JP2012229194A - スチルベン誘導体用、クルクミノイド用、プテリジン誘導体用またはプリン誘導体用の溶解性安定剤、それを含む組成物、溶解性安定化方法およびその利用 - Google Patents
スチルベン誘導体用、クルクミノイド用、プテリジン誘導体用またはプリン誘導体用の溶解性安定剤、それを含む組成物、溶解性安定化方法およびその利用 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】酵素処理ルチンを含むことを特徴とする、スチルベン誘導体、クルクミノイド、プテリジン誘導体およびプリン誘導体からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物(ii)用の溶解性安定剤。
【選択図】なし
Description
しかしながら、スチルベン誘導体は、水に難溶性である等の理由により、医薬品として実用化されにくいため、スチルベン誘導体の水溶性を向上させることが望まれていた。
前記溶解性組成物は、前記溶解性安定剤(i)と前記化合物(ii)とを、前記溶解性安定剤(i)中に含まれている酵素処理ルチン中のルチン換算量(a)と前記化合物(ii)の配合量(b)との重量比((a)/(b))が4/6〜9.9/0.1(但し(a)+(b)=10とする。)となる量で含むことが好ましい。
(1)が付いた結合は、R3が=O以外の基であり、かつ、cが0の場合、二重結合であり、
(2)が付いた結合は、(1)が付いた結合が単結合であり、かつ、cが0の場合、二重結合であり、
(3)が付いた結合は、(2)が付いた結合が単結合であり、かつ、dが0の場合、二重結合であり、
(4)が付いた結合は、eが0の場合、二重結合であり、
(5)が付いた結合は、fが0の場合、二重結合である。)
(11)が付いた結合は、R11が=O以外の基であり、かつ、pが0の場合、二重結合であり、
(12)が付いた結合は、R13が=O以外の基であり、かつ、qが0の場合、二重結合であり、
(13)が付いた結合は、(12)が付いた結合が単結合であり、かつ、qが0の場合、二重結合であり、
(14)が付いた結合は、R16が=O以外の基であり、かつ、rが0の場合、二重結合であり、
(15)が付いた結合は、R16が=O以外の基であり、かつ、sが0の場合、二重結合であり(但し、(14)が付いた結合が、二重結合の場合は単結合である)、
(16)が付いた結合は、R11が=O以外の基であり、かつ、(11)が付いた結合が単結合の場合、二重結合であり、
(17)が付いた結合は、(13)および(16)が付いた結合が単結合の場合、二重結合である。)
前記式(1)におけるR1がそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、ヒドロキシ基またはアルコキシ基であり、aがそれぞれ独立に1または2である化合物、
前記式(2)におけるR2がそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、ヒドロキシ基またはアルコキシ基であり、bがそれぞれ独立に1または2である化合物、
前記式(3)におけるR5が、水素原子、アルキル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基またはアミノ基であり、R8が、水素原子またはアルデヒド基であり、R9が、水素原子、アルキル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アミノ基またはアルキルアミノ基であり、gが1または2である化合物、および、
前記式(4)中、R11が−H、−NH2または=Oであり、R12、R15およびR17が、それぞれ独立に水素原子であり、R14が水素原子または炭素数1〜3のアルキル基であり、R16が−Hまたは=Oである化合物
からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物であることが好ましく、
レスベラトロール、ピノシルビン、クルクミン、デメトキシクルクミン、ビスデメトキシクルクミン、葉酸、フォリン酸、メトトレキサートおよびグアニンからなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物であることがより好ましく、レスベラトロール、クルクミン、葉酸およびグアニンからなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物であることがさらに好ましい。
〔溶解性安定剤〕
本発明に係る溶解性安定剤は、酵素処理ルチンを含む。
このため、本発明の溶解性安定剤によれば、スチルベン誘導体、クルクミノイド、プテリジン誘導体およびプリン誘導体からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物(本発明において「化合物(ii)」ともいう。)を、可溶化(溶解)させることができ、該化合物の溶解安定性を高め、さらに、該化合物の光分解を抑制することができる。
前記酵素処理ルチンとしては、ルチンが酵素処理されたものであれば特に制限されないが、ルチンに糖供与体としての澱粉あるいはその部分加水分解物(例:デキストリン、マルトース)を加えてなる組成物に、アミラーゼ、グリコシダーゼ、トランスグリコシダーゼなどのグルコース残基転移酵素を作用させて澱粉あるいはその部分分解物からルチンに糖(グルコース)を転移(付加)させることにより得られる、α−グルコシルルチンを含有する組成物(α−グルコシルルチン含有物)であることが好ましい。
また、ルチンからラムノース残基(上記式(5)のR)が外れた構造を有するイソケルシトリンを含んでもよい。
前記酵素処理ルチンは、本発明の溶解性安定剤100重量%中に、好ましくは10〜100重量%程度含まれる。溶解性安定剤中に酵素処理ルチンが前記量で配合されることで、スチルベン誘導体、クルクミノイド、プテリジン誘導体およびプリン誘導体からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物の溶解安定性および光安定性を向上させることができる。
このような添加剤としては、例えば、グリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル等が挙げられる。
このような溶解性安定剤の剤形は、特に制限されず、液体状であっても固体状であってもよい。
本発明に係る溶解性組成物は、(i)前記溶解性安定剤と(ii)スチルベン誘導体、クルクミノイド、プテリジン誘導体およびプリン誘導体からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物とを含む。
本発明の溶解性組成物は、前記化合物(ii)の常温の水に対する溶解安定性より高い溶解安定性を有する。
前記溶解性組成物は、前記酵素処理ルチンの有する好ましい作用と、前記化合物(ii)の有する好ましい作用とを損なうことなく、両者の好ましい作用を併せ持った、さらには両者の好ましい作用が増強された組成物となる。
本発明における、常温の水に対する溶解安定性を向上させたい物質は、スチルベン誘導体、クルクミノイド、プテリジン誘導体およびプリン誘導体からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物(ii)である。
前記スチルベン誘導体としては特に制限されないが、下記式(1)で表わされる化合物であることが好ましく、前記クルクミノイドとしては特に制限されないが、下記式(2)で表わされる化合物であることが好ましく、前記プテリジン誘導体としては特に制限されないが、下記式(3)で表わされる化合物であることが好ましく、前記プリン誘導体としては特に制限されないが、下記式(4)で表わされる化合物であることが好ましい。
前記アルキル基としては、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状炭化水素基等が挙げられ、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基およびペンチル基等が挙げられる。
前記アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基およびジエトキシメチル基等が挙げられる。
前記アルキルエステル基としては、メチルエステル基およびエチルエステル基等が挙げられる。
前記アルキルアミノ基としては、メチルアミノ基およびジメチルアミノ基等が挙げられる。
(1)が付いた結合は、R3が=O以外の基であり、かつ、cが0の場合、二重結合であり、
(2)が付いた結合は、(1)が付いた結合が単結合であり、かつ、cが0の場合、二重結合であり、
(3)が付いた結合は、(2)が付いた結合が単結合であり、かつ、dが0の場合、二重結合であり、
(4)が付いた結合は、eが0の場合、二重結合であり、
(5)が付いた結合は、fが0の場合、二重結合である。
(11)が付いた結合は、R11が=O以外の基であり、かつ、pが0の場合、二重結合であり、
(12)が付いた結合は、R13が=O以外の基であり、かつ、qが0の場合、二重結合であり、
(13)が付いた結合は、(12)が付いた結合が単結合であり、かつ、qが0の場合、二重結合であり、
(14)が付いた結合は、R16が=O以外の基であり、かつ、rが0の場合、二重結合であり、
(15)が付いた結合は、R16が=O以外の基であり、かつ、sが0の場合、二重結合であり(但し、(14)が付いた結合が、二重結合の場合は単結合である)、
(16)が付いた結合は、R11が=O以外の基であり、かつ、(11)が付いた結合が単結合の場合、二重結合であり、
(17)が付いた結合は、(13)および(16)が付いた結合が単結合の場合、二重結合である。
前記溶解性組成物には、前記溶解性安定剤(i)と前記化合物(ii)とが、前記溶解性安定剤(i)中に含まれている酵素処理ルチン中のルチン換算量(a)と前記化合物(ii)の配合量(b)との重量比((a)/(b))が好ましくは4/6〜9.9/0.1、より好ましくは4.5/5.5〜9.5/0.5、さらに好ましくは5/5〜9/1(但し(a)+(b)=10とする。)となる量で含まれていることが望ましい。
前記溶解性組成物中の、酵素処理ルチン中のルチン換算量(a)と化合物(ii)の配合量(b)との重量比が上記範囲にあると、常温の水に対する溶解性、溶解安定性および化合物(ii)の光安定性等に優れた組成物が得られる点で好ましい。
なお、溶解性安定剤(i)と化合物(ii)との配合量の比は、これらを配合した溶液中の各成分の濃度(ppm)の値から算出することができる。
前記溶解性組成物は、レスベラトール1重量部に対して、前記酵素処理ルチンを、0.8〜8重量部含むことが好ましく、1〜5重量部含むことがより好ましい。
本発明の溶解性組成物は、噴霧乾燥法などの特殊な装置を用いる方法を用いなくても、単に酵素処理ルチンと化合物(ii)とを簡便な方法で混合することで、化合物(ii)の常温の水に対する溶解安定性が向上した組成物を安価に容易に製造することができる。
本発明の溶解性組成物は、このように簡便な方法で製造することができるため、前記酵素処理ルチンの有する好ましい作用と化合物(ii)の有する好ましい作用とを損なうことなく、両者の好ましい作用を併せ持った、さらには両者の好ましい作用が増強された組成物を提供することができる。
このような溶解性組成物の製造は、必要に応じて加温下で行ってもよい。
溶解性組成物の形状は、特に制限されず、液体状であっても固体状であってもよい。
本発明に係るスチルベン誘導体、クルクミノイド、プテリジン誘導体およびプリン誘導体からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物(ii)の溶解性安定化方法は、前記溶解性安定剤(i)と、前記化合物(ii)とを、化合物(ii)1重量部に対して、溶解性安定剤(i)を好ましくは0.1〜100重量部、より好ましくは0.5〜50重量部、より好ましくは1〜20重量部、さらに好ましくは1〜10重量部で混合することが望ましい。
溶解性安定剤(i)と化合物(ii)とを混合する方法は特に制限されず、溶解性安定剤(i)と化合物(ii)とを簡便な方法で混合することで、化合物(ii)の溶解性を安定化することができる。
本発明に係る溶解性安定剤および溶解性組成物は、食品、化粧品、医療品および飼料からなる群より選ばれる少なくとも1種の用途に利用することができる。
本発明の溶解性安定剤および溶解性組成物は、そのまま経口摂取することもでき、また、食品、化粧品、医薬品(医薬部外品を含む。)、飼料などの原料と混合して使用することもできる。
前記食品としては、発酵食品、パン類、漬物、乾物、練り製品、粉類、缶詰、冷凍食品、レトルト食品、インスタント食品(即席麺、ドライ・フーズ、粉末飲料等)、乳製品(加工乳、脱脂粉乳等)、魚肉加工品、畜産加工品等の加工食品;菓子類等の嗜好食品;油脂類、甘味料、調味料、香辛料等の調理・調味用材料;サプリメント等の健康食品(機能性食品);特別用途食品(病者用食品、高齢者用食品、育児用食品);特定保健用食品;ゲル化剤や膨張剤等の加工材料;保存食;非常食;宇宙食;水、清涼飲料水、アルコール飲料、茶、コーヒー等の飲料などが挙げられる。
前記医薬品としては、内服薬、外用薬および注射薬等のいずれであってもよく、具体的には、錠剤、散剤(細粒剤、顆粒剤等)、カプセル剤、ドリンク剤、シロップ剤、トローチ、うがい薬、歯磨き、口中清涼剤、口臭防止剤、ドリンク剤、漢方石鹸、洗剤、シャンプー、リンス、頭髪剤、育毛剤などが挙げられる。
前記化粧品としては、パウダー、乳液、リキッド、クリーム状のファンデーション、日焼け止め、スキンローション、クリーム類、口紅、芳香剤等の化粧品などが挙げられる。
前記飼料としては液状または固形状のものが挙げられ、具体的には、各種キャットフード、ドッグフード、観賞魚の餌、養殖魚の餌などが挙げられる。
・レスベラトロール:トランス−レスベラトロール(東京化成工業(株)製)
・酵素処理ルチン:αGルチンPS(ルチン換算量=80重量%、東洋精糖(株)製、図中では「ルチンP」ともいう)
・酵素処理ステビア:αGスイートPX(東洋精糖(株)製)
・酵素処理ヘスペリジン:αGヘスペリジンPA−LE(東洋精糖(株)製)
・α−シクロデキストリン(α−CD):デキシパールα−100(塩水港精糖(株)製)
・β−シクロデキストリン(β−CD):デキシパールβ−100(塩水港精糖(株)製)
・γ−シクロデキストリン(γ−CD):デキシパールγ−100(塩水港精糖(株)製)
・クエン酸一水和物:クエン酸一水和物(鹿一級)(関東化学(株)製)
・クエン酸三Na・二水和物:クエン酸三Na・二水和物(特級)(関東化学(株)製)
・葉酸:葉酸(鹿特級)(関東化学(株)製)
・クルクミン:クルクミン(Lot No. MOP2920)(ナカライテスク(株)製)
・グアニン:グアニン(Lot No.DCQ4491)(和光純薬工業(株)製)
・リン酸二水素カリウム:リン酸二水素カリウム(特級、Lot No.806X1199)(関東化学(株)製)
・水酸化ナトリウム:水酸化ナトリウム(特級)(関東化学(株)製)
・アセトニトリル:アセトニトリル(HPLC用)(ナカライテスク(株))
・蒸留水:蒸留水(HPLC用)(和光純薬工業(株))
以下の各試験は、何れも常温(25℃)で、常圧(1気圧)下に行った。なお、冷蔵(冷暗所)で保存とは、4℃で保存することをいう。
レスベラトロール0.1gを精密に秤量し、少量の99%エタノールに溶解後、99%エタノールで10mLに定容した(1%レスベラトロール溶液)。
ポリスチレン製の試験管に、調製した1%レスベラトロール溶液50μLを量り取り、さらに99%エタノール150μLを加え、十分に混合した。この混合物の入った試験管を4本作製した。
混合後、各試験管を密栓し、冷蔵・暗所にて2週間保存した。
保存後の各試料を最小保留粒子径0.45μmのフィルターでろ過し、ろ液をHPLCに供し、各ろ液中のレスベラトロールの濃度を調べた。
結果を表1に示す。
・検出波長:310nm(検出器;GL−7452A、ジーエルサイエンス(株)製)
・カラム:Cosmosill 3C18(4.6mmI.D.×100mm)
・移動相:20%アセトニトリル、0.1%酢酸
・流速:1.0mL/min
[実施例1]
レスベラトロールを99%エタノールに、レスベラトロールの濃度が1%となるように溶解させ、1%レスベラトロール溶液を調製した。
また、酵素処理ルチンの濃度が1%となるように、イオン交換水に溶解させ、1%酵素処理ルチン溶液を調製した。
作製した試験管それぞれに、調製した1%酵素処理ルチン溶液を0、10、25、50、100または200μL加え、十分に攪拌した。攪拌後の試験管それぞれに、50mmol/Lクエン酸緩衝液(pH5.0)を、各試験管中の液量がそれぞれ10mLとなるように加えた。その後、各試験管を密栓し、冷蔵・暗所にて2週間保存した。
保存後の各試料を、最小保留粒子径0.45μmのフィルターでろ過し、ろ液をHPLCに供し、各ろ液中のレスベラトロールの濃度を調べた。結果を図1に示す。なお、1%酵素処理ルチン溶液を含まない試料は実施例との対比のために用いた。
実施例1において、酵素処理ルチンの代わりに、酵素処理ヘスペリジン、酵素処理ステビア、α−CD、β−CDまたはγ−CDを用いて1%酵素処理ヘスペリジン溶液、1%酵素処理ステビア溶液、1%α−CD溶液、1%β−CD溶液および1%γ−CD溶液を調製した。得られた1%酵素処理ヘスペリジン溶液、1%酵素処理ステビア溶液、1%α−CD溶液、1%β−CD溶液または1%γ−CD溶液を1%酵素処理ルチン溶液の代わりに用いた以外は実施例1と同様にして、各溶液中のレスベラトロールの濃度を調べた。
結果を図1に示す。
レスベラトロールの水への溶解安定性評価の結果、酵素処理ルチン、酵素処理ヘスペリジン、酵素処理ステビア、α−CDおよびβ−CDの含有量が多い試料では、レスベラトロールの水に対する溶解度が高く、特に、酵素処理ルチンおよびβ−CDを含む試料は、レスベラトロールの水に対する溶解度が高かった。
[実施例2]
実施例1と同様に、1%レスベラトロール溶液および1%酵素処理ルチン溶液を調製した。ポリスチレン製の試験管に調製した1%レスベラトロール溶液50μLを量り取り、さらに1%酵素処理ルチン溶液を50μL加え、十分に攪拌した。攪拌後の試験管に20%エタノール・50mmol/Lクエン酸緩衝液(pH5.0)を、試験管中の液量が10mLとなるように加え試料を作製した。この試料を4セット作製した。
冷暗所での保存後、または各期間露光後の各試料を最小保留粒子径0.45μmのフィルターでろ過し、ろ液をHPLCに供し、各ろ液中のレスベラトロールの濃度を調べた。冷蔵・暗所で17日間保存した試料のろ液中のレスベラトロールの濃度を100%とし、各期間露光後のろ液中のレスベラトロールの残存率を求めた。結果を図2に示す。
1%酵素処理ルチン溶液の添加量を100μLに変更した以外は実施例2と同様にして、溶液中のレスベラトロールの残存率を調べた。結果を図2に示す。
1%酵素処理ルチン溶液の添加量を500μLに変更した以外は実施例2と同様にして、溶液中のレスベラトロールの残存率を調べた。結果を図2に示す。
1%酵素処理ルチン溶液を添加しないこと以外は実施例2と同様にして、溶液中のレスベラトロールの残存率を調べた。結果を図2に示す。
1%酵素処理ルチン溶液の代わりに、参考例1と同様に調製した1%α−CD溶液を100μL添加した以外は実施例2と同様にして、溶液中のレスベラトロールの残存率を調べた。結果を図2に示す。
実施例1と同様に、1%レスベラトロール溶液を調製した。ポリスチレン製の試験管2本それぞれに調製した1%レスベラトロール溶液50μLを量り取り、それぞれの試験管に20%エタノール・50mmol/Lクエン酸緩衝液(pH5.0)を、試験管中の液量が10mLとなるように加え、試料を作製した。
残りの試料を密栓し、冷蔵・蛍光灯(約1500Lux)下にて、17日間露光した。
露光後の試料を最小保留粒子径0.45μmのフィルターでろ過し、ろ液をHPLCに供し、ろ液中のレスベラトロールの残存率を求めた。なお、冷暗所で保存した試料を残存率100%とした。結果を図3に示す。
実施例1と同様に、1%レスベラトロール溶液および1%酵素処理ルチン溶液を調製した。ポリスチレン製の試験管4本それぞれに調製した1%レスベラトロール溶液50μLを量り取り、それぞれの試験管にさらに1%酵素処理ルチン溶液を100、200、500または1000μL加え、十分に攪拌した。攪拌後の試験管それぞれに20%エタノール・50mmol/Lクエン酸緩衝液(pH5.0)を、試験管中の液量が10mLとなるように加え試料を作製した。
露光後の各試料を最小保留粒子径0.45μmのフィルターでろ過し、ろ液をHPLCに供し、各ろ液中のレスベラトロールの残存率を求めた。なお、比較例2の冷暗所保存した試料を残存率100%とした。結果を図3に示す。
1%酵素処理ルチン溶液の代わりに、参考例1と同様に調製した1%α−CD溶液または1%β−CD溶液を用いた以外は実施例5と同様にして、溶液中のレスベラトロールの残存率を調べた。結果を図3に示す。
なお、α−CDやβ−CDを用いてもレスベラトロールの光安定性は向上しなかった。
葉酸を5%NaOH水溶液に、葉酸の濃度が1%となるように溶解させ、1%葉酸溶液を調製した。また、酵素処理ルチンの濃度が1%となるように、イオン交換水に溶解させ、1%酵素処理ルチン溶液を調製した。
ポリスチレン製の試験管3本それぞれに調製した1%葉酸溶液50μLを量り取り、それぞれの試験管に、調製した1%酵素処理ルチン溶液を0、100または300μL加え、十分に攪拌した。攪拌後の試験管それぞれに、50mmol/Lクエン酸緩衝液(pH5.0)を、各試験管中の液量がそれぞれ10mLとなるように加えた。その後、各試験管を密栓し、常温(約20℃)にて5時間静置し、試験管の様子を目視にて確認した。なお、NaOH水溶液を用いたのは、高pHにすることにより、葉酸の溶解性を向上させるためである。
酵素処理ルチンの濃度が100ppmおよび300ppmである試料は、5時間静置後でも、沈殿は生じず、透明な溶液であった。
葉酸0.45gを精密に秤量して30mL容メスフラスコに採取した。1規定の水酸化ナトリウム3.5mLを該フラスコに加え、葉酸と十分になじませた後、超音波により葉酸を溶解させ、イオン交換水を加えて30mLに定容した(1.5%葉酸溶液)。
ポリスチレン製の試験管に、調製した1.5%葉酸溶液0.1mLを量り取った。この試験管5本作製した。
得られた各試験管を密栓し、4℃、暗所にて2週間保存した。
保存後の各試料を最小保留粒子径0.45μmのフィルターでろ過し、ろ液をHPLCに供し、各ろ液中の葉酸の濃度を調べた。
それぞれのpHにおける葉酸の濃度の3セットの平均値の結果を図4に示す。
・検出波長:280nm(検出器;GL−7452A、ジーエルサイエンス(株)製)
・カラム:Cosmosill 3C18(4.6mmI.D.×100mm)
・カラム温度:40℃
・流速:1.0mL/min
・移動相:下記表2に示すグラジエント条件による
A液;20mmol/Lリン酸緩衝液(pH7)、10%メタノール
B液;50%アセトニトリル
(なお、表2中Tは、HPLCに試料を注入してからの時間である。)
[実施例6]
前記<葉酸の水への溶解度評価>と同様に1.5%葉酸溶液を調製した。また、酵素処理ルチンの濃度が1%となるように、イオン交換水に溶解させ、1%酵素処理ルチン溶液を調製した。
保存後の試料を、最小保留粒子径0.45μmのフィルターでろ過し、ろ液をHPLCに供し、ろ液中の葉酸の濃度を調べた。結果を図5に示す。
実施例6において、1%酵素処理ルチン溶液の代わりに、参考例1と同様に調製した1%酵素処理ヘスペリジン溶液、1%酵素処理ステビア溶液、1%α−CD溶液、1%β−CD溶液または1%γ−CD溶液を用いた以外は実施例6と同様にして、溶液中の葉酸の濃度を調べた。結果を図5に示す。
実施例6において、1%酵素処理ルチン溶液を添加しないこと以外は実施例6と同様にして、溶液中の葉酸の濃度を調べた。結果を図5に示す。
葉酸を5%のNaOH水溶液に、葉酸の濃度が1%となるように溶解させ、1%葉酸溶液を調製した。また、酵素処理ルチン(ルチンP)の濃度が1%となるように、イオン交換水に溶解させ、1%酵素処理ルチン溶液を調製した。
ポリスチレン製の試験管3本それぞれに調製した1%葉酸溶液50μLを量り取り、それぞれの試験管に、調製した1%酵素処理ルチン溶液を0、100または300μLずつ加え、十分に攪拌した。攪拌後の試験管それぞれに、50mmol/Lクエン酸緩衝液(pH6.0)を、各試験管中の液量がそれぞれ10mLとなるように加えた。その後、各試験管を密栓し、冷蔵・蛍光灯(約1500Lux)下にて、最大で150時間露光した。
所定時間露光後の各試料を最小保留粒子径0.45μmのフィルターでろ過し、ろ液をHPLCに供し、各ろ液中の葉酸の残存率を求めた。なお、各試料において、露光前の葉酸の残存率を1とした。結果を図6に示す。
[実施例7]
クルクミン0.040gを精密に秤量して10mL容メスフラスコに採取した。このメスフラスコに0.05規定の水酸化ナトリウム水溶液約8mLを加え、さらに超音波にかけてクルクミンを溶解させた後、同水溶液にて定容した。得られた溶液を最少保留粒子径0.20μmのPTFE製カートリッジフィルター(アドバンテック東洋(株)製、DISMIC−13HP)を用いてろ過し、得られたろ液をクルクミン溶液とした。
また、酵素処理ルチンの濃度が1%となるように、イオン交換水に溶解させ、1%酵素処理ルチン溶液を調製した。
静置後の各試料を、最小保留粒子径0.20μmのフィルター(DISMIC−13HP)でろ過し、ろ液をHPLCに供し、各ろ液中のクルクミンの濃度を調べた。結果を図8に示す。なお、図8中のクルクミンの濃度(ppm)の値は、1%酵素処理ルチン溶液が同量含まれる試験管3本それぞれの溶液中のクルクミンの濃度の平均値である。
・検出波長:425nm(検出器;GL−7452A、ジーエルサイエンス(株)製)
・カラム:ナカライテスク(株)製 Cosmosil 5C18−MS−II (4.6mmI.D.×250mm)
・カラム温度:40℃
・移動相:60%アセトニトリル
・流速:1.0mL/min.
・注入量:10μL
実施例7において、参考例1と同様にして、1%酵素処理ヘスペリジン溶液、1%酵素処理ステビア溶液および1%β−CD溶液を調製した。得られた1%酵素処理ヘスペリジン溶液、1%酵素処理ステビア溶液または1%β−CD溶液を1%酵素処理ルチン溶液の代わりに用いた以外は実施例7と同様にして、各溶液中のクルクミンの濃度を調べた。結果を図8に示す。
実施例7において、1%酵素処理ルチン溶液を添加しないこと以外は実施例7と同様にして、溶液中のクルクミンの濃度を調べた。結果を図8に示す。
[実施例8]
グアニン0.112gを精密に秤量し、このグアニンに0.5規定の水酸化ナトリウム水溶液9.9mLを加え、十分に攪拌し、グアニンを溶解させた。得られた溶液を最少保留粒子径0.20μmのカートリッジフィルター(アドバンテック東洋(株)製、DISMIC−13HP)を用いてろ過し、得られたろ液をグアニン溶液とした。
また、酵素処理ルチンの濃度が1%となるように、イオン交換水に溶解させ、1%酵素処理ルチン溶液を調製した。
保存後の各試料を、最小保留粒子径0.20μmのフィルター(アドバンテック東洋(株)製、25HP020AN)でろ過し、ろ液をHPLCに供し、各ろ液中のグアニンの濃度を調べた。結果を図9に示す。なお、図9中のグアニンの濃度(ppm)の値は、1%酵素処理ルチン溶液が同量含まれる試験管3本それぞれの溶液中のグアニンの濃度の平均値である。
・検出波長:260nm(検出器;GL−7452A、ジーエルサイエンス(株)製)
・カラム:Cosmosil 5C18−MS−II (4.6φ×250mm)(ナカライテスク(株)製)
・カラム温度:40℃
・流速:1.5mL/min.
・注入量:10μL
・移動相:下記表3に示すグラジエント条件による
A液;0.05mol/Lリン酸二水素カリウム
B液;0.05mol/Lリン酸二水素カリウム・50%アセトニトリル
(なお、表3において、時間(分)は、HPLCに試料を注入してからの時間である。)
実施例8において、参考例1と同様に調製した1%酵素処理ヘスペリジン溶液、1%酵素処理ステビア溶液、1%α−CD溶液、1%β−CD溶液または1%γ−CD溶液を調製した。得られた1%酵素処理ヘスペリジン溶液、1%酵素処理ステビア溶液、1%α−CD溶液、1%β−CD溶液または1%γ−CD溶液を1%酵素処理ルチン溶液の代わりに用いた以外は実施例8と同様にして、各溶液中のグアニンの濃度を調べた。結果を図9に示す。
実施例8において、1%酵素処理ルチン溶液を添加しないこと以外は実施例8と同様にして、溶液中のグアニンの濃度を調べた。結果を図9に示す。
Claims (16)
- 酵素処理ルチンを含むことを特徴とする、スチルベン誘導体、クルクミノイド、プテリジン誘導体およびプリン誘導体からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物(ii)用の溶解性安定剤。
- 前記酵素処理ルチンが、ルチンに糖供与体を加え、グルコース転移酵素を作用させて糖供与体からルチンに糖(グルコース)を転移させることにより得られる、α-グルコシルルチン含有物である、請求項1に記載の溶解性安定剤。
- 前記酵素処理ルチン中のルチン換算量が10〜85重量%である、請求項1または2に記載の溶解性安定剤。
- 前記化合物(ii)が、下記式(1)で表わされる化合物、下記式(2)で表わされる化合物、下記式(3)で表わされる化合物および下記式(4)で表わされる化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の溶解性安定剤。
(1)が付いた結合は、R3が=O以外の基であり、かつ、cが0の場合、二重結合であり、
(2)が付いた結合は、(1)が付いた結合が単結合であり、かつ、cが0の場合、二重結合であり、
(3)が付いた結合は、(2)が付いた結合が単結合であり、かつ、dが0の場合、二重結合であり、
(4)が付いた結合は、eが0の場合、二重結合であり、
(5)が付いた結合は、fが0の場合、二重結合である。)
(11)が付いた結合は、R11が=O以外の基であり、かつ、pが0の場合、二重結合であり、
(12)が付いた結合は、R13が=O以外の基であり、かつ、qが0の場合、二重結合であり、
(13)が付いた結合は、(12)が付いた結合が単結合であり、かつ、qが0の場合、二重結合であり、
(14)が付いた結合は、R16が=O以外の基であり、かつ、rが0の場合、二重結合であり、
(15)が付いた結合は、R16が=O以外の基であり、かつ、sが0の場合、二重結合であり(但し、(14)が付いた結合が、二重結合の場合は単結合である)、
(16)が付いた結合は、R11が=O以外の基であり、かつ、(11)が付いた結合が単結合の場合、二重結合であり、
(17)が付いた結合は、(13)および(16)が付いた結合が単結合の場合、二重結合である。) - 前記化合物(ii)が、
前記式(1)におけるR1がそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、ヒドロキシ基またはアルコキシ基であり、aがそれぞれ独立に1または2である化合物、
前記式(2)におけるR2がそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、ヒドロキシ基またはアルコキシ基であり、bがそれぞれ独立に1または2である化合物、
前記式(3)におけるR5が、水素原子、アルキル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基またはアミノ基であり、R8が、水素原子またはアルデヒド基であり、R9が、水素原子、アルキル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アミノ基またはアルキルアミノ基であり、gが1または2である化合物、および、
前記式(4)中、R11が−H、−NH2または=Oであり、R12、R15およびR17が、それぞれ独立に水素原子であり、R14が水素原子または炭素数1〜3のアルキル基であり、R16が−Hまたは=Oである化合物
からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の溶解性安定剤。 - 前記化合物(ii)がレスベラトロール、ピノシルビン、クルクミン、デメトキシクルクミン、ビスデメトキシクルクミン、葉酸、フォリン酸、メトトレキサートおよびグアニンからなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の溶解性安定剤。
- (i)請求項1〜6のいずれか1項に記載の溶解性安定剤と、
(ii)スチルベン誘導体、クルクミノイド、プテリジン誘導体およびプリン誘導体からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物とを含む、溶解性組成物。 - 前記溶解性安定剤(i)と前記化合物(ii)とが、前記溶解性安定剤(i)中に含まれている酵素処理ルチン中のルチン換算量(a)と前記化合物(ii)の配合量(b)との重量比((a)/(b))が4/6〜9.9/0.1(但し(a)+(b)=10とする。)となる量で含まれている、請求項7に記載の溶解性組成物。
- 前記化合物(ii)が、下記式(1)で表わされる化合物、下記式(2)で表わされる化合物、下記式(3)で表わされる化合物および下記式(4)で表わされる化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物である、請求項7または8に記載の溶解性組成物。
(1)が付いた結合は、R3が=O以外の基であり、かつ、cが0の場合、二重結合であり、
(2)が付いた結合は、(1)が付いた結合が単結合であり、かつ、cが0の場合、二重結合であり、
(3)が付いた結合は、(2)が付いた結合が単結合であり、かつ、dが0の場合、二重結合であり、
(4)が付いた結合は、eが0の場合、二重結合であり、
(5)が付いた結合は、fが0の場合、二重結合である。)
(11)が付いた結合は、R11が=O以外の基であり、かつ、pが0の場合、二重結合であり、
(12)が付いた結合は、R13が=O以外の基であり、かつ、qが0の場合、二重結合であり、
(13)が付いた結合は、(12)が付いた結合が単結合であり、かつ、qが0の場合、二重結合であり、
(14)が付いた結合は、R16が=O以外の基であり、かつ、rが0の場合、二重結合であり、
(15)が付いた結合は、R16が=O以外の基であり、かつ、sが0の場合、二重結合であり(但し、(14)が付いた結合が、二重結合の場合は単結合であるv)、
(16)が付いた結合は、R11が=O以外の基であり、かつ、(11)が付いた結合が単結合の場合、二重結合であり、
(17)が付いた結合は、(13)および(16)が付いた結合が単結合の場合、二重結合である。) - 前記化合物(ii)が、
前記式(1)におけるR1がそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、ヒドロキシ基またはアルコキシ基であり、aがそれぞれ独立に1または2である化合物、
前記式(2)におけるR2がそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、ヒドロキシ基またはアルコキシ基であり、bがそれぞれ独立に1または2である化合物、
前記式(3)におけるR5が、水素原子、アルキル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基またはアミノ基であり、R8が、水素原子またはアルデヒド基であり、R9が、水素原子、アルキル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アミノ基またはアルキルアミノ基であり、gが1または2である化合物、および、
前記式(4)中、R11が−H、−NH2または=Oであり、R12、R15およびR17が、それぞれ独立に水素原子であり、R14が水素原子または炭素数1〜3のアルキル基であり、R16が−Hまたは=Oである化合物
からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物である、請求項9に記載の溶解性組成物。 - 前記化合物(ii)が、レスベラトロール、ピノシルビン、クルクミン、デメトキシクルクミン、ビスデメトキシクルクミン、葉酸、フォリン酸、メトトレキサートおよびグアニンからなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物である、請求項7〜10のいずれか1項に記載の溶解性組成物。
- (i)請求項1〜6のいずれか1項に記載の溶解性安定剤と、
(ii)スチルベン誘導体、クルクミノイド、プテリジン誘導体およびプリン誘導体からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物とを、
前記化合物(ii)1重量部に対して、前記溶解性安定剤(i)を0.1〜100重量部の量で混合する、スチルベン誘導体、クルクミノイド、プテリジン誘導体およびプリン誘導体からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物の溶解性安定化方法。 - 前記化合物(ii)が下記式(1)で表わされる化合物、下記式(2)で表わされる化合物、下記式(3)で表わされる化合物および下記式(4)で表わされる化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物である、請求項12に記載の溶解性安定化方法。
(1)が付いた結合は、R3が=O以外の基であり、かつ、cが0の場合、二重結合であり、
(2)が付いた結合は、(1)が付いた結合が単結合であり、かつ、cが0の場合、二重結合であり、
(3)が付いた結合は、(2)が付いた結合が単結合であり、かつ、dが0の場合、二重結合であり、
(4)が付いた結合は、eが0の場合、二重結合であり、
(5)が付いた結合は、fが0の場合、二重結合である。)
(11)が付いた結合は、R11が=O以外の基であり、かつ、pが0の場合、二重結合であり、
(12)が付いた結合は、R13が=O以外の基であり、かつ、qが0の場合、二重結合であり、
(13)が付いた結合は、(12)が付いた結合が単結合であり、かつ、qが0の場合、二重結合であり、
(14)が付いた結合は、R16が=O以外の基であり、かつ、rが0の場合、二重結合であり、
(15)が付いた結合は、R16が=O以外の基であり、かつ、sが0の場合、二重結合であり(但し、(14)が付いた結合が、二重結合の場合は単結合である)、
(16)が付いた結合は、R11が=O以外の基であり、かつ、(11)が付いた結合が単結合の場合、二重結合であり、
(17)が付いた結合は、(13)および(16)が付いた結合が単結合の場合、二重結合である。) - 前記化合物(ii)が、
前記式(1)におけるR1がそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、ヒドロキシ基またはアルコキシ基であり、aがそれぞれ独立に1または2である化合物、
前記式(2)におけるR2がそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、ヒドロキシ基またはアルコキシ基であり、bがそれぞれ独立に1または2である化合物、
前記式(3)におけるR5が、水素原子、アルキル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基またはアミノ基であり、R8が、水素原子またはアルデヒド基であり、R9が、水素原子、アルキル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アミノ基またはアルキルアミノ基であり、gが1または2である化合物、および、
前記式(4)中、R11が−H、−NH2または=Oであり、R12、R15およびR17が、それぞれ独立に水素原子であり、R14が水素原子または炭素数1〜3のアルキル基であり、R16が−Hまたは=Oである化合物
からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物である、請求項13に記載の溶解性安定化方法。 - 前記化合物(ii)が、レスベラトロール、ピノシルビン、クルクミン、デメトキシクルクミン、ビスデメトキシクルクミン、葉酸、フォリン酸、メトトレキサートおよびグアニンからなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物である、請求項12〜14のいずれか1項に記載の溶解性安定化方法。
- 請求項1〜6のいずれか1項に記載の溶解性安定剤または請求項7〜11のいずれか1項に記載の溶解性組成物の、食品、化粧品、医療品および飼料からなる群より選ばれる少なくとも1種の用途への利用。
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