様である。)。なお、図15は、集草容器ユニット50が支持フレーム30に連結された状態(連結状態)を表している。
本実施形態の草刈機201の集草容器ユニット50は、図13、図14、図15に示すように、リフトアームベース56が連結機構270を介して支持フレーム30の縦部材34に支持される。
本実施形態の連結機構270は、車体本体10の車体後部に支持フレーム30が固定された状態で、支持フレーム30と集草容器ユニット50とを着脱可能に連結することで、集草容器51を適正に脱着することができるようにしている。
ここでは、連結機構270は、車体本体10の進行方向に対する支持フレーム30の後面側に集草容器ユニット50を連結すると共に、支持フレーム30の前面側に着脱操作を行う操作部材としてのロックレバー281が設けられる。これにより、連結機構270は、集草容器ユニット50を着脱するときに作業者が把持する部分であるロックレバー281を前面側に設けることで、作業者による着脱操作をしやすい構成とすることができる。
具体的には、連結機構270は、図14、図15に示すように、車体本体10側に固定された支持フレーム30と、集草容器ユニット50側のリフトアームベース56との間を境界として、集草容器ユニット50を車体本体10から脱着するものである。連結機構270は、支持フレーム30の縦部材34の進行方向後側上端部にリフトアームベース56を連結する。
本実施形態の連結機構270は、引っ掛け部としてのフック部71と、密着部272とを有する。なお、フック部71は、上述の連結機構70(図3等参照)のフック部71とほぼ同様の構成であるので、その説明を省略する。
密着部272は、リフトアームベース56を支持フレーム30側に密着させてこの支持フレーム30に位置決めする。密着部272は、連結部材277と、ロックリンク278とを含んで構成される。
連結部材277は、リフトアームベース56に設けられ、ロックリンク278によってひきつけられる部材である。ここでは、連結部材277は、リフトアームベース56の鉛直方向上端部に設けられる。連結部材277は、矩形板状に形成される取り付けプレート277aと、取り付けプレート277aに設けられるフックバー277bとを含んで構成される。フックバー277bは、取り付けプレート277aに接合される棒状の部材であり、端部がほぼ直角に屈曲して屈曲部277cを形成する。連結部材277は、フックバー277bが進行方向に沿うと共に、屈曲部277cが進行方向前側で鉛直方向上側を向くような位置関係で、取り付けプレート277aがリフトアームベース56の上端面に接合され固定される。連結部材277は、取り付けプレート277aの進行方向前側の端部、フックバー277bの屈曲部277c側の端部がリフトアームベース56の進行方向前側の面から突出している。
ロックリンク278は、支点越えロックリンクであり、支持フレーム30の縦部材34の進行方向前面側に設けられる。ロックリンク278は、連結部材277を引っ掛けて支持フレーム30側にひきつけるものである。さらに言えば、ロックリンク278は、連結部材277を引っ掛けて支持フレーム30側にひきつけることで、リフトアームベース56の鉛直方向上端部を縦部材34の上端部側にひきつけて密着させるものである。ロックリンク278は、係合部279と、リンク部280と、操作部材としてのロックレバー281とを含んで構成される。
係合部279は、フックバー277bの屈曲部277cに引っ掛けられる部分である。リンク部280は、係合部279とロックレバー281とを所定の関係で連結するものであり、係合部279、ロックレバー281をそれぞれ回動自在に支持する。リンク部280は、揺動軸282を介して縦部材34の取り付けプレート283に取り付けされる。取り付けプレート283は、縦部材34の進行方向前側の面に接合される。揺動軸282は、円柱状に形成され、中心軸線が車幅方向に沿うような位置関係で、リンク部280を取り付けプレート283に回動自在に支持する。したがって、ロックリンク278は、図14中に矢印で示すように、ロックレバー281が、リンク部280を介して連結された係合部279と共に、揺動軸282の中心軸線を回動中心として上下回動自在に構成される。ロックレバー281は、作業者が着脱操作を行う際に把持する部分であり、上記のように構成されることで支持フレーム30の前面側に設けられることとなる。
上記のように構成される密着部272は、連結状態では、連結部材277のフックバー277bの屈曲部277cがロックリンク278の係合部279に引っ掛けられた状態で、作業員がロックレバー281を把持して、鉛直方向下側に向けて押し込むことで、図15に示すように、連結部材277と共にリフトアームベース56が支持フレーム30側にひきつけられた状態となる。これにより、密着部272は、リフトアームベース56の鉛直方向上端部を縦部材34の鉛直方向上端部側にひきつけて、リフトアームベース56の鉛直方向上端部を支持フレーム30の縦部材34側に密着させてこの縦部材34に位置決めすることができる。このとき、ロックレバー281は、鉛直方向下側を向いた状態となる。
そして、密着部272は、連結状態で、作業員がロックレバー281を把持して鉛直方向上側に向けて引き上げることで、連結部材277と共にリフトアームベース56が支持フレーム30側にひきつけられた状態が解放される。そして、密着部272は、作業員が屈曲部277cに引っ掛けられた状態のロックリンク278の係合部279を屈曲部277cからはずすことで、支持フレーム30の縦部材34と集草容器ユニット50のリフトアームベース56との連結を解除することができる。
上記のように連結機構270は、フック部71にて係止ピン75に係合切り欠き76を引っ掛けてリフトアームベース56を支持フレーム30の縦部材34に位置決めすると共に、密着部272にてリフトアームベース56を縦部材34側に密着させて縦部材34に位置決めすることで、車体本体10の車体後部に支持フレーム30が固定された状態で、支持フレーム30と集草容器ユニット50とを着脱可能に連結することができる。そして、連結機構270は、車体本体10の車体後部に支持フレーム30が固定された状態で、支持フレーム30の縦部材34から集草容器ユニット50のリフトアームベース56を取り外して、支持フレーム30から集草容器ユニット50を取り外すことができる。
この結果、この草刈機201は、集草容器ユニット50を車体本体10から切り離した状態で支持フレーム30を車体後部に残すことができるので、例えば、車体本体10単体での路上走行の際に必要なウィンカ等の備品を支持フレーム30に付けたままにしておくことができる。
さらに、連結機構270では、フック部71は、リフトアームベース56の鉛直方向下端部を係止ピン75に引っ掛けて支持フレーム30に位置決めし、密着部272は、リフトアームベース56の鉛直方向上端部に設けられた連結部材277と、進行方向に対する支持フレーム30の前面側に設けられ連結部材277を引っ掛けて支持フレーム30側にひきつけるロックリンク278とを有する。この結果、連結機構270は、集草容器ユニット50を支持フレーム30に位置決めし固定しやすくすることができ、簡易な作業で簡単かつ確実に、支持フレーム30に対して集草容器ユニット50を脱着することができ、集草容器ユニット50の着脱時間の短縮化を図ることができる。また、連結機構270は、ロックレバー281が揺動軸282の中心軸線を回動中心として上下回動自在に構成されることから、車幅方向に対してロックレバー281が集草容器ユニット50等から外側にはみ出してしまうことを確実に防止することができ、作業性や安全性の向上を図ることができる。
以上で説明した実施形態に係る草刈機201によれば、走行車体11と草を刈り取るモアデッキ13とを有する車体本体10と、車体本体10の車体後部に固定される支持フレーム30と、刈り取られた草を収納する集草容器51を含む集草容器ユニット50と、車体後部に支持フレーム30が固定された状態で、支持フレーム30と集草容器ユニット50とを着脱可能に連結する連結機構270とを備える。したがって、草刈機201は、連結機構270にて支持フレーム30を車体本体10側に残したまま集草容器51を適正に脱着することができ、例えば、短時間で路上走行が可能な状態にすることができる。
[実施形態3]
図16は、実施形態3に係る草刈機の概略構成を示す側面図、図17は、実施形態3に係る連結機構を示す側面図、図18は、実施形態3に係る締付部を示す斜視図である。実施形態3に係る草刈機は、連結機構の構成が実施形態1、2とは異なる。
本実施形態の草刈機301の集草容器ユニット50は、図16、図17、図18に示すように、リフトアームベース56が連結機構370を介して支持フレーム30の縦部材34に支持される。
本実施形態の連結機構370は、車体本体10の車体後部に支持フレーム30が固定された状態で、支持フレーム30と集草容器ユニット50とを着脱可能に連結することで、集草容器51を適正に脱着することができるようにしている。
ここでは、連結機構370は、車体本体10の進行方向に対する支持フレーム30の後面側に集草容器ユニット50を連結すると共に、支持フレーム30の前面側に着脱操作を行う操作部材としてのハンドル383が設けられる。これにより、連結機構370は、集草容器ユニット50を着脱するときに作業者が把持する部分であるハンドル383を前面側に設けることで、作業者による着脱操作をしやすい構成とすることができる。
具体的には、連結機構370は、図17、図18に示すように、車体本体10側に固定された支持フレーム30と、集草容器ユニット50側のリフトアームベース56との間を境界として、集草容器ユニット50を車体本体10から脱着するものである。連結機構370は、支持フレーム30の縦部材34の進行方向後側上端部にリフトアームベース56を連結する。
本実施形態の連結機構370は、引っ掛け部としての上側フック部371及び下側フック部372と、密着部373とを有する。
上側フック部371、下側フック部372は、それぞれ、リフトアームベース56を支持フレーム30の外面に設けられる段付部としての係止ピン374、375に引っ掛けてこの支持フレーム30に位置決めする。ここでは、連結機構370は、係止プレート376を含んで構成される。
係止プレート376は、リフトアームベース56に設けられ連結体の一部を構成する。係止プレート376は、断面形状がコの字型に形成される。係止プレート376は、コの字型の背面がリフトアームベース56の進行方向前側の面と対向して接合され、このリフトアームベース56に固定される。また、係止プレート376は、コの字型の両側面が車幅方向に対向するような位置関係で、リフトアームベース56に固定される。そして、係止プレート376は、両側面の鉛直方向上端部に係合切り欠き377が形成され、両側面の鉛直方向下端部に係合切り欠き378が形成される。係合切り欠き377、378は、ともに進行方向前側に向かって開口している。
係止ピン374、375は、支持フレーム30の縦部材34の外面に設けられる円柱状の突起である。係止ピン374、375は、縦部材34の車幅方向に対向する両側面に設けられる。係止ピン374、375は、それぞれ連結状態で係合切り欠き377、378と対応する位置、大きさに形成される。
上記のように構成される上側フック部371、下側フック部372は、図17に示すように、連結状態では、縦部材34が係止プレート376の両側面の間にはまった状態となる。そして、上側フック部371は、連結状態では、係止ピン374が係合切り欠き377内に挿入され、これにより、係止プレート376を介してリフトアームベース56の上端部を係止する。下側フック部372は、連結状態では、係止ピン375が係合切り欠き378内に挿入され、これにより、係止プレート376を介してリフトアームベース56の下端部を係止する。すなわち、上側フック部371、下側フック部372は、縦部材34に対する係止プレート376、リフトアームベース56の上下端部の進行方向後側以外への移動を規制する。したがって、上側フック部371、下側フック部372は、連結状態において、リフトアームベース56の鉛直方向上下端部を係止ピン374、375に引っ掛けて縦部材34に位置決めすることができる。
密着部373は、リフトアームベース56を支持フレーム30側に密着させてこの支持フレーム30に位置決めする。密着部373は、締付ピン379と、締付部380とを含んで構成される。
締付ピン379は、係止プレート376に設けられ、締付部380によって締め付けられる部材である。締付ピン379は、係止プレート376の両側面に設けられる。締付ピン379は、鉛直方向に対して、係合切り欠き377と係合切り欠き378との間に設けられる。
締付部380は、ネジの作用による締め付け力によってリフトアームベース56と支持フレーム30の縦部材34とを押し付けるものである。ここでは、締付部380は、上述の係止プレート376に設けられた締付ピン379を介して縦部材34とリフトアームベース56とを押し付ける。締付部380は、図18に示すように、ボルト本体部381と、保持プレート382と、操作部材としてのハンドル383とを含んで構成される。
ボルト本体部381は、円柱状の棒部材であり、雄ネジ溝384が形成される。ボルト本体部381は、保持プレート382に支持される。保持プレート382は、断面形状がコの字型に形成される。保持プレート382は、コの字型の背面にボルト本体部381の雄ネジ溝384が螺合する。また、保持プレート382は、コの字型の両側面の鉛直方向下端に係合切り欠き385が形成される。係合切り欠き385は、鉛直方向下側に向かって開口している。締付部380は、この係合切り欠き385に締付ピン379が挿入された状態でネジの作用による締め付け力によってリフトアームベース56と支持フレーム30の縦部材34とを押し付ける。ハンドル383は、円柱状の棒部材であり、ボルト本体部381の保持プレート382から突出している側の端部に設けられる。このハンドル383は、作業者が着脱操作を行う際に把持する部分であり、上記のように構成されることで支持フレーム30の前面側に設けられることとなる。
上記のように構成される密着部373は、連結状態では、上述のように係止ピン374、375が係合切り欠き377、378内に挿入され縦部材34が係止プレート376の両側面の間にはまった状態となる。そして、密着部373は、係合切り欠き385に締付ピン379を挿入するようにして締付部380が装着され、作業者によってハンドル383が回されることで、ボルト本体部381が縦部材34側に移動する。これにより、密着部373は、ボルト本体部381の先端部と係止プレート376との間に縦部材34を挟みこむ。そして、密着部373は、作業者によってハンドル383がさらに回されることで、ボルト本体部381のネジの作用による締め付け力によって、縦部材34とリフトアームベース56とを押し付ける。言い換えれば、密着部373は、ボルト本体部381のネジの作用による締め付け力によって、係止プレート376を介してリフトアームベース56を縦部材34側にひきつける。したがって、密着部373は、連結状態において、リフトアームベース56を支持フレーム30の縦部材34側に密着させてこの縦部材34に位置決めすることができる。
そして、密着部373は、作業者によってハンドル383が反対回転で回されることで、ボルト本体部381のネジの作用による締め付け力が弱まり、締付ピン379に係合切り欠き385が引っ掛けられた状態の締付部380をはずすことで、支持フレーム30の縦部材34と集草容器ユニット50のリフトアームベース56との連結を解除することができる。
上記のように連結機構370は、上側フック部371、下側フック部372にて係止ピン374、375に係合切り欠き377、378を引っ掛けてリフトアームベース56を支持フレーム30の縦部材34に位置決めすると共に、密着部373にてリフトアームベース56を縦部材34側に密着させて縦部材34に位置決めすることで、車体本体10の車体後部に支持フレーム30が固定された状態で、支持フレーム30と集草容器ユニット50とを着脱可能に連結することができる。そして、連結機構370は、車体本体10の車体後部に支持フレーム30が固定された状態で、支持フレーム30の縦部材34から集草容器ユニット50のリフトアームベース56を取り外して、支持フレーム30から集草容器ユニット50を取り外すことができる。
この結果、この草刈機301は、集草容器ユニット50を車体本体10から切り離した状態で支持フレーム30を車体後部に残すことができるので、例えば、車体本体10単体での路上走行の際に必要なウィンカ等の備品を支持フレーム30に付けたままにしておくことができる。
さらに、連結機構370では、上側フック部371、下側フック部372にて係止ピン374、375に係合切り欠き377、378を引っ掛けてリフトアームベース56を支持フレーム30の縦部材34に位置決めすると共に、密着部373にてリフトアームベース56を縦部材34側に密着させて縦部材34に位置決めする。この結果、連結機構370は、集草容器ユニット50を支持フレーム30に位置決めし固定しやすくすることができ、簡易な作業で簡単かつ確実に、支持フレーム30に対して集草容器ユニット50を脱着することができ、集草容器ユニット50の着脱時間の短縮化を図ることができる。
以上で説明した実施形態に係る草刈機301によれば、走行車体11と草を刈り取るモアデッキ13とを有する車体本体10と、車体本体10の車体後部に固定される支持フレーム30と、刈り取られた草を収納する集草容器51を含む集草容器ユニット50と、車体後部に支持フレーム30が固定された状態で、支持フレーム30と集草容器ユニット50とを着脱可能に連結する連結機構370とを備える。したがって、草刈機301は、連結機構370にて支持フレーム30を車体本体10側に残したまま集草容器51を適正に脱着することができ、例えば、短時間で路上走行が可能な状態にすることができる。
[実施形態4]
図19は、実施形態4に係る連結機構を示す斜視図である。実施形態4に係る草刈機は、連結機構の構成が実施形態1、2、3とは異なる。
本実施形態の草刈機401の集草容器ユニット50は、図19に示すように、リフトアームベース56が連結機構470を介して支持フレーム30の縦部材34に支持される。
本実施形態の連結機構470は、車体本体10の車体後部に支持フレーム30が固定された状態で、支持フレーム30と集草容器ユニット50とを着脱可能に連結することで、集草容器51を適正に脱着することができるようにしている。
ここでは、連結機構470は、車体本体10の進行方向に対する支持フレーム30の後面側に集草容器ユニット50を連結すると共に、支持フレーム30の前面側に着脱操作を行う操作部材としてのハンドル480、484が設けられる。これにより、連結機構470は、集草容器ユニット50を着脱するときに作業者が把持する部分であるハンドル480、484を前面側に設けることで、作業者による着脱操作をしやすい構成とすることができる。
具体的には、連結機構470は、図19に示すように、車体本体10側に固定された支持フレーム30と、集草容器ユニット50側のリフトアームベース56との間を境界として、集草容器ユニット50を車体本体10から脱着するものである。連結機構470は、支持フレーム30の縦部材34の進行方向後側上端部にリフトアームベース56を連結する。
本実施形態の連結機構470は、引っ掛け部としての載置部471と、密着部472とを有する。
載置部471は、それぞれ、リフトアームベース56を支持フレーム30の外面に設けられる段付部としての段差プレート473に引っ掛けてこの支持フレーム30に位置決めする。載置部471は、段差プレート473と、載置プレート474を含んで構成される。
段差プレート473は、支持フレーム30の縦部材34に設けられる。段差プレート473は、コの字板状に形成され、縦部材34の車幅方向の両側面及び進行方向後側の面を囲うように接合されている。
載置プレート474は、リフトアームベース56に設けられ連結体の一部を構成する。載置プレート474は、断面形状がコの字型に形成される。載置プレート474は、コの字型の背面がリフトアームベース56の進行方向前側の面と対向して接合され、このリフトアームベース56に固定される。また、載置プレート474は、コの字型の両側面が車幅方向に対向するような位置関係で、リフトアームベース56に固定される。
上記のように構成される載置部471は、図19に示すように、連結状態では、縦部材34が載置プレート474の両側面の間にはまった状態となる。そして、載置部471は、連結状態では、載置プレート474の下端が段差プレート473上に載置され、これにより、載置プレート474を介してリフトアームベース56の下端部を位置決めする。載置部471は、縦部材34に対するリフトアームベース56の下端部の鉛直方向下側への移動を規制する。したがって、載置部471は、連結状態において、リフトアームベース56の鉛直方向下端部を段差プレート473に引っ掛けて縦部材34に位置決めすることができる。このとき、縦部材34とリフトアームベース56とは、鉛直方向上端部位置がほぼそろっている。
密着部472は、リフトアームベース56を支持フレーム30側に密着させてこの支持フレーム30に位置決めする。密着部472は、上部ターンバックル機構475及びサイドターンバックル機構476を含んで構成される。
上部ターンバックル機構475は、係合プレート477と、締付部としてのターンバックル478とを含んで構成される。
係合プレート477は、支持フレーム30の縦部材34に設けられ、ターンバックル478によって係合される部材である。係合プレート477は、縦部材34の鉛直方向上端部に設けられる。係合プレート477は、矩形板状に形成される本体部477aと、本体部477aの端部がほぼ直角に屈曲して形成される屈曲部477bとを含んで構成される。係合プレート477は、屈曲部477bの先端が進行方向前側で鉛直方向上側を向くような位置関係で、本体部477aが縦部材34の上端面に接合され固定される。そして、係合プレート477は、屈曲部477bの先端にボルト嵌合切り欠き477cが形成されている。ボルト嵌合切り欠き477cは、鉛直方向上側に向かって開口している。
ターンバックル478は、ネジの作用による締め付け力によってリフトアームベース56の鉛直方向上端部と支持フレーム30の縦部材34の上端部とを押し付けるものである。ここでは、ターンバックル478は、上述の係合プレート477を介して縦部材34とリフトアームベース56とを押し付ける。ターンバックル478は、セットボルト479と、操作部材としてのハンドル480とを含んで構成される。
セットボルト479は、リフトアームベース56の鉛直方向上端部に設けられる。セットボルト479は、取り付けプレート479aと、揺動軸479bと、ボルト本体部479cとを含んで構成される。取り付けプレート479aは、リフトアームベース56の上端面に接合され固定される。取り付けプレート479aは、揺動軸479bをリフトアームベース56の上端面に支持する。揺動軸479bは、円柱状に形成され、取り付けプレート479aによって、車幅方向に沿った回転軸線を中心として回転可能に支持される。ボルト本体部479cは、円柱状の棒部材であり、一部に雄ネジ溝479dが形成される。ボルト本体部479cは、軸周りに回転可能なように、一端部が揺動軸479bに支持され、揺動軸479bから抜けないように組みつけられている。
ハンドル480は、円柱状の棒部材であり、ボルト本体部479cの揺動軸479bによって支持される端部とは反対側の端部に設けられる。このハンドル480は、作業者が着脱操作を行う際に把持する部分であり、上記のように構成されることで支持フレーム30の前面側に設けられることとなる。
したがって、ターンバックル478は、図中矢印Eで示すように、セットボルト479のボルト本体部479cがハンドル480と共に揺動軸479bの回転軸線を回動中心として上下回動自在に構成される。そして、上部ターンバックル機構475は、セットボルト479のボルト本体部479cが係合プレート477のボルト嵌合切り欠き477c内にはめられて、作業者がハンドル480を把持して回し、ボルト本体部479cが軸周りに回転されることで、ネジの作用によって、ボルト本体部479cがハンドル480と共に長手方向(典型的には進行方向)に沿って移動することができる。そして、上部ターンバックル機構475は、作業者によってハンドル480がさらに回されることで、ボルト本体部479cのネジの作用による締め付け力によって、縦部材34の鉛直方向上端部に設けられる係合プレート477とリフトアームベース56とを押し付ける。言い換えれば、上部ターンバックル機構475は、ボルト本体部479cのネジの作用による締め付け力によって、リフトアームベース56の鉛直方向上端部を縦部材34の鉛直方向上端部側にひきつける。
同様に、サイドターンバックル機構476は、係合プレート481と、締付部としてのターンバックル482とを含んで構成される。
係合プレート481は、支持フレーム30の縦部材34に設けられ、ターンバックル482によって係合される部材である。係合プレート481は、縦部材34の車幅方向の一方の側面に設けられる。係合プレート481は、矩形板状に形成される本体部481aと、本体部481aの端部がほぼ直角に屈曲して形成される屈曲部481bとを含んで構成される。係合プレート481は、屈曲部481bの先端が車幅方向外側を向くような位置関係で、本体部481aが縦部材34の側面に接合され固定される。そして、係合プレート481は、屈曲部481bの先端にボルト嵌合切り欠き481cが形成されている。ボルト嵌合切り欠き481cは、車幅方向外側に向かって開口している。
ターンバックル482は、セットボルト483と、操作部材としてのハンドル484とを含んで構成される。
セットボルト483は、リフトアームベース56の車幅方向の一方の側面に設けられる。セットボルト483は、取り付けプレート483aと、揺動軸483bと、ボルト本体部483cとを含んで構成される。取り付けプレート483aは、リフトアームベース56の車幅方向の一方の側面に接合され固定される。取り付けプレート483aは、揺動軸483bをリフトアームベース56の車幅方向の一方の側面に支持する。揺動軸483bは、円柱状に形成され、取り付けプレート483aによって、鉛直方向に沿った回転軸線を中心として回転可能に支持される。ボルト本体部483cは、円柱状の棒部材であり、一部に雄ネジ溝483dが形成される。ボルト本体部483cは、軸周りに回転可能なように、一端部が揺動軸483bに支持され、揺動軸483bから抜けないように組みつけられている。
ハンドル484は、円柱状の棒部材であり、ボルト本体部483cの揺動軸483bによって支持される端部とは反対側の端部に設けられる。このハンドル484は、作業者が着脱操作を行う際に把持する部分であり、上記のように構成されることで支持フレーム30の前面側に設けられることとなる。
したがって、ターンバックル482は、図中矢印Fで示すように、セットボルト483のボルト本体部483cがハンドル484と共に揺動軸483bの回転軸線を回動中心として回動自在に構成される。そして、サイドターンバックル機構476は、セットボルト483のボルト本体部483cが係合プレート481のボルト嵌合切り欠き481c内にはめられて、作業者がハンドル484を把持して回し、ボルト本体部483cが軸周りに回転されることで、ネジの作用によって、ボルト本体部483cがハンドル484と共に長手方向(典型的には進行方向)に沿って移動することができる。そして、サイドターンバックル機構476は、作業者によってハンドル484がさらに回されることで、ボルト本体部483cのネジの作用による締め付け力によって、縦部材34の側面に設けられる係合プレート481とリフトアームベース56とを押し付ける。言い換えれば、サイドターンバックル機構476は、ボルト本体部483cのネジの作用による締め付け力によって、リフトアームベース56の側面部を縦部材34側にひきつける。
したがって、密着部472は、連結状態において、上部ターンバックル機構475、サイドターンバックル機構476がリフトアームベース56の鉛直方向上端部及び側面部を縦部材34側にひきつけることで、リフトアームベース56の鉛直方向上端部を支持フレーム30の縦部材34側に密着させてこの縦部材34に位置決めすることができる。
そして、密着部472は、作業者によってハンドル480、484が反対回転で回されることで、ボルト本体部479c、483cのネジの作用による締め付け力が弱まる。そして、密着部472は、この状態で、ボルト嵌合切り欠き477c、481cからボルト本体部479c、483cをはずすように、ターンバックル478、482がそれぞれ回動されることで、支持フレーム30の縦部材34と集草容器ユニット50のリフトアームベース56との連結を解除することができる。
上記のように連結機構470は、載置部471にて段差プレート473に載置プレート474を引っ掛けてリフトアームベース56を支持フレーム30の縦部材34に位置決めすると共に、密着部472にてリフトアームベース56を縦部材34側に密着させて縦部材34に位置決めすることで、車体本体10の車体後部に支持フレーム30が固定された状態で、支持フレーム30と集草容器ユニット50とを着脱可能に連結することができる。そして、連結機構470は、車体本体10の車体後部に支持フレーム30が固定された状態で、支持フレーム30の縦部材34から集草容器ユニット50のリフトアームベース56を取り外して、支持フレーム30から集草容器ユニット50を取り外すことができる。
この結果、この草刈機401は、集草容器ユニット50を車体本体10から切り離した状態で支持フレーム30を車体後部に残すことができるので、例えば、車体本体10単体での路上走行の際に必要なウィンカ等の備品を支持フレーム30に付けたままにしておくことができる。
さらに、連結機構470では、載置部471にて段差プレート473に載置プレート474を引っ掛けてリフトアームベース56を支持フレーム30の縦部材34に位置決めすると共に、密着部472にてリフトアームベース56を縦部材34側に密着させて縦部材34に位置決めする。この結果、連結機構470は、集草容器ユニット50を支持フレーム30に位置決めし固定しやすくすることができ、簡易な作業で簡単かつ確実に、支持フレーム30に対して集草容器ユニット50を脱着することができ、集草容器ユニット50の着脱時間の短縮化を図ることができる。
以上で説明した実施形態に係る草刈機401によれば、走行車体11と草を刈り取るモアデッキ13とを有する車体本体10と、車体本体10の車体後部に固定される支持フレーム30と、刈り取られた草を収納する集草容器51を含む集草容器ユニット50と、車体後部に支持フレーム30が固定された状態で、支持フレーム30と集草容器ユニット50とを着脱可能に連結する連結機構470とを備える。したがって、草刈機401は、連結機構470にて支持フレーム30を車体本体10側に残したまま集草容器51を適正に脱着することができ、例えば、短時間で路上走行が可能な状態にすることができる。
なお、上述した本発明の実施形態に係る草刈機は、上述した実施形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された範囲で種々の変更が可能である。本実施形態に係る草刈機は、以上で説明した各実施形態の構成要素を適宜組み合わせることで構成してもよい。