JP2012237326A - スラストころ軸受及びスラストころ軸受の支持構造 - Google Patents

スラストころ軸受及びスラストころ軸受の支持構造 Download PDF

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Abstract

【課題】スラストころ軸受に対して円周上の部分的に荷重が負荷される箇所と、スラストレースの転動面の凸部分が円周方向において同一位置に配置される場合でも金属接触に伴う早期の剥離、磨耗を抑制するスラストころ軸受及びスラストころ軸受の支持構造を提供する。
【解決手段】保持器20により周方向に転動可能に配設されて保持された柱状のころ11が軸方向の両側から第1のスラストレース50と第2のスラストレース60からなる2枚のスラストレースで挟持されて構成されるスラストころ軸受10であって、2枚のスラストレースのうち第1のスラストレース50のレース背面56には、円周方向に第1の溝58が形成されている。
【選択図】図1

Description

この発明はスラストころ軸受及びスラストころ軸受の支持構造に関する。
従来、例えば、自動車のトランスミッション、空調用圧縮機等には、トランスミッションや空調用圧縮機等のハウジングと回転軸との間に配設されて回転軸の軸方向に働く力(スラスト、推力)を受け止める軸受としてスラストころ軸受が組み付けられる。このスラストころ軸受は、保持器により周方向に転動可能に配設されて保持された柱状のころが軸方向の両側から2枚のスラストレースで挟持されて構成されている。
ここで、例えば自動車のトランスミッション等の回転部分に装着されるスラストころ軸受においては、2枚のスラストレースが相対的に回転しているときは、ころは自転しながら公転する。一方、各スラストレースが相対的に回転しない状態、すなわち、2枚のスラストレースが同時に回転するときは、ころは自転することなく2枚のスラストレースと同期して公転する。この負荷無回転状態においては、ころは2枚のスラストレースの同じ位置に当接したまま軸方向力に働くスラスト力を支承するため、微小振動(例えば、軸方向に垂直方向)等によって、かかる支承部の油膜が途切れて金属接触が発生し、スラストレースの転動面に磨耗が発生する。また、スラストころ軸受が回転せず停止した状態で同様に軸受に微少振動が負荷されている場合にも同様に発生する。このようなスラストころ軸受のスラストレースの磨耗対策として、特許文献1及び特許文献2のような技術が知られている。
特許文献1には、一方のスラストレースのころの当接面に、放射方向に対して所定の角度だけ傾斜した複数条のうねりを形成し、スラストレースが半径方向に振動した際にころが円周方向に回転する構造が記載されている。ころは、スラストレースに形成されたうねりに斜めに当接することにより、スラストレースが半径方向に振動した際にころを円周方向に自転及び公転させてころの特定面がスラストレースの同じ位置に当接し続けることを抑止する。すなわち、ころがスラストレースに対し相対的に回転するものである。これにより、油膜の途切れを防ぎ耐久の向上を図ったスラストころ軸受となる。
また、特許文献2においては、一方のスラストレース又は両方のスラストレースでころが配置されていない背面全体に軸方向成分の振動負荷によりスラストレースを円周方向の一方向に回転させるうねりを形成した構成が記載されている。これは、軸方向成分の振動負荷が発生してスラストレースがころによる背面側に押しつける力を受ける。そうすると、スラストレースに円周方向の回転力のモーメントが発生し、スラストレースがころに対して回転することとなる。これにより、ころがスラストレースの転動面の同一位置に継続して当接することを防ぎ、ころとスラストレースの転動面の磨耗を抑制する。
特開2007−187179号公報 特許第4487933号公報
ところで、スラストころ軸受は、ころ全てに一律に荷重が負荷される使用方法がある。一方で、空調用圧縮機等のようにスラストころ軸受に対して円周上の部分的に荷重が負荷されるような使用方法もある。また、スラストころ軸受のスラストレース上を転動するころの転動面は、所定の平面度を満たすように形成される。しかしながら、スラストレースは、プレスで製造されるため転動面は微小のうねりにともなう凹凸面を有している。このようにスラストころ軸受に対して円周上の部分的に荷重が負荷される箇所と、スラストレースの転動面の凸部分が円周方向において同一位置に配置されると局部的な面圧上昇が生じてスラストレースところの間に金属接触が生じ得るため、早期の剥離、磨耗が生じてしまうおそれがある。
ここで、特許文献1におけるスラストころ軸受は、ころ全てに一律に荷重が負荷されるような使用方法に際して特に好適であるが、円周上の部分的に荷重が負荷されるような使用方法においては、ころがスラストレースに対し相対的に回転しない場合も想定される。また、特許文献2においては、スラストレースがころに対して回転する構成であるため、円周上の部分的に荷重が負荷されるような使用方法においても一定の効果を有するものと考えられる。しかしながら、スラストレースのころが配置されていないレース背面(転動面の背面)に形成されたうねりは、スラストレースのレース背面に放射状に形成されたものである。すなわち、うねりは、スラストレースの回転方向に交差する方向に形成されているため、うねりが磨耗しやすい傾向にある。そのため、スラストころ軸受のスラストレースの磨耗対策は、更なる改善の余地がある。
而して、本発明は、このような点に鑑みて創案されたものであり、本発明が解決しようとする課題は、スラストころ軸受に対して円周上の部分的に荷重が負荷される箇所と、スラストレースの転動面の凸部分が円周方向において同一位置に配置される場合でも金属接触に伴う早期の剥離、磨耗を抑制するスラストころ軸受及びスラストころ軸受の支持構造を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のスラストころ軸受は次の手段をとる。
先ず、第1の発明に係るスラストころ軸受は、保持器により周方向に転動可能に配設されて保持された柱状のころが軸方向の両側から2枚のスラストレースで挟持されて構成されるスラストころ軸受であって、前記2枚のスラストレースのうち少なくとも一方のスラストレースのレース背面には、円周方向に第1の溝が形成されていることを特徴とする。
この第1の発明によれば、2枚のスラストレースのうち少なくとも一方のスラストレースのレース背面には、円周方向に第1の溝が形成されている。このレース背面における第1の溝の構成により、スラストころ軸受のレース背面とスラストころ軸受を支持する支持部材との接触面積が小さくなる。そのため、スラストころ軸受に対し軸方向成分の振動負荷が発生してスラストレースがころによる背面側に押しつける力を受けると、スラストレースは、スラストころ軸受を支持する支持部材側に対し円周方向の回転力のモーメントが発生してころに対してすべりやすい(回転)構成となる。また、第1の溝は、スラストレースの円周方向に形成されている。すなわち、第1のスラストレースの回転方向に形成されているため溝が磨耗しにくい向きに形成されている。これにより、スラストころ軸受に対して円周上の部分的に荷重が負荷される箇所と、スラストレースの転動面の凸部分が円周方向において同一位置に配置される場合でも金属接触に伴う早期の剥離、磨耗を抑制することができる。
次に、第2の発明に係るスラストころ軸受は、第1の発明のスラストころ軸受であって、前記レース背面の第1の溝は、前記スラストレースを軸線方向断面で見て、前記ころが配設される径方向位置以外の径方向位置に少なくとも形成されていることを特徴とする。
この第2の発明によれば、レース背面の第1の溝は、スラストレースを軸線方向断面で見て、ころが配設される径方向位置以外の径方向位置に少なくとも形成されている。これは、スラストレースを軸線方向断面で見てスラストレースの転動面のうち、ころが配設される径方向位置の面は、軸方向に働くスラスト力を支承する。そのため、かかるレース背面には、第1の溝を構成することなくスラスト力を支持する。これに対し、ころが配設される径方向位置以外の径方向位置のレース背面には、第1の溝を形成しスラストころ軸受を支持する支持部材との接触面積を小さくする部位とすることができる。これにより、スラストころ軸受のスラスト力に鑑み、効果的に第1の溝を構成することができる。
次に、第3の発明に係るスラストころ軸受は、第1の発明又は第2発明のスラストころ軸受であって、前記2枚のスラストレースのうち一方のスラストレースの径方向内径端側には、前記保持器の内径端側方向の軸方向に延在形成された円筒状の内径側鍔部を備えており、該内径側鍔部の内周面には、円周方向に第2の溝が形成されていることを特徴とする。
この第3の発明によれば、スラストレースの内径側鍔部の内周面に、第2の溝を構成することにより、スラストころ軸受を支持する支持部材との接触面積をより一層小さくすることができる。これにより、スラストレースは、スラストころ軸受を支持する支持部材側に対し円周方向の回転力のモーメントが発生すると、より一層ころに対してすべりやすい構成(回転)となる。
次に、第4の発明に係るスラストころ軸受の支持構造は、保持器により周方向に転動可能に配設されて保持された柱状のころが軸方向の両側から2枚のスラストレースで挟持されて構成されるスラストころ軸受と、該スラストころ軸受を支承する支持部材とを有するスラストころ軸受の支持構造であって、前記支持部材のうち、前記2枚のスラストレースのうち少なくとも一方のスラストレースを支持する支持部材の支持面には、円周方向に第3の溝が形成されていることを特徴とする。
この第4の発明によれば、スラストころ軸受のスラストレース側に溝を構成する以外に、スラストころ軸受を支承する支持部材のうち、スラストレースを支持する支持部材の支持面側に設けることもできる。これにより、スラストころ軸受に対して円周上の部分的に荷重が負荷される箇所と、スラストレースの転動面の凸部分が円周方向において同一位置に配置される場合でも金属接触に伴う早期の剥離、磨耗を抑制するスラストころ軸受の支持構造とすることができる。
本発明は上記各発明の手段をとることにより、スラストころ軸受に対して円周上の部分的に荷重が負荷される箇所と、スラストレースの転動面の凸部分が円周方向において同一位置に配置される場合でも金属接触に伴う早期の剥離、磨耗を抑制するスラストころ軸受及びスラストころ軸受の支持構造を提供することができる。
この発明の実施例1に係るスラストころ軸受を示す軸線方向断面図である。 この発明の実施例1に係るスラストころ軸受の2枚のスラストレースと、ころと、保持器との関係を示す軸線方向断面図である。 この発明の実施例1に係るスラストころ軸受の第1のスラストレースを示す斜視図である。 この発明の実施例2に係るスラストころ軸受の支持構造を示す軸線方向断面図である。
この発明を実施するための形態について実施例にしたがって説明する。
この発明の実施例1を図1〜図3にしたがって説明する。
[スラストころ軸受10の基本的構成]
スラストころ軸受10は、図1に図示されるように空調用圧縮機等のハウジング1と回転軸5との間に配設されて回転軸5の軸方向に働く力(スラスト、推力)を受け止める軸受である。スラストころ軸受10は、概略、複数個のころ11と、保持器20と、第1のスラストレース50と第2のスラストレース60からなる2枚のスラストレースを主体として構成される。スラストころ軸受10は、保持器20により周方向に転動可能に配設されて保持された柱状の複数個のころ11が軸方向の両側から第1のスラストレース50と第2のスラストレース60の2枚のスラストレースで挟持されて構成されている。2枚のスラストレースのうち第1のスラストレース50には保持器20の内径端側の位置において軸方向に配設された円環状の内径側鍔部51を備えている。
ころ11は、図2に図示されるように金属製の柱状に形成されており、後述する保持器20により周方向に転動可能に配設されて保持されている。ころ11の柱状の径は装着される部位によって設定されるものであり、比較的、大きい径に形成された円筒ころや、小径に形成された針状ころがある。
保持器20は、図2に図示されるように径方向に所定間隔を隔てる内・外径側の両環状部21、22と、これら両環状部21、22を連結すると共に、複数のころ11を転動可能に保持するポケット23を区画形成する複数の柱部30とを備えている。複数の柱部30は、径方向に波状に折り曲げ形成されて縦断面略M型状をなす。詳しくは、第2のスラストレース60の転動面64(又は、第1のスラストレース50の転動面54)に接近して突出する径方向両側部31と、第1のスラストレース50の転動面54(又は第2のスラストレース60の転動面64)に接近して突出する径方向中間部33と、これら径方向両側部31と径方向中間部33とを連結する傾斜連結部34とを備えている。なお、複数の柱部30の径方向両側部31及び径方向中間部33の対向面には、ころ11を抜け止めするための抜止爪(図示しない)が形成されている。
第1のスラストレース50と第2のスラストレース60からなる2枚のスラストレースは、図1に図示されるように2枚構成であり、保持器20により周方向に転動可能に配設されて保持された柱状の複数個のころ11が軸方向の両側から挟持されて構成されている。この実施例1において、空調用圧縮機等の回転軸5側に第1のスラストレース50が配置され、ハウジング1側に第2のスラストレース60が配置されている。
第1のスラストレース50及び第2のスラストレース60は、図1及び図2に図示されるように炭素鋼板をプレス加工等の打ち抜き加工、塑性加工等を施して形成される。回転軸5側に配置される第1のスラストレース50は、円板状部材の内方が打ち抜き加工によって回転軸5の挿通可能な開孔を有した環状に形成されており、この円板状の部位がころ11の軸方向と平行に配置構成されることで、ころ11が転動可能な転動面54として構成されている。また、第1のスラストレース50は、転動面54の径方向内径端側(保持器の内径端側方向の位置)に軸方向に延在して形成される円筒状の内径側鍔部51を有する。この転動面54と内径側鍔部51は、断面視で略L字状に構成されている。また、転動面54の反対の面は、回転軸5の支持面5aと当接するレース背面56として構成されている。
ハウジング1側に配置される第2のスラストレース60は、円板状部材の内方が打ち抜き加工によって回転軸5の挿通可能な開孔を有した環状に形成されており、この円板状の部位がころ11の軸方向と平行に配置構成されることで、ころ11が転動可能な転動面64として構成されている。また、転動面64の反対の面は、ハウジング1の支持面1aと当接するレース背面66として構成されている。なお、第2のスラストレース60は、転動面64の径方向外径端(保持器の外形端方向の位置)に軸方向に延在して形成される円筒状の外径側鍔部を有する構成であっても良い。
[スラストころ軸受10の金属接触に伴う早期の剥離、磨耗を抑制する構成について]
図2及び図3に図示されるように、第1のスラストレース50の転動面54の背面側のレース背面56には、円周方向に第1の溝58が形成されている。この第1の溝58は、第1のスラストレース50のと同芯円状の環状溝として形成されている。また、第1の溝58は、第1のスラストレース50を軸線方向断面で見て、ころ11が配設される径方向位置以外の径方向位置に少なくとも形成されていることが好ましい。ここで、本実施例1においては、第1の溝の形成領域56aは、レース背面56の内径側に配設されている。また、第1のスラストレース50の内径側鍔部51の内周面には、円周方向に第2の溝59が形成されている。第1の溝58は、第1のスラストレース50を形成した後にレース背面56に切欠き形成されるものでも良いし、プレス加工の際に同時に形成するものでも良い。また同様に、第2の溝59は、第1のスラストレース50を形成した後に内径側鍔部51の内周面に切欠き形成されるものでも良いし、プレス加工の際に同時に形成するものでも良い。
この実施例1に係るスラストころ軸受10によれば、第1のスラストレース50のレース背面56には、円周方向に第1の溝58が形成されている。このレース背面56における第1の溝58の構成により、スラストころ軸受10のレース背面56とスラストころ軸受10を支持する支持部材との接触面積が小さくなる。そのため、スラストころ軸受10に対し軸方向成分の振動負荷が発生して第1のスラストレース50がころ11による背面側に押しつける力を受けると、第1のスラストレース50は、スラストころ軸受10を支持する支持部材側に対し円周方向の回転力のモーメントが発生してころ11に対してすべりやすい(回転)構成となる。また、第1の溝58は、第1のスラストレース50の円周方向に形成されている。そのため、第1のスラストレース50の回転方向に形成されることとなり溝が磨耗しにくい向きに形成されている。これにより、スラストころ軸受10に対して円周上の部分的に荷重が負荷される箇所と、第1のスラストレース50の転動面54の凸部分が円周方向において同一位置に配置される場合でも金属接触に伴う早期の剥離、磨耗を抑制するスラストころ軸受10とすることができる。
また、レース背面56の第1の溝58は、第1のスラストレース50を軸線方向断面で見て、ころ11が配設される径方向位置以外の径方向位置に少なくとも形成されている。これは、第1のスラストレース50を軸線方向断面で見て、第1のスラストレース50の転動面54のうち、ころ11が配設される径方向位置の面は、軸方向に働くスラスト力を支承するため、かかるレース背面56には、第1の溝58を構成することなくスラスト力を支持する。これに対し、ころ11が配設される径方向位置以外の径方向位置のレース背面56には、第1の溝58を形成しスラストころ軸受10を支持する支持部材との接触面積を小さくする部位とすることができる。これにより、スラストころ軸受10のスラスト力に鑑み、効果的に第1の溝58を構成することができる。
また、第1のスラストレース50の内径側鍔部51の内周面に、第2の溝59を構成することにより、スラストころ軸受10を支持する支持部材との接触面積をより一層小さくすることができる。これにより、第1のスラストレース50は、スラストころ軸受10を支持する支持部材側に対し円周方向の回転力のモーメントが発生すると、より一層ころ11に対してすべりやすい構成(回転)となる。
なお、この発明は前記実施例1に限定するものではなく、その他各種の実施形態において実施することができるものである。例えば、第1の溝58は、第1のスラストレース50と第2のスラストレース60からなる2枚のスラストレースのうち少なくとも一方のスラストレースのレース背面に円周方向に溝が形成されていれば良い。また、第1の溝58は、第1のスラストレース50と第2のスラストレース60の両方のレース背面56、66に形成されていても良い。
また、第1の溝58及び第2の溝59は、第1のスラストレース50と同芯円状の環状溝として形成されているものについて示した。しかしながら。これに限定されず、全周に形成された環状の溝以外に円周方向に一部分の円弧状の溝が複数構成されているものであっても良い。
また、第1のスラストレース50のレース背面56における第1の溝58は、第1のスラストレース50を軸線方向断面で見て、ころ11が配設される径方向位置以外の径方向位置に少なくとも形成される構成について示した。しかしながら、これに限定されず、レース背面56の全面に形成されているものであっても良い。第2のスラストレース60に第1の溝58が構成される場合も同様である。
また、第1のスラストレース50の内径側鍔部51の内周面には、円周方向に第2の溝59が形成されているものについて示した。しかしながら、これに限定されず、第1のスラストレース50は、内径側鍔部51の内周面に第2の溝59が形成されない構成のものでもよい。
次に、この発明の実施例2に係るスラストころ軸受110の支持構造を図4にしたがって説明する。上記実施例1においては、スラストころ軸受10の金属接触に伴う早期の剥離、磨耗を抑制する構成として、第1のスラストレース50に第1の溝58及び第2の溝59を構成するものについて示した。これに対し、実施例2は、スラストころ軸受110の第1のスラストレース150側に溝を構成しないでスラストころ軸受110を支承する支持部材として構成されるハウジング101及び回転軸105に設けるものである。
ここで、スラストころ軸受110は、次のような構成である。第1のスラストレース150におけるレース背面156及び内径側鍔部151には、溝が形成されない。また、第2のスラストレース160のレース背面166には、溝が形成されない。
これに対し、回転軸105のうち、第1のスラストレース150のレース背面156に当接する支持面105aに第3の溝158を設ける。また、回転軸105のうち、第1のスラストレース150の内径側鍔部151の内周面に当接する支持面105bに第4の溝159を設ける。第3の溝158と第4の溝159の形状は、実質的に第1の溝58と第2の溝59と同様である。
これにより、スラストころ軸受110に対して円周上の部分的に荷重が負荷される箇所と、第1のスラストレース150及び第2のスラストレース160の転動面154、164の凸部分が円周方向において同一位置に配置される場合でも金属接触に伴う早期の剥離、磨耗を抑制するスラストころ軸受110の支持構造を提供することができる。
なお、この発明は前記実施例2に限定するものではなく、その他各種の実施形態において実施することができるものである。例えば、第3の溝158は、回転軸105の支持面105aとハウジング101の支持面101aのうち少なくとも一方の支持面105a、101aに円周方向に溝が形成されていれば良い。また、第3の溝158は、支持面105a、101aの両方に形成されていても良い。
1 ハウジング
1a ハウジングの支持面
5 回転軸
5a 回転軸の支持面
10 スラストころ軸受
11 ころ
20 保持器
21 外径側環状部
22 内径側環状部
23 ポケット
30 柱部
50 第1のスラストレース
51 内径側鍔部
54 転動面
56 レース背面
56a 第1の溝の形成領域
58 第1の溝
59 第2の溝
60 第2のスラストレース
64 転動面
66 レース背面
101 ハウジング
101a ハウジングの支持面
105 回転軸
105a 回転軸の支持面
105b 回転軸の支持面
110 スラストころ軸受
150 第1のスラストレース
151 内径側鍔部
154 転動面
156 レース背面
158 第3の溝
159 第4の溝
160 第2のスラストレース
164 転動面
166 レース背面

Claims (4)

  1. 保持器により周方向に転動可能に配設されて保持された柱状のころが軸方向の両側から2枚のスラストレースで挟持されて構成されるスラストころ軸受であって、
    前記2枚のスラストレースのうち少なくとも一方のスラストレースのレース背面には、円周方向に第1の溝が形成されていることを特徴とするスラストころ軸受。
  2. 請求項1に記載のスラストころ軸受であって、
    前記レース背面の第1の溝は、前記スラストレースを軸線方向断面で見て、前記ころが配設される径方向位置以外の径方向位置に少なくとも形成されていることを特徴とするスラストころ軸受。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のスラストころ軸受であって、
    前記2枚のスラストレースのうち一方のスラストレースの径方向内径端側には、前記保持器の内径端側方向の軸方向に延在形成された円筒状の内径側鍔部を備えており、
    該内径側鍔部の内周面には、円周方向に第2の溝が形成されていることを特徴とするスラストころ軸受。
  4. 保持器により周方向に転動可能に配設されて保持された柱状のころが軸方向の両側から2枚のスラストレースで挟持されて構成されるスラストころ軸受と、該スラストころ軸受を支承する支持部材とを有するスラストころ軸受の支持構造であって、
    前記支持部材のうち、前記2枚のスラストレースのうち少なくとも一方のスラストレースを支持する支持部材の支持面には、円周方向に第3の溝が形成されていることを特徴とするスラストころ軸受の支持構造。
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