JP2012241337A - 水上構造物の補強構造及び構築方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 老朽化した水上構造物の補強構造物に施工時荷重を作用させることなく、老朽化した水上構造物を補強する補強構造物を構築する。
【解決手段】 水上構造物の補強構造であって、水中に没した状態に設けられる浮力体12と浮力体12の浮力を水上構造物12に伝達させる伝達部材13とを備える。伝達部材13は、水上構造物11の下面側に設けられる荷重分散部材14と、荷重分散部材14と浮力体12との間に設けられる支持部材16とから構成される。浮力体12の浮力による上向きの力を、伝達部材13を介して水上構造物11に伝達させることにより、水上構造物11の静荷重の一部を負担することができ、水上構造物11を補強することができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、水上構造物の補強構造及び構築方法に関し、特に、既設の水上構造物を補強するのに有効な水上構造物の補強構造及び構築方法に関する。
一般に、人や車両等の通行のために川や海等を跨いだ状態に設置されている橋梁等を老朽化や腐食等によって補強する場合、人や車両等の通常を許容した状態で橋梁等の上部構造(床版、横桁、縦桁等)を下面側から補強することが行われている。
例えば、特許文献1には、橋梁構造物の主桁等で構成された橋体の下面及び側面にパネルを設置することにより、橋梁構造物の防食性を向上させるように構成した補強構造が記載されている。
特許文献1に記載の補強構造は、橋梁構造物の主桁等で構成された橋体下面に、幅員方向に長く橋軸方向に短いパネルを、短手方向の両端部に形成した凹接合部と凸接合部とを嵌合させるとともに、このパネルの接合部を横断する方向(橋軸方向)に間隔をおいて縦梁を配置し、この縦梁と各パネルの接合部とを固定具で固定し、さらに、パネルに固定した縦梁を直交方向に適宜間隔ごとに配置した横梁に固定し、この横梁を橋梁の主桁の下フランジに支持材によって支持することにより、橋体の下面を覆う下面パネルカバーを構成している。また、橋体の側面に、パネルの上端部を橋梁の路肩部の地覆に固定し、下端部を下面パネルカバーのパネルの端部に接合し、中間部を橋梁構造物に一端が支持されたフレームに支持することにより、側面パネルカバーを構成している。
ところで、特許文献1に記載の補強構造は、橋梁構造物の橋体にホイストクレーン等を取り付け、このホイストクレーン等を橋脚等に設けた作業ステージ上で操作することにより、台船等によって橋体の下方に搬入したパネルを吊り上げ、このパネルを作業ステージ上で順次接合しながら、パネル側に取り付けた走行ローラを橋体側に取り付けたガイドレールに沿って走行させることにより、橋体の橋軸の方向に移動させている。この場合、必要に応じて、橋脚等にウインチ等を設置し、ウインチ等の操作によってパネルを引っ張ることにより、橋体の橋軸方向に移動させている。このため、橋梁構造物にホイストクレーン、ガイドレール、走行ローラ等による施工時荷重が作用することになり、橋梁構造物に悪影響を与えるおそれがある。
特開2004−324230号公報
本発明は、上記のような従来の問題に鑑みなされたものであって、老朽化した水上構造物に施工時荷重を作用させることなく、老朽化した水上構造物を補強する補強構造を構築することができる、水上構造物の補強構造及び構築方法を提供することを目的とする。
上記のような課題を解決するために、本発明は、以下のような手段を採用している。
すなわち、本発明は、水上構造物の補強構造であって、水中に没した状態に設けられる浮力体と、前記浮力体の浮力を前記水上構造物に伝達させる伝達部材とを備えていることを特徴とする。
本発明の水上構造物の補強構造によれば、浮力体の浮力を伝達部材を介して水上構造物に伝達させることにより、水上構造物に上向きの力を付与することができ、この上向きの力によって水上構造物の静荷重(死荷重)の少なくとも一部を支持することができ、水上構造物の下面側を補強部材で補強した場合と同様の効果が得られる。
また、老朽化した水上構造物に施工時荷重を作用させることがないので、老朽化した水上構造物に悪影響を与えることはない。
さらに、浮力体は、水中に没した状態に設けられているので、水位の変動が生じても浮力体の浮力が変動するようなことはなく、浮力体によって水上構造物に上向きの一定の力を付与し続けることができ、長期に亘って水上構造物を補強し続けることができる。
また、本発明において、前記伝達部材は、前記水上構造物の下面側に設けられる荷重分散部材と、該荷重分散部材と前記浮力体との間に設けられる支持部材とからなることとしてもよい。
本発明の水上構造物の補強構造によれば、水上構造物の下面側には荷重分散部材が設けられ、この荷重分散部材によって浮力体による上向きの力を水上構造物の下面側の全体に分散させることができるので、水上構造物の下面側に局部的に上向きの力が集中するようなことはなく、水上構造物が局部的に損傷等するようことはない。
さらに、本発明において、前記支持部材は、前記荷重分散部材の下面側に設けられる板状部材と、該板状部材の下面側に設けられる梁部材と、該梁部材と前記浮力体との間に設けられる柱状部材とからなることとしてもよい。
本発明の水上構造物の補強構造によれば、荷重分散部材の下面側に板状部材が設けられているので、浮力体の上向きの力が荷重分散部材に局部的に集中するようなことはなく、浮力体の上向きの力によって荷重分散部材が局部的に損傷するのを防止できる。
さらに、本発明において、前記浮力体は、内部に水を注入可能に構成されるとともに、水の注入量を調整することにより、浮力の調整が可能に構成されていることとしてもよい。
本発明の水上構造物の補強構造によれば、浮力体への水の流入量を調整して、浮力体の浮力を調整することにより、浮力体により水上構造物に付与する上向きの力の大小を調整することができる。また、周囲に水が存在することにより、周囲から容易に水を調達して浮力体へ注入することができるとともに、浮力体から周囲に容易に排水させることができる。
さらに、本発明において、前記浮力体の浮力は、前記水上構造物の静荷重を超えない値に設定されていることとしてもよい。
本発明の水上構造物の補強構造によれば、浮力体の浮力は、水上構造物の静荷重(死荷重)を超えない値に設定されているので、浮力体による上向きに力によって水上構造物が破損等するのを防止できる。
さらに、本発明は、水上構造物の補強構造の構築方法であって、浮力の調整が可能な浮力体を前記水上構造物の下方の水中に没した状態に設置する工程と、前記浮力体の上部と前記水上構造物との間に伝達部材を設置する工程と、前記浮力体の浮力を増加させて、前記伝達部材を介して前記水上構造物に伝達させる工程とを備えていることを特徴とする。
本発明の水上構造物の構築方法によれば、浮力体を水中に没した状態に設置し、浮力体の上部と水上構造物との間に伝達部材を設置し、浮力体の浮力を増加させて、伝達部材を介して水上構造物に伝達させることにより、水上構造物の補強構造を構築することができる。従って、水上構造物に施工時荷重を作用させることなく、補強構造を構築することができる。
以上、説明したように、本発明の水上構造物の補強構造及び構築方法によれば、浮力体を水中に没した状態に設置し、浮力体と水上構造物との間に伝達部材を設置し、浮力体の浮力による上向きの力を伝達部材を介して水上構造物に伝達させることにより、水上構造物の静荷重を支える補強構造を構築することができる。従って、老朽化した水上構造物に施工時荷重を作用させることなく、老朽化した水上構造物を補強する補強構造を構築することができる。
本発明による水上構造物の補強構造の一実施の形態を示した正面図である。 図1の側面図である。 本発明による水上構造物の構築方法の一実施の形態を示した説明図であって、構築方法のステップ1を示した説明図である。 構築方法のステップ2を示した説明図である。 構築方法のステップ3を示した説明図である。 構築方法のステップ4を示した説明図である。 構築方法のステップ5を示した説明図である。
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。図1〜図7には、本発明による水上構造物の補強構造及び構築方法の一実施の形態が示されている。図1は水上構造物の補強構造の正面図、図2は図1の側面図、図3〜図7は水上構造物の補強構造の構築方法を示した説明図である。
すなわち、本実施の形態の水上構造物の補強構造は、人や車両等の通行のために川や海等を跨いだ状態に設置される水上構造物としての橋梁を対象とし、老朽化した橋梁を補強するのに適用したものである。
橋梁1は、図1及び図2に示すように、例えば、人や車両等を支持する車道4や歩道5を備えた床版3、床版3を支持する主桁6(縦桁6a、横桁6b)等からなる上部構造2と、梁7(縦梁7a、横梁7b)等からなる下部構造9と、上部構造2、人、車両、及び下部構造8からの荷重を地盤25に伝達させる杭10とから構成され、上部構造2の下面側に本実施の形態の水上構造物の補強構造11が構築される。
なお、本実施の形態においては、海を跨いだ状態に設置される橋梁1を対象とし、図1及び図2においては、橋梁1の補強構造11の上部構造2、下部構造9、杭10の全体を示している。
本実施の形態の水上構造物の補強構造11は、上部構造2の床版3の下方の海水中に没した状態に設けられる浮力体12と、浮力体12と床版3との間に設けられるとともに、浮力体12の浮力による上向きの力を床版3に伝達させる伝達部材13とから構成されている。
浮力体12は、内部に密閉された空間を有する箱状をなすものであって、上面側に空間の内外を貫通する注入口(図示せず)が設けられ、この注入口を通じて内部空間に所定量の水が注入可能に構成されている。浮力体12の内部空間内への水の注入量を調整することにより、浮力体12の浮力を調整することができる。浮力体12の内部空間内への水の注入にはポンプが使用される。
浮力体12は、床版3の全長及び全幅に亘って所定の間隔ごとに配置されるように、床版3の下方の海水中の複数箇所に設置されている。本実施の形態では、橋梁1の長手方向(床版3の長手方向)に隣接する2本の杭10と、橋梁1の幅方向(床版3の幅方向)に隣接する2本の杭10の4本の杭10によって囲まれた部分にそれぞれ浮力体12が設置されている。
浮力体12は、海の干満による水位の変動に関わらずに、常に海水中に没した状態に設置されるように、設置高さが調整されている。これにより、浮力体12による上向きの一定の力を後述する伝達部材13を介して上部構造2に伝達させることができる。
また、浮力体12の浮力は、上部構造2の静荷重(死荷重)のうち、浮力体12が負担すべき荷重分に相当する値に設定され、その設定された荷重の分だけ、上部構造2の静荷重(死荷重)を軽減させることができる。なお、浮力体12の浮力は、上部構造2の静荷重を超えない値に設定する。これにより、浮力体12の浮力による上向きの力が上部構造2の静荷重(死荷重)を超えるのを防止でき、浮力体12の浮力によって上部構造2が破損等するのを防止できる。
伝達部材13は、上部構造2の床版3の下面側に設けられる荷重分散部材14と、荷重分散部材14と浮力体12との間に設けられる支持部材16とから構成され、浮力体12の浮力による上向きの力が支持部材16、及び荷重分散部材14を介して上部構造2の床版3に伝達される。
荷重分散部材14は、例えば、発泡スチロール(EPS)製の複数のブロック15から構成される。本実施の形態では、上部構造2の床版3の下面側の全体を覆うように、床版3の下面側に複数のブロック15を隙間なく配置し、床版3の下面側に所定の厚さの荷重分散部材14を設置している。荷重分散部材14により、浮力体12の浮力による上向きの力を上部構造2の床版3の全体に分散させることができる。
なお、荷重分散部材14は、発泡スチロール製のブロック15に限らず、浮力体12の浮力による上向きの力を上部構造2の床版3の全体に分散できるものであればよい。
支持部材16は、例えば、荷重分散部材14の下面側に、荷重分散部材14の下面側の全体を覆うように設けられる板状部材17と、板状部材17の下面側に設けられる梁部材19と、梁部材19と浮力体12との間に設けられる柱部材21とから構成されている。
板状部材17は、例えば、鋼製の帯状のデッキプレート18から構成されるものであって、複数枚のデッキプレート18が荷重分散部材14の下面側に荷重分散部材14の下面側の全体を覆うように設けられている。
各デッキプレート18は、凹凸が交互に設けられた波形の長方形板状をなすものであって、中央部が上方に突出するように円弧状に湾曲された状態で荷重分散部材14の下面側に設けられている。この場合、橋梁1の長手方向に隣接するデッキプレート18間に隙間が形成されないように、荷重分散部材14の下面側に複数枚のデッキプレート18が設けられている。
板状部材17の各デッキプレート18の凹凸形状、及び円弧状に湾曲された形状により、板状部材17と荷重分散部材14との摩擦力を高めることができ、地震や津波等による外力が補強構造11に作用した場合に、荷重分散部材14と板状部材17との間に水平方向に相対的なずれが生じるのを防止できる。
梁部材19は、円弧板状に形成された所定の幅、長さ、厚さのプレキャストコンクリート製の複数のアーチ状のアーチ板20を、板状部材17の下面側に橋梁1の全長(床版3の全長)に亘るように一列に配置し、隣接するアーチ板20間をボルト等によって互いに連結して構成したものであって、本実施の形態では、板状部材17の下面側に梁部材19を例えば6列に設けている。円弧状に湾曲された板状部材17と、アーチ状のアーチ板20とにより、板状部材17と荷重分散部材14との密着力を高めることができるとともに、アーチ効果により、梁部材19自体の強度を高めることができる。
柱部材21は、所定の幅、高さ、厚さのプレキャストコンクリート製の複数の直板22を、各列の梁部材19の隣接するアーチ板20間と各浮力体12の上部との間に設けたものであって、本実施の形態では、浮力体12の上部の例えば4隅にそれぞれ直板22を設け、各直板22の上下端を梁部材19及び浮力体12にボルト等によって固定している。
次に、上記のような構成の本実施の形態の水上構造物の補強構造11の構築方法について説明する。
まず、図3に示すように、既設の橋梁1の上部構造2の床版3の下面側の、4本の杭10によって囲まれた部分にそれぞれ浮力体12を設置する。この場合、必要に応じて、下部構造9の縦梁7a又は横梁7bを切断し、4本の杭10によって囲まれた部分に橋梁1の側方からそれぞれ浮力体12を挿入して配置し、浮力体12の配置後に切断した縦梁7a又は横梁7bを接合し直す。
次に、図4に示すように、各浮力体12の上部の4隅にそれぞれ柱部材21をボルト等によって固定し、前後(床版3の長手方向)の柱部材21の上部間にアーチ板20を架け渡し、床版3の長手方向に隣接するアーチ板20間をボルト等によって互いに連結し、床版3の下面側に梁部材19を6列に設置する。
次に、6列に設置した梁部材19の上部間に複数のデッキブレート18を架け渡し、6列に設置した梁部材19の上部に複数枚のデッキプレート18からなる板状部材17を設置する。この場合、床版3の長手方向に隣接するデッキプレート18間に隙間が形成されないように、複数枚のデッキプレート18を梁部材19の上部に設置する。また、各デッキプレート18は、ボルト等によって梁部材19のアーチ板20に固定する。
次に、図5に示すように、各浮力体12の内部にポンプによって水を注入し、浮力体12を沈降させて伝達部材13の支持部材16を下降させることにより、板状部材17の上面と床版3の下面との間に荷重分散部材14を設置可能な空間23を形成する。
次に、図6に示すように、板状部材17の上面と床版3の下面との間の空間23内に、複数のブロック15を充填し、床版3の下面側に複数のブロック15からなる荷重分散部材14を設置する。
次に、図7に示すように、各浮力体12の内部からポンプによって水を排出させ、浮力体12を浮上させて伝達部材13の支持部材16を上昇させることにより、板状部材17の上面を荷重分散部材14の下面側に圧接させる。
これにより、床版3の下面側に、浮力体12、伝達部材13(支持部材16、荷重分散部材14)からなる水上構造物の補強構造11を構築することができ、浮力体12の浮力による上向きの力を伝達部材13を介して上部構造2の床版3に伝達させることができ、上部構造2の静荷重を軽減させることができる。
上記のように構成した本実施の形態の水上構造物の補強構造11にあっては、橋梁1の床版3の下方の海水中に浮力体12を水没した状態に設置するとともに、浮力体12の上部に伝達部材13の支持部材16(柱部材21、梁部材19、板状部材17)を設置し、支持部材16の板状部材17の上面と橋梁1の床版3の下面との間に複数のブロック15からなる荷重分散部材14を設置し、浮力体12を浮上させて板状部材17を荷重分散部材14に圧接させることにより、補強構造11を構築することができる。
従って、橋梁1の床版3の下面側の所定の位置に、補強部材を搬入するためのガイドレール、ホイストクレーン等を床版3の下面側に取り付ける必要がないので、老朽化した橋梁1の床版3に、ガイドレール、ホイストクレーン等による施工時荷重を作用させるようなことはなく、施工時荷重によって老朽化した橋梁1の床版3に悪影響を及ぼすようなことはない。
さらに、浮力体12を海水中に水没させた状態に設置しているので、潮位の変動が生じても浮力体12の浮力が殆ど変化するようなことはなく、浮力体12によって常に上向きの一定の力を橋梁1の床版3に与えることができる。
この場合、柱部材21は、浮力体12に比較して体積が小さいため、殆ど浮力に影響を及ぼさない。但し、水位の上昇によって柱部材21の分だけ浮力が増加することを多少ながらも考慮して、最高水位になった場合でも、浮力が上部構造2の床版3からの静荷重を超えないように、浮力を調整しておいてもよい。
さらに、伝達部材13の板状部材17は、凹凸が交互に設けられた帯状のデッキプレート18を、梁部材19の上部間に架け渡して構成されているので、板状部材17と荷重分散部材14との間の摩擦力を高めることができ、地震や津波等による外力が作用しても、荷重分散部材14と板状部材17との間に水平方向に相対的なずれが生じるようなことはなく、そのような場合においても、浮力体12の浮力による上向きの力を橋梁1の床版3に伝達させ続けることができ、床版3を補強し続けることができる。
なお、前記の説明においては、海を跨いだ状態に設置されている水上構造物としての橋梁1に本発明を適用したが、河川、湖沼等を跨いだ状態に設置されている水上構造物としての橋梁に本発明を適用してもよい。
また、前記の説明においては、伝達部材13を支持部材16(柱部材21、梁部材19、板状部材19)と荷重分散部材14によって構成したが、伝達部材13は、これらの組合せに限らず、各種の組合せを用いることができる。要は、浮力体12の浮力を上向きの力として橋梁1の床版3に伝達させることができるものであればよい。
さらに、前記の説明においては、水上構造物としての橋梁1に本発明を適用したが、橋梁1に限らず、既設の各種の水上構造物に本発明を適用してもよい。
さらに、前記の説明においては、複数の発泡スチロール製のブロック15を床版3の下面側に挿入することによって荷重分散部材14を設置したが、現場において、床版3の下面側に型枠を設置して発泡ウレタン等を充填することにより、床版3の下面側を覆う荷重分散部材14を製造するように構成してもよい。
さらに、前記の説明においては、浮力体12の内部に水を注入したが、水以外の液体、砂等の固体等の荷重となる部材を注入してもよい。また、砂等の固体を用いる場合には、浮力体12の上部に載置するようにしてもよい。
1 水上構造物(橋梁)
2 上部構造
3 床版
4 車道
5 歩道
6 主桁
6a 縦桁
6b 横桁
7 梁
7a 縦梁
7b 横梁
9 下部構造
10 杭
11 水上構造物の補強構造
12 浮力体
13 伝達部材
14 荷重分散部材
15 ブロック
16 支持部材
17 板状部材
18 デッキプレート
19 梁部材
20 アーチ板
21 柱部材
22 直板
23 空間
25 地盤

Claims (6)

  1. 水上構造物の補強構造であって、
    水中に没した状態に設けられる浮力体と、前記浮力体の浮力を前記水上構造物に伝達させる伝達部材とを備えていることを特徴とする水上構造物の補強構造。
  2. 前記伝達部材は、前記水上構造物の下面側に設けられる荷重分散部材と、該荷重分散部材と前記浮力体との間に設けられる支持部材とからなることを特徴とする請求項1に記載の水上構造物の補強構造。
  3. 前記支持部材は、前記荷重分散部材の下面側に設けられる板状部材と、該板状部材の下面側に設けられる梁部材と、該梁部材と前記浮力体との間に設けられる柱状部材とからなることを特徴とする請求項2に記載の水上構造物の補強構造。
  4. 前記浮力体は、内部に水を注入可能に構成されるとともに、水の注入量を調整することにより、浮力の調整が可能に構成されていることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の水上構造物の補強構造。
  5. 前記浮力体の浮力は、前記水上構造物の静荷重を超えない値に設定されていることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の水上構造物の補強構造。
  6. 水上構造物の補強構造の構築方法であって、
    浮力の調整が可能な浮力体を前記水上構造物の下方の水中に没した状態に設置する工程と、前記浮力体の上部と前記水上構造物との間に伝達部材を設置する工程と、前記浮力体の浮力を増加させて、前記伝達部材を介して前記水上構造物に伝達させる工程とを備えていることを特徴とする水上構造物の補強構造の構築方法。
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