JP2012208049A - 光成端箱 - Google Patents
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Abstract
【課題】光線路における伝送効率の低下を抑制しながら、光線路の活線状態を精度よく判別することが可能な光成端箱を提供する。
【解決手段】一対の光ファイバ1,1同士が接続され接続部1aを備えた光線路Aにおける漏れる光を受光する受光素子5a,5bと、該受光素子5a,5bの電流信号に基づいて光線路Aが活線状態にあるか否かを判別する判別回路6と、該判別回路6の判別結果を表示する発光ダイオード7と、箱体15とを備えた光成端箱10であり、受光素子5a,5bは、接続部1aを挟んで一対の光ファイバ1,1それぞれに対して設けられ、判別回路6は、電流信号を電流電圧変換回路部により電流電圧変換し増幅回路部により増幅させた電圧信号と、所定の閾値電圧とをコンパレータにより比較する。
【選択図】図1
【解決手段】一対の光ファイバ1,1同士が接続され接続部1aを備えた光線路Aにおける漏れる光を受光する受光素子5a,5bと、該受光素子5a,5bの電流信号に基づいて光線路Aが活線状態にあるか否かを判別する判別回路6と、該判別回路6の判別結果を表示する発光ダイオード7と、箱体15とを備えた光成端箱10であり、受光素子5a,5bは、接続部1aを挟んで一対の光ファイバ1,1それぞれに対して設けられ、判別回路6は、電流信号を電流電圧変換回路部により電流電圧変換し増幅回路部により増幅させた電圧信号と、所定の閾値電圧とをコンパレータにより比較する。
【選択図】図1
Description
本発明は、光成端箱に関するものである。
近年、光ファイバを用いた光ファイバ通信が急速に普及してきており、光通信事業者の光通信局だけでなく、オフィスビルや一般家庭の宅内でも、光ファイバの接続のため、光ファイバの端部同士が接続された接続部や光ファイバの余長分を収納する光成端箱が用いられている。また、光成端箱は、接続部や光ファイバの余長分を収納するだけでなく、多機能化も進められている。
この種の光成端箱は、たとえば、図7に示すように、一対の光ファイバ71,71の端部同士が接続された接続部71aに形成させた、一対の光ファイバ71,71の光軸方向に直交する断面の屈折率分布を光軸方向の他の部位とは異なる漏光発生部73と、漏光発生部73を介してそれぞれの光ファイバ71,71に設けられ漏光発生部73から漏れる光(図7の漏光発生部73から図示する実線の矢印あるいは破線の矢印を参照)を検出する受光素子75a,75b,75c,75dとを有し、一対の光ファイバ71,71により形成される光線路Aが活線状態(光線路を光が正常に伝送されている状態)にあるか否かを検出する活線検出装置を収容したもの知られている(たとえば、特許文献1参照)。
図7に示す一対の光ファイバ心線72,72は、端部側において被覆13,13がそれぞれ除去され、光ファイバ71,71のコア11,11の外周を被覆するクラッド12,12の外周面が外部に露出している。また、受光素子75a,75cは、受光面が光ファイバ71のクラッド12側となる形で透光性の接着部4を介して光ファイバ71に接着されている。
これにより、図7に示す活線検出装置は、受光感度の異なる2種類の受光素子75a,75c(あるいは、受光素子75b,75d)が一方の光ファイバ71と光学的に結合することにより、2種類の波長帯域の光における活線状態を判別することができる、としている。
なお、図7の活線検出装置では、双方向の光(図7中のコア11中の破線の矢印および実線の矢印の向きを参照)それぞれに対して光線路Aが活線状態にあるか否かを判別するために、光軸方向において、漏光発生部73を挟んで両側に同種の受光素子75a,75bを配置している。
また、上記特許文献1に記載の活線検出装置では、2種類の波長帯域の光に対する光線路Aの活線状態を判別する判別回路が開示されている。判別回路は、同一の光ファイバ71に波長帯域ごとに光を検出する受光素子75a,75cそれぞれの出力電流を各別にオペアンプを用いた電流電圧変換回路部により電圧信号に変換する。判別回路は、各電流電圧変換回路部それぞれから出力される電圧信号に基づいて、光線路Aが2種類の波長帯域の光に対して活線状態にあるか否かを判別する。そして、上述の活線検出装置は、判別結果をディスプレイや発光ダイオードなどの表示手段に表示させることができる、としている。
しかしながら、上記特許文献1の光成端箱は、一対の受光素子75a,75bを備えた場合、光線路Aの活線状態を具体的にどのように判別し、判別結果を表示手段で表示させるかが記載されていない。
ところで、上述のごとき光線路の活線状態を判別する機能を備えた光成端箱では、活線状態をより精度よく判別することが求められる。光線路の活線状態を判別する機能を備えた光成端箱の場合、一対の光ファイバの接続部から漏れる光の光量を増やすことで、光線路の活線状態をより精度よく判別することができる、と考えられる。しかしながら、光ファイバからの漏れ光の光量と、光線路における光の伝送効率とはトレードオフの関係にあり、漏れ光の光量が増加すると光線路における光の伝送効率が低下する。そのため、光線路の活線状態を判別する機能を備えた光成端箱において、光線路における光の伝送効率の低下を抑制しながら、光線路の活線状態を精度よく判別することは難しい。
本発明は上記事由に鑑みて為されたものであり、その目的は、光線路における伝送効率の低下を抑制しながら、光線路の活線状態を精度よく判別することが可能な光成端箱を提供することにある。
本発明の光成端箱は、一対の光ファイバの端部同士が接続された接続部を備えた光線路における一方の上記光ファイバを伝送してきた光の一部のうち、他方の上記光ファイバ側で漏れる光を受光する受光素子と、該受光素子の出力信号である電流信号に基づいて上記光線路が活線状態にあるか否かを判別する判別回路と、該判別回路の判別結果に基づいて上記光線路が活線状態にあるか否かを表示する発光ダイオードと、上記受光素子、上記判別回路および上記発光ダイオードを収容する箱体とを備えた光成端箱であって、上記受光素子は、上記光線路における上記接続部を挟んで一対の上記光ファイバそれぞれに対して設けられ、上記判別回路は、上記光線路における双方向の光それぞれに対して、上記受光素子からの電流信号を電流電圧変換回路部により電流電圧変換し増幅回路部により増幅させた電圧信号と、所定の閾値電圧とをコンパレータにより比較することで上記光線路が活線状態にあるか否か判別することを特徴とする。
この光成端箱において、上記判別回路は、一対の上記受光素子のうち、一方の受光素子からの電流信号と他方の受光素子からの電流信号とを合わせた電流信号を上記電流電圧変換回路部により電流電圧変換して上記増幅回路部に入力させ、上記コンパレータの判別結果に基づいて、上記光線路が当該光線路における双方向の光それぞれに対して活線状態にあるか否かを一対の上記受光素子に共通の上記発光ダイオードに表示させることが好ましい。
この光成端箱において、上記判別回路は、上記受光素子ごとに、上記電流電圧変換回路部、上記増幅回路部および上記コンパレータをそれぞれ備え、上記コンパレータの判別結果に基づいて、上記光線路が当該光線路における双方向の光それぞれに対して活線状態にあるか否かを上記受光素子ごとに対応する上記発光ダイオードそれぞれに表示させることが好ましい。
本発明の光成端箱では、光線路における伝送効率の低下を抑制しながら、光線路の活線状態をより精度よく判別することが可能になるという効果がある。
(実施形態1)
以下、本実施形態の光成端箱10の各構成について図1および図2を用いて説明し、図3のフローチャート図に基づいて動作を説明する。また、図4の光成端箱10を収納するラック200の模式的説明図を用いて、光成端箱10の使用例を説明する。なお、同一の構成については、同一の番号を用いて重複する説明を適宜省略している。
以下、本実施形態の光成端箱10の各構成について図1および図2を用いて説明し、図3のフローチャート図に基づいて動作を説明する。また、図4の光成端箱10を収納するラック200の模式的説明図を用いて、光成端箱10の使用例を説明する。なお、同一の構成については、同一の番号を用いて重複する説明を適宜省略している。
本実施形態の光成端箱10は、図1(a)の要部で示すように、光ファイバ心線2,2は、それぞれ端部側において被覆13,13が除去され、光ファイバ1,1の外周面(クラッド12の外周面)が外部に露出している。そして、本実施形態の光成端箱10は、一対の光ファイバ1,1の端部同士が融着により接続された接続部1aを備えた光線路Aが活線状態にあるか否かを検出する活線検出装置20を内部に備えている(図1(b)を参照)。接続部1aでは、融着により、一対の光ファイバ1,1の光軸方向に直交する断面の屈折率分布を光軸方向の他の部位と僅かながら異ならせることが可能となる。そのため、光線路Aでは、接続部1aにより、一方の光ファイバ1(たとえば、図1(a)の右側における光ファイバ1)のコア11内を伝送してきた光の一部が接続部1aを挟んで他方の光ファイバ1(たとえば、図1(a)の左側における光ファイバ1)のクラッド12から漏らすことができる。同様に、光線路Aは、接続部1aにより、上記他方の光ファイバ1(たとえば、図1(a)の左側における光ファイバ1)のコア11内を伝送してきた光の一部が接続部1aを挟んで上記一方の光ファイバ1(たとえば、図1(a)の右側における光ファイバ1)のクラッド12から漏らすことができる。
光成端箱10は、一対の光ファイバ1,1のうち、上記一方の光ファイバ1のコア11内を伝送してきた光の一部のうち、接続部1aを挟んで上記他方の光ファイバ1のクラッド12から漏れる光を透光性の接着部4を介して受光可能なフォトダイオードたる受光素子5bを備えている。同様に、光成端箱10は、一対の光ファイバ1,1のうち、上記他方の光ファイバ1のコア11内を伝送してきた光の一部が上記一方の光ファイバ1のクラッド12から漏れる光を透光性の接着部4を介して受光可能なフォトダイオードたる受光素子5aを備えている。
また、本実施形態の光成端箱10は、受光素子5a,5bが光ファイバ1,1から漏れる光を受光した場合、受光素子5a,5bが出力する出力信号である電流信号に基づいて光線路Aが活線状態にあることを判別する判別回路6を備えている。さらに、光成端箱10は、判別回路6と電気的に接続されて判別回路6の判別結果に基づいて光線路Aが活線状態にあるか否かを表示する発光ダイオード7を備えている。さらに、本実施形態の光成端箱10は、少なくとも受光素子5a,5b、判別回路6および発光ダイオード7を収容する箱体15とを備えて構成している。
特に、本実施形態の光成端箱10は、受光素子5a,5bが、光線路Aにおける接続部1aを挟んで一対の光ファイバ1,1それぞれに対して設けられている。
本実施形態の光成端箱10は、上述の構成において、判別回路6が、光線路Aにおける双方向の光それぞれに対して、受光素子5a,5bからの電流信号を電流電圧変換回路部(図示していない)により電流電圧変換し増幅回路部(図示していない)により増幅させた電圧信号と、所定の閾値電圧とをコンパレータ(図示していない)により比較することで光線路Aが活線状態にあるか否かを判別している。更に言えば、本実施形態の光成端箱10では、判別回路6が、一対の受光素子5a,5bのうち、一方の受光素子5aからの電流信号と他方の受光素子5bからの電流信号とを合わせた電流信号を電流電圧変換回路部により電流電圧変換して増幅回路部に入力させ、コンパレータの判別結果に基づいて、光線路Aが当該光線路Aにおける双方向の光それぞれに対して活線状態にあるか否かを一対の受光素子5a,5bに共通の1個の発光ダイオード7の点灯や消灯で表示させている。
本実施形態の光成端箱10では、一対の光ファイバ1,1を接続させた光線路Aを用いた双方向の光通信において、上記一方の光ファイバ1を光の伝送方向の上流側とする場合、上記他方の光ファイバ1は、光の伝送方向の下流側となる。同様に、本実施形態の光成端箱10では、一対の光ファイバ1,1を接続させた光線路Aを用いた双方向の光通信において、上記他方の光ファイバ1を光の伝送方向の上流側とする場合、上記一方の光ファイバ1は光の伝送方向の下流側となる。
これにより、本実施形態の光成端箱10は、判別回路6が、光線路Aにおける双方向の光それぞれに対して、受光素子5a,5bからの電流信号を電流電圧変換回路部により電流電圧変換し増幅回路部により増幅させた電圧信号と、所定の閾値電圧とをコンパレータにより比較させる、比較的に簡便な構成で光線路Aにおける伝送効率の低下を抑制しながら、光線路Aの活線状態を精度よく判別することが可能となる。
以下、本実施形態の光成端箱10における具体的な構成について詳述する。
本実施形態の光成端箱10は、図1(b),(c),(d)に示すように、たとえば、樹脂材料からなり、外形が縦110mm×横170mm×高さ8mmの矩形状の箱体15を用いている。光成端箱10は、光成端箱10の一側壁10bに、外部からの光ファイバコード22を光成端箱10の内部に挿入する矩形状の導入口10cが貫設されている。また、本実施形態の光成端箱10は、一側壁10bに複数個(ここでは、4個)の発光ダイオード7の発光部が露設されたハウジング17を具備し、光成端箱10の長手方向に沿った一方の一側壁10bにハウジング17を固定している。さらに、光成端箱10は、開閉自在である上蓋10a(図1(c)を参照)を備えている。本実施形態の光成端箱10は、短手方向に沿った端壁10iに複数(図示例では4つ)の光コネクタ25を設けている。光成端箱10は、端壁10iと対向する短手方向に沿った端壁10jに、外部からの電力が供給される電源コネクタ30を設けている。光成端箱10の内部では、光成端箱10の外部から導入口10cを通して挿入された光ファイバコード22の端部に多心MT(Mechanically Transferable)コネクタ23aが配置されている。
なお、光ファイバコード22は、光ファイバコード22の図示していない断面において、複数本(ここでは、4本)の光ファイバ心線2それぞれに抗張力繊維として補強繊維を縦沿えし、外側に外皮を施している。各光ファイバ心線2は、中心にコア11が形成されコア11の外周にクラッド12が形成され、クラッド12の外周に被覆13が形成されている。
また、光成端箱10の内部では、外部から挿入された光ファイバコード22の一方の4心MTコネクタ23aが、対として接続される他方の多心(ここでは、4心)MTコネクタ23bに接続されている。本実施形態の光成端箱10は、光成端箱10の一側壁10bと、光成端箱10の内底面10hから立設した内壁10gとの間の空間に、4心MTコネクタ23aと、4心MTコネクタ23bとを接続して収納させている。また、他方の4心MTコネクタ23bから導出される中継用の光ファイバコード24は、円弧状に湾曲された状態で光成端箱10に収納されている。
光ファイバコード24は、複数本(ここでは、4本)の光ファイバ心線2に分岐されている。分枝された光ファイバ心線2は、活線検出装置20を介して光コネクタ25と光学的に結合されている。
各光ファイバ心線2それぞれは、他方の4心MTコネクタ23bとは反対の端部側で上記一方の光ファイバ1を露出させるために、各光ファイバ心線2の被覆13を除去(たとえば、10mmから30mm)させている。本実施形態の光成端箱10における活線検出装置20では、上記一方の光ファイバ1と、光成端箱10の光コネクタ25と接続された上記他方の光ファイバ1とを図示しない融着接続機により融着した複数個(ここでは、4個)の接続部1aを収納している。
一対の光ファイバ1,1は、接続部1aを形成するため、光ファイバ1,1のコア11,11の位置がそれぞれ一致するように調整される。光ファイバ1,1は、光ファイバ1,1のコア11の位置を一致するように調整させた後、上記融着接続機の電極間に発生する放電の熱を利用して、一対の光ファイバ1,1の端部の同士を溶融することにより一体化して接続させることができる。本実施形態の光成端箱10では、溶融して接続された融着部位が接続部1aとなる(図1(a)を参照)。
本実施形態の光成端箱10の活線検出装置20は、図2(a)に示すように、4本の光線路Aをそれぞれ構成する一対の光ファイバ心線2,2を内部が空洞で矩形の筒状体に形成されたフレーム26で固定している。フレーム26は、一対の光ファイバ1,1が融着された接続部1aをフレーム26の内側に収容し、図示していない接着剤を用いて各光ファイバ心線2,2を接着して固定している。なお、フレーム26は、複数本(ここでは、4本)の光線路Aが略平行に等間隔で配置できるように、たとえば、光ファイバ心線2と当接させるフレーム26の一端面側に光ファイバ心線2の外径よりも若干幅の小さい複数個のV字状の溝(図示していない)を設けていることが好ましい。
ここで、本実施形態の光成端箱10は、活線検出装置20が各光ファイバ1,1の接続部1aから所定の間隔を隔てて接続部1aを挟んで対称に配置可能なように一対の受光素子5a,5bを矩形平板状のプリント配線基板8の一表面8a側にそれぞれ設けている(図1(a)を参照)。また、本実施形態の光成端箱10の活線検出装置20は、プリント配線基板8の他表面8b側に判別回路6を構成する電子部品6aや電源コネクタ30からの電力の供給を行うための電源ケーブル31と接続するコネクタなどを実装させている。
各受光素子5a,5bは、ベアチップを用いている。各受光素子5a,5bは、プリント配線基板8の一表面8a側に図示していない導電性ペースト(たとえば、Agペーストなど)を用いて実装している。これにより、各受光素子5a,5bは、受光素子5a,5bの一方の電極それぞれと、プリント配線基板8の回路パターン8c(図2(c)を参照)とが電気的に接続させている。また、受光素子5a,5bの他方の電極は、ワイヤ(たとえば、金線など)8e(図2(c)を参照)により、プリント配線基板8の一表面8a側に設けられた回路パターン8cと電気的に接続している。
本実施形態の光成端箱10は、図2(a)や図2(a)のBB断面図である図2(b)で示すように、内部に光ファイバ1,1の接続部1aが収容されたフレーム26の光ファイバ1,1側をプリント配線基板8の一表面8a側に押付ける形で接着させている。本実施形態の光成端箱10は、図2(a)の要部Dにおける部分拡大図である図2(c)で示すように、各受光素子5a,5bの受光部5aa,5baを、対応する一対の光ファイバ1,1のクラッド12と位置を合わせている。また、受光素子5a,5bの受光部5aa,5baと、一対の光ファイバ1,1のクラッド12とを、それぞれ接着剤によって接着硬化させて接着部4を形成している(図1(a)を参照)。これにより、フレーム26は、一対の受光素子5a,5bと光ファイバ1との位置あわせを制御性よく容易に行なわせることができる。
なお、光成端箱10の活線検出装置20におけるプリント配線基板8は、図1(a)において、他表面8b側に判別回路6などを構成する電子部品6aを実装させているが、図2(a),(f)では、制御回路部21として図示している。プリント配線基板8は、先端部にコネクタを備えた帯状のリード線32を介して、発光ダイオード7が実装された実装基板9(図1(a)を参照)と電気的に接続可能なように回路パターン8cが形成されている。また、活線検出装置20は、後述する電源装置300から電力の供給を受けて制御回路部21の駆動や発光ダイオード7の発光ができるように、端壁10jに設けられた電源コネクタ30と、プリント配線基板8とを電源ケーブル31を介して電気的に接続させている。
また、本実施形態の光成端箱10に用いられる活線検出装置20では、図2(d)および図2(d)の側面図である図2(e)で示すように、プリント配線基板8の一表面8a側にシールドケース29を好適に設けている。シールドケース29は、たとえば、ステンレス鋼板の折り曲げ加工により形成させることができる。シールドケース29は、プリント配線基板8に実装された受光素子5a,5bを覆い、プリント配線基板8の一表面8a側に設けられた制御回路部21やフレーム26などを収納できるように、外形が矩形状で内部が空洞なカバーとして形成させている。また、シールドケース29は、プリント配線基板8の四隅部に貫設した各挿通孔27(図2(a)を参照)にそれぞれ挿通する突出部29a(図2(f)を参照)を備えている。シールドケース29は、図2(f)の矢印で示すように、シールドケース29の突出部29aをプリント配線基板8の一表面8a側からプリント配線基板8の挿通孔27に挿通させることで、シールドケース29の内部に、受光素子5a,5b、制御回路部21やフレーム26を収納する。シールドケース29は、シールドケース29の突出部29aと、プリント配線基板8の挿通孔27の内壁およびプリント配線基板8の他表面8bにおける挿通孔27における周部に形成された導電層(図示していない)とを半田づけすることにより、プリント配線基板8に固定させることができる。なお、プリント配線基板8の上記導電層は、電気回路におけるグランドとして機能するプリント配線基板8における回路パターン8cの一部と電気的に接続させている。これにより、シールドケース29は、誤作動の原因となる外乱光が各受光素子5a,5bに照射されることを抑制することができる。また、シールドケース29は、プリント配線基板8の回路パターン8cを用いて制御回路部21などを電磁ノイズから保護することができる。
本実施形態の光成端箱10は、活線検出装置20のプリント配線基板8における他表面8b側と、箱体15の内底面10h側とを両面テープ(図示していない)により固定している。両面テープは、長尺状の両面テープの一方の片面側を予めプリント配線基板8における長手方向に沿って、対向するプリント配線基板8の両端部に接着させておけばよい。また、プリント配線基板8の一方の片面側が接着された両面テープは、他方の片面側を箱体15の内底面10hと位置合わせして接着させればよい。なお、光成端箱10の活線検出装置20は、両面テープを用いて箱体15に固定させる構成だけでなく、プリント配線基板8に貫設した貫通孔(図示していない)に螺子(図示していない)を通し、箱体15の内底面10h側に螺子止めして固定させる構成としてもよい。
ここで、本実施形態の光成端箱10では、光成端箱10の内部で活線検出装置20に接続させる各光ファイバ1として、各種の光ファイバの中で伝送損失、伝送帯域幅および機械的強度などの耐環境性などに優れている石英ガラスファイバを用いている。なお、石英ガラスファイバとして、シングルモードファイバを採用しているが、シングルモードファイバに限らず、ステップインデックス型(SI型)マルチモードファイバや、グレーデッドインデックス型(GI型)マルチモードファイバなどを採用してもよい。また、各光ファイバ1としては、石英ガラスファイバに限らず、多成分ガラスファイバ、ポリマークラッドファイバや、たとえば、コア11にポリメチルメタクリレート樹脂、クラッド12にフッ素系樹脂を用いたプラスチックファイバなどを利用することもできる。
また、各光ファイバ心線2は、端部側において被覆13がストリッパなどにより除去され、光ファイバ1におけるクラッド12の外周面が露出されている。なお、光ファイバ1の端部は、光ファイバカッタなどにより光ファイバに小さなキズをつけ、キズ部分を曲げながら引っ張ることにより垂直且つ平滑に切断させることができる。活線検出装置20の受光素子5a,5bは、受光素子5a,5bの受光面5aa,5ba(図2(c)を参照)が光ファイバ1のクラッド12側となる形で接着部4を介して光ファイバ1のクラッド12の外周面に接着させている。ここで、各光ファイバ心線2において光ファイバ1の外周面が露出した部分の長さは10mm程度であり、受光素子5a,5bは、光ファイバ1の光軸方向において接続部1aからそれぞれ規定長さ(たとえば、2〜5mm程度)だけ離れて配置している。
光ファイバ1を伝送する光としては、たとえば、波長が1310nmの光や波長が850nmの光が挙げられるが、この波長だけに限られるものではない。光ファイバ1のクラッド12と、受光素子5a,5bの受光面5aa,5baとを光学的に結合させる接着部4は、光ファイバ1を伝送する光の波長に対して透光性の高い接着剤であるエポキシ系樹脂やアクリル系樹脂などを用いればよい。なお、接着部4は、必ずしもクラッド12よりも屈折率が高い材料で形成する必要はなく、空気とクラッド12との中間の屈折率を有する材料で形成してもよい。
また、各受光素子5a,5bは、それぞれ結晶材料が同一のpinフォトダイオードのベアチップを用いている。ここで、本実施形態の光成端箱10では、光ファイバ1を伝送する光通信用の光として波長が1310nmの光を想定している。そのため、本実施形態の光成端箱10は、活線検出装置20に用いられる受光素子5a,5bの半導体材料として1.3μm帯波長領域で受光感度の高いInGaAsを用いている。なお、光ファイバ1を伝送する光通信用の光として波長が850nmの光を用いる場合は、受光素子5a,5bに用いられる半導体材料として、0.8μm帯波長領域で受光感度の高いSiを用いればよい。なお、受光素子5a,5bとして、Si材料を用いたSiフォトダイオードは、一般に、波長が800nm〜900nm波長帯の光に対して、InGaAsや主としてGeを材料とする長波長用フォトダイオードよりも受光感度が高い。また、InGaAsや主としてGeを材料とする長波長用フォトダイオードは、一般に、Siフォトダイオードと比較して、900nm〜1650nm波長帯(たとえば、1.3μm波長帯、1.5μm波長帯)の光に対して受光感度が高い傾向にある。そのため、受光素子5a,5bの材料は、用いられる光通信用の光の波長帯域に応じて種々選択すればよい。なお、受光素子5a,5bは、pinフォトダイオードだけにとどまらず、アバランシェフォトダイオードを用いてもよい。
ところで、接続部1aで発生した漏れ光のうち、クラッド12と空気との境界で入射補角が全反射臨界補角よりも大きな光線は、クラッド12からも漏れて外部に出てしまう。接続部1aで発生した漏れ光のうち、クラッド12と空気との境界で入射補角が、全反射臨界補角よりも小さな光線はクラッド12と空気との境界で全反射する。ここで、本実施形態の光成端箱10のように一対の光ファイバ1,1として石英ガラスファイバを用いている場合には、クラッド12と空気との屈折率差が大きいので、接続部1aで発生した漏れ光についてはクラッド12と空気との境界で全反射される割合が高く、接続部1aで発生した漏れ光の多くは全反射を繰り返しながら光ファイバ1内を伝送する。これに対し、クラッド12と接着部4,4との屈折率差はクラッド12と空気との屈折率差よりも小さい。そのため、クラッド12と接着部4,4との界面で全反射される光は、接着部4,4が設けられていない部位で全反射される光の割合よりも少なくなる。したがって、接続部1aで発生した漏れ光は、クラッド12と接着部4,4との界面を通過して受光素子5a,5bの受光面5aa,5baに到達することができる。
接続部1aから漏れた光を受光可能な受光素子5a,5bは、接続部1aから漏れる光に対して透光性の接着剤からなる接着部4,4を介して上記下流側の光ファイバ1のクラッド12の外周面および上記上流側の光ファイバ1のクラッド12の外周面に接着されている。そのため、本実施形態の光成端箱10では、各受光素子5a,5bと光ファイバ1のクラッド12の外周面との間に空気が介在する場合に比べて、空気よりも大きい屈折率を有する接着部4,4にクラッド12から多くの漏れ光が入射して、漏れ光の各受光素子5a,5bへの到達効率が向上する。
ところで、本実施形態の活線検出装置20を備えた光成端箱10では、一対の受光素子5a,5bを、一対の光ファイバ1,1間の接続部1aからの距離が略同じとなるように配置させている。ここで、受光素子5aと受光素子5bとは、一対の光ファイバ1における接続部1aを挟んで対向配置されている。すなわち、本実施形態の活線検出装置20を備えた光成端箱10は、光線路Aが双方向の光通信の光線路Aを構成しており、受光素子5a,5bが、上記光軸方向において接続部1aを挟んで両側に配置されている。なお、本実施形態の光成端箱10では、光線路Aが双方向に光が伝送される形態となっているが、各方向で同じ数の光通信が行われる必要はない。また、本実施形態の光成端箱10では、双方向とも複数種の波長帯の光が伝送される形態であってもよい。
本実施形態の光成端箱10は、活線検出装置20の各受光素子5a,5bから出力される電流信号を電流電圧変換回路部により電流電圧変換し、増幅回路部により増幅させた電圧信号と、所定の閾値電圧とをコンパレータで比較をする判別回路6と、判別された判別結果に基づいて各光ファイバ1の活線状態を表示する複数個(ここでは、4個)の発光ダイオード7とを備えている。
本実施形態の光成端箱10において、判別回路6は、一方の受光素子5aからの電流信号と他方の受光素子5bからの電流信号とを合わせた電流信号を電流電圧変換回路部により電流電圧変換し増幅回路部により増幅させた電圧信号と、所定の閾値電圧とをコンパレータにより比較する。制御回路部21の判別回路6は、コンパレータの判別結果に基づいて、光線路Aが当該光線路Aにおける双方向の光それぞれに対して活線状態にあるか否かを制御回路部21の駆動回路部を用いて発光ダイオード7の点灯を制御することで表示させている。
なお、本実施形態の光成端箱10は、オペアンプ、抵抗器、コンデンサ、増幅回路を内蔵したICなどの電子部品6aを適宜に用いて判別回路6を構成すればよい。
一対の受光素子5a,5bが実装されたプリント基板8は、判別回路6を備えた制御回路部21が形成されている。制御回路部21は、制御回路部21の駆動回路部が信号線32を介して電源装置300からの電力を制御して発光ダイオード7が実装された実装基板9側へ供給する。これにより、制御回路部21は、発光ダイオード7の発光を制御することができる。すなわち、本実施形態の光成端箱10は、判別回路6の判別結果に応じて発光ダイオード7を駆動する駆動回路部(図示せず)と、判別回路6とを、制御回路部21として活線検出装置20に設けている。
本実施形態の光成端箱10における活線検出装置20は、活線検出装置20の受光素子5a,5bからの出力信号に基づいた電圧信号が予め制御回路部21に備えたメモリに記憶された所定の閾値電圧を超えている場合、光線路Aが活線状態にあると判別する。また、活線検出装置20は、制御回路部21の駆動回路部が信号線32を介して、判別回路6の判別結果に基づいて各発光ダイオード7の点灯を制御する。そのため、本実施形態の光成端箱10は、発光ダイオード7が発光することで、各光ファイバ1が活線状態であることを表示することができる。
以下、本実施形態の光成端箱10における動作を図3のフローチャート図に基づいて説明する。
本実施形態の光成端箱10は、上記一方の光ファイバ1(たとえば、図1(a)における右側)のクラッド12、接着部4を介して光学的に結合させた上記一方の受光素子5aが回路パターン8cなどを介して判別回路6の電流電圧変換回路部に接続させている。また、光成端箱10は、上記他方の光ファイバ1(たとえば、図1(a)における左側)のクラッド12、接着部4を介して光学的に結合させた上記他方の受光素子5bが回路パターン8cなどを介して判別回路6の電流電圧変換回路部と接続させている。
そのため、受光素子5aは、一方の光ファイバ1から光を受光した場合、光電変換を行い電流信号を電流電圧変換回路部に出力する(S11)。同様に、受光素子5bは、他方の光ファイバ1から光を受光した場合、光電変換を行い電流信号を上記電流電圧変換回路部に出力する(S21)。すなわち、受光素子5bと受光素子5aとは、電気的に接続させており両方の電流信号を合わせた電流信号を判別回路6の電流電圧変換回路部に入力させ、電流電圧変換回路部により電流電圧変換が行われる(S12)。
次に、電流電圧変換回路部により電流電圧変換された電圧信号は、増幅回路部により増幅され、コンパレータ側に出力される(S13)。コンパレータは、増幅回路部より出力された電圧信号と、所定の闘値電圧とを比較する。制御回路部21の判別回路6におけるコンパレータは、電圧信号が所定の閾値電圧以上の場合、駆動回路部が制御回路部21と信号線32で電気的に接続された実装基板9に駆動信号を出力し発光ダイオード7を点灯させる(S15)。また、判別回路6のコンパレータは、電圧信号が所定の閾値電圧よりも低い場合、駆動回路部が制御回路部21と信号線32で電気的に接続された実装基板9に駆動信号を出力させず発光ダイオード7は点灯しない(消灯状態)(S25)。
すなわち、光成端箱10の発光ダイオード7は、制御回路部21から制御信号の出力に基づき駆動制御され、発光ダイオード7の点灯により光線路Aの活線状態を表示することができる。
このような光成端箱10は、たとえば、図4(a)に示すようなラック200に収納することができる。このラック200は、縦長の直方体状であって複数(ここでは、2つ)の固定アンカー201によってラック200の内底板200aの部分が外部の図示していない床などに固定することができる。また、ラック200は、ラック200内において、複数個(たとえば、20個)の光成端箱10がその厚み方向に重なる形で支持部202に支持されている。支持部202には、ラック200の縦長方向に沿って図示していない支持棒が設けられている。光成端箱10は、矩形状の箱体15の隅部に設けられた貫通孔10d(図1(b)を参照)内にラック200の上記支持棒を貫通配置させている。また、矩形状の箱体15を備えた光成端箱10は、平面視において、上記支持棒が貫通する貫通孔10dと対角となる隅部にラック200の内部にあるラック200の縦長方向に沿って設けられた図示しない固定棒を係合可能なU字形状の保持部10e(図1(b)を参照)を備えている。また、端壁10iの側端部には、ラック200から光成端箱10を取り出すための、取出爪10fを備えている。これにより、光成端箱10は、上記支持棒が貫通している貫通孔10dを回転中心としてラック200から回転させて引き出すことが可能に構成している(図4(b)を参照)。
ラック200は、ラック200の天板200bに貫設させた開口部200cを通してラック200内に光ファイバケーブル203が引き込まれ、光ファイバケーブル203に収容されている複数の光ファイバコード22がそれぞれ各光成端箱10の内部に導入されている。また、各光成端箱10の光コネクタ25と接続された光ファイバコード28は、ラック200の天板200bに貫設させた開口部200dを通して引き出されている。さらに、ラック200は、ラック200の内底板200aに固定された電源装置300を備えている。電源装置300は、電源ケーブル301を介して外部の商用交流電源に接続され直流電源として機能する。光成端箱10は、電源装置300に接続された給電ケーブル302、電源コネクタ30および給電コード31を介して活線検出装置20に給電されているが、光成端箱10内に電源装置300を設置しても構わない。また、電源装置300は、外部の商用交流電源と接続され、直流電源として機能するAC−DCコンバータなどの構成だけでなく、蓄電池であってもよい。
本実施形態の光成端箱10では、各光ファイバ1を伝送する光の一部のである漏れ光を受光素子5a,5bで受光し、その受光素子5a,5bの出力信号を判別回路6でそれぞれ判別した判別結果に基づいて、各光ファイバ1に対応した発光ダイオード7ごとに光線路Aの活線状態を表示することができる。そのため、本実施形態の光成端箱10は、光ファイバ1が活線状態であるか否かを発光ダイオード7の表示によって確認することが可能となる。なお、図1(b)や図4(b)において、発光ダイオード7および信号線32は、実線と破線とで示しているが、本実施形態の光成端箱10では、実線あるいは破線のどちらの場所に発光ダイオード7などを配置させてもよい。
これにより、本実施形態の光成端箱10は、一対の光ファイバ1,1のどちらから光が入射されても、各受光素子5a,5bの電流信号に基づいて光線路Aの双方向における活線状態を発光ダイオード7の表示で判別することが可能となる。
特に、光成端箱10は、受光素子5a,5bが受光した電流信号を電圧信号にして増幅した上で、コンパレータで比較するという、比較的簡単な構成で光線路Aにおける伝送効率の低下を抑制しながら、活線状態をより精度よく判別することが可能となる。
(実施形態2)
本実施形態の光成端箱10は、実施形態1の光成端箱10と略同一であり、一対の受光素子5a,5bに共通の電流電圧変換回路部、増幅回路部および発光ダイオード7を設ける代わり、図5に示すように、受光素子5a,5bごとに電流電圧変換回路部、増幅回路部、コンパレータおよび発光ダイオード7a,7bを設けた点が異なる。以下、実施形態1と同様の構成要素には、同一の符号を付して説明を適宜省略する。
本実施形態の光成端箱10は、実施形態1の光成端箱10と略同一であり、一対の受光素子5a,5bに共通の電流電圧変換回路部、増幅回路部および発光ダイオード7を設ける代わり、図5に示すように、受光素子5a,5bごとに電流電圧変換回路部、増幅回路部、コンパレータおよび発光ダイオード7a,7bを設けた点が異なる。以下、実施形態1と同様の構成要素には、同一の符号を付して説明を適宜省略する。
本実施形態の光成端箱10は、図1(b)と同様に、一対の光ファイバ1,1の端部同士が融着された接続部1aを備えた光線路Aが活線状態にあるか否かを検出する活線検出装置20を内部に備えている。光成端箱10では、図5の光成端箱10の要部で示すように一対の光ファイバ1,1のうち、一方の光ファイバ1(たとえば、図5の右側における光ファイバ1)のコア11内を伝送してきた光の一部が、接続部1aを挟んで他方の光ファイバ1(たとえば、図5の左側における光ファイバ1)のクラッド12から漏れる。光成端箱10は、漏れた光を透光性の接着剤からなる接着部4を介して受光可能な受光素子5bを備えている。同様に、光成端箱10は、一対の光ファイバ1,1のうち、上記他方の光ファイバ1(たとえば、図5の左側における光ファイバ1)のコア11内を伝送してきた光の一部が、接続部1aを挟んで上記一方の光ファイバ1(たとえば、図5の右側における光ファイバ1)のクラッド12から漏れる。光成端箱10は、漏れた光を透光性の接着剤からなる接着部4を介して受光可能な受光素子5aを備えている。
本実施形態の光成端箱10は、接続部1aを挟んで設けられた受光素子5a,5bの電流信号に基づいて、光線路Aが活線状態にあるか否かを判別する判別回路6を備えている。さらに、光成端箱10は、各光線路Aごとに判別回路6と接続されて判別回路6が判別した光線路Aの双方向の光通信における活線状態を表示させる発光ダイオード7a,7bをそれぞれ備えている。また、光成端箱10は、判別回路6が、光線路Aにおける双方向の光に対して一対の受光素子5a,5bからの電流信号に基づいた電圧信号を所定の閾値電圧とそれぞれ比較して光線路Aが活線状態にあるか否かを発光ダイオード7a,7bに表示させている。本実施形態の光成端箱10は、図4(b)で示す、受光素子5aからの電流信号に基づいた判別結果を表示する発光ダイオード7aを光成端箱10の一側壁10b側に備えている。また、本実施形態の光成端箱10は、図4(b)の破線で示す、受光素子5bからの電流信号に基づいた判別結果を表示する発光ダイオード7bを光成端箱10の上蓋10a側に備えている。
以下、本実施形態の光成端箱10における動作を図6のフローチャート図に基づいて説明する。
本実施形態の光成端箱10は、受光素子5aは、上記一方の光ファイバ1から光を受光した場合、光電変換(S31)を行い電流信号を上記一方の電流電圧変換回路部に出力する。
次に、電流電圧変換回路部により電流電圧変換(S32)された電圧信号は、増幅回路部により増幅(S33)され、一方のコンパレータ側に出力される。上記一方のコンパレータは、増幅回路部より出力された電圧信号と、所定の闘値電圧とを比較(S34)する。制御回路部21の判別回路6における上記一方のコンパレータは、電圧信号が所定の閾値電圧以上の場合、駆動回路部が制御回路部21と信号線32で電気的に接続された実装基板9に駆動信号を出力し発光ダイオード7aを点灯(S35)させる。また、判別回路6の上記一方のコンパレータは、電圧信号が所定の閾値電圧よりも低い場合、駆動回路部が制御回路部21と信号線32で電気的に接続された実装基板9に駆動信号を出力させず発光ダイオード7aは点灯しない(消灯状態)(S36)。
同様に、本実施形態の光成端箱10は、受光素子5bは、上記他方の光ファイバ1から光を受光した場合、光電変換(S41)を行い電流信号を上記一方の電流電圧変換回路部に出力する。
次に、電流電圧変換回路部により電流電圧変換(S42)された電圧信号は、増幅回路部により増幅(S43)され、他方のコンパレータ側に出力される。上記他方のコンパレータは、増幅回路部より出力された電圧信号と、所定の闘値電圧とを比較(S44)する。制御回路部21の判別回路6における上記他方のコンパレータは、電圧信号が所定の閾値電圧以上の場合、駆動回路部が制御回路部21と信号線32で電気的に接続された実装基板9に駆動信号を出力し発光ダイオード7bを点灯(S45)させる。また、判別回路6の上記他方のコンパレータは、電圧信号が所定の閾値電圧よりも低い場合、駆動回路部が制御回路部21と信号線32で電気的に接続された実装基板9に駆動信号を出力させず発光ダイオード7bは点灯しない(消灯状態)(S46)。
すなわち、本実施形態の光成端箱10は、上記一方の受光素子5aと、上記他方の受光素子5bとの出力電流を、それぞれ別の電流電圧変換回路部により電流電圧変換し、それぞれ別の増幅回路部により増幅させた電圧信号として、当該電圧信号と、閾値電圧とをコンパレータによりそれぞれ比較させる。したがって、本実施形態の光成端箱10は、光線路Aにおける双方向の光に対して光線路Aの活線状態にあるか否かを検知できるだけでなく、双方向の光に対して光が上記一方の光ファイバ1から入力されたか、上記他方の光ファイバ1から入力されたかを検知することも可能となる。すなわち、本実施形態の光成端箱10は、双方向の光通信において、光が入力される方向性を検知することが可能となる。本実施形態の光成端箱10は、光線路Aにおける双方向の光それぞれに対して、発光ダイオード7a,7bで活線状態を視認することが可能となる。
A 光線路
1 光ファイバ
1a 接続部
5a,5b 受光素子
6 判別回路
7 発光ダイオード
10 光成端箱
15 箱体
1 光ファイバ
1a 接続部
5a,5b 受光素子
6 判別回路
7 発光ダイオード
10 光成端箱
15 箱体
Claims (3)
- 一対の光ファイバの端部同士が接続された接続部を備えた光線路における一方の前記光ファイバを伝送してきた光の一部のうち、他方の前記光ファイバ側で漏れる光を受光する受光素子と、該受光素子の出力信号である電流信号に基づいて前記光線路が活線状態にあるか否かを判別する判別回路と、該判別回路の判別結果に基づいて前記光線路が活線状態にあるか否かを表示する発光ダイオードと、前記受光素子、前記判別回路および前記発光ダイオードを収容する箱体とを備えた光成端箱であって、
前記受光素子は、前記光線路における前記接続部を挟んで一対の前記光ファイバそれぞれに対して設けられ、前記判別回路は、前記光線路における双方向の光それぞれに対して、前記受光素子からの電流信号を電流電圧変換回路部により電流電圧変換し増幅回路部により増幅させた電圧信号と、所定の閾値電圧とをコンパレータにより比較することで前記光線路が活線状態にあるか否か判別することを特徴とする光成端箱。 - 前記判別回路は、一対の前記受光素子のうち、一方の受光素子からの電流信号と他方の受光素子からの電流信号とを合わせた電流信号を前記電流電圧変換回路部により電流電圧変換して前記増幅回路部に入力させ、前記コンパレータの判別結果に基づいて、前記光線路が当該光線路における双方向の光それぞれに対して活線状態にあるか否かを一対の前記受光素子に共通の前記発光ダイオードに表示させることを特徴とする請求項1に記載の光成端箱。
- 前記判別回路は、前記受光素子ごとに、前記電流電圧変換回路部、前記増幅回路部および前記コンパレータをそれぞれ備え、前記コンパレータの判別結果に基づいて、前記光線路が当該光線路における双方向の光それぞれに対して活線状態にあるか否かを前記受光素子ごとに対応する前記発光ダイオードそれぞれに表示させることを特徴とする請求項1に記載の光成端箱。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2015102561A (ja) * | 2013-11-21 | 2015-06-04 | 日立金属株式会社 | 光モジュール |
JP2017053938A (ja) * | 2015-09-08 | 2017-03-16 | 日立金属株式会社 | 通信光可視化モジュール用アタッチメント |
JP2019152708A (ja) * | 2018-03-01 | 2019-09-12 | 日立金属株式会社 | 通信光検出装置 |
-
2011
- 2011-03-30 JP JP2011074971A patent/JP2012208049A/ja not_active Withdrawn
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