JP2012197591A - 座屈抑制機能付き降伏型ブレース - Google Patents

座屈抑制機能付き降伏型ブレース Download PDF

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Abstract

【課題】柱・梁のフレーム内等に架設され、フレームの層間変形時に軸方向力を負担するブレースに、軸方向力を負担したときに降伏しながらも、軸方向圧縮力を負担したときの全体曲げ座屈を防止する機能を持たせる。
【解決手段】フレーム3に接合される、軸方向両側部分の接続部41、41と、両接続部41、41間の中間区間に位置し、軸方向力を負担する本体部42とにブレース4を軸方向に区分し、本体部42を両接続部41、41の内の少なくともいずれか一方の接続部41に接して位置し、軸方向力を負担して塑性化する塑性化部43と、塑性化部43に関して前記接続部41とは反対側に位置し、軸方向力に対する降伏耐力が塑性化部43より相対的に大きく、軸方向力に対して塑性化しない弾性部420とに軸方向に区分し、塑性化部43と弾性部420を軸方向に直列に配列させる。
【選択図】図1

Description

本発明は柱・梁のフレーム内等に架設され、軸方向力を負担したときに降伏しながらも、軸方向圧縮力を負担したときの全体曲げ座屈を防止する機能を持つ座屈抑制機能付き降伏型ブレースに関するものである。
鋼材を用いたブレースは地震時等のフレームの層間変形時に繰り返して作用する軸方向力を受け、軸方向の一部に形成される塑性化区間において、軸方向引張力、あるいは軸方向圧縮力を受けて降伏することによりエネルギ吸収能力を発揮する。但し、軸方向圧縮力の負担により座屈を生じたとき以降は、耐力とエネルギ吸収能力を期待することができなくなるため、終局時にまで塑性化区間に座屈を発生させないこと、あるいは座屈が発生したときにそれを進展させないことがブレースを構成する上での課題になる。
フレームへの接合部分(接合区間)を除くブレース本体部の塑性化区間への座屈の発生は、塑性化区間を含む本体部を構成する鋼材の回りを例えばコンクリートや別の鋼材で包囲し、周囲から断面の中心側へ向かって変形を拘束することにより抑制することが可能である(特許文献1〜3参照)。座屈はブレース本体部の全長の内、相対的に降伏耐力の低下した区間である塑性化区間に生ずる傾向が強いから、座屈拘束材は塑性化区間に配置されることが有効である(特許文献1〜3)。
このように座屈は塑性化が想定される塑性化区間に生じようとするから、座屈の発生が想定される座屈想定区間は塑性化区間の少なくとも一部になる(重複する)ため、座屈拘束材は必ず塑性化区間に配置される。但し、ブレース本体部の周面(表面)と座屈拘束材の内周面との間では、ブレース本体部(塑性化区間)の塑性化を可能にする上で、ブレース本体部が材軸に直交する方向へ変形できる必要があるため、座屈拘束材はブレース本体部を周囲(外周)から包囲しながら、内周面とブレース本体部の周面(表面)との間にクリアランスが確保された状態でブレース本体部と組み合わせられる(特許文献1〜3)。
このブレース本体部と座屈拘束材間の、塑性化区間の変形のためのクリアランスの存在により、その大きさの範囲内でブレース本体部(塑性化区間)の座屈も許容されているから、座屈拘束材はブレース本体部が座屈しようとするときの、許容されている変形量分の放射方向(半径方向)へのはらみ出しを拘束する役目を持つに過ぎない。
特開2009−138411号公報(請求項1、段落0011〜0015、図1) 特開2007−186894号公報(請求項1、請求項2、段落0012〜0019、図1) 特開平8−135250公報(請求項3、段落0013〜0016、図1、図6)
例えば座屈拘束材に、座屈の発生自体を抑制、あるいは防止する機能を持たせようとすれば、座屈拘束材はブレース本体部の外周面(表面)に密着した状態で、ブレース本体部を包囲せざるを得ないが、座屈拘束材がブレース本体部に密着した状態になれば、ブレース本体部を塑性化させることができなくなり、塑性化によるエネルギ吸収能力を発揮させることが不可能になる。
従って特許文献1〜3のようにブレース本体部の座屈想定区間が塑性化区間の一部になっている限り、座屈拘束材はブレース本体部の座屈発生後の進展を抑制することができるに過ぎず、座屈の発生自体を抑制することはできないことになる。
本発明は上記背景より、ブレースの座屈の発生を抑制しながら、確実に降伏する塑性化区間を有する座屈抑制機能付き降伏型ブレースを提案するものである。
請求項1に記載の発明の座屈抑制機能付き降伏型ブレースは、柱・梁のフレームに架設され、フレームの層間変形時に軸方向力を負担するブレースであり、前記フレームに接合される、軸方向両側部分の接続部と、両接続部間の中間区間に位置し、前記軸方向力を負担する本体部とに軸方向に区分され、
前記本体部が、前記両接続部の内の少なくともいずれか一方の接続部に接して位置し、前記軸方向力を負担して塑性化する塑性化部と、この塑性化部に関して前記接続部とは反対側に位置し、前記軸方向力に対する降伏耐力が前記塑性化部より相対的に大きく、前記軸方向力に対して塑性化しない弾性部とに軸方向に区分され、前記塑性化部と前記弾性部は軸方向に直列に配列していることを構成要件とする。
「柱・梁のフレームに架設される」とは、ブレース4がフレーム3の構面内(フレーム3内)に配置される場合と、構面の外側(フレーム3外)に配置される(外付けされる)場合を含む趣旨である。ブレース4の両側部分の接続部41、41は主に柱1・梁2の接合部(フレーム3の隅角部)に接合されるが、ブレース4は柱1・梁2の接合部(フレーム3隅角部)間の他、図11に示すように梁2の中間部と柱1・梁2の接合部間等に架設される場合もあるため、ブレース4の接続部41はそれぞれの架設状態に応じ、フレーム3のいずれかの部分に接合され、必ずしも柱1・梁2接合部に接合されるとは限らない。
ブレース4は軸方向の両端部に位置する「接続部41、41」においてフレーム3の柱1、もしくは梁2、あるいは両者間の接合部にボルト接合や溶接等によって接合される。ブレース4の「本体部42」はこの両「接続部41、41」を除いた区間を指し、「本体部42」と両「接続部41、41」はブレース4の軸方向に区分されることで、図5、図6に示すように軸方向に直列に配列する。「本体部42」の区間は図6〜図10に示す、後述の請求項3〜請求項7における閉鎖断面材42aの区間(全長)でもある。
請求項1に記載の発明の具体的な例を示す図1〜図4を包括するブレース4を概念的に示せば、図5のように表される。図5は図6〜図10に示す例のブレース4も包含する。図5、図6に示すようにブレース4は軸方向には大きく両端部分の「接続部41(弾性部)」と、それに挟まれ、直列に配列する「本体部42」とに区分される。「本体部42」は図5では軸方向中央部(中間部)に位置する「弾性部420」とその少なくとも片側に連続する、「塑性化部43」である「弾塑性部」を含む。図5ではブレース4の全長を弾性の区間と非弾性(弾塑性)の区間に区分し、軸方向中央部(中間部)の「弾性部420」の両側に「塑性化部43(弾塑性部)」が位置しているが、「塑性化部43(弾塑性部)」は「弾性部420」の片側にのみ位置し、図5における一方の「塑性化部43(弾塑性部)」は不在であることもある。
「本体部42」は軸方向には、軸方向の中央部に位置する「弾性部420」と、その少なくとも一方の端部側に位置し、「接続部41(弾性部)」に隣接する「塑性化部43(弾塑性部)」とに区分され、「塑性化部43」と「弾性部420」は軸方向に直列に配列する。「弾性部420」は「塑性化部43(弾塑性部)」に関して「接続部41(弾性部)」とは反対側に位置する。
図5ではブレース4の軸方向両端部分の「接続部41」と中央部の「弾性部420」が軸方向力では降伏しない意味で「弾性部」と表示している。「接続部41」は柱1、梁2等のフレーム3に接合される部分であることで降伏が想定されず、中央部の「弾性部420」は同じ「本体部42」の両「塑性化部43」より相対的に軸方向力に対する降伏耐力が大きいことで、軸方向力に対して塑性化(降伏)しない「弾性部420」になる。
ブレース4の全長の内、両端部の「接続部41」と中間部の「弾性部420」に挟まれた「塑性化部43(弾塑性部)」は「弾性部420」と直列に配列するため、「本体部42」に着目すれば、純粋な軸方向力に対しては「弾性部420」と同じ大きさの荷重を負担する。
但し、「塑性化部43(弾塑性部)」は軸方向両端部の内の少なくともいずれかの「接続部41」寄りに位置することで、偏心を伴う圧縮力の作用による曲げモーメントは、偏心距離が最大になる「本体部42」の軸方向中央部で最大になり、端部に寄る程、小さくなるから、「本体部42」の全長の内、軸方向端部の「接続部41」寄りの位置に形成(配置)されている「塑性化部43」に生ずる偏心による曲げモーメントは小さくなる。すなわち、「塑性化部43」が「弾性部420」と軸方向に直列に配列することには、「塑性化部43」を「弾性部420」の軸方向の中央部から遠い位置の「接続部41」寄りに位置させ、偏心による曲げモーメントの影響を低下させる意味がある。
この結果、「塑性化部43(弾塑性部)」での曲げ座屈の発生の可能性が低下し、「塑性化部43」は純粋に軸方向力によって降伏し易い状態に置かれることになる。すなわち、「塑性化部43」が軸方向両端部の「接続部41」と中間部の「弾性部420」に挟まれ、「弾性部420」とは軸方向に直列に配列しながらも、「本体部42」の軸方向両端側の「接続部41」寄りに位置することで、圧縮力の負担による曲げ座屈が発生しにくいため、「塑性化部43」は純粋な圧縮力と引張力によって降伏することが可能になる。
結局、「塑性化部43(弾塑性部)」は図5、図6に示すように「本体部42」中、「弾性部420」と軸方向に直列に配列しながらも、曲げ座屈が発生しにくい区間に位置することで、座屈の発生が想定される「座屈想定区間(座屈長さ)」から除外されるため、「塑性化部43(弾塑性部)」と「座屈想定区間(座屈長さ)」は図5、図6に示すように一部区間で重複し得るものの、完全には重複せず、少なくとも座屈想定区間が塑性化区間の一部区間に該当することはない。
座屈想定区間が塑性化区間の一部区間に該当しないことで、仮に座屈想定区間に対する拘束の必要があるとしても、その拘束手段が塑性化区間にまで跨って配置される必要がない。ここで、「塑性化部43(弾塑性部)」は「弾性部420」と直列に配列しながらも、曲げ座屈しにくい区間に位置するため、「塑性化部43(弾塑性部)」に対してそもそも座屈を拘束するための拘束手段を重ねて配置する必要がないことになる。
従ってブレース4に対してはいずれの区間にも拘束手段自体を付加する必要が生じないため、従来の拘束手段を不在にすることができる。この結果、「塑性化部43(弾塑性部)」が変形に対して拘束を受けることがなく、拘束を受けることの結果として塑性化の進行を妨げられる(阻止される)こともないため、「塑性化部43」に塑性変形能力によるエネルギ吸収能力を有効に発揮させることが可能になる。
「塑性化部43」は具体的には塑性化43と弾性部420を合わせた「本体部42」が連続した同一材料で形成されている場合で言えば、例えば塑性化部43の軸方向に垂直な断面の断面積が「弾性部420」の軸方向に垂直な断面の断面積より小さいことで(請求項2)、軸方向力(圧縮力と引張力)によって相対的に「弾性部420」に先行して塑性化(降伏)する。「塑性化部43の断面積が弾性部420の断面積より小さいこと」には、塑性化部43と弾性部420の断面形状が相似形である場合、図1、図3、図4に示すように断面形状が相違する場合、または図2に示すように部材断面の肉厚が相違する場合の他、断面の一部に溝や孔が形成されることで断面積が縮小されることも含まれる。
「接続部41」と「塑性化部43」及び「弾性部420」からなるブレース4は例えば鋼材のような、連続した1本の材料で構成される場合と、図1〜図4に示すように断面積、もしくは断面形状の相違する複数本の材料の組み合わせから構成される場合がある。連続した材料の場合は、「塑性化部43」の断面を他の部分より絞る等により、断面積が縮小させられることが考えられる。
図6〜図10は「本体部42」が図1〜図3に示す鋼管等の閉鎖断面材42aの内部にコンクリート等の圧縮材42bを充填して構成されたブレース4(請求項5〜請求項8)の例を示している。「本体部42」を構成する閉鎖断面材42aの内部にコンクリート等の圧縮材42bが充填されたブレース4は請求項5に記載の発明に該当するが、閉鎖断面材42aの内部には圧縮材42bが充填されない場合(請求項3、4)もある。以下では図6〜図10に示す、請求項3〜請求項8に記載のブレース4の説明をする。
請求項3に記載の発明の座屈抑制機能付き降伏型ブレースは、請求項1、もしくは請求項2において、「本体部42」が鋼管、角形鋼管等の閉鎖断面材42aであり、「塑性化部43」が閉鎖断面材42aの「接続部41」寄りの部分に、軸方向に垂直な断面の断面積が他の部分の軸方向に垂直な断面の断面積より小さい形で形成されていることを構成要件とする。「塑性化部43」の軸方向に垂直な断面の断面積が、「本体部42」である閉鎖断面材42aの他の部分の軸方向に垂直な断面の断面積より小さい形で形成されていること」は請求項2の要件と同じである。請求項3及びこれを引用する後述の請求項4において、「本体部42」を構成する閉鎖断面材の内部にコンクリート、モルタル等の圧縮材42bが充填されたブレース4が請求項5に記載の発明に該当する。
請求項3における「本体部42」は閉鎖断面材42aから、あるいは閉鎖断面材42aとその内部に充填される圧縮材42bからなるが(請求項5)、いずれの場合も「塑性化部43」は実質的に圧縮材42bを除いた閉鎖断面材42aから構成される。請求項1における「弾性部420」は請求項3では閉鎖断面材42aから、または閉鎖断面材42aと圧縮材42bから構成され、軸方向両端部の「塑性化部43」を除いた部分に相当する。
請求項3ではブレース「本体部42」の塑性化(降伏)区間、もしくはその軸方向の一部である「塑性化部43」の軸方向に垂直な断面の断面積が他の部分(「塑性化部43」以外の部分)の軸方向に垂直な断面の断面積より小さい形で形成されていることで、「本体部42」に作用する軸方向引張力と圧縮力に対する強度(耐力)が他の部分より相対的に低下し、引張力、もしくは圧縮力によって他の部分より先行して降伏し易い状態になっている。
「塑性化部43」が「本体部42」全長の内の他の部分より先行して降伏し易い状態にありながらも、前記のように「本体部42」内で相対的に曲げ座屈が生じにくい区間である、軸方向両端側の内の少なくともいずれかの「接続部41」寄りに位置することで、「塑性化部43」は曲げ座屈を起こすことなく降伏しようとするため、塑性変形能力によるエネルギ吸収能力を発揮することが可能である。
図6−(a)に示すようにブレース「本体部42」の内、「閉鎖断面材42aの接続部41寄りの部分」は「本体部42(閉鎖断面材42a)」の全長の内、曲げ座屈が想定される軸方向中間部の区間(座屈想定区間)を除く端部寄りの区間を指し、この端部寄りの区間が塑性化(降伏)を想定する「塑性化部43」が形成される塑性化区間になる。「塑性化部43」は塑性化区間の軸方向の一部に形成される場合と塑性化区間の全長に亘って形成される場合がある。「塑性化部43(塑性化区間)」は「本体部42」の一部であるが、同じ「本体部42」の一部である「弾性部420(弾性区間)」とは軸方向に直列に配列する。
「本体部42」の「他の部分」は軸方向の「接続部41寄りの部分(軸方向の端部)」を除く、曲げ座屈が想定される部分(座屈想定区間)を指す。この「他の部分」の軸方向に垂直な断面の断面積より、「塑性化部43」の軸方向に垂直な断面の断面積が小さく、「塑性化部43」は「他の部分」より相対的に塑性化(降伏)し易い。
ブレース4が軸方向圧縮力を受けるときに、偏心による曲げモーメントの影響を受け易い曲げ座屈は「接続部41」と「本体部42」を合わせたブレース4の全長の内、両端部の「接続部41、41」を除いた、偏心が生じ易い中間部の区間(座屈想定区間)に発生し易く、一旦、発生すれば、進展する傾向がある。
従ってブレース「本体部42(閉鎖断面材42a)」の全長を塑性化区間と座屈想定区間とに明確に区分する上では、特許文献1〜3のように座屈想定区間を塑性化区間の少なくとも一部に重複させるのではなく、上記のように座屈想定区間と塑性化区間をブレース「本体部42」の軸方向に直列に配置することが合理的である。
この結果、ブレース「本体部42」は軸方向には両側の塑性化区間(塑性化部43、43)と、両塑性化区間に挟まれた中間部の座屈想定区間に区分される。また「本体部42」の軸方向両側に位置する塑性化区間は曲げ座屈が生じにくい区間であるから、塑性化区間への座屈拘束手段の付加が解消される。座屈想定区間の「座屈」はブレース4の全体的な曲げ座屈を指し、座屈想定区間の長さは「座屈長さ」に相当する。
ブレース「本体部42」の全長が軸方向中間部の座屈想定区間とその軸方向両側寄りの塑性化区間とに区分されることで、降伏が生ずる区間と座屈が生じ得る区間とに軸方向に明確に区分される。このため、座屈が生じ得る区間に対しては、座屈の発生を抑制するために「塑性化部43」より断面積を大きくする、あるいは補強を施す等により、塑性化を想定する区間に対しては、塑性化(降伏)を誘発する部分(塑性化部43)を形成することで、座屈(曲げ座屈)の発生を抑制しながら、同時に塑性化区間に降伏を生じさせ、エネルギ吸収能力を発揮させることが可能になる。
ここで、前記のように偏心による曲げモーメントは偏心距離が最大になる「本体部42」の軸方向中央部で最大になり、端部に寄る程、小さくなるから、「塑性化部43」(塑性化区間)が「本体部42」の全長の内、軸方向端部の「接続部41」寄りの位置に形成(配置)されることで、「塑性化部43」での曲げ座屈の発生の可能性が低いため、「塑性化部43」は純粋に軸方向力によって降伏することが可能になる。
またブレース4の「接続部41、41」を除く「本体部42」の構成材料として鋼管、角形鋼管等の閉鎖断面材42aを使用することで、ブレース4の「本体部42」自体が軸方向力を受けたときの座屈による変形に対する方向性をなくすことができる。加えて「本体部42」が閉鎖断面材42aであることで、「本体部42」を構成する閉鎖断面材42aの内部にコンクリート、モルタル等の、「本体部42」の座屈を抑制するための圧縮材42bを充填することが可能であり(請求項5)、圧縮材42bの充填により「本体部42」の曲げ座屈を抑制、あるいは防止することが可能になる。閉鎖断面材42aは多角形状の鋼材、強化繊維プラスチック等を含む。
閉鎖断面材42aとして全長に亘って同一材料が使用されている場合に、「塑性化部43」の軸方向に垂直な断面の断面積が「塑性化部43」以外の部分(区間)の軸方向に垂直な断面の断面積より小さい形をした塑性化部43は、例えば閉鎖断面材42aの周方向に間隔を置き、複数個の孔42cが配列することにより形成される(請求項4)。この他、周方向に環状の溝が連続して、もしくは断続的に配列することにより、あるいは軸方向を向く溝が周方向に間隔を置いて配列する等によっても塑性化部43は形成可能である。
いずれにしても、「塑性化部43」と「本体部42」が同一材料で構成されている場合には、軸方向に垂直な断面の断面積が「塑性化部43」以外の部分(区間)の断面積より小さくなっていればよく、断面積が小さいことで、軸方向力に対する応力度が増大するため、他の部分より先行して降伏することになる。「塑性化部43」と「本体部42」が連続しながら、異なる材料で構成されている場合には、「塑性化部43」に「本体部42」の材料強度より小さい強度の材料を使用することで、「塑性化部43」の塑性化を促す状態を得ることが可能である。
このように「塑性化部43」の形成方法は任意であるが、閉鎖断面材42aの周方向に間隔を置いて複数個の孔42cを配列させることにより「塑性化部43」を形成する場合(請求項4)には、閉鎖断面材42aへの周方向への孔42cの穿設のみで「塑性化部43」を形成することができるため、周方向、もしくは軸方向に溝を形成するような場合との対比では「塑性化部43」の形成作業性がよい利点がある。
本体部42を構成する閉鎖断面材42aの内部に圧縮材42bが充填される場合(請求項5)において、閉鎖断面材42aにおける座屈想定区間の座屈の発生を抑制する圧縮材42bは図6に示すように閉鎖断面材42a(本体部42)の全長に亘って充填されることもあるが、圧縮材42bが軸方向圧縮力を受けることによるブレース4の圧縮耐力への寄与により、圧縮側と引張側の耐力の差が大きくなり、耐力の小さい引張側でブレースを設計せざるを得なくなり、ブレースの合理的な設計ができなくなることもある。
また圧縮材42bが軸方向圧縮力を受けることによる圧壊が起こり得、圧壊が起こったとき以降は閉鎖断面材42a内に充填されている圧縮材42bが圧縮材として機能しなくなることが想定される。このことから、図9に示すように閉鎖断面材42a(本体部42)の内部において、「接続部41」寄りの端部と圧縮材42bの端面との間にクリアランス42dを確保すること(請求項6)が適切な場合もある。
請求項6では閉鎖断面材42a(本体部42)の内部において、「接続部41」寄りの端部と圧縮材42bの端面との間にクリアランス42dが確保されることで、ブレースの圧縮側と引張側の耐力を同等に設定することができ、圧縮側に余力が生まれるような無駄のない、合理的なブレースの設計が可能になる。また「接続部41」端部と圧縮材42bの端面との間のクリアランス42dの存在により、「塑性化部43」には圧縮材42bが存在しない状態になるため、圧縮材42bの圧壊が生じることはない。
更に図9に示す例の場合、「本体部42」の全体に圧縮力作用時の座屈による曲げモーメントが作用するときに、曲げ座屈が想定される軸方向中間部の圧縮材42bに対し、「接続部41」と「本体部42」を仕切るエンドプレート44と閉鎖断面材42a内を仕切る仕切り板42eからの支圧力と、閉鎖断面材42a内面における付着により圧縮力が伝わることで、圧縮材42bが閉鎖断面材42aと共に曲げモーメントを負担し、これに抵抗することができる。
請求項6では閉鎖断面材42aの内部に充填される圧縮材42bが「接続部41」寄りの端部にまで完全に充填されないことで、「本体部42」の「塑性化部43」の区間から、あるいは「塑性化部43」を含む塑性化区間から圧縮材42bが不在になれば、「塑性化部43」が圧縮力によって降伏し易い状態に置かれる。このため、「塑性化部43」に降伏を確実に生じさせる上では、図9−(a)に示すように圧縮材42bが閉鎖断面材42aの内部に充填されない区間が、少なくとも「塑性化部43」と一致していることが合理的である。
圧縮材42bが閉鎖断面材42aの内部に充填されない区間に「塑性化部43」が位置していれば、「本体部42」の「塑性化部43」の範囲内では圧縮力に対する抵抗要素が閉鎖断面材42aのみになるため、「塑性化部43」を圧縮力によって降伏させ易くなる。「塑性化部43」を引張力によって降伏させることを前提とする場合には、「塑性化部43」に圧縮材42bが不在である必要はなく、圧縮材42bは閉鎖断面材42a内で「接続部41」寄りの端部にまで充填されていてもよいことになる。
閉鎖断面材42a内部の「接続部41」寄りの端部と圧縮材42bの端面との間にクリアランスが確保されている場合(請求項6)に、圧縮材42bの外周面と閉鎖断面材42aの内周面とが付着し、両者間で付着力の伝達が行われる状態にある場合、圧縮材42bには閉鎖断面材42aとの間の付着力を通じて伝達される圧縮力が作用し、付着力を通じて軸方向引張力も作用する。この付着力の影響によりブレース4(本体部42)の引張側と圧縮側の耐力に差が生じ得る他、引張力によって圧縮材42bにひび割れが生ずる可能性も想定される。
そこで、図10に示すように圧縮材42bと閉鎖断面材42aとの間の付着を切ること(請求項7)が付着力による閉鎖断面材42aから圧縮材42bへの軸方向力の伝達を低減し、ブレース4(本体部42)の引張耐力と圧縮耐力の差を低減し、また圧縮材42bのひび割れを防止する上では有効になる。図10−(a)では圧縮材42bと閉鎖断面材42aとの間の付着を切った区間を太線の破線で示している。
圧縮材42bと閉鎖断面材42aとの間の付着が切れることで、圧縮材42bに圧縮力及び引張力が伝わらなくなり、ブレース4(本体部42)の初期剛性が正側(引張側)と負側(圧縮側)とで同じ値になるため、請求項6の場合と同様にブレースの圧縮側と引張側の耐力を同等に設定することができ、ブレース4の合理的な設計が可能になる。
圧縮材42bの外周面と閉鎖断面材42aの内周面とが付着し、両者間で付着力の伝達が行われる状態にある場合にはまた、ブレース4の「本体部42」が軸方向引張力と圧縮力を受け、全体曲げ座屈による曲げモーメントを受けるときに、圧縮材42bの軸方向に垂直な断面の中立軸に関する片側には圧縮力が作用する。同時に他の片側には引張力が作用するため、圧縮材42bが引張力を受けたときに、圧縮材42bに引張破壊が発生することが想定され得る。この引張破壊の可能性に対し、圧縮材42bと閉鎖断面材42aとの付着が切れていることで(請求項7)、圧縮材42bに引張破壊が生じ得る程の引張力を作用させることは回避される。
更に圧縮材42bと閉鎖断面材42aとの間の付着が切れ(請求項7)、圧縮材42bに圧縮力及び引張力が伝わらない状態では(図10)、全体曲げ座屈による曲げモーメントに対しては圧縮材42bの曲げ耐力が期待できず、曲げモーメントに対する抵抗要素が閉鎖断面材42aのみになるため、閉鎖断面材42a内に圧縮材42bを充填した(請求項5)意味が失われる可能性がある。圧縮材42b自身が曲げモーメントによる引張力(引張応力)に対する抵抗力を持たず、付着がないことで、閉鎖断面材42aが圧縮材42bに代わって引張力を負担することもないことによる。
そこで、圧縮材42b中の軸方向に補強筋42fを配筋することで(請求項8)、閉鎖断面材42aとの付着が切れ、閉鎖断面材42aとは独立して外力に抵抗する圧縮材42b自体に引張力に対する抵抗力を持たせることができるため、圧縮材42bに全体曲げ座屈による曲げモーメントに抵抗力を与えることができる。結果としてブレース4(「本体部42」)に、全体曲げ座屈による曲げモーメントに抵抗する能力が与えられる。因みに、圧縮材42bが閉鎖断面材42aと付着している場合には(図9)、前記の通り、仕切り板42eからの支圧力と、閉鎖断面材42a内面における付着により圧縮力を負担できることから、圧縮材42bが閉鎖断面材42aと共に曲げモーメントを負担し、これに抵抗することができる。
また圧縮材42b中に引張力に対する抵抗要素である補強筋42fが軸方向に配筋されていれば(請求項8)、付着力により圧縮材42bに曲げモーメントが伝達されたとしても、圧縮材42b自身が引張力に対する抵抗力を持つため、圧縮材42bに引張破壊を生じさせる事態を回避することが可能になる。補強筋42fは本体部42、特に座屈想定区間に偏心による曲げモーメントが作用したときに、引張側になるときの引張力に対する抵抗要素になる。
結局のところ、圧縮材42b中に補強筋42fが軸方向に配筋されることには、閉鎖断面材42aとの付着があり、閉鎖断面材42aから引張力が伝達される場合の軸方向力に対する耐力増大に寄与し、閉鎖断面材42aとの付着が切れ、閉鎖断面材42aが引張力を負担しない場合の全体曲げ座屈による曲げモーメント作用時の引張応力に対する耐力増大に寄与する意味がある。
閉鎖断面材42a内部の「接続部41」寄りの端部と圧縮材42bの端面との間にクリアランスが確保される場合(請求項6〜8)、「塑性化部43」は必ずしも圧縮材42bの不在区間(クリアランス)の範囲内に位置する必要はない。但し、「本体部42」における圧縮材42bの不在区間は圧縮力に対する抵抗要素が閉鎖断面材42aのみになる区間であるから、圧縮力によって降伏し易い状態になる。このため、図9、図10に示すようにこの圧縮材42bの不在区間(クリアランス)に「塑性化部43」が位置すれば、「塑性化部43」の圧縮力による降伏を生じさせ易くすることができるため、「塑性化部43」での塑性化(降伏)を誘発することが可能になる。
ブレースの全長を軸方向両側部分の接続部と、両接続部間の、軸方向力の負担により塑性化する塑性化部を有する本体部とに区分し、「本体部」の全長を軸方向中間部の座屈想定区間と、その軸方向の少なくとも片側寄りの塑性化区間である「塑性化部」を軸方向に直列に配置しているため、ブレースの本体部を降伏が生ずる区間と座屈が生じ得る区間とに軸方向に明確に区分することができる。
ブレースの軸方向両端部の「接続部」と中間部の「弾性部」に挟まれた「塑性化部(弾塑性部)」は「弾性部」と直列に配列するものの、「接続部」寄りに位置することで、偏心を伴う圧縮力の作用による曲げモーメントが小さく、「塑性化部(弾塑性部)」での曲げ座屈の発生の可能性が低下するため、拘束手段自体を付加する必要が生じない。
この結果、「塑性化部(弾塑性部)」が変形に対して拘束を受けることがなく、拘束を受けることの結果として塑性化の進行を妨げられる(阻止される)こともないため、「塑性化部」に塑性変形能力によるエネルギ吸収能力を有効に発揮させることが可能である。
(a)は接続部と本体部が鋼材(鉄骨部材)からなり、本体部が特に鋼管である場合のブレースの基本的な製作例を示した側面図、(b)は(a)のx−x線断面図、(c)は(a)のy−y線断面図、(d)は(a)のz−z線断面図である。 (a)は接続部と本体部が鋼材(鉄骨部材)からなり、本体部が特に鋼管である場合の他のブレースの基本的な製作例を示した側面図、(b)は(a)のx−x線断面図、(c)は(a)のy−y線断面図、(d)は(a)のz−z線断面図である。 (a)は接続部と本体部が鋼材(鉄骨部材)からなり、本体部が特に角形鋼管である場合のブレースの基本的な製作例を示した側面図、(b)は(a)のx−x線断面図、(c)は(a)のy−y線断面図、(d)は(a)のz−z線断面図である。 (a)は接続部と本体部が鋼材(鉄骨部材)からなり、本体部が特に十字形の組み立て材である場合のブレースの基本的な製作例を示した側面図、(b)は(a)のx−x線断面図、(c)は(a)のy−y線断面図、(d)は(a)のz−z線断面図である。 ブレースの各部の配列を示した概念図である。 (a)は請求項3、もしくは請求項5に対応するブレースの基本的な製作例としてブレース本体部(閉鎖断面材)の全長に圧縮材を充填した場合の例を示した側面図、(b)は(a)の接続部側の端面図、(c)は(a)のx−x線断面図、(d)は(a)のy−y線断面図である。 (a)は図6の塑性化部の区間における閉鎖断面材の外周に局部座屈を防止するための環状の補剛材を被せた場合の様子を示した側面図、(b)はブレースを軸方向に見たときの(a)の断面図である。 図6の塑性化部の区間における閉鎖断面材の外周に局部座屈を防止するためのリブ状の補剛材を突設した場合の様子を示したブレースの軸方向断面図である。 (a)はブレース本体部(閉鎖断面材)の塑性化部を含む接続部寄りの一部区間にクリアランスを確保した場合の製作例を示した立面図、(b)は(a)のx−x線断面図、(c)は(a)のy−y線断面図である。 (a)はブレース本体部(閉鎖断面材)の塑性化部を含む接続部寄りの一部区間にクリアランスを確保した上で、圧縮材中に補強筋を配筋し、圧縮材と閉鎖断面材との間の付着を切った場合の製作例を示した立面図、(b)は(a)のx−x線断面図、(c)は(a)のy−y線断面図である。 図6〜図10に示すブレースのフレーム内への架設状態を示した立面図である。 接続部の端面が十字形をした図1等に示すブレースのフレームの隅角部への接合状態を示した立面図である。
以下、図面を用いて本発明を実施するための最良の形態を説明する。
図1−(a)は図11に示すように柱1と梁2からなるフレーム3に架設され、フレーム3のいずれかの部分に接合される、軸方向両側部分の接続部41と、両接続部41、41間の区間に位置し、フレーム3の層間変形時に軸方向力を負担し、塑性化する塑性化部43を有する本体部42とに区分され、フレーム3の層間変形時に軸方向力を負担する座屈抑制機能付き降伏型ブレース(以下、ブレース)4の製作例を示す。
本体部42は図1−(a)、図5に示すように両接続部41、41の内の少なくともいずれか一方の接続部41に接して位置し、軸方向力を負担して塑性化する塑性化部43と、この塑性化部43に関して前記接続部41とは反対側に位置し、軸方向力に対する降伏耐力が塑性化部43より相対的に大きく、軸方向力に対して塑性化しない弾性部420とに軸方向に区分され、塑性化部43と弾性部420は軸方向に直列に配列し、互いに重複しない。
図1、図2はブレース4の本体部42を、降伏を想定しない弾性部420と降伏を予定する塑性化部43とで不連続にし、それぞれを互いに異なる形状(形態)の材料で構成した場合の例を示している。図1は特に弾性部420に(円形)鋼管を使用し、塑性化部43に十字形に組み立てた鉄骨部材を使用した場合、図2は弾性部420に(円形)鋼管を使用し、塑性化部43に弾性部420の鋼管より小さい径の鋼管を使用した場合の例を示している。
塑性化部43は弾性部420との対比で軸方向力に対する降伏耐力が低ければよいため、それぞれの部位に使用される材料と形状は一切、問われない。塑性化部43の降伏耐力が弾性部420の降伏耐力より小さく設定することは、例えば塑性化部43の軸方向に垂直な断面の断面積を弾性部420の軸方向に垂直な断面の断面積より何らかの形で小さくすることにより得られるが、その他、塑性化部43と弾性部420とで材料自体を相違させる(強度の相違する材料を使用する)ことによっても得られる。塑性化部43と弾性部420とで断面積を相違させる場合は、それぞれの断面形状を有する鋼材の組み合わせは任意である。
図1、図2ではブレース4の軸方向に直交する二方向からの外力に対し、同等の接合状態を得るために、ブレース4の軸方向に直交する二方向に接合のための片を有する十字形に接続部41の断面形状を形成している。この場合、接続部41は図1−(a)、(b)に示すように2枚のプレート41a、41b直交させた状態で互いに溶接等により接合することにより形成される。
十字形の断面形状に形成された接続部41はフレーム3の柱・梁の隅角部である接合部には例えば図12に示すように接合部に突設されている十字形断面のガセットプレート5にブレース4の軸方向に突き合わせられた状態で、ガセットプレート5と接続部41の各プレート41a、41bとに跨る継手プレート6が渡され、双方を貫通するボルトによって接合される。十字形断面のガセットプレート5は接続部41と同じく、ブレース4の軸方向に直交する二方向に接合のためのプレート5a、5bを有し、接続部41と同一の断面形状を持ち、接続部41に突き合わせられることで、双方のプレート41a(41b)、5a(5b)が連続する。
図1は塑性化部43を十字形断面の接続部41に同一断面形状のまま連続させ、断面積のみを縮小させて(絞って)形成した場合、図2は塑性化部43を円形断面の弾性部420に同一断面形状のまま連続させ、断面積のみを縮小させて(絞って)形成した場合である。
図1では塑性化部43が直交する二方向のプレート43a、43bからなるのに対し、塑性化部43に連続する弾性部420が円形断面であることから、弾性部420に塑性化部43の断面形状に対応した切り込みを入れ、切り込みにプレート43a、43bを差し込み、溶接等により接合している。
図2では塑性化部43と弾性部420が共に円形断面でありながら、断面積が相違することから、塑性化部43と弾性部420の境界に端部プレート43cを介在させ、端部プレート43aに塑性化部43と弾性部420を溶接等により接合している。塑性化部43と接続部41とは、図1における塑性化部43と弾性部420との接合と同様に、塑性化部43の接続部41側に形成された切り込みに接続部41のプレート41a、41bbを差し込み、溶接等により接合している。
図3は接続部41と塑性化部43が同一成のH形断面(H形鋼)で、弾性部420が同一成の閉鎖断面(角形鋼管)である場合のブレース4の製作例を示す。接続部41から塑性化部43への移行部分では同一成のまま、幅を縮小させることにより塑性化部43が形成される。H形断面の塑性化部43と閉鎖断面の弾性部420とは、直接、あるいは端部プレート43cを介して溶接されることにより接合される。
図4は弾性部420と塑性化部43を含む本体部42と接続部41からなるブレース4の本体として、同一形状で、同一断面積で連続するH形鋼を使用した場合のブレース4の製作例を示す。この例では相対的に塑性化部43の降伏耐力(断面積)を減少させるために、塑性化部43以外の弾性部420と接続部41の区間の側面にT形断面の鋼材(T形鋼)を溶接することにより弾性部420と接続部41を十字形断面に形成している。
図6〜図10は図5に示す概念に包含されるブレース4の図1〜図4以外の具体例として、本体部42が鋼管、もしくは角形鋼管等の閉鎖断面材42aと、その内部に充填されるコンクリート、モルタル等の圧縮材42bを備えるブレース4の製作例を示す。この例では塑性化部43は閉鎖断面材42aの接続部41寄りの部分に、軸方向に垂直な断面の断面積が他の部分の軸方向に垂直な断面の断面積より小さい形で形成される。
閉鎖断面材42aには円形や角形以外の断面形状の部材も使用され、圧縮材42bには接着剤等も含まれる。圧縮材42bは閉鎖断面材42aの内部へは、例えば閉鎖断面材42aの軸方向の一方側の端部に充填孔を、他方側の端部に排出孔を形成しておき、充填孔から注入されることにより図6−(a)に示すように閉鎖断面材42aの全長に亘って、もしくは図9−(a)、図10−(a)に示すように軸方向の両端部を除く区間に充填される。
図6〜図10ではブレース4を受けるフレーム3側に突設されるガセットプレート5との接合の便宜より、図1等と同様に接続部41を図6−(b)に示すように直交する二方向のプレート41a、41bから十字形の断面形状に形成している。十字形断面の接続部41を受けるガセットプレート5も直交する二方向のプレート5a、5bから接続部41と同一の断面形状をし、前記のように接続部41とガセットプレート5は図12に示すように互いに突き合わせられ、双方のプレート41a(41b)、5a(5b)に継手プレート6が渡されることにより接合される。
接続部41の断面形状、あるいは形態はこの他、接続部41が接合される柱1、もしくは梁2、または柱・梁の接合部の形態、あるいは各接合部に突設されるガセットプレート5やブラケットの形状に応じて任意に形成され、平板状、もしくは図3に示すようにH形状等に形成されることもある。
例えば接続部41がフレーム3の内周側に突設された1枚のガセットプレート5を挟み込んだ状態でガセットプレート5にボルトや溶接等により接合されるよう、側面間に互いに間隔を置いて並列する2枚のプレート41a、41aから接続部41を構成することもできる。その場合、接続部41は並列するプレート41a、41aがガセットプレート5を挟み込んだ状態で、両プレート41a、41a間にボルトを挿通させる等によりガセットプレート5に接合される。
図6〜図10に示す例の場合、ブレース4の本体部42と接続部41の形状(断面形状)、あるいは材料が相違することと、本体部42を構成する閉鎖断面材42aの内部に圧縮材42bが充填されることから、図面では本体部42と接続部41との境界に、両者を仕切る、あるいは閉鎖断面材42aと接続部41を仕切るエンドプレート44を配置している。エンドプレート44は図6に示すように閉鎖断面材42aの内部の全長に圧縮材42bが充填される場合には、圧縮材42bの充填区間を区切るせき板の役目を果たす。
図1に示す例のように閉鎖断面材42aの内部に圧縮材42bが充填されない場合は、エンドプレート44を使用する必要はないが、閉鎖断面材42aの内部に圧縮材42bが充填される場合にも、圧縮材42bにプレキャストコンクリート等、予め硬化している材料が使用されるような場合には、エンドプレート44を介在させる必要はない。
本体部42は軸方向には図6−(a)に示すように全体的な曲げ座屈を想定する区間である中心部側の座屈想定区間とその両側の塑性化区間とに区分され、塑性化区間の少なくとも一部の区間に塑性化部43が形成される。塑性化部43は塑性化区間の全長であることもある。座屈想定区間と塑性化区間とは明確に区分される場合と、図示するように一部で重複する場合があるが、従来のように座屈想定区間が塑性化区間の一部になることはない。
塑性化部43は前記のように閉鎖断面材42aの軸方向に垂直な断面の断面積が他の部分(座屈想定区間)の軸方向に垂直な断面の断面積より小さい形で形成されるが、図面では閉鎖断面材42aへの加工のし易さから、図6−(a)、(c)に示すように閉鎖断面材42aの塑性化区間の一部に、周方向に間隔を置いて配列する複数個の孔42cを穿設することにより塑性化部43を形成している。塑性化部43はこの他、閉鎖断面材42aの表面(外周面)に切り込み溝を周方向に連続的、もしくは断続的に、あるいは軸方向に入れること等によっても形成される。
図7は本体部42(閉鎖断面材42a)が鋼管等である図6に示すブレース4における本体部42の、塑性化部43を含む塑性化区間に発生する可能性がある局部座屈に備え、局部座屈を防止するための、筒状(環状)の補剛材45を本体部42の回りに装着した(被せた)場合の状況を示している。本体部42(閉鎖断面材42a)が角形鋼管であれば、補剛材45もその形状に応じ、本体部42に外接し得る角形鋼管等の形状に形成される。補剛材45は図7−(a)に示すように少なくとも塑性化部43、あるいは塑性化区間を含む区間に亘る長さと、(b)に示すように本体部42の外周に重なって本体部42を包囲する断面積を持ち、塑性化部43を本体部42の外周側から覆うように本体部42に被せられ、孔42c等からなる塑性化部43が外周側から被覆される。
塑性化部43を含む本体部42が閉鎖断面材42aでない、図1に示す十字形断面形状、あるいは図3、図4に示すH形断面形状である場合には、図7に示す鋼管状(円筒状)ではなく、それぞれの本体部42の断面形状に添う断面形状の補剛材45、あるいは本体部42(塑性化部43)の周方向に間隔を置き、部分的に板状、もしくは棒状等のリブを本体部42の表面に重ねて接合(溶接)することにより塑性化部43の局部的な座屈防止が図られる。
図8は図7に示す筒状(環状)の補剛材45に代え、本体部42の外周面に、その表面に垂直な板状(リブ状)の補剛材45を本体部42(閉鎖断面材42a)の軸方向に向け、直接、溶接等により接合した場合の例を示している。板状(リブ状)の補剛材45は基本的にブレース4の軸方向には図7に示す筒状の補剛材45の(軸方向)長さ程度の長さを持ち、筒状の補剛材45が装着される区間(塑性化区間(塑性化部43))に亘って突設される。図8の場合に、塑性化部43が周方向に配列する複数個の孔42cから形成されている場合、孔42cの形成による塑性化部43の降伏を阻害しないよう、板状の補剛材45はこの孔42cを外した位置に突設される。
図9−(a)は本体部42を構成する閉鎖断面材42aの内部において、接続部41寄りの端部と圧縮材42bの端面との間に、圧縮材42bが存在しないクリアランス(空隙)42dを確保した場合の例を示している。本体部42と接続部41はエンドプレート44によって区画されているため、クリアランス42dはエンドプレート44と閉鎖断面材42a内を仕切る仕切り板42eとの間に確保される。この場合、閉鎖断面材42aの内部に圧縮材42bを充填するための充填孔と排出孔は両側の仕切り板42e、42e間に形成される。図9−(b)、(c)は(a)のそれぞれx−x線、y−y線の断面を示している。
閉鎖断面材42a内のエンドプレート44との間にクリアランス42dが確保された場合、クリアランス42dの区間が本体部42の内、圧縮力に対する耐力が低下した区間になるため、塑性化区間を圧縮力によって降伏させる場合にはクリアランス42dの区間が本体部42の「塑性化区間」になり、圧縮材42bの充填区間が本体部42の内の圧縮力負担時の全体曲げに対する抵抗区間になる。この場合、塑性化部43は「塑性化区間」の軸方向の一部に形成される形になる。
図10−(a)は圧縮材42bと閉鎖断面材42aの内周面との間の付着が切れている場合と、圧縮材42b中の軸方向に、引張力に対する抵抗要素である補強筋42fが配筋されている場合の例を示している。前記の通り、図10−(a)では圧縮材42bと閉鎖断面材42a間の付着が切れている区間を太線の破線で示している。図10−(b)、(c)は(a)のそれぞれx−x線、y−y線の断面を示している。
図10−(a)における圧縮材42bと閉鎖断面材42aとの付着を切ることと、圧縮材42b中の軸方向に補強筋42fを配筋することの要件は独立するが、併用されることもある。いずれの要件も、付着力による閉鎖断面材42aから圧縮材42bへの軸方向力の伝達を低減し、圧縮材42bの引張破壊を防止するための手段になる。
付着を切る場合は、閉鎖断面材42aから圧縮材42bへの付着による圧縮力と引張力の伝達が行われない状態になるため、圧縮材42bが圧縮力と引張力の負担から解放される。圧縮材42b中の軸方向に補強筋42fを配筋する場合は、仮に付着があり、圧縮材42bが引張力を負担することがあっても引張力に対して補強筋42fが抵抗可能であるため、引張力による圧縮材42bの破壊を回避することが可能になる。
以上の図1〜図4、図6、図9、図10は本発明のブレース4の基本的な構成例を示しているが、以下の表1にそれぞれの機能的な特徴を比較しながら整理している。表1ではブレース4が鉄骨部材からなる図1〜図4の例と、本体部42が閉鎖断面材42aと圧縮材42bからなる図6、図9、図10の例の特徴を説明している。
Figure 2012197591









表1中、構成の欄における「中央部」は図5に示す「座屈長さ」、図6に示す「座屈想定区間」を指し、「弾性部420」と、「弾性部420」寄りの「塑性化部43(弾塑性部)」の一部までの連続した区間を指す。
図6〜図10の「CFT」はConcrete-filled Steel Tube(コンクリート充填鋼管:鋼管コンクリート)の略であり、鋼管(閉鎖断面材42a)とコンクリート(圧縮材42b)とが一体となった一体構造としてブレース4に作用する外力に抵抗することを意味する。鋼管(S)とコンクリート(C)の付着が切れた図10では鋼管とコンクリートは独立して外力に抵抗する。「S」は図1〜図4の例における「弾性部420」を構成する鋼管、角形鋼管、H形鋼、組立十字形鋼等を含む鋼材(鉄骨部材)と、図6〜図10の例における閉鎖断面材42aを指す。
表1に示すように図1〜図4の例ではブレース4の「本体部42」は「断面低減部」(塑性化部43(塑性化区間))を含め、全長に亘って「S」であるため、ブレース4の圧縮時の剛性と耐力、及び引張時の剛性と耐力は「S」で決まる。
図6のブレース4「本体部42」は全長に亘って「CFT」であり、その内、鋼管(閉鎖断面材42a)の端部に「断面低減部」(塑性化部43(塑性化区間))が形成されている。このブレース4の圧縮時の剛性と耐力は「CFT」で決まり、引張時のひび割れ後の剛性と耐力は鋼管(閉鎖断面材42a)のみで決まる。
図9ではブレース4「本体部42」の全長の内、軸方向中間部分が「CFT」であり、端部寄りの部分が鋼管(閉鎖断面材42a)になっている。このブレース4では「本体部42」の接続部41寄りにクリアランス42dが存在していることから、圧縮時の剛性は「CFT」で決まるものの、圧縮時の耐力は鋼管(閉鎖断面材42a)で決まる。引張時のひび割れ後の剛性と耐力は図6の例と同様に鋼管(閉鎖断面材42a)のみで決まる。
図10でも図9の例と同様、ブレース4「本体部42」の全長の内、軸方向中間部分が「CFT」であり、端部寄りの部分が鋼管(閉鎖断面材42a)になっているが、軸方向中間部分の鋼管(閉鎖断面材42a)とコンクリート(圧縮材42b)の付着は切れているため、圧縮時と引張時の剛性と耐力はいずれも、鋼管(閉鎖断面材42a)のみで決まる。
只、中間部分での鋼管とコンクリートの付着が切れていることで、それのみでは「本体部42」に作用する曲げモーメントに対し、コンクリート(圧縮材42b)が抵抗しない構造になることから、図10ではコンクリート中に曲げモーメント(引張力)に対する抵抗要素としての補強筋42fを配筋し、「本体部42」の全体曲げ座屈に対する抵抗力を確保している。図6、図9、図10の対比から分かるように鋼管(閉鎖断面材42a)とコンクリート(圧縮材42b)が一体であるか(付着しているか)否かの相違は全体座屈に対する抵抗要素の差として表れる。
構成の欄における「塑性化部」が図6では「CFT」であるのに対し、図9、図10では「鋼管」である理由は、図6の例ではコンクリート(圧縮材42b)が鋼管(閉鎖断面材42a)の全長に亘って充填され、付着もしているのに対し、図9、図10の例ではコンクリート(圧縮材42b)が鋼管(閉鎖断面材42a)の全長に亘って充填されていないことに基づく。コンクリート(圧縮材42b)が鋼管(閉鎖断面材42a)の全長に亘って充填されているか否かの相違は終局耐力時の抵抗要素の差として表れる。
「繰り返しによる耐力低下」はいずれの例においても、ブレース4が引張力を受けるときには生じないのに対し、圧縮力を受けるときに生じ、局部座屈を伴う結果になっている。特に図6の例ではコンクリート(圧縮材42b)が圧縮力を受けることで、圧壊等により劣化に至ることがあり得ることが分かる。
またいずれの例においても、終局時には塑性化部43(塑性化区間)に降伏を生じさせながら、「座屈想定区間」に全体曲げ座屈が発生する事態が回避されていることが分かる。
1……柱、2……梁、3……フレーム、
4……座屈抑制機能付き降伏型ブレース、
41……接続部、41a……プレート、41b……プレート、
42……本体部、420……弾性部、
42a……閉鎖断面材、42b……圧縮材、42c……孔、42d……クリアランス(空隙)、42e……仕切り板、42f……補強筋、
43……塑性化部、43a、43b……プレート、43c……端部プレート、
44……エンドプレート、45……補剛材、
5……ガセットプレート、5a、5b……プレート、6……継手プレート。

Claims (8)

  1. 柱・梁のフレームに架設され、フレームの層間変形時に軸方向力を負担するブレースであり、前記フレームに接合される、軸方向両側部分の接続部と、両接続部間の中間区間に位置し、前記軸方向力を負担する本体部とに軸方向に区分され、
    前記本体部は、前記両接続部の内の少なくともいずれか一方の接続部に接して位置し、前記軸方向力を負担して塑性化する塑性化部と、この塑性化部に関して前記接続部とは反対側に位置し、前記軸方向力に対する降伏耐力が前記塑性化部より相対的に大きく、前記軸方向力に対して塑性化しない弾性部とに軸方向に区分され、前記塑性化部と前記弾性部は軸方向に直列に配列していることを特徴とする座屈抑制機能付き降伏型ブレース。
  2. 前記塑性化部の軸方向に垂直な断面の断面積は前記弾性部の軸方向に垂直な断面の断面積より小さいことを特徴とする請求項1に記載の座屈抑制機能付き降伏型ブレース。
  3. 前記本体部は閉鎖断面材であり、前記塑性化部は前記閉鎖断面材の前記接続部寄りの部分に、軸方向に垂直な断面の断面積が他の部分の軸方向に垂直な断面の断面積より小さい形で形成されていることを特徴とする請求項1、もしくは請求項2に記載の座屈抑制機能付き降伏型ブレース。
  4. 前記塑性化部は前記閉鎖断面材の周方向に間隔を置き、複数個の孔が配列して形成されていることを特徴とする請求項3に記載の座屈抑制機能付き降伏型ブレース。
  5. 前記本体部を構成する閉鎖断面材の内部に圧縮材が充填されていることを特徴とする請求項3、もしくは請求項4に記載の座屈抑制機能付き降伏型ブレース。
  6. 前記閉鎖断面材の内部において、前記接続部寄りの端部と前記圧縮材の端面との間にクリアランスが確保されていることを特徴とする請求項5に記載の座屈抑制機能付き降伏型ブレース。
  7. 前記圧縮材と前記閉鎖断面材との間の付着が切れていることを特徴とする請求項5、もしくは請求項6に記載の座屈抑制機能付き降伏型ブレース。
  8. 前記圧縮材中の軸方向に補強筋が配筋されていることを特徴とする請求項5乃至請求項7のいずれかに記載の座屈抑制機能付き降伏型ブレース。
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