JP2012218067A - プレス加工方法及びプレス加工装置 - Google Patents

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Jiro Watanabe
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Noriyuki Eguchi
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Abstract

【課題】加熱されたワークを孔開け加工する場合であっても、加工具がワークにかじることを防止することができるプレス加工方法及びプレス加工装置を提供する。
【解決手段】加熱されたワークW(W1)をダイ部50にて押さえた状態で加工具52により孔開け加工し、該加工具52を該ワークW2から退避させた後で、該ワークW2をダイ部50で押さえた状態で保持するプレス加工方法において、プレス加工装置10Aは、ワークW1に対する前記孔開け加工が終了したか否かを判定する判定部89を備え、第2制御部84は、判定部89が孔開け加工を終了したと判定したときに、シリンダ機構54を制御して該ワークW2から加工具52を退避する。
【選択図】図2

Description

本発明は、加熱されたワークを加工するプレス加工方法及びプレス加工装置に関する。
従来から、加熱されたワークをプレス加工した後に焼入れを行うプレス加工方法が知られている。このような方法により得られる加工品は、焼入れにより高強度化しているため、例えば、加工具を用いて孔開け加工(ピアス加工)や切断加工等を施すことが容易とは言えない。該加工品をレーザ加工することにより孔開け加工等を施すことも可能であるが、前記加工具を用いた場合と比較して製造コストが高騰化する欠点がある。
このような問題に対応したプレス加工方法として、加熱されたワークをパッド(パンチ)にてプレス加工すると同時に加工具(可動金型)で孔開け加工した後に焼入れを完了する技術的思想が提案されている(特許文献1参照)。このような方法によれば、焼入れにより高強度化する前のワークに対して孔開け加工が行われるため、該ワークに対する孔開け加工を容易に行うことが可能である。
特開2005−138111号公報
しかしながら、上述した特許文献1に記載の発明では、加工具がワークの孔部内に残された状態、言い換えれば、前記加工具を前記ワークから退避させる前の状態で該ワークを焼入れすると、該ワークの収縮により前記加工具が該ワークにかじってしまい、抜けなくなることがある。よって、加工具やワークが損傷するおそれがある。
本発明は、このような課題を考慮してなされたものであり、加熱されたワークを孔開け加工する場合であっても加工具がワークにかじることを防止することにより該加工具と該ワークが損傷することを好適に抑えることができ、それによって品質に優れた加工品を得ることが可能なプレス加工方法及びプレス加工装置を提供することを目的とする。
本願の請求項1で特定される発明は、加熱されたワークを加工するプレス加工方法において、前記ワークをパッドで押さえた状態で加工具にて孔開け加工する孔開け加工工程と、孔開け加工された該ワークから前記加工具を退避させる退避工程と、前記退避工程の後に、該ワークを前記パッドで押さえた状態で保持する保持工程と、を行うことを特徴とする。
本願の請求項1で特定される発明によれば、保持工程の前に退避工程を行うので、保持工程においてワークが収縮しても加工具がかじることを防止することができる。これにより、前記加工具及び該ワークが損傷することを好適に抑えることができるので、品質に優れた加工品を得ることができる。また、保持工程にて該ワークをパッドで押さえた状態で保持するので、該ワークの熱歪みによる変形が抑えられ、一層品質に優れた加工品を得ることができる。なお、前記保持工程においてワークの焼入れが行われると、高度強化した加工品を得ることもできる。
本願の請求項2で特定される発明は、請求項1記載のプレス加工方法において、前記孔開け加工工程後に前記孔開け加工が終了したか否かを判定する判定工程をさらに行い、前記退避工程では、前記判定工程で前記孔開け加工が終了したと判定されたときに該ワークから前記加工具を退避させることを特徴とする。
本願の請求項2で特定される発明によれば、孔開け加工が終了したときに加工具を退避させることができるので、該加工具がワークにかじることを確実に防止することができる。
本願の請求項3で特定される発明は、請求項1又は2記載のプレス加工方法において、加熱された前記ワークを前記パッドにてプレスするプレス加工工程を前記孔開け加工工程の前に行うことを特徴とする。
本願の請求項3で特定される発明によれば、加熱されたワークをパッドでプレスした後に孔開け加工するので、孔開け加工工程においてワークを前記パッドにて強固に押さえることができる。これにより、該ワークの位置ずれがさらに抑制されるので、孔開け加工の精度を高めることができる。
本願の請求項4で特定される発明は、加熱されたワークを加工するプレス加工装置において、前記ワークに対して進退可能な基部と、前記基部とは別体に設けられて前記ワークを押さえるパッドと、前記基部に設けられて前記ワークに対して孔開け加工可能な加工具と、前記パッドを前記ワークが位置する側に付勢すると共に前記基部の進退方向に沿って伸縮可能に形成され、且つ前記基部と前記パッドとを該基部の進退方向に沿って互いに相対変位可能に連結する連結手段と、を備えることを特徴とする。
本願の請求項4で特定される発明によれば、ワークをパッドにて押さえた状態で連結手段を収縮させることにより、基部に設けられた加工具を前記パッドに対して該基部の進行方向に沿って相対変位させることができるので、加熱されたワークを前記パッドにて押さえた状態で前記加工具にて精度よく孔開け加工することができる。また、連結手段を伸長させることにより前記ワークを前記パッドにて押さえた状態で該ワークから該加工具を退避させることができるので、該加工具が該ワークにかじることを防止することができる。これにより、加工具及びワークが損傷することを抑えることができるので、品質に優れた加工品を得ることができる。さらに、孔開け加工されたワークから加工具を退避させた後に、該ワークを前記パッドで押さえた状態に保持することができるので、該ワークの熱歪みによる変形が抑えられ、一層品質に優れた加工品を得ることができる。このとき、ワークの焼入れが行われると、高強度化した加工品を得ることもできる。
本願の請求項5で特定される発明は、請求項4記載のプレス加工装置において、前記ワークに対する孔開け加工が終了したか否かを判定する判定手段をさらに備え、前記判定手段が孔開け加工を終了したと判定したときに、前記連結手段を伸長させることにより、前記ワークを前記パッドで押さえた状態で前記加工具を該ワークから退避させることを特徴とする。
本願の請求項5で特定される発明によれば、判定手段が孔開け加工を終了したと判定したときに、連結手段を伸長させることにより前記ワークを前記パッドにて押さえた状態で該ワークから該加工具を退避させるので、加工具がワークにかじることを一層確実に防止することができる。
本願の請求項6で特定される発明は、請求項5記載のプレス加工装置において、前記基部を駆動する基部駆動手段と、前記基部駆動手段を制御する基部駆動制御手段と、をさらに備え、前記判定手段は、前記基部駆動制御手段の制御信号に基づいて前記孔開け加工が終了したか否かを判定することを特徴とする。
本願の請求項6で特定される発明によれば、基部駆動制御手段の制御信号に基づいて基部と加工具が一緒に進退駆動するので、該制御信号を利用することにより、孔開け加工の終了時を容易に知ることができる。
本願の請求項7で特定される発明は、請求項5記載のプレス加工装置において、前記基部の進退方向の位置情報を取得する位置情報取得手段をさらに備え、前記判定手段は、前記位置情報取得手段により取得された位置情報に基づいて前記孔開け加工が終了したか否かを判定することを特徴とする。
本願の請求項7で特定される発明によれば、基部の進退方向の位置情報から孔開け加工の終了時を容易に知ることができる。
本願の請求項8で特定される発明は、加熱されたワークを加工するプレス加工装置において、前記ワークに対して進退可能に形成されて該ワークを押さえるパッドと、前記ワークに対して孔開け加工可能な加工具と、前記パッドの進退方向に沿って前記加工具を駆動して該加工具を該パッドに対して相対変位させる駆動手段とを備えることを特徴とする。
本願の請求項8で特定される発明によれば、ワークをパッドにて押さえた状態で、駆動手段により、加工具を前記パッドに対してその進行方向に沿って相対変位させることができるので、加熱されたワークを前記パッドにて押さえた状態で前記加工具にて精度よく孔開け加工することができる。また、駆動手段により、前記ワークを前記パッドにて押さえた状態でワークから加工具を退避させることもできるので、該加工具が該ワークにかじることを防止することができる。これにより、加工具及びワークが損傷することを抑えることができるので、品質に優れた加工品を得ることができる。さらに、孔開け加工されたワークから加工具を退避させた後に、該ワークを前記パッドで押さえた状態に保持することができるので、該ワークの熱歪みによる変形が抑えられ、一層品質に優れた加工品を得ることができる。このとき、ワークの焼入れが行われると、高強度化した加工品を得ることもできる。
本発明の請求項9で特定される発明は、請求項8記載のプレス加工装置において、前記駆動手段を制御する制御手段と、前記ワークに対する孔開け加工が終了したか否かを判定する判定手段と、をさらに備え、前記制御手段は、前記判定手段が孔開け加工を終了したと判定したときに、前記駆動手段を制御することにより、前記ワークを前記パッドで押さえた状態で孔開け加工されたワークから前記加工具を退避させることを特徴とする。
本発明の請求項9で特定される発明によれば、判定手段が孔開け加工を終了したと判定したときに、駆動手段を制御することにより、ワークをパッドで押さえた状態で孔開け加工されたワークから加工具を退避させるので、加工具がワークにかじることを一層確実に防止することができる。
以上説明したように、本発明に係るプレス加工方法によれば、加熱されたワークが所定温度に冷却される前に孔開け加工工程と退避工程とを行うので、保持工程においてワークが収縮しても加工具がかじることを防止することができる。これにより、前記加工具と前記ワークが損傷することを防止することができるので、品質に優れた加工品を得ることができる。
また、本発明に係るプレス加工装置によれば、ワークをパッドにて押さえた状態で該ワークから加工具を退避させることができるので、該加工具が該ワークにかじることを防止することができる。これにより、上記したプレス加工方法と同一の効果を奏する。
本発明の第1の実施の形態に係るプレス加工装置の断面説明図である。 図1に示すプレス加工装置を用いたプレス加工方法を説明するためのフローチャートである。 プレス加工中のワークの温度変化を示すグラフである。 初回のプレス加工を行っている状態を示すプレス加工装置の断面説明図である。 2回目のプレス加工を行っている状態を示すプレス加工装置の断面説明図である。 第2加工ワークから加工具を退避させた状態を示すプレス加工装置の断面説明図である。 本発明の第2の実施の形態に係るプレス加工装置を用いて2回目のプレス加工が行われた状態を示す断面説明図である。 図7に示すプレス加工装置において第2加工ワークから加工具を退避させた状態を示す断面説明図である。 本発明の第3の実施の形態に係るプレス加工装置を用いて2回目のプレス加工が行われた状態を示す断面説明図である。 図9に示すプレス加工装置において第2加工ワークから加工具を退避させた状態を示す断面説明図である。
以下、本発明に係るプレス加工方法について、それを実施する装置との関係で好適な実施形態を例示し、添付の図面を参照しながら詳細に説明する。
(第1の実施の形態)
先ず、本発明の第1の実施の形態に係るプレス加工装置10Aについて説明する。本実施の形態に係るプレス加工装置10Aは、鋼板(ワーク)Wに初回のプレス加工を行った後に、追加(2回目)のプレス加工(孔開け加工、切断加工)を行い、該ワークWを所定温度まで冷却するためのものである。なお、以下の説明では、初回のプレス加工済みのワークWを第1加工ワークW1と称し、2回目のプレス加工済みのワークWを第2加工ワークW2と称することがある。
図1に示すように、プレス加工装置10Aは、ワークW(第1加工ワークW1)に加工を行う加工装置本体12と、該加工装置本体12を制御する制御部14とを備える。
加工装置本体12は、第1機構16と、前記第1機構16に対向配置された第2機構18とを有する。第1機構16には、ベースとなる固定台20と、前記固定台20に設けられた雄型からなるパンチ部22と、前記パンチ部22の外側に配置されてワークWの一部を支持する環状のブランクホルダ24と、前記ブランクホルダ24に固定された複数(図では2本)のピン26、26とが設けられている。
固定台20には、前記複数のピン26、26が挿通する複数の挿通孔28、28が形成されている。また、固定台20のうちブランクホルダ24と対向する部位には、一対の突起部30、30が形成されている。
パンチ部22は、第2機構18を構成する後述するダイ部50と共にワークWを挟んでプレス加工するものであって、その外面には、前記ワークWの一方の面に当接する型面22aが形成されている。前記型面22aには、後述する加工具52が挿入可能な逃げ穴32が開口しており、該開口部の縁部には切刃34が設けられている。なお、型面22aには、第2加工ワークW2の温度を検出する温度検出器33が埋設されている。なお、温度検出器33は、パンチ部22の温度を検出し、その検出された温度から第2加工ワークW2の温度を推定してもよい。
ブランクホルダ24に固定される複数のピン26、26は、図示しない移動機構に接続されており、該移動機構の作用によって、ブランクホルダ24が該ピン26、26の延在方向に移動可能となっている。ブランクホルダ24には、ワークWが載置される載置面24aが形成されており、該載置面24aの外側の縁部には切刃36が設けられている。ブランクホルダ24の背面には、上述した突起部30、30に当接可能な一対のストッパ部38、38が形成されている。
第2機構18には、スライダ42と、前記スライダ42を前記パンチ部22(ワークW)に対して進退可能に案内する一対のレール44、44と、前記スライダ42を進退駆動する駆動源(基部駆動手段)46と、前記スライダ42の進退方向の位置に対応した信号を出力するリニアセンサ(位置情報取得手段)48と、前記スライダ42に設けられた基部40と、前記基部40に対してシリンダ機構(連結手段)54を介して支持された雌型からなるダイ部(パッド)50と、前記基部40に設けられた加工具52とが設けられている。
基部40は、スライダ42に固定される板状の固定部56と、前記固定部56の縁部からダイ部50が位置する側に延在する筒状の延在部58とを含む。延在部58の一端面における内側の縁部には切刃60が設けられている。この切刃60と上述したブランクホルダ24に設けられた切刃36とでワークWの不要な部分が切断(カット)される(図5参照)。
ダイ部50は、延在部58の内側の空間に収容されている。これにより、該空間以外の場所にダイ部50を配置した場合と比較してプレス加工装置10Aをコンパクトに構成することができる。ダイ部50は、第1機構16を構成するパンチ部22と共にワークWを挟んでプレス加工するものであって、板状に形成された分厚いダイ部本体62と、前記ダイ部本体62の縁部からブランクホルダ24が位置する側に突出する環状のホルダ部64とを含む。
ダイ部本体62には、加工具52が貫通する貫通孔66が形成されている。ダイ部本体62の一方の面は、ホルダ部64の内側面に終端する。そして、ダイ部本体62の一方の面とホルダ部64の内側面とでワークWの他方の面に当接する型面50aが形成される。この型面50aは、上述した型面22aと対応した形状となっている。
ホルダ部64は、ブランクホルダ24と共にワークWを挟持して該ワークWをプレスする際にしわの発生及び位置ずれ等を防止するためのものである。従って、ホルダ部64の端面は、ワークWに対して型面50aよりも先行して当接する。なお、ホルダ部64の外側面は、延在部58の内側面に摺接している。これにより、基部40とダイ部50を相対移動させた際に、延在部58がぶれることを好適に抑えることができる。よって、延在部58の切刃60による第1加工ワークW1の切断精度を向上させることができる。
加工具52は、例えば、工具鋼等で構成されており、円柱状に形成されている。加工具52の一端面の縁部には切刃68が設けられている。この切刃68とパンチ部22に設けられた切刃34とで孔開け加工が可能となる(図5参照)。加工具52の他端面は固定部56の一方の面に固着している。
シリンダ機構54は、一対のシリンダ部70、70と、各シリンダ部70に流体を供給する第1流体供給部72及び第2流体供給部74とを有する。
各シリンダ部70は、例えば、油圧シリンダとして構成されるものであって、固定部56の一方の面に固着されたシリンダ本体76と、前記ダイ部50の進退方向に移動可能な状態でシリンダ本体76内に収容されたピストン78と、前記ピストン78と一体的に形成されてダイ部本体62の他方の面に固着されたロッド部80とを含む。
第1流体供給部72は、各シリンダ部70において、シリンダ本体76内に流体を供給してピストン78をロッド部80側に付勢する。一方、第2流体供給部74は、各シリンダ部70において、シリンダ本体76内に流体を供給してピストン78を固定部56側に付勢する。
制御部14は、第1制御部(基部駆動制御手段)82、第2制御部(制御手段)84、記憶部86、第1判定部88、第2判定部89、及び温度判定部90を有する。
第1制御部82は、駆動源46を駆動制御してスライダ42をパンチ部22(ワークW)に対して進退させる。第2制御部84は、第1流体供給部72及び第2流体供給部74を制御する。
記憶部86には、予め設定されたプレス加工データが記憶されている。プレス加工データとしては、プレス圧、保持圧、第1シリンダ圧、第2シリンダ圧、加圧冷却温度T0、第1スライダ位置データ、及び第2スライダ位置データ等が用いられる。
プレス圧とは、初回のプレス加工時にワークW(又は第1加工ワークW1)に作用させる押圧力を言う。
保持圧とは、後述する保持工程において第2加工ワークW2に作用させる押圧力を言う。なお、該保持圧は、前記プレス圧と同一圧力であっても構わない。
第1シリンダ圧とは、初回のプレス加工時及び2回目のプレス加工終了後において第1流体供給部72からシリンダ本体76内に供給される流体の圧力を言い、前記プレス圧及び前記保持圧よりも大きく設定される。
第2シリンダ圧とは、2回目のプレス加工時に第1流体供給部72からシリンダ本体76内に供給される流体の圧力を言い、前記プレス圧よりも小さく設定される。
加圧冷却温度T0とは、第2加工ワークW2に保持圧を作用させた状態での該第2加工ワークW2の冷却温度T0を言う。
第1スライダ位置データは、初回のプレス加工終了時にリニアセンサ48から出力される信号に対応したデータを言う。
第2スライダ位置データは、2回目のプレス加工終了時にリニアセンサ48から出力される信号に対応したデータを言う。なお、2回目のプレス加工終了時において、加工具52に設けられた切刃68は、第2加工ワークW2を貫通して逃げ穴32内に位置している。
上記プレス加工データは、ワークの材質、板厚、大きさ等に応じて適宜設定可能である。
第1判定部88は、リニアセンサ48からの出力信号が第1スライダ位置データに一致したか否かを判定する。第2判定部89は、リニアセンサ48からの出力信号が第2スライダ位置データに一致したか否かを判定する。
温度判定部90は、温度検出器33により検出された第2加工ワークW2の温度が前記加圧冷却温度T0まで低下したか否かを判定する。
次に、以上のように構成されるプレス加工装置10Aを用いてワークWの加工を行う方法について図1〜図6を参照しながら説明する。
先ず、初期設定を行う(図2のスッテップS1)。つまり、ブランクホルダ24とスライダ42を初期位置(図1に示す状態)にセットすると共に、第2制御部84は第1流体供給部72を制御してシリンダ本体76、76内の圧力を第1シリンダ圧にする。なお、第2流体供給部74からのシリンダ本体76、76内への流体の供給は行わない。但し、第2流体供給部74からシリンダ本体76、76に第1シリンダ圧よりも低い圧力の流体を供給しておいてもよい。この場合、ダイ部50の自重等によるシリンダ部70、70の負荷を少なくすることができる。
続いて、前工程において例えば、加熱炉内で所定温度T2(図3参照)に加熱された未加工のワークWをブランクホルダ24の載置面24aに載置する(ステップS2)。
このとき、ワークWと金型との接触による前記ワークWの冷却が開始される(ステップS3)。実際には、前記ワークWの冷却は、前記加熱炉から取り出された時から開始されるので、該ワークWがブランクホルダ24の載置面24aに載置された段階で、該ワークWの温度Tは温度T2よりも僅かに低くなっている。
その後、第1制御部82は、駆動源46を駆動制御してスライダ42のパンチ部22側への進行を開始する(ステップS4)。これにより、ホルダ部64がワークWの他方の面に当接し、該ワークWがホルダ部64とブランクホルダ24により挟持される(ステップS5)。そして、スライダ42がさらに進行すると、ブランクホルダ24がホルダ部64に押されて固定台20側に移動し、次第にダイ部50とパンチ部22によってワークWが所定形状にプレスされる(ステップS5)。
このとき、第1判定部88は、リニアセンサ48からの出力信号が第1スライダ位置データに一致したか否かを判定する(ステップS7)。前記出力信号が第1スライダ位置データに一致していないと判定された場合(ステップS7:NO)、初回のプレス加工を継続する。初回のプレス加工が未だ完了していないからである。
前記出力信号が第1スライダ位置データに一致したと判定された場合(ステップS7:YES)、初回のプレス加工が終了し第1加工ワークW1が形成されるに至る(ステップS8:図4参照)。このとき、第1制御部82は、第1加工ワークW1に作用する押圧力が記憶部86に記憶されているプレス圧となるまで該第1加工ワークW1を押圧する。これにより、第1加工ワークW1の熱歪みによる変形が抑えられる。なお、図4から諒解されるように、このとき、ブランクホルダ24のストッパ部38、38は固定台20の突起部30、30に当接している。
また、ステップS8の段階で、第1加工ワークW1の温度Tが温度T1まで低下すると共に、該第1加工ワークW1はパンチ部22及びダイ部50に接触する。これにより、該第1加工ワークW1の熱が前記パンチ部22及び前記ダイ部50に拡散(放熱)されるので、ステップS8を境に第1加工ワークW1の冷却速度は大きくなる(図3参照)。よって、前記パンチ部22及び/又は前記ダイ部50の材質やワークW(第1加工ワークW1)との接触面積等を調整することで、該ワークWを焼入れすることが可能となる。
続いて、第2制御部84は、第1流体供給部72を制御してシリンダ本体76、76内の圧力を第2シリンダ圧にする(ステップS9)。これにより、第1流体供給部72からシリンダ本体76内に供給される流体の圧力がプレス圧よりも小さくなるので、基部40がダイ部50に対して固定台20側に相対変位する。言い換えれば、シリンダ部70、70が収縮する(図5参照)。その結果、加工具52の切刃68とパンチ部22の切刃34により第1加工ワークW1に孔開け加工が開始されると共に、延在部58の切刃60とブランクホルダ24の切刃36により第1加工ワークW1の余分な部位の切断が開始される(ステップS10)。
このとき、第2判定部89は、リニアセンサ48の出力信号が第2スライダ位置データに一致したか否かを判定する(ステップS11)。該出力信号が第2スライダ位置データに一致していないと判定された場合(ステップS11:NO)、2回目のプレス加工を継続する。2回目のプレス加工が未だ完了していないからである。
前記出力信号が第2スライダ位置データに一致したと判定された場合(ステップS11:YES)、2回目のプレス加工が終了し第2加工ワークW2が形成されるに至る(ステップS12)。
また、第2判定部89にてスライダ42が第2スライダ位置に到達したと判定されたときに、第2加工ワークW2から加工具52を退避する(ステップS13:図6参照)。具体的には、第2制御部84が第1流体供給部72を制御してシリンダ本体76、76内の圧力を第1シリンダ圧にする。これにより、基部40がダイ部50に対してスライダ42側にピストン78、78のストローク分だけ相対的に移動する(シリンダ部70、70が伸長する)ので、ダイ部50にて第2加工ワークW2を押さえつつ加工具52が第2加工ワークW2から退避されることとなる。
なお、このステップS13では、第1制御部82から駆動源46に出力される制御信号に基づいて第2加工ワークW2から加工具52を退避してもよい。この場合であっても、前記制御信号から2回目のプレス加工終了時を容易に判断することが可能である。
次に、第1制御部82は、第2加工ワークW2に保持圧が作用されるように駆動源46を制御する(ステップS14:保持工程)。このように第2加工ワークW2に保持圧を作用させる保持工程を行うことにより、該第2加工ワークW2の熱歪みによる変形を抑えることができる。
そして、温度判定部90は、温度検出器33にて検出された第2加工ワークW2の温度が記憶部86に記憶されている加工冷却温度T0に到達したか否かを判定する(ステップS15)。第2加工ワークW2の温度が未だ加圧冷却温度T0に達していないと判断された場合(ステップS15:NO)、ステップS14の状態を継続する。
第2加工ワークW2の温度が加圧冷却温度T0に達した場合(ステップS15:YES)、第1制御部82は、駆動源46を制御してダイ部50を第2加工ワークW2から退避させる(ステップS16)。この段階で本実施の形態に係るプレス加工装置10Aを用いたプレス加工が終了する。
本実施の形態では、第2加工ワークW2が所定温度(例えば、加圧冷却温度T0)に冷却される前に加工具52を該第2加工ワークW2から退避させているので、保持工程中に該第2加工ワークW2が収縮しても該加工具52がかじることを防止することができる。これにより、加工具52及び第2加工ワークW2が損傷することを好適に抑えることができるので、品質に優れた加工品を得ることができる。
また、上述したように、第2加工ワークW2から加工具52を退避させた後に、ダイ部50にて第2加工ワークW2に保持圧を作用させた状態で該第2加工ワークW2を加圧冷却温度T0まで冷却している(保持工程を行っている)ので、第2加工ワークW2の熱歪みによる変形が抑えられ、一層品質に優れた加工品を得ることができる。
なお、前記保持工程において第2加工ワークW2の焼入れが行われると、高強度化した加工品を得ることもできるが、加工品の仕様によっては該焼入れを行わなくてもよいことは勿論である。
さらに、スライダ42が第2スライダ位置に到達したとき、言い換えれば、2回目のプレス加工(孔開け加工)が終了したときに第2加工ワークW2から加工具52を退避しているので、該加工具52が第2加工ワークW2にかじることを確実に防止することができる。
本実施の形態において、2回目のプレス加工では、初回のプレス加工で第1加工ワークW1がダイ部50にて確実に押さえられているので、該第1加工ワークW1の位置ずれを確実に抑えることができる。これにより、孔開け加工の精度を高めることができる。
本実施の形態に係るプレス加工装置10Aは、上記の構成に限定されない。例えば、連結手段としては、上述したシリンダ機構54以外の駆動源(ピエゾ素子等)やばね等の弾性部材等を用いてもよい。本実施の形態において、連結手段としてばね部材を用いる場合には、例えば、シリンダ部70、70に代えて一対のばね部材を設けると共に第1流体供給部72、第2流体供給部74及び第2制御部84を省略すればよい。そして、ステップS13では、第1制御部82が駆動源46を制御してスライダ42を所定距離だけ退行させればよい。これにより、ダイ部50にて第2加工ワークW2を押さえつつ加工具52を該第2加工ワークW2から退避させることができる。
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態に係るプレス加工装置10Bについて図7及び図8を参照しながら説明する。本実施の形態では、第1の実施の形態と共通する構成には同一の参照符号を付し、重複する説明を省略し、以下同様とする。なお、図7は、2回目のプレス加工が行われた状態を示しており、図8は、第2加工ワークW2から加工具108を退避させた状態を示している。
図7に示すように、本実施の形態に係るプレス加工装置10Bを構成する加工装置本体98は、図1に示した第2機構18とは異なる構成の第2機構99を有する。具体的には、第2機構99では、シリンダ機構(駆動手段)101が追加されている。
シリンダ機構101は、加工具108と固定部56の間に設けられたシリンダ部100と、第3流体供給部110と第4流体供給部112とを有する。シリンダ部100は、例えば、油圧シリンダとして構成されるものであって、固定部56の一方の面に固着されたシリンダ本体102と、前記基部40の進退方向に沿って移動可能な状態でシリンダ本体102内に収容されたピストン104とを含む。ピストン104の一方の面には、切刃68を有する加工具108が一体的に設けられている。これにより、シリンダ部100は、基部40(ダイ部50)の進退方向に沿ってダイ部50に対して加工具108を相対変位させることができる。
なお、加工具108の長さは、上述した加工具52の長さよりも短く設定される。つまり、加工具108は、同一材料・同一径で形成した場合に、加工具52よりも折れ難くなっている。
また、第3流体供給部110は、シリンダ本体102内に流体を供給してピストン104を加工具108側に付勢し、第4流体供給部112は、シリンダ本体102内に流体を供給してピストン104を固定部56側に付勢する。なお、第3流体供給部110と第4流体供給部112は、制御部113の第2制御部114によって制御される。
本実施の形態に係るプレス加工装置10Bを用いたプレス加工では、基本的に図2に示したフローチャートのステップに沿って行われるが、ステップS13の処理内容が一部異なる。具体的には、本実施形態のステップS13では、ステップS11において、第2判定部89にてスライダ42が第2スライダ位置に到達したと判定されたときに、第2制御部114は、第3流体供給部110からの流体の供給を行わない状態で第4流体供給部112からシリンダ本体102内に流体を供給してピストン104を固定部56側に移動させる(図8参照)。これにより、加工具108がダイ部50に対して固定部56側に相対変位(退行)するので、第2加工ワークW2から加工具108を退避させることができる。
このように、本実施の形態では、第2加工ワークW2から加工具108を退避させる場合に、シリンダ部70、70を駆動することなく、言い換えれば、ダイ部50に対して基部40をスライダ42側に相対変位させる必要なく、加工具108を相対変位させればよくなるので、プレス加工の効率化を図ることができる。
(第3の実施の形態)
次に、本発明の第3の実施の形態に係るプレス加工装置10Cについて図9及び図10を参照しながら説明する。図9は、加工具122にて孔開け加工を行っている状態を示しており、図10は、第2加工ワークW2から加工具122を退避させた状態を示している。
図9に示すように、本実施の形態に係るプレス加工装置10Cを構成する装置本体118は、図1に示す第2機構18とは異なる第2機構119を有する。具体的には、第2機構119では、基部40、シリンダ機構54、及びブランクホルダ24の切刃36が省略され、分厚いダイ部120がスライダ42に直接的に設けられる。該ダイ部120内には、加工具122をスライダ42の進退方向に沿って駆動することにより、該加工具122をダイ部120に対して相対変位させる駆動部(駆動手段)124が設けられている。前記駆動部124は、例えば、油圧シリンダ機構で構成されており、制御部125の第2制御部126により制御される。
制御部125の第2判定部128は、孔開け加工が終了したか否かを判定する。具体的には、第2判定部128は、例えば、第2制御部126から駆動部124に出力された制御信号に基づいて孔開け加工が終了したか否かを判定する。この場合、第2判定部128は、前記制御信号が出力されてから所定時間経過後に孔開け加工が終了したと判定すればよい。なお、前記所定時間は、前記制御信号が出力されてから加工具122の切刃68が逃げ穴32に位置するまでにかかる時間を言い、予め計測しておけばよい。
本実施の形態に係るプレス加工装置10Cを用いたプレス加工では、第1判定部88にて初回のプレス加工が終了したと判定されたときに、第2制御部126が駆動部124を駆動制御してダイ部120に対して加工具122を固定台20側に、相対変位(進行)させて孔開け加工(2回目のプレス加工)を行う。そして、第2判定部128にて孔開け加工が終了したと判定されたときに、第2制御部126は加工具122を第2加工ワークW2から退避させる。なお、第2加工ワークW2から加工具122を退避させた後は、図2のフローチャートの手順と同様の処理が行われる。
本実施の形態によれば、上述した第1の実施の形態と同一の効果を奏する。すなわち、加工具122を第2加工ワークW2から退避させた後に、保持工程が行われるので、該保持工程中に該第2加工ワークW2が収縮しても該加工具122がかじることを防止することができる。これにより、加工具122及び第2加工ワークW2が損傷することを好適に抑えることができるので、品質に優れた加工品を得ることができる。なお、本実施の形態は、基部40を省略していることから、ダイ部120の進退方向に加工具122を該ダイ部120に対して相対変位させるだけで孔開け加工が可能となっている。
本発明は、上記した実施形態に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることは当然可能である。
例えば、ブランクホルダ24の内部とパンチ部22の内部には、冷却水等の冷媒が流通する冷媒流路が形成されていてもよい。この場合、第2加工ワークW2の冷却速度を一層大きくすることができる。
また、本発明に係るプレス加工方法は、ワークに対して1回の加工(孔開け加工)のみを施すような場合であっても適用可能である。
10A〜10C…プレス加工装置 22…パンチ部
40…基部 42…スライダ
46…駆動源(基部駆動手段)
48…リニアセンサ(位置情報取得手段) 50、120…ダイ部(パッド)
52、108、122…加工具 54…シリンダ機構(連結手段)
70、100…シリンダ部 72…第1流体供給部
74…第2流体供給部 76、102…シリンダ本体
82…第1制御部(基部駆動制御手段)
84、114、126…第2制御部(制御手段)
86…記憶部 88…第1判定部
89、128…第2判定部(判定部) 101…シリンダ機構(連結手段)
110…第3流体供給部 112…第4流体供給部
124…駆動部(駆動手段) W…ワーク
W1…第1加工ワーク W2…第2加工ワーク

Claims (9)

  1. 加熱されたワークを加工するプレス加工方法において、
    前記ワークをパッドで押さえた状態で加工具にて孔開け加工する孔開け加工工程と、
    孔開け加工された該ワークから前記加工具を退避させる退避工程と、
    前記退避工程の後に、該ワークを前記パッドで押さえた状態で保持する保持工程と、を行うことを特徴とするプレス加工方法。
  2. 請求項1記載のプレス加工方法において、
    前記孔開け加工工程後に前記孔開け加工が終了したか否かを判定する判定工程をさらに行い、
    前記退避工程では、前記判定工程で前記孔開け加工が終了したと判定されたときに該ワークから前記加工具を退避させることを特徴とするプレス加工方法。
  3. 請求項1又は2記載のプレス加工方法において、
    加熱された前記ワークを前記パッドにてプレスするプレス加工工程を前記孔開け加工工程よりも前に行うことを特徴とするプレス加工方法。
  4. 加熱されたワークを加工するプレス加工装置において、
    前記ワークに対して進退可能な基部と、
    前記基部とは別体に設けられて前記ワークを押さえるパッドと、
    前記基部に設けられて前記ワークに対して孔開け加工可能な加工具と、
    前記パッドを前記ワークが位置する側に付勢すると共に前記基部の進退方向に沿って伸縮可能に形成され、且つ前記基部と前記パッドとを該基部の進退方向に沿って互いに相対変位可能に連結する連結手段と、を備えることを特徴とするプレス加工装置。
  5. 請求項4記載のプレス加工装置において、
    前記ワークに対する孔開け加工が終了したか否かを判定する判定手段をさらに備え、
    前記判定手段が孔開け加工を終了したと判定したときに、前記連結手段を伸長させることにより、前記ワークを前記パッドで押さえた状態で前記加工具を該ワークから退避させることを特徴とするプレス加工装置。
  6. 請求項5記載のプレス加工装置において、
    前記基部を駆動する基部駆動手段と、
    前記基部駆動手段を制御する基部駆動制御手段と、をさらに備え、
    前記判定手段は、前記基部駆動制御手段の制御信号に基づいて前記孔開け加工が終了したか否かを判定することを特徴とするプレス加工装置。
  7. 請求項5記載のプレス加工装置において、
    前記基部の進退方向の位置情報を取得する位置情報取得手段をさらに備え、
    前記判定手段は、前記位置情報取得手段により取得された位置情報に基づいて前記孔開け加工が終了したか否かを判定することを特徴とするプレス加工装置。
  8. 加熱されたワークを加工するプレス加工装置において、
    前記ワークに対して進退可能に形成されて該ワークを押さえるパッドと、
    前記ワークに対して孔開け加工可能な加工具と、
    前記パッドの進退方向に沿って前記加工具を駆動して該加工具を該パッドに対して相対変位させる駆動手段と、を備えることを特徴とするプレス加工装置。
  9. 請求項8記載のプレス加工装置において、
    前記駆動手段を制御する制御手段と、
    前記ワークに対する孔開け加工が終了したか否かを判定する判定手段と、をさらに備え、
    前記制御手段は、前記判定手段が孔開け加工を終了したと判定したときに、前記駆動手段を制御することにより、前記ワークを前記パッドで押さえた状態で孔開け加工されたワークから前記加工具を退避させることを特徴とするプレス加工装置。
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