JP2012244825A - 電力変換装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】太陽電池20の直流出力電力を交流電力に変換する電力変換部3と電力変換部3を冷却する冷却ファン6、8とを備えた電力変換装置1において、容易な装置構成で冷却ファン6、8の消費電力低減化を図る。
【解決手段】電力変換部3を筐体2内に収納し、筐体2の上面に太陽電池20を配置する。太陽電池20の出力を電力変換部3に入力すると共に、太陽電池20の出力を電力変換部3を介することなく冷却ファン駆動装置24に供給する。太陽電池20の発電量に応じて冷却ファン6、8の駆動電圧が得られて、冷却ファン6、8の駆動電力を必要量に応じて生成する。
【選択図】図3

Description

この発明は、太陽電池の直流電力を交流電力に変換する電力変換装置に関するものである。
従来の電力変換装置は、電力変換部による発電量を監視するための監視部と、発電制御データを予め記憶するためのファン制御データテーブルと、冷却ファンの駆動を制御するための駆動制御部とを備え、監視された発電量と現発電制御データとを比較することで、冷却ファンの消費電力の低減を可能とし、電力変換の効率を向上させている(例えば、特許文献1参照)。
特開2009−213262号公報
従来の電力変換装置では、冷却ファンの消費電力の低減のために、太陽電池の発電量を監視し、また複数の発電制御データを予め記憶して上記発電量と比較する必要があり、監視や制御のために装置構成が複雑になるという問題点があった。また、種々の環境で太陽電池および電力変換装置が用いられた場合、冷却ファンが実際の冷却の為に必要とする電力以上を消費して電力変換装置の効率を低下させたり、必要とする電力が冷却ファンに供給されずに電力変換装置内の半導体素子の冷却が十分行えないこともあった。
この発明は、上記のような問題点を解消するために成されたものであって、簡略な装置構成で冷却性能を確保しつつ冷却ファンの消費電力の低減化を図り、電力変換効率の向上を促進した電力変換装置を提供することを目的とする。
この発明による第1の電力変換装置は、太陽電池の直流出力電力を交流電力に変換して負荷あるいは系統に出力する電力変換部と該電力変換部を冷却するための冷却ファンとを備えるものであって、上記太陽電池の直流出力から上記電力変換部を介することなく上記冷却ファンの駆動電源を直接生成するものである。
またこの発明による第2の電力変換装置は、太陽電池の直流出力電力を交流電力に変換して負荷あるいは系統に出力する電力変換部と該電力変換部を冷却するための冷却ファンとを備えるものであって、さらに上記冷却ファンの駆動電源用太陽電池を備え、上記駆動電源用太陽電池の直流出力から上記電力変換部を介することなく上記冷却ファンの駆動電源を直接生成するものである。
上記第1の電力変換装置によると、太陽電池の直流出力から電力変換部を介することなく冷却ファンの駆動電源を直接生成するため、太陽電池の発電量に応じて冷却ファンの駆動電圧が得られる。このため、簡略な装置構成で冷却ファンの駆動電力を必要量に応じて生成することができ、冷却性能を確保しつつ冷却ファンの消費電力の低減化を図り、電力変換装置の電力変換効率の向上を促進できる。
上記第2の電力変換装置によると、冷却ファンの駆動電源用太陽電池を備え、駆動電源用太陽電池の直流出力から電力変換部を介することなく冷却ファンの駆動電源を直接生成するため、駆動電源用太陽電池の発電量に応じて冷却ファンの駆動電圧が得られる。このため、簡略な装置構成で冷却ファンの駆動電力を必要量に応じて生成することができ、冷却性能を確保しつつ冷却ファンの消費電力の低減化を図り、電力変換装置の電力変換効率の向上を促進できる。また、駆動電源用太陽電池の直流出力から冷却ファンの駆動電源を生成するのが容易であり、さらに装置構成を簡略化できる。
この発明の実施の形態1による電力変換装置の概略構成図である。 この発明の実施の形態1による太陽電池の出力特性図である。 この発明の実施の形態1による電力変換装置の回路図である。 この発明の実施の形態1による日射量と各部の特性変化との関係を示す図である。 この発明の実施の形態1による日射量と冷却ファンの消費電力量との関係を示す図である。 この発明の実施の形態2による電力変換装置の回路図である。
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態1による電力変換装置について、図面を参照して詳細に説明する。尚、各図中、同一符号は、同一あるいは相当部分を示すものとする。
図1は、この発明の実施の形態1による電力変換装置の側面から見た概略構成図である。図に示すように、電力変換装置1は、図示しない吸気口、排気口を有する筐体2内に電力変換部3を収納している。筐体2の外側上面には太陽電池20が配置され、電力変換部3は、電力半導体素子を収納したパワーモジュール4を備えて、太陽電池20の直流出力電力を交流電力に変換して図示しない負荷あるいは系統に出力する。
また、電力変換部3内のパワーモジュール4を冷却するヒートシンク5を、筐体2の背面側に露出するように設け、ヒートシンク5に冷却風を送ってパワーモジュール4を冷却する第1の冷却ファンとしての素子冷却ファン6を備える。筐体2の上部には筐体2内で上昇した暖かい空気を外気と遮断した状態で冷却する熱交換器7と、熱交換器7に冷却風を送る第2の冷却ファンとしての熱交換器冷却ファン8とを備える。なお、熱交換器7の周囲に筐体2の内気と遮断されて冷却風となる外気9が流れるための流路が形成された流路形成部10が設けられている。
パワーモジュール4内の電力半導体素子は、電力変換動作により発熱し、周囲の空気が暖められて上昇する。11は、暖められて上昇する気流を示す。また電力半導体素子が発生する熱は、ヒートシンク5の羽根部に伝導している。素子冷却ファン6を駆動させることによって、冷たい外気がヒートシンク5で形成された空間をヒートシンク5の羽根部に接触しながら通過することにより、羽根部の熱が奪われる。その結果、パワーモジュール4は冷却される。12は、パワーモジュール4からヒートシンク5側への熱流を示す。
また、暖められて上昇した気流11により熱交換器7に熱が伝導している。熱交換器冷却ファン8を駆動させることによって、冷たい外気9が熱交換器7周囲の流路を通過し、熱交換器7の熱が奪われる。上昇した気流11は、熱交換器7で冷却されて下降する。その結果、筐体2の内部は外気に触れることなく冷却される。13は、熱交換器7から筐体2外側への熱流であり、14は、熱交換器7で冷却されて下降する気流を示す。
なお、この場合、パワーモジュール4が冷却されることは、電力半導体素子および電力変換部3が冷却されることと同じである。また、素子冷却ファン6、熱交換器冷却ファン8のいずれにおいても、ヒートシンク5や熱交換器7を介して電力変換部3を冷却する為の冷却ファンである。
図2は太陽電池20の出力特性図である。太陽電池20は、天候変動、主に日射量に応じて出力特性(発電量)が変動し、通常、その時の最大電力を出力するように制御される。また発電量に応じて直流電圧は変化する。日射量が小さいaの場合は、日射量が大きいbの場合に比べて、直流電圧が減少する傾向にある。
上記図1で示した電力変換装置1の回路図を図3に示す。
図3に示すように、電力変換装置1は、太陽電池20および商用電力系統30と接続され、太陽電池1からの直流電力を、電力変換部3において交流電力に変換し、変換された交流電力を電力系統30に出力する発電システムとして機能する。
筐体2外側に配置された太陽電池20からの直流出力は筐体2内に送られ、開閉器21を介して電力変換部3および冷却ファン駆動装置24に接続される。電力変換部3では入力された直流電力を交流電力に変換し、平滑フィルタ22および開閉器23を介して電力系統30に出力する。なお、平滑フィルタ22は、リアクトル22aおよびコンデンサ22bにて構成される。
この場合、太陽電池20の出力が電力変換部3を介することなく冷却ファン駆動装置24に直接接続される。このため冷却ファン駆動装置24は、太陽電池20の出力電圧を、ヒートシンク5を冷却するための素子冷却ファン6と熱交換器7を冷却するための熱交換器冷却ファン8とにそれぞれ駆動電圧として印加する。なお、実際には太陽電池20の出力電圧を降圧して駆動電圧として印加するが、太陽電池20の出力電圧の傾向は維持されている。
図4(a)に示すように、日射量が低下した場合は、太陽電池20の発電量が低下し直流電圧の低い状態で冷却ファン(素子冷却ファン6、熱交換器冷却ファン8)が駆動されるため冷却能力が低減する。また、太陽電池20の発電量が低下しているため、電力変換部3の電力変換動作による電力半導体素子からの発熱量も低下する。このため冷却ファン6、8の冷却能力は低減された状態でも不足せず適している。
図4(b)に示すように、日射量が増加した場合は、太陽電池20の発電量が増加し直流電圧の高い状態で冷却ファン6、8が駆動されるため冷却能力が増加する。また、太陽電池20の発電量が増加しているため、電力変換部3の電力変換動作による電力半導体素子からの発熱量も増加する。このため冷却ファン6、8の冷却能力は増加された状態でも過剰にならず適している。
図5に、日射量に応じて変化する太陽電池20の直流電圧と、熱交換器冷却ファン8および素子冷却ファン6の各消費電力の具体例を示す。
この実施の形態では、上述したように、太陽電池20の直流出力から電力変換部3を介することなく冷却ファン6、8の駆動電源を直接生成したため、冷却ファン6、8には、電力変換部3の冷却に必要とされる電力を過不足なく供給することができる。このように冷却ファンの駆動電力を必要量に応じて生成することができ、冷却性能を確保しつつ冷却ファンの消費電力の低減化を図り、電力変換装置の電力変換効率の向上を促進できる。また、従来技術のように、太陽電池の発電量を監視したり、発電制御データを予め記憶して上記発電量と比較する必要がなく、簡略な装置構成で上記効果を実現できる。
なお、電力変換装置1の装置構成は、筐体2を装置の一部として構成したものであっても良く、また筐体2の上面に取り付ける太陽電池20も装置の一部として構成しても良い。
また、太陽電池20は、筐体2の上面に限らず、太陽光が照射される位置で筐体2に近接配置されるものであればよい。
実施の形態2.
次に、この発明の実施の形態2による電力変換装置について説明する。
図6はこの発明の実施の形態2による電力変換装置の回路図である。この場合、電力変換部3に接続される太陽電池20とは別に、冷却ファン駆動装置24の為に駆動電源用太陽電池20aを備え、駆動電源用太陽電池20aの出力が開閉器25を介して冷却ファン駆動装置24に接続される。その他の構成は上記実施の形態1と同様であり、駆動電源用太陽電池20aは太陽電池20と同様に、筐体2の上面に配置される。
この場合も、駆動電源用太陽電池20aの出力が電力変換部3を介することなく冷却ファン駆動装置24に直接接続される。このため冷却ファン駆動装置24は、駆動電源用太陽電池20aの出力電圧を、各冷却ファン6、8にそれぞれ駆動電圧として印加する。
このため、上記実施の形態1と同様に、冷却ファン6、8には、電力変換部3の冷却に必要とされる電力を過不足なく供給することができ、簡略な装置構成で冷却性能を確保しつつ冷却ファンの消費電力の低減化が図れる。
また、電力系統30に連系される太陽電池20の電力を冷却ファン6、8には用いないため、連系電力側から見た損失を大きく低減できる。
さらに、駆動電源用太陽電池20aは、冷却ファン駆動装置24の為に専用に設けられているため、駆動電源用太陽電池20aの出力電圧を昇降圧せずに冷却ファン6、8の駆動電圧として用いるように構成できる。このため、冷却ファン6、8の駆動電源を生成するのが容易であり、さらに装置構成を小型化、簡略化できる。
なお、駆動電源用太陽電池20aの出力特性(電圧、電流)を、冷却ファン6、8の定格値または、ほぼ定格値に相当する値に設定することにより、電力変換部3の冷却に必要とされる電力の上限値が冷却ファン6、8の電力仕様と等しいため、冷却ファン6、8の電力消費を必要最低限に確保でき装置全体の電力変換効率向上が図れる。
1 電力変換装置、2 筐体、3 電力変換部、4 パワーモジュール、
5 ヒートシンク、6 第1の冷却ファンとしての素子冷却ファン、7 熱交換器、
8 第2の冷却ファンとしての熱交換器冷却ファン、20 太陽電池、
20a 駆動電源用太陽電池、30 電力系統。

Claims (6)

  1. 太陽電池の直流出力電力を交流電力に変換して負荷あるいは系統に出力する電力変換部と該電力変換部を冷却するための冷却ファンとを備えた電力変換装置において、
    上記太陽電池の直流出力から上記電力変換部を介することなく上記冷却ファンの駆動電源を直接生成することを特徴とする電力変換装置。
  2. 上記電力変換部を収納する筐体を備え、上記太陽電池を該筐体と近接配置して備えたことを特徴とする請求項1に記載の電力変換装置。
  3. 太陽電池の直流出力電力を交流電力に変換して負荷あるいは系統に出力する電力変換部と該電力変換部を冷却するための冷却ファンとを備えた電力変換装置において、
    上記冷却ファンの駆動電源用太陽電池を備え、
    上記駆動電源用太陽電池の直流出力から上記電力変換部を介することなく上記冷却ファンの駆動電源を直接生成することを特徴とする電力変換装置。
  4. 上記電力変換部を収納する筐体を備え、上記太陽電池および上記駆動電源用太陽電池を該筐体と近接配置して備えたことを特徴とする請求項3に記載の電力変換装置。
  5. 上記駆動電源用太陽電池の出力特性を、上記冷却ファンの定格出力値に概等しく設定することを特徴とする請求項3または4に記載の電力変換装置。
  6. 上記電力変換部内の電力半導体素子を冷却するヒートシンクと、上記筐体の上部に設けられて筐体内で上昇した気流を冷却する熱交換器とを備え、上記ヒートシンクに冷却風を送る第1の冷却ファン、および上記熱交換器に冷却風を送る第2の冷却ファンを上記冷却ファンとして備えたことを特徴とする請求項2または4に記載の電力変換装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016103876A (ja) * 2014-11-27 2016-06-02 株式会社ダイヘン パワーコンディショナ
US9972457B2 (en) 2016-01-26 2018-05-15 Tokyo Parts Industrial Co., Ltd. Push switch
WO2019198312A1 (ja) * 2018-04-11 2019-10-17 株式会社日立製作所 電力変換装置

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