JP2012513518A - 天然ゴム、補強用充填剤およびジヒドラジドをベースとする空気と接触しないタイヤ部品 - Google Patents

天然ゴム、補強用充填剤およびジヒドラジドをベースとする空気と接触しないタイヤ部品 Download PDF

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Abstract

(a) 天然ゴムをベースとするエラストマーマトリックス、(b) 補強用充填剤、(c) 2.5phrより多くから8.5phrまでのイオウ、および(d) 下記の式Iに相応するジヒドラジドをベースとするゴム組成物を含む、空気または膨張ガスと接触しないタイヤ部品:
【化1】
Figure 2012513518

式I

(式中、Rは、6〜20個の炭素原子を有する置換または非置換の芳香族基、2〜20個の炭素原子を有する飽和または不飽和で線状または枝分れの脂肪族基から選ばれる二価の炭化水素基であり;nは、0または1に等しい)。
これらのタイヤ部品は、さらに詳細には、スレッド様補強要素、特に、金属スレッド様補強要素を含む部品、例えば、タイヤのカーカスまたはクラウンプライである。

Description

本発明は、空気または膨張ガスと接触しないタイヤ部品、特に、スレッド様補強要素を含むタイヤ部品に関し、さらに詳細には、それら部品の組成に関する。
自動車用のタイヤは、その構成成分のうちに、金属または繊維系の補強または強化要素を、一般的には特定のイオウ架橋ゴム組成物内にコーティングされた単数または複数のスレッドまたはスレッドアッセンブリの形で含む。補強材とゴム組成物のこれら複合的組合せは、単純化した形で“補強材/ゴム複合体とも称し、例えば、タイヤのカーカスプライまたはクラウンプライを構成する。
これらの複合体のゴム組成物は、カレンダー加工用コンパウンドとも称し、知られている通り、コンパウンドの良好な凝集力を維持しながらの十分な剛性条件、さらにまた、ゴム組成物の補強用要素への良好な接着を確保する粘着条件のような多くの場合相反する技術的条件を満たさなければならない。剛性と接着性のようなこれらの相斑する性質の合さった改良は、タイヤ設計者の普遍的な懸案事項であり、特に金属補強材と接触する組成物においては、一般に、一方が得られれば他方を損なうこととなる。
事実、金属補強材/ゴム複合体においては、特に、補強材を構成するスチールにゴム組成物を結合させる通常の方法は、スチール表面を黄銅(銅・亜鉛合金)でコーティングすることからなり、スチールとゴム組成物間の結合は加硫中の加硫中の黄銅の硫化によってもたらされることを思い起し得る。ゴムの架橋における改良を損なうこのイオウの消費は、ゴム組成物の剛性の低下をもたらす。
この剛性の低下を補うためには、ゴム組成物中の補強用充填剤の量を増大させることを想定し得る。残念なことに、そのような剛性の再調整は、ゴム組成物のヒステリシスの損失の有意の増大を伴うことは経験から明らかになっている。
架橋反応中のイオウの割合を再均衡化するには、その場合、これら特定のゴム組成物の加硫系を、特に加硫の活性化により適応化させる必要があり得る。しかしながら、加硫促進剤の含有量の増大、さらにまた、超促進剤の使用は、硫化にとっては不利益であり或いは毒作用性でさえある。また、ステアリン酸も、接着界面の的確な挙動を悪化させる。従って、ほんの僅かな加硫促進剤と僅かな脂肪酸または脂肪酸エステルを含有する加硫系を使用して接着レベルを保つことが好ましい。しかしながら、そのような大きく改質させた加硫系は、効果的な加硫を可能とせず、架橋ゴム組成物の性質に対して、特に、剛性(悪化する)に対して、ひいてはヒステリシス(実質的に増大させる)に対して影響を及ぼさないことはない。
タイヤが走行するときの極めて高いストレスによれば、特に、繰返しの圧縮、屈曲または曲率の変動によれば、上記補強材/ゴム複合体は、知られている通り、均一性、可撓性、湾曲および圧縮における耐久性、引張強度および耐摩耗性等のような多くの技術的基準を満たさなければならない。しかしながら、上述した解決策は、所望する限りの時間長において、これらの性能を極めて高いレベルに維持するのを可能にしていない結果を有している。
事実、そのようなゴム組成物の極めて不均衡な加硫系は、組成物の高ヒステリシスを生じるあまり有効でない架橋をもたらしている。タイヤ用途において要求される一般的に高レベルの剛性は、上記組成物の配合制約故に認められる高レベルのヒステリシスを増幅させるだけであり、多くの場合、ゴム組成物の補強材への接着特性を損なう。
上記を考慮すれば、タイヤでの使用において許容し得る諸性質の複雑な妥協点を満たす補強材/ゴム複合体用のゴム組成物を提供することは、一般的な目的である。
このことが、本発明の1つの目的が、満足し得る剛性レベルを達成すると共にゴム組成物の粘着性を悪化させることなくゴム組成物の良好な凝集性を維持し、さらに、許容し得るヒステリシス特性を付与することを可能にする補強材/ゴム複合体用のゴム組成物を提供することである理由である。
研究後に、本発明者等は、タイヤの補強材/ゴム複合体において使用することのできるゴム組成物にジヒドラジドタイプのある種の化合物の添加が、予期に反して、剛性/接着/ヒステリシス/凝集特性の許容し得る妥協点を達成するのを可能にすることを見出した。
さらにまた、本発明者等は、このタイプのジヒドラジド化合物が補強材/ゴム複合体に隣接するタイヤ部品用の混合物において有利に使用され得ることも実証している。事実、このタイプの組成物は、スレッド様金属補強材と接触組成物の粘着性の悪化を、補強材/ゴム複合体の層と隣接するゴム層からのある種の成分の移行或いはこのゴム層と金属補強材との局所的接触を生じさせ得る構築中または硬化中の流動運動のいずれかによってもたらし得る。従って、これらの隣接層は、上記複合体に対する有害物を含まないと共にタイヤにおいて使用するための諸性質の許容し得る妥協点を満たすことが望ましい。これが、本発明に従うゴム組成物による場合である。そのような隣接層の例は、クラウンプライまたはカーカスプライに隣接するコンパウンド、カーカスの内部補強材用のコンパウンド、カーカスプライと底部領域において使用する補剛材(Stiffener)との間を充填するためのコンパウンド等がある。
従って、本発明の1つの主題は、該タイヤ部品は、(a) 天然ゴムをベースとするエラストマーマトリックス、(b) 補強用充填剤、(c) 2.5phrより多く〜8.5phrのイオウ、および(d) 下記の式に相応するジヒドラジドを含むゴム組成物を含むことを特徴とする、空気または膨張ガスと接触しないタイヤ部品である:
Figure 2012513518
(式中、Rは、6〜20個の炭素原子を有する置換または非置換の芳香族基、2〜20個の炭素原子を有する飽和または不飽和で線状または枝分れの脂肪族基から選ばれる二価の炭化水素基であり;nは、0または1に等しい)。
本発明のもう1つの主題は、上述したような空気または膨張ガスと接触しないタイヤ部品の製造方法である。
本発明のもう1つの主題は、空気または膨張ガスと接触しない部品の少なくとも1つがが上記で定義したような部品であるタイヤである。
本説明においては、他に明確に断らない限り、示すパーセント(%)は、全て質量%である。さらにまた、“aとbの間”なる表現によって示される値の間隔は、いずれも、aよりも大きくからbよりも小さいまでに至る値の範囲を示し(即ち、限界値aとbを除く)、一方、“a〜b”なる表現によって示される値の間隔は、いずれも、aからbまでに至る値の範囲を意味する(即ち、厳格な限定値aおよびbを含む)。
従って、本発明の1つの主題は、空気または膨張ガスと接触しないタイヤ部品である。従って、本発明に従うタイヤ部品からは、トレッド、側壁および内部層または内部ライナーを除外する。
また、本発明の1つの変形によれば、空気または膨張ガスと接触しないタイヤ部品は、スレッド様補強要素も含む部品である。より詳細には、この変形によれば、そのタイヤ部品は、ゴム組成物に以外に、金属補強材も含む部品である。例えば、クラウンプライ、カーカスプライ、並びにビードワイヤーおよびビードワイヤーゴムアッセンブリを挙げることができる。
本発明のもう1つの変形によれば、空気または膨張ガスと接触しないタイヤ部品は、タイヤ内で、スレッド様補強要素を含む部品と隣接するゴム組成物または層である。
本発明に従うタイヤ部品のゴム組成物は、下記の式Iに相応する1種のジヒドラジド化合物を含めて、少なくとも4通りの化合物を含む:
Figure 2012513518
式I
(式中、Rは、6〜20個の炭素原子を有する置換または非置換の芳香族基、2〜20個の炭素原子を有する飽和または不飽和で線状または枝分れの脂肪族基から選ばれる二価の炭化水素基であり;nは、0または1に等しい)。
上記ジヒドラジド化合物は、主としてトレッド組成物の自己発熱を抑制することについて従来技術において説明されている化合物である。例えば、EP 0 478 274 A1号を挙げることができる。また、ジヒドラジド化合物は、トレッドの製造を意図するゴム組成物において、各種他の化合物と組合せても使用されている。従って、例えば、EP 1 083 199 A1号は、ビスマレイミドを含むトレッド組成物の諸特性に対するビスマレイミドの負の効果を緩和するための、ジヒドラジド化合物をビスマレイミドの存在下に含むトレッド組成物を記載している。EP 0 761 733 A1号は、トレッド組成物において、イソフタル酸ジヒドラジドを特定のカーボンブラックおよび官能化SBRと組合せている。EP 0738 754 A1号は、トレッド組成物において、イソフタル酸ジヒドラジドおよびイソニコチン酸ジヒドラジドをイソブチレン/パラ‐メチルスチレン/パラ‐ブロモメチルスチレンコポリマーと組合せている。
EP 1 199 331 A1号においては、ヒドラジド類のうちでも、ジヒドラジド化合物を、熱暴走を緩和する目的で、ポリマレイミドを含むゴム組成物中で必要に応じて使用するものとして説明している。3‐ヒドロキシ‐N'‐(1,3‐ブチリデン)‐2‐ナフトエ酸ヒドラジドと単独のエラストマーとしてのSBRとを含むトレッド用の組成物を例示している。
JP 2002146110 A号においては、大ヒドラジド群の化合物を、ヘキサメチレンビス(チオ硫酸ナトリウム)二水和物と、自己発熱特性を損なうことなく耐亀裂性を改良する目的で組合せている。さらに詳細には、天然ゴムをベースとし、ヒドラジドとして、3‐ヒドロキシ‐N'‐(1,3‐ブチリデン)‐2‐ナフトエ酸ヒドラジドおよび3‐ヒドロキシ‐2‐ナフトエ酸ヒドラジドを含む組成物を例示している。
本発明によれば、式Iに相応するジヒドラジド化合物は、好ましくは、式Iにおいて、Rが6〜14個の炭素原子有する非置換芳香族基および3〜12個の炭素原子を有する線状飽和脂肪族基から選ばれる二価の炭化水素基である化合物から選ばれる。
さらに好ましくは、これらのジヒドラジド化合物は、フタル酸ジヒドラジド、イソフタル酸ジヒドラジド、テレフタル酸ジヒドラジド、コハク酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、アゼライン酸ジヒドラジド、セバシン酸ジヒドラジド、シュウ酸ジヒドラジド、またはドデカン酸ジヒドラジドから選ばれる。さらにより好ましくは、これらのジヒドラジド化合物は、下記の式で示す化合物から選ばれる
Figure 2012513518
本発明に従うタイヤ部品のゴム組成物は、少なくとも1種のジヒドラジド化合物を、0.25〜7phr、好ましくは0.3〜2phrの範囲の量で含む。
本発明に従うタイヤ部品のゴム組成物は、エラストマーマトリックスも含めて、少なくとも4種の化合物を含む。
空気または膨張ガスと接触しないタイヤ部品を構成するゴム組成物、さらに詳細には、補強要素と接触するゴム組成物は、一般に、天然ゴムをベースとする;天然ゴムの未加硫粘着(green tack)特性が、未加硫空気式タイヤの形成中に、スレッド間において必要な距離の維持を可能にするからである。
本発明によれば、上記組成物のエラストマーマトリックスは、天然ゴムをベースとする。ある場合には、上記エラストマーマトリックスは、有利には、全体的に天然ゴムからなり得る(上記エラストマーマトリックスの100%が天然ゴムからなる)。この変形は、好ましくは、タイヤ部品が補強材/ゴム複合体、特に、金属補強材/ゴム複合体である場合に実施する。
また、上記エラストマーマトリックスは、天然ゴム以外に、少なくとも1種の他のジエンエラストマーも含み得る。
このまたはこれらの他のジエンエラストマーは、その場合、上記マトリックス中に、0質量%と50質量%の間(この範囲の限界値は除外する)、好ましくは5質量%と30質量%の間の割合で存在する。
少なくとも1種の他のジエンエラストマーとのブレンドの場合、上記エラストマーマトリックス中の天然ゴムの質量画分は、主要質量画分であり、好ましくはマトリックス総質量の50質量%よりも多い。
本発明に従う“主要質量画分”なる表現は、ブレンドの最高質量画分を称する。従って、NR/エラストマーA/エラストマーBブレンドにおいては、各質量画分は40/40/20または40/30/30に従って分布し得、これらの主要質量画分は40であり、またはNR/エラストマーブレンドにおいては、各質量画分は70/30に従って分布し得、これらの主要質量画分は70である。
用語“ジエンエラストマー”とは、本発明によれば、任意の官能化天然ゴムまたはジエンモノマーから少なくとも1部由来する任意の合成エラストマーを意味するものと理解すべきである。さらに詳細には、用語“ジエンエラストマー”は、4〜12個の炭素原子を有する共役ジエンモノマーの重合によって得られる任意のホモポリマー、または1種以上の共役ジエン類の相互間または8〜20個の炭素原子を有する1種以上のビニル芳香族化合物との共重合によって得られる任意のコポリマーを意味するものと理解されたい。コポリマーの場合、これらのコポリマーは、20〜99質量%のジエン単位と1〜80質量%のビニル芳香族単位を含む。
本発明に従う官能化天然ゴムは、好ましくは、エポキシ化天然ゴム(ENR)である。
本発明に従うエラストマーマトリックスの1部を構成するジエンエラストマーは、好ましくは、ポリブタジエン(BR)、ブタジエンコポリマー、合成ポリイソプレン(PI)、イソプレンコポリマーおよびこれらのエラストマーのブレンドからなる高不飽和ジエンエラストマーの群から選ばれる。そのようなコポリマーは、さらに好ましくは、ブタジエンとビニル芳香族モノマーのコポリマー、特に、ブタジエン‐スチレンコポリマー(SBR);イソプレン‐ブタジエンコポリマー(BIR);イソプレンとビニル芳香族モノマーのコポリマー、特に、イソプレン‐スチレンコポリマー(SIR);および、イソプレン‐ブタジエン‐スチレンコポリマー(SBIR)によって形成される群から選ばれる。これらのコポリマーのうちでは、ブタジエンとビニル芳香族モノマーのコポリマー、さらに具体的には、ブタジエン‐スチレンコポリマー(SBR)が特に好ましい。
本発明に従うエラストマーマトリックスの1部を構成するジエンエラストマーは、それ自体既知の方法において、当業者にとって既知の官能化剤、カップリング剤または星型枝分れ化剤によって星型枝分れ化、カップリングまたは官能化し得る。この剤は、例えば、スズをベースとし得る。
有利には、本発明に従うゴム組成物は、イソブチレン‐パラ‐メチルスチレン‐パラ‐ブロモメチルスチレンコポリマーを含まない。事実、ある種のインナーコンパウンド用途においては、このタイプのコポリマーは、接触面の劣化を発生させ得る。
本発明に従うタイヤ部品用のゴム組成物は、30〜200phrの範囲の割合の補強用充填剤も含み、少なくとも4種の化合物を含む。好ましくは、補強用充填剤全体の含有量は、40phrと130phrの間、より好ましくは50phrと120phrの間である。
ゴム組成物を補強するその能力について知られている任意のタイプの補強用充填剤、例えば、カーボンブラックのような有機充填剤、シリカのような補強用無機充填剤、またはこれら2つのタイプの充填剤のブレンド、特に、カーボンブラックとシリカのブレンドを使用し得る。好ましくは、本発明によれば、上記補強用充填剤は、主として有機性である、即ち、補強用充填剤は、充填剤総質量の50質量%よりも多い1種以上の有機充填剤を含む。
全てのカーボンブラック類、特に、タイヤ用のゴム組成物において通常使用するHAF、ISAF、SAF、FF、FEF、GPFおよびSRFタイプのブラック類(“タイヤ級”ブラック類)が、カーボンブラックとして適している。さらに詳細には、後者のうちでは、例えば、N115、N134、N234、N326、N330、N339、N347またはN375ブラック類のような100〜600シリーズの補強用カーボンブラック類(ASTM級)、或いはN550またはN683ブラック類のような粗めのブラック類も挙げられる。カーボンブラックは、例えば、マスターバッチの形で、天然ゴム中に既に混入させていてもよい。
カーボンブラック以外の有機充填剤の例としては、出願 WO‐A‐2006/069792号およびWO‐A‐2006/069793号に記載されているような官能化芳香族ビニルポリマー有機充填剤、或いは出願 WO‐A‐2008/003434号およびWO‐A‐2008/003435号に記載されているような官能化非芳香族ビニルポリマー有機充填剤を挙げることができる。
用語“補強用無機充填剤”とは、本特許出願においては、定義によれば、カーボンブラックに対比して“白色充填剤”としても知られており、それ自体単独で、中間カップリング剤以外の手段によることなく、タイヤの製造を意図するゴム組成物を補強し得、換言すれば、通常のタイヤ級カーボンブラックとその補強役割において置換わり得る、その色合およびその起原(天然または合成)の如何にかかわらない任意の無機または鉱質充填剤を意味するものと理解すべきである;そのような充填剤は、一般に、知られているとおり、その表面でのヒドロキシル(‐OH)基の存在に特徴を有する。
好ましくは、上記補強用無機充填剤は、その全体においてまたは少なくとも主として(無機充填剤総質量の50質量%よりも多くが)、シリカ(SiO2)である。使用するシリカは、当業者にとって既知の任意の補強用シリカ、特に、共に450m2/g低いBET比表面積とCTAB比表面積を示す任意の沈降または焼成シリカであり得るが、高分散性沈降シリカが好ましい。補強用無機充填剤としては、アルミナ質タイプ、特に、アルミナ(Al2O3)または(酸化)水酸化アルミニウム、さらにまた、補強用酸化チタンの鉱質充填剤も挙げられる。
補強用無機充填剤を使用する物理的状態は、粉末、微小真珠状物、顆粒、ビーズまたは任意の他の適切な濃密形のいずれの形状であれ重要ではない。勿論、用語“補強用無機充填剤”は、当業者にとって既知の種々の補強用無機充填剤、特に、高分散性シリカ質および/またはアルミナ質充填剤の混合物を意味することも理解されたい。
補強用充填剤が無機充填剤を含む場合、この無機充填剤の割合は、補強用充填剤総質量に対して0質量%と50質量%の間、好ましくは5質量%と40質量%の間で変動する。
補強用充填剤中の有機充填剤の割合は、50質量%よりも多くから100質量%まで変動し、好ましくは補強用充填剤総質量に対して60質量%よりも多い。
本発明に従うゴム組成物は、さらに、補強用無機充填剤が無機充填剤を含む場合、補強用無機充填剤/エラストマーマトリックス結合剤を通常通り含む。
用語“結合剤”とは、さらに詳細には、当該充填剤とエラストマー間に化学的および/または物理的性質の満足し得る結合を確立すると共にこの充填剤のエラストマーマトリックス中での分散を容易にすることのできる薬剤を意味するものと理解されたい。そのような少なくとも二官能性の結合剤は、例えば、簡略化した一般式“Y‐T‐X'''を有し、式中、
・Yは、上記無機充填剤と物理的および/または化学的に結合し得る官能基(“Y”官能基)を示し、そのような結合は、例えば、カップリング剤のシリコン原子と上記無機充填剤の表面ヒドロキシル(‐OH)基(例えば、シリカを結合させる場合の表面シラノール)間で確立され得;
・X'は、ジエンエラストマーと、例えば、イオウ原子により物理的および/または化学的に結合し得る官能基(“X'''官能基)を示し;
・Tは、YとX'を結合させることのできる2価の基を示す。
これらの結合剤は、充填剤に対して活性であるY官能基を知られている通りに含み得るがジエンエラストマーに対して活性であるX'官能基は含んでいない当該充填剤を被覆するための単純な薬剤と混同すべきではない。例えば、オルガノシラン類、特に、ポリスルフィド含有アルコキシシランまたはメルカプトシラン類或いは上記X'およびY官能基を担持するポリオルガノシロキサン類のような、タイヤの製造において使用し得るゴム組成物において、シリカのような補強用無機充填剤とジエンエラストマー間に上記結合(またはカップリング)を有効にもたらすことが知られているまたは有効にもたらすことができる任意の結合剤を使用し得る。シリカ/エラストマー結合剤は、特に、多数の文献に記載されており、最もよく知られているものは、二官能性アルコキシシラン類、例えば、ポリスルフィド含有アルコキシシラン類である。
本発明に従う組成物においては、結合剤の含有量は、有利には20phr未満であり、一般的には、できる限り少ない量を使用するのが望ましいことを理解されたい。結合剤の含有量は、好ましくは0.5phrと12phrの間である。結合剤の存在は、補強用無機充填剤の存在に応じている。当業者であれば、必要な結合剤含有量を使用する無機充填剤の含有量の関数として如何にして調整するかは承知しているであろう。
また、本発明に従うタイヤ部品のゴム組成物は、イオウまたはイオウ供与化合物も含んで、少なくとも4種の化合物を含み、その元素状イオウの割合は、2.5phrよりも多く、8.5phrに達し得る。
イオウは、ゴムの加硫にとって不可欠の元素である。しかしながら、スレッド様、特に金属補強材と接触させることを意図するゴム組成物においては、イオウの一部は、ゴムと金属間の結合接触面の形成に消費される。従って、イオウは、補強材/ゴム複合体または隣接層の製造を意図する本発明に従うゴム組成物においては、例えばトレッド用の組成物において通常使用する割合よりも多い割合で存在する。
本発明に従うタイヤ部品のゴム組成物においては、元素状イオウは、好ましくは3.5〜7phrの範囲の割合で存在する。
イオウ以外に、本発明に従うゴム組成物は、架橋系を構成する他の成分も含み得る。これらの成分のうちでは、加硫活性化材、特に、単独のまたはステアリン酸もしくはステアリン酸エステルのような脂肪酸もしくは脂肪酸エステルと一緒に使用する酸化亜鉛、および特にスルフェンアミドタイプの加硫促進剤を挙げることができる。
本発明に従うゴム組成物の特異性を考慮すると、スルフェンアミドタイプの促進剤と加硫活性剤の全てを、好ましくは4phrと16phrの間、より好ましくは4.5phrと15.5phrの間の含有量で使用する。特に、スルフェンアミドタイプの促進剤の含有量は、0.4phrと1.2phrの間の好ましい含有量で使用する。さらにまた、酸化亜鉛の含有量は、好ましくは、4〜10phrの範囲内にある。
また、本発明に従う組成物は、上述した4種の化合物以外に、可塑剤;顔料;酸化防止剤;疲労防止剤;例えば、文献 WO 02/10269号に記載されているような補強用または可塑化用樹脂;過酸化物および/またはビスマレイミド;メチレン受容体(例えば、フェノールノボラック樹脂)またはメチレン供与体(例えば、HMTまたはH3M);増量剤オイル;アルコキシシランのようなシリカを被覆するための1種以上の薬剤;ポリオールまたはアミン;コバルトの有機塩または複合体のような接着促進剤も含む。
また、本発明は、上述したような、空気または膨張ガスと接触しないタイヤ部品の製造方法にも関する。
本発明によれば、上記ジヒドラジド化合物は、天然ゴムのその製造場所での製造中のその製造の任意の工程におけるような、上記のゴム組成物の製造過程のどの時点であっても混入し得ることに留意すべきである。
本発明に従うタイヤ部品は、適切なミキサー内で、当業者にとって周知の一般手順に従う2つの連続する製造段階を使用して製造すると共にその成形も行う。
従って、本発明に従うゴム部品は、下記の段階を含む方法に従って製造し得る:
(i) 架橋系を除いた上記ゴム組成物の必須ベース成分の熱機械的加工の第1工程(“非生産段階”とも称する)を、天然ゴムをベースとするエラストマーマトリックス中に、これらのベース成分を、130℃と200℃の間、好ましくは145℃と185℃の間の最高温度に達するまで、1回以上の工程で熱機械的混練することにより緊密に混入することによって実施する段階;その後の、
(ii) 上記第1工程の上記最高温度よりも低い、好ましくは120℃よりも低い温度において、機械的加工の第2工程を実施し、その間に、上記架橋系を混入する段階。
(iii) そのようにして得られたゴム組成物を所望の形状に押出またはカレンダー加工して、本発明のタイヤ部品を製造する段階。
従って、段階 (iii)においては、上記混合物をカレンダー加工して、例えば、クラウンプライまたはカーカスプライを製造し得る。また、上記混合物は、例えば、タイヤ内の、クラウンプライまたはカーカスプライに隣接する層、例えば、クラウンプライに隣接するコンパウンド、カーカスの内部補強材用のコンパウンド等に独特な特定の形状に押出加工してもよい。
上記の式Iに相応するジヒドラジド化合物は、従って、下記のいずれかとして混入し得る:
‐天然ゴム製造場所での天然ゴムの製造中の添加剤として;または、
‐下記のような本発明に従うゴム組成物の成分として;
・開放ミルタイプの開放装置または密閉ミキサータイプの密閉装置においての天然ゴム/ジヒドラジドマスターバッチの事前製造中の成分として、
・マスターバッチの事前製造なしの、上記第1の非生産段階中のミキサー内への上記ゴム組成物の他の化合物と一緒の直接の成分として。
その理由は、本発明の1つの変法によれば、タイヤ部品の製造方法が、上記段階(i)を実施する前に、式Iのジヒドラジド化合物を添加することを含む天然ゴムの通常の製造段階を含むからである。
本発明に従う方法のもう1つの変法は、上記段階(i)を実施する前に、天然ゴムと式Iのジヒドラジド化合物をベースとするマスターバッチの製造段階を含む。
本発明に従う方法のもう1つの変法は、上記式Iのジヒドラジド化合物を上記段階(i)中に混入することを含む。
例えば、コバルト化合物のような接着促進剤は、存在する場合、本発明のタイヤ部品の製造方法の各種段階において混入し得る。第1の変法によれば、上記接着促進剤は、エラストマーマトリックス中に、段階 (i)の“非生産”段階中に混入し得る。第2の変法によれば、上記接着促進剤は、段階 (i)から得られた混合物中に、段階(ii)において加硫系と一緒に混入し得る。
本発明のもう1つの主題は、空気または膨張ガスと接触しないタイヤ部品の少なくとも1つが、上述したような部品、さらに詳細には、カーカスプライまたはクラウンプライのような金属スレッド様補強要素を含む複合部品であるタイヤである。
本発明およびその利点は、以下の実施例に照らして容易に理解し得るであろう。
使用する測定および試験法
上記ゴム組成物は、下記に示すように、硬化の前後において特性決定する;結果は相対値で示しており、値100は対照の値である。
(a) 100℃でのムーニー粘度 ML (1+4):規格ASTM: D‐1646 (表中に“Mooney”と標題)に従って測定;相対値の上昇がムーニー粘度の上昇を示す。
(b) ショアA硬度:規格DIN 53505に従って実施する測定;相対値の上昇がショア硬度の上昇を示す。
(c) 300% (MA 300)、100% (MA 100)および10% (MA 10)での伸びモジュラスおよび補強指数MA300/MA100の算出:規格ISO 37に従い、23℃および100℃で実施する測定;相対値の上昇がモジュラスの上昇を示す。
23℃でのスコット破断指数:引張強度(TS)をMPaで測定し、破断点伸び(EB)を%で測定する。これらの引張測定は、全て、規格ISO 37に従う標準の温度および湿度条件下に実施する;相対値の上昇は、引張強度の増強および破断点伸びの増強を示す。
(d) 動的特性デルタG*およびtan(δ)maxは、規格ASTM D 5992‐96に従って、粘度アナライザー(Metravib VA4000)において測定する。単純な交互剪断の正弦応力に、規格ASTM D 1349‐99に従い、10Hzの周波数で標準温度条件(60℃)にて供した加硫組成物のサンプル(厚さ2mmおよび79mm2の断面積を有する円筒状試験片)の応答。0.1%から50%まで(前方サイクル)、その後の、50%から0.1%まで(戻りサイクル)の範囲の頂点間歪み振幅による走査を実施する。収集する結果は、複素動的剪断モジュラス(G*)および損失係数tanδである。0.1%歪みおよび50%歪み値間で観察されたtanδの最高値(tan(δ)max)、さらにまた、複素モジュラスの差(デルタG*) (パイネ効果)を示す。相対値の上昇が測定する値の上昇を示す。
(e) 接着試験:金属補強材とゴムマトリックス間の結合品質を、金属補強材を加硫状態のゴムマトリックスから引き抜くのに要する引離し力(tear-out force)として知られる力を測定する試験によって評価する。この試験において使用する金属/ゴム複合体は、硬化前に互いに適用したサイズ300mm (ミリメートル)×150mmおよび厚さ3.5mmを有する2枚のシートからなるゴム組成物のブロックである;得られたブロックの厚さは、その場合、7mmである。このブロックの構築中、例えば全部で12本の補強材を、2枚の未硬化シート間に捕捉させる;補強材の1ヶ所の所定の長さ、例えば、12.5mmのみをゴム組成物と自由に接触するようにしておき、この長さの補強材が硬化中に結合する;補強材の残りの長さをゴム組成物から隔離して(例えば、プラスチックまたは金属フィルムを使用して)、上記所定の接触領域を除いた如何なる接着も阻止する。各補強材は、ゴムブロックを両側面上に貫通しており、その自由末端の少なくとも1つは十分な長さ(少なくとも5cm、例えば、5cmと10cmの間)を保持して、その後の補強材の引張荷重掛けを可能にしている。その後、12本の補強材を含むブロックを適切なモールド内に置き、その後、他に明示しない限り、約11バールの圧力下に150℃で40分間硬化させる。硬化および/または必要に応じてのその後の促進エージング(135℃で16時間の加熱エージングまたは100%相対湿度下の105℃での16時間の“湿式加熱エージング”であり得る)の終了時に、ブロックを、各々補強材を含有する試験標本に切断し、この試験標本を、引張試験機を使用して、ゴムブロック外側の引張荷重に供する;引張速度は50mm/分である;接着力を、補強材を試験標本から20℃の温度での試験標本から引き離すのに要する力によって特性決定する;引離し力 (Faで示す)は、初期ブロックからの12個の試験標本に相応する12回の測定値の平均を示す。相対値の上昇は、測定した引離し力の上昇を示す。
1種以上のエラストマーを含む本発明に従うまたは従わない組成物
分子の混入
ヒドラジドタイプの下記の数種の分子を、天然ゴムの添加剤として使用した:
・テレフタル酸ジヒドラジド;
・アジピン酸ジヒドラジド;
・ドデカン酸ジヒドラジド;
・イソフタル酸ジヒドラジド;
・プロピオン酸ジヒドラジド;
・ベンズヒドラジド。
上記分子を、下記の図の式で示す。
Figure 2012513518
分子の混入方法は、下記のとおりである:
各ロールが150mmに等しい直径、2mmに等しい間隙および20rpmのロール回転速度を有する開放ミルにおいて、天然ゴムを下記の段階に供する:
1) 当初の周囲温度での天然ゴムの3回通し;
2) 所定量の粉末形のジヒドラジドの添加;
3) 粉末を分散させ且つサンプルを均質化するための12回通しの実施。
2つの異なるタイプの天然ゴム、即ち、TSR20と表記されたNRおよびTSR3Lと表記されたNRを、マスターバッチを製造するために試験した。
詳細を下記の表1に示す。
表1
Figure 2012513518
プロピオン酸ヒドラジドおよびベンズヒドラジドの各分子は、反実施例である(脂肪族および安息香酸のモノヒドラジド)。
この実施例においては、上記各エラストマーは、各々がカーボンブラックを補強用充填剤として含むゴム組成物の製造において使用した。
これらの組成物の各々は、下記の配合を有する(phr、即ち、ゴム(エラストマー)100部当りの質量部で表している)。
表1a
Figure 2012513518
(1) = 天然ゴムTSR20またはTSR3L;
(2) = 26%のスチレンと24%のポリ(1,2‐ブタジエン)単位を有するSSBR;
(3) = Black N330;
(4) = ナフテン酸コバルト;
(5) = N‐(1,3‐ジメチルブチル)‐N'‐フェニル‐p‐フェニレンジアミン;
(6) = Resorcinol (Sumitomo社);
(7) = HMT (ヘキサメチレンテトラアミン;Degussa社);
(8) = TBBS。
組成物SおよびTに混入したジエンエラストマー (1)は、エラストマーAである。組成物Uに混入したジエンエラストマー (1)は、エラストマーGである。
以下の組成物の各々を、第1工程においては、熱機械的加工によって、次いで、第2の仕上げ工程においては、機械的加工によって製造する。
上記のエラストマー、カーボンブラック、酸化防止剤、コバルト化合物、ステアリン酸、酸化亜鉛および組成物Sに特異的なメチレン供与体を、容量が3300cm3であり、70%の充填係数を有し且つおよそ50℃の初期温度を有する“バンバリー”タイプの密閉ミキサー内に連続して導入する。この熱機械的加工段階は、3〜5分間、およそ170℃ほどの落下温度まで、60rpmのブレード平均速度でもって実施する。
そのようにして得られた混合物を回収し、冷却し、その後、開放ミキサー(ホモフィニッシャー)内で、次のものを添加する:イオウ、23℃でのスルフェンアミド、および組成物Sに特異的なメチレン供与体。混ぜ合せた混合物を3〜4分間さらに混合する(第2の上記機械的加工工程)。
その後、そのようにして得られた組成物を、その物理的または機械的性質を測定するためのゴムのシート(2〜3mmの範囲の厚さを有する)または微細シートの形にカレンダー加工する。
また、そのようにして得られた組成物は、所望寸法に切断および/または組立てた後、例えば、タイヤ用の半製品として直接使用することのできる形状要素の形に押出加工することもできる。
また、そのようにして得られた組成物を使用して、測定および試験の項で説明したような接着試験標本を作成するための金属/ゴム複合体も製造し得る。
架橋を150℃で40分間実施する。
結果は、下記の表1bに記録している。
表1b
Figure 2012513518
本発明に従う組成物G、H、IおよびJは、対照組成物Aのショア硬度および23℃でのMA300/MA100補強指数と等価であるショア硬度および23℃でのMA300/MA100補強指数を有している。さらにまた、本発明に従う組成物G、H、IおよびJの粘着性は、対照組成物Aの粘着性と対比して、維持されているか或いは幾分改良されている。本発明に従う組成物G、H、IおよびJの剛性、凝集性および接着性を維持するこれらの性質は、さらに、対照組成物Aの値と対比しての60℃でのデルタG*と60℃でのtan(δ)maxの値の著しい低下と一緒に得られている。
本発明に従うエラストマーをベースとする組成物の剛性・凝集性・接着性・ヒステリシスの妥協点は、著しく低下したヒステリシス故に、上記参照組成物に対比して維持されている剛性、凝集性および接着性レベルにおいて改良されている。
本発明に従わない組成物QおよびRは、参照組成物Aよりも高いショア剛性および参照組成物AのMA300/MA100補強指数よりも低いMA300/MA100補強指数および/または参照組成物AのデルタG*および/またはtan(δ)maxよりも高い60℃でのデルタG*および/またはtan(δ)maxの値および/または参照組成物の接着強度と対比して悪化している補強材への接着強度を示す。全体的に見ると、プロピオン酸ヒドラジドまたはベンズヒドラジドを含有する組成物QおよびRは、参照エラストマーAと対比して、剛性・凝集性・接着性・ヒステリシスの妥協点を改良することを可能にしていない。
メチレン供与体/受容体系を含む組成物Sは、補強材を含む組成物の接着特性に対する参照であるとして当業者にとって既知である。その場合、組成物Sの良好な接着特性は、ショア硬度の上昇、MA300/MA100の低下およびヒステリシスに対する殆どない効果を伴って得られていることに注目すべきである。この参照組成物Sは、その場合、例えば、本明細書において前記で説明したイソフタル酸ジヒドラジド改変エラストマーをベースとする本発明の組成物Hほどには良好ではない剛性・凝集性・接着性・ヒステリシスの妥協点を提示している。
表1c:
Figure 2012513518
本発明に従う組成物Uは、対照組成物Tのショア硬度および23℃でのMA300/MA100補強指数と等価のショア硬度および23℃でのMA300/MA100補強指数を有する。さらにまた、本発明に従う組成物Uの促進(湿式加熱)エージング後でさえの粘着性も、対照組成物Tのそれと対比して悪化していない。本発明に従う組成物Uの剛性、凝集性および接着性を維持するこの性質は、さらに、対照組成物Tの60℃でのデルタG*と60℃でのtan(δ)maxの値と対比して著しく低下した60℃でのデルタG*と60℃でのtan(δ)maxの値と一緒に得られている。
本発明に従うエラストマーをベースとする組成物の剛性・凝集性・接着性・ヒステリシスの妥協点は、著しく低下したヒステリシス故に、上記参照組成物と対比して維持されている或いは幾分改良されている剛性、凝集性および接着性レベルにおいて改良されている。
表1d
Figure 2012513518
本発明に従う組成物MおよびNは、対照組成物Kのショア硬度および23℃でのMA300/MA100補強指数と等価のショア硬度および23℃でのMA300/MA100補強指数を有する。さらにまた、本発明に従う組成物MおよびNの粘着性は、対照組成物Kの粘着性と対比して、促進(加熱)エージング後でさえも著しく改良されている。本発明に従う組成物MおよびNの、エージング状態での接着性の改良を伴っての、剛性および凝集性を維持するこれらの性質は、さらに、対照組成物Kの60℃でのデルタG*と60℃でのtan(δ)maxの値と対比した60℃でのデルタG*と60℃でのtan(δ)maxの値の著しい低下と一緒に得られている。
本発明に従うエラストマーをベースとする組成物の剛性・凝集性・接着性・ヒステリシスの妥協点は、著しく低下したヒステリシス故に、上記参照組成物と対比して維持されている或いは幾分改良されている剛性、凝集性および接着性レベルにおいて改良されている。
イオウ含有量の効果
この実施例においては、本発明に従う分子は、テレフタル酸ジヒドラジド性を有し、実施例1に記載した段階1、2および3に従い、組成物G、AFおよびAG中に1phrで導入する。
表2a
Figure 2012513518
(1) = 天然ゴムTSR20;
(2) = Black N330;
(3) = ナフテン酸コバルト;
(4) = N‐(1,3‐ジメチルブチル)‐N'‐フェニル‐p‐フェニレンジアミン;
(5) = TBBS。
以下の組成物の各々を、第1工程においては、熱機械的加工によって、次いで、第2の仕上げ工程においては、機械的加工によって製造する。
上記のエラストマー、カーボンブラック、酸化防止剤、コバルト化合物、ステアリン酸および酸化亜鉛を、容量が3300cm3であり、70%の充填係数を有し且つおよそ50℃の初期温度を有する“バンバリー”タイプの密閉ミキサー内に連続して導入する。この熱機械的加工段階は、3〜5分間、およそ170℃程の最高落下温度まで、60rpmのブレード平均速度でもって実施する。
そのようにして得られた混合物を回収し、冷却し、その後、開放ミキサー(ホモフィニッシャー)内で、次のものを添加する:イオウ、23℃でのスルフェンアミド。混ぜ合せた混合物を3〜4分間さらに混合する(第2の上記機械的加工工程)。
その後、そのようにして得られた組成物を、その物理的または機械的性質を測定するためのゴムのシート(2〜3mmの範囲の厚さを有する)または微細シートの形にカレンダー加工する。
また、そのようにして得られた組成物は、所望寸法に切断および/または組立てた後、例えば、タイヤ用の半製品として直接使用することのできる形状要素の形に押出加工することもできる。
また、そのようにして得られた組成物を使用し、測定および試験の項で説明したような接着試験標本を作成するための金属/ゴム複合体も製造し得る。
架橋を150℃で40分間実施する。
結果は、下記の表2bに記録した。
表2b
Figure 2012513518
参照材料A、ADおよびAEは、当業者にとって既知である事実に従い、イオウ含有量の関数としてのショア剛性とMA300/MA100補強指数における変化を示している。これらの剛性/補強性妥協点は、維持されているまたは上昇しているヒステリシス特性を伴っている。本発明に従う組成物G、AFおよびAGは、イオウ含有量によるショア硬度および補強指数の同じ変化傾向を維持している。にもかかわらず、本発明に従う組成物は、システリシス特性の改良をもたらしている。本発明に従うエラストマーをベースとする組成物G、AFおよびAGの剛性・凝集性・ヒステリシスの妥協点は、著しく低下したヒステリシス故に、変化していないイオウ含有量の関数としての剛性および凝集性パラメーターでもって改良されている。
コバルト塩存在の効果
この実施例においては、本発明に従う分子は、テレフタル酸ジヒドラジド性を有し、実施例1に記載した段階1、2および3に従い、組成物G、AMおよびAO中に1phrで導入する。
各コバルト塩の添加量は、コバルトのモル数に関しては同一である。
表3a
Figure 2012513518
(1) = 天然ゴムTSR20;
(2) = Black N330;
(3) = ナフテン酸コバルト;
(4) = ステアリン酸コバルト;
(5) = N‐(1,3‐ジメチルブチル)‐N'‐フェニル‐p‐フェニレンジアミン;
(6) = TBBS。
組成物の各々を、第1工程においては、熱機械的加工によって、次いで、第2の仕上げ工程においては、機械的加工によって製造する。
上記のエラストマー、カーボンブラック、酸化防止剤、コバルト化合物、ステアリン酸および酸化亜鉛を、容量が3300cm3であり、70%の充填係数を有し且つおよそ50℃の初期温度を有する“バンバリー”タイプの密閉ミキサー内に連続して導入する。この熱機械的加工段階は、3〜5分間、およそ170℃程度の最高落下温度まで、60rpmのブレード平均速度で実施する。
そのようにして得られた混合物を回収し、冷却し、その後、開放ミキサー(ホモフィニッシャー)内で、次のものを添加する:イオウ、23℃でのスルフェンアミド。混ぜ合せた混合物を3〜4分間さらに混合する(第2の上記機械的加工工程)。
その後、そのようにして得られた組成物を、その物理的または機械的性質を測定するためのゴムのシート(2〜3mmの範囲の厚さを有する)または微細シートの形にカレンダー加工する。
また、そのようにして得られた組成物は、所望寸法に切断および/または組立てた後、例えば、タイヤ用の半製品として直接使用することのできる形状要素の形に押出加工することもできる。
また、そのようにして得られた組成物を使用して、測定および試験の項で説明したような接着試験標本を作成するための金属/ゴム複合体も製造し得る。
架橋を150℃で40分間実施する。
結果は、下記の表3bに記録している。
表3b
Figure 2012513518
本発明に従う組成物G、AMおよびAOは、対照組成物A、ALおよびANそれぞれのショア硬度および23℃でのMA300/MA100補強指数と等価であるショア硬度および23℃でのMA300/MA100補強指数を有する。本発明に従う組成物における剛性および凝集性のこの維持は、対照組成物A、ALおよびANそれぞれの60℃でのデルタG*と60℃でのtan(δ)maxの値に対比した60℃でのデルタG*と60℃でのtan(δ)maxの値の著しい低下と一緒にえられている。さらにまた、本発明に従う組成物G、AMおよびAOの促進(湿式加熱)エージング後でさえの粘着性も、対照組成物A、ALおよびANそれぞれの粘着性と対比して悪化していない。
本発明に従うエラストマーをベースとする組成物の剛性・凝集性・ヒステリシス・接着性の妥協点は、著しく低下したヒステリシス故に、維持されている剛性、凝集性および接着性レベルにおいて改良されている。さらにまた、これらの結果からは、この剛性・凝集性・ヒステリシス・接着性の妥協点は、接着促進剤が存在するまたは存在しないの如何にかかわらず、また、この接着促進剤の性質とは無関係に、本発明によって改良されていることを推定し得る。
少量成分シリカの効果
この実施例においては、本発明に従う分子は、テレフタル酸ジヒドラジド性を有し、実施例1に記載した段階1、2および3に従い、組成物G、ARおよびAS中に1phrで導入する。
表4a:
Figure 2012513518
(1) = 天然ゴムTSR20;
(2) = Black N330;
(3) = Rhodia社からのZeosil 160MP;
(4) = Degussa社からのSi69;
(5) = ナフテン酸コバルト;
(6) = N‐(1,3‐ジメチルブチル)‐N'‐フェニル‐p‐フェニレンジアミン;
(7) = TBBS。
組成物の各々を、第1工程においては、熱機械的加工によって、次いで、第2の仕上げ工程においては、機械的加工によって製造する。
上記のエラストマー、カーボンブラック、シリカ、酸化防止剤、コバルト化合物、ステアリン酸、シランおよび酸化亜鉛を、容量が3300cm3であり、70%の充填係数を有し且つおよそ50℃の初期温度を有する“バンバリー”タイプの密閉ミキサー内に連続して導入する。この熱機械的加工段階は、3〜5分間、およそ170℃程度の最高落下温度まで、60rpmのブレード平均速度でもって実施する。
そのようにして得られた混合物を回収し、冷却し、その後、開放ミキサー(ホモフィニッシャー)内で、次のものを添加する:イオウ、23℃でのスルフェンアミド。混ぜ合せた混合物を3〜4分間さらに混合する(第2の上記機械的加工工程)。
その後、そのようにして得られた組成物を、その物理的または機械的性質を測定するためのゴムのシート(2〜3mmの範囲の厚さを有する)または微細シートの形にカレンダー加工する。
また、そのようにして得られた組成物は、所望寸法に切断および/または組立てた後、例えば、タイヤ用の半製品として直接使用することのできる形状要素の形に押出加工することもできる。
また、そのようにして得られた組成物を使用して、測定および試験の項で説明したような接着試験標本を作成するための金属/ゴム複合体も製造し得る。
架橋を150℃で40分間実施する。
結果は、下記の表4bに記録している。
表4b:
Figure 2012513518
nd* = 測定せず
本発明に従う組成物G、ARおよびASは、対照組成物A、APおよびAQそれぞれのショア硬度と23℃でのMA300/MA100補強指数と対比して、等価であるまたは改良されているショア硬度と23℃でのMA300/MA100補強指数を有する。本発明に従う上記剛性および凝集性を維持するこれらの特性は、対照組成物A、APおよびAQそれぞれの60℃でのtan(δ)maxの値に対比した60℃でのtan(δ)maxの値の低下と一緒に得られている。
本発明に従うエラストマーをベースとする組成物G、ARおよびASの剛性・凝集性・ヒステリシス・接着性の妥協点は、著しく低下したヒステリシス故に、維持されている剛性、凝集性および接着性レベルにおいて改良されている。また、促進エージング試験においても、接着性は、維持されているか或いは改良さえされている。
導入方法の効果
この実施例においては、組成物Gにおいて、本発明に従う分子は、テレフタル酸ジヒドラジド性であり、本明細書の実施例1に記載した段階1、2および3に従い、1phrで導入する。
組成物ATにおいては、本発明に従う分子は、テレフタル酸ジヒドラジド性を有し、熱機械加工段階中に密閉ミキサー内に1phrで導入する。
表5a:
Figure 2012513518
(1) = 天然ゴムTSR20;
(2) = テレフタル酸ジヒドラジド;
(3) = Black N330;
(4) = ナフテン酸コバルト;
(5) = N‐(1,3‐ジメチルブチル)‐N'‐フェニル‐p‐フェニレンジアミン;
(6) = TBBS。
組成物の各々を、第1工程においては、熱機械的加工によって、次いで、第2の仕上げ工程においては、機械的加工によって製造する。
上記のエラストマー、カーボンブラック、酸化防止剤、コバルト化合物、ステアリン酸、酸化亜鉛および組成物ATにとって特異的なヒドラジド化合物を、容量が3300cm3であり、70%の充填係数を有し且つおよそ50℃の初期温度を有する“バンバリー”タイプの密閉ミキサー内に連続して導入する。この熱機械的加工段階は、3〜5分間、およそ170℃程度の最高落下温度まで、60rpmのブレード平均速度でもって実施する。
そのようにして得られた混合物を回収し、冷却し、その後、開放ミキサー(ホモフィニッシャー)内で、次のものを添加する:イオウ、23℃でのスルフェンアミド。混ぜ合せた混合物を3〜4分間さらに混合する(第2の上記機械的加工工程)。
その後、そのようにして得られた組成物を、その物理的または機械的性質を測定するためのゴムのシート(2〜3mmの範囲の厚さを有する)または微細シートの形にカレンダー加工する。
また、そのようにして得られた組成物は、所望寸法に切断および/または組立てた後、例えば、タイヤ用の半製品として直接使用することのできる形状要素の形に押出加工することもできる。
また、そのようにして得られた組成物を使用して、測定および試験の項で説明したような接着試験標本を作成するための金属/ゴム複合体も製造し得る。
架橋を150℃で40分間実施する。
結果は、下記の表5bに記録している。
表5b:
Figure 2012513518
本発明に従う組成物GおよびATは、対照組成物Aのショア硬度と23℃でのMA300/MA100補強指数と等価であるショア硬度と23℃でのMA300/MA100補強指数を有する。さらにまた、本発明に従う組成物GおよびATの粘着性は、対照組成物Aの粘着性と対比して、維持されているか或いは改良さえされている。本発明に従う組成物GおよびATの剛性、凝集性および接着性を維持するこれらの性質は、さらに、対照組成物Aの60℃でデルタG*と60℃でのtan(δ)maxの値と対比した60℃でデルタG*と60℃でのtan(δ)maxの値の著しい低下と一緒に得られている。
本発明に従うエラストマーをベースとする組成物の剛性・凝集性・接着性・ヒステリシスの妥協点は、著しく低下したヒステリシス故に、参照組成物と対比して維持されている剛性、凝集性および接着性レベルにおいて、著しく低下したヒステリシスにより改良されている。

Claims (22)

  1. (a) 天然ゴムをベースとするエラストマーマトリックス、(b) 補強用充填剤、(c) 2.5phrより多くから8.5phrまでのイオウ、および(d) 下記の式Iに相応するジヒドラジドを含むゴム組成物を含むことを特徴とする、空気または膨張ガスと接触しないタイヤ部品:
    Figure 2012513518
    式I
    (式中、Rは、6〜20個の炭素原子を有する置換または非置換の芳香族基、2〜20個の炭素原子を有する飽和または不飽和で線状または枝分れの脂肪族基から選ばれる二価の炭化水素基であり;nは、0または1に等しい)。
  2. 前記部品が、スレッド様補強要素を含む、請求項1記載のタイヤ部品。
  3. 前記スレッド様補強要素が、スチール製である、請求項2記載のタイヤ部品。
  4. 前記部品が、カーカスプライおよびクラウンプライから選ばれる、請求項3記載のタイヤ部品。
  5. 前記部品が、補強材/ゴム複合体に隣接する層である、請求項1記載のタイヤ部品。
  6. 前記ジヒドラジド化合物が、フタル酸ジヒドラジド、イソフタル酸ジヒドラジド、テレフタル酸ジヒドラジド、コハク酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、アゼライン酸ジヒドラジド、セバシン酸ジヒドラジド、シュウ酸ジヒドラジドおよびドデカン酸ジヒドラジドから選ばれる、請求項1〜5のいずれか1項記載のタイヤ部品。
  7. 天然ゴムが、前記エラストマーマトリックス中に、主要質量割合で存在する、請求項1〜6のいずれか1項記載のタイヤ部品。
  8. 前記エラストマーマトリックスが、マトリックス総質量の0質量%と50質量%の間の量の他のジエンエラストマーを含む、請求項1〜7のいずれか1項記載のタイヤ部品。
  9. 前記エラストマーマトリックスが、100質量%の天然ゴムを含む、請求項1〜7のいずれか1項記載のタイヤ部品。
  10. 前記補強用充填剤が、充填剤総質量の50質量%よりも多い補強用有機充填剤を含む、請求項1〜9のいずれか1項記載のタイヤ部品。
  11. 前記補強用有機充填剤が、カーボンブラックである、請求項10記載のタイヤ部品。
  12. イオウが、前記組成物中に、3.5〜7phrの範囲の割合で存在する、請求項1〜11のいずれか1項記載のタイヤ部品。
  13. 前記組成物が、接着促進剤を含む、請求項1〜4および6〜12のいずれか1項記載のタイヤ部品。
  14. 前記組成物中に含ませる接着促進剤が、コバルト系化合物である、請求項13記載のタイヤ部品。
  15. 下記の段階:
    (i) 130℃と200℃の間の最高温度において、架橋系を除いた前記ゴム組成物の必須ベース成分の熱機械的加工の第1工程を、天然ゴムをベースとするエラストマーマトリックス中に前記組成物の成分を混練により緊密に混入することによって実施する段階;その後、
    (ii) 前記第1工程の前記最高温度よりも低い、好ましくは120℃よりも低い温度において、機械的加工の第2工程を実施し、その間に、前記架橋系を混入する段階;
    (iii) そのようにして得られたゴム組成物を所望形状に押出またはカレンダー加工してタイヤ部品を製造する段階;
    を含み、前記段階(i)を実施する前に、式Iのジヒドラジド化合物を添加する段階を含む天然ゴムの製造段階を含むことを特徴とする、請求項1〜14のいずれか1項記載のタイヤ部品の製造方法。
  16. 下記の段階:
    (i) 130℃と200℃の間の最高温度において、架橋系を除いた前記ゴム組成物の必須ベース成分の熱機械的加工の第1工程を、天然ゴムをベースとするエラストマーマトリックス中に前記組成物の成分を混練により緊密に混入することによって実施する段階;その後、
    (ii) 前記第1工程の前記最高温度よりも低い、好ましくは120℃よりも低い温度において、機械的加工の第2工程を実施し、その間に、前記架橋系を混入する段階;
    (iii) そのようにして得られたゴム組成物を所望形状に押出またはカレンダー加工してタイヤ部品を製造する段階;
    を含み、前記段階(i)を実施する前に、天然ゴムと式Iのジヒドラジド化合物をベースとするマスターバッチを製造する段階を含むことを特徴とする、請求項1〜14のいずれか1項記載のタイヤ部品の製造方法。
  17. 下記の段階:
    (i) 130℃と200℃の間の最高温度において、架橋系を除いた前記ゴム組成物の必須ベース成分の熱機械的加工の第1工程を、天然ゴムをベースとするエラストマーマトリックス中に前記組成物の成分を混練により緊密に混入することによって実施する段階;その後、
    (ii) 前記第1工程の前記最高温度よりも低い、好ましくは120℃よりも低い温度において、機械的加工の第2工程を実施し、その間に、前記架橋系を混入する段階;
    (iii) そのようにして得られたゴム組成物を所望形状に押出またはカレンダー加工してタイヤ部品を製造する段階;
    を含み、式Iのジヒドラジド化合物を、段階(i)における混合物に添加することを特徴とする、請求項1〜14のいずれか1項記載のタイヤ部品の製造方法。
  18. 接着促進剤を、段階(i)におけるエラストマーマトリックスに混入する、請求項15〜17のいずれか1項記載の方法。
  19. 接着促進剤を、段階(i)から得られる混合物に、段階(ii)において混入する、請求項15〜17のいずれか1項記載の方法。
  20. 空気または膨張ガスと接触しないタイヤ部品の少なくとも1つが、請求項1〜14のいずれか1項記載の部品であるタイヤ。
  21. 前記部品が、カーカスプライまたはクラウンプライから選ばれる、金属スレッド様補強要素を含む複合体である、請求項20記載のタイヤ。
  22. 前記部品が、補強材/ゴム複合体に隣接する層である、請求項20記載のタイヤ。
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