JP2012503040A - ランシマ−ト試験によって測定されるバイオディーゼルの酸化安定性の向上方法 - Google Patents

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Abstract

バイオディーゼル燃料、またはバイオディーゼル燃料と従来ディーゼル燃料との混合物の酸化安定性が、これらの燃料へ、バイオディーゼル燃料1リットル、またはバイオディーゼル燃料と従来ディーゼル燃料との混合物中のバイオディーゼル燃料成分1リットルあたり、N−M(C〜C)アルキルシクロヘキシルアミン少なくとも250mgを添加することによって、これらの添加剤を含まない前記燃料の酸化安定性に比較して、少なくとも50%向上される。
【選択図】なし

Description

本発明は、バイオディーゼル燃料、またはバイオディーゼル燃料と従来ディーゼル燃料との混合物に関し、および添加剤を使用することによるこれらの燃料の酸化安定性の向上に関する。
植物または動物油脂の短鎖アルキルエステルからなるバイオディーゼル燃料は、当分野においては、ディーゼルエンジンにおける燃焼に有用なものとして、または従来ディーゼル燃料との混合用ブレンド材としてみなされているものの、従来のディーゼル燃料より安定でないものとして特徴付けられる。
バイオディーゼル燃料は、飽和または不飽和植物油または動物油脂の短鎖アルキルエステルの混合物であり、それ自体、オレフィン質二重結合ならびにエステル部分を含む。これらの官能基は、酸化劣化を受けやすく、バイオディーゼルの劣化およびその結果的な使用不適合性が、長期間の安定性の欠如(酸、アルコール、アルデヒド、ケトン等がそこに存在することによって引起される)によってもたらされる。
バイオディーゼルの酸化安定性の向上は、研究課題であり、望ましい安定性をもたらすために、種々の添加剤および添加剤の混合物の使用がもたらされている。
特許文献1は、石油と再生可能燃料とをブレンドするための安定化剤組成物を教示する。従来の石油燃料と混合される、再生可能燃料(バイオディーゼル、エタノール、およびバイオマスなど)の混合物は、それへ、多機能添加剤パッケージ(遊離基連鎖停止剤、ペルオキシド分解剤、酸掃去剤、光化学安定化剤、ガム分散剤、および金属封鎖剤からなる群から選択される一種以上の添加剤の組合わせである)を添加することによって安定化される。ペルオキシド分解剤は、硫黄、窒素、およびリン化合物を含む群から選択される。適切な窒素含有化合物は、次の一般式のものである。
Figure 2012503040
[式中、R、R’、およびR”は、アルキル線形、分枝、飽和、または不飽和C〜C30、芳香族、環式化合物、ポリアルコキシ、多環式化合物であることができる。]
有用な窒素含有化合物としては、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミンが特定される。N,N−ジメチルシクロヘキシルアミンは、有用なパーオキサイド分解剤として教示されるものの、実施例においては、それは、それ自体では全く用いられることはなく、常に、フェノール系抗酸化剤との組合わせで用いられる。特許文献1の図2の引用は、次の点を明らかにする。すなわち、フェノール75%およびN,N−ジメチルシクロヘキシルアミン25%の組合わせの使用(処理レベル200mg/リットル)は、フェノール100%を用いるのに比較して、燃料の相対的な安定性の向上を、試験された全時間に亘ってもたらしたものの、添加剤混合物中のN,N−ジメチルシクロヘキシルアミンの量の50%への増大は、フェノール75%/N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン25%の混合物に比較して、添加剤混合物の有利な効果(相対安定性)(依然として、処理レベル200mg/リットル)を、試験された全時間に亘って実質的に減少し、利点の殆どの実質的な減少は、長時間(すなわち、6時間)に亘って観察された。
特許文献2は、安定なブレンドディーゼル燃料を教示する。これは、オレフィンを2〜80wt%の量で、非オレフィンを20〜98wt%の量で含むオレフィン質ディーゼル燃料ブレンド材を含む。その際、非オレフィンは、実質的に、パラフィン、少なくとも0.012wt%の量の含酸素化合物、および1ppm未満の量の硫黄からなり、ブレンドディーゼルは、硫黄を含まない抗酸化剤の有効量によって安定化される。硫黄を含まない抗酸化剤の有効量は、添加剤5〜500ppm、好ましくは8〜200ppmとして特定される。
硫黄を含まない抗酸化剤は、フェノール、環式アミン、およびそれらの組合わせからなる群から選択される。好ましくは、フェノールは、1つの水酸基を含み、ヒンダードフェノールである。環式アミン系抗酸化剤は、次式のアミンである。
Figure 2012503040
[式中、Aは、6員環シクロアルキルまたはアリール環であり、R、R、R、およびRは、独立に、Hまたはアルキルであり、Xは1または2である。]
硫黄を含まない抗酸化剤の例は、ジメチルシクロヘキシルアミンとして与えられる。特許文献3も参照されたい。
非特許文献1は、バイオディーゼル燃料の種々の態様に対処し、80%低硫黄No.2ディーゼル燃料/20%メチル大豆エステルバイオディーゼル燃料のブレンドが、20ppmN,N−ジメチルシクロヘキシルアミンと組合わされた例を報告する。第813頁には、報告は、「添加剤C(N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン)は、ヒドロペルオキシドまたは不溶分の形成を抑制しないものの、それは、TANを、抗酸化剤A(N−N,ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン)およびB(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール)との燃料ブレンドのそれに近いレベルに保持した」ことを述べている。
特許文献4は、安定化されたバイオディーゼル燃料組成物を開示する。その際、安定化剤は、i)立体障害フェノール系抗酸化剤からなる群から選択される一種以上の化合物、およびii)トリアゾール金属不活性化剤からなる群から選択される一種以上の化合物の組合わせである。
特許文献5は、安定化されたバイオディーゼル燃料を開示する。その際、安定化剤は、少なくとも一種の芳香族ジアミン、および少なくとも一種の立体障害フェノールの混合物である。
特許文献6は、安定化されたバイオディーゼル燃料を開示する。その際、安定化剤は、3−アリールベンゾフラノンおよびヒンダードアミン系光安定化剤からなる群の一種以上、ならびに場合により、一種以上のヒンダードフェノール系抗酸化剤から選択される。
特許文献7は、2,5−ジ−tert−ブチルヒドロキノン(BHQ)、N,N’−ジサリチリデンプロピレンジアミンを含む添加剤組成物を開示する。この添加剤は、植物または動物物質から誘導された油を少なくとも2wt%含む燃料を安定化するのに用いられる。
特許文献8は、向上された酸化安定性を有するバイオディーゼル燃料組成物を開示する。この燃料は、燃料の酸化安定性を増大する少なくとも一種の抗酸化剤を含む。これは、前記公開出願の第[0006]〜[0012]欄に引用される群から選択される。
特許文献9は、安定化された留出油燃料油およびこれらの油のための添加剤組成物を開示する。一つの添加剤組成物は、(a)特定タイプの油溶性分散剤ターポリマー、(b)N,N−ジメチルシクロヘキシルアミンの前期油溶性分散剤トリポリマーの0.2〜約3重量部、および(c)添加剤組成物の約20%〜80%を構成する量の通常液体の不活性炭化水素キャリヤ溶剤の混合物を含む。特許文献10も参照されたい。
国際公開第2008/056203号パンフレット 米国特許公開第2004/0152930号明細書 米国特許第7,179,311号明細書 米国特許出願公開第2008/0127550号明細書 米国特許出願公開第2007/0289203号明細書 米国特許出願公開第2007/0151143号明細書 米国特許出願公開第2007/0248740号明細書 米国特許出願公開第2007/0113467号明細書 米国特許第3,336,124号明細書 英国特許第1,036,384号明細書
"Evaluation of the Stability, Lubricity and Cold Flow Properties of Biodiesel Fuel", J.Andrew Waynick, 6th International Conference on Stability and Handling of Liquid Fuels, Vancouver, B.C, Canada, October 13−17,1997 pages 805−829
本発明は、バイオディーゼル燃料、またはバイオディーゼル燃料と従来ディーゼル燃料との混合物の酸化安定性を向上するための方法に関する。この方法は、それへ、N,N−ジ(C〜C−アルキル)シクロヘキシルアミンの一種または混合物(好ましくはN,N−ジ(C〜C−アルキル)シクロヘキシルアミンの一種または混合物、最も好ましくはN,N−ジメチルシクロヘキシルアミン)からなる群から選択される安定剤を添加することによる。そのために、前記添加された燃料の酸化安定性が、ランシマート試験によって測定されて、安定剤を含まない燃料の酸化安定性に比較して、少なくとも約50%(好ましくは少なくとも約60%、より好ましくは少なくとも約65%、最も好ましくは100%以上)増大される。前記方法は、バイオディーゼル燃料、またはバイオディーゼル燃料と従来ディーゼル燃料との混合物へ、N,N−ジ(C〜C−アルキル)シクロヘキシルアミンの一種または混合物(好ましくはN,N−ジ(C〜C−アルキル)シクロヘキシルアミンの一種または混合物、より好ましくはN,N−ジメチルシクロヘキシルアミン)をバイオディーゼル燃料1リットル、またはバイオディーゼル燃料と従来ディーゼル燃料との混合物中のバイオディーゼル燃料成分1リットルあたり、少なくとも250mg(好ましくは少なくとも500mg、より好ましくは少なくとも1000mg)添加する工程を含む。好ましくはその際、N,N−ジ(C〜C−アルキル)シクロヘキシルアミンの一種または混合物(好ましくはN,N−ジ(C〜C−アルキル)シクロヘキシルアミンの一種または混合物、最も好ましくはN,N−ジメチルシクロヘキシルアミン)は、あらゆるフェノール系および/またはアミン系抗酸化剤の非存在下に用いられる。6時間未満の酸化安定性を有するバイオディーゼル燃料、またはバイオディーゼル燃料と従来ディーゼル燃料との混合物について、これらの燃料の上記される安定剤を上記される量で添加することは、酸化安定性時間を、バイオディーゼル燃料の安定性に関するEN 14214規格(ランシマート試験で測定される)を満足するのに必要な少なくとも6時間の最小誘導時間に増大することができる。
バイオディーゼル燃料は、植物および/または動物油脂から誘導される飽和および不飽和直鎖脂肪酸の混合した、より低級短鎖エステルの混合物である。直鎖脂肪酸は、典型的には、C10〜C26脂肪酸、好ましくはC12〜C22脂肪酸である。脂肪酸は、短鎖アルコール(例えば、C〜Cアルコール)を、強塩基などの触媒の存在下に用いてエステル交換することによって、バイオディーゼルに製造される。
植物および/または動物油脂は、天然トリグリセリドであり、再生可能素材の出発物質である。典型的な植物油は、限定されることなく、大豆油、菜種油、とうもろこし油、ホホバ油、ベニハナ油、ヒマワリ種子油、麻油、ココナッツ油、綿実油、ヒマワリ油、パーム油、アブラナ油、ピーナッツ油、からし種子油、オリーブ油、廃食用油等である。動物油脂には、牛脂、豚脂、鶏脂、魚油、および動物組織の精製によって回収される油が含まれる。
バイオディーゼルは、これらの油脂の一種または混合物を、短鎖(例えば、C〜C)アルコール(好ましくはメタノール)の一種または混合物を用いてエステル化することによって製造される。
エステル交換は、油および/または脂質とアルコールとの塩基触媒反応、油および/または脂質とアルコールとの直接的な酸触媒エステル化、油および/または脂質の脂肪酸および続くアルキルエステルへの転化(酸触媒による)によって達成される。塩基触媒エステル交換においては、油および/または脂質は、短鎖(メタノールまたはエタノールなど)アルコールと、水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムなどの触媒の存在下に反応されて、グリセリンおよび短鎖アルキルエステルが製造される。グリセリンは、生成物混合物から分離され、バイオディーゼルが回収される。あらゆる未反応のアルコールが、蒸留によって除去される。回収されたバイオディーゼルは、洗浄されて、残留触媒または石鹸が除去され、乾燥される。
本発明においては、燃料は、100%バイオディーゼル(典型的には、当分野ではB100と特定される)であるか、またはそれは、バイオディーゼルと従来ディーゼル燃料との混合物である。すなわち、X%従来ディーゼル燃料およびY%バイオディーゼルであり、これは、BYと特定されるであろう。例えば、80%従来ディーゼルおよび20%バイオディーゼル燃料は、B20と記載されるであろう。
上記されるように、本発明においては、バイオディーゼル燃料は、それへ、上記される安定剤を指示される量で添加することによって、ランシマート試験によって測定されて、少なくとも50%、好ましくは少なくとも60%、より好ましくは少なくとも65%、最も好ましくは100%以上増大された酸化安定性を有する。6時間未満の酸化安定性を示すバイオディーゼル燃料、またはバイオディーゼル燃料と従来燃料との混合物は、バイオディーゼル燃料に対するEN14214で規定される6時間誘導時間規格を満足するのに十分な程度へ増大された酸化安定性を有することができる。これは、ランシマート試験(ISO 6886)によって測定される。
バイオディーゼルは、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン(DMCHA)と、バイオディーゼル燃料(B100)1リットル、またはバイオディーゼル燃料と従来ディーゼル燃料との混合物中のバイオディーゼル燃料成分1リットルあたり、DMCHA少なくとも250mg(好ましくは少なくとも500mg、より好ましくは少なくとも1000mg)の量で、組合されることができることが見出されている。異なる表現をすれば、1リットルのB100は、DMCHA少なくとも250mgを含み、一方1リットルのB20は、例えば、DMCHA50mgを含むであろう。これは、バイオディーゼル燃料と従来ディーゼル燃料との混合物中のバイオディーゼル燃料1リットルあたり、DMCHA少なくとも250mgに等しい。したがって、5リットルのB20は、1リットルのエステル交換されたバイオディーゼル燃料自体を含むことから、5リットルのB20は、DMCHA少なくとも250mgを含むように添加されるであろう。
添加された際の燃料が、添加剤を含まない燃料に比較して、少なくとも50%、好ましくは少なくとも60%、より好ましくは少なくとも65%、最も好ましくは100%以上増大された酸化安定性を有するか、または別に、最小の6時間の誘導時間を満足するかどうかの決定は、燃料をランシマート試験(ISO 6886、EN 14112に対する)に付すことによってなされる。ランシマート試験においては、液体試料は、一定温度(110℃)でエージングされ、一方空気は、速度10リットル/時で液体を通過される。排気空気流は、蒸留水で満たされた計量セルを通過する。計量セルの導電率が連続的に測定され、自動的に記録される。液体が酸化した際には、揮発性有機酸、アルデヒド、ケトン、アルコール(例えば、揮発性含酸素化合物)が生成され、蒸留水によって吸収される。これは、水の導電率を増大する。酸化過程は、測定された導電率が徐々に増大し、引続いて急速に増大するものである。導電率曲線の変曲点(特定値ではない)は、測定される誘導時間である。急激に増大する前の期間(「誘導期間」として知られる)の長さは、試験における液体の酸化安定性の尺度である。効果的な抗酸化剤の存在は、誘導期間を延長するであろう。ランシマート試験は、バイオディーゼル燃料の品質の規格試験として採用されている。
バイオディーゼル燃料は、従来ディーゼル燃料で普通に用いられる他の性能添加剤を含むことができる。分散剤、清浄剤、セタン向上剤(硝酸2−エチルヘキシルなど)、解乳化剤、殺虫剤、消泡剤、潤滑剤、染料などである。
酸化安定性の上記される増大を達成するためには、DMCHAに加えて補助的抗酸化剤(例えば、フェノール系および/または芳香族アミン系)を用いる必要はないことが見出されており、これらの補助的フェノール(好ましくはヒンダードフェノール)および/またはアミン(好ましくは芳香族アミン、例えば、ジフェニルアミンまたはフェニルナフチルアミン)抗酸化剤は、本発明の安定化プロセスで用いられないことが好ましい。
評価される燃料の説明
ランシマート酸化試験を、EN 14112にしたがって実行した。B100アブラナメチルエステル(不飽和脂肪酸メチルエステル)を、バイオディーゼル燃料として用いた。N,N−ジメチルシクロヘキシルアミンを、Innospecから入手した。ジシクロカルボジイミド酸掃去剤Additin RC8500を、Akzo Nobelから入手した。2−エチルヘキシル−3,4−エポキシシクロへキサンカルボキシレート酸掃去剤を、ATOFINAから入手した。
燃料1:ベースバイオディーゼル燃料、B100アブラナメチルエステル(不飽和脂肪酸メチルエステル)
燃料2:燃料1+N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン(DMCHA)500mg/L
燃料3:燃料1+N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン(DMCHA)1000mg/L
燃料4:燃料1+Additin RC 8500酸掃去剤500mg/L
燃料5:燃料1+Additin RC 8500酸掃去剤1000mg/L
燃料6:燃料1+2−エチルヘキシル−3,4−エポキシシクロへキサンカルボキシレート酸掃去剤(EHEC)500mg/L
燃料7:燃料1+2−エチルヘキシル−3,4−エポキシシクロへキサンカルボキシレート酸掃去剤(EHEC)1000mg/L
実施例1
この実施例は、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミンが、ランシマート酸化安定性を増大するのに非常に効果的であることを示す。
Figure 2012503040
実施例2
酸掃去剤は、軽質の酸種が酸化過程で生成された際に、ランシマート酸化安定性を阻害したかもしれないと考えられていたかもしれない。この実施例は、酸掃去剤が、ランシマート誘導時間を向上させるのに効果がないことを示す。
Figure 2012503040

Claims (20)

  1. バイオディーゼル燃料、またはバイオディーゼル燃料と従来ディーゼル燃料の混合物の酸化安定性を向上する方法であって、
    これらのバイオディーゼル燃料、またはバイオディーゼル燃料と従来ディーゼル燃料の混合物に、N,N−ジ(C〜C−アルキル)シクロヘキシルアミンの一種または混合物からなる群から選択される安定剤を、前記バイオディーゼル燃料1リットル、または前記バイオディーゼル燃料と従来ディーゼル燃料の混合物中の前記バイオディーゼル燃料成分1リットルあたり、前記N,N−ジ(C〜C−アルキル)シクロヘキシルアミンの一種または混合物少なくとも250mgの量で添加する工程を含み、
    前記安定剤を添加された前記燃料の、ランシマート試験によって測定される酸化安定性は、前記安定剤を含まない前記燃料の酸化安定性に比較して、少なくとも50%増大されることを特徴とする方法。
  2. 前記安定剤は、N,N−ジ(C〜C−アルキル)シクロヘキシルアミンの一種または混合物であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記安定剤は、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミンであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  4. 前記安定剤は、前記バイオディーゼル燃料、またはバイオディーゼル燃料と従来ディーゼル燃料の混合物に、前記バイオディーゼル燃料1リットル、またはバイオディーゼル燃料と従来ディーゼル燃料の混合物中の前記バイオディーゼル燃料成分1リットルあたり、前記安定剤少なくとも500mgの量で添加されることを特徴とする請求項1、2または3のいずれかに記載の方法。
  5. 前記安定剤は、前記バイオディーゼル燃料、またはバイオディーゼル燃料と従来ディーゼル燃料との混合物に、前記バイオディーゼル燃料1リットル、またはバイオディーゼル燃料と従来ディーゼル燃料の混合物中の前記バイオディーゼル燃料成分1リットルあたり、前記安定剤少なくとも1000mgの量で添加されることを特徴とする請求項1、2または3のいずれかに記載の方法。
  6. 前記酸化安定性は、少なくとも65%増大されることを特徴とする請求項1、2または3のいずれかに記載の方法。
  7. 前記酸化安定性は、少なくとも65%増大されることを特徴とする請求項4に記載の方法。
  8. 前記酸化安定性は、少なくとも65%増大されることを特徴とする請求項5に記載の方法。
  9. 前記酸化安定性は、100%以上増大されることを特徴とする請求項1、2または3のいずれかに記載の方法。
  10. 前記酸化安定性は、100%以上増大されることを特徴とする請求項4に記載の方法。
  11. 前記酸化安定性は、100%以上増大されることを特徴とする請求項5に記載の方法。
  12. 前記安定剤は、フェノール系および/または芳香族アミン系抗酸化剤の非存在下に用いられることを特徴とする請求項1、2または3のいずれかに記載の方法。
  13. 前記安定剤は、フェノール系および/または芳香族アミン系抗酸化剤の非存在下に用いられることを特徴とする請求項4に記載の方法。
  14. 前記安定剤は、フェノール系および/または芳香族アミン系抗酸化剤の非存在下に用いられることを特徴とする請求項5に記載の方法。
  15. 前記安定剤は、フェノール系および/または芳香族アミン系抗酸化剤の非存在下に用いられることを特徴とする請求項6に記載の方法。
  16. 前記安定剤は、フェノール系および/または芳香族アミン系抗酸化剤の非存在下に用いられることを特徴とする請求項7に記載の方法。
  17. 前記安定剤は、フェノール系および/または芳香族アミン系抗酸化剤の非存在下に用いられることを特徴とする請求項8に記載の方法。
  18. 前記安定剤は、フェノール系および/または芳香族アミン系抗酸化剤の非存在下に用いられることを特徴とする請求項9に記載の方法。
  19. 前記安定剤は、フェノール系および/または芳香族アミン系抗酸化剤の非存在下に用いられることを特徴とする請求項10に記載の方法。
  20. 前記安定剤は、フェノール系および/または芳香族アミン系抗酸化剤の非存在下に用いられることを特徴とする請求項11に記載の方法。
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