JP2012221796A - ヒュージング構造、及びヒュージング構造を備えた端子 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ヒュージング構造1は、固定側熱カシメ板4a(第1の熱カシメ板)及び支持側熱カシメ板4b(第2の熱カシメ板)を有する。固定側熱カシメ板4a及び支持側熱カシメ板4bの間に巻線2(電線)を挟んだ状態で固定側熱カシメ板4a及び支持側熱カシメ板4bを固定側電極5a(電極)及び支持側電極5b(電極)で挟んでヒュージングを行う。支持側熱カシメ板4bには、ヒュージングの際に、巻線2の一部を収容可能な巻線収容溝20(溝)が製造されている。巻線収容溝20の溝深さdは、巻線収容溝20をプレス加工で製造する際に、巻線収容溝20の支持側対向面19(加工面)に対して裏側の面である支持側非対向面21(裏面)の平面度を損なわないように浅く設定される。
【選択図】図6
Description
本願発明の第2の観点によれば、第1の熱カシメ板と、前記第1の熱カシメ板に対向する第2の熱カシメ板と、を有し、前記第1及び第2の熱カシメ板の間に電線を挟んだ状態で前記第1及び第2の熱カシメ板を一対の電極で挟んでヒュージングを行う、ヒュージング構造は、以下のように構成されている。前記第1及び第2の熱カシメ板の少なくとも何れか一方には、ヒュージングの際に、前記電線の少なくとも一部を収容可能な溝が製造されている。前記溝の溝深さは、前記溝をプレス加工で製造する際に、前記溝の加工面に対して裏側の面である裏面の平面度を損なわないように浅く設定される。
好ましくは、前記電線は、導線と、前記導線を絶縁被覆する熱可塑性樹脂と、によって構成されている。
好ましくは、前記溝の断面形状は、円弧状である。
好ましくは、前記溝の断面形状である円弧の半径は、前記電線の前記導線の半径よりも大きい。
好ましくは、各熱カシメ板と各電極との接触面積は等しい。
好ましくは、前記第1及び第2の熱カシメ板の何れかの縁部には、前記電線を前記第1及び第2の熱カシメ板の間に円滑に挿入するためのガイドが形成されている。
好ましくは、前記第1及び第2の熱カシメ板は、一枚の金属板を180度折り返すことによって形成されている。
好ましくは、前記第1及び第2の熱カシメ板間の隙間は、前記第1及び第2の熱カシメ板が略平行に対向した状態で、前記電線の直径よりも大きい。
好ましくは、前記溝の溝深さは、前記熱カシメ板の板厚の10〜15%である。
上記のヒュージング構造を備えた端子が提供される。
以下、図1〜12を参照しつつ、本願発明の第1実施形態を説明する。
図1に示す本実施形態のヒュージング構造1は、例えば高出力型ブラシレスモータ向けレゾルバの励磁巻線や検出巻線といった巻線2(電線)に取り付けられる巻線端子3(端子)に適用されるものである。ヒュージング構造1は、固定側熱カシメ板4a(第1の熱カシメ板)と支持側熱カシメ板4b(第2の熱カシメ板)を有している。そして、図2に示すように固定側熱カシメ板4aと支持側熱カシメ板4bの間に巻線2を挟んだ状態で、固定側熱カシメ板4a及び支持側熱カシメ板4bを固定側電極5a及び支持側電極5bで挟み、図2及び図3に示すように固定側電極5aを支持側電極5bに対して近接させつつ、固定側電極5aと支持側電極5bの間に電圧を印加させることで、やがて図4に示すようにヒュージングが完了する。このヒュージングにより、巻線2はヒュージング構造1を介して巻線端子3に電気的に接続されることになる。
本実施形態において巻線2は、図5に示すように、銅線6(導線)と、銅線6を絶縁被覆するアミドイミド樹脂7(熱可塑性樹脂)と、によって構成されている。銅線6の半径R1は75マイクロメートルであり、アミドイミド樹脂7の厚みt1は20マイクロメートルである。即ち、巻線2の直径Qは、190マイクロメートルである。
本実施形態において図6の巻線端子3は、黄銅薄板を精密板金加工することにより一体的に形成されており、前述のヒュージング構造1と支持部8、嵌合部25を備えて構成されている。
図6において二点鎖線で略示する嵌合部25は、相手側コネクタの端子と嵌合する部分である。
支持部8は、ヒュージング構造1をレゾルバのハウジングに支持させるためのものである。支持部8は、第1支持部9と第2支持部10によって構成されている。
図6及び図7には、巻線2が固定側熱カシメ板4aと支持側熱カシメ板4bの間に挿入される前のヒュージング構造1が示されている。ヒュージング構造1を構成する固定側熱カシメ板4a及び支持側熱カシメ板4bは、図6及び図7に示すように、一枚の金属板である黄銅薄板を巻線セット方向Dと直交する方向に180度折り返すことによって形成されている。固定側熱カシメ板4aと支持側熱カシメ板4bは、略C字状に湾曲する湾曲連結部15によって連結されている。図6に示す状態で、固定側熱カシメ板4aと支持側熱カシメ板4bは相互に略平行となっている。本実施形態において、固定側熱カシメ板4aと支持側熱カシメ板4bとの間の隙間w(図8参照)は、200マイクロメートルであって、図5に示す巻線2の直径Qより僅かに大きく設定されている。
図6に示すように、固定側熱カシメ板4aは、平面視で略正方形状であって、湾曲連結部15が形成された辺と対向する辺(縁部)には、巻線2を固定側熱カシメ板4aと支持側熱カシメ板4bの間に円滑に挿入するためのガイド16が形成されている。ガイド16は、支持側熱カシメ板4bから離れる方向へ屈曲している。
図6に示すように、支持側熱カシメ板4bも固定側熱カシメ板4a同様、底面視で略正方形状である。
固定側電極5aは、図2に示すように、例えばタングステンなどの導電性の円柱である。固定側電極5aは、図9に示すように、ヒュージング構造1の固定側熱カシメ板4aに対して対向する押圧面22を有している。本実施形態において押圧面22は、略平面である。
次に、図9〜12を参照して、ヒュージング構造1と巻線2とのヒュージングについて説明する。
次に、図13を参照しつつ、本願発明の第2実施形態を説明する。ここでは、本実施形態が上記第1実施形態と異なる点を中心に説明し、重複する説明は適宜省略する。また、上記第1実施形態の各構成要素に対応する構成要素には原則として同一の符号を付すこととする。
次に、図14を参照しつつ、本願発明の第3実施形態を説明する。ここでは、本実施形態が上記第1実施形態と異なる点を中心に説明し、重複する説明は適宜省略する。また、上記第1実施形態の各構成要素に対応する構成要素には原則として同一の符号を付すこととする。
2 巻線(電線)
3 巻線端子(端子)
4a 固定側熱カシメ板(第1の熱カシメ板)
4b 支持側熱カシメ板(第2の熱カシメ板)
5a 固定側電極(電極)
5b 支持側電極(電極)
6 銅線(導線)
7 アミドイミド樹脂(熱可塑性樹脂)
8 支持部
9 第1支持部
10 第2支持部
11 基部
12 連結部
13 基部
14 連結部
15 湾曲連結部
16 ガイド
17 羽根部
18 固定側対向面
19 支持側対向面(加工面)
20 巻線収容溝(溝)
21 支持側非対向面(裏面)
22 押圧面
23 押圧面
25 嵌合部
d 溝深さ
D 巻線セット方向
R1 半径
R2 半径
t1 厚み
t2 厚み
w 隙間
Q 直径
S 挿入方向
Claims (11)
- 第1の熱カシメ板と、前記第1の熱カシメ板に対向する第2の熱カシメ板と、を有し、前記第1及び第2の熱カシメ板の間に電線を挟んだ状態で前記第1及び第2の熱カシメ板を一対の電極で挟んでヒュージングを行う、ヒュージング構造であって、
前記第1及び第2の熱カシメ板の少なくとも何れか一方には、ヒュージングの際に、前記電線の少なくとも一部を収容可能な溝が製造されており、
前記溝のある面に対して裏側の面である裏面が平坦面である、
ヒュージング構造。 - 第1の熱カシメ板と、前記第1の熱カシメ板に対向する第2の熱カシメ板と、を有し、前記第1及び第2の熱カシメ板の間に電線を挟んだ状態で前記第1及び第2の熱カシメ板を一対の電極で挟んでヒュージングを行う、ヒュージング構造であって、
前記第1及び第2の熱カシメ板の少なくとも何れか一方には、ヒュージングの際に、前記電線の少なくとも一部を収容可能な溝が製造されており、
前記溝の溝深さは、前記溝をプレス加工で製造する際に、前記溝の加工面に対して裏側の面である裏面の平面度を損なわないように浅く設定される、
ヒュージング構造。 - 請求項1又は2に記載のヒュージング構造であって、
前記電線は、導線と、前記導線を絶縁被覆する熱可塑性樹脂と、によって構成されている、
ヒュージング構造。 - 請求項3に記載のヒュージング構造であって、
前記溝の断面形状は、円弧状である、
ヒュージング構造。 - 請求項4に記載のヒュージング構造であって、
前記溝の断面形状である円弧の半径は、前記電線の前記導線の半径よりも大きい、
ヒュージング構造。 - 請求項1〜5の何れかに記載のヒュージング構造であって、
各熱カシメ板と各電極との接触面積は等しい、
ヒュージング構造。 - 請求項1〜6の何れかに記載のヒュージング構造であって、
前記第1及び第2の熱カシメ板の何れかの縁部には、前記電線を前記第1及び第2の熱カシメ板の間に円滑に挿入するためのガイドが形成されている、
ヒュージング構造。 - 請求項1〜7の何れかに記載のヒュージング構造であって、
前記第1及び第2の熱カシメ板は、一枚の金属板を180度折り返すことによって形成されている、
ヒュージング構造。 - 請求項8に記載のヒュージング構造であって、
前記第1及び第2の熱カシメ板間の隙間は、前記第1及び第2の熱カシメ板が略平行に対向した状態で、前記電線の直径よりも大きい、
ヒュージング構造。 - 請求項1〜9の何れかに記載のヒュージング構造であって、
前記溝の溝深さは、前記熱カシメ板の板厚の10〜15%である、
ヒュージング構造。 - 請求項1〜10の何れかに記載のヒュージング構造を備えた端子。
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