JP2012202054A

JP2012202054A - トンネル工事用の電動式重機の給電ケーブル装置及びその給電ケーブル装置の動作方法

Info

Publication number: JP2012202054A
Application number: JP2011065803A
Authority: JP
Inventors: Yasuyuki Tanaka; 靖之田中; Toshiyuki Asakawa; 敏以浅川
Original assignee: Penta Ocean Construction Co Ltd
Current assignee: Penta Ocean Construction Co Ltd
Priority date: 2011-03-24
Filing date: 2011-03-24
Publication date: 2012-10-22
Anticipated expiration: 2031-03-24
Also published as: JP5739702B2

Abstract

【課題】従来のトンネル工事において、電動式重機を用いようとしても、給電ケーブルが邪魔で、トンネル内での電動式重機の使用が実現できないでいた。
【解決手段】本発明のトンネル工事用の電動式重機の給電ケーブル装置は、トンネル天井に設けられるレールと、このレールに自走自在に設けられる移動装置と、一端が上記移動装置の給電端子に接続され、他端が上記トンネル内に配置される電動式重機に接続される給電ケーブルと、上記電動式重機から所望の距離内に上記移動装置が位置するように移動させる移動制御手段と、上記レールに沿って設けられる、一端が上記移動装置の給電端子に接続され、他端が電源部に接続される給電手段とよりなることを特徴とする。
【選択図】図３

Description

本発明はトンネル工事用の電動式重機の給電ケーブル装置及びその給電ケーブル装置の動作方法、特に、山岳トンネル工事に用いる電動式重機の給電ケーブル装置及びその給電ケーブル装置の動作方法に関するものである。

従来のトンネル工事は、図６及び図７に示すように、ディーゼルエンジン駆動による重機１が用いられていた。なお、２はトンネル、３は上記トンネル２天井に設けられた伸縮風管を示す。

しかしながら、トンネル内環境は、重機１の排気ガス、騒音、熱により、劣悪であるため、特許文献１や特許文献２おいては、電動駆動の電動式重機を用いる旨の記載がある。

この電動式重機を用いれば、トンネル内環境の改善が望め、また、給油やディーゼルエンジンのメンテナンスなどのトンネル内作業が減り、安全性の向上も図ることができる。

特開２００４−２０４５９０号公報特開２０１０−１３３１９３号公報

しかしながら、山岳トンネル工事のように、トンネル内の作業が長期間に亘る工事においては、バッテリーで電動式重機を駆動することはバッテリー容量の関係上、難しく、給電ケーブルが不可欠となる。そして、この給電ケーブルは、地面に這わせるため、作業の妨げや、他の重機の移動を妨げる原因となる。また、給電ケーブルの引きずりによる粉塵、騒音、ケーブル破損などの原因にもなる。従って、山岳トンネル工事においては、電動式重機の使用が実現できないでいた。

本発明は上記の欠点を除くようにしたものである。

本発明のトンネル工事用の電動式重機の給電ケーブル装置は、トンネル天井に設けられるレールと、このレールに自走自在に設けられる移動装置と、一端が上記移動装置の給電端子に接続され、他端が上記トンネル内に配置される電動式重機に接続される給電ケーブルと、上記電動式重機から所望の距離内に上記移動装置が位置するように移動させる移動制御手段と、上記レールに沿って設けられる、一端が上記移動装置の給電端子に接続され、他端が電源部に接続される給電手段とよりなることを特徴とする。

また、上記移動制御手段は、上記電動式重機の位置を計測する位置計測装置と、この計測された位置から、上記電動式重機から所望の距離内に上記移動装置を位置させるためのレール移動量を演算し、この演算されたレール移動量だけ上記移動装置を移動させる演算処理装置とよりなることを特徴とする。

上記給電手段は、給電ケーブルであり、この給電ケーブルは、上記レールに移動自在に設けられる複数のケーブル接続具に、所望の間隔を開けて接続されることを特徴とする。

本発明のトンネル工事用の電動式重機の給電ケーブル装置の動作方法は、トンネル内に配置される電動式重機の位置を位置計測装置により計測する工程と、上記電動式重機と給電ケーブルを介して接続され、かつ、電源部と給電手段を介して接続されると共に、上記トンネル天井に設けられるレールに自走自在に設けられる移動装置を、上記計測された上記電動式重機の位置から、演算処理装置により、上記電動式重機から所望の距離内に位置させるためのレール移動量を演算し、この演算されたレール移動量だけ上記移動装置を移動させる工程とよりなることを特徴とする。

本発明によれば、電動式重機の給電ケーブルが重機の邪魔にならないと共に、給電ケーブルに過度の張力が働かないので、ケーブルの断線のおそれがなく、トンネル内で電動式重機を使用して工事を進めることができるという大きな利益がある。

本発明のトンネル工事用の電動式重機の給電ケーブル装置の説明用縦断側面図である。本発明のトンネル工事用の電動式重機の給電ケーブル装置の説明用横断平面図である。本発明のトンネル工事用の電動式重機の給電ケーブル装置の説明用模式図である。本発明のトンネル工事用の電動式重機の給電ケーブル装置の移動制御手段の説明図である。本発明のトンネル工事用の電動式重機の給電ケーブル装置の動作方法を説明するフローチャートである。従来のトンネル工事用の重機の説明用縦断側面図である。従来のトンネル工事用の重機の説明用横断平面図である。

以下図面によって本発明の実施例を説明する。

図１〜図４は、本発明のトンネル工事用の電動式重機の給電ケーブル装置を示し、４は、トンネル２内の天井に固定される吊下用レールを示し、この吊下用レール４は、例えば、トンネル入口からトンネル奥の切刃付近まで延びている。

５は、上記吊下用レール４に吊下げられる電動トロリなどの移動装置を示し、この移動装置５は、上記吊下用レール４を自走自在に吊下げられている。

６は、トンネル２内を電動で移動・駆動する電動式重機を示し、例えば、電動式掘削機、電動式バックホー、電動式シャフローダー、電動式ベルトコンベアー台車、電動式ズリ搬出用クラッシャー、電動式ズリ搬出用ベルトコンベアーなどがある。

７は、上記吊下用レール４に沿って設けられる第１の給電ケーブルを示し、この第１の給電ケーブル７の一端は上記移動装置５の給電端子５ａに接続され、他端はトンネル入口側に設けられる発電機などの電源部（図示せず）に接続されている。そして、上記第１の給電ケーブル７により、上記電源部からの電力が上記移動装置５、後述する第２の給電ケーブル及び後述する移動制御手段１１等に給電されるように構成されている。

８は、上記吊下用レール４に移動自在に吊下げられる複数のケーブル接続具を示し、このケーブル接続具８に、上記第１の給電ケーブル７が所望の間隔を開けて接続されている。

なお、この所望の間隔は、上記移動装置５と電源部との距離が最短となる状態で、上記各ケーブル接続具８が密に並んでいる場合でも、弛んだ上記第１の電源ケーブル７の下端が重機などに影響しない長さであると共に、上記レール移動装置５と電源部との距離が最長となる状態でも、上記第１の電源ケーブル７に過度の張力が働かない長さとなるように構成されている。

また、上記第１の給電ケーブル７は、コイル状に巻回されたものを上記吊下用レール４に沿って設けるようにしてもよい。また、上記第１の給電ケーブル７を用いる代わりに、上記吊下用レール４を給電可能な素材とし、この吊下用レール４自体に電流を流すなど、他の給電手段を用いても良い。

９は、第２の給電ケーブルを示し、この第２の給電ケーブル９の一端は上記移動装置５の給電端子５ｂに接続され、他端は上記電動式重機６の接続部６ａに接続されている。そして、上記第２の給電ケーブル９により、上記第１の給電ケーブル７からの電力が上記電動式重機６に給電されるように構成されている。

１０は、上記電動式重機６の接続部６ａに設けたターゲット識別用表示機を示し、このターゲット識別用表示機１０は、例えば、球状ランプであり、後述する画像処理システム１７が認識しやすい形状と色であることが好ましい。

１１は、上記移動装置５に設けられる、上記移動装置５の移動制御手段を示し、この移動制御手段１１は、図３及び図４に示すように、上記電動式重機６のターゲット識別用表示機１０の位置を計測する位置計測装置１２と、この計測された位置から、上記ターゲット識別表示機１０（即ち、上記電動式重機６の接続部６ａ）から所望の距離内に上記移動装置５の給電端子５ｂを位置させるためのレール移動量を演算し、この演算されたレール移動量だけ上記移動装置５を移動させる演算処理装置１３とよりなる。

なお、１４は、上記演算処理装置１３に接続されたパソコンなどの入力装置、１５はこの入力装置のモニタを示す。

また、上記位置計測装置１２は、例えば、ＣＣＤカメラ１６と画像処理システム１７とよりなり、上記ＣＣＤカメラ１６により上記ターゲット識別用表示機１０を撮影して、その撮影された画像から上記画像処理システム１７により、上記ターゲット識別用表示機１０（即ち、移動装置５の接続部５ｂ）に対する上記電動式重機６の接続部６ａの相対位置を計測するように構成されている。

また、上記所望の距離内とは、上記移動装置５の給電端子５ｂと上記電動式重機６の接続部６ａにそれぞれ接続された上記第２の給電ケーブル１０に過度の張力が働かない距離である。

さらに、上記所望の距離内は、上記移動装置５の給電端子５ｂと上記電動式重機６の接続部６ａが近づきすぎて、上記第２の給電ケーブルが弛んで重機に干渉しないような距離としてもい。

次に、本発明のトンネル工事用の電動式重機の給電ケーブル装置の動作方法を説明する。

（１）上記移動装置５の真下に上記電動式重機６を配置し、上記ターゲット識別用表示機１０を点灯する。なお、上記電動式重機６上に上記移動装置５を配置するようにしてもよい。

（２）上記トンネル内形状、上記吊下用レール４の天井配置位置・方向、上記吊下用レール４に対する上記移動装置５の位置などの初期設定を上記入力装置１４を介して上記演算処理装置１３に記憶させる。これによりターゲット識別用表示機（又は電動式重機）の２次元移動モデルを作成する。また、上記ＣＣＤカメラ１６の方向などを調整し、ＣＣＤカメラ１６の視野に切刃作業エリア全体が入るように、作業エリアを設定する。

（３）次に、上記ＣＣＤカメラ１６によりターゲット識別用表示機１０を撮影して、その撮影された画像から上記画像処理システム１７に、ターゲット識別用表示機１０の形状と色などのターゲット識別用表示機情報を記憶させる。

（４）所望の時間経過後に、上記ＣＣＤカメラ１６によりターゲット識別用表示機１０を撮影して、その撮影された画像から上記画像処理システム１７により、上記移動装置５の電源端子５ｂに対するターゲット識別用表示機１０（即ち、上記電動式重機６の接続部６ｂ）の相対位置を計測する。

（５）上記演算処理装置１３により、上記計測された相対位置から、上記移動装置５の電源端子５ｂと上記電動式重機６の接続部６ａとの距離を演算し、この距離が予め設定した所望の距離内にあるか否かを判断する。

（６）上記演算された距離が上記所望距離内であると判断された場合には、上記（４）の工程に戻り、所望の時間経過後に、上記ＣＣＤカメラ１６によりターゲット識別用表示機１０を撮影する。

（７）上記演算された距離が上記所望距離内でないと判断された場合には、上記演算処理装置１３により、上記移動装置５の接続端子５ｂと上記電動式重機６の接続部６ａとの距離が所望の距離内になる上記レール移動装置５のレール移動量を演算する。

（８）そして、上記演算されたレール移動量だけ、上記移動装置５を移動させる。

（９）次に、本発明装置の終了の入力があるか否かを判断する。

（１０）終了の入力がないと判断された場合には、（４）の工程に戻る。

（１１）終了の入力があると判断された場合には、本発明装置を終了させる。

本発明のトンネル工事用の電動式重機の給電ケーブル装置によれば、上記第１の給電ケーブル７は天井に設けられているので、作業の妨げや、他の重機の移動を妨げない。

また、上記第１の給電ケーブルは所望の弛みをもって、上記吊下用レール４に設けられているので、上記第１の給電ケーブル７に過度の張力が働かないので、ケーブルが断線することがない。

また、上記電動式重機６が移動しても、上記移動装置５が上記電動式重機６に向かって自動で接近して（場合によっては、離れて）、上記移動装置５の電源端子５ｂと上記電動式重機６の接続部６ａとの距離が一定距離以内となるので、上記第２の給電ケーブル９に大きな張力が働かず、ケーブルが断線しないという大きな利益がある。

なお、上記電動式重機６の接続部６ａに、ターゲット識別用表示機１０を設けることなく、上記電動式重機６の全体形状から、上記画像処理システム１７などにより上記電動式重機６の接続部１８ｂを認識するようにしても良い。

また、上記位置計測装置１２は、ＣＣＤカメラ１６による画像を基にして位置を計測する代わりに、例えば、超音波送受信機やレーザ送受信機を用いて、方向と距離を基にして位置を計測するようにしてもよい。また、トータルステーションを用いて位置を計測するようにしてもよい。

１重機
２トンネル
３伸縮風管
４吊下用レール
５移動装置
５ａ給電端子
５ｂ給電端子
６電動式重機
６ａ接続部
７第１の給電ケーブル
８ケーブル接続具
９第２の給電ケーブル
１０ターゲット識別用表示機
１１移動制御手段
１２位置計測装置
１３演算処理装置
１４入力装置
１５モニタ
１６ＣＣＤカメラ
１７画像処理システム

Claims

トンネル天井に設けられるレールと、
このレールに自走自在に設けられる移動装置と、
一端が上記移動装置の給電端子に接続され、他端が上記トンネル内に配置される電動式重機に接続される給電ケーブルと、
上記電動式重機から所望の距離内に上記移動装置が位置するように移動させる移動制御手段と、
上記レールに沿って設けられる、一端が上記移動装置の給電端子に接続され、他端が電源部に接続される給電手段とよりなることを特徴とするトンネル工事用の電動式重機の給電ケーブル装置。
上記移動制御手段は、上記電動式重機の位置を計測する位置計測装置と、この計測された位置から、上記電動式重機から所望の距離内に上記移動装置を位置させるためのレール移動量を演算し、この演算されたレール移動量だけ上記移動装置を移動させる演算処理装置とよりなることを特徴とする請求項１記載のトンネル工事用の電動式重機の給電ケーブル装置。
上記給電手段は、給電ケーブルであり、この給電ケーブルは、上記レールに移動自在に設けられる複数のケーブル接続具に、所望の間隔を開けて接続されることを特徴とする請求項１または２記載のトンネル工事用の電動式重機の給電ケーブル装置。
トンネル内に配置される電動式重機の位置を位置計測装置により計測する工程と、
上記電動式重機と給電ケーブルを介して接続され、かつ、電源部と給電手段を介して接続されると共に、上記トンネル天井に設けられるレールに自走自在に設けられる移動装置を、上記計測された上記電動式重機の位置から、演算処理装置により、上記電動式重機から所望の距離内に位置させるためのレール移動量を演算し、この演算されたレール移動量だけ上記移動装置を移動させる工程とよりなることを特徴とするトンネル工事用の電動式重機の給電ケーブル装置の動作方法。